JP6350415B2 - 制御装置及び農業用ハウス - Google Patents

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Description

本発明は、作物を栽培するハウス内の環境を制御する制御装置及び農業用ハウスに関する。
屋外に設置される農業用ハウスにおいては、作物の生育環境を確保する一つの手段として雨センサの検出情報を用いて降雨の有無を判定し、降雨判定時は換気用の窓を閉めて作物への雨滴付着を予防している。しかしながら、何らかの原因により雨センサが誤検出することがあり、誤検出に基づいて換気用の窓の開閉制御が行われると、作物に対して重大な悪影響を与えることがある。
また、センサの故障を検出する従来技術としては、特許文献1が知られている。特許文献1には、日射量に応じたレベルの信号を出力する日射センサを備える車両用空調装置において、日射センサの短絡故障及び断線故障の双方を検出する技術が開示されている。
特開平7−108812号公報
特許文献1で開示されている発明は、日射センサの検出値が極端に大きい場合やゼロである場合に日射センサに関する短絡故障や断線故障を検出するものである。したがって、農業ハウスの雨センサに特許文献1の開示発明を適用した場合には、短絡故障や断線故障を検出することはできるが、短絡故障や断線故障以外の原因による雨センサの誤検出を検出することはできない。
そこで、本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、屋外の降雨の有無を検出する雨センサに故障等の異常があった場合に誤検出を判定できる制御装置及び農業用ハウスを提供することである。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された発明のひとつは、作物(4)を生育するための農業用ハウス(1)において、雨センサ(53)の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた通気窓(30,31)の開度を制御する制御装置(2)に係る発明であって、
雨センサの検出値に基づく検出結果が雨有りである場合に、昼間時間帯に日射センサ(52)によって検出される日射量が雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨無し判定時間以上継続したときには、雨センサによる雨有りの検出結果は誤検出であると判定し、通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くように制御することを特徴とする。
この発明によれば、雨有りの検出結果が出た場合に、本来雨無し時の昼間時間帯に検出されるべき所定の雨無し日射量値に対して同等以上の日射量を検出したときにはその検出継続時間が所定の雨無し判定時間以上であるか否かを判定する。この検出状態が雨無し判定時間以上継続する場合には雨センサによる雨有りの検出結果は誤検出であると判定する。これにより、実際には雨が降っていないのにもかかわらず、何らかの原因により雨有りとする誤検出を抽出することができる。例えば、明らかに検出値が正常でない短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の原因による雨センサの誤検出を検出することができる。さらに、雨有りとする誤検出に対して、通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くことにより、雨無し時に対応する換気量やハウス内の室温管理を実施することができる。したがって、屋外の降雨の有無を検出する雨センサに故障等の異常があった場合に誤検出を判定できる制御装置を提供できる。
開示された発明のひとつは、作物(4)を生育するための農業用ハウス(1)において、雨センサ(53)の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた通気窓(30,31)の開度を制御する制御装置(2)に係る発明であって、
雨センサの検出値に基づく検出結果が雨無しである場合に、湿度センサ(55)によって検出される外気の相対湿度が雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨有り判定時間以上継続したときには、雨センサによる雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉じるように制御することを特徴とする。
この発明によれば、雨無しの検出結果が出た場合に、外気の相対湿度が本来雨有り時に検出されるべき外気の相対湿度に相当する所定の湿度基準値に対して同等以上であり、この検出継続時間が所定の雨有り判定時間以上であるか否かを判定する。この検出状態が雨有り判定時間以上継続する場合には雨センサによる雨無しの検出結果は誤検出であると判定する。これにより、実際には雨が降っているにもかかわらず、何らかの原因により雨無しとする誤検出を抽出することができる。この場合も、明らかに検出値が正常でない短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の原因による雨センサの誤検出を検出することができる。さらに、雨無しとする誤検出に対して、通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉めることにより、雨滴が作物に付着する事態を回避することができる。この発明によれば、雨センサに故障等の異常があった場合に誤検出を判定できる制御装置を提供できる。
開示された農業用ハウスに係る発明のひとつは、内部で作物(4)を生育するハウスの屋外において雨有りか雨無しかの検出結果を判断するための検出値を出力する雨センサ(53)と、日射量を検出する日射センサ(52)と、ハウスに設けられハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓(30,31)と、雨センサの検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、通気窓の開度を制御する制御装置(2)と、を備え、
制御装置は、雨センサの検出値に基づく検出結果が雨有りである場合に、昼間時間帯に日射センサによって検出される日射量が雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨無し判定時間以上継続したときには、雨センサによる雨有りの検出結果は誤検出であると判定し、通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くように制御することを特徴とする。
この発明によれば、雨有りの検出結果が出た場合に、本来雨無し時の昼間時間帯に検出されるべき所定の雨無し日射量値以上の日射量を検出し、この検出継続時間が所定の雨無し判定時間以上である場合には雨有りの検出結果は誤検出であると判定する。これにより、実際には雨降りでないにもかかわらず、雨有りとする雨センサの誤検出を抽出することができる。例えば、短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の何らかの原因による雨センサの誤検出を検出可能になる。さらに、雨有りとする誤検出があった場合に、通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くことにより、雨無し時に対応する換気量やハウス内の室温管理を実施することができる。したがって、屋外の降雨の有無を検出する雨センサに故障等の異常があった場合に誤検出を判定できる農業用ハウスを提供できる。
開示された農業用ハウスに係る発明のひとつは、内部で作物(4)を生育するハウスの屋外において雨有りか雨無しかの検出結果を判断するための検出値を出力する雨センサ(53)と、外気の相対湿度を検出する湿度センサ(55)と、ハウスに設けられ、ハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓(30,31)と、雨センサの検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、通気窓の開度を制御する制御装置(2)と、を備え、
制御装置は、雨センサの検出値に基づく検出結果が雨無しである場合に、湿度センサによって検出される外気の相対湿度が雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨有り判定時間以上継続したときには、雨センサによる雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉じるように制御することを特徴とする。
この発明によれば、雨無しの検出結果が出た場合に、外気の相対湿度が雨有り時に検出される外気の相対湿度に相当する所定の湿度基準値以上であり、この検出状態が所定の雨有り判定時間以上継続する場合に雨無しの検出結果は誤検出であると判定する。この判定により、実際には雨が降っているにもかかわらず、雨無しとする誤検出を抽出することができる。この場合、短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の原因による雨センサの誤検出を検出することができる。さらに、雨無しとする誤検出に対して、通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉めるため、雨滴が作物に付着する事態を回避することができる。この発明によれば、雨センサに故障等の異常があった場合に誤検出を判定できる農業用ハウスを提供できる。
第1実施形態に係る農業用ハウスとその制御構成について示した概要図である。 雨センサの検出値に基づく検出結果について誤検出か否かを判定する判定制御の一例を示したフローチャートである。
(第1実施形態)
第1実施形態に一形態としての農業用ハウス1を開示する。農業用ハウス1は、ハウス内で所定の作物4を生長させることを目的として、制御装置2によって、ハウス内を生長に適正な環境に制御する。制御される環境因子は、例えば、ハウス内における室温、湿度、二酸化炭素濃度、日射量等である。制御装置2は、これらの環境因子を適正に制御するために、各種の温度調整機器、湿度調整機器、風量調整機器、炭酸濃度調整機器、給水調整機器、日射量調整機器等の作動を制御することができる環境制御コントローラである。
第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。農業用ハウス1は、風向き、風速、日照、降水の有無、ハウス内の温度、湿度、二酸化炭素濃度等を計測する各種センサと、ハウスの天窓やカーテンの開閉、空調装置の制御、ミストの発生、二酸化炭素の発生等を行う各種調整機器と、制御装置2とを備える。例えば作物4がトマトである場合には、農業用ハウス1は、トマトの温室栽培において温度、二酸化炭素濃度等を自動制御することで光合成を促進して収穫量を増加できる空調管理システムでもある。また、制御装置2は、ハウス本体3内における複数箇所の測定値(例えば、温度、湿度、二酸化炭素濃度)から求めた制御指標に応じた制御信号を各種調整機器に出力して、ハウス内外の状況に応じて作物4の生育環境が最適となるよう自動的に制御してもよい。
ハウス本体3は、例えば、構造材としての金属製部材を組み合わせて構成されたフレームと、フレームにより支持された被覆材とを備える。被覆材は、透光性を有する合成樹脂フィルムやガラスが用いられる。図1に図示するハウス本体3は、切妻状の屋根部と、屋根部を支持し各組互いに対向する二組の側壁部と、を一体に備えるが、この形態は一例であって、ハウス本体3の構成を限定する趣旨ではない。また、ハウス本体3に他の材料を用いることや他の形状に形成することを妨げるものではない。
作物4は、ハウス本体3内に設けられたベッド38等の所定の容器内の用土において栽培されている。給水機37によって、水と肥料とを含んだ養液がパイプを通じて用土に供給されることにより、作物4は用土から栄養分を吸収して生育する。ベッド38は、ハウス内において所定の個数、均等の間隔をあけて列をなすように設置されている。
給水機37は、制御装置2によって制御される給水ポンプである。制御装置2は、1日のうち所定の時間帯に給水機37を運転して目標量の養液を用土に供給する。また、制御装置2は、日射センサ52によって検出された日射量に応じて、目標量に対して養液の供給量を加減するように給水機37を制御する。
循環扇33は、ハウス本体3内の上部において、作物4、湿度センサ57、側窓31よりも高い位置に設置された送風装置である。循環扇33は、制御装置2によって制御され、ハウス本体3内の気体を循環させて全体に行き渡らせる。このように循環扇33は、ハウス本体3内や作物4の周囲に気流を形成する気流形成装置を構成し、ハウス内における湿度、温度、二酸化炭素濃度等の調整を促し、また、作物4の生育を促すことにも寄与する。
制御装置2は、それぞれ1個または複数個設けられる、温度センサ56、湿度センサ57、二酸化炭素センサ58の測定値を用いて制御指標を求める。制御装置2は、ハウス本体3内における各測定値に応じて、または複数箇所の測定値から求めた制御指標に応じて循環扇33を運転することで、ハウス内の室温を上昇または低下させたり、二酸化炭素濃度や湿度をハウス内において均一化させたりする制御を行う。制御装置2は、例えば、複数の測定値についての最大値、最小値、平均値等を求める演算によって制御指標を決定するようにしてもよい。
複数箇所の測定値から制御指標を求める場合には、各センサは、例えば、平面視したハウス本体3内において、複数個のベッド38が並ぶ配列方向に等間隔をあけて3個、各ベッド38が延びる方向の両方の端と中央とに3個の計9個設置される。このように複数個のセンサは、ハウス内の四隅、側壁近傍など、気流が形成されにくく空気の流れがよどみやすい場所と、中央などの比較的気流が形成されやすい場所との両方に設置されるため、多観点的で大局的な環境制御の実施に寄与する。
また、循環扇33は、ハウス内において気流を形成する場所を選択可能な形態で設置されることが好ましく、例えば、ハウス内において横または縦に延びるレール等に固定されることによって可動式であることが好ましい。
ミスト発生器34は、ハウス内の上部において、作物4、湿度センサ57、側窓31よりも高い位置に設置されたミストチューブを備える。ミストチューブは、通水されるチューブの管壁に取り付けられた複数個のノズルを備え、ポンプ等によってチューブに通水される圧力を調節することによりノズルから水が噴霧されるように構成されている。したがって、ミストチューブは水を霧状に噴出させるため、霧はハウス内の上部から比較的時間をかけて落下し、ハウス内の湿度を徐々に上昇させることができる。また、ミスト発生器34による霧の噴出とともに循環扇33を運転することにより、ハウス内に霧を早く行き渡らせることができ、湿度の上昇を早めることもできる。
ミスト発生器34は、制御装置2によって制御される。制御装置2は、例えば1日のうち所定の時間帯にミスト発生器34を運転して目標量の霧を噴出し、ハウス内の湿度環境を目標範囲にするように制御する。制御装置2は、ハウス本体3内の複数箇所における湿度の測定値から求めた制御指標に応じてミスト発生器34による霧の噴出量を調整して、ハウス内の湿度環境を目標範囲に制御する。
また、制御装置2は、日射センサ52によって検出された日射量に応じて、目標量に対して霧の供給量を加減するようにミスト発生器34を制御する。制御装置2は、湿度センサ57によって測定されたハウス内の相対湿度が低い場合に、ミスト発生器34を運転してハウス内に霧を供給し、相対湿度を上昇させる制御を行う。ミスト発生器34は、主に加湿を行う場合に運転されるが、ハウス内にミストを供給することにより気化熱作用を促して室温を低下させる温度低下装置として運転することもできる。
ハウス本体3には、屋根部から入射する外光を遮光させる閉状態と、屋根部から入射する外光を遮光しないで作物4に照射させる開状態との間で開閉可能なカーテン32が設けられている。また、カーテン32は、冷房装置や暖房装置と併用されて、ハウス内を保冷したり保温したりする際に、活用される。さらにハウス本体3の屋根部には、開閉可能な天窓30が設けられ、天窓30の開量が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。天窓30はハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓である。また、ハウス本体3の側壁部には、開閉可能な側窓31が設けられ、側窓31の開量が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。側窓31はハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓である。つまり、天窓30や側窓31は、ハウス本体3に設けられ、ハウスの内外を行き来する気流を制御可能な通気窓である。
カーテン32、天窓30、側窓31のそれぞれは、モータ等の動力源により駆動され、制御装置2によって制御される。カーテン32が開閉されると、外部からハウス内に流入する日射量を調節することになり、ハウス内の室温について温度上昇の速度を調節することができる。したがって、制御装置2は、ハウス内の温度を低下させる場合には、カーテン32を閉じる方向に駆動し、ハウス内の温度を上昇させる場合には、カーテン32を開く方向に駆動するように制御する。ただし、暖房装置と併用する場合や外気温度が室温よりも低い場合は、制御装置2はカーテン32を閉じるように制御して保温を行う。天窓30や側窓31は、例えば、昼間にはハウス内の室温を目標温度に近づけるように開閉され、夜間や冬季には閉じられる。制御装置2は、ハウス本体3内の複数箇所における温度の測定値から求めた制御指標に応じて天窓30、側窓31、カーテン32等の開閉量を調整して、ハウス内の温度環境を目標範囲に制御する。
天窓30や側窓31の開量を調節することにより、ハウス本体3の中に外気を取り入れる速度を調節することができる。また、天窓30や側窓31は、ハウス本体3の内部空間に外気を取り込むことにより、ハウス本体3の内外の温度差を利用して温度を調節することができる。例えば、夏季や晴天の日中には、カーテン32を閉じ、かつ天窓30や側窓31の開量を大きく制御することにより、ハウス本体3の室温の上昇を抑制することに寄与する。
循環扇33と天窓30や側窓31とは、農業用ハウス1における気流形成装置を構成する。また、天窓30や側窓31は、循環扇33が運転していない状態でも単独で気流形成装置を構成することもできる。つまり、循環扇33が運転され、天窓30や側窓31が開いている場合には、ハウス本体3の内部に外気を強制的に取り込むことができ、ハウス内に外気流入を含む気流を形成できる。また、天窓30や側窓31が開いている場合には、外部の風向によってはハウス本体3の内部に一定以上の流速をもつ外気を取り込むことができ、ハウス内に外気流入を含む気流を形成できる。循環扇33は、このように気流形成装置として使用されて、室温の調整や湿度の調節だけでなく、ハウス内の二酸化炭素を拡散させることにも使用できる。
農業用ハウス1は、暖気や冷気をハウス内に供給可能な空調装置として機能するヒートポンプ装置35を備える。ヒートポンプ装置35は、その本体がハウスの屋外に設置され、本体から延びるダクトを介して、作物4の周囲などの所定の位置に空調風を吹き出すことができる。ヒートポンプ装置35の空調風により、作物4の周囲の温度を制御することができる。
ヒートポンプ装置35は、複数個の熱交換器、圧縮機、及び減圧装置等を環状に配管で接続した回路において冷媒が循環するサイクルを構成する。ヒートポンプ装置35は、冷媒の放熱作用により放熱用熱交換器で加熱された外気を暖気として送風する場合は、温度上昇装置として機能し、冷媒の吸熱作用により冷却用熱交換器で冷却された外気を冷気として送風する場合は、温度低下装置として機能する。制御装置2は、作物4の周囲における室温を生育に適した目標温度に保つようにヒートポンプ装置35を制御する。
農業用ハウス1は、暖気をハウス内に供給可能な暖房機36を備える。暖房機36は、作物4の周囲などの所定の位置に暖気を吹き出すことができる空調装置である。暖房機36は、暖房風により、作物4の周囲の温度を上昇させることができる温度上昇装置として機能する。暖房機36は、例えば、電気ヒータ、温水式ヒータ、燃焼式ヒータ等により暖めた空気をハウス内に供給する。制御装置2は、作物4の周囲における室温を生育に適した目標温度に保つように暖房機36を制御する。制御装置2は、ハウス本体3内の温度に応じてまたは複数箇所における温度測定値から求めた制御指標に応じてヒートポンプ装置35、暖房機36等の運転を制御して、ハウス内の温度環境を目標範囲に制御する。
農業用ハウス1は、ハウス内に二酸化炭素を供給する炭酸ガス発生機39を備える。制御装置2は、光合成を促進するために、ハウス内、特に作物4の周囲における炭酸ガス濃度を適切に保つように炭酸ガス発生機39を制御する。制御装置2は、例えば、1日のうち所定の時間帯に炭酸ガス発生機39を運転してハウス内の二酸化炭素濃度を目標値となるように調整する。したがって、炭酸ガス発生機39は、光合成促進装置である。制御装置2は、ハウス本体3内の二酸化炭素濃度に応じてまたは複数箇所における二酸化炭素濃度の測定値から求めた制御指標に応じて炭酸ガス発生機39の運転を制御し、ハウス内の二酸化炭素濃度環境を目標範囲に制御する。
農業用ハウス1は、作物4の生育に関わる環境情報を測定する複数個の各種センサを備える。各種センサは、例えば、風向センサ50、風速センサ51、日射センサ52、雨滴センサ53、屋外の温度センサ54、屋外の湿度センサ55、室内の温度センサ56、室内の湿度センサ57、二酸化炭素センサ58等を含む農業用ハウス1の環境センサである。
風向センサ50は、ハウス本体3の屋外における風向を検出する。風向センサ50により検出された風向情報は、制御装置2に入力されて、天窓30や側窓31に対する風向としてこれらの窓の開度制御に用いられる。風速センサ51は、ハウス本体3の屋外における風速を検出する。風速センサ51により検出された風速情報は、制御装置2に入力されて、天窓30や側窓31に対する風速としてこれらの窓の開度制御に用いられる。
日射センサ52は、ハウス本体3に降り注ぐ日射量を検出する。日射センサ52により検出された日射量情報は、制御装置2に入力されてハウス内に流入する熱量の見積もりに用いられ、カーテン32の開閉制御、室温制御に用いられる。また、検出された日射量は、雨天や夜間と、晴天の日中とを判断することにも用いることができる。
雨滴センサ53は、ハウス本体3の屋外に設けられた降雨の有無を検出可能な雨センサである。制御装置2は、雨滴センサ53の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた天窓30や側窓31の開度を制御する。雨滴センサ53は、例えば、パネル上に付着した雨を水分として検出するセンサであり、所定の電極間の電気抵抗を検出する。電気抵抗の検出値は制御装置2に入力され、制御装置2は、検出値がある抵抗値以下の場合は雨有りと判定し、この抵抗値を上回る場合は雨無しであると判定する。また、雨滴センサ53は、パネル上に付着した雨を水圧として検出するセンサであってもよい。この場合、雨滴センサ53が検出する圧力は制御装置2に入力され、制御装置2は、検出値がある圧力値以上の場合は雨有りと判定し、この圧力値を下回る場合は雨無しであると判定する。
温度センサ54は、ハウス本体3の屋外における外気の温度を検出し、制御装置2に送る。湿度センサ55は、ハウス本体3の屋外における外気の湿度を検出し、制御装置2に送る。温度センサ56は、ハウス本体3の室内における温度、例えば作物4の周囲の温度を検出してこの温度環境値を制御装置2に送る。湿度センサ57は、ハウス本体3の室内における湿度、例えば作物4の周囲の湿度を検出する湿度検出手段であり、この湿度環境値を制御装置2に送る。二酸化炭素センサ58は、ハウス本体3の室内における二酸化炭素濃度、例えば作物4の周囲の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出手段であり、二酸化炭素環境値を制御装置2に送る。
ハウス本体3の中で作物4が生長する環境は、各種の温度調整機器、湿度調整機器、風量調整機器、炭酸濃度調整機器、給水調整機器、日射量調整機器等を制御することによって変化する。前述のように、温度調整機器は、ハウス内の室温を調整するように制御可能な天窓30、側窓31、カーテン32、循環扇33、ミスト発生器34、ヒートポンプ装置35、暖房機36等により構成することができる。また、湿度調整機器は、ハウス内の相対湿度を調整するように制御可能なミスト発生器34、ヒートポンプ装置35等により構成することができる。また、風量調整機器は、ハウス内の気流を形成するように制御可能な天窓30、側窓31、循環扇33等により構成することができる。
また、炭酸濃度調整機器は、ハウス内の二酸化炭素濃度を調整するために制御される炭酸ガス発生機39等により構成することができる。また、給水調整機器は、作物4への給水を調整するために制御される給水機37等により構成することができる。また、日射量調整機器は、ハウス内に流入する日射量を調整するように制御可能なカーテン32等により構成することができる。
制御装置2は、給水機37の送水圧の調節、カーテン32の開閉、天窓30及び側窓31の開量の調節、循環扇33、ミスト発生器34、炭酸ガス発生機39、暖房機36、及びヒートポンプ装置35のそれぞれの運転と停止などを制御する。各調整機器への通電開始及び通電停止には、各装置への給電を入切する電磁リレーが用いられる。制御装置2は、ハウス本体3内またはハウス本体3の外部に設置された筐体に収納される。
制御装置2は、プログラムに従って動作するマイコンのようなデバイスを主なハードウェア要素として備える。制御装置2は、前述した各調整機器と各種センサとが接続されるインターフェイス部(以下、I/F部ともいう)20と、演算処理部21と、各種データを記憶する記憶部22と、を備える。演算処理部21は、I/F部20を通して各種センサから取得した環境情報と、記憶部22に格納した各種データとを用いて所定のプログラムにしたがった演算を行う。
I/F部20は、演算処理部21による演算結果に基づいて各調整機器を操作する。I/F部20には、ユーザインターフェイスとなる端末装置、例えば、パーソナルコンピュータ23、コントロールパネル、携帯用端末機等が接続される。使用者は、制御装置2の操作盤、パーソナルコンピュータ23の操作部、コントロールパネル、端末装置等を使用してハウス内における室温等の環境設定、時刻合わせ等を行うことができ、端末装置の表示画面を通じて現在の運転状態を確認することができる。
次に、雨滴センサ53の検出値に基づく雨有りか否かの検出結果について誤検出か否かを判定する判定制御の一例について図2のフローチャートを参照して説明する。この制御は、作物4の生育促進のために常時実施するハウス内の環境制御と同時並行に行われる。制御装置2は、環境制御の実行とともに、雨滴センサ53の検出値を用いた雨有りか否かの検出結果が適正か否かを常に監視し、誤検出であると判定した場合には、この状態を緊急的に改善するため、現実に適した措置であるフェイルセーフ処理を実行する。
雨滴センサ53の検出値を用いた検出結果が誤検出である場合には、作物4の生育に悪影響を及ぼすことがある。例えば、実際は雨が降っているのに、雨無しであると誤検出した場合には、天窓30や側窓31が雨無し時の開度に制御されるため、ハウス内に雨が侵入して、作物4に雨滴が付着して病気を引き起こすことがある。また、実際は雨が降っていないのに、雨有りであると誤検出した場合には、天窓30や側窓31が雨有り時の開度に制御されるため、ハウス内に外気を十分に取り込むことができず、効率の悪い環境制御を実施してしまうことになる。このような誤検出は、例えば、センサ自体の故障、通信線の断線、短絡、センサの検知部における異物の付着等により、起こりうる。
雨滴センサ53の異常状態が長引くと、作物4が適正に生長できない、あるいは商品にならない等の大きな損失が発生しうる。特に使用者が短時間で雨滴センサ53の異常に気がつかない場合、例えば、留守にしている場合、農業用ハウスから離れた場所にいる場合、就寝中である場合等には、異常を報知するための警報が発せられても、深刻な事態に至ってしまうことがある。
そこで、図2のフローチャートに示す判定制御は、このような事態を回避するために、農業用ハウス1が作物4を生育している状態であれば、環境制御とともに常時実行される。図2に示すフローチャートの処理は、制御装置2によって実行される。
まずステップ2で、現在、雨滴センサ53が雨有りの誤検出状態であるか否かを判定する。換言すればステップ2では、後述するステップ34、35の処理が実行された状態であるか否かを判定する。ステップ34の処理が実行された状態である場合は、ステップ2で、「YES」と判定してステップ34に進み、後述するステップ34に係る異常警報を継続する。ステップ2で、「NO」と判定した場合は、次のステップ4で、現在、雨滴センサ53が雨無しの誤検出状態であるか否かを判定する。換言すればステップ4では、後述するステップ63、64の処理が実行された状態であるか否かを判定する。ステップ63の処理が実行された状態である場合は、ステップ4で、「YES」と判定してステップ63に進み、後述するステップ63に係る異常警報を継続する。ステップ4で、「NO」と判定した場合は、次にステップ10に進む。
ステップ10で、演算処理部21は、I/F部20に入力された雨滴センサ53の検出値を用いて所定の演算を実行して、雨有りであるか否かを判定する。演算処理部21は、雨センサの検出値を用いて雨有りか否かを判定する判定手段である。ステップ10で「雨有り」と判定されると、検出結果が雨有りであるため、ステップ20で雨無し時のカウンタcft2をリセットする処理を実行する。
次にステップ30で、演算処理部21は、内蔵する時計機能を用いて現時刻が昼間時間帯であるか否かを判定する。昼間時間帯は、例えば11時〜14時の間の時間帯に設定される。現時刻が昼間時間帯でない場合はステップ30で「NO」と判定され、ステップ40で、天窓30や側窓31を通常の環境制御における雨有り時の設定開度WP1となるように制御する処理を実行する。そして本フローチャートを終了する。また、本フローチャートは、所定時間間隔、例えば30秒間隔で実行する。したがって、終了後、所定時間経過するとステップ2の処理から再開することになり、本フローチャートは、所定時間毎に常時実行される。
現時刻が昼間時間帯である場合はステップ30で「YES」と判定され、ステップ31で、演算処理部21は、I/F部20に入力された日射センサ52の検出値が雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値SR1より大きいか否かを判定する。雨無し日射量値SR1は、例えば、500(W/m)に設定される標準的な雨無し時の日射量値であり、あらかじめ登録された値でもよいし、過去の日射量実績に基づいて更新される値であってもよい。
日射センサ52の検出値が雨無し日射量値SR1以下である場合はステップ31で「NO」と判定され、前述のステップ40の処理を実行し、本フローチャートを終了する。このようにステップ30、31、40と移行する場合は、昼間時間帯にもかかわらず日射量が少ないため、雨有り検出は適正であり、演算処理部21は、雨センサの検出値に基づく検出結果を誤検出ではないと判定する。
一方、日射センサ52の検出値が雨無し日射量値SR1を上回る場合はステップ31で「YES」と判定され、ステップ32で雨有り時のカウンタcft1を1カウントアップする処理を実行する。さらに、ステップ33で演算処理部21は、ステップ32での雨有りカウント開始からの時間が所定の雨無し判定時間Ta以上継続したか否かを判定する。雨無し判定時間Taは、昼間時間帯の日射量が雨無し日射量値SR1を上回る状態の継続時間が、降雨時には想定できない時間になるように設定される。
雨無し判定時間Taは、例えば30分に設定される。この時間を超えて昼間時間帯の日射量が雨無し日射量値SR1を上回る状態が継続すると、明らかに雨が降っていないと判定できる。例えば、日が照っているのに雨が降っている状態、いわゆる天気雨、日向雨、狐の嫁入りなどは、30分も続く状態ではないため、雨無し判定時間Taを30分に設定すれば、雨有りの誤検出を確実に判定することができる。
ステップ32での雨有りカウント開始からの時間が雨無し判定時間Ta未満である場合は、ステップ33で「NO」と判定され、前述のステップ40の処理を実行し、本フローチャートを終了する。このようにステップ30、31、32、33、40と移行する場合は、例えば日が照っているのに雨が降っている状態であるから、雨有り検出は適正である。演算処理部21は、雨滴センサ53の検出値に基づく雨有りの検出結果を誤検出ではないと判定する。
ステップ32での雨有りカウント開始からの時間が雨無し判定時間Ta以上継続している場合はステップ33で「YES」と判定される。次のステップ34では、雨滴センサ53が雨有りの誤検出をしたこと、または雨滴センサ53が異常状態であることを使用者等に報知する異常警報を発する。この異常状態の報知は、点灯、点滅などの表示、音声、または制御装置2による携帯端末等への情報送信によって実施することもできる。さらにステップ35で、天窓30や側窓31を通常の環境制御における雨有り時の設定開度WP1よりも大きな開度WP2となるように制御する処理を実行し、本フローチャートを終了する。
このステップ34、35の処理により、雨滴センサ53の異常状態を外部に知らせて修理等の対策を促すとともに、修理までの間に雨滴センサ53の不適切な検出結果によって環境制御してしまう状態を解消することが可能になる。ステップ35の処理によって雨滴センサ53の異常を認識した使用者等は、自身で修理を試みたり、他者に修理の手配をしたりすることができる。修理が完了するまでの間は、制御装置2は、前述した、ステップ2、34、35またはステップ10、20、31、32、33、34、35の処理を実行することで、雨有りの検出結果を誤検出とし、適正な検出結果に基づいた緊急改善制御を実施し続ける。
以上のように、演算処理部21は、昼間時間帯における日射センサ52の検出値や、雨有りカウントの継続時間を用いて、雨有りの検出結果が誤検出であるか否かを判定する判定手段でもある。
ステップ10で「雨無し」と判定されると、検出結果が雨無しであるため、ステップ50で雨有り時のカウンタcft1をリセットする処理を実行する。
次にステップ60で、演算処理部21は、湿度センサ55によって検出される外気の相対湿度が雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値H1と比較して同等以上であるか否かを判定する。湿度基準値H1は、例えば、降雨時の外気の相対湿度に相当する95%RTに設定される。検出される外気の相対湿度が湿度基準値H1以下または未満である場合はステップ60で「NO」と判定され、ステップ70で、天窓30や側窓31を通常の環境制御における雨無し時の設定開度WP4となるように制御する処理を実行する。そして本フローチャートを終了する。この場合、演算処理部21は、雨無しの検出結果を適正であると判定する。
検出される外気の相対湿度が湿度基準値H1と同等またはそれ以上である場合はステップ60で「YES」と判定され、ステップ61で、雨無し時のカウンタcft2を1カウントアップする処理を実行する。さらに、ステップ62で演算処理部21は、ステップ61での雨無しカウント開始からの時間が所定の雨有り判定時間Tb以上継続したか否かを判定する。雨有り判定時間Tbは、外気の相対湿度が湿度基準値H1に対して同等以上となる継続時間が、雨無し時には想定できない時間になるように設定される。
雨有り判定時間Tbは、例えば24時間に設定される。この時間を超えて外気の相対湿度が湿度基準値H1以上である状態が継続すると、明らかに雨が降っていると判定できる。雨が降っていないのに湿度基準値H1以上の高湿度である状態が丸1日中続く状態は、想定できないからである。
ステップ61での雨無しカウント開始からの時間が雨有り判定時間Tb未満である場合は、ステップ62で「NO」と判定され、前述のステップ70の処理を実行し、本フローチャートを終了する。このようにステップ60、61、62、70と移行する場合は、例えば雨は降っていないが、高湿度である天気であるから、雨無し検出は適正であると判定する。演算処理部21は、雨滴センサ53の検出値に基づく雨無しの検出結果を誤検出ではないと判定する。
ステップ61での雨無しカウント開始からの時間が雨有り判定時間Tb以上継続している場合はステップ62で「YES」と判定される。次のステップ63では、雨滴センサ53が雨無しの誤検出をしたこと、または雨滴センサ53が異常状態であることを使用者等に報知する異常警報を発する。この異常状態の報知は、先のステップ34と同様の手段によって実施される。さらにステップ64で、天窓30や側窓31を通常の環境制御における雨無し時の設定開度WP4よりも小さな開度WP3となるように制御する処理を実行し、本フローチャートを終了する。
このステップ63、64の処理により、雨滴センサ53の異常状態を外部に知らせて修理等の対策を促すとともに、修理までの間に雨滴センサ53の不適切な検出結果によって環境制御してしまう状態を解消することが可能になる。ステップ64の処理によって雨滴センサ53の異常を認識した使用者等は、自身で修理を試みたり、他者に修理の手配をしたりすることができる。修理が完了するまでの間は、制御装置2は、前述した、ステップ2、4、63、64またはステップ10、50、60、61、62、63、64の処理を実行することで、雨無しの検出結果を誤検出とし、適正な検出結果に基づいた緊急改善制御を実施し続ける。
以上のように、演算処理部21は、外気の相対湿度の測定値や、雨無しカウントの継続時間を用いて、雨無しの検出結果が誤検出であるか否かを判定する判定手段でもある。
次に、第1実施形態の制御装置2や農業用ハウス1がもたらす作用効果について説明する。制御装置2は、雨滴センサ53の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた天窓30や側窓31の開度を制御する。制御装置2は、雨有りの検出結果である場合に(ステップ10)、昼間時間帯(ステップ30)に検出される日射量と雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値SR1とを比較する。検出される日射量がSR1を超える状態が所定の雨無し判定時間Ta以上継続したときには(ステップ30)、雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、天窓30等の開度を雨有り時の設定開度よりも開くように制御する(ステップ35)。
この制御によれば、雨滴センサ53の検出値を用いて雨有りの検出結果が出た場合に、本来雨無し時の昼間時間帯に検出される雨無し日射量値SR1に対して同等以上の日射量を検出したときはその検出継続時間が雨無し判定時間Ta以上であるか否かを判定する。この検出状態が雨無し判定時間Ta以上継続する場合には雨有りの検出結果は誤検出であると判定する。これにより、実際には雨が降っていないのに雨有りとする検出結果を誤検出として抽出することができる。制御装置2や農業用ハウス1は、明らかに検出値が正常でない短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の原因による雨滴センサ53の誤検出を検出することができる。さらに、制御装置2や農業用ハウス1は、雨有りとする誤検出に対して、天窓30等の開度を雨有り時の設定開度よりも開くことにより、雨無し時に対応する換気量やハウス内の室温管理を実施することができる。
制御装置2は、雨無しの検出結果である場合に(ステップ10)、外気の相対湿度と雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値H1とを比較する。外気の相対湿度が湿度基準値H1に対して同等以上である状態が所定の雨有り判定時間Tb以上継続したときには(ステップ62)、雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、天窓30等の開度を雨無し時の設定開度よりも閉じるように制御する(ステップ64)。
この制御によれば、雨滴センサ53の検出値を用いて雨無しの検出結果が出た場合に、本来雨有り時に検出される相対湿度に相当する湿度基準値H1に対して同等以上の相対湿度を検出したときはその検出継続時間が雨有り判定時間Tb以上であるか否かを判定する。この検出状態が雨有り判定時間Tb以上継続する場合には雨無しの検出結果は誤検出であると判定する。これにより、実際には雨が降っているのに雨無しとする誤検出を抽出することができる。この場合も、制御装置2や農業用ハウス1は、明らかに検出値が正常でない短絡故障や断線故障ではなく、これら以外の原因による雨滴センサ53の誤検出を検出することができる。さらに、制御装置2や農業用ハウス1は、雨無しとする誤検出に対して、天窓30等の開度を雨無し時の設定開度よりも閉めることにより、雨滴が作物に付着して生長に悪影響を与えることを回避できる。
制御装置2は、雨無しの検出結果は誤検出であると判定した場合に、さらに雨滴センサ53の異常状態を報知する(ステップ34、63)。これによれば、雨滴センサ53の検出値に基づく検出結果が正しくないと判定した場合に、作物4に悪影響を与えないように天窓30等の開度を制御するとともに異常の報知を行うことにより、使用者に対して修理を促すことができる。したがって、異常の報知から修理までの間の作物4への悪影響を抑制できる制御装置2や農業用ハウス1を提供できる。
(他の実施形態)
以上、開示された発明の好ましい実施形態について説明したが、開示された発明は前述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、開示された発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。開示された発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
雨有りか雨無しかの検出結果を導くための検出値を出力する雨センサは、前述の実施形態に記載する雨滴センサ53の構成、検出形態に限定されるものではない。
前述の実施形態において、制御装置2は、パーソナルコンピュータが備えるインターフェイス部あるいはパーソナルコンピュータに追加されるインターフェイス部を通して、各種センサの出力を受け取り、また各調整機器への指示を与えるように構成してもよい。すなわち、パーソナルコンピュータでプログラムを実行することによって、パーソナルコンピュータを制御装置2として機能させることができる。
前述の実施形態において、制御装置2のI/F部20に、天気予報の情報を外部から取得する通信インターフェイス部を備えるようにしてもよい。この場合、制御装置2は、I/F部20を通して取得した天気予報の情報から、作物4の周囲湿度を予測し、予測結果に基づいて、給水機37によるベッド38への給水量を調整することができる。
前述の実施形態において、作物4の一例としてトマトであることを記載しているが、作物4は、トマトに限定されるものではなく、その他の野菜や果物であってもよい。
1…農業用ハウス
2…制御装置
4…作物
30…天窓(通気窓)
31…側窓(通気窓)
52…日射センサ
53…雨滴センサ(雨センサ)
55…湿度センサ

Claims (6)

  1. 作物(4)を生育するための農業用ハウス(1)において、雨センサ(53)の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた通気窓(30,31)の開度を制御する制御装置(2)であって、
    前記雨センサの検出値に基づく検出結果が雨有りである場合に、昼間時間帯に日射センサ(52)によって検出される日射量が雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨無し判定時間以上継続したときには、前記雨有りの検出結果は誤検出であると判定し、前記通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くように制御することを特徴とする制御装置。
  2. 作物(4)を生育するための農業用ハウス(1)において、雨センサ(53)の検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、ハウスに設けられた通気窓(30,31)の開度を制御する制御装置(2)であって、
    前記雨センサの検出値に基づく検出結果が雨無しである場合に、湿度センサ(55)によって検出される外気の相対湿度が雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨有り判定時間以上継続したときには、前記雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、前記通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉じるように制御することを特徴とする制御装置。
  3. 前記雨センサの検出値に基づく検出結果を誤検出であると判定した場合に、さらに前記雨センサの異常状態を報知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 内部で作物(4)を生育するハウスの屋外において雨有りか雨無しかの検出結果を判断するための検出値を出力する雨センサ(53)と、
    日射量を検出する日射センサ(52)と、
    前記ハウスに設けられ、前記ハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓(30,31)と、
    前記雨センサの検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、前記通気窓の開度を制御する制御装置(2)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記雨センサの検出値に基づく検出結果が雨有りである場合に、昼間時間帯に前記日射センサによって検出される日射量が雨無し時の日射量に相当する所定の雨無し日射量値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨無し判定時間以上継続したときには、前記雨有りの検出結果は誤検出であると判定し、前記通気窓の開度を雨有り時の設定開度よりも開くように制御することを特徴とする農業用ハウス。
  5. 内部で作物(4)を生育するハウスの屋外において雨有りか雨無しかの検出結果を判断するための検出値を出力する雨センサ(53)と、
    外気の相対湿度を検出する湿度センサ(55)と、
    前記ハウスに設けられ、前記ハウスの内部と外部との通気量を調整可能な通気窓(30,31)と、
    前記雨センサの検出値に基づく雨有りか雨無しかの検出結果に応じて、前記通気窓の開度を制御する制御装置(2)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記雨センサの検出値に基づく検出結果が雨無しである場合に、前記湿度センサによって検出される外気の相対湿度が雨有り時の相対湿度に相当する所定の湿度基準値と比較して同等以上である状態を検出し、かつこの検出状態が所定の雨有り判定時間以上継続したときには、前記雨無しの検出結果は誤検出であると判定し、前記通気窓の開度を雨無し時の設定開度よりも閉じるように制御することを特徴とする農業用ハウス。
  6. 前記制御装置は、前記雨センサの検出値に基づく検出結果を誤検出であると判定した場合に、さらに前記雨センサの異常状態を報知することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の農業用ハウス。
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