JP2017075249A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物の提供。【解決手段】平均ガラス転移温度が−50〜−35℃であるジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを80〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、タイヤ用ゴム組成物。【選択図】図1

Description

本発明はタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、空気入りタイヤにはラベリング(表示方法)制度が施行され、ウェット性(湿潤路面での制駆動性)と低転がり抵抗性とをより高いレベルで両立させることが求められている。この流れはドライグリップ性能を含む操縦安定性が最も重要視されるハイパフォーマンスタイヤ(UHPT)についても例外ではなく、優れた操縦安定性を確保しながら低転がり抵抗性を改良する必要がある。
従来、タイヤのトレッド部を構成するゴム材料へ配合するフィラーをカーボンブラックからシリカへ変更することで、低転がり抵抗性やウェット性が改善することが知られている。しかし、シリカ配合ゴムは耐摩耗性能が悪化する傾向があった。
一方、タイヤ用ゴム組成物に関連する従来法として、例えば特許文献1、2に記載のものが提案されている。
特許文献1には、共役ジエン化合物由来部分の含有量が40mol%以上である共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)と、共役ジエン系重合体(B)と、エチレン−プロピレン−ジエンゴムを含有する非共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(C)とを含むことを特徴とするゴム組成物が記載されており、共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)は、セリウムを含む特定の化合物を重合触媒組成物として用いて、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとを重合させることが記載されている。
特許文献2には、バイオマス由来のモノマー成分を重合して得られ、ASTMD6866−10に準拠して測定したpMC(percent Modern Carbon)が1%以上、ガラス転移温度(Tg)が−120〜−80℃であるバイオマス由来ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物が記載されており、バイオマス由来のモノマー成分は酸化セリウムを触媒として用いて得ることが可能であることが記載されている。
国際公開第2012/117715号パンフレット 特開2014−231605号公報
上記のように、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物は、従来、提案されていなかった。
本発明の目的は、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するための鋭意検討を重ね、特定の比率で、特定のガラス転移温度を有するジエン系ゴム、シリカ、酸化セリウム、硫黄含有シランカップリング剤を含むゴム組成物が、上記の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
なお、特許文献1、2に記載のゴム組成物では、その製造過程において、触媒として、セリウムまたは酸化セリウムを用い得ることが記載されているが、製造して最終的に得られるゴム組成物に、その製造過程において用いた触媒としてのセリウムまたは酸化セリウムは含まれない。
本発明は以下の(1)〜(4)である。
(1)平均ガラス転移温度が−50〜−35℃であるジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを80〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、タイヤ用ゴム組成物。
(2)前記酸化セリウムが、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることを特徴とする、上記(1)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(3)さらに炭素数3〜20のアルキル基を有するアルキルシランを、前記シリカと前記酸化セリウムの合計量に対する比率で1〜20質量%含む、上記(1)または(2)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
本発明によれば、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物を提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
本発明について説明する。
本発明は、平均ガラス転移温度が−50〜−35℃であるジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを80〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、タイヤ用ゴム組成物である。
このようなタイヤ用ゴム組成物を、以下では「本発明の組成物」ともいう。
<ジエン系ゴム>
本発明の組成物が含有するジエン系ゴムは、主鎖に二重結合を有するものであって、平均ガラス転移温度が−50〜−35℃であるものであれば特に限定されず、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、スチレン−イソプレンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム等が挙げられる。
ジエン系ゴムとして、例えば上記のような具体例の中の1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1種単独で用いる場合は、そのジエン系ゴムのガラス転移温度が−50〜−35℃であるものを用いる。
2種以上を併用する場合は、各成分のガラス転移温度に各成分の質量%をそれぞれ掛けて足し合わせた値が−50〜−35℃であるものを用いる。
ジエン系ゴムのガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、低温側のベースラインと転移域の傾き(傾斜直線)とのそれぞれの延長線の交点の温度とする。また、ジエン系ゴムが油展品であるときは、油展成分(オイル)を含まない状態におけるジエン系ゴムのガラス転移温度とする。
ジエン系ゴムとして、ウェット性能と低燃費性能とのバランスが取れるという理由から、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を用いるのが好ましく、これらを併用するのがより好ましい。
ジエン系ゴムとして天然ゴム(NR)およびスチレン・ブタジエンゴム(SBR)を併用する場合には、ジエン系ゴム中、SBRが50〜90質量%であることが好ましく、60〜85質量%であることがより好ましい。この範囲内であると、加硫後のゴム組成物の一般的物性がより良好なものとなる。
<シリカ>
本発明の組成物が含有するシリカは特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
前記シリカとしては、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記シリカの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して80〜180質量部であり、得られるタイヤの耐摩耗性が良好となり、低燃費性能のバランスが良好となるため、95〜150質量部であることがより好ましく、100〜135質量部であることがさらに好ましい。
<酸化セリウム>
本発明の組成物が含有する酸化セリウムは特に限定されず、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることが好ましく、20〜50nmの微粒子であることがより好ましい。
平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、酸化セリウムを倍率5000倍で写真撮影し、得られた写真から任意に500個を選び、ノギスを用いて各々の投影面積円相当径を測定して積算粒度分布(体積基準)を求め、それより平均粒子径(メジアン径)を算出して求める値とする。
酸化セリウムとして、CeO2、Ce23等の化学式で表されるものを例示できる。
本発明において前記酸化セリウムの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であり、5〜45質量部であることがより好ましく、10〜40質量部であることがさらに好ましい。酸化セリウムの配合量が1質量部未満の場合、タイヤの低転がり性、ウェット性能および摩耗性能が改善されず、50質量部より多くなると摩耗性能が低下する傾向がある。
<硫黄含有シランカップリング剤>
本発明の組成物に含有する硫黄含有シランカップリング剤は特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意の硫黄を含有するシランカップリング剤を用いることができる。
前記硫黄含有シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記硫黄含有シランカップリング剤の含有量は、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率(硫黄含有シランカップリング剤の含有量/(シリカの含有量+酸化セリウムの含有量)×100)として3〜20質量%であり、5〜15質量%であることが好ましく、7〜10質量%であることがより好ましい。前記硫黄含有シランカップリング剤の配合量が前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率が3質量%未満の場合、タイヤの低燃費性能やウェット性能、および耐摩耗性が改善されずゴムの加工性も悪化する。一方、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率が20質量%より高くなると、摩耗性能が低下する傾向がある。
<アルキルシラン>
本発明の組成物は、さらに炭素数3〜20のアルキル基を有するアルキルシランを、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率(アルキルシランの含有量/(シリカの含有量+酸化セリウムの含有量)×100)で1〜20質量%含むことが好ましい。
前記アルキルシランは、炭素数3〜20のアルキル基を有するアルキルトリエトキシシランであることが好ましい。
炭素数3〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。なかでもジエン系ゴムとの相溶性の観点から、炭素数7〜20のアルキル基が好ましく、炭素数8〜10のアルキル基がより好ましく、オクチル基、ノニル基がさらに好ましい。
本発明の組成物が前記アルキルシランを含むと、シリカの凝集や粘度上昇を抑制し、ウェット性能および低燃費性能に優れたタイヤを作製することができる。特にゴム組成物の粘度が大きくなるのを抑制し加工性を優れたものにすることができる。
この理由は明らかでないが、前記アルキルシランが、シリカとシランカップリング剤との反応(シラニゼーション)を促進してシリカの分散性を向上させるためと考えられる。
炭素数3〜20のアルキルシランの配合量は、シリカと酸化セリウムとの合計量に対して1〜10質量%であることが好ましく、1〜6質量%であることがより好ましい。シリカの分散性が向上し、低燃費性能が改善するだけでなく、本発明の組成物の粘度増加が抑制されることでシリカを多量に配合することができ、これにより良好なドライおよびウェット性能を確保できる。
<その他の成分>
本発明の組成物には、上記の成分の他に、芳香族性テルペン樹脂、シリカ以外のフィラー(例えば、カーボンブラック等)、上記の硫黄含有シランカップリング剤以外のシランカップリング剤、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、酸化亜鉛、軟化剤(オイル)、老化防止剤、可塑剤等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
例えば、シリカ以外のフィラー(例えば、カーボンブラック)の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜30質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましい。
加硫剤または架橋剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。
加硫促進剤または架橋促進剤の含有量は、一次促進剤単独もしくは二次とのブレンドで前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜4.0質量部であることが好ましく、1.0〜2.5質量部であることがより好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜10.0質量部であることが好ましく、0.4〜5.0質量部であることがより好ましい。
軟化剤(オイル)の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であることが好ましく、15〜45質量部であることがより好ましい。
老化防止剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.2〜4.0質量部であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂のような可塑剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0〜30質量部であることが好ましく、0〜20質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物が芳香族変性テルペン樹脂を含む場合、軟化点が60〜180℃の芳香族変性テルペン樹脂であることが好ましい。ここで、軟化点は、JIS K7206:1999に準拠して測定されたビカット軟化点である。
本発明の組成物において芳香族変性テルペン樹脂の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、ウェットグリップ性能および耐久性がより優れる理由から、5〜30質量部であることが好ましい。芳香族テルペン樹脂の含有量が前記ジエン系ゴム100質量部に対して50質量部を超えると、耐久性および耐摩耗性が不十分となる可能性がある。
[製造方法]
本発明のゴム組成物は、上記の各成分を混合・混錬することによって製造することができる。
上記の成分のうち、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分を混合および混練してマスターバッチを作成し、このマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合し、オープンロール等を用いて混練してゴム組成物を製造することが好ましい。このように、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分からなるマスターバッチを作成し、そのマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合・混練すると、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合してからの混練時間を短くすることができ、不均一な加硫(架橋)が生じることによる加硫(架橋)ゴム組成物の物性低下を防止することができるうえ、加硫(架橋)の制御が容易となる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明の組成物を用いて製造した空気入りタイヤである。なかでも、本発明の組成物をタイヤトレッドに用いて製造した空気入りタイヤであることが好ましい。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
本発明の空気入りタイヤはウェットグリップ性能、低燃費性能および摩耗性能に優れるため、特にハイパフォーマンスタイヤに好適である。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
[ゴム組成物の製造]
<標準例、実施例1〜6、比較例1〜5>
第1表の標準例の欄、実施例の欄および比較例の欄に示すとおり、標準例、実施例1〜6および比較例1〜5に係るゴム組成物は、第1表に示す各成分を、第1表に示す配合量で配合して製造した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、150±5℃に達したときに放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。さらに、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を混合し、ゴム組成物を得た。
[評価用加硫ゴムシートの作製]
製造したゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、160℃で20分間プレス加硫して、加硫ゴムシートを作製した。
[試験評価方法]
<摩耗性能>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6264−1、2:2005に準拠し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所製)を用いて、温度20℃、スリップ率50%の条件で摩耗減量を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例の摩耗量を100として、次式により指数化したものを表した。指数が大きいほど摩耗量が小さく、タイヤにしたときに摩耗性能に優れる。
摩耗性能=(標準例の摩耗量/試料の摩耗量)×100
<低燃費性能>
JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、tanδ(60℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例を100として指数で示した。この値が低いほど低燃費性能に優れる。
<WET性能>
JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度0℃の条件で、tanδ(0℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例のtanδ(0℃)を100とする指数で表した。指数が大きいほどtanδ(0℃)が大きく、タイヤにしたときにウェットグリップ性能に優れる。
Figure 2017075249
[表中の各成分の具体的な説明]
表に示される各成分の詳細は以下のとおりである。
・NR:天然ゴム(Tg:−65℃)
・E−SBR:スチレンブタジエンゴム Nipol 9548(日本ゼオン社製 Tg:−42℃)
・S−SBR:スチレンブタジエンゴム Nipol NS522(日本ゼオン社製 Tg:−31℃)
・BR:ブタジエンゴム Nipol BR1220(日本ゼオン社製 Tg:−105℃)
・カーボンブラック:ショウブラックN339(キャボットジャパン社製)
・シリカ:ZEOSIL(R) 1165MP(CTAB吸着比表面積:159m2/g、ローディア社製)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学工業社社製)
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸(日油社製)
・硫黄含有シランカップリング剤:ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド(TESPT)、Evonik社製Si69
・芳香族変性テルペン樹脂:YSレジン TO−125(ヤスハラケミカル社製)
・アルキルトリエトキシシラン:オクチルトリエトキシシラン KBE−3083(信越化学工業社製)
・酸化セリウム1:Nanotechnology社製 Nano−D CEP 平均粒子径=25−45nm
・酸化セリウム2:トライバッハインダストリー社製 FG−50 平均粒子径=0.6〜2.0μm
・アロマオイル:エキストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・硫黄:金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量95.24質量%、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤1:ソクシノールD−G(住友化学株式会社)
・加硫促進剤2:ノクセラーCZ−G(大内新興化学工業株式会社製)
[試験結果の説明]
<実施例1〜6>
実施例1〜6では低燃費性能の悪化を抑制しつつ、WET性能を改善することができた。
<比較例1、2>
酸化セリウムを含まない態様である。この場合、摩耗性能および低燃費性が悪化した。
<比較例3>
酸化セリウムが多い態様である。この場合、摩耗性能および低燃費性能が悪化した。
<比較例4>
酸化セリウムが少ない態様である。この場合、摩耗性能が悪化した。
<比較例5>
ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度が低い態様である。この場合、WET性能が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (4)

  1. 平均ガラス転移温度が−50〜−35℃であるジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを80〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、タイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記酸化セリウムが、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. さらに炭素数3〜20のアルキル基を有するアルキルシランを、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で1〜20質量%含む、請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
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