JP2017081113A - 包装袋用積層体およびその製造方法、包装袋およびその製造方法 - Google Patents
包装袋用積層体およびその製造方法、包装袋およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017081113A JP2017081113A JP2015214913A JP2015214913A JP2017081113A JP 2017081113 A JP2017081113 A JP 2017081113A JP 2015214913 A JP2015214913 A JP 2015214913A JP 2015214913 A JP2015214913 A JP 2015214913A JP 2017081113 A JP2017081113 A JP 2017081113A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- cutting
- laminate
- laminated body
- seal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Bag Frames (AREA)
- Making Paper Articles (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
Description
シール性と非吸着性を有するフィルム状の包装材の開発が行われている。しかしながら、このような両性の包装材は、いずれの性能も十分ではない上に、高価であった。
また、フィルム基材上に、部分的に非吸着性層を塗布により形成し、このフィルム基材の非吸着性層が形成されていない部分にシーラント層を形成することにより製造された包装材が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図1は、本実施形態の包装袋用積層体の概略構成を示す斜視図である。
本実施形態の包装袋用積層体10は、少なくとも基材層11とシール層12を有する積層体20からなる。
図1に示すように、積層体20は、その中央部(積層体20を、基材層11とシール層12の積層方向(厚さ方向)から平面視した場合の中央部)20aにおいて、基材層11と、シール層12と、機能層13とがこの順に積層された三層構造をなしている。また、積層体20は、縁部(積層体20を、基材層11とシール層12の積層方向(厚さ方向)から平面視した場合の縁部)20bにおいて、基材層11と、シール層12とがこの順に積層された二層構造をなしている。
なお、包装袋用積層体10(積層体20)の外形は、特に限定されないが、例えば、図1に示すように、基材層11とシール層12の積層方向(厚さ方向)から平面視した場合、長方形状をなしている。また、機能層13の外形は、特に限定されないが、例えば、図1に示すように、基材層11とシール層12の積層方向(厚さ方向)から平面視した場合、長方形状をなしている。この場合、積層体20の縁部20bにおいて露出するシール層12の表面12aは、枠状(帯状)をなしている。
シール層12の表面12aにおける算術平均粗さ(Ra)が0.4μm以上であれば、シール層12同士を接触させてシール部を形成する場合に、シール層12同士の接触面積を大きくすることができる。これにより、シール層12同士の接着力を高めることができる。一方、シール層12の表面12aにおける算術平均粗さ(Ra)が5μm以下であれば、シール層12同士の接触面積が小さくなることを防止できる。これにより、シール層12同士の接着力を高めることができる。
基材層11は、プラスチックフィルムを含むことが好ましい。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールナフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種樹脂からなるフィルムが挙げられる。
基材層11が複数の層もしくはフィルムの積層体である場合、共流涎による同時積層やラミネートによる積層、塗布による積層で形成することができる。中でも、ラミネートによる積層が好ましい。
基材層11は、酸素や水蒸気等のガスが包装袋用積層体10を透過することを遮断するためのガスバリア性を有するフィルム(以下、「ガスバリア性フィルム」と言う。)を用いることも好ましい。ガスバリア性フィルムとしては、例えば、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウムや無機酸化物の蒸着層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなるフィルム、塩化ビニリデン等のガスバリア性樹脂層等の積層体が挙げられる。
基材層11としては、アルミニウム等の金属箔と、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂もしくは各種のナイロン等のポリアミド系樹脂との積層体であることが特に好ましい。
基材層11の厚みは、15μm〜100μmであることが好ましく、20μm〜50μmであることがより好ましい。
シール層12としては、熱融着性樹脂の押出層やプラスチックフィルム等が挙げられる。
このような表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスまたは窒素ガスを用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いた酸化処理等が挙げられる。
機能層13は、非吸着フィルムからなる非吸着性層であることが好ましい。
プラスチック樹脂等の高分子材料では内容成分が吸着あるいは透過、逸散することで本来目的とする含有量を保持できないことがしばしば起こる。これは内容成分が容器に使用されている高分子材料の高分子鎖に取り込まれてしまうため発生する現象である。プラスチック樹脂製の高分子材料では分子レベルでミクロブラウン運動をして高分子鎖の回転運動が起こっている。ガラス転移温度以上になると、この分子鎖のミクロブラウン運動が活発に起こるため、柔らかくなり、比較的低分子の成分を簡単にその内部に取り込み易くなり、吸着や透過、逸散という現象が起こり、内容成分の含有量の低下を起こす。特にガラス転移温度は高分子鎖のミクロブラウン運動の始まる温度であり、これはつまり高分子鎖の動きやすさを反映しており、このガラス転移温度に着目した容器材質の設計を行うことが、成分の容器への吸着や透過、逸散により発生する内容成分の含有量低下という問題を解決し、防止する最良の方法である。高分子の動きは高分子鎖の内部回転と立体障害によるから、このような内部回転障壁の高いものほどガラス転移温度が高くなり、内容成分の吸着や透過、逸散という物質の移動現象を防止することが可能である。したがって、この内部回転に高い障壁を有する芳香環や複素環を多く主鎖に多く取り組むことでガラス転移温度の高い高分子材料とすることができる。このような樹脂は、通常のポリオレフィン樹脂(ポリエチレンやポリプロピレン等)に比べて密度が高く、ガラス転移温度が高いことにより、内容物に含まれる低分子有機化合物等の成分の吸着性や収着性、透過性が低いものとなる。
環状オレフィンモノマーとしては、例えばノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチルノルボルネン、塩素化ノルボルネン、クロロメチルノルボルネン、トリメチルシリルノルボルネン、フェニルノルボルネン、シアノノルボルネン、ジシアノノルボルネン、メトキシカルボニルノルボルネン、ピリジルノルボルネン、ナヂック酸無水物、ナヂック酸イミド等の二環シクロオレフィン;ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエンやそのアルキル、アルケニル、アルキリデン、アリール置換体などの三環シクロオレフィン;ジメタノヘキサヒドロナフタレン、ジメタノオクタヒドロナフタレンやそのアルキル、アルケニル、アルキリデン、アリール置換体等の四環シクロオレフィン;トリシクロペンタジエン等の五環シクロオレフィン;ヘキサシクロヘプタデセンなどの六環シクロオレフィン等が挙げられる。また、ジノルボルネン、二個のノルボルネン環を炭化水素鎖またはエステル基等で結合した化合物、これらのアルキル、アリール置換体等のノルボルネン環を含む化合物が挙げられる。
上記環状オレフィン系樹脂の具体的な構造としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(1)、(2)で表される構造式を示すことができる。
環状オレフィン系樹脂は、好ましくは非結晶性の重合体であり、より好ましくは、環状オレフィン単独重合体、環状オレフィンと炭素原子数2〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、さらに好ましくは、環状オレフィンとエチレンとの共重合体である。
脂環構造を有する樹脂は、前述の通り立体障害が大きいため、内容成分の吸着性が低い。また、ガラス転移温度Tgが高い樹脂は、常温でミクロブラウン運動が起こりがたいため、成分の吸着・収着現象が低く、内容物の保存安定性に優れる。
図2は、本実施形態の包装袋の概略構成を示す断面図である。
本実施形態の包装袋100は、上述の実施形態の包装袋用積層体10を2つ(2枚)備えてなる。
図2に示すように、2つの包装袋用積層体10のうち一方の包装袋用積層体10Aの機能層13と、2つの包装袋用積層体10のうち他方の包装袋用積層体10Bの機能層13とが被包装品200に接して、被包装品200を直接、包囲している。また、2つの包装袋用積層体10のうち一方の包装袋用積層体10Aの縁部において露出するシール層12と、2つの包装袋用積層体10のうち他方の包装袋用積層体10Bの縁部において露出するシール層12とが互いに接している。これにより、前記の包装袋用積層体10Aのシール層12と、前記の包装袋用積層体10Bのシール層12とが接合(融着)されて、シール部110を形成している。このようにして、前記の包装袋用積層体10Aと、前記の包装袋用積層体10Bとが重ね合わせられて、包装袋100を形成している。
シール部110内に延在する機能層13の長さは、特に限定されない。
次に、図3〜図5を参照して、上述の実施形態の包装袋用積層体10の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態の包装袋用積層体の製造方法を示す図であり、(a)は工程A1を示す断面図、(b)は工程B1を示す断面図である。
本実施形態の包装袋用積層体10の製造方法は、共流涎により、基材層11と、シール層12と、機能層13とをこの順に積層して、基材層11、シール層12および機能層13からなる積層体20を作製する工程A1と、積層体20を、張力をかけて連続的に搬送しながら、切削ロールと、凸部および凹部からなるパターンを有するバックロールとの間に通して、切削ロールを機能層13に押し当てて、機能層13の一部を切削する工程B1と、切削後の積層体20を裁断する工程C1と、を有する。また、工程A1と、工程B1と、工程C1とをこの順に行う。
この積層体20では、機能層13の一部が機能層パターン14を構成しているが、機能層パターン14以外の領域(シール層露出部15)では、シール層12が露出するように機能層13が削り取られている。
工程B1では、工程A1で得られた積層体20に張力をかけながら、積層体20を切削ロール330とバックロール320との間を搬送される。切削ロール330は、積層体20の機能層13側に配置され、バックロール320は、積層体20の基材層11側に配置されている。
なお、図4では、シール層12の図示を省略している(図5も同様)。
また、この工程B1により、シール層露出部15の表面、すなわち、図1において、シール層12の表面12aにおける算術平均粗さ(Ra)を0.5μm〜50μmの範囲とすることができる。
基材層11上で、機能層パターン14は、積層体20の長さ方向および幅方向に分離して規則的に並んでおり、機能層パターン14の周囲はシール層露出部15となっている。図5では、基材層11の手前側に幅方向の断面を示し、奥側に波線を示して、長さ方向の両側を省略している。
工程C1では、切削後の積層体20を所定の形状および大きさに裁断し、図1に示す包装袋用積層体10を得る。工程C1では、基材層11上に、シール層12および機能層パターン14を有する長尺の積層体20を裁断して、図1に示す包装袋用積層体10を得る。図5に示す例では、基材層11の幅方向に延びる裁断ライン31と、基材層11の長さ方向に延びる裁断ライン32とが設定されている。これら裁断ライン31と裁断ライン32に沿って、積層体20を裁断することにより、図1に示す包装袋用積層体10を得る。
次に、図3〜図7を参照して、上述の実施形態の包装袋100の製造方法について説明する。
本実施形態の包装袋100の製造方法は、基材層11と、シール層12と、機能層13とをこの順に積層して、基材層11、シール層12および機能層13からなる積層体20を作製する工程A2と、積層体20を、張力をかけて連続的に搬送しながら、切削ロールと、凸部および凹部からなるパターンを有するバックロールとの間に通して、切削ロールを機能層13に押し当てて、機能層13の一部を切削する工程B2と、切削後の積層体20を裁断する工程C2と、切削後の積層体20の積層体20Aの縁部において露出するシール層12と、前記の積層体20Bの縁部において露出するシール層12とが互いに接するように、前記の積層体20Aと前記の積層体20Bを重ね合わせ、前記の積層体20Aの縁部において露出するシール層12と、前記の積層体20Bの縁部において露出するシール層12を融着してシール部110を形成する工程D2と、を有する。また、工程A2と、工程B2とをこの順に行う。続いて、工程C2と工程D2を順序不同で行う。すなわち、工程B2に続いて、工程C2と、工程D2とをこの順に行うか、または、工程B2に続いて、工程D2と、工程C2とをこの順に行う。
そこで、工程A2と工程B2の説明を省略する。
この場合、本実施形態の包装袋100の製造方法における工程C2は、上述の実施形態の包装袋用積層体の製造方法における工程C1と同一の工程である。
そこで、工程C2の説明を省略する。
工程D2では、切削後の積層体20を2つ(2枚)用いる。図6に示すように、切削後の積層体20Aの機能層13、および、切削後の積層体20Bの機能層13が被包装品200に接するとともに、前記の積層体20Aの縁部20bにおいて露出するシール層12と、前記の積層体20Bの縁部20bにおいて露出するシール層12とが互いに接するように、前記の積層体20Aと前記の積層体20Bを重ね合わせる。続いて、前記の積層体20Aの縁部20bにおいて露出するシール層12と、前記の積層体10Bの縁部20bにおいて露出するシール層12を融着する。これにより、図2に示すように、2つのシール層12,12が積層されてなるシール部110を形成するとともに、機能層13のみで被包装品200を包囲することが可能な、図2に示す包装袋100を得る。また、被包装品200が液体又は紛体である場合は、包装体100の4つの端部のうち、3つの端部を融着し、シールした後に、被包装袋200を前記包装袋100に導入した後、残りの端部を融着して4つの端部が融着された包装袋100を得ることができる。
図7を参照して、この場合の工程D2を説明する。
工程D2では、切削後かつ裁断前の積層体20を2つ(2枚)用いる。図7に示すように、切削後かつ裁断前の積層体20Aの機能層13、および、切削後かつ裁断前の積層体20Bの機能層13が、前記の積層体20Aの縁部20bにおいて露出するシール層12と、前記の積層体20Bの縁部20bにおいて露出するシール層12とが互いに接するように、前記の積層体20Aと前記の積層体20Bを重ね合わせる。続いて、前記の積層体20Aのシール層露出部15において露出するシール層12と、前記の積層体10Bのシール層露出部15において露出するシール層12を融着する。これにより、図2に示すように、2つのシール層12,12が積層されてなるシール部110を形成するとともに、機能層13のみで被包装品200を包囲する。これにより、図8に示すように、裁断前の2つの積層体20により被包装品200を包囲することが可能な包装袋120が長さ方向に多数連接したものが得られる。また、被包装品200が液体又は紛体である場合は、包装体100の4つの端部のうち、3つの端部を融着し、シールした後に、被包装袋200を前記包装袋100に導入した後に、残りの端部を融着して4つの端部が融着された包装袋100を得ることができる。
工程C2では、長さ方向に多数連接した包装袋120を、シール部110で裁断し、図2に示す包装袋100を得る。
図8に示す例では、シール部110の厚さ方向の裁断ライン131に沿って、長さ方向に多数連接した包装袋120を裁断することにより、図1に示す包装袋用積層体10を得る。
ラミネート工程、切削工程等の長尺状フィルムを扱う各工程は、長尺状フィルムをロール状に巻き取った状態から開始して、ロールから繰り出したフィルムの搬送中に処理を行い、処理後のフィルムを再びロールに巻き取る手法、いわゆるロール・ツー・ロールによって行うことが好ましい。
(基材層の製造)
長尺状の7μmのアルミニウム箔(AL)と長尺状の20μmのPETフィルムとを、ウレタン接着剤を用いて連続的にラミネートし、アルミニウム箔とPETフィルムの積層体である長尺状の基材層となる積層体1を得た。
機能層となる環状オレフィンと、シール層となる直鎖状低密度ポリエチレン(PE)とを共押出により製膜し、機能層10μm、シール層50μmの長尺状の積層体2を得た。
「基材層の製造」により得られた基材層となる長尺状の積層体1と、「機能層・シール層の製造」により得られた積層体2とをウレタン接着剤を用いて連続的にラミネートし、下記の層構成の長尺状の積層体3を得た。
環状オレフィン(25μm)/PE(25μm)/AL(7μm)/PET(20μm)
「積層体の製造」で得られた長尺ロール状の積層体3を繰り出し、搬送し、機能層側の切削を行った。切削ロールとして、縦・横・高さが2mm×2mm×2mm程度の鱗状の凹凸を持つホイールを使用し、バックロールとして、金属板の表面に、凸状のパターン化したフォトレジン層が形成された基材を用いて、機能層である環状オレフィン層の切削工程を行い、支持体層、シール層の上に機能層である環状オレフィン層がパターンを有する図5のような形状の長尺状の積層体4を得た。この積層体の露出するシール層12の表面の算術平均粗Raさを下記の測定条件で、長尺方向にかつ、切削時に削った流れ方向に逆らって測定し、n=3の平均値を取ったところ、その平均値は0.55μmであった。
表面粗さ計としてSURFCOM1900DXを用いて、測定範囲:4mm×4mm、測定ピッチ:0.5mm、測定長さ:4mm、カットオフλs:0.8mm、カットオフλc:2.7μm、測定速度:0.3mm/secの条件で測定を行った。
前記切削工程で得られた長尺フィルムの積層体4を長さ方向に搬送しながら、スリットにより長さ方向に裁断した後、カッターにより幅方向を裁断して、縦横寸法が10cm×10cmの図1のような層構成であるシート状の積層体を得た。図1に示す露出するシール層12の幅はいずれの端部においても0.5cmの幅であった。
前記裁断工程得られた積層体を2枚用意し、機能層が内側になるように張り合わせ、端部の露出されたシール層の4方の端部のうち、3方の端部を熱シールし、袋状の包装袋を製造した。得られた包装袋の未シールの端部から内容物を導入し、未シールの端部を熱シールによりシールし、内容物が導入された包装袋を製造した。
前記実施例1の工程A:積層体の製造における層構成を下記のようにした以外は、実施例1と同様の工程A、工程Bを経て積層体を製造した。この積層体の露出するシール層12の表面の算術平均粗Raさを前記の測定条件で、長尺方向にかつ、切削時に削った流れ方向に逆らって測定し、n=3の平均値を取ったところ、その平均値は0.90μmであった。
環状オレフィン(20μm)/PE(35μm)/AL(7μm)/PET(20μm)
前記積層体を用い、実施例1と同様の工程C、工程Dを経て内容物が導入された包装体を製造した。
この包装袋は内容物が非吸着性を持つ機能層にしか接しないため、内容物が容器に吸着することがなく、良好であった。また、シール強度が非常に良好であった。
実施例記載の積層体1と50μmのポリエチレンのフィルムを積層体1のアルミニウム箔側を内側にしてラミネートし長尺状の積層体5を得た。
前記積層体5を裁断し、縦横寸法が10cm×10cmの図1のような層構成であるシート状の積層体6を得た。
シート状の積層体6のポリエチレン層の上に環状オレフィンからなる機能層を厚みが10μmとなるように塗布により設け、一部にシール層を持つ積層体7を得た。積層体7は図1のような構成をしており、層構成は下記のようであった。
環状オレフィン(10μm・中央部)/PE(50μm)/AL(7μm)/PET(20μm)
これを実施例1記載のシール工程と同様の方法で積層させた。内容物は非吸着性を持つ機能層にしか接しないため、内容物が容器に吸着することがないが、塗布により機能層を設けているため、実施例1および実施例2よりも吸着性が劣っていた。また、粗さの小さいポリエチレンを用いて製造されているためか、シール強度も実施例1および実施例2に比べると劣っていた。
Claims (5)
- 少なくとも基材層とシール層を有する積層体からなる包装袋用積層体であって、
前記積層体は、中央部において、前記基材層と、前記シール層と、機能層とがこの順に積層された三層構造をなし、縁部において、前記基材層と、前記シール層とがこの順に積層された二層構造をなし、
前記積層体の縁部において露出する前記シール層の表面は、微細な凹凸を有し、
前記シール層の表面における算術平均粗さ(Ra)が、0.4μm〜5μmであることを特徴とする包装袋用積層体。 - 前記機能層は、非吸着フィルムからなる非吸着性層であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋用積層体。
- 請求項1または2に記載の包装袋用積層体を2つ備え、
前記包装袋用積層体の一方および他方の前記機能層が被包装品に接し、前記包装袋用積層体の一方および他方の縁部において露出する前記シール層が互いに接するように、前記包装袋用積層体の一方と前記包装袋用積層体の他方が重ね合わせられ、
前記包装袋用積層体の一方および他方の前記シール層がシール部を形成していることを特徴とする包装袋。 - 請求項1または2に記載の包装袋用積層体の製造方法であって、
ラミネートもしくは同時多層共流涎により、基材層と、シール層と、機能層とをこの順に積層して、前記基材層、前記シール層および前記機能層からなる積層体を作製する工程A1と、
前記積層体を、張力をかけて連続的に搬送しながら、切削ロールと、凸部および凹部からなるパターンを有するバックロールとの間に通して、前記切削ロールを前記機能層に押し当てて、前記機能層の一部を切削する工程B1と、
切削後の前記積層体を裁断する工程C1と、を有し、
前記工程A1と、前記工程B1と、前記工程C1とをこの順に行うことを特徴とする包装袋用積層体の製造方法。 - 請求項3に記載の包装袋の製造方法であって、
ラミネートもしくは同時多層共流涎により、基材層と、シール層と、機能層とをこの順に積層して、前記基材層、前記シール層および前記機能層からなる積層体を作製する工程A2と、
前記積層体を、張力をかけて連続的に搬送しながら、切削ロールと、凸部および凹部からなるパターンを有するバックロールとの間に通して、前記切削ロールを前記機能層に押し当てて、前記機能層の一部を切削する工程B2と、
切削後の前記積層体を裁断する工程C2と、
切削後の前記積層体を2つ用い、切削後の前記積層体の一方および他方の前記機能層が被包装品に接し、切削後の前記積層体の一方および他方の縁部において露出する前記シール層が互いに接するように、切削後の前記積層体の一方と切削後の前記積層体の他方を重ね合わせ、切削後の前記積層体の一方の前記シール層と切削後の前記積層体の他方の前記シール層を融着してシール部を形成する工程D2と、を有し、
前記工程A2と、前記工程B2とをこの順に行い、続いて、前記工程C2と前記工程D2を順序不同で行うことを特徴とする包装袋の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015214913A JP6718667B2 (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 包装袋用積層体の製造方法、包装袋の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015214913A JP6718667B2 (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 包装袋用積層体の製造方法、包装袋の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017081113A true JP2017081113A (ja) | 2017-05-18 |
JP6718667B2 JP6718667B2 (ja) | 2020-07-08 |
Family
ID=58712364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015214913A Active JP6718667B2 (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 包装袋用積層体の製造方法、包装袋の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6718667B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021045237A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 株式会社グリーンウェル | トリクロロイソシアヌル酸を含有する錠剤の包装体 |
JP2021041162A (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-18 | 株式会社グリーンウェル | トリクロロイソシアヌル酸を含有する錠剤の包装体 |
WO2024127931A1 (ja) * | 2022-12-13 | 2024-06-20 | 富士フイルム株式会社 | ガスバリアフィルム包装材料の製造方法 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0594156U (ja) * | 1992-05-28 | 1993-12-21 | 東海アルミ箔株式会社 | 防湿包装用ヒートシール蓋材 |
JPH06122445A (ja) * | 1992-10-08 | 1994-05-06 | Dainippon Printing Co Ltd | チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器 |
JPH08151069A (ja) * | 1994-11-29 | 1996-06-11 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 包装体 |
JP2000037818A (ja) * | 1998-06-29 | 2000-02-08 | Ticona Gmbh | 押出被覆フィルム |
JP2004167956A (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体およびそれを用いた包装容器 |
US20110103720A1 (en) * | 2008-05-29 | 2011-05-05 | Hydrus B.V. | Method of manufacturing a bag and a bag |
JP2012196796A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 包装用積層構造体及び包装容器 |
JP2014227206A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 藤森工業株式会社 | 筒型容器 |
JP2015047703A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 大日本印刷株式会社 | 非吸着性包装材 |
-
2015
- 2015-10-30 JP JP2015214913A patent/JP6718667B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0594156U (ja) * | 1992-05-28 | 1993-12-21 | 東海アルミ箔株式会社 | 防湿包装用ヒートシール蓋材 |
JPH06122445A (ja) * | 1992-10-08 | 1994-05-06 | Dainippon Printing Co Ltd | チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器 |
JPH08151069A (ja) * | 1994-11-29 | 1996-06-11 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 包装体 |
JP2000037818A (ja) * | 1998-06-29 | 2000-02-08 | Ticona Gmbh | 押出被覆フィルム |
JP2004167956A (ja) * | 2002-11-22 | 2004-06-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体およびそれを用いた包装容器 |
US20110103720A1 (en) * | 2008-05-29 | 2011-05-05 | Hydrus B.V. | Method of manufacturing a bag and a bag |
JP2012196796A (ja) * | 2011-03-18 | 2012-10-18 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 包装用積層構造体及び包装容器 |
JP2014227206A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 藤森工業株式会社 | 筒型容器 |
JP2015047703A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 大日本印刷株式会社 | 非吸着性包装材 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021045237A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 株式会社グリーンウェル | トリクロロイソシアヌル酸を含有する錠剤の包装体 |
JP2021041162A (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-18 | 株式会社グリーンウェル | トリクロロイソシアヌル酸を含有する錠剤の包装体 |
WO2024127931A1 (ja) * | 2022-12-13 | 2024-06-20 | 富士フイルム株式会社 | ガスバリアフィルム包装材料の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6718667B2 (ja) | 2020-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2018117665A (ru) | Ламинированная барьерная пленка и покрывающая край полоса для упаковки | |
JP2019500234A5 (ja) | ||
KR20090042933A (ko) | 컷 테이프가 부착된 척 테이프, 그 제조 방법, 및 척 테이프가 부착된 포장 주머니 | |
JP5720202B2 (ja) | 低吸着性シーラントフィルム並びにそれを用いた積層体及び包装袋 | |
JP6718667B2 (ja) | 包装袋用積層体の製造方法、包装袋の製造方法 | |
JP2020069788A (ja) | 多層フィルム及び包装体 | |
JP2021523858A (ja) | スパウトパウチおよびそれを作製する方法 | |
RU2004125155A (ru) | Комбинированный материал для свето-, газо- и влагонепроницаемых термо свариваемых упаковок | |
JP6740837B2 (ja) | 再封性およびデッドホールド性を有するシーラントフィルム | |
JP2012111538A (ja) | 低吸着性スタンディングパウチ | |
JP5698503B2 (ja) | 自立性袋及び自立性袋を減容化する方法 | |
JP2017193120A (ja) | 積層体、及びそれを用いたスティック状包装袋 | |
US20170232715A1 (en) | Flexible container and a process for making a flexible container | |
JP6859699B2 (ja) | 再封性シーラントフィルム | |
JP7298477B2 (ja) | 積層体、包装体及び包装物品 | |
JP2000355067A (ja) | 包装用クリ−ンフィルムおよびそれを使用した包装用袋 | |
JP2007203536A (ja) | 積層体およびそれを用いた包装袋 | |
JP4447430B2 (ja) | 積層体 | |
JP2021008038A (ja) | 多層フィルム及び包装体 | |
JP2020015207A (ja) | 包装袋 | |
JP2020019564A (ja) | 包装シート及びそれを用いた包装体 | |
JP5870587B2 (ja) | 包装材及びその製造方法 | |
JP2022125979A (ja) | 低吸着、且つ耐内容物性積層体、およびその製造方法 | |
JP2004136606A (ja) | 積層体の製造方法 | |
WO2023166995A1 (ja) | 超音波シール用多層フィルム、及び包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180727 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181026 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190415 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190423 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190620 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191029 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200519 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200615 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6718667 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |