JP6922460B2 - 開度制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、農業用ハウスにおける開閉部の開度を制御する技術に関する。
下記の特許文献1には、農業用ハウスに対して出入りするエネルギを求めて窓等の開閉部の開度を設定する技術が提案されている。
特許第3562840号公報
特許文献1の技術では、エネルギを求める物理演算が煩雑であり、農業用ハウスの個別の立地や構造に対応した演算をすることが難しいため、演算結果に基づいて制御をしたとしても農業用ハウス内の温度を目標温度に制御することが難しいという問題があった。
本開示は、農業用ハウスにおける開閉部の開度を制御する構成において、簡素な演算で農業用ハウス内の温度を目標温度に制御できるようにする技術を提供する。
本開示の開度制御装置(2)は、農業用ハウス(1)における外殻部(3)に設けられた少なくとも1つの開閉部(30、31)の開度を制御するように構成され、目標取得部(S220)と、仮開度設定部(S230)と、日射取得部(S310)と、目標設定部(S300、S400、S500)と、開閉作動部(S600)と、を備える。
目標取得部は、農業用ハウスの内部の目標温度と前記農業用ハウスの外部の気温との偏差を表す目標偏差を取得するように構成される。仮開度設定部は、少なくとも目標偏差に基づいて、開閉部における仮の開度を設定するように構成される。
日射取得部は、日射強度を取得するように構成される。目標設定部は、日射強度に基づいて仮の開度を補正し、該補正後の開度を開閉部における目標開度として設定するように構成される。開閉作動部は、目標開度となるよう開閉部を作動させるように構成される。
このような開度制御装置によれば、目標偏差に基づいて開閉部における仮の開度を設定し、日射強度に応じて開度を補正するので、簡素な演算で農業用ハウス内の温度を目標温度に制御することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
農業用ハウスとその制御構成について示した概要図である。 農業用ハウスの構成を示すブロック図である。 ベース処理のフローチャートである。 基本窓開度計算処理のフローチャートである。 日射量補正計算処理のフローチャートである。 目標偏差ERROR_Tと基本窓開度T_Baseとの関係を示すマップである。 日射量偏差ERROR_Wと日射補正値F_Solarとの関係を示すマップである。 温度フィードバック補正計算処理のフローチャートである。 P項計算処理のフローチャートである。 I項演算処理のフローチャートである。 D項計算処理のフローチャートである。 風速補正計算処理のフローチャートである。 天窓開度補正処理のフローチャートである。 側窓開度補正処理のフローチャートである。 風速WIND_SpdとF_WINDSPD1との関係を示すマップである。 風速WIND_Spdと風下側天窓補正値F_WINDSPD2との関係を示すマップである。 風速WIND_Spdと風上側側窓補正値F_WINDSPD11との関係を示すマップである。 風速WIND_Spdと風下側側窓補正値F_WINDSPD22との関係を示すマップである。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す農業用ハウス1は、ハウス内で所定の作物4を生長させることを目的として、制御装置2によって、ハウス内を生長に適正な環境に制御する。制御する環境因子は、例えば、ハウス内における室温、湿度、二酸化炭素濃度、日射量等である。
農業用ハウス1は、制御装置2と、天窓30および側窓31と、を備える。また、農業用ハウス1は、各種センサを備えてもよい。各種センサとしては、例えば図1および図2に示すように、風向センサ50、風速センサ51、日射センサ52、ハウス外温度センサ54、ハウス内温度センサ56等を備えてもよい。
制御装置2は、これらの環境因子を適正に制御するために、各種の温度調整機器、湿度調整機器、風量調整機器、炭酸濃度調整機器、給水調整機器、日射量調整機器等の作動を制御することができる環境制御コントローラとして構成される。
農業用ハウス1は、各種センサと、ハウスの天窓やカーテンの開閉、空調装置の制御、ミストの発生、二酸化炭素の発生等を行う各種調整機器とを備える。
制御装置2は、ハウス本体3の内部における室内環境に関する複数箇所の測定値から求めた制御指標に応じた制御信号を各種調整機器に出力して、作物4の生育環境が最適となるように自動的に制御する。
複数箇所に設けられた室内環境に関する測定値は、温度センサおよび湿度センサの検出値である。したがって、温度センサおよび湿度センサは、ハウス内において互いに離れた箇所でそれぞれの測定値を検出する。
ハウス本体3は、例えば、構造材としての金属製部材を組み合わせて構成されたフレームと、フレームにより支持された被覆材とを備える。被覆材は、透光性を有する合成樹脂フィルムやガラスが用いられる。図1に図示するハウス本体3は、切妻状の屋根部と、屋根部を支持し各組互いに対向する二組の側壁部と、を一体に備えるが、この形態は一例であって、ハウス本体3の構成を限定する趣旨ではない。また、ハウス本体3に他の材料を用いることや他の形状に形成することを妨げるものではない。
作物4は、ハウス本体3内に設けられたベッド38等の所定の容器内の用土において栽培されている。給水機37によって、水と肥料とを含んだ養液がパイプを通じて用土に供給されることにより、作物4は用土から栄養分を吸収して生育する。ベッド38は、例えば、ハウス内において所定の個数、均等の間隔をあけて列をなすように設置されている。
給水機37は、制御装置2によって制御される給水ポンプである。制御装置2は、1日のうち所定の時間帯に給水機37を運転して目標量の養液を用土に供給する。
循環扇33は、ハウス本体3内の上部において、作物4、ハウス内温度センサ56、ハウス内湿度センサ57、二酸化炭素センサ58、側窓31等よりも高い位置に設置された送風装置である。
ハウス内温度センサ56、ハウス内湿度センサ57は、1または複数配置される。ハウス内温度センサ56、ハウス内湿度センサ57は、平面視されたハウス内の四隅、側壁近傍など、気流が形成されにくく空気の流れがよどみやすい場所、および中央などの比較的気流が形成されやすい場所の両方に設置されるとよい。
ミスト発生器34は、ハウス内の上部において、作物4、ハウス内湿度センサ57、側窓31よりも高い位置に設置されたミストチューブを備える。ミストチューブは、通水されるチューブの管壁に取り付けられた複数個のノズルを備え、ポンプ等によってチューブに通水される圧力を調節することによりノズルから水が噴霧されるように構成されている。
ハウス本体3には、屋根部から入射する外光を遮光させる閉状態と、屋根部から入射する外光を遮光しないで作物4に照射させる開状態との間で開閉可能なカーテン32が設けられている。カーテン32は、ハウス内に流入する日射量を調整する機能を有する遮光部材であり、冷房装置や暖房装置と併用されて、ハウス内を保冷したり保温したりする際に、活用される。
さらにハウス本体3の屋根部には、開閉可能な天窓30が設けられ、天窓30の開量が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。ハウス本体3の側壁部には、開閉可能な側窓31が設けられ、側窓31の開量が調節されることにより、ハウス内に外気を取り込む際の空気の通気抵抗や換気量を調節できる。
つまり、天窓30や側窓31は、ハウスの内外を行き来する通気量を制御可能な窓である。また、天窓30および側窓31は、それぞれ開口する方位が異なる複数の天窓A30A,B30Bおよび側窓A31A,側窓B31Bを備える。これらの天窓A30A,天窓B30Bおよび側窓A31A,側窓B31Bは、それぞれ異なる開度に設定できるように構成されている。
カーテン32、天窓30、側窓31のそれぞれは、モータ等の動力源により駆動され、制御装置2によって制御される。カーテン32が開閉されると、外部からハウス内に流入する日射量を調節することになり、ハウス内の室温について温度上昇の速度を調節することができる。
また、天窓30や側窓31の開度を調節することにより、ハウス本体3の中に外気を取り入れる速度を調節することができる。また、天窓30や側窓31は、ハウス本体3の内部空間に外気を取り込むことにより、ハウス本体3の内外の温度差を利用して温度を調節することができる。
農業用ハウス1は、ヒートポンプ装置35や暖房機36を備える。ヒートポンプ装置35は、暖気や冷気をハウス内に供給可能な空調装置として機能し、室内を暖房する暖房運転や室内を冷房する冷房運転を実施できる。暖房機36は、暖気をハウス内に供給可能に構成され、作物4の周囲などの所定の位置に暖気を吹き出すことができる空調装置である。
農業用ハウス1は、ハウス内に二酸化炭素を供給する炭酸ガス発生機39を備える。制御装置2は、光合成を促進するために、ハウス内、特に作物4の周囲における炭酸ガス濃度を適切に保つように炭酸ガス発生機39を制御する。制御装置2は、例えば、1日のうち所定の時間帯に炭酸ガス発生機39を運転してハウス内の二酸化炭素濃度を目標値となるように調整する。
図1および図2に示す各種センサは、作物4の生育に関わる環境情報を測定する機能を有する。風向センサ50は、ハウス本体3の屋外における風向を検出する。風向センサ50により検出された風向情報は、制御装置2に入力されて、天窓30や側窓31に対する風向としてこれらの窓の開度制御に用いられる。
風速センサ51は、ハウス本体3の屋外における風速を検出する。風速センサ51により検出された風速情報は、制御装置2に入力されて、天窓30や側窓31に対する風速としてこれらの窓の開度制御に用いられる。
日射センサ52は、ハウス本体3に降り注ぐ日射量を検出する。日射センサ52により検出された日射量情報は、制御装置2に入力されてハウス内に流入する熱量の見積もりに用いられ、カーテン32の開閉制御、室温制御に用いられる。また、検出された日射量は、雨天や夜間と、晴天の日中とを判断することにも用いることができる。
雨滴センサ53は、ハウス本体3の屋外に設けられた降雨の有無を検出可能な雨検出用のセンサである。
ハウス外温度センサ54は、ハウス本体3の屋外における外気の温度を検出し、制御装置2に送る。ハウス外湿度センサ55は、ハウス本体3の屋外における外気の湿度を検出し、制御装置2に送る。
複数個のハウス内温度センサ56は、ハウス本体3の室内における温度、例えば作物4の周囲の温度を検出して、この温度環境値を制御装置2に送る。複数個のハウス内湿度センサ57は、ハウス本体3の室内における湿度、例えば作物4の周囲の湿度を検出して、この湿度環境値を制御装置2に送る。
複数個の二酸化炭素センサ58は、ハウス本体3の室内における二酸化炭素濃度、例えば作物4の周囲の二酸化炭素濃度を検出して、二酸化炭素環境値を制御装置2に送る。
制御装置2は、CPUとして構成される演算処理部21と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、記憶部22)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御装置2の各種機能は、演算処理部21が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、記憶部22が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。
また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、非遷移的実体的記録媒体とは、記録媒体のうちの電磁波を除く意味である。また、制御装置2を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
制御装置2は、演算処理部21がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図2に示すように、基本演算部71と、補正演算部72と、を備える。制御装置2を構成するこれらの要素を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部または全部の要素について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現してもよい。
基本演算部71としての機能では、後述する基本窓開度計算処理にて、天窓30、側窓31における仮の開度を設定する。
補正演算部72としての機能では、後述する温度フィードバック補正計算処理にて、日射強度に基づいて補正値を求め、この補正値に従って天窓30、側窓31における仮の開度を補正する。
なお、制御装置2は、基本演算部71および補正演算部72としての機能のほか、給水機37の送水圧の調節、カーテン32の開閉、循環扇33、ミスト発生器34、炭酸ガス発生機39、暖房機36、およびヒートポンプ装置35のそれぞれの運転と停止などを制御する機能を有する。各調整機器への通電開始および通電停止には、各装置への給電を入切する電磁リレーが用いられる。制御装置2は、ハウス本体3内またはハウス本体3の外部に設置された筐体に収納される。
[1−2.処理]
次に、制御装置2が実行するベース処理について、図3以下のフローチャートを用いて説明する。ベース処理は、起動後、S200以下の処理が予め設定された周期毎に繰り返し実施される処理であり、例えば、1秒毎に実施される。なお、本処理では、制御装置2が行う処理のうちの天窓30および側窓31の開度を制御する処理を説明するが、他の制御対象については説明を省略する。
まず、S100で、制御装置2は、イニシャライズする。イニシャライズには、揮発性メモリの初期化、システムの起動処理等の周知の処理が該当する。
続いて、S200で、制御装置2は、基本窓開度計算処理を実施する。基本窓開度計算処理は、補正前の窓の開度、すなわち仮の開度を演算する処理である。
[1−2−1.基本窓開度計算処理]
基本窓開度計算処理については、図4のフローチャートを用いて説明する。まず、S210で、制御装置2は、T_TrgおよびOUT_Tを取得する。T_Trgは、農業用ハウス1内の目標温度、つまり設定温度を示す。また、OUT_Tは、農業用ハウス1外の気温、つまり、ハウス外温度センサ54にて得られる値を示す。
続いて、S220で、制御装置2は、ERROR_Tを演算する。ERROR_Tは、農業用ハウス1の内部の目標温度と農業用ハウス1外の気温との偏差、特に、目標温度T_Trgからハウス外気温OUT_Tを減算した値を表す。ERROR_Tは本開示の目標偏差に相当する。
続いて、S230で、制御装置2は、T_Baseを演算する。T_Baseは基本窓開度を示す。基本窓開度T_Baseは、日射量基準値に対応する天窓30、側窓31について共通して設定される仮の開度である。日射量基準値は、例えば、最大時の日射強度である1000W/mとされる。
詳細には、基本窓開度T_Baseは、図6に示すマップに基づいて、一意に決定される。図6に示すマップでは、横軸に目標偏差ERROR_Tを取り、縦軸に基本窓開度T_Baseを取る。つまり、マップによって目標偏差ERROR_Tに対応する基本窓開度T_Baseが特定される。
図6に示すマップでは、目標偏差ERROR_Tが大きくなるにつれて基本窓開度T_Baseが小さくなる傾向を示す。つまり、例えば外気温が低い冬場には、外気温の影響が大きくなり、外気によって奪われる熱量が増えるため、外気温が目標温度に対して低くなるにつれて窓開度を小さくし、換気量が少なくなるように基本窓開度T_Baseが設定される。
なお、本実施形態では、マップによって基本窓開度T_Base等の各値を求める構成について開示するが、マップに換えて予め準備された演算式や実験等に基づく実験式等の数式を用いてもよい。このような処理が終了すると基本窓開度計算処理を終了する。
[1−2−2.日射量補正計算処理]
続いて、図3に戻り、S300で、制御装置2は、日射量補正計算処理を実施する。日射量補正計算処理では、日射強度に基づいて仮の開度を補正する。なお、S300,S400,S500のそれぞれで仮の開度を補正し、最終的に補正後の開度が天窓30、側窓31における目標開度として設定される。
詳細には、日射量補正計算処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。まず、S310で、制御装置2は、日射量基準値である1000W/mと、W_Solarの値の値を取得する。
W_Solarは、現在の日射量、或いは日射強度を表す。日射強度W_Solarは、日射センサ52による値であり、例えば、最大時の光量、つまり光量が100%のときを1000W/mとして、どの程度の光量が得られたかに応じて0〜1000W/mの範囲で値が出力される。
続いて、S320で、制御装置2は、日射量偏差ERROR_Wを演算する。日射量偏差ERROR_Wは、日射量基準値である1000W/mから日射強度W_Solarを減算した値として求められる。
続いて、S330で、制御装置2は、F_Solarを演算する。F_Solarは、日射量による窓開度の補正値を表す日射補正値である。詳細には、日射補正値F_Solarは、図7に示すマップに基づいて、一意に決定される。図7に示すマップでは、横軸に日射量偏差ERROR_Wを取り、縦軸に日射補正値F_Solarを取る。つまり、マップによって日射量偏差ERROR_Wに対応する日射補正値F_Solarが特定される。図7に示すマップでは、日射量偏差ERROR_Wが大きくなるにつれて、言い換えれば日射強度が弱くなるにつれて、日射補正値F_Solarが大きくなるように設定される。
この結果、日射強度が弱くなるにつれて天窓30、側窓31における開度を小さくするように仮の開度を補正することになる。なお、1000W/m以上の日射が得られたとしても補正しない。1000W/mが日本国内における夏日での最大日射光量だからである。
続いて、S340で、制御装置2は、WIND_Baseを演算する。WIND_Baseは、日射による補正後の窓開度を表す。日射補正後窓開度WIND_Baseは、基本窓開度T_Baseから日射補正値F_Solarを減算することで求められる。このような処理の終了後、日射量補正計算処理を終了する。
[1−2−3.温度フィードバック補正計算処理]
続いて、図3に戻り、S400で、制御装置2は、温度フィードバック補正計算処理を実施する。温度フィードバック補正計算処理では、実際の農業用ハウス1内の気温と目標温度との差を表す制御偏差が小さくなるよう仮の開度を補正する。この際、制御装置2は、PID制御によって天窓30や側窓31の開度を変更する際の応答特性を制御し、制御偏差が小さくなるよう仮の開度を補正する。
温度フィードバック補正計算処理については、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、S410で、制御装置2は、日射補正後窓開度WIND_Baseおよび 目標偏差ERROR_Tを読み込む。
続いて、S420で、制御装置2は、WIND_1degを演算する。WIND_1degは、1℃あたりの補正開度を示す。1℃補正開度WIND_1degは、日射補正後窓開度WIND_Baseを目標偏差ERROR_Tで除することで求められる。
続いて、S430で、制御装置2は、IN_T、目標温度T_Trgを読み込む。IN_Tは、農業用ハウス1内の気温、つまり、ハウス内温度センサ56の値を示す。
続いて、S440で、制御装置2は、ERROR_T2を演算する。ERROR_T2は、農業用ハウス1内の気温と農業用ハウス1内の目標温度との偏差であり、ハウス内気温IN_T から目標温度T_Trgを減算することで求められる。ERROR_T2は、本開示での制御偏差に相当する。
続いて、S450で、制御装置2は、P項計算処理を実施する。P項とは、一般的なPID制御での比例項を表す。P項計算処理については、図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、S451で、制御装置2は、1℃補正開度WIND_1degおよび制御偏差ERROR_T2を読み込む。続いて、S452で、制御装置2は、レジスタAの値を求める。ここでのレジスタAの値は、1℃補正開度WIND_1deg と制御偏差ERROR_T2との積によって求められる。
続いて、S453で、制御装置2は、kPを読み込む。kPは、P項に対する係数であり、予めユーザ等によって設定される値である。
続いて、S454で、制御装置2は、WIND_Pを演算する。WIND_Pは、P項による窓開度の補正量を表す。P項補正量WIND_Pは、S452で得られたレジスタAの値とkPとの積によって求められる。このような処理の後、図9のP項計算処理を終了する。
続いて、図8に戻り、S460で、制御装置2は、I項演算処理を実施する。I項とは、一般的なPID制御での積分項を表す。I項演算処理については、図10のフローチャートを用いて説明する。
まず、S461で、制御装置2は、1℃補正開度WIND_1degおよび制御偏差ERROR_T2を読み込む。
続いて、S462で、制御装置2は、レジスタAの値を求める。ここでのレジスタAの値は、制御偏差ERROR_T2を所定の定数にて除算することによって求められる。本処理での所定の定数は例えば10に設定される。
続いて、S463で、制御装置2は、レジスタBの値を求める。ここでのレジスタBの値は、S462で得られたレジスタAの値と1℃補正開度WIND_1degとの積によって求められる。
続いて、S464で、制御装置2は、COUNT_Iを演算する。COUNT_Iは、前述の所定の定数分の回数だけ過去でのS463の処理で得られたレジスタBの値を積算した積算値として求められる。
続いて、S465で、制御装置2は、kIを読み込む。kIは、I項に対する係数であり、予めユーザ等によって設定される値である。
続いて、S466で、制御装置2は、WIND_Iを演算する。WIND_Iは、I項による窓開度の補正量を表す。I項補正量WIND_Iは、積算値COUNT_IとkIとの積によって求められる。このような処理の後、図10のI項演算処理を終了する。
続いて、図8に戻り、S470で、制御装置2は、D項計算処理を実施する。D項とは、一般的なPID制御での微分項を表す。制御装置2が実行するD項計算処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。
まず、S471で、制御装置2は、1℃補正開度WIND_1degおよび制御偏差ERROR_T2を読み込む。
続いて、S472で、制御装置2は、レジスタAの値を求める。ここでのレジスタAの値は、最新の制御偏差ERROR_T2からを所定の回数nだけ前に演算された制御偏差ERROR_T2を減算することで求められる。なお、最新の制御偏差ERROR_T2をERROR_T2(i)として、所定の回数nだけ前に演算された制御偏差ERROR_T2は、ERROR_T2(i-n)とも表記する。
続いて、S473で、制御装置2は、レジスタBの値を求める。ここでのレジスタBの値は、S472で得られたレジスタAの値と1℃補正開度WIND_1degとの積によって求められる。
続いて、S474で、制御装置2は、kDを読み込む。kDは、D項に対する係数であり、予めユーザ等によって設定される値である。
続いて、S475で、制御装置2は、WIND_Dを演算する。WIND_Dは、D項による窓開度の補正量を表す。D項補正量WIND_Dは、S473で得られたレジスタBとkDとの積によって求められる。このような処理の後、図11のD項計算処理を終了する。
続いて、図8に戻り、S480で、制御装置2は、WIND_PIDを演算する。WIND_PIDは、PID制御による窓開度の補正量を表す。PID補正量WIND_PIDは、P項補正量WIND_PとI項補正量WIND_I とD項補正量WIND_Dとの和によって求められる。
続いて、S490で、制御装置2は、WIND_Trgを演算する。WIND_Trgは、PID制御補正後の窓開度を表す。PID後開度WIND_Trgは、日射補正後窓開度WIND_BaseとPID補正量WIND_PIDとの和によって求められる。このような処理の後、D項計算処理を終了する。
[1−2−4.風速補正計算処理]
続いて、図3に戻り、S500で、制御装置2は、風速補正計算処理を実施する。すなわち、制御装置2は、日射強度に加えて、風速に基づいて仮の開度を補正する。また、制御装置2は、風向に応じて複数の天窓30、側窓31のうちの風上側に位置する天窓30、側窓31の開度と、風下側に位置する天窓30、側窓31の開度とを異なる開度に補正する。
風速補正計算処理については、図12のフローチャートを用いて説明する。まず、S510で、制御装置2は、天窓開度補正処理を実施する。
制御装置2が実行する天窓開度補正処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
まず、S511で、制御装置2は、WIND_Spd、WIND_Dirを読み込み、風上側の天窓30、側窓31、風下側の天窓30、側窓31を特定する。WIND_Spdは、風速であり、風速センサ51の値を表す。WIND_Dirは、風向であり、風向センサ50の値を表す。
風向センサ50からは、例えば、風上側の風向が基準方位からの角度を示す値が出力され、制御装置2は、例えばハウス本体3の中心を基準として、複数の天窓30および複数の側窓31のそれぞれについて、風上の方位に近い天窓30および側窓31を風上側の天窓30、側窓31として設定する。また、その他の天窓30および側窓31を風下側の天窓30、側窓31として設定する。
続いて、S512で、制御装置2は、F_WINDSPD1を演算する。F_WINDSPD1は、風上側の天窓30に対する風速による補正値を表す。詳細には、風上側天窓補正値F_WINDSPD1は、図15に示すマップに基づいて、一意に決定される。図15に示すマップでは、横軸に風速WIND_Spdを取り、縦軸に風上側天窓補正値F_WINDSPD1を取る。つまり、マップによって風速WIND_Spdに対応する風上側天窓補正値F_WINDSPD1が特定される。
図15に示すマップでは、風速が強くなるにつれて窓開度の補正値が小さくなるよう設定される。風速が強くなると空気の循環が促進されるため、過度な空気の循環を抑制するために、開度が小さくなるように設定する。また、風速が強くなるにつれて窓開度を小さくすることで風圧による設備の故障を軽減する。
風上側の窓では、風が弱いときには温度の制御を重視して、風速の変化に対する窓開度の変化率を比較的小さく設定し、徐々に窓開度を小さくする。また、風が強くなると、風による設備や農作物への被害から保護するため、風速の変化に対する窓開度の変化率を比較的大きく設定し、速やかに窓開度を小さくする。図15〜図18に示すマップでは、直線を変曲点で接続するように補正値を設定しているが、風速が大きくなるにつれて風速の変化に対する補正値の変化が大きくなる曲線によって補正値を設定してもよい。
続いて、S513で、制御装置2は、F_WINDSPD2を演算する。F_WINDSPD2は、風下側の天窓30に対する風速による補正値を表す。詳細には、風下側天窓補正値F_WINDSPD2は、図16に示すマップに基づいて、一意に決定される。図16に示すマップでは、横軸に風速WIND_Spdを取り、縦軸に風下側天窓補正値F_WINDSPD2を取る。つまり、マップによって風速WIND_Spdに対応する風下側天窓補正値F_WINDSPD2が特定される。
図16に示すマップでは、風速が強くなるにつれて窓開度の補正値が小さくなる傾向は図15に示す風上側のマップと同様であるが、風上側のマップに対して窓開度の補正値が小さくなる割合が小さくなるよう設定される。このようにしているのは、風下側の窓開度が風上側の窓開度ほどは空気の循環に影響を与えないことや、風下側の窓開度が大きくても風圧による設備の故障が発生しにくいこと等による。
続いて、S514で、制御装置2は、PID後開度WIND_Trgを読み込む。続いて、S515で、制御装置2は、TOP_WIND_Trg_Uを演算する。TOP_WIND_Trg_Uは、風上側の天窓30の窓開度を表す。風上側天窓開度TOP_WIND_Trg_Uは、風上側天窓補正値F_WINDSPD1とPID後開度WIND_Trgとの積によって求められる。
続いて、S516で、制御装置2は、TOP_WIND_Trg_Dを演算する。風下側天窓開度TOP_WIND_Trg_Dは、風下側の天窓30の窓開度を表す。風下側天窓開度TOP_WIND_Trg_Dは、風下側天窓補正値F_WINDSPD2とPID後開度WIND_Trgとの積によって求められる。
このような処理の後、図13の天窓開度補正処理を終了する。また、図12に戻り、S520で、制御装置2は、側窓開度補正処理を実施する。側窓開度補正処理については、図14のフローチャートを用いて説明する。
まず、S521で、制御装置2は、風速WIND_Spd、風向WIND_Dirを読み込む。続いて、S522で、制御装置2は、F_WINDSPD11を演算する。
F_WINDSPD11は、風上側の側窓31に対する風速による補正値を表す。詳細には、風上側側窓補正値F_WINDSPD11は、図17に示すマップに基づいて、一意に決定される。図17に示すマップでは、横軸に風速WIND_Spdを取り、縦軸に風上側側窓補正値F_WINDSPD11を取る。つまり、マップによって風速WIND_Spdに対応する風上側側窓補正値F_WINDSPD11が特定される。図17に示すマップについては、図15に示す風上側のマップと同様の思想に基づいて設定される。ただし、側窓31は天窓30よりも位置が低く、側窓31に吹き付ける風は、天窓30に吹き付ける風よりも、周囲の建物の影響を受けて弱まりやすいので、天窓30よりも開度が大きくなるように設定してもよい。
続いて、S523で、制御装置2は、F_WINDSPD22を演算する。F_WINDSPD22は、風下側の側窓31に対する風速による補正値を表す。詳細には、風下側側窓補正値F_WINDSPD22は、図18に示すマップに基づいて、一意に決定される。図18に示すマップでは、横軸に風速WIND_Spdを取り、縦軸に風下側側窓補正値F_WINDSPD22を取る。つまり、マップによって風速WIND_Spdに対応する風下側側窓補正値F_WINDSPD22が特定される。図18に示すマップは、図16に示す風下側のマップと同様の思想に基づいて設定される。
続いて、S524で、制御装置2は、PID後開度WIND_Trgを読み込む。続いて、S525で、制御装置2は、SID_WIND_Trg_Uを演算する。SID_WIND_Trg_Uは、風上側の側窓31の窓開度を表す。風上側側窓開度SID_WIND_Trg_Uは、風上側側窓補正値F_WINDSPD11とPID後開度WIND_Trgとの積によって求められる。
続いて、S526で、制御装置2は、SID_WIND_Trg_Dを演算する。SID_WIND_Trg_Dは、風下側の側窓31の窓開度を表す。風下側側窓開度SID_WIND_Trg_Dは、風下側側窓補正値F_WINDSPD22とPID後開度WIND_Trgとの積によって求められる。
このような処理の後、図14の側窓開度補正処理を終了する。続いて、図12に戻り、風速補正計算処理を終了する。
続いて、図3に戻り、S600で、制御装置2は、開度制御を実施する。開度制御とは、最終的に設定された開度となるよう天窓30および側窓31を作動させる制御を示す。具体的には、制御装置2は、天窓30および側窓31を作動させるアクチュエータに対して、風上側天窓開度TOP_WIND_Trg_U、風下側天窓開度TOP_WIND_Trg_D、風上側側窓開度SID_WIND_Trg_U、風下側側窓開度SID_WIND_Trg_D、に対応する制御指令を送信する。
なお、風上側天窓開度TOP_WIND_Trg_Uは、天窓A30AおよびB30Bのうちの風上側に設定された天窓30に対して送信され、風下側天窓開度TOP_WIND_Trg_Dは、風下側に設定された天窓30に対して送信される。また、風上側側窓開度SID_WIND_Trg_Uは、側窓A31AおよびB31Bのうちの風上側に設定された側窓31に対して送信され、風下側側窓開度SID_WIND_Trg_Dは、風下側に設定された側窓31に対して送信される。
このような開度制御の終了後、図3のベース処理を終了し、S200に戻る。
[1−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)本開示の農業用ハウス1において制御装置2は、農業用ハウス1におけるハウス本体3に設けられた少なくとも1つの天窓30、側窓31の開度を制御するように構成される。
制御装置2は、農業用ハウス1の内部の目標温度と農業用ハウス1の外部の気温との偏差を表す目標偏差を取得するように構成され、少なくとも目標偏差に基づいて、天窓30、側窓31における仮の開度を設定するように構成される。制御装置2は、日射強度を取得するように構成され、日射強度に基づいて仮の開度を補正し、該補正後の開度を天窓30、側窓31における目標開度として設定するように構成される。制御装置2は、目標開度となるよう天窓30、側窓31を作動させるように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、目標偏差に基づいて天窓30、側窓31における仮の開度を設定し、日射強度に応じて開度を補正するので、簡素な演算で農業用ハウス1内の温度を目標温度に制御することができる。
(1b)上記の農業用ハウス1において制御装置2は、農業用ハウス1の内部の気温と目標温度との偏差を表す制御偏差を取得するように構成される。また、制御装置2は、日射強度に基づいて、仮の開度を補正するとともに、制御偏差が小さくなるよう前記仮の開度を補正するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、制御偏差を小さくするようなフィードバック制御を行うので、農業用ハウス1の個体差や経年劣化等によって生じる誤差を修正することができる。
(1c)上記の農業用ハウス1において制御装置2は、PID制御によって制御偏差が小さくなるよう仮の開度を補正するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、PID制御によって制御偏差が小さくなるよう補正するので、PID制御による各パラメータを任意に設定することによって、目標温度に収束させるまでの時間や天窓30、側窓31の開閉速度等の応答性を簡素な構成で設定することができる。
(1d)上記の農業用ハウス1において制御装置2は、予め準備された実験式またはマップに従って仮の開度を設定するように構成され、また、予め準備された実験式またはマップに従って仮の開度を補正するための補正値を設定し、仮の開度を補正値で補正することによって目標開度を設定するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、予め準備された実験式またはマップに従って仮の開度や目標開度を設定するので、簡素な処理で目標開度を求めることができる。
(1e)上記の農業用ハウス1において制御装置2は、農業用ハウス1の周囲の風速を取得するように構成され、風速に基づいて仮の開度を補正するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、風速も考慮して開度を補正するので、風が強弱によって農業用ハウス1内の温度が目標温度から大きく外れることを抑制することができる。
(1f)上記の農業用ハウス1は、複数の天窓30、側窓31を備え、制御装置2は、農業用ハウス1の周囲の風向を取得するように構成される。制御装置2は、風向に応じて複数の天窓30、側窓31のうちの風上側に位置する天窓30、側窓31の開度と、風下側に位置する天窓30、側窓31の開度とを異なる開度に補正するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、風の流入量を良好に制御することができる。
(1g)上記の農業用ハウス1において制御装置2は、最大時の日射強度に対応する仮の開度を設定するように構成され、日射強度が弱くなるにつれて天窓30、側窓31における開度を小さくするように仮の開度を補正するように構成される。
このような農業用ハウス1によれば、最大時の日射強度に対して日射強度が弱くなるにつれて小さい側に補正するので、開度を小さくする補正だけを行えばよいようにすることができる。よって開度を増減させる補正を実施する場合と比較して制御を簡素化することができる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(2a)上記実施形態では、天窓30および側窓31の開閉のみを考慮したが、これに限定されるものではない。例えば、制御装置2は、天窓30および側窓31の開閉を制御する際に、給水機37、カーテン32、循環扇33、ミスト発生器34、炭酸ガス発生機39、暖房機36、ヒートポンプ装置35等の周囲装置の作動状態を考慮してもよい。
この場合、補正量を演算するためのマップをそれぞれの周囲装置の作動状態毎に備えておき、周囲装置の作動状態に応じて対応するマップを用いて補正量を演算するとよい。
(2b)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(2c)上述した農業用ハウス1の他、当該農業用ハウス1の構成要素となる装置、当該農業用ハウス1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、農業用ハウスの制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
[3.実施形態の構成と本開示の構成との対応関係]
上記実施形態において制御装置2は本開示でいう開度制御装置に相当し、上記実施形態においてハウス本体3は本開示でいう外殻部に相当し、上記実施形態において天窓30、側窓31は本開示でいう開閉部に相当する。また、上記実施形態において制御装置2が実行する処理のうちのS220の処理は本開示でいう目標取得部に相当し、S230の処理は本開示でいう仮開度設定部に相当する。
また、上記実施形態においてS310の処理は本開示でいう日射取得部に相当し、S300、S400、S500の処理は本開示でいう目標設定部に相当する。また、上記実施形態においてS440の処理は本開示でいう制御取得部に相当し、S511,S521の処理は本開示でいう風速取得部、風向取得部に相当する。
また、上記実施形態においてS600の処理は本開示でいう開閉作動部に相当する。
1…農業用ハウス、2…制御装置、3…ハウス本体、21…演算処理部、22…記憶部、30…天窓、31…側窓、50…風向センサ、51…風速センサ、52…日射センサ、53…雨滴センサ、54…ハウス外温度センサ、55…ハウス外湿度センサ、56…ハウス内温度センサ、57…ハウス内湿度センサ、71…基本演算部、72…補正演算部。

Claims (7)

  1. 農業用ハウス(1)における外殻部(3)に設けられた少なくとも1つの開閉部(30、31)の開度を制御するように構成された開度制御装置(2)であって、
    前記農業用ハウスの内部の目標温度と前記農業用ハウスの外部の気温との偏差を表す目標偏差を取得するように構成された目標取得部(S220)と、
    少なくとも前記目標偏差に基づいて、前記開閉部における仮の開度を設定するように構成された仮開度設定部(S230)と、
    日射強度を取得するように構成された日射取得部(S310)と、
    前記日射強度に基づいて前記仮の開度を補正し、該補正後の開度を前記開閉部における目標開度として設定するように構成された目標設定部(S300、S400、S500)と、
    前記目標開度となるよう前記開閉部を作動させるように構成された開閉作動部(S600)と、
    備える開度制御装置。
  2. 請求項1に記載の開度制御装置であって、
    前記農業用ハウスの内部の気温と前記目標温度との偏差を表す制御偏差を取得するように構成された制御取得部(S440)、をさらに備え、
    前記目標設定部は、前記制御偏差が小さくなるよう前記仮の開度を補正する
    ように構成された開度制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の開度制御装置であって、
    前記目標設定部は、PID制御によって前記制御偏差が小さくなるよう前記仮の開度を補正する
    ように構成された開度制御装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の開度制御装置であって、
    前記仮開度設定部および前記目標設定部のうちの少なくとも一方は、予め準備された実験式またはマップに従って前記仮の開度および前記目標開度のうちの少なくとも一方を設定する
    ように構成された開度制御装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の開度制御装置であって、
    前記農業用ハウスの周囲の風速を取得するように構成された風速取得部(S511,S521)、をさらに備え、
    前記目標設定部は、前記風速に基づいて前記仮の開度を補正する
    ように構成された開度制御装置。
  6. 請求項5に記載の開度制御装置であって、
    前記開閉部として、複数の開閉部を備え、
    当該農業用ハウスの周囲の風向を取得するように構成された風向取得部(S511、S521)、をさらに備え、
    前記目標設定部は、前記風向に応じて複数の開閉部のうちの風上側に位置する開閉部の開度と、風下側に位置する開閉部の開度とを異なる開度に補正する
    ように構成された開度制御装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の開度制御装置であって、
    前記仮開度設定部は、最大時の日射強度に対応する前記仮の開度を設定するように構成され、
    前記目標設定部は、日射強度が弱くなるにつれて前記開閉部における開度を小さくするように前記仮の開度を補正する
    ように構成された開度制御装置。
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