JP2017083067A - 空気調和機 - Google Patents

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Yusuke Taruki
裕介 樽木
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Abstract

【課題】低コストでキシミ音を低減できる空気調和機を提供する。【解決手段】空気調和機は、冷気および熱交換器と隣り合う吹出通路形成部,第1ドレンパンと、その吹出通路形成部,第1ドレンパンに対して冷気および熱交換器と反対の側に配置された第1発泡断熱材(70)を備える。吹出通路形成部と第1発泡断熱材(70)との接触部分および第1ドレンパンと第1発泡断熱材(70)との接触部分に、第1発泡断熱材(70)と同一の材料からなる硬化層(70b,70c)を用いた接触抵抗低減部(L1,L2)を第1発泡断熱材(70)に部分的に設ける。【選択図】図3

Description

この発明は、空気調和機に関する。
従来、空気調和機としては、スクロール形状の発泡断熱材を本体ケーシングに取り付けたものがある(例えば、特開平11−6635号公報(特許文献1)参照)。
特開平11−6635号公報
ところで、上記空気調和機では、樹脂成形品である本体ケーシングと発泡断熱材との摩擦係数が大きいため、本体ケーシングと発泡断熱材との接触部で発生するキシミ音が問題となっていた。
そこで、このような問題を解決するため、従来の空気調和機では、樹脂部材と発泡断熱材との摩擦係数を小さくするために、樹脂部材と発泡断熱材との間のほとんどに不織布を貼り付けたり界面活性剤を塗布したりしている。
しかしながら、このような樹脂部材と発泡断熱材との間の広範囲に渡る不織布の貼り付けや界面活性剤の塗布は、材料費や作業工数が増加するので、コストが高くなるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、低コストでキシミ音を低減できる空気調和機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の空気調和機は、
冷気または冷熱部の少なくとも一方と隣り合う樹脂部材と、
上記樹脂部材に対して上記冷気または上記冷熱部の少なくとも一方と反対の側に配置された発泡断熱材と
を備え、
上記樹脂部材と上記発泡断熱材との接触部分に、上記発泡断熱材と同一の材料からなる硬化層、界面活性剤、不織布のうちの少なくも1つを用いた接触抵抗低減部を部分的に設けたことを特徴とする。
上記樹脂部材は、内部に細かな気泡を無数に含む多孔質形状の発泡断熱材とは異なり、内部に気泡がない樹脂または内部に気泡がほとんど無い樹脂からなる部材である。
上記構成によれば、冷気または冷熱部の少なくとも一方と隣り合う樹脂部材と、その樹脂部材に対して冷気または冷熱部の少なくとも一方と反対の側に配置された発泡断熱材との接触部分に、発泡断熱材と同一の材料からなる硬化層、界面活性剤、不織布のうちの少なくも1つを用いた接触抵抗低減部を部分的に設けることによって、樹脂部材と発泡断熱材との接触部分の摩擦抵抗を低減するので、樹脂部材が冷却されて収縮したり常温に戻るときに膨脹したりする際に、樹脂部材におけるキシミ音が低減される。したがって、低コストでキシミ音を低減できる。
また、一実施形態の空気調和機では、
上記樹脂部材と上記発泡断熱材は、互いに接触する接触部分と接触しない非接触部分とを有し、
上記樹脂部材と上記発泡断熱材との上記接触部分のみに上記接触抵抗低減部を設けた。
上記実施形態によれば、樹脂部材と発泡断熱材との接触部分のみに接触抵抗低減部を設けることによって、コストをさらに低減できる。
また、一実施形態の空気調和機では、
上記樹脂部材と上記発泡断熱材との間に、上記接触抵抗低減部によって全部または一部が囲まれた空気断熱層が形成されている。
上記実施形態によれば、樹脂部材と発泡断熱材との間に、接触抵抗低減部によって全部または一部が囲まれた空気断熱層を形成することにより、空気断熱層と発泡断熱材とが相まって断熱性能が向上する。
また、一実施形態の空気調和機では、
上記発泡断熱材の上記硬化層は、厚みが1μm以上かつ2.0mmm以下である。
上記実施形態によれば、発泡断熱材の硬化層の厚みを1μm以上かつ2.0mmm以下とすることによって、断熱性を低下させることなく、樹脂部材の構成等に応じて硬化層の厚みを設定することができる。このような発泡断熱材を用いることで、空気調和機の設計の自由度を高めることができる。なお、厚みが1μm未満の硬化層は、形成するのが困難である一方、厚みが2.0mmを超える硬化層は、材料コストの増加になると共に、射出成形により製造された樹脂成型品等で代用可能である。
また、一実施形態の空気調和機では、
上記発泡断熱材は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料からなるか、または、上記ポリプロピレン、上記ポリエチレン、上記ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料からなる。
上記実施形態によれば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料、または、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料を用いることによって、発泡成形が容易でかつ断熱性に優れた発泡断熱材が得られる。
以上より明らかなように、この発明によれば、冷気(および/または冷熱部)と隣り合う樹脂部材と、その樹脂部材に対して冷気(および/または冷熱部)と反対の側に配置された発泡断熱材との接触部分に、発泡断熱材と同一の材料からなる硬化層、界面活性剤、不織布のうちの少なくも1つを用いた接触抵抗低減部を部分的に設けることによって、低コストでキシミ音を低減できる空気調和機を実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の空気調和機の斜視図である。 図2は図1のII−II線から見た縦断面図である。 図3は上記空気調和機の第1発泡断熱材の表面側を斜め上方から見た斜視図である。 図4は上記第1発泡断熱材の裏面側を斜め下方から見た斜視図である。 図5は図4の要部の拡大図である。 図6はこの発明の第2実施形態の空気調和機の第1発泡断熱材の表面側を斜め上方から見た斜視図である。
以下、この発明の空気調和機を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、以下の説明では、図面に表された構成を説明するうえで、「上」、「下」、「左」、「右」等の方向を示す用語、及びそれらを含む別の用語を使用するが、それらの用語を使用する目的は図面を通じて実施形態の理解を容易にするためである。したがって、それらの用語はこの発明の実施形態が実際に使用されるときの方向を示すものとは限らないし、それらの用語によってこの発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきでない。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の空気調和機100の斜視図を示しており、図2は図1のII−II線から見た縦断面図を示している。この空気調和機100は、壁掛けタイプであり、室外に設置される室外機(図示せず)に冷媒配管(図示せず)を介して接続されている。
この第1実施形態の空気調和機100は、図1に示すように、本体ケーシング10と、本体ケーシング10の上側に設けられた上吸込口16と、本体ケーシング10の前面側に設けられた吹出口14(図2に示す)と、その吹出口14の前後方向に並設された2つの水平フラップ121,122と、吹出口14の左右方向に間隔をあけて設けられた複数の垂直フラップ125(図2に示す)とを備えている。本体ケーシング10は、前面グリル11と、前面パネル12と、取付板13とを有している。
この空気調和機100は、図2に示すように、本体ケーシング10と、本体ケーシング10の内部に設けられた第1,第2フレーム20,30とを備えている。
また、本体ケーシング10と第1フレーム20とで形成された空間には、略中央に配置された送風ファン40と、送風ファン40の前方および上方に配置された熱交換器50と、本体ケーシング10内かつ熱交換器50の上流側に配置されたフィルタ60が設けられている。この熱交換器50は、冷熱部の一例である。
本体ケーシング10の前面パネル12は、前面グリル11の前側を覆うように配置され、上側の端部が前面グリル11に回動可能に支持されている。また、取付板13は、前面グリル11の後側に配置されている。
なお、本体ケーシング10は、取付板13を介して壁面(図示せず)に取り付けられている。
また、本体ケーシング10の下面には、吹出口14の後側に配置された下吸込口15が設けられている。本体ケーシング10の上面には、上吸込口16が設けられている。
吹出口14に設けられた水平フラップ121,122は、前面パネル12に回動可能に取り付けられている。水平フラップ122は、吹出口14を開閉すると共に、吹出口14からの吹出空気の風向を上下方向に調整できるようになっている。
また、吹出口14に設けられた複数の垂直フラップ125は、前面パネル12に回動可能に取り付けられ、吹出口14からの吹出空気の風向を左右方向に調整できるようになっている。
さらに、下吸込口15には、下吸込口15を開閉するシャッタ123と、シャッタ123を駆動する駆動機構124とが設けられている。
第1フレーム20は、樹脂からなり、図2に示すように、送風ファン40および熱交換器50の下側および後側を覆うように配置されている。この第1フレーム20は、第1ドレンパン21と第2ドレンパン22とを有している。第1ドレンパン21は、熱交換器50の後側(第3熱交換器53)の下方に配置され、第2ドレンパン22は、熱交換器50の前側(第1熱交換器51)の下方に配置されている。第1,第2ドレンパン21,22は、熱交換器50から滴下するドレン水を受けるように構成されている。熱交換器50と隣り合う第1,第2ドレンパン21,22は、樹脂部材の一例である。ここで、樹脂部材は、内部に細かな気泡を無数に含む多孔質形状の発泡断熱材とは異なり、内部に気泡がない樹脂または内部に気泡がほとんど無い樹脂からなる部材である。
また、第1フレーム20は、第1,第2ドレンパン21,22の間に、送風ファン40下流側の吹出通路24の一部(背面側)を形成する吹出通路形成部23を有している。この吹出通路形成部23は、樹脂部材の一例である。吹出通路24は、本体ケーシング10の内部の送風ファン40が配置された空間と本体ケーシング10の外部空間とを吹出口14を介して連通している。
さらに、第1フレーム20の第1ドレンパン21下側かつ吹出通路形成部23の後面には、第1発泡断熱材70が配置されている。
また、第1フレーム20の第2ドレンパン22の下面には、第2発泡断熱材80が配置されている。
第2フレーム30は、図2に示すように、上下方向に間隔をあけて配置された2つの突出部31,32を有し、第1フレーム20の後方、かつ、本体ケーシング10の取付板13の前方に配置されている。この2つの突出部31,32を有する第2フレーム30は、保持部材の一例である。
この第2フレーム30と第1フレーム20との間には、下吸込口15を介して、本体ケーシング10の内部の熱交換器50の後方空間と本体ケーシング10の外部空間とを連通する下吸込通路33が設けられている。
送風ファン40は、図2に示すように、第1フレーム20に取り付けられている。送風ファン40をファンモータ(図示せず)により駆動すると、本体ケーシング10の外部の空気が下吸込口15および上吸込口16から本体ケーシング10の内部に吸い込まれる。本体ケーシング10の内部に吸い込まれた空気は、フィルタ60および熱交換器50を通過した後、吹出通路24を通って吹出口14から本体ケーシング10の外部に吹き出される。
また、熱交換器50は、送風ファン40の前方に配置された第1熱交換器51と、送風ファン40の前側の上方に配置された第2熱交換器52と、送風ファン40の後側の上方に配置された第3熱交換器53とを有する。
フィルタ60は、下吸込口15および上吸込口16から本体ケーシング10の内部に吸い込まれた空気が熱交換器50を通過する前に、この空気に含まれる塵埃を除去する。
次に、第1フレーム20に配置された第1,第2発泡断熱材70,80について詳しく説明する。
第1,第2発泡断熱材70,80は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料、または、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料からなる。
第1発泡断熱材70は、図2に示すように、第1フレーム20の第1ドレンパン21および吹出通路形成部23と、第2フレーム30の突出部31,32とで挟持されている。
図3は上記第1発泡断熱材70の表面側(第1フレーム20の第1ドレンパン21および吹出通路形成部23に対向する側)を斜め上方から見た斜視図を示している。
この第1発泡断熱材70は、発泡断熱材本体70aと、その発泡断熱材本体70aの表面側に間隔をあけて前後方向に延在する帯状の硬化層70b,70cとを有する。この硬化層70b,70cは、発泡断熱材本体70aと同一の材料からなる。なお、硬化層70b,70cは、発泡断熱材本体70aに一体に形成された帯状凸部71,71の表面に設けられている。この硬化層70bが形成された帯状凸部71で接触抵抗低減部L1を構成し、硬化層70cが形成された帯状凸部71で接触抵抗低減部L2を構成している。
また、図4は上記第1発泡断熱材70の裏面側を斜め下方から見た斜視図を示している。
この第1発泡断熱材70は、発泡断熱材本体70aの裏面側かつ上側に間隔をあけて設けられた矩形状の硬化層70d,70eを有する。この硬化層70d,70eは、発泡断熱材本体70aと同一の材料からなる。なお、硬化層70d,70eは、発泡断熱材本体70aに一体に形成された矩形状の凸部72,72の表面に設けられている。この硬化層70dが形成された凸部72で接触抵抗低減部L3を構成し、硬化層70eが形成された凸部72で接触抵抗低減部L4を構成している。
上記硬化層70d,70eは、第2フレーム30の突出部31の先端側に接している。
また、発泡断熱材本体70aの裏面側かつ下側に間隔をあけて突起部73,73を設けている。この突起部73,73は、図5の拡大図に示すように、突起部73,73の背面に矩形状の硬化層70fが設けられていると共に、突起部73,73の下面に矩形状の硬化層70gが設けられている。硬化層70f,70gは、第2フレーム30の突出部32の先端側に接している。この硬化層70f,70gが形成された突起部73,73で接触抵抗低減部L5を構成している。
上記第1発泡断熱材70の硬化層70b〜70gは、発泡断熱材本体70aよりも小さい発泡率を有する硬度の高い層であり、例えば、0.1mmの厚さで形成されている。この第1発泡断熱材70の硬化層70b〜70gは、例えば、発泡断熱材を溶融させた後、固化させることにより形成される。
また、第2発泡断熱材80は、図2に示すように、第2ドレンパン22の下面221を覆うように配置されている。この第2発泡断熱材80は、発泡断熱材本体の上側かつ第2ドレンパン22の下面221と接触する部分に、図示しない硬化層を設けている。
上記第2発泡断熱材80の硬化層は、発泡断熱材本体よりも小さい発泡率を有する硬度の高い層であり、例えば、0.1mmの厚さで形成されている。この第2発泡断熱材80の硬化層は、例えば、発泡断熱材を溶融させた後、固化させることにより形成される。
このように、上記構成の空気調和機100では、冷房運転において、吹出通路24を流れる冷気と隣り合う吹出通路形成部23(樹脂部材)および冷却された熱交換器50(冷熱部)と隣り合う第1ドレンパン21(樹脂部材)に対して、背面側に配置された第1発泡断熱材70において、吹出通路形成部23と接触する部分および第1ドレンパン21と接触する部分である帯状凸部71,71に、発泡断熱材本体70aと同一の材料からなる硬化層70b,70cを形成している。この硬化層70b,70cが形成された帯状凸部71,71で接触抵抗低減部L1,L2を構成している。
また、冷房運転において、冷却された熱交換器50(冷熱部)との間に第2ドレンパン22(樹脂部材)を介して配置された第2発泡断熱材80において、第2ドレンパン22と接触する部分である帯状凸部(図示せず)に、発泡断熱材本体と同一の材料からなる硬化層を設けている。この硬化層が形成された帯状凸部で接触抵抗低減部を構成している。
上記第1発泡断熱材70の接触抵抗低減部L1,L2および第2発泡断熱材80の接触抵抗低減部によって、吹出通路形成部23(樹脂部材)と第1発泡断熱材70との接触部分の摩擦抵抗、第1ドレンパン21(樹脂部材)と第1発泡断熱材70との接触部分、および、第2ドレンパン22(樹脂部材)を介して配置された第2発泡断熱材80との接触部分の摩擦抵抗を低減する。これにより、吹出通路形成部23,第1ドレンパン21,第2ドレンパン22が冷却されて収縮したり常温に戻るときに膨脹したりする際に、吹出通路形成部23,第1ドレンパン21,第2ドレンパン22におけるキシミ音が低減される。
したがって、上記構成の空気調和機100によれば、低コストでキシミ音を低減することができる。
本発明者によって、ポリスチレンを、主にブタン・ペンタンなどの炭化水素ガスで発泡させて製造されるビーズ法発泡スチロール(EPS)からなる発泡断熱材に、厚さ0.1mmの硬化層を設けて、日本工業規格のJIS−K7125に基づく実験を行った結果、静摩擦係数を12%、動摩擦係数を11%低減できることが分かった。
また、上記構成の空気調和機を用いて、本発明者が行った評価試験では、不織布と界面活性剤を用いて吹出通路形成部の背面に発泡断熱材を取り付けた場合に比べて、この発明の硬化層を設けた発泡断熱材を吹出通路形成部の背面に取り付けることにより、キシミ音の発生の程度を50%以下に低減することができた。
ここで、発泡断熱材の硬化層は、発泡断熱材本体の成形時に同時に形成してもよいし、発泡断熱材本体の成形後に発泡断熱材本体の表面を加熱して溶融することにより形成してもよい。
また、冷気が流れる送風ファン40の下流側の吹出通路24の一部を形成する吹出通路形成部23(通路形成部材)の背面側に第1発泡断熱材70を配置することによって、吹出通路形成部23におけるキシミ音の発生を防ぎつつ、冷気に曝される吹出通路形成部23を断熱することができる。
また、上記冷熱部としての熱交換器50の下側に配置された第1,第2ドレンパン21,22の下面側に第1,第2発泡断熱材70,80を配置することによって、第1,第2ドレンパン21,22が熱交換器50からのドレン水により冷却されて収縮したり常温に戻るときに膨脹したりする際に、第1,第2ドレンパン21,22と第1,第2発泡断熱材70,80との接触部分におけるキシミ音の発生を防ぎつつ、冷気に曝される第1,第2ドレンパン21,22を断熱することができる。
また、上記第1発泡断熱材70の表面側(吹出通路形成部23(樹脂部材)および第1ドレンパン21(樹脂部材)に対向する側)および第1発泡断熱材70の裏面側(第1ドレンパン21と反対の側)の両方に硬化層70b〜70gを形成することによって、吹出通路形成部23と第2フレーム30の突出部31,32で第1発泡断熱材70を挟んで保持しつつ、第1発泡断熱材70とその表裏のどちらの樹脂部材との接触部においてもキシミ音の発生を防ぐことができる。
また、上記吹出通路形成部23(樹脂部材)と第2フレーム30の突出部31,32(保持部材)で第1発泡断熱材70を挟み込むことにより固定するので、ねじなどを用いることなく第1発泡断熱材70を確実に保持することができる。
また、上記吹出通路形成部23(樹脂部材)と第1発泡断熱材70との接触部分および第1ドレンパン21(樹脂部材)と第1発泡断熱材70との接触部分のみに、接触抵抗低減部L1,L2を設けることによりコストをさらに低減できる。
また、上記第1,第2発泡断熱材70,80の硬化層70b〜70gの厚みを1μm以上かつ2.0mmm以下とすることによって、断熱性を低下させることなく、樹脂部材の構成等に応じて硬化層の厚みを設定することができる。このような発泡断熱材を用いることで、空気調和機100の設計の自由度を高めることができる。なお、厚みが1μm未満の硬化層は、形成するのが困難である一方、厚みが2.0mmを超える硬化層は、材料コストの増加になると共に、射出成形により製造された樹脂成型品等で代用可能である。
また、第1,第2発泡断熱材70,80に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料、または、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料を用いることによって、発泡成形が容易でかつ断熱性に優れた発泡断熱材が得られる。
〔第2実施形態〕
図6はこの発明の第2実施形態の空気調和機の第1発泡断熱材270の表面側を斜め上方から見た斜視図を示している。この第2実施形態の空気調和機は、第1発泡断熱材270を除いて第1実施形態の空気調和機と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第2実施形態の空気調和機の第1発泡断熱材270は、図6に示すように、発泡断熱材本体270aと、その発泡断熱材本体270aの表面側に間隔をあけて前後方向に延在する帯状の硬化層270b,270cと、発泡断熱材本体270aの表面側かつ硬化層270b,270c間に、間隔をあけて左右方向に延在する帯状の硬化層270b,270cとを有する。
この硬化層270b〜270eは、発泡断熱材本体270aと同一の材料からなる。なお、硬化層270b,270cは、発泡断熱材本体270aに一体に形成された帯状凸部271,271の表面に設けられ、硬化層270d,270eは、発泡断熱材本体270aに一体に形成された帯状凸部272,272の表面に設けられている。この硬化層270b,270cが形成された帯状凸部271,271で第1の接触抵抗低減部L11,L12を構成し、硬化層270d,270eが形成された帯状凸部272,272で第2の接触抵抗低減部L13,L14を構成している。
第1発泡断熱材270には、第1,第2の接触抵抗低減部L11〜L14により囲まれた矩形状の領域Sが形成されている。
上記吹出通路形成部23(樹脂部材)と第1発泡断熱材270との間、かつ、第1,第2の接触抵抗低減部L11〜L14によって囲まれた領域Sに対向する部分に、全部が囲まれた空気断熱層が形成されている。
これにより、上記空気断熱層と第1発泡断熱材270とが相まって、吹出通路形成部23における断熱性能が向上する。
なお、第2実施形態において、第1発泡断熱材70の裏面側は、第1実施形態の図4と同様の構成をしている。
上記第1,第2実施形態では、吹出通路形成部23,第1ドレンパン21(樹脂部材)と第1発泡断熱材70,270との接触部分、および、第2ドレンパン22(樹脂部材)と第2発泡断熱材80との接触部分に、硬化層70b〜70g,270b〜270dを用いた接触抵抗低減部L1,L2,L11〜L14を部分的に設けた空気調和機100について説明したが、樹脂部材と発泡断熱材との接触部分に、界面活性剤または不織布のいずれか1つ、または、硬化層、界面活性剤、不織布のうちの2以上を用いた接触抵抗低減部を部分的に設けてもよい。なお、硬化層以外の界面活性剤や不織布は、樹脂部材側に設けてもよい。
また、上記第1,第2実施形態では、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料、または、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料からなる第1,第2発泡断熱材70,80を備えた空気調和機100について説明したが、他の材料からなる発泡断熱材を備えたものでもよい。
また、上記第1,第2実施形態では、第1,第2発泡断熱材70,80を備えた空気調和機100について説明したが、発泡断熱材はこれに限らず、冷気(および/または冷熱部)と隣り合う樹脂部材に対して、冷気(および/または冷熱部)と反対の側に配置された発泡断熱材を備えた空気調和機にこの発明を適用できる。
また、上記第1,第2実施形態では、第1発泡断熱材70の発泡断熱材本体70aに一体に形成された帯状凸部71,71と凸部72,72と突起部73,73の表面に硬化層70b〜70gを設けたが、発泡断熱材本体の表面に硬化層を設けてもよく、この場合は、樹脂部材に設けた凸部の先端側が発泡断熱材の硬化層に接するようにする。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1,第2実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
10…本体ケーシング
11…前面グリル
12…前面パネル
13…取付板
14…吹出口
15…下吸込口
20…第1フレーム
21…第1ドレンパン
22…第2ドレンパン
23…吹出通路形成部
24…吹出通路
30…第2フレーム
31,32…突出部
33…下吸込通路
40…送風ファン
50…熱交換器
51…第1熱交換器
52…第2熱交換器
53…第3熱交換器
60…フィルタ
70…第1発泡断熱材
70a…発泡断熱材本体
70b〜70g…硬化層
71,71…帯状凸部
72,72…凸部
73,73…突起部
80…第2発泡断熱材
100…空気調和機
121,122…水平フラップ
123…シャッタ
124…駆動機構
125…垂直フラップ
270…第1発泡断熱材
270a…発泡断熱材本体
270b〜270e…硬化層
271,271…帯状凸部
272,272…帯状凸部
L1〜L5,L11〜L14…接触抵抗低減部
S…領域

Claims (5)

  1. 冷気または冷熱部(50)の少なくとも一方と隣り合う樹脂部材(21,22,23)と、
    上記樹脂部材(21,22,23)に対して上記冷気または上記冷熱部(50)の少なくとも一方と反対の側に配置された発泡断熱材(70,80,270)と
    を備え、
    上記樹脂部材(21,22,23)と上記発泡断熱材(70,80,270)との接触部分に、上記発泡断熱材(70,80,270)と同一の材料からなる硬化層(70b〜70g,270b〜270d)、界面活性剤、不織布のうちの少なくも1つを用いた接触抵抗低減部(L1,L2,L11〜L14)を部分的に設けたことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機において、
    上記樹脂部材(21,22,23)と上記発泡断熱材(70,80,270)は、互いに接触する接触部分と接触しない非接触部分とを有し、
    上記樹脂部材(21,22,23)と上記発泡断熱材(70,80,270)との上記接触部分のみに上記接触抵抗低減部(L1,L2,L11〜L14)を設けたことを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1または2に記載の空気調和機において、
    上記樹脂部材(23)と上記発泡断熱材(270)との間に、上記接触抵抗低減部(L11〜L14)によって全部または一部が囲まれた空気断熱層が形成されていることを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の空気調和機において、
    上記発泡断熱材(70,80,270)の上記硬化層(70b〜70g,270b〜270d)は、厚みが1μm以上かつ2.0mmm以下であることを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の空気調和機において、
    上記発泡断熱材(70,80,270)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンのうちのいずれか1つの材料からなるか、または、上記ポリプロピレン、上記ポリエチレン、上記ポリスチレンのうちの少なくとも2つの混合材料からなることを特徴とする空気調和機。
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