JP6340690B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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    • H01Q13/00Waveguide horns or mouths; Slot antennas; Leaky-waveguide antennas; Equivalent structures causing radiation along the transmission path of a guided wave
    • H01Q13/10Resonant slot antennas
    • H01Q13/106Microstrip slot antennas

Description

本開示は、アンテナ装置に関する。
従来のアンテナ装置として、誘電体基板と無給電素子とを有する基地局用アンテナ装置が知られている。この誘電体基板では、一方の面にスロットを設けた接地導体板が形成され、他方の面にストリップ導体が形成される。無給電素子は、接地導体板に対向させて設けられる(例えば、特許文献1参照)。
図15は、特許文献1に記載された基地局用アンテナ装置における無給電素子400の構成を示す平面図である。基地局用アンテナ装置には、方形型の無給電素子400の周辺にスリット401が設けられ、基地局用アンテナ装置の広帯域化を実現している。
特開2002−359517号公報
特許文献1の基地局用アンテナ装置では、無給電素子400の天頂方向(図15の紙面手前方向)に、アンテナの指向性が向いている。特許文献1の技術では、アンテナの指向性を所望の方向(例えば基板水平方向)へチルトさせて、アンテナの利得を維持することは困難であった。
本開示は、上記事情に鑑みてながされたものであって、アンテナの指向性を好適にチルトでき、アンテナの利得を改善できるアンテナ装置を提供する。
本開示の一態様のアンテナ装置は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、給電線から給電され、当該アンテナ装置の使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、前記スリットは、前記導体板における前記第1の端部と直交する第2の端部に形成された、アンテナ装置である。
本開示の別の一態様のアンテナ装置は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、給電線から給電され、当該アンテナ装置の使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、前記スリットの中心部は、前記第1の端部と直交する方向において、前記第1スロット素子の中心部から、当該アンテナ装置の使用周波数の0.08波長以下の電気長を隔てて配置された、アンテナ装置である。
本開示のさらに別の一態様のアンテナ装置は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、給電線から給電され、当該アンテナ装置の使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、前記スリットの前記第1の端部に沿う方向の長さは、当該アンテナ装置の使用周波数の0.016波長以上かつ0.05波長以下の電気長を有する、アンテナ装置である。
本開示によれば、アンテナの指向性を好適にチルトでき、アンテナの利得を改善できる。
実施形態におけるアンテナ装置の構造例を示す分解斜視図 (A)〜(D)実施形態における多層基板の各層におけるパターン構成例を示す平面図 実施形態におけるアンテナ装置のパターンにおけるスリットを含む領域αの一例を示す拡大図 実施形態におけるアンテナ装置の構造例を示すA−A断面図 実施形態におけるスリット無しの場合のアンテナ装置の利得の一例と、スリット有りの場合のアンテナ装置の利得の一例と、を示す模式図 (A)実施形態におけるスリット有りの場合の及びスリット無しの場合のアンテナ放射パターンの解析結果(垂直(XZ)面指向性)の一例を示す模式図、(B)実施形態におけるスリット有りの場合の及びスリット無しの場合のアンテナ放射パターンの解析結果(円錐面指向性(θ=58度))の一例を示す模式図 実施形態における円錐面指向性を説明するための模式図 (A)実施形態におけるスリット無しの場合のアンテナ装置における電流分布の一例を示す模式図、(B)実施形態におけるスリット有りの場合のアンテナ装置における電流分布の一例を示す模式図 実施形態におけるスリット位置を変化させた場合の相対利得の変化例を示す模式図 実施形態におけるスリット長を変化させた場合の相対利得の変化例を示す模式図 実施形態における長さL1とチルト角θとの関係の一例を示す模式図 実施形態における長さL1と利得(最大値により規格化)との関係の一例を示す模式図 実施形態における長さdx2とチルト角θとの関係の一例を示す模式図 実施形態における長さdx1とサイドローブレベルとの関係の一例を示す模式図 特許文献1に記載された基地局用アンテナ装置における無給電素子の構成を示す平面図 携帯端末にアンテナ装置が搭載された場合に想定されるユースケースの一例を示す模式図
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
アンテナ装置を携帯端末に搭載する場合、例えば、図16に示すユースケースが想定される。図16では、携帯端末501を把持するユーザ502が、携帯端末を用いて例えばテレビ装置503に対して制御信号を送信する。この場合、携帯端末内の基板面方向504(基板面と平行な方向)から所定の角度チルト(傾斜)された方向505に指向性を有すると、ユーザの利便性が向上する。また、アンテナ装置の指向性がチルトされると、アンテナ装置の利得が低下する虞がある。
以下の実施形態では、アンテナの指向性を好適にチルトでき、アンテナの利得を改善できるアンテナ装置について説明する。
(実施形態)
本実施形態のアンテナ装置は、例えば、ミリ波帯域の高周波(例えば60GHz)の無線通信回路に用いられ、各種電子部品(例えばアンテナ、半導体チップ)を搭載する。アンテナ装置は、例えばスリット付きのスロットアンテナとして動作する。
図1は、実施形態におけるアンテナ装置10の構成例を示す分解斜視図である。図2(A)〜(D)は、アンテナ装置10の各層におけるパターン構成例を示す平面図である。図3は、アンテナ装置10のパターン104におけるスリット110を含む領域αの一例を示す拡大図である。図4は、図1に示すアンテナ装置10の構成例を示すA−A断面図である。図4では、各基板を組み合わせた状態を示している。
アンテナ装置10は、第1誘電体基板100、第2誘電体基板101、第3誘電体基板102、地導体103、パターン104、放射素子105、反射素子106、給電線107、及びスリット110を備える。つまり、アンテナ装置10は、多層基板を有する。また、パターン104の形状は、例えば平面視において略正方形の形状を有し、金属導体(例えば銅箔)によって構成される。
第1誘電体基板100、第2誘電体基板101、第3誘電体基板102は、比誘電率εr(例えば3.6)の基板である。また、第1誘電体基板100、第2誘電体基板101、及び第3誘電体基板102は、各々略平行に配置される。
図1では、第1誘電体基板100の厚みは、t12(例えば0.02λ)である。第2誘電体基板101の厚みは、t23(例えば0.03λ)である。第3誘電体基板102の厚みは、t34(例えば0.02λ)である。なお、「λ」は、アンテナ装置10の使用周波数に対応する自由空間波長を示す。
本実施形態では、第1誘電体基板100の一面側(+Z側)を第1層(L1層)と称し、第2誘電体基板101の一面側(+Z側)を第2層(L2層)と称する。また、第3誘電体基板102の一面側(+Z側)を第3層(L3層)と称し、第3誘電体基板102の他面側(−Z側)を第4層(L4層)と称する。
図1では、L1層に形成される銅箔パターンの厚みは、t1である。また、L2層に形成される銅箔パターンの厚みはt2である。また、L3層に形成される銅箔パターンの厚みはt3である。また、L4層に形成される銅箔パターンはt4である。銅箔パターンの厚みt1〜t4は、例えば0.004λである。
L1層では、第1誘電体基板100の一面側(+Z側)に、銅箔パターンにより形成された例えば略正方形のパターン104が配置される。パターン104には、スロット型にパターン104の一部が切削されて形成された放射素子105及び反射素子106が設けられる。放射素子105は、第1スロット素子の一例である。反射素子106は、第2スロット素子の一例である。
パターン104は、例えば、X方向において、第1誘電体基板100の中心よりも放射方向と反対側(−X側)に配置される。パターン104から放射された電波は、第1誘電体基板100内に誘導され、第1誘電体基板100内に電波が伝搬される。これにより、+X方向に電波の放射方向(ビーム)が傾く。
放射素子105と反射素子106とは、L1層において略平行に配置されている。また、反射素子106の方が放射素子105よりも長手方向(図1ではY方向)において長い。なお、反射素子106は、放射素子105に対して、所望のアンテナ放射方向(指向性を有する方向)とは反対側(図1では−X側)に配置される。このように、誘電体基板上の導体パターンによりスロットアンテナが形成されている。
放射素子105は、電波を放射する放射器として動作するため、スロット長(図1では放射素子105の長手方向長さ)L2が、略1/2λgに設定される。「λg」は、アンテナ装置10の使用周波数に対応する、基板内の波長短縮効果を考慮した波長を示す。
反射素子106は、反射器として動作するため、放射素子105と反射素子106との間隔dが略1/4λgに設定される。この間隔dが略1/4λgに設定されることで、アンテナの指向性を基板の水平方向(XY方向)又は垂直方向(Z方向)からチルトできる。また、反射素子106のスロット長(図1では反射素子106の長手方向長さ)L3は、放射素子105のスロット長L2より長く、放射素子105に平行する略正方形のパターン104の1辺の長さL1より短く設定される。
放射素子105から第1誘電体基板100における反射素子106側(−X側)の端辺までの長さは、dx1(例えば1.15λg)である。放射素子105から第1誘電体基板100における放射方向(+X側)の端辺までの長さは、dx2(例えば2.89λg)である。
パターン104には、パターン104のY方向端部に、パターン104の一部が切削されたスリット110が形成される。スリット110は、パターン104のY方向端部の一方又は双方に形成される。図1、図2(A)、及び図3では、スリット110は、Y方向両端部に、X方向の同じ位置に対向して形成されることを例示しているが、X方向の異なる位置に、スリット同士が対向せずに形成されてもよい。
スリット110は、X方向において、放射素子105とパターン104の+X方向端部(第1の端部の一例)との間に形成される。X方向において、放射素子105の中心とスリット110の中心との距離(間隔)をdsとすると、ds≧0λに設定され、例えば0λ≦ds≦0.08λに設定される。つまり、間隔dsは、X方向における、放射素子105に対するスリット110の位置(スリット位置)を示している。
スリット110は、Y方向において、放射素子105と重ならないように形成される。スリット110のY方向に沿う長さ(スリット長)をLsとすると、例えば0.016λ≦Ls≦0.05λに設定される。
L2層では、第2誘電体基板101の一面側(+Z側)に、給電線107が設けられる。給電線107は、放射素子105と電磁界的に結合するよう、XY平面の平面視において放射素子105と略直交する位置に配置される。
また、給電線107は、L2層からL3層のスルーホール108を介してL4層に延びており、給電部109に接続される。給電部109は、例えば図示しない外部の基板(例えばマザーボード)に配設されている。
このように、放射素子105は給電素子であり、反射素子106は無給電素子である。よって、給電線107は、複数の放射素子に給電する必要が無く、放射素子105への給電を可能とする長さしか必要としないため、L2層における給電線107の長さを短縮化でき、給電線107による信号損失を抑制できる。
L3層では、第3誘電体基板102の一面側(+Z側)に、地導体103が配置される。地導体103は、第1誘電体基板100に配置されたパターン104と略平行に配置される。
L4層では、第3誘電体基板102の他面側(−Z側)に、電子部品が搭載されてもよい。L4層に電子部品(例えば半導体チップ)が搭載された場合、電子部品とアンテナとしての放射素子105又は反射素子106との間に地導体103が配置される。これにより、電子部品側もアンテナ側も相互に電気的に干渉することを防止でき、アンテナ装置10の信頼性が向上する。
第3誘電体基板102の他面側(−Z側)は、電子部品が実装される第2誘電体基板101の他方の面の一例である。
次に、スリット110の有無によるアンテナ装置の利得について説明する。
図5は、アンテナ装置がスリット110を備えない場合(スリット無しの場合)のアンテナ装置の利得の一例と、アンテナ装置がスリット110を備える場合(スリット有りの場合)のアンテナ装置10の利得の一例と、を示す模式図である。尚、スリットの有無以外の条件は、同じ条件であるとする。
図5では、スリット無しの場合の利得201は7.9(dBi)程度であり、スリット有りの場合の利得202は8.7(dBi)程度である。図5を参照すると、スリット有りの場合の方がスリット無しの場合よりも利得を高くできることが理解できる。
次に、アンテナ装置10のアンテナ放射パターンの解析例について説明する。
図6(A),(B)は、アンテナ装置10が先に例示した寸法に設計された場合に、有限積分法にて解析したアンテナ放射パターンの解析結果の一例を示す模式図である。図6(A),(B)の放射パターンは、主偏波である基板に対して垂直方向の偏波(Eθ成分)の放射パターンを記載している。図6(A),(B)では、ピーク値で規格化して示している(最大0dB)。図6(A),(B)では、スリットの有無以外の条件は、同じ条件であるとする。図6(B)では、例えば、スリットの条件として、ds=0.04λ,Ls=0.39λである。
図6(A)は、基板垂直面(XZ面)の指向性を示す放射パターン204,205を示している。放射パターン204は、スリット有りの場合の放射パターンを示す。放射パターン205は、スリット無しの場合の放射パターンを示す。
図6(A)を参照すると、放射パターン204,205ともに、+Z方向を仰角(チルト角)θ=0度とした場合、θ=略58度であり、+Z方向から基板水平方向(XY方向)へチルトされていることを確認できる。
また、図6(B)は、円錐面(XY面)の指向性を示す放射パターン206,207を示している。放射パターン206は、スリット有りの場合の放射パターンを示す。放射パターン207は、スリット無しの場合の放射パターンを示す。この円錐面指向性は、図7に示すように、ビームチルト方向(θ=58度)における基板水平方向(XY方向)に平行な面140における指向性を示す。
図6(B)を参照すると、放射パターン206,207ともに、放射素子105から放射された電波は、基板水平方向(XY方向)において+X方向の成分を主に有していることが確認できる。また、放射パターン206は放射パターン207よりもY方向への広がりが狭く、X方向への指向性が強り、ビームが絞られていることを確認できる。
次に、アンテナ装置10における電流分布について説明する。
図8(A),(B)は、アンテナ装置10における電流分布の一例を示す模式図である。図8(A)はスリット無しの場合の電流分布特性の一例を示す。図8(B)はスリット有りの場合の電流分布特性の一例を示す。図8(A),(B)では、スリットの有無以外は、同じ条件であることを想定する。図8(B)では、例えば、スリットの条件として、ds=0.04λ,Ls=0.39λである。
図8(A),(B)では、給電点120から給電した場合の電流分布を示し、白い部分は相対的に電流値が高く、黒い部分は相対的に電流値が低いことを示している。給電点120は、給電線107に含まれる所定点に対応する。
図8(A)のスリット無しの場合、放射素子、反射素子、及びパターンからの放射電波が合成され、放射パターンが形成される。
図8(B)のスリット有りの場合、図8(A)の場合に比べて、パターン領域βの範囲の±Y方向において、広範囲で電流値が高いことが確認できる。このように、±Y方向において広い範囲で電流値が高いため、図8(B)のスリット有りの場合は、図8(A)スリット無しの場合に比べて、実効的な開口面積が大きくなり、XY面のビームが絞られる。その結果、図8(B)のスリット有りの場合において高い利得を得ることができる。
次に、間隔dsを変化させた場合のアンテナ性能の変化例について説明する。
図9は、放射素子105の中心とスリット110の中心との間隔dsを変化させた場合の相対利得の変化例を示す模式図である。図10では、スリット長Lsを変化させた場合の相対利得の変化例を示す模式図である。図9では、間隔dsを波長比(λ)で示している。図10では、スリット長Lsを波長比(λ)で示している。図9及び図10では、相対利得の基準として、スリット無しの場合を0dBとしている。
図9を参照すると、間隔dsが約−0.005λ以上0.09λ以下の範囲(放射素子105の中心より−X方向をマイナス値とする)において、相対利得が0dB以上となり、スリット無しの場合と比較してアンテナの利得が高くなることが理解できる。よって、間隔dsは、例えば、0λ以上0.08λ以下の範囲の値において設定される。この場合、相対利得は0.2dB以上となり、アンテナの利得を好適に改善できる。
図10を参照すると、スリット長Lsが約0.01λ以上0.05λ以下の範囲において、相対利得が0dB以上となり、スリット無しの場合と比較してアンテナの利得が高くなることが理解できる。また、スリット長Lsが約0.05λよりも大きい場合、放射素子105とスリット110とが重なる可能性がある。よって、スリット長Lsは、例えば、0.016λ以上0.05λ以下の範囲の値に設定される。この場合、相対利得は0.2dB以上となり、アンテナの利得を好適に改善できる。
次に、長さL1を変化させた場合のアンテナ性能の変化例について説明する。
図11は、パターン104の1辺の長さL1を変化させた場合のチルト角の変化例を示す模式図である。図12は、パターン104の1辺の長さL1を変化させた場合の利得の変化例を示す模式図である。なお、図12の縦軸では、計測対象の利得を最大利得により除算することにより規格化しており、利得の相対値を示している。
図11を参照すると、長さL1が1.47λg以上1.8λg以下の範囲において、比較的大きな所定のチルト角(例えば50度〜60度)となることが確認できる。図12を参照すると、L1=約1.51λgの場合に最大利得となることが確認できる。
従って、長さL1を調整することで、チルト角θを角度に調整できる。例えば、図16に示した携帯端末501にアンテナ装置10を搭載した場合を想定し、所望のチルト角θを50〜60度とする。この場合、長さL1が1.47λg以上1.8λg以下に設定されることで、所望のチルト角を高精度に得ることができる。
次に、長さdx2を変化させた場合のアンテナ性能の変化例について説明する。
図13は、放射素子105から第1誘電体基板100における放射方向(+X側)の端辺までの長さdx2とチルト角θとの関係の一例を示す模式図である。
図13を参照すると、長さdx2が長くなる程、チルト角が大きくなることが確認できる。また、長さdx2が1.8λgより小さくなると、チルト角は50度以下となる。
このように、長さdx2を調整することで、チルト角θを調整できる。例えば、図16に示した携帯端末501にアンテナ装置10を搭載した場合を想定し、所望のチルト角θを50〜60度とする。この場合、長さdx2が1.8λg以上に設定されることで、所望のチルト角を高精度に得ることができる。
次に、長さdx1を変化させた場合のアンテナ性能の変化例について説明する。
図14は、放射素子105から第1誘電体基板100における反射素子106側(−X側)の端辺までの長さdx1とサイドローブレベルとの関係の一例を示す模式図である。ここで、メインローブは、指向性が最も強い方向の電波の放射成分を示す。サイドローブは、指向性が2番目以降に強い方向の電波の放射成分を示す。
図14では、メインローブレベル(メインローブの放射レベル)とサイドローブ(サイドローブの放射レベル)との差をデシベル(DB)表記している。
図14を参照すると、長さdx1が長くなる程、サイドローブレベル126が大きくなることが確認できる。長さdx1が1.75λg以下の場合、サイドローブレベルは約−10dBとなる。図14におけるサイドローブレベルが小さい程、メインローブ125方向の利得が大きくなる。
このように、長さdx1を調整することで、サイドローブレベルを調整できる。
アンテナ装置10によれば、パターン104のX方向において、放射素子105と+X方向端部との間に、パターン104が設けられることで、パターン104における放射方向(+X側)に電流を広く分布できる。これにより、アンテナの指向性を好適にチルトでき、チルトに伴うアンテナの利得を改善できる。また、スリット110が設けられることで、パターン104において電流が流れる経路を増大でき、広帯域化できる。
また、スリット110がパターン104のY方向端部に設けられることで、例えば、放射素子105とスリット110と+X方向端部との間で、高周波電流を留め易くなり(図8(B)のパターン領域β参照)、アンテナの指向性及び利得を更に改善できる。
また、スリット110がパターン104のY方向両端部に対向して設けられることで、例えば、Y方向における対称性に優れ、+X方向への電波放射精度を向上できる。また、2つのスリット110によりビームが絞られ、円錐面指向性が絞られ、アンテナの指向性を強くできる。
また、例えば、基板垂直方向(Z方向)よりも基板水平方向(XY方向)に近いビームチルト(例えばチルト角50度〜60度)を実現できる。
また、例えば、放射素子105への電磁界的な結合により給電するので、給電線107を短くできる。従って、給電線107における伝送損失を低減でき、アンテナ性能を向上できる。更に、導体線路の長さによる影響は、高周波通信である程受けやすいが、アンテナ装置10をミリ波通信に適用することで、損失の少ない高周波通信を実現できる。
また、例えば、−Z方向への電波の放射を防止するために反射板として機能する地導体103を、多層基板内に設けることができる。従って、誘電体基板以外に別部材として反射板を設ける必要がなく、アンテナ装置10の構成が簡素化できる。
また、例えば、L4層に電子部品(例えばチップ部品、IC(Integrated Circuit))を実装することで、アンテナと電子部品との間にグランドとして機能する地導体103が配置される。これにより、アンテナと電子部品との電気的干渉を抑制することができる。従って、電気的な特性を良好に保ち、容易にモジュール化できる。
また、アンテナ装置10は、送信装置側ではなく、受信装置側に搭載されてもよい。
なお、本開示は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、パターン104において、放射素子105、反射素子106が形成されることを説明したが、更に導波素子が形成されてもよい。導波素子は、第3スロット素子の一例である。
導波素子は、放射素子105、反射素子106と同様に、スロット型にパターン104から切削されて形成される。また、導波素子は、放射素子105と略平行に、放射素子105から反射素子106と反対側(図1では+X側)に、放射素子105から所定の距離(例えば略1/4λg)隔てて配置される。また、導波素子の電気長は、放射素子105の電気長より短く形成される。また、反射素子106及び導波素子は、複数形成されてもよい。
導波素子を備えることで、基板水平方向(XY平面)における指向性を更に良好にできる。
(本開示の一態様の概要)
本開示の第1のアンテナ装置は、
誘電体基板と、
前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、
給電線から給電され、当該アンテナ装置の使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、
前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、
前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、
前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、
を備える。
また、本開示の第2のアンテナ装置は、第1のアンテナ装置であって、
前記スリットは、前記導体板における前記第1の端部と直交する第2の端部に形成される。
また、本開示の第3のアンテナ装置は、第2のアンテナ装置であって、
前記スリットは、前記導体板における前記第2の端部の双方に、対向して形成される。
また、本開示の第4のアンテナ装置は、第1ないし第3のいずれか1つのアンテナ装置であって、
前記スリットの中心部は、前記第1の端部と直交する方向において、前記第1スロット素子の中心部から、当該アンテナ装置の使用周波数の0.08波長以下の電気長を隔てて配置される。
また、本開示の第5のアンテナ装置は、第1ないし第4のいずれか1つのアンテナ装置であって、前記スリットの前記第1の端部に沿う方向の長さは、当該アンテナ装置の使用周波数の0.016波長以上かつ0.05波長以下の電気長を有する。
本開示は、アンテナの指向性を好適にチルトでき、アンテナの利得を改善できるアンテナ装置等に有用である。
10 アンテナ装置
100 第1誘電体基板
101 第2誘電体基板
102 第3誘電体基板
103 地導体
104 パターン
105 放射素子
106 反射素子
107 給電線
108 スルーホール
109 給電部
110 スリット
120 給電点
501 携帯端末
502 ユーザ
503 テレビ装置
504 基板面方向
505 チルトされた方向

Claims (4)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、
    給電線から給電され、使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、
    前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、
    前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、
    前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、
    前記スリットは、前記導体板における前記第1の端部と直交する第2の端部に形成された、アンテナ装置。
  2. 請求項に記載のアンテナ装置であって、
    前記スリットは、前記導体板における前記第2の端部の双方に、対向して形成された、アンテナ装置。
  3. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、
    給電線から給電され、使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、
    前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、
    前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、
    前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、
    前記スリットの中心部は、前記第1の端部と直交する方向において、前記第1スロット素子の中心部から、当該アンテナ装置の使用周波数の0.08波長以下の電気長を隔てて配置された、アンテナ装置。
  4. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の面に配置された導体板と、
    給電線から給電され、使用周波数の略1/2波長の電気長を有し、前記導体板に形成された第1スロット素子と、
    前記第1スロット素子より長い電気長を有し、前記第1スロット素子から電気長略1/4波長の間隔を隔てて、前記第1スロット素子と略平行に前記導体板に形成された第2スロット素子と、
    前記第1スロット素子と、前記第1スロット素子に対して前記第2スロット素子とは反対側に位置する前記導体板の第1の端部と、の間に、前記導体板に形成されたスリットと、
    前記導体板から所定の間隔を隔てて、前記導体板と略平行に配置された地導体と、を備え、
    前記スリットの前記第1の端部に沿う方向の長さは、当該アンテナ装置の使用周波数の0.016波長以上かつ0.05波長以下の電気長を有する、アンテナ装置。
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