JP2017078527A - 開放式ダクトおよび安全キャビネット - Google Patents

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Abstract

【課題】開放式ダクト接続により室外に排気する安全キャビネットにおいて、室外排気ダクト系統に不具合が発生し、開放式ダクトの開口部から少量の揮発性有害物質を含む安全キャビネットの排気空気が実験室に漏れ出る可能性が生じた際に、警報を発生する安全キャビネットを提供する。
【解決手段】安全キャビネットの排気口107と接続する連結部と、連結部と異なる、空気が流入する開口部104と、排気ダクトを有する開放式ダクト116を備える安全キャビネットであって、開放式ダクト116を配置する空間の圧力と、開放式ダクト116内の圧力の差を検出する差圧センサ120と、差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備える。
【選択図】図1A

Description

本発明は、病原体等の研究に使用する安全キャビネット(JIS K3800名称:バイオハザード対策用クラスIIキャビネット)を実験室に配置し、実験室外に排気した場合の異常時の警報に関する。
感染症などの病原体等や医薬品の研究に、装置内で取り扱う病原体等の試料が、実験を行う作業者へ暴露することを防止する安全キャビネットが使用される。安全キャビネットの中でも、作業者への暴露防止と、装置内で取り扱う試料が外部雑菌に侵されない無菌操作の両方が可能なクラスIIキャビネットが最も広く用いられている。安全キャビネットは、病原体等を含んだ空気をろ過するHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)を使用し、作業空間の空気を安全キャビネット外へ排気することで、病原体等が装置外へ漏れ出ることを防止している。取り使う実験材料は、放射性核種、化学物質を使用する場合がある(これらの物質を以下、揮発性有害物質と言う)。揮発性有害物質は、繊維で構成されたHEPAフィルタを通過する。安全キャビネットを含む実験室の使用方法を記載した世界保健機関(WHO)発行の「実験室バイオセーフティ指針」(Laboratory biosafety manual)では、揮発性有害物質を取り扱う場合、室外排気構造のクラスIIB2タイプ、室外排気型に設置したクラスIIA2タイプを使用するよう記載している。
また、指針では、クラスIIA2タイプを室外排気する場合、thimble connectionを通して排気するよう記載している。thimble connectionとは、日本では開放式ダクト接続と言う。安全キャビネットの排気口と室外排気するダクトの連結部に開口部を設け、安全キャビネットの排気量よりも室外排気ダクトの風量を多くし、連結部の開口部から排気ダクトへの吸い込み気流を形成することで、室外排気ダクト排気口の圧力変動などにより室外排気風量が変動しても、安全キャビネットの排気量に、その変動が伝わらないようにするものである。安全キャビネットの排気量が変動しないことで、病原体等の暴露防止のために重要な安全キャビネットの流入気流(エアバリア)が維持される。室外排気ダクト系のトラブルなどにより、安全キャビネットの排気量より、屋外排気風量が少なくなった場合、安全キャビネットと排気ダクトの連結部の開口部から、安全キャビネットの排気空気が実験室内に漏れ出ることとなる。この空気には、揮発性有害物質を含んでいる。
本技術分野の背景技術として、特開2013−19572号公報(特許文献1)がある。この公報には、外部の空気を吸い込む外気ダクト内に風速または風量を検出する風速風量検出部を設け、外部の空気の吸い込み風速または風量が、所定の閾値以下のときに、警報部より警報を出力する方法が記載されている。
特開2013−19572号公報
前記従来技術の外部の空気を吸い込む風速風量が低下したことを検出する方法は、外部の空気を吸い込む外気ダクト内に風速または風量を検出する風速風量検出部を設け、外部の空気の吸い込み風速または風量が、所定の閾値以下のとき警報を出し、装置内で取り扱う物質が装置外に漏れ出る前に警告している。前記従来技術では、風速風量検出手段を用いるため、外気ダクトを空気が通過する速度または量は認識できるが、吹き出しているか、吸い込んでいるかの方向性を認識することは不可能である。閾値の判定に、装置の運転開始から所定時間は判定しないという制限を設けて、排気風量が一定量に安定してから、風速風量低下時に警報を出すことは可能であるが、特許文献1には、運転開始からの風速風量低下の判定開始に制限を設けることは記載されていない。したがって、特許文献1の適用は、外気ダクトを流れる気流の方向が一方向である局所排気装置に限られる。
クラスIIA2タイプの安全キャビネットを、開放式ダクト接続で室外に排気する場合、排気風量の関係は、安全キャビネットの排気風量より多い風量を、安全キャビネット排気部に設置した室外排気ダクトの末端に配置した外付け送風機で排気する。安全キャビネットの排気風量より多い分の風量は、開放式ダクトに設けられた開口部から実験室内の空気を吸込み、安全キャビネットの排気空気とともに、室外排気ダクトで室外に排気する。この構成では、正常状態の開放式ダクトに形成する開口部では、吸い込み気流が発生しているが、室外排気ダクト、及び、外付け送風機に異常が発生し、室外排気ダクトの排気風量が、安全キャビネット排気口からの排気風量より少なくなった場合、開放式ダクトに形成する開口部から、安全キャビネットの排気が吹き出すことになる。この排気空気には、少量の揮発性有害物質を含んでいる可能性がある。このように、安全キャビネットの開放式ダクトの開口部には、吸い込みと吹き出しの両方向の風向きが生ずる可能性があるため、特許文献1の技術を安全キャビネットの開放式ダクト接続の開口部に適用することは、困難である。
本発明の目的は、開放式ダクト接続により室外に排気する安全キャビネットにおいて、室外排気ダクト系統に不具合が発生し、開放式ダクトの開口部から少量の揮発性有害物質を含む安全キャビネットの排気空気が実験室に漏れ出る可能性が生じた際に、警報を発生することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、クラスIIA2タイプの安全キャビネットを開放式ダクト接続で室外に排気する場合、開放式ダクトの周囲の圧力と内部の圧力との圧力差を検出する差圧センサを設け、差圧センサの出力の絶対値が所定の閾値以下に到達したときに信号または警報を出すものである。
本発明の開放式ダクトの一例を挙げるならば、空気を排気する装置の排気口と接続する連結部と、前記連結部と異なる、空気が流入する開口部と、排気ダクトを有する開放式ダクトであって、開放式ダクトを配置する空間の圧力と、開放式ダクト内の圧力の差を検出する差圧センサと、前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備えるものである。
また、本発明の安全キャビネットの一例を挙げるならば、安全キャビネットの排気口と接続する連結部と、前記連結部と異なる、空気が流入する開口部と、排気ダクトを有する開放式ダクトを備える安全キャビネットであって、開放式ダクトを配置する空間の圧力と、開放式ダクト内の圧力の差を検出する差圧センサと、前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備えるものである。
本発明によれば、開放式ダクト接続した安全キャビネットにおいて、室外排気ダクトに不具合が生じ、排気ダクト風量が低下した際に、揮発性有害物質が開放式ダクトの開口部から実験室内に吹き出すことを警告することができる。
本発明の実施例1を示す開放式ダクト接続した安全キャビネットの側断面構造図の例である。 本発明の実施例1を示す開放式ダクト接続した安全キャビネットの外観正面図の例である。 本発明の実施例1を示す開放式ダクト接続した安全キャビネットの側断面構造図の例である。 本発明の実施例1を示す開放式ダクト接続した安全キャビネットの正面断面構造図の例である。 本発明の実施例1を示す開放式ダクトの通常運転中の断面図である。 本発明の実施例1を示す開放式ダクトの室外排気風量低下時の断面図である。 本発明の実施例2を示す開放式ダクトの通常運転中の断面図である。 本発明の実施例3を示す開放式ダクトの通常運転中の断面図である。 本発明の実施例4を示す開放式ダクトの通常運転中の断面図である。 本発明の実施例1と実施例4の開放式ダクト部の風量−差圧特性を示す図の例である。 本発明の実施例1〜4を示す開放式ダクト接続した安全キャビネットの運転フローチャートの例である。 ダイヤフラム方式の差圧センサの例である。 マノメーター方式の差圧センサの例である。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図1Aは、本発明の実施例1の開放式ダクト接続した安全キャビネットの側断面構造図の例である。
図1Bは、実施例1の開放式ダクト接続した安全キャビネットの外観正面図の例である。
図2Aは、実施例1の開放式ダクト接続した安全キャビネットの側断面構造図の例である。
図2Bは、実施例1の開放式ダクト接続した安全キャビネットの正面断面構造図の例である。
クラスIIA2タイプの安全キャビネット100の内部に作業空間102を形成している。作業空間102の上部は吹き出し整流板106、下部は作業台面101、前部は、前面シャッター103、作業開口部104で形成している。安全キャビネットファン105運転中は、作業開口部104から吸い込んだ流入気流111は、作業台面101の下、作業空間102の後方を通り、安全キャビネットファン105に吸い込まれる。安全キャビネットファン105運転時は、圧力チャンバ126を加圧する。圧力チャンバ126の開口部には、吹き出し用HEPAフィルタ110が取り付けられ、他の開口部には排気用HEPAフィルタ109が取り付けられている。安全キャビネットファン105運転中は、吹き出し用HEPAフィルタ110でろ過され清浄化された空気を、吹き出し整流板106を通して作業室内102に吹き出し気流112として吹き出す。また、排気用HEPAフィルタ109でろ過され清浄化された空気を安全キャビネット排気口107から排気する。安全キャビネット100の空気の出口は、安全キャビネット排気口107、空気の入り口は作業開口部104のため、流入気流111を形成する風量と、安全キャビネット排気空気113は、等しい値となる。安全キャビネットでは流入気流111を所定の値に維持することで、作業空間102で取り扱う病原体等の実験材料が、作業開口部104から漏れ出ることを防止している。
作業空間102内では、少量の揮発性有害物質108を取り扱う場合がある。揮発性有害物質108とは、放射性物質、ガス状物質などで、繊維で出来ているHEPAフィルタを通過する。従って、WHOでは、少量の揮発性有害物質を安全キャビネットで取り扱う場合、安全キャビネットを開放式ダクト接続し、室外に排気するとしている。
開放式ダクト116は一部を安全キャビネット排気口107に、他の開口部である開放式ダクト、建屋排気ダクト接続部119を用いて建屋排気ダクト115に接続されている。開放式ダクト116には、安全キャビネット排気口107との連結部、建屋排気ダクト115の連結部の他に、開放式ダクト開口部117が設けられている。建屋排気ダクト115のダクト末端には、建屋排気ファン114が設けられている。安全キャビネット排気口107からは安全キャビネット排気空気113を吹き出している。建屋排気ファン114により建屋排気ダクト115は、建屋排気空気125で吸い込まれている。開放式ダクト接続よる安全キャビネットの排気は、建屋排気空気125を安全キャビネット排気空気113より多くし、その差分を開放式ダクト開口部117から開放式ダクト開口部吸い込み空気118として安全キャビネット100を配置した実験室内の空気を吸い込みながら運転している。
開放式ダクト開口部吸い込み空気118により、安全キャビネット排気空気113に含まれる少量の揮発性有害物質108は、実験室内に漏れ出ることなく室外に排気される。開放式ダクト接続の場合、建屋排気ファン114による建屋排気空気125の風量が変動しても、開放式ダクト開口部吸い込み空気118の吸い込み量が変動することで、安全キャビネット排気空気113の量を一定に保つことができ、流入気流111を維持することができる。
極端な例は、建屋排気空気125が無くなった場合は、開放式ダクト開口部117から安全キャビネット排気空気113を実験室内に吹き出すことで、流入気流111を維持することが可能となる。但し、この排気空気には少量の揮発性物質108を含んでいる可能性があるため、差圧センサ120を用いて、開放式ダクト開口部117から空気が吹き出すことを検出している。
図10Aおよび図10Bに、本発明に用いられる差圧センサ120の例を示す。図10Aはダイヤフラム方式の、図10Bはマノメーター方式の例である。
図10Aのダイヤフラム方式では、圧力に応じて変形する膜の片側を(+)側測定口121に、他の片側を(−)側測定口122に接続する。前記、2つの測定口の圧力差の大小により、ダイヤフラム127の変形量が変わる。変形量を検出する手段は、ダイヤフラム127の変形を機械的に計測する手段でも、ダイヤフラム127周囲の空間の、静電容量の変化を計測する手段でも良い。
検出した値を圧力値に変換して表示する。圧力値に変換しているため、所定の値に閾値を設けることが可能である。圧力値をデジタル化した場合は、デジタル表示する値に閾値設け、閾値より小さくなった場合に信号を出す方法がある。指針などで機械的に表示する場合は、指針の所定の位置に接点を設けることで、閾値で信号を出すことが可能となる。
図10Bのマノメーター方式は、中空のU字管に液体129を入れて,(+)側測定口121と(−)側測定口122の圧力差を、液体129のU字管内での高さの差で、確認することが可能となる。U字管内の2箇所の液体の高さに差が無い場合、圧力に差が無くなったことを示す。
なお、差圧センサ120は、前記方式以外の何れの方式でも良い。
図3は、実施例1の、開放式ダクトの通常運転中の断面図である。
通常運転時は、安全キャビネット排気空気113より、建屋排気空気125の風量が多いため、開放式ダクト開口部吸い込み空気118が発生し、開放式ダクト116内は、開放式ダクト116を配置した空間に対して(−)圧力の空間になる。
開放式ダクト116には、差圧センサ120が取り付けられている。差圧センサ120の(+)側測定口121は、開放式ダクト116を配置した空間の圧力を検知し、差圧センサ120の(−)側測定口122は、開放式ダクト116内の空間の圧力を検知している。開放式ダクト開口部吸い込み空気118が発生している間は、(+)側測定口121と(−)側測定口122には、圧力の差がある。
図4は、実施例1の、開放式ダクトの室外排気風量低下時の断面図である。
図4は、安全キャビネット排気空気113と建屋排気空気125の風量が、ほぼ等しくなった場合である。建屋排気空気125が全く無くなる過程でも、図4の状態は必ず通過する。安全キャビネット排気空気113と建屋排気空気125の風量が等しいため、開放式ダクト開口部117に吸い込み気流は発生していない。この場合、開放式ダクト116内の圧力と開放式ダクト116を配置した空間の圧力は等しいため、差圧センサ120の(+)側測定口121と(−)側測定口122の圧力差は、ゼロに等しくなる。本実施例では、この差圧センサ120の(+)側測定口121と(−)側測定口122の圧力差が、ゼロになったとき、または、(+)側と(−)側の差に閾値を設け、ゼロより大きな値からゼロに近づき閾値に到達したときに信号を出力する。安全キャビネットは、この差圧センサ120の信号により警報を発報する。警報手段としては、ブザー等により音響的に、或いは、表示器等により視覚的に表示すればよい。この警報により、少量の揮発性有害物質108を含んだ安全キャビネット排気空気113が、実験室内に漏れ出る恐れが生じたことを警告している。
本実施例によれば、開放式ダクトを配置する空間の圧力と、開放式ダクト内の圧力の差を検出する差圧センサと、前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備えるので、室外排気ダクトに不具合が生じ、排気ダクト風量が低下した際に、揮発性有害物質が開放式ダクトの開口部から実験室内に吹き出すことを警告することができる。
図5は、本発明の実施例2の、開放式ダクトの通常運転中の断面図である。
実施例2では、実施例1に対して、(+)側測定口121、(−)側測定口122の位置が異なっている。(+)側測定口121は、開放式ダクト116を配置した空間の圧力を検知し、(−)側測定口122は、開放式ダクト開口部117に近い位置に配置している。通常運転中の開放式ダクト116内の圧力は、均一の状態ではない。実施例2では、開放式ダクト開口部吸い込み空気118の流れの影響が出る開口部の圧力を検知しており、揮発性有害物質が開放式ダクトの開口部から実験室内に吹き出すことを確実に警告することができる。
図6は、本発明の実施例3の、開放式ダクトの通常運転中の断面図である。
実施例1、及び、実施例2に対して、実施例3では、開放式ダクト開口部流路124が追加となっている。開放式ダクト開口部流路124形状は、開口部の片側を開放式ダクト開口部117に連接し、流路内部に開放式ダクト開口部117の断面積より小さな断面積の流路を形成している。この小さな断面積の流路に、(−)側測定口122が設けられている。
開放式ダクト開口部流路124の開口部117から吸い込まれた開放式ダクト開口部吸い込み空気118は、開放式ダクト開口部流路124の断面積が小さくなった部分で、速度を増している。これは開放式ダクト開口部流路124内では、流路断面積×流速の風量が同一であるため、断面積が小さい箇所では、流速が増すこととなる。ベルヌーイの定理により、開放式ダクト開口部流路124内の風速が速い箇所では、他の箇所より圧力が低くなる。この圧力が低くなった部分に(−)側測定口122を設けることで、通常運転時の、(+)側測定口121と(−)側測定口122の圧力差が大きくなる。この圧力差が大きくなることで、通常状態の(+)側測定口121と(−)側測定口122の圧力差と、建屋排気空気125の風量低下時の圧力差の変化の度合いが大きくなる。変化の度合いが大きくなることで、選定する差圧センサ120の最大動作圧力仕様の選択範囲が広がることとなる。そのため、圧力差の変化を感度良く検出することができる。
図7は、本発明の実施例4の開放式ダクトの通常運転中の断面図である。
開放式ダクト116の内部に、開放式ダクト内整流板123を形成している。この開放式ダクト内整流板123の気流の流れの上流側と下流側には圧力差が発生している。整流板は、多孔板の他に、不織布などで構成しても良い。
通常運転中は、安全キャビネット排気空気113、開放式ダクト開口部吸い込み空気118の関係は、実施例1と同じである。建屋排気ダクト115内の圧力は、開放式ダクト内整流板123の下流側にあるため、実施例1より低い圧力となっている。この開放ダクト内整流板123の下流側に差圧センサ120の(−)側測定口122を配置している。
図8は、実施例1と実施例4の開放式ダクト部の風量−差圧特性を示す図である。
横軸に建屋排気空気125の風量、縦軸に開放式ダクト116内の(−)側測定口122の圧力を示す。マイナス圧力であるが便宜上、絶対値が大きいほうを縦軸の上方として示している。
実施例1の場合は、通常運転中の風量と実施例1の場合の特性の交点の圧力を、差圧センサ120で検出している。建屋排気空気125が、開放式ダクト開口部117の吸い込み気流の淀みが出る風量に低下した場合は、開放式ダクト116内の圧力と開放式ダクト116周囲の圧力が等しくなるため、差圧センサ120でゼロに近い圧力を検出している。このとき、開放式ダクト開口部117に淀みが生じたと判断する。
実施例4の場合は、通常運転中の風量と実施例4の場合の特性の交点の圧力を、差圧センサ120で検出している。建屋排気空気125が、開放式ダクト開口部117の吸い込み気流の淀みが出る風量に低下した場合は、開放式ダクト開口部の吸い込み気流の淀みが出る風量と実施例4の場合の特性の交点の圧力を、差圧センサ120で検出する。このように、淀みが出る異常と判断する風量は、差圧センサ120のゼロではない数値で判断することができる。一般に測定器、センサ関係はフルスケールの中央付近の精度が最も良いと言われている。実施例4の場合、最も良い精度付近で、開口式ダクト開口部の吸い込み気流の淀みが出る風量を検出することが可能となる。
図9は、実施例1〜4の開放式ダクト接続した安全キャビネットの運転フローチャートの例である。
安全キャビネット100、建屋排気空気125停止中をSTARTとする(S901)。安全キャビネットの運転スイッチをONする(S902)。このON信号で、建屋排気ファンを運転開始し、建屋排気空気125を発生させる。また、安全キャビネットの運転を開始する(S903)。安全キャビネット運転開始から所定の時間経過後、差圧センサ120の信号を判定開始とする(S904)。これは、安全キャビネット排気空気113と建屋排気空気125が共に停止時は、開放式ダクト116内の圧力と開放式ダクト116周囲の圧力が等しいため、開放式ダクト開口部117の吸い込み気流に淀みが生じた状態と同様の圧力の関係にあるからである。運転開始から所定の時間を経過し、安全キャビネット排気空気113と建屋排気空気125の風量が確保されてから、差圧センサ120による判定を開始する(S905)。
何らかの原因で、建屋排気空気125が低下し、差圧センサの値の絶対値が設定した所定の閾値以下に到達した場合、開放式ダクト開口部117から揮発性有害物質108が実験室内に漏れ出る可能性が生じたと判断し、警報を発報する(S906)。このとき、安全キャビネットの運転は継続する。これは、予期せぬ事態で建屋排気空気125が低下し、安全キャビネット100が突然停止してしまうと、安全キャビネット100の作業開口部104から病原体等が漏れ出る可能性があること、また、建屋排気空気125が停止しても、安全キャビネット排気空気113は、開放式ダクト開口部117から吹き出し、流入気流111は維持しつつ、警報を発報して警告するからである。
安全キャビネット100の停止時は、スイッチをOFFし(S907)、安全キャビネット100の運転と建屋排気ファンの運転を停止する(S908)。
本実施例によれば、制御回路により、安全キャビネットの運転開始から所定に時間経過後に、差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったことの判定を開始するようにしたので、開放式ダクト内の圧力と開放式ダクト周囲の圧力が等しい安全キャビネットの運転開始時に、警報を出すことを防止することができる。
100 安全キャビネット
101 作業台面
102 作業空間
103 前面シャッター
104 作業開口部
105 安全キャビネットファン
106 吹き出し整流板
107 安全キャビネット排気口
108 揮発性有害物質
109 排気用HEPAフィルタ
110 吹き出し用HEPAフィルタ
111 流入気流
112 吹き出し気流
113 安全キャビネット排気空気
114 建屋排気ファン
115 建屋排気ダクト
116 開放式ダクト
117 開放式ダクト開口部
118 開放式ダクト開口部吸い込み空気
119 開放式ダクト、建屋排気ダクト接続部
120 差圧センサ
121 (+)側測定口
122 (−)側測定口
123 開放式ダクト内整流板
124 開放式ダクト開口部流路
125 建屋排気空気
126 圧力チャンバ
127 ダイヤフラム
128 マノメーター
129 液体

Claims (12)

  1. 空気を排気する装置の排気口と接続する連結部と、前記連結部と異なる、空気が流入する開口部と、排気ダクトを有する開放式ダクトであって、
    開放式ダクトを配置する空間の圧力と、開放式ダクト内の圧力の差を検出する差圧センサと、
    前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備えることを特徴とする開放式ダクト。
  2. 請求項1に記載の開放式ダクトにおいて、
    前記差圧センサの検出口を、前記空気が流入する開口部付近に配置したことを特徴とする開放式ダクト。
  3. 請求項1に記載の開放式ダクトにおいて、
    開放式ダクトの前記開口部に流路を連接し、前記流路に開口部断面積より断面積の小さな流路を形成し、前記断面積の小さな流路に前記差圧センサの検出口を接続したことを特徴とする開放式ダクト。
  4. 請求項1に記載の開放式ダクトにおいて、
    開放式ダクト内に整流部を設け、前記整流部の下流側に前記差圧センサの検出口を接続したことを特徴とする開放式ダクト。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の開放式ダクトにおいて、
    前記検出手段の信号により警報を出す警報手段を備えることを特徴とする開放式ダクト。
  6. 安全キャビネットの排気口と接続する連結部と、前記連結部と異なる、空気が流入する開口部と、排気ダクトを有する開放式ダクトを備える安全キャビネットであって、
    開放式ダクトを配置する空間の圧力と、開放式ダクト内の圧力の差を検出する差圧センサと、
    前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったときに検出信号を出力する検出手段を備えることを特徴とする安全キャビネット。
  7. 請求項6に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記差圧センサの検出口を、前記空気が流入する開口部付近に配置したことを特徴とする安全キャビネット。
  8. 請求項6に記載の安全キャビネットにおいて、
    開放式ダクトの前記開口部に流路を連接し、前記流路に開口部断面積より断面積の小さな流路を形成し、前記断面積の小さな流路に前記差圧センサの検出口を接続したことを特徴とする安全キャビネット。
  9. 請求項6に記載の安全キャビネットにおいて、
    開放式ダクト内に整流部を設け、前記整流部の下流側に前記差圧センサの検出口を接続したことを特徴とする安全キャビネット。
  10. 請求項6〜9の何れか1項に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記検出手段の信号により警報を出す警報手段を備えることを特徴とする安全キャビネット。
  11. 請求項10に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記警報手段が警報を出しても、安全キャビネットは運転を継続することを特徴とする安全キャビネット。
  12. 請求項6〜11の何れか1項に記載の安全キャビネットにおいて、
    安全キャビネットの運転開始から所定に時間経過後に、前記差圧センサの値の絶対値が、所定の閾値以下となったことの判定を開始する制御回路を備えることを特徴とする安全キャビネット。
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