JP6386403B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
メタマテリアルは、金属や誘電体等が周期的に配列された構造である。メタマテリアルは、特定の周波数帯域の電磁波を反射し、それ以外の周波数帯域の電磁波を透過する周波数特性を有する。したがって、周波数特性の異なる複数のメタマテリアルがホーンアンテナの壁面に適用されることにより、アンテナのマルチバンド化が実現される。
アンテナ装置1は、主にマイクロ波以上の周波数帯の電磁波を送信または受信するために用いられる。
ホーン部2は、給電部3の先端側に設けられている。ホーン部2は、ホーン2a及びアンテナ開口部2bを備える。
ホーン2aは、横断面形状が長方形であり、X方向に向かうに従って、X軸に垂直な面の面積が漸次拡大した四角錐台状に形成されている。ホーン2aは、壁面がメタマテリアルで形成されている。ホーン部2の壁面の接合部には、金属部7が配置されている。
給電導波管3aは、先端側がホーン2aの基端側に接続されている。給電導波管3aは、壁面がホーン2aと同一のメタマテリアルで構成されている。
励振線5は、例えば細長い円柱状に形成され、ケーブル4の中心導体に電気的に接続されると共に、その先端側が給電導波管3aの内部空間内に突出している。励振線5は、ケーブル4を介して不図示の送信機から高周波信号が給電されると、励振線5とグランド板6との間に高周波の電圧が印加される。これにより、アンテナ装置1は、電磁波(例えばマイクロ波)を外部に放射する。また、励振線5は、外部から電磁波を受信すると、受信した給電導波管3a内の電磁波をケーブル4に向けて出力する。なお、励振線5は、複数種の周波数帯域の電磁波を大気中へ放射する周波数共用素子であってもよい。
グランド板6は、給電部3の上面に設けられており、給電導波管3aのグランド板である。
メタマテリアル100は、誘電体110及び導体パターン120を備える。
例えば、誘電体110は、プリント基板である。例えば、誘電体110は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。
導体パターン120は、金属のループ素子である。例えば、導体パターン120は銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
以下に、本実施形態におけるアンテナ装置1の実施例1について説明する。
図5は、実施例1におけるアンテナ装置の給電部3Aを示す図である。
図5に示すように、実施例1の給電部3Aは、給電導波管3a、ケーブル4、励振線5、グランド板6及び金属部7を備える。給電導波管3aの壁面は、メタマテリアル100が複数配置されている。
メタマテリアル100は、誘電体110及び導体パターン120を備えている。誘電体110は、厚さ1.6mm、比誘電率2.6のプリント基板である。導体パターン120は、厚さ1.0mmであり、誘電体110であるプリント基板上に形成されている。
以下に、本実施形態におけるアンテナ装置1の実施例2について説明する。
図8は、実施例2におけるアンテナ装置1Bの構成例を示す図である。図8(a)は、実施例2におけるアンテナ装置1Bの斜視図である。図8(b)は、実施例2におけるアンテナ装置の側面図である。アンテナ装置1Bは、寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されている。寸法の異なるホーンアンテナの各々は、反射面である壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。したがって、アンテナ装置1Bは、マルチバンド特性を備えている。
アンテナ装置1Bは、ホーン部2B、給電部3B及び金属部7を備える。
給電導波管40aは、給電導波管40bの中に包含されている。また、給電導波管40aの先端側である開口面が、給電導波管40bの先端側である開口面と揃うように配置されている。すなわち、給電部3Bは、給電導波管40a及び給電導波管40bを入れ子状に備えている。給電導波管40a及び給電導波管40bとの各々は、上面が共通のグランド板6である。
給電導波管40a及び給電導波管40bの各々は、壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。すなわち、給電導波管40a及び給電導波管40bの各々は、壁面を構成するメタマテリアルによって、それぞれ異なった周波数帯域に属する電磁波を反射する。したがって、ホーン20a及び給電導波管40aとホーン20b及び給電導波管40bとの各々は、それぞれ異なった周波数帯域の電磁波を送信または受信するホーンアンテナとして構成される。上述したように、アンテナ装置1Bは、それぞれ寸法の異なるホーンアンテナが入れ子状に構成されている。給電導波管40bには、メタマテリアルの不連続な箇所に金属部7が連続に配置されている。例えば、金属部7は、幅が2mm又は3mmである。
図9(a)は、実施例2における給電部3Bの斜視図である。図9(b)は、実施例2における給電部3Bの側面図である。
メタマテリアル200は、誘電体210及び導体パターン220を備えている。例えば、誘電体210は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。例えば、導体パターン220は、銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
メタマテリアル300は、誘電体310及び導体パターン320を備える。例えば、誘電体310は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。例えば、導体パターン320は、銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
なお、上述したように、給電導波管40a及び給電導波管40bの各々の壁面のメタマテリアル200、メタマテリアル300は、それぞれ異なる周期配列構造である。
図12に示すように、例えばピーク方向(放射方向)を0度としたとき、アンテナ装置1Bの放射パターンは、±90度においてサイドローブが低減している。−90度付近の位置のサイドローブにおいて、金属部7の幅が2mmであるアンテナ装置1Bは、従来のアンテナ装置と比較して約0.7dBの電磁波の強度を低減することできた。−90度付近の位置のサイドローブにおいて、金属部7の幅が3mmであるアンテナ装置1Bは、従来のアンテナ装置と比較して約1.8dBの電磁波の強度を低減することできた。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
2 ホーン部
3 給電部
2a ホーン
3a 給電導波管
4 ケーブル
5 励振線
6 グランド板
7 金属部
100 メタマテリアル
110 誘電体
120 導体パターン
Claims (7)
- 予め決められた周波数帯域の電磁波のみを反射するメタマテリアルで形成された反射面と、
前記反射面においてメタマテリアルが不連続である箇所、に配置された金属部と、
を備えるアンテナ装置。 - 前記金属部は、連続に配置される請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記金属部は、周期的に配置される請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記反射面は、壁面である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
- 前記金属部は、前記壁面の接合部に配置される請求項4に記載のアンテナ装置。
- 前記金属部は、前記周波数帯域の波長の整数分の1である寸法の金属が周期的に配列される請求項3に記載のアンテナ装置。
- 開口を有するホーンと前記ホーンに連通した給電導波管とを有する寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されたアンテナ装置であって、
前記反射面である前記ホーンアンテナの各々の壁面が、前記周波数帯域が異なる前記メタマテリアルで形成される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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