JP2017078438A - 異物侵入防止壁 - Google Patents
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Abstract
Description
そのために、例えば、図8(a)に示すようなゴムやウレタンなどの弾性体3を長い棒状に成形した防止壁11にて間隙部をシールして異物の侵入を防止することが提案されてきた。また、この防止壁を間隙部に固定するために、図8(b)に示すように、鉄などの金属板4に弾性体3´を貼り合わせた防止壁11´なども提案されている。
また、特許文献2には、駆動機出力軸に設けたピニオンギヤと、該ピニオンギヤに外接する内歯を有したリングギヤとを備え、該リングギヤ内側をグリスバスとした旋回駆動装置に於いて、前記ピニオンギヤに隣接して駆動機出力軸にシールリングを嵌着し、シールリングと前記ピニオンギヤとの合接部の外周にゴム製のリングカバーを嵌合した旋回駆動装置の異物侵入防止装置が記載されている。この異物侵入防止装置によれば、ゴム製のリングカバーに凸部を設けたことにより、噴出したグリスの流れを外側へ転換することができるとともに、該リングカバーのリップ部をリテーナへ接触させることにより、グリスの侵入を阻止できる、としている。
また、特許文献3には、第1および第2リング状部材の間のリング状の隙間を密封し、該リング状の隙間に対して防塵を図るリング状のダストシールをそなえ、このダストシールがゴム製で棒状の本体部と該本体部と同質のゴムを加硫することにより、該本体部の両端を接続して、該ダストシールをリング状に形成する加硫接続部とで構成された、旋回ベアリング機構が記載されている。このようなダストシールによれば、経年劣化を抑制するとともに、第1および第2リング状部材の間に充填されたグリスが外部へ漏出することを防ぐことができる、としている。
(1)可撓性のベース部と、このベース部の表面に立設された壁部とを備え、前記壁部は、壁面が前記ベース部の幅方向に向いた状態で、ベース部の長手方向に並設された複数の単位壁部から構成されており、前記複数の単位壁部は、互いに独立して立設され、且つ、前記ベース部が平坦な状態において、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部間に間隙が実質的に存在しないように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されていることを特徴とする異物侵入防止壁。
(2)前記複数の単位壁部は、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部の各端部がベース部の幅方向に揃うように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている(1)に記載の異物侵入防止壁。
(3)前記複数の単位壁部は、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部が部分的に重複するように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている(1)に記載の異物侵入防止壁。
(4)前記複数の単位壁部は、隣接する単位壁部に近接する端部に面取り面が形成されており、隣接する単位壁部は、この面取り面を互いに非接触で対面させた状態で、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている(1)に記載の異物侵入防止壁。
(5)前記ベース部と前記壁部とが、樹脂、エラストマーまたはゴムで一体成形される(1)〜(4)のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
(6)前記ベース部と前記壁部の少なくとも一方が、布または繊維を埋設した構造を有する(1)〜(5)のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
(7)前記ベース部が少なくとも一部に曲面を有する面上に取り付けられる(1)〜(6)のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
(8)可動部と固定部の間隙に配置され、可動部および固定部のいずれかの面上に取り付けられる(1)〜(7)のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
一方、ベース部が間隙部内の曲面上に取り付けられる場合、本発明における複数の単位壁部は、互いに独立して立設され、且つ、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されているので、隣接する単位壁部は互いに干渉することなく、当該曲面に追従することができる。
ベース部1は、厚みが0.3〜2.5mm程度の薄板状であるのが好ましい。薄板状であれば、曲面に対して容易に追従することができる。なお、ベース部1の厚みは、例示した数値範囲に限定されるものではない。
各単位壁部2aは互いに独立して立設され、且つベース部1の幅方向から前記壁部2を側面視(矢印A方向)したとき、隣接する単位壁部2a間に間隙が実質的に存在しないように、図2に示すようにベース部1の幅方向に交互に位置をずらせて並設される。よって壁部2は、異物の侵入を防止することができる。
単位壁部2aは、図3に示すように、ベース部1の幅方向から前記壁部2を側面視したとき(矢印A方向)、隣接する単位壁部2aの各端部23がベース部の幅方向に直線状に揃うように並設されている。単位壁部2aの厚みは0.3〜1.5mm程度であるのが好ましい。なお、単位壁部2aの厚みは、例示した数値範囲に限定されるものではない。
樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、フェノール樹脂といった各種の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が挙げられる。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の単体またはこれらの混合物が使用される。
また、熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられ、これらは単独で、または混合して使用してもよい。
ベース部1と壁部2は、上記の構成から適宜選択されて形成されるが、ベース部1と壁部2は同一の材質であっても良いし、異なる材質であっても良い。なお、同一の材質である場合、ベース部1と壁部2は一体成形することができる。
一方、異物侵入防止壁10を、凹状の曲面に取り付けた際は、図4(b)に示すような形状となる。すなわち、ベース部1は可撓性を有するので、曲面に沿ってベース部1を取り付けることができる。そして複数の単位壁部2aから構成される壁部2が、ベース部1の曲面に沿って、互いに隣接した複数の単位壁部2aが、それぞれ部分的に重なるように傾くようになる。
このように、異物侵入防止壁10は、小さな曲面がある場合や取り付ける部材に多種の曲率が混在する場合においても、壁部2を構成する単位壁部2aが曲面に沿って傾き、その間隙距離を変化させることで柔軟に対応することができる。
また、壁部2の高さは、必ずしも一定である必要はなく、例えば、上記固定部と可動部の間隙が変化する場合には、それに応じて高さを変えてもよい。
ベース部1または壁部2に、布材などの芯体を含有させる場合は、芯体を予め金型内に充填した後、樹脂、エラストマーまたはゴムを充填し加熱加圧することによって製造すればよい。
2 壁部
2a、2a’、20a 単位壁部
21 面取り面
22 間隙
23 端部
3、3´ 弾性体
4 金属板
10 異物侵入防止壁
Claims (8)
- 可撓性のベース部と、このベース部の表面に立設された壁部とを備え、前記壁部は、壁面が前記ベース部の幅方向に向いた状態で、ベース部の長手方向に並設された複数の単位壁部から構成されており、
前記複数の単位壁部は、互いに独立して立設され、且つ、前記ベース部が平坦な状態において、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部間に間隙が実質的に存在しないように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されていることを特徴とする異物侵入防止壁。 - 前記複数の単位壁部は、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部の各端部がベース部の幅方向に揃うように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている請求項1に記載の異物侵入防止壁。
- 前記複数の単位壁部は、ベース部の幅方向から前記壁部を側面視したとき、隣接する単位壁部が部分的に重複するように、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている請求項1に記載の異物侵入防止壁。
- 前記複数の単位壁部は、隣接する単位壁部に近接する端部に面取り面が形成されており、隣接する単位壁部は、この面取り面を互いに非接触で対面させた状態で、ベース部の幅方向に交互に位置をずらせて並設されている請求項1に記載の異物侵入防止壁。
- 前記ベース部と前記壁部とが、樹脂、エラストマーまたはゴムで一体成形される請求項1〜4のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
- 前記ベース部と前記壁部の少なくとも一方が、布または繊維を埋設した構造を有する請求項1〜5のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
- 前記ベース部が少なくとも一部に曲面を有する面上に取り付けられる請求項1〜6のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
- 可動部と固定部の間隙に配置され、可動部および固定部のいずれかの面上に取り付けられる請求項1〜7のいずれかに記載の異物侵入防止壁。
Priority Applications (1)
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JP2015205542A JP2017078438A (ja) | 2015-10-19 | 2015-10-19 | 異物侵入防止壁 |
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JP2015205542A Ceased JP2017078438A (ja) | 2015-10-19 | 2015-10-19 | 異物侵入防止壁 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019218956A (ja) * | 2018-06-15 | 2019-12-26 | Jfeスチール株式会社 | 軸封装置 |
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2015
- 2015-10-19 JP JP2015205542A patent/JP2017078438A/ja not_active Ceased
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