JP2017079682A - 苗移植機 - Google Patents

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Tomohiro Takeyama
智洋 竹山
土井 邦夫
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Abstract

【課題】苗移植機において、苗を植付爪により安定した状態で保持できるようにする。【解決手段】田植機は、苗マットMを載置した苗載台17を往復で横送り移動させ、苗載台17が往復移動端に到達したときに苗載台17上の苗マットMを間欠的に縦送り搬送して、苗マットMのうちの先頭の掻取り対象の苗Sに対して植付爪22を進入させて当該掻取り対象の苗Sを掻き取って、植付爪22により当該苗を地面に植え込むように構成されている。この田植機は、苗載台17の下部を横送り移動可能に支持する下部ガイドレール28を備える。下部ガイドレール28の下端部には、前記植付爪に対する先頭の掻取り対象の苗の保持角が小さくなるように当該掻取り対象の苗Sの姿勢を変更する苗底面受部28bが形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、苗移植機に関する。詳細には、苗載台に載置された苗を植付爪により掻き取って地面に植え込む苗移植機において、苗を植付爪により安定した状態で保持できるようにするための構成に関する。
従来から、苗載台に載置された苗を植付爪により掻き取って地面に植え込む苗移植機が知られている。特許文献1は、この種の苗移植機である田植機を開示する。
この特許文献1の田植機は、苗マットを載置した苗載台を往復で横送り移動させ、当該苗載台が往復移動端に到達したときに当該苗載台に載置された苗マットを間欠的に縦送り搬送して、苗マットのうちの先頭の掻取り対象の苗を植付爪で掻き取って、当該苗を田面に植え込む構成となっている。苗載台の上部は上部ガイドフレームにより、下部は下部ガイドフレームにより、それぞれ横送り移動可能に支持されている。この下部ガイドフレームの下端部に接触するように、先頭の掻取り対象の苗が縦送り搬送されてきて、当該苗に植付爪が進入する。ここで、この下部ガイドフレームには、苗載台の底板の延長方向に沿う苗底面受部が形成されている。より厳密には、この苗底面受部は、苗の縦送り方向に対して前低後高状の上り傾斜面となるように形成されている。
特許第3805667号公報
上記の特許文献1の田植機において、先頭の掻取り対象の苗の底面は、下部ガイドレールの苗底面受部に支持される。従って、植付爪は掻取り対象の苗に対して比較的大きな角度で進入して、当該苗が植付爪によって掻き取られて保持される。このように、従来の構成においては、植付爪に対する苗の保持角が大きいため、苗を安定した状態で保持して田面まで搬送することが困難であった。とりわけ、苗を密集した状態に植え付ける密植を行う場合には、植付爪による苗の掻取り速度も高速となるので、苗に働く遠心力によるモーメントの影響で苗が振り回されてしまい、植え付けた苗が前傾(前に傾いた姿勢)になったり、場合によっては搬送中の苗が植付爪から脱落したりしてしまう場合もあった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、苗移植機において、苗を植付爪により安定した状態で保持できるようにすることにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の苗移植機が提供される。即ち、この苗移植機は、苗マットを載置した苗載台を往復で横送り移動させ、当該苗載台が往復移動端に到達したときに当該苗載台に載置された苗マットを間欠的に縦送り搬送して、苗マットのうちの先頭の掻取り対象の苗に対して植付爪を進入させて当該掻取り対象の苗を掻き取って、前記植付爪により当該苗を地面に植え込む。この苗移植機は、前記苗載台の下部を横送り移動可能に支持するガイドレールを備える。前記ガイドレールには、前記植付爪に対する掻取り対象の苗の保持角が小さくなるように当該掻取り対象の苗の姿勢を変更する苗姿勢変更部が形成されている。
これにより、掻取り対象の苗の姿勢が苗姿勢変更部により変更されることで、植付爪による苗の保持角が小さくなり、苗を植付爪により安定した状態で保持して地面まで搬送することができる。
前記の苗移植機においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記苗姿勢変更部は、縦送り搬送方向先頭側の苗の列の底面に接触可能な苗底面受部を備える。前記苗底面受部は、前記横送り移動の方向で見たときに、苗の縦送り搬送方向よりも急な勾配で、当該縦送り搬送方向下流側に向かうにつれて掻取り対象の苗の列以外の前記苗載台上の苗の底面との距離が広がるように傾斜している受け面を有する。
これにより、掻取り時に縦送り搬送方向先頭側の苗の列の底面(載置される面)が苗底面受部で支持されることで、掻取り対象の苗の姿勢が植付爪による田面までの搬送に適した姿勢に変更されるので、苗を植付爪により安定した状態で掻き取って保持することができる。従って、特に高速での苗の掻取り及び搬送に好適である。
前記の苗移植機においては、前記受け面は、前記植付爪が掻取り対象の苗を掻き取るときの向きに対して略垂直であることが好ましい。
これにより、植付爪に対する掻取り対象の苗の保持角を小さくする(ゼロに近づける)ことができるので、苗を植付爪により更に安定した状態で保持することができる。従って、高速で掻取りを行う場合でも、苗に働く遠心力によるモーメントの影響で苗が振り回されて植付姿勢が乱れるのを抑制することができる。
前記の苗移植機においては、前記横送り移動の方向で見たときに、縦送り搬送方向における前記受け面の長さは、前記植付爪の1回の掻取り動作により掻き取られる苗マットの縦送り搬送方向での長さ以上であることが好ましい。
これにより、苗の1株分全体の姿勢が確実に苗底面受部により変更されるので、苗を植付爪により全体的にしっかり保持することができる。
本発明の一実施形態に係る田植機の側面図。 田植機の平面図。 田植機が備える植付部の周辺の様子を示す側面図。 掻取り対象の苗を植付爪により掻き取る少し前の様子を示す側面図。 図4の状態から掻取り対象の苗が植付爪によって押され、姿勢が変更された様子を示す側面図。 掻き取られた苗が田面に植え付けられるときの様子を示す側面図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る田植機1の側面図である。図2は、田植機1の平面図である。図3は、田植機1が備える植付部3の周辺の様子を示す側面図である。
本発明の実施の一形態である田植機(苗移植機)1は、走行機体2と、当該走行機体2の後方に配置された植付部3と、を備える。
走行機体2は、左右1対の前輪4及び後輪5を備えており、エンジン10の駆動力によって走行可能に構成されている。即ち、エンジン10の駆動力は、ミッションケース9を経て前輪4及び後輪5に伝達される。エンジン10はボンネット11の内部に搭載されている。また、走行機体2の前後方向で前輪4と後輪5の間の位置には、オペレータが搭乗する運転座席6が設けられている。運転座席6の前方には、オペレータが走行機体2を操向操作するための操向ハンドル7が配置されている。
田植機1は、図略の制御部を備えている。当該制御部はコンピュータとして構成されており、田植機1の各部に備えられたセンサ等の信号に基づいて、田植機1の各構成を制御するように構成されている。
植付部3は、走行機体2の後方に昇降リンク機構12を介して連結されている。また、走行機体2の後部には、エンジン10の駆動力を植付部3に出力するためのPTO軸13、及び、植付部3を昇降駆動するための昇降シリンダ14等が配置されている。
昇降リンク機構12は、トップリンク18及びロワーリンク19等からなる平行リンク構造により構成されている。また、ロワーリンク19には昇降シリンダ14が連結されている。この構成で、昇降シリンダ14を伸縮動作させることにより、植付部3全体を上下に昇降させることができる。
植付部3は、植付入力ケース26と、複数(3つ)の植付ユニット20と、苗載台17と、複数のフロート16と、を主として備えている。
植付入力ケース26には、エンジン10からミッションケース9を経てPTO軸13に入力された動力が伝達される。このように、エンジン10からミッションケース9を経由した動力は、前輪4及び後輪5に伝達されるだけではなく、植付部3の植付入力ケース26にも伝達される。植付入力ケース26から伝達される動力によって、後述の植付ユニット20や苗載台17が駆動される。
それぞれの植付ユニット20は、植付伝動ケース27と、回転ケース21と、を備える。植付伝動ケース27には、植付入力ケース26からの動力が伝達される。それぞれの植付伝動ケース27には回転ケース21が2つ取り付けられており、それぞれの回転ケース21が2本の植付爪22により1条分の植付けを行うように構成されている。
具体的には、回転ケース21が植付伝動ケース27からの動力で回転駆動されることにより、2本の植付爪22の先端部が図3に示すようなループ状の軌跡を描きながら上下に駆動されるように構成されている。植付爪22の先端部は、上から下に向かって動くときに、後述の苗載台17に載せられた苗マットMの後端に位置する苗(掻取り対象の苗S)を1株分掻き取り、当該苗Sの根元を保持したまま下方に動いて田面に植え込むように構成されている。
図1に示すように、苗載台17は、植付ユニット20の上方に配置されており、苗マットMを載置可能に構成されている。苗載台17は、苗マットMの苗を各植付ユニット20に対して供給する搬送機構を備えている。これにより、各植付ユニット20に対して苗を順次供給し、連続的に植付けを行うことができる。
図1に示すフロート(浮き)16は、植付部3の下部に設けられ、その下面が地面に接触することができるように配置されている。フロート16が地面に接触することにより、苗を植え付ける前の田面が整地される。
続いて、苗載台17の構成についてより具体的に説明する。
苗載台17の上部は、機体左右方向に移動可能となるように上部ガイドレール(図略)に支持される。また、苗載台17の下部は、機体左右方向に移動可能となるように、図2に示す下部ガイドレール(ガイドレール)28に支持される。上部ガイドレール及び下部ガイドレール28は、その長手方向を機体左右方向に向けて水平に配置されている。
苗載台17には、図1に示す植付入力ケース26から出力された動力が入力される。詳述すると、植付入力ケース26内には、苗載台17を横送り移動させる図略の横送り機構と、苗載台17上の苗マットMを縦送り搬送する苗縦送り機構と、が備えられている。前記横送り機構及び前記苗縦送り機構は、植付入力ケース26に伝達された動力によって駆動される。この結果、苗載台17が往復で横送り移動するとともに、苗載台17が往復移動端(往復移動の折返し地点)に到達したときに苗載台17の上の苗マットMが間欠的に縦送り搬送される。
図1に示すように、走行機体2の後方にある苗載台17は、前部が高く、後部が低くなるように傾斜して配置される。苗載台17の上面には、苗マットMを載置可能な6つの(6条分の)苗マット載面30が形成される。
それぞれの苗マット載面30には、前記苗縦送り機構が設けられている。それぞれの苗縦送り機構は、図2に示すように、一部が苗マット載面30に露出するように左右1対で配置された無端状の苗縦送りベルト29を備えている。各苗マット載面30に矩形状の苗マットMを載せた状態で、苗縦送りベルト29を駆動することによって、苗マット載面30の苗取出し側(苗載台17の後端側)に向けて苗マットMが縦送り搬送される。これにより、苗マットMの苗が縦送り搬送方向先頭側から順番に植付爪22により掻き取られる。
図2及び図3に示すように、苗載台17の下部は、下部ガイドレール28に左右幅方向に横送り移動可能に支持される。以下では、この支持構造について詳細に説明する。
図3に示すように、苗載台17の裏面(苗が載置される側とは反対の面)の下部には、略水平横向きに延びる下レールフレーム31がボルト等の締結手段を用いて固定されている。後述するように、この下レールフレーム31は、シュー32を介して下部ガイドレール28の嵌合部28aに嵌め合わせることが可能に構成されている。
下部ガイドレール28は、図2に示すように、苗載台17の左側の往復移動端から右側の往復移動端にわたって水平横向きに延びる部材である。この下部ガイドレール28は、押出し成形により形成された金属製の部材として構成されている。図3に示すように、下部ガイドレール28は、苗マット載面30に載置された苗マットMにおいて掻取り対象の苗Sを含む列(言い換えれば、苗マットMの縦送り搬送方向先頭の列)に対向するように配置されている。下部ガイドレール28の長手方向中途部(植付爪22に対応する位置)には、矩形状の苗取出口28hが切欠き状に形成される(図2の下側に示す部分拡大図を参照)。この構成で、植付爪22により掻取り対象の苗Sを掻き取るとともに、当該掻き取った苗及び植付爪22の先端が苗取出口28hを通過して図3の軌跡に沿って移動するように植付爪22を動かすことにより、苗を円弧状のルートで田面まで搬送することができる。
下部ガイドレール28には、嵌合部28aと、苗底面受部28bと、連結部28cと、苗先頭受部28dと、が主として形成される。このうち苗底面受部28bは、掻取り対象の苗Sの姿勢を変更可能な苗姿勢変更部35を構成している。
嵌合部28aは、水平横向きに延びる長い直方体形状の部分であり、シュー32に形成された細長い凹部に嵌め合わせることができる形状に形成される。嵌合部28aがシュー32を介して下レールフレーム31のレールに嵌め合わされることにより、下レールフレーム31が嵌合部28aに対してスライド可能となっており、それにより苗載台17が下部ガイドレール28に対してスライドして往復横送り移動可能になっている。
苗底面受部28bは、下部ガイドレール28の下端部に配置された、水平横向きに延びる長い板状の部分である。苗底面受部28bは、苗マットMの縦送り搬送方向先頭側において、床土等と根によりマット状に形成された部分(以下、マット部と呼ぶことがある。)の底面に対向するように配置された、後上方を向く受け面40を有している。苗底面受部28bが有する受け面40は、図3に白抜き矢印で示す苗の縦送り搬送方向より急な勾配で傾斜している。従って、苗底面受部28bが有する受け面40は、縦送り搬送方向下流側に向かうにつれて、掻取り対象である苗Sを含む縦送り搬送方向先頭側の列以外の部分の底面との距離が広がるように傾斜している。
後に詳述するように、苗マット載面30に載置された苗マットMの掻取り対象の苗Sに対して植付爪22が進入したとき、この掻取り対象の苗Sが植付爪22に押されるのに伴って、苗マットMの縦送り搬送方向先頭側の苗の列のうち掻取り対象の苗Sの近傍の苗の底面(マット部の底面)が苗底面受部28bによって受け止められるように、当該苗Sの姿勢が変更される。なお、掻取り対象の苗Sの部分に関しては、マット部は苗取出口28hに位置しているため実際には苗底面受部28bに接触しないが、その近傍の苗のマット部が苗底面受部28bに支持されることで、掻取り対象の苗Sの姿勢も変更される。このようにして、掻取り対象の苗Sに対する植付爪22の進入角(ひいては、植付爪22による掻取り対象の苗Sの保持角)が小さくなるように、当該掻取り対象の苗Sの姿勢を変更できるようになっている。
また、苗姿勢変更部35は、単なる凹部(例えば、矩形状の凹部)ではなく、苗マット載面30に対して更にきつい傾斜を有する受け面40を有するように構成されている。従って、当該受け面40に土等の汚れが付着した場合でも、受け面40によって苗マットMのマット部が受け止められるのに伴って、当該汚れがマット部によって拭われる形となる。従って、苗姿勢変更部35に汚れが蓄積しにくく、メンテナンスが容易な構成を実現することができる。
苗載台17の横送り移動の方向で見たときに、苗マットMの縦送り搬送方向における苗底面受部28b(受け面40)の長さL1は、1回の植付爪22の掻取り動作により掻き取られる苗マットM(1株分)の縦送り搬送方向の長さL2以上とするのが好ましい(L1≧L2)。これにより、掻取り対象の苗Sの姿勢を、苗の1株分全体にわたって確実に変更することができる。
連結部28cは、水平横向きに延びる長い板状の部分である。この連結部28cは、嵌合部28aと、苗底面受部28bの縦送り搬送方向上流側の端部と、を接続するように構成される。
苗先頭受部28dは、前記苗底面受部28bの下端(苗底面受部28bにおける苗マットMの縦送り搬送方向下流側端部)から延びる長い板状の部分である。図3に示すように、苗先頭受部28dは、苗載台17の横送り移動の方向で見たときに、苗底面受部28bとの間でなす角度Aが鋭角となる方向に延びている。
後に詳述するように、苗マットMのマット部において縦送り搬送方向先頭側を向く面が苗先頭受部28dに受け止められる。従って、縦送り搬送方向先頭側に位置する苗の姿勢が植付爪22の進入に伴って上記のように変更された場合でも、当該苗が縦送り搬送方向下流側に飛び出すことが防止される。
次に、掻取り対象の苗Sに植付爪22を進入させて苗Sを掻き取るときの動作について、図4から図6までを参照して詳細に説明する。
図4は、掻取り対象の苗Sが掻き取られる少し前の様子を示している。図4に示すように、この状態では、掻取り対象の苗Sに対する植付爪22の進入角が、苗マットMから苗が生え出ている方向に対して比較的大きく傾いている(植付爪22の相対的な進入角Bが大きくなっている)。従って、仮に図4の状態のまま植付爪22が掻取り対象の苗Sを保持した場合は、当該掻取り対象の苗Sに対する掻取り対象の苗Sの保持角が大きくなる。
このような苗Sの保持でも、植付爪22による植付速度があまり大きくない場合は、植付けの乱れ等の問題は起こりにくい。しかしながら、密植等のときに高速で苗の掻取りを行う場合には、円弧状のルートで搬送される苗に強い遠心力が作用し、モーメントの影響で苗が振り回され、苗が傾いたり、場合によっては途中で苗が植付爪22から脱落したりしてしまう。
この点、本実施形態の田植機1では、掻取り対象の苗Sに植付爪22が進入(接触)したときに、苗底面受部28bにより、当該掻取り対象の苗Sの姿勢が田面までの搬送に適するように変更されるようにしている。
具体的には、図5に示すように、植付爪22が掻取り対象の苗Sに進入し、その先端がマット部の上面に接触したとき、マット部のうち縦送り搬送方向先頭側で掻取り対象の苗S及びその近傍に相当する部分は、植付爪22に押されて下向きに撓んで(又は折れて)、掻取り対象の苗Sの近傍の部分においてマット部の底面が苗底面受部28bに接触した状態となる。
本実施形態では、苗底面受部28bが有する受け面40は、苗マットMの縦送り搬送方向よりも急な勾配で、当該縦送り搬送方向下流側に向かうにつれて地面に近づくように傾斜している。従って、掻取り対象の苗Sの近傍の部分においてマット部の底面が苗底面受部28b(受け面40)に接触することにより、当該苗Sの姿勢が図5に示すように後傾側に変更される。
なお、上述したように、苗マットMのマット部において縦送り搬送方向先頭側を向く面に対向する苗先頭受部28dが、苗底面受部28bに対して鋭角(図3に示す角度A)をなすように延びている。従って、苗Sないしマット部が植付爪22で押されたときに、この苗先頭受部28dのガイド作用によって、押された部分の周辺のマット部の底面が苗底面受部28bに受け止められ易くなっている。この結果、苗Sの姿勢を確実に変更することができる。
上記のような苗Sの姿勢の変更により、図5に示すように、苗マットMにおいてマット部から苗Sが生え出ている方向が、植付爪22の苗Sへの進入角に近づけられる(言い換えれば、植付爪22の相対的な進入角Bが小さくなる)。
逆に言えば、苗底面受部28bが有する受け面40の角度は、苗Sの姿勢を適切な角度で後傾側に変更することができるように適宜定められている。特に本実施形態では、苗底面受部28bがなす平面は、植付爪22が掻取り対象の苗Sを掻き取るときの向きに対して略垂直となるように設定されている。従って、植付爪22の相対的な進入角Bを殆どゼロに近づけることができ、保持される苗Sの姿勢をより好適にすることができる。
また、上述したように、苗マットMの横送り移動の方向で見たときに、苗先頭受部28dと苗底面受部28bとがなす角度(図3に示す角度A)が鋭角となっている。従って、苗先頭受部28dのテーパ作用によって苗マットMのマット部が固められるので、植付爪22による掻取り時に苗Sの形を崩れにくくすることができる。更に、苗先頭受部28dと苗底面受部28bとがなす角度(図3に示す角度A)が鋭角となっていることで、苗マットMの先頭の部分が苗底面受部28bの受け面40から離れてめくれ上がってしまうことを防止することができる。
本実施形態では、掻取り対象の苗Sを植付爪22によって図5の状態で掻き取り、図6に示すように田面へと搬送する。従って、苗Sの保持角が小さくなり、苗Sを植付爪22により安定した状態で保持して地面まで搬送することができる。また、苗Sがしっかり保持されるので、苗Sに働く遠心力によるモーメントの影響を受けにくくなる。従って、苗Sが振り回されて苗Sが傾いたり、植付爪22から脱落したりしてしまうことを防止できる。
本実施形態では図3に示すように、苗載台17の横送り移動の方向で見たときに、苗マットMの縦送り搬送方向における苗底面受部28bの受け面40の長さL1は、植付爪22の1回の掻取り動作により掻き取られる苗マットM(1株分)の縦送り搬送方向の長さL2より大きくなっている(L1>L2)。しかしながら、受け面40の縦送り搬送方向における長さL1を、苗マットMを植付爪22が1回で掻き取る縦送り搬送方向における長さL2と略同じにしても(L1≒L2)、1株分全体の苗Sの姿勢を確実に変更することができる。なお、この場合、苗マットMが苗底面受部28bと連結部28cとの境界近傍で(即ち、1株分の距離で)屈曲するように撓んで(又は折れて)、その屈曲部分を境に植付爪22で掻き取られることになる。従って、後続する苗が根絡み等により掻取り対象の苗Sに連れられて一緒に引きずり出されることを防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態の田植機1は、苗マットMを載置した苗載台17を往復で横送り移動させ、当該苗載台17が往復移動端に到達したときに当該苗載台17に載置された苗マットMを間欠的に縦送り搬送して、苗マットMのうちの先頭の掻取り対象の苗Sに対して植付爪22を進入させて当該掻取り対象の苗Sを掻き取って、植付爪22により当該苗Sを地面に植え込むように構成されている。この田植機1は、苗載台17の下部を横送り移動可能に支持する下部ガイドレール28を備える。下部ガイドレール28の下端部には、植付爪22に対する掻取り対象の苗Sの保持角が小さくなるように当該掻取り対象の苗Sの姿勢を変更する苗姿勢変更部35が形成される。
これにより、掻取り対象の苗Sの姿勢が苗姿勢変更部35により変更されることで、植付爪22による苗Sの保持角が小さくなり、苗Sを植付爪22により安定した状態で保持して地面まで搬送することができる。
また、本実施形態の田植機1において、下部ガイドレール28に形成される苗姿勢変更部35は、縦送り搬送方向先頭側の苗の列の底面に接触可能な苗底面受部28bを備える。苗底面受部28bは、苗載台17の横送り移動の方向で見たときに、苗の縦送り搬送方向よりも急な勾配で、縦送り搬送方向下流側に向かうにつれて掻取り対象の苗Sの列以外の苗載台17上の苗の底面との距離が広がるように(言い換えれば、地面に近づくように)傾斜している受け面40を有する。
これにより、縦送り搬送方向先頭側の苗の列の底面(載置される面)が苗底面受部28bで支持されることで、掻取り対象の苗Sの姿勢が植付爪22による田面までの搬送に適した姿勢に変更されるので、苗を植付爪22により安定した状態で掻き取って保持することができる。従って、特に高速での苗Sの掻取り及び搬送に好適である。
また、本実施形態の田植機1において、受け面40は、植付爪22が掻取り対象の苗Sを掻き取るときの向きに対して略垂直である。
これにより、植付爪22に対する掻取り対象の苗Sの保持角を小さくする(ゼロに近づける)ことができるので、苗を植付爪22により更に安定した状態で保持することができる。従って、高速で掻取りを行う場合でも、苗に働く遠心力によるモーメントの影響で苗が振り回されて植付姿勢が乱れるのを抑制することができる。
また、本実施形態の田植機1においては、苗載台17の横送り移動の方向で見たときに、縦送り搬送方向における受け面40の長さL1は、植付爪22の1回の掻取り動作により掻き取られる苗マットMの縦送り搬送方向での長さL2より大きくなっている。
これにより、苗Sの1株分全体の姿勢が確実に苗底面受部28bにより変更されるので、苗Sを植付爪22により全体的にしっかり保持することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
苗先頭受部28dが苗底面受部28bとなす角度Aは、鋭角に限定されず、例えば直角となるように変更することもできる。
上記の実施形態において、苗姿勢変更部35(苗底面受部28b、受け面40)は、細長く形成された下部ガイドレール28の長手方向全体にわたって形成されている。これにより、下部ガイドレール28を押出し成形により安価に構成することができ、また、簡素な形状を実現できるので清掃も容易である。しかしながらこれに代えて、苗姿勢変更部35を苗取出口28hの近傍にのみ形成しても良い。
上記の実施形態においては、本発明に係る苗移植機は田植機であるものとしたが、これに限るものではなく、例えば藺草やライ麦等の植付けに利用される苗移植機に本発明を適用することもできる。また、本発明を田植機に適用する場合においても、本実施形態のような6条植えの田植機に限らず、例えば8条植えの田植機にも適用することができる。
1 田植機(苗移植機)
17 苗載台
22 植付爪
28 下部ガイドレール(ガイドレール)
28b 苗底面受部
28d 苗先頭受部
35 苗姿勢変更部
40 受け面

Claims (4)

  1. 苗マットを載置した苗載台を往復で横送り移動させ、当該苗載台が往復移動端に到達したときに当該苗載台に載置された苗マットを間欠的に縦送り搬送して、苗マットのうちの先頭の掻取り対象の苗に対して植付爪を進入させて当該掻取り対象の苗を掻き取って、前記植付爪により当該苗を地面に植え込む苗移植機において、
    前記苗載台の下部を横送り移動可能に支持するガイドレールを備え、
    前記ガイドレールには、前記植付爪に対する掻取り対象の苗の保持角が小さくなるように当該掻取り対象の苗の姿勢を変更する苗姿勢変更部が形成されていることを特徴とする苗移植機。
  2. 請求項1に記載の苗移植機であって、
    前記苗姿勢変更部は、縦送り搬送方向先頭側の苗の列の底面に接触可能な苗底面受部を備え、
    前記苗底面受部は、前記横送り移動の方向で見たときに、苗の縦送り搬送方向よりも急な勾配で、当該縦送り搬送方向下流側に向かうにつれて掻取り対象の苗の列以外の前記苗載台上の苗の底面との距離が広がるように傾斜している受け面を有することを特徴とする苗移植機。
  3. 請求項2に記載の苗移植機であって、
    前記受け面は、前記植付爪が掻取り対象の苗を掻き取るときの向きに対して略垂直であることを特徴とする苗移植機。
  4. 請求項2又は3に記載の苗移植機であって、
    前記横送り移動の方向で見たときに、縦送り搬送方向における前記受け面の長さは、前記植付爪の1回の掻取り動作により掻き取られる苗マットの縦送り搬送方向での長さ以上であることを特徴とする苗移植機。
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