JP2017086038A - 制御装置および施設園芸ハウス - Google Patents

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康介 白鳥
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Abstract

【課題】日射によるハウス内の温度上昇を抑制することのできる制御装置および制御装置を備えた施設園芸ハウスを提供する。
【解決手段】制御装置は、ハウス内の日射量が作物の光飽和点よりも大きいか否かを判定する(ステップ20)。大きいと判定した場合は、ハウス内の温度が作物に悪影響を与えない温度範囲の下限値T2より高いか否かを判定する(ステップ30)。高いと判定された場合は、遮光カーテンを閉め日射量を小さくする制御を行う(ステップ40)。
【選択図】図3

Description

本開示は、ハウス内の日射量を調節する制御装置および制御装置を備えた施設園芸ハウスに関する。
施設園芸ハウス内の日射量を制御する従来技術として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の施設園芸ハウスの日射量制御システムは、栽培空間を開閉自在に一体的に覆って日長を調節する遮光カーテンと、遮光カーテンを制御するコントローラと、を備える。この制御システムは、栽培空間が常に栽培植物の苗段階から収穫段階までの生長に応じた環境となるように、一年を通して栽培空間の日長を遮光カーテンによって制御する。
一般に、ある二酸化炭素(以下、CO2と表記する)濃度およびある温度において、日射量と作物の光合成速度の間には所定の相関関係がある。ここで、図1に示した施設園芸ハウス内のある温度におけるCO2濃度ごとの日射量と作物の光合成速度の関係をみると、日射量がある点を超えると光合成速度が飽和することがわかる。この光合成速度が飽和する日射量(以下、光飽和点と表記する)を超えた日射量は、光合成速度上昇に寄与しないため、ハウス内の日射量は光飽和点に一致あるいは近い状態であることが望ましい。
特開2014−103856号公報
特許文献1の日射量制御システムでは、栽培空間が常に栽培植物の苗段階から収穫段階までの成長に応じた日長となるように、日射量を制御することは可能となるが、日射量が光飽和点を超えた場合に、これを光飽和点に近付ける制御をすることはできない。そして光飽和点を超えた余剰の日射量は、作物の光合成速度上昇に寄与しないばかりか、ハウス内の温度を上昇させる要因になる。上昇したハウス内の温度がある値を超えると、作物に枯れや疫病などの悪影響を及ぼす。
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウス内の日射量を光飽和点に近付け、かつ日射によるハウス内の温度の上昇を抑制する制御装置および施設園芸ハウスを提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された制御装置のひとつは、作物(4)を生育するための施設園芸ハウス(1)において、日射センサ(50)によって計測されるハウス内の日射量が、温度センサ(51)、CO2濃度センサ(52)によってそれぞれ計測されるハウス内の温度、ハウス内のCO2濃度に応じて決まる作物の光飽和点に対して大きいか否かを判定する判定部(21)と、ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)を制御する制御出力部(210)と、を備え、判定部が、ハウス内の日射量が光飽和点に対して大きいと判定した場合には、制御出力部が、ハウス内の日射量を作物の光飽和点に近付けるように遮光部材を制御することを特徴とする。
この開示によれば、ハウス内の日射量を、光飽和点に近付けるように遮光部材を制御する制御装置を提供することができる。したがって、光合成速度上昇に寄与しない余剰の日射量が発生した場合に、速やかにこれを抑えることでハウス内の温度の上昇を抑制することができる。この遮光部材の制御により、ハウス内の日射環境を、光合成速度が最も高くかつ余剰日射量が抑制されている状態に整えることができる。
開示された制御装置のひとつは、作物(4)を生育するための施設園芸ハウス(1)において、日射センサ(50)によって計測されるハウス内の日射量が、温度センサ(51)、CO2濃度センサ(52)によってそれぞれ計測されるハウス内の温度、ハウス内のCO2濃度に応じて決まる作物の光飽和点に対して大きいか否かを判定する判定部(21)と、ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)を制御する制御出力部(210)と、を備え、判定部が、ハウス内の日射量が光飽和点に対して大きいと判定した場合には、制御出力部が、ハウス内の日射量を下げるように遮光部材を制御することを特徴とする。
この開示によれば、ハウス内の日射量が光飽和点を超えた場合に、日射量を下げる制御をする制御装置を提供することができる。したがって、光合成速度上昇に寄与しない余剰の日射量が発生した場合に、速やかにこれを抑えることでハウス内の温度の上昇を抑制することができる。この遮光部材の制御により、ハウス内の日射環境を、光合成速度が最も高くかつ余剰日射量が抑制されている状態に整えることができる。
開示された施設園芸ハウスのひとつは、ハウス内の日射量、温度、CO2濃度を計測する日射センサ(50)、温度センサ(51)、CO2濃度センサ(52)と、ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)と、上述の制御装置(2)と、を備えることを特徴とする。
この開示によれば、ハウス内の日射量を、光飽和点に近付けるように遮光部材を制御する施設園芸ハウスを提供することができる。したがって、光合成速度上昇に寄与しない余剰日射量が発生した場合に、速やかにこれを抑えることでハウス内の温度上昇を抑制することができる。
ある温度下でのCO2濃度ごとの日射量と作物の光合成速度との関係を示したグラフである。 第1実施形態に係る施設園芸ハウスとその制御構成について示した概要図である。 第1実施形態について、計測されたハウス内の温度および日射量に基づいて実行される処理手順を示したフローチャートである。 第2実施形態について、計測されたハウス内の温度および日射量に基づいて実行される処理手順を示したフローチャートである。 第3実施形態について、計測されたハウス内の温度および日射量に基づいて実行される処理手順を示したフローチャートである。 第4実施形態について、計測されたハウス内の温度および日射量に基づいて実行される処理手順を示したフローチャートである。
(第1実施形態)
第1実施形態の施設園芸ハウスについて図2を参照しながら説明する。図2は、作物4を生育するための施設園芸ハウス全体の概要構成を示す。施設園芸ハウス1は、日射量を計測する日射センサ50と、ハウス内の温度を計測する温度センサ51と、ハウス内のCO2濃度を計測するCO2濃度センサ52と、遮光カーテン32と、開閉可能な天窓30と、制御装置2と、を備えて構成される。
ハウス本体3は、例えば、構造材としての金属製部材を組み合わせて構成されたフレームと、フレームにより支持された被覆材とを備える。被覆材は、透光性を有する合成樹脂フィルムやガラスが用いられる。図2に図示するハウス本体3は、切妻状の屋根部と、屋根部を支持し各組互いに対向する二組の側壁部と、を一体に備えるが、この形態は一例であって、ハウス本体3の構成を限定する趣旨ではない。また、ハウス本体3に他の材料を用いることや他の形状に形成することを妨げるものではない。
作物4は、ハウス内に設けられたベッド等の所定の容器内の培地38において栽培されている。自動潅水装置37によって、水と肥料とを含んだ養液がパイプを通じて培地38に供給されることにより、作物4は培地38から栄養分を吸収して生育する。培地38が設置される容器は、ハウス内において所定の個数、均等の間隔をあけて設置されている。
自動潅水装置37は、制御装置2によって制御される潅水ポンプである。制御装置2は、1日のうち所定の時間帯に自動潅水装置37を運転して目標量の養液を培地38に供給する。また、制御装置2は、日射センサ50によって計測された日射量に応じて、目標量に対して養液の供給量を加減するように自動潅水装置37を制御することができる。
循環扇33は、ハウス内の上部において、作物4、側窓31よりも高い位置に設置された送風装置である。循環扇33は、制御装置2によって制御され、ハウス内の気体を循環させて全体に行き渡らせる。このように循環扇33は、ハウス内や作物4の周囲に気流を形成する気流形成装置を構成し、ハウス内における温度、二酸化炭素濃度等の調整を促し、また、作物4の生育を促すことにも寄与する。制御装置2は、温度センサ51、CO2濃度センサ52の各計測値に応じて、循環扇33を運転することで、ハウス内の温度を上昇または低下させたり、CO2濃度をハウス内において均一化させたりする制御を行う。また、循環扇33は、ハウス内において気流を形成する場所を選択可能な形態で設置されることが好ましく、例えば、ハウス内において横または縦に延びるレール等に固定されることによって可動式であることが好ましい。
ミスト噴射器34は、ハウス内の上部において、作物4、側窓31よりも高い位置に設置されたミストチューブを備える。ミストチューブは、通水されるチューブの管壁に取り付けられた複数個のノズルを備え、ポンプ等によってチューブに通水される圧力を調節することによりノズルから水が噴霧されるように構成されている。したがって、ミストチューブは水を霧状に噴出させるため、霧はハウス内の上部から比較的時間をかけて落下し、ハウス内の湿度を徐々に上昇させることができる。また、ミスト噴射器34による霧の噴出とともに循環扇33を運転することにより、ハウス内に霧を早く行き渡らせることができ、湿度の上昇を早めることもできる。
ミスト噴射器34は、制御装置2によって制御される。制御装置2は、例えば1日のうち所定の時間帯にミスト噴射器34を運転して目標量の霧を噴出し、ハウス内の湿度環境を目標範囲にするように制御する。また、制御装置2は、日射センサ50によって検出された日射量に応じて、目標量に対して霧の供給量を加減するようにミスト噴射器34を制御する。ミスト噴射器34は、主に加湿を行う場合に運転されるが、ハウス内にミストを供給することにより気化熱作用を促して室温を低下させる温度低下装置として運転することもできる。
ハウス本体3には、遮光部材の一例として、屋根部から入射する外光を遮光させる閉状態と、屋根部から入射する外光を遮光せず作物4に照射させる開状態との間で開閉可能な遮光カーテン32が設けられている。遮光カーテン32は、後述の側窓31よりも高く且つハウス本体3の屋根部よりも低い位置に設けられている。また、遮光カーテン32は、冷房装置や暖房装置と併用されて、ハウス内を保冷したり保温したりする際に、活用される。さらにハウス本体3の屋根部には、ハウス内とハウス外とを通気可能にする開閉窓として天窓30が設けられ、天窓30の開度が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。また、ハウス本体3の側壁部には、ハウス内とハウス外とを通気可能にする開閉窓として側窓31が設けられ、側窓31の開度が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。つまり、天窓30や側窓31は、ハウスの内外を行き来する気流を制御可能な窓である。
遮光カーテン32、天窓30、側窓31のそれぞれは、モータ等の動力源により駆動され、制御装置2によって制御される。遮光カーテン32が開閉されると、外部からハウス内に流入する日射量を調節することになり、ハウス内の温度変化の速度を調節することができる。したがって、制御装置2は、ハウス内の温度を低下させる場合には、遮光カーテン32を閉じる方向に駆動し、ハウス内の温度を上昇させる場合には、遮光カーテン32を開く方向に駆動するように制御する。
天窓30や側窓31の開度を調節することにより、ハウス本体3の中に外気を取り入れたり、ハウス外に排気したりする量を調節することができる。また、天窓30や側窓31は、ハウス本体3の内部空間に外気を取り込むことにより、ハウス本体3の内外の温度差を利用して温度を調節することができる。例えば、外気温が上昇しやすい夏季の日中には、天窓30や側窓31を開くように制御することにより、ハウス本体3の室温の上昇を抑制することができる。
循環扇33と天窓30や側窓31とは、施設園芸ハウス1における気流形成装置を構成する。また、天窓30や側窓31は、循環扇33が運転していない状態でも単独で気流形成装置を構成することもできる。つまり、循環扇33が運転され、天窓30や側窓31が開いている場合には、ハウス本体3の内部に外気を強制的に取り込むことができ、ハウス内に外気流入を含む気流を形成できる。また、天窓30や側窓31が開いている場合には、外部の風向によってはハウス本体3の内部に一定以上の流速をもつ外気を取り込むことができ、ハウス内に外気流入を含む気流を形成できる。循環扇33は、このように気流形成装置として使用されて、室温の調整や湿度の調節だけでなく、ハウス内の二酸化炭素を拡散させることにも使用できる。
施設園芸ハウス1は、暖気や冷気をハウス内に供給可能な空調装置として機能するヒートポンプ装置35を備える。ヒートポンプ装置35は、その本体がハウスの屋外に設置され、本体から延びるダクトを介して、作物4の周囲などの所定の位置に空調風を吹き出すことができる。ヒートポンプ装置35の空調風により、作物4の周囲の温度を制御することができる。
ヒートポンプ装置35は、複数の熱交換器、圧縮機、および減圧装置等を環状に配管で接続した回路において冷媒が循環するサイクルを構成する。ヒートポンプ装置35は、冷媒の放熱作用により放熱用熱交換器で加熱された外気を暖気として送風する場合は、温度上昇装置として機能し、冷媒の吸熱作用により冷却用熱交換器で冷却された外気を冷気として送風する場合は、温度低下装置として機能する。制御装置2は、作物4の周囲における室温を生育に適した目標温度に保つようにヒートポンプ装置35を制御する。
施設園芸ハウス1は、暖気をハウス内に供給可能な暖房機36を備える。暖房機36は、作物4の周囲などの所定の位置に暖気を吹き出すことができる空調装置である。暖房機36は、暖房風により、作物4の周囲の温度を上昇させることができる温度上昇装置として機能する。暖房機36は、例えば、電気ヒータ、温水式ヒータ、燃焼式ヒータ等により暖めた空気をハウス内に供給する。制御装置2は、作物4の周囲における室温を生育に適した目標温度に保つように暖房機36を制御する。
施設園芸ハウス1は、ハウス内に二酸化炭素を供給するCO2発生機39を備える。制御装置2は、光合成を促進するために、ハウス内、特に作物4の周囲におけるCO2濃度を適切に保つようにCO2発生機39を制御する。制御装置2は、例えば、1日のうち所定の時間帯にCO2発生機39を運転してハウス内のCO2濃度を目標値となるように調整する。したがって、CO2発生機39は、光合成促進装置である。
施設園芸ハウス1は、作物4の生育に関わる環境情報を検出する複数個の各種センサを備える。各種センサは、例えば、日射センサ50、室内の温度センサ51、CO2濃度センサ52等を含む施設園芸ハウス1における環境センサである。
日射センサ50は、ハウス本体3に降り注ぐ日射量を検出する。日射センサ50により検出された日射量情報は、制御装置2に入力され、遮光カーテン32が開状態であるか閉状態であるかの情報とともに、ハウス内に流入し作物4に降り注ぐ日射量の算出に用いられる。また、検出された日射量は、雨天や夜間と、晴天の日中とを判断することにも用いることができる。
温度センサ51は、ハウス本体3の室内における温度、例えば作物4の周囲の温度を計測し、制御装置2に送る。CO2濃度センサ52は、ハウス本体3の室内におけるCO2濃度、例えば作物4の周囲のCO2濃度を計測し、制御装置2に送る。
ハウス本体3の中で作物4が生長する環境は、各種の温度調節装置、炭酸濃度調節装置、潅水調節装置、日射量調節装置等を制御することによって変化する。上述のように、温度調節装置は、ハウス内の温度を調整するように制御可能な天窓30、側窓31、遮光カーテン32、循環扇33、ミスト噴射器34、ヒートポンプ装置35、暖房機36等により構成することができる。また、風量調節装置は、ハウス内の気流を形成するように制御可能な天窓30、側窓31、循環扇33等により構成することができる。また、CO2濃度調節装置は、ハウス内の二酸化炭素濃度を調整するために制御されるCO2発生機39等により構成することができる。また、潅水調節装置は、作物4への潅水を調整するために制御される自動潅水装置37等により構成することができる。また、日射量調節装置は、ハウス内に流入する日射量を調整するように制御可能な遮光カーテン32等により構成することができる。
制御装置2は、自動潅水装置37の送水圧の調節、遮光カーテン32の開閉、天窓30および側窓31の開閉、循環扇33、ミスト噴射器34、CO2発生機39、暖房機36、およびヒートポンプ装置35のそれぞれの運転と停止などを制御する。各装置への通電開始および通電停止には、各装置への給電を入切する電磁リレーが用いられる。制御装置2は、ハウス本体3内またはハウス本体3の外部に設置された筐体に、他の装置とは独立に収納される。
制御装置2は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータを主なハードウェア要素として備える。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能な所定のプログラムを非一時的に記憶する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置2は、上述した各調節装置と各種センサとが接続されるインターフェイス部20(以下、I/F部と表記する)と、各種判定を行う判定部21と、を備える。判定部21は、演算処理部230と、各種データを記憶する記憶部240と、を備える。演算処理部230は、I/F部20を通して各種センサから取得した環境情報と、記憶部240に格納した各種データとを用いて所定のプログラムにしたがった演算を行う。
I/F部20は、各種センサおよび各調節装置から取得した情報が入力される入力部220と、判定部21による判定結果に基づいて各調整機器を制御する制御出力部210と、を備える。I/F部20には、ユーザインターフェイスとなる端末装置、例えば、パーソナルコンピュータ23、コントロールパネル、携帯用端末機等が接続される。使用者は、制御装置2の操作盤、パーソナルコンピュータ23の操作部、コントロールパネル、端末装置等を使用してハウス内における温度等の環境設定、時刻合わせ等を行うことができ、端末装置の表示画面を通じて現在の運転状態を確認することができる。
制御システムが提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
次に、制御装置2が実行する制御の一例について、図3のフローチャートを参照して説明する。制御装置2は、ハウス内の日射量が光飽和点に対して大きいか否かを常に監視し、大きいと判定した場合は、ハウス内の日射量が光飽和点に近付くように遮光カーテン32を制御する。
ハウス内の日射量が光飽和点に対して大きい場合とは、ハウス内に、作物4の光合成速度上昇に寄与しない余剰日射量が流入する場合である。余剰日射量は、作物4の光合成速度上昇に寄与せず、且つハウス内の温度上昇の原因となる。したがって、余剰日射量がハウス内に流入する状態が改善されなければ、やがてハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度範囲の上限値を超え、ハウス内の高温によって、作物4が悪影響を受ける。
光飽和点とは、日射量がそれ以上増大しても作物4の光合成速度が上昇せず飽和する日射量である。光飽和点は、作物4の種類、作物4の生育環境の温度、作物4の生育環境のCO2濃度によって決定される。光飽和点は、制御装置2に記憶された、各種作物の光合成速度と、温度、CO2濃度および日射量との関係を示すマップと、制御装置2に入力されたハウス内の温度、CO2濃度および日射量のデータと、によって制御装置2が算出する。制御装置2は、例えばマップとして、図1に示す特性曲線に相当するデータを所定の温度ごとに記憶している。
作物4に悪影響を与えない温度範囲とは、作物4が温度によって生育を阻害される、枯れる、疫病にかかる等の状態になることのない温度範囲である。この温度範囲の情報は、施設園芸ハウスで生育され得る各種作物について、制御装置2にあらかじめ記憶されている。また、使用者が適宜任意の温度範囲を設定できるようにしてもよい。
図3に示す制御は、施設園芸ハウス1が作物4を生育している状態であれば常時実行される。図3のフローチャートの処理は、制御装置2によって実行される。この制御は、作物4の生育促進のために常時実施するハウス内の環境制御と同時並行に行われる。
まず、ステップ10ではハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度範囲の上限値T1より高いか否かを判定する。ステップ10で高いと判定された場合は、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与える温度となっているので、これを下げるためにステップ12へ進み、ハウス内の日射量が光飽和点よりも大きいか否かを判定する。ステップ12で大きいと判定された場合は、ハウス内に余剰日射量が流入している状態なので、ステップ14へ進み遮光カーテン32を閉め、日射量を小さくすることでハウス内の温度を下げる。このステップ12、ステップ14の処理によって、作物4の光合成速度を低下させることなくハウス内の温度を下げることができる。また、このときCO2発生機39が稼働状態にあった場合、遮光カーテン32を閉状態とすることで、CO2がハウス本体の屋根部と遮光カーテン32との間の空間には供給されなくなる。したがって、遮光カーテン32が開状態である場合に比べて、CO2の供給体積が小さくなる。これにより、ハウス内のCO2濃度を、遮光カーテン32が開状態である時に比べて上昇させることができる。CO2濃度が上昇すると、作物4の光合成速度が高まり、作物4の生育を促進することができる。
一方ステップ12で否と判定された場合は、ステップ15へ進み天窓30を開け、ハウス内を換気することでハウス内の温度を下げる。このステップ12、ステップ15の処理によって、ハウス内に余剰日射量が流入していない場合に、日射量低下による光合成速度の低下を起こすことなくハウス内の温度を下げることができる。
ステップ10で否と判定された場合には、ステップ18へと進み、天窓30が開いた状態であるか否かを判定する。開いた状態であると判定された場合には、ハウス内のCO2がハウス外へ放出されるのを防ぐため、ステップ19で天窓30を閉める。
ステップ20では、ハウス内の日射量が光飽和点よりも大きいか否かを判定する。大きいと判定された場合にはステップ30へ進み、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度範囲の下限値T2より高いか否かを判定する。ステップ30で高いと判定された場合は、ハウス内の温度が作物4の生育に適した温度であり、且つハウス内の日射量が光飽和点よりも大きい状態であるので、ステップ40で遮光カーテン32を閉め日射量を小さくする。このステップ20、ステップ30、ステップ40の処理により、余剰日射量を抑制し、日射によるハウス内の温度の上昇を抑えることができる。また、このときCO2発生機39が稼働状態にあった場合、遮光カーテン32を閉状態とすることで、CO2がハウス本体の屋根部と遮光カーテン32との間の空間には供給されなくなる。したがって、遮光カーテン32が開状態である場合に比べて、CO2の供給体積が小さくなる。これにより、ハウス内のCO2濃度を、遮光カーテン32が開状態である時に比べて上昇させることができる。CO2濃度が上昇すると、作物4の光合成速度が高まり、作物4の生育を促進することができる。
ステップ30で否と判定された場合には、ハウス内の日射量が光飽和点よりも大きい場合であってもステップ50へ進み、遮光カーテン32が閉められた状態であればステップ60で遮光カーテン32を開いてハウス内の日射量を大きくする。このステップ30、ステップ50、ステップ60の処理によって、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えるほど低下した場合に、日射によってハウス内の温度を上げることができる。
一方ステップ20で否と判定された場合には、ハウス内の日射量が光飽和点に満たない状態であるので、ステップ50に進む。ステップ50で遮光カーテン32が閉じた状態であるか否かを判定し、閉じた状態であると判定された場合は、ステップ60へ進み遮光カーテン32を開きハウス内の日射量を大きくする。このステップ20、ステップ50、ステップ60の処理により、作物4の光合成速度を高め、作物4の生育を促進することができる。
次に第1実施形態の施設園芸ハウス1がもたらす作用効果について説明する。施設園芸ハウス1は、ハウス内の日射量を計測する日射センサ50と、ハウス内の温度を計測する温度センサ51と、ハウス内のCO2濃度を計測するCO2濃度センサ52と、ハウス内の日射量を調節するための遮光カーテン32と、制御装置2と、を備える。制御装置2は、ハウス内の日射量がハウス内の温度とCO2濃度に応じて決まる作物4の光飽和点に対して大きいか否かを判定する判定部21と、ハウス内の日射量を調節するための遮光カーテン32を制御する制御出力部210と、を備える。制御装置2は、判定部21がハウス内の日射量が光飽和点に対して大きいと判定した場合には、制御出力部210が、ハウス内の日射量を光飽和点に近付けるように遮光カーテン32を制御する。
これによれば、ハウス内の日射量を、光飽和点に近付けるように遮光カーテン32を制御する施設園芸ハウス1を提供することができる。したがって、光合成速度上昇に寄与しない余剰日射量が発生した場合に、速やかにこれを抑え、ハウス内の温度上昇を抑制することができる。そして、作物4の光合成速度を最適化し、ハウス内の日射環境を、作物4の光合成速度がその時点において最も高く、かつ余剰日射量が抑制されている状態に整えることができる。
施設園芸ハウス1の制御装置2は、ハウス内の温度がT1よりも高いと判定し、且つハウス内の日射量が光飽和点に対して大きいと判定した場合には、ハウス内の日射量を光飽和点に近付けるように遮光カーテン32を制御する。
これによれば、ハウス内の温度がT1よりも高く、且つハウス内に余剰日射量が流入している場合には、遮光カーテン32を閉め、余剰日射量を抑制することによって温度を下げることができる。したがって、作物4の光合成速度を低下させることなくハウス内の温度を下げることができる。
施設園芸ハウス1の制御装置2は、判定部21が、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度範囲の下限値T2より低いか否かを判定する。低いと判定した場合には、判定部21が、ハウス内の日射量が作物4の光合成速度が飽和する日射量に対して大きいと判定した場合であっても、制御出力部210が、ハウス内の日射量を大きくするように遮光カーテン32を制御する。
これによれば、ハウス内の温度が、作物4に悪影響を与えない温度範囲の下限値T2より低くなった場合に、日射によりハウス内の温度を上げることができる。したがって、ハウス内の温度の低下によって、作物4が枯れや疫病などの悪影響を受けることを抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態における日射による温度上昇を抑制可能な制御に対する別の実施形態について図4を参照して説明する。図4において図3と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を有するものである。以下、第1実施形態と相違する内容について説明する。
次に、第2実施形態の施設園芸ハウスが備える制御装置が実行する制御の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。この制御は、作物4の生育促進のために常時実施するハウス内の環境制御と同時並行に行われる。
まずステップ10で、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度範囲の上限値T1よりも高いと判定された場合には、ステップ15へ進み天窓30を開け換気を行う。その後ステップ16でハウス内の温度がT1よりも低いか否かを判定する。低いと判定された場合には、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えない温度にまで低下しているので、ステップ19で天窓30を閉め換気を停止し、ステップ20へと進む。
次に、第2実施形態の制御装置2がもたらす作用効果について説明する。制御装置2は、ハウス内の温度がT1より高いと判定した場合に、天窓30を開けハウス内の温度を下げる制御を行う。そしてハウス内の温度がT1よりも低下した後に、ハウス内の日射量を光飽和点に近付けるように遮光カーテン32を制御する。
これによれば、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えるほど上昇した場合に、換気によって速やかに温度を下げる制御を日射量の制御に優先して行うことができる。したがって、作物4が高温の環境に長時間晒されることを抑制することができ、作物4が、枯れや疫病などの悪影響を受けることを抑制することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態における日射による温度上昇を抑制可能な制御に対する別の実施形態について図5を参照して説明する。図5において図3および図4と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を有するものである。以下、第1実施形態および第2実施形態と相違する内容について説明する。
まずステップ10で、ハウス内の温度がT1よりも高いと判定された場合には、ステップ13へ進みCO2発生機39の稼働を停止する。ステップ10、ステップ13の処理により、高温の燃焼ガスを発生しハウス内の温度を上昇する要因となるCO2発生機39を停止するので、ステップ15で換気を行う際に、温度を下げることが容易となる。また、換気を行うと、ハウス内のCO2がハウス外へ放出されるため、CO2発生機39を稼働させてもハウス内のCO2濃度上昇効果は得られない。したがって、換気を行う際にCO2発生機39を停止することで、CO2発生機39の運転時に消費される燃料を節約することも可能となる。ステップ16で、ハウス内の温度がT1よりも低いと判定された場合は、ステップ17でCO2発生機39を再び稼働させる。
次に、第3実施形態の制御装置2がもたらす作用効果について説明する。制御装置2は、ハウス内の温度がT1より高いと判定した場合に、CO2発生機39の稼働を停止する制御を行う。
これによれば、ハウス内の温度が作物4に悪影響を与えるほど上昇し、温度を下げる制御が必要になった場合に、ハウス内の温度の上昇に寄与する熱を発生する熱発生機器であるCO2発生機39を停止して温度を下げる制御を行うことができる。したがって、CO2発生機39から発生した熱が、換気による温度低下を阻害することを抑制でき、速やかにハウス内の温度を下げることが可能となる。また、これによりCO2発生機39を稼働し続ける場合と比較して換気を行う時間を短くすることができるので、換気によるハウス内のCO2濃度低下を抑制し、光合成速度の低下を抑制することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態では第1実施形態における日射による温度上昇を抑制可能な制御に対する別の実施形態について図6を参照して説明する。図6において図3と同じステップ番号を付したステップは同様の処理であり、同様の作用効果を有するものである。以下、第1実施形態と相違する内容について説明する。
遮光カーテン32は、全開状態と全閉状態との間に任意の段階で開度が設定されており、日射量を段階的に調節可能になっている。開度の段階数はあらかじめ設定されている。また、使用者が適宜任意の段階数を設定可能になっていてもよい。
天窓30は、全開状態と全閉状態との間に任意の段階で開度が設定されており、換気量を段階的に調節可能になっている。開度の段階数はあらかじめ設定されている。また、使用者が適宜任意の段階数を設定可能になっていてもよい。
ステップ12でハウス内の日射量が光飽和点よりも大きいと判定された場合には、ステップ14aで遮光カーテン32を一段階閉める。一方ステップ12で否と判定された場合には、ステップ15aで天窓30を一段階開く。ステップ18で天窓30が開いていると判定された場合には、その開度に拘らずステップ19aで天窓30を完全に閉めた状態にする。
ステップ30で、ハウス内の温度がT2より高いと判定された場合には、ステップ40aで遮光カーテン32を一段階閉める。ステップ50で遮光カーテン32が閉まった状態であると判定された場合には、遮光カーテン32を一段階開く。
次に、第4実施形態の制御装置2がもたらす作用効果について説明する。制御装置2は、ハウス内に流入する日射量が段階的に調節されるように、遮光カーテンの開度を段階的に制御する。これによれば、ハウス内に流入する日射量を段階的に調節することが可能となる。したがって、ハウス内の日射量を、光飽和点により正確に近付けることが可能となる。これにより、作物4の光合成速度を最適化し、ハウス内の日射環境を、作物4の光合成速度がその時点において最も高く、かつ余剰日射量が抑制されている状態へと移行させる制御をより正確に行うことができる。
また、制御装置2は、天窓30の開度を段階的に制御する。これによれば、ハウス内の換気量を段階的に調節することができる。したがって、ハウス内の温度制御をより細かく行うことが可能となる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上述の第1実施形態において、制御装置2は、ハウス本体3内またはハウス本体3の外部に設置された筐体に、他の装置と独立に収納される構成としたが、このような形態に限定しない。例えば、制御装置2は、CO2発生機39や暖房機36、ヒートポンプ装置35といったハウス内に設置される他の装置に同梱される構成としてもよい。
上述の第1実施形態において、ハウス内の日射量は、日射センサ50が検出したハウス本体3に降り注ぐ日射量の情報および遮光カーテン32が開状態であるか閉状態であるかの情報に基づいて、制御装置2が算出するとしたが、このような形態に限定しない。ハウス内の日射量は、遮光カーテン32よりも低い位置に設けられた日射センサ50によって、直接検出されるようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、遮光部材として遮光カーテン32が設けられる構成としたが、このような構成に限定しない。例えば、遮光部材は、ルーバーの向きを変化することでハウス内の日射量を調節するブラインドによって構成されていてもよい。また、液晶の透明度を変化することでハウス内の日射量を調節する液晶パネルによって構成されていてもよい。
また、上述の第1実施形態において、遮光カーテン32は側窓31よりも高く且つハウス本体3の屋根部よりも低い位置に設けられるとしたが、このような構成に限定しない。例えば、遮光カーテン32はハウス本体3の屋根部よりも高い位置、すなわちハウス本体3の外側に設けられる構成としてもよい。
上述の第1実施形態において、ステップ15で天窓30を開く制御を行うとしたが、このような形態に限定されない。例えば、ステップ15では、側窓31を開く、循環扇33を作動させる、ヒートポンプ装置35でハウス内に冷気を供給する、といったハウス内の温度を下げることのできる制御を行うとしてもよい。
上述の第3実施形態において、ステップ13で稼働を停止し、ステップ17で稼働を再開する、ハウス内の温度の上昇に寄与する熱を発生する熱発生機器は、CO2発生機39としたが、このような形態に限定されない。例えば、暖房機36や自動潅水装置37、ヒートポンプ装置35など、稼働することでハウス内に熱を発生する熱発生機器であればステップ13で稼働を停止し、ステップ17で稼働を再開するよう制御してよい。
上述の第4実施形態において、ステップ14a、ステップ40a、ステップ60aで遮光カーテンの開度を段階的に制御し、ハウス内に流入する日射量を段階的に調節するとしたが、このような形態に限定しない。例えば、ルーバーの向きを変化することでハウス内の日射量を調節するブラインドによって構成した遮光部材において、ルーバーの向きの変化量を段階的に制御することで、ハウス内に流入する日射量を段階的に調節するとしてもよい。また、液晶の透明度を変化することでハウス内の日射量を調節する液晶パネルによって構成された遮光部材において、液晶の透明度を段階的に制御することで、ハウス内に流入する日射量を段階的に調節するとしてもよい。
上述の第4実施形態において、ステップ15aでハウス内の換気量を段階的に調節するために、天窓30の開度を段階的に制御するとしたが、このような形態に限定されない。例えば、側窓31の開度を段階的に制御することで、ハウス内の換気量を段階的に調節してもよい。また、循環扇33の風量を段階的に制御することで、ハウス内の換気量を段階的に調節してもよい。また、ヒートポンプ装置35の送風量を段階的に制御することで、ハウス内の換気量を段階的に調節してもよい。また、ヒートポンプ装置35の設定温度を所定の温度幅ずつ上昇あるいは下降するように、ヒートポンプ装置35の出力を調節するようにしてもよい。
1…施設園芸ハウス
2…制御装置
21…判定部
210…制御出力部
4…作物
32…遮光カーテン(遮光部材)
50…日射センサ
51…温度センサ
52…CO2濃度センサ

Claims (11)

  1. 作物(4)を生育するための施設園芸ハウス(1)において、ハウス内の温度、ハウス内のCO2濃度に応じて決まる前記作物の光合成速度が飽和する日射量に相当する光飽和点に対して、日射センサ(50)によって計測されるハウス内の日射量が大きいか否かを判定する判定部(21)と、
    前記ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)を制御する制御出力部(210)と、
    を備え、
    前記判定部が、前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して大きいと判定した場合には、前記制御出力部は、前記ハウス内の日射量を前記光飽和点に近付けるように前記遮光部材を制御する制御装置。
  2. 作物(4)を生育するための施設園芸ハウス(1)において、ハウス内の温度、ハウス内のCO2濃度に応じて決まる前記作物の光合成速度が飽和する日射量に相当する光飽和点に対して、日射センサ(50)によって計測されるハウス内の日射量が大きいか否かを判定する判定部(21)と、
    前記ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)を制御する制御出力部(210)と、
    を備え、
    前記判定部が、前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して大きいと判定した場合には、前記制御出力部は、前記ハウス内の日射量を下げるように前記遮光部材を制御する制御装置。
  3. 前記判定部は、さらに前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値よりも高いと判定し、且つ前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して大きいと判定した場合には、前記制御出力部が、前記ハウス内の日射量を前記光飽和点に近付けるように前記遮光部材を制御する請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記判定部は、前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記制御出力部は、前記ハウス内とハウス外とを通気可能にする開閉窓(30)、前記ハウス内の気体を循環させる循環扇(33)および暖気や冷気を前記ハウス内に供給するヒートポンプ装置(35)の少なくとも一つを含む温度調節装置を制御し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値より高いと判定した場合に、前記制御出力部が、前記ハウス内の温度を低下するように前記温度調節装置を制御し、
    前記ハウス内の温度が前記上限値よりも低下した後に、前記制御出力部が、前記ハウス内の日射量を前記光飽和点に近付けるように、前記遮光部材を制御する請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記判定部は、前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記制御出力部は、前記ハウス内の温度の上昇に寄与する熱を発生する熱発生機器(35,36,37)を制御し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値より高いと判定した場合に、前記制御出力部が、前記熱発生機器を停止する制御を行う請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  6. 前記制御出力部は、前記ハウス内に流入する日射量が段階的に調節されるように前記遮光部材を制御する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 前記判定部は、前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記制御出力部は、前記ハウス内とハウス外とを通気可能にする開閉窓(30)の開度を制御し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値よりも高いと判定し、且つ前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して小さいと判定した場合に、
    前記制御出力部が、前記開閉窓の開度を段階的に制御することでハウス内の温度を低下する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 前記判定部は、前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記制御出力部は、前記ハウス内の気体を循環させる循環扇(33)の風量を制御し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値よりも高いと判定し、且つ前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して小さいと判定した場合に、
    前記制御出力部は、前記循環扇の風量を段階的に制御することでハウス内の温度を低下する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の制御装置。
  9. 前記判定部は、前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の上限値より高いか否かを判定し、
    前記制御出力部は、ヒートポンプ装置(35)によって前記ハウス内に供給する空気温度または前記ヒートポンプ装置によって前記ハウス内に送風される送風量を制御し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記上限値よりも高いと判定し、且つ前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して小さいと判定した場合に、
    前記制御出力部が、前記ヒートポンプ装置による、前記空気温度または前記送風量を段階的に制御することでハウス内の温度を低下する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の制御装置。
  10. 前記判定部は、さらに前記ハウス内の温度が前記作物に悪影響を与えない温度範囲の下限値より低いか否かを判定し、
    前記判定部が、前記ハウス内の温度が前記下限値よりも低いと判定した場合には、
    前記判定部が、前記ハウス内の日射量が前記光飽和点に対して大きいと判定した場合であっても、
    前記制御出力部が、前記ハウス内の日射量を大きくするように前記遮光部材を制御する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の制御装置。
  11. ハウス内の日射量を計測する日射センサと、前記ハウス内の温度を計測する温度センサ(51)と、前記ハウス内のCO2濃度を計測するCO2濃度センサ(52)と、前記ハウス内の日射量を調節するための遮光部材(32)と、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の制御装置(2)と、を備えることを特徴とする施設園芸ハウス。
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