JP2017076778A - キャリヤ線と複数のリード線を利用した低esr電解キャパシタ - Google Patents

キャリヤ線と複数のリード線を利用した低esr電解キャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】陽極リードの内部抵抗の増大なしに、低いレベルのESRを実現した電解コンデンサを提供する。【解決手段】キャパシタ素子と、第一の陽極リード59と、第二の陽極リード62と、キャリヤ線65とを含む固体電解キャパシタである。キャパシタ素子は、焼結多孔質陽極体33と、焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と、誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含む。第一及び第二の陽極リードはそれぞれ、陽極体内に配置された包埋部分60、63と、陽極体の表面からX−方向に縦に延びた外側部分61、64とを有する。一方、キャリヤ線は陽極体の外側に配置されている。キャリヤ線の第一の部分66は、第一及び第二の陽極リードの外側部分に接続され、キャリヤ線の第二の部分67は、陽極体の表面からX−方向に縦に延びている。【選択図】図1

Description

[背景技術]
固体電解キャパシタ(例えばタンタルキャパシタ)は、電子回路の小型化に大きく貢献し、そのような回路を極限環境で使用することを可能にした。典型的な固体電解キャパシタの陽極は多孔質陽極体を含み、陽極リードは陽極体から延びてキャパシタの陽極終端に接続されている。陽極は、まず、タンタルパウダーをプレスしてペレットにし、次いでそれを焼結して、個々のパウダー粒子間に融合接続を作り出すことによって形成できる。多くの従来型固体電解キャパシタにまつわる一つの問題は、タンタル粒子の小さい粒度が陽極体と陽極リードとの間の体積接触(volumetric contact)を低減しかねないことである。実際、陽極リードとパウダー粒子との間に多数の接点を見出すのは困難かもしれない。陽極体と陽極リード間の接触面積が減少すると、陽極リードと陽極が交わるところで、それに応じた抵抗の増加がある。この等価直列抵抗(ESR)の増加は、電気的性能の低下したキャパシタをもたらす。直径の大きい陽極リードや複数の陽極リードを使用すればESRを減少させることができる。しかしながら、陽極リードの直径が大きくなると、陽極リードの内部抵抗が増大し、この内部抵抗の増大が、陽極体と陽極リードとの間の接点の増加の結果として見られるESRの何らかの改良(減少)を打ち消すことになりかねない。さらに、陽極リードの直径の増大は、陽極リードをリードフレームの陽極終端部分に抵抗溶接又はレーザー溶接するのに要するエネルギーを増大させる。
従って、リード直径の増大に伴う陽極リードの抵抗増大の悪影響なしに、陽極体と2本以上の陽極リード間の接点の増加の利益との間のバランスを見出すことによって極めて低いESRレベルを達成することにより、キャパシタの電気的性能を著しく改良した改良型固体電解キャパシタを求めるニーズが今も存在する。また、そのようなバランスを、陽極リードを陽極終端に電気的に接続するのに必要なエネルギーも最小化しながら見出し得ることも求められている。
本発明の一態様に従って、キャパシタ素子と、第一の陽極リードと、第二の陽極リードと、そしてキャリヤ線とを含む固体電解キャパシタを開示する。キャパシタ素子は、焼結された多孔質陽極体と;焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と;そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含む。さらに、第一の陽極リードは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを有する。同様に、第二の陽極リードも、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを有する。一方、キャリヤ線は焼結多孔質陽極体の外側に配置されている。キャリヤ線の第一の部分は、第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分に接続され、キャリヤ線の第二の部分は、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている。
本発明の別の態様に従って、固体電解キャパシタの形成法を開示する。該方法は、第一の陽極リードと第二の陽極リードをバルブ金属組成物から形成されたパウダー内に配置し(ここで、第一の陽極リードは、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを含み、そして第二の陽極リードも、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する);第一の陽極リードの包埋部分と第二の陽極リードの包埋部分の周囲にパウダーを圧縮し;圧縮パウダーを焼結して焼結多孔質陽極体を形成し;そしてキャリヤ線を焼結多孔質陽極体の外側に配置する(ここでキャリヤ線は第一の部分と第二の部分とを有する)ことを含む。該方法はさらに、キャリヤ線の第一の部分を第一の陽極リード及び第二の陽極リードに接続し;そしてキャリヤ線の第二の部分を陽極終端に接続してキャリヤ線の第二の部分と陽極終端との間に電気的接続を形成する(さらにここでキャリヤ線の第二の部分は焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている)ことを含む。
本発明のその他の特徴及び側面について、以下でさらに詳細に示す。
当業者に向けた、本発明の最良の形態を含む本発明の完全かつ実施可能な開示を、添付の図面への参照を含め、本明細書の残りの部分でさらに詳細に示す。
図1は、本発明の電解キャパシタの一態様を示す上面図である。 図2は、本発明の電解キャパシタの別の態様を示す上面図である。 図3は、本発明の電解キャパシタの追加の態様を示す上面図である。 図4は、本発明の電解キャパシタの更に別の態様を示す上面図である。 図5は、本発明の電解キャパシタの更に別の態様を示す上面図である。 図6は、本発明の電解キャパシタのもう一つの態様を示す上面図である。 図7は、本発明の電解キャパシタの更なる態様を示す上面図である。 図8は、本発明の電解キャパシタの別の態様を示す上面図である。 図9は、本発明の電解キャパシタの追加の態様を示す上面図である。 図10は、本発明の電解キャパシタの更に別の態様を示す上面図である。 図11は、本発明の電解キャパシタの更に別の態様を示す上面図である。 図12は、本発明の電解キャパシタのもう一つの態様を示す上面図である。 図13は、本発明の電解キャパシタの別の態様を示す上面図である。 図14は、本発明の電解キャパシタの追加の態様を示す上面図である。 図15は、本発明の電解キャパシタの更に別の態様を示す上面図である。 図16は、本発明の電解キャパシタの一態様を示す斜視図である。 図17は、本発明の電解キャパシタの別の態様を示す斜視図である。 図18は、本発明の電解キャパシタの一態様を示す上面斜視図である。
本明細書及び図面において繰り返し使用されている参照文字は、本発明の同一又は類似の特徴又は構成要素を表すものとする。
当業者であれば、本解説は単に例示的態様の説明であって、本発明のより広範な側面を制限することを意図していないことは理解されるはずである。
一般的に言えば、本発明は、焼結多孔質陽極体と、焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と、そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含むキャパシタ素子を含有する固体電解キャパシタに向けられる。キャパシタは、第一の陽極リード及び第二の陽極リードも含む。第一の陽極リード及び第二の陽極リードは、それぞれ、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する。キャパシタは、焼結多孔質陽極体の外側に配置されたキャリヤ線も含み、キャリヤ線の第一の部分は第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分に接続され、キャリヤ線の第二の部分は焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている。本発明者らは、陽極体内に包埋された2本以上の陽極リードを使用すると、得られるキャパシタのESRを、単一の陽極リードが陽極体内に包埋されている場合と比べて、陽極リード材料と陽極体間の接点の増加により低減できることを見出した。さらに、キャリヤ線の特別な配置、すなわちキャリヤ線の第一の部分を、第一及び第二の陽極リードの外側部分の間に配置し、それらに接続するという特別な配置を取ると、得られるキャパシタのESRをさらに低減できる。さらに、キャリヤ線の第二の部分が第一の陽極リードの直径及び第二の陽極リードの直径より小さい直径を有しているキャリヤ線を利用すると、第一の陽極リード及び第二のリードに起因する全内部抵抗を制限することにより、ESRをさらに低減できる。さらに、キャリヤ線は、陽極体を陽極終端に電気的に接続するのに必要なエネルギーの削減も促進する。
さらに、第一の陽極リードと第二の陽極リードの包埋部分の特別な配置は、得られるキャパシタの漏れ電流(DCL)を低減できる。例えば、一つの特別な態様において、第一の陽極リード、第二の陽極リード、又はその両方の包埋部分の一部を偏平にするか又はピンチングすると、得られるキャパシタのDCLを低減できる。さらに、陽極酸化及び陰極堆積(buildup)などの化学工程中に陽極を担持するために第一の陽極リード及び第二の陽極リードより直径の小さいキャリヤ線を使用することにより、材料コストも削減できる。なぜならば、キャリヤ線の部分はキャパシタ自体から最終的にトリミングでき、最終のキャパシタ製品の構成要素として必要ないからである。
本発明の様々な態様について以下でさらに詳細に説明する。
I.キャパシタ素子
本発明のキャパシタ素子は、陽極、誘電体層、及び陰極のほか、任意の追加層を含む。そのそれぞれについて以下でさらに詳細に説明する。
A.陽極
本発明のキャパシタの多孔質陽極体は、典型的には、高い比電荷、例えば約2,000μFV/g以上、一部の態様においては、約5,000μFV/g以上、一部の態様においては約10,000μFV/g以上の比電荷を有するバルブ金属組成物から形成できる。例えば、そのようなパウダーは、約10,000〜約600,000μFV/g、一部の態様においては約40,000〜約500,000μFV/g、一部の態様においては約70,000〜約400,000μFV/g、一部の態様においては約100,000〜約350,000μFV/g、そして一部の態様においては約150,000〜約300,000μFV/gの比電荷を有しうる。当該技術分野で公知の通り、比電荷は、キャパシタンスと使用された陽極酸化電圧を掛け、次いでこの積を陽極酸化電極体の重量で割ることによって求められる。
バルブ金属組成物は、バルブ金属(すなわち酸化可能な金属)又はバルブ金属ベースの化合物、例えば、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、それらの合金、それらの酸化物、それらの窒化物などを含有する。例えば、バルブ金属組成物は、ニオブの導電性酸化物、例えばニオブ対酸素の原子比1:1.0±1.0、一部の態様においては1:1.0±0.3、一部の態様においては1:1.0±0.1、及び一部の態様においては1:1.0±0.05を有する酸化ニオブを含有しうる。例えば、酸化ニオブは、NbO0.7、NbO1.0、NbO1.1、及びNbOでありうる。好適な態様において、組成物はNbO1.0を含有する。これは、高温で焼結後も化学的に安定な状態を保てる導電性酸化ニオブである。そのようなバルブ金属酸化物の例は、米国特許第6,322,912号(Fife);第6,391,275号(Fifeら);第6,416,730号(Fifeら);第6,527,937号(Fife);第6,576,099号(Kimmelら);第6,592,740号(Fifeら);及び第6,639,787号(Kimmelら);及び第7,220,397号(Kimmelら)のほか、米国特許出願公開第2005/0019581号(Schnitter);第2005/0103638号(Schnitterら);第2005/0013765号(Thomasら)に記載されており、いずれも引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
陽極を形成するためには、一般的にバルブ金属組成物のパウダーを使用する。パウダーは、任意の様々な形状、例えば球状(nodular)、角状(angular)、フレーク状などの粒子のほか、それらの混合物を含有していてもよい。特に適切なパウダーは、Cabot Corp.社(例えば、C255フレークパウダー、TU4Dフレーク/ノジュラーパウダーなど)及びH.C.Starck社(例えば、NH175ノジュラーパウダー)から入手できるタンタルパウダーである。必須ではないが、パウダーは、当該技術分野で公知の任意技術を用いて、例えば熱処理により凝集させてもよい。パウダーを陽極の形状に形成する前に、粒子がプレスされて陽極体を形成する際に互いの適切な接着を確保するために、パウダーにバインダ及び/又は滑沢剤を混合してもよい。得られたパウダーは、次いで、任意の慣用パウダープレス装置を用いて圧縮し、ペレットに成形することができる。例えば、ダイと一つ又は複数のパンチを含有するシングルステーション式圧縮プレス機であるプレス成形機を用いることができる。あるいは、ダイと単一の下方パンチのみを使用するアンビル式(anvil-type)圧縮プレス成形機を使用することもできる。シングルステーション式圧縮プレス成形機はいくつかの基本的タイプで入手可能である。例えば、シングルアクション、ダブルアクション、浮動ダイ、可動式プラテン、対向ラム、スクリュー、インパクト、ホットプレス、印圧加工又はサイジングなどの様々な能力を有するカムプレス、トグル/ナックルプレス、及び偏心/クランクプレス機などである。
パウダーは、その特定の組成に関わらず、以下でさらに詳細に説明するが、図1を参照すると、例えば、少なくとも第一の陽極リード59の包埋部分60及び第二の陽極リード62の包埋部分63の周囲に圧縮され、第一の陽極リード59の外側部分61及び第二の陽極リード62の外側部分64は圧縮多孔質陽極体33から突き出ている。しかしながら、パウダーは、3本以上の陽極リード、例えば3本の陽極リード、4本の陽極リード、5本の陽極リード、又はそれ以上の本数の陽極リードの周囲に圧縮できることは理解されるべきである。一つの特別な態様において、二つ以上の部分(例えば上部及び下部)を有するダイを含むプレス成形機が使用されうる。使用中、ダイの該部分を、それらの壁が実質的に並ぶように互いに隣接させて配置すると、所望の陽極形状を有するダイキャビティが形成される。一定量のパウダーをダイキャビティに装填する前、最中、及び/又は後に第一の陽極リード59の包埋部分60及び第二の陽極リード62の包埋部分63をその中に埋め込むことができる。ダイは、陽極リードの挿入を可能にする単一又は複数のスロットを画定しうる。ダイにパウダーを充填し、第一の陽極リード及び第二の陽極リードをその中に埋め込んだ後、ダイキャビティを閉じ、パンチにより圧縮力をかけることができる。典型的には、圧縮力は、縦方向軸(すなわち図1〜18のz-軸)に延びている第一の陽極リードの長さに一般的に平行か又は一般的に垂直な方向に行使される。これにより粒子が押し付けられて、第一の陽極リード及び第二の陽極リードと緊密接触するので、強力なリード−パウダー結合を生み出すのに役立つ。
何らかのバインダ/滑沢剤は、プレス後ペレットを真空下、一定の温度(例えば約150℃〜約500℃)で数分間加熱することによって除去できる。あるいは、バインダ/滑沢剤は、ペレットを、Bishopらによる米国特許第6,197,252号(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)に記載されているような水溶液と接触させることによって除去することもできる。その後、多孔質陽極体を焼結し、多孔質の一体塊(integral mass)にする。ペレットは、典型的には約1200℃〜約2000℃、一部の態様においては約1300℃〜約1900℃、そして一部の態様においては約1500℃〜約1800℃の温度で、約5分〜約100分間、そして一部の態様においては約30分〜約60分間焼結される。所望であれば、焼結は、酸素原子の陽極への移動を制限する雰囲気中で行ってもよい。例えば、焼結は、真空下、不活性ガス下、水素下などの還元雰囲気中で行うことができる。還元雰囲気は、約10トル〜約2000トル、一部の態様においては約100トル〜約1000トル、そして一部の態様においては約100トル〜約930トルの圧力でありうる。水素とその他のガス(例えばアルゴン又は窒素)の混合物も使用できる。
図1〜18に示されている特別な態様において、焼結多孔質陽極体33は正方形又は長方形ペレットの形状である。しかしながら、正方形又は長方形の形状を有するほかに、陽極は、立方体、円筒形、円形、又は任意のその他の幾何学的形状を有していてもよい。陽極は、表面積対体積比を増大させてESRを最小化するため及びキャパシタの周波数応答を拡張するために、一つ又は複数の溝(furrows, grooves)又はくぼみ(depressions, indentations)を含有できるという点において“溝付き(fluted)”であってもよい。そのような“溝付き”陽極は、例えば、米国特許第6,191,936号(Webberら);第5,949,639号(Maedaら);及び第3,345,545号(Bourgaultら)のほか、米国特許出願公開第2005/0270725号(Hahnら)に記載されている。これらはすべて引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
図1〜18を参照すると、本開示の様々なキャパシタは、上記のように、少なくとも第一の陽極リード59、第二の陽極リード62を有する多孔質陽極体33と共に、少なくとも1本のキャリヤ線65(以下でさらに詳述する)を含みうる。図16〜17に示されているように、多孔質陽極体33(及びそれから形成されるキャパシタ素子)は、前面74、後面75、上面76、及び下面77、第一の側面78、及び第二の側面79を有しうる。図1及び16〜17を参照すると、多孔質陽極体33は、例えば前面74の、x−方向に沿った幅と称することができる幅W、例えば第一の側面78又は第二の側面79の、z−方向の長さと称することができる長さL、及び、例えば前面36の、y−方向に沿った高さ又は厚さと称することができる高さHも有しうる。多孔質陽極体33の前面74の幅Wは、約0.5ミリメートル〜約6ミリメートル、例えば約0.75ミリメートル〜約5ミリメートル、例えば約1ミリメートル〜約4ミリメートルの範囲でありうる。さらに、第一の側面78又は第二の側面79の、z−方向の長さLは、約0.25ミリメートル〜約5ミリメートル、例えば約0.5ミリメートル〜約4ミリメートル、例えば約0.75ミリメートル〜約3ミリメートルの範囲でありうる。さらに、多孔質陽極体33の前面74の、y−方向の高さHは、約0.2ミリメートル〜約4ミリメートル、例えば約0.4ミリメートル〜約3ミリメートル、例えば約0.6ミリメートル〜約2ミリメートルの範囲でありうる。
B.誘電体
示されてはいないが、誘電体が多孔質陽極体を覆っている又は被覆していることは理解されるはずである。誘電体は、焼結陽極を陽極酸化し(“anodizing”)、誘電体層を陽極体上及び/又は陽極体内に形成させることにより形成できる。例えば、タンタル(Ta)陽極体を陽極酸化すると五酸化タンタル(Ta)になる。典型的には、陽極酸化は、陽極体を電解質中に浸漬することなどにより、まず溶液を陽極体に適用することにより実施される。水(例えば脱イオン水)などの溶媒が一般的に使用される。イオン伝導度を増強するために、溶媒中で解離してイオンを形成できる化合物を使用してもよい。そのような化合物の例は、例えば、電解質に関して以下に記載されているような酸などである。例えば、酸(例えばリン酸)は、陽極酸化溶液の約0.01wt%〜約5wt%、一部の態様においては約0.05wt%〜約0.8wt%、そして一部の態様においては約0.1wt%〜約0.5wt%を構成しうる。所望であれば、酸のブレンドも使用できる。
電流を陽極酸化溶液に流し、誘電体層を形成させる。化成電圧(formation voltage)の値は誘電体層の厚さを制御する。例えば、電源は最初、所要電圧に到達するまで定電流モードに設定することができる。その後、電源を定電位モードに切り替え、所望の誘電体厚が陽極体の表面全体に形成されるのを確実にすることができる。当然ながら、パルス又はステップ定電位法などのその他の公知法も使用できる。陽極酸化が起こる電圧は、典型的には、約4〜約250V、一部の態様においては約9〜約200V、そして一部の態様においては約20〜約150Vの範囲である。酸化中、陽極酸化溶液は高温、例えば約30℃以上、一部の態様においては約40℃〜約200℃、そして一部の態様においては約50℃〜約100℃に維持できる。陽極酸化は周囲温度以下で実施することもできる。得られた誘電体層は陽極体の表面上及びその孔内に形成されうる。
C.固体電解質
キャパシタ素子は、キャパシタの陰極として機能する固体電解質も含有する。二酸化マンガン固体電解質は、例えば、硝酸マンガン(Mn(NO)の熱分解によって形成することができる。そのような技術は、米国特許第4,945,452号(Sturmerら)に記載されている(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)。
あるいは、固体電解質は、一つ又は複数の導電性ポリマー層から形成されてもよい。そのようなものに使用される導電性ポリマーは、π共役で、例えば酸化後に少なくとも約1μScm−1の導電率というような導電率を酸化又は還元後に有しうる。そのようなπ共役導電性ポリマーの例は、例えば、ポリヘテロ環(例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなど)、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェノラートなどを含む。特に適切な導電性ポリマーは、下記一般式:
[式中、
TはO又はSであり;
Dは、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基であり(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレンなど);
は、直鎖又は分枝の置換されていてもよいC〜C18アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−又はイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−又はtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルなど);置換されていてもよいC〜C12シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなど);置換されていてもよいC〜C14アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど);置換されていてもよいC〜C18アラルキル基(例えば、ベンジル、o−、m−、p−トリル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−キシリル、メシチルなど);置換されていてもよいC〜Cヒドロキシアルキル基又はヒドロキシル基であり;そして
qは、0〜8の整数、一部の態様においては0〜2、そして一態様においては0であり;そして
nは、2〜5,000、一部の態様においては4〜2,000、そして一部の態様においては5〜1,000である]を有する置換ポリチオフェンである。基“D”又は“R”の置換基の例は、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン及びアルコキシシラン基、カルボキシルアミド基などである。
特に適切なチオフェンポリマーは、“D”が置換されていてもよいC〜Cアルキレン基のものである。例えば、ポリマーは、置換されていてもよいポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であり、これは下記一般式を有する。
上記のような導電性ポリマーの形成法は当該技術分野で周知である。例えば、米国特許第6,987,663号(Merkerら)(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)には、モノマー前駆体から置換ポリチオフェンを形成するための様々な技術が記載されている。モノマー前駆体は、例えば、下記構造:
[式中、T、D、R、及びqは上記定義の通りである]を有しうる。特に適切なチオフェンモノマーは、“D”が置換されていてもよいC〜Cアルキレン基のものである。例えば、一般式:
[式中、R及びqは上記定義の通りである]を有する置換されていてもよい3,4−アルキレンジオキシチオフェンが使用できる。一つの特別な態様において、“q”は0である。一つの適切な市販例の3,4−エチレンジオキシチオフェンはHeraeus Clevios社からCleviosTM Mの名称で入手できる。その他の適切なモノマーも、米国特許第5,111,327号(Blohmら)及び第6,635,729号(Groenendaalら)に記載されている(これらは引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)。これらのモノマーの誘導体、例えば上記モノマーの二量体又は三量体も使用できる。モノマーのより高級な分子誘導体、すなわち四量体、五量体なども本発明での使用に適切である。誘導体は、同一又は異なるモノマー単位で構成されていてもよく、純粋形でも相互の混合物及び/又はモノマーとの混合物でも使用できる。これらの前駆体の酸化形又は還元形も使用できる。
チオフェンモノマーは酸化触媒の存在下で化学重合できる。酸化触媒は、典型的には、遷移金属カチオン、例えば、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(IV)、マンガン(VII)、又はルテニウム(III)カチオンなどを含む。ドーパントも、導電性ポリマーに過剰電荷を供給し、ポリマーの導電率を安定化させるために使用されてもよい。ドーパントは、典型的には、無機又は有機アニオン、例えばスルホン酸イオンを含む。一定の態様において、前駆体溶液中で使用される酸化触媒は、カチオン(例えば遷移金属)及びアニオン(例えばスルホン酸)を含むという点において、触媒の機能もドーパントの機能も含む。例えば、酸化触媒は、鉄(III)カチオンを含む遷移金属の塩、例えばハロゲン化鉄(III)(例えばFeCl)又はその他の無機酸の鉄(III)塩、例えばFe(ClO又はFe(SO及び有機基を含む有機酸及び無機酸の鉄(III)塩でありうる。有機基を有する無機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C〜C20アルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩(例えば硫酸ラウリルの鉄(III)塩)などである。同様に、有機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C〜C20アルカンスルホン酸(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、又はドデカンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族C〜C20カルボン酸(例えば2−エチルヘキシルカルボン酸)の鉄(III)塩;脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸)の鉄(III)塩;C〜C20アルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸)の鉄(III)塩;シクロアルカンスルホン酸(例えばカンファースルホン酸)の鉄(III)塩などである。上記鉄(III)塩の混合物も使用できる。鉄(III)−p−トルエンスルホネート、鉄(III)−o−トルエンスルホネート、及びそれらの混合物が特に適切である。鉄(III)−p−トルエンスルホネートの一つの適切な市販例は、Heraeus Clevios社からCleviosTM Cの名称で入手できる。
様々な方法が導電性ポリマー層の形成に利用できる。一態様においては、酸化触媒とモノマーを順次又は一緒に適用し、重合反応が陽極部分の現場で起こるようにする。スクリーン印刷、浸漬、電気泳動コーティング、及び噴霧を含みうる適切な適用技術を使用して導電性ポリマーコーティングを形成できる。一例として、モノマーをまず酸化触媒と混合し、前駆体溶液を形成する。混合物が形成されたら、陽極部分にそれを適用し、次いで重合させて導電性コーティングが表面上に形成されるようにする。あるいは、酸化触媒とモノマーを順次適用してもよい。一態様においては、例えば、酸化触媒を有機溶媒(例えばブタノール)中に溶解した後、浸漬溶液として適用する。次に、陽極部分を乾燥させて溶媒を除去する。その後、該部分をモノマーを含有する溶液中に浸漬する。
重合は、典型的には、使用される酸化剤及び所望の反応時間に応じて、約−10℃〜約250℃、一部の態様においては約0℃〜約200℃の温度で実施できる。上記のような適切な重合技術は、米国特許第7,515,396号(Biler)に、より詳細に記載されている。そのような導電性コーティングを適用するためのさらにその他の方法は、米国特許第5,457,862号(Sakataら)、第5,473,503号(Sakataら)、第5,729,428号(Sakataら)、及び第5,812,367号(Kudohら)に記載されている。これらの特許は引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
現場適用のほかに、導電性ポリマー層は、導電性ポリマー粒子の分散液の形態で適用することもできる。粒度は様々でよいが、典型的には、陽極部分への接着に利用できる表面積を増大させるために、粒子は小径を有するのが望ましい。例えば、粒子は、約1ナノメートル〜約500ナノメートル、一部の態様においては約5ナノメートル〜約400ナノメートル、そして一部の態様においては約10ナノメートル〜約300ナノメートルの平均直径を有しうる。粒子のD90値(D90値以下の直径を有する粒子が全固体粒子の総体積の90%を構成する)は、約15マイクロメートル以下、一部の態様においては約10マイクロメートル以下、そして一部の態様においては約1ナノメートル〜約8マイクロメートルでありうる。粒子の直径は、超遠心分離、レーザー回折などの公知技術を用いて求めることができる。
導電性ポリマーを粒状形にする工程は、置換ポリチオフェンが持つ正電荷に拮抗する別個の対イオンを使用することによって増進できる。場合によっては、ポリマーは構造単位中に正電荷と負電荷を有することもある。その場合、正電荷が主鎖上に位置し、負電荷は任意に基“R”の置換基、例えばスルホネート又はカルボキシレート基上に位置する。主鎖の正電荷は、基“R”上に任意に存在するアニオン基で部分的に又は全体的に飽和されうる。全体的に見ると、ポリチオフェンは、これらの場合、カチオン性のことも、中性のことも又はさらにはアニオン性のこともある。それにもかかわらず、ポリチオフェン主鎖に正電荷を有するので、それらはすべてカチオン性ポリチオフェンと見なされる。
対イオンは、モノマー性又はポリマー性アニオンでありうる。ポリマー性アニオンは、例えば、ポリマー性カルボン酸(例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸など);ポリマー性スルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(“PSS”)、ポリビニルスルホン酸など);などのアニオンでありうる。これらの酸は、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸とその他の重合可能モノマー、例えばアクリル酸エステル及びスチレンとのコポリマーなどのコポリマーでもよい。同様に、適切なモノマー性アニオンは、例えば、C〜C20アルカンスルホン酸(例えばドデカンスルホン酸);脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸又はペルフルオロオクタンスルホン酸);脂肪族C〜C20カルボン酸(例えば2−エチル−ヘキシルカルボン酸);脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸);C〜C20アルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸又はドデシルベンゼンスルホン酸);シクロアルカンスルホン酸(例えばカンファースルホン酸又はテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ペルクロレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート又はヘキサクロロアンチモネート);などのアニオンを含む。特に適切な対アニオンは、ポリマー性カルボン酸又はスルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(“PSS”))のようなポリマー性アニオンである。そのようなポリマー性アニオンの分子量は、典型的には、約1,000〜約2,000,000、そして一部の態様においては約2,000〜約500,000の範囲である。
使用される場合、所与の層におけるそのような対イオン対置換ポリチオフェンの重量比は、典型的には、約0.5:1〜約50:1、一部の態様においては約1:1〜約30:1、そして一部の態様においては約2:1〜約20:1である。上記重量比において引用されている置換ポリチオフェンの重量は、重合中に完全変換が起こると仮定して、使用されたモノマーの計量部分を指す。
分散液は、ポリマー層の接着性をさらに増強し、そしてまた分散液内の粒子の安定性を増大するために、一つ又は複数のバインダを含有することもできる。バインダは、有機的性質のもの、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチレート、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸アミド、ポリアクリロニトリル、スチレン/アクリル酸エステル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル及びエチレン/酢酸ビニルコポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、エポキシド樹脂、シリコーン樹脂又はセルロースなどでありうる。架橋剤も、バインダの接着能力を増強するために使用できる。そのような架橋剤は、例えば、メラミン化合物、マスクドイソシアネート又は官能性シラン、例えば3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラエトキシシラン加水分解物又は架橋可能ポリマー、例えばポリウレタン、ポリアクリレート又はポリオレフィンなどでありうる。分散液には、当該技術分野で公知の他の成分、例えば分散剤(例えば水)、界面活性物質などを含めることもできる。
所望であれば、一つ又は複数の上記適用工程は、所望のコーティング厚が達成されるまで繰り返されてよい。一部の態様においては、一時に比較的薄いコーティング層しか形成されない。コーティングの全標的厚は、一般的にキャパシタの所望の性質に応じて変動しうる。典型的には、得られた導電性ポリマーコーティングは、約0.2マイクロメートル〜約50マイクロメートル、一部の態様においては約0.5マイクロメートル〜約20マイクロメートル、そして一部の態様においては約1マイクロメートル〜約5マイクロメートルの厚さを有する。コーティングの厚さは、必ずしも陽極部分のあらゆる位置で同じでなくてもよいことは理解されるべきである。それでも、基板上のコーティングの平均厚は、一般的には上記範囲内に入る。
導電性ポリマー層はヒーリングされてもよい。ヒーリングは、導電性ポリマー層の適用ごとに行われても、又は全コーティングの適用後に行われてもよい。一部の態様においては、導電性ポリマーは、その部分を電解質溶液中に浸漬し、その後、溶液に定電圧を、電流が予め選択されたレベルに下がるまで印加することによってヒーリングできる。所望であれば、そのようなヒーリングは、多段階で達成することもできる。例えば、電解質溶液は、モノマー、触媒、及びドーパントのアルコール溶媒(例えばエタノール)中希薄溶液でありうる。コーティングは、様々な副産物、過剰の試薬などを除去するために所望であれば洗浄されてもよい。
D.追加の層
必須ではないが、外部ポリマーコーティングも陽極体に適用して固体電解質を覆うことができる。外部ポリマーコーティングは、一般的に、上で詳述したような予備重合導電性粒子の分散液から形成される一つ又は複数の層を含有する。外部コーティングは、キャパシタ本体のエッジ領域にさらに浸透して、誘電体への接着を増大できるので、より機械的に堅牢な部品が得られる結果、等価直列抵抗及び漏れ電流を低減できる。一般的に、陽極体内部への浸透というより、エッジの被覆度を改良することを意図しているので、外部コーティングに使用される粒子は、典型的には、固体電解質の何らかの任意の分散液に使用される粒子より大きいサイズを有する。例えば、外部ポリマーコーティングに使用される粒子の平均サイズの、固体電解質の何らかの分散液に使用される粒子の平均サイズに対する比率は、典型的には約1.5〜約30、一部の態様においては約2〜約20、そして一部の態様においては約5〜約15である。例えば、外部コーティングの分散液に使用される粒子は、約50ナノメートル〜約500ナノメートル、一部の態様においては約80ナノメートル〜約250ナノメートル、そして一部の態様においては約100ナノメートル〜約200ナノメートルの平均サイズを有しうる。
所望であれば、架橋剤も外部ポリマーコーティングに使用して、固体電解質への接着度を増強することができる。典型的には、架橋剤は外部コーティングに使用される分散液の適用前に適用される。適切な架橋剤は、例えば、Merkerらによる米国特許公開第2007/0064376号に記載されており、例えば、アミン(例えば、ジアミン、トリアミン、オリゴマーアミン、ポリアミンなど);多価金属カチオン、例えば、Mg、Al、Ca、Fe、Cr、Mn、Ba、Ti、Co、Ni、Cu、Ru、Ce又はZnの塩又は化合物、ホスホニウム化合物、スルホニウム化合物などを含む。特に適切な例は、例えば、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ビス(アミノ−メチル)シクロヘキサン、エチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミンなどのほか、それらの混合物を含む。
架橋剤は、典型的には、25℃における測定でpHが1〜10、一部の態様においては2〜7、一部の態様においては3〜6の溶液又は分散液から適用できる。酸性化合物を使用して、所望pHレベルの達成に役立ててもよい。架橋剤用の溶媒又は分散剤の例は、水又は有機溶媒、例えばアルコール、ケトン、カルボン酸エステルなどを含む。架橋剤は、キャパシタ本体に任意の公知法、例えば、スピンコーティング、含浸、流延、滴下適用、スプレー適用、蒸着、スパッタリング、昇華、ナイフコーティング、塗装又は印刷、例えばインクジェット、スクリーン又はパッド印刷により適用できる。適用されたら、架橋剤はポリマー分散液の適用前に乾燥させることができる。この工程はその後、所望厚が達成されるまで繰り返されてよい。例えば、架橋剤及び分散液の層を含む全外部ポリマーコーティングの全厚は、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル、一部の態様においては約2マイクロメートル〜約40マイクロメートル、そして一部の態様においては約5マイクロメートル〜約20マイクロメートルの範囲であろう。
所望であれば、キャパシタはその他の層も含有できる。例えば、誘電体と固体電解質との間に保護コーティング、例えば比較的絶縁性の樹脂材料(天然又は合成)から製造されたコーティングを形成してもよい。そのような材料は、約10Ω・cmより大、一部の態様においては約100より大、一部の態様においては約1,000Ω・cmより大、一部の態様においては約1×10Ω・cmより大、そして一部の態様においては約1×1010Ω・cmより大の比抵抗(specific resistivity)を有しうる。本発明に利用できるいくつかの樹脂材料は、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和又は飽和脂肪酸のエステル(例えばグリセリド)などであるが、これらに限定されない。例えば、適切な脂肪酸のエステルは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アロイリット酸(aleuritic acid)、シェロール酸(shellolic acid)などのエステルであるが、これらに限定されない。これら脂肪酸のエステルは、得られた皮膜を迅速に重合して安定な層にすることを可能にする“乾性油”を形成させるための比較的複雑な組合せに使用される場合に特に有用であることが分かっている。そのような乾性油は、モノ−、ジ−、及び/又はトリ−グリセリドを含みうる。これらはグリセロール主鎖と、それぞれ1、2、及び3個のエステル化された脂肪アシル残基を有する。例えば、使用できるいくつかの適切な乾性油は、オリーブ油、アマニ油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、及びセラックなどであるが、これらに限定されない。これら及びその他の保護コーティング材料は、Fifeらによる米国特許第6,674,635号に、より詳細に記載されており、前記特許はあらゆる目的のためにその全文を引用によって本明細書に援用する。
所望であれば、部品には炭素層(例えばグラファイト)及び銀層をそれぞれ適用することもできる。銀コーティングは、例えば、キャパシタのためのはんだ付け可能導体、接触層、及び/又は集電荷体として機能でき、炭素コーティングは、銀コーティングと固体電解質との接触を制限できる。このようなコーティングは固体電解質の一部を覆っていても全部を覆っていてもよい。
II.陽極リードアセンブリ
上記のように、本発明の電解キャパシタは、少なくとも第一の陽極リードと、第二の陽極リードと、そしてキャリヤ線とを含みうる陽極アセンブリを含みうるが、任意の適切な数の陽極リード及びキャリヤ線を利用できることは理解されるべきである。第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び任意の追加陽極リードは、多孔質陽極体内に埋め込まれた包埋部分と、その表面から縦方向に延びた外側部分とを有しうる。さらに、少なくとも1本のキャリヤ線は、多孔質陽極体内に埋め込まれておらず、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び任意の追加リードの外側部分に接続された第一の部分を有しうる。キャリヤ線の第二の部分は、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている。第一の陽極リード、第二の陽極リード、任意の追加陽極リード、キャリヤ線、及び任意の追加キャリヤ線は、タンタル、ニオブ、ニッケル、アルミニウム、ハフニウム、チタン、ステンレススチールなどのほか、それらの合金、酸化物、及び/又は窒化物などの任意の導電性材料から形成できる。一態様において、陽極リード及びキャリヤ線はタンタルでありうる。別の態様において、第一の陽極リード及び第二の陽極リードはタンタルでありうるが、キャリヤ線は、ステンレススチール、ニッケル又はその合金、銅又はその合金、真鍮(黄銅)、スズ入り黄銅、ニッケル・シルバー(洋銀)、青銅、リン青銅、白銅、カートリッジ黄銅、及び陽極リードアセンブリのコスト削減に役立ちうるそれらの任意の誘導体でよい。一つの特別な態様において、キャリヤ線は、ニッケル−鉄合金であるNILO(登録商標)から形成できる。
さらに、第一及び第二の陽極リードは、任意の所望の断面形状、例えば円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、台形、スタンダードオーバル形、レーストラックオーバル形など、又はそれらの組合せの形状を有しうる。一部の態様において、第一の陽極リード及び第二の陽極リードは円形でありうる。ここで、第一の陽極リード及び第二のリード(及び任意のその他の追加陽極リード)は、x−方向にそれぞれ約200マイクロメートル〜約800マイクロメートル、例えば約300マイクロメートル〜約700マイクロメートル、例えば約400マイクロメートル〜約600マイクロメートルの範囲の幅又は直径W及びW(又はz−方向の高さ、図示せず)を有しうる。さらに、第一の陽極リードと第二の陽極リードの包埋部分は、x−方向に間隙又は幅Wによって隔てることができる。その間隙Wは、約25マイクロメートル〜約400マイクロメートル、例えば約50マイクロメートル〜約300マイクロメートル、例えば約100マイクロメートル〜約250マイクロメートルの範囲でありうる(図1〜5参照)。
他の態様において、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及びキャリヤ線の長さの大部分は上記寸法を有する円形でありうるが、第一の陽極リードの包埋部分の一部及び/又は第二の陽極リードの包埋部分の一部(例えば、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの端部)は、例えばクリンピング又はピンチング装置で、第一の陽極リードの包埋部分及び/又は第二の陽極リードの包埋部分の形状を偏平化、クリンピング、圧縮、又はそれ以外の方法で変更することにより、オーバル形又は長方形の形状を有していてもよい。その結果、偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分は、x−方向に、第一の陽極リードの包埋部分及び第二の陽極リードの包埋部分の残部より大きい厚さ又は直径を有しうる。そのような偏平化、クリンピング、圧縮などは、得られるキャパシタのDCLを低減できる。さらに、必須ではないが、そのような偏平化、クリンピング、圧縮などは、偏平化、クリンピング、圧縮などされた第一の陽極リードの包埋部分と第二の陽極リードの包埋部分の一部が互いに接触して、偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分の間に間隙が存在しないような程度まで実施することができる(図11〜17参照)。他の態様においては、第一の陽極リードの包埋部分と第二の陽極リードの包埋部分のそのように偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分間に間隙が存在し、その間隙又は幅Wは、約0.5マイクロメートル〜約200マイクロメートル、例えば約1マイクロメートル〜約150マイクロメートル、例えば約5マイクロメートル〜約125マイクロメートルの範囲になるように低減できる(図6〜10参照)。
さらに、第一の陽極リードの外側部分の一部及び/又は第二の陽極リードの外側部分の一部も、第一の陽極リード及び第二の陽極リードをキャリヤ線に接続するために、第一の陽極リードの外側部分及び/又は第二の陽極リードの外側部分の形状を偏平化、クリンピング、圧縮、又はそれ以外の方法で変更することにより、オーバル形又は長方形の形状を有していてもよい。キャリヤ線の部分も、キャリヤ線を抵抗溶接、レーザー溶接、又は任意のその他の適切な方法によって第一の陽極リードの外側部分及び第二の陽極リードの外側部分に接続する場合、キャリヤ線の形状を偏平化、クリンピング、圧縮、又はそれ以外の方法で変更することにより、オーバル形又は長方形の形状を有していてもよい。
さらに、1本又は複数本のキャリヤ線は円形であり得、x−方向に、約50マイクロメートル〜約300マイクロメートル、例えば約75マイクロメートル〜約250マイクロメートル、例えば約100マイクロメートル〜約200マイクロメートルの範囲の幅又は直径W(又はz−方向の高さ、図示せず)を有しうる。一般的に、得られるキャパシタのESRを低減するために、第一又は第二の陽極リードの幅/直径の、キャリヤ線の幅/直径に対する比率は、約1.1〜約5、例えば約1.25〜約4、例えば約1.5〜約3の範囲でありうる。さらに、キャリヤ線の第一の部分の一部(例えば、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び任意の追加陽極リードの外側部分に接続される部分)は、抵抗溶接、レーザー溶接、又は任意のその他の適切な方法により陽極リードとキャリヤ線との間に接続を形成するため、偏平化、クリンピング、圧縮、又はそれ以外の方法で変更することができる。
上記陽極リード/キャリヤ線の配置の結果、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び任意の追加陽極リードの包埋部分と陽極体の粒子との間の結合は、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び任意の追加陽極リードの幅/直径が大きくなるために改良でき、低ESRがもたらされる。一方、キャリヤ線(1本又は複数本)は陽極リードの包埋部分より小さい幅/直径を有するので、陽極体を陽極終端に電気的に接続するのに要するエネルギーが著しく削減される。従って、太い直径の陽極リードと細い直径のキャリヤ線(1本又は複数本)の組合せは、得られるキャパシタのESR及びDCLを相乗的に低減できる。さらに、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの外側部分は、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの包埋部分と同じ又は大きい幅/直径を有しうるが、外側部分は、陽極体の表面からごく短い距離だけ延ばして、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの外側部分の長さを最小化することができる。このことはESRの最小化につながりうる。例えば、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの外側部分は、z−方向に、約50マイクロメートル〜約1250マイクロメートル、例えば約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートル、例えば約250マイクロメートル〜約750マイクロメートルの長さLを有しうる。他方、陽極終端と電気的接続を形成するために使用できるキャリヤ線(1本又は複数本)は、陽極リードより小さい直径でよい。これによってキャリヤ線(1本又は複数本)の内部抵抗が低減され、多孔質陽極体から延びた/多孔質陽極体の外側の陽極リードアセンブリのESRを最小化できる。
本発明が想定しているキャパシタの様々な態様を以下でさらに詳細に解説する。図1〜5に、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及びキャリヤ線、又は第一の陽極リード、第二の陽極リード、第三の陽極リード、第一のキャリヤ線、及び第二のキャリヤ線を利用し、陽極リードの包埋部分が均一な直径を有する結果、陽極リードの包埋部分間に間隙が存在するキャパシタを示す。一方、図6〜10には、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及びキャリヤ線、又は第一の陽極リード、第二の陽極リード、第三の陽極リード、第一のキャリヤ線、及び第二のキャリヤ線を利用し、陽極リードの包埋部分が偏平化、クリンピング、圧縮などされた結果、図1〜5に存在する間隙より小さい間隙が陽極リードの包埋部分間に存在するキャパシタを示す。他方、図11〜17には、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及びキャリヤ線、又は第一の陽極リード、第二の陽極リード、第三の陽極リード、第一のキャリヤ線、及び第二のキャリヤ線を利用し、陽極リードの包埋部分が偏平化、クリンピング、圧縮などされた結果、第一の陽極リード及び第二の陽極リードの偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分が接触し、第二の陽極リード及び第三の陽極リードの偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分も接触している(すなわち陽極リードの包埋部分の間に間隙が存在しない)キャパシタを示す。
まず、図1に目を向けると、多孔質陽極体33、誘電体(図示せず)、陰極(図示せず)、第一の陽極リード59、第二の陽極リード62、及びキャリヤ線65を含むキャパシタ素子を含むキャパシタ100が示されている。第一の陽極リード59は、多孔質陽極体33内に埋め込まれた包埋部分60と、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に延びた外側部分61とを含み、第二の陽極リード62は、多孔質陽極体33内に埋め込まれた包埋部分63と、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に延びた外側部分64とを含む。第一の陽極リード59の包埋部分60は、一般的に均一な幅又は直径Wを有し、第二の陽極リード62の包埋部分63は、一般的に均一な幅又は直径Wを有する結果、間隙Wが第一の陽極リード59の包埋部分60と第二の陽極リード62の包埋部分63との間に存在する。第一の陽極リード59の外側部分61及び第二の陽極リード62の外側部分64は、キャリヤ線65の第一の部分66に接続され、キャリヤ線65は幅Wを有し、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に遠くまで延びている。具体的には、キャリヤ線65の第一の部分66は、第一の陽極リード59の外側部分61と第二の陽極リード62の外側部分64との間に配置されている。さらに、必須ではないが、第一の陽極リード59の外側部分61、第二の陽極リード62の外側部分64、及びキャリヤ線65の第一の部分66は、接続を形成するために、抵抗溶接又は任意のその他の適切な方法により、偏平化、クリンピング、圧縮などされていてもよい。図18を参照すると、その結果、第一の陽極リード59の外側部分61は偏平面36を有することができ、第二の陽極リード62の外側部分64は偏平面37を有することができ、キャリヤ線65の第一の部分66は偏平面38を有することができる。ここで、キャリヤ線65の第一の部分66は、第一の陽極リード59の外側部分61と第二の陽極リード62の外側部分64との間に配置され、それらに接続されている。キャリヤ線65は、スロット43の位置で陽極終端35の直立部分42に電気的に接続され、陽極終端35の直立部分42を過ぎて延びる第二の部分67も含む。ただし、キャリヤ線65は、キャパシタをケーシング(図示せず)内部に組み込む前に、陽極終端35の直立部分42の位置でトリミングできる。陽極終端35、陰極終端44、及びケーシングの様々な特徴について、以下でさらに詳細に解説する。
別の態様においては、図2に示されているように、本発明は、図1のキャパシタ100のようにキャリヤ線65の第一の部分66がスロット43の位置で陽極終端35の直立部分42に電気的に接続されているのではなく、第一の陽極リード59の外側部分61及び第二の陽極リード62の外側部分64がそれぞれスロット43a及び43bの位置で陽極終端の直立部分42に電気的に接続できるキャパシタ101を想定している。
図3を参照すると、さらなる態様において、多孔質陽極体33、誘電体(図示せず)、陰極(図示せず)、第一の陽極リード59、第二の陽極リード62、第三の陽極リード71、第一のキャリヤ線65、及び第二のキャリヤ線68を含むキャパシタ素子を含むキャパシタ102が示されている。第一の陽極リード59は、多孔質陽極体33内に埋め込まれた包埋部分60と、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に延びた外側部分61とを含み、第二の陽極リード62は、多孔質陽極体33内に埋め込まれた包埋部分63と、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に延びた外側部分64とを含み、そして第三の陽極リード71は、多孔質陽極体33内に埋め込まれた包埋部分72と、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に延びた外側部分73とを含む。第一の陽極リード59の包埋部分60は、一般的に均一な幅又は直径Wを有し、第二の陽極リード62の包埋部分63は、一般的に均一な幅又は直径Wを有する結果、間隙Wが第一の陽極リード59の包埋部分60と第二の陽極リード62の包埋部分63との間に存在する。さらに、第三の陽極リード71の包埋部分72は、一般的に均一な幅又は直径Wを有する結果、間隙Wが第二の陽極リード62の包埋部分63と第三の陽極リード71の包埋部分72との間に存在する。さらに、第一の陽極リード59の外側部分61及び第二の陽極リード62の外側部分64は、第一のキャリヤ線65の第一の部分66に接続され、第一のキャリヤ線65は幅Wを有し、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に遠くまで延びている。具体的には、第一のキャリヤ線65の第一の部分66は、第一の陽極リード59の外側部分61と第二の陽極リード62の外側部分64との間に配置されている。さらに、第二の陽極リード62の外側部分64及び第三の陽極リード71の外側部分73は、第二のキャリヤ線68の第一の部分69に接続され、第二のキャリヤ線68は幅Wを有し、多孔質陽極体33から縦又はz−方向に遠くまで延びている。具体的には、第二のキャリヤ線68の第一の部分69は、第二の陽極リード62の外側部分64と第三の陽極リード71の外側部分73との間に配置されている。さらに、必須ではないが、第一の陽極リード59の外側部分61、第二の陽極リード62の外側部分64、第三の陽極リード71の外側部分73、第一のキャリヤ線65の第一の部分66及び第二のキャリヤ線68の第一の部分69は、接続を形成するために、抵抗溶接又は任意のその他の適切な方法により、偏平化、クリンピング、圧縮などされていてもよい。第一のキャリヤ線65は、スロット43aの位置で陽極終端35の直立部分42に電気的に接続され、陽極終端35の直立部分42を過ぎて延びる第二の部分67も含む。そして第二のキャリヤ線68は、スロット43bの位置で陽極終端35の直立部分42に電気的に接続され、直立部分42bを過ぎて延びる第二の部分70も含む。ただし、第一のキャリヤ線65及び第二のキャリヤ線68は、キャパシタをケーシング(図示せず)内部に組み込む前に、陽極終端35の直立部分42の位置でトリミングできる。W、W、及びWの寸法は、上で解説したW、W、W、及びWの寸法と同じでありうることは理解されるはずである。
次に、さらに別の態様において、図4に示されているように、本発明は、キャリヤ線65の第一の部分66の配置以外は図1のキャパシタ100と類似したキャパシタ103を想定している。図1のようにキャリヤ線65の第一の部分66が第一の陽極リード59の外側部分61と第二の陽極リード62の外側部分64との間に配置され、陽極体から縦又はz−方向に遠くまで延びているのではなく、図4では、キャパシタ103のキャリヤ線65の第一の部分66は、一般的に、縦又はz−方向に垂直に配置され、第一の陽極リード59の外側部分61の幅W及び第二の陽極リード62の外側部分64の幅Wを横切って横又はx−方向に延びている。
さらに別の態様において、図5に示されているように、本発明は、第一のキャリヤ線65及び第二のキャリヤ線68を利用するのではなく、単一のキャリヤ線65を利用して、3本の陽極リードと陽極終端35の直立部分42との間に接続を形成している以外は図3のキャパシタ102と類似したキャパシタ104を想定している。単一のキャリヤ線65を利用して、第一の陽極リード59の外側部分61、第二の陽極リード62の外側部分64、及び第三の陽極リード71の外側部分73を接続するために、キャリヤ線65の第一の部分66は、一般的に、縦又はz−方向に垂直に配置され、第一の陽極リード59の外側部分61の幅W、第二の陽極リード62の外側部分64の幅W、及び第三の陽極リード71の外側部分73の幅Wを横切って横又はx−方向に延びている。キャリヤ線65の第二の部分67は、次に、スロット43の位置で陽極終端35の直立部分42に接続される。
次に、図6〜10を参照すると、キャパシタ105、106、107、108、及び109が示されている。これは、それぞれ、キャパシタ100、101、102、103、及び104と類似しているが、下記の点で異なる。すなわち、陽極リードの包埋部分が偏平化、クリンピング、圧縮、又は別の方法で変更されて、偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分が、x−方向に、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び第三の陽極リードの包埋部分の残部より大きい厚さ又は直径を有しうる結果、図1〜5の間隙W及びWと比べて、第一の陽極リード59及び第二の陽極リード62のそれぞれ偏平化、クリンピング、圧縮などされた包埋部分80及び81間の間隙Wならびに第二の陽極リード62及び第三の陽極リード71のそれぞれ偏平化、クリンピング、圧縮などされた包埋部分81及び82間の間隙Wが狭くなっている。さらに、第一の陽極リード59の包埋部分80、第二の陽極リード62の包埋部分81、及び第三の陽極リード71の包埋部分82の偏平化、クリンピング、圧縮などの結果、第一の陽極リード59の偏平化包埋部分80、第二の陽極リード62の偏平化包埋部分81、及び第三の陽極リード71の偏平化包埋部分82は、それぞれ、第一の陽極リード59、第二の陽極リード62、及び第三の陽極リード71のそれぞれの包埋部分60、63、及び72の幅W、W、及びWと比べて増大した幅W、W10、及びW11を有しうる。
図11〜15に目を向けると、キャパシタ110、111、112、113、及び114が示されている。これは、それぞれ、キャパシタ100、101、102、103、及び104と類似しているが、下記の点で異なる。すなわち、陽極リードの包埋部分が偏平化、クリンピング、圧縮、又は別の方法で変更されて、偏平化、クリンピング、圧縮などされた部分が、x−方向に、第一の陽極リード、第二の陽極リード、及び第三の陽極リードの包埋部分の残部より大きい厚さ又は直径を有しうる結果、第一の陽極リード59及び第二の陽極リード62のそれぞれ偏平化、クリンピング、圧縮などされた包埋部分80及び81間に間隙が存在せず、そして第二の陽極リード62及び第三の陽極リード71のそれぞれ偏平化、クリンピング、圧縮などされた包埋部分81及び82間にも間隙が存在せず、そして第一の陽極リード59及び第二の陽極リード62の包埋部分80及び81は接触及び接続され、第二の陽極リード62及び第三の陽極リード71の包埋部分81及び82は接触及び接続されている。さらに、第一の陽極リード59の包埋部分80、第二の陽極リード62の包埋部分81、及び第三の陽極リード71の包埋部分82の偏平化、クリンピング、圧縮などの結果、第一の陽極リード59の偏平化包埋部分80、第二の陽極リード62の偏平化包埋部分81、及び第三の陽極リード71の偏平化包埋部分82は、それぞれ、第一の陽極リード59、第二の陽極リード62、及び第三の陽極リード71のそれぞれの包埋部分60、63、及び72の幅W、W、及びWと比べて増大した幅W、W10、及びW11を有しうる。
次に、図16〜17にそれぞれ図14〜15の陽極リードの代替の配置を示す。例えば、図16では、図14のように第一の陽極リード59の偏平化包埋部分80及び第二の陽極リード62の偏平化包埋部分81を、偏平化包埋部分80及び81の幅W及びW10が横又はx−方向に増大するように抵抗溶接(RW)及び/又はレーザー溶接(LW)する代わりに、抵抗溶接又はレーザー溶接を、偏平化包埋部分80及び81の幅W及びW10が減少し、包埋部分80及び81の高さH及びHが増大するように実施している。同様に、図17では、図15のように第一の陽極リード59の偏平化包埋部分80、第二の陽極リード62の偏平化包埋部分81、及び第三の陽極リード71の偏平化包埋部分82を、偏平化包埋部分80、81、及び82の幅W、W10、及びW11が横又はx−方向に増大するように抵抗溶接(RW)及び/又はレーザー溶接(LW)する代わりに、抵抗溶接又はレーザー溶接を、包埋部分80、81、及び82の幅W、W10、及びW11が減少し、包埋部分80、81、及び82の高さH、H、及びHが増大するように実施している。
本発明のキャパシタが形成される特定の設計又は様式に関わらず、それは当該技術分野で周知の通り、終端に接続できる。例えば、陽極終端及び陰極終端は、それぞれ第二の陽極リード及び陰極に電気的に接続できる。終端の具体的構造は当該技術分野で周知の通り変動しうる。必須ではないが、図1〜17に示されているように、例えば、本発明のキャパシタは、陰極終端44及び陽極終端35を含むリードフレーム40を含みうる。陰極終端44は、キャパシタ素子の下面77と電気的に接触している平面部分45と、平面部分45に実質的に垂直に配置され、キャパシタ素子の後面75と電気的に接触している直立部分46とを含有しうる。キャパシタ素子を陰極終端に接合するためには、当該技術分野で公知の通り導電接着剤が使用できる。導電接着剤は、例えば、樹脂組成物内に含有された導電性金属粒子を含みうる。金属粒子は、銀、銅、金、白金、ニッケル、亜鉛、ビスマスなどでありうる。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)、硬化剤(例えば酸無水物)、及びカップリング剤(例えばシランカップリング剤)を含みうる。適切な導電接着剤は、Osakoらによる米国特許出願公開第2006/0038304号(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)に記載されている。
再度、図1〜17を参照する。必須ではないが、陽極終端35も同様に平面部分41と直立部分42を含有しうる。直立部分42は、本発明の第一のキャリヤ線65の第二の部分67を保持する領域を含有しうる。例えば、該領域は、第一のキャリヤ線65の第二の部分67を受容するためのスロット43を有しうる。さらに、2本のキャリヤ線が利用される場合、陽極終端35の直立部分42は、第一のキャリヤ線65の第二の部分67を保持する領域と、第二のキャリヤ線68の第二の部分70を保持する領域とを含有できる。具体的には、該領域は、第一のキャリヤ線65の第二の部分67を受容するためのスロット43aと、第二のキャリヤ線68の第二の部分70を受容するためのスロット43bを有しうる。スロット(一つ又は複数)は任意の所望形状を有することができ、陽極終端35の位置で第二の陽極リード70の第二の部分72の表面接触及び機械的安定性をさらに増強するために、U字形、V字形、円形、楕円形、オーバル形、長方形、正方形、階段形などであってよい。例えば、スロット43及び43aの形状(geometry)は、第一のキャリヤ線65の第二の部分67の形状に適合し、スロット43bの形状は、第二のキャリヤ線68の第二の部分70の形状に適合しうる。第一のキャリヤ線65及び第二のキャリヤ線68の第二の部分67及び70は、任意の適切な技術、例えばレーザー溶接、抵抗溶接、又は導電接着剤の使用などによって、陽極終端35に電気的に接続できる。
使用される特定の溶接技術に関わらず、十分な溶接を形成するために必要なエネルギー量は、より直径の大きい陽極リードを陽極終端に直接接続する場合に必要とされるエネルギー量と比べた場合、削減される。従って、より小径のキャリヤ線(1本又は複数本)を利用して陽極終端への直接接続として機能させることにより、キャリヤ線(1本又は複数本)の厚さ/高さ又は直径が縮小したために、陽極終端との電気的接続を形成するための溶接工程をより効率的かつ費用効果的な様式で実施できながらも、なお多孔質陽極体に比較的厚い陽極リードを埋め込むことの利益を実現することができる(すなわち、多孔質陽極体との接触が改良されてESRが低減する)。さらに、キャリヤ線の内部抵抗の減少もESRをさらに低減できる。
さらに、上記のようにキャパシタ素子が形成され、終端に接続されたら、そしてまたキャリヤ線の過剰の長さ(ある場合)がトリミングされたら、キャパシタ素子及び陽極リードアセンブリを樹脂ケーシング内に封入し、次いでシリカ又は任意のその他の公知封入材料を充填することができる。ケースの幅及び長さは意図する用途に応じて変動しうる。しかしながら、ケーシングの全厚は、得られるアセンブリが薄型製品(例えば“ICカード”)に容易に組み込めるように、典型的には小さい。例えば、ケーシングの厚さは、約5ミリメートル以下、一部の態様においては約0.4ミリメートル〜約4ミリメートル、そして一部の態様においては約0.6ミリメートル〜約3ミリメートルの範囲でありうる。適切なケーシングは、例えば、“A”、“B”、“H”、又は“T”ケース(AVX Corporation社)を含みうる。封入後、各陽極終端及び陰極終端の露出部分は、エージング、スクリーニング、及びトリミングできる。所望であれば、露出部分は、ケーシングの外側に沿って2回折り曲げてもよい(例えば、およそ90°の角度で)。
本開示の結果、下記の試験手順による判定の通り、優れた電気的性質を示すキャパシタが形成できる。例えば、本発明のキャパシタは、周波数100kHz及び温度23℃±2℃での測定で、例えば約300ミリオーム(mΩ)以下、一部の態様においては約100mΩ以下、一部の態様においては約0.01mΩ〜約50mΩ、そして一部の態様においては約0.1mΩ〜約20mΩという極めて低いESRを示すことができる。さらに、漏れ電流(一般的には一つの導体から隣接する導体へ絶縁体を通って流れる電流のこと)も比較的低レベルに維持できる。例えば、本発明のキャパシタの正規化漏れ電流の数値は、一部の態様においては約0.1μA/μFV未満、一部の態様においては約0.01μA/μFV未満、そして一部の態様においては約0.001μA/μFV未満である。ここで、μAはマイクロアンペアであり、μFVはキャパシタンスと定格電圧の積である。
試験手順
等価直列抵抗(“ESR”)
ESRは、一般的に、キャパシタが電子回路内で充電及び放電する際に抵抗器のように振る舞う程度のことを言い、通常、キャパシタと直列の抵抗として表される。ESRは、典型的には、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-ピーク正弦波信号、動作周波数100kHz、温度23℃±2℃で測定される。
キャパシタンス(“Cap”)
キャパシタンスは、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-ピーク正弦波信号で測定された。動作周波数は120Hz、温度は23℃±2℃であった。
誘電正接
誘電正接は、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-ピーク正弦波信号で測定された。動作周波数は120Hz、温度は23℃±2℃であった。
漏れ電流
漏れ電流(“DCL”)は、漏れ電流を測定する漏洩試験セットを用い、23℃±2℃の温度及び定格電圧で、最低60秒後に測定された。
レーザー溶接
レーザー溶接は、Trumpf Nd:YaG HAASレーザー(1,064ナノメートル前後の波長の近IR光を放出する)を用いて実施した。溶接のエネルギーは、一般的に、陽極リードをリードフレームの陽極終端部品に接合するために必要なレーザーエネルギー量のことである。溶接のエネルギーはジュールで測定された。
実施例1
70,000μFV/gのタンタルパウダーをプレスしてペレットにし、長さ1.8mm、幅2.4mm、及び厚さ1.2mmを有する多孔質体を形成した。タンタルパウダーをタンタルデバイス自動成形機のホッパーに装填し、直径0.50mmの2本のタンタル線と共に自動的に成形し、6.8g/cmの密度にまでプレスして、多孔質体を製造した。多孔質体へのタンタル線の針入度は陽極の長さの70%であった。この成形体を減圧下1300℃で放置し、焼結体を得た。
タンタル線を偏平化し、次いで図18に示されているように、直径0.19mmのキャリヤタンタル線をタンタル線の間に抵抗溶接法により溶接した。その後、キャリヤ線(例えば直径0.19mmのタンタル線)を補助的なステンレススチール片に溶接した。
タンタル陽極を0.1%リン酸の液体電解質中14Vで陽極酸化し、120Hzで150μFのキャパシタを製造した。次に、陽極を鉄(III)トルエンスルホネート(CleviosTM C,H.C.Starck社)のブタノール溶液中に5分間、次いで3,4−エチレンジオキシチオフェン(CleviosTM M,H.C.Starck社)中に1分間浸漬することにより、導電性ポリマーコーティングを形成させた。45分間の重合後、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の薄層が誘電体の表面に形成された。陽極をメタノール中で洗浄して反応副産物を除去し、液体電解質中で陽極酸化し、そしてメタノール中で再度洗浄した。この工程を12回繰り返した。この部品を次にグラファイト分散液中に浸漬し、乾燥させた。最後に、該部品を銀分散液中に浸漬し、乾燥させた。仕上げた部品は、従来のアセンブリ技術により完成させた。アセンブリ工程の仕上げとして銅ベースのリードフレームを使用した。キャパシタ素子を陰極終端に接合したら、レーザー溶接工程を用いて陽極リード線を陽極終端に接合した。次に、リードフレームを封入エポキシ樹脂で密閉した。このようにして、150μF/6.3Vキャパシタの多数の部品(250)を製造した。
比較例2
実施例1に記載のようにしてキャパシタを形成したが、ここでは直径0.50mmの単一のリード線のみを利用し、そのリード線はレーザー溶接工程でリード線を陽極終端に接合する前に切り取った。このようにして多数の部品(250)を製造した。
比較例3
実施例1に記載のようにしてキャパシタを形成したが、ここでは直径0.19mmの単一のリード線のみを利用した。このようにして多数の部品(250)を製造した。
以下の表1に、上記例の特徴、すなわち、完成キャパシタのタンタル線の直径、レーザー溶接の設定、メジアンDCL、メジアンキャパシタンス、メジアン誘電正接、及びメジアンESRをまとめた。
当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明のこれら及びその他の修正及び変形を実施できるであろう。さらに、様々な態様の側面は、全体的にも又は部分的にも交換できることも理解されるはずである。さらに、当業者であれば、以上の記載は単なる例であって、当該添付の特許請求の範囲においてさらに記載される本発明を制限することを意図したものでないことも分かるであろう。
33 多孔質陽極体
35 陽極終端
36 第一の陽極リードの外側部分の偏平面
37 第二の陽極リードの外側部分の偏平面
38 キャリヤ線の第一の部分の偏平面
40 リードフレーム
41 陽極終端の平面部分
42 陽極終端の直立部分
43 スロット
43a スロット
43b スロット
44 陰極終端
45 陰極終端の平面部分
46 陰極終端の直立部分
59 第一の陽極リード
60 第一の陽極リードの包埋部分
61 第一の陽極リードの外側部分
62 第二の陽極リード
63 第二の陽極リードの包埋部分
64 第二の陽極リードの外側部分
65 キャリヤ線
66 キャリヤ線の第一の部分
67 キャリヤ線の第二の部分
68 第二のキャリヤ線
69 第二のキャリヤ線の第一の部分
70 第二のキャリヤ線の第二の部分
71 第三の陽極リード
72 第三の陽極リードの包埋部分
73 第三の陽極リードの外側部分
74 前面
75 後面
76 上面
77 下面
78 第一の側面
79 第二の側面
80 第一の陽極リードの偏平化などされた包埋部分
81 第二の陽極リードの偏平化などされた包埋部分
82 第三の陽極リードの偏平化などされた包埋部分
100 キャパシタ
101 キャパシタ
102 キャパシタ
103 キャパシタ
104 キャパシタ
105 キャパシタ
106 キャパシタ
107 キャパシタ
108 キャパシタ
109 キャパシタ
110 キャパシタ
111 キャパシタ
112 キャパシタ
113 キャパシタ
114 キャパシタ

Claims (23)

  1. 固体電解キャパシタであって、
    キャパシタ素子と(キャパシタ素子は、焼結多孔質陽極体と;焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と;そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含む);
    第一の陽極リードと(第一の陽極リードは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを有する);
    第二の陽極リードと(第二の陽極リードは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを有する);
    キャリヤ線と(キャリヤ線は、焼結多孔質陽極体の外側に配置され、キャリヤ線の第一の部分は、第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分に接続され、さらにキャリヤ線の第二の部分は、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている)
    を含む固体電解キャパシタ。
  2. キャリヤ線の第二の部分が、第一の陽極リードの直径及び第二の陽極リードの直径より小さい直径を有している、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  3. 第一の陽極リード又は第二の陽極リードのいずれかの直径の、キャリヤ線の直径に対する比率が約1.1〜約5の範囲である、請求項2に記載の固体電解キャパシタ。
  4. キャリヤ線が約50マイクロメートル〜約300マイクロメートルの範囲の直径を有する、請求項2に記載の固体電解キャパシタ。
  5. 第一の陽極リード及び第二の陽極リードが、それぞれ約200マイクロメートル〜約800マイクロメートルの範囲の直径を有する、請求項2に記載の固体電解キャパシタ。
  6. 第一の陽極リード、第二の陽極リード、及びキャリヤ線がタンタルを含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  7. 第一の陽極リードの包埋部分の少なくとも一部及び第二の陽極リードの包埋部分の一部が接続されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  8. 第一の陽極リードの包埋部分の一部、第二の陽極リードの包埋部分の一部、又はその両方が、偏平化、クリンピング、又は圧縮されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  9. キャリヤ線の第一の部分が、焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延び、さらにキャリヤ線の第一の部分は第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分との間に配置されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  10. キャリヤ線の第一の部分が、第一の陽極リードの外側部分及び第二の陽極リードの外側部分を横切って、第一の陽極リードの外側部分及び第二の陽極リードの外側部分が縦に延びているx−方向に垂直なz−方向に延びている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  11. 第一の陽極リードの外側部分及び第二の陽極リードの外側部分が、キャリヤ線の第一の部分に、抵抗溶接、レーザー溶接、又はそれらの組合せによって接続されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  12. 陽極終端をさらに含み、キャリヤ線の第二の部分がその陽極終端に接続されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  13. キャリヤ線の第二の部分が陽極終端の直立部分に接続されている、請求項12に記載の固体電解キャパシタ。
  14. 陰極に電気的に接続されている陰極終端をさらに含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  15. 陽極体が、タンタル、その導電性酸化物、又はその導電性窒化物を含むパウダーから形成される、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  16. 固体電解質が導電性ポリマーを含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  17. 固体電解キャパシタの形成法であって、該方法は、
    第一の陽極リードと第二の陽極リードをバルブ金属組成物から形成されたパウダー内に配置し(ここで、第一の陽極リードは、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に延びた外側部分とを含み、そして第二の陽極リードは、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と、多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する);
    第一の陽極リードの包埋部分と第二の陽極リードの包埋部分の周囲にパウダーを圧縮し;
    圧縮パウダーを焼結して焼結多孔質陽極体を形成し;
    キャリヤ線を焼結多孔質陽極体の外側に配置し(ここで、キャリヤ線は第一の部分と第二の部分を有する);
    キャリヤ線の第一の部分を第一の陽極リード及び第二の陽極リードに接続し;そして
    キャリヤ線の第二の部分を陽極終端に接続してキャリヤ線の第二の部分と陽極終端との間に電気的接続を形成する(さらに、ここで、キャリヤ線の第二の部分は焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている)
    ことを含む方法。
  18. キャリヤ線の第二の部分が、第一の陽極リードの直径及び第二の陽極リードの直径より小さい直径を有し、第一の陽極リード又は第二の陽極リードのいずれかの直径の、キャリヤ線の直径に対する比率が約1.1〜約5の範囲である、請求項17に記載の方法。
  19. 第一の陽極リードの包埋部分の少なくとも一部を第二の陽極リードの包埋部分の一部に接続することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  20. 第一の陽極リードの包埋部分の一部、第二の陽極リードの包埋部分の一部、又はその両方を、偏平化、クリンピング、又は圧縮することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  21. キャリヤ線の第一の部分を第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分との間に配置し、キャリヤ線の第一の部分は焼結多孔質陽極体の表面からx−方向に縦に遠くまで延びている、請求項17に記載の方法。
  22. キャリヤ線の第一の部分を、第一の陽極リードの外側部分と第二の陽極リードの外側部分を横切って、第一の陽極リードの外側部分及び第二の陽極リードの外側部分が縦に延びているx−方向に垂直なz−方向に配置することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  23. さらに、
    焼結多孔質陽極体を陽極酸化して誘電体層を形成し;そして
    固体電解質を陽極酸化された焼結多孔質陽極体に適用して陰極を形成し;
    陰極と陰極終端との間に電気的接続を形成し;そして
    キャパシタを、少なくとも陽極終端の一部及び陰極終端の一部を露出させたまま成形材料で封入する
    ことを含む、請求項17に記載の方法。
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