JP2017074651A - ワークの自動供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は折曲げ片を有したワークが、バラ積み状態で入れられた供給箱から取出され、その姿勢をチェック・修正して溶接位置まで搬送しセットするまでの工程を連続して無人で行うことが可能となるワークの自動供給方法を提供することを目的とする。
【解決手段】折曲げ片11を有した立体的なワーク1を、バラ積み状態で入れられた供給箱2の中からアーム3によって取出して、受板4に落下させるイ)工程と、監視カメラ5でワーク1の姿勢が、搬送パターンに合致するかをチェックするロ)工程と、搬送パターンに合致しない時には、受板4が揺動されて搬送パターンにワーク1を合致させるハ)工程と、アーム3によって、第2ロボット装置のジグ台まで搬送しながら、ワーク1が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置するニ)工程と、アームA6によってワーク1を挟持しながら溶接位置にセットするホ)工程と、を順番に行うものとする。
【選択図】図1

Description

本発明はバラ積み状態で入れられた立体的なワークを供給箱から取出し、立体的なワークの姿勢をチェック・修正して加工装置又は組立て装置まで搬送し、ワークを加工位置又は組立て位置にセットするまでの工程を連続して無人で行うワークの自動供給方法に関し、詳しくは、作業装置(例えば、ナット溶接機)に、折曲げ片を有したワークが供給されるワークの自動供給方法に関する。
一般に、ワーク(折曲げ片を有した立体的な鋼板部品)の供給方法としては、ロボット装置のアーム部材の先端に設けたチャック機構部等によってワークを保持し、それを自動ナット装置に搬送しているが、バラ積み状態で入れられたワークを供給箱から取出し、立体的なワークの姿勢をチェック・修正してナット溶接機の溶接位置まで連続して搬送するものはなかった。特にバラ積み状態で入れられたワークが、図2(a)のような状態から(c)のようにワークの適正な姿勢に修正し、且つ、その作業を連続して搬送することは極めて困難であった。このため、作業者によってワークを適正な姿勢に揃えたものを所定位置に積重させ、積重させたワークを、ロボット装置のアーム部材の先端に設けたチャック機構部等によって1つずつ保持し、それを自動ナット装置に搬送させているのが現状である。
尚、ロボット装置のアーム部材の先端に設けたチャック機構部等によって、ワークを保持し、それを自動ナット装置に搬送させ、ワークにナットが溶接される方法や装置が多く提案されているが、それらの方法や装置の大半は、ナットの供給方法やその装置が殆どであった。例えば、特開2008−161926や特開2010−000538があり、これらのワークは始めからアーム部材のチャック機構部等で保持されており、ワーク自体の供給についての記載はなく、詳細は不明である。このため、特開2008−161926や特開2010−000538には、本発明のようなバラ積み状態で入れられたワークを供給箱から取出し、立体的なワークの姿勢をチェック・修正してナット溶接機の溶接位置まで搬送し、ワークを溶接位置にセットするまでの工程を連続して無人で行う発想はなく、且つ、そのような記載もないものであった。
特開2008−161926号公報 特開2010−000538号公報
本発明は折曲げ片を有した立体的なワークがバラ積み状態で入れられた供給箱からワークを取出し、そのワークを加工装置などの加工位置等まで搬送し、それをセットするまでの工程を連続して自動化させ、加工作業が能率良く行えるワークの自動供給方法を提供することを目的とする。
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、つまり、板材が折曲されて折曲げ片を有したワークが、バラ積み状態で入れられた供給箱の中から取出してワークを受板に落下させる イ)取出し工程と、受板の上方に設置したワーク認識用の監視カメラでワークの姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、受板が揺動されて搬送パターンにワークを合致させる ハ)姿勢修正工程と、搬送パターンに合致するワークを所定位置まで搬送しながら、ワークが加工又は組立てられる姿勢になるように所定位置に配置する ニ)配置工程と、配置されたワークを挟持しながら加工装置又は組立て装置の所定位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うものとする。また前記装置としてナット溶接機を使用する場合に対し、ワークを自動供給する方法として、第1ロボット装置のアームによってイ)取出し工程とニ)配置工程を行い、第2ロボット装置のアームAによってホ)セット工程を行うようにしても良い。
又、第1ロボット装置のアームには少なくとも、先端にワークを吸着する電磁石部と、先端にワークを吸着する吸盤などの保持部とが、回転して切換えて使用出来るようにアームに配置され、電磁石部によって、バラ積み状態で入れられた供給箱の中で一番高い位置のワークから順に吸着して取出し、受板まで移動して落下させ、且つ、保持部によって、受板から第2ロボット装置のジグ台までワークを搬送しながら、溶接する姿勢になるようにワークをジグ台に配置させる ハ)配置工程が行われるものとしても良い。
更にハ)姿勢修正工程に於いて、受板が揺動されて立体的なワークの姿勢を搬送パターンに所定回数合致できない場合に、受板が回転されてワークを排出させる工程が追加されものとしても良い。
尚、本発明に於いて、「バラ積み状態」とは、例えばワークがL字型の場合で且つ下穴を有する場合で説明すると、L字が図2(a)の如く上下左右バラバラに供給箱の中に入れられている状態を指し、「一番高い位置のワーク」とは、バラ積みされたワークが、図2(a)に示すように一番上位置に突出しているワークを指すものとする。又、「溶接される姿勢」とは、ナットの供給が可能で且つナットをワークに溶接する作業が、スムーズに行える姿勢を指し、例えば、図3(a)、図2(d)に示すような姿勢を指すものとする。
請求項1のように板材が折曲されて折曲げ片(11)を有したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から取出してワーク(1)を受板(4)に落下させる イ)取出し工程と、受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラ(5)でワーク(1)の姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、受板(4)が揺動されて搬送パターンにワーク(1)を合致させる ハ)姿勢修正工程と、搬送パターンに合致するワーク(1)を所定位置まで搬送しながら、ワーク(1)が加工又は組立てられる姿勢になるように所定位置に配置する ニ)配置工程と、配置されたワーク(1)を挟持しながら加工装置又は組立て装置の所定位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うワーク(1)の自動供給方法とすることにより、板材を折曲させてL字型,V字型,コの字型等の立体的な形状に形成したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から取出すことが可能となると共に、立体的なワーク(1)の姿勢をチェック・修正して所定位置まで搬送し、そのワーク(1)を挟持しながら、加工装置又は組立て装置の所定位置にセットするまでの工程が連続して無人で行うことが可能となるため、従来不可能であった加工装置又は組立て装置に対して、ワーク(1)の自動供給作業の自動化ができ、且つ、生産性の向上及び製品のコストダウンが可能となる。
又、無人化することにより、従来生じていた作業者の誤認やミスがなくなるため、品質の向上が可能なものとなる。更に本発明方法は、自動車や家庭電化製品等の部品の板金加工,溶接加工,穴あけ加工,タップ加工及び部品組立作業などを行う場合、機械や装置へのワークの供給方法として利用することも可能となる。
請求項2のように板材が折曲されて折曲げ片(11)を有したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によって取出して、そのワーク(1)を受板(4)に落下させる イ)取出し工程と、受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラ(5)でワーク(1)の姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、受板(4)が揺動されて搬送パターンにワーク(1)を合致させる ハ)姿勢修正工程と、第1ロボット装置のアーム(3)によって、第2ロボット装置のジグ台まで搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置する ニ)配置工程と、第2ロボット装置のアームA(6)によってワーク(1)が挟持されながらナット溶接機の溶接位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うワーク(1)の自動供給方法とすることにより、板材を折曲させてL字型,V字型,コの字型等の立体的な形状に形成したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によって取出すことが可能となると共に、ワーク(1)の姿勢をチェック・修正してナット第2ロボット装置のジグ台まで搬送し、第2ロボット装置のアームA(6)によってジグ台からワーク(1)を挟持しながらナット溶接機の溶接位置にセットするまでの工程を連続して無人で行うことが可能となるため、従来不可能であった自動ナット溶接作業の自動化ができ、且つ、生産性の向上及び製品のコストダウンが可能となる。又、無人化することにより、従来生じていた作業者の誤認やミスがなくなるため、品質の向上が可能なものとなる。
更に本発明で第1ロボット装置のアーム(3)と第2ロボット装置のアームA(6)の2台を使用することによって、アーム(3)でワーク(1)の取出し工程及び受板(4)から搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置する工程を行い、アームA(6)でナット溶接機の溶接位置までワーク(1)を搬送してセットする工程を分担して行うことにより、装置の設置スペースが狭くて済み、且つ、アーム(3)が全ての工程、つまり、取出しから溶接位置にセットし溶接後のワーク(1)を排出するまでの時間より、アーム(3)とアームA(6)で分担することにより、作業効率が極めて良いものとなるのである。
請求項3のように第1ロボット装置の少なくとも、アーム(3)には、先端にワーク(1)を吸着する電磁石部(31)と、先端にワーク(1)を吸着する保持部(32)とが、回転して切換え使用出来るように配置され、電磁石部(31)によって、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中で一番高い位置のワーク(1)を、予め設置した3次元監視カメラで判断し、その判断されたワーク(1)から順に吸着して取出すことができ、それを受板(4)まで移動して落下させることにより、従来不可能であった供給箱(2)の中からバラ積み状態で入れられた立体的なワーク(1)の取出し工程が自動化出来るものとなる。
請求項4に示すようにハ)姿勢修正工程に於いて、受板(4)を揺動させてもワーク(1)の姿勢が搬送パターンに所定回数合致できない場合に、受板(4)が回転されてワーク(1)を排出させる工程が追加されることにより、受板(4)の上に新たなワーク(1)だけを確実に落下させることができるものとなるため、自動ナット溶接作業などがより確実に行えるものとなる。
本発明の実施形態のフローチャートを示す説明図である。 本実施形態の主要工程の要部を示す説明図である。 本実施形態のチェック工程に於けるワーク姿勢を示す説明図である。
本発明の実施形態の図2、図3に示す図番について説明する。(1)は着磁性を有した金属板、例えば、鋼板が折曲されてL字型,V字型,コの字型等の形状に形成された立体的なワークであり、該ワーク(1)の一方の折曲げ片(11)には、ナット用の下穴(1a)が穿設されている。このワーク(1)はプレス加工され、供給箱(2)の中にバラ積み状態で入れられている。尚、本発明方法の実施例で用いるワーク(1)としては、図3に示す如きL字型に折曲され、且つ、一方の折曲げ片(11)には、ナット用の下穴(1a)が穿設されているものであり、この供給方法については後述する。
(3)は供給箱(2)の中からワーク(1)を取出す第1ロボット装置のアームであり、該アーム(3)には、先端にワーク(1)を吸着する電磁石部(31)と、先端にワーク(1)を吸盤などで吸着して保持する保持部(32)とが、回転して切換え使用出来るように配置されている。つまり、該アーム(3)の先端には、電磁石部(31)を取付けた先端部と、吸盤などの保持部(32)を取付けた先端部とがある。前記電磁石部(31)は、供給箱(2)の中にバラ積み状態で入れられたワーク(1)を吸着して取出すと共に後述する受板(4)に落下させる役目を果たす。また前記保持部(32)は、搬送パターンに合致したワーク(1)を吸着すると共に、後述する第2ロボット装置のジグ台まで搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるように回転された後に、ジグ台の突起棒に下穴(1a)を挿入してワーク(1)を配置させる役目を果たす。
(4)は取出したワーク(1)を落下させ、それを受け取るための受板であり、該受板(4)には、揺動可能とする機構と回転可能とする機構を有している。(5)は受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラであり、該監視カメラ(5)は、予め設定したワーク(1)の搬送パターンに合致するかをチェックするための役目と、ワーク(1)が受板(4)から無くなったことをチェックするための役目とを果たす。
(6)は第2ロボット装置のアームAであり、該アームA(6)には、先端にチャック機能部が設けられている。このアームA(6)は、第1ロボット装置のアーム(3)によって、第2ロボット装置のジグ台に、つまり、折曲げ片(11)の下穴(1a)を突起棒に挿入して配置されたワーク(1)を、挟持しながらナット溶接機の溶接位置にセットさせる役目を果たす。(7)はナット溶接機の電極である。
次に本発明の自動供給方法を図1に基づき、各工程について説明する。先ず始めにイ)取出し工程を行う。この時、予め折曲げ片(11)を有した鋼板のワークが、図2(a)の如くバラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によってワーク(1)を吸着させながら取出す。この場合、ワーク(1)は、先端に設けた電磁石部(31)で、バラ積みされたワーク(1)の中の一番高い位置のもの、つまり、予め図示しない3次元監視カメラによって頂点確認し、その確認したワーク(1)を吸着させて、受板(4)まで移動して落下させる。すると、ワーク(1)は1〜6個前後が吸着されて落下する。このワーク(1)の吸着個数は、ワーク(1)の大きさや重量によって決定される。尚、前記3次元監視カメラは、2次元監視カメラを2台使用して3次元的にしたものとしても良い。
その後、ロ)チェック工程を行う。この工程は、受板(4)に落下したワーク(1)の姿勢が、ワーク認識用の監視カメラ(5)によって、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする。前記搬送パターンとしては、図2(b)に示すように受板(4)に落下したワーク(1)の姿勢が、図3(a)〜(f)に示す6種類の何れかであれば良い。つまり、吸盤である保持部(32)によって、受板(4)から第2ロボット装置のジグ台までワーク(1)を搬送しながら、溶接する姿勢になるように配置できる姿勢が搬送パターンである。
ワーク(1)の姿勢が搬送パターンに合致したものから順に、保持部(32)で受板(4)から第2ロボット装置のジグ台までワーク(1)を搬送すれば良い。
一方、ワーク(1)の姿勢が搬送パターンに合致しない場合は、ハ)姿勢修正工程を行う。つまり、受板(4)を揺動させて、ワーク(1)の重なりをなくし、再度、ロ)チェック工程を行う。更にワーク(1)の姿勢が搬送パターンに合致しない図3(g)、図3(h)の姿勢の場合や、重なった姿勢のままの場合には、所定回数、例えば、ワーク(1)の姿勢が搬送パターンと3回合致しない場合には、受板(4)が回転されてワーク(1)を受板(4)から排出させる工程が追加される。この排出する工程が追加されることにより、受板(4)の上に新たなワーク(1)だけを確実に落下させることができるものとなるため、自動ナット溶接機にワーク(1)をより確実に供給出来るものとなるのである。
次に、ニ)配置工程を行う。この場合、ワーク(1)の姿勢が搬送パターンに合致したものは、保持部(32)で折曲げ片(11)の上面を吸着しながらそのワーク(1)が溶接する姿勢になるようにアーム(3)の先端を回動させて、第2ロボット装置のジグ台まで搬送して下穴(1a)に突起棒を挿入させる。尚、以降、下穴(1a)が穿設されている折曲げ片(11)は単に折曲げ片(11)と言い、下穴(1a)が穿設されていない折曲げ片(11)は他方の折曲げ片(11)と言うことにする。
前記ジグ台まで搬送して下穴(1a)が突起棒に挿入される場合を具体的に説明する。例えば、ワーク(1)の姿勢が、図3(a)の時は、折曲げ片(11)の上面を吸着保持し、それを搬送してジグ台の突起棒に下穴(1a)が挿入されるように配置する。又、図3(b)の時は、折曲げ片(11)の上面を吸着保持し、それを搬送中に水平方向で180度回転させて第2ロボット装置のジグ台まで搬送し下穴(1a)に突起棒を挿入させる。
又、図3(c)の時は、他方の折曲げ片(11)の上面を吸着保持し、それを搬送中に垂直方向で且つ左回りに90度回転し、折曲げ片(11)が水平になるようにした後、前記ジグ台まで搬送しし下穴(1a)に突起棒を挿入させる。図3(d)の時は、他方の折曲げ片(11)の上面を吸着保持し、それを搬送中に垂直方向で且つ右回りに90度回転し、更に水平方向で180度回転させた後、前記ジグ台まで搬送し下穴(1a)に突起棒を挿入させる。
更に、図3(e)の時は、他方の折曲げ片(11)の斜めになった面を吸着保持し、それを搬送中に垂直方向で且つ右回りに回転させ、折曲げ片(11)が水平になるようにした後、ジグ台まで搬送し下穴(1a)に突起棒を挿入させる。図3(f)の時は、他方の折曲げ片(11)の斜めになった面を吸着保持し、それを搬送中に垂直方向で且つ左回りに回転させ、折曲げ片(11)が水平になるようにした後、更に水平方向で180度回転させて、ジグ台まで搬送し下穴(1a)に突起棒を挿入させる。
尚、図3(g)、図3(h)の時は、受板(4)を回転させて、ワーク(1)を受板(4)から排出させる。
次に、ホ)セット工程を行う。この工程は、第2ロボット装置のアームA(6)によって図2(c)の如く、他方の折曲げ片(11)の上部を挟持しながら、ワーク(1)をナット溶接機の溶接位置にセットする。尚、この時、第1ロボット装置のアーム(3)だけでナット溶接機の溶接位置までワーク(1)を搬送してセットする工程を行うと、アーム(3)の作動範囲が広くなるため、装置の設置スペースが多く必要となり、且つ、アーム(3)が全ての工程、つまり、取出しから溶接位置にセットし溶接後のワーク(1)を排出するまでの時間が長くなり、作業効率が極めて悪いものとなる恐れがある。
ワーク(1)がセットされると、ナット供給装置(フィーダ)によってナットが横からナット溶接機の溶接位置に供給される。その後、ナットとワーク(1)が加圧されながら通電され、ナット溶接を完了するのである。
溶接が完了すると、アームA(6)でそのワーク(1)は適宜場所で排出される。そしてアームA(6)は元の位置に戻り、次のワーク(1)を挟持して、ホ)セット工程を行うのである。
上記工程を順番に行ってワーク(1)の供給作業を続行すれば良い。又、ワーク(1)の大きさや重量によって、ワーク(1)の取出しが1個の場合には、ワーク(1)の姿勢としては、両方の折曲げ片(11)が垂直に起立した図3(g)、図3(h)の状態以外は、ワーク(1)の姿勢が搬送パターンに合致するので、ハ)姿勢修正工程は必ずしも行う必要がなく、排出させる工程を1回目のロ)チェック工程後、直ちに行うようにしても良い。
1 ワーク
11 折曲げ片
2 供給箱
3 アーム
31 電磁石部
32 保持部
4 受板
5 監視カメラ
6 アームA
請求項2のように板材が折曲されて折曲げ片(11)を有したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によって取出して、そのワーク(1)を受板(4)に落下させる イ)取出し工程と、受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラ(5)でワーク(1)の姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、受板(4)が揺動されて搬送パターンにワーク(1)を合致させる ハ)姿勢修正工程と、第1ロボット装置のアーム(3)によって、第2ロボット装置のジグ台まで搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置する ニ)配置工程と、第2ロボット装置のアームA(6)によってワーク(1)が挟持されながらナット溶接機の溶接位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うワーク(1)の自動供給方法とすることにより、板材を折曲させてL字型,V字型,コの字型等の立体的な形状に形成したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によって取出すことが可能となると共に、ワーク(1)の姿勢をチェック・修正して第2ロボット装置のジグ台まで搬送し、第2ロボット装置のアームA(6)によってジグ台からワーク(1)を挟持しながらナット溶接機の溶接位置にセットするまでの工程を連続して無人で行うことが可能となるため、従来不可能であった自動ナット溶接作業の自動化ができ、且つ、生産性の向上及び製品のコストダウンが可能となる。又、無人化することにより、従来生じていた作業者の誤認やミスがなくなるため、品質の向上が可能なものとなる。
更に本発明で第1ロボット装置のアーム(3)と第2ロボット装置のアームA(6)の2台を使用することによって、アーム(3)でワーク(1)の取出し工程及び受板(4)から搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置する工程を行い、アームA(6)でナット溶接機の溶接位置までワーク(1)を搬送してセットする工程を分担して行うことにより、装置の設置スペースが狭くて済み、且つ、アーム(3)が全ての工程、つまり、取出しから溶接位置にセットし溶接後のワーク(1)を排出するまでの時間より、アーム(3)とアームA(6)で分担することにより、作業効率が極めて良いものとなるのである。

Claims (4)

  1. 板材が折曲されて折曲げ片(11)を有したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から取出してワーク(1)を受板(4)に落下させる イ)取出し工程と、前記受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラ(5)でワーク(1)の姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、前記受板(4)が揺動されて搬送パターンにワーク(1)を合致させる ハ)姿勢修正工程と、搬送パターンに合致するワーク(1)を所定位置まで搬送しながら、ワーク(1)が加工又は組立てられる姿勢になるように所定位置に配置する ニ)配置工程と、配置されたワーク(1)を挟持しながら加工装置又は組立て装置の所定位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うことを特徴とするワークの自動供給方法。
  2. 板材が折曲されて折曲げ片(11)を有したワーク(1)が、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中から第1ロボット装置のアーム(3)によって取出してワーク(1)を受板(4)に落下させる イ)取出し工程と、前記受板(4)の上方に設置したワーク認識用の監視カメラ(5)でワーク(1)の姿勢が、予め設定した搬送パターンに合致するかをチェックする ロ)チェック工程と、搬送パターンに合致しない時には、前記受板(4)が揺動されて搬送パターンにワーク(1)を合致させる ハ)姿勢修正工程と、前記第1ロボット装置の前記アーム(3)によって、第2ロボット装置のジグ台まで搬送しながら、ワーク(1)が溶接される姿勢になるようにジグ台に配置する ニ)配置工程と、第2ロボット装置のアームA(6)によってワーク(1)を挟持しながらナット溶接機の溶接位置にセットする ホ)セット工程と、を順番に行うことを特徴とする自動ナット溶接装置に於けるワークの自動供給方法。
  3. 前記第1ロボット装置の少なくとも、前記アーム(3)には、先端にワーク(1)を吸着する電磁石部(31)と、先端にワーク(1)を吸着する保持部(32)とが、回転して切換え使用出来るように配置され、前記電磁石部(31)によって、バラ積み状態で入れられた供給箱(2)の中で一番高い位置のワーク(1)から順に吸着して取出し、前記受板(4)まで移動して落下させ、且つ、前記保持部(32)によって、前記受板(4)から第2ロボット装置のジグ台までワーク(1)を搬送しながら、溶接する姿勢になるようにワーク(1)をジグ台に配置させる ハ)配置工程が行われる請求項2記載のワークの自動供給方法。
  4. 前記ハ)姿勢修正工程に於いて、前記受板(4)を揺動させてもワーク(1)の姿勢が搬送パターンに所定回数合致できない場合に、前記受板(4)が回転されてワーク(1)を排出させる工程が追加された請求項1又は2記載のワークの自動供給方法。
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