JP2017070064A - 多重電力変換装置 - Google Patents

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岩堀 道雄
Michio Iwabori
道雄 岩堀
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Abstract

【課題】構成部材を少なくして構成を簡単にし、しかも、予備インバータが故障した場合に装置停止となる確率を低減することの可能な信頼性の高い多重電力変換装置を提供することを課題とする。【解決手段】3相多重インバータ回路を構成する単相単位インバータと同様な構成の予備の単相または3相単位インバータを設け、健全時には、前記予備単相または3相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路を3つの中性点側端子間を短絡して運転し、単相単位インバータのうちの1台が故障した際には、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡し、前記3相多重インバータ回路の故障した単相多重インバータ回路に前記予備単相または3相単位インバータを直列に接続し、この予備単相または3相インバータを故障した単相単位インバータの代わりにして3相多重インバータ回路を運転する。【選択図】図1

Description

この発明は、複数の単相単位インバータ等の交流出力を直列に多重接続して得られる高電圧交流出力を交流負荷に供給する多重電力変換装置に関する。
複数の単相単位インバータ等の交流出力を直列に多重接続して構成した多重電力変換装置においては、直列接続された単相単位インバータが1台でも故障すると、電流経路がなくなり遮断され、電流を流すことができなくなるため装置全体の運転を停止していた。
このような1台の単相単位インバータの故障によるインバータ装置全体の運転停止を避ける方法として、特許文献1の方法が知られている。
この特許文献1に示された第1の従来の多重電力変換装置は、図39に示すような、3相交流電源110の交流出力を整流器120により整流し、この整流出力を平滑コンデンサ131により平滑して直流出力を得るようにした直流電源130と、この直流電源130の直流出力を単相の交流出力に変換する単相インバータ150とで構成した単相単位インバータ100(単に、単位インバータと称することもある)を備える。
そして、このように構成された単相単位インバータ100を、図40に示すように、n個(100-1〜100‐n)設け、その交流出力を直列に多重接続して単相の多重インバータ回路190を構成し、この単相の多重インバータ回路190をm個(190−1〜190−m)設け、このm個の単相の多重インバータ回路190-1〜190-mによりm相多重インバータ回路200を構成し、このm相インバータ回路200のm相交流出力をm相交流負荷170へ給電するように構成する。
さらに各相の多重インバータ回路190にそれぞれもう1台ずつ予備となる単相単位インバータ600を直列接続して多重電力変換装置を構成する。
このように構成した第1の従来の多重電力変換装置は、単相単位インバータに故障がなく多重インバータ回路が健全に動作しているときは、予備の単相単位インバータ600(単に、予備インバータと称することもある)の交流出力端子間を、この端子間に設けた短絡スイッチ160をオンにしてすべてを短絡して運転する。さらに、多重インバータ回路200の何れかの単相単位インバータ100に故障が発生した場合は、この故障した単位インバータ100の出力端子間を、短絡スイッチ160をオンにして短絡するとともに、この故障した単位インバータ100が属する相の単相多重インバータ回路190に接続された予備インバータ600の出力端子間を、短絡スイッチ160をオフにして開放することにより、故障した単位インバータ100の代わりにこの予備インバータ600を当該相の単相多重インバータ回路190に接続して、健全時と同様の制御によって運転を継続するようにしている。
この第1の従来例において、負荷を3相(U、V、W)交流負荷に限定し、図40の3台の予備単相単位インバータ600を3相接続して構成した予備回路180の部分を理解しやすいように書き直すと図42のようになる。この図42の予備回路180において、(a)全相が健全なとき、(b)U相の多重インバータ回路の単相単位インバータが1台故障したとき、(c)V相の多重インバータ回路の相単位インバータが1台故障したとき、(d)W相の多重インバータ回路の相単位インバータが1台故障したときのそれぞれの動作状態を図43に整理して示す。
図43の(a)〜(d)は、それぞれ、前記(a)〜(d)の状態における動作状態を示す。図43において、点線で囲んで示すN´部分は、各動作時における図の回路の中性点Nと同電位となる範囲を示している。また、ここでは、斜線の付された予備単相単位インバータ180は運転を停止していることを示している。
各相の単相多重インバータ回路190の端子Ua、Va、Waと、予備回路180の各相の単相単位インバータ600およびスイッチ160とは、それぞれ1つの端子(N)にしか接続されていない。このため、各相の予備単相単位インバータ600およびスイッチ160は、各相の単相多重インバータ回路190に専用の予備となり、負荷170が3相交流負荷の場合には、予備の単相単位インバータ600とその出力端子間に設けるスイッチ160は、交流負荷170の相数と同じく3台ずつ必要となる。
これとは別に、特許文献2に示すような多重電力変換装置もすでに知られている。この特許文献2に示された第2の従来の多重電力変換装置も、図39に示す構成の単相単位インバータ100を備える。そして、この単相単位インバータ100を9台(U1〜U3、V1〜V3、W1〜W3)、図41に示すように、3台ずつ直列に多重接続して3相の多重インバータ回路を構成する。各単相単位インバータの交流出力端子間にそれぞれ短絡スイッチ(CUB1〜CWB3)を設ける。さらに、これらの単相単位インバータ100と同様の構成を有する予備の単相単位ンバータSPを1台設け、これを、相選択スイッチCUN、CVN、CWN、CUS、CVS、CWSを介して各相の単相多重インバータ回路190に選択接続可能に直列接続している。
この第2の従来の多重電力変換装置は、各相の単相単位インバータに故障がなく健全に動作している時には、相切換スイッチCUN、CVN、CWNをオンにして各相の単相多重インバータ回路190の中性点側端子Ua、Va、Waを中性点Nに接続し、スイッチCUS、CVS、CWSをオフにして、予備単相単位インバータSPを各相の単相多重インバータ回路190から切り離して運転する。各相の単相多重インバータ回路190の単相単位インバータ100の何れかが故障した場合は、故障した相の単相単位インバータ100の交流出力端子間を、短絡スイッチ(CUB1〜CEB3)を選択的にオンにして短絡し、スイッチCUN〜CWNおよびCUS〜CWSを選択的にオン、オフすることにより、予備単相単位インバータSPを故障した単相単位インバータの代わりに、これの属する相(U、V、W)の単相多重インバータ回路190に直列に接続して健全時と同様に運転することによって、3相交流負荷36への給電を継続する。
この第2の従来の多重電力変換装置も、各相の単相多重インバータ回路の単相単位インバータの何れかが故障した場合、故障した単位インバータが、予備単相単位インバータ(SP)によって代用されるため、1台の単相単位インバータが故障しても各相の単相多重インバータ回路には、同数の単相単位インバータが直列接続されるので、故障発生前の健全時と同じ大きさの電圧の3相交流出力を3相交流負荷へ給電することが可能となる。
この第2の従来装置でも、図41に示す予備単相単位インバータ、スイッチCUN〜CWNおよびCUS〜CSWで構成された予備回路に着目して、この部分だけを理解しやすいように書き直すと図44のようになる。この場合、予備単相単位インバータSPは、1台となり、第1の従来例より台数を少なくできる。しかし、各相の単相多重インバータ回路190の端子Ua、Va、Waと、6つのスイッチCUN、CVN、CWN、CUS、CVS、CWSとは、それぞれスイッチの1つの端子でしか接続されていない。このため、図40に示した第1の従来装置の予備回路と同様に、6つのスイッチCUN、CVN、CWN、CUS、CVS、CWSは2個ずつ、各相の単相多重インバータ190に専用の予備となる。
特開2012-010452号公報 特開2012-147613号公報
上記の第1の従来の多重電力変換装置は、3相交流負荷に給電する場合は、予備単相単位インバータとその出力間に設けるスイッチを、交流負荷の相数nと同じくn台ずつ必要とするので、構成部材が多く、装置が大形になるとともに重量が増大し、価格も高価になるという問題がある。
また、第2の従来の多重電力変換装置は、予備の単相単位インバータは1台となるが、この1台の単位インバータを各相の多重インバータ回路に切り換え接続するためのスイッチとして、6つのスイッチCUN、CVN、CWN、CUS、CVS、VWSを必要とするため、構成部材が多く、装置が大形化するとともに重量が増大し、装置の価格が高価となる問題がある。
さらに、前記の両従来装置とも、単相単位インバータが健全であるとき、予備回路における予備単相単位インバータの出力を短絡するためのスイッチ、または予備単相単位インバータを多重インバータ回路に切り換え接続するためのスイッチを短絡(オン)させる必要があるので、これらのスイッチに開閉不能となる故障が生じると装置の運転が不能となるという問題もある。
この発明は、前記の従来装置の問題点を解消するため、構成部材を少なくして構成を簡単にし、しかも、予備単相単位インバータを含む予備回路に故障が生じた場合に装置が運転停止となる確率を低減することの可能な信頼性の高い多重電力変換装置を提供することを課題とするものである。
前記の課題を解決するため、請求項1の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子とし、各他端を3相出力端子とする3相多重インバータ回路を構成し、その3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを2台設け、この2台の予備単相単位インバータの交流出力端を直列接続して得られる3つの端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子にそれぞれ接続するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間のそれぞれに短絡スイッチを接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記2台の予備単相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間に設けた3つの短絡スイッチのうち,少なくとも2つの短絡スイッチを閉じて前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡し、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間に設けた前記短絡スイッチのうち、前記故障した単相単位インバータが属さない2つの相の前記単相多重インバータ回路の中性点側端子間に接続された短絡スイッチを閉じることにより、前記予備単相単位インバータの1台を故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路に直列接続して、この相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項2の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子ととして3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを2台設け、この2台の予備単相単位インバータの交流出力端を直列接続して得られる3つの端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子のそれぞれに接続するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子のうちのいずれか2つの端子間に短絡スイッチを接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記短絡スイッチをオンにして、前記2台の予備単相単位インバータのうちの1台を零電圧に制御して運転するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡し、前記短絡スイッチをオフにするとともに、故障した単相単位インバータが属さない2つの相の前記単相多重インバータ回路の中性点側端子間をこの端子間に接続された前記予備単相単位インバータの1台を零電圧に制御して運転し、他の1台を故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項3の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子として3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを1台設け、この予備単相単位インバータの交流出力端子の一方の端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子のうちの1つの端子に接続するとともに、前記予備単相単位インバータの交流出力端子の他方の端子を、それぞれ相選択スイッチを介して前記3相多重インバータ回路の中性点側端子の残りの2つの端子のそれぞれに接続し、さらに、前記相選択スイッチの接続されない前記3相多重インバータ回路の中性点側端子の1つの端子と前記相選択スイッチの接続された前記中性点側端子の2つの端子との間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記予備の単相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路の中性点側端子間に設けた前記2つの短絡スイッチを閉じてこの3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータの1台に故障が発生した際は、この故障した単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記予備単相単位インバータの出力端子に接続された前記2つの相選択スイッチと2つの短絡スイッチとを選択的にオン、オフにすることにより、前記予備単相単位インバータを前記故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路に直列接続して、この相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項4の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路を星形接続して3相多重インバータ回路を構成し、その3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続するとともに、前記3つの中性点側端子の各端子間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記3つの中性点側端子間に設けた短絡スイッチのうち、少なくとも2つの短絡スイッチをオンにして前記予備3相インバータの運転を停止して前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、前記3つの中性点側端子間に設けた短絡スイッチのうち、故障した単相単位インバータが属さない2つの相の中性点側端子間に接続された1つの短絡スイッチだけをオンにして、前記予備3相単位インバータを、故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項5の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路を星形接続して3相多重インバータ回路を構成し、その3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続するとともに、前記3つの中性点側端子の2対の端子間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記2つの端子間に接続された短絡スイッチをオンにして前記予備3相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記3相多重インバータ回路の中性点側の2対の端子間に接続された2つの短絡スイッチをオフにして、前記予備3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相から単相交流出力が発生され、かつ故障した単相単位インバータが属さない相から零電圧が発生されるように制御して運転し、この予備3相単位インバータを単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項6の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の多重インバータ回路を3相接続して3相多重インバータ回路を構成し、その3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続し、
前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記予備3相単位インバータを、その3相の出力が零電圧になるように制御して運転するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
前記複数の単相単位インバータがのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記予備3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相から単相交流出力が発生され、かつ故障した単相単位インバータが属さない相から零電圧が発生されるように制御して運転し、この3相単位インバータを単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記単相単位インバータまたは予備単相単位インバータ、予備3相単位インバータを多レベルインバータとしたことを特徴とする。
請求項8の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを1台あるいは複数台備え、前記1台の単相単位インバータで単相インバータ回路を、または前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路を3個設け、さらに、第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続し3相交流を出力する3相単位インバータを設け、この3相単位インバータの3相交流出力端子にそれぞれ前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の一方の出力端子を接続し、前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の他方の出力端子に3相交流負荷を接続するとともに、前記各単相単位インバータの2つの交流出力端子間にそれぞれ短絡用のスイッチを設けた多重電力変換装置において、
前記3相単位インバータの3相交流出力端子間に3つのスイッチを設け、前記単相単位インバータに故障がない場合は、前記3つのスイッチをオフとし、前記3相単位インバータの出力相電圧に前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の電圧を加算した電圧を前記3相交流負荷に供給し、前記単相単位インバータの1台が故障した際は、故障した単相単位インバータの出力端子間に設けた短絡スイッチをオンにして短絡するとともに、前記3相単位インバータの3相出力端子間に設けた3つのスイッチのうち、前記故障した単相単位インバータの属さない2つの相間に設けたスイッチをオンにして短絡し、前記3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータの属する相の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとなるように、他の故障していない単相単位インバータとともに単相インバータとして運転することを特徴とする。
請求項9の発明は、第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを1台あるいは複数台備え、前記1台の単相単位インバータで単相インバータ回路を、または前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路を3個設け、さらに、第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続し3相交流を出力する3相単位インバータを設け、この3相単位インバータの3相交流出力端子にそれぞれ前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の一方の出力端子を接続し、前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の他方の出力端子に3相交流負荷を接続するとともに、前記各単相単位インバータの2つの交流出力端子間にそれぞれ短絡用のスイッチを設けた多重電力変換装置において、
前記3相単位インバータの3相交流出端子間に2つのスイッチを設け、前記単相単位インバータの1台が故障した際には、前記2つのスイッチはオフとして前記3相単位インバータを、故障した単相単位インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単相単位インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間の電圧を零電圧に制御して運転することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9に記載の発明において
前記単相単位インバータの1台が故障した際は、前記3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単相単位インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間にスイッチがある場合はこれをオンにして運転することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項8の発明において、
前記単相単位インバータの1台が故障した際は、前記3相単位インバータを、前記故障した単位単相インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単位単相インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間をスイッチで短絡する代わりに、前記3相単位インバータの当該2つの出力端子間の電圧を零電圧に制御して運転することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項8〜11の何れか1項の発明において、
前記3相単位インバータが故障した際は、この3相単位インバータの出力端子間に設けたスイッチのうち、少なくとも2つのスイッチをオンにして出力端子間を短絡し、この3相単位インバータの運転を停止し、前記単相単位インバータのみを運転することを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項8〜12の何れか1項の発明において、
前記3相単位インバータおよび単相単位インバータを、多レベルインバータとしたことを特徴とする。
このように構成したこの発明によれば、3相多重インバータ回路の予備回路を構成するインバータあるいはスイッチの数を減らすことができるため、装置の構成が簡単で、予備回路の故障による装置停止の発生を抑制することができ、信頼性の高い多重電力変換装置を提供することができる。
この発明の第1の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第1の実施例の多重電力変換装置の健全時の動作状態を示す図。 この発明の第1の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作状態を示す図。 この発明の第2の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第2の実施例の多重電力変換の健全時の動作説明図。 この発明の第2の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第3の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第3の実施例の多重電力変換装置の健全時の動作説明図。 この発明の第3の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第4の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第4の実施例の多重電力変換装置の健全時の動作説明図。 この発明の第4の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第5の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第5の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第6の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第6の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第7の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第7の実施例の多重電力変換装置の健全時の動作説明図。 この発明の第7の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第8の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第9の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第9の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第10の実施例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 この発明の第10の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第10の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第10の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第10の実施例の多重電力変換装置の故障発生時の動作説明図。 この発明の第1の実施例における予備回路を取り出して示す構成図。 この発明の第1の実施例における予備回路の動作状態を示す図。 この発明の第2の実施例における予備回路を取り出して示す構成図。 この発明の第2の実施例における予備回路の動作状態を示す図。 この発明の第3の実施例における予備回路を取り出して示す構成図。 この発明の第3の実施例における予備回路の動作状態を示す図。 従来の単相単位インバータを示す回路構成図。 第1の従来例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 第2の従来例の多重電力変換装置を示す回路構成図。 第1の従来装置における予備回路を取り出して示す構成図。 第1の従来装置における予備回路の動作状態示す図。 第2の従来装置における予備回路を取り出して示す構成図。
この発明の実施の形態を図に示す実施例について説明する。
図1は、この発明の第1の実施例を示すものである。この図において、1および2は、詳細は図39に示すように直流電源と、この電源の直流出力を単相の交流出力に変換する単相の2レベルインバータとで構成された単相単位インバータである。
単相単位インバータ2は、ここでは、3台ずつ、その交流出力端を直列に3重に接続して単相多重インバータ回路20を構成する。この単相多重インバータ回路20を3個(20U、20V、20W)設け、これらを短絡スイッチ41、42を介して星形接続して、3相多重インバータ回路20Tを構成する。
各相の単相多重インバータ回路20U、20V、20Wを構成する各段の単相単位インバータ2には、それぞれU相ではU1、U2、U3、V相では、V1、V2、V3、W相ではW1、W2、W3の符号が付されている。各相の各段の単相単位インバータの出力端子間には、各単相単位インバータが故障した際に端子間を短絡するための短絡スイッチ51〜53、61〜63、71〜73が接続されている。
3相多重インバータ回路20Tの3相交流出力端子U、V、Wには、3相負荷3が接続され、この3相多重インバータ回路20Tから3相の交流電力が供給される。
また、3相多重インバータ回路20Tの各相の単相多重インバータ回路20U、20V、20Wの交流負荷3に接続されない中性点側端子Ua、Va、Waの側には、単相単位インバータ2と同一に形成された単相単位インバータ1で構成した2台の予備単相単位インバータS1、S2を設けている。
この2台の予備単相単位インバータS1、S2は、交流出力端子を互いに直列接続して形成された3つの出力端を、それぞれ3相の単相多重インバータ20U、20V、20Wの中性点側端子Ua,Va,Waに接続する。さらに、中性点側端子Ua、Va、Waの各端子間には、それぞれ短絡スイッチ41〜43が接続され、これらで予備回路が構成される。
ここでは、単相単位インバータの直流電源は主回路用直流電源、予備単相単位インバータの直流電源は予備回路用直流電源と呼ぶ場合もあるが、いずれも図39に示すように従来と同じく、絶縁された交流電源から、整流器で整流して得られる。
このように構成された多重電力変換装置において、3相多重インバータ回路20Tが、各段の単相単位インバータ2のいずれにも故障がなく、正常に動作している健全時の動作状態を図2に示す。
この状態では、2台の予備単相単位インバータS1、S2は、何れも運転を停止するとともに、3個の短絡スイッチ41〜43の内の少なくとも2個のたとえば短絡スイッチ41、42をオンにする。このオンにした2個の短絡スイッチ41、42より、3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va間およびVa,Wa間が短絡されるので、端子Ua〜Waが共通に接続され、中性点となる。3相多重インバータ回路20Tを構成する9台の単相単位インバータ2は何れも通常に運転され、それぞれの交流出力端子間の短絡スイッチ51〜53、61〜63および71〜73はオフにされている。
このため、故障のない健全な状態では、3相多重インバータ回路20Tを構成する9台の単相単位インバータU1〜U3、V1〜V3、W1〜W3が通常に運転され、この3相多重インバータ回路20Tから、3相交流負荷に3相交流電力が供給される。
この場合、3個の短絡スイッチのうち、1個が故障し、開放したままになっても、残り2個の短絡スイッチをオンすれば、健全な状態で運転が可能である。
ここで、例えば、U相の単相多重インバータ回路20Uの3段目の単相単位インバータU3が故障し、動作を停止したものとする。このように故障が発生した時の運転状態を図3に示す。
この状態では、図3に示すように、故障した単相単位インバータU3は、動作を停止するだけでなく、短絡スイッチ53をオンにしてその交流出力端子間を短絡することによりバイパスされる。そして、予備回路における予備単相単位インバータS1は、動作を停止させ、短絡スイッチは、41と43をオフにし、42だけをオンにする。これにより、予備単相単位インバータS2の交流出力端子がU相の単相多重インバータ回路20Uの中性点側端子Uaと、他の相の中性点側端子Va、Waとの間に接続されるようになる。これにより、予備単相単位インバータS2が単相単位インバータU3の代わりにU相多重インバータ回路20Uに接続されるので、これを、U相の単相多重インバータ回路20Uを構成する単相単位インバータの1台として運転するとともに、3相多重インバータ回路20Tを運転することにより、3相負荷3への給電を継続することができる。
また、V相の単相多重インバータ回路20V内の単相単位インバータ2が故障した場合は、その単相単位インバータの出力端子を、その短絡スイッチをオンにして短絡し、予備回路の短絡スイッチ43をオンにし、スイッチ41、42をオフにすることにより、故障した単相単位インバータの代わりに、予備単相単位インバータS1を、V相の単相多重インバータ回路20Vに接続することができる。
なお、図3の1点鎖線の枠Aは、単位インバータの運転範囲を示し、この枠A内にある単位インバータがすべて運転されることになる。
さらに、W相の単相多重インバータ20W内の単相単位インバータの1台が故障した場合は、同様にその単相単位インバータの出力端子の短絡スイッチをオンにし、予備回路のスイッチ41をオンにし、スイッチ42、43をオフにすることにより、故障した単相単位インバータの代わりに、予備単相単位インバータS2を、W相多重インバータ回路20Wに接続することができる。
この実施例1における予備回路を理解しやすくするため、これを取り出して示すと図33のようになる。この予備回路は、次の2つに着目して、図33に示すように2つの端子Ua、Wa間とVa、Wa間にそれぞれ予備単相単位インバータS1、S2を接続し、3つの端子Ua、Va、Wa間のそれぞれにスイッチ41〜43を接続した構成となる。
(ア)予備回路の予備単相単位インバータS1、S2は、2つの交流出力端子から見て回路構成が対称であり、2つのどちらの端子を単相多重インバータ回路に接続しても予備回路として動作可能である。
(イ)2つの予備単相単位インバータが3つの単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして動作可能とするため、各予備単相単位インバータの交流出カの各端子に2つの単相多重インバータ回路の一方の端子を接続する。
なお,この図33は、3つの単相多重インバータ回路の中性点側端子Ua、Va、Waから見ると、三つの相で回路構成が対称ではないが,これらの端子を入れ換えても,同等の予備回路を実現できる。この図33の予備回路の、(a)全相健全時、(b)U相の単相多重インバータ回路の1台の単相単位インバータが故障した時、(c)および(e)∨相の単相多重インバータ回路の1台の単相単位インバータが故障した時、(d)W相の単相多重インバータ回路の1台の単相単位インバータが故障した時のそれぞれの動作状態を、図34の(a)〜(e)に示す。
この図34において、点線で囲んだ部分N´は,図43と同様に、同電位とになる範囲である。この同電位の範囲を図43と比べると、いずれの動作時にも同じ範囲となっている。そして、故障時における図34の(b)〜(e)の動作状態においては,この同電位の範囲N´に含まれない残り1つの端子には、予備単相単位インバータS1、S2の何れかが接続されることから、図33の予備回路は、図42の従来例1の予備回路と同様な動作を実現できることがわかる。
なお,例えば、図33の端子UaとWaの間に設けた1台の予備単相単位インバータS2は、U相単相多重インバータ回路の単相単位インバータに故障がある状態では、図34(b)に示すように、U相単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして動作し、W相単相多重インバータ回路に故障がある状態では、図34(e)に示すように、W相単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして動作し、前記2つの着目点の通りに、1台の予備単相単位インバータが、故障した単相単位インバータの相に応じて、2つの単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして動作可能であることが理解できる。
また、図33の端子VaとWaの間に接続された予備単相単位インバータS1も、図34(c)に示すように、V相単相多重インバータ回路の単相単位インバータに故障がある場合は、このV相単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして動作する。そして、図34(d)に示すようにW相単相多重インバータ回路の単相単位インバータに故障がある場合は、このW相単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして予備単相単位インバータS1が動作する。
このように、1台の予備単相単位インバータが2つの単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして適用できるため,予備単相単位インバータの台数が、第1の従来例よりも少ない2台ですみ、装置の小型軽量化や低コスト化を実現できる。
図4にこの発明の第2の実施例を示す。この実施例は、図1に示す第1の実施例における予備回路の3個の短絡スイッチ41、42、43の内の短絡スイッチ41だけ残して、他の2個(42、43)を省略したものであり、その他の構成は、第1の実施例と同じである。
3相多重インバータ回路20Tが、各相の単相単位インバータU1〜U3、V1〜V3、W1〜W3の何れにも故障がなく健全な状態にあるときの運転状態を図5に示す。
この場合は、短絡スイッチ41をオンにして、3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va間を短絡し、予備単相単位インバータS1は、運転を停止し、予備単相単位インバータS2は、出力電圧を零電圧に制御して運転する。これにより、中性点側端子Ua、Wa間が単位インバータS2により短絡された形になるので、3相多重インバータ回路20Tの3相の中性点側端子Ua、Va、Waが共通に接続される。したがって、各相の単相多重インバータ20U、20V、20Wが星形接続された3相多重インバータ回路20Tが構成され、3相出力端子U、V、Wから3相負荷3に3相交流電力を供給することができる。
この3相多重インバータ回路20Tにおいて、図6に示すように、U相の単相多重インバータ20Uの単相単位インバータU3に故障が発生した場合は、短絡スイッチ53をオンにして単位インバータU3の交流出力端を短絡し、予備回路の短絡スイッチ41をオフにして3相多重インバータの中性点側端子Ua、Va間の短絡を解除する。そして、U相以外の中性点側端子Va、Wa間に接続された予備単相単位インバータS1は、出力電圧を零に制御して運転する。これにより、端子Ua、Wa間に接続された予備単相単位インバータS2が、故障した単相単位インバータU3の代わりに、U相の単相多重インバータ20Uに直列接続される。予備単相単位インバータS2を単相多重インバータ20Uの多重接続した単相単位インバータの1台として運転することにより、3相多重インバータ回路20Tを健全時と同様に運転することが可能となり、3相負荷3に3相交流電力を供給することができる。
このように、この第2の実施例では、3相多重インバータを構成する単相単位インバータの1台が故障した場合は、2台の予備単相単位インバータのうちの1台で中性点側端子間の1つを短絡し、もう1台を故障した相の単相単位インバータの代わりに運転することにより、3相多重インバータ回路20Tの運転を継続可能とするものである。
図4に示すこの実施例2の予備単相単位インバータS1,S2とスイッチ41とで構成された予備回路を理解しやすくするために書き直すと、図35のようになる。
この図35も、3つの単相多重インバータ回路のそれぞれの端子Ua、Va、Waから見ると、三つの相で回路構成が対称ではないが、これらの端子を入れ換えても、同等の予備回路を実現できる。図34等と同様に、(a)健全時、(b)直列接続したU相の単相単位インバータが1台故障した時、(c)V相の単相単位インバータが1台故障した時、(d)W相の単相単位インバータが1台故障した時には、図35の予備回路を図36(a)〜(d)に示すように動作させる。
この図36において、点線で囲んだ部分N´は、図34、図43と同様に、同電位になる範囲であり、この範囲を図43と比べると、いずれの動作時にも同じ範囲になっている。そして故障時の状態を示す図36の(b)〜(d)の場合には、N´の範囲に含まれない残り1つの端子には、予備単相単位インバータS1、S2の何れかが接続されることから、図35の予備回路は、図33の実施例1の予備回路と同様な動作を実現できることがわかる。
この実施例2では、全相健全な時、U相単相多重インバータ回路に故障がある時、V相単相多重インバータ回路に故障がある時は、2台の予備単相単位インバータS1、S2のうちの1台は、運転して出力電圧が零となるように零電圧制御を行い、他の1台は、運転を停止するか(図36(a)参照)、故障した相の単相多重インバータ回路の単相単位インバータとして運転する(図39(b)、(c)参照)。
これにより、予備回路を2台の予備単相単位インバータS1、S2と1つのスイッチ41で構成でき、実施例1の場合よりも、スイッチ数を少なくできるので、この場合よりも更に、装置の小型軽量化や低コスト化を実現できる。
図7にこの発明の第3の実施例を示す。この実施例は、予備回路に単相単位インバータ1により構成した予備単相単位インバータS1を1台だけ設けたものである。
この場合は、予備単相単位インバータS1の交流出力端子の1つの端子を3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Waに接続し、他の端子を切換スイッチ44および45を介して、中性点側端子UaとVaに切り換え可能に接続している。端子Va、Wa間およびUa、Wa間にそれぞれ、短絡スイッチ42、43を接続する。
この実施例3の3相多重インバータ回路20Tが、これを構成する単相単位インバータに故障がなく、健全に動作している状態を図8に示す。この場合は、切換スイッチ44、45は、何れもオフにし、短絡スイッチ42、43はオンにすることにより、端子Ua、Wa間およびVa、Wa間を短絡し、予備単相単位インバータS1は運転を停止する。
これにより、各相の単相多重インバータ回路20U、20V、20Wは、中性点側端子Ua、Va、Waが共通に接続され、星形接続の3相多重インバータ回路を構成し、3相出力端子U、V、Wから3相負荷3に3相交流電力を供給することができる。
図9にU相の単相多重インバータ回路20Uの1台の単位インバータU3に故障が発生した場合の運転状態を示す。この場合は、図9に示すように切換スイッチ44をオンにし、45をオフにして、予備単相単位インバータS1の交流出力端子を故障の発生したU相単相多重インバータ回路20Uの端子Uaと、W相多重インバータ回路の端子Waとの間に接続する。そして、短絡スイッチ42をオンにし、43をオフにして、V相多重インバータ回路20Vの端子VaとW相多重インバータ回路20Wの端子Waとの間を短絡する。
これにより、予備単相単位インバータS1が、故障した単相単位インバータU3の代わりにU相単相多重インバータ回路20Uに直列に接続されるので、これを、U相多重インバータ回路20Uの単相単位インバータの1台として運転し、3相多重インバータ回路20Tを健全時と同様に運転することにより3相交流電力を交流負荷3に供給することができる。
V相の単相多重インバータ回路20Vを構成する単相単位インバータV1〜V3の1台が故障した場合は、切換スイッチ45をオン、44をオフにして、短絡スイッチ43をオン、42をオフにすることにより、予備単相単位インバータS1を故障したV相単相多重インバータ回路20Vに直列に接続して故障した単相単位インバータの代わりに運転することができる。
また、W相単相多重インバータ回路20Wを構成する単相単位インバータW1〜W3の1台が故障した場合は、切換スイッチ44と45をオン、短絡スイッチ43と42をオフにすることにより、予備単相単位インバータS1をW相単相多重インバータ回路20Vに直列に接続して故障した単位インバータの代わりに運転することができる。
この実施例3の予備回路を理解しやすいように書き直すと、図37のようになる。この図37から明らかなように、3つの単相多重インバータ回路のそれぞれの中性点側端子Ua、Va、Waから見ると、3つの相で、回路構成が対称ではないが、これらの端子を入れ換えても、同等の予備回路を実現できる。
図33等と同様に、(a)健全時、(b)直列接続したU相の単相単位インバータが1台故障した時、(c)V相の単相単位インバータが1台故障した時、(d)W相の単相単位インバータが1台故障した時には、図37の予備回路を図38(a)〜(d)に示すように動作させる。この図38において、点線で囲んだ部分N´は、図34、図43と同様に、同電位になる範囲であり、この範囲を図43と比べると、いずれの動作時にも同じ範囲になっている。そして故障時の状態を示す図38の(b)〜(d)の場合には、N´の範囲に含まれない残り1つの端子には、予備単相単位インバータS1の何れかの端子が接続されることから、図37の予備回路は、図33に示す実施例1の予備回路と同様な動作を実現できることがわかる。このため、故障時に、1台の予備単相単位インバータS1を3つの単相多重インバータ回路の単相単位とインバータして代用できるため、予備単相単位インバータの台数が1台ですみ、スイッチの数も前記の第2の従来例よりも少なくてすむことから、装置の小形軽量化や低コスト化を実現できる。
図10にこの発明の第4の実施例を示す。この実施例4における主回路は、第1の実施例と同様に、単相2レベル単位インバータ2を3台ずつ直列に3重に接続して構成した3個の単相多重インバータ回路20U、20V、20Wで構成した3相多重インバータ回路20Tに予備回路として、直流電源とこの直流電源からの直流電力を3相交流電力に変換する2レベル3相インバータとで構成された3相単位インバータ11を予備3相単位インバータSとして備える。この予備3相単位インバータSは、実施例1における2台の予備単相単位インバータに代えて設ける。
この予備3相単位インバータSの3相交流出力端子をそれぞれ、3つの単相多重インバータ回路20U、20V、20Wで構成した3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va、Waに接続する。そして、中性点側端子Ua、Va、Waの各端子間に、短絡スイッチ41、42および43をそれぞれ接続する。
このように構成された多重電力変換装置が、各段の単相単位インバータに故障がなく、健全に動作している状態を、図11に示す。
この図11に示すように、健全な動作状態においては、3個の短絡スイッチのうちの2個の短絡スイッチ41と42をオンにして、予備3相単位インバータSの運転を停止し、一点鎖線で示す枠A内の3相多重インバータ回路20Tの各段の単相単位インバータU1〜U3、V1〜V3.W1〜W3を運転する。
これにより、3相多重インバータ回路20Tの3つの中性点側端子Ua、Va、Waは、オンした短絡スイッチ41、42により共通に接続されるので、3つの単相多重インバータ回路20U、20V、20Wは星形接続され、交流出力端子U、V、Wから3相交流電力を発生し、3相負荷3に供給することができる。
このような多重電力変換装置のU相の単相多重インバータ回路20Uにおける1台の単相単位インバータU3に故障が発生した際の運転状態を図12に示す。
この場合は、図12に示すように、故障した単相単位インバータU3の出力端子間は、短絡スイッチ53をオンにして短絡し、故障が発生していないV相単相多重インバータ回路20VとW相単相多重インバータ回路20Wの中性点側端子VaとWaの間に接続された短絡スイッチ42をオンして、これらの端子間を短絡する。そして、予備3相単位インバータSは、例えば、出力端子V1に接続された上下アーム11bは、ゲートオフにして動作を停止し、出力端子U1とW1に接続された2つの上下アーム11cと11aとにより単相インバータとして、故障した単相単位インバータU3の代わりに運転するとともに、枠A内の3相多重インバータ回路20Tの各単相単位インバータを運転する。これにより、3相多重インバータ回路20Tは健全時と同様に、3相出力端子U、V、Wから3相交流電力を出力し、3相負荷3に供給することができる。この場合、予備3相単位インバータS(11)の運転は、上下アーム11aをゲートオフにして動作を停止し、残りの上下アーム11bと11cを単相インバータとして運転するようにしてもよい。
V相多重インバータ回路20Vを構成する単相単位インバータV1〜V3のうちの1台が故障した場合は、短絡スイッチ43をオンにし、短絡スイッチ41、42をオフにする。そして、予備3相単位インバータS(11)は、例えば、上下アーム11aはゲートオフにして動作を停止し、残りの2つの上下アーム11bと11cをV相の故障した単相単位インバータの代わりに単相インバータとして運転する。この場合、予備3相単位インバータS(11)の運転は、上下アーム11cをゲートオフにして動作を停止し、残りの上下アーム11aと11bを単相インバータとして運転するようにしてもよい。
また、W相多重インバータ回路20Wを構成する単相単位インバータW1〜W3のうちの1台が故障した場合は、短絡スイッチ41をオンにし、短絡スイッチ42、43をオフにする。そして、予備3相単位インバータS(11)は、例えば、上下アーム11cはゲートオフにして動作を停止し、残りの2つの上下アーム11aと11bをW相の故障した単相単位インバータの代わりに単相単位インバータとして運転する。この場合、予備3相単位インバータS(11)の運転は、上下アーム11bをゲートオフにして動作を停止し、残りの上下アーム11cと11aを単相インバータとして運転するようにしてもよい。
図13にこの発明の第5の実施例を示す。この実施例5は、前記した第4の実施例における3つの短絡スイッチ41〜43のうちの1つの短絡スイッチ42を省いたものであり、その他の構成は、すべて図10に示す第4の実施例の構成と同じであるので、構成の説明は、省略する。
図13は、各相の単相単位インバータの何れにも故障の発生がなく3相多重インバータ回路20Tが健全な状態にある時の運転状態を示している。
この状態では、短絡スイッチ41、43をともにオンにし、予備3相単位インバータS(11)は、運転を停止する。
これにより、3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va、Waが共通に接続される。この結果、各相の単相多重インバータ回路20U,20V、20Wは、中性点側端子Ua、Va、Waを星形接続して3相多重インバータ回路20Tを構成し、交流出力端子U、V、Wから3相交流電力が出力され、3相負荷3に供給される。
ここで、U相の単相多重インバータ回路20Uの単相単位インバータU3に故障が発生した場合は、図14に示すように、故障した単相単位インバータU3の出力端子を、短絡スイッチ53をオンにして短絡し、予備回路の短絡スイッチ41、43をオフにして、予備3相単位インバータS(11)を運転する。
予備3相単位インバータS(11)は、出力端子U1、W1に接続された2つの上下アーム11cと11aとにより故障した単相単位インバータU3の代わりに単相単位インバータとして運転する。これとともに、出力端子V1、W1に接続された予備3相単位インバータS(11)の上下アーム11bと11aとは、この端子V1、W1間を零電圧に制御して単相インバータとして運転する。このようにすると、中性点側端子Va、Wa間が短絡されたのと同等となり、図12に示す第4の実施例の動作状態と同じになり、3相多重インバータ回路20Tを健全時と同様に通常運転することが可能となり、3相負荷への3相交流電力の供給を継続することができる。
∨相およびW相の単相多重インバータ回路20V、20Wの単相単位インバータが故障したときは、予備3相単位インバータS(11)の単相インバータとして運転される2つの上下アームを、それぞれ、∨相多重インバータ回路20V、W相多重インバータ回路20Wに接続された故障した単相単位インバータの代わりに単相単位インバータとして運転することにより、3相多重インバータ回路20Tを、健全時と同様に通常の運転を行うことができる。
図15にこの発明の第6の実施例を示す。この実施例は、前記した第4の実施例における3つの短絡スイッチ41〜43を全て省いたものであり、その他の構成は、すべて図10に示す第4の実施例の構成と同じであるので、構成の説明は、省略する。
図15は、各相の単相単位インバータの何れにも故障の発生がなく3相多重インバータ回路20Tが健全な状態にある時の運転状態を示している。
この場合は、予備3相単位インバータS(11)を、その3相出力端子U1、V1、W1間の電圧が零電圧になるように制御して運転する。これは、上下アーム11a、11b、11cの上アーム3個、または下アーム3個を同時にオンすることによって実現できる。
これにより3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va、Wa間がすべて短絡された形になるので、3相多重インバータ回路20Tを通常運転することより、3相出力端子U、V、Wから3相負荷3に3相交流電力を供給することができる。
U相多重インバータ回路20Uの単位インバータU3に故障が発生した際の運転状態を図16に示す。
故障した単相単位インバータU3の出力端子は、短絡スイッチ53をオンにすることにより短絡する。そして、予備3相単位インバータS(11)は、次のように運転する。
すなわち、故障した単相単位インバータU3を含むU相単相多重インバータ回路20Uの中性点側端子Uaと正常なV相単相多重インバータ回路20Vの中性点側端子Vaに接続された予備3相単位インバータS(11)の2つの上下アーム11cと11bとを、故障した単相単位インバータU3の代わりに単相単位インバータとして運転する。そして、端子VaとWaとの間に接続された予備3相単位インバータS(11)の2つの上下アーム11bと11aにより、端子Va、Wa間の電圧が零電圧になるように制御する。
このように予備3相単位インバータS(11)と3相多重インバータ回路20Tを運転することにより3相多重インバータ回路20Tは健全時と同様に3相交流出力を発生する。
∨相およびW相の単相多重インバータ回路20Vおよび20Wの単相単位インバータが故障したときは、予備3相単位インバータS(11)の単相インバータとして運転される2つの上下アームを、それぞれ、∨相単相多重インバータ回路20V、W相単相多重インバータ回路20Wに接続された2つの上下アームとすることにより、健全時と同様の運転を行うことができる。
図17にこの発明の第7の実施例を示す。この実施例は、図10に示す第4の実施例における3相多重インバータ回路20Tを構成する単相単位インバータ2を3レベル単相単位インバータ21により構成したものである。この場合は、予備の3相単位イン単位バータS1(12)も、3レベル単相単位インバータ21と同様の3レベル回路により構成する必要がある。その他の構成は、図10の第4の実施例の構成と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この実施例7の健全時の運転状態を図18に示す。健全時の運転は、予備回路の3つの短絡スイッチ41〜43のうちの任意の2つの短絡スイッチ42、43をオンして3相多重インバータ回路20Tの各相の中性点側端子Ua、Wa間およびVa、Wa間を短絡する。これにより端子Ua、Va、Waが共通に接続され、3相多重インバータ回路の中性点が形成される。
この状態で、3相多重インバータ回路20Tの枠Aの範囲内の全単相単位インバータU1〜U3、V1〜V3、W1〜W3を運転することにより3相出力端子U、V、Wから3相負荷3に3相交流電力が供給される。
次に、V相の単相多重インバータ回路21Vの単相単位インバータV1に故障が発生した場合の運転状態を図19に示す。この場合は、故障した単相単位インバータV1の出力端子間を、短絡スイッチ61をオンにして短絡し、単相単位インバータV1の運転を停止する。予備回路の短絡スイッチ41、42をオフにし、短絡スイッチ43をオンにして、予備3相単位インバータS1(12)を運転する。
これにより、予備3相単位インバータS1(12)の上下アーム12aの交流端子U1が端子UaとWaに、上下アーム12bの交流端子V1が端子Vaにそれぞれ接続される。これらの上下アーム12a、12bを故障した単相単位インバータV1の代わりに単相単位インバータとして、3相多重インバータ回路20Tとともに運転する。これにより、3相多重インバータ回路20Tを健全時と同様に運転することができ、3相負荷3への3相交流電力の供給を継続する。このとき、予備3相単位インバータS1(12)の残りの上下アーム12cは、ゲートオフして、動作を停止する。
V相以外のW相またはU相の単相多重インバータ回路20Wおよび20Uを構成する単相単位インバータが故障した場合は、予備3相単位インバータS1(12)の単相インバータとして運転する2つの上下アームが故障した相の単相多重インバータ回路に直列接続されるように短絡スイッチ41〜43を切り替えれば前記と同様の運転ができる。
図20にこの発明の第8の実施例を示す。
この実施例8は、図10に示す第4の実施例と同様に、3台の2レベルの単相単位インバータ2を直列に3重接続して構成した3個の単相多重インバータ回路20U、20V、20Wで構成した3相多重インバータ回路20Tと、1個の2レベルの3相単位インバータ11とで構成した多重電力変換装置である。
しかし、ここでは、3相単位インバータ11を予備インバータとして運転するのではなく、3相多重インバータ回路20Tとともに主回路の1台として運転するようにしたものである。外見上の構成は、図10の第4の実施例と何ら変わるところがない。
なお、直流電圧が等しい場合、3相単位インバータ11の出力の相電圧は、3相多重インバータ20Tを構成する単相単位インバータ2の出力電圧の半分の電圧になる。
この実施例における単相単位インバータ2の何れにも故障が発生していない健全時の運転状態を図20に示す。
この状態では、3相単位インバータの3相の出力端子U1、V1、W1をそれぞれ3相多重インバータ回路20Tの中点側端子Ua、Va、Waに接続し、端子Ua、Va、Wa間にそれぞれ接続された3個の短絡スイッチ41、42、43をすべてオフにして、これらの端子間を開放する。
この状態で、3相単位インバータ11と3相多重インバータ回路20Tを一緒に運転すると、3相単位インバータの各相の出力電圧を3相多重インバータ回路20Tの各相の単相多重インバータ回路の出力電圧に加算した電圧の3相交流出力が3相多重インバータ回路20Tの出力端子U、V、Wから3相交流負荷に供給される。
ここで、U相多重インバータ回路20Uの単位インバータU3に故障が発生すると、図21に示すようにして運転が行われる。すなわち、短絡スイッチ53をオンにして故障した単位インバータU3の出力端子間を短絡し、この単位インバータU3の運転を停止する。そして、U相の単相多重インバータ回路20Uに故障が発生しているので、端子Uaに接続されていない短絡スイッチ42をオンにして端子Va、Wa間を短絡し、短絡スイッチ41および43をオフにして端子Ua、Va間、およびUa、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子UaとVaに接続された2つの上下アーム11cと11bを、故障した単相単位インバータU3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11aは、ゲートオフして動作を停止する。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単相単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
∨相の単相多重インバータ回路20Vの1台の単位インバータV3が故障した場合の運転状態を図22に示す。
この場合は、短絡スイッチ63をオンにして、故障した単相単位インバータV3の出力端子間を短絡して、この単位インバータV3の運転を停止する。そして∨相端子Vaに接続されていない短絡スイッチ43をオンにして、端子Ua、Wa間を短絡し、短絡スイッチ41、42をオフにして、端子Va、Ua間および端子Va、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子VaとWaに接続された2つの上下アーム11bと11aにより、故障した単相単位インバータV3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11cは、ゲートオフして動作を停止する。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単相単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
また、W相の単相多重インバータ回路20Wを構成する単相単位インバータの1台(W3)が故障した場合の運転状態を図23に示す。
この場合は、短絡スイッチ73をオンにして、故障した単相単位インバータW3の出力端子間を短絡して、この単相単位インバータW3の運転を停止する。そしてW相端子Waに接続されていない短絡スイッチ41をオンにして、端子Ua、Va間を短絡し、短絡スイッチ42、43をオフにして端子Va、Wa間および端子Ua、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子WaとUaに接続された2つの上下アーム11aと11cにより、故障した単相単位インバータW3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11bは、ゲートオフして動作を停止する。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
さらに、3相単位インバータ11が故障した場合の運転状態を図24に示す。
この場合は、3個の短絡スイッチ41、42、43をすべてオンにして、3相単位インバータ11の3相出力端子U1、V1、W1間を短絡するとともに、3相多重インバータ回路20Tの中性点側の3つの端子Ua、Va、Waを共通に接続し、3相単位インバータ11の運転を停止する。
ここでは、3個の短絡スイッチ41、42、43の全部をオンにしているが、図25に示すようにその中の任意の2つを短絡スイッチ、例えば41と42をオンにしても、3相単位インバータ11の3相出力端子間のすべてを短絡し、3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va、Waを共通に接続することができる。
そして、健全な状態にある3相多重インバータ回路20Tを運転することにより、3相交流電力を3相負荷3に供給することができる。この場合も、3相単位インバータ11が故障のため運転を停止するので、この3相単位インバータ11の出力電圧分だけ、3相負荷3に供給される電圧は低下する。
図26にこの発明の第9の実施例を示す。
この実施例は、図20に示す第8の実施例における単相単位インバータ2で構成された3相多重インバータ回路20Tを、3レベル単相単位インバータ21により構成した3レベル3相多重インバータ回路21Tで構成し、主回路インバータとして運転される3相単位インバータ11も、3レベル3相単位インバータ12で構成した多重電力変換装置である。
しかし、ここでも、3レベル3相単位インバータ12は、予備インバータとして運転するのではなく、3相多重インバータ回路21Tとともに主回路インバータの1台として運転するようにしたものである。この実施例9の構成は、外見的には、図17に示す第7の実施例と変わらない。その他の構成は、図20の第8の実施例の構成と同じであるので、詳細な説明は省略する。
なお、直流電圧が等しい場合、3レベル3相単位インバータ12の出力の相電圧は、3相多重インバータ21Tを構成する単相単位インバータ21の出力電圧の半分の電圧になる。
この実施例9における3レベル単相単位インバータ21の何れにも故障が発生していない健全時の運転状態を図26に示す。
この状態では、3レベル3相単位インバータ12の3相の出力端子U1、V1、W1をそれぞれ3レベル3相多重インバータ回路21Tの中性点側端子Ua、Va、Waに接続し、端子Ua、Va、Wa間にそれぞれ接続された3個の短絡スイッチ41、42、43をすべてオフにして、これらの端子間を開放する。
この状態で、3レベル3相単位インバータ12と3レベル3相多重インバータ回路21Tを一緒に運転すると、3レベル3相単位インバータの各相の出力電圧を、3レベル3相多重インバータ回路21Tの各相の単相多重インバータ回路の出力電圧に加算した電圧の3相交流出力が3レベル3相多重インバータ回路21Tの出力端子U、V、Wから3相交流負荷3に供給される。
ここで、例えば、V相の3レベル単相多重インバータ回路21Vの3レベル単相単位インバータV1に故障が発生した場合の運転状態を図27に示す。この場合は、故障した3レベル単相単位インバータV1の出力端子間を、短絡スイッチ61をオンにして短絡し、3レベル単相単位インバータV1の運転を停止する。3レベル3相単位インバータ12の3相の出力回路の短絡スイッチ41、42をオフにし、短絡スイッチ43をオンにして、3レベル3相単位インバータ12を運転する。
これにより、3レベル3相単位インバータ12の上下アーム12aの交流端子U1が端子UaとWaに、上下アーム12bの交流端子V1が端子Vaにそれぞれ接続される。これらの上下アーム12a、12bを故障した3レベル単相単位インバータV1の代わりに3レベル単相単位インバータとして、3レベル3相多重インバータ回路21Tとともに運転する。これにより、3相単位インバータの出力電圧分だけ、3相負荷に供給される電圧は低下するが、3相負荷3への3相交流電力の供給を継続することができる。このとき、3レベル3相単位インバータ12の残りの上下アーム12cは、ゲートオフして、動作を停止する。
V相以外のW相またはU相の3レベル単相多重インバータ回路21Wおよび21Uを構成する3レベル単相単位インバータが故障した場合は、3レベル3相単位インバータ12の単相インバータとして運転する2つの上下アームが故障した相の3レベル単相多重インバータ回路に直列接続されるように短絡スイッチ41、42、43を切り替えれば前記と同様の運転ができる。
この発明の第10の実施例を図28に示す。
この実施例は、図20に示す第8の実施例における3個の短絡スイッチ41、42、43のうちの42を省いて2個のスイッチ41,43で構成したものであり、その他の構成は、図20の第8の実施例の多重電力変換装置と同じであるので、説明を省略する。
図28は、この第10の実施例において、単相単位インバータ2の何れにも故障が発生していない健全時の運転状態を示す。
この状態では、3相単位インバータ11の3相の出力端子U1、V1、W1をそれぞれ3相多重インバータ回路20Tの中性点側端子Ua、Va、Waに接続し、端子Ua、Va、Wa間にそれぞれ接続された2個の短絡スイッチ41、43をすべてオフにして、これらの端子間を開放する。
この状態で、3相単位インバータ11と3相多重インバータ回路20Tを一緒に運転すると、3相単位インバータの各相の出力電圧を3相多重インバータ回路20Tの各相多重インバータ回路の出力電圧に加算した電圧の3相交流出力が3相多重インバータ回路20Tの出力端子U、V、Wから3相交流負荷に供給される。
ここで、U相多重インバータ回路20Uの単相単位インバータU3に故障が発生すると、図29に示すようにして運転が行われる。すなわち、短絡スイッチ53をオンにして故障した単位インバータU3の出力端子間を短絡し、この単位インバータU3の運転を停止する。そして、U相の単相多重インバータ回路20Uに故障が発生しているので、端子Uaに接続されている短絡スイッチ41、43をオフにして端子Ua、Va間、およびUa、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子UaとVaに接続された2つの上下アーム11cと11bを、単相多重インバータ回路20Uに直列に接続し、故障した単相単位インバータU3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11aは、出力端子間を零電圧とするように動作させる。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単相単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
次に、∨相の単相多重インバータ回路20Vの1台の単位インバータV2が故障した場合の運転状態を図30に示す。
この場合は、短絡スイッチ62をオンにして、故障した単相単位インバータV2の出力端子間を短絡して、この単位インバータV2の運転を停止する。そして∨相端子Vaに接続されていない短絡スイッチ43をオンにして、端子Ua、Wa間を短絡し、短絡スイッチ41をオフにして、端子Va、Ua間および端子Va、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子VaとWaに接続された2つの上下アーム11bと11aにより、故障した単相単位インバータV3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11cは、ゲートオフして動作を停止する。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単相単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
また、W相の単相多重インバータ回路20Wを構成する単位インバータのうちの1台の単位インバータW3が故障した場合の運転状態を図31に示す。
この場合は、短絡スイッチ73をオンにして、故障した単相単位インバータW3の出力端子間を短絡して、この単相単位インバータW3の運転を停止する。そしてW相の端子Waに接続されていない短絡スイッチ41をオンにして、端子Ua、Va間を短絡し、短絡スイッチ43をオフにして端子Va、Wa間および端子Ua、Wa間を開放する。
ここでは、3相単位インバータ11は、出力端子が3相多重インバータ回路20Tの端子WaとUaに接続された2つの上下アーム11aと11cにより、故障した単相単位インバータW3の代わりに単相単位インバータとして運転する。このとき、残りの上下アーム11bは、ゲートオフして動作を停止する。
このような運転状態では、3相単位インバータ11が3相多重インバータ回路の故障した単位インバータの代わりに運転されるので、3相単位ンバータ11の出力の相電圧分の電圧低下があるが、3相負荷3への3相電力の供給は継続することができる。
さらに、3相単位インバータ11が故障した場合の運転状態を図32に示す。
この場合は、短絡スイッチ41、3をオンにして、3相単位インバータ11の3相出力端子U1、V1間およびU1、W1間を短絡するとともに、3相多重インバータ回路20Tの中性点側の3つの端子Ua、Va、Waを共通に接続して、3相単位インバータ11の運転を停止する。
そして、健全な状態にある3相多重インバータ回路20Tを運転することにより、3相交流電力を3相負荷3に供給することができる。この場合も、3相単位インバータ11が故障のため運転を停止するので、この3相単位インバータ11の出力電圧分だけ、3相負荷3に供給される電圧が低下する。
1:予備単相単位インバータ
2:単相単位インバータ
3:3相負荷
11:予備3相単位インバータ
12:3レベル予備3相単位インバータ
21:3レベル単相単位インバータ
20U、20V、20W:単相多重インバータ回路
20T:3相多重インバータ回路
41〜43:短絡スイッチ
51〜53、61〜63、71〜73:単相単位インバータ出力端短絡スイッチ

Claims (13)

  1. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子とし、各他端を3相出力端子とする3相多重インバータ回路を構成し、その3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを2台設け、この2台の予備単相単位インバータの交流出力端を直列接続して得られる3つの端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子にそれぞれ接続するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間のそれぞれに短絡スイッチを接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記2台の予備単相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間に設けた3つの短絡スイッチのうち,少なくとも2つの短絡スイッチを閉じて前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡し、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子間に設けた前記短絡スイッチのうち、前記故障した単相単位インバータが属さない2つの相の前記単相多重インバータ回路の中性点側端子間に接続された短絡スイッチを閉じることにより、前記予備単相単位インバータの1台を故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路に直列接続して、この相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  2. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子ととして3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを2台設け、この2台の予備単相単位インバータの交流出力端を直列接続して得られる3つの端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子のそれぞれに接続するとともに、前記3相多重インバータ回路の3つの中性点側端子のうちのいずれか2つの端子間に短絡スイッチを接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記短絡スイッチをオンにして、前記2台の予備単相単位インバータのうちの1台を零電圧に制御して運転するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡し、前記短絡スイッチをオフにするとともに、故障した単相単位インバータが属さない2つの相の前記単相多重インバータ回路の中性点側端子間をこの端子間に接続された前記予備単相単位インバータの1台を零電圧に制御して運転し、他の1台を故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  3. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子として3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された予備単相単位インバータを1台設け、この予備単相単位インバータの交流出力端子の一方の端子を、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子のうちの1つの端子に接続するとともに、前記予備単相単位インバータの交流出力端子の他方の端子を、それぞれ相選択スイッチを介して前記3相多重インバータ回路の中性点側端子の残りの2つの端子のそれぞれに接続し、さらに、前記相選択スイッチの接続されない前記3相多重インバータ回路の中性点側端子の1つの端子と前記相選択スイッチの接続された前記中性点側端子の2つの端子との間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記予備の単相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路の中性点側端子間に設けた前記2つの短絡スイッチを閉じてこの3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータの1台に故障が発生した際は、この故障した単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記予備単相単位インバータの出力端子に接続された前記2つの相選択スイッチと2つの短絡スイッチとを選択的にオン、オフにすることにより、前記予備単相単位インバータを前記故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路に直列接続して、この相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  4. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子として3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続するとともに、前記3つの中性点側端子の各端子間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記3つの中性点側端子間に設けた短絡スイッチのうち、少なくとも2つの短絡スイッチをオンにして前記予備3相インバータの運転を停止して前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、前記3つの中性点側端子間に設けた短絡スイッチのうち、故障した単相単位インバータが属さない2つの相の中性点側端子間に接続された1つの短絡スイッチだけをオンにして、前記予備3相単位インバータを、故障した単相単位インバータの代わりにこれが属する相の単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  5. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を直列に多重接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子として3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続するとともに、前記3つの中性点側端子の2対の端子間にそれぞれ短絡スイッチを接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記2つの端子間に接続された短絡スイッチをオンにして前記予備3相単位インバータの運転を停止するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記3相多重インバータ回路の中性点側の2対の端子間に接続された2つの短絡スイッチをオフにして、前記予備3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相から単相交流出力が発生され、かつ故障した単相単位インバータが属さない相から零電圧が発生されるように制御して運転し、この予備3相単位インバータを単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  6. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを複数台備え、前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、この単相多重インバータ回路を3個設け、この3個の単相多重インバータ回路の一端を中性点側端子として3相多重インバータ回路を構成し、他端のそれぞれを3相出力端子として3相交流出力を3相交流負荷に給電するようにした多重電力変換装置において、
    第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して3相交流を出力する3相インバータとで構成された予備3相単位インバータを設け、この予備3相単位インバータの3つの交流出力端子と、前記3相多重インバータ回路の各相の単相多重インバータ回路の前記3相交流負荷へ接続していない3つの中性点側端子とをそれぞれ接続し、
    前記単相単位インバータに故障がなく前記3相多重インバータ回路が健全なときは、前記予備3相単位インバータを、その3相の出力が零電圧になるように制御して運転するとともに、前記3相多重インバータ回路を通常に運転し、
    前記複数の単相単位インバータがのうちの1台に故障が発生した際は、この故障した単相単位インバータの交流出力端を短絡するとともに、前記予備3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相から単相交流出力が発生され、かつ故障した単相単位インバータが属さない相から零電圧が発生されるように制御して運転し、この3相単位インバータを単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとして前記3相多重インバータ回路とともに運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  7. 前記単相単位インバータまたは予備単相単位インバータ、予備3相単位インバータを多レベルインバータとしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の多重電力変換装置。
  8. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを1台あるいは複数台備え、前記1台の単相単位インバータで単相インバータ回路を、または前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路を3個設け、さらに、第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続し3相交流を出力する3相単位インバータを設け、この3相単位インバータの3相交流出力端子にそれぞれ前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の一方の出力端子を接続し、前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の他方の出力端子に3相交流負荷を接続するとともに、前記各単相単位インバータの2つの交流出力端子間にそれぞれ短絡用のスイッチを設けた多重電力変換装置において、
    前記3相単位インバータの3相交流出力端子間に3つのスイッチを設け、前記単相単位インバータに故障がない場合は、前記3つのスイッチをオフとし、前記3相単位インバータの出力相電圧に前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の電圧を加算した電圧を前記3相交流負荷に供給し、前記単相単位インバータの1台が故障した際は、故障した単相単位インバータの出力端子間に設けた短絡スイッチをオンにして短絡するとともに、前記3相単位インバータの3相出力端子間に設けた3つのスイッチのうち、前記故障した単相単位インバータの属さない2つの相間に設けたスイッチをオンにして短絡し、前記3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータの属する相の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路内の1台の単相単位インバータとなるように、他の故障していない単相単位インバータとともに単相インバータとして運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  9. 第1の直流電源と、この第1の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続して単相交流を出力する単相インバータとで構成された単相単位インバータを1台あるいは複数台備え、前記1台の単相単位インバータで単相インバータ回路を、または前記複数台の単相単位インバータの交流出力端子を複数段に直列接続して単相多重インバータ回路を構成し、前記単相インバータ回路または単相多重インバータ回路を3個設け、さらに、第2の直流電源と、この第2の直流電源の直流出力端子に入力端子を接続し3相交流を出力する3相単位インバータを設け、この3相単位インバータの3相交流出力端子にそれぞれ前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の一方の出力端子を接続し、前記3個の単相インバータ回路または単相多重インバータ回路の他方の出力端子に3相交流負荷を接続するとともに、前記各単相単位インバータの2つの交流出力端子間にそれぞれ短絡用のスイッチを設けた多重電力変換装置において、
    前記3相単位インバータの3相交流出端子間に2つのスイッチを設け、前記単相単位インバータの1台が故障した際には、前記2つのスイッチはオフとして前記3相単位インバータを、故障した単相単位インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単相単位インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間の電圧を零電圧に制御して運転することを特徴とする多重電力変換装置。
  10. 前記単相単位インバータの1台が故障した際は、前記3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単相単位インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間にスイッチがある場合はこれをオンにして運転することを特徴とする請求項9に記載の多重電力変換装置。
  11. 前記単相単位インバータの1台が故障した際は、前記3相単位インバータを、前記故障した単相単位インバータが属する相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路内の単相単位インバータとして、前記故障した単相単位インバータが属さない相の単相インバータ回路または単相多重インバー回路に接続された前記3相単位インバータの2つの出力端子間をスイッチで短絡する代わりに、前記3相単位インバータの当該2つの出力端子間の電圧を零電圧に制御して運転することを特徴とする請求項8に記載の多重電力変換装置。
  12. 前記3相単位インバータが故障した際は、この3相単位インバータの出力端子間に設けたスイッチのうち、少なくとも2つのスイッチをオンにして出力端子間を短絡し、この3相単位インバータの運転を停止し、前記単相単位インバータのみを運転することを特徴とする請求項8〜11の何れか1項に記載の多重電力変換装置。
  13. 前記3相単位インバータおよび単相単位インバータを、多レベルインバータとしたことを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の多重電力変換装置。
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