JP2017080135A - 眼科装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】眼科装置は、干渉光学系と、照射位置変更部と、制御部とを含む。干渉光学系は、光源からの光を参照光と測定光とに分割し、測定光を被検眼に照射し、その戻り光と参照光との干渉光を生成し、生成された干渉光を検出する。照射位置変更部は、被検眼の複数の位置に測定光を照射するために用いられる。制御部は、複数の位置について干渉光学系により得られた複数の干渉光の検出結果に基づいて被検眼の測定モードを選択する。
【選択図】図7
Description
図1及び図2に、実施形態に係る眼科装置の構成例を示す。眼科装置1000は、被検眼Eの検査を行うための光学系として、Zアライメント系1、XYアライメント系2、ケラト測定系3、視標投影系4、観察系5、レフ測定投影系6、レフ測定受光系7、及び眼内距離測定系8を含む。また、眼科装置1000は処理部9を含む。
処理部9は、眼科装置1000の各部を制御する。また、処理部9は、各種演算処理を実行可能である。処理部9はプロセッサを含む。プロセッサの機能は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路により実現される。処理部9は、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。
観察系5は、被検眼Eの前眼部を動画撮影する。被検眼Eの前眼部からの光(赤外光)は、対物レンズ51を通過し、ダイクロイックミラー52及び53を透過し、絞り54の開口を通過する。絞り54の開口を通過した光は、ハーフミラー55を透過し、リレーレンズ56及び57を通過し、結像レンズ58により撮像素子59(エリアセンサ)の撮像面に結像される。撮像素子59は、所定のレートで撮像及び信号出力を行う。撮像素子59の出力(映像信号)は処理部9に入力される。処理部9は、この映像信号に基づく前眼部像E’を表示部10の表示画面10aに表示させる。前眼部像E’は、例えば赤外動画像である。観察系5は、前眼部を照明するための照明光源を含んでいてもよい。
Zアライメント系1は、観察系5の光軸方向(前後方向、Z方向)におけるアライメントを行うための光(赤外光)を被検眼Eに照射する。Zアライメント光源11から出力された光は、被検眼Eの角膜Kに照射され、角膜Kにより反射され、結像レンズ12によりラインセンサ13に結像される。角膜頂点の位置が前後方向に変化すると、ラインセンサ13に対する光の投影位置が変化する。処理部9は、ラインセンサ13に対する光の投影位置に基づいて被検眼Eの角膜頂点の位置を求め、これに基づきZアライメントを実行する。
XYアライメント系2は、観察系5の光軸に直交する方向(左右方向(X方向)、上下方向(Y方向))のアライメントを行うための光(赤外光)を被検眼Eに照射する。XYアライメント系2は、ハーフミラー55により観察系5から分岐された光路に設けられたXYアライメント光源21を含む。XYアライメント光源21から出力された光は、ハーフミラー55により反射され、観察系5を通じて被検眼Eに照射される。その角膜Kによる反射光は、観察系5を通じて撮像素子59に導かれる。
ケラト測定系3は、角膜Kの形状を測定するためのリング状光束(赤外光)を角膜Kに投影する。ケラト板31は、対物レンズ51と被検眼Eとの間に配置されている。ケラト板31の背面側(対物レンズ51側)にはケラトリング光源32が設けられている。ケラトリング光源32からの光でケラト板31を照明することにより、角膜Kにリング状光束が投影される。その反射光(ケラトリング像)は撮像素子59により前眼部像とともに検出される。処理部9は、このケラトリング像を基に公知の演算を行うことで角膜形状パラメータを算出する。
視標投影系4は、固視標や自覚検査用視標等の各種視標を被検眼Eに呈示する。視標投影系4は、前述の視標とともにグレア光を被検眼Eに投影するためのグレア検査光学系を含む。グレア検査光学系の光路は、ハーフミラー46により視標投影系4の光路に結合される。
レフ測定投影系6及びレフ測定受光系7は他覚屈折測定(レフ測定)に用いられる。レフ測定投影系6は、他覚測定用のリング状光束(赤外光)を眼底Efに投影する。レフ測定受光系7は、このリング状光束の被検眼Eからの戻り光を受光する。
眼内距離測定系8は、眼球情報としての眼内距離を取得するための光干渉計測を行う。光干渉計測が行われるとき、クイックリターンミラー67が上記分岐光路から退避される。また、光干渉計測よりも前にレフ測定が実施され、光ファイバ80aの端面が眼底Efと共役となるように合焦レンズ85の位置が調整される。
眼科装置1000の情報処理系について説明する。眼科装置1000の情報処理系の機能的構成の例を図7及び図8に示す。図7は、眼科装置1000の情報処理系の機能ブロック図の一例を表したものである。図8は、図7の演算処理部120の機能ブロック図の一例を表したものである。処理部9は、制御部110と演算処理部120とを含む。また、眼科装置1000は、表示部170と、操作部180と、通信部190とを含む。
制御部110は、プロセッサを含み、眼科装置1000の各部を制御する。制御部110は、主制御部111と、記憶部112とを含む。
演算処理部120は、例えば、干渉光の検出結果の解析、眼屈折力の算出、眼内距離(眼軸長、前房深度、水晶体厚、角膜厚等)の算出、IOL度数の算出、光干渉計測画像(OCT画像)の生成、光干渉計測画像の解析など、各種の演算を実行する。演算処理部120は、解析部130と、眼屈折力算出部121と、眼内距離算出部122と、IOL度数算出部123とを含む。眼内距離算出部122は、眼軸長算出部122Aと、前房深度算出部122Bと、水晶体厚算出部122Cと、角膜厚算出部122Dとを含む。
表示部170は、制御部110による制御を受けて情報を表示する。表示部170は表示部10を含む。操作部180は、眼科装置1000の操作や情報入力に使用される。操作部180は、各種のハードウェアキー(ジョイスティック、ボタン、スイッチなど)、及び/又は、表示部170に提示される各種のソフトウェアキー(ボタン、アイコン、メニューなど)を含む。
通信部190は、外部装置と通信する機能を持つ。通信部190は、外部装置との接続形態に応じた通信インターフェイスを備える。外部装置の例として、レンズの光学特性を測定するための眼鏡レンズ測定装置がある。眼鏡レンズ測定装置は、被検者が装用する眼鏡レンズの度数などを測定し、この測定データを眼科装置1000に入力する。また、外部装置は、任意の眼科装置、記録媒体から情報を読み取る装置(リーダ)や、記録媒体に情報を書き込む装置(ライタ)などでもよい。更に、外部装置は、病院情報システム(HIS)サーバ、DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)サーバ、医師端末、モバイル端末、個人端末、クラウドサーバなどでもよい。
実施形態に係る眼科装置1000の動作について説明する。眼科装置1000の動作の一例を図11に示す。図11は、眼科装置1000の動作例のフロー図を表したものである。
検者が操作部180に対して所定の操作を行うことで、眼科装置1000による測定項目が設定される。S1において設定された測定項目に応じて眼科装置1000の測定モードが決定される。
図示しない顔受け部に被検者の顔が固定された状態で、検者が操作部180に対して所定の操作を行うことで、眼科装置1000は、光源41及び視標チャート42により固視標を被検眼Eに投影し、アライメントを実行する。具体的には、主制御部111は、Zアライメント光源11やXYアライメント光源21や光源41を点灯させる。処理部9は、撮像素子59の撮像面上に結像された前眼部像の撮像信号を取得し、表示部170(表示部10の表示画面10a)に前眼部像E’を表示させる。その後、図1に示す光学系が被検眼Eの検査位置に移動される。検査位置とは、被検眼Eの検査を行うことが可能な位置である。前述のアライメント(Zアライメント系1及びXYアライメント系2と観察系5とによるアライメント)を介して被検眼Eが検査位置に配置される。光学系の移動は、ユーザによる操作若しくは指示又は主制御部111による指示に従って、主制御部111によって実行される。すなわち、被検眼Eの検査位置への光学系の移動と、他覚測定を行うための準備とが行われる。
主制御部111は、ダイクロイックミラー52により観察系5の光路から分岐された光路にクイックリターンミラー67の反射面を配置させる。主制御部111は、光源41及び視標チャート42により固視標を被検眼Eに投影させ、レフ測定を実行させる。すなわち、主制御部111は、前述のようにレフ測定のためのリング状の測定パターン光束を被検眼Eに投影させる。被検眼Eからの測定パターン光束の戻り光に基づくリング像が撮像素子74の結像面に結像される。主制御部111は、撮像素子74により検出された眼底Efからの戻り光に基づくリング像を取得できたか否かを判定する。例えば、主制御部111は、撮像素子74により検出された戻り光に基づく像のエッジの位置(画素)を検出し、像の幅(外径と内径との差)が所定値以上であるか否かを判定する、或いは強度が所定の高さ以上の点(像)に基づいてリングを形成できるか否かを判定することにより、リング像を取得できたか否かを判定する。
主制御部111は、白内障チェックを実行させるか否かを判定する。白内障チェックでは、前述のように被検眼Eが白内障眼であるか否かが判定される。主制御部111は、事前に設定された被検者の年齢(例えば、50歳以上であるか否か)、又はS1において設定された情報に基づいて白内障チェックの実行の可否を決定することが可能である。白内障チェックを実行させると判定されたされたとき(S4:Y)、眼科装置1000の動作はS5に移行する。白内障チェックを実行させないと判定されたとき(S4:N)、眼科装置1000の動作はS10に移行する。
白内障チェックを実行させると判定されたとき(S4:Y)、主制御部111は、水晶体スキャンを実行する。主制御部111は、ダイクロイックミラー52により観察系5の光路から分岐された光路からクイックリターンミラー67の反射面を退避させて、光干渉計測経路(眼内距離測定系8の光路)を開放する。
被検眼Eが白内障である可能性があると判定されたとき(S6:Y)、主制御部111は、眼科装置1000の測定モードとして白内障モードを選択する。眼科装置1000の動作は、S7に移行する。被検眼Eが白内障である可能性がないと判定されたとき(S6:N)、眼科装置1000の動作は終了する(エンド)。
被検眼Eが白内障である可能性があると判定されたとき(S6:Y)、主制御部111は、グレア検査を実行させる。主制御部111は、光源41及び視標チャート42による視標とともにグレア光源47からのグレア光を被検眼Eに投影させる(図10参照)。被検者は被検眼にグレア光が照射された状態で視標に対する応答を行う。応答内容の入力を受けて、処理部9は、更なる制御や、自覚検査値の算出を行う。例えば、処理部9は、被検者の応答に基づいて、次の視標を選択して呈示し、これを繰り返し行う。それにより、どの程度まで視標の判別が可能かが検査される。
次に、主制御部111は、ダイクロイックミラー52により観察系5の光路から分岐された光路からクイックリターンミラー67の反射面を退避させて、眼内距離測定を実行させる。眼内距離測定では、眼軸長測定、前房深度測定、水晶体厚測定及び角膜厚測定の少なくとも1つが行われる。
主制御部111は、干渉計光源81を点灯させ、光源41及び視標チャート42により固視標として輝点を被検眼Eに投影させる。次に、主制御部111は、角膜用参照光路に対し角膜用シャッター95を挿入させ、網膜・前房深度用参照光路から網膜・前房深度用シャッター93を退避させる。その後、主制御部111は、ダイクロイックミラー52により観察系5の光路から分岐された光路からクイックリターンミラー67の反射面を退避させる。それにより、干渉計ユニット80と被検眼Eとの間に測定光LSの光路が形成され、光干渉計測経路が開放される。
前房深度測定も、眼軸長測定と同様のフローに従って行われる。
水晶体厚測定も、眼軸長測定と同様のフローに従って行われる。
角膜厚測定では、主制御部111は、干渉計光源81を点灯させ、光源41及び視標チャート42により固視標として輝点を被検眼Eに投影させる。次に、主制御部111は、角膜用参照光路から角膜用シャッター95を退避させ、網膜・前房深度用参照光路に対し網膜・前房深度用シャッター93を挿入させる。その後、主制御部111は、ダイクロイックミラー52により観察系5の光路から分岐された光路からクイックリターンミラー67の反射面を退避させる。それにより、光干渉計測経路が開放される。
IOL度数算出部123は、S2で求められた角膜屈折力(ケラト値)、眼軸長測定、前房深度、水晶体厚及び角膜厚の少なくとも1つを用いてIOLの度数を求める。制御部110では、求められたIOL度数が記憶部112に記憶される。その後、眼科装置1000の動作は終了する(エンド)。
白内障チェックを実行させないと判定されたとき(S4:N)、主制御部111は、S1において設定された情報に基づいて自覚検査を実行するか否かを判定する。自覚検査を実行すると判定されたとき(S10:Y)、眼科装置1000の動作はS11に移行する。自覚検査を実行しないと判定されたとき(S10:N)、眼科装置1000の動作は終了する(エンド)。
自覚検査を実行すると判定されたとき(S10:Y)、主制御部111は、自覚検査を実行させる。自覚検査では、主制御部111は、例えば、操作部180に対するユーザの指示に基づき、視標チャート42を制御することにより所望の視標を表示させる。また、主制御部111は、他覚測定の結果に応じた位置に光源41及び視標チャート42を移動する。被検者は、眼底Efに投影された視標に対する応答を行う。例えば、視力測定用の視標の場合には、被検者の応答により被検眼の視力値が決定される。視標の選択とそれに対する被検者の応答が、検者又は制御部110の判断により繰り返し行われる。
前述の実施形態では、光スキャナ87bを制御することにより被検眼Eの水晶体におけるスキャン位置を変更する場合について説明したが、実施形態に係る眼科装置の構成はこれに限定されるものではない。例えば、被検眼Eに向かう測定光の光路を平行移動させることにより被検眼Eの水晶体におけるスキャン位置を変更するようにしてもよい。
実施形態に係る眼科装置1000の作用及び効果について説明する。
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
2 XYアライメント系
3 ケラト測定系
4 視標投影系
5 観察系
6 レフ測定投影系
7 レフ測定受光系
8 眼内距離測定系
9 処理部
80 干渉計ユニット
87b、87c 光スキャナ
110 制御部
111 主制御部
130 解析部
1000 眼科装置
Claims (9)
- 光源からの光を参照光と測定光とに分割し、前記測定光を被検眼に照射し、その戻り光と前記参照光との干渉光を生成し、生成された前記干渉光を検出する干渉光学系と、
前記被検眼の複数の位置に前記測定光を照射するための照射位置変更部と、
前記複数の位置について前記干渉光学系により得られた複数の干渉光の検出結果に基づいて前記被検眼の測定モードを選択する制御部と、
を含む眼科装置。 - 前記制御部は、前記検出結果が所定条件を満たしたときに白内障モードを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記制御部は、前記被検眼の眼底に相当する前記干渉光の成分の強度が所定の閾値以下の場合に前記白内障モードを選択する
ことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。 - グレアテストを行うためのグレア光源と、
前記被検眼に視標を投影する視標投影系と、
を含み、
前記白内障モードが選択された場合に、前記制御部は、少なくとも前記グレアテストを実行させる
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の眼科装置。 - 前記照射位置変更部は、前記測定光を偏向する偏向部を含む
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記偏向部は、前記被検眼の眼底と光学的に共役な位置に配置された光スキャナを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。 - 前記照射位置変更部は、前記被検眼に向かう前記測定光の光路を平行移動させる移動機構を含む
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記干渉光学系による前記干渉光の検出結果に基づいて前記被検眼における眼内距離を求める眼内距離算出部を含む
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記眼内距離算出部は、眼軸長、前房深度、水晶体厚及び角膜厚のうち少なくとも1つを求める
ことを特徴とする請求項8に記載の眼科装置。
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