JP2017075643A - 防火措置構造、防火措置方法、及び熱膨張性耐火シート材 - Google Patents

防火措置構造、防火措置方法、及び熱膨張性耐火シート材 Download PDF

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Abstract

【課題】耐火構造体の貫通孔に複数の長尺体がまとめて挿通される部位に防火措置を施す場合において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させる。【解決手段】耐火構造体(6)に形成された貫通孔(6H)と複数の長尺体(7)との間に設けられる防火措置構造は、熱膨張性耐火材層と長手方向全域に沿って設けられる粘着層とを含む熱膨張性耐火シート材(1)を備える。熱膨張性耐火シート材(1)が、複数の長尺体(7)に対して共巻きされているとともに、粘着層により複数の長尺体(7)の束の外面形状に沿って粘着保持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、防火措置構造、防火措置方法、及び熱膨張性耐火シート材に関する。
一般に、建築物の内部空間は壁・床・天井等の構造体によって複数の室空間に区画されている。ある室空間において火災が発生した場合、その火災が他の室空間へと拡大するのを防止するため、耐火性の構造体(耐火構造体)が用いられる場合がある。耐火構造体に形成された貫通孔に配管やケーブル等の長尺体が挿通される場合には、その貫通孔と長尺体との間の隙間を火炎が通って延焼する可能性があるため、この貫通孔に防火措置を施す必要がある。そのような防火措置を、熱膨張性耐火シート材を利用して行うことが、例えば特開2002−119608号公報(特許文献1)の図4等によって公知となっている。
特許文献1の防火措置構造において、熱膨張性耐火シート材は長尺体の周囲に巻回されて当該長尺体の外面に密着されている。この場合において、貫通孔に複数の長尺体が挿通される場合には、耐火性能を担保するため、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回していたというのが実情である。しかし、そのような施工方法は、貫通孔にまとめて挿通される長尺体の本数分だけ熱膨張性耐火シート材を巻回する作業が必要で、施工性に劣っていた。
特開2002−119608号公報
耐火構造体の貫通孔に複数の長尺体がまとめて挿通される部位に防火措置を施す場合において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることが望まれている。
本発明に係る防火措置構造は、
耐火構造体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される複数の長尺体との間の隙間空間に設けられる防火措置構造であって、
可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層と幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられる粘着層とを含む熱膨張性耐火シート材を備え、
前記熱膨張性耐火シート材が、複数の前記長尺体に対して共巻きされているとともに、前記粘着層により複数の前記長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持されている。
この構成によれば、複数の長尺体が熱膨張性耐火シート材を用いて共巻きされるので、貫通孔にまとめて挿通される長尺体の本数によらずに、熱膨張性耐火シート材を巻回する作業が1回だけで済む。よって、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する構造に比べて、施工性を向上させることができる。ここで、熱膨張性耐火シート材で複数の長尺体を通常の態様で共巻きする場合には、互いに隣り合う長尺体のそれぞれの外面と熱膨張性耐火シート材との間には、それらによって囲まれる隙間部分が生じてしまう。この点、上記の構成では、熱膨張性耐火シート材がその長手方向全域に沿う粘着層を有しており、この粘着層によって熱膨張性耐火シート材が複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持されるので、上記のような隙間部分がほとんど生じない。よって、熱膨張性耐火シート材で複数の長尺体を共巻きする場合であっても、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する構造に見劣りしない耐火性能を確保することができる。なお、熱膨張性耐火シート材を複数の長尺体の束の外面形状に沿わせる作業は、通常の共巻きに係る作業に比べて多少は手間がかかり得る。それでも、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する作業に比べれば、全体として作業にかかる手間を大きく低減することができる。従って、耐火構造体の貫通孔に複数の長尺体がまとめて挿通される場合の防火措置構造において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。
本発明に係る防火措置方法は、
耐火構造体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される複数の長尺体との間の隙間空間に防火措置を施すための防火措置方法であって、
可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層と幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられる粘着層とを含む熱膨張性耐火シート材を準備する工程と、
前記熱膨張性耐火シート材を、前記貫通孔の外側で、前記粘着層が粘着力を発揮しない状態にて、複数の前記長尺体の束の外面形状に沿うように複数の前記長尺体に対して共巻きする工程と、
前記共巻きによって異形筒状となっている前記熱膨張性耐火シート材を、前記貫通孔の軸方向に沿ってスライドさせて前記貫通孔に挿入する工程と、
前記粘着層が粘着力を発揮する状態として、前記熱膨張性耐火シート材を前記粘着層により複数の前記長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持させる工程と、
を含む。
この構成によれば、複数の長尺体が熱膨張性耐火シート材を用いて共巻きされるので、貫通孔にまとめて挿通される長尺体の本数によらずに、熱膨張性耐火シート材を巻回する作業が1回だけで済む。よって、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する構造に比べて、施工性を向上させることができる。ここで、熱膨張性耐火シート材で複数の長尺体を通常の態様で共巻きする場合には、互いに隣り合う長尺体のそれぞれの外面と熱膨張性耐火シート材との間には、それらによって囲まれる隙間部分が生じてしまう。この点、上記の構成では、熱膨張性耐火シート材がその長手方向全域に沿う粘着層を有しており、この粘着層によって熱膨張性耐火シート材が複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持されるので、上記のような隙間部分がほとんど生じない。よって、熱膨張性耐火シート材で複数の長尺体を共巻きする場合であっても、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する構造に見劣りしない耐火性能を確保することができる。なお、熱膨張性耐火シート材を複数の長尺体の束の外面形状に沿わせる作業は、通常の共巻きに係る作業に比べて多少は手間がかかり得る。それでも、それぞれの長尺体を個々に熱膨張性耐火シート材で巻回する作業に比べれば、全体として作業にかかる手間を大きく低減することができる。また、熱膨張性耐火シート材を長尺体の束の外面形状に沿わせる作業は貫通孔の外側の広い空間で行うことができ、その後、熱膨張性耐火シート材を軸方向にスライドさせて貫通孔に挿入してから長尺体の表面に粘着保持させれば良いので、この点からも施工性を向上させることができる。従って、耐火構造体の貫通孔に複数の長尺体がまとめて挿通される部位に防火措置を施す場合において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。
本発明に係る熱膨張性耐火シート材は、
可撓性を有するシート状に形成された熱膨張性耐火シート材であって、
熱膨張性耐火材層と、
幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられた粘着層と、
を備える。
この構成によれば、熱膨張性耐火シート材を用いて複数の長尺体を共巻きしつつ、長手方向全域に沿って設けられる粘着層により、当該熱膨張性耐火シート材を複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持することができる。複数の長尺体が熱膨張性耐火シート材を用いて共巻きされるので、貫通孔にまとめて挿通される長尺体の本数によらずに、熱膨張性耐火シート材を巻回する作業が1回だけで済み、施工性を向上させることができる。しかも、粘着層によって熱膨張性耐火シート材が複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持されるので、互いに隣り合う長尺体のそれぞれの外面と熱膨張性耐火シート材との間には隙間部分がほとんど生じない。よって、熱膨張性耐火シート材で複数の長尺体を共巻きする場合であっても、十分な耐火性能を確保することができる。従って、上記構成の熱膨張性耐火シート材を用いることで、耐火構造体の貫通孔に複数の長尺体がまとめて挿通される場合の防火措置構造において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。
以下、本発明に係る熱膨張性耐火シート材の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
1つの態様として、前記熱膨張性耐火材層が積層された基材シートをさらに備え、前記基材シートの幅方向の長さが前記熱膨張性耐火材層の幅方向の長さよりも長く設定され、前記基材シートにおける前記熱膨張性耐火材層が設けられていない幅方向の領域に、前記粘着層としての粘着剤層が設けられていると好適である。
この構成によれば、基材シートの幅方向の長さを長くすることで、単一の基材シートに、熱膨張性耐火材層と粘着層としての粘着剤層とを幅方向に並べて設けることができる。粘着剤層を設けるために基材シートとは別のシート材を別途準備する必要がなく、簡素な構成と低コスト化とを実現しつつ、上述した効果を得ることができる。
1つの態様として、前記粘着剤層が、前記基材シートの幅方向両端部のうちの少なくとも一方に設けられていると好適である。
この構成によれば、熱膨張性耐火シート材が筒状とされた状態で耐火構造体の貫通孔に挿入されたとき、1つ又は2つの粘着剤層がいずれも貫通孔の軸方向における端部に位置することになる。このため、筒状の熱膨張性耐火シート材を貫通孔内に挿入した後においても、作業者の手が耐火構造体の外部から粘着剤層に届きやすい。よって、熱膨張性耐火シート材を実際に複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持するための作業を容易に行うことができる。
1つの態様として、前記熱膨張性耐火材層における前記粘着層の被着面側の表面に、非粘着性の被覆シートが積層されていると好適である。
この構成によれば、熱膨張性耐火材層が粘着性を有する場合であっても、被覆シートが長尺体側に位置するように長尺体の束に巻回した状態で、熱膨張性耐火シート材を軸方向にスライドさせて貫通孔に挿入させることができる。このため、熱膨張性耐火シート材を長尺体の束の外面形状に沿わせる作業を貫通孔の外側の広い空間で行いつつ、その後、熱膨張性耐火シート材を軸方向にスライドさせて貫通孔に挿入してから当該熱膨張性耐火シート材を長尺体の表面に粘着保持させることができる。よって、施工の自由度を高めることができ、この点からも施工性を向上させることができる。
1つの態様として、前記熱膨張性耐火材層が柔軟性及び粘着性を有し、前記熱膨張性耐火材層に非粘着性の被覆シートが積層されているとともに、前記被覆シートの幅方向の任意の位置における長手方向全域に沿う領域に、反被覆シート側からの押圧操作によって前記粘着層としての前記熱膨張性耐火材層の一部が通過可能な貫通孔部が設けられていると好適である。
この構成によれば、被覆シートの貫通孔部を通って突出する熱膨張性耐火材層の粘着性により、当該熱膨張性耐火材層自体を粘着層として機能させ、熱膨張性耐火シート材を複数の長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持することができる。被覆シートは非粘着性であり、熱膨張性耐火シート材を長尺体に粘着保持させるタイミングは反被覆シート側からの押圧操作によってコントロール可能なので、例えば熱膨張性耐火シート材を軸方向にスライドさせて貫通孔に挿入してから長尺体の表面に粘着保持させることができる。このため、熱膨張性耐火シート材を長尺体の束の外面形状に沿わせる作業を貫通孔の外側の広い空間で行いつつ、その後、熱膨張性耐火シート材を軸方向にスライドさせて貫通孔に挿入してから長尺体の表面に粘着保持させることができる。よって、この点からも施工性を向上させることができる。
1つの態様として、長尺シート状に形成されているとともに、保管状態においてロール状に保持されると好適である。
この構成によれば、長尺シート状に形成される熱膨張性耐火シート材を、ロール状に保持してコンパクト化した状態で保管することができる。そのような保管態様が可能でありながらも、本発明の熱膨張性耐火シート材は粘着層が長手方向全域に沿って設けられるので、ロール状に保管したものから適宜の長さに切断して用いる場合であっても、均質な熱膨張性耐火シート材が得られる。よって、得られる熱膨張性耐火シート材の性能を担保しつつ、保管の容易化及び省スペース化を図ることができる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
第1の実施形態に係る防火措置構造の破断斜視図 熱膨張性耐火シート材の斜視図 熱膨張性耐火シート材の断面図 防火措置構造の施工手順を示す図 防火措置構造の断面図 比較例の防火措置構造の断面図 第2の実施形態に係る熱膨張性耐火シート材の斜視図 防火措置構造の拡大断面図 熱膨張性耐火シート材の別態様を示す斜視図 熱膨張性耐火シート材の別態様を示す斜視図
〔第1の実施形態〕
本発明に係る防火措置構造の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の防火措置構造は、耐火構造体6に形成された貫通孔6Hと当該貫通孔6Hに挿通される複数の長尺体7との間の隙間空間Sに設けられる貫通孔防火措置構造である。本実施形態の防火措置構造は、以下の点によって特徴付けられる。すなわち、防火措置構造は、可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層20と幅方向Wの任意の位置において長手方向L全域に沿って設けられる粘着層Aとを含む熱膨張性耐火シート材1を備える。そして、熱膨張性耐火シート材1が、複数の長尺体7に対して共巻きされているとともに、粘着層Aにより複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持されている。これにより、耐火構造体6の貫通孔6Hに複数の長尺体7がまとめて挿通される部位に防火措置を施す場合において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。以下、本実施形態の防火措置構造について、詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる方向や寸法等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念である。また、以下の説明で参照する図面においては、図示の容易化や理解の容易化等の観点から、縮尺や上下左右の寸法比率等が実際の製品とは異なる場合がある。
防火措置構造が適用される耐火構造体6は、建築物内の空間を複数の室空間に区画する耐火性及び防火性の構造体である。耐火構造体6は、例えば図1に示すように複数の室空間を水平方向に区画する壁部であっても良いし、複数の室空間を鉛直方向に区画する床(又は天井;図示せず)であっても良い。また、耐火構造体6としては、例えば鉄筋コンクリート造(RC)、軽量気泡コンクリート造(ALC)、及び中空壁(石膏ボード等を含む)等を例示することができる。なお、耐火構造体6が中空壁で構成される場合には、筒状のスリーブ部材が併用されると良い。もちろん、これら以外の構造を有するものを耐火構造体6として用いても良い。
耐火構造体6には、当該耐火構造体6をその厚み方向(図1の例では水平方向)に貫通する貫通孔6Hが形成されている。本実施形態では、円形状の貫通孔6Hが耐火構造体6に形成されている。但し、そのような構成に限定されることなく、貫通孔6Hの具体的形状は、例えば楕円状、レーストラック状、及び多角形状等の各種形状であって良い。
耐火構造体6の貫通孔6Hには、複数の長尺体7が挿通されている。長尺体7は、例えば線状体、管状体、及び帯状体等の、一方向に延びる長尺状の構造を有するものである。このような長尺体7としては、例えば空調装置用の配管類を例示することができる。本実施形態では、長尺体7は、冷媒循環用の配管部材71とドレイン水排出用のドレイン管72と電気ケーブル73とを含む。配管部材71は、内部を冷媒が流通する流体管71Aと、その流体管71Aの周囲を被覆する被覆材71Bとを有する。流体管71Aは例えば金属製の管状部材であり、被覆材71Bは流体管71Aに外装された例えば合成樹脂製の断熱材である。ドレイン管72は例えば合成樹脂製の管状部材である。ドレイン管72の周囲にも、当該ドレイン管72を被覆する被覆材が設けられても良い。電気ケーブル73は、導体線の周囲に絶縁被覆材が設けられて構成される。複数の長尺体7は、貫通孔6H内において、互いに外面どうしが接する状態で密集して配置されている。
貫通孔6Hと複数の長尺体7との間の隙間空間Sに、防火措置構造が設けられている。隙間空間Sは、貫通孔6Hの内面と複数の長尺体7のそれぞれの外面との間の径方向の隙間に広がる空間である。本実施形態の防火措置構造は、可撓性を有するシート状(板状又は帯状)に形成された熱膨張性耐火シート材1を主体として構成されており、耐火性の充填材50との併用によって実現されている。図2に示すように、可撓性の熱膨張性耐火シート材1は、長尺シート状に形成されているとともにロール状に巻き取られた状態で保管され、要時に繰り出して用いられる。以下では、説明の便宜上、ロール状に保管されている状態の熱膨張性耐火シート材1を「ロール状シート材1R」と言う場合がある。
図3に示すように、熱膨張性耐火シート材1は、基本構成として、基材シート10と、この基材シート10の片面に積層された熱膨張性耐火材層20とを備えている。また、本実施形態では、熱膨張性耐火シート材1は、熱膨張性耐火材層20の片面に積層された被覆シート30をさらに備えている。
基材シート10は、熱膨張性耐火シート材1のベースとなるシート部材である。基材シート10は、例えばアルミガラスクロス、ガラスクロス、及びアルミワリフ等の金属製薄膜シートで構成される。但し、そのような構成に限定されることなく、基材シート10が、不織布等からなる繊維質シートや、ポリエチレンやポリプロピレン等からなる合成樹脂シート等で構成されても良い。基材シート10は、均一な厚みを有するように構成されている。基材シート10の厚みは、例えば50μm〜500μmであって良い。
熱膨張性耐火材層20は、粘着剤層(図示せず)を介して基材シート10に積層されている。熱膨張性耐火材層20は、例えば熱膨張性基材と無機充填材と樹脂成分とを含有する樹脂組成物で構成される。熱膨張性基材としては、例えば熱膨張性黒鉛、アルカリ金属ケイ酸塩、及び未焼成バーミキュライト粉末等が例示される。無機充填材としては、例えば各種の無機フィラー等が例示される。本実施形態の熱膨張性耐火材層20は、粘着性(自己粘着性)を有している。このような粘着性の熱膨張性耐火材層20を構成するための樹脂成分としては、例えばブチルゴム等を主成分とする粘着性エラストマーが例示される。熱膨張性耐火材層20は、均一な厚みを有するように構成されている。熱膨張性耐火材層20(熱膨張性耐火シート材1)の厚みは、例えば1.5mm〜10mmであって良い。熱膨張性耐火材層20は、例えば200℃以上に加熱された際に、その厚み方向Tに膨張する。熱膨張性耐火シート材1の膨張率は、例えば5倍〜40倍であって良い。
被覆シート30は、非粘着性のシート部材であり、粘着性の熱膨張性耐火材層20における基材シート10とは反対側(粘着剤層40の被着面側)の表面に積層されている。被覆シート30は、例えばポリエチレンやポリプロピレン等からなる合成樹脂シートで構成される。但し、そのような構成に限定されることなく、被覆シート30が繊維質シートや金属製薄膜シート等で構成されても良い。本実施形態の被覆シート30は、当該被覆シート30をその厚み方向Tに貫通する孔部を有さない無孔シート31とされている。無孔シート31は、熱膨張性耐火材層20とは反対側の露出面が平滑面となるように形成されていることが好ましい。
熱膨張性耐火シート材1は、幅方向Wの任意の位置において長手方向L全域に沿って設けられる粘着層Aを備えている。本実施形態では、そのような粘着層Aは、基材シート10と一体的に設けられている。また、本実施形態の粘着層Aは、粘着性を有する熱膨張性耐火材層20とは別に設けられた粘着剤層40によって構成されている。図3に示すように、本実施形態では、基材シート10の幅方向Wの長さW1が、熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2よりも長く設定されている。そして、基材シート10における熱膨張性耐火材層20が設けられていない幅方向Wの領域に、基材シート10の長手方向L全域に沿って、粘着層Aとしての粘着剤層40が設けられている(図2も参照)。本実施形態では、基材シート10の長手方向L全域に亘って連続的に粘着剤層40が設けられている。この粘着剤層40は、基材シート10と熱膨張性耐火材層20との間に介在される粘着剤層と一体に設けられても良いし、それとは別体で設けられても良い。なお、以下では、粘着剤層40が基材シート10と熱膨張性耐火材層20との間の粘着剤層と一体化されている場合には、一体の粘着剤層40における熱膨張性耐火材層20とは重ならない部分(非重複部分)のことを「粘着剤層40」と言うものとする。
ここで、基材シート10における熱膨張性耐火材層20の配置領域を第一領域11と言い、粘着剤層40の配置領域を第二領域12と言う。本実施形態では、基材シート10における幅方向Wの一方端側に第一領域11が設けられ、幅方向Wの他方端側に第二領域12が設けられている。これにより、本実施形態の粘着剤層40は、基材シート10の幅方向W両端部のうちの一方のみに設けられている。本実施形態では、「幅方向の任意の位置」は、幅方向Wにおける第二領域12の位置となっている。こうして、粘着剤層40は、熱膨張性耐火材層20に対して幅方向Wの一方側のみに配置されている。
粘着剤層40(第二領域12)の幅方向Wの長さW3は、熱膨張性耐火シート材1の貼り合わせ代分を確保可能な長さに設定されていれば良く、熱膨張性耐火材層20(第一領域11)の幅方向Wの長さW2よりも短くても良い。粘着剤層40は、例えば熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2の0.1倍以上0.4倍以下の幅方向Wの長さW3を有するように構成されると良い。粘着剤層40の幅方向Wの長さW3が過小となると、粘着剤層40による粘着力が十分に発揮されなくなる可能性がある。一方、粘着剤層40の幅方向Wの長さW3が過大となると、その分だけ熱膨張性耐火材層20の量が減少して耐火性能が低下する可能性がある。上記のような幅方向Wの長さ設定であれば、十分な耐火性能を担保しつつ、粘着剤層40による粘着力も十分に発揮させることができる。一例として、120mm幅の熱膨張性耐火シート材1において、90mm幅の熱膨張性耐火材層20に対して30mm幅の粘着剤層40を設けることができる。
粘着剤層40は、例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤等の粘着素材で構成される。粘着剤層40は、上述した各成分の2種以上の混合物で構成されても良い。粘着剤層40は、均一な厚みを有するように構成されている。粘着剤層40の厚みは、熱膨張性耐火材層20の厚みよりも十分に小さく、例えば50μm〜500μmであって良い。
本実施形態では、粘着剤層40における基材シート10とは反対側の表面が、長尺体7の外面に対して付着される被着面となる。熱膨張性耐火シート材1(ロール状シート材1R)の保管状態において、粘着剤層40における被着面(基材シート10とは反対側の表面)には、剥離シート41が剥離可能に積層されていると良い。剥離シート41は、例えば紙や合成樹脂フィルム等の表面に、シリコーン系又は非シリコーン系の剥離剤を塗布して構成される。
以下、耐火構造体6に形成された貫通孔6Hと当該貫通孔6Hに挿通される複数の長尺体7との間の隙間空間Sに防火措置を施すための防火措置方法の手順について、図4を参照して説明する。本実施形態の防火措置方法は、準備工程、巻回工程、挿入工程、粘着保持工程、及び埋戻工程を含み、これらの各工程は記載の順に実行される。
準備工程では、可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層20と幅方向Wの任意の位置において長手方向L全域に沿って設けられる粘着層A(本実施形態では粘着剤層40)とを含む熱膨張性耐火シート材1を準備する。本実施形態では、ロール状シート材1Rの開放側端部を繰り出して、熱膨張性耐火シート材1を準備する。繰り出した熱膨張性耐火シート材1は、この準備工程において例えばハサミやカッター等の切断手段を用いて所定長さに切断しても良いし、準備工程後に実行される巻回工程において、複数の長尺体7に対して共巻きした後で切断しても良い。
巻回工程では、準備工程で準備した熱膨張性耐火シート材1を、貫通孔6Hの外側で、複数の長尺体7の束を一括的に包囲するように複数の長尺体7に巻き付ける。このとき、熱膨張性耐火材層20及び粘着剤層40に対して基材シート10が外側に位置する状態となるように、熱膨張性耐火シート材1を複数の長尺体7に巻き付ける。言い換えれば、基材シート10に対して熱膨張性耐火材層20及び粘着剤層40が長尺体7側に位置する状態となるように、熱膨張性耐火シート材1を複数の長尺体7に巻き付ける。本実施形態では、粘着層Aとしての粘着剤層40の表面(被着面)に剥離シート41が貼付されたままで粘着剤層40が未だ粘着力を発揮し得ない状態で、熱膨張性耐火シート材1を複数の長尺体7に巻き付けて共巻きする。熱膨張性耐火シート材1を、複数の長尺体7の束の外面に追従させて巻き付け、複数の長尺体7の束の外面形状に沿うように複数の長尺体7に対して共巻きする。
長尺体7に巻き付けた熱膨張性耐火シート材1の長手方向Lの一方端と他方端とは、互いに突き合わせても良いし、オーバーラップさせても良い。いずれにしても、巻き付けた熱膨張性耐火シート材1の一方端と他方端とを、隙間なく接するように配置する。その後、複数の長尺体7の周囲においてそれらの外面形状に沿う異形筒状となっている熱膨張性耐火シート材1の一方端と他方端とを、粘着テープ等の仮止手段Fを用いて仮止めする。
挿入工程では、異形筒状となっている熱膨張性耐火シート材1を、貫通孔6Hの軸方向に沿ってスライドさせて貫通孔6H内に挿入する。筒状の熱膨張性耐火シート材1の最内周側には被覆シート30(無孔シート31)が設けられているので、本実施形態のように熱膨張性耐火材層20が粘着性を有する場合であっても、挿入操作を適切に行うことができる。また、被覆シート30の露出表面を平滑面となるように形成しておけば、スライド時の摺動抵抗を小さく抑えることができ、挿入操作を円滑に行うことができて好適である。
なお、挿入工程において、熱膨張性耐火シート材1は、その全体が貫通孔6H内に位置するように挿入されても良いし、一部が貫通孔6Hの外に位置するように挿入されても良い。本実施形態では後者の態様が採用されており、筒状の熱膨張性耐火シート材1は、粘着剤層40が貫通孔6H(耐火構造体6)の外側に位置するように挿入される。なお、粘着剤層40は、その全体が貫通孔6Hの外側に位置するように挿入されても良いし、一部が貫通孔6H内に位置するように挿入されても良い。
粘着保持工程では、複数の長尺体7の束の外面形状に沿って配置された熱膨張性耐火シート材1から、剥離シート41を剥離する。このとき、本実施形態では粘着剤層40の少なくとも一部が貫通孔6Hの外側に位置しているので、当該剥離操作を容易に行うことができる。これにより、粘着層Aとしての粘着剤層40の被着面を複数の長尺体7の外面に対して露出した状態として、粘着剤層40が粘着力を発揮し得る状態とする。この状態で、熱膨張性耐火シート材1における粘着剤層40が設けられた領域を外側(基材シート10側)から押圧して、熱膨張性耐火シート材1を粘着剤層40により複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持させる(図5も参照)。
埋戻工程では、複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持された熱膨張性耐火シート材1の外面と貫通孔6Hの内面との間の空間に、耐火性の充填材50を充填する。充填材50としては、例えばロックウール、セラミックウール、及びグラスウール等の無機繊維や、例えばモルタル及びコンクリート等のセメント系充填材が例示される。本例では、充填材50としてモルタルを用いる。このとき、本実施形態では粘着剤層40の少なくとも一部が貫通孔6Hの外側に位置しているので、埋戻工程後の施工確認を、熱膨張性耐火シート材1の一部(粘着剤層40の部分)が充填材50から突出しているか否かに基づいて、目視で容易に行うことができる。その後、必要に応じて、貫通孔6Hの内部に配置された熱膨張性耐火シート材1及び充填材50を隠蔽するように、耐火構造体6の両外面に接する状態で蓋部材(図示せず)を設置しても良い。
建築物において火災が発生すると、火炎の熱によって周囲温度が上昇し、長尺体7を構成する被覆材71Bが溶融・燃焼し、貫通孔6Hと長尺体7との間の隙間空間Sがさらに拡大する可能性がある。この場合であっても、周囲温度の上昇に応じて熱膨張性耐火材層20が熱膨張して、被覆材71Bの溶融・燃焼によって生じる空間を埋める(言い換えれば、隙間容積の増加分を補填する)ことができる。よって、火災発生時の延焼を有効に抑制することができる。
本実施形態の防火措置構造では、図5に示すように、熱膨張性耐火シート材1が、複数の長尺体7に対して共巻きされているとともに、粘着層Aとしての粘着剤層40により複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持されている。複数の長尺体7が1つの熱膨張性耐火シート材1を用いて共巻きされるので、貫通孔6Hにまとめて挿通される長尺体7の本数によらずに、熱膨張性耐火シート材1を巻回する作業が1回だけで済む。よって、それぞれの長尺体7を個々に熱膨張性耐火シート材1で巻回する構造に比べて、施工性を向上させることができる。しかも、粘着剤層40によって熱膨張性耐火シート材1が複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持されるので、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面と熱膨張性耐火シート材1との間には隙間部分がほとんど生じない。
ここで、熱膨張性耐火シート材1で複数の長尺体7を通常の態様で共巻きする場合には、比較例として図6に示すように、互いに隣り合う長尺体7のそれぞれの外面と熱膨張性耐火シート材1との間に、それらによって囲まれる隙間部分pが生じてしまう。このような構造では、隙間部分pに存在する空隙の分だけ耐火性能が低下してしまい、或いは、専用部材を用いて隙間部分pを事後的に埋めるための作業が必要となって施工性が悪化してしまう。
この点、本実施形態の防火措置構造ではそのような隙間部分がほとんど生じないので、それぞれの長尺体7を個々に熱膨張性耐火シート材1で巻回する構造に対して見劣りしない耐火性能を確保することができる。なお、熱膨張性耐火シート材1を複数の長尺体7に共巻きする際にそれらの外面形状に沿わせる作業は、通常の共巻きに係る作業に比べて多少は手間がかかり得る。それでも、それぞれの長尺体7を個々に熱膨張性耐火シート材1で巻回する作業に比べれば、全体として作業にかかる手間を大きく低減することができる。従って、本実施形態の熱膨張性耐火シート材1を用いることで、耐火構造体6の貫通孔6Hに複数の長尺体7がまとめて挿通される場合の防火措置構造において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。
本実施形態では、粘着剤層40が基材シート10の幅方向W両端部のうちの一方に設けられている。このような構成では、異形筒状の熱膨張性耐火シート材1が貫通孔6Hに挿入されたとき、粘着剤層40が貫通孔6Hの軸方向における一方の端部に位置することになる。このため、熱膨張性耐火シート材1を貫通孔6H内に挿入した後においても、作業者の手が耐火構造体6の外部からの剥離シート41及び粘着剤層40に届きやすく、粘着保持工程を容易に実行することができる。しかも、粘着剤層40を幅方向W両端部のうちの一方のみに設けることで、必要最小限の手間で、熱膨張性耐火シート材1を複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持することができる。
〔第2の実施形態〕
本発明に係る防火措置構造の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、防火措置構造の実現のために用いられる熱膨張性耐火シート材1の具体的構成が第1の実施形態とは異なっている。以下、本実施形態の防火措置構造について、主に第1の実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第1の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、熱膨張性耐火シート材1は、基材シート10と、この基材シート10の片面に積層された熱膨張性耐火材層20と、熱膨張性耐火材層20の片面に積層された非粘着性の被覆シート30とを備えている。本実施形態では、基材シート10と熱膨張性耐火材層20とが、互いに同一幅を有するように構成されている。このため、本実施形態の熱膨張性耐火シート材1は、基材シート10の幅方向Wの全域に亘る熱膨張性耐火材層20を備えており、第1の実施形態とは異なり粘着剤層40を備えていない。本実施形態では、粘着性(自己粘着性)を有する熱膨張性耐火材層20によって、粘着層Aが構成されている。このように、本実施形態では、熱膨張性耐火シート材1において熱膨張性耐火材層20と粘着層Aとが兼用されている。そして、本実施形態では、「幅方向の任意の位置」は、幅方向Wの全域となっている。なお、粘着層Aとしての熱膨張性耐火材層20は、粘着性に加え、押圧操作によって変形可能な柔軟性を有している。
例えば合成樹脂シートで構成される被覆シート30は、基材シート10及び熱膨張性耐火材層20と同一幅を有している。本実施形態の被覆シート30は、当該被覆シート30をその厚み方向Tに貫通する複数の貫通孔部33を有するメッシュ状シート32とされている。複数の貫通孔部33は、幅方向W及び長手方向Lに沿って規則的に(図示の例では直交格子状に)配列されている。本実施形態では、被覆シート30(メッシュ状シート32)の幅方向Wの全域及び長手方向Lの全域に亘って複数の貫通孔部33が設けられている。熱膨張性耐火シート材1が反被覆シート側から押圧操作されたとき、熱膨張性耐火材層20のメッシュ状シート32側の一部が押圧操作によって変形して、貫通孔部33を厚み方向Tに通過可能となっている。なお、「反被覆シート側」とは、熱膨張性耐火材層20に対して被覆シート30とは反対側であり、本実施形態では基材シート10が設けられた側(基材シート10側)である。
本実施形態の防火措置方法においては、準備工程で熱膨張性耐火シート材1を準備した後、熱膨張性耐火シート材1を厚み方向Tに押圧しないように注意しながら巻回工程及び挿入工程を行う。押圧操作がなされていない状態では長尺体7に接するのはメッシュ状シート32の表面だけなので、粘着層Aとしての熱膨張性耐火材層20は未だ粘着力を発揮しない状態にあり、問題なく挿入工程を実行することができる。
その後、粘着保持工程において、複数の長尺体7の束の外面形状に沿って配置された熱膨張性耐火シート材1を、反被覆シート側である基材シート10側から押圧操作する。すると、粘着層Aとしての熱膨張性耐火材層20の一部が、貫通孔部33を厚み方向Tに通過して長尺体7の表面に接する状態となる。この状態で、粘着層Aとしての熱膨張性耐火材層20が長尺体7に対して粘着力を発揮し得る状態となり、熱膨張性耐火シート材1が熱膨張性耐火材層20の粘着性によって複数の長尺体7の束の外面形状に沿って粘着保持される(図8を参照)。
本実施形態の防火措置構造によっても、第1の実施形態と同様に、耐火構造体6の貫通孔6Hに複数の長尺体7がまとめて挿通される場合の防火措置構造において、耐火性能を担保しながら施工性を向上させることができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記第1の実施形態では、粘着剤層40が基材シート10の長手方向L全域に亘って連続的に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば粘着剤層40が基材シート10の長手方向Lに沿って断続的に設けられても良い。長手方向Lに沿って互いに隣り合う粘着剤層40どうしの離間長さは、複数の長尺体7の束の外面形状への熱膨張性耐火シート材1の追従性を確保できる範囲内で適宜設定されて良い。
(2)上記第1の実施形態では、粘着剤層40が基材シート10の幅方向W両端部のうちの一方のみに設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図9に示すように、粘着剤層40が基材シート10の幅方向W両端部の両方に設けられても良い。このようにすれば、貫通孔6Hの軸方向における両端部の位置において、長尺体7の外面に熱膨張性耐火シート材1を強固に固定することができる。また、火災発生時には、一対の粘着剤層40による封止力により、熱膨張する熱膨張性耐火材が貫通孔6Hの外に流出するのを有効に抑制することができる。よって、耐火性能を向上させることができる。
(3)上記第1の実施形態では、粘着剤層40が基材シート10の幅方向Wの端部に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図10に示すように、粘着剤層40が基材シート10の幅方向Wの中央部に設けられても良い。或いは、粘着剤層40が基材シート10の幅方向Wの中央部に対して幅方向Wの端部側に偏倚した位置に設けられても良い(図示せず)。これらのように複数の熱膨張性耐火材層20が幅方向Wに離間して設けられる場合には、「熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2」は、それぞれの熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さの合計値によって規定される。
(4)上記第1の実施形態では、粘着剤層40が基材シート10の幅方向Wにおける1箇所のみに設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば粘着剤層40が基材シート10の幅方向Wにおける2箇所又は3箇所以上に分かれて設けられても良い。
(5)上記第1の実施形態では、基材シート10の幅方向Wの長さW1が熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2よりも長く設定され、粘着層Aとしての粘着剤層40が単一の基材シート10に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば熱膨張性耐火材層20が設けられた基材シート10とは別異の接続シートに粘着層Aとしての粘着剤層40が設けられ、基材シート10と接続シートとが接続一体化されていても良い。この場合、基材シート10の幅方向Wの長さW1と熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2とが等しく設定されても良い。
(6)上記第1の実施形態では、粘着層Aとしての粘着剤層40が熱膨張性耐火材層20とは別に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば第2の実施形態と同様に、粘着性(自己粘着性)を有する熱膨張性耐火材層20の少なくとも一部を粘着層Aとして機能させても良い。この場合、被覆シート30の幅方向Wの長さを熱膨張性耐火材層20の幅方向Wの長さW2よりも短く設定し、保管中は、熱膨張性耐火材層20における粘着層Aとして機能する部分に剥離シート41を積層しておいても良い。或いは、被覆シート30と剥離シート41とを兼用させても良く、熱膨張性耐火材層20における粘着層Aとして機能する部分から、被覆シート30(剥離シート41)の対応する部分を例えば長手方向Lに沿う切れ込みによって切り離せるように構成しても良い。
(7)上記第1の実施形態では、熱膨張性耐火シート材1において、粘着剤層40が施工前から基材シート10と一体化されている構成を主に想定して説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、施工前の時点では粘着剤層40が基材シート10から分離されていても良い。この場合、例えば基材シート10と熱膨張性耐火材層20とからなる熱膨張性耐火シート材1で複数の長尺体7を共巻きした後、熱膨張性耐火シート材1と長尺体7の外面との間に粘着剤層40を介挿して防火措置構造を実現しても良い。或いは、上記のように共巻きした後、熱膨張性耐火シート材1の外面と長尺体7の外面とに亘って粘着層Aを有するテープ部材を貼付して防火措置構造を実現しても良い。
(8)上記第2の実施形態では、被覆シート30の幅方向Wの全域及び長手方向Lの全域に亘って複数の貫通孔部33が設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば被覆シート30の幅方向Wの一部の領域のみに貫通孔部33が設けられても良い。この場合、貫通孔部33の形成領域は、被覆シート30の幅方向W両端部のうちの少なくとも一方に設けられることが好ましい。また、貫通孔部33の形成領域は、被覆シート30の幅方向Wにおける2箇所又は3箇所以上に分かれて設けられても良い。或いは、貫通孔部33の形成領域が、被覆シート30の長手方向Lに沿って断続的に設けられても良い。
(9)上記の各実施形態では、熱膨張性耐火材層20が粘着性を有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば熱膨張性耐火材層20は非粘着性であっても良い。非粘着性の熱膨張性耐火材層20を構成するための樹脂成分としては、例えばエチレン・プロピレン・ジエンゴム及びエチレン酢酸ビニルコポリマー等の非粘着性エラストマーが例示される。この場合、熱膨張性耐火シート材1において、熱膨張性耐火材層20に被覆シート30が積層されなくても良い。
(10)上記の各実施形態では、熱膨張性耐火材層20が粘着剤層を介して基材シート10に積層されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば熱膨張性耐火材層20が、粘着剤層を介することなく自身の粘着力で直接的に基材シート10に積層されても良い。この場合、第1の実施形態のように熱膨張性耐火シート材1に粘着剤層40が設けられる場合には、当該粘着剤層40は粘着層Aとして専用に設けられる。
(11)上記の各実施形態では、熱膨張性耐火材層20が均一な厚みを有する板状又は帯状に形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、熱膨張性耐火材層20は全体として均一な厚みを有するものであれば、例えばその表面に凹凸又は切込線等が形成されたものであっても良い。
(12)上記の各実施形態では、熱膨張性耐火シート材1が基材シート10を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、熱膨張性耐火シート材1が、基材シート10を備えずに、熱膨張性耐火材層20と粘着層A(特に、粘着剤層40)のみを備えて構成されても良い。
(13)上記の各実施形態では、熱膨張性耐火シート材1が、ロール状シート材1Rの形態で保管され、当該ロール状シート材1Rからの繰り出し及び切断を経て用いられる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば熱膨張性耐火シート材1が、所定長さに予め切断された状態で毎葉で保管され、要時に取り出して用いられても良い。この場合の「所定長さ」は、複数の長尺体7の束の外面形状に沿う沿面長さの想定値に応じて、前記想定値に等しい又は前記想定値よりも一定の余裕代分だけ長い値に予め設定されると良い。
(14)上記第1の実施形態では、巻回工程の後、粘着剤層40の表面に剥離シート41が貼付されたままの状態で挿入工程を実行する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば剥離シート41を剥離して粘着剤層40を露出させてから挿入工程を実行しても良い。粘着剤層40の厚みが熱膨張性耐火材層20の厚みよりも十分に小さい場合には、注意深く作業すれば、粘着剤層40が露出していても、スライド操作中に粘着剤層40が粘着力を発揮しないようにすることも可能なので、挿入工程を実行することができる。この場合、挿入工程において、例えば粘着剤層40が挿入後端側となるように熱膨張性耐火材層20側から筒状の熱膨張性耐火シート材1を挿入すると良い。
(15)上記の各実施形態では、長尺体7が空調装置用の配管類(具体的には、配管部材71、ドレイン管72、及び電気ケーブル73)である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、複数の長尺体7として、配管部材71、ドレイン管72、及び電気ケーブル73のうちの1つ以上が含まれなくても良い。また、長尺体7は、例えば電気ケーブル73用の保護管や給排水用の配管類等、その他の長尺状の部材であっても良い。さらに、貫通孔6H内にまとめて配置される長尺体7の本数も、任意であって良い。
なお、上述した各実施形態(上記の各実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
1 熱膨張性耐火シート材
1R ロール状シート材
6 耐火構造体
6H 貫通孔
7 長尺体
10 基材シート
20 熱膨張性耐火材層
30 被覆シート
31 無孔シート
32 メッシュ状シート
33 貫通孔部
40 粘着剤層
S 隙間空間
A 粘着層
W 幅方向
L 長手方向

Claims (8)

  1. 耐火構造体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される複数の長尺体との間の隙間空間に設けられる防火措置構造であって、
    可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層と幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられる粘着層とを含む熱膨張性耐火シート材を備え、
    前記熱膨張性耐火シート材が、複数の前記長尺体に対して共巻きされているとともに、前記粘着層により複数の前記長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持されている防火措置構造。
  2. 耐火構造体に形成された貫通孔と前記貫通孔に挿通される複数の長尺体との間の隙間空間に防火措置を施すための防火措置方法であって、
    可撓性を有するシート状に形成され、且つ、熱膨張性耐火材層と幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられる粘着層とを含む熱膨張性耐火シート材を準備する工程と、
    前記熱膨張性耐火シート材を、前記貫通孔の外側で、前記粘着層が粘着力を発揮しない状態にて、複数の前記長尺体の束の外面形状に沿うように複数の前記長尺体に対して共巻きする工程と、
    前記共巻きによって異形筒状となっている前記熱膨張性耐火シート材を、前記貫通孔の軸方向に沿ってスライドさせて前記貫通孔に挿入する工程と、
    前記粘着層が粘着力を発揮する状態として、前記熱膨張性耐火シート材を前記粘着層により複数の前記長尺体の束の外面形状に沿って粘着保持させる工程と、
    を含む防火措置方法。
  3. 可撓性を有するシート状に形成された熱膨張性耐火シート材であって、
    熱膨張性耐火材層と、
    幅方向の任意の位置において長手方向全域に沿って設けられた粘着層と、
    を備える熱膨張性耐火シート材。
  4. 前記熱膨張性耐火材層が積層された基材シートをさらに備え、
    前記基材シートの幅方向の長さが前記熱膨張性耐火材層の幅方向の長さよりも長く設定され、
    前記基材シートにおける前記熱膨張性耐火材層が設けられていない幅方向の領域に、前記粘着層としての粘着剤層が設けられている請求項3に記載の熱膨張性耐火シート材。
  5. 前記粘着剤層が、前記基材シートの幅方向両端部のうちの少なくとも一方に設けられている請求項4に記載の熱膨張性耐火シート材。
  6. 前記熱膨張性耐火材層における前記粘着層の被着面側の表面に、非粘着性の被覆シートが積層されている請求項3から5のいずれか一項に記載の熱膨張性耐火シート材。
  7. 前記熱膨張性耐火材層が柔軟性及び粘着性を有し、
    前記熱膨張性耐火材層に非粘着性の被覆シートが積層されているとともに、前記被覆シートの幅方向の任意の位置における長手方向全域に沿う領域に、反被覆シート側からの押圧操作によって前記粘着層としての前記熱膨張性耐火材層の一部が通過可能な貫通孔部が設けられている請求項3に記載の熱膨張性耐火シート材。
  8. 長尺シート状に形成されているとともに、保管状態においてロール状に保持される請求項3から7のいずれか一項に記載の熱膨張性耐火シート材。
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