JP2016181747A - アンテナ装置 - Google Patents

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篤也 安藤
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Abstract

【課題】メタマテリアルを備えた、サイドローブがより低減されたアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置1は、予め決められた周波数帯域の電磁波のみを反射する、誘電体及び不連続な導体パターンを周期配列するメタマテリアルで形成された反射面を、接合部である金属部7以外に、給電部3の給電導波管3a及びホーン部2のホーン2aの壁面に備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末等の無線装置の普及に伴い、通信に使用される周波数帯が増加している。したがって、無線装置に内蔵されるアンテナは、複数の周波数帯で動作する必要がある。また、無線装置の小型化に応じて、複数の周波数帯で動作するアンテナをできるだけ小さいスペースに配置されることが要求される。そのため、1つのアンテナが複数の動作帯域(マルチバンド特性)を有することが要求されている(非特許文献1)。
マルチバンド特性を有するアンテナとして、壁面がメタマテリアルで形成された複数のホーンアンテナを入れ子状に構成したホーンアンテナが提案されている(非特許文献2)。
メタマテリアルは、金属や誘電体等が周期的に配列された構造である。メタマテリアルは、特定の周波数帯域の電磁波を反射し、それ以外の周波数帯域の電磁波を透過する周波数特性を有する。したがって、周波数特性の異なる複数のメタマテリアルがホーンアンテナの壁面に適用されることにより、アンテナのマルチバンド化が実現される。
長 敬三、山口 良、蒋 恵玲、「次世代移動通信システム実現に向けた基地局・端末アンテナ技術」、電子情報通信学会論文誌B、vol.J91-B、No.9、pp.886-900、2008年9月 H. So、A. Ando、and T. Sugiyama、「Dual-Band Nested Waveguide Antenna Employing Frequency-Selective Surfaces」、Proc. IEEE AP-S、July 2014
しかしながら、非特許文献2に記載されたアンテナ装置は、有限の周期で且つ不連続面を有する構造であるため、メタマテリアルの反射特性を十分に得られない場合がある。図13は、非特許文献2に記載されたアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す図である。図13において、実線がメタマテリアルを用いた非特許文献2のアンテナ装置の水平面内放射パターンを示し、点線がメタマテリアルを用いない従来のアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す。図13に示すように、非特許文献2に記載されたアンテナ装置は、従来のアンテナ装置と比較して信号が漏洩しサイドローブが増大する場合がある。サイドローブが増大すると、メインローブの方向(+X方向)以外への不要放射が増大するため、他の無線装置への与干渉を増大させてしまう場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、メタマテリアルを備えたアンテナ装置であって、サイドローブがより低減されたアンテナ装置を提供することである。
本発明の一態様は、予め決められた周波数帯域の電磁波のみを反射するメタマテリアルで形成された反射面と、前記メタマテリアルが不連続な前記反射面に配置された金属部と、を備えるアンテナ装置である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記金属部は、連続に配置される。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記金属部は、周期的に配置される。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記反射面は、壁面である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記金属部は、前記壁面の接合部に配置される。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記金属部は、前記周波数帯域の波長の整数分の1である寸法の金属が周期的に配列される。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、開口を有するホーンと前記ホーンに連通した給電導波管とを有する寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されたアンテナ装置であって、前記反射面である前記ホーンアンテナの各々の壁面が、前記周波数帯域が異なる前記メタマテリアルで形成される。
以上説明したように、本発明によれば、メタマテリアルを備えたアンテナ装置であって、サイドローブがより低減されたアンテナ装置を提供することができる。
本実施形態におけるアンテナ装置1の構成の第1の例を示す図である。 本実施形態におけるアンテナ装置1の構成の第2の例を示す図である。 本実施形態におけるメタマテリアル100の一例を示す図である。 本実施形態におけるメタマテリアル100がホーン2a又は給電導波管3aの壁面に複数配置されていることを示す図である。 本実施形態の実施例1示す図である。 本実施形態の実施例1の給電部3Aにおける給電導波管3a及びメタマテリアル100の寸法を説明する図である。 本実施形態の実施例1におけるアンテナ装置の2.0GHzにおける水平放射パターンを示す図である。 本実施形態の実施例2におけるアンテナ装置1Bの構成例を示す図である。 本実施形態の実施例2の給電部3Bにおける給電導波管40a及び給電導波管40bの各辺の長さを説明する図である。 本実施形態の実施例2におけるアンテナ装置1Bの給電導波管40aのメタマテリアル200の寸法を説明する図である。 本実施形態の実施例2におけるアンテナ装置1Bの給電導波管40bのメタマテリアル300の寸法を説明する図である。 本実施形態の実施例2におけるアンテナ装置1Bの2.0GHzおける放射パターンを示す図である。 従来のアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す図である。
以下、本発明の実施形態におけるアンテナ装置を、図面を参照して説明する。
本実施形態のアンテナ装置1は、予め決められた周波数帯域の電磁波のみを反射する複数のメタマテリアルで形成された反射面を備える。アンテナ装置1は、メタマテリアルが不連続となる箇所の反射面に配置された金属を備える。例えば、アンテナ装置1は、メタマテリアル同士の隙間に配置された金属を備える。以下に示す実施形態において、メタマテリアルで形成された反射面とは、アンテナ装置1の壁面である。なお、以下に示す実施形態において、アンテナ装置1がホーンアンテナである場合について説明する。
図1は、本実施形態におけるアンテナ装置1の構成の一例を示す図である。図1(a)は、本実施形態におけるアンテナ装置1の斜視図を示す。図1(b)は、本実施形態におけるアンテナ装置1の側面図を示す。なお以降の説明に用いる各図面においては、それぞれの図に図示した空間において互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の方向を規定して説明する。
図1に示すように、アンテナ装置1は、ホーン部2、給電部3及び金属部7を備える。
アンテナ装置1は、主にマイクロ波以上の周波数帯の電磁波を送信または受信するために用いられる。
ホーン部2は、給電部3の先端側に設けられている。ホーン部2は、ホーン2a及びアンテナ開口部2bを備える。
ホーン2aは、横断面形状が長方形であり、X方向に向かうに従って、X軸に垂直な面の面積が漸次拡大した四角錐台状に形成されている。ホーン2aは、壁面がメタマテリアルで形成されている。ホーン部2の壁面の接合部には、金属部7が配置されている。
メタマテリアルは、誘電体や導体のパターンなどを周期配列する構造体であり、その周期配列構造に応じて、入射される電磁波のうち特定の周波数帯域に属する電磁波のみを反射する特性を備える。
ホーン2aの先端側は、アンテナ開口部2bが設けられている。ホーン2aの先端側と反対側の基端側は、給電導波管3a(後述)の先端側に接続されている。これにより、ホーン部2の内部空間と給電部3の内部空間とが連通されるように接続される。
給電部3は、ホーン部2の基端側に設けられている。給電部3は、給電導波管3a、ケーブル4、励振線5及びグランド板6を備える。
給電導波管3aは、基端側が閉塞されていると共に先端側が開口し、横断面形状が長方形の角筒体である。
給電導波管3aは、先端側がホーン2aの基端側に接続されている。給電導波管3aは、壁面がホーン2aと同一のメタマテリアルで構成されている。
ケーブル4は、例えば同軸ケーブルからなる給電線であり、給電部3の上面に固定されている。
励振線5は、例えば細長い円柱状に形成され、ケーブル4の中心導体に電気的に接続されると共に、その先端側が給電導波管3aの内部空間内に突出している。励振線5は、ケーブル4を介して不図示の送信機から高周波信号が給電されると、励振線5とグランド板6との間に高周波の電圧が印加される。これにより、アンテナ装置1は、電磁波(例えばマイクロ波)を外部に放射する。また、励振線5は、外部から電磁波を受信すると、受信した給電導波管3a内の電磁波をケーブル4に向けて出力する。なお、励振線5は、複数種の周波数帯域の電磁波を大気中へ放射する周波数共用素子であってもよい。
グランド板6は、給電部3の上面に設けられており、給電導波管3aのグランド板である。
金属部7は、サイドローブが増大する方向(±X方向以外の方向)にあるホーン2a又は給電導波管3aの壁面に設けられる。サイドローブが増大する理由は、ホーン2a又は給電導波管3aの壁面として形成されているメタマテリアルが有限な周期や不連続性を備えているためである。すなわち、メタマテリアルが連続していない箇所(以下、「不連続点」という。)から電磁波が漏洩することで、サイドローブが増大する。例えば、メタマテリアルの不連続点とは、メタマテリアル同士の隙間である。金属部7は、ホーン2a又は給電導波管3aのメタマテリアルの不連続点に配置される。これにより、金属部7は、メタマテリアルの不連続点からの電磁波の漏洩を防止することができる。なお、図1に示す金属部7は、メタマテリアルの不連続点としてアンテナ装置1の壁面の接合部に配置されているが、これに限定されない。すなわち、本発明のアンテナ装置1は、メタマテリアルで形成された反射面において、メタマテリアルが不連続な箇所の反射面に金属部7が配置されていればよい。本実施形態では、反射面がアンテナ装置1の壁面である。金属部7は、メタマテリアルで形成された壁面の不連続点に周期的に配置される。又は、金属部7は、メタマテリアルで形成された壁面の不連続点に連続に配置される。なお、図2に示すように、金属部7は、メタマテリアルの不連続点であるアンテナ装置1の壁面の接合部に周期的に配置されてもよい。アンテナ装置1の壁面の接合部に金属部7が周期的に配置される場合、例えば金属部7の寸法は、メタマテリアルで反射させる電磁波の周波数の波長の整数分の一である。なお、金属部7で反射させる周波数は、予め設定されている。なお、図2に示す金属部7は、長方形の形状の金属を配置しているが、これに限定されない。例えば、金属部7は、円形の形状等長方形以外の形状でもよい。
以下に、本実施形態におけるメタマテリアルの一例について説明する。図3は、本実施形態におけるメタマテリアル100の一例を示す図である。
メタマテリアル100は、誘電体110及び導体パターン120を備える。
例えば、誘電体110は、プリント基板である。例えば、誘電体110は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。
導体パターン120は、金属のループ素子である。例えば、導体パターン120は銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
図4は、本実施形態におけるメタマテリアル100がホーン2a又は給電導波管3aの壁面に複数配置されていることを示す図である。なお、説明を簡略化するため、図4は、ホーン2a又は給電導波管3aの壁面に4つのメタマテリアル100が配置されている場合を示す。図4に示すように、ホーン2a又は給電導波管3aの壁面は、誘電体110及び導体パターン120を備えるメタマテリアル100が複数配置されることで形成されている。金属部7は、複数のメタマテリアル100において、メタマテリアル100同士を接合した接合部に配置される。
上述したように、本実施形態のアンテナ装置1は、メタマテリアルの不連続な箇所に配置された金属部7を備える。これにより、アンテナ装置1は、サイドローブの増大を抑えることができる。したがって、アンテナ装置1は、サイドローブによる他セル又は他の無線装置への与干渉を低減することができる。
(実施例1)
以下に、本実施形態におけるアンテナ装置1の実施例1について説明する。
図5は、実施例1におけるアンテナ装置の給電部3Aを示す図である。
図5に示すように、実施例1の給電部3Aは、給電導波管3a、ケーブル4、励振線5、グランド板6及び金属部7を備える。給電導波管3aの壁面は、メタマテリアル100が複数配置されている。
図6は、実施例1における給電部3Aの給電導波管3a及びメタマテリアル100の寸法を説明する図である。図6(a)は、実施例1におけるアンテナ装置の給電部3Aの側面を示す。
給電導波管3aは、X方向の長さが165.0mmであり、Z方向の辺の長さが55.0mmである。励振線5は、アンテナ装置1を2.0GHzで共振させるために基端部から2.0GHzの波長の約4分の1となる距離(37.5mm)の位置に固定されている。なお、給電導波管3aの上面には、メタマテリアル100が配置されない。
図6(b)は、実施例1におけるアンテナ装置のメタマテリアル100を示す。
メタマテリアル100は、誘電体110及び導体パターン120を備えている。誘電体110は、厚さ1.6mm、比誘電率2.6のプリント基板である。導体パターン120は、厚さ1.0mmであり、誘電体110であるプリント基板上に形成されている。
誘電体110は、1辺の長さが55.0mmである。導体パターン120の一辺は、2.0GHzの波長の約4分の1の長さとする。これにより、メタマテリアル100は、2.0GHzの電磁波を反射させることができる。導体パターン120は、1辺の長さが48.2mmで、パターンの太さが6.9mmである。図5に戻り、給電部3Aは、メタマテリアル100がX軸方向に3素子、Y軸方向に2素子、Z軸方向に1素子配置される。
図7は、実施例1におけるアンテナ装置の2.0GHzにおける水平放射パターンを示す図である。図7の示す実線のパターンは、放射する電磁波の周波数帯域が2.0GHz帯である実施例1におけるアンテナ装置の特性を表している。図7の示す点線のパターンは、放射する電磁波の周波数帯域が2.0GHzである従来のアンテナ装置の特性を表している。従来のアンテナ装置とは、本実施形態のアンテナ装置1と比較して、金属部7を備えていないアンテナ装置である。ここで、図7に示す水平放射パターンの水平面は、XY平面であり、実施例1におけるアンテナ装置が配された位置を中心として、その水平面(XY平面)に沿った全方位についての電磁波の放射強度が図示される。
図7に示すように、例えばピーク方向(放射方向)を0度としたとき、アンテナ装置1の水平放射パターンは、±110度においてサイドローブが低減している。−110度の位置のサイドローブにおいて、アンテナ装置1は、従来のアンテナ装置と比較して約3dBの電磁波の強度を低減することできた。アンテナ装置1は、サイドローブの低減にともない、従来のアンテナ装置と比較してより放射強度が高い電磁波を放射することができる。図7に示すように、アンテナ装置1は、約3dBのサイドローブの低減にともない、従来のアンテナ装置と比較してメインローブのピークゲインが0.5dB増加した。
(実施例2)
以下に、本実施形態におけるアンテナ装置1の実施例2について説明する。
図8は、実施例2におけるアンテナ装置1Bの構成例を示す図である。図8(a)は、実施例2におけるアンテナ装置1Bの斜視図である。図8(b)は、実施例2におけるアンテナ装置の側面図である。アンテナ装置1Bは、寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されている。寸法の異なるホーンアンテナの各々は、反射面である壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。したがって、アンテナ装置1Bは、マルチバンド特性を備えている。
アンテナ装置1Bは、ホーン部2B、給電部3B及び金属部7を備える。
ホーン部2Bは、入れ子状に構成されたホーン20a及びホーン20bを備える。ホーン20aは、ホーン20bの中に包含されている。例えば、ホーン20aは、ホーン20bの内部に配置されている。又は、ホーン20aは、上面がホーン20bの上面と一致するように配置されている。すなわち、アンテナ装置1Bは、ホーン20b内にホーン20aが入れ子状に重なるように構成されている。ここで、入れ子状とは、その内部に外径の異なる複数の類似形状の一部又は全体を包含する状態である。ホーン20a及びホーン20bの各々は、壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。したがって、ホーン20a及びホーン20bの各々は、壁面を構成するメタマテリアルによって、それぞれ異なった周波数帯域に属する電磁波を反射する。
給電部3Bは、給電導波管40a、給電導波管40b、ケーブル4、励振線5及びグランド板6を備える。
給電導波管40aは、給電導波管40bの中に包含されている。また、給電導波管40aの先端側である開口面が、給電導波管40bの先端側である開口面と揃うように配置されている。すなわち、給電部3Bは、給電導波管40a及び給電導波管40bを入れ子状に備えている。給電導波管40a及び給電導波管40bとの各々は、上面が共通のグランド板6である。
給電導波管40aは、先端側がホーン20aの基端側に接続されており、壁面がホーン20aと同一のメタマテリアルで構成されている。給電導波管40bは、先端側がホーン20bの基端側に接続されており、壁面がホーン20bと同一のメタマテリアルで構成されている。
給電導波管40a及び給電導波管40bの各々は、壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。すなわち、給電導波管40a及び給電導波管40bの各々は、壁面を構成するメタマテリアルによって、それぞれ異なった周波数帯域に属する電磁波を反射する。したがって、ホーン20a及び給電導波管40aとホーン20b及び給電導波管40bとの各々は、それぞれ異なった周波数帯域の電磁波を送信または受信するホーンアンテナとして構成される。上述したように、アンテナ装置1Bは、それぞれ寸法の異なるホーンアンテナが入れ子状に構成されている。給電導波管40bには、メタマテリアルの不連続な箇所に金属部7が連続に配置されている。例えば、金属部7は、幅が2mm又は3mmである。
ケーブル4は、給電部3Bの上面に固定されている。励振線5は、ケーブル4の中心導体に電気的に接続されると共に、その先端側が給電導波管40aの内部空間内に突出している。
図9は、実施例2における給電部3Bの給電導波管40a及び給電導波管40bの各辺の長さを説明する図である。
図9(a)は、実施例2における給電部3Bの斜視図である。図9(b)は、実施例2における給電部3Bの側面図である。
実施例2の給電部3Bは、給電導波管40a及び給電導波管40bの各辺の長さが以下の通り設定されたものである。
辺Lx1の長さは148.2mmであり、辺Ly1の長さは49.4mmであり、辺Lz1の長さは24.7mmである。また、辺Lx2の長さが167.0mmであり、辺Ly2の長さが110.0mmであり、辺Lz2の長さが55.0mmである。また、辺s1の長さは18.8mmであり、辺s2の長さは37.5mmである。
図10は、実施例2における給電部3Bの給電導波管40aのメタマテリアル200の寸法を説明する図である。
メタマテリアル200は、誘電体210及び導体パターン220を備えている。例えば、誘電体210は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。例えば、導体パターン220は、銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
例えば、誘電体210は、1辺の長さd1が24.7mmに設定される。例えば、導体パターン220は、1辺の長さa1が21.7mmで、パターンの太さw1が3.0mmに設定される。給電導波管40aの壁面は、上述した長さの誘電体210及び導体パターン220を備えるメタマテリアル200が複数配置されることで形成されている。
図11は、実施例2における給電部3Bの給電導波管40bのメタマテリアル300の寸法を説明する図である。
メタマテリアル300は、誘電体310及び導体パターン320を備える。例えば、誘電体310は、厚さ1.6mmであり、比誘電率2.6である。例えば、導体パターン320は、銅箔のパターンであり、厚さ35μmである。
例えば誘電体310は、1辺の長さd2が49.4mmに設定される。例えば、導体パターン320は、1辺の長さa2が43.4mmで、パターンの太さw2が6.0mmに設定される。給電導波管40bの壁面は、上述した長さの誘電体310及び導体パターン320を備えるメタマテリアル300が複数配置されることで形成されている。
なお、上述したように、給電導波管40a及び給電導波管40bの各々の壁面のメタマテリアル200、メタマテリアル300は、それぞれ異なる周期配列構造である。
図12は、実施例2におけるアンテナ装置1Bの2.0GHzおける放射パターンを示す図である。図12に示すように、点線は、実施例2における金属部7の幅が2mmであるアンテナ装置1Bの特性を表している。1点鎖線は、実施例2における金属部7の幅が3mmであるアンテナ装置1Bの特性を表している。実線は、従来のアンテナ装置の特性を表している。従来のアンテナ装置とは、本実施形態のアンテナ装置1Bと比較して、金属部7を備えていないアンテナ装置である。
ここで、図12に示す放射パターンは、XY平面であり、実施例2におけるアンテナ装置が配された位置を中心として、その水平面(XY平面)に沿った±90度の方位までについての電磁波の放射強度が図示される。
図12に示すように、例えばピーク方向(放射方向)を0度としたとき、アンテナ装置1Bの放射パターンは、±90度においてサイドローブが低減している。−90度付近の位置のサイドローブにおいて、金属部7の幅が2mmであるアンテナ装置1Bは、従来のアンテナ装置と比較して約0.7dBの電磁波の強度を低減することできた。−90度付近の位置のサイドローブにおいて、金属部7の幅が3mmであるアンテナ装置1Bは、従来のアンテナ装置と比較して約1.8dBの電磁波の強度を低減することできた。
上述の実施形態の実施例2において、アンテナ装置1Bは、寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されている。ホーンアンテナの各々は、反射面である壁面がそれぞれ異なった周期配列構造のメタマテリアルで構成されている。アンテナ装置1Bは、少なくとも一番外側にある給電導波管の壁面を構成するメタマテリアルの不連続点に金属部7が設けられている。これにより、アンテナ装置1Bは、マルチバンド特性を備え、サイドローブがより低減されたアンテナ装置を提供することができる。
また、上述の実施形態において、アンテナ装置1は、メタマテリアルで形成されたメタマテリアル反射板を備え、メタマテリアル反射板に対して金属部7が設けられたアンテナ装置としてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 アンテナ装置
2 ホーン部
3 給電部
2a ホーン
3a 給電導波管
4 ケーブル
5 励振線
6 グランド板
7 金属部
100 メタマテリアル
110 誘電体
120 導体パターン

Claims (7)

  1. 予め決められた周波数帯域の電磁波のみを反射するメタマテリアルで形成された反射面と、
    前記メタマテリアルが不連続な前記反射面に配置された金属部と、
    を備えるアンテナ装置。
  2. 前記金属部は、連続に配置される請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記金属部は、周期的に配置される請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記反射面は、壁面である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記金属部は、前記壁面の接合部に配置される請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記金属部は、前記周波数帯域の波長の整数分の1である寸法の金属が周期的に配列される請求項3に記載のアンテナ装置。
  7. 開口を有するホーンと前記ホーンに連通した給電導波管とを有する寸法の異なるホーンアンテナが複数入れ子状に構成されたアンテナ装置であって、
    前記反射面である前記ホーンアンテナの各々の壁面が、前記周波数帯域が異なる前記メタマテリアルで形成される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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