JP2006266624A - セーフティキャビネットの排気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャビネット内の排気をキャビネット設置室外に放出する際に、キャビネットからの排気を受ける排気フードへの逆流を防止するために、キャビネット設置室内の空調空気を排気フードに取り込み、キャビネットからの排気と共に上記空調空気を排出する前記取込空調空気の量を減少させると共に、排気フードを小型化する。
【解決手段】ヘパフィルタの出側を覆う排気チャンバーを有するクラスIIA1,A2型セーフティキャビネットの前記排気チャンバーに開放式ダクトを接続し、該ダクトには排気ダクト先端部を間隙を置いて覆うよう設けたキャノピを有する排気フードを取り付けてなる。
【選択図】図2
【解決手段】ヘパフィルタの出側を覆う排気チャンバーを有するクラスIIA1,A2型セーフティキャビネットの前記排気チャンバーに開放式ダクトを接続し、該ダクトには排気ダクト先端部を間隙を置いて覆うよう設けたキャノピを有する排気フードを取り付けてなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、クラスIIセーフティキャビネットの排気装置、特にキャビネット内の排気を実験室外へ排気する際、実験室内の空気を余剰に室外に排出することによる空調負荷が多くなるのを防止する排気装置に関する。
バイオハザード対策用キャビネットは、基本構造によってクラスI,II,IIIに分類されており、クラスIキャビネットは、病原体などの取扱いで、作業空間に清浄空気を必要としない場合に使用する。前面開口部と排気口があり、前面開口部からの流入気流が汚染エアロゾルの流出を防ぎ、作業者の暴露防止を目的とし、排気はヘパフィルタで処理後、キャビネット外に放出する。クラスIIキャビネットは、病原体などの取扱いで、作業空間に清浄空気を必要とする場合に使用する。クラスIキャビネットと同様に前面開口部と排気口があり、前面開口部からの流入気流が汚染エアロゾルの流出を防ぎ、同時に作業空間にはヘパフィルタで瀘過した清浄空気を供給する。排気はヘパフィルタで処理後、キャビネット外に放出する。そして、クラスIIIキャビネットは、高度の危険性を持つ病原体などの取扱いに使用する、開口部のない密閉型である。流入空気と排気の両方をヘパフィルタで処理し、作業空間は作業室に対し負圧である。
ここでクラスIIキャビネットについて述べると、クラスIIキャビネットはタイプA,タイプBの2種類に分類される。クラスIIタイプAキャビネットは、通常の生物材料及び不揮発性の有害物質を少量取り扱う作業にも適し、ガス状又は揮発性の有害物質の取扱いには適さないが作業室内に排気できる。クラスIIタイプBキャビネットは、ヘパフィルタに捕集されないガス状又は揮発性の有害物質を少量取り扱うためのキャビネットで、必ずダクトを接続し室外に排気する。
タイプAキャビネットCbを室外排気する場合は図1に示す如きJIS規格で推奨された開放式ダクトを接続している(非特許文献1参照)。即ち、ヘパフィルタ又は排気口枠HeとキャノピCaのスカート部Skとの隙間a25〜30mm、ヘパフィルタ又は排気口枠Heとスカート部Skとの重なりb50mm等の規格を有したためにキャノピCaが大きくなり、またヘパフィルタHeのメンテナンス時はキャノピCaを取り外さなければならなかった。総室外排気量Q3は、図1に示すキャノピCaの裾部とフィルタ枠Heの隙間aの陰圧を確保する為、キャビネットCaの排気量Q1より大きく確保する必要があり、JIS規格ではキャビネットの排気量の150%以上とすることが推奨されている。従って、キャビネットを設置した実験室内の空気Q2を余剰に室外へ排気することになり空調負荷が多くなる問題があった。
JIS K 3800 バイオハザード対車用クラスIIキャビネット
JIS K 3800 バイオハザード対車用クラスIIキャビネット
本発明は、上記の点に鑑みて、キャビネット内の排気をヘパフィルターを介してキャビネット設置室外に放出する際に、キャビネットからの排気を受けると共にキャビネット設置室内の空調空気を取り込む排気フードの、前記取込空調空気の量を減少させると共に、排気フードを小型化することを目的とする。
また、ヘパフィルターの点検補修を容易にする。
また、ヘパフィルターの点検補修を容易にする。
本発明装置は、実験室内に設けられており、ヘパフィルタの出側を覆う排気チャンバーを有するクラスIIA1,A2型セーフティキャビネットの前記排気チャンバーに開放式ダクトを接続し、該ダクトには排気ダクト先端部を間隙を置いて覆うよう設けたキャノピを有する排気フードを取り付けてなる。
一般的に作業間口が1300mmのA2型キャビネットの排気風量は約8m3/min程度であり、排気ヘパフィルタの大きさは500mm角程度となる。この条件のもとに、キャビネットを開放ダクト接続する場合において、JIS規格ではキャビネットの排気量8m3/min時に、室外排気風量は12m3/minとなる。つまり実験室内よりキャビネットの排気量に加えて4m3/minの空調空気を室外に排気する。本条件時、規格に準拠した排気フードの隙間面積は0.0636m2であり、隙間の通過風速は約1m/sとなる。この通過風速1m/sを維持することで隙間の陰圧に保ち、排気ダクトからの逆流を防止することができる。
一般的に作業間口が1300mmのA2型キャビネットの排気風量は約8m3/min程度であり、排気ヘパフィルタの大きさは500mm角程度となる。この条件のもとに、キャビネットを開放ダクト接続する場合において、JIS規格ではキャビネットの排気量8m3/min時に、室外排気風量は12m3/minとなる。つまり実験室内よりキャビネットの排気量に加えて4m3/minの空調空気を室外に排気する。本条件時、規格に準拠した排気フードの隙間面積は0.0636m2であり、隙間の通過風速は約1m/sとなる。この通過風速1m/sを維持することで隙間の陰圧に保ち、排気ダクトからの逆流を防止することができる。
一方、直径250mmの円形の排気チャンバー接続型排気フードを排気チャンバーに設置した場合、排気チャンバーに通じるダクト外周と排気フードとの隙間面積はJIS規格の隙間寸法30mmより0.0264m2となる。隙間の通過風速を1m/sとする実験室内からの排気風量は約1.6m3/minとなる。したがって同陰圧を保持し、かつ実験室内の余剰排気風量を60%低減できる。
実験室内に設けられており、ヘパフィルタの出側を覆う排気チャンバーを有するクラスIIA1,A2型セーフティキャビネットの前記排気チャンバーに開放式ダクトを接続し、該ダクトには排気ダクト先端部を間隙を置いて覆うよう設けたキャノピを有する排気フードを取り付けたために、キャビネットの排気風量に加えて吸引排気するキャビネット設置室内からの風量を少なくすることが出来、空調負荷を少くする効果を有する。
また、キャビネットの天井部にヘパフィルタの点検口付の排気チャンバーを設けたためにヘパフィルタの点検や交換時にも排気フードを取り外すことなく作業を行うことが出来る。
図2は、排気フード及びダクト等を接続した状態のキャビネット本体の正面図を示す。 1はキャビネット本体で、図示の例では排気は頂部に設けたヘパフィルタ2を通してキャビネット本体1外に排出されている。キャビネット本体1の構成は従来知られたもので、特に限定はされない。ヘパフィルタ2を通過した排気はカバー3を介して排気チャンバー4に導かれる。排気チャンバー4はヘパフィルタ点検口5を有し、該点検口5を開けることによりヘパフィルタを点検補修することを可能としたボックスである。排気チャンバー4にはボリュームダンパー6を有する排気ダクト7が設けられ、排気ダクト7の先端は排気チャンバー接続型排気フード8に挿入され、同フード8は排気ダクト9が接続されている。
排気チャンバー接続型排気フード8の詳細を図3に示す。図3Aは断面図、Bは端面図である。排気チャンバー接続型排気フード8はキャノピ10を有するが、キャノピ10は、図1に示す如きヘパフィルタHe全面を間隙aを有して裾部Skで覆うような大型のものではなく、排気チャンバー4からの排気を案内するダクト7に結合した入口側環状体11が間隙aを有して受け入れられる程度の径のものとしている。
入口側環状体11は排気チャンバー4側ダクト7の端部と結合され、その一部が室内空気取込用の間隙Aを有してキャノピ10の環状の裾部12と重なり合っている。前記重なりを保つためにリブ13が設けられている。キャノピ10の他端部は収斂し出口側環状体13に連なっている。出口側環状体14と入口側環状体11とは同径としている。出口側環状体14は排気ダクト9に連なっている。
排気ダクトの設計時には、その圧力損失を検討する必要があり、通常は、排気ダクト内の風速を6m/s以下に設定する。作業間口が1300mmのキャビネットを開放式ダクト接続する場合の例を説明すると、室外排気量は12m3/minのため、ダクト形状が丸形の場合は直径250mm程度とする。排気チャンバー接続型フードは排気チャンバーが既設の排気ダクト間に取り付け可能とするため、その取り付け部は入口側出口側とも直径247mmとする。室内空気取込用の間隙Aは30mmとし、キャノピ10の環状裾部11と入口側環状体11との隙間の重なりBは50mmとしている。
本発明装置にあっては、キャビネット本体1の作動時、キャビネット本体1に設けた排気チャンバー4の排気口に取付けた排気チャンバー接続型排気フード8により陰圧を確保し、実験室内15からの排気をダクトに送るようにしたために、室内からの排気量が少なくても逆流防止可能の陰圧を保持し得、実験室からの排気風量を減少することが可能となった。
1 キャビネット本体
2 ヘパフィルタ
3 カバー
4 排気チャンバー
5 ヘパフィルタ点検口
6 ボリュームダンパー
8 排気チャンバー接続型排気フード
7,9 排気ダクト
10 キャノピ
11 入口側環状体
12 環状裾部
13 リブ
14 出口側環状体
15 実験室
a キャノピ裾部とヘパフィルタの間隙
b キャノピ裾部とヘパフィルタの重なり分
A 室内空気取込用空間
B 環状裾部と入口側環状体との隙間の重なり
Ca キャノピ
Cb キャビネット
Sk 裾部
He ヘパフィルター
Q1 キャビネットの排気風量
Q2 室内空気
Q3 室外排気風量
2 ヘパフィルタ
3 カバー
4 排気チャンバー
5 ヘパフィルタ点検口
6 ボリュームダンパー
8 排気チャンバー接続型排気フード
7,9 排気ダクト
10 キャノピ
11 入口側環状体
12 環状裾部
13 リブ
14 出口側環状体
15 実験室
a キャノピ裾部とヘパフィルタの間隙
b キャノピ裾部とヘパフィルタの重なり分
A 室内空気取込用空間
B 環状裾部と入口側環状体との隙間の重なり
Ca キャノピ
Cb キャビネット
Sk 裾部
He ヘパフィルター
Q1 キャビネットの排気風量
Q2 室内空気
Q3 室外排気風量
Claims (1)
- 実験室内に設けられており、ヘパフィルターの出側を覆う排気チャンバーを有するクラスIIA1,A2型セーフティキャビネットの前記排気チャンバーに開放式ダクトを接続し、該ダクトには排気ダクト先端部を間隙を置いて覆うよう設けたキャノピを有する排気フードを取り付けてなり、実験室内からの排気風量を抑え、実験室内の空調負荷を低減することを特徴とする排気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005087531A JP2006266624A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | セーフティキャビネットの排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005087531A JP2006266624A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | セーフティキャビネットの排気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006266624A true JP2006266624A (ja) | 2006-10-05 |
Family
ID=37202796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005087531A Pending JP2006266624A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | セーフティキャビネットの排気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006266624A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017078527A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 株式会社日立産機システム | 開放式ダクトおよび安全キャビネット |
-
2005
- 2005-03-25 JP JP2005087531A patent/JP2006266624A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017078527A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 株式会社日立産機システム | 開放式ダクトおよび安全キャビネット |
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