JP2017072470A - 毛細管、試料採取具、及び試料採取器 - Google Patents

毛細管、試料採取具、及び試料採取器 Download PDF

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Abstract

【課題】操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を吸引することが可能な毛細管、並びに、この毛細管を用いる試料採取具、及び試料採取器を提供する。【解決手段】毛細管10は、水分散性を有するシート状部材の一端部から所定距離離間した位置に撥水剤11が塗布され、前記一端部が毛細管現象を発現可能な内径の開口を形成するように前記シート状部材が巻回されてなる。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、血液及び体液等の試料を吸引する毛細管、並びに、この毛細管を用いる試料採取具、及び試料採取器に関する。
近年、POCT(Point Of Care Testing:臨床現場での即時検査)の需要が増えてきている。POCTでは微量の血液等の試料を採取し、採取した試料を検査する。採血デバイスは、円筒状の樹脂又はガラス製のキャピラリ(毛細管)を備える。採血デバイスの操作者は、毛細管の一端を血液又は体液等の試料に接触させ、毛細管現象により試料を吸引する。従来技術では、操作者は、適当な量の試料を吸引したと目視により判断すると、採血デバイスの他端を指で押えること等により、吸引を完了させ、一定量の試料を採取する。
試料採取量が少ない程、試薬量を減少させることができるため、POCTでは微少量の試料を正確に採取することが望まれている。しかしながら、試料の採取量が微量(例えば、1〜50μl)になると、樹脂又はガラス製のキャピラリを備える採血デバイスでは、目盛等により目視の精度を向上させる仕組みがついていても、操作者による採取量の誤差が大きい。
特開2006−234446号公報 特開2012−26997号公報
目的は、操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を吸引することが可能な毛細管、並びに、この毛細管を用いる試料採取具、及び試料採取器を提供することにある。
実施形態によれば、毛細管は、水分散性を有するシート状部材の一端部から所定距離離間した位置に撥水剤が塗布され、前記一端部が毛細管現象を発現可能な内径の開口を形成するように前記シート状部材が巻回されてなる。
図1は、第1の実施形態に係る試料採取器を示す図である。 図2は、図1に示される試料採取器の分解図である。 図3は、図1に示される試料採取器の断面を示す図である。 図4は、図2に示される毛細管を形成するシート状部材を示す図である。 図5は、試料採取具により血液を採取する様子を示す図である。 図6は、図5に示される毛細管が吸引した試料を容器に収容される希釈液に溶出させる様子を示す図である。 図7は、図6に示される試料採取器を攪拌する様子を示す図である。 図8は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。 図9は、図8に示されるシート状部材を巻き回してなる毛細管の断面を示す図である。 図10は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。 図11は、図10に示されるシート状部材を巻き回してなる毛細管の断面を示す図である。 図12は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。 図13は、図12に示されるシート状部材を巻き回してなる毛細管の断面を示す図である。 図14は、第2の実施形態に係る毛細管の例を示す図である。 図15は、図14に示される毛細管を形成するシート状部材を示す図である。 図16は、図15に示されるシート状部材が巻き込まれる様子を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る試料採取器1の例を示す模式図である。図2は、図1に示される試料採取器1の分解図である。図2に示される試料採取器1は、毛細管10、注入具20及び容器30を具備する。図3は、図1に示される試料採取器1の断面を示す模式図である。
毛細管10は、上端が注入具20に固定された際に、容器30に収容可能な程度の長さを有する。毛細管10の長さについては後述する。毛細管10は、図4に示されるように、略矩形に成形されたシート状部材が、シート状部材の上端が毛細管10の上端となり、かつ、シート状部材の下端が毛細管10の下端となるように巻き回されてなる。シート状部材は、水分散性を有する物質、例えば、紙である。シート状部材は、毛細管10が試料を吸引する様子、及び、シート状部材が試料を吸引する様子が透けて見えるように、極力薄い素材からなる。シート状部材の巻数は、毛細管10が試料を吸引する様子、及び、シート状部材が試料を吸引する様子が透けて見えるように、1〜2巻程度が好ましい。
シート状部材は、毛細管10の下端を形成するシート状部材の端部から所定の距離だけ離間した位置に撥水剤により線11が引かれる。撥水剤による線を以下では撥水ライン11と称する。撥水ライン11は、墨壺のようなデバイスを用いてシート状部材に書かれてもよいし、印刷機によりシート状部材に印刷されてもよい。
撥水ライン11は、上記シート状部材の端部に対して平行となるように引かれるのが望ましい。上記シート状部材の端部に対して平行となるように撥水ライン11を引くことで、毛細管10の軸方向と垂直方向に、シート状部材に引かれた撥水ライン11が重なることとなる。撥水ライン11は、シート状部材の面のうち、毛細管10の内壁側の面のみに引かれてもよいし、両側の面に引かれてもよい。
なお、撥水剤は、必ずしもシート状部材に線状に塗布される必要はない。例えば、撥水剤は、撥水ライン11が引かれる位置から、毛細管10の上端となるシート状部材の端部までの領域全体に塗布されても構わない。このとき、撥水剤は、シート状部材の面のうち、毛細管10の内壁側の面のみに塗布されてもよいし、両側の面に塗布されてもよい。
シート状部材は、毛細管10が所定の内径を有するように巻き回される。内径は、毛細管10における試料保持部により保持される試料の量が、使用者が所望する量を満たすように決定される。試料保持部は、毛細管10の下端から撥水ライン11までの部分を指す。試料保持部は、毛細管10による毛細管現象と、シート状部材そのものによる毛細管現象とを利用して試料を保持する。内径は、毛細管10の下端から撥水ライン11までの高さ、毛細管10の下端から撥水ライン11までのシート状部材が保持可能な試料の量、及び、操作者が採取を希望する試料の量に基づいて決定される。なお、撥水ライン11が引かれる端部からの距離は、採取する試料の量に応じて変化させることも可能である。
撥水ライン11から毛細管10の上端までの部分を、操作者が把持可能な把持部とする。
図5は、毛細管10及び注入具20を有する試料採取具により血液を試料として採取する際の模式図を示す。使用者は、毛細管10の下端を血液に接触させる。毛細管10は、血液を毛細管10内及びシート状部材内に吸引する。シート状部材は薄い素材であるため、使用者は、血液が毛細管10の下端から浸潤する様子を観察することが可能である。血液が毛細管10の下端から撥水ライン11まで吸引されると、それ以上は吸引されない。使用者は、血液が撥水ライン11まで達すると、毛細管10を血液から離す。
注入具20は、嵌着部21、フィルタ22、つば24、試薬シート25及び吐出口26を有する。
嵌着部21は、注入具20を容器30に挿入する際に、容器30の内壁面33に嵌合する。嵌着部21の内周空間には、内周空間の断面を満たすように多孔質のフィルタ22が備えられる。フィルタ22は、例えば、内周空間に圧入される。
フィルタ22には、毛細管10を固定するための挿嵌穴23が設けられる。挿嵌穴23は、例えば、フィルタ22の中央に、締まりばめとなるように、円錐台の穴として設けられる。このとき、円錐台の上面に相当する穴の直径は毛細管10の外径よりも少し小さく、円錐台の下面に相当する穴の直径は毛細管10の外径よりも少し大きくすることが望ましい。こうすることで、フィルタ22に毛細管10を嵌めやすく、かつ、フィルタ22により毛細管10を十分に把持することが可能となる。
嵌着部21の内周空間における、吐出口26とフィルタ22との間の空間には、試料中の特定成分と反応する体外診断薬を含有する試薬シート25が保持される。
つば24は、注入具20を容器30に挿入する際に、容器30の上面32と当接する。注入具20は、嵌着部21とつば24とにより容器30に嵌着し、蓋として容器30を密閉する。
吐出口26は、液体を吐出させるための口である。吐出口26は、例えば、毛細管10の中心軸の略延長線上に設けられる。
容器30は、例えば、樹脂からなり、可撓性を有する。容器30は、透明である。容器30は、上部が開口した開口部31を有し、有底である。容器30は、希釈液を収容する。容器30は、注入具20により密閉され、吐出口26のみで外部大気に解放される。
図6は、図5に示される毛細管10が吸引した試料を容器30に収容される希釈液に溶出させる際の模式図を示す。図6に示されるように、試料が希釈液と混ざりやすくするため、撥水ライン11は、希釈液の液面に触れる程度の高さに位置することが望ましい。希釈液の液面に撥水ラインがちょうど達するように、フィルタ22に設ける挿嵌穴23の深さ、毛細管10の長さ、又は、これらの両方を調節する。なお、希釈液の液面に撥水ラインがちょうど達するよう、予め試料採取器1を設計しても良い。
図7は、図6に示される試料採取器1を攪拌する際の模式図を示す。図7に示されるように、可撓性の容器30越しに試料採取器1をつまみながら揉むと、毛細管10から試料が溶出する。毛細管10を形成するシート状部材は水分散性を有するため、毛細管10から試料が溶出すると共に、希釈液に浸された毛細管10が希釈液に分散する。
試料採取器1を上下反転させて容器30に両側から押圧を与えると、希釈液に分散した毛細管10の材料である水分散性紙は、フィルタ22で捉えられる。フィルタ22で濾過された後、希釈液に溶出した試料は、試薬シート25に含まれる体外診断薬と混合され、吐出口26から吐出される。
以上のように、第1の実施形態では、試料採取器1は、水分解性を有するシート状部材を、毛細管現象を発現可能な程度の内径に巻き回してなる毛細管10を備える。そして、シート状部材は、試料を吸引する様子が透けて見える程度に薄い素材からなるようにしている。これにより、毛細管10が試料を吸引する際、吸引した試料により毛細管10が染色されることとなり、試料採取器1の操作者は、試料の吸引状況及び吸引量を目視で確認することが可能となる。
また、シート状部材は、下端から所定距離だけ離間した位置に撥水剤が塗布されるようにしている。これにより、毛細管10による試料の吸引は撥水剤が塗布された位置で自動的に停止するため、操作者は、試料の吸引を終了させるための特別な作業が不要となる。
したがって、第1の実施形態に係る毛細管10は、単純な構造で、操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を自動的に吸引することができる。また、この毛細管を用いる試料採取具、及び試料採取器についても、操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を自動的に吸引することができる。
また、第1の実施形態に係る毛細管10では、毛細管10の上端から撥水剤を塗布した位置までが把持部として扱われる。近年、採取量に合わせた内径及び長さを有する毛細管に柄等の支持部を装着させた採血デバイスが提案されている。本採血デバイスによれば、操作者による採取量の誤差を抑制することが可能であるが、以下のような問題もある。すなわち、例えば、毛細管により1.0μlの血液又は体液等の試料を採取する場合、毛細管の直径を1mmとすると、毛細管の長さは1.28mmとなる。さらに、毛細管により0.5μlの試料を採取する場合、毛細管の直径を1mmとすると、毛細管の長さは0.64mmとなる。このため、柄等の支持部を毛細管に装着することが困難となる。第1の実施形態に係る毛細管10によれば、撥水剤を塗布したシート状部材を巻き回すことで、試料保持部と把持部とを設けるようにしている。これにより、採取量に関わらず、操作者が手で扱いやすい大きさの把持部を設けることが可能となる。
また、第1の実施形態では、毛細管10により吸引した試料を容器30に収容される希釈液に溶出させると共に、毛細管10自身を希釈液に分散させるようにしている。ところで、樹脂又はガラス製の毛細管を使用する従来の採血デバイスでは、毛細管内に取り込まれた試料を希釈液に溶出する際に以下の処理のうち少なくともいずれかを実施する必要がある。すなわち、希釈液内での拡散を待つ、毛細管内に強制的に希釈液の水流を起こすように採血デバイスを振る、及び、試料を吸引していない端にスポイト状のデバイスを装着し、毛細管内にこのデバイスにより圧を掛けて試料を押し出す等である。第1の実施形態に係る毛細管10によれば、毛細管10自身の分散と共に、毛細管10により吸引した試料が希釈液に溶出されることとなる。これにより、試料採取器1は、吸引した試料を簡単、安全、かつ、均一に希釈液に溶出することが可能となる。
また、第1の実施形態では、試料採取器1は、注入具20の嵌着部21の内周空間にフィルタ22を設けるようにしている。これにより、試料が溶出された希釈液を吐出口26から吐出する際、希釈液中に分散されたシート状部材をフィルタ22により捉えることが可能となる。したがって、第1の実施形態に係る試料採取器1によれば、試料を採取する際の操作者による処理が軽減されることとなる。
また、第1の実施形態に係る試料採取器1は、注入具20の吐出口26とフィルタ22との間の空間に、試薬シート25を保持するようにしている。これにより、試料が溶出された希釈液に試薬を混合させる必要がなくなる。したがって、第1の実施形態に係る試料採取器1によれば、試料を採取する際の操作者による処理がより軽減されることとなる。
なお、上記では、毛細管10が図4に示されるシート状部材からなる場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されない。毛細管は、例えば、図8、図10及び図12に示されるシート状部材からなるようにしてもよい。
図8は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。図8に示されるシート状部材は、所定の大きさの略矩形の領域1に加え、毛細管の高さ方向にH1、及び、円周方向にL1の領域2を含む。図8では、具体例として、シート状部材がL型に成形される場合を示す。図8において、領域1の端部、及び、領域1と領域2との境界に撥水ラインが引かれる。なお、領域1の全体に撥水剤が塗布されてもよい。
図9は、図8に示されるシート状部材を、領域2が存在するのと反対側の端部から、すなわち図8に示される左側から巻き回してなる毛細管40の断面を示す模式図である。図8及び図9において、毛細管40に吸引される試料の採取量は、高さH1及び幅L1から求められる。例えば、領域2が2巻されて毛細管40が作成される場合、毛細管40のうち、領域2により形成される管の内径d1は、幅L1を用いて、d1=L1/2πとなる。これにより、毛細管40に吸引される試料の採取量は、領域2の端部から撥水ライン41までの高さH1を用い、(L1・H1)/16πとなる。また、図9に示される毛細管40によれば、領域1により形成される管の巻数は、領域2により形成される管の巻数よりも多くなる。このため、把持部に十分な長さを設けつつ、強度を増すことが可能となる。すなわち、毛細管40は、毛細管10と比し、操作者がより扱いやすいものとなる。
図10は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。図10に示されるシート状部材は、所定の大きさの略矩形の領域1に加え、毛細管の高さ方向にH2、及び、円周方向にL2の領域2を含む。図10では、具体例として、シート状部材がL型に成形される場合を示す。図10において、領域1の端部、及び、領域1と領域2との境界に撥水ラインが引かれる。なお、領域1の全体に撥水剤が塗布されてもよい。
図11は、図10に示されるシート状部材を、領域2が存在する側の端部から、すなわち図10に示される右側から巻き回してなる毛細管50の断面を示す模式図である。図10及び図11において、毛細管50に吸引される試料の採取量は、高さH2及び幅L2から求められる。例えば、領域2が2巻されて毛細管50が作成される場合、毛細管50のうち、領域2により形成される管の内径d2は、幅L2を用いて、d2=L2/2πとなる。これにより、毛細管40に吸引される試料の採取量は、領域2の端部から撥水ライン51までの高さH2を用い、(L2・H2)/16πとなる。また、図11に示される毛細管50によれば、領域1により形成される管の巻数は、領域2により形成される管の巻数よりも多くなる。このため、把持部に十分な長さを設けつつ、強度を増すことが可能となる。すなわち、毛細管50は、毛細管10と比し、操作者がより扱いやすいものとなる。
図12は、図4に示されるシート状部材のその他の例を示す図である。図12に示されるシート状部材は、所定の大きさの略矩形の領域1に加え、毛細管の高さ方向にH3、及び、円周方向にL3の領域2を含む。図12では、具体例として、シート状部材がL型に成形される場合を示す。図12において、領域1の端部、及び、領域1と領域2との境界に撥水ラインが引かれる。なお、領域1の全体に撥水剤が塗布されてもよい。
図13は、図12に示されるシート状部材を、領域2が存在する側の端部から、すなわち図12に示される右側から巻き回してなる毛細管60の断面を示す模式図である。図13では、領域2が0.5巻されて毛細管60が作成される場合を示す。このとき、領域2からは管は形成されず、領域2に相当するシートのみにより試料が吸引されることとなる。また、図13に示される毛細管60によれば、領域1により形成される管の巻数を増大させることが可能であるため、把持部に十分な長さを設けつつ、強度を増すことが可能となる。すなわち、毛細管60は、毛細管10と比し、操作者がより扱いやすいものとなる。
図8、図10及び図12に示されるシート状部材は、操作者が所望する試料の採取量に応じて選択されるようにして構わない。このとき、図10に示されるシート状部材により形成される毛細管50が吸入可能な試料の量は、図8に示されるシート状部材により形成される毛細管40が吸入可能な試料の量よりも微量なものとなる。また、図12に示されるシート状部材により形成される毛細管60が吸入可能な試料の量は、図10に示されるシート状部材により形成される毛細管50が吸入可能な試料の量よりも極微量なものとなる。
また、第1の実施形態では、図5において、試料採取具が毛細管10及び注入具20を有する場合を例に説明したが、これに限定されない。試料採取具は、毛細管10からなるようにしても構わない。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、試料採取具が、毛細管10,40,50,60、及び、注入具20を有する場合を例に説明した。第2の実施形態では、試料採取具が毛細管70を有する場合について説明する。
図14は、第2の実施形態に係る毛細管70の例を示す模式図である。図15は、図14に示される毛細管70を形成するシート状部材を示す模式図である。
図15に示されるシート状部材は、略矩形に成形される。シート状部材は、水分散性を有する物質、例えば、紙である。シート状部材は、毛細管70が試料を吸引する様子、及び、シート状部材が試料を吸引する様子が透けて見えるように、極力薄い素材からなる。シート状部材の巻数は、毛細管70が試料を吸引する様子、及び、シート状部材が試料を吸引する様子が透けて見えるように、円錐状の先端部における巻数が1〜2巻程度が好ましい。
シート状部材は、1つの頂点から所定の距離だけ離間した位置に撥水剤により線71が引かれる。撥水剤による線を以下では撥水ライン71と称する。撥水ライン71は、墨壺のようなデバイスを用いてシート状部材に書かれてもよいし、印刷機によりシート状部材に印刷されてもよい。
撥水ライン71は、図14に示される毛細管70を形成した際に撥水ライン71が毛細管70の内壁を環状に取り囲むように、シート状部材に引かれるのが望ましい。このように撥水ライン71を引くことで、撥水ライン71と、シート状部材とで略円錐形状の管が設けられることになる。撥水ライン71は、シート状部材の面のうち、毛細管70の内壁側の面のみに引かれてもよいし、両側の面に引かれてもよい。
なお、撥水剤は、必ずしもシート状部材に線状に塗布される必要はない。例えば、撥水剤は、撥水ライン71が引かれる位置から、撥水ライン71を引く際に基準となった頂点と対向する頂点までの領域全体に塗布されても構わない。このとき、撥水剤は、シート状部材の面のうち、毛細管70の内壁側の面のみに塗布されてもよいし、両側の面に塗布されてもよい。
シート状部材は、撥水ライン71を引く際に基準とした頂点が円錐の頂点となるように、図16に示されるように円錐状の治具に巻き込まれる。シート状部材は、治具に装着された状態で、図15において一点鎖線により示される部分が刃物で切り離される。これにより、図14に示される毛細管70が作成される。
図14に示される毛細管70では、円錐状の先端から撥水ライン71までの円錐台の部分が試料保持部であり、撥水ライン71から円錐状の底面までの部分が把持部である。試料保持部は、毛細管70による毛細管現象と、シート状部材そのものによる毛細管現象とを利用して試料を保持する。すなわち、上記円錐台の体積が試料の採取量となる。このため、撥水ライン71の位置、円錐台の上部の円の直径、及び、円錐台の下部の円の直径を変化させることで、採取量を調整することが可能である。
使用者は、毛細管70における円錐状の先端を血液に接触させる。毛細管70は、血液を毛細管70内及びシート状部材内に吸引する。シート状部材は薄い素材であるため、使用者は、血液が毛細管70の下端から浸潤する様子を観察することが可能である。血液が毛細管70における円錐状の先端から撥水ライン71まで吸引されると、それ以上は吸引されない。使用者は、血液が撥水ライン71まで達すると、毛細管70を血液から離す。
以上のように、第2の実施形態では、毛細管70は、水分解性を有するシート状部材を、毛細管現象を発現可能な円錐形状に巻き回してなる。これにより、毛細管70が試料を吸引する際、吸引した試料により毛細管70が染色されることとなり、試料採取具の操作者は、試料の吸引状況及び吸引量を目視で確認することが可能となる。
また、シート状部材は、円錐状の先端から所定距離だけ離間した位置に撥水剤が塗布されるようにしている。これにより、毛細管70による試料の吸引は撥水剤が塗布された位置で自動的に停止するため、操作者は、試料の吸引を終了させるための特別な作業が不要となる。
したがって、第2の実施形態に係る毛細管70は、単純な構造で、操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を自動的に吸引することができる。また、この毛細管を用いる試料採取具についても、操作者の特別な操作がなくても、予め設定される微量な量の試料を自動的に吸引することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…試料採取器、10,40,50,60,70…毛細管、11,41,51,61,71…撥水ライン、20…注入具、21…嵌着部、22…フィルタ、23…挿嵌穴、25…試薬シート、26…吐出口、30…容器、31…開口部、32…上面、33…内壁面

Claims (12)

  1. 水分散性を有するシート状部材の一端部から所定距離離間した位置に撥水剤を塗布し、前記一端部が毛細管現象を発現可能な内径の開口を形成するように前記シート状部材を巻回してなる毛細管。
  2. 前記所定距離及び前記内径は、試料の採取量に応じて設定される請求項1記載の毛細管。
  3. 前記シート状部材は、略矩形形状を有する第1の領域と、略矩形形状を有し前記第1の領域よりも小さい第2の領域を有し、
    前記撥水剤は、前記第1の領域と前記第2の領域との境界に塗布され、
    前記第2の領域の一端部が毛細管現象を発現可能な内径の開口を形成するように前記シート状部材を巻回してなる請求項1記載の毛細管。
  4. 前記第2の領域における前記一端部から前記境界までの距離、及び、前記内径は、試料の採取量に応じて設定される請求項3記載の毛細管。
  5. 水分散性を有するシート状部材の一頂点から所定距離離間した位置に撥水剤を塗布し、前記一頂点が頂点となり、かつ、先端部が毛細管現象を発現可能な内径を有する円錐を形成するように前記シート状部材を巻回してなる毛細管。
  6. 前記所定距離及び前記内径は、試料の採取量に応じて設定される請求項5記載の毛細管。
  7. 前記一端部から前記撥水剤が塗布される位置までの間を試料保持部とする請求項1乃至4のいずれかに記載の毛細管を具備する試料採取具。
  8. 前記先端部から前記撥水剤が塗布される位置までの間を試料保持部とする請求項5又は6に記載の毛細管を具備する試料採取具。
  9. 前記毛細管の他の端部と嵌合可能な挿嵌穴と、液体を吐出させるための吐出口とを有する注入具をさらに具備する請求項7記載の試料採取具。
  10. 前記吐出口へ通じる空間を満たすように設けられ、前記吐出口と対向する面とは逆の面に前記挿嵌穴が設けられる多孔体をさらに具備する請求項9記載の試料採取具。
  11. 前記多孔体と前記吐出口との間に設けられ、体外診断薬を含有する試薬シートをさらに具備する請求項10記載の試料採取具。
  12. 可撓性を有する透明部材からなる容器を具備し、請求項9乃至11のいずれかに記載の注入具を蓋として前記容器と嵌着させてなる試料採取器。
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