JP2017078594A - 磁気センサ、磁界の測定方法、電流センサ、および電流の測定方法 - Google Patents

磁気センサ、磁界の測定方法、電流センサ、および電流の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】応答プロファイルにおいて線形応答性に優れる範囲を有効に使用しうる磁気センサを提供。
【解決手段】外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子GMR1,GMR2,GMR3,GMR4でブリッジ構成される磁気センサ10であって、各磁気抵抗効果素子は、等しい抵抗変化率特性を有し、帯状の長尺パターンが折り返されたミアンダ形状であって、出力を与える2つの磁気抵抗効果素子GMR1,GMR2の強磁性固定層は、帯状の長尺パターンの幅方向に沿った方向で互いに反対向きに磁化され、磁気抵抗効果素子GMR1,GMR2の軟磁性自由層は、被測定磁界が印加されていない状態において、帯状の長尺パターンの長手方向に沿った方向で互いに反対向きの第1成分と、帯状の長尺パターンの幅方向に沿った一方の向きの第2成分とを有するように磁化され、第2成分の向きは、磁気センサ10の感度軸に沿った向きである。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気センサ、当該磁気センサを用いる磁界の測定方法、当該磁気センサを備える電流センサ、および当該電流センサを用いる電流の測定方法に関する。
特許文献1には、被測定電流からの誘導磁界の印加により抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を備える磁界検出ブリッジ回路を有する電流センサであって、前記4つの磁気抵抗効果素子は、抵抗変化率が同じであり、反平行結合膜を介して第1の強磁性膜と第2の強磁性膜とを反強磁性的に結合させてなるセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、前記出力を与える2つの磁気抵抗効果素子の強磁性固定層の磁化方向が互いに180°異なる方向であり、前記磁気検出ブリッジ回路は、電源供給点に対して対称である配線を有する電流センサが開示されている。
特許文献1に開示される磁気検出ブリッジ回路を備えることにより、線形応答性に優れる磁気センサが得られ、この特性を活かすことにより、測定精度の高い電流センサを得ることができる。
特開2014−81384号公報
このように特許文献1に開示される磁気センサは優れた線形応答性を有するが、この磁気センサにおけるセンサ出力の被測定磁界に対する応答プロファイルでは、線形応答性を有する線形領域が、被測定磁界が印加されていない場合に対して対象に位置する。このため、被測定磁界の印加が一方の向きにのみ行われる場合には、線形応答性に優れていながら線形領域の半分しか使用されないことになる。
本発明は、特許文献1に開示される磁気センサをベースとして、応答プロファイルにおいて線形応答性に優れる範囲をより有効に使用しうる磁気センサおよびかかる磁気センサを備える電流センサ、ならびに上記の磁気センサを用いた磁気の測定方法およびその磁気の測定方法を用いる電流の測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく本発明者が検討した結果、磁界検出ブリッジ回路が備える4つの磁気抵抗効果素子の軟磁性自由層について、感度軸に直交する方向(すなわち、ミアンダ形状を有する磁気抵抗効果素子における帯状の長尺パターンの長手方向)に沿った向きの成分(第1成分)のみならず、感度軸に沿った一方の向きの成分(第2成分)を有するように磁化しておき、その第2成分の向きを、被測定磁界の向きに対して反対向きになるように制御することで、この磁気センサの応答プロファイルにおける線形性を有する領域を、被測定磁界が印加されていない場合に対して非対称に位置するようにすることができるとの新たな知見を得た。被測定磁界が印加される向きを第2成分の向きに対して反対向きとすることで、応答プロファイルにおける線形領域をより有効に使用することができる。
以上の知見に基づき完成された本発明は、一態様において、外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を2つ備える磁界検出ブリッジ回路を有する磁気センサであって、前記4つの磁気抵抗効果素子は、等しい抵抗変化率特性を有し、セルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、帯状の長尺パターンが折り返されたミアンダ形状であって、前記出力を与える2つの磁気抵抗効果素子の強磁性固定層は、前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った方向であって互いに反対向きに磁化され、前記出力を与える2つの磁気抵抗効果素子の軟磁性自由層は、被測定磁界が印加されていない状態において、前記帯状の長尺パターンの長手方向に沿った方向であって互いに反対向きの第1成分と、前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った一方の向きの第2成分とを有するように磁化され、前記第2成分の向きは、前記磁気センサの感度軸に沿った向きであることを特徴とする磁気センサである。
一般的には、軟磁性自由層の磁化の向きは、被測定磁界が0mTの時、被測定磁界の向きに沿った方向の成分を有しないように設定される。このように設定されることによって、被測定磁界の向きが反転しても、双方の向きについてバランスよく線形応答できるようになっている。しかしながら、被測定磁界の向きが反転することがなく、一方の向きに固定されている場合には、あらかじめ、被測定磁界の向きに対して反対向きの成分を有するように軟磁性自由層を磁化することにより、一方の向きに固定された被測定磁界の線形応答の範囲を広げることができる。
上記の磁気センサにおいて、前記4つの磁気抵抗効果素子は、前記軟磁性自由層の磁化における前記第2成分の大きさが等しくなるようにすることが好ましい。そして、前記2つの出力間の電位差の前記被測定磁界に対する応答プロファイルは、前記2つの出力間の電位差が前記被測定磁界に対して線形応答する線形領域を備え、前記線形領域は、前記被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)に対して非対称に位置することが好ましい。
前記第2成分を与える磁界の種類は限定されない。
前記第2成分は、前記磁界検出ブリッジ回路の近傍に配置されるコイルを流れる電流により生じた誘導磁界に由来するようにしてもよい。
前記第2成分は、前記軟磁性自由層の前記非磁性中間層に対向する側とは反対側に設けられた反強磁性層と前記軟磁性自由層との交換結合磁界に由来するようにしてもよい。
前記第2成分は、前記セルフピン止め型の強磁性固定層と前記非磁性中間層を介して配置された前記軟磁性自由層との層間結合磁界に由来するようにしてもよい。
前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った前記第2成分の向きは、前記被測定磁界が印加される向きに対して反対向きであることにより、被測定磁界に対して線形応答する範囲を広げることができる。
本発明は、他の一態様において、上記の本発明の一態様に係る磁気センサを用いて、前記第2成分の向きに対して反対向きに印加された磁界を被測定磁界として測定する、磁界の測定方法である。かかる磁界の測定方法によれば、被測定磁界に対して線形的に応答する範囲を広げることができる。
本発明は、別の一態様において、上記の本発明の一態様に係る磁気センサを備え、前記磁気センサの被測定磁界は、被測定電流により生じた誘導磁界である、電流センサである。
本発明は、また別の一態様において、被測定電流により生じた誘導磁界を、上記の本発明の他の一態様に係る方法における被測定磁界として、前記被測定電流を定量的に測定する、電流の測定方法である。
本発明によれば、応答プロファイルにおいて線形応答性に優れる範囲をより有効に使用しうる磁気センサが提供される。また、本発明によれば、上記の磁気センサを備える電流センサ、ならびに上記の磁気センサを用いた磁気の測定方法およびその磁気の測定方法を用いる電流の測定方法が提供される。
本発明の実施形態の一つ(第1実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。 第1実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の一方(第1の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 第1実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の他方(第2の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 図3に示すI−I線における矢視断面図である。 第1実施形態に係る磁気センサと同様の構造を有するが軟磁性自由層の初期磁化が第2成分を有しない場合における、磁気センサの出力の印加磁場応答性を示すグラフである。 第1実施形態に係る磁気センサの出力の印加磁場応答性を示すグラフである。 本発明の実施形態の他の一つ(第2実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。 第2実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の一方(第1の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 第2実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の他方(第2の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 図8に示すII−II線における矢視断面図である。 第2実施形態に係る磁気センサの出力の印加磁場応答性を示すグラフである。 第2実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の抵抗の印加磁場応答性を示すグラフである。 本発明の実施形態の別の一つ(第3実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。 第3実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の一方(第1の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 第3実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の他方(第2の磁気抵抗効果素子)の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。 図14に示すIII−III線における矢視断面図である。 第3実施形態に係る磁気センサの出力の印加磁場応答性を示すグラフである。 第3実施形態に係る磁気センサが備える2種の磁気抵抗効果素子の抵抗の印加磁場応答性を示すグラフである。 層間結合磁界(Hin)と非磁性中間層の厚さ(Cu膜厚)との関係の一例を示すグラフである。 本発明の実施例に係る磁気センサの出力の印加磁場応答性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一つ(第1実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。
第1実施形態に係る磁気センサ10は、外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を2つ備える磁界検出ブリッジ回路11を有する。具体的には、4つの磁気抵抗効果素子はいずれも抵抗変化率特性が等しく、2種類の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1,第2の磁気抵抗効果素子GMR2)から構成される。
磁界検出ブリッジ回路11は、電源給電点である電源端子Vddに、第1の磁気抵抗効果素子GMR1と第2の磁気抵抗効果素子GMR2とが直列に接続された部分の第1の磁気抵抗効果素子GMR1側端部と、第2の磁気抵抗効果素子GMR2と第1の磁気抵抗効果素子GMR1とが直列に接続された部分の第2の磁気抵抗効果素子GMR2側端部とが並列で接続され、それぞれの部分における反対側の端部は、グランド(Gnd1,Gnd2)に接続されている。
直列に接続された第1の磁気抵抗効果素子GMR1と第2の磁気抵抗効果素子GMR2との間には一つの出力(Out1)が設けられ、直列に接続された第2の磁気抵抗効果素子GMR2と第1の磁気抵抗効果素子GMR1との間には一つの出力(Out2)が設けられる。これらの2つの出力における電位差(Out1−Out2、中点電位差)に基づくことより、外部から印加された磁場(印加磁場)の大きさを定量的に測定することができる。
また、第1実施形態に係る磁気センサ10は、磁界検出ブリッジ回路11の近傍にコイル12を備える。図1に示される磁気センサ10では、コイル12に通電することにより生じた誘導磁界が磁界検出ブリッジ回路11の4つの磁気抵抗効果素子に対して等しい大きさおよび向きで印加されるように、磁気抵抗効果素子とコイル12との関係は設定されている。
図2は、第1実施形態に係る磁気センサ10が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の構造および磁化の状態を概念的に示す平面図である。第1の磁気抵抗効果素子GMR1は、図2に示すように、その長手方向が互いに平行になるように配置された複数の帯状の長尺パターン(ストライプ)SPが折り返してなる形状(ミアンダ形状)を有する。複数の長尺パターンSPは、両端部で電極ELにより直列に連結される。このミアンダ形状において、感度軸方向(Pin方向)は、長尺パターンSPの長手方向(ストライプ長手方向)に対して直交する幅方向(ストライプ幅方向)である。このミアンダ形状においては、被測定磁界となる外部から印加された磁界が長尺パターンSPの幅方向(ストライプ幅方向)に沿うように印加され、コイル12により生じる誘導磁界は、長尺パターンSPの幅方向(ストライプ幅方向)に沿うように印加される。被測定磁界が印加される向きは、コイル12により生じる誘導磁界(コイル磁場)の印加される向きとは反対向きとされる。
第1実施形態に係る磁気センサが備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPは、RKKY相互作用に基づくセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層と、反強磁性層とを有する。具体的には、図4に示されるように、長尺パターンSPは、シード層20、第1の強磁性膜21aと反平行結合膜21bと第2の強磁性膜21cとからなるセルフピン止め型の強磁性固定層21、非磁性中間層22、軟磁性自由層(フリー磁性層)23、反強磁性層24および保護層25を含む積層構造を基板29上に有する。
シード層20は、NiFeCrあるいはCrなどで構成される。なお、上記積層構造において、基板29とシード層20との間に、例えば、Ta,Hf,Nb,Zr,Ti,Mo,Wのうち少なくとも1つの元素などの非磁性材料で構成される下地層を設けてもよい。保護層25は、Taなどで構成される。
強磁性固定層21は、反平行結合膜21bを介して配置される第1の強磁性膜21aと第2の強磁性膜21cとがRKKY相互作用することにより、一方の向きに磁化が固定されている。図2に示されるように、第1実施形態に係る磁気センサ10が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、長尺パターンSPの幅方向でコイル磁場の向きと同じ向き(図2では上から下への向き、図4では左から右への向き)に磁化が固定されている。
第1の強磁性膜21aおよび第2の強磁性膜21cを構成する材料として、いずれもCoFe合金が例示される。第1の強磁性膜21aおよび第2の強磁性膜21cがCoFe合金から構成される場合において、第1の強磁性膜21aを構成するCoFe合金におけるFeの含有量を第2の強磁性膜21cを構成するCoFe合金におけるFeの含有量よりも高くすることが好ましい。このようにすることで、第1の強磁性膜21aの保磁力が第2の強磁性膜21cの保磁力よりも高くなり、製膜中に磁化された第1の強磁性膜21aによって第2の強磁性膜21cが磁化されやすくなる。第1の強磁性膜21aと第2の強磁性膜21cと間に位置する反平行結合膜21bはRuなどにより構成される。
非磁性中間層22は、Cuなどにより構成される。軟磁性自由層(フリー層)23は、CoFe合金、NiFe合金、CoFeNi合金などの磁性材料で構成される。軟磁性自由層(フリー層)23は複数の膜からなる積層構造を有していてもよい。反強磁性層24を構成する材料として、IrMn系の材料やPtMn系の材料が例示される。
反強磁性層24はこれに接する軟磁性自由層(フリー層)23と交換結合し、軟磁性自由層(フリー層)23には交換結合磁界が生じる。第1実施形態に係る磁気センサ10が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、長尺パターンSPの長手方向の一方の向き(図2では左から右への向き、図4では紙面手前から奥への向き)に交換結合磁界の向きが設定されている。被測定磁界が印加されていない状態において、軟磁性自由層(フリー層)23には、この交換結合磁界に加えて、長尺パターンSPの幅方向の一方の向き(図2では上から下への向き、図4では左から右への向き)にコイル12からの誘導磁界(コイル磁場)が作用し、これらのベクトル和によって軟磁性自由層(フリー層)23は磁化されている。本明細書において、被測定磁界が印加されていない状態における磁化を初期磁化ともいう。換言すれば、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方の向きの交換結合磁界からなる第1成分と、長尺パターンSPの幅方向の一方の向きのコイル磁場からなる第2成分とを有する。その結果、図2に示されるように、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方の向きから、被測定磁界の向きに対して反対向きに傾いた状態となる。
第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPは、スパッタリングなど公知の製膜手法を用いて各層を順次積層することによって形成することができる。必要に応じ製膜中に磁場を印加することによって、形成される層や膜を所定の方向に磁化させることができる。この磁場中製膜を行うことによって第1の強磁性膜21aを磁化し、磁化された第1の強磁性膜21aと層間結合することによって第2の強磁性膜21cを磁化することができる。また、軟磁性自由層(フリー層)23および反強磁性層24も磁場中製膜することにより、所定の向きに磁化させることができる。反強磁性層24がIrMn系の材料から構成される場合には、この磁場中製膜によって反強磁性層24と軟磁性自由層(フリー層)23の間に交換結合磁界を発生させることができる。
図3は、第1実施形態に係る磁気センサ10が備える第2の磁気抵抗効果素子GMR2の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。図3に示されるように、第2の磁気抵抗効果素子GMR2は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1と同様にミアンダ形状を有し、その長尺パターンSPは、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPと同様に、RKKY相互作用に基づくセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層と、反強磁性層とを有する。第2の磁気抵抗効果素子GMR2長尺パターンSPは、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPと同様に、スパッタリングなどの公知の製膜手法により形成することができる。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の強磁性固定層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層と同様に長尺パターンSPの幅方向に沿っているが第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層とは反対向きに磁化されている。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の反強磁性層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の反強磁性層と同様に長尺パターンSPの長手方向に沿っているが第1の磁気抵抗効果素子GMR1の反強磁性層とは反対向きに磁化されている。この反強磁性層との交換結合磁界およびコイル磁界が軟磁性自由層に作用するため、第2の磁気抵抗効果素子GMR2の軟磁性自由層の初期磁化は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層の初期磁化と対比して、第1成分の大きさは等しいがその向きは反対向きであり、第2成分は大きさおよび向きが等しい。
磁気検出ブリッジ回路11がこのような2種の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1、第2の磁気抵抗効果素子GMR2)を備えることにより、磁気センサ10の出力の被測定磁界(印加磁場)に対する応答性プロファイルは、図6に示されるように、印加磁場が0mTから4mTの範囲で線形的な応答を示す。図6中、太線となっている部分が線形応答を示す領域である。すなわち、第1実施形態に係る磁気センサ10の2つの出力間の電位差(中点電位差)の被測定磁界に対する応答プロファイルは、2つの出力間の電位差(中点電位差)が被測定磁界に対して線形応答する線形領域を備え、この線形領域は、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)に対して非対称に位置する。
第1実施形態に係る磁気センサ10はこのような応答性プロファイルを有するため、一方の向きにのみ数値変動する被測定対象磁界の広い範囲において線形応答することができる。なお、図6に示される応答プロファイルを与える磁気センサ10は、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)に磁気センサ10の出力が0mVとなるように、磁気センサ10が備える制御IC(図示せず。)により出力値の調整が行われている。この制御ICによる出力値調整が行われない場合には、応答プロファイルは、出力値の切片が正または負の値となる。
これに対し、磁気センサ10のコイル12に対して通電を行わない場合には、コイル磁場が存在しないため、磁気センサ10が備える磁気抵抗効果素子の軟磁性自由層の初期磁化における第2成分の大きさがゼロとなる。この場合には、磁気検出ブリッジ回路の中点電位差の被測定磁界(印加磁場)に対する応答性プロファイルは、図5に示されるように、印加磁場が−2mTから2mTの範囲で線形的な応答を示すものとなる。この磁気センサの場合には、一方の向きにのみ数値変動する被測定対象磁界に対して、広い範囲で線形応答することができない。
図7は、本発明の実施形態の他の一つ(第2実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。
第2実施形態に係る磁気センサ10’は、外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を2つ備える磁界検出ブリッジ回路11’を有する。具体的には、4つの磁気抵抗効果素子はいずれも抵抗変化率特性が等しく、2種類の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1,第2の磁気抵抗効果素子GMR2)から構成される。
磁界検出ブリッジ回路11’の構成・配置は、第1実施形態に係る磁気センサ10の磁界検出ブリッジ回路11の構成・配置と共通するので、説明を省略する。
第1実施形態に係る磁気センサ10は、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の第2成分を与える磁場としてコイル12を備えているが、第2実施形態に係る磁気センサ10’は、後述するように、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の第2成分を与える磁場として交換結合磁界を用いるため、第2実施形態に係る磁気センサ10’は第2成分を与えるためのコイルを備えない。
図8は、第2実施形態に係る磁気センサ10’が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の構造および初期磁化の状態を概念的に示す平面図である。第1の磁気抵抗効果素子GMR1は、図8に示すように、その長手方向が互いに平行になるように配置された複数の帯状の長尺パターン(ストライプ)SPが折り返してなる形状(ミアンダ形状)を有する。複数の長尺パターンSPは、両端部で電極ELにより直列に連結される。このミアンダ形状において、感度軸方向(Pin方向)は、長尺パターンSPの長手方向(ストライプ長手方向)に対して直交する幅方向(ストライプ幅方向)である。このミアンダ形状においては、被測定磁界となる外部からの磁界が長尺パターンSPの幅方向(ストライプ幅方向)に沿うように印加される。
第1実施形態に係る磁気センサが備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPは、RKKY相互作用に基づくセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層と、反強磁性層とを有する。具体的には、図10に示されるように、長尺パターンSPは、シード層20、第1の強磁性膜21aと反平行結合膜21bと第2の強磁性膜21cとからなるセルフピン止め型の強磁性固定層21、非磁性中間層22、軟磁性自由層(フリー磁性層)23、反強磁性層24および保護層25を含む積層構造を基板29上に有する。それぞれの層や膜を構成する材料は第1実施形態に係る磁気センサ10の場合と同様であるから説明を省略する。
強磁性固定層21は、反平行結合膜21bを介して配置される第1の強磁性膜21aと第2の強磁性膜21cとがRKKY相互作用することにより、一方の向きに磁化が固定されている。図10に示されるように、第2実施形態に係る磁気センサ10’が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図8では上から下への向き、図10では左から右への向き)に磁化が固定されている。
反強磁性層24を製膜する際に、長尺パターンSPの長手方向の一方(図8では左から右への向き、図10では紙面手前から奥への向き)の成分と、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図8では上から下への向き、図10では左から右への向き)の成分とを有する磁場が印加される。この磁場中製膜に基づき、製膜された反強磁性層24から軟磁性自由層(フリー層)23に対して、長尺パターンSPの長手方向の一方(図8では左から右への向き、図10では紙面手前から奥への向き)の成分と長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図8では上から下への向き、図10では左から右への向き)の成分とを有する交換結合磁界が印加される。
その結果、第2実施形態に係る磁気センサ10’が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方の向き(図8では左から右への向き、図10では紙面手前から奥への向き)の第1成分と、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図8では上から下への向き、図10では左から右への向き)の第2成分とのベクトル和からなる。それゆえ、図8に示されるように、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方の向きから、被測定磁界の向きと反対向きに傾いた状態となる。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の強磁性固定層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層と同様に長尺パターンSPの幅方向に沿っているが第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層とは反対向きに磁化されている。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の軟磁性自由層(フリー層)は、磁場中製膜された段階では、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層(フリー層)と同様に長尺パターンSPの長手方向に沿っているが第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層(フリー層)とは反対向きに磁化されている。第2の磁気抵抗効果素子GMR2の反強磁性層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の反強磁性層と同様に、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きとは反対向きに磁化されている。これらの製膜時の磁化および反強磁性層との交換結合磁界により、第2の磁気抵抗効果素子GMR2の軟磁性自由層の初期磁化は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層の初期磁化と対比して、第1成分の大きさは等しいがその向きは反対向きであり、第2成分は大きさおよび向きが等しい。
磁気検出ブリッジ回路11’がこのような2種の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1、第2の磁気抵抗効果素子GMR2)を備えることにより、磁気センサ10’の出力の被測定磁界(印加磁場)に対する応答性プロファイルは、図11に示されるように、印加磁場が0mTから4mTの範囲で線形的な応答を示すものとなる。図11中、太線となっている部分が線形応答を示す領域である。すなわち、第2実施形態に係る磁気センサ10’の2つの出力間の電位差(中点電位差)の被測定磁界に対する応答プロファイルは、2つの出力間の電位差(中点電位差)が被測定磁界に対して線形応答する線形領域を備え、この線形領域は、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)に対して非対称に位置する。
第2実施形態に係る磁気センサ10’はこのような応答性プロファイルを有するため、一方の向きにのみ数値変動する被測定対象磁界の広い範囲において線形応答することができる。なお、図11に示される応答プロファイルを与える磁気センサ10’は、第1実施形態に係る磁気センサ10と同様に、出力値調整のための制御ICを備える。
図12は、第2実施形態に係る磁気センサ10’の磁界検出ブリッジ回路11’が備える2種類の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1、第2の磁気抵抗効果素子GMR2)の抵抗の印加磁場応答性を示すグラフである。図12に示されるように、第1の磁気抵抗効果素子GMR1は、被測定磁界(印加磁場)の増大に伴って抵抗値が増大し、第2の磁気抵抗効果素子GMR2は、被測定磁界(印加磁場)の増大に伴って抵抗値が減少する。第1の磁気抵抗効果素子GMR1および第2の磁気抵抗効果素子GMR2はいずれも、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化が長尺パターンSPの幅方向に沿った第2成分を有していることから、印加磁場が0mTの場合における抵抗値が異なり、印加磁場がおよそ2mT程度で双方の抵抗値が一致する。このように、第2実施形態に係る磁気センサ10’が備える2種の磁気抵抗効果素子は、抵抗変化率特性は共通するが、被測定磁界(印加磁場)の向きと軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の向きとの関係が異なるため、被測定磁界(印加磁場)が0mT以外の状態で交差点を持つ応答性を有する。
図13は、本発明の実施形態の別の一つ(第3実施形態)に係る磁気センサの構造を概念的に示す平面図である。
第3実施形態に係る磁気センサ10”は、外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を2つ備える磁界検出ブリッジ回路11”を有する。具体的には、4つの磁気抵抗効果素子はいずれも抵抗変化率特性が等しく、2種類の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1,第2の磁気抵抗効果素子GMR2)から構成される。
磁界検出ブリッジ回路11”の構成・配置は、第1実施形態に係る磁気センサ10の磁界検出ブリッジ回路11の構成・配置と共通するので、説明を省略する。
第1実施形態に係る磁気センサ10は、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の第2成分を与える磁場として、コイル12を備えているが、第3実施形態に係る磁気センサ10”は、後述するように、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の第2成分を与える磁場として層間結合磁界を用いるため、第3実施形態に係る磁気センサ10”は第2成分を与えるためのコイルを備えない。
図14は、第3実施形態に係る磁気センサ10”が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の構造および磁化の状態を概念的に示す平面図である。第1の磁気抵抗効果素子GMR1は、図14に示すように、その長手方向が互いに平行になるように配置された複数の帯状の長尺パターン(ストライプ)SPが折り返してなる形状(ミアンダ形状)を有する。複数の長尺パターンSPは、両端部で電極ELにより直列に連結される。このミアンダ形状において、感度軸方向(Pin方向)は、長尺パターンSPの長手方向(ストライプ長手方向)に対して直交する幅方向(ストライプ幅方向)である。このミアンダ形状においては、被測定磁界となる外部からの磁界が長尺パターンSPの幅方向(ストライプ幅方向)に沿うように印加される。
第3実施形態に係る磁気センサが備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1の長尺パターンSPは、RKKY相互作用に基づくセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層と、反強磁性層とを有する。具体的には、図16に示されるように、長尺パターンSPは、シード層20、第1の強磁性膜21aと反平行結合膜21bと第2の強磁性膜21cとからなるセルフピン止め型の強磁性固定層21、非磁性中間層22、軟磁性自由層(フリー磁性層)23、反強磁性層24および保護層25を含む積層構造を基板29上に有する。それぞれの層や膜を構成する材料は第1実施形態に係る磁気センサ10の場合と同様であるから説明を省略する。
強磁性固定層21は、反平行結合膜21bを介して配置される第1の強磁性膜21aと第2の強磁性膜21cとがRKKY相互作用することにより、一方の向きに磁化が固定されている。図14に示されるように、第3実施形態に係る磁気センサ10”が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図14では上から下への向き、図16では左から右への向き)に磁化が固定されている。
非磁性中間層22の厚さは、通常、第2の強磁性膜21cと軟磁性自由層(フリー層)23との間に層間結合磁界が生じにくくなるように設定されるが、第3実施形態に係る磁気センサ10”では、第2の強磁性膜21cから軟磁性自由層(フリー層)23に適度な層間結合磁界が印加されるように非磁性中間層22の厚さを調整する。層間結合磁界の大きさや向きは、非磁性中間層22の厚さによって調整することができる。図19は、層間結合磁界(Hin)とCuからなる非磁性中間層の厚さ(Cu膜厚)との関係の一例を示すグラフである。この例では、層間結合磁界(Hin)が0Oeとなる点を2つ有する凹型のプロファイルとなっている。したがって、非磁性中間層の厚さ(Cu膜厚)を変化させることによって層間結合磁界(Hin)の大きさや向きを制御することが可能であることが、図19から理解される。また図19において、層間結合磁界(Hin)の符号がプラスの場合、軟磁性自由層(フリー層)23には、強磁性膜21cの磁化の向きと等しい向きの磁界が印加されると定義される。第3実施形態に係る磁気センサ10”が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、軟磁性自由層(フリー層)23は、製膜後の段階において、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図14では上から下への向き、図16では左から右への向き)に磁化されている。
一方、反強磁性層24は磁場中製膜により、長尺パターンSPの長手方向の一方(図14では左から右への向き、図16では紙面手前から奥への向き)に磁化される。このため、反強磁性層24はこれに接する軟磁性自由層(フリー層)23と交換結合し、軟磁性自由層(フリー層)23には、反強磁性層24の磁化に揃うような交換結合磁界が生じる。
その結果、第3実施形態に係る磁気センサ10”が備える第1の磁気抵抗効果素子GMR1では、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方(図14では左から右への向き、図16では紙面手前から奥への向き)であって交換結合磁界からなる第1成分と、長尺パターンSPの幅方向で被測定磁界の向きと反対向き(図14では上から下への向き、図16では左から右への向き)であって層間結合磁界からなる第2成分とのベクトル和からなる。それゆえ、図14に示されるように、軟磁性自由層(フリー層)23の初期磁化は、長尺パターンSPの長手方向の一方の向きから、被測定磁界の向きと反対向きに傾いた状態となる。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の強磁性固定層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層と同様に長尺パターンSPの幅方向に沿っているが第1の磁気抵抗効果素子GMR1の強磁性固定層とは反対向きに磁化されている。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の軟磁性自由層(フリー層)は、製膜された段階では、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層(フリー層)との層間結合磁界により、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層(フリー層)と同じく、長尺パターンSPの幅方向であって被測定磁界の向きと反対向きに磁化されている。なお、この向きは強磁性固定層(第2の強磁性膜)の磁化の向きとは反対向きであるが、非磁性中間層の厚さを適切に設定して層間結合磁界を制御することにより、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層(フリー層)の第2成分と大きさおよび向きを揃えることは可能である(図19参照。)。
第2の磁気抵抗効果素子GMR2の反強磁性層は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の反強磁性層とは反対向きに磁化されている。これらの強磁性固定層との層間結合磁界および反強磁性層との交換結合磁界により、第2の磁気抵抗効果素子GMR2の軟磁性自由層の初期磁化は、第1の磁気抵抗効果素子GMR1の軟磁性自由層の初期磁化と対比して、第1成分の大きさは等しいがその向きは反対向きであり、第2成分は大きさおよび向きが等しい。
磁気検出ブリッジ回路11”がこのような2種の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1、第2の磁気抵抗効果素子GMR2)を備えることにより、磁気センサ10”の出力の被測定磁界の大きさ(印加磁場)への応答性プロファイルは、図17に示されるように、印加磁場が0mTから4mTの範囲で線形的な応答を示すものとなる。図17中、太線となっている部分が線形応答を示す領域である。すなわち、第3実施形態に係る磁気センサ10”の2つの出力間の電位差(中点電位差)の被測定磁界に対する応答プロファイルは、2つの出力間の電位差(中点電位差)が被測定磁界に対して線形応答する線形領域を備え、この線形領域は、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)に対して非対称に位置する。
第3実施形態に係る磁気センサ10”はこのような応答性プロファイルを有するため、一方にのみ数値変動する被測定対象磁界の広い範囲において線形応答することができる。なお、図17に示される応答プロファイルを与える磁気センサ10”は、第1実施形態に係る磁気センサ10と同様に、出力値調整のための制御ICを備える。
図18は、第3実施形態に係る磁気センサ10”の磁界検出ブリッジ回路11”が備える2種類の磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子GMR1、第2の磁気抵抗効果素子GMR2)の抵抗の印加磁場応答性を示すグラフである。図18に示されるように、第1の磁気抵抗効果素子GMR1は、被測定磁界(印加磁場)の増大に伴って抵抗値が増大し、第2の磁気抵抗効果素子GMR2は、被測定磁界(印加磁場)の増大に伴って抵抗値が減少する。第1の磁気抵抗効果素子GMR1および第2の磁気抵抗効果素子GMR2はいずれも、軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化が長尺パターンSPの幅方向に沿った第2成分を有していることから、印加磁場が0mTの場合における抵抗値が異なり、印加磁場がおよそ2mT程度で双方の抵抗値が一致する。このように、第3実施形態に係る磁気センサ10”が備える2種の磁気抵抗効果素子は、抵抗変化率特性は共通するが、被測定磁界(印加磁場)の向きと軟磁性自由層(フリー層)の初期磁化の向きとの関係が異なるため、被測定磁界(印加磁場)が0mT以外の状態で交差点を持つ応答性を有する。
本発明の一実施形態に係る電流センサは、本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”を備える。本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”は、上記のとおり、線形応答性に優れるため、電流センサの測定精度を向上させることができる。
電流センサの具体的な方式は限定されない。例えば、本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”が被測定配線の近傍に配置され、被測定配線を流れる電流(被測定電流)により生じた誘導磁界を、本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”が被測定磁界として直接測定する磁気比例式電流センサであってもよい。
あるいは、本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”の近傍にフィードバックコイルが配置される磁気平衡式電流センサであってもよい。この場合には、本発明の一実施形態に係る磁気センサ10,10’,10”からの出力に応じてフィードバック電流の大きさを変動させることにより被測定電流からの誘導磁界を打ち消す磁界を発生させ、磁気センサ10,10’,10”からの出力を被測定磁界が印加されていない状態と等しい値とし、その際のフィードバックコイルに流れる電流値に基づいて被測定電流の値を算出する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、磁気センサの軟磁性自由層の第1成分を与える磁界の種類と第2成分を与える磁界の種類は限定されない。反強磁性層の磁化は磁場中製膜により行われてもよいし、製膜後の磁場中アニールによって行われてもよい。磁気抵抗効果素子は、基板上に強磁性固定層、非磁性中間層および軟磁性自由層の順に積層されていてもよいし、基板上に軟磁性自由層、非磁性中間層および強磁性固定層の順に積層されていてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示される磁界検出ブリッジ回路およびコイルを備える磁気センサを基板上に製造した。磁界検出ブリッジ回路が備える4つの磁気抵抗効果素子は、いずれも帯状の長尺パターンを複数備えるミアンダ形状を有し、長尺パターンの積層構造は、いずれも、絶縁層を有する基板上に、下からシード層;NiFeCr(42)/強磁性固定層[第1の強磁性膜;Co40Fe60(19)/反平行結合膜;Ru(3.6)/第2の強磁性膜;Co90Fe10(24)]/非磁性中間層;Cu(20)/軟磁性自由層[Co90Fe10(10)/Ni82.5Fe17.5(50)/Co90Fe10(10)]/反強磁性層;Ir22Mn78(60)/保護層;Ta(100)の順にスパッタリングにより積層されたものであった。なお、括弧内の数値は層厚を示し単位はÅである。
コイルに通電して、4つの磁気抵抗効果素子に等しい大きさの磁界を等しい向きに印加した。
4つの磁気抵抗効果素子のうち2つは、図2に示される第1の磁気抵抗効果素子GMR1であり、図2に示されるように、強磁性固定層は長尺パターンの幅方向で被測定磁界の向きと反対向きに磁化され、反強磁性層は長尺パターンの長手方向の一方に沿った向きに磁化された。したがって、軟磁性自由層の初期磁化は、反強磁性層の磁化の向きと等しい向きに軟磁性自由層に生じた反強磁性層との交換結合磁界からなる第1成分と、コイル磁場からなる第2成分とのベクトル和となった。
4つの磁気抵抗効果素子のうち残り2つは、図3に示される第2の磁気抵抗効果素子GMR2であり、図3に示されるように、強磁性固定層は長尺パターンの幅方向で被測定磁界の向きと等しい向きに磁化され、反強磁性層は長尺パターンの長手方向の他方に沿った向きに磁化された。いずれの磁化も、大きさは第1の磁気抵抗効果素子GMR1と等しくなるように設定された。したがって、軟磁性自由層の初期磁化は、反強磁性層の磁化の向きと等しい向きに軟磁性自由層に生じた反強磁性層との交換結合磁界からなる第1成分と、コイル磁場からなる第2成分とのベクトル和となった。
磁界検出ブリッジ回路における2つの出力Out1,Out2の差(Out1−Out2、中間電位差)を制御ICに入力して、被測定磁界が印加されていない状態での磁気センサの出力が0mVとなるように調整した。
被測定磁界の印加強度を変化させながら、磁気センサの出力(単位:mV)を測定し、磁気センサの応答性プロファイルを得た。その結果を図20に示す。図20の太線に示されるように、印加磁場が0mTから4mTの範囲で、磁気センサの出力は印加磁場に対して線形的に応答した。
(実施例2)
実施例1と同様であるが、制御ICを介さず、磁界検出ブリッジ回路の中間電位差を磁気センサの出力とした場合の印加磁場に対する応答性プロファイルを、図20において細線で示した。実施例1(太線)と対比すると、印加磁場が0mTの場合における出力値が0mVでない点で相違するが、印加磁場が0mTから4mTの範囲で、磁気センサの出力は印加磁場に対して線形的に応答する点は共通した。
(比較例1)
実施例2と同様であるが、コイルに通電せず、軟磁性自由層は第1成分のみからなるようにした。磁界検出ブリッジ回路の中間電位差からなる磁気センサの出力の印加磁場に対する応答性プロファイルを、図21において破線で示した。図20に示されるように、応答性プロファイルにおける線形応答領域は−2mVから2mVの範囲であり、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)を中心として対称となった。
(比較例2)
比較例1と同様であるが、磁気検出ブリッジ回路が備える4つの磁気抵抗効果素子の素子抵抗が均一でない場合における、磁界検出ブリッジ回路の中間電位差からなる磁気センサの出力の印加磁場に対する応答性プロファイルを、図21において一点鎖線で示した。図20に示されるように、応答性プロファイルにおける線形応答領域は−2mVから2mVの範囲であるが、被測定磁界が印加されていない場合(印加磁場が0mTの場合)でも出力が0mVとならず、オフセットが確認された。
10,10’,10”・・・磁気センサ
11,11’,11”・・・磁界検出ブリッジ回路
12・・・コイル
GMR1・・・第1の磁気抵抗効果素子
GMR2・・・第2の磁気抵抗効果素子
Vdd・・・電源端子
Out1・・・直列に接続された第1の磁気抵抗効果素子GMR1と第2の磁気抵抗効果素子GMR2との間に設けられた出力
Out2・・・直列に接続された第2の磁気抵抗効果素子GMR2と第1の磁気抵抗効果素子GMR1との間に設けられた出力
Gnd1・・・第1の磁気抵抗効果素子GMR1と第2の磁気抵抗効果素子GMR2との直列接続における第2の磁気抵抗効果素子GMR2側端部に設けられたグランド
Gnd2・・・第2の磁気抵抗効果素子GMR1と第1の磁気抵抗効果素子GMR2との直列接続における第1の磁気抵抗効果素子GMR1側端部に設けられたグランド
SP・・・長尺パターン
EL・・・電極
20・・・シード層
21・・・強磁性固定層
21a・・・第1の強磁性膜
21b・・・反平行結合膜
21c・・・第2の強磁性膜
22・・・非磁性中間層
23・・・軟磁性自由層(フリー磁性層)
24・・・反強磁性層
25・・・保護層
29・・・基板

Claims (9)

  1. 外部磁界の変化に応じて抵抗値が変化する4つの磁気抵抗効果素子で構成され、2つの磁気抵抗効果素子間の出力を2つ備える磁界検出ブリッジ回路を有する磁気センサであって、
    前記4つの磁気抵抗効果素子は、等しい抵抗変化率特性を有し、セルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、帯状の長尺パターンが折り返されたミアンダ形状であって、
    前記出力を与える2つの磁気抵抗効果素子の強磁性固定層は、前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った方向であって互いに反対向きに磁化され、
    前記出力を与える2つの磁気抵抗効果素子の軟磁性自由層は、被測定磁界が印加されていない状態において、前記帯状の長尺パターンの長手方向に沿った方向であって互いに反対向きの第1成分と、前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った一方の向きの第2成分とを有するように磁化され、
    前記第2成分の向きは、前記磁気センサの感度軸に沿った向きであることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記4つの磁気抵抗効果素子は、前記軟磁性自由層の磁化における前記第2成分の大きさが等しく、
    前記2つの出力間の電位差の前記被測定磁界に対する応答プロファイルは、前記2つの出力間の電位差が前記被測定磁界に対して線形応答する線形領域を備え、前記線形領域は、前記被測定磁界が印加されていない場合に対して非対称に位置する、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記第2成分は、前記磁界検出ブリッジ回路の近傍に配置されるコイルを流れる電流により生じた誘導磁界に由来する、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  4. 前記第2成分は、前記軟磁性自由層の前記非磁性中間層に対向する側とは反対側に設けられた反強磁性層と前記軟磁性自由層との交換結合磁界に由来する、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  5. 前記第2成分は、前記セルフピン止め型の強磁性固定層と前記非磁性中間層を介して配置された前記軟磁性自由層との層間結合磁界に由来する、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  6. 前記帯状の長尺パターンの幅方向に沿った前記第2成分の向きは、前記被測定磁界が印加される向きに対して反対向きである、請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載される磁気センサを用いて、前記第2成分の向きに対して反対向きに印加された磁界を被測定磁界として測定する、磁界の測定方法。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載される磁気センサを備え、前記磁気センサの被測定磁界は、被測定電流により生じた誘導磁界である、電流センサ。
  9. 被測定電流により生じた誘導磁界を、請求項7に記載される方法における被測定磁界として、前記被測定電流を定量的に測定する、電流の測定方法。
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