JP2017082166A - 感圧式接着剤及び感圧式接着フィルム - Google Patents

感圧式接着剤及び感圧式接着フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】感圧式接着フィルムに用いたときに、再剥離性に優れ、高温環境下や高温高湿環境下に曝された後、基材からの浮きや剥がれが発生しにくい感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供すること。【解決手段】共重合体を構成する単量体単位として、水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)単位と、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)単位とを含有する、重量平均分子量200,000〜2,000,000の共重合体(A1)、および共重合体を構成する単量体単位として、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a3)単位を含有する、重量平均分子量10,000〜100,000の共重合体(A2)を含有することを特徴とする感圧式接着剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な感圧式接着剤と、その感圧式接着剤を用いてなる感圧式接着フィルム及び積層体に関する。
電子計算機、電子時計、携帯電話、テレビジョン等の家庭用・業務用電化製品など様々な機器に使用される液晶ディスプレイ等の表示装置は、大型化が進んでおり、特に液晶テレビやプラズマテレビ等は大型化が顕著である。また、近年ではスマートフォンやタブレットをはじめとするタッチパネル方式の液晶ディスプレイが急速に普及しており、今後も大きな市場拡大が期待されている。一方で、液晶ディスプレイは、カーナビゲーションなど車載機器等にも使用されており、高温高湿雰囲気などの過酷な車内環境下で使用できる耐久性が必要とされている。
このような表示装置には、通常、外部光源からの反射を防ぐための反射防止フィルムや、表示装置の表面の傷付き防止のための保護フィルム(プロテクトフィルム)など、用途に応じて様々なフィルムが使用されており、例えば、LCDを構成する液晶セル用部材においては、偏光フィルムや位相差フィルムが積層されている。
また、表示装置として利用するだけではなく、その表面にタッチパネルの機能を設けて、入力装置として利用されることもある。タッチパネルにも、保護フィルム、反射防止フィルムやITO蒸着樹脂フィルムなどが使用されている。
このようなフィルムは、感圧式接着剤を介して被着体等の基材に貼着して表示装置に使用されている。表示装置に用いられる感圧式接着剤は、まず透明性に優れることが要求されるので、アクリル系樹脂を主剤とする感圧式接着剤が一般に使用されている。
ところで、前記した種々のフィルムのうち、偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系偏光子の両面をトリアセチルセルロース系やシクロオレフィン系の保護フィルムで挟んだ3層構造が一般的である。このため、偏光フィルムでは、各層を構成する材料の寸法変化特性が異なるため、温度や湿度の変化に伴う寸法変化によるソリが生じやすい。
一方、例えばLCD製造工程での、液晶セル用のガラス面に偏光フィルムを貼り付けた積層体の検品工程においては、積層時のエアーや粉塵の巻き込み等があるものについて、偏光フィルム等を剥がして新しい偏光フィルム等が貼り直される。この貼り直しを「リワーク」ともいう。
しかし、貼着後の積層体は、一般に、接着性向上のために高温下で一定時間保管した後に検査されるので、その間に剥離強度が高くなって偏光フィルムを剥ぎ取り難くなるばかりでなく、偏光フィルムの再剥離性(リワーク性と称することもある)が低下して剥がした後、ガラス面に糊残りや曇り等の汚染が生じる場合があった。
また、高温下または高温高湿条件下では、偏光フィルム中のポリビニルアルコールフィルムは寸法変化が大きいため、例えば偏光フィルム/接着層/ガラスからなる積層体が、高温下または高温高湿条件下に置かれ、偏光フィルムの寸法が変化すると、接着層とガラスとの界面に気泡が生じたり(発泡現象)、偏光フィルムがガラスから浮き上がり、剥がれたりする場合がある(浮き・剥がれ現象)。
そこで感圧式接着剤の分子量や感圧式接着剤の架橋度を調整し、接着力を高くすることによって、偏光フィルムの寸法変化に抗して、過酷な環境下でも発泡、浮き、剥がれが生じないようにする試みがなされた。
しかし、単に接着力を高くすることによって、偏光フィルムの寸法変化に抗しようとすると、高温下または高温高湿条件下で生じる偏光フィルムの寸法変化に起因する応力分布が不均一となり、応力が偏光フィルムの四隅や周端部に集中してしまう。その結果、偏光フィルムが用いられる表示装置において、表示装置の周端部から光が漏れる、いわゆる白抜け(光漏れ現象と称することもある)が発生するという問題が生じた。
これに対して様々な感圧式接着剤が提案されてきた。
例えば、感圧式接着光学フィルム用の感圧式接着剤として、α,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合した樹脂に可塑剤などの低分子量体を添加することで、感圧式接着層を適度に軟らかくして応力緩和性を付与する感圧式接着剤が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、例えば、α,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合した、分子量の異なる樹脂をブレンドし、更にイソシアネート基含有の架橋剤を多量に含有する感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、例えば、α,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合した樹脂と架橋剤とを含有する感圧式接着剤の他に、概樹脂にポリウレタン系樹脂を併用してなるものが知られている(特許文献3参照)。
しかし、これら特許文献1〜3に記載される感圧式接着剤を用いてなる光学用感圧式接着フィルムは、被着体等の基材に貼着後、高温下または高温高湿条件下に長期間曝されると、光学フィルムの周辺端部に、イソシアネート基含有の架橋剤の自己架橋物や低分子量のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合した樹脂からなる極めて小さい気泡がスジ状に連なった状態で発生してしまう。スジ状に連なった極めて小さい気泡が一種のヒビのように見えることから、この現象は「クラック」と呼ばれる。
また、電子顕微鏡でなければ確認できない10μm以下の気泡が、中央部に1m2あたり10個程度発生してしまう。
さらに、19インチ以上の表示装置では、見やすさの観点から光源の輝度を高く設定しなければならない。特許文献1に記載される感圧式接着剤を積層して用いてなる光学用の感圧式接着フィルム(光学用接着フィルムとも称す)は、19インチ未満の表示装置では白抜けは問題視されなかった。しかし、架橋剤による架橋収縮や不十分な接着性の影響で、19インチ以上で使用される高輝度の光源を用いた表示装置では白抜けが目立ってしまうという問題も生じた。
また、例えば、得られた共重合体を利用することで高湿高温環境下でも浮きやハガレ等の外観欠点が生じない感圧式接着剤として、芳香環を含有したα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合させた共重合体樹脂が開示されている(特許文献4参照)、また、複素環(ヘテロ環とも称す)含有のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合させることが、開示されている(特許文献5参照)。また、カルボキシル基を有する重量平均分子量70万以上のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合させた共重合体樹脂と、重量平均分子量800〜5万のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合させた共重合体樹脂とを併用する事で、応力緩和性を高める技術が開示されている(特許文献6参照)。
しかしながら、ここに開示されている、芳香環や複素環を含有したα,β−不飽和二重結合基含有化合物を共重合させた共重合体樹脂は、溶液粘度が極端に高粘度となり、光学用の感圧式接着フィルム(光学用接着フィルム)を作成する際には、極力不揮発分を低減させなければ作成することが困難となるため、工業的には塗加工性や価格面で問題が多い。また、得られた光学用の接着フィルム(光学用接着フィルム)は、80℃熱経時や60℃−相対湿度90%湿熱経時環境下では、浮きや剥がれを生じさせないものの、より過酷な環境下、例えば、100℃の熱経時や85℃−相対湿度90%の湿熱経時における環境下では、その耐久性は充分なものではなく、凝集力が著しく低下し、クラックや発泡が生じ易いという問題もあった。
一方で、再剥離性を付与するために、重量平均分子量50万以上の高分子量アクリル系重合体に対し、酸価が高く、重量平均分子量0.2〜10万の低分子量アクリル系重合体をブレンドする技術が開示されている(特許文献7参照)。
さらには、カルボキシル基を有する重量平均分子量70万以上のアクリル系重合体と、重量平均分子量800〜5万のアクリル系重合体とを併用する事で、応力緩和性を高める技術が開示されている(特許文献8参照)。
また、2種以上のモノマーを使用したブロックポリマーを使用することで、加熱や加湿条件下での耐久性や接着特性を向上させる技術が開示されている(特許文献9参照)。
また、ガラス転移温度が−55℃以上0℃未満のアクリル系樹脂と、ガラス転移温度が0℃以上180℃以下のアクリル系樹脂とを含む、水分散型感圧式接着剤によって、偏光解消を起こしにくく、かつ、リワーク性、リサイクル性を付与する技術が開示されている(特許文献10参照)。
しかし、特許文献7記載の感圧式接着剤は、乾燥条件が制限されるという問題があった。また、特許文献8記載の感圧式接着剤は、凝集力が著しく低下したり、特許文献9記載の感圧式接着剤は、加熱や加湿条件下での透過率が低下するという問題があった。また、特許文献10記載の感圧式接着剤は、感圧式接着剤に使用される種々の添加剤の影響やそれに伴う吸湿性によって、ガラス等の基材を汚染するという問題もあった。
このような状況に鑑み、高耐熱性や高耐湿熱性を維持しつつ、感圧式接着剤物性及び光学特性等の低下が抑制され、フィルムラベル用途から電気、光学用途に至るまで使用可能な、汎用性の高い感圧式接着剤が望まれていた。
さらには、透明性や樹脂、溶剤への溶解性(相溶性)、並びに耐湿熱性を併せ持つ感圧式接着剤が望まれていた。
特開平9−87593号公報 特開2001−049200号公報 特開2003−073646号公報 特開2003−193012号公報 特開2007−277510号公報 特開2004−069975号公報 特開2010−100710号公報 特開2004−069975号公報 特開2013−082772号公報 特開2014−001365号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記諸問題を解決すべく、感圧式接着フィルムに用いたときに、再剥離性に優れ、高温環境下や高温高湿環境下に曝された後、基材からの浮きや剥がれが発生しにくい感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供することを目的とする。さらに偏光板固定用に用いたとき、光漏れ評価が良好であり、高温高湿環境下に曝された場合においても高い透明性を維持できる良好な接着力を有し、また、ガラス等の基材を汚染することが無い感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に達した。
すなわち、本発明の実施態様は、共重合体を構成する単量体単位として、水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)単位と、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)単位とを含有する、重量平均分子量200,000〜2,000,000の共重合体(A1)、および共重合体を構成する単量体単位として、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a3)単位を含有する、重量平均分子量10,000〜100,000の共重合体(A2)を含有することを特徴とする感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、共重合体(A1)を構成する全単量体単位中、化合物(a1)単位を0.1〜30重量%、化合物(a2)単位を0.1〜30重量%含有する上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、共重合体(A2)を構成する全単量体単位中、化合物(a3)単位を0.1〜30重量%含有する上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、共重合体(A1)と共重合体(A2)との重量比が、共重合体(A1)/共重合体(A2)=0.9/0.1〜0.5/0.5の範囲内である上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、共重合体(A1)と共重合体(A2)との合計100重量部に対して、さらにシラン化合物(B)を0.01〜10重量部含有する上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、さらに、共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(C)を含有する上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明の実施態様は、上記感圧式接着剤から形成された接着層が、基材(G)の少なくとも一方の面に積層された感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明の実施態様は、基材(G)が、透明フィルム(H)である上記感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明の実施態様は、透明フィルム(H)が、光学フィルム(I)である上記感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明の実施態様は、基材(G)と、上記感圧式接着剤から形成された接着層と、ガラスとが、順次積層された積層体に関する。
本発明により、基材との密着性、再剥離性(リワーク性)、耐熱性、耐湿熱性および透明性に優れた感圧式接着層を形成し得る、光学用部材の接着に好適に用いることができる感圧式接着剤が提供され、さらには前記感圧式接着剤の利用により、高温下あるいは高湿度下においても発泡や剥がれ等が発生せず、偏光フィルム等の光学フィルムの伸縮等により生じる色むらや白ぬけ等の光漏れ現象を発生させない積層体を提供できるようになった。
以下、本発明の実施形態について説明する。尚、本明細書では、水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)、カルボニル基を有し水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a3)を、それぞれ、化合物(a1)、化合物(a2)、化合物(a3)と略記することがある。
また、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリルまたはメタクリル」、「アクリロイルまたはメタクリロイル」、「アクリル酸またはメタクリル酸」、「アクリレートまたはメタクリレート」、「アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシ」、及び「アリルまたはメタリル」を表すものとする。
<共重合体(A1)>
本発明の接着剤は、共重合体を構成する単量体単位として、水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)単位と、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)単位とを含有する、重量平均分子量200,000〜2,000,000の共重合体(A1)を含有することが特徴である。共重合体(A1)は、少なくとも化合物(a1)と、化合物(a2)とを含む単量体の共重合であり、これら単量体を共重合することにより得ることができる。
<水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)>
化合物(a1)は、その構造中に、水酸基と、α,β−不飽和二重結合基とを有する化合物であり、水酸基とα,β−不飽和二重結合基とを有し、環状構造を有しない化合物(a1−1)と、水酸基とα,β−不飽和二重結合基とを有し、環状構造を有する化合物(a1−2)に類別することができる。
化合物(a1−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンを開環付加することにより得られる末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とビニル基を有する単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(a1−1)としては、基材との密着性を向上させる観点より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の炭素数2〜18の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステルや、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンを開環付加することにより得られる炭素数2〜18の末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシエチルビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミドといった炭素数2〜18であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物が好ましい。
化合物(a1−2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基と炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(a1−2)としては、耐熱性、耐湿熱性、あるいは耐水性等の耐久性を向上させる観点より、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等の水酸基と炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル類が特に好ましい。
このように、上記化合物(a1)を共重合することによって、好ましい重合速度を得、共重合体(A1)の分子量や架橋密度を制御することが容易となる。また、水酸基を含有する共重合体(A1)を感圧式接着剤として使用した場合には、極性を付与できるために、共重合体(A1)に含有されるカルボニル基と後述の共重合体(A2)に含有されるアミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基とのマイケル付加反応を促進する触媒的な効果を付与することが可能となる。また、後述の共重合体(A2)との相溶性を制御することが可能となり、後述の基材(G)に塗工した際には塗膜の透明性を維持し易く、また濡れ性も向上する。
さらに、後述のシラン化合物(B)、または反応性化合物(C)を配合した場合には、シラン化合物(B)に含まれるシロキシ基との縮合反応に伴う架橋反応や反応性化合物(C)に含まれる反応性官能基との架橋反応が進行し、塗工塗膜の凝集力向上が望めるため、光学部材に使用した光学積層体を製造する場合は、耐熱性、耐湿熱性、及び耐水性等が優れるだけで無く、十分な加工性を付与することが容易となる。
<カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)>
次に、共重合体(A1)を構成する単量体単位である、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)について説明する。
カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)は、置換基としてカルボニル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物である。ただし、化合物(a2)は、水酸基を有しない。また、α,β−不飽和二重結合基含有化合物の内、(メタ)アクリロイル基等に代表される炭素−炭素二重結合に直接結合した炭素−酸素二重結合は、前記「カルボニル基」には包含されないものとする。
カルボニル基を有し、水酸基を有しない(a2)としては、カルボニル基がアシル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−1)、カルボニル基がエステル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−2)、カルボニル基がカルボキシル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−3)に類別できる。ただし、カルボキシル基として、酸無水物基(−C(=O)OC(=O)−)も含まれる。具体例として、以下の化合物が挙げられる。
カルボニル基が、アシル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−1)としては、より具体的に、例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、4−(メトキシカルボニル)ベンゼン(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエステル化合物類;
例えば、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエーテル化合物類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類等が挙げられる。これらに限定されるものではなく、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
カルボニル基がエステル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−2)としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1−ナフトイル酢酸ビニル、1−ナフトイルプロピオン酸ビニル、1−ナフトイル酪酸ビニル、1−ナフトイルバレリン酸ビニル、1−ナフトイルヘキサン酸ビニル、2−ナフトイル酢酸ビニル、2−ナフトイルプロピオン酸ビニル、2−ナフトイル酪酸ビニル、2−ナフトイルバレリン酸ビニル、2−ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2−フロイル酢酸ビニル、2−フロイルプロピオン酸ビニル、2−フロイル酪酸ビニル、2−フロイルバレリン酸ビニル、2−フロイルヘキサン酸ビニル、2−フロイルデカン酸ビニル、2−フロイルドデカン酸ビニル、3−フロイル酢酸ビニル、3−フロイルプロピオン酸ビニル、3−フロイル酪酸ビニル、3−フロイルバレリン酸ビニル、3−フロイルヘキサン酸ビニル、3−フロイルデカン酸ビニル、3−フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、4−(2−t−エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレン等のエステル基由来のカルボニル基を有する芳香族系のビニル化合物類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状化合物類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイドエステル;
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸メチルポリ(プロピレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸エチルポリ(プロピレンオキサイド)などのポリアルキレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系化合物類;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリル、ピバリン酸アリル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するアルケニル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のエステル基由来のカルボニル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
カルボニル基がカルボキシル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、アコニチン酸、グルタコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、シトロネル酸、4−(メタ)アクリルアミドブタン酸、6−(メタ)アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有するポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加しているコハク酸に、片末端にカルボキシル基を有し、もう一方の末端に(メタ)アクリロイル基を有するコハク酸系(メタ)アクリル酸エステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
上述のように、共重合体(A1)は、カルボニル基を有することが好ましく、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を、共重合体を構成する単量体単位として使用することにより、共重合体(A1)に導入することができる。このようにカルボニル基を有することで、後述の共重合体(A2)を配合した場合には、カルボニル基と共重合体(A2)に含有されるアミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基とがマイケル付加反応等の相互作用により、架橋構造を形成することが可能である。そのため、共重合体(A1)と後述の共重合体(A2)を含有した本発明の感圧式接着剤を使用して、塗工形成された接着フィルムを後述の基材(G)に貼着して加熱、加湿熱条件下に長期間曝露しても、発泡や浮き・剥がれ等の劣化現象の発生が著しく抑制され、耐熱性や耐湿熱性等の耐久性が著しく向上するという利点がある。
また、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)のうち、カルボニル基と、アミノ基、イミノ基またはヒドラジノ基とのマイケル付加反応性を考慮すると、エステル基由来のカルボニル基やカルボキシル基由来のカルボニル基よりもアシル基由来のカルボニル基の方が架橋構造を形成し易いため、カルボニル基がアシル基由来のカルボニル基含有化合物(a2−1)を使用することが好ましい。
アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基とカルボニル基の反応性は、(反応性高)ホルミル基≧アシル基(ホルミル基を除く)>カルボキシル基>エステル基(反応性低)の順番であり、これらの反応性の差はアミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基が求核剤として作用するため、カルボニル炭素が正電荷に帯電する度合いで決定される。
このように、カルボニル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を、共重合体を構成する単量体単位として使用した共重合体(A1)を配合した感圧式接着剤は、耐熱性や耐湿熱性等の耐久性を著しく向上させることが可能となる。
上記、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)のなかでも、マイケル付加反応性や価格、工業的に入手可能な点を踏まえると、アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、メタクリル酸(メトキシカルボニル) エチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類、アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、メタクリル酸2−オキソブタノイルエチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエステル化合物類、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエーテル化合物類が特に好ましい。
共重合体(A1)を構成する単量体単位に占める化合物(a1)単位および化合物(a2)単位の割合は、共重合体(A1)を構成する全単量体中、化合物(a1)単位が0.1〜30重量%、化合物(a2)単位が0.1〜30重量%であることが好ましく、化合物(a1)単位が0.5〜25重量%、化合物(a2)単位が0.5〜25重量%であることがより好ましい。
化合物(a1)および化合物(a2)を、それぞれ0.1重量%以上含有すると、後述の共重合体(A2)との架橋反応が起こり易く、架橋樹脂のガラス転移温度(Tg)向上に繋がり、凝集力の向上が期待できる。また、後述のシラン化合物(B)や反応性化合物(C)を、さらに配合して感圧式接着剤として使用した場合には、共重合体(A1)に含まれる水酸基と、シラン化合物(B)に含まれるシロキシ基との縮合反応や反応性化合物(C)に含まれる反応性官能基との架橋反応が進行し、架橋樹脂の凝集力を制御することが可能となる。
また、化合物(a1)および化合物(a2)が、それぞれ30重量%以下であると、架橋樹脂のTgが適度に制御され、十分な粘着性(タックとも称す)を確保できるため、接着力の向上に繋げることが可能となる。
<共重合体(A2)>
次に共重合体(A2)について説明する。
共重合体(A2)は、共重合体を構成する単量体単位として、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a3)単位を含有する、重量平均分子量10,000〜100,000の共重合体である。ただし、化合物(a3)は、化合物(a1)および化合物(a2)を除くものである。
化合物(a3)は、その構造中に、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基と、α,β−不飽和二重結合基とを有する化合物を指す。
ここで、アミノ基、イミノ基およびヒドラジノ基とは、それぞれ−NH2、−NH−および−NH−NH2を指す。また、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基とは、環を構成する原子団として−NH−を有するヘテロ環状化合物の残基を指し、活性水素とは−NH−中の水素原子を意味する。ここで、アミノ基、ヒドラジノ基、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基中の−NH−は、上記イミノ基から除外するものとする。
また、α,β−不飽和二重結合基とは、例えば、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、ビニル基、ビニルエステル基、アリル基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、イソプロペニル基、メタリル基、ビニリデン基、スチリル基等が挙げられる。
アミノ基とα,β−不飽和二重結合基とを有する化合物としては、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、アルケニルアミン類等が挙げられる。例えば、2,4−ジアミノ―6―(メタ)アクリロイルオキシメチル−s−トリアジン等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルアミン、(メタ)アリルアミン等のアルケニルアミン類;4−アミノスチレン、2−ビニロキシエチルアミン、2,4−ジアミノ―6―ビニル−s−トリアジン等のアミノ基とα,β−不飽和二重結合基とを有する化合物が挙げられる。
イミノ基とα,β−不飽和二重結合基とを有する化合物としては、N−アルキルアミノアクリル酸エステル類、N−アルキル置換ビニル化合物類等が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル等のN−アルキルアミノアクリル酸エステル類;メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン等のN−アルキル置換ビニル化合物類等が挙げられる。
ヒドラジノ基とα,β−不飽和二重結合基とを有する化合物としては、ヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、ヒドラジノ基を有するビニル化合物類等が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β−(2−フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2−ビス(2−クロロエチル)ヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリル酸ヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;p−ビニルベンズヒドラジド、4−ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2−[2−(5−ニトロ−2−フリル)ビニル]−4−キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有するビニル化合物類等が挙げられる。
活性水素を有する含窒素ヘテロ環基とα,β−不飽和二重結合基とを有する化合物としては、活性水素を有する含窒素飽和ヘテロ環基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、活性水素を有する含窒素飽和ヘテロ環基を有するビニル化合物類等が挙げられる。
ここで、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基とは、環を構成する原子団として−NH−を有するヘテロ環状化合物の残基であり、具体的には、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、ピロール環、アゼビン環、イミダゾール環、ピラゾール環、イミダゾリン環、ピラゾロン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾイミダゾール環、プリン環、カルバゾール環等の残基が挙げられる。
したがって、活性水素を有する含窒素ヘテロ環基としては、ピロリジル基、ピペリジル基、ピペラジル基、アゼチジノ基、ピローリル基、イミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基等が挙げられる。
活性水素を有する含窒素飽和ヘテロ環基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、ピロリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、ピペリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、ピペラジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。
活性水素を有する含窒素飽和ヘテロ環基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類としては、アゼチジノ基を有するビニル化合物類、ピロリジル基を有するビニル化合物類、ピペリジル基を有するビニル化合物類、ピペラジル基を有するビニル化合物類等が挙げられる。
活性水素を有する含窒素不飽和ヘテロ環基を含有するビニル化合物類としては、ピローリル基を有するアルケニル基含有化合物類、イミダゾリル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類、インダゾリル基を有するビニル化合物類、ベンゾイミダゾリル基を有するビニル化合物類、ピラゾリル基を有するアルケニル基含有化合物類等が挙げられる。
ピロリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、2−(ピロリジン−2−イル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ピペリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル等が挙げられる。
ピペラジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、2−(ピペラジン−2−イル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アゼチジノ基を有するビニル化合物類としては、2−ビニルアゼチジン、3−ビニルアゼチジン等が挙げられる。
ピロリジル基を有するビニル化合物類としては、2−ビニルピロリジン、3−ビニルピロリジン等が挙げられる。
ピペリジル基を有するビニル化合物類としては、2−ビニルピペリジン、4−ビニルピペリジン等が挙げられる。
ピペラジル基を有するビニル化合物類としては、2−ビニルピペラジン、4−ビニルピペラジン等が挙げられる。
ピローリル基を有するアルケニル基含有化合物類としては、2−ビニルピロール、2−メチル−5−ビニル−1H−ピロール、2−(メタ)アリルピロール等が挙げられる。
イミダゾリル基を有するアルケニル基含有化合物類としては、2−ビニルイミダゾール、3−ビニルイミダゾール、2−(メタ)アリルイミダゾール等が挙げられる。
インダゾリル基を有するビニル化合物類としては、2−ビニルインダゾール等が挙げられる。
ベンゾイミダゾリル基を有するビニル化合物類としては、2−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール等が挙げられる。
ピラゾリル基を有するアルケニル基含有化合物類としては、4−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール等が挙げられる。
化合物(a3)は、上記具体例に限定されるものではなく、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記化合物(a3)のなかでも、マイケル付加反応性による疑似架橋形成能や価格、工業的に入手可能な点を踏まえると、アクリル酸N−メチルアミノエチル等のN−アルキルアミノアクリル酸エステル類、アクリル酸ヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、メタクリル酸テトラメチルピペリジニル等のピペリジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、2−ビニルイミダゾール等のイミダゾリル基を有するアルケニル基含有化合物類、アリルアミン等のアルケニルアミン類が好ましい。
共重合体(A2)を構成する単量体単位に占める化合物(a3)単位の割合は、共重合体(A2)を構成する全単量体中、化合物(a3)単位が0.1〜30重量%であることが好ましく、0.5〜25重量%であることがより好ましい。
化合物(a3)を0.1重量%以上含有すると、、架橋樹脂のTg向上に繋がり、凝集力の向上が期待できる。また、化合物(a3)が30重量%以下であると、架橋樹脂のTgが適度に制御され、十分な粘着性(タックとも称す)を確保できるため、接着力の向上に繋げることが可能となる。
共重合体(A2)は、共重合体(A2)を構成する単量体単位として、化合物(a1)単位を含んでも良い。化合物(a1)を、共重合体(A2)を構成する単量体単位として使用する場合には、共重合体(A2)を構成する全単量体中、化合物(a1)単位が0.1〜30重量%であることが好ましい。化合物(a1)を上記範囲含有すると、より速やかな架橋反応が起こり易く、強固な架橋塗膜を形成し、耐熱性や耐湿熱性等の耐久性の向上を図ることが可能となる場合がある。
また、共重合体(A1)、または共重合体(A2)において、共重合体(A1)、または共重合体(A2)を構成する単量体単位である、水酸基、カルボニル基、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4)について説明する。
化合物(a4)は、水酸基、カルボニル基、アミノ基、イミノ基およびヒドラジノ基及び活性水素を有する含窒素ヘテロ環基のいずれも有しない、α,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であり、化合物(a1)、化合物(a2)および化合物(a3)以外のα,β−不飽和二重結合基含有化合物である。共重合体(A1)、または共重合体(A2)のそれぞれに、化合物(a4)を共重合体の構成単量体の一部として含有させて使用することが可能である。
化合物(a4)を構成単量体の一部として使用することにより、共重合体(A1)または共重合体(A2)を構成する単量体単位である化合物(a1)、化合物(a2)または化合物(a3)との共重合反応の効率化を図ることが容易となることがある。また、共重合体(A1)または共重合体(A2)それぞれを容易に低粘度化できるとともに、塗工時の作業性を向上させることが容易となることがある。
さらに、共重合体(A1)または共重合体(A2)の重量平均分子量(Mw)を適度に制御可能としたり、塗工物のガラス転移温度(以下、Tgと称す)を制御させて粘着性(タックとも称す)を向上したり、塗膜の凝集力を向上させて、耐熱性や耐水性等の耐性の良好な接着層を形成することが可能となることがある。
化合物(a4)のなかでも、単独重合体(ホモポリマーとも称す)のTgが、−80〜0℃であり、炭素数2〜20のアルキル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4−1)を共重合反応の単量体単位として使用することが好ましい。化合物(a4−1)を共重合反応の単量体単位として使用することにより、共重合体(A1)または共重合体(A2)のタックが向上し、また共重合体(A1)と共重合体(A2)との相溶性を適度に制御することができるため、感圧式接着剤としてより好適に使用することが可能となる。
化合物(a4)のうち、炭素数2〜20のアルキル基を有し、かつ、単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−80〜0℃であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4−1)としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルへプチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられ、これらの中でもアクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが良好なタックを発現しやすいという点から好ましい。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
化合物(a4)のうち、炭素数2〜20のアルキル基を有し、かつ、単独重合体のガラス転移温度が−80〜0℃のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4−1)以外のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4−2)としては、共重合体(A1)及び共重合体(A2)から形成された感圧式接着剤の粘度、耐久性、光学特性、あるいは塗工適性等を踏まえて、適宜、化合物(a4−1)以外のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を選択することが可能である。
このようなα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a4−2)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の、単独重合体のTgが0℃を超える(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和二重結合基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸の、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物で末端に水酸基を有しないアルキレンオキサイド部位を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸iso−ボルニル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等の芳香環をを有しない(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸−o−2−プロペニルフェニル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル等の芳香環を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル等の環内に酸素原子を1個以上有する5員環以上の環状エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基含有の3級アミン類;
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸9,10−エポキシオクタデカン酸無水物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロ[5.2.1.02,6]デカン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−[(1,2−エポキシ−4,7−メタノヒドリンダン‐5‐イル)オキシ]エチルエステル等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−n−プロピル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−イソプロピル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−n−プロピル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−イソプロピル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(2,4−ジメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(2,3,4−トリメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−2−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−2,4−ジメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)エトキシメチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)エトキシメチル等のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能の脂肪族系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチルジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,2−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニルジメチロール、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−4,4’−スルフォニルジフェノールのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(2−メチル)プロペン酸−水添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート等の2官能(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,2,4−トリオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能の脂肪族系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、オクタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールポリアルキレンオキサイド等の4官能以上の脂肪族系多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミドなどのN−アルキル置換の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級アミンを有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−[(R)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N−[(S)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)−N−メチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−3−フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)−N,N−ジメチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の芳香環を有する(メタ)アクリルアミド類
例えば、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等のアミド基含有α,β−不飽和二重結合含有化合物;
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホニル基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールブチルビニルエーテル等の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル等の芳香族ビニルエーテル類;
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2,5−ビス(アリルオキシ)ノルボルナン、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル等の脂環族ビニルエーテル類;
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルエーテル類;
例えば、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等の酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニルエーテル類;
例えば、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、テトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロペンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)エテニルフェニルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル類;
例えば、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエチルエーテル類;
例えば、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルビニルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルベンジルエーテル類;
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノ ニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニルエーテル類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオキサイド部位を有するイソプロペニルエーテル類;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
例えば、5−ビニル−2−ノルボルナン、2−(2−プロペニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2−エテニリデンアダマンタン、1−アリルアダマンタンなどの脂環族ビニル系化合物類;
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、1−クロロ−4−イソプロペニルベンゼンなどのスチレン系の芳香族ビニル系化合物類;
例えば、N−ビニル−N−メタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどのアミド系ビニル化合物類;
例えば、N−エチル−N−ニトロソビニルアミン等のニトロソ基含有のビニル系化合物類;
例えば、2−ビニルオキサゾール、2−フェニル−4−ビニルオキサゾール、2−フェニル−5−ビニルオキサゾール、5−エトキシ−2−ビニルオキサゾール、3−ビニル−5−ニトロソオキサゾール、2−ビニル−4,5−ジフェニルオキサゾール、2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン−5−オン、2−ビニルベンゾオキサゾール等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル化合物類;
例えば、1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−1H−ピラゾール、1−ビニル−3,5―ジメチル―1H−ピラゾール、3−メチル−5−フェニル−1−ビニルピラゾール、1−ビニルインドール、1−ビニル−2−メチル−1H−インドール、1−ビニルイソインドール、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−ビニルカルバゾール、1,1’−ジビニル−2,2’−ビ(1H−イミダゾール)、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、1−ビニル−2(1H)−ピリジンチオン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、6−メチル−2−ビニルピリジン、2−ビニルピリミジン、2−ビニルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−メチル−6−ビニルピラジン、2,5−ジメチル−3−ビニルピラジン、3−ビニルピリダジン、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルイソキノリン、2−ビニルキノキサリン、2−ビニルキナゾリン、2−ビニルシンノリン、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルイソキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキノキサリン、4−ビニルキナゾリン、1、4−ジメチル−3−ビニルピペラジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−ビニル−1,3,5―ジメチル―2,4−トリアジン、3−ビニル−1,2,4,5−テトラジン等の窒素原子含有のヘテロ環を有する環状アミノ基含有ビニル化合物類;
例えば、2,3−ジビニルピリジン、2,4−ジビニルピリジン、2,5−ジビニルピリジン、2,6−ジビニルピリジン、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の2官能のビニル化合物類;
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
例えば、2−ビニルオキセタン、3−ビニルオキセタン、4−ビニルオキセタン−2−オン、3,3−ビス(ビニロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(4−ビニロキシシクロヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ビニルオキシメチル)オキセタン等のオキセタニル基を有するビニル化合物類;
例えば、2−ビニルフラン、3−ビニルフラン、5−ビニルフラン−2−メタノール、5−ビニルフラン−2−カルボアルデヒド、2−[2−(2,4,6−トリニトロフェニル)ビニル]フラン、2−[(E)−2−(2−チエニル)ビニル]フラン、4,5−ジヒドロ−4β−tert−ブチル−3β−ビニルフラン−2(3H)−オン、2−ビニルオキシテトラヒドロピラン、(3S)−3α−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4α−オール、4−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン、(2S)−2−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン、4−メトキシ−6−[(E)−2−フェニルビニル]−2H−ピラン−2−オン等の環内に酸素原子を1個以上有する環状エーテル基含有ビニル化合物類;
例えば、2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチアゾール、2−[2−(1−ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2−[2−(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル化合物類;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化アルケニル化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、2−(メタ)アリルピリジン、4−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−4−(メタ)アリルピリジン、5−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、5−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−2−メチル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム、1−(メタ)アリル−3−エチル−1H−イミダゾール−3−イウム、5−ブロモ−1−(メタ)アリル−1H−ピラゾール、1−(メタ)アリルピペラジン、1−(メタ)アリル−5,5−ジエチルピリミジン、N−(メタ)アリル−s−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N−(メタ)アリル−4,6−ジクロロ−1,3−5−トリアジン−2−アミン、1−(メタ)アリル−1H−ベンゾイミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−インダゾール、1−(メタ)アリル−4−メチル−1H−インダゾール、N−(メタ)アリルキノリン−4−アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2−ジ(メタ)アリル−1,2−ジヒドロイソキノリン、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ環を有する環状アミノ基含有(メタ)アリル環状化合物類;
例えば、グリシジルシンナマート、(メタ)アリルグリシジルエーテル、1,3−ブタジエンモノオキシラン、ビニルシクロヘキセンモノオキシラン、1−(メタ)アリルオキシ−2,3−エポキシプロパン(アリルグリシジルエーテル)等のエポキシ基を有するアルケニル基含有化合物類等が挙げられる。
例えば、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有の(メタ)アリル化合物、またはビニル化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルブロモシラン、トリクロロビニルシラン等のハロゲン系シリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、3−(メタ)アリルオキシオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−メチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキセタン−3−オール、4−オキソオキセタン−2−カルボン酸(メタ)アリル、2−メチル−2−(メタ)アリル−4−プロピルオキセタン、4α−((メタ)アリルオキシメチル)オキセタン−2−オン、3−クロルメチル−3−(メタ)アリルオキシメチル−オキセタン等のオキセタニル基を有する(メタ)アリル化合物類;
例えば、2−(メタ)アリルフラン、2−(メタ)アリルフラン、(メタ)アリル2−フランカルボン酸、2−メチル−2−(メタ)アリル‐フラン−3(2H)−オン、2,3−ジメチル−4−(2−フェニル(メタ)アリル)フラン、2−メチル−3−(メタ)アリル−4−(2−フェニル(メタ)アリル)フラン、3−(メタ)アリル−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−フェニルフラン−2(3H)−オン、4−アリルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン、5α−アリルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン、6−アリルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン等の環内に酸素原子を1個以上有する5員環以上の環状エーテル基含有(メタ)アリル化合物類;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1などのアルケン類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
化合物(a4−2)としては、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、特に、アクリロイル基を有する化合物を含むことが好ましい。
本発明の感圧式接着剤は、共重合体(A1)と共重合体(A2)との混合に際して、共重合体(A1)と共重合体(A2)との重量平均分子量(Mw)の差やガラス転移点(Tg)の差、各共重合体中の官能基組成の相違による相溶性の制御のみならず、共重合体(A1)中のカルボニル基と、共重合体(A2)中の、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基または活性水素を有する含窒素ヘテロ環基とのマイケル付加反応による架橋反応に伴うIPN構造[interpenetrating polymer network(相互侵入高分子網目)]を形成することに伴う形態を含むことが特徴となる。IPN構造を形成することにより、ナノスケールで各共重合体同士が分子レベルで複雑に絡み合って相溶し、場合によっては結合しているので、本発明の感圧式接着剤から形成される接着層は、透明性に優れる。
しかも、共重合体(A1)中の水酸基が、ミクロスケールで接着剤全体に均一に分布しているので、共重合体(A1)中のカルボニル基と、共重合体(A2)中の、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基または活性水素を有する含窒素ヘテロ環基とのマイケル付加反応を促進する触媒的な効果を付与するだけでなく、共重合体(A2)との相溶性の制御が可能となり、後述の基材(G)に塗工した際に、塗膜の透明性を維持し易く、また濡れ性も向上する。
ここで、効果的なIPN構造を形成するために、共重合体(A1)の重量平均分子量(Mw)は、感圧式接着剤の塗工適性と塗膜の凝集力を両立する観点から、200,000〜2,000,000であり、300,000〜1,800,000であることがより好ましく、500,000〜1,600,000であることがさらに好ましい。
更に、共重合体(A1)のMwが、共重合体(A2)のMwよりも大きいことが好ましい。共重合体(A2)のMwが、共重合体(A1)よりも小さいと、共重合体(A1)中への共重合体(A2)の侵入が容易となるため好ましい。
共重合体(A1)のMwが、200,000未満であると共重合体(A1)の凝集力が不足し、接着力が低下する場合があり、2,000,000を超えると、共重合体(A1)の粘度が高くなるため、後述の共重合体(A2)との相溶性が悪化したり、感圧式接着剤の塗工性が悪化してしまう場合がある。Mwが上記の範囲にあることで凝集力などがより向上するため、浮きおよび剥がれがより抑制でき、応力緩和性もより向上する。
一方、共重合体(A2)のMwは、感圧式接着剤の塗工適性と塗膜の凝集力を両立する観点から、10,000〜100,000であり、20,000〜80,000であることがより好ましく、30,000〜60,000であることがさらに好ましい。Mwが10,000未満であると、共重合体(A1)と共重合体(A2)を混合した際に、凝集力が不足して接着力が低下する場合があり、100,000を超えると、共重合体(A2)の粘度が高くなるため、上記の共重合体(A1)との相溶性が悪化したりして、感圧式接着剤の塗工性が悪化してしまう場合がある。Mwが上記の範囲にあると、凝集力などがより向上するため、浮きおよび剥がれがより抑制でき、応力緩和性もより向上する。
なお、上記重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。GPCの測定法の詳細は、実施例に記載する。
本発明の感圧式接着剤において、共重合体(A1)と共重合体(A2)との重量比率が、共重合体(A1)/共重合体(A2)=0.9/0.1〜0.5/0.5の範囲であることが好ましい。共重合体(A1)と共重合体(A2)が上記の範囲にあると、IPN構造が確実に形成でき、感圧式接着剤として使用した接着層の凝集力が高くなるため、基材(G)に対して高い密着性を示し、過酷な環境下での使用時には、安定性や耐久性を維持することが可能となる。
本発明の感圧式接着剤は、バランスの良い接着特性(特にタックと凝集力の両立)を発揮し得るように、接着剤のガラス転移点(Tg)が、−80〜10℃、より好ましくは−60〜0℃となるように、共重合体(A1)と共重合体(A2)の配合比率を選択することが好ましい。Tgが上記の範囲内であると、接着剤を用いて得られる接着層の凝集力を十分に維持するだけでなく、十分なタックを有することが可能となるため、浮き剥がれを抑制することが可能となる。
共重合体(A1)のTgは、−80〜0℃の範囲が好ましく、共重合体(A2)のTgは、0〜100℃の範囲が好ましい。共重合体(A1)及び共重合体(A2)のTgが、上記の範囲内であると、本願の感圧式接着剤を使用した接着層は、効果的にIPN構造を形成しやすくなり、耐熱性や耐湿熱性等の耐久性を向上することが可能となる。
ここで、共重合体(A1)及び共重合体(A2)において、それぞれの共重合体のガラス転移温度(Tg)は、後述の示差走査熱量計(DSC)を用いて決定されるが、それぞれの共重合体の構成成分である各α,β−不飽和二重結合基含有化合物から形成され得る単独重合体のTgが既知であれば、各単独重合体のガラス転移温度(Tg)とα,β−不飽和二重結合基含有化合物の構成比とに基づいて、共重合体(A1)と共重合体(A2)のTgを理論的に求めることができ、共重合体(A1)、または共重合体(A2)や双方を配合した感圧式接着剤のTgを次のFOX式により、理論計算して求めることも可能である。
<FOX式>1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+Wi/Tgi+…+Wn/Tgn
〔上記FOX式は、n種のα,β−不飽和二重結合基含有化合物からなる重合体を構成する各化合物の単独重合体のガラス転移温度をTgi(K)とし、各化合物の質量分率を、Wiとしており、(W1+W2+…+Wi+…Wn=1)である。〕
更に、単独重合体のTgは、文献に記載されている値を用いることができる。そのような文献として、例えば、以下の文献を参照できる: 三菱レーヨン社のアクリルエステルカタログ(2001年度版);大阪有機化学工業社のカタログ(2009年度版);日立化成工業社のファンクリルカタログ(2007年度版);及び「POLYMER HANDBOOK」第3版第209〜277頁、John Wiley & Sons, Inc. 1989年発行。
共重合体(A1)及び共重合体(A2)は、上記の単量体混合物を定法に従い、α,β−不飽和二重結合基含有化合物の単量体混合物の合計100重量部に対して、0.001〜20重量部の重合開始剤を用いて、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの方法により合成されることが好ましく、溶液重合で合成されることがより好ましい。
重合開始剤としては、以下に示すアゾ系化合物や有機過酸化物等が挙げられる。例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
また、過酸化ベンゾイルやtert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また、重合反応する際には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
これらの中でも、分子量制御および分子量分布制御の観点から、重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートおよびジベンゾイルジオキシダンやtert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ましい。
共重合体(A1)または共重合体(A2)を溶液重合法によって合成する場合、使用可能な有機溶剤は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭化水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等があげられる。これらの有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上を使用しても良い。有機溶剤の量は、重合条件、α,β−不飽和二重結合基含有化合物の各成分の組成、得られる共重合体(A1)、または共重合体(A2)の粘度や不揮発分濃度などを考慮して適宜決定すればよい。ただし、本発明の感圧式接着剤に後述のシラン化合物(B)、または反応性化合物(C)が配合される場合には、シラン化合物(B)、または反応性化合物(C)と反応が起きる可能性のあるため、活性水素を有する有機溶剤、例えば、アルコール系有機溶剤は使用しないほうが好ましい。
共重合体(A1)及び共重合体(A2)を合成する際の重合条件は、重合方法に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。重合温度は、好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜120℃ である。反応時間は、α,β−不飽和二重結合含有化合物の各成分の重合反応が完結するように適宜設定すればよい。
<シラン化合物(B)>
次に、シラン化合物(B)について説明する。本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記成分に加えて、シラン化合物(B)を併用することで、シラン化合物同士の自己縮合反応や基材(G)表面の極性基との間で化学結合や物理吸着等の相互作用が進行し、感圧式接着剤の接着力を向上させることができる。特に、ガラスや金属箔、金属蒸着フィルム、金属板、または無機フィラー含有のフィルム等の無機材料表面に対し、相互作用が高いため、接着強度を向上させることが容易となる。
シラン化合物(B)としては、公知のシラン化合物を用いることができ、例えば、アルキル系アルコキシシラン、アリール系アルコキシシラン、カルバメート系アルコキシシラン、ビニル系アルコキシシラン、ハロゲン系アルコキシシラン、(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン、メルカプト系アルコキシシラン、イミダゾール系アルコキシシラン、イソシアネート系アルコキシシラン、エポキシ系アルコキシシラン、アミノ系アルコキシシラン等のアルコキシル基を有するアルコキシシラン類、または、珪素原子に水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲンが直接結合して反応性を有する有機シラン類、または、アミノ基を有するシリルアミン類等が挙げられる。
例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ) シラン、メチルトリス(メトキシプロポキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルビス(メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビス(メトキシプロポキシ)シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジイソプロポキシシラン、メチルエチルジアセトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルプロピルジイソプロポキシシラン、メチルプロピルジアセトキシシラン、等のアルキル系アルコキシシラン類;
例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジイソプロポキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン等のアリール系アルコキシシラン類;
例えば(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)ブチルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルメチルジエトキシシラン、(3−カルバメートペンチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートオクチル)ペンチルトリブトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルシリルトリクロライド、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルジメチルシラン、3−カルバメートエチル)プロピルトリブチルシラン、(3−カルバメートエチル)エチル-p-キシレントリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)-p-フェニレントリエトキシシラン等のカルバメート系アルコキシシラン類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシプロポキシ) シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジイソプロポキシシラン、ジビニルジアセトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、メチルビニルジイソプロポキシシラン、メチルビニルジアセトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ジアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジメトキシシラン、メチルアリルジエトキシシラン、メチルアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジアセトキシシラン等のビニル系及びアリル系アルコキシシラン類;
例えば、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3− トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン等のハロゲン系アルコキシシラン類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ− アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン類;
例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト系アルコキシシラン類;
例えば、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン等のイミダゾール系アルコキシシラン類;
例えば、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリプロポキシシラン等のイソシアネート系アルコキシシラン類;
例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系アルコキシシラン類;
例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、メチルトリス(2−アミノエトキシ)シラン、ブチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリメチルシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)メチルジエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、2−シクロヘキシルアミノエチルチオメチルトリメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−ピペラジノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系アルコキシシラン類;
例えば、メチルシラン、エチルシラン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジエチルメチルシラン、ブチルジメチルシラン、ジ−t−ブチルメチルシラン、トリエチルシラン、トリヘキシルシラン、ブチルジメチルシラン、シクロヘキシルジメチルシラン、n−ヘキシルシラン、n−オクチルシラン、トリ−n−オクチルシラン、トリプロピルシラン、トリイソプロピルシラン、トリイソブチルシラン、トリヘキシルシラン、n−オクタデシルシラン、フェニルシラン、メチルフェニルシラン、ジメチルフェニルシラン、メチルフェニルビニルシラン、ジメチルベンジルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、(フェニルエチニル)ジメチルシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラン、トリス(2−クロロエトキシ)シラン、n−ヘキシルジクロロシラン、ジイソプロピルクロロシラン、ジクロロシラン、ジ−t−ブチルクロロシラン、トリクロロシラン、クロロメチルシラン、メチルフェニルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、クロロイソプロピルシラン、ジクロロメチルシラン、ジクロロエチルシラン、メチルジメトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、メチルフェニルエテニルシラン、アリルジメチルシラン、1,1,2−トリメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラメチルジシラザン、ジアセトキシメチルシラン、テトラキス(ジメチルシリル)シラン、アリルジメチルシラン、メルカプトジメチルシラン、シクロプロパンシラン、トリス(トリメチルシリル)シラン、1,1,4,4−テトラメチルジシリルエテン、シクロヘキサンシラン、ペンタメチルジシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3−テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、1,2−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、α,ω−ビス(ハイドロジエン)ポリジメチルシロキサンや長鎖ジメチルシロキサンオリゴマーでシリル基を持ったオイル状あるいはワックス状の有機シラン類;
例えば、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ジメチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノジエチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、トリス(トリメチルシリル)アミン、メチルトリス(ジメチルアミノ)シラン、メチルトリス(N,N−ジメチルアミノキシ)シラン、テトラキス(ジメチルアミノ)シラン、フェニルトリス(ジメチルアミノ)シラン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、ベンジリデン−3−エトキシジメチルシリルプロピルアミン、3−トリメチルシリルフェニル N,N−ジメチルカーボネート、4−トリメチルシリルフェニル N,N−ジメチルカーボネート、トリメチルシリルメチル N,N−ジメチルジチオカーボネート、メチル N−シクロヘキシル−N−トリメチルシリルカーボネート、イソブチル N−ブチル−N−トリメチルシリルメチルカーボネート、メチルシラトラン、フェニルシラトラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアセトアミド、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)−1,1,3,3−テトラメチル−3−ビニルシロキサン等の3級アミノ基を有するシリルアミン類;
例えば、1−トリメチルシリルイミダゾール、2−(ジメチルシリル)ピリジン、メチルトリス(1H−イミダゾール−1−イル)シラン、1−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール、1−トリメチルシリルピロール、1−トリメチルシリルピロリジン、ヘプタメチル−3−(3−ピロリジノプロピル)トリシロキサン、ピペリジノメチルトリメチルシラン、ジメチルピペリジノメチルビニルシラン、2−ピペリジノエチルトリメチルシラン、2−ピペリジノエチルメチルジメトキシシラン、3−ピペリジノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルフェニル−2−ピペリジノエトキシシラン、アリルジメチルピペリジノメチルシラン、3−ピペリジノプロピルトリメチルシラン、ジメトキシ−2−ピペリジノエトキシビニルシラン、3−メチルピペリジノメチルペンタメチルジシロキサン、3−(4−メチルピペリジノプロピル)ペンタメチルジシロキサン、ペンタメチルピペリジノメチルジシロキサン、ヘプタメチル−3−(2−ピペリジノエチル)トリシロキサン、3−ピペリジノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−(4−メチルピペラジノプロピル)トリメチルシラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、ヘプタメチル−3−(3−モルホリノプロピル)トリシロキサン、ビス(トリメチルシリル)ウラシル、N−トリメチルシリルメチルフタルイミド、N−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)サクインイミド等の窒素原子含有の複素環を有するシリルアミン類;
例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ビス(クロロメチル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザン等のシラザン系シリルアミン類;
例えば、トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン、アリルアミノトリメチルシラン、イソプロピルアミノメチルトリメチルシラン、アリルオキシ−2−アミノエチルアミノメチルジメチルシラン、アリルアミノトリメチルシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメチルシラン、ビス(エチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ブチルアミノ)ジメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−ブチルアミノプロピルメチルシラン、メチルトリス(シクロヘキシルアミノ)シラン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(2−アミノエチルアミノメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ヘプタエチルトリシロキサン、ヘプタメチル−3−(3−ピペラジノプロピル)トリシロキサン、3−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、4−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、2−アミノエチルアミノメチルジメチルフェニルシラン、アニリノトリメチルシラン、ジアニリノジジフェニルシラン、ジアニリノジメチルシラン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン、1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、2−(2−ピペラジノエチルチオエチル)トリメチルシラン、ジブチルメチル−3−(4−ピペリジルメチルアミノプロピル)シラン、ジメチルフェニルピペラジノメチルシラン、ブチルジメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、3−ピペラジノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ヘプタメチル−3−[3−(4−ピペラジノメチルアミノプロピル)]トリシロキサン、3−[3−(4−シクロヘキシルカルバモイルピペラジノ)プロピル]ヘプタメチルトリシロキサン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンゼンアミド等のシリルアミノ基を有するシリルアミン類;
例えば、ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロライド、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N,N’−ビス(トリメチルシリル)−N−フェニルウレア、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、N,N’−ジフェニル−N−トリメチルシリルウレア等の窒素原子を有するシリルアミン類等が挙げられる。
また、該シラン化合物(B)としては市販製品を用いることも可能であるし、2種以上のシラン混合物を加水分解・縮合してオリゴマー化したオリゴマー系シランを使用する事もできる。該シラン化合物(B)は単独で使用しても良く、または2種類以上を併用してもよい。特に、共重合体(A1)に含有されている水酸基との縮合反応や基材表面への密着性向上の点で、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−シクロヘキシルアミノエチルチオメチルトリメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシリルジメチルアミン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましく使用される。
本発明の感圧式接着剤には、共重合体(A1)と共重合体(A2)との合計100重量部に対して、シラン化合物(B)を、0.1〜10重量部含有することが好ましく、0.5〜8重量部含有することがより好ましい。0.1重量部以上であれば、共重合体(A1)中の水酸基と効果的な架橋反応が施されるため、耐熱性や耐湿熱性が向上し、10重量部以下であれば、シラン化合物(B)に含まれるシロキシ基が基材表面に配向するため、過酷な環境下での塗膜の浮き、剥がれ、あるいは発泡を抑えることができ、基材(G)に対する接着性に好適である。
<共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(C)>
次に、共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(C)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を分子内に有する反応性化合物(C)を含んでもよい。
反応性化合物(C)は、共重合体(A1)中の水酸基と反応し、本願の感圧式接着剤を用いた接着層に形成されたIPN構造を固定化するだけでなく、感圧式接着剤の架橋分子量を向上させ、凝集力をさらに向上させる役割を持つ。また、反応性化合物(C)は、後述する基材(G)表面との化学結合や物理吸着等の相互作用を向上させる効果が期待できる。例えば、コロナ放電処理等の物理処理、酸などで改質された化学処理のなされた基材に対しては、反応性化合物(C)中の反応性官能基を基材と化学反応させることで、共重合体(A1)と基材との間に物理的、または化学的な結合形成に伴う強固な相互作用を発現させることも可能となる。
反応性化合物(C)としては、例えば、イソシアネート化合物(c1)、カルボジイミド化合物(c2)、アジリジン化合物(c3)、金属キレート化合物(c4)、またはエポキシ化合物(c5)などが挙げられるが、共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、水酸基との反応性が高く、架橋反応後における感圧式接着剤の接着性の向上に優れていることから、イソシアネート化合物(c1)が好ましく用いられる。
イソシアネート化合物(c1)としては、分子内に少なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、単官能イソシアネート、及び多官能イソシアネートが挙げられる。多官能イソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートに分類される。
単官能イソシアネートとしては、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクチルイソシアネート、デシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、p−ニトロフェニルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、2,4−ジクロロフェニルイソシアネート、3−クロロ−4−メチルフェニルイソシアネート、トリクロロアセチルイソシアネート、クロロスルホニルイソシアネート、(R)−(+)−α−メチルベンジルイソシアネート、(S)−(−)−α−メチルベンジルイソシアネート、(R)−(−)−1−(1−ナフチル)エチルイソシアネート、(R)−(+)−1−フェニルエチルイソシアネート、(S)−(−)−1−フェニルエチルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
多官能イソシアネートのうち、脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(別名:2,6−TDI)、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、イソシアネート化合物(c1)成分の一部として、上記、多官能イソシアネートの2−メチルペンタン−2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も使用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、及びこれらのポリイソシアネート変性物等も使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートとの反応生成物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。また、イソシアネート化合物(c1)は、ブロック化剤を用いて、イソシアネート基をブロックした、ブロックイソシアネートも使用することもできる。
イソシアネート化合物(c1)を使用する場合、共重合体(A1)の水酸基とイソシアネート基との反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独で使用してもよく、複数を使用することもできる。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)等が挙げられ、単独で使用してもよく、併用することもできる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、または非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えば、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄2,4−ペンタジオネートなどの鉄系、安息香酸酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
イソシアネート化合物(c1)としては、特に、架橋反応性の点で、HDI、TDI、MDI、IPDI等のジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体、水と反応したビュレット体、イソシアヌレート環を形成した3量体が好ましく使用される。
反応性化合物(C)のうち、カルボジイミド化合物(c2)としては、カルボジイミド基(−N=C=N−)を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、公知のポリカルボジイミドを用いることができる。また、カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させることによって生成したポリカルボジイミドも使用できる。
このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させたものが挙げられる。ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの内の一種、またはこれらの混合物を使用することができる。
カルボジイミド化触媒としては、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシドを利用することができる。
このようなポリカルボジイミドとしては、市販品として、日清紡ケミカル社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトV−01、03、05、07、09は、有機溶剤との相溶性に優れており好ましい。
反応性化合物(C)のうち、アジリジン化合物(c3)としては、例えば、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、2−メチルペンタン−2,4−ジオール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン、2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリス[3−(1−アジリジニル)ブチレート]、2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)プロピオネート]、2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリス[3−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラ[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニルメタン−4,4−ビス−N,N’−エチレンウレア、1,6−ヘキサメチレンビス−N,N’−エチレンウレア、2,4,6−(トリエチレンイミノ)−Syn−トリアジン、ビス[1−(2−エチル)アジリジニル]ベンゼン−1,3−カルボン酸アミド等が挙げられる。
反応性化合物(C)のうち、金属キレート化合物(c4)としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム及びジルコニウムなどの多価金属と、2,4−ペンタジオンやエチル−3−オキソブタノエートとの配位化合物などが挙げられる。
反応性化合物(C)のうち、エポキシ化合物(c5)としては、例えば、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルアミノフェニルメタン等が挙げられる。
ここに例示した反応性化合物(C)は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数の化合物を併用してもよく、特にこれらに限定されるものではないが、上記したように、共重合体(A1)に含有される水酸基との架橋反応性を考慮すると、イソシアネート化合物(c1)が好ましく使用される。また、イソシアネート化合物(c1)と、カルボジイミド化合物(c2)、アジリジン化合物(c3)、金属キレート化合物(c4)、またはエポキシ化合物(c5)などとを併用することも可能である。
本発明の感圧式接着剤には、共重合体(A1)と共重合体(A2)との合計100重量部に対して、反応性化合物(C)を、0.1〜50重量部含有することが好ましい。0.1重量部以上であれば、耐熱性や耐湿熱性が向上し、50重量部以下であれば、過酷な環境下での塗膜の浮き、剥がれ、あるいは発泡を抑えることができ、基材(G)に対する密着性や接着性を維持するには好適である。
<その他の成分(P)>
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、本発明による効果を損なわない範囲であれば、感圧式接着剤には、上記必須成分に加えて、その他の成分(P)を適宜配合することも可能である。
その他の成分(P)としては、例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、タッキファイヤー、帯電防止剤及び消泡剤等の、独立した充填剤としてではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、感圧式接着剤中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
<感圧式接着剤>
次に感圧式接着剤について説明する。「感圧式接着剤」とは、慣用的には粘着剤とも称し、接着剤の固化によらず、粘稠な性質を有し、常温で短時間、圧力を加えるだけで接着する接着剤のことを意味する。
本発明の感圧式接着剤は、上で述べた共重合体(A1)および共重合体(A2)を含む事が特徴であり、必要に応じて、シラン化合物(B)、反応性化合物(C)、その他の成分(P)を適宜配合したものである。
本発明の感圧式接着剤は、その使用形態に応じて、粘度を適切に調整することが好ましい。本発明の感圧式接着剤は、必要に応じて、粘度を調整するために、溶剤を追加使用してよい。例えば、溶剤として、上記したメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤といった各種有機溶剤や水およびこれらの混合物を使用できる。これら溶剤を使用することによって、感圧式接着剤の粘度を容易に調整することができる。しかし、前記したシラン化合物(B)、または反応性化合物(C)と反応する可能性のある活性水素を有する溶剤、例えば、アルコール系溶剤は使用しないほうが好ましい。また、追加溶剤を使用することなく、感圧式接着剤を加熱することによって粘度を低下させることもできる。
本発明の感圧式接着剤を使用して接着層を形成する場合、接着層の膜厚は、0.5〜300μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。膜厚が上記範囲であると、十分な接着力を得ることが可能となる。
したがって、塗膜形成の観点から、感圧式接着剤の粘度は、25℃にてB型粘度計で測定した際の粘度が、500〜8,000mPa・sの範囲であることが好ましく、1,000〜5,000mPa・sの範囲であることがより好ましい。粘度が8,000mPa・s以下の場合、塗工によって基材(G)上に0.5〜300μmの薄膜を容易に形成することができ、透過率等の光学的特性を高めることも容易である。一方、粘度が500mPa・s以上の場合、感圧式接着剤から形成する樹脂層の膜厚を制御することが容易である。本実施形態において、接着剤層の膜厚、粘度、あるいは不揮発分濃度は、積層体の用途に応じて設定される。
<感圧式接着フィルム>
次に感圧式接着フィルムについて、説明する。
本発明の感圧式接着フィルムは、後述の基材(G)上に上記の感圧式接着剤からなる接着層が形成されたものである。感圧式接着フィルムの製造方法として、例えば、表面を剥離処理したシート状基材(剥離ライナーとも称す)の剥離処理面に感圧式接着剤を塗工、乾燥し、基材(G)を貼り合わせて作成する方法、または基材(G)に感圧式接着剤を直接塗工、乾燥し、接着層の表面に剥離ライナーの剥離処理面を貼り合わせて作成する方法が挙げられる。
基材(G)としては、シート状基材を使用することが好ましい。シート状基材の具体例として、セロハン、各種プラスチックシート、及び紙シート等が挙げられる。なかでも、透明な各種プラスチックシートの使用が好ましい。また、基材(G)は、単層構造であってもよいし、複数の基材を積層してなる多層構造を有するものであってもよく、いずれの構造を有するシート状基材であっても好適に使用することができる。本発明の感圧式接着フィルムを製造する場合、各種プラスチックシートの少なくとも一方の面に本発明の感圧式接着剤からなる接着層を形成することが好ましい。さらに表面を剥離処理したシート状基材(剥離ライナーとも称す)を用いることもできる。
各種プラスチックシートとしては、各種プラスチックフィルムともいい、透明な各種プラスチックフィルム(透明フィルム(H)とも称す)の使用が好ましい。透明フィルム(H)としては、具体例として、例えば、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルムとも称す)やポリトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルムとも称す)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルムとも称する)、ポリエチレンフィルム(PEフィルムとも称す)、ポリシクロオレフィンフィルム(COPフィルムとも称す)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルムとも称する)などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムとも称す)やポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルムとも称す)などのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム(PCフィルムとも称す)、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、ポリアクリル酸エステル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム(PPSフィルムとも称す)、ポリスチレン系樹脂のフィルム(PSTフィルムとも称する)、ポリアミド系樹脂のフィルム(PAフィルムとも称する)、ポリイミド系樹脂のフィルム(PIフィルムとも称す)、オキシラン系樹脂のフィルムなどが挙げられる。これら基材の中でも、特にPVAフィルム、TACフィルム、COPフィルム、ポリエステル系樹脂のフィルム、PCフィルムといったシート状基材を透明フィルム(H)として用いることが好ましい。
また、透明フィルム(H)は、表面がコロナ放電、プラズマ処理、フレーム処理等の物理的処理や、フィルム表面を酸やアルカリなどで改質する化学的処理、フィルム表面に微細な凹凸をつけ、基材の実質的な表面積を高めたフィルム、あるいは表面にケイ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、ホウ素、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウムなどの金属酸化物、若しくは非金属無機酸化物が蒸着されたプラスチックフィルム等、感圧式接着剤に対して、易接着処理されているものや、用途別に機能性を付与したものを好適に用いることができる。
また、本発明では、光学用途を目的に、基材(G)として透明フィルム(H)を用い、前記透明フィルム(H)上へ感圧式接着剤からなる接着層が形成された光学フィルム(I)とすることも可能である。ここで、光学フィルム(I)とは、上記透明フィルム(H)をそのまま光学フィルム(I)として使用することも可能であり、また、透明フィルム自体に特殊な機能を付与したものを使用することも可能である。ここで、特殊な機能とは、光透過光拡散、集光、屈折、散乱、及びヘーズ等の光学的機能を有するものを意図している。これらの透明フィルム(H)は、光学フィルム(I)として使用した際に、単独で、又は数種を組合せて使用することができる。本発明では、上記光学フィルム(I)の少なくとも一方の面に、上記感圧式接着剤からなる接着層を形成することによって、感圧式接着フィルムを製造することができ、液晶セル等へ積層する等ディスプレイ用途に用いることもできる。
光学フィルム(I)としては、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等が挙げられる。
例えば、偏光フィルムは偏光板とも呼ばれ、ポリビニルアルコール系偏光子の片面又は両面に、ポリノルボルネン系フィルムであるポリシクロオレフィ系フィルム、ポリアクリル酸エステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系フィルム、またはポリエステル系フィルム等のフィルムを積層した多層構造フィルムである。偏光フィルムの場合、高温雰囲気及び高温高湿雰囲気に放置されたときにも、接着層は応力緩和性が良好であるため偏光フィルムの反りに起因する光漏れを抑制できる。
常法にしたがって適当な方法で剥離ライナーや光学フィルム(I)に感圧式接着剤を塗工した後、感圧式接着剤が有機溶剤や水等の溶剤を含有する場合には、加熱等の方法により溶剤を除去したり、感圧式接着剤が揮発すべき溶剤を含有しない場合は、溶融状態にある接着層を冷却して固化したりして、剥離ライナーや光学フィルムの上に接着層を形成することができる。剥離ライナー上に接着層を形成した場合には、当該接着層面と光学フィルム(I)とを貼り合わせ、接着層を光学フィルム(I)上に転写することにより、光学フィルム(I)上に接着層を形成することができる。
本発明の感圧式接着剤を塗工する方法としては、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、キスコーター、リップコーター、コンマコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター、ディップコーター等の、周知の様々な方法を適用することができる。また、薄膜塗工又は厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
本発明の積層体は、透明フィルム(H)を用い、本発明の感圧式接着剤から形成された接着層と、ガラスとが順次積層されたものである。ここで光学フィルム(I)は、偏光フィルムであることが好ましい。またガラスは液晶セルのガラス面であっても良い。
本発明の感圧式接着フィルムは、光学フィルム(I)として偏光フィルムを一例に挙げて説明した。しかし、偏光フィルムに限定されず、その他の各種基材を使用する他の実施形態においても、光学用途で好適に使用できる積層体を構成できることは容易に理解されるべきである。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル、電極周辺部材等各種エレクトロニクス関連の部材やプロテクトフィルム、建材や車輌の窓ガラス等のガラス部材に好ましく使用できるが、ポリオレフィン、ABS、ポリアクリル等のプラスチック、ダンボール、木材、合板、ステンレス、アルミ等の金属にも使用することが可能である。
以下に、この発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
<共重合体(A1)の製造>
(合成例1)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記単量体、重合開始剤及び有機溶剤をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[重合槽]
アクリル酸n−ブチル(a4−1) 46部
アクリル酸2−ヒドロキシエチル(a1−1) 1部
N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド(a2−1) 6部
アセトン(有機溶剤) 33部
V−65(重合開始剤) 0.05部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル(a4−1) 46部
アクリル酸2−ヒドロキシエチル(a1−1) 1部
アセトン(有機溶剤) 33部
V−65(重合開始剤) 0.05部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、60℃まで加熱し、重合を開始した。還流温度下で滴下装置から、上記α,β−不飽和結合基含有化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含む混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに攪拌しながら6時間熟成した後、酢酸エチル160部を加えて25℃になるまで冷却し、共重合体(A1)溶液を得た。この溶液は、無色透明で、不揮発分濃度(NV)30.2%、溶液粘度(Vis)6,200mPa・s(25℃)であり、共重合体(A1)は、ガラス転移温度(Tg)−43℃、重量平均分子量(Mw)1,150,000であった。
<合成例2〜31>
表1に記載した材料を、化合物(a2)は全て重合槽に仕込み、化合物(a1)、化合物(a4)、有機溶剤及び重合開始剤は、重合槽と滴下装置にそれぞれ半量ずつ仕込むように変更した以外は、合成例1と同様の方法で、それぞれ共重合体(A1)を合成した。得られた共重合体溶液の溶液外観、不揮発分濃度(NV)、溶液粘度(Vis)、共重合体の重量平均分子量(Mw)及びガラス転移温度(Tg)を、後述の方法に従って求め、結果を表1に示した。尚、表1に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
<共重合体(A2)の製造>
(合成例51)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記単量体、重合開始剤及び有機溶剤をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[重合槽]
酢酸エチル(有機溶剤) 105部
V−65(重合開始剤) 1部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル(a4−1) 38部
アクリル酸メチル(a4−2) 40部
メタクリル酸メチル(a4−2) 20部
アクリル酸N−メチルアミノエチル(a3) 2部
酢酸エチル(有機溶剤) 45部
V−65(重合開始剤) 1部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、80℃まで加熱し、還流温度下で滴下装置から、上記滴下装置内に仕込んだ混合物を2時間かけて滴下し、重合を開始した。滴下終了後、さらに攪拌しながら6時間熟成した後、酢酸エチル83部を加えて25℃になるまで冷却し、共重合体(A2)溶液を得た。この溶液は、無色透明で、不揮発分濃度(NV)30.1%、溶液粘度(Vis)1,200mPa・s(25℃)であり、前記共重合体(A2)は、ガラス転移温度(Tg)6℃、及び重量平均分子量(Mw)60,000であった。
<合成例52〜70>
表2に記載した材料を、化合物(a3)、化合物(a4)、化合物(a1)は全て滴下装置に仕込み、重合開始剤は、重合槽と滴下装置に半量ずつ仕込み、また有機溶剤は、重合槽/滴下装置=7/3(重量比率)の割合で仕込むように変更した以外は、合成例51と同様の方法で、それぞれ共重合体を合成した。得られた共重合体溶液の溶液外観、不揮発分濃度(NV)、溶液粘度(Vis)、共重合体の重量平均分子量(Mw)及びガラス転移温度(Tg)を、後述の方法に従って求め、結果を表2に示した。尚、表2に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
《溶液外観》
各合成例で得られた共重合体の溶液外観を目視にて観察した。無色透明であれば良好である。
《不揮発分濃度(NV)》
各合成例で得られた共重合体の溶液、約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブン中にて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度(固形分)とした(単位:%)。
《溶液粘度(Vis)》
各合成例で得られた共重合体溶液を25℃でB型粘度計(東機産業社製 TV−22)にて、回転速度0.5〜100rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《平均分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いた。数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の決定は、標準物質であるポリスチレンの換算値とした。
装置名:昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」
カラム:東ソー社製GMHXL:4本、東ソー社製HXL-H:1本を直列に連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン(THF)
流量 : 1.0ml/分
カラム温度 : 40℃
《ガラス転移温度(Tg)》
ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。
試料約10mgをアルミニウムパンに入れ、秤量して示差走査熱量計にセットし、試料を入れない同タイプのアルミニウムパンをリファレンスとして、100℃の温度で5分間保持した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷した。その後、昇温速度10℃/分で昇温し、得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg、単位:℃)を決定した。
合成例で使用した材料の略号を以下に示す。尚、表1及び表2において、空欄は、配合なしを意味している。
・化合物(a1−1)
2HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル、4HBMA:メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、HEVE:ヒドロキシエチルビニルエーテル、NHAA:N−ヒドロキシエチルアクリルアミド
・化合物(a1−2)
HPPA:アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
・化合物(a2−1)
DAAM:N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、AAEM:メタクリル酸2−オキソブタノイルエチル、MCEA:アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、AVPC:アセトプロピオン酸ビニル、AAVE:2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル
・化合物(a2−2)
PAV:プロピオン酸ビニル
・化合物(a2−3)
CEA:アクリル酸2−カルボキシエチル
・化合物(a4−1)
BA:アクリル酸n−ブチル、2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル、LMA:メタクリル酸ラウリル
・化合物(a3)
NMEA:アクリル酸N−メチルアミノエチル、HDA:アクリル酸ヒドラジド、TMPMA:メタクリル酸テトラメチルピペリジニル、VIM:2−ビニルイミダゾール、ARAM:アリルアミン
・化合物(a4−2)
MA:アクリル酸メチル、MMA:メタクリル酸メチル、PHEA:アクリル酸フェノキシエチル、AA:アクリル酸
・重合開始剤
V65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) [和光純薬工業社製「V65」]、PBO:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート [日油社製「パーブチルO」]
・有機溶剤
Ace:アセトン、MEK:メチルエチルケトン、MeAc:酢酸メチル、EAc:酢酸エチル
なお、表1及び表2中の有機溶剤の欄で、「EAc/EAc」という表記は、「共重合体重合時の有機溶剤/希釈溶剤」ということを表し、共重合体重合時の有機溶剤はEAcを使用し、希釈溶剤はEAcを使用したことを意味する。
上記合成例で得られた共重合体を用い、それぞれ以下の方法で感圧式接着剤を作成した。
(実施例1〜90、比較例1〜10)
各合成例で得られた共重合体(A1)と共重合体(A2)を、表3に記載した重量比(部)に従い、併せて合計100部となるように配合し、必要に応じて、シラン化合物(B)、反応性化合物(C)、その他の成分(P)を、表3に挙げた重量比(部)で配合し、酢酸エチルを加えて不揮発分濃度30%となるように調製して感圧式接着剤を得た。得られた感圧式接着剤を、各基材に塗工、乾燥、及び貼り合わせを施し、感圧式接着フィルムを作成し、以下の方法で評価した。それぞれの結果を表3に示す。
《溶液経時安定性》
各感圧式接着剤について、粘度変化と溶液層の分離や沈殿物の発生等の外観変化を3段階で評価した。尚、感圧式接着剤の粘度は、感圧式接着剤を調製直後、5、25及び40℃において1ヶ月間保存した後について、B型粘度計(東京計器社製)を用い、25℃、12rpm、1分間回転の条件で測定し、粘度変化と溶液層の分離や沈殿物の発生等の外観変化を3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障はない。
○:溶液層の分離や沈殿物の発生もなく、1ヶ月までの粘度上昇率が50%未満。良好。
△:溶液層の分離や沈殿物の発生もなく、1ヶ月までの粘度上昇率が50%以上100%未満。使用可。
×:1ヶ月以内にゲル化するか、または粘度上昇率が100%以上、あるいは溶液層の分離や沈殿物の発生が認められた。不良。
ここで、粘度上昇率は、下記の方法で算出した。
粘度上昇率(%)=100×{(1ヶ月間保存後の粘度)−(調製直後の粘度)}/(調製直後の粘度)
《塗工性の評価》
各感圧式接着剤を、基材として厚さ38μmの剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セラピールMF:東レフィルム加工社製)(以下、「剥離ライナー」という。)上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。次いで、上記塗工面に100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、接着フィルムを作製した。そして剥離フィルムを剥がした後の接着層表面(塗工面)の状態を目視にて観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:平滑な塗工面が得られた。良好。
△:塗工面の端部に若干のハジキや発泡が認められる。実用上使用可。
×:塗工面にハジキ、発泡やスジ引きが認められた。不良。
《剥離強度の測定》
上記《塗工性の評価》と同じ方法により作成した各接着フィルムを、幅25mmに裁断し、剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を厚さ100μmの無アルカリガラス板に23℃、相対湿度50%の環境下で、ラミネータを用いて貼着した。続いて、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持して測定試料を得た。前記測定試料を、23℃で1日間放置した後に、23℃、相対湿度50%の環境下で、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件で剥離強度を測定した(貼合せ1日後の剥離強度測定)。また、前記測定試料を、23℃で14日間放置した後に、同様の方法で剥離強度を測定した(貼合せ14日後の剥離強度測定)。この剥離強度を接着力として3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:剥離強度が8.0(N/25mm)以上12.0(N/25mm)未満。良好。
△:剥離強度が5.0(N/25mm)以上8.0(N/25mm)未満、あるいは剥離力が12.0(N/25mm)以上15.0(N/25mm)未満。実用可。
×:剥離強度が5.0(N/25mm)未満、あるいは15.0(N/25mm)以上。不良。
《光学特性の評価》
感圧式接着剤を、上記剥離ライナー上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。次いで、別途用意した剥離ライナーを接着層に貼り合せて、接着層が剥離ライナーで挟持された試料を作製した。次に、両方の剥離ライナーを取り除き、接着層の外観を目視判定するとともに、ヘーズを「NDH−300A(日本電色工業社製)」で測定した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:曇り等が観察されず、かつヘーズ:0.5未満。良好。
△:曇り等は観察されないが、ヘーズ:0.5以上2未満、実用上支障無く使用できる。
×:曇りが観察される、またはヘーズ:2以上。不良。
《加工性の評価》
上記接着フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、これを30枚重ね、40℃−60Kg/cm2の条件で1時間プレスした際の接着フィルム端部からの接着層のはみ出しの様子を以下のように3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:接着層のはみ出しが観測されない。良好。
△:0.3mm未満の接着層のはみ出しが観測されるが、実用上使用可能。
×:0.3mm以上の接着層のはみ出しが観測される。不良。
《耐発泡剥がれ性の評価》
接着フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、剥離ライナーを剥離して、ポリカーボネート(PC)板に貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ20分間オートクレーブ内に保持して「ポリエステルフィルム/接着層/PC板」なる構成の層構造を有する試験片(積層体)を作製した。上記試験片を用いて、80℃のオーブン中で24時間熱処理(耐熱性試験)を行った。この耐熱性試験後、試験片の接着界面(接着層とPC板との界面)を目視にて観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:気泡や浮きが全く認められず、良好。
△:細かい気泡や浮きが若干端部に認められるが、実用上使用可能。
×:全面的に気泡や浮きが認められた。不良。
《光漏れ性の評価》
感圧式接着剤を、基材として厚さ38μmの剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セラピールMF:東レフィルム加工株式会社製)(以下、「剥離ライナー」という。)上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。
次いで、この接着層に、光学フィルム(I)として、ポリビニルアルコール(PVA)系偏光フィルムの両面をトリアセチルセルロース系フィルム(以下、「TACフィルム」という)で挟んだ積層構造の偏光フィルム(HLC2−5618:SANRITZ製)の片面を貼り合せ、次いで、温度35℃相対湿度55%の条件で1週間熟成させて「剥離ライナー/接着層/TACフィルム/PVA/TACフィルム」という構成の光学用接着フィルム(偏光フィルム接着シートとも称す)を得た。
上記の偏光フィルム接着シートの吸収軸の軸方向が、長辺に対して45°の角度になるように、80mm×150mmに裁断した。次に、剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を厚さ0.4mmの無アルカリガラス板の両面に、それぞれの吸収軸の軸方向が直交するように配置して、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力を加え、20分間オートクレーブ内に保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した後に25℃に戻し、四隅もしくは周辺端部からの光漏れ現象の有無を目視で観察し、光漏れ性として3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:光漏れが認められない。良好。
△:光漏れがやや目立つが、実用上使用可能。
×:光漏れが極めて顕著である。不良。
《再剥離性(リワーク性)の評価》
上記の偏光フィルム接着シートを25mm×150mmの大きさに裁断し、剥離ライナーを剥がし、厚さ1.1mmのフロートガラス板にラミネータを用いて貼り付け、50℃で5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて、偏光フィルム接着シートとガラス板との積層体を得た。
この積層体の偏光フィルムを180度方向に300mm/分の速度で引き剥がし、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:曇りがなく、実用上全く問題がない。非常に良好。
△:若干曇りが認められるが、実用上問題ない。良好。
×:全面的に感圧式接着剤の転着が認められ、実用不可である。
《耐久性(耐熱性、耐湿熱性)の評価》
上記の偏光フィルム接着シートの剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を厚さ0.4mmの無アルカリガラス板の片面に、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力を加え、20分間オートクレーブ内に保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した(耐熱性試験)。また、同様にして、60℃−相対湿度90%の恒温恒湿槽に500時間放置した(耐湿熱性試験)。
放置後、25℃に戻し、偏光フィルム接着シートの浮き・剥がれ、発泡、クラックの発生状態を目視で観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
発泡とは、感圧式接着層とガラスとの界面(周辺端部以外)に比較的大きな気泡が発生している状態である。
浮き・剥がれとは、偏光フィルム接着シートがガラスから浮き上がり、剥がれてしまっている状態である。
クラックとは、偏光フィルム接着シートの周辺端部に、直径1mm以下の細かい気泡がスジ状に連なるように発生している状態である。
それぞれの評価基準は以下の通りである。
○:発泡、浮き・剥がれやクラックが全く発生せず。良好。
△:0.5mm以下の発泡、浮き、剥がれ、クラックのいずれかの軽微な発生が認められるが、実用上使用可能。
×:全面的に発泡、浮き、剥がれ、クラック等、顕著な発生が認められる。実用上使用不可。
実施例で使用した材料を以下に示す。尚、表3において、空欄は、配合なしを意味している。
・共重合体(A1)
表1記載の各合成例で得られた共重合体(合成例1〜31)
・共重合体(A2)
表2記載の各合成例で得られた共重合体(合成例51〜70)
・化合物(B)
MAS:3−アミノプロピルトリメトキシシラン 、HTS:ヘキシルトリメトキシシラン、EPS:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、EAS:ジエチルアミノトリメチルシラン
・化合物(C)
TDI/TMP:トリレンジイソシネートのトリメチロールプロパンアダクト体、XDI/TMP:キシリレンジイソシネートのトリメチロールプロパンアダクト体、V05:カルボジイミド [日清紡ケミカル株式会社製「カルボジライトV−05」]、HBAP:2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ALAA:アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、TGXA:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン
・その他の成分(P)
AO50:フェノール系酸化防止剤 [アデカ社製「アデカスタブ AO−50」]
以上のように、本発明の感圧式接着剤は、実施例1、4〜17、24〜26、29〜65、66〜90では、溶液経時安定性、塗工性、剥離強度、光学特性、加工性、耐発泡剥がれ性、光漏れ性、リワーク性、耐熱性、及び耐湿熱性のいずれにおいても、「△」評価(実用可能レベル)が13項目中3個以下であり、他は全て「○」評価(良好レベル)のため、優れていることが分かる。
また、実施例2、3、18,19,20〜23、27、28においては、各評価の「△」評価(実用可能レベル)が13項目中4〜13個であり、「×」評価(不良レベル)が一つもないため、実用上支障なく使用することが可能である。
これに対して、比較例1〜10では、溶液経時安定性、塗工性、剥離強度、光学特性、加工性、耐発泡剥がれ性、光漏れ性、リワーク性、耐熱性、及び耐湿熱性のいずれかが極端に劣ることがわかる。
本発明に係る感圧式接着剤は、優れた接着強度を有することから、建築分野(例えば、外装、内装、設備など)、電気機器分野(例えば、家電、厨房設備、空調など)、輸送器機分野(例えば、船舶、自動車など)、家具分野、雑貨分野などの光学分野以外の各種産業分野においても使用することが可能である。
Figure 2017082166
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Claims (10)

  1. 共重合体を構成する単量体単位として、水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)単位と、カルボニル基を有し、水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)単位とを含有する、重量平均分子量200,000〜2,000,000の共重合体(A1)、および
    共重合体を構成する単量体単位として、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基および活性水素を有する含窒素ヘテロ環基からなる群より選ばれる1種以上の置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a3)単位を含有する、重量平均分子量10,000〜100,000の共重合体(A2)を含有することを特徴とする感圧式接着剤。
  2. 共重合体(A1)を構成する全単量体単位中、
    化合物(a1)単位を0.1〜30重量%、
    化合物(a2)単位を0.1〜30重量%、
    含有することを特徴とする請求項1記載の感圧式接着剤。
  3. 共重合体(A2)を構成する全単量体単位中、
    化合物(a3)単位を0.1〜30重量%、
    含有することを特徴とする請求項1または2記載の感圧式接着剤。
  4. 共重合体(A1)と共重合体(A2)との重量比が、共重合体(A1)/共重合体(A2)=0.9/0.1〜0.5/0.5の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感圧式接着剤。
  5. 共重合体(A1)と共重合体(A2)との合計100重量部に対して、さらにシラン化合物(B)を0.01〜10重量部含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の感圧式接着剤。
  6. さらに、共重合体(A1)中の水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(C)を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の感圧式接着剤。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の感圧式接着剤から形成された接着層が、基材(G)の少なくとも一方の面に積層された感圧式接着フィルム。
  8. 基材(G)が、透明フィルム(H)であることを特徴とする請求項7記載の感圧式接着フィルム。
  9. 透明フィルム(H)が、光学フィルム(I)であることを特徴とする請求項8記載の感圧式接着フィルム。
  10. 基材(G)と、請求項1〜6いずれか記載の感圧式接着剤から形成された接着層と、ガラスとが、順次積層された積層体。
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