JP2017079353A - クロックリカバリ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】データ通信の休止期間があるアプリケーションで、短時間で休止期間から復帰することができるクロックリカバリ回路を提供する。【解決手段】デジタルとアナログの2系統の制御入力を備えた発振器を用い、デジタル制御で発振器の出力クロックの周波数を所定の範囲内に合わせる周波数制御を行い、その後アナログ制御で入力される伝送データと発振器の出力クロックとの位相を合わせる位相制御を行う。 周波数を所定の範囲内に合わせた直後の発振器の状態がデジタルデータとして保持できるため、一時的にクロックリカバリ回路の動作を休止しても、保持されたデジタルデータを用いて発振器の状態を最初に周波数を所定の範囲内に合わせた時点の状態に即座に復帰させることができ、休止から復帰に要する時間を大幅に短縮することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、8b10b方式などでシリアルデータの中に埋め込まれた同期クロックを、受信側でクロックリカバリ回路により再生し、そのクロックに同期してシリアルデータを取り込む高速データ通信技術に関わる。
図1に、特許文献1及び非特許文献1に開示されているクロックリカバリ回路のブロック図を示す。 クロックリカバリ回路中の位相同期ループは引き込みが可能な初期周波数の範囲が狭いため、位相同期ループの動作に先立って最初に周波数同期ループにて発振器(以降VCOと呼ぶ)を引き込み可能な周波数範囲で発振させ、その後に位相同期ループを動作させてVCO出力クロックの位相を入力データの位相にロックさせるという、2段階の処理が必要となる。 以降本明細書ではVCOの周波数を所定の周波数範囲内にする動作を行う期間をプリループ期間、VCOの出力クロックの位相を入力データの位相にロックさせる動作を行う期間をメインループ期間と呼称する。 クロックリカバリ回路は、プリループ期間に動作する周波数同期ループと、メインループ期間に動作する位相同期ループからなる二重ループ構成を取ることが一般的である。
以下、動作の詳細について説明する。
プリループ期間中は図1で周波数同期ループとして破線で囲んだ部分が動作する。 ReferenceCLKは参照クロックでInputDataは入力されるデータであり、参照クロックの周波数をN倍した周波数が、入力されるデータの伝送レート周波数と略等しくなるように設定されている。 参照クロックは位相・周波数比較器PFDまたは周波数比較器FD(105)の一方に入力され、他方にはVCO(101)の出力クロックCLKを分周器(107)にて1/Nの周波数に分周したクロックが入力される。 PFDまたはFD(105)で2つのクロック入力の(位相と)周波数を比較し、その結果はチャージポンプCP1(104)に入力される。 プリループ期間では、切り替え回路SEL(103)はCP1(104)が選択されるため、この出力がループフィルタLF(102)でフィルタをかけられた後にVCO(101)に入力されてVCOの発振周波数が変化する。 このようなループを構成することで、PFDまたはFD(105)における両入力の周波数差がなくなるようにVCOにフィードバックがかかる。 これにより最終的にVCOの出力クロックの周波数が参照クロックのN倍の周波数と等しくなり、VCOはデータの伝送レートと略等しい周波数で発振することになる。
プリループ期間でVCOの周波数が所定の周波数範囲内に整定した後には、SEL(103)を切り替えてメインループ期間に移行する。 メインループ期間は図1で位相同期ループとして破線で囲んだ部分が動作する。 SEL(103)が切り替わると、LF(102)にはチャージポンプCP2(108)の出力が接続される。 CP2(108)には、位相比較器PD(106)によってVCOから出力されるクロックと入力されるデータとの位相を比較した結果が入力され、それがループフィルタLF(102)でフィルタをかけられた後にVCO(101)に入力されてVCOの発振周波数が変化する。 このようなループを構成することで、PD(106)における両入力の位相差がなくなるようにVCOにフィードバックがかかる。これにより最終的にVCOの出力クロックと入力されたデータとの位相が揃うことになる。 以上のような動作を行うことで、入力データ(InputData)をVCO出力クロック(CLK)で安定してラッチ(リタイム)することが可能となり、定常的にデータが入力されていれば入力データを正しく受信することができる。
特開2001−358582号公報
電子情報通信学会技術研究報告(ICD2012 86−122)「位相比較器の非線形性を考慮した CDR−PLL 回路のプルイン動作解析」
しかしながら、定常的にデータ通信を行うアプリケーションであれば問題とならないが、昨今のモバイル用途など低消費電流が要求されるアプリケーションでは、消費電流低減のため必要な時のみにデータ通信を行い、それ以外の期間はスタンバイ状態にして消費電流を低減したいという要望がある。 データ通信を中断している期間に消費電流を低減するためには、クロックリカバリ回路の動作を全て停止することが望ましい。 しかし従来の方式では、一旦動作を停止すると復帰時に即座にVCOが停止前の発振周波数に戻ることは困難となる。 これはVCOの発振周波数を決める制御電圧(LF出力)が停止中にリーク電流などによって時間と共に変化してしまうためである。 このためスタンバイ状態を解除しデータ通信を再開した時には、VCOは位相同期ループで引き込みができない周波数で発振してしまい、位相同期ループが働いても正常に位相ロックができなくなる可能性がある。(中断期間が長いほど、その可能性が高くなる)
これを防止するための方法の一つとして、スタンバイ中も周波数同期ループの動作は停止させずにおくことが考えられるが、その場合にはVCOを含む多くの回路ブロックが動作し続けることになって消費電流低減の効果はほとんどなくなってしまうという欠点がある。
もうひとつの方法として周波数同期ループからやり直すということも考えられるが、この場合には最終的にデータとクロックの位相が再度同期するまでに長い時間を要してしまうという欠点がある。
以上の課題を解決するために、本発明はデジタルとアナログの2つの制御手段を持つ VCOを用い、デジタル制御でクロックの周波数を所定の範囲内に合わせる周波数同期ループと、アナログ制御でクロックの位相を受信したデータの位相と合わせる位相同期ループを備える。
また、デジタルによるVCOの周波数制御は、VCOを構成するリングオッシレータの各遅延インバータの出力負荷としてソースが共通接続された複数のMOSトランジスタを用い、それらの複数のMOS型トランジスタを選択的にオン状態とすることで負荷容量を可変とすることによってなされる。
本発明によれば、デジタル制御で周波数同期動作を行うため、一旦動作を中断してスタンバイ状態に入る場合でも、最初に所望の周波数に整定した時のデジタル制御データを保持しておくことで、レジューム時に最初の周波数同期動作を行った直後、言い換えると位相同期動作の直前の周波数で発振している状態に即座に戻せる。 このため、そこからの位相同期動作による位相引き込みの時間だけでロック状態に戻すことができ、レジュームが素早くできる利点がある。
従来例のブロック図である。 本発明のブロック図である。 リング型VCOの回路図である。 リング型VCOの差動型遅延インバータの回路図である。 VCOの周波数を制御する、アナログ制御型可変電流源の回路図である。 デジタル制御可変容量の回路図である。 デジタル制御可変容量を構成するトランジスタの断面と容量を示した図である。 周波数比較器の回路図である。 周波数比較器のタイミング図である。 本発明における動作タイミング図である。 実施例2におけるVCOの差動型遅延インバータの回路図である。 デジタル制御型可変電流源の回路図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2の本発明のクロックリカバリ回路のブロック図を用いて全体の回路構成と動作について説明する。 プリループ期間中は図で周波数同期ループとして破線で囲んだ部分が動作する。 ReferenceCLKは参照クロックで、この周波数をN倍した周波数が、入力されるデータの伝送レート周波数と略等しくなるように設定されている。 参照クロックは周波数比較器FD(205)の一方に入力され、他方にはVCO(201)の出力クロックCLKを分周器(207)にて1/Nの周波数に分周したクロックDivCLKが入力される。 FD(205)で2つの入力クロックの周波数を比較した結果はUP/DNカウンタ(203)に入力され、その出力はVCO(201)のデジタル制御入力に接続される。 もし、DivCLKの周波数が参照クロックの周波数よりも低ければUP/DNカウンタ(203)の出力を増加させ、逆であればUP/DNカウンタの出力を減少させる。 VCO(201)はこのUP/DNカウンタの出力によって周波数が制御され、カウンタ出力が大きくなるとVCOの周波数は高く、カウンタ出力が小さくなるとVCOの周波数は低くなるようになされている。 このようなループを構成することで、最終的にFDでの周波数比較結果が等しくなるようにVCOの発振周波数が決まる。 すなわち、VCOの周波数が参照クロックのN倍の周波数と等しくなり、結果的にVCOの周波数が入力されるデータの伝送レート周波数と略等しくなって、VCOの周波数は位相比較ループで引き込みが可能な所定の範囲内に整定する。
一方、メインループ期間中には図2で位相同期ループとして破線で囲んだ部分が動作する。 位相比較回路PD(206)では、入力されるデータの位相とVCO出力クロックの位相との比較が行われ、その結果はチャージポンプCP(208)に入力される。 CPの出力はループフィルタLF(202)でフィルタをかけられた後にVCO(201)のアナログ制御入力に接続されて、位相比較の結果によってVCOの発振周波数が変化する。 このようなループを構成することで最終的にPD(206)での位相比較結果が等しくなるようにフィードバックがかかり、VCOの出力クロックの位相と入力データの位相が合致するようにVCOの発振周波数を微調整していく。 以上のような動作を行うことで入力データの位相とVCOのクロックの位相が揃い、入力データ(InputData)をVCO出力クロック(CLK)で安定してラッチ(リタイム)することが可能となって、入力データを正しく受信することができる。
続いて、各回路の詳細について説明する。
まず図3a〜図3cを用いてVCO(201)について説明する。 VCOの回路構成を図3aに示すが、VCOは3個の差動型遅延インバータ(301〜303)をリング状に接続したリングオッシレータで構成される。 各差動型遅延インバータ(301〜303)はそれぞれ差動の入力端子と差動の出力端子を有し、差動入力端子の信号の状態が変化するとそれが反転された信号が一定の遅延時間の後に差動出力端子から出力され、次段の差動型遅延インバータの差動入力端子へ接続される。 この差動型遅延インバータをリング上に接続してフィードバックループを形成することでリングオッシレータが構成され、各差動型遅延インバータの遅延時間で決まる周波数でVCOが連続的に発振する。
差動型遅延インバータの回路を図3bに示す。 差動型遅延インバータは、アナログ制御可変電流源(311)と、ソースがこの電流源に共通に接続され、ドレインが各出力端子に接続された2つの入力トランジスタ(312,313)と、各出力端子に接続された抵抗負荷(316,317)、およびデジタル制御可変容量(314,315)から構成される。
差動入力INpの電位がINnの電位よりも低くなると 入力トランジスタ(313)に流れる電流が入力トランジスタ(312)に流れる電流より大きくなり、その電流はそれぞれの抵抗負荷によって電圧に変換され、OUTnの電位はOUTpの電位よりも高くなる。 すなわち、差動入力がそれぞれ反転して差動出力する差動インバータを構成している。 ここで差動インバータの遅延時間は、アナログ制御可変電流源(311)を流れる電流値とデジタル制御可変容量(314,315)の容量値とで決まる。
図3cにアナログ制御可変電流源(311)の回路図を示す。 入力トランジスタ(323)のゲートにはアナログの制御電圧Vcntが印加され、ソースには抵抗負荷(324)が接続される。 入力トランジスタのソース電圧Vsはゲート電圧Vcntから略閾値電圧Vth分だけ下がった電圧となるため、抵抗負荷(324)の抵抗値をRcnvとすると、抵抗負荷を流れる電流Icntは次の式で与えられる。
(数1) Icnt=Vs/Rcnv≒(Vcnt−Vth)/Rcnv
負荷に流れる電流Icntは入力トランジスタ(323)のドレインに接続されたカレントミラー回路(322)でよって折り返して出力されるため、この回路は入力電圧によって出力電流が制御される可変電流源として働く。 差動型遅延インバータの遅延時間はIcntに依存し、Icntはアナログ制御電圧Vcntによって決まる。 従ってアナログ制御電圧Vcntによって差動型遅延インバータの遅延時間が制御され、結果的にVCOの発振周波数が変化する。
プリループ期間はアナログ制御電圧を一定値とし、アナログ制御可変電流源(311)は定電流(I0)を流す。 このときリングオッシレータの各差動型遅延インバータの同相出力電圧はI0と抵抗負荷(316,317)とで決まり、本実施例では約0.2V程度の低い電圧になるように各定数を決めている。
図4にデジタル制御可変容量(314,315)の回路図を示す。 デジタル制御可変容量は、ドレインをオープンにしてソースを差動型遅延インバータの出力端子に接続した複数の容量トランジスタ(401)と、各トランジスタのゲートに接続された制御スイッチ(402)から構成されている。 各制御スイッチはデジタルの制御信号Sn(nは1からN)によって制御され、Snが論理レベル1の時には容量トランジスタのゲートはGNDに接続され、論理レベル0の時には容量トランジスタのゲートはバイアス電圧Vbias(本実施例では1.0V)に接続されるようになされている。
図5に制御信号が論理レベル1の場合と論理レベル0の場合のそれぞれについて容量トランジスタの断面と容量を示した図を示す。 本実施例ではリングオッシレータの各差動型遅延インバータの同相出力電圧(所謂動作点電圧)は約0.2V程度で、差動型遅延インバータの差動出力振幅は約0.2V程度に設定しているため、容量トランジスタのソース電位は0.1V〜0.3Vの範囲になっている。
制御信号Snが論理レベル1の時にはゲート電圧が0V(GND)になり、ソース電位(0.1〜0.3V)よりも低くなるため容量トランジスタはオフ状態となる。 このため差動型遅延インバータの出力端子には容量トランジスタのソース接合容量Csjが接続されるだけである。
一方制御信号Snが論理レベル0の時には、ゲート電圧が1.0V(Vbias)になり、ソース電位(0.1〜0.3V)よりも十分高くなるため、容量トランジスタはオン状態となる。 容量トランジスタがオンするとゲートの下に反転電子層からなるチャンネルが形成され、ゲートとチャンネルとの間にCsjと比べると非常に大きな酸化膜容量Coxが見えてくる。 このときゲートは直接接地されてはいないが定電圧源が接続されているため交流的に接地されることになり、結果的にソースはチャンネルを介してグラウンドとの間にCoxの容量を持つことになる。 さらにチャンネルを介してドレインもソースに電気的に接続された状態となるためドレインの接合容量分のCdjも見えてくるようになる。 このため差動型遅延インバータの出力端子には、Csj+Cdj+Coxの容量が接続されることになる。
これらの容量トランジスタがN個あると、全ての制御信号Snの論理レベルが1の時にはデジタル制御の可変容量(314,315)は最小のCmin=N×Csjとなり、全ての制御信号Snの論理レベルが0の時にはデジタル制御の可変容量は最大のCmax=N×(Csj+Cdj+Cox)となる。 従ってS0〜SNまでの制御信号を0〜Nの範囲で変化させると、Cmax〜Cminの範囲で差動型遅延インバータの出力に接続される容量値をデジタル的に可変制御することができ、これによりリングオッシレータであるVCOの周波数をデジタル制御することが可能となる。
近年の半導体プロセスの微細化によりトランジスタのソース・ドレインのサイズが極めて小さくできるようになったために、Nを100〜200個程度に設定してもCminは10fF程度で収まるようになった。 一方で微細化により単位面積あたりの酸化膜容量Coxは相対的に大きくなり、Cmaxは数100fF程度確保できるようになった。 これにより、広い可変範囲(例えば10〜200fF)で、微小分解能(例えば1〜2fF程度)でのデジタル制御可変容量を実現することが可能となり、VCOの発振周波数も高い分解能で広い範囲に渡って制御できるようになった。
なお、容量トランジスタのドレインをオープンにしている理由についてであるが、これは容量トランジスタがオン状態となった時にソース・ドレイン電流が流れないようにするためである。 ドレインをソースに接続した場合でも電流は流れないが、その場合には容量トランジスタがオフ状態の時にソースの接合容量だけではなくドレインの接合容量も加わってしまう。 このため、最小の容量値がCmin=N×(Csj+Cdj)と、ドレインをオープンした場合に比べて大きくなってしまい、VCOの発振周波数の上限が低下してしまうという問題がある。
また、本実施例ではVbiasは1.0Vの定電圧源を用いたが、電源電圧が十分高い場合や、容量トランジスタの閾値電圧が低い場合など、十分高い実効ゲート電圧(=Vgs−Vth)を与えることができれば基準電圧の代わりに電源をそのまま用いても良い。
次に図6a,6bを用いて周波数比較器FD(205)について説明する。 FD(205)は例えば図6aに示されるような回路で構成される。 ReferenceCLK信号とそれを所定の期間だけ遅延させた信号との間で排他的論理和を取ると、ReferenceCLKの論理状態が変化した時に所定の遅延時間の幅と略等しいパルス幅のUPパルスが発生する。 同様にDivCLKの論理状態が変化した時にはDNパルスが発生する。 図6bに簡単なタイミング図を示すが、パルスの発生頻度はそれぞれのクロックの論理状態が単位時間当たりに変化する回数、すなわち周波数を反映するため、DivCLKの周波数がReferenceCLKの周波数より低ければ UPパルスの発生頻度がDNパルスの発生頻度よりも多くなる。 この場合には結果的にUP/DNカウンタ(203)の出力は増加し、VCOの発振周波数は高くなってDNパルスの発生頻度が増加する。 UPパルスの発生頻度は変わらないため、この動作を繰り返すとUPパルスの発生頻度とDNパルスの発生頻度の差は少なくなる方向に動くことになり、最終的にUP/DNカウンタの出力は一定値に収束し、DivCLKの周波数はReferenceCLKの周波数に略等しくなるところで整定する。
なお、ここではUP,DNパルスを直接カウンタに入力しているため頻繁にカウンタの出力が変化するようになっているが、カウンタの前にデジタル・ロー・パス・フィルタを挿入して、UP,DNパルスが頻繁に出ないようにしても良い。
続いて、図7の動作タイミング図を用いて全体の動作説明を行う。 前述のように、本発明のVCOはその周波数を、アナログ・デジタルの2つの方法で制御することができる。 基本的にプリループ期間のVCO制御はデジタルで行い、メインループ期間のVCO制御はアナログで行う。
先ず、リセット信号ResetによりUP/DNカウンタ(203)の初期化を行う。 ここではカウンタ出力の全てのビットが論理レベル0になるようにする。 すなわち、VCOの発振周波数が最も低い状態になるようにする。 リセット解除後はプリループ期間を意味するPreLoop信号と、メインループ期間を意味するMainLoop信号がそれぞれ論理レベル0になっている。 MianLoop信号が論理レベル0の間はVCOのアナログ制御信号Vcntは所定の一定の電圧になり、メインループ期間以外はVCOの制御はデジタルのみで行われる。
続いてPreLoop信号が論理レベル1になると、周波数比較器(205)とUP/DNカウンタ(203)は動作を開始しVCOの発振周波数は最も低い状態からスタートする。 初期状態ではVCOの分周クロックであるDivCLKの方がReferenceCLKの方より周波数が低いため、FDからはUPパルスの方が多く出力される。 VCOの発振周波数は徐々に上がっていき、やがてDivCLKの周波数がReferenceCLKの周波数に等しくなるようにフィードバック動作が行われ、最終的にVCOの発振周波数は位相同期ループで引き込みが可能な周波数の範囲内に整定する。
次にPreLoop信号を論理レベル0にすると同時にMianLoop信号を論理レベル1にする。 PreLoop信号が0になるとUP/DNカウンタはカウント動作を停止し、直前の状態を保持する。 MianLoop信号が1になると、プリループ期間に固定されていたアナログ制御信号Vcntが、位相比較器PD(206)の結果に基づいて変化するようになり、アナログ制御可変電流源(311)の電流を調整しながら、最終的に入力されたデータの位相とVCOの出力クロックの位相が揃うようフィードバック制御がなされる。
データの通信を一旦中断して、低消費電流のスタンバイモードに移行する場合は、一旦MainLoop信号を論理レベル0に戻して、アナログ制御電圧を再びVcntに固定すると同時に、VCOを含む全回路の動作を停止させ消費電流低減モードに移行する。 このときUP/DNカウンタはリセットせずに出力されたデジタル信号はそのまま保持しておく。 スタンバイ状態から動作状態に復帰すると、UP/DNカウンタの値は保持されており、かつアナログ制御電圧はプリループ時の所定の電圧に戻るため、VCOはプリループ期間完了後の状態に即座に復帰することになる。 そこからMainLoop信号を1にすれば位相同期動作が始まり、再び入力データの位相とVCOのクロックの位相が揃った状態に復帰する。
このようにデジタルとアナログの2つの方法でVCOの周波数を制御し、デジタル制御で周波数同期動作を行わせることで、一旦スタンバイ状態となって動作を停止しても、スタンバイ解除時に素早く元の発振状態に戻すことができる。 あとはメインループによる位相同期に要する時間のみで再び安定状態に戻ることが出来るようになるため、ごく短時間でスタンバイ状態に復帰することが可能となる。 これによりアプリケーション上でデータ通信を行わない隙間の時間に、こまめにクロックリカバリ回路の動作を停止して消費電流を低減することが容易に出来るようになる。
また従来例と比べると、周波数同期ループで必要としていたチャージポンプなどの比較的面積の大きなアナログ回路が不要となることと、周波数比較器(205)やUP/DNカウンタ(203)などは微細化されたトランジスタを用いた論理回路で構成できること、さらにVCO(201)で使用している可変容量素子も微細化されたトランジスタを用いて構成できることから、クロックリカバリ回路の専有する面積はごく僅かで済むという副次的な効果もある。
VCOは上記の回路方式に限定するものではなく、図8aに示すように差動型遅延インバータの電流源を、メインループ期間に制御するアナログ制御可変電流源(802)と、プリループ期間中に制御するデジタル制御可変電流源(801)の並列接続で構成する回路方式であっても良い。 この場合には差動型遅延インバータの遅延時間は各電流源の電流値の和と寄生容量で決まることになり、どちらの電流値を変えてもVCOの周波数を制御することができる。 なお、デジタル制御可変電流源(801)は例えば図8bのように複数の電流源(811)とスイッチ(812)で構成し、電流源をスイッチでデジタル的に選択して選択された電流源の電流を加算する所謂電流加算型DACを用いれば簡単に実現できる。
201 発振器(VCO)
202 ループフィルタ(LF)
203 UP/DNカウンタ
205 周波数比較器(FD)
206 位相比較器(PD)
207 分周器
208 チャージポンプ(CP)
301〜303 差動型遅延インバータ
311 アナログ制御可変電流源
312,313 入力トランジスタ
316,317 抵抗負荷
314,315 デジタル制御可変容量
401 容量トランジスタ
402 制御スイッチ
801 デジタル制御可変電流源

Claims (8)

  1. 周波数をデジタル的に変化させる第1の周波数可変手段と周波数をアナログ的に変化させる第2の周波数可変手段とを備えた発振回路と、前記発振回路の出力クロックと参照クロックの周波数を比較してその結果をデジタル信号として出力する周波数比較手段と、前記周波数比較手段の出力結果に基づいて前記発振回路の周波数をデジタル的に制御する第1の周波数制御手段と、前記発振回路の出力クロックの位相と入力される伝送データの位相を比較してその結果をナログ信号として出力する位相比較手段と、前記位相比較手段の出力結果に基づいて前記発振回路の周波数をアナログ的に制御する第2の周波数制御手段を備えたことを特徴とするクロックリカバリ回路。
  2. 前記周波数比較手段は、第1のパルスによりカウント値を増加させ第2のパルスによりカウント値を減少させるアップダウン・カウンタ回路と、第1の入力クロックの論理状態が変化するときに前記第1のパルスを出力する手段と、第2の入力クロックの論理状態が変化するときに前記第2のパルスを出力する手段からなることを特徴とする、請求項1に記載のクロックリカバリ回路。
  3. 前記発振回路は入力を一定時間遅延させて反転出力する遅延インバータ素子を複数個リング状に接続して構成したリングオッシレータであって、前記遅延インバータ素子は電流量をアナログ的に変化させる可変電流源と容量値をデジタル的に変化させる可変容量を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のクロックリカバリ回路。
  4. 前記発振回路は入力を一定時間遅延させて反転出力する遅延インバータ素子を複数個リング状に接続して構成したリングオッシレータであって、前記遅延インバータ素子は電流量をアナログ的に変化させる第1の可変電流源と電流量をデジタル的に変化させる第2の可変電流源を備えたことを特徴とする請求項1に記載のクロックリカバリ回路。
  5. ソースが共通に接続された複数のMOS型トランジスタと、各MOS型トランジスタのそれぞれのゲートに該MOS型トランジスタをオフ状態にする第1の電圧と該MOS型トランジスタをオン状態にする第2の電圧のどちらかを選択して印加する印加電圧選択手段からなることを特徴とする可変容量回路。
  6. 前記複数のMOS型トランジスタのドレインが全て開放されていることを特徴とする請求項5に記載の可変容量回路。
  7. 前記可変容量は、ソースが共通に接続された複数のMOS型トランジスタと、各MOS型トランジスタのそれぞれのゲートに該MOS型トランジスタをオフ状態にする第1の電圧と該MOS型トランジスタをオン状態にする第2の電圧のどちらかを選択して印加する印加電圧選択手段からなることを特徴とする請求項3に記載のクロックリカバリ回路。
  8. 前記複数のMOS型トランジスタのドレインが全て開放されていることを特徴とする、請求項7に記載の可変容量回路。
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