JP2017079340A - アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑えながら、さまざまな放射パターンのうちの任意のものを有するように製造することができるアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置は、誘電体基板101と、誘電体基板102と、誘電体基板101上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子121と、誘電体基板102上の第1の領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ124とを備える。誘電体基板102は、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置するように、誘電体基板101に対して固定される。正面アレイ124の複数の無給電素子は、放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、放射方向に沿って互いに平行に設けられる。【選択図】図1

Description

本開示は、特定の方向に指向性を有するアンテナ装置に関する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信装置及び電子機器に関する。
アンテナの指向性を強めるために、給電素子と、その給電素子の前方に配置された複数の無給電素子を含む無給電素子アレイとを有するエンドファイアアンテナが知られている。エンドファイアアンテナは、給電素子から見て無給電素子アレイが位置する方向に指向性を有し、この方向で電波を入出力する。
特許文献1は、誘電体基板の基板長を短縮した条件下において、高利得特性を実現するエンドファイアアンテナを開示している。
特許文献2は、給電素子と、当該給電素子に平行に配置された複数の無給電素子と、からなるアンテナ装置を開示している。
特許文献3は、パッチアンテナ部の周囲に共振特性を持つ素子を装荷することによって表面波伝搬を抑制するアンテナ装置を開示している。
特許文献4は、ボックスの内部に設けられた八木式アンテナ構造のアンテナ素子を備えたアンテナを開示している。
特許文献5は、給電素子と、その給電素子の前方に配置された複数の無給電素子を含む無給電素子アレイとを有するエンドファイアアンテナを開示している。
特開2009−182948号公報 特開2009−194844号公報 特開2009−017515号公報 実開昭64−016725号公報 国際公開2012/164782号パンフレット
ミリ波帯の無線通信装置においては、プリント基板上での信号伝搬損失が非常に大きいので、無線通信回路とアンテナとを、可能な限り近づけて配置する。そのため、アンテナ装置と無線通信回路とを単一の基板上に一体化したパッケージ基板として製造する場合がある。
しかしながら、例えば特許文献5に開示されたエンドファイアアンテナにおいて、用途に合わせて放射パターン(ビーム幅)を変更しようとすると、給電素子の前方に配置された無給電素子アレイの配列方法(無給電素子の個数及び位置など)を変更する必要がある。この場合、所望の放射パターンに応じて異なる配列の無給電素子アレイを有する、複数種類のパッケージ基板を製造する必要があり、1種類のパッケージ基板を製造する場合と比較して製造コストが増加する。
本開示は、製造コストの増大を抑えながら、さまざまな放射パターンのうちの任意のものを有するように製造することができるアンテナ装置を提供する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信装置及び電子機器を提供する。
本開示の態様に係るアンテナ装置によれば、
第1の誘電体基板と、
第2の誘電体基板と、
上記第1の誘電体基板上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子と、
上記第2の誘電体基板上の第1の領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイとを備えたアンテナ装置であって、
上記第2の誘電体基板は、上記正面アレイの各無給電素子が上記給電素子から見て上記放射方向に位置するように、上記第1の誘電体基板に対して固定され、
上記正面アレイの複数の無給電素子は、上記放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、上記複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、上記放射方向に沿って互いに平行に設けられている。
本開示のアンテナ装置によれば、製造コストの増大を抑えながら、さまざまな放射パターンのうちの任意のものを有するように製造することができる。
本開示のアンテナ装置によれば、異なる放射パターンが必要な場合であっても共通のパッケージ基板を使用できるので、アンテナ装置及びパッケージ基板の製造コストを安くすることができる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。 図1の誘電体基板101の裏面の構成を示す図である。 図1のアンテナ装置の一部を示す拡大図である。 第2の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。 図4の側方アレイ125を示す拡大図である。 第2の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。 第3の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。 第4の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。 第1の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。 図9のアンテナ装置の上面図である。 図9のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第2の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。 図12のアンテナ装置の上面図である。 図12のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第3の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。 図15のアンテナ装置の上面図である。 図15のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第4の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。 図18のアンテナ装置の上面図である。 図18のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 比較例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。 図21のアンテナ装置の上面図である。 図21のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第5の実施形態に係るアンテナ装置を搭載した例示的なタブレット端末装置1を示す斜視図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
説明のために、各図面に示すXYZ座標系を参照する。
[1.第1の実施形態]
[1.1.構成]
図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。図2は、図1の誘電体基板101の裏面の構成を示す図である。図3は、図1のアンテナ装置の一部を示す拡大図である。
図1の無線通信装置は、誘電体基板101,102と、誘電体基板101,102上に設けられたアンテナ装置、無線通信回路、及び他の回路を備える。アンテナ装置は、誘電体基板101と、誘電体基板102と、誘電体基板101上に形成され、1つの放射方向(図1の+X方向)を有する給電素子121と、誘電体基板102上の第1の領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ124とを備える。また、無線通信回路は、給電線120を介して給電素子121に接続された無線周波回路112と、無線周波回路112に接続されたベースバンド及びMAC(Media Access Control)回路111とを含む。また、電源回路113及びインターフェースコネクタ114などを含む他の回路が誘電体基板102上に設けられる。誘電体基板102は、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置するように、誘電体基板101に対して固定される。従って、給電素子121及び正面アレイ124は、図1の+X方向に放射方向を有するエンドファイアアンテナとして動作する。
例えば、誘電体基板102の面積は誘電体基板101の面積よりも大きく、誘電体基板101は誘電体基板102上に固定される。例えば、誘電体基板102はマザーボードの基板であり、誘電体基板101は、無線通信回路を含み、マザーボード上に固定されるドーターカードの基板である。ここで、無線周波回路112、ベースバンド及びMAC回路111は、回路規模が大きく、高密度に集積した配線パターンが必要となる。そのため、誘電体基板101は、例えば、8層以上の基板、又はビルドアップ工法を使用した6層基板(全層貫通ではなく、特定の層のみを接続するビアが使用可能)などが用いられ、誘電体基板102に比べて、高価となる。
給電素子121は、放射方向に直交する方向(図1のY軸に沿った方向)に沿って長手方向を有するダイポールアンテナである。給電素子121は、実質的に一直線上に並べて配置された給電素子部分121a及び121bを含む。給電素子121(ダイポールアンテナ)全体の長さは、例えば、給電素子121の動作波長(すなわち、エンドファイアアンテナから送受信する電波の波長)λの約1/2の長さに設定される。
給電素子121は、例えば、誘電体基板101のエッジの近くに設けられてもよい。
誘電体基板101上において、給電素子121から見て放射方向とは逆の方向(図1の−X方向)にある領域に、接地導体123が形成される。この位置に接地導体123を設けたことにより、給電素子121は、図1の+X方向に1つの放射方向を有する。
図1のアンテナ装置は、さらに、誘電体基板101上において、放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有するように、給電素子121と接地導体123との間に形成された反射素子122a,122bを備えてもよい。給電素子121から見て放射方向とは逆の方向(図2の−X方向)にある領域に反射素子122a,122bを設けると、反射素子122a,122bを持たない場合に比較して、給電素子121から放射される電波を効率よくエンドファイア方向に向けることができ、FB(Front to Back)比を向上できる。特に、正面サブアレイの個数が増えて、放射方向に直交する方向にアンテナ装置のサイズが大きくなった場合には、電波を+X方向に向けるために反射素子122a,122bは特に有効である。また、接地導体123を設けない場合にも、電波を+X方向に向けるために反射素子122a,122bは特に有効である。
誘電体基板101には、給電素子121を図1の無線周波回路112に接続する給電線120が形成される。給電線120は、誘電体基板101の上面に形成され、給電素子部分121aに接続された導体ストリップを含む。誘電体基板101の下面において、誘電体基板101の上面の接地導体123の裏側に、接地導体123aが形成される。さらに、誘電体基板101の下面において、接地導体123aに接続された導体ストリップ121cが形成される。導体ストリップ121cは、誘電体基板101を貫通するビア導体(図示せず)を介して、誘電体基板101の上面の給電素子部分121bに接続される。
ベースバンド及びMAC回路111は、信号の変復調、波形整形、及びパケットの送受信の制御、などを行う。ベースバンド及びMAC回路111は、送信時には、変調された信号(変調信号)を信号線を介して無線周波回路112に送り、受信時には、無線周波回路112から信号線を介して受信された変調信号を復調する。
無線周波回路112は、変調信号の周波数と、例えばミリ波帯の無線周波数との間で周波数変換し、さらに、無線周波数の信号(無線周波信号)の電力増幅及び波形整形などを行う。従って、無線周波回路112は、送信時には、ベースバンド及びMAC回路111から信号線を介して受信した変調信号の周波数変換を行って無線周波信号(例えばWiGigの信号)を生成し、無線周波信号を給電線路を介してアンテナ装置にそれぞれ送る。無線周波回路112は、受信時には、給電線路を介して入力された無線周波信号の周波数変換を行って変調信号を生成し、変調信号を復調のために信号線を介してベースバンド及びMAC回路111に送る。
給電素子121と無線周波回路112との間の給電線120上には、必要に応じて、インピーダンスの整合回路(図示せず)を設けてもよい。
正面アレイ124の複数の無給電素子は、放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成する。図3に示すように、正面アレイ124は、例えば、無給電素子124−1−1〜124−5−1を含む第1の正面サブアレイと、無給電素子124−1−2〜124−5−2を含む第2の正面サブアレイとを含む。複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、放射方向に沿って互いに平行に設けられる。
正面アレイ124の複数の無給電素子は、放射方向に直交する方向(図1のY軸に沿った方向)に沿って長手方向を有する。従って、給電素子121の長手方向と、正面アレイ124の各無給電素子の長手方向とは、実質的に平行になる。
図3に示すように、正面アレイ124の各無給電素子の長手方向の長さをD1とし、幅をD2とする。また、各正面サブアレイの長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子間の距離をD3とする。また、互いに隣接する2つの正面サブアレイは、所定距離D4を有して設けられる。正面アレイ124の各無給電素子の長手方向の長さD1は、給電素子部分121a、121bの長手方向の長さよりも短い。
[1.2.動作]
エンドファイアアンテナであるアンテナ装置の動作について説明する。
複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイが所定幅を有する擬似的なスロット開口(以下、擬似スロット開口という。)を形成するように、互いに実質的に平行に形成される。
各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する無給電素子は互いに電磁的に結合し、各正面サブアレイは放射方向に延在する電気壁として動作する。そして、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間に擬似スロット開口が形成される。このため、給電素子121で電波を送受信するとき、各擬似スロット開口において放射方向に直交する方向に電界が発生し、これに伴い、擬似スロット開口に放射方向に平行な磁流が流れる。従って、給電素子121から放射された電波は、各正面サブアレイ間の各擬似スロット開口に沿って誘電体基板101の表面を放射方向に伝搬し、誘電体基板101の+X方向のエッジからエンドファイア方向に放射される。すなわち、エンドファイアアンテナは、擬似スロット開口を磁流源として動作する。なお、互いに隣接する2つの正面サブアレイのうちの一方の正面サブアレイの無給電素子と、他方の正面サブアレイの無給電素子とは、放射方向に直交する方向で電磁的に結合せず、共振しない。
複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間においてそれぞれ、給電素子121からの電波を磁流として伝搬させる擬似スロット開口を形成するように、所定の間隔で、実質的に互いに平行に配置されたことを特徴としている。
従って、エンドファイアアンテナによれば、各正面サブアレイは電気壁として動作し、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間に擬似スロット開口が形成される。すなわち、エンドファイアアンテナは、例えば、放射方向に延在する導体を複数の無給電素子に分断した構成を有するので、導体長が短くなり、擬似スロット開口に沿って流れる電流を小さくできる。
各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔D3は、2つの無給電素子が互いに電磁的に結合するように、例えばλ/8以下に設定される。また、互いに隣接する2つの正面サブアレイの間隔D4は、例えばλ/10に設定される。さらに、給電素子121と、給電素子121に最も近い無給電素子との間の間隔D5は、これらの素子が互いに電磁的に結合するように設定され、例えば、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔D3と等しい値に設定される。さらに、給電素子121と接地導体123との間隔は、例えば、λ/4に設定される。
また、各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔D3をできるだけ小さく設定することにより、放射方向に隣接する無給電素子どうしが誘電体基板101の表面上の自由空間を介して強く電磁的に結合し、誘電体基板101内の電気力線の密度を低下させることができるので、誘電体基板101による誘電体損の影響を小さくできる。このため、従来技術に比較して、高利得特性を得ることができる。
さらに、エンドファイアアンテナによれば、無給電素子をより小さく形成することで、無給電素子上に生じる電流を小さくできる。また、各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔D3を狭くすることで、誘電体基板101による誘電体損を緩和できる。これにより、エンドファイアアンテナを小型化でき、高利得特性を得ることができる。
従って、エンドファイアアンテナによれば、空間での伝搬損失が比較的大きいミリ波帯などの周波数帯で通信する無線通信装置の電力効率を上げることができる。
なお、図1では、正面アレイ124は2つの正面サブアレイを備えたが、これに限定されず、複数の擬似スロット開口を形成するように配置された3個以上の正面サブアレイを備えればよい。なお、各正面サブアレイのエンドファイア方向の長さを長くするほど(無給電素子の個数を増やすほど)、垂直面(XZ平面)内のビーム幅は狭くなる。また、正面サブアレイの数を増やすほど、+X方向のエッジにおいて等位相面が広く広がり、水平面(XY平面)内のビーム幅は狭くなる。すなわち、正面サブアレイの長さ及び個数によって、垂直面及び水平面内のビーム幅を独立に制御できる。
正面アレイの複数の正面サブアレイは、図9及び図10などに示すように、互いに隣接する2つの正面サブアレイにおいて、一方の正面サブアレイの各無給電素子の位置が、他方の正面サブアレイの各無給電素子の位置とは互い違いになるように設けられもよい。
[1.3.効果]
エンドファイアアンテナでは、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置する。従って、図1のアンテナ装置では、給電素子121を誘電体基板101上に形成し、正面アレイ124の各無給電素子を誘電体基板102上に形成し、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置するように、誘電体基板101を誘電体基板102上に固定する。無線通信回路(無線周波回路112、ベースバンド及びMAC回路111)は、給電素子121等とともに、誘電体基板101上に一体化されたパッケージ基板として構成される。従って、さまざまな放射パターン(水平面及び垂直面のビーム幅など)を有する複数のアンテナ装置が必要である場合においても、誘電体基板102上の正面アレイ124の各無給電素子の配列のみを変更すればよい。1つの誘電体基板101(パッケージ基板)を、異なる配列の無給電素子を含む正面アレイ124が形成されたさまざまな誘電体基板102と組み合わせることで、アンテナ装置の放射パターンをカスタマイズすることができる。パッケージ基板を変更することが不要となるので、パッケージ基板の製造コストを削減することができる。
また、アンテナ装置の製造時に限らず、アンテナ装置のユーザが、1つの誘電体基板101を、異なる配列の無給電素子を含む正面アレイ124が形成されたさまざまな誘電体基板102と組み合わせることで、アンテナ装置の放射パターンをカスタマイズしてもよい。
図1のアンテナ装置によれば、製造コストの増大を抑えながら、さまざまな放射パターンのうちの任意のものを有するように製造することができる。図1のアンテナ装置によれば、異なる放射パターンが必要な場合であっても共通のパッケージ基板を使用できるので、アンテナ装置及びパッケージ基板の製造コストを安くすることができる。
[1.4.変形例]
なお、図1では、給電素子121としてダイポールアンテナを用いた場合を例示したが、本開示に係る実施形態はこれに限定されない。誘電体基板を含む面(X−Y面)で水平偏波を持ち、1つの放射方向(+X方向)を有するアンテナであれば、第1の実施形態で説明した内容は、利用可能である。そのため、給電素子として例えば逆Fアンテナを用いても、図1のアンテナ装置と同様に動作するアンテナ装置を実現できる。
また、アンテナ装置は、時分割などにより、電波の送信及び受信の両方に使用されてもよい。また、アンテナ装置は、誘電体基板101,102上に複数のエンドファイアアンテナ(複数の給電素子及び複数の正面アレイ)を備えてもよい。この場合、複数のエンドファイアアンテナのうちの一方が電波の送信に使用され、他方が電波の受信に使用されてもよい。
[2.第2の実施形態]
以後の実施形態では、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態と一致する点等については、簡略化のため説明を省略する。
給電素子と無給電素子との相対的な位置関係が、エンドファイアアンテナの指向性を決める一つの要因となる。そのため、これら両者の位置関係は重要である。何らかの電子機器においてエンドファイアアンテナを実際に用いる場合には、アンテナ以外の電子部品及び回路等が、アンテナの近傍に設置される場合がある。この場合、それら電子部品及び回路配線が無給電素子として作用し、エンドファイアアンテナの指向性に影響を及ぼす場合がある。また、導体パターンの形状、及び誘電体基板の形状などによっても、エンドファイアアンテナの指向性が変化してしまう場合がある。
第2の実施形態では、周囲の導体及び誘電体からの影響を受けにくくするように構成されたアンテナ装置について説明する。
[2.1.構成]
図4は、第2の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。図5は、図4の側方アレイ125を示す拡大図である。
図4のアンテナ装置は、図1のアンテナ装置の構成に加えて、誘電体基板102上において、給電素子121から見て放射方向以外の方向(図4の−Y方向及び+Y方向)にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイ125,126を備える。
図4のアンテナ装置は、給電素子121から放射方向に向かう基準軸に対して一方の側に設けられた第1の側方アレイ125と、基準軸に対して他方の側に設けられた第2の側方アレイ126とを備える。各側方アレイ125,126の複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列している。給電素子121及び正面アレイ124から(すなわち、正面アレイ124の各無給電素子の−Y方向の端部から)側方アレイ125までの距離D11は、給電素子121及び正面アレイ124から(すなわち、正面アレイ124の各無給電素子の+Y方向の端部から)側方アレイ126までの距離D12に実質的に等しい。
給電素子121及び正面アレイ124から各側方アレイ125,126までの距離D11,D12は、例えば、正面アレイ124の各無給電素子間の距離程度の長さ又はそれ以上の長さに構成される。
各側方アレイ125,126の各無給電素子は、当該側方アレイの長手方向に沿って長手方向を有する。図5では、側方アレイ125は無給電素子125−1〜125−4を含む。図5の各無給電素子125−1〜125−4の長手方向の長さをD21とし、幅をD22とする。また、側方アレイ125の長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子間のギャップの長さをD23とする。側方アレイ126の各無給電素子もまた、図5の側方アレイ125の各無給電素子と同様に構成される。各側方アレイ125,126において、当該側方アレイの長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子の長手方向の長さD21×2と、2つの無給電素子間のギャップの長さD23との和は、例えば、給電素子121の動作波長λの半分未満である(2×D21+D23<λ/2)。この場合、各側方アレイ125,126の各無給電素子が給電素子121の動作波長λで共振することを抑制することができる。
なお、各側方アレイ125,126の各無給電素子の寸法及び配置は、図5に示すもの(2×D21+D23<λ/2)に限定されない。各側方アレイ125,126の各無給電素子が給電素子121の動作波長λで共振することを抑制できるものであれば、他の長さの組み合わせであっても良い。
なお、エンドファイアアンテナの両側の側方アレイ125,126間の距離D13は、例えば、給電素子121の動作波長λの略1.5倍以上に構成される。この場合、給電素子121と各側方アレイ125,126の各無給電素子とが電磁的に結合してアンテナ装置の性能低下が生じることを防ぐことができる。
[2.2.動作]
側方アレイ125,126の動作について説明する。
無線周波回路112から出力された無線周波信号は、給電線120を経由し、給電素子121に給電される。給電素子121が給電により励振されると、給電素子121の周囲及び正面アレイ124の各無給電素子の周囲に電界が発生する。この電界は、正面アレイ124の各無給電素子間のギャップに沿って放射方向(+X方向)に伝搬し、電波となって放射する成分と、放射方向に直交する方向(+Y方向及び−Y方向)に伝搬する成分(電界E1)とを含む。+Y方向及び−Y方向へ伝搬した電界E1は、側方アレイ125,126の無給電素子に到達する。
側方アレイ125に到達した電界E1は、側方アレイ125の各無給電素子を励振させることで、新たに、側方アレイ125の長手方向に沿った方向(図4のX軸に沿った方向)へ伝搬する電界E2となる。前述のように、側方アレイ125の各無給電素子の寸法は、図5を参照して説明した条件(2×D21+D23<λ/2)を満たすので、側方アレイ125の各無給電素子が−Y方向に再放射する電波は、非常に小さく、無視できる。さらに、電界E1は、側方アレイ125よりも−Y方向へ進行する前に、電界E1と直交する電界E2へと変化するので、電界E1は、側方アレイ125の各無給電素子により大きく減衰され、側方アレイ125より−Y方向へ広がらない。
同様に、側方アレイ126に到達した電界E1は、電界E1と直交する電界E2へと変化するので、電界E1は、側方アレイ126の各無給電素子により大きく減衰され、側方アレイ126より+Y方向へ広がらない。
[2.3.効果]
このように、エンドファイアアンテナから放射方向に直交する方向(−Y方向及び+Y方向)に伝搬する電界の位相差を抑制するために、エンドファイアアンテナの−Y方向及び+Y方向に対称に側方アレイ125,126を配置した。これにより、−Y方向及び+Y方向に伝搬する電界の位相差を抑制することができ、その結果、放射ビーム方向の傾きを抑制することができる。
[2.4.変形例]
図6は、第2の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。図6のアンテナ装置は、図4の側方アレイ125,126に代えて、複数の側方サブアレイをそれぞれ含む側方アレイ125A,126Aを備える。
各側方アレイ125A,126Aの複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の側方サブアレイを構成する。図6では、側方アレイ125Aは、実質的に放射方向に沿って互いに平行に設けられた、3つの側方サブアレイを含む。また、図6では、側方アレイ126Aは、実質的に放射方向に沿って互いに平行に設けられた、3つの側方サブアレイを含む。
各側方サブアレイにおいて、各無給電素子の寸法及び配置は、図4を参照して説明した内容と同じであるため説明を省略する。
各側方アレイ125A,126Aの複数の側方サブアレイは、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けられている。このように、各側方サブアレイの各無給電素子を配置することにより、電界E1が側方アレイ125Aより−Y方向へ広がること、及び、電界E1が側方アレイ126Aより+Y方向へ広がることを、複数の側方サブアレイを持たない場合に比較して、より確実に抑制することができる。
各側方アレイ125A,126Aにおいて、互いに隣接する2つの側方サブアレイは、所定距離Ldを有して設けられる。この距離Ldは、プリント回路基板のパターン形成技術により製造可能な範囲内で、できるだけ小さく設定される。側方サブアレイ間の距離Ldが小さいほど、電界の漏洩を防ぐ効果が高まるためである。例えば、側方サブアレイ間の距離Ldは、側方アレイ125A,126Aの各無給電素子の幅D22と同程度に設定される。
以下、第2の実施形態の他の変形例について説明する。
上記の説明では、側方アレイの各無給電素子をプリント回路基板の片層のみに実装する場合に限定されず、側方アレイの各無給電素子をプリント回路基板の両側、あるいは、中間層等に設けてもよい。
また、側方アレイの各無給電素子は、複数の無給電素子を略直線上に配置した場合の例を記載したが、本開示に係る実施形態はこれに限定されるものではない。側方アレイの各無給電素子を曲線状に配置してもよい。アンテナ装置からの電界の影響が広がる範囲を抑制する、あるいは、左右への電界の広がりを対称とするものであれば、側方アレイの各無給電素子の配置は特に限定するものではない。例えば、側方アレイの各無給電素子を、放射方向(+X方向)と一定の角度を有して、略直線状に配置するものであってもよい。
また、図4及び図6では、側方アレイの各無給電素子のうち、最も−X側にある無給電素子が接地導体123と接するように図示しているが、接地導体123から離れて設置してもよい。同様に、側方アレイの各無給電素子のうち、最も+X側にある無給電素子については、誘電体基板102の+X側のエッジに達する(接する)ように図示しているが、必ずしもエッジに達する(接する)必要はない。
なお、図6のアンテナ装置では、側方サブアレイ間の距離Ldは、無給電素子の幅D22と同程度に設定したが、この距離Ldは他の任意の長さに設定可能である。
また、図6では、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けたが、ギャップの位置は互い違いになっていなくてもよい。複数の側方サブアレイにおいて、無給電素子間のギャップの位置がすべて同じであってもよく、すべて互いに異なっていてもよい。
また、図6では、側方アレイはそれぞれ3つの側方サブアレイを含んでいたが、2つ又は4つ以上の側方サブアレイを含んでいてもよい。ただし、側方サブアレイの個数が多いほど、アンテナ装置の放射ビームの方向は、所望の放射方向(+X方向)から傾くことなく安定すると考えられる。
また、一方の側方アレイの側方サブアレイの個数と、他方の側方アレイの側方サブアレイの個数とは、互いに異なっていてもよい。
[3.第3の実施形態]
[3.1.構成]
図7は、第3の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。図7の無線通信装置は、誘電体基板101,102,103と、誘電体基板101,102,103上に設けられたアンテナ装置、無線通信回路、及び他の回路を備える。図7の正面アレイ124は、図1のように誘電体基板102上に形成されるのではなく、他の誘電体基板103上に形成される。誘電体基板101,103は、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置するように、誘電体基板102に対して固定される。従って、給電素子121及び正面アレイ124は、図1の+X方向に放射方向を有するエンドファイアアンテナとして動作する。例えば、誘電体基板102はマザーボードの基板であり、誘電体基板101,103は、マザーボード上に固定されるドーターカードの基板である。
[3.2.効果]
図7のアンテナ装置によれば、正面アレイ124を誘電体基板103上に形成したことにより、図1のアンテナ装置よりも製造コストの増大を抑えることができる。
[4.第4の実施形態]
[4.1.構成]
図8は、第4の実施形態に係るアンテナ装置を備えた無線通信装置を示す概略図である。図8の無線通信装置は、誘電体基板101A,102,103と、誘電体基板101A,102,103上に設けられたアンテナ装置、無線通信回路、及び他の回路を備える。誘電体基板101Aは、面積が増大していることの他は、図1の誘電体基板101と実質的に同様に構成される。図8の正面アレイ124は、図7の正面アレイ124と同様に誘電体基板103上に形成される。誘電体基板103の面積は誘電体基板101の面積よりも小さく、誘電体基板103は誘電体基板101上に固定される。誘電体基板103は、正面アレイ124の各無給電素子が給電素子121から見て放射方向に位置するように、誘電体基板101に対して固定される。従って、給電素子121及び正面アレイ124は、図1の+X方向に放射方向を有するエンドファイアアンテナとして動作する。例えば、誘電体基板102はマザーボードの基板であり、誘電体基板101は、マザーボード上に固定されるドーターカードの基板であり、誘電体基板103は、誘電体基板103上に固定される基板である。
[4.2.効果]
図8のアンテナ装置によれば、正面アレイ124を誘電体基板103上に形成したことにより、図1のアンテナ装置よりも製造コストの増大を抑えることができる。
[5.第5の実施形態]
[5.1.構成]
図24は、第5の実施形態に係るアンテナ装置を搭載した例示的なタブレット端末装置1を示す斜視図である。図24は、タブレット端末装置1の内部構成がわかるように、その一部を除去して示している。
タブレット端末装置1は、無線通信装置と、無線通信装置を介して送受信される信号を処理する信号処理装置とを備えた電子機器である。この無線通信装置は、アンテナ装置と、アンテナ装置に接続された無線通信回路とを備える。
タブレット端末装置1は、図8のアンテナ装置及び無線通信装置を含む。誘電体基板101上には、無線通信回路(無線周波回路112、ベースバンド及びMAC回路111)が、アンテナ装置の給電素子等とともに実装されている。誘電体基板102上には、ホストシステム回路115が実装されている。誘電体基板103上には、アンテナ装置の正面アレイが形成されている。
誘電体基板101Aは、プリント回路基板上に、例えば、ミリ波帯(30GHz〜300GHz)の電波のうち60GHz帯の電波を送受信する回路を備える。60GHz帯は、例えば、映像及び音声のデータを高速で送受信するWiGig規格等で利用される。
アンテナ装置は、誘電体基板101Aのエッジ付近に、プリント回路基板の導体パターンとして形成されている。アンテナ装置は、送信時には、無線周波回路112から給電線路を介して供給された無線周波信号を、電波として放射する。アンテナ装置は、受信時には、空間を伝搬してきた電波により生じた電流を、受信された無線周波信号として給電線路を介して無線周波回路112に送る。
ベースバンド及びMAC回路111は、高速インターフェースケーブルを介してホストシステム回路115と通信する。
ホストシステム回路115は、ベースバンド及びMAC回路111よりも上位層(アプリケーション層など)の通信回路及び他の処理回路を含む。例えば、ホストシステム回路115は、タブレット端末装置1の画面表示などの動作を制御するCPUなどを含む。
[5.2.効果]
図24のタブレット端末装置1アンテナ装置によれば、製造コストの増大を抑えながらさまざまな放射パターンのうちの任意のものを有するように製造することができる。
[5.3.変形例]
第5の実施形態では、ミリ波帯向けに調整されたアンテナ装置を備えたタブレット端末装置1の例を示したが、使用する周波数は、ミリ波帯に限定されない。
[6.実施例]
以下、図9〜図17を参照して、正面アレイに含まれる無給電素子の配列を変化させたときの、実施形態に係るアンテナ装置のシミュレーション結果について説明する。
図9は、第1の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。図10は、図9のアンテナ装置の上面図である。誘電体基板101上に給電素子、反射素子、及び接地導体を形成し、誘電体基板102上に正面アレイを形成した。誘電体基板101,102の材料として、比誘電率4.6を有するFR4を用いた。誘電体基板101,102の厚さは0.2mmであり、その導体層の厚さは12μmであった。誘電体基板101のXY平面内のサイズは6×1.7mmであり、誘電体基板102のXY平面内のサイズは8×6.6mmであった。
図9のアンテナ装置において、正面アレイは5つの正面サブアレイを含み、各正面サブアレイは2つの無給電素子をそれぞれ含む。
図11は、図9のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図9のアンテナ装置の電力半値幅は63度であった。
図12は、第2の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。図13は、図12のアンテナ装置の上面図である。図12のアンテナ装置において、正面アレイは5つの正面サブアレイを含み、各正面サブアレイは18個の無給電素子をそれぞれ含む。
図14は、図12のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図12のアンテナ装置の電力半値幅は47度であった。
図15は、第3の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。図16は、図15のアンテナ装置の上面図である。図15のアンテナ装置において、正面アレイは7つの正面サブアレイを含み、各正面サブアレイは18個の無給電素子をそれぞれ含む。
図17は、図15のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図15のアンテナ装置の電力半値幅は38度であった。
図11、図14、及び図17を比較すると、正面アレイに含まれる正面サブアレイの個数を増やし、また、各正面サブアレイに含まれる無給電素子の個数を増やすことにより、アンテナ装置のビームを所望方向に強く向けることができる、ということがわかる。
次に、図18〜図23を参照して、正面アレイに含まれる無給電素子の配列を変化させたときの、実施形態に係るアンテナ装置と、給電素子及び正面アレイの無給電素子を同じ誘電体基板上に形成した比較例(従来技術)に係るアンテナ装置とのシミュレーション結果について説明する。
図18は、第4の実施例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。図19は、図18のアンテナ装置の上面図である。図18のアンテナ装置において、正面アレイは5つの正面サブアレイを含み、各正面サブアレイは2、10、又は20個の無給電素子をそれぞれ含む。
図20は、図18のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図20は、各正面サブアレイが20個の無給電素子を含む場合のシミュレーション結果を示す。各正面サブアレイが20個の無給電素子を含むとき、図18のアンテナ装置の電力半値幅は44度であった。また、各正面サブアレイが2個の無給電素子を含むとき、図18のアンテナ装置の電力半値幅は63度であった。また、各正面サブアレイが10個の無給電素子を含むとき、図18のアンテナ装置の電力半値幅は53度であった。
図21は、比較例に係るアンテナ装置を示す斜視図である。図22は、図21のアンテナ装置の上面図である。単一の誘電体基板201上に給電素子、反射素子、接地導体、及び正面アレイを形成した。図21のアンテナ装置において、正面アレイは5つの正面サブアレイを含み、各正面サブアレイは2、10、又は20個の無給電素子をそれぞれ含む。
図23は、図21のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図23は、各正面サブアレイが20個の無給電素子を含む場合のシミュレーション結果を示す。各正面サブアレイが20個の無給電素子を含むとき、図21のアンテナ装置の電力半値幅は40度であった。また、各正面サブアレイが2個の無給電素子を含むとき、図21のアンテナ装置の電力半値幅は50度であった。また、各正面サブアレイが10個の無給電素子を含むとき、図21のアンテナ装置の電力半値幅は46度であった。
図20及び図23を比較すると、アンテナ装置を単一の誘電体基板201上に形成しても、2つの誘電体基板101,102上に形成しても、ほぼ同様の電力半値幅を達成できていることがわかる。
[7.他の実施形態]
以上のように、本開示に係る技術の例示として、第1〜第5の実施形態を説明した。しかしながら、本開示に係る技術は、これらに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、第1〜第5の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以上のように、本開示に係る技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面及び詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本開示に係る技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示の内容は、指向性が求められるアンテナ装置を備えた無線通信装置に利用することが可能である。
1 タブレット端末装置
101,101A,102,103 誘電体基板
111 ベースバンド及びMAC回路
112 無線周波回路
113 電源回路
114 インターフェースコネクタ
115 ホストシステム回路
120 給電線路
121 給電素子
121a、121b 給電素子部分
121c 導体ストリップ
122a,122b 反射素子
123、123a 接地導体
124 正面アレイ
125,125A,126,126A 側方アレイ

Claims (14)

  1. 第1の誘電体基板と、
    第2の誘電体基板と、
    上記第1の誘電体基板上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子と、
    上記第2の誘電体基板上の第1の領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイとを備えたアンテナ装置であって、
    上記第2の誘電体基板は、上記正面アレイの各無給電素子が上記給電素子から見て上記放射方向に位置するように、上記第1の誘電体基板に対して固定され、
    上記正面アレイの複数の無給電素子は、上記放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、上記複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、上記放射方向に沿って互いに平行に設けられたアンテナ装置。
  2. 上記第2の誘電体基板の面積は上記第1の誘電体基板の面積よりも大きく、
    上記第1の誘電体基板は上記第2の誘電体基板上に固定される請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 上記第2の誘電体基板の面積は上記第1の誘電体基板の面積よりも小さく、
    上記第2の誘電体基板は上記第1の誘電体基板上に固定される請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 上記第1及び第2の誘電体基板を固定する第3の誘電体基板をさらに備えた請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 上記アンテナ装置は、上記第2の誘電体基板上において、上記給電素子に対して上記放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイを備え、
    上記各側方アレイの複数の無給電素子は、実質的に上記放射方向に沿って整列した請求項1〜4のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  6. 上記各側方アレイの各無給電素子は、当該側方アレイの長手方向に沿って長手方向を有し、
    上記各側方アレイにおいて、当該側方アレイの長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子の長手方向の長さと、上記2つの無給電素子間のギャップの長さとの和は、上記給電素子の動作波長の半分未満である請求項5記載のアンテナ装置。
  7. 上記各側方アレイの複数の無給電素子は、実質的に上記放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の側方サブアレイを構成し、上記複数の側方サブアレイは、実質的に上記放射方向に沿って互いに平行に設けられた請求項5又は6記載のアンテナ装置。
  8. 上記各側方アレイの複数の側方サブアレイは、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けられた請求項7記載のアンテナ装置。
  9. 上記アンテナ装置は、上記給電素子から上記放射方向に向かう基準軸に対して一方の側に設けられた第1の側方アレイと、上記基準軸に対して他方の側に設けられた第2の側方アレイとを備えた請求項5〜8のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  10. 上記給電素子及び上記正面アレイから上記第1の側方アレイまでの距離は、上記給電素子及び上記正面アレイから上記第2の側方アレイまでの距離に実質的に等しい請求項9記載のアンテナ装置。
  11. 上記給電素子は、上記放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有するダイポールアンテナであり、
    上記正面アレイの複数の無給電素子は、上記放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有する請求項1〜10のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  12. 上記正面アレイの複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイにおいて、一方の正面サブアレイの各無給電素子の位置が、他方の正面サブアレイの各無給電素子の位置とは互い違いになるように設けられた請求項11記載のアンテナ装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載のアンテナ装置と、
    上記アンテナ装置に接続された無線通信回路とを備えた無線通信装置。
  14. 請求項13記載の無線通信装置と、
    上記無線通信装置によって送受信される信号を処理する信号処理装置とを備えた電子機器。
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