JP2017076760A - コイル部品およびコイル部品の成形方法 - Google Patents

コイル部品およびコイル部品の成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの要素間のコイル連結部の平角線の長さを短縮してコイル全体の直流抵抗成分を低減し得るコンパクトなコイル部品およびそのコイル部品の製造方法を提供する。
【解決手段】第1コイル要素11は、一本の平角線材1の一方の端部側から、この平角線材1を巻回して積層するように形成され、第2コイル要素12は、平角線材1の他方の端部側から、この平角線材1を、第1コイル要素11とは同一の巻線方向で、同一の積層方向に巻回して積層するように形成される。第1コイル要素11の最終ターン(最も手前側のターン)における第1コイル要素11の側辺11Cの一方側の端部(第1の連結用端部)11Aと、第2コイル要素12の最終ターン(最も手前側のターン)における第2コイル要素12の側辺12Cの他方側の端部(第2の連結用端部)12Aとの間に、平角線材1が直線状に張設された巻線連結部20が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、リアクトル等として用いられるコイル部品およびこのコイル部品の成形方法に関し、詳しくは、一本の平角線により形成された、近接して配される角筒形状の2つの積層コイルからなるコイル部品およびこのコイル部品の成形方法に関するものである。
リアクトル等のコイル部品は、磁性体コアに巻線コイルが巻回された構成とすることによりインダクタンスを発生させることができる。
リアクトルとしては、送電系統用の大容量のものから、通信器部品にいたるまで、使用目的に応じて種々のタイプのものが知られている。このようなリアクトルは、他の絶縁部材等と共に、金属ケース等に収容される。
ところで、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルにおいて、高電流が流された場合には高インダクタンス値となるように、積層されたコイル要素を2つ並列して形成するとともに、両方のコイル要素を流れる電流の方向が互いに逆向きとなるように接続した構成のものが知られている。
このようなリアクトルの従来例としては、並列して配された2つのコイル要素を1本の平角線のエッジワイズ巻きによって形成したものが知られている(例えば、下記特許文献1、2を参照)。
すなわち、下記特許文献1、2においては、図7に示すように、閉ループを構成する磁性体コアFの対向する位置に、平角線をエッジワイズ巻きにより曲げ部を成形しながら巻回された、第1コイル要素211と第2コイル要素212が形成される。これらの2つのコイル要素211、212間には、平角線が渡されるコイル連結部が存在する。
そして、上記コイル連結部においては、第1コイル要素211から第2コイル要素212に移行するまでに、図2(B)や図6(B)に示すように、平角線が略90°だけ2回に亘って折り曲げられる。すなわち、平角線がねじれることなくクランク状に折り曲げられる。
このように構成された特許文献1、2のリアクトルによれば、2つのコイル要素211、212の間での連結用の溶接部や折返し部は不要となる。さらに、連結側の端部が両コイル要素の端面による外形から外側へはみ出てしまうことが無く、コイルの占有スペースの増大を招くことを防止できる。また、連結部分において、2つのコイル要素の間で平角線がねじれてしまうと、この平角線が2つのコイル要素の間に入り込んでしまい、コイル要素間の空間面積を必要以上に大きくしなければならないが、上述した特許文献1、2のリアクトルによればこのような平角線のねじれは生じないので、製品全体の大型化を阻止することができる。
特許第4951272号公報 特許第4812641号公報
ところで、近年の市場においては、特に、リアクトルの小型化を目的とした高出力化(
高インダクタンス化)が求められている。上記要求を満足させるためには、コイル長はできるだけ短くして、DCR(直流抵抗)成分を低減する必要があり、コイル長に対してたと
え0.1%の割合であっても短縮設計する努力が日々なされている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、2つの要素間のコイル連結部の平角線の長さを短縮してコイル全体の直流抵抗成分を低減することができるコンパクトなコイル部品およびコイル部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明に係るコイル部品およびコイル部品の製造方法は、以下の特徴を備えている。
本発明に係るコイル部品は、
平角線を用いエッジワイズ巻きで積層することによって互いに角筒形状に並列形成されるとともに、対応する1つの側辺同士が互いに沿うように配された第1および第2のコイル要素を備え、
前記第1のコイル要素は、一本の平角線の一方の端部側から、この平角線を巻回して積層するように形成され、かつ前記第2のコイル要素は、前記一本の平角線の他方の端部側から、この平角線を、前記第1のコイル要素とは同一の巻線方向で、同一の積層方向に巻回して積層するように形成され、
前記第1のコイル要素の最終ターンにおいてこの第1のコイル要素の前記側辺の一方側の端部が第1の連結用端部とされ、前記第2のコイル要素の最終ターンにおいてこの第2のコイル要素の前記側辺の他方側の端部が第2の連結用端部とされ、これら第1の連結用端部と前記第2の連結用端部の間に平角線が直線状に張設された巻線連結部を備えたことを特徴とするものである。
また、前記巻線連結部における前記平角線は、一平面内に含まれることが好ましい。
また、本発明のコイル部品の成形方法は、
1本の平角線を用い、この平角線の一方の端部からエッジワイズ巻きでこの平角線を積層することによって第1のコイル要素を角筒形状に形成する第1のコイル要素形成工程と、該平角線の他方の端部からエッジワイズ巻きでこの平角線を積層することによって第2のコイル要素を角筒形状に形成する第2のコイル要素形成工程とを、同時に、または順次に行い、
この後、これら第1および第2のコイル要素が、対応する該2つの要素の側辺部が互いに沿うように配された状態において、この第1のコイル要素の側辺部の一方側の端部と、この第2のコイル要素の側辺部の他方側の端部の間に前記平角線を直線状に張設する平角線張設工程を行うことを特徴とするものである。
ここで、上述した「エッジワイズ状に巻く」あるいは「エッジワイズ巻き」とは、平角線の短辺を内径面として縦に巻くことをいうものとする。
本発明のコイル部品によれば、第1および第2のコイル要素が、該2つの要素の1つの側辺部が互いに沿うように配された状態において、この第1のコイル要素の該側辺部の一方側の端部と、この第2のコイル要素の該側辺部の他方側の端部の間に前記平角線を直線状に張設するように構成されている。
これにより、第1のコイル要素と第2のコイル要素の間の平角線の巻線連結部が、上述した従来技術のようにクランク状ではなく、直線状に最短距離で引き渡されることになり、上記巻線連結部のコイル長をできるだけ短くすることができるので平角線の全長を短縮することができ、DCR(直流抵抗)成分を低減することができる。
その上、上述した従来技術と同様に、コイルの占有スペースの増大を招くことを防止でき、製品全体の大型化を阻止することができる。
また、本発明のコイル部品の製造方法によれば、巻線連結部については、特別にこの部分を成形せずとも、平角線のうち巻回されないで最後に残った張設部分が、巻線連結部となるようにしているから、製造工程が簡略化し、成形効率を向上させることができる。
また、1本の平角線を、その両端部から内側に巻回することによって、両コイル要素を同時に成形することもできるので、この場合には、成形効率をさらに向上させることができる。
本発明の実施形態に係るコイル部品を斜め前上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態(A)と従来技術(B)における、巻線連結部の長さの比較を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係るコイル部品の成形方法を説明するための第1の図である。 本発明の実施形態に係るコイル部品の成形方法を説明するための第2の図である。 本発明の変更例に係るコイル部品を斜め前上方から見た斜視図である。 本発明の変更例(A)と従来技術(B)における、具体的な巻線連結部(拡大巻線連結部)の長さの比較を説明するための概略図である。 一般的なリアクトルコイルの構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係るコイル部品について図面を参照しつつ説明する。本実施形態のコイル部品は、例えば、リアクトルに適用したものである。
リアクトルは、例えば、自動車に搭載される各種機器の電気回路要素として使用され、コアと、このコアに巻回されるリアクトルコイルを備えており、通常は、リアクトルコイル内にリアクトルコアが挿入され、これらがケース内に収納され充填材等により固定された構成とされる。
本実施形態のリアクトルコイル10は、図1に示すように、平角線材1を用いエッジワイズ巻きで積層することによって互いに角筒形状に並列形成されるとともに、対応する1つの側辺11C、12C同士が互いに沿うように配された第1および第2のコイル要素11、12を備えて構成される。
第1コイル要素11は、一本の平角線材1の一方の端部側から、この平角線材1を巻回して積層するように形成され、かつ第2コイル要素12は、上記平角線材1の他方の端部側から、この平角線材1を、第1コイル要素11とは同一の巻線方向で、同一の積層方向に巻回して積層するように形成される。
第1コイル要素11の最終ターン(図中で最も手前側のターン)においてこの第1コイル要素11の側辺11Cの一方側の端部が第1の連結用端部11Aとされ、第2コイル要素12の最終ターンにおいてこの第2コイル要素12の側辺12Cの他方側の端部が第2の連結用端部12Aとされ、これら第1の連結用端部11Aと第2の連結用端部12Aの間に平角線材1が直線状に張設された巻線連結部20が形成されている。
すなわち、平角線材1が一平面内において、第1コイル要素11から第2コイル要素12にねじれが生じることなく直線的に連結するように構成されている。
また、第1コイル要素11は、紙面奥側から手前側に向かって反時計方向に巻回されて、紙面奥側から手前側に向かって積層されている。一方、第2コイル要素12も、紙面奥側から手前側に向かって反時計方向に巻回されて、紙面奥側から手前側に向かって積層されている。
ただし、端子11a、12aのいずれか一方が入力端子で、いずれか他方が出力端子となるので、電流の流れで考えると、各コイル要素11、12で電流が互いに逆向きに流れることになり、コイル要素11、12内を流れる電流は、互いに逆向きに回転することになる。
これにより磁性体コア内を通過する磁界も各コイル要素11、12間で互いに逆向きとなる。
そして、本実施形態の巻線連結部20では、上述したように、第1の連結用端部11Aと第2の連結用端部12Aとの間に、平角線材1を直線状に渡すようにしているので、上述した従来技術と比べて、使用される、巻線連結部20における平角線材1の長さを最短とすることができ、ひいては平角線材1の全長を短縮化することができるので、このリアクトルコイル10の直流抵抗成分(DCR)を低減することができ、高インダクタンス化に寄与することができる。
図2(A)は、本実施形態におけるリアクトルコイル10の巻線連結部20の長さを説明するための概略図であり、図2(B)は、従来技術におけるリアクトルコイル210の巻線連結部220の長さを説明するための概略図である。
すなわち、本実施形態に係るリアクトルコイル10の巻線連結部20の長さは、第1コイル要素11から第2コイル要素12に至る巻線連結部20における平角線材1の長さRで表される。
第1コイル要素11の第1の連結用端部(実際にはその中の中央点)11Aを第1頂点とし、第2コイル要素12の第2の連結用端部(実際にはその中の中央点)12Aを第2頂点とし、さらに第2の連結用端部12Aから第2コイル要素12の長辺に沿って延びる直線15A、および第1の連結用端部11Aから第1コイル要素11の短辺に沿って延びる直線15Bとの交点12Bを第3頂点として、直角三角形を形成した場合、上記距離Rは、第2頂点と第3頂点の距離Pと、第1頂点と第3頂点の距離Qを用いて次式(1)で表される。
R=(P+Q1/2………(1)
一方、前述した従来技術は、図2(B)に示すように、リアクトルコイル210の巻線連結部220の長さは、第1コイル要素211から第2コイル要素212に至る巻線連結部220における平角線材201の長さR´(図示せず)で表される。
ここで、第2の連結用端部212Aから第2コイル要素212の長辺に沿って延びる直線215A、および第1の連結用端部211Aから第1コイル要素211の短辺に沿って延びる直線215Bとの交点212Bを図2(B)に示すように規定すると、上記距離R´は、第2の連結用端部212Aと交点212Bの長さP´と、第1の連結用端部211Aと交点212Bの長さQ´とを用いて次式(2)で表される。
R´=P´+Q´………(2)
上式(1)と上式(2)の比較からも分かるように、本実施形態に係るリアクトルコイル10の巻線連結部20の長さRは、図2(A)に示すように、直角三角形の斜辺に相当する長さとなるのに対し、従来技術におけるリアクトルコイル210の巻線連結部220の長さR´は、直角三角形の直角を挟む2辺の長さの和となるので、本実施形態に係るリ
アクトルコイル10の巻線連結部20の長さは、従来技術におけるリアクトルコイル210の巻線連結部220の長さと比べて、短縮することができることが明らかである。
図3および図4はリアクトルコイル10の成形方法を説明する図である。このリアクトルコイル10の成形方法では、図3(A)〜図3(F)、および図4(A)〜図4(F)に示すように、第1コイル要素11用の巻線治具30と、第2コイル要素12用の巻線治具40とを用いて巻線の巻回を行う。巻線治具30と巻線治具40は、それぞれ位置を移動し得る滑車状のヘッド部材である。なお、図3(A)〜図3(F)の各図は、平角線材1が中央部分において省略されている。
図3(A)に示すように、第1コイル要素11と第2コイル要素12の巻回に十分な長尺の平角線材1を用い、第1コイル要素11用の巻線治具30と、第2コイル要素12用の巻線治具40を、互いに平角線材1の逆側の表面に当接する。
なお、図面左方部分を巻回していくことにより、第1コイル要素11が形成され、図面右方部分を巻回していくことにより第2コイル要素12が形成されるものである。
次に、図3(B)に示すように、第1コイル要素11の作成においては、巻線治具30を支点として、平角線材1の左端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げ、かつ第2コイル要素12の作成においては、巻線治具40を支点として、平角線材1の左端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げる。
次に、図3(C)に示すように、巻線治具30と巻線治具40を各々所定距離(角筒形状短辺の内法の長さ)だけ、平角線材1に沿って各々内側に移動させる。
次に、図3(D)に示すように、第1コイル要素11の作成においては、巻線治具30を支点として、平角線材1の左端部を矢印方向(時計方向)にさらに90度折り曲げ(曲げ部先端は、元々の平角線材1と平行になる)、かつ第2コイル要素12の作成においては、巻線治具40を支点として、平角線材1の右端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げる(曲げ部先端は、元々の平角線材1と平行になる)。
次に、図3(E)に示すように、巻線治具30と巻線治具40を各々所定距離(角筒形状長辺の内法の長さ)だけ、平角線材1に沿って内側に移動させる。
次に、図3(F)に示すように、第1コイル要素11の作成においては、巻線治具30を支点として、平角線材1の左端部を矢印方向(時計方向)にさらに90度折り曲げ(曲げ部の先端は、元々の平角線材1に対して270度だけ曲げられたことになる)、かつ第2コイル要素12の作成においては、巻線治具40を支点として、平角線材1の右端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げる(曲げ部の先端は、元々の平角線材1に対して270度だけ曲げられたことになる)。なお、図3(F)に示すように、第1コイル要素11および第2コイル要素12の双方において、リード部11a、12aが角筒形状からとび出た形状に形成される。
上述した作業を繰り返していくと、図4(A)に示すように、各コイル要素11、12が、最初の段階から(n+1/4)ターンだけ回転され、巻回されていない平角線材1の
長さが短くなった状態(1ターン分は残っていない状態)となる。
この後、図4(B)に示すように、巻線治具30と巻線治具40を各々所定距離(角筒形状の短辺の内法の長さ)だけ、平角線材1に沿って内側に移動させる。
次に、図4(C)に示すように、第2コイル要素12の作成において、巻線治具40を
支点として、平角線材1の右端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げる。
このとき、巻線治具40を所定距離(角筒形状長辺の内法の長さ)だけ、平角線材1に沿って内側に移動させる。
次に、図4(D)に示すように、第2コイル要素12の作成において、巻線治具40を支点として、平角線材1の右端部を矢印方向(時計方向)に90度折り曲げる。このとき、各コイル要素11、12の間に位置する平角線材1の長さは、最終的に各コイル要素11、12間に位置する巻線連結部20の長さに相当する。
この後、図4(E)に示すように、巻線治具40を所定距離(角筒形状短辺の内法の長さ)だけ、平角線材1に沿って内側に移動させる。
最後に、図4(F)に示すように、第1コイル要素11の作成においては、巻線治具30を支点として、平角線材1の左端部を矢印方向(時計方向)にさらに、90度未満の所定角度θだけ折り曲げ、かつ第2コイル要素12の作成においては、巻線治具40を支点として、平角線材1の右端部を矢印方向(時計方向)に、90度未満の上記所定角度θだけ折り曲げる。これら2つのコイル要素11、12の折り曲げ(回転)は、これら2つのコイル要素11、12間の平角線材1を張設した状態のまま行われる。
このように、本実施形態のコイル部品の成形方法においては、1本の平角線材1を、その両端部から内側に巻回することによって、両コイル要素11、12を同時に成形することもでき、効率が良い。しかも、巻線連結部20については、特別にこの部分を成形せずとも、平角線材1のうち巻回されないで最後に残った張設部分が、巻線連結部20となるように構成されているから、製造工程を簡略化することができ、極めて効率が良い。
さらに、巻線連結部20において、上記従来技術のものでは、平角線材201を2回に亘って90°折り曲げる必要があり、角部Rが位置するスペースを小さくし難い場合があり、2つのコイル要素211、212を接近させることを妨げられる場合があるが、本実施形態のコイル部品においては、平角線材1の折り曲げ角は90°未満でよいので、角部Rが位置するスペースを小さくし易くなり、2つのコイル要素211、212を接近させることが容易であり、コイル部品全体のコンパクト化を促進することができる。
本発明のコア部品およびその成形方法としては、上記実施形態のものに限られるものではなく種々の態様に変更することができる。特に、上述した実施形態に係るコア部品を成形する方法は、図3および図4に示された成形方法に限られるものではなく、例えば長尺の平角線材を一端部から他端部まで同一方向に巻回していく間に第1のコア要素、巻線連結部および第2のコア要素を順次形成していく手法も採用し得る。
また、例えば、上記実施形態のコイル部品(リアクトル)においては、図1に示すように、第1コイル要素11は、紙面奥側から紙面手前側に向かって反時計回りに巻回され、第2コイル要素12も、紙面奥側から紙面手前側に向かって反時計回りに巻回されるように形成されている。
これに対して、図5(図1の実施形態の各部と対応する部分については図1の実施形態の符号に100を加えたものにより表す)の変更例に示すように、第1コイル要素111を、紙面奥側から紙面手前側に向かって時計回りに巻回し、第2コイル要素112も、紙面奥側から紙面手前側に向かって時計回りに巻回するように形成してもよい。
また、巻線連結部120は、図面中で左上に位置する第1の連結用端部111Aから図面中右下に位置する第2の連結用端部112Aに直線状に張設される。
上記実施形態のものでは、図2を用いて、前述した従来技術との、巻線連結部の長さの
比較について説明しているが、この変更例についても、図6を用いて、前述した従来技術との、巻線連結部(拡大巻線連結部(巻線連結部(直線部)に、この前後のR部を加えたもの))の長さの比較について説明する。
なお、図6を用いた説明は、上記図2を用いた説明とは、拡大巻線連結部の比較という点において異なるものであるが、巻線連結部分の長さを前述した従来技術に比べて短縮することができる、という結論は一緒である。
すなわち、本実施形態に係るリアクトルコイル110の拡大巻線連結部120aの長さは、第1コイル要素111から第2コイル要素112に至る拡大巻線連結部120aにおける平角線材101の長さA−A´で表される。
平角線材101の断面形状を1.0mm×6.0mmとし、電線メーカーが規定している平角線材101の直流抵抗を3.013Ω/km(20℃のとき)とし、A、A´を直線部とR部の境界位置とする。また、各コイル要素111、112の長手方向の内法を30mm、短手方向の内法を20mm、各コイル要素111、112の間隔を3mm、各コイル要素111、112のR部の
内径を6mmとする。
このとき、拡大巻線連結部120aの長さA−A´は48mmとなり、直流抵抗は0.149mΩとなる。
一方、従来技術に係るリアクトルコイル210の拡大巻線連結部220aの長さは、第1コイル要素211から第2コイル要素212に至る拡大巻線連結部220aにおける平角線材201の長さB−B´で表される。
上記変更例と同様に、平角線材201の断面形状を1.0mm×6.0mmとし、電線メーカーが規定している平角線材201の直流抵抗を3.013Ω/km(20℃のとき)とし、B、B´を直線部とR部の境界位置とする。また、上記変更例と同様に、各コイル要素211、212の長手方向の内法を30mm、短手方向の内法を20mm、各コイル要素211、212の間隔を3mm、各コイル要素211、212のR部の内径を6mmとする。
このとき、拡大巻線連結部220aの長さB−B´は55mmとなり、直流抵抗は0.171mΩとなる。
この結果、本変更例に係るリアクトルコイル110の拡大巻線連結部120aの長さA−A´と、従来技術に係るリアクトルコイル210の拡大巻線連結部220aの長さB−B´の直流抵抗の差は0.022mΩで、本変更例のものでは従来技術のものに比べて12.7%も直流抵抗を低減することができる。
また、平角線材101、201に20Aの直流電流を流した場合、
消費電力=電流値の二乗×直流抵抗
の式から、上記A−A´間の消費電力は59.6mWであり、上記B−B´間の消費電力は68.4mWであり、本変更例のものでは従来技術のものに比べて8.8mWも消費電力を低減するこ
とができる。
また、本発明のコイル部品のコイル要素は、ターン数の多少に拘らず適用可能で、ターン数が極めて少ない場合(例えば1ターン)にも適用でき、形状としては、ターン数が極めて少ない場合であっても「角筒形状」と称するものとする。
また、上記実施形態に係るリアクトル(コイル部品)では、車載用のリアクトルに適用したものを示しているが、本発明に係るコイル部品は車載用に限られず種々のものに適用が可能であり、例えば、太陽光発電パネルにおいて使用されるリアクトル等にも適用することが可能である。
1、101、201 平角線材
10、110、210 リアクトル
11、111、211 第1コイル要素
11A、111A、211A 第1の連結用端部
11C、12C、111C、112C 側辺
11a、12a、111a、112a、211a、212a リード部
12、112、212 第2コイル要素
12A、112A、212A 第2の連結用端部
12B、212B 交点
15A、15B、215A、215B 直線
20、120、220 巻線連結部
30、40 巻線治具
120a、220a 拡大巻線連結部
F 磁性体コア

Claims (3)

  1. 平角線を用いエッジワイズ巻きで積層することによって互いに角筒形状に並列形成されるとともに、対応する1つの側辺同士が互いに沿うように配された第1および第2のコイル要素を備え、
    前記第1のコイル要素は、一本の平角線の一方の端部側から、この平角線を巻回して積層するように形成され、かつ前記第2のコイル要素は、前記一本の平角線の他方の端部側から、この平角線を、前記第1のコイル要素とは同一の巻線方向で、同一の積層方向に巻回して積層するように形成され、
    前記第1のコイル要素の最終ターンにおいてこの第1のコイル要素の前記側辺の一方側の端部が第1の連結用端部とされ、前記第2のコイル要素の最終ターンにおいてこの第2のコイル要素の前記側辺の他方側の端部が第2の連結用端部とされ、これら第1の連結用端部と前記第2の連結用端部の間に平角線が直線状に張設された巻線連結部を備えたことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記巻線連結部における前記平角線は、一平面内に含まれることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 1本の平角線を用い、この平角線材の一方の端部からエッジワイズ巻きでこの平角線を積層することによって第1のコイル要素を角筒形状に形成する第1のコイル要素形成工程と、該平角線の他方の端部からエッジワイズ巻きでこの平角線を積層することによって第2のコイル要素を角筒形状に形成する第2のコイル要素形成工程とを、同時に、または順次に行い、
    この後、これら第1および第2のコイル要素が、対応する該2つの要素の1つの側辺部が互いに沿うように並列配置された状態において、この第1のコイル要素の前記側辺部の一方側の端部と、この第2のコイル要素の前記側辺部の他方側の端部の間に前記平角線を直線状に張設する平角線張設工程を行うことを特徴とするコイル部品の成形方法。
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