JP2017069366A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ワイヤ配線との接合強度を向上させて信頼性を向上させることが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明による半導体装置1は、半導体基板2と、半導体基板2上に形成されたアルミニウムからなる第1の金属層41と、第1の金属層41上に間隙を有するパターンとして形成された、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層42と、第1の金属層41上であって第2の金属層42の間隙を充填するように形成された、アルミニウムからなる第3の金属層43とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の金属層を積層して形成した金属電極を備える半導体装置に関する。
半導体装置には、当該半導体装置に電流を供給するために、半導体基板(半導体ウエハ)の表面および裏面に金属電極が形成されている。このような半導体装置を回路基板に実装する方法としては、例えば、表面の金属電極(以下、表面電極という)にはアルミニウムからなるワイヤ線を接合し、裏面の金属電極(以下、裏面電極という)にははんだ接合を用いる方法が採用されている。
表面電極には、半導体基板と表面電極との間の抵抗値が電流の方向または電圧の大きさによらず一定となるオーミック接触を実現するために、アルミニウムからなる金属層が形成されている。そして、当該金属層と外部接続端子とを、アルミニウムからなるワイヤ配線を介して接続することによって、半導体装置に電流を供給する。
しかし、アルミニウムは、電流の印加または温度ストレスに起因するマイグレーションを誘発し、当該マイグレーションによってアルミニウムの変形または空洞(ボイド)が発生して、最終的には断線することが知られている。
上記の問題の対策として、従来、アルミニウム等の基材金属層と、当該基材金属層上に順次積層されたニッケル合金薄層および貴金属薄層とから構成される表面電極を備える半導体チップの形成方法および接合方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、アルミニウムで形成された電極層と、当該電極層上に形成されたニッケルおよび銅のうちの少なくとも1つを含む金属めっき層とから構成される表面電極を備える半導体装置およびそのパッケージが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1では、ニッケル合金層薄層上におけるニッケルの酸化防止を目的として、ニッケル合金薄層上に貴金属薄層を形成している。例えば、貴金属薄層を金の薄層とした場合において、当該金の薄層に対してアルミニウムからなるワイヤ配線を超音波接合すると、半導体装置の動作時の発熱が原因となって接合部における金属間化合物の成長が進行し、半導体装置の信頼性が低下するという問題がある。また、貴金属は、需要の高まりが原因となって高価格であるという問題がある。
特許文献2では、アルミニウムで形成された電極層上にニッケルおよび銅のうちの少なくとも1つを含む金属めっき層を形成している。従って、金属めっき層に対してアルミニウムからなるワイヤ線を超音波接合した場合、異種金属材料同士の接合となるため接合強度が弱くなる、あるいは半導体装置の動作時の発熱が原因となって接合部における金属間化合物の成長が進行し、半導体装置の信頼性が低下するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ワイヤ配線との接合強度を向上させて信頼性を向上させることが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による半導体装置は、半導体基板と、半導体基板上に形成されたアルミニウムからなる第1の金属層と、第1の金属層上に間隙を有するパターンとして形成された、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層と、第1の金属層上であって第2の金属層の間隙を充填するように形成された、アルミニウムからなる第3の金属層とを備える。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板を準備する工程と、(b)半導体基板上に凹部を設けるように、アルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、(c)第1の金属層の凹部を充填するように、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程とを備える。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板を準備する工程と、(b)半導体基板上にアルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、(c)第1の金属層上に間隙を有するパターンとして、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程と、(d)第1の金属層上であって第2の金属層の間隙を充填するように、アルミニウムからなる第3の金属層を形成する工程とを備える。
本発明によると、半導体装置は、半導体基板と、半導体基板上に形成されたアルミニウムからなる第1の金属層と、第1の金属層上に間隙を有するパターンとして形成された、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層と、第1の金属層上であって第2の金属層の間隙を充填するように形成された、アルミニウムからなる第3の金属層とを備えるため、ワイヤ配線との接合強度を向上させて信頼性を向上させることが可能となる。
また、半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板を準備する工程と、(b)半導体基板上に凹部を設けるように、アルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、(c)第1の金属層の凹部を充填するように、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程とを備えるため、ワイヤ配線との接合強度を向上させて信頼性を向上させることが可能となる。
また、半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板を準備する工程と、(b)半導体基板上にアルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、(c)第1の金属層上に間隙を有するパターンとして、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程と、(d)第1の金属層上であって第2の金属層の間隙を充填するように、アルミニウムからなる第3の金属層を形成する工程とを備えるため、ワイヤ配線との接合強度を向上させて信頼性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1による半導体装置の構成について説明する。
まず、本発明の実施の形態1による半導体装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態1による半導体装置1の構成の一例を示す断面図である。
なお、図1では、半導体装置1がダイオードである場合を一例として示しているが、これに限るものではない。半導体装置1は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等であってもよい。
図1に示すように、半導体装置1は、半導体基板2と、絶縁膜3と、表面電極4と、裏面電極5とを備えている。また、半導体装置1を回路基板(図示せず)に実装するために、アルミニウムからなるワイヤ配線6は、表面電極4を構成する第2の金属層42および第3の金属層43に超音波接合されており、半導体装置1に電流を供給する。すなわち、ワイヤ配線6は、表面電極4と外部接続端子(図示せず)とを電気的に接続するために設けられ、外部接続端子およびワイヤ配線6を介して表面電極4に電流が供給される。
半導体基板2としては、例えば、シリコン基板またはシリコンカーバイド基板を用いる。半導体基板2の裏面電極5と接する側の領域は、半導体装置1がダイオードまたはMOSFETである場合はn型半導体層が形成され、半導体装置1がIGBTである場合はp型半導体層が形成される。
表面電極4は、第1の金属層41、第2の金属層42、および第3の金属層43で構成されている。
第1の金属層41は、アルミニウムからなる金属層であり、半導体基板2と表面電極4との間でオーミック接触を実現するために設けられている。また、第1の金属層41は、例えばスパッタ法によって成膜されている。
第1の金属層41の膜厚は、任意に設定可能であるが、0.5μm〜5μmであることが好ましい。ここで、第1の金属層41の膜厚が0.5μmよりも薄い場合は、ワイヤ配線6を超音波接合したときに、半導体基板2に損傷を与える可能性がある。また、第1の金属層41の膜厚が5μmよりも厚い場合は、後述する第2の金属層42の厚みを考慮すると、表面電極4と半導体基板2との熱膨張係数差によって半導体装置1に付加される応力が大きくなり、半導体装置1の特性の変動に影響を与える可能性がある。
第2の金属層42は、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる金属層であり、第1の金属層41上に間隙を有するパターンとして形成されている。第2の金属層42を形成することによって、ワイヤ配線6を介して表面電極4に電流が供給されたときに、電流の印加または温度ストレスに起因するアルミニウムのマイグレーションを抑制することが可能となる。従って、マイグレーションによってアルミニウムの変形または空洞が発生して、最終的には断線することを防止することができる。第2の金属層42は、例えばスパッタ法またはめっき法によって成膜されている。
第2の金属層42の膜厚は、任意に設定可能であるが、アルミニウムのマイグレーションによるアルミニウムの変形または空洞の発生を抑制するために、0.5μm〜5μmであることが好ましい。ここで、第2の金属層42の膜厚が0.5μmよりも薄い場合は、アルミニウムのマイグレーションを抑制することができない可能性がある。また、第2の金属層42の膜厚が5μmよりも厚い場合は、表面電極4と半導体基板2との熱膨張係数差によって半導体装置1に付加される応力が大きくなり、半導体装置1の特性の変動に影響を与える可能性がある。
なお、第2の金属層42は、アルミニウムよりも融点が高い材料であればよく、例えばニッケルまたは銅を含む金属層であってもよい。
第3の金属層43は、アルミニウムからなる金属層であり、第2の金属層42の間隙を充填するように形成されている。また、第3の金属層43は、ワイヤ配線6と同じ材料とすることによって、ワイヤ配線6を表面電極4に超音波接合したときの接合強度または信頼性の向上を実現するために形成されている。第3の金属層43は、第1の金属層41と同様、例えばスパッタ法によって成膜されている。
第3の金属層43の膜厚は、任意に設定可能であるが、表面電極4の表面を平滑にするために、0.5μm〜5μmであることが好ましい。すなわち、第3の金属層43の膜厚は、第2の金属層42の膜厚と同じであることが好ましい。
次に、半導体装置1の製造方法について説明する。
図2〜5は、半導体装置1の製造工程の一例を示す図である。以下では、特に表面電極4の製造方法に主眼を置いて説明する。
図2に示すように、半導体基板2に対してn型半導体層、p型半導体層、および絶縁膜3を形成することによって、ダイオードを作製する。なお、上述の通り、ダイオードに限らずMOSFETまたはIGBT等の半導体素子を作製してもよい。ダイオード、MOSFET、またはIGBTは、公知の方法を用いて作製することが可能である。
ダイオードを作製した後、半導体基板2とのオーミック接触を実現するために、半導体基板2の表面上にアルミニウムからなる第1の金属層41を形成する。
図3に示すように、第1の金属層41を形成した後、第1の金属層41上の一部であって第2の金属層42を形成しない箇所をマスキングし、アルミニウムよりも融点が高い金属層、例えばニッケルまたは銅を含む金属層からなる第2の金属層42を形成する。
図4に示すように、第1の金属層41および第2の金属層42を形成した後、第2の金属層42上に第3の金属層43が形成されないようにマスキングし、アルミニウムからなる第3の金属層43を形成する。
上記の図2〜4の工程を経て、表面電極4が形成される。なお、上記では、第2の金属層42を形成した後に第3の金属層43を形成する場合について説明したが、第3の金属層43を形成した後に第2の金属層42を形成してもよい。
図5に示すように、半導体基板2が所望の厚さとなるまで、半導体基板2の裏面を研削する。研削方法としては、砥石を用いて物理的に削る方法、酸を用いて化学的に削る方法、あるいはこれら2つの方法を組み合わせて削る方法がある。
半導体基板2を研削した後、半導体基板2の裏面上に裏面電極5を形成する。裏面電極5は、材料が異なる複数の金属、例えばチタン、ニッケル、金等を積層して形成される。また、裏面電極5は、蒸着法、スパッタ法、またはめっき法等を用いて形成される。
上記の図2〜5の工程を経て完成した半導体装置1に対して、裏面電極5と回路基板(図示せず)とをはんだを用いて接合し、その後、表面電極4とワイヤ配線6とを超音波接合する。そして、表面電極4および裏面電極5に対して電流を印加することによって、半導体装置1を動作させる。
表面電極4の最表面の金属層(ワイヤ配線6と接合する金属層)を、例えば貴金属薄層(例えば、特許文献1参照)、またはニッケルおよび銅のうちの少なくとも1つを含む金属めっき層(例えば、特許文献2参照)とした場合において、当該最表面の貴金属層にアルミニウムからなるワイヤ配線6を超音波接合すると、材質が異なる異種金属材料同士の接合となるため接合強度が弱くなり、また、半導体装置1の動作時の発熱が原因となって接合部における金属間化合物の成長が進行して半導体装置1の信頼性が低下するという問題がある。
一方、本実施の形態1では、表面電極4の最表面の金属層が、アルミニウムよりも融点が高い金属層(例えば、ニッケルまたは銅を含む金属層)である第2の金属層42と、ワイヤ配線6と材質が同じアルミニウムからなる第3の金属層43とで構成されている。従って、ワイヤ配線6と第3の金属層43とが同種金属材料同士の接合となるため接合強度が向上し、また、半導体装置1の動作時の発熱によって金属間化合物の成長が発生しないため半導体装置1の信頼性を向上させることができる。また、アルミニウムよりも融点が高い第2の金属層42を、アルミニウムからなる第1の金属層41上に形成することによって、半導体装置1の動作時の発熱が原因となって誘発されるアルミニウムのマイグレーションを抑制することができる。
以上のことから、本実施の形態1によれば、アルミニウムよりも融点が高い第2の金属層42を、アルミニウムからなる第1の金属層41上に形成することによって、半導体装置1の動作時の発熱が原因となって誘発されるマイグレーションによる、第1の金属層41におけるアルミニウムの変形または空洞の発生を抑制し、最終的には断線を防止することができる。また、ワイヤ配線6と超音波接合する表面電極の最表面の金属層にアルミニウムからなる第3の金属層43を設けることによって、接合強度が向上して半導体装置1の信頼性を向上させることができる。また、表面電極4を構成する第1の金属層41、第2の金属層42、および第3の金属層43に貴金属を用いていないため、半導体装置1を低コストで実現することができる。
<変形例>
次に、本実施の形態1による半導体装置1の変形例について説明する。
次に、本実施の形態1による半導体装置1の変形例について説明する。
図1では、平面視(ワイヤ配線6側から半導体装置1を見た方向)において、第2の金属層42の面積と、第3の金属層43の面積とが略同じである場合について示しているが、これに限るものではない。例えば、平面視において、第2の金属層42の面積が第3の金属層43の面積よりも大きくなるように形成してもよい。
図6は、変形例による半導体装置7の構成の一例を示す断面図である。
図6に示すように、平面視(ワイヤ配線6側から半導体装置7を見た方向)において、第2の金属層42の面積は、第3の金属層43の面積よりも大きい。その他の構成は、図1に示す半導体装置1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
アルミニウムからなる第3の金属層43は、表面電極4の表面におけるワイヤ配線6と超音波接合する箇所でその機能(接合強度の向上)を発揮する。従って、表面電極4の表面においてワイヤ配線6と接合しない箇所には第3の金属層43を形成せずに、第2の金属層42が第1の金属層41を覆うように形成することによって、第1の金属層41におけるマイグレーションをより効果的に抑制することができる。
<実施の形態2>
まず、本発明の実施の形態2による半導体装置の構成について説明する。
まず、本発明の実施の形態2による半導体装置の構成について説明する。
図7は、本実施の形態2による半導体装置8の構成の一例を示す断面図である。
図7に示すように、半導体装置8の表面電極4は、第4の金属層44および第5の金属層45で構成されていることを特徴とする。その他の構成は、実施の形態1による半導体装置1(図1参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。以下では、特に実施の形態1との差異、すなわち表面電極4を構成する第4の金属層44および第5の金属層45に主眼を置いて詳細に説明する。
第4の金属層44は、アルミニウムからなる金属層であり、半導体基板2と表面電極4との間でオーミック接触を実現するために設けられている。また、第4の金属層44には凹部が形成されており、当該凹部は、膜厚が厚い部分と薄い部分とで構成されている。第1の金属層41は、例えばスパッタ法によって成膜されている。なお、第4の金属層44は、実施の形態1(図1参照)における第1の金属層41および第3の金属層43を一体に形成した金属層に対応している。
第4の金属層44の膜厚は、任意に設定可能であるが、膜厚が厚い部分の膜厚は1μm〜10μm、膜厚が薄い部分の膜厚は、膜厚が厚い部分よりも0.5μm〜5μm薄くなるように形成することが好ましい。ここで、膜厚が薄い部分の膜厚が0.5μmよりも薄い場合は、ワイヤ配線6を超音波接合したときに、半導体基板2に損傷を与える可能性がある。また、膜厚が厚い部分の膜厚が10μmよりも厚い場合は、表面電極4と半導体基板2との熱膨張係数差によって半導体装置1に付加される応力が大きくなり、半導体装置1の特性の変動に影響を与える可能性がある。
第5の金属層45は、アルミニウムよりも融点が高い材料からなる金属層であり、第4の金属層44の凹部を充填するように形成されている。第5の金属層45を形成することによって、ワイヤ配線6を介して表面電極4に電流が供給されたときに、電流の印加または温度ストレスに起因するアルミニウムのマイグレーションを抑制することが可能となる。従って、マイグレーションによってアルミニウムの変形または空洞が発生して、最終的には断線することを防止することができる。第5の金属層45は、例えばスパッタ法またはめっき法によって成膜されている。なお、第5の金属層45は、実施の形態1(図1参照)における第2の金属層42に対応している。
第5の金属層45の膜厚は、任意に設定可能であるが、アルミニウムのマイグレーションによるアルミニウムの変形または空洞の発生を抑制するために、0.5μm〜5μmであることが好ましい。ここで、第5の金属層45の膜厚が0.5μmよりも薄い場合は、アルミニウムのマイグレーションを抑制することができない可能性がある。また、第5の金属層45の膜厚が5μmよりも厚い場合は、表面電極4と半導体基板2との熱膨張係数差によって半導体装置1に付加される応力が大きくなり、半導体装置1の特性の変動に影響を与える可能性がある。
第5の金属層45の膜厚は、第4の金属層44の膜厚が厚い部分の膜厚と、第4の金属層44の膜厚が薄い部分の膜厚との差分と同じであることが好ましい。この場合、表面電極4の表面が平滑となり、ワイヤ配線6を表面電極4に超音波接合したときにワイヤ配線6と表面電極4との間に隙間が生じないため、接合強度を向上させることが可能となる。
なお、第5の金属層45は、アルミニウムよりも融点が高い材料であればよく、例えばニッケルまたは銅を含む金属層であってもよい。
次に、半導体装置8の製造方法について説明する。
図8〜11は、半導体装置8の製造工程の一例を示す図である。以下では、特に表面電極4の製造方法に主眼を置いて説明する。なお、以下では、半導体素子としてダイオードを作製する場合について説明するが、MOSFETまたはIGBT等の他の半導体素子であってもよい。
図8に示すように、ダイオードを作製した後、半導体基板2とのオーミック接触を実現するために、半導体基板2の表面上にアルミニウムからなる第4の金属層44を形成する。このとき、第4の金属層44の膜厚は、1μm〜10μmであることが好ましい。
図9に示すように、第4の金属層44を形成した後、第4の金属層44上の一部であってエッチングしない(削らない)箇所をマスキングし、エッチングにより凹部を形成する。このとき、第4の金属層44の膜厚が薄い部分の膜厚は、第4の金属層44の膜厚が厚い部分の膜厚(第4の金属層44のエッチングしない部分の膜厚)よりも0.5μm〜5μm薄くなるようにエッチングすることが好ましい。
図10に示すように、第4の金属層44に凹部を形成した後、凹部以外の第4の金属層44上に第5の金属層45が形成されないようにマスキングし、アルミニウムよりも融点が高い金属層、例えばニッケルまたは銅を含む金属層からなる第5の金属層45を、凹部を充填するように形成する。
図11に示すように、半導体基板2が所望の厚さとなるまで、半導体基板2の裏面を研削する。研削方法としては、砥石を用いて物理的に削る方法、酸を用いて化学的に削る方法、あるいはこれら2つの方法を組み合わせて削る方法がある。
半導体基板2を研削した後、半導体基板2の裏面上に裏面電極5を形成する。裏面電極5は、材料が異なる複数の金属、例えばチタン、ニッケル、金等を積層して形成される。また、裏面電極5は、蒸着法、スパッタ法、またはめっき法等を用いて形成される。
上記の図8〜11の工程を経て完成した半導体装置8に対して、裏面電極5と回路基板(図示せず)とをはんだを用いて接合し、その後、表面電極4とワイヤ配線6とを超音波接合する。そして、表面電極4および裏面電極5に対して電流を印加することによって、半導体装置8を動作させる。
以上のことから、本実施の形態2によれば、実施の形態1と比べて製造方法は異なるが完成した半導体装置1の構成は同等であるため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
次に、本実施の形態1による半導体装置8の変形例について説明する。
次に、本実施の形態1による半導体装置8の変形例について説明する。
図7では、平面視(ワイヤ配線6側から半導体装置8を見た方向)において、第4の金属層44の面積と、第5の金属層45の面積とが略同じである場合について示しているが、これに限るものではない。例えば、平面視において、第5の金属層45の面積が第4の金属層44の面積よりも大きくなるように形成してもよい。
図12は、変形例による半導体装置9の構成の一例を示す断面図である。
図12に示すように、平面視(ワイヤ配線6側から半導体装置9を見た方向)において、第5の金属層45の面積は、第4の金属層44の面積よりも大きい。その他の構成は、図7に示す半導体装置8と同様であるため、ここでは説明を省略する。
アルミニウムからなる第4の金属層44は、表面電極4の表面におけるワイヤ配線6と超音波接合する箇所でその機能(接合強度の向上)を発揮する。従って、表面電極4の表面においてワイヤ配線6と接合しない箇所には第4の金属層44を形成せずに、第5の金属層45が第4の金属層44を覆うように形成することによって、第4の金属層44におけるマイグレーションをより効果的に抑制することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 半導体装置、2 半導体基板、3 絶縁膜、4 表面電極、5 裏面電極、6 ワイヤ配線、7,8,9 半導体装置、41 第1の金属層、42 第2の金属層、43 第3の金属層、44 第4の金属層、45 第5の金属層。
Claims (13)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成されたアルミニウムからなる第1の金属層と、
前記第1の金属層上に間隙を有するパターンとして形成された、前記アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層と、
前記第1の金属層上であって前記第2の金属層の前記間隙を充填するように形成された、前記アルミニウムからなる第3の金属層と、
を備える、半導体装置。 - 前記アルミニウムからなり前記半導体装置に電流を供給するワイヤ配線が、前記第2の金属層および前記第3の金属層に接合されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2の金属層は、ニッケルまたは銅を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体装置。
- 平面視において、前記第2の金属層の面積は、前記第3の金属の面積よりも大きいことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第1の金属層および前記第3の金属層は、一体に形成されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- (a)半導体基板を準備する工程と、
(b)前記半導体基板上に凹部を設けるように、アルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、
(c)前記第1の金属層の前記凹部を充填するように、前記アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程と、
を備える、半導体装置の製造方法。 - 前記工程(c)の後、
前記アルミニウムからなり前記半導体装置に電流を供給するワイヤ配線が、前記第1の金属層および前記第2の金属層に対して超音波により接合されることを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記工程(c)において、
前記第2の金属層は、ニッケルまたは銅を含むことを特徴とする、請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法。 - 平面視において、前記工程(c)で形成された前記第2の金属層の面積は、前記工程(b)で形成された前記第1の金属層の面積よりも大きいことを特徴とする、請求項6から8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- (a)半導体基板を準備する工程と、
(b)前記半導体基板上にアルミニウムからなる第1の金属層を形成する工程と、
(c)前記第1の金属層上に間隙を有するパターンとして、前記アルミニウムよりも融点が高い材料からなる第2の金属層を形成する工程と、
(d)前記第1の金属層上であって前記第2の金属層の前記間隙を充填するように、前記アルミニウムからなる第3の金属層を形成する工程と、
を備える、半導体装置の製造方法。 - 前記工程(d)の後、
前記アルミニウムからなり前記半導体装置に電流を供給するワイヤ配線が、前記第2の金属層および前記第3の金属層に対して超音波により接合されることを特徴とする、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記工程(c)において、
前記第2の金属層は、ニッケルまたは銅を含むことを特徴とする、請求項10または11に記載の半導体装置の製造方法。 - 平面視において、前記工程(c)で形成される前記第2の金属層の面積は、前記工程(d)で形成される前記第3の金属層の面積よりも大きいことを特徴とする、請求項10から12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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