JP2017079180A - 電池極板の製造装置及び電池極板の製造方法 - Google Patents

電池極板の製造装置及び電池極板の製造方法 Download PDF

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賢司 北島
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Abstract

【課題】複数のダイから塗工膜を塗工するものにおいて、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等のものとする製造装置の提供。【解決手段】基材14に塗工液を吐出口48から吐出して第1の塗工膜15を塗工する第1のダイ4と、基材14に塗工液を吐出口58から吐出して第2の塗工膜16を塗工する第2のダイ5と、第1のダイ4内のマニホールドと吐出口48との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第1のバルブ群60と、第2のダイ5内のマニホールドと吐出口58との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第2のバルブ群70と、塗工液を貯蔵する共通のタンク1と、塗工液を第1のダイ4及び第2のダイ5に供給する共通のポンプ2とを備える構成とした製造装置30。【選択図】図1

Description

本発明は、基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造装置、及び電池極板の製造方法に関するものである。
電池極板は、ロールツーロールで送られる基材に、活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を含む塗工液がダイの吐出口から塗工され製造される。このようにして製造された電池極板において、基材上に形成される活物質を含む層の厚さは、電池の充放電量に直接影響を与えることから、特に高容量型の電池の場合、基材に塗工する塗工液の膜厚管理は非常に重要となる。つまり、塗工液は、基材の幅方向及び送り方向に沿って均一な厚さで塗工される必要がある。
また、電池の高容量化のために、基材の両面に塗工膜を塗工することや、生産効率化のために、基材の片面に二条以上の塗工膜を塗工することが行われている。このような場合、複数のダイを用いて同時に塗工膜を塗工することになり、通常、複数系統の塗工液供給機構(タンク、ポンプ、供給路など)が用いられる。複数系統の塗工液供給機構からそれぞれのダイへ塗工液を供給する場合、各タンクからダイに供給される液質に差ができる場合がある。例えば、複数系統の塗工液供給機構から供給されるそれぞれの塗工液における活物質等の凝集の度合いが異なる場合があり、そうすると後の生産工程での生産性に違いが出たり、完成した電池の特性が異なったりという不具合が生じることがあった。
複数のダイに供給する塗工液の液質を同じものとするためには、共通の塗工液供給機構(タンク、ポンプ、供給路など)とすることが望ましく、特許文献1には、基材の両面に塗工膜を塗工する構成が記載され、さらに段落0040には、表面塗工ノズル(ダイ)の液供給機構と裏面塗工ノズル(ダイ)の液供給機構とは共通のものであってもよいと記載されている。
特許文献1:特開2014−65000号公報
しかしながら、特許文献1記載のものは、両面塗工において表面塗工ノズル(ダイ)の液供給機構と裏面塗工ノズル(ダイ)の液供給機構とは共通のものであってもよいと記載されているのみであって、具体構成は開示されていない。例えば、液供給機構であるタンクとポンプを単純に共通にしても、各ダイの配置は同一とはならないため、ポンプからそれぞれのダイへ塗工液を供給する供給路の距離や揚程が異なったものにならざるを得ない。その結果、各供給路にかかる圧損に差が生じることにより、それぞれのダイに供給される塗工液量に違いが生じ、それぞれのダイから塗工される塗工膜の厚さ等の精度に差が生じることになり、特に電池極板用の塗工液は粘度が高いため影響が顕著に表れ、電池特性に直接影響が及ぶことになるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決して、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等とすることを課題とする。
上記の課題を解決するために本発明は、
基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造装置であって、
前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第1の塗工膜を塗工する第1のダイと、
前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第2の塗工膜を塗工する第2のダイと、
前記第1のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第1のバルブ群と、
前記第2のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第2のバルブ群と、
前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する前記塗工液を貯蔵する共通のタンクと、
前記タンクに貯蔵されている前記塗工液を前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する共通のポンプと、を備えたことを特徴とする電池極板の製造装置を提供するものである。
この構成により、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等とすることができる。
前記第1の塗工膜の幅方向における複数点の厚みを少なくとも計測する第1の膜厚計を設け、前記第1の膜厚計における前記複数点の計測値に基づいて、前記第1のバルブ群における塗工液量を制御するともに、前記第2の塗工膜の幅方向における複数点の厚みを少なくとも計測する第2の膜厚計を設け、前記第2の膜厚計における前記複数点の計測値に基づいて、前記第2のバルブ群における塗工液量を制御する制御部を備えるようにしてもよい。
この構成により、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、それぞれの塗工膜の厚さを管理でき、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度を向上させることができる。
前記第1のバルブ群及び前記第2のバルブ群から排出される塗工液は、前記タンクに戻されるように構成してもよい。
この構成により、塗工液を無駄なく使用することができる。
前記第1のダイは、前記基材の第1の面に前記塗工膜を塗工するように設け、前記第2のダイは、前記基材の第2の面に前記塗工膜を塗工するように設けてもよい。
この構成により、基材の両面における塗工膜の液質と塗工精度を向上させることができる。
また、上記の課題を解決するために本発明は、基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造方法であって、前記基材に塗工膜を塗工する第1のダイ及び第2のダイに、共通のタンクから塗工液を供給し、
前記第1のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節するとともに、前記第2のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節することを特徴とする電池極板の製造方法を提供するものである。
この構成により、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等とすることができる。
本発明の実施例1における電池極板の製造装置の概略構成を説明する図である。 本発明の実施例1におけるダイ及びその周辺を説明する側面図である。 本発明の実施例1におけるダイの構造を説明する図2のa矢視断面図である。 本発明の実施例1における膜厚計の取付け状態を説明する平面図である。 本発明の実施例2におけるダイの配置を説明する図である。
以下、本発明の実施例1を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例1における電池極板の製造装置の概略構成を説明する図である。図2は、本発明の実施例1におけるダイ及びその周辺を説明する側面図である。図3は、本発明の実施例1におけるダイの構造を説明する断面図である。図4は、本発明の実施例1における膜厚計の取付け状態を説明する平面図である。
この製造装置30は、ロールツーロールで1〜300m/分の速度で送られる金属箔からなる基材14の両面に、活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を含む塗工液を塗工するための装置である。塗工した塗工膜を乾燥させることで基材14上に活物質を含む層が形成され、この基材14が所定形状に切断され電池用極板となる。基材14上に形成される活物質を含む層の厚さは、電池の充放電量に直接影響を与えることから、基材14に塗工する塗工液によって形成される塗工膜の膜厚管理は非常に重要であり、この製造装置30によれば、塗工液は、基材14の送り方向に沿って均一な厚さ(均一な塗工液量)で塗工される。なお、基材14の幅方向は、基材14の送り方向に直交する方向であり、図1におけるY軸方向がこれに相当する。
製造装置30は、基材14の幅方向に沿って長く構成された第1のダイ4、及び第2のダイ5と、この第1のダイ4、第2のダイ5に塗工液を供給する共通の供給手段31とを備えている。第1のダイ4は、基材14の第1の面に第1の塗工膜15を塗工し、第2のダイ5は、基材14の第2の面に第2の塗工膜16を塗工する。第1のダイ4、第2のダイ5において、その長手方向(図1におけるY軸方向)を幅方向という。この製造装置30では、第1のダイ4に対向するローラ20が設置されており、第1のダイ4の幅方向とローラ20の回転中心線の方向とは平行である。また、第1のダイ4の送り方向下流に第2のダイ5が基材14の第2の面に第2の塗工膜16を塗工するように設けられている。基材14は、搬送方向に適度な張力が加えられた状態においてローラ20とローラ21に案内され、基材14と第1のダイ4との間隔(隙間)が一定に保たれて、第1のダイ4の吐出口48から塗工液を吐出して第1の塗工膜15を塗工する。また、基材14と第2のダイ5との間隔(隙間)が一定に保たれて、第2のダイ5の吐出口58から塗工液を吐出して第2の塗工膜16を塗工する。
塗工液を貯蔵するタンク1とこのタンク1と後述する供給路分岐部3とを接続するメイン供給路8が設けられ、メイン供給路8の途中にポンプ2が設けられている。このポンプ2によって塗工液が第1のダイ4及び第2のダイ5へと供給される。すなわち、タンク1、ポンプ2、及びメイン供給路8は、第1のダイ4及び第2のダイ5に共通に設けられている。実施例1においては、このタンク1、ポンプ2、及びメイン供給路8を共通にすることにより、第1のダイ4及び第2のダイ5が基材14に塗工する塗工膜の液質を同等とすることができる。
メイン供給路8は、タンク1からポンプ2を経由して供給路分岐部3までを接続している。この供給路分岐部3から先は2つに分岐しており、一方は、第1の供給路9を介して第1のダイ4に接続しており、他方は第2の供給路10を介して第2のダイ5へと接続している。なお、メイン供給路8、第1の供給路9、及び第2の供給路10はともに、パイプ状の部材で構成されている。
第1のダイ4の後述する排出口81、82、83、84(図3参照)からは塗工に給しない余剰の塗工液が排出される。この第1のダイ4の排出口81、82、83、84には、それぞれ複数のバルブ61、62、63、64(図3参照)からなるバルブ群60が設けられている。バルブ群60の出力(つまりバルブ61、62、63、64の出力)は合流し第1の排出路17を介して、排出路合流部6へと流れることとなる。また同様に、第2のダイ5の排出口91、92、93、94(図示せず)からは塗工に給しない余剰の塗工液が排出される。この第2のダイ5の排出口91、92、93、94には、それぞれ複数のバルブ71、72、73、74(図示せず)からなるバルブ群70が設けられている。バルブ群70(つまりバルブ71、72、73、74)の出力は合流し排出路18を介して、排出路合流部6へと流れることとなる。排出路合流部6に流れ込んだ塗工液はメイン排出路19を介してタンク1に戻される。排出路17、排出路18、及びメイン排出路19はともに、パイプ状の部材で構成されている。
ここで、図2、図3を参照しながら第1のダイ4とその周辺の構成を詳しく説明する。図2は、本発明の実施例1におけるダイ及びその周辺を説明する側面図である。図3は、本発明の実施例1におけるダイの構造を説明する図2のa矢視断面図である。
実施例1における第1のダイ4は、先細り形状である第一リップ43aを有する第一分割体43と、先細り形状である第二リップ44aを有する第二分割体44とを、これらの間にシム板45を挟んで、組み合わせた構成からなる。図3は、図2のa矢視の断面図である。第1のダイ4は、その内部に、幅方向に長い空間からなる第1のマニホールド41と、この第1のマニホールド41と繋がるスリット42とが形成され、また、第一リップ43aと第二リップ44aとの間には、スリット42の解放端である吐出口48が形成されている。すなわち、第1のマニホールド41と吐出口48とは、スリット42を経由して繋がっている。
この構成により、第1の供給路9により供給された塗工液は、先ず第1のマニホールド41に溜められ、次に、スリット42を経由して吐出口48から吐出される。 スリット42は、第1のマニホールド41と同様に幅方向に長く形成されており、スリット42の幅方向寸法は、シム板45の内寸によって決定され、スリット42の幅方向寸法と略同一の幅方向寸法の塗工液を、基材14上に塗布することができる。スリット42の隙間寸法(高さ寸法)は、例えば0.4〜1.5mmである。実施例1では、スリット42の隙間方向が上下方向であり、幅方向が水平方向となる姿勢で第1のダイ4は設置されている。つまり、第1のマニホールド41とスリット42とが水平方向に並んで配置される姿勢で第1のダイ4は設置されている。したがって、第1のマニホールド41に溜められている塗工液をスリット42および吐出口48を通じて基材14へと流す方向は水平方向となる。 なお、シム板45の厚さを変更することにより、第1のマニホールド41内部の圧力(塗工圧力)を調整することができ、この調整によって、様々な特性を有する塗工液で均一な膜厚の塗工を行うことが可能となる。
第1のダイ4の幅方向の中央部には、流入部46が設けられており、この流入部46は、第1のダイ4の外部から第1のマニホールド41へ繋がる貫通孔(流入口)からなる。供給路9は、第1のマニホールド41に流入部46から塗工液を供給することができる。なお、実施例1では、図2に示すように、流入部46は、第1のマニホールド41の底部47と繋がっており、この底部47から塗工液を流入させる構成としている。
そして、第1のマニホールド41は、供給手段31から供給された塗工液を溜めることができ、第1のマニホールド41に溜められている塗工液を、スリット42を通って吐出口48からロールツーロールで送られる基材14に対して吐出し、この基材14に対して塗工液を連続的に塗布することができる。スリット42の隙間寸法はその幅方向に一定であり、基材14上に塗布される塗工液の厚さは幅方向に一定となる。
そして、スリット42には、第1のマニホールド41の塗工液を吐出口48以外から第1のダイ4の外部へ流出させる排出口81、82、83、84が設けられている。実施例1では、スリット42の幅方向の両端部42a、42bに、第1と第2の排出口81、82が設けられ、この両端部42a、42bの間の途中部42c、42dに、第3と第4の排出口83、84が設けられている。排出口81、82、83、84は、スリット42と第1のダイ4の外部とを繋ぐ貫通孔と、貫通孔に接続されている各パイプとからなる。
このように、第1のダイ4のスリット42には、吐出口48以外から第1のダイ4の外部へ塗工液を排出させる排出口81、82、83、84が、スリット42の幅方向に設けられていることから、たとえばマニホールド41の両端部において塗工液が流れ難くなる(滞留する)ことによってマニホールド41からスリット42に流入する塗工液の量が幅方向に不均一になったとしても、排出口81、82、83、84によって吐出口48へ流出する塗工液の量を調節することにより、吐出口48から吐出される塗工液の量が幅方向に不均一になることを防ぐことができる。
なお、第1のマニホールド41の両端部において、塗工液の固形成分が沈殿や凝集し易くなる理由は、これら両端部には、第1のマニホールド41の幅方向端面を構成する壁が存在していることから、第1のマニホールド41の中央部から供給され幅方向両側へ広がる塗工液は、両端部において流速が低下しやすく、塗工液が滞留しやすいためである。特に、電池極板用の塗工液は粘度(粘性)が高いため、両端部において滞留しやすく固形成分が沈殿や凝集しやすい。また、実施例1の第1のダイ4から吐出される塗工液として、粘度が数千から数万cP(剪断速度=1の場合)のものを採用することができる。
さらに、実施例1では、この排出口81、82、83、84それぞれには、スリット42から排出させる塗工液量の調整を行うバルブ群60が設けられている。具体的に説明すると、図3に示すように、排出口81、82、83、84における各パイプそれぞれに、バルブ61,62,63,64が接続されている。これらバルブ61,62,63,64をまとめてバルブ群60と呼ぶ。このバルブ61,62,63,64それぞれは、排出口81、82、83、84それぞれから排出する塗工液の流量を調整する機能を有している。なお、バルブ61,62,63,64それぞれは、排出口81、82、83、84それぞれから排出する塗工液の圧力を調整してもよい。
なお、実施例1における4つの排出口81、82、83、84が設けられているが、必ずしもこれに限定されない。塗工に給しない余剰の塗工液を排出できればよく、例えば、1〜3つの排出口としてもよいし、5以上の排出口を設けてもよい。
なお、第2のダイ5とその周辺の構成は、ダイの向きが吐出口58を上に向けている点で異なっている他は第1のダイ4とその周辺の構成と同様であるから説明を省略する。
図1に示すように、第1のダイ4の送り方向下流で第2のダイ5の上流に、第1の塗工膜15の厚さを少なくとも計測する膜厚計12と、第2のダイ5の送り方向下流に第2の塗工膜16の厚さを少なくとも計測する膜厚計13が設けられている。そして膜厚計12及び膜厚計13が計測した計測値に基づいて、バルブ群60及び/又はバルブ群70を制御して、通過する塗工液量を調節する。
実施例1において、膜厚計12、膜厚計13は共に、X線式膜厚計で構成されている。そして、膜厚計12で第1の塗工膜15及び基材14をX線が透過する透過量に基づいてその厚さを計測している。
また、膜厚計13で第1の塗工膜15、基材14、及び第2の塗工膜16をX線が透過する透過量に基づいてその厚さを計測している。つまり、膜厚計12は、第1の塗工膜15、及び基材14の合計の厚さを計測し、膜厚計13は、第1の塗工膜15、基材14及び第2の塗工膜16の合計の厚さを計測することになる。制御部11は、次の式1、式2のように演算して、第1の塗工膜15及び第2の塗工膜16の厚さを算出している。
第1の塗工膜15の厚さ =(膜厚計12の計測値)−(基材14の厚さ) ・・・・式1第2の塗工膜16の厚さ =(膜厚計13の計測値)−(膜厚計12の計測値)−(基材14の厚さ)・・・・式2
ここで、基材14の厚さは事前に計測しておくか、第1のダイ4の上流に別の膜厚計を設けて計測することで得られる。または、基材14の厚さは、薄く一定であるから、第1の塗工膜15の厚さを基材14の厚さを含んだ厚さとして扱い、次の式3、式4に基づいて第1の塗工膜15及び第2の塗工膜16の厚さとして算出してもよい。
第1の塗工膜15の厚さ =(膜厚計12の計測値) ・・・・式3第2の塗工膜16の厚さ =(膜厚計13の計測値)−(膜厚計12の計測値)・・・・式4
膜厚計12の取付け状態を、図4を参照して説明する。図4に示すように、膜厚計12は、一軸ロボットにより、X軸に沿って基材14の幅方向に移動するように取り付けられている。そして、第1の塗工膜15の幅方向複数の場所における厚さを計測する。実施例1においては、予め決められた幅方向複数点を計測している。また、膜厚計13の取付け状態も上述した膜厚計12の取付け状態と同様であり、膜厚計13においても予め決められた幅方向複数点を計測している。膜厚計12における複数点の計測位置は、前述した第1のダイ4の排出口81、82、83、84の位置に対応した計測位置としている。また、膜厚計13における複数点の計測位置は、第2のダイ5の排出口91、92、93、94の位置に対応した計測位置としている。
第1の塗工膜15の厚さは、制御部11で算出し、バルブ群60(すなわちバルブ61、62、63、64)にフィードバックして第1のダイ4の排出口81、82、83、84から排出される塗工液量を制御する。また、第2の塗工膜16の厚さは、制御部11で算出し、バルブ群70(すなわちバルブ71、72、73、74)にフィードバックして第2のダイ5の排出口91、92、93、94から排出される塗工液量を制御する。例えば、第1の塗工膜15の厚さが予め定められた所定値より少なければバルブ群60の計測点に対応するバルブをより閉鎖するように制御し、所定値より多ければバルブ群60の計測点に対応するバルブをより開放するように制御する。また、同様に第2の塗工膜16の厚さが予め定められた所定値より少なければバルブ群70の計測点に対応するバルブをより閉鎖するように制御し、所定値より多ければバルブ群70の計測点に対応するバルブをより開放するように制御する。
実施例1においては、第1の塗工膜15の厚さに基づいて、バルブ群60の対応するバルブを制御し、第2の塗工膜16の厚さに基づいて、バルブ群70の対応するバルブを制御するようにしたが、必ずしもこれに限定されない。例えば、第1の塗工膜15の厚さ及び第2の塗工膜16の厚さの双方を監視しながら、第1の塗工膜15の厚さ及び第2の塗工膜16の厚さの双方の精度が向上するように、バルブ群60及びバルブ群70それぞれの対応するバルブを制御して、第1のダイ4及び第2のダイ5から吐出する塗工液量を調節するようにしてもよい。
なお、実施例1においては、第1の塗工膜15、第2の塗工膜16の厚さを計測するために、X線式膜厚計を用いたが、必ずしもこれに限定されない。少なくとも第1の塗工膜15の厚さ、及び少なくとも第2の塗工膜16の厚さを計測できればよく、例えば、β線式膜厚計を用いてもよいし、赤外線式膜厚計を用いてもよいし、又は光学式膜厚計を用いてもよい。
さらに、膜厚計12、膜厚計13を設けずに、人の目視により、バルブ群60、バルブ群70を制御するようにしてもよい。
以上述べたように、基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造装置であって、前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第1の塗工膜を塗工する第1のダイと、前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第2の塗工膜を塗工する第2のダイと、前記第1のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第1のバルブ群と、前記第2のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第2のバルブ群と、前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する前記塗工液を貯蔵する共通のタンクと、前記タンクに貯蔵されている前記塗工液を前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する共通のポンプと、を備えたことを特徴とする電池極板の製造装置とすることにより、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、それぞれのダイにおいて幅方向の塗工量を塗工膜が平坦となるように調節することができ、かつ、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等のものとすることができる。
また、基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造方法であって、前記基材に塗工膜を塗工する第1のダイ及び第2のダイに、共通のタンクから塗工液を供給し、前記第1のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節するとともに、前記第2のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節することを特徴とする電池極板の製造方法としたことにより、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、それぞれのダイにおいて幅方向の塗工量を塗工膜が平坦となるように調節することができ、かつ、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等のものとすることができる。
実施例2は、実施例1における第1のダイ4及び第2のダイ5を基材14の同じ面に設け、基材14の同一面に二条の第1の塗工膜15及び第2の塗工膜16を塗工するように構成し、また膜厚計13を設けていない点で実施例1と異なる。すなわち、図5に示すように第1のダイ4及び第2のダイ5がY方向に並べて配置されている。
そして実施例1と同様に、この第1のダイ4、第2のダイ5に塗工液を供給するタンク1、ポンプ2、メイン供給路8からなる共通の供給手段31を備えている。共通の供給手段31から供給された塗工液は第1のダイ4により、図5における基材14の第1の面のY方向右側に第1の塗工膜15を塗工し、第2のダイ5により、図5における基材14の第1の面のY方向左側に第2の塗工膜16を塗工する。
膜厚計12は実施例1と同様に基材14の幅方向に移動可能にY軸に沿って設けられ、第1の塗工膜15及び第2の塗工膜16の所定位置の厚さを計測し、バルブ群60及びバルブ群70を制御して第1のダイ4及び第2のダイ5から排出する塗工液量を調節する。実施例2においては、膜厚計12が塗工膜15及び塗工膜16の厚さを計測できるから、膜厚計13は設けていない。
なお、実施例2においては、2個のダイを用いて、基材14の同一面に二条の塗工膜を塗工する構成としたが、必ずしもこれに限定されない。3個以上のダイを用いて、基材14の同一面に三条以上の塗工膜を塗工する構成としてもよい。例えば、3個のダイを用いて三条の塗工膜を塗工する場合は、3つのバルブ群を用いて各ダイから排出される塗工液量を調節するように構成する。
そして、実施例2においても、実施例1と同様に、複数のダイにより塗工膜を塗工するものにおいて、それぞれのダイにおいて幅方向の塗工量を塗工膜が平坦となるように調節することができ、かつ、各ダイが塗工する塗工膜の液質と塗工精度とを同等のものとすることができる。
本発明は、電池極板の製造における塗工膜の塗工に幅広く適用することができる。
1: タンク 2:ポンプ 3:供給路分岐部 4:第1のダイ 5:第2のダイ 6:排出路合流部 8:メイン供給路 9:第1の供給路 10:第2の供給路11:制御部 12:第1の膜厚計 13:第2の膜厚計 14:基材 15:第1の塗工膜 16:第2の塗工膜17:第1の排出路 18:第2の排出路 19:メイン排出路20:ロール 21:ロール30:製造装置 31:供給手段60:バルブ群 70:バルブ群

Claims (5)

  1. 基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造装置であって、
    前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第1の塗工膜を塗工する第1のダイと、
    前記基材に前記塗工液を吐出口から吐出することにより第2の塗工膜を塗工する第2のダイと、
    前記第1のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第1のバルブ群と、
    前記第2のダイ内のマニホールドと前記吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量を調節する複数のバルブからなる第2のバルブ群と、
    前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する前記塗工液を貯蔵する共通のタンクと、
    前記タンクに貯蔵されている前記塗工液を前記第1のダイ及び前記第2のダイに供給する共通のポンプと、
    を備えたことを特徴とする電池極板の製造装置。
  2. 前記第1の塗工膜の幅方向における複数点の厚みを少なくとも計測する第1の膜厚計を設け、前記第1の膜厚計における前記複数点の計測値に基づいて、前記第1のバルブ群における塗工液量を制御するともに、前記第2の塗工膜の幅方向における複数点の厚みを少なくとも計測する第2の膜厚計を設け、前記第2の膜厚計における前記複数点の計測値に基づいて、前記第2のバルブ群における塗工液量を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電池極板の製造装置。
  3. 前記第1のバルブ群及び前記第2のバルブ群から排出される塗工液は、前記タンクに戻されるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池極板の製造装置。
  4. 前記第1のダイは、前記基材の第1の面に前記塗工膜を塗工するように設け、前記第2のダイは、前記基材の第2の面に前記塗工膜を塗工するように設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電池極板の製造装置。
  5. 基材に塗工膜を塗工する電池極板の製造方法であって、前記基材に塗工膜を塗工する第1のダイ及び第2のダイに、共通のタンクから塗工液を供給し、
    前記第1のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節するとともに、前記第2のダイ内のマニホールドと吐出口との間において幅方向に並んだ複数の排出口から排出される塗工液量をそれぞれ調節することを特徴とする電池極板の製造方法。



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