JP2017081247A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転舵モータに要求される出力を低減できる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】車両用操舵装置1は、車輪3FRと、車輪3FRを転舵するための転舵機構15FRと、遊星歯車機構50とを含む。遊星歯車機構50は、サンギア51と、サンギア51の周囲に配置されたリングギア52と、サンギア51とリングギア52との間に配置された遊星ギア53と、遊星ギア53を支持し、車輪3FRに連結されたキャリア54とを含む。この構成において、車両用操舵装置1は、サンギア51に接続される第1モータ6FRと、リングギア52に接続される第2モータ7FRと、リングギア52に接続され、第2モータ7FRのモータトルクの一部を補助転舵トルクとして転舵機構15FRに伝達するためのトルク伝達機構70とを含んでいる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
特許文献1には、左右の車輪と、各車輪を回転駆動するための車輪駆動モータと、一方の車輪を他方の車輪から独立して転舵するための転舵モータと、転舵モータの回転力を転舵力として車輪に伝達するための伝達機構とを含む自動車が開示されている。
特開2013−112102号公報
特許文献1の構成では、たとえば車両の停車中に車輪を操舵する据え切り操舵時に、転舵モータに大きな出力を発生させる必要がある。このため、転舵モータとして大出力のものが要求される。
そこで、本発明は、転舵モータに要求される出力を低減できる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、車輪(3FL,3FR)と、前記車輪を転舵するための転舵機構(15FL,15FR)と、サンギア(51)と、前記サンギアの周囲に配置されたリングギア(52)と、前記サンギアと前記リングギアとの間に配置された遊星ギア(53)と、前記遊星ギアを支持し、前記車輪に連結されたキャリア(54)とを含む遊星歯車機構(50)と、前記サンギアに接続される第1モータ(6FL,6FR)と、前記リングギアに接続される第2モータ(7FL,7FR)と、前記リングギアに接続され、前記第2モータのモータトルク(Tm2)の一部を補助転舵トルク(Tasist)として前記転舵機構に伝達するためのトルク伝達機構(70)とを含む、車両用操舵装置(1)である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、トルク伝達機構を介して、第2モータのモータトルクの一部を補助転舵トルクとして転舵機構に伝達させることが可能となる。これにより、転舵モータの転舵トルクに加えて、補助転舵トルクを転舵機構に与えることができるから、転舵モータに要求される出力を低減できる。その結果、転舵モータの小型化を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記車輪の目標車輪トルク(T )を設定する目標車輪トルク設定手段(80)と、前記目標車輪トルクに基づいて、前記第1モータのモータトルクの目標値である第1目標モータトルク(Tm12 )と、前記第2モータのモータトルクの目標値である第2目標モータトルク(Tm22 )と、を演算する目標モータトルク演算手段(19)と、前記第1モータのモータトルク(Tm1)が、前記第1目標モータトルクと等しくなるように前記第1モータを駆動制御する第1モータ制御手段(9FR)と、前記第2モータのモータトルク(Tm2)が、前記第2目標モータトルクと等しくなるように前記第2モータを駆動制御する第2モータ制御手段(11FR)とをさらに含む、請求項1に記載の車両用操舵装置である。
この構成によれば、第1モータは、そのモータトルクが第1目標モータトルクと等しくなるように駆動制御され、第2モータは、そのモータトルクが第2目標モータトルクと等しくなるように駆動制御される。これにより、適切なモータトルクで第2モータを駆動させることができるから、適切な補助転舵トルクを転舵機構に伝達できる。その結果、車輪を適切に転舵させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記車輪を転舵するための転舵力を前記転舵機構に与える転舵モータ(16FL,16FR)と、前記転舵モータを駆動制御する転舵モータ制御手段(18FR)と、前記車輪の目標転舵角(θSTG )を設定する目標転舵角設定手段(90)と、をさらに含み、前記転舵モータ制御手段、前記第1モータ制御手段および前記第2モータ制御手段は、前記車輪の転舵角(θSTG)が、前記目標転舵角と等しくなるように、前記転舵モータ、前記第1モータおよび前記第2モータを駆動制御する、請求項2に記載の車両用操舵装置である。
この構成によれば、目標転舵角設定手段により設定された目標転舵角と等しくなるように、転舵モータ、第1モータおよび第2モータが駆動制御されるから、車輪をより一層適切に転舵させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記第1モータの回転数の目標値である第1目標回転数(N )と、前記第2モータの回転数の目標値である第2目標回転数(N )とを演算する目標回転数演算手段(83)をさらに含み、前記第1モータ制御手段は、前記第1モータの回転数(N)が前記第1目標回転数と等しくなるように前記第1モータを駆動制御し、前記第2モータ制御手段は、前記第2モータの回転数(N)が前記第2目標回転数と等しくなるように前記第2モータを駆動制御する、請求項2または3に記載の車両用操舵装置である。
この構成によれば、第1モータおよび第2モータを効率良く駆動させることが可能となるから、車両用操舵装置において、エネルギー損失の増大を抑制できる。
請求項5に記載の発明は、前記目標モータトルク演算手段は、前記サンギアの歯数(Z)および前記リングギアの歯数(Z)に基づいて、前記目標車輪トルクから、前記第1モータのモータトルクの目標値の基準となる第1目標基準モータトルク(Tm11 )と、前記第2モータのモータトルクの目標値の基準となる第2目標基準モータトルク(Tm21 )とを演算する演算手段(81,82)と、前記目標転舵角に基づいて、前記補助転舵トルクの目標値である目標補助転舵トルク(Tasist )を演算する演算手段(92,93,94)と、前記第1目標基準モータトルクと、前記第1モータの回転数および前記第1目標回転数の偏差(ΔN)から演算されるトルク(T )とに基づいて、前記第1目標モータトルクを演算する演算手段(88)と、前記第2目標基準モータトルクと、前記目標補助転舵トルクと、前記第2モータの回転数および前記第2目標回転数の偏差(ΔN)から演算されるトルク(T )とに基づいて、前記第2目標モータトルクを演算する演算手段(95)と、を含み、前記第1モータ制御手段は、前記第1モータの回転数が前記第1目標回転と等しくなるように、かつ、前記第1モータのモータトルクが前記第1目標モータトルクと等しくなるように前記第1モータを駆動制御し、前記第2モータ制御手段は、前記第2モータの回転数が前記第2目標回転と等しくなるように、かつ、前記第2モータのモータトルクが前記第2目標モータトルクと等しくなるように前記第2モータを駆動制御する、請求項4に記載の車両用操舵装置である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用操舵装置が搭載された車両の駆動系を図解的に示す平面図である。 図2は、図1に示す右前輪の車両用操舵装置を図解的に示す断面図である。 図3は、右前輪、第1右前輪駆動モータおよび第2右前輪駆動モータの共通速度線図である。 図4は、上位ECUの構成例を示すブロック図である。 図5(a)は、第1右前輪駆動モータの効率マップであり、図5(b)は、第2右前輪駆動モータの効率マップである。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用操舵装置1が搭載された車両2の駆動系を図解的に示す平面図である。本実施形態では、車両用操舵装置1は、四輪駆動式車両の車両用操舵装置である。
車両2は、右前輪3FR、左前輪3FL、右後輪3RRおよび左後輪3RLの4つの駆動輪を有する四輪駆動式車両である。右前輪3FR、左前輪3FL、右後輪3RRおよび左後輪3RLは、ホイール4とタイヤ5とを含む。
右前輪3FRは、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRによって駆動される。第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRは、いずれも右前輪3FRのホイール4内に組み込まれたインホイール型の三相交流電動機(電動モータ)である。
左前輪3FLは、第1左前輪駆動モータ6FLおよび第2左前輪駆動モータ7FLによって、右前輪3FRから独立して駆動される。第1左前輪駆動モータ6FLおよび第2左前輪駆動モータ7FLは、いずれも左前輪3FLのホイール4内に組み込まれたインホイール型の三相交流電動機(電動モータ)である。
第1右前輪駆動モータ6FRは、車両2に搭載された第1右前輪駆動インバータ8FRによって駆動され、第1左前輪駆動モータ6FLは、車両2に搭載された第1左前輪駆動インバータ8FLによって駆動される。第1右前輪駆動インバータ8FRおよび第1左前輪駆動インバータ8FLは、いずれも三相インバータ回路から構成されている。
第1右前輪駆動インバータ8FRは、第1右前輪駆動ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)9FRによって制御されており、第1左前輪駆動インバータ8FLは、第1左前輪駆動ECU9FLによって制御されている。第1右前輪駆動ECU9FRおよび第1左前輪駆動ECU9FLは、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
第2右前輪駆動モータ7FRは、車両2に搭載された第2右前輪駆動インバータ10FRによって駆動され、第2左前輪駆動モータ7FLは、車両2に搭載された第2左前輪駆動インバータ10FLによって駆動される。第2右前輪駆動インバータ10FRおよび第2左前輪駆動インバータ10FLは、いずれも三相インバータ回路から構成されている。
第2右前輪駆動インバータ10FRは、第2右前輪駆動ECU11FRによって制御されており、第2左前輪駆動インバータ10FLは、第2左前輪駆動ECU11FLによって制御されている。第2右前輪駆動ECU11FRおよび第2左前輪駆動ECU11FLは、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
右後輪3RRは、右後輪駆動モータ12RRによって駆動される。右後輪駆動モータ12RRは、右後輪3RRのホイール4に組み込まれる公知のインホイール型の三相交流電動機(電動モータ)であってもよい。
左後輪3RLは、左後輪駆動モータ12RLによって、右後輪3RRから独立して駆動される。左後輪駆動モータ12RLは、左後輪3RLのホイール4に組み込まれる公知のインホイール型の三相交流電動機(電動モータ)であってもよい。
右後輪駆動モータ12RRは、車両2に搭載された右後輪駆動インバータ13RRによって駆動され、左後輪駆動モータ12RLは、車両2に搭載された左後輪駆動インバータ13RLによって駆動される。右後輪駆動インバータ13RRおよび左後輪駆動インバータ13RLは、いずれも三相インバータ回路から構成されている。
右後輪駆動インバータ13RRは、右後輪駆動ECU14RRによって制御されており、左後輪駆動インバータ13RLは、左後輪駆動ECU14RLによって制御されている。右後輪駆動ECU14RRおよび左後輪駆動ECU14RLは、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
車両2には、右前輪3FRを転舵するための右前輪転舵機構15FRと、左前輪3FLを転舵するための左前輪転舵機構15FLとが搭載されている。
右前輪転舵機構15FRには、右前輪転舵モータ16FRが連結されている。右前輪転舵モータ16FRは、右前輪3FRを転舵するための転舵力を右前輪転舵機構15FRに与える。左前輪転舵機構15FLには、左前輪転舵モータ16FLが連結されている。左前輪転舵モータ16FLは、左前輪3FLを転舵するための転舵力を左前輪転舵機構15FLに与える。右前輪転舵モータ16FRおよび左前輪転舵モータ16FLは、いずれも三相交流電動機(電動モータ)である。
右前輪転舵モータ16FRは、車両2に搭載された右前輪転舵インバータ17FRによって駆動され、左前輪転舵モータ16FLは、車両2に搭載された左前輪転舵インバータ17FLによって駆動される。右前輪転舵インバータ17FRおよび左前輪転舵インバータ17FLは、いずれも三相インバータ回路から構成されている。
右前輪転舵インバータ17FRは、右前輪転舵ECU18FRによって制御されており、左前輪転舵インバータ17FLは、左前輪転舵ECU18FLによって制御されている。右前輪転舵ECU18FRおよび左前輪転舵ECU18FLは、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
車両2には、第1右前輪駆動ECU9FR、第1左前輪駆動ECU9FL、第2右前輪駆動ECU11FR、第2左前輪駆動ECU11FL、右後輪駆動ECU14RR、左後輪駆動ECU14RL、右前輪転舵ECU18FRおよび左前輪転舵ECU18FLを制御するための上位ECU19と、各部に電力を供給するためのバッテリ20とが搭載されている。上位ECU19は、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
第1右前輪駆動ECU9FRは、上位ECU19の信号に基づいて、第1右前輪駆動インバータ8FRを制御する。第1右前輪駆動インバータ8FRは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して第1右前輪駆動モータ6FRに供給する。これにより、第1右前輪駆動モータ6FRが駆動される。
第1左前輪駆動ECU9FLは、上位ECU19の信号に基づいて、第1左前輪駆動インバータ8FLを制御する。第1左前輪駆動インバータ8FLは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して第1左前輪駆動モータ6FLに供給する。これにより、第1左前輪駆動モータ6FLが駆動される。
第2右前輪駆動ECU11FRは、上位ECU19の信号に基づいて、第2右前輪駆動インバータ10FRを制御する。第2右前輪駆動インバータ10FRは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して第2右前輪駆動モータ7FRに供給する。これにより、第2右前輪駆動モータ7FRが駆動される。
第2左前輪駆動ECU11FLは、上位ECU19の信号に基づいて、第2左前輪駆動インバータ10FLを制御する。第2左前輪駆動インバータ10FLは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して第2左前輪駆動モータ7FLに供給する。これにより、第2左前輪駆動モータ7FLが駆動される。
右前輪3FRは、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRの回転駆動力を受けて回転する。左前輪3FLは、第1左前輪駆動モータ6FLおよび第2左前輪駆動モータ7FLの回転駆動力を受けて回転する。
右後輪駆動ECU14RRは、上位ECU19の信号に基づいて、右後輪駆動インバータ13RRを制御する。右後輪駆動インバータ13RRは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して右後輪駆動モータ12RRに供給する。これにより、右後輪駆動モータ12RRが駆動されて、右後輪3RRが回転する。
左後輪駆動ECU14RLは、上位ECU19の信号に基づいて、左後輪駆動インバータ13RLを制御する。左後輪駆動インバータ13RLは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して左後輪駆動モータ12RLに供給する。これにより、左後輪駆動モータ12RLが駆動されて、左後輪3RLが回転する。
右前輪転舵ECU18FRは、上位ECU19の信号に基づいて、右前輪転舵インバータ17FRを制御する。右前輪転舵インバータ17FRは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して右前輪転舵モータ16FRに供給する。これにより、右前輪転舵モータ16FRが駆動されて、右前輪3FRが転舵される。
左前輪転舵ECU18FLは、上位ECU19の信号に基づいて、左前輪転舵インバータ17FLを制御する。左前輪転舵インバータ17FLは、バッテリ20から供給される直流電力を交流電力に変換して左前輪転舵モータ16FLに供給する。これにより、左前輪転舵モータ16FLが駆動されて、左前輪3FLが転舵される。
また、車両2には、ステアリングホイール21の操舵角を検出する操舵角センサ22、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量を検出するアクセルセンサ23、ブレーキペダル(図示せず)の踏み込み量を検出するブレーキセンサ24が搭載されている。さらに、車両2には、右前輪3FRの車輪速度を検出する右前輪速度センサ25FR、左前輪3FLの車輪速度を検出する左前輪速度センサ25FL、右前輪転舵モータ16FRの転舵角(右前輪3FRの転舵角)を検出する右前輪転舵角センサ26FR、左前輪転舵モータ16FLの転舵角(左前輪3FLの転舵角)を検出する左前輪転舵角センサ26FL、第1右前輪駆動モータ6FRの回転角を検出する第1右前輪モータ回転角センサ27FR、第1左前輪駆動モータ6FLの回転角を検出する第1左前輪モータ回転角センサ27FL、第2右前輪駆動モータ7FRの回転角を検出する第2右前輪モータ回転角センサ28FR、第2左前輪駆動モータ7FLの回転角を検出する第2左前輪モータ回転角センサ28FLが搭載されている。
各センサによって検出された信号は、上位ECU19に入力される。第1右前輪駆動モータ6FR、第1左前輪駆動モータ6FL、第2右前輪駆動モータ7FR、第2左前輪駆動モータ7FL、右後輪駆動モータ12RR、左後輪駆動モータ12RL、右前輪転舵モータ16FRおよび左前輪転舵モータ16FLは、各センサによって検出された信号等に基づいて制御される。
以下、図2を参照して車両用操舵装置1の具体的な構成について説明する。車両2において、右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成は略同様であるので、以下では、右前輪3FR側の構成を例に取って説明する。図2は、図1に示す右前輪3FRの車両用操舵装置1を図解的に示す断面図である。以下では、車両2の内側の方向を「車内側」といい、車両2の外側の方向を「車外側」という。
車両用操舵装置1は、前述の右前輪3FRと、右前輪3FRを支持するためのアッパアーム30およびロアアーム31とを含む。右前輪3FRは、前述のホイール4とタイヤ5とを含む。右前輪3FRのホイール4は、タイヤ5が取り付けられたリム32と、リム32に取り付けられ、その径方向中央部に車軸33が一体的に設けられたディスク34とを含む。アッパアーム30の車内側の端部(図示略)およびロアアーム31の車内側の端部(図示略)は、たとえば車体(図示略)に対して相対的に動くことができるように支持されている。アッパアーム30の車外側の端部には、ユニバーサルジョイント30aを介して前述の右前輪転舵モータ16FRが連結されている。
右前輪転舵モータ16FRは、ユニバーサルジョイント30aに回転不能に連結されたモータシャフト36と、モータシャフト36に対して相対回転可能に設けられたモータハウジング37と、モータハウジング37の内面に固定されたステータ38と、ステータ38の径方向内側において、モータシャフト36に連結されたロータ39とを含む。ステータ38は、右前輪転舵モータ16FRのU相、V相およびW相に対応するU相巻線、V相巻線およびW相巻線を含むステータ巻線を有している。右前輪転舵モータ16FRが駆動されると、モータハウジング37は、モータシャフト36を回動中心とする回動軸線L回りに回動する。この右前輪転舵モータ16FRのモータハウジング37には、前述の右前輪転舵機構15FRが取り付けられている。
右前輪転舵機構15FRは、右前輪3FRを支持するための車輪支持体40を含む。車輪支持体40は、ホイール4内に配置されかつ車軸33を中心軸とする円筒状の第1筒部41と、第1筒部41の車外側開口をほぼ閉鎖するように形成されかつ車軸挿通孔42aを有する環状部42と、第1筒部41の車内側の周縁部から径方向外側に突出したフランジ部43と、フランジ部43の外周縁部から車内側に突出した円筒状の第2筒部44と、第2筒部44の車内側開口を閉鎖する円板状の閉鎖部45と、第2筒部44の下端部から下方に延びた連結部46とを含む。
第2筒部44の上端部は、モータハウジング37に固定されている。第2筒部44の下端部は、連結部46を介してユニバーサルジョイント31aに連結されている。つまり、車輪支持体40は、モータハウジング37およびユニバーサルジョイント30aを介してアッパアーム30に支持されていると共に、ユニバーサルジョイント31aを介してロアアーム31に支持されている。
車軸33は、環状部42における車軸挿通孔42aを貫通している。環状部42における車軸挿通孔42aの周縁部には、車外側に向かって突出した円筒状の突出部47が設けられている。この突出部47の内周面と車軸33との間に軸受48が配置されている。つまり、右前輪3FRは、軸受48を介して車輪支持体40に回転自在に支持されている。そして、車輪支持体40は、モータシャフト36を回動中心とする回動軸線L回りに回動自在にアッパアーム30およびロアアーム31に支持されている。したがって、右前輪転舵モータ16FRが駆動されて車輪支持体40が回動されることにより、右前輪3FRが転舵される。
車両用操舵装置1は、遊星歯車機構50と、前述の第1右前輪駆動モータ6FRと、前述の第2右前輪駆動モータ7FRとをさらに含む。これら遊星歯車機構50、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRは、車輪支持体40内に配置されている。
遊星歯車機構50は、サンギア51と、リングギア52と、遊星ギア53と、キャリア54とを含む。サンギア51は、車軸33の外周を取り囲む筒状(中空軸)を成している。サンギア51は、車軸33の同軸上に配置されており、当該車軸33に対して回転自在に設けられている。リングギア52は、サンギア51を取り囲む筒状を成している。リングギア52は、車軸33の同軸上に配置されており、サンギア51に対して回転自在に設けられている。遊星ギア53は、サンギア51およびリングギア52に係合するように、サンギア51とリングギア52との間に配置されている。遊星ギア53は、サンギア51の周囲を自転しながら公転する。キャリア54は、複数の遊星ギア53を支持しており、車軸33に連結されている。
サンギア51とリングギア52との間には、円筒状を成す隔壁55が設けられている。隔壁55は、車輪支持体40の環状部42に一体的に設けられている。隔壁55は、サンギア51との間で第1モータ配置室56を区画し、リングギア52との間で第2モータ配置室57を区画している。第1右前輪駆動モータ6FRは、第1モータ配置室56に配置され、第2右前輪駆動モータ7FRは、第2モータ配置室57に配置されている。
第1右前輪駆動モータ6FRは、隔壁55の内周面に固定されたステータ58と、ステータ58の径方向内側において、サンギア51に連結されたロータ59とを含む。つまり、第1右前輪駆動モータ6FRは、インナーロータ型のモータである。ステータ58は、第1右前輪駆動モータ6FRのU相、V相およびW相に対応するU相巻線、V相巻線およびW相巻線を含むステータ巻線を有している。サンギア51は、車輪支持体40の環状部42および隔壁55にそれぞれ取り付けられた一対の軸受60により軸支されている。第1右前輪駆動モータ6FRが駆動されると、第1右前輪駆動モータ6FRの回転駆動力がサンギア51に伝達されて、サンギア51が車軸33回りに回転駆動される。
一方、第2右前輪駆動モータ7FRは、第1右前輪駆動モータ6FRを取り囲むように設けられており、隔壁55の外周面に固定されたステータ61と、ステータ61の径方向外側において、リングギア52に連結されたロータ62とを含む。つまり、第2右前輪駆動モータ7FRは、アウターロータ型のモータである。ステータ61は、第2右前輪駆動モータ7FRのU相、V相およびW相に対応するU相巻線、V相巻線およびW相巻線を含むステータ巻線を有している。リングギア52は、車輪支持体40の環状部42および隔壁55にそれぞれ取り付けられた一対の軸受63により軸支されている。第2右前輪駆動モータ7FRが駆動されると、第2右前輪駆動モータ7FRの回転駆動力がリングギア52に伝達されて、リングギア52が車軸33回りに回転駆動される。
車両用操舵装置1は、さらに、第2右前輪駆動モータ7FRのトルクの一部を右前輪転舵機構15FRに伝達するためのトルク伝達機構70を含む。トルク伝達機構70は、右前輪転舵機構15FRへのトルクの伝達・遮断を行うクラッチ71と、前述のモータシャフト36と、ギア機構72とを含む。
クラッチ71は、リングギア52に連結されている。クラッチ71は、締結されることにより、第2右前輪駆動モータ7FRのトルクの一部を右前輪転舵機構15FRに伝達する締結状態と、右前輪転舵機構15FRへの第2右前輪駆動モータ7FRのトルクの一部の伝達を遮断する開放状態との間で切り替え可能に設けられている。クラッチ71は、たとえば常時開の電磁クラッチであり、前述の上位ECU19により制御される。
モータシャフト36は、本実施形態では、車輪支持体40の第2筒部44の上部を貫通してロアアーム31側に向けて延びるように設けられており、その下端部36aは、車輪支持体40内に位置している。このモータシャフト36と、車輪支持体40の第2筒部44との間には軸受73が設けられている。モータシャフト36は、この軸受73により軸支されている。
ギア機構72は、モータシャフト36の下端部36aとクラッチ71との間に設けられている。ギア機構72は、クラッチ71を介してリングギア52に連結された第1歯車74と、第1歯車74に噛合うようにモータシャフト36の下端部36aに固定された第2歯車75とを含む。第1歯車74および第2歯車75は、いずれも傘歯車である。第1歯車74は、車軸33の同軸上に配置されたリング状の傘歯車であってもよい。
第2右前輪駆動モータ7FRのトルクの一部がトルク伝達機構70に伝達されると、第1歯車74は、リングギア52の回転方向と同一の方向に回転すると共に、モータシャフト36を回動中心とする回動軸線L回りに回動する。第1歯車74が回動されると、車輪支持体40は、当該第1歯車74の回動に伴って回動軸線L回りに回動される。これにより、右前輪3FRが転舵される。つまり、右前輪3FRは、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクに加えて、第2右前輪駆動モータ7FRのトルクの一部によって転舵される。
ここで、第1右前輪駆動モータ6FRのトルクを第1モータトルクTm1、第2右前輪駆動モータ7FRのトルクを第2モータトルクTm2と定義する。また、第1右前輪駆動モータ6FRの回転駆動によりサンギア51に作用するトルクをサンギアトルクT、第2右前輪駆動モータ7FRの回転駆動によりリングギア52に作用するトルクをリングギアトルクT、キャリア54に作用するトルクをキャリアトルクTと定義する。右前輪3FRに作用するトルクを車輪トルクTと定義すると、キャリアトルクTは、この車輪トルクTと等しい。
また、第2右前輪駆動モータ7FRの回転駆動によりトルク伝達機構70を介して右前輪転舵機構15FRへ伝達されるトルクを補助転舵トルクTasistと定義する。これらトルクTm1,Tm2,T,T,T(=T),Tasistの間には、サンギア51の歯数Zおよびリングギア52の歯数Zを用いて、下記の(1)〜(4)式の関係が成立する。
m1=T…(1)
m2=Tasist+T…(2)
=(Z/Z)T…(3)
=T=T+T…(4)
これら(1)〜(4)式を第1モータトルクTm1および第2モータトルクTm2について解くと、下記(5)式および(6)式が得られる。
m1={Z/(Z+Z)}×T…(5)
m2=Tasist+{Z/(Z+Z)}×T…(6)
クラッチ71の開放状態で第1右前輪駆動モータ6FRが回転駆動されると、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータトルクTm1がサンギア51に与えられる。これにより、サンギア51が第1モータトルクTm1に等しいサンギアトルクT(=Tm1)で回転駆動される。また、クラッチ71の開放状態で第2右前輪駆動モータ7FRが回転駆動されると、補助転舵トルクTasistは零であるから、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2がそのままリングギア52に与えられる。これにより、リングギア52が第2モータトルクTm2に等しいリングギアトルクT(=Tm2)で回転駆動される。
そして、サンギアトルクTとリングギアトルクTとがキャリア54に与えられて、キャリア54がキャリアトルクT(=Tm1+Tm2)で回転駆動される。これにより、右前輪3FRがキャリアトルクTと等しい車輪トルクT(=T)で回転駆動される。
一方、クラッチ71の締結状態で第1右前輪駆動モータ6FRが回転駆動されると、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータトルクTm1がサンギア51に与えられる。これにより、サンギア51が第1モータトルクTm1に等しいサンギアトルクT(=Tm1)で回転駆動される。また、クラッチ71の締結状態で第2右前輪駆動モータ7FRが回転駆動されると、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2の一部が補助転舵トルクTasistとしてトルク伝達機構70に与えられ、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2の残りの部分がリングギアトルクT(=Tm2−Tasist)としてリングギア52に与えられる。
補助転舵トルクTasistがトルク伝達機構70に与えられると、右前輪転舵機構15FRは、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクと補助転舵トルクTasistとによって回動駆動される。これにより、右前輪3FRが転舵される。一方、キャリア54は、キャリアトルクT(=Tm1+Tm2−Tasist)で回転駆動される。これにより、右前輪3FRがキャリアトルクTと等しい車輪トルクT(=T)で回転駆動される。
また、本実施形態では、図3に示すように、右前輪3FR、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRの各回転数も調整される。図3は、右前輪3FR、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRの共通速度線図である。なお、「回転数」の単位は「rps(revolution per second)」である(以下、同じ。)。
右前輪3FRの回転数を車輪回転数N、第1右前輪駆動モータ6FRの回転数を第1モータ回転数N、第2右前輪駆動モータ7FRの回転数を第2モータ回転数Nと定義する。右前輪3FRの車輪回転数Nは、キャリア54の回転数と等しい。第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータ回転数Nは、サンギア51の回転数と等しい。第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nは、リングギア52の回転数と等しい。
図3にいおいて、縦軸は、サンギア51、リングギア52およびキャリア54の回転数を表し、横軸は、サンギア51およびリングギア52の歯数比を表している。サンギア51、リングギア52および遊星ギア53は、それらの歯が一対一の関係で噛合う。したがって、第1右前輪駆動モータ6FR(サンギア51)の第1モータ回転数N、第2右前輪駆動モータ7FR(リングギア52)の第2モータ回転数N、および、右前輪3FR(キャリア54)の車輪回転数Nは、図3に示すように、リニアな関係となる。
ここで、横軸のサンギア51とキャリア54との間の距離Dと、横軸のキャリア54とリングギア52との間の距離Dとの比は、サンギア51の歯数Zおよびリングギア52の歯数Zを用いて、D:D=Z:Zで表される。そこで、右前輪3FRの車輪回転数N、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータ回転数Nおよび第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nの間には、下記(7)式の関係が成立する。
=−(Z/Z)×N+{(Z+Z)/Z}×N…(7)
図4は、上位ECU19の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、上位ECU19は、目標車輪トルク設定部80と、第1ギア比乗算部81と、第2ギア比乗算部82と、目標回転数演算部83と、第1回転数演算部84と、第1回転数偏差演算部85と、第1スイッチ86と、第1PI制御部87と、第1トルク加算部88と、第1トルク定数乗算部89と、目標転舵角設定部90と、転舵角演算部91と、転舵角偏差演算部92と、第1アシスト係数乗算部93と、第2PI制御部94と、第2回転数演算部100と、第2回転数偏差演算部101と、第2スイッチ102と、第3PI制御部103と、第2トルク加算部104と、第3トルク加算部95と、第2トルク定数乗算部96と、第2アシスト係数乗算部97と、第4PI制御部98と、第3トルク定数乗算部99とを含む。
目標車輪トルク設定部80は、右前輪3FRのトルクの目標値である目標車輪トルクT を設定する。目標車輪トルクT は、アクセルセンサ23(図1参照)のアクセルペダル信号や、ブレーキセンサ24(図1参照)のブレーキペダル信号等に基づいて設定される。目標車輪トルク設定部80によって設定される目標車輪トルクT は、第1ギア比乗算部81および第2ギア比乗算部82にそれぞれ与えられる。
第1ギア比乗算部81は、目標車輪トルクT にZ/(Z+Z)を乗算することによって、第1右前輪駆動モータ6FRのモータトルクの目標値の基準となる第1目標基準モータトルクTm11 (={Z/(Z+Z)}×T )を演算する。第1ギア比乗算部81によって演算される第1目標基準モータトルクTm11 は、目標回転数演算部83および第1トルク加算部88に与えられる。
第2ギア比乗算部82は、目標車輪トルクT にZ/(Z+Z)を乗算することによって、第2右前輪駆動モータ7FRのモータトルクの目標値の基準となる第2目標基準モータトルクTm21 (={Z/(Z+Z)}×T )を演算する。第2ギア比乗算部82によって演算される第2目標基準モータトルクTm21 は、目標回転数演算部83および第2トルク加算部104に与えられる。
目標回転数演算部83は、第1右前輪駆動モータ6FRの回転数の目標値である第1目標モータ回転数N 、および、第2右前輪駆動モータ7FRの回転数の目標値である第2目標モータ回転数N を演算する。第1目標モータ回転数N および第2目標モータ回転数N は、第1目標基準モータトルクTm11 、第2目標基準モータトルクTm21 、図5(a),(b)に示すモータ効率マップMP1,MP2、右前輪速度センサ25FRの出力信号、および、下記の(8)〜(11)式に基づいて演算される。
η=(P+P)/{(P/η)+(P/η)}…(8)
=(2π×N )×Tm11 …(9)
=(2π×N )×Tm21 …(10)
=−(Z/Z)×N +{(Z+Z)/Z}×N …(11)
η:総合効率
:第1右前輪駆動モータ6FRの出力
:第2右前輪駆動モータ7FRの出力
η:回転数がN でトルクがTm11 である場合の第1右前輪駆動モータ6FRの効率
η:回転数がN でトルクがTm21 である場合の第2右前輪駆動モータ7FRの効率
図5(a)は、第1右前輪駆動モータ6FRのモータ効率マップMP1であり、図5(b)は、第2右前輪駆動モータ7FRのモータ効率マップMP2である。
モータ効率マップMP1は、第1右前輪駆動モータ6FRの回転数およびトルクをパラメータとしてモータ効率を表したマップである。モータ効率マップMP2は、第2右前輪駆動モータ7FRの回転数およびトルクをパラメータとしてモータ効率を表したマップである。モータ効率マップMP1,MP2は、上位ECU19のメモリ(図示せず)に記憶されている。
モータ効率マップMP1のA1からA4の曲線、モータ効率マップMP2のB1からB4の曲線は、それぞれ同一のモータ効率の動作点を結んだ曲線である。モータ効率は、A1>A2>A3>A4、B1>B2>B3>B4である。本実施形態では、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRは、異なる特性(モータ効率)からなる。具体的には、第1右前輪駆動モータ6FRは、高回転低トルク型であり、第2右前輪駆動モータ7FRは、第1右前輪駆動モータ6FRよりも低回転高トルク型である。むろん、ほぼ同一の特性(モータ効率)からなる第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRが採用されてもよい。
目標回転数演算部83は、右前輪速度センサ25FRの出力信号に基づいて右前輪3FRの車輪回転数Nを演算する。目標回転数演算部83は、演算された右前輪3FRの車輪回転数Nを、右前輪3FRの回転数の目標値である目標車輪回転数N として設定する。そして、目標回転数演算部83は、第1右前輪駆動モータ6FRのモータ効率マップMP1および第2右前輪駆動モータ7FRのモータ効率マップMP2を参照しながら、上記(11)式を満たし、かつ、上記(8)式のη値が最大となる第1目標モータ回転数N および第2目標モータ回転数N を演算する。
より詳細には、ηの最大値は、公知の黄金分割探索法によって演算される。まず、上記(11)式を満たす、第1目標モータ回転数N 、第2目標モータ回転数N の取り得る上限値および下限値のペアが二組演算され、それら二組のペアが、N1(N 1,N 1)およびN2(N 2,N 2)と定義される。この二組のペアが、探索区間[N1,N2]とされる。ここで、N min≦N 1,N 2≦N max,N min≦N 1,N 2≦N maxである。
次に、N1(N 1,N 1)での効率η1およびN2(N 2,N 2)での効率η2が、第1目標基準モータトルクTm11 、第2目標基準モータトルクTm21 およびモータ効率マップMP1,MP2から演算される。なお、モータ効率マップMP1,MP2上に表されていない効率曲線は、その前後の効率曲線から補完して求めればよい。
次に、黄金分割探索により、前記探索区間[N1,N2]の間の点N3が演算される。つまり、N3(N 3,N 3)とすると、次式(12)および(13)を満たすN3が演算される。
(N 2−N 3):(N 3−N 1)=(1+√5)/2:1…(12)
(N 2−N 3):(N 3−N 1)=(1+√5)/2:1…(13)
次に、N3での総合効率η3が、上記(8)式に基づいて演算される。そして、η1,η2およびη3のうち、値が大きい二つの値(二つの値をηiおよびηjとする。)が選ばれる。次に、二つの値ηiおよびηjに対応する新たな探索区間が、[Ni,Nj]として設定され、上述の方法が繰り返し実行されて、ηが演算される。ηの演算は、所定の繰り返し回数だけ演算が実行された場合、または、二つの値ηiおよびηjの差分の絶対値が所定値よりも小さくなった場合、もしくは、両者を満たす場合に終了するようにすればよい。ここで、もしηの最大値が見つからなかった場合には、区分の選定をやり直せばよい。このようにして、η値が最大となる第1目標モータ回転数N および第2目標モータ回転数N が演算される。
図4を参照して、目標回転数演算部83によって演算される第1目標モータ回転数N は、第1回転数偏差演算部85に与えられる。また、目標回転数演算部83によって演算される第2目標モータ第2モータ回転数N は、第2回転数偏差演算部101に与えられる。
第1回転数演算部84は、第1右前輪モータ回転角センサ27FRの出力信号に基づいて第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータ回転数Nを演算する。第1回転数演算部84によって演算される第1モータ回転数Nは、第1回転数偏差演算部85に与えられる。
第1回転数偏差演算部85は、目標回転数演算部83によって演算される第1目標モータ回転数N と、第1回転数演算部84によって演算される第1モータ回転数Nとの回転数偏差ΔN(=N −N)を演算する。第1スイッチ86がオンのとき、第1回転数偏差演算部85によって演算される回転数偏差ΔNは、第1PI制御部87に与えられる。一方、第1スイッチ86がオフのとき、第1PI制御部87への回転数偏差ΔNの伝達が遮断される。
第1PI制御部87は、第1回転数偏差演算部85によって演算される回転数偏差ΔNに対するPI演算を行うことにより、第1トルク補正値T を演算する。第1PI制御部87によって演算される第1トルク補正値T は、第1トルク加算部88に与えられる。
第1トルク加算部88は、第1ギア比乗算部81により演算される第1目標基準モータトルクTm11 (={Z/(Z+Z)}×T )と、第1PI制御部87により演算される第1トルク補正値T とを加算することにより、第1右前輪駆動モータ6FRのモータトルクの目標値である第1目標モータトルクTm12 (=T +{Z/(Z+Z)}×T )を演算する。第1トルク加算部88によって演算される第1目標モータトルクTm12 は、第1トルク定数乗算部89に与えられる。
第1トルク定数乗算部89は、第1トルク加算部88により演算される第1目標モータトルクTm12 に、第1右前輪駆動モータ6FRのトルク定数Kの逆数(=1/K)を乗算することにより、第1右前輪駆動モータ6FRに流れるモータ電流の目標値である第1目標モータ電流I を演算する。第1トルク定数乗算部89によって演算される第1目標モータ電流I は、第1右前輪駆動ECU9FRに与えられる。
第1右前輪駆動ECU9FRは、第1右前輪駆動モータ6FRに流れるモータ電流Iが第1目標モータ電流I と等しくなるように、第1右前輪駆動モータ6FRを駆動制御する。これにより、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータトルクTm1が第1目標モータトルクTm12 と等しくなるように、第1右前輪駆動モータ6FRが駆動制御される。また、これにより、第1スイッチ86のオン時において、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータ回転数Nが第1目標モータ回転数N と等しくなるように、第1右前輪駆動モータ6FRがフィードバック制御される。
目標転舵角設定部90は、右前輪転舵機構15FRの転舵角の目標値である目標転舵角θSTG を設定する。目標転舵角θSTG は、操舵角センサ22からの操舵角信号等に基づいて設定される。目標転舵角設定部90によって演算される目標転舵角θSTG は、転舵角偏差演算部92に与えられる。
転舵角演算部91は、右前輪転舵角センサ26FRの出力信号に基づいて右前輪転舵機構15FRの転舵角θSTGを演算する。転舵角演算部91によって演算される転舵角θSTGは、転舵角偏差演算部92に与えられる。
転舵角偏差演算部92は、目標転舵角設定部90によって設定される目標転舵角θSTG と、転舵角演算部91によって演算される転舵角θSTGとの転舵角偏差ΔθSTG(=θSTG −θSTG)を演算する。転舵角偏差演算部92によって演算される転舵角偏差ΔθSTGは、第1アシスト係数乗算部93および第2アシスト係数乗算部97にそれぞれ与えられる。
第1アシスト係数乗算部93は、転舵角偏差演算部92によって演算される転舵角偏差ΔθSTGに、所定の第1アシスト係数α(0≦α≦1)を乗算することにより、第1転舵角偏差Δθ(=α×ΔθSTG)を演算する。第1アシスト係数乗算部93によって演算される第1転舵角偏差Δθは、第2PI制御部94に与えられる。
第2PI制御部94は、第1アシスト係数乗算部93によって演算される第1転舵角偏差Δθに対するPI演算を行うことにより、補助転舵トルクTasistの目標値である目標補助転舵トルクTasist を演算する。第2PI制御部94によって演算される目標補助転舵トルクTasist は、第3トルク加算部95に与えられる。
第2回転数演算部100は、第2右前輪モータ回転角センサ28FRの出力信号に基づいて第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nを演算する。第2回転数演算部100によって演算される第2モータ回転数Nは、第2回転数偏差演算部101に与えられる。
第2回転数偏差演算部101は、目標回転数演算部83によって演算される第2目標モータ第2モータ回転数N と、第2回転数演算部100によって演算される第2モータ回転数Nとの回転数偏差ΔN(=N −N)を演算する。第2スイッチ102がオンのとき、第2回転数偏差演算部101によって演算される回転数偏差ΔNは、第3PI制御部103に与えられる。一方、第2スイッチ102がオフのとき、第3PI制御部103への回転数偏差ΔNの伝達が遮断される。
第3PI制御部103は、第2回転数偏差演算部101によって演算される回転数偏差ΔNに対するPI演算を行うことにより、第2トルク補正値T を演算する。第3PI制御部103によって演算される第2トルク補正値T は、第2トルク加算部104に与えられる。
第2トルク加算部104は、第2ギア比乗算部82によって演算される第2目標基準モータトルクTm21 と、第3PI制御部103によって演算される第2トルク補正値T とを加算することにより、第2目標基準モータトルクTm21 が補正された補正トルクTm21’ (={Z/(Z+Z)}×T +T )を演算する。第2トルク加算部104によって演算される補正トルクTm21’ は、第3トルク加算部95に与えられる。
第3トルク加算部95は、第2トルク加算部104により演算される補正トルクTm21’ (={Z/(Z+Z)}×T +T )と、第2PI制御部94により演算される目標補助転舵トルクTasist とを加算することにより、第2右前輪駆動モータ7FRのモータトルクの目標値である第2目標モータトルクTm22 (=Tasist +{Z/(Z+Z)}×T +T )を演算する。第3トルク加算部95によって演算される第2目標モータトルクTm22 は、第2トルク定数乗算部96に与えられる。
第2トルク定数乗算部96は、第3トルク加算部95により演算される第2目標モータトルクTm22 に、第2右前輪駆動モータ7FRのトルク定数Kの逆数(=1/K)を乗算することにより、第2右前輪駆動モータ7FRに流れるモータ電流の目標値である第2目標モータ電流I を演算する。第2トルク定数乗算部96によって演算される第2目標モータ電流I は、第2右前輪駆動ECU11FRに与えられる。
第2右前輪駆動ECU11FRは、第2右前輪駆動モータ7FRに流れるモータ電流Iが第2目標モータ電流I と等しくなるように、第2右前輪駆動モータ7FRを駆動制御する。これにより、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2が第2目標モータトルクTm22 と等しくなるように、第2右前輪駆動モータ7FRが駆動制御される。また、これにより、第2スイッチ102のオン時において、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nが第2目標モータ回転数N と等しくなるように、第2右前輪駆動モータ7FRがフィードバック制御される。
第2アシスト係数乗算部97は、転舵角偏差演算部92によって演算される転舵角偏差ΔθSTGに、所定の第2アシスト係数β(=1−α)を乗算することにより、第2転舵角偏差Δθ(=β×ΔθSTG)を演算する。第2アシスト係数乗算部97によって演算される第2転舵角偏差Δθは、第4PI制御部98に与えられる。
第4PI制御部98は、第2アシスト係数乗算部97によって演算される第2転舵角偏差Δθに対するPI演算を行うことにより、右前輪転舵モータ16FRのモータトルクの目標値である目標転舵トルクTEPS を演算する。第4PI制御部98によって演算される目標転舵トルクTEPS は、第3トルク定数乗算部99に与えられる。
第3トルク定数乗算部99は、第4PI制御部98により演算される目標転舵トルクTEPS に、右前輪転舵モータ16FRのトルク定数Kの逆数(=1/K)を乗算することにより、右前輪転舵モータ16FRに流れるモータ電流の目標値である第3目標モータ電流I を演算する。第3トルク定数乗算部99によって演算される第3目標モータ電流I は、右前輪転舵ECU18FRに与えられる。
右前輪転舵ECU18FRは、右前輪転舵モータ16FRに流れるモータ電流Iが第3目標モータ電流I と等しくなるように、右前輪転舵モータ16FRを駆動制御する。これにより、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクTEPSが目標転舵トルクTEPS と等しくなるように、右前輪転舵モータ16FRが駆動制御される。
右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistを伝達する必要がない場合、上位ECU19は、クラッチ71を開放状態にする。これにより、右前輪転舵機構15FRは、右前輪転舵モータ16FRのみによって転舵される。
また、上位ECU19は、第1スイッチ86および第2スイッチ102をいずれもオンにすると共に、第1アシスト係数乗算部93における第1アシスト係数αを、零に設定する。第1アシスト係数αが零とされると、第1転舵角偏差Δθおよび目標補助転舵トルクTasist が零となり、第2転舵角偏差Δθは転舵角偏差ΔθSTGと等しくなる。したがって、右前輪転舵モータ16FRは、右前輪転舵機構15FRの転舵角θSTGが目標転舵角θSTG と等しくなるようにフィードバック制御される。これにより、右前輪3FRが目標転舵角θSTG にほぼ等しい転舵角θSTGで転舵される。
また、第1スイッチ86のオン状態では、第1右前輪駆動モータ6FRが、第1モータトルクTm1が、第1目標基準モータトルクTm11 と第1トルク補正値T との和である第1目標モータトルクTm12 (=Tm11 +T )と等しくなるようにフィードバック制御される。また、第2スイッチ102のオン状態では、第2右前輪駆動モータ7FRが、第2モータトルクTm2が、第2目標基準モータトルクTm21 と補正トルクTm21’ との和である第2目標モータトルクTm22 (=Tm21’ ={Z/(Z+Z)}×T +T )と等しくなるようにフィードバック制御される。
このようにして、右前輪3FRが、目標車輪トルクT にほぼ等しい車輪トルクTとなるように、かつ、目標車輪回転数N にほぼ等しい車輪回転数Nとなるようにフィードバック制御される。
右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistを伝達する必要がある場合、上位ECU19は、クラッチ71が締結状態であるか否かを判定する。
なお、右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistを伝達する必要がある場合の一例として、「右前輪3FRの据え切り操舵時」を挙げることができる。「右前輪3FRの据え切り操舵」とは、車両2の停車状態または略停止状態において右前輪3FRが操舵(転舵)されることをいう。右前輪3FRの据え切り操舵の際には、右前輪転舵モータ16FRに要求される出力が比較的大きいため、右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistが伝達されることが好ましい。
また、右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistを伝達する必要がある場合の他の例として、「右前輪3FRのトルクステア補償時」を挙げることができる。「右前輪3FRのトルクステア」とは、ステアリングホイール21の非操舵時であるにも関わらず、右前輪3FRがキングピン軸(右前輪3FRの転舵中心軸)回りに回転しようとする現象のことをいう。
より詳細には、右前輪3FRのキングピン軸の仮想接地点は、タイヤ5の接地点から離れている。そのため、右前輪3FRへの駆動力および/または制動力が、キングピン軸回りに右前輪3FRを回転させようとするモーメントを発生させる。その結果、ステアリングホイール21の非操舵時であるにも関わらず、右前輪3FRがキングピン軸回りに回転しようとする現象、つまりトルクステアが発生する。
右前輪3FR側で発生するモーメントおよび左前輪3FL側で発生するモーメントは、互いに逆向きであるため、右前輪3FRのトルクステアおよび左前輪3FLのトルクステアは、これら逆向きのモーメントが互いに打ち消し合うことで低減されるとも考えられる。しかし、左右独立転舵機構は、たとえばラックアンドピニオン機構を備えた従来のステアリング機構とは異なり、右前輪3FRおよび左前輪3FLが連結された構成ではない。そのため、右前輪3FR側のモーメントおよび左前輪3FL側のモーメントが互いに打ち消し合うことがない。したがって、左右独立転舵機構では、右前輪3FR側のモーメントおよび左前輪3FL側のモーメントを低減するための制御、つまりトルクステア補償が実行される必要がある。
そして、左右独立転舵機構のトルクステア補償では、右前輪3FR側のモーメントおよび左前輪3FL側のモーメントが互いに打ち消し合うことはないため、比較的大きな転舵トルクが要求される。特に、車両2の制動時には、比較的大きなトルクステアが発生する傾向があり、右前輪転舵モータ16FRに要求される出力も比較的大きくなる傾向があるため、右前輪転舵機構15FRに補助転舵トルクTasistが伝達されることが好ましい。
クラッチ71が締結状態であるか否かの判定において、クラッチ71が締結状態ではないと判定された場合、上位ECU19は、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRを一旦停止させる。この後、上位ECU19は、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nと、第1歯車74(図2参照)の回転数Nとの回転数偏差ΔN(=N−N)の絶対値が所定値Nth以下になったか否かを判別する。なお、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nは、第2右前輪モータ回転角センサ28FRの出力信号から演算されてもよい。また、第1歯車74の回転数Nは、右前輪転舵モータ16FRの回転数、つまり、右前輪転舵角センサ26FRの出力信号から演算されてもよい。
回転数偏差ΔNの絶対値が所定値Nthより大きい場合には、上位ECU19は、当該回転数偏差ΔNの絶対値が所定値Nth以下となるまで待機する。回転数偏差ΔNの絶対値が所定値Nth以下である場合または所定値Nth以下となった場合には、上位ECU19は、クラッチ71を締結状態にする。これにより、クラッチ71の締結時の衝撃の発生を効果的に抑制または防止できると共に、第2右前輪駆動モータ7FRおよび/または第1歯車74の回転によるステアリングホイール21の操舵(いわゆるハンドル取られ)を効果的に抑制または防止できる。
また、上位ECU19は、第1スイッチ86および第2スイッチ102をいずれもオフにすると共に、第1アシスト係数乗算部93における第1アシスト係数αを、零よりも大きい所定の値(0<α≦1)に設定する。なお、クラッチ71が締結状態であるか否かの判別において、クラッチ71が締結状態であると判別された場合には、上位ECU19は、回転数偏差ΔNの絶対値が所定値Nth以下であるか否かを判別することなく、第1スイッチ86および第2スイッチ102をいずれもオフにすると共に、第1アシスト係数αを、零よりも大きい所定の値(0<α≦1)に設定する。
第1スイッチ86のオフ状態では、第1右前輪駆動モータ6FRは、第1モータトルクTm1が、第1目標基準モータトルクTm11 に応じた第1目標モータトルクTm12 (={Z/(Z+Z)}×T )と等しくなるようにフィードバック制御される。
第1アシスト係数αが零よりも大きい所定の値とされると、第1アシスト係数乗算部93および第2PI制御部94は、それぞれ第1転舵角偏差Δθ(=α×ΔθSTG)および目標補助転舵トルクTasist を演算する。第2スイッチ102のオフ状態では、第2右前輪駆動モータ7FRは、第2モータトルクTm2が、目標補助転舵トルクTasist と第2目標基準モータトルクTm21 との和である第2目標モータトルクTm22 (=Tasist +{Z/(Z+Z)}×T )と等しくなるようにフィードバック制御される。
また、第1アシスト係数αが零よりも大きい所定の値とされると、第2アシスト係数乗算部97および第4PI制御部98は、それぞれ第2転舵角偏差Δθ(=(1−α)×ΔθSTG)および目標転舵トルクTEPS を演算する。右前輪転舵モータ16FRは、転舵トルクTEPSが、目標転舵トルクTEPS と等しくなるようにフィードバック制御される。
このようにして、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2の一部が、補助転舵トルクTasistとして、トルク伝達機構70を介して右前輪転舵機構15FRに与えられると共に、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクTEPSが、右前輪転舵機構15FRに与えられる。
これにより、右前輪転舵機構15FRは、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクTEPSに補助転舵トルクTasistが加算されたトルク(=TEPS+Tasist)で駆動される。また、これにより、右前輪3FRは、目標転舵角θSTG にほぼ等しい転舵角θSTGで転舵され、かつ、目標車輪トルクT にほぼ等しい車輪トルクTで回転駆動される。
以上、本実施形態では、第2モータトルクTm2の一部が補助転舵トルクTasistとしてトルク伝達機構70を介して右前輪転舵機構15FRに伝達される。これにより、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクTEPSに加えて、補助転舵トルクTasistを右前輪転舵機構15FRに与えることができる。つまり、右前輪転舵機構15FRを、右前輪転舵モータ16FRの転舵トルクTEPSに補助転舵トルクTasistを加えたトルク(=TEPS+Tasist)で駆動できる。これにより、右前輪転舵モータ16FRに要求される出力を低減できる。その結果、右前輪転舵モータ16FRの小型化を図ることができる。なお、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRのみによっても右前輪3FRを転舵することも可能となる。
また、本実施形態では、第1右前輪駆動モータ6FRの第1モータトルクTm1が第1目標モータトルクTm12 と等しくなるように第1右前輪駆動モータ6FRがフィードバック制御され、かつ、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2が第2目標モータトルクTm22 と等しくなるように第2右前輪駆動モータ7FRがフィードバック制御される。また、第1右前輪駆動モータ6FR、第2右前輪駆動モータ7FRおよび右前輪転舵モータ16FRは、右前輪転舵機構15FRの転舵角θSTGが目標転舵角θSTG と等しくなるようにフィードバック制御される。これにより、適切な第2モータトルクTm2で第2右前輪駆動モータ7FRを駆動させることができるから、適切な補助転舵トルクTasistを右前輪転舵機構15FRに伝達できる。その結果、右前輪3FRを適切に転舵させることができる。
また、本実施形態では、補助転舵トルクTasistが必要でない場合、第1右前輪駆動モータ6FRは、第1モータトルクTm1および第1モータ回転数Nが、第1目標モータトルクTm12 (=Tm11 ={Z/(Z+Z)}×T )および第1目標モータ回転数N と等しくなるようにフィードバック制御される。また、補助転舵トルクTasistが必要でない場合、第2右前輪駆動モータ7FRは、第2モータトルクTm2および第2モータ回転数Nが、第2目標モータトルクTm22 (=Tm21’ ={Z/(Z+Z)}×T +T )および第2目標モータ回転数N と等しくなるようにフィードバック制御される。これにより、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRを効率良く駆動させることができるから、車両用操舵装置1におけるエネルギー損失の増大を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、右前輪3FR側および左前輪3FL側において補助転舵トルクTasistが得られる構成が採用された例について説明した。しかし、右後輪3RR側および左後輪3RL側においても、右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成と同様の構成が採用されて、補助転舵トルクTasistが得られる構成としてもよい。
また、前述の実施形態では、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRの両方により右前輪3FRを駆動させていた。しかし、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRのいずれか一方により右前輪3FRを駆動させてもよい。たとえば、第2右前輪駆動モータ7FRの第2目標モータ第2モータ回転数N が小さい場合には、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nが零となるように制御し、第1右前輪駆動モータ6FRのみで右前輪3FRを駆動するように構成してもよい。第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nを零に制御するためのモータ電流Iが、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータ回転数Nを第2目標モータ第2モータ回転数N に制御するためのモータ電流Iよりも小さくて済む場合には、車両用操舵装置1におけるエネルギー損失の増大を抑制できる。
また、前述の実施形態において、第1右前輪駆動モータ6FRに所定の制動トルクを与えるための第1モータ制動手段を車輪支持体40内、たとえば第1モータ配置室56内に設けてもよい。その一例として、第1右前輪駆動モータ6FRのロータ59と第1筒部41(隔壁55)との間の空間に、第1モータ制動手段としてのブレーキを配置した構成を挙げることができる。
また、第2右前輪駆動モータ7FRに所定の制動トルクを与えるための第2モータ制動手段を車輪支持体40内、たとえば第2モータ配置室57内に設けてもよい。その一例として、第2右前輪駆動モータ7FRのロータ62と第1筒部41(隔壁55)との間の空間に、第2モータ制動手段としてのブレーキを配置した構成を挙げることができる。
第1モータ制動手段および第2モータ制動手段によれば、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRのいずれか一方を停止させた状態で、他方を駆動させることができる。したがって、要求される右前輪3FRの車輪トルクTや、要求される補助転舵トルクTasistが小さく、制動させるための電力が、第1右前輪駆動モータ6FRを駆動させるための電力または第2右前輪駆動モータ7FRを駆動させるための電力よりも小さい場合等には、第1右前輪駆動モータ6FRおよび第2右前輪駆動モータ7FRのいずれか一方を停止させた状態で、他方のみを駆動させることにより、車両用操舵装置1のエネルギー損失の低減を図ることができる。
また、前述の実施形態において、第1右前輪駆動ECU9FR、第1左前輪駆動ECU9FL、第2右前輪駆動ECU11FR、第2左前輪駆動ECU11FL、右後輪駆動ECU14RR、左後輪駆動ECU14RL、右前輪転舵ECU18FRおよび左前輪転舵ECU18FLは、上位ECU19に組み込まれていてもよい。
また、前述の実施形態では、トルク伝達機構70が、第1歯車74と第2歯車75とを含むギア機構72を有している例について説明した。しかし、ギア機構72は、第2右前輪駆動モータ7FRの第2モータトルクTm2の一部を補助転舵トルクTasistとして右前輪転舵機構15FRに伝達できるものであれば、どのような構成であってもよい。たとえば、ギア機構72として、ウォームギアを含むギア機構、フェースギアを含むギア機構またはこれらギア機構に類する種々のギア機構が採用されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…車両用操舵装置、3FL…左前輪、3FR…右前輪、6FL…第1左前輪駆動モータ、6FR…第1右前輪駆動モータ、7FL…第2左前輪駆動モータ、7FR…第2右前輪駆動モータ、9FL…第1左前輪駆動ECU、9FR…第1右前輪駆動ECU、11FL…第2左前輪駆動ECU、11FR…第2右前輪駆動ECU、15FL…左前輪転舵機構、15FR…右前輪転舵機構、16FL…左前輪転舵モータ、16FR…右前輪転舵モータ、18FL…左前輪転舵ECU、18FR…右前輪転舵ECU、19…上位ECU、50…遊星歯車機構、51…サンギア、52…リングギア、53…遊星ギア、54…キャリア、70…トルク伝達機構、80…目標車輪トルク設定部、81…第1ギア比乗算部、82…第2ギア比乗算部、83…目標回転数演算部、90…目標転舵角設定部、92…転舵角偏差演算部、93…第1アシスト係数乗算部、94…第2PI制御部、95…第3トルク加算部、N…第1モータ回転数、N…第2モータ回転数、N …第1目標モータ回転数、N …第2目標モータ回転数、ΔN…回転数偏差、ΔN…回転数偏差、Tasist…補助転舵トルク、Tm1…第1モータトルク、Tm2…第2モータトルク、Tasist …目標補助転舵トルク、Tm11 …第1目標基準モータトルク、Tm12 …第1目標モータトルク、Tm21 …第2目標基準モータトルク、Tm22 …第2目標モータトルク、T …目標車輪トルク、T …第1トルク補正値、T …第2トルク補正値、Z…リングギアの歯数、Z…サンギアの歯数、θSTG…転舵角、θSTG …目標転舵角

Claims (5)

  1. 車輪と、
    前記車輪を転舵するための転舵機構と、
    サンギアと、前記サンギアの周囲に配置されたリングギアと、前記サンギアと前記リングギアとの間に配置された遊星ギアと、前記遊星ギアを支持し、前記車輪に連結されたキャリアとを含む遊星歯車機構と、
    前記サンギアに接続される第1モータと、
    前記リングギアに接続される第2モータと、
    前記リングギアに接続され、前記第2モータのモータトルクの一部を補助転舵トルクとして前記転舵機構に伝達するためのトルク伝達機構とを含む、車両用操舵装置。
  2. 前記車輪の目標車輪トルクを設定する目標車輪トルク設定手段と、
    前記目標車輪トルクに基づいて、前記第1モータのモータトルクの目標値である第1目標モータトルクと、前記第2モータのモータトルクの目標値である第2目標モータトルクと、を演算する目標モータトルク演算手段と、
    前記第1モータのモータトルクが、前記第1目標モータトルクと等しくなるように前記第1モータを駆動制御する第1モータ制御手段と、
    前記第2モータのモータトルクが、前記第2目標モータトルクと等しくなるように前記第2モータを駆動制御する第2モータ制御手段とをさらに含む、請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記車輪を転舵するための転舵力を前記転舵機構に与える転舵モータと、
    前記転舵モータを駆動制御する転舵モータ制御手段と、
    前記車輪の目標転舵角を設定する目標転舵角設定手段と、をさらに含み、
    前記転舵モータ制御手段、前記第1モータ制御手段および前記第2モータ制御手段は、前記車輪の転舵角が、前記目標転舵角と等しくなるように、前記転舵モータ、前記第1モータおよび前記第2モータを駆動制御する、請求項2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記第1モータの回転数の目標値である第1目標回転数と、前記第2モータの回転数の目標値である第2目標回転数とを演算する目標回転数演算手段をさらに含み、
    前記第1モータ制御手段は、前記第1モータの回転数が前記第1目標回転数と等しくなるように前記第1モータを駆動制御し、
    前記第2モータ制御手段は、前記第2モータの回転数が前記第2目標回転数と等しくなるように前記第2モータを駆動制御する、請求項2または3に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記目標モータトルク演算手段は、
    前記サンギアの歯数および前記リングギアの歯数に基づいて、前記目標車輪トルクから、前記第1モータのモータトルクの目標値の基準となる第1目標基準モータトルクと、前記第2モータのモータトルクの目標値の基準となる第2目標基準モータトルクとを演算する演算手段と、
    前記目標転舵角に基づいて、前記補助転舵トルクの目標値である目標補助転舵トルクを演算する演算手段と、
    前記第1目標基準モータトルクと、前記第1モータの回転数および前記第1目標回転数の偏差から演算されるトルクとに基づいて、前記第1目標モータトルクを演算する演算手段と、
    前記第2目標基準モータトルクと、前記目標補助転舵トルクと、前記第2モータの回転数および前記第2目標回転数の偏差から演算されるトルクとに基づいて、前記第2目標モータトルクを演算する演算手段と、を含み、
    前記第1モータ制御手段は、前記第1モータの回転数が前記第1目標回転と等しくなるように、かつ、前記第1モータのモータトルクが前記第1目標モータトルクと等しくなるように前記第1モータを駆動制御し、
    前記第2モータ制御手段は、前記第2モータの回転数が前記第2目標回転と等しくなるように、かつ、前記第2モータのモータトルクが前記第2目標モータトルクと等しくなるように前記第2モータを駆動制御する、請求項4に記載の車両用操舵装置。
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