JP2017068640A - 車両間データ通信装置 - Google Patents

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藤田 博之
Hiroyuki Fujita
博之 藤田
広宣 刑部
Hironobu Osakabe
広宣 刑部
仙場 祐二
Yuji Senba
祐二 仙場
健一 山内
Kenichi Yamauchi
健一 山内
晋 山中
Susumu Yamanaka
晋 山中
靖彦 南
Yasuhiko Minami
靖彦 南
愼一 佐藤
Shinichi Sato
愼一 佐藤
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Abstract

【課題】1台の車両のみでは取得困難な情報の取得を可能とする。【解決手段】車両8−(1)〜車両8−(n)の各々には、車両間データ通信システムが搭載されている。車両8−(1)を送信元とするリクエストデータは、車両8−(1)に先行する車両8−(2)〜車両8−(n)の間でリレーされる。リクエストデータのリレーの終点である車両8−(n)において撮影された周囲の画像は、レスポンスデータとともに後続の車両8−(n−1)へ送信される。車両8−(n−1)において、レスポンスデータに応じて撮影された周囲の画像に、車両8−(n)から受信された画像が繋ぎ合わされる。繋ぎ合わせにより生成された画像は、レスポンスデータとともに後続の車両8−(n−2)へ送信される。車両8−(n−2)〜車両8−(2)において、同様の画像の撮影および画像の繋ぎ合わせが行われ、生成された画像が車両8−(1)へとリレーされる。【選択図】図4

Description

本発明はデータ通信装置に関する。
道路を走行する車両の運転手の間で意思疎通を行う手段として、「ウィンカー」と通称される方向指示器がある。運転手は方向指示器を点滅させることにより、車両の進行方向等を周囲の車両の運転手に伝達する。
方向指示器によって運転手の間で伝達できる情報は限られている。従って、方向指示器とは異なる手段で運転手間または車両間の情報伝達を行う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、車両の前方の状況をビデオカメラで撮影し、撮影した映像を車両の後部モニターに映し出して後続車両に提供するシステムが記載されている。
また、特許文献2には、車両に設けられた車載通信装置が、センサにより当該車両の近傍の道路状況についての異常状態を検出し、当該異常状態の内容および位置を示す異常検出情報を他の車両に送信するとともに、他の車両から異常検出情報を受信した場合、当該異常検出情報が示す異常状態の有無を確認し、確認した結果を示す異常確認情報を他の車両へ送信するシステムが記載されている。
特開2009−251933号公報 特開2010−049442号公報
車両間または車両の運転手間で伝達されると便利な情報は多岐にわたる。例えば、交通渋滞に巻き込まれた車両の運転手が、交通渋滞の長さやその原因を知るための情報を先行車両から得ることができれば便利である。また、信号待ちの車両の運転手が、後続の車両が減速せずに急接近してきていることに気付いた場合、後続の車両の運転手にブレーキングを促す手段があれば便利である。
上述の特許文献1に記載のシステムにおいては、先行車両から後続車両に伝達される情報が当該先行車両のすぐ前方の映像に限られている。また、上述の特許文献2に記載のシステムにおいては、先行車両と後続車両のような互いに近くを走行する車両間での情報伝達は想定されていない。上記の事情に鑑み、本発明は、1台の車両のみでは取得困難な情報の取得を可能とする技術を提供する。また、本発明は、近隣の車両間で柔軟性の高い情報交換を可能とする。
上記課題を解決するため、本発明は、自車両に関する自車両データを取得する自車両データ取得手段と、前記自車両の周囲の他車両から、前記他車両に関する他車両データを受信する受信手段と、前記他車両データを用いて、前記他車両に関する情報を含む新たな自車両データを生成する自車両データ生成手段とを備える車両間データ通信装置を提供する。
上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲を撮影して生成された画像データを含む前記自車両データを取得し、前記受信手段は、前記他車両の周囲を撮影して生成された画像データを含む前記他車両データを受信し、前記自車両データ生成手段は、前記自車両データに含まれる画像データが表す画像と前記他車両データに含まれる画像データが表す画像とを繋ぎ合わせた画像を表す画像データを含む前記新たな自車両データを生成する。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記自車両データを取得し、前記受信手段は、前記他車両の周囲の車両の前記他車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記他車両データを受信し、前記自車両データ生成手段は、前記自車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置と前記他車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置とに基づき前記自車両を含む複数の車両の位置関係を表す周囲データを含む前記新たな自車両データを生成する。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記自車両データ取得手段は、前記自車両の位置を示す位置データを含む前記自車両データを取得し、前記受信手段は、前記他車両と前記他車両の周囲の車両の位置関係を示す周囲データを含む前記他車両データを受信し、地図データを取得する地図データ取得手段と、前記自車両データに含まれる位置データと、前記他車両データに含まれる周囲データと、前記地図データとに基づき、前記自車両を含む複数の車両の各々の位置の表示を含む地図を表す新たな地図データを生成する地図データ生成手段とを備える。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記自車両データを取得し、整列配置され各々から前記自車両データ取得手段が取得した自車両データまたは前記自車両データ生成手段が生成した自車両データを示す音または電磁波を送信する複数の部材と、当該複数の部材の各々から音または電磁波が送信されるタイミングを制御することにより前記自車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置に向かい伝播する音または電磁波の強度を制御する送信制御手段とを有する送信手段を備える。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記送信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を発するスピーカであり、前記受信手段は可聴音または不可聴音を拾音するマイクを有する。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記受信手段は、整列配置され各々が音または電磁波を受信する複数の部材と、当該複数の部材の各々が受信する音または電磁波が示す信号を加算する加算手段と、前記周囲データが示す前記他車両の方向または位置に基づき前記加算手段が生成する信号の信号対雑音比が高まるように前記加算手段による複数の信号の加算における当該複数の信号の間のタイミングを制御する受信制御手段とを有する。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記送信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を発するスピーカであり、前記受信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を拾音するマイクである。
また、上記の車両間データ通信装置の一態様において、前記自車両データ取得手段は、前記送信手段により送信された音または電磁波の対象物における反射波を、前記受信手段により受信された音または電磁波から検出することにより前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を特定し、当該特定した方向または位置を示す周囲データを生成する。
本発明によれば、他車両から受信したデータを用いて自車両に関するデータが更新されるため、1台の車両のみでは取得困難な情報が取得される。
本発明の第1実施形態にかかる車両間データ通信システムが搭載された車両の外観を示した図。 本発明の第1実施形態にかかる車両間データ通信システムの構成を示した図。 本発明の第1実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画面を例示した図。 本発明の第1実施形態にかかる複数の車両間データ通信システムが連係して画像データの生成を行う動作を示した図。 本発明の第1実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画面を例示した図。 本発明の第1実施形態にかかるコントロールユニットの構成を示した図。 本発明の第2実施形態にかかる車両間データ通信システムが搭載された車両の外観を示した図。 本発明の第2実施形態にかかるアレイユニットの外観を示した図。 本発明の第2実施形態にかかるスピーカアレイの構成を示した図。 本発明の第2実施形態にかかるマイクアレイの構成を示した図。 本発明の第2実施形態にかかる車両間データ通信システムの構成を示した図。 本発明の第2実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画面を例示した図。 本発明の第2実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画像を例示した図。 本発明の第2実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画面を例示した図。 本発明の第2実施形態にかかるタッチディスプレイに表示される画面を例示した図。 本発明の第2実施形態にかかるコントロールユニットの構成を示した図。 本発明の第2実施形態にかかる周囲データ生成部が周囲データを生成する様子を示した図。 本発明の第2実施形態にかかる周囲データ生成部が周囲データを生成する様子を示した図。
[第1実施形態]
以下に本発明の一実施形態にかかる車両間データ通信システム1を説明する。車両間データ通信システム1は道路を走行する(または道路に停車している)複数の車両の各々に搭載される。各々異なる車両に搭載された複数の車両間データ通信システム1は連係して、複数の車両の各々において撮影された画像を繋ぎ合わせた画像(以下、「バードビュー画像」という)を生成する。以下の説明において、説明対象の車両間データ通信システム1が搭載されている車両8を「自車両8」と呼び、自車両8とは異なる車両8を「他車両8」と呼んで、それらを区別する。
図1は、車両間データ通信システム1が搭載された自車両8の外観を模式的に示した図である。車両間データ通信システム1は、自車両8の周囲を撮影する4台のカメラ、すなわち、自車両8の車体の前後左右の各々に配置されているカメラ11F、カメラ11B、カメラ11L、カメラ11Rを備える。以下、これら4台のカメラを「カメラ11」と総称する。図1の4本の矢印は、カメラ11の各々のレンズの光軸の方向を示している。
図2は、車両間データ通信システム1の構成の概要を示した図である。車両間データ通信システム1は、上述した4台のカメラ11と、他車両8に搭載された車両間データ通信システム1との間でデータの送受信を行う車両間データ通信装置12を備える。
車両間データ通信装置12は、データの送受信およびそれらに伴う各種処理(バードビュー画像の生成等)を制御するコントロールユニット121と、無線によりデータの送受信を行う無線通信ユニット122と、タッチディスプレイ123を備える。無線通信ユニット122は、各種データを送信する送信部1221と、各種データを受信する受信部1222を備える。タッチディスプレイ123は、自車両8の運転手に対する各種情報の表示を行うディスプレイ1231と、自車両8の運転手の各種操作を受け付けるタッチパネル1232を備える。
続いて、複数の車両の各々に搭載された車両間データ通信システム1が連係してバードビュー画像を生成する手順を説明する。その後、バードビュー画像の生成の処理を制御するコントロールユニット121の構成を説明する。
図3は、タッチディスプレイ123にデフォルトで表示される画面(以下、「ホーム画面」という)を例示した図である。ホーム画面には、自車両8の運転手が現在位置より前方の区間または後方の区間の状況を表すバードビュー画像の表示を指示するためのボタンが表示される。例えば、ホーム画面に表示される「前方(100台)」ボタンは、自車両8に先行する100台の他車両8の各々において撮影された画像を繋ぎ合わせて生成されるバードビュー画像の表示を指示するためのボタンである。
図4は、或る車両8の運転手がホーム画面に表示される「前方(100台)」ボタンに指で触れる操作(以下、「タッチする」という)を行った場合に、当該車両8および当該車両8に先行する車両8に搭載されている車両間データ通信システム1が連係してバードビュー画像の生成を行うために行う動作を示した図である。
図4において、「前方(100台)」ボタンのタッチが行われた車両8は車両8−(1)である。また、図4において、車両8−(2)〜8−(n)(ただし、「n」は2≦n≦101の自然数)は車両8−(1)に先行する車両8である。
図4は、車両8−(n−1)と車両8−(n)が事故を起こし、そのため交通渋滞が生じている状態を例示している。車両8−(1)は事故現場から離れており、車両8−(1)の運転手には交通渋滞の原因が分からない。このような状況下で、車両8−(1)の運転手が前方の状況を知るために、「前方(100台)」ボタンをタッチした場合が想定されている。
車両8−(1)において「前方(100台)」ボタンがタッチされると、車両8−(1)の車両間データ通信装置12は車両8−(1)のカメラ11Fに撮影を指示し、撮影された画像に含まれる車両8−(2)のプレートナンバーを既知の画像解析により特定する。続いて、車両8−(1)の車両間データ通信装置12は、例えば「Request,(車両8−(1)のプレートナンバー),(車両8−(2)のプレートナンバー),100」というフォーマットのリクエストデータを生成し、ブロードキャスト送信する。
リクエストデータに含まれる「Request」は、このデータがリクエストデータであることを示す。リクエストデータに含まれるプレートナンバーの列は、リクエストデータをリレーした車両8と次のリレー先の車両8を、リクエストデータをリレーする順に識別する情報である。また、リクエストデータの末尾に含まれる数値(この場合、初期値が「100」)は、リクエストデータが車両間でリレーされる際に1ずつ減少されていくカウンタである。カウンタが「1」であるリクエストデータを受信する車両8がリクエストデータのリレーの終点となる。
車両8−(1)の車両間データ通信装置12からブロードキャスト送信されたリクエストデータは車両8−(1)の周囲の複数の車両8の車両間データ通信装置12により受信されるが、リクエストデータに含まれる最後のプレートナンバーにより識別される車両8−(2)の車両間データ通信装置12のみがこのリクエストデータに応じた処理を行う。
車両8−(2)の車両間データ通信装置12は、リクエストデータに応じて、車両8−(2)のカメラ11Fに撮影を指示し、撮影された画像に含まれる車両8−(3)のプレートナンバーを既知の画像解析により特定する。続いて、車両8−(2)の車両間データ通信装置12は、車両8−(1)から受信したリクエストデータに車両8−(3)のプレートナンバーを追加するとともに、カウンタを1だけ減少させる。その結果、リクエストデータは、「Request,(車両8−(1)のプレートナンバー),(車両8−(2)のプレートナンバー),(車両8−(3)のプレートナンバー),99」となる。
車両8−(2)の車両間データ通信装置12は、上記のように更新したリクエストデータをブロードキャスト送信する。車両8−(2)の車両間データ通信装置12からブロードキャスト送信されたリクエストデータは、車両8−(2)の周囲の複数の車両8の車両間データ通信装置12により受信されるが、リクエストデータに含まれる最後のプレートナンバーにより識別される車両8−(3)の車両間データ通信装置12のみがこのリクエストデータに応じて、上述した車両8−(2)の車両間データ通信装置12が行った処理と同様の処理を行う。
その後、車両8−(4)〜車両8−(n−1)の各々に搭載された車両間データ通信装置12が、上述した車両8−(2)と車両8−(3)の車両間データ通信装置12が行った処理と同様の処理を順次行う。その結果、リクエストデータが車両8−(n)の車両間データ通信装置12により受信される。車両8−(n)の車両間データ通信装置12が受信するリクエストデータは、「Request,(車両8−(1)のプレートナンバー),(車両8−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両8−(n)のプレートナンバー),(102−n)」である。
車両8−(n)が車両8−(1)に先行する100台目の車両(すなわち、n=101)であれば、車両8−(n)の車両間データ通信装置12が受信するリクエストデータに含まれるカウンタは「1」となる。従って、車両8−(n)の車両間データ通信装置12は自装置がリクエストデータのリレーの終点であると判定する。
また、図4の例においては車両8−(n)は事故により停車しているため、車両8−(n)の周囲に先行車両はない。従って、車両8−(n)が車両8−(1)に先行する100台目よりも車両8−(1)に近い車両(すなわち、n<101)であっても、車両8−(n)の車両間データ通信装置12はリクエストデータに応じてカメラ11Fにより撮影された画像を解析した際、先行車両のプレートナンバーを特定することはできない。この場合も、車両8−(n)の車両間データ通信装置12は自装置がリクエストデータのリレーの終点であると判定する。
自装置がリクエストデータのリレーの終点であると判定した車両8−(n)の車両間データ通信装置12は、リクエストデータに応じて、車両8−(n)の4台のカメラ11に撮影を指示し、撮影された4つの画像を既知の画像合成技術により繋ぎ合わせて、車両8−(n)とその周囲を上方から俯瞰したバードビュー画像を表すバードビュー画像データを生成する。
なお、バードビュー画像データの生成においては、4台のカメラ11の各々で撮影された4つの画像の変形、それらの画像に含まれる特徴点の抽出、抽出された特徴点のマッチングによる4つの画像の繋ぎ合わせ等の処理が行われる。
続いて、車両8−(n)の車両間データ通信装置12は、例えば「Response,(車両8−(1)のプレートナンバー),(車両8−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両8−(n−1)のプレートナンバー)」というフォーマットのレスポンスデータを生成し、ブロードキャスト送信する。
レスポンスデータに含まれる「Response」は、このデータがレスポンスデータであることを示す。レスポンスデータに含まれるプレートナンバーの列は、リクエストデータの送信元の車両8と、当該車両8に向けてレスポンスデータをリレーする車両8を、レスポンスデータをリレーする順に識別する情報である。
車両8−(n)の車両間データ通信装置12からブロードキャスト送信されたレスポンスデータは車両8−(n)の周囲の複数の車両8の車両間データ通信装置12により受信されるが、レスポンスデータに含まれる最後のプレートナンバーにより識別される車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12のみがこのレスポンスデータに応じた処理を行う。
車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12は、レスポンスデータに応じて、車両8−(n)の車両間データ通信装置12との間でブロードキャストに応答する既知の方法で通信接続を確立し、車両8−(n)の車両間データ通信装置12により生成されたバードビュー画像データを受信する。また、車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12は、車両8−(n−1)の4台のカメラ11に撮影を指示し、撮影された4つの画像を既知の画像合成技術により繋ぎ合わせて、車両8−(n−1)とその周囲を上方から俯瞰したバードビュー画像を表すバードビュー画像データを生成する。
続いて、車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12は、自装置において生成したバードビュー画像データが表す画像に対し、車両8−(n)の車両間データ通信装置12から受信したバードビュー画像データが表す画像を既知の画像合成技術により繋ぎ合わせることにより、車両8−(n−1)および車両8−(n)とその周辺を上方から俯瞰したバードビュー画像を表す新たなバードビュー画像データを生成する。換言すれば、車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12は、自装置の搭載されている車両8−(n−1)とその周辺の状況を表すバードビュー画像データを、より広い周囲の状況を表すように更新する。
続いて、車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12は、「Response,(車両8−(1)のプレートナンバー),(車両8−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両8−(n−2)のプレートナンバー)」というレスポンスデータを生成し、ブロードキャスト送信する。
車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12からブロードキャスト送信されたレスポンスデータは車両8−(n−1)の周囲の複数の車両8の車両間データ通信装置12により受信されるが、レスポンスデータに含まれる最後のプレートナンバーにより識別される車両8−(n−2)の車両間データ通信装置12のみがこのレスポンスデータに応じて、上述した車両8−(n−1)の車両間データ通信装置12が行った処理と同様の処理を行う。
その後、車両8−(n−3)〜車両8−(2)の各々に搭載された車両間データ通信装置12が、上述した車両8−(n−1)と車両8−(n−2)の車両間データ通信装置12が行った処理と同様の処理を順次行う。その結果、車両8−(1)の車両間データ通信装置12により、まず「Response,(車両8−(1)のプレートナンバー)」というレスポンスデータが受信される。続いて、車両8−(1)の車両間データ通信装置12は、レスポンスデータの送信元である車両8−(2)の車両間データ通信装置12との間で通信接続を確立し、車両8−(2)からバードビュー画像データを受信する。当該バードビュー画像データは、車両8−(2)〜車両8(n)とその周辺を上方から俯瞰したバードビュー画像を表す。
また、車両8−(1)の車両間データ通信装置12は、車両8−(1)の4台のカメラ11に撮影を指示し、撮影された4つの画像を既知の画像合成技術により繋ぎ合わせて、車両8−(1)とその周囲を上方から俯瞰したバードビュー画像を表すバードビュー画像データを生成する。
続いて、車両8−(1)の車両間データ通信装置12は、自装置において生成したバードビュー画像データが表す画像に対し、車両8−(2)の車両間データ通信装置12から受信したバードビュー画像データが表す画像を既知の画像合成技術により繋ぎ合わせることにより、車両8−(1)〜車両8−(n)とその周辺を上方から俯瞰したバードビュー画像を表す新たなバードビュー画像データを生成する。
車両8−(1)の車両間データ通信装置12は、上記のように生成したバードビュー画像データが表すバードビュー画像をタッチディスプレイ123に表示する。図5は、タッチディスプレイ123に表示されるバードビュー画像の表示画面(以下、「バードビュー画面」という)を例示した図である。
バードビュー画面には、事故を起こした車両8−(n)および車両8−(n−1)と、それらの周辺を俯瞰したバードビュー画像が表示される。また、バードビュー画面には、例えばカメラ11の画角等に基づき画像の合成時に特定された、車両8−(1)からの距離を示すルーラが表示される。車両8−(1)の運転手はバードビュー画面に対しスクロール操作を行って、表示されていない部分を表示させたり、ピンチアウト操作やピンチイン操作を行って、表示を拡大または縮小させたりすることができる。
以上が、複数の車両の各々に搭載された車両間データ通信システム1が連係してバードビュー画像を生成する手順の説明である。続いて、上述したバードビュー画像の生成の処理を制御するコントロールユニット121の構成を説明する。
図6は、コントロールユニット121の構成の概要を示した図である。以下に図6に示されるコントロールユニット121の構成部を説明する。なお、図6に示されるコントロールユニット121の構成は、汎用のコンピュータが本実施形態にかかるプログラムに従った処理を実行することにより実現されてもよいし、専用の集積回路等により実現されてもよい。また、図6に示される矢印はデータの受け渡しを示す。ただし、図が煩雑にならないように、例えば記憶部1211に対するデータの一時的な書き込みや、記憶部1211に一時的に記憶されているデータの読み出し等を示す矢印は省略している。
記憶部1211は各種データを記憶する。記憶部1211には自車両識別データが記憶されている。自車両識別データは、自車両8のプレートナンバーを示すデータである。また、記憶部1211はコントロールユニット121の構成部により生成される各種データを一時的に記憶する。
自車両画像データ取得部1212は、自車両8の4台のカメラ11により撮影された画像を表す自車両画像データを取得する。自車両識別データ取得部1213は、自車両識別データを記憶部1211から読み出すことにより取得する。自車両画像データ取得部1212と自車両識別データ取得部1213は自車両データ取得部1210に含まれる。
送信指示部1214は、リクエストデータ、レスポンスデータ、バードビュー画像データ等の各種データの送信を送信部1221に指示する。受信データ取得部1215は、他車両8の車両間データ通信システム1から送信され、自車両8の受信部1222が受信したリクエストデータ、レスポンスデータ、バードビュー画像データ等を取得する。
画像解析部1216は、カメラ11Fにより撮影された画像を解析し、自車両8のすぐ前の他車両8のプレートナンバーを特定する。画像合成部1217は、4台のカメラ11により撮影された4つの画像を繋ぎ合わせたバードビュー画像を表すバードビュー画像データを生成する。当該バードビュー画像データは、自車両8の周囲の状態に関する自車両データの一例である。従って、画像合成部1217は、当該バードビュー画像データを生成する点において、自車両データ取得部1210に含まれる。
また、画像合成部1217は、生成したバードビュー画像に、受信データ取得部1215が取得したバードビュー画像データが表すバードビュー画像を繋ぎ合わせて、新たなバードビュー画像データを生成する。受信部1222により他車両8の車両間データ通信システム1から受信され、受信データ取得部1215が取得したバードビュー画像データは、他車両8の周囲の状態に関する他車両データの一例である。画像合成部1217は、自車両8の4台のカメラ11により撮影された4つの画像から生成したバードビュー画像データ(自車両データの一例)を、他車両8から受信したバードビュー画像データ(他車両データの一例)を用いて更新し、新たなバードビュー画像データ(新たな自車両データの一例)を生成する自車両データ生成部の一例である。
画像データ生成部1218は、ホーム画面およびバードビュー画面の画像データを生成し、ディスプレイ1231に出力する。操作データ取得部1219は、タッチパネル1232に対し行われた操作の内容を示す操作データを生成する。
上述した車両間データ通信システム1によれば、自車両8の運転手は、自車両8が走行する道路上の離れた場所や、現在位置から当該離れた場所に至る区間の状況を知ることができる。
[第2実施形態]
以下に本発明の一実施形態にかかる車両間データ通信システム2を説明する。車両間データ通信システム2は道路を走行する(または道路に停車している)複数の車両の各々に搭載され、互いに近くを走行する車両(または近くに停車している車両)の間で各種データの送受信を行うシステムである。
図7は、車両間データ通信システム2が搭載された車両9の外観を模式的に示した図である。以下の説明において、説明対象の車両間データ通信システム2が搭載されている車両9を「自車両9」と呼び、自車両9とは異なる車両9を「他車両9」と呼んで、それらを区別する。車両間データ通信システム2(図11に図示)は、自車両9の周囲の他車両9の位置を特定するレーダ(図11のレーダ21)を備える。自車両9の車体の左前、右前、左後、右後には、レーダの構成部であるアンテナ211LF、アンテナ211RF、アンテナ211LB、アンテナ211RB(以下、これらを「アンテナ211」と総称する)が配置されている。
また、車両間データ通信システム2は、自車両9の周囲の他車両9に搭載された車両間データ通信システム2との間で各種データの送受信を行う車両間データ通信装置(図11の車両間データ通信装置24)を備える。車両9の車体の前面及び背面には、車両間データ通信装置の構成部であるアレイユニット242F、アレイユニット242B(以下、これらを「アレイユニット242」と総称する)が配置されている。
図8は、アレイユニット242の外観を模式的に示した図である。アレイユニット242はスピーカアレイ2421とマイクアレイ2422を備える。スピーカアレイ2421は整列配置された複数のスピーカ24214を有し、特定の方向または位置に向かう指向性の高い音(可聴音と不可聴音、もしくはそれらのいずれか一方)を発することができる。車両間データ通信システム2において、スピーカアレイ2421は音により各種データを送信する送信装置としての役割を果たす。
図9は、スピーカアレイ2421の構成の概要を示した図である。スピーカアレイ2421は、送信対象のデジタルデータを音響信号に変調する変調部24211と、複数のスピーカ24214の各々に対応した遅延回路24212と、指定された方向または位置に向かい高い強度の音響信号が伝播するように複数の遅延回路24212の各々の遅延時間を算出し遅延回路24212に設定する送信制御部24213と、対応する遅延回路24212から出力される音響信号に従い発音を行う整列配置された複数のスピーカ24214を備える。送信制御部24213による遅延時間の算出方法は既知であるため説明を省略する。
図8のマイクアレイ2422は整列配置された複数のマイク24221を有し、特定の方向または位置から発せられた音(可聴音と不可聴音、もしくはそれらのいずれか一方)を高いS/N比で拾うことができる。車両間データ通信システム2において、マイクアレイ2422は音により各種データを受信する受信装置としての役割を果たす。
図10は、マイクアレイ2422の構成の概要を示した図である。マイクアレイ2422は、整列配置された複数のマイク24221と、複数のマイク24221の各々に対応した遅延回路24222と、指定された方向または位置から発せられ、複数のマイク24221の各々により拾音された音響信号が加算されたときに加算後の音響信号のSN比(信号対雑音比)が高まるように複数の遅延回路24222の各々の遅延時間を算出し遅延回路24222に設定する受信制御部24223と、複数の遅延回路24222から出力される音響信号を加算する加算部24224と、加算部24224から出力される音響信号をデジタルデータに復調する復調部24225を備える。受信制御部24223による遅延時間の算出方法は既知であるため説明を省略する。
図11は、車両間データ通信システム2の構成の概要を示した図である。車両間データ通信システム2は、自車両9の周囲の他車両9の位置(自車両9の位置を基準とする位置)を特定するレーダ21と、自車両9の位置(緯度経度)を特定するGNSSユニット(Global Navigation Satellite System)22と、自車両9において運転手が行う操作を検知するセンサの集まりであるセンサ群23と、自車両9の周囲の他車両9に搭載された車両間データ通信システム2との間でデータの送受信を行う車両間データ通信装置24を備える。
レーダ21は既述のアンテナ211を備え、アンテナ211により送信される電磁波と受信される電磁波の反射波の時間差や減衰率等に基づき、自車両9の周囲の他車両9の、自車両9の位置を基準とする相対的な位置を特定する。レーダ21はミリ波帯の電磁波を用いる。
GNSSユニット22は、複数の人工衛星の各々から発信されたデータを受信し、それらのデータの到達時刻のずれ等に基づき、自装置の地上における位置を特定する。
センサ群23は、自車両9の運転手により行われるハンドル操作、ブレーキ操作、アクセル操作の各々を検知するセンサを含んでいる。
車両間データ通信装置24は、データの送受信およびそれらに伴う車両間データ通信システム2の各種処理を制御するコントロールユニット241と、音によりデータの送受信を行う既述のアレイユニット242と、タッチディスプレイ243を備える。タッチディスプレイ243は、自車両9の運転手に対する各種情報の表示を行うディスプレイ2431と、自車両9の運転手の各種操作を受け付けるタッチパネル2432を備える。
続いて、車両間データ通信システム2により自車両9の運転手に対し提供される情報を説明する。その後、当該情報の提供のための各種処理を行うコントロールユニット241の構成を説明する。
図12は、タッチディスプレイ243にデフォルトで表示される画面(以下、「ホーム画面」という)を例示した図である。ホーム画面には、自車両9および自車両9の周囲の他車両9に関する各種情報が表示される領域Aと、自車両9の運転手が操作を行うためのボタンが表示される領域B1および領域B2が設けられている。
領域Aの中央に示される斜線が付された矩形は自車両9を示し、その他の矩形は各々、自車両9の周囲の他車両9を示す。領域Aに示される矩形の位置関係は、レーダ21により測定された位置に基づき、概ね実際の車両の位置関係に対応している。以下、領域Aに示される矩形を「車両アイコン」という。
車両アイコンの各々には矢印が付されている。これらの矢印の方向および長さは、レーダ21により測定された車両の位置の経時変化に基づき特定された、車両の走行方向および走行速度を各々示す。
枠線が太線である車両アイコンは、自車両9に搭載されている車両間データ通信装置24とデータ通信が可能な車両間データ通信装置24を搭載している他車両9(以下、「通信可能車両9」という)を示す。
自車両9の車両間データ通信装置24は、新たな通信可能車両9が現れた場合、自車両9の車種等の属性を示す自車両属性データを当該通信可能車両9の車両間データ通信装置24に送信する。また、自車両9の車両間データ通信装置24は、自車両9の運転手によりハンドル操作等が行われた場合、自車両9のセンサ群23により検出された操作の内容を示す自車両操作データを通信可能車両9の車両間データ通信装置24に送信する。
自車両9の車両間データ通信装置24は、通信可能車両9から送信されてくる他車両属性データ(通信可能車両9にとっての自車両属性データ)を用いて、ホーム画面において車種(例えば、トラック、バス、セダン、ワゴン、軽自動車等)に応じた車両アイコンを実際の車両の色に近い色で表示する。
また、自車両9の車両間データ通信装置24は、いずれかの通信可能車両9において運転手によりハンドル、ブレーキペダルまたはアクセルペダルが操作された場合、当該通信可能車両9から送信されてくる他車両操作データ(当該通信可能車両9にとっての自車両操作データ)を用いて、ホーム画面における当該通信可能車両9の車両アイコンの近くに、当該通信可能車両9において行われた操作の内容を文字等で表示する。図13は、それらの文字等を例示した図である。図13(A)〜(D)は各々、左にハンドルが切られたこと、右にハンドルが切られたこと、ブレーキペダルが踏まれたこと、アクセルペダルが踏まれたこと、を示す。これらの表示に含まれる矢印は、例えば、急ハンドル、急ブレーキ、または急加速が行われた場合は、赤字等で強調表示される。
図12の領域B1に表示されるボタンは、自車両9の運転手がいずれかの通信可能車両9の運転手に対しメッセージを送るためのボタンである。自車両9の運転手は、領域Aに示される通信可能車両9のいずれかの車両アイコンをタッチした後、領域B1のいずれかのボタンにタッチすることで、希望する通信可能車両の運転手に対し希望するメッセージを送ることができる。
図14は、自車両9のすぐ前の他車両9(図14の一番上方に示される車両)の運転手が後続車両である自車両9の車両アイコンにタッチし、領域B1の「ありがとう」ボタンをタッチした際に、自車両9のタッチディスプレイ243に表示されるホーム画面を例示した図である。この「ありがとう」というメッセージは、自車両9のすぐ前の他車両9の運転手の操作に応じて当該他車両9の車両間データ通信装置24から送信され、自車両9の車両間データ通信装置24により受信されたメッセージである。
図12の領域B2に表示されるボタンは、車両9の運転手が、例えば交通渋滞に巻き込まれたような場合に、車両9のすぐ前またはすぐ後の車両のみでなく、車両9に先行または後続する多数の車両の各々の位置関係を一覧したい場合に操作されるボタンである。例えば、領域B2に表示される「前方(20台)」ボタンは、車両9に先行する20台の車両の位置関係を示す画像の表示を指示するためのボタンである。
図15は、車両9の運転手により「前方(20台)」ボタンがタッチされた場合にタッチディスプレイ243に表示される画面(以下、「ロングビュー画面」という)を例示した図である。なお、ロングビュー画面に表示される画像の生成方法は後述する。図15に示されるロングビュー画面の領域Aには、ホーム画面に表示される車両アイコンより小さい多数の車両アイコンが表示されている。これらの車両アイコンのうち、塗りつぶされた車両アイコンが自車両9を示し、塗りつぶされていない車両アイコンは他車両9を示している。運転手は領域Aに対しスクロール操作を行って、表示されていない部分を表示させたり、ピンチアウト操作やピンチイン操作を行って、表示を拡大または縮小させたりすることができる。
ロングビュー画面の領域Aには、車両9からの距離を示すルーラが表示される。また、ロングビュー画面の領域Aにおいて、自車両9および他車両9を表す車両アイコンは地図上に表示される。従って、自車両9の運転手は、領域Aに表示される情報によって交通渋滞の始点となっている場所を確認することができる。
例えば、交通渋滞の始点となっている場所に大人気店の駐車場入口があれば、その大人気店の駐車場が空くのを待っている多数の他車両9が交通渋滞を招いていることが分かる。従って、自車両9の運転手はその大人気店に興味がない場合、車線を変更して交通渋滞から脱する等の対策を講じることができる。
以上が、車両間データ通信システム2により自車両9の運転手に提供される情報の説明である。続いて、上述した各種情報を自車両9の運転手に提供するための各種処理の制御を行うコントロールユニット241の構成を説明する。
図16は、コントロールユニット241の構成の概要を示した図である。以下に図16に示されるコントロールユニット241の構成部を説明する。なお、図16に示されるコントロールユニット241の構成は、汎用のコンピュータが本実施形態にかかるプログラムに従った処理を実行することにより実現されてもよいし、専用の集積回路等により実現されてもよい。また、図16に示される矢印はデータの受け渡しを示す。ただし、図が煩雑にならないように、例えば記憶部2411に対するデータの一時的な書き込みや、記憶部2411に一時的に記憶されているデータの読み出し等を示す矢印は省略している。
記憶部2411は各種データを記憶する。記憶部2411には自車両属性データと地図データが記憶されている。自車両属性データは、自車両9の車種、色、プレートナンバー等の属性を示すデータである。地図データは全国各地の地図を表すデータである。また、記憶部2411はコントロールユニット241の構成部により生成される各種データを一時的に記憶する。
周囲データ取得部2412は、レーダ21により検知された自車両9の周囲の他車両9の位置を示す周囲データをレーダ21から取得する。自車両位置データ取得部2413は、GNSSユニット22により特定された車両9の位置を示す自車両位置データをGNSSユニット22から取得する。
ベクトルデータ生成部2414は、周囲データが示す自車両9の周囲の他車両の位置の経時変化と、自車両位置データが示す自車両9の位置の経時変化に基づき、自車両9の周囲の他車両9の各々に関し走行速度および走行方向を示すベクトルデータを生成する。
通信可能車両特定部2415は、周囲データとベクトルデータに基づき、レーダ21により検知されている他車両9のうち通信可能車両9を特定する。通信可能車両特定部2415は、例えば、自車両9を基準とした相対的な位置がアレイユニット242による通信可能な領域内であり、かつ、自車両9との相対的な移動速度が閾値以下である他車両9を、通信可能車両9として特定する。
自車両操作データ取得部2416は、センサ群23により検知された自車両9の運転手によるハンドル操作、ブレーキ操作およびアクセル操作の内容を示す自車両操作データをセンサ群23から取得する。自車両属性データ取得部2417は、自車両属性データを記憶部2411から読み出すことにより取得する。
自車両位置データ、自車両操作データ、自車両属性データはいずれも、自車両の識別または状態、もしくは自車両の周囲の状態に関する自車両データである。自車両データを取得する自車両位置データ取得部2413、自車両操作データ取得部2416、自車両属性データ取得部2417は自車両データ取得部2410に含まれる。
自車両データは、特定のイベントの発生(例えば、新たな通信可能車両9の検出や自車両9の運転手による操作の検出等)をトリガとして、通信可能車両9の車両間データ通信装置24に対し送信される。送信指示部2418は、自車両データや、自車両9の運転手が通信可能車両9の運転手に送信するメッセージ等の各種データの送信をスピーカアレイ2421に指示する。
受信データ取得部2419は、通信可能車両9の車両間データ通信装置24から送信され、自車両9のマイクアレイ2422により受信されたデータを取得する。受信データ取得部2419が取得するデータには、通信可能車両9の属性等を示す他車両データ(通信可能車両9にとっての自車両データ)や、通信可能車両9の運転手からのメッセージ等が含まれる。
画像データ生成部3411は、周囲データ、ベクトルデータ、受信データ取得部2419により取得された各種データ等を用いて、ホーム画面およびロングビュー画面の画像データを生成し、ディスプレイ2431に出力する。操作データ取得部3412は、タッチパネル2432に対し行われた操作の内容を示す操作データを取得する。
周囲データ生成部3413、地図データ取得部3414、および地図データ生成部3415は、ロングビュー画面の領域Aに表示される画像(以下、「ロングビュー画像」という)を生成するための構成部である。
周囲データ生成部3413は、周囲データ取得部2412および受信データ取得部2419により取得されるデータを用いて、ロングビュー画像に表される自車両9および多数の他車両9の位置関係を示す周囲データを生成する。つまり、自車両9において表示されるロングビュー画面の生成に用いられる周囲データは、自車両9の周囲データ取得部2412により取得される周囲データに加え、自車両9に先行または後続する多数の他車両9の各々の周囲データ取得部2412により取得されるデータを用いて、これらの多数の車両9の周囲データ生成部3413の連係処理により生成される。
以下に、多数の車両9の周囲データ生成部3413が連係して周囲データを生成する手順を、自車両9の運転手が、図14のホーム画面の領域B2の「前方(20台)」ボタンをタッチした場合を例に説明する。以下の説明において、自車両9と自車両9に先行する多くの他車両9の各々を区別するために、自車両9を車両9−(1)と呼び、自車両9に先行する他車両9を、自車両9に近い順に、車両9−(2)、車両9−(3)、・・・のように呼ぶ。
車両9−(1)において「前方(20台)」ボタンがタッチされると、車両9−(1)の車両間データ通信装置24は車両9−(2)に対し、周囲データの送信を要求するリクエストデータを送信する。その際、車両9−(1)の車両間データ通信装置24はアレイユニット242Fのスピーカアレイ2421を用いて、周囲データが示す車両9−(2)のアレイユニット242Bのマイクアレイ2422に向けて音響信号の送信を行う。
リクエストデータは、例えば「Request,(車両9−(1)のプレートナンバー),20」というフォーマットに従う。リクエストデータに含まれる「Request」は、このデータがリクエストデータであることを示す。リクエストデータの「Request」の後には、自車両のプレートナンバーまたはプレートナンバーの列が含まれる。このプレートナンバーまたはプレートナンバーの列は、リクエストデータの送信元およびリクエストデータをリレーした車両9を識別する。また、リクエストデータの末尾に含まれる数値(この場合、初期値が「20」)は、リクエストデータが車両間でリレーされる際に1ずつ減少されていくカウンタである。カウンタが「1」であるリクエストデータを受信する車両9がリクエストデータのリレーの終点となる。
車両9−(2)の車両間データ通信装置24は、アレイユニット242Bのマイクアレイ2422により車両9−(1)から送信されたリクエストデータを受信すると、リクエストデータに車両9−(2)のプレートナンバーを追加するとともに、カウンタを1だけ減少させる。その結果、リクエストデータは「Request,(車両9−(1)のプレートナンバー),(車両9−(2)のプレートナンバー),19」となる。車両9−(2)の車両間データ通信装置24は、アレイユニット242Fのスピーカアレイ2421から、車両9−(3)のアレイユニット242Bのマイクアレイ2422に向けて、更新したリクエストデータを送信する。
同様に、車両9−(3)、車両9−(4),・・・,車両9−(20)の各々の車両間データ通信装置24が順次、更新したリクエストデータをリレーしていき、車両9−(21)の車両間データ通信装置24がリクエストデータを受け取る。車両9−(21)の車両間データ通信装置24が受信するリクエストデータは、「Request,(車両9−(1)のプレートナンバー),(車両9−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両9−(20)のプレートナンバー),1」となる。カウンタが「1」であるリクエストデータを受信した車両9−(21)の車両間データ通信装置24は、自装置がリクエストデータのリレーの終点であると判定する。
自装置がリクエストデータのリレーの終点であると判定した車両9−(21)の車両間データ通信装置24は、「Response,(車両9−(1)のプレートナンバー),(車両9−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両9−(20)のプレートナンバー)」というレスポンスデータを生成し、その時点で記憶している最新の周囲データ、例えば、その時点で周囲データ取得部2412にて取得した車両9−(21)にとって自車両9と周囲の他車両9との位置関係を示すデータをレスポンスデータとともに、アレイユニット242Bのスピーカアレイ2421から車両9−(20)のアレイユニット242Fのマイクアレイ2422に向けて送信する。
車両9−(20)の車両間データ通信装置24は、車両9−(21)の車両間データ通信装置24から送信されてくる周囲データとレスポンスデータをアレイユニット242Fのマイクアレイ2422により受信すると、周囲データ生成部3413により、受信した周囲データと、自装置において記憶している最新の周囲データ、すなわち、車両9−(20)にとって自車両9と周囲の他車両9との位置関係を示すデータと用いて、それら2つの周囲データが示す車両9(対向車線を走行する車両9は含まない)の位置関係を示す新たな周囲データを生成する。
図17は車両9−(20)の周囲データ生成部3413が2つの周囲データから新たな周囲データを生成する様子を示した図である。
図17(A)は車両9−(20)の車両間データ通信装置24が車両9−(21)の車両間データ通信装置24から受信した周囲データが示す車両9の位置関係である。図17(A)において、車両アイコンに付されている番号は車両9のプレートナンバーである。すなわち、車両9−(21)から車両9−(20)に送信される周囲データには、車両9−(21)のプレートナンバー(この場合、「12−34」)と、車両9−(20)のプレートナンバー(この場合、「67−19」)が伴っている。プレートナンバーが付されていない車両アイコンは、レーダ21により存在が認識されているが、プレートナンバーの取得がされていない車両9を示している。
車両9−(21)のプレートナンバー「12−34」は、車両9−(21)の記憶部2411に記憶されている自車両属性データに含まれるプレートナンバーである。車両9−(20)のプレートナンバー「67−19」は、車両9−(21)の車両間データ通信装置24が受信したリクエストデータに含まれていた最後のプレートナンバーである。
図17(B)は車両9−(20)の車両間データ通信装置24に記憶されている最新の周囲データが示す車両9の位置関係である。車両9−(20)の車両間データ通信装置24に記憶されている周囲データには、車両9−(20)のプレートナンバー(この場合、「67−19」)と、車両9−(19)のプレートナンバー(この場合、「77−45」)が伴っている。
車両9−(20)のプレートナンバー「67−19」は、車両9−(20)の記憶部2411に記憶されている自車両属性データに含まれるプレートナンバーである。車両9−(19)のプレートナンバー「77−45」は、車両9−(20)の車両間データ通信装置24が受信したリクエストデータに含まれていた最後のプレートナンバーである。
車両9−(20)の周囲データ生成部3413は、図17(A)および図17(B)の2つの周囲データに示される車両9のうち自車両9(この場合、プレートナンバー「67−19」で識別される車両9)が一致するように、2つの周囲データを統合した新たな周囲データを生成する。換言すれば、車両9−(20)の周囲データ生成部3413は、車両9−(20)とその周囲の車両9の位置関係を示す周囲データ(自車両データの一例)を、車両9−(21)とその周囲の車両9の位置関係を示す周囲データ(他車両データの一例)を用いて、より広い周囲の他車両9との位置関係を示すように更新する。
図17(C)は車両9−(20)の車両間データ通信装置24において新たに生成される周囲データが示す車両の位置関係である。図17(C)に示されるように、車両9−(20)において生成される周囲データには、車両9−(20)の周囲データ取得部2412が取得できない車両9−(21)の周囲の車両9の情報(図17(C)にあって、図17(B)に無い情報。車両9−(21)の前方の車両位置情報等)が加わっている。
車両9−(20)の車両間データ通信装置24は、「Response,(車両9−(1)のプレートナンバー),(車両9−(2)のプレートナンバー),・・・,(車両9−(19)のプレートナンバー)」というレスポンスデータを生成し、新たに生成した図17(C)の位置関係を示す周囲データとレスポンスデータを、アレイユニット242Bのスピーカアレイ2421から車両9−(19)のアレイユニット242Fのマイクアレイ2422に向けて送信する。
車両9−(19)の車両間データ通信装置24は、車両9−(20)から受信した周囲データと、自装置において記憶している最新の周囲データと用いて、上述した車両9−(20)の車両間データ通信装置24において行われる方法と同様の方法により、新たな周囲データを生成する。
図18は車両9−(19)の周囲データ生成部3413が2つの周囲データから新たな周囲データを生成する様子を示した図である。図18(A)は車両9−(19)の車両間データ通信装置24が車両9−(20)の車両間データ通信装置24から受信した周囲データが示す車両9の位置関係である。すなわち、図18(A)は図17(C)と同一である。図18(B)は車両9−(19)の車両間データ通信装置24に記憶されている最新の周囲データが示す車両9の位置関係である。図18(C)は車両9−(19)の車両間データ通信装置24において新たに生成される周囲データが示す車両9の位置関係である。
同様に、車両9−(18)、車両9−(17),・・・,車両9−(2)の各々の車両間データ通信装置24が順次、新たな周囲データを生成し、生成した周囲データを更新したレスポンスデータと共にリレーしてゆく。その結果、リクエストデータの送信元の車両9−(1)の車両間データ通信装置24が車両9−(2)の車両間データ通信装置24から、「Response,(車両9−(1)のプレートナンバー)」というレスポンスデータと、車両9−(2)の車両間データ通信装置24により生成された周囲データを受信する。車両9−(1)の車両間データ通信装置24は、受信したレスポンスポンスデータに含まれるプレートナンバーにより、そのレスポンスデータが自装置から発せられたリクエストデータに対する応答として送信されてきたレスポンスデータであると判定する。
車両9−(1)の車両間データ通信装置24が車両9−(2)の車両間データ通信装置24から受信する周囲データは、車両9−(1)〜車両9−(20)およびそれらの車両9の周囲の車両9(対向車線の車両9を除く)の位置関係を示す。
以上が、多数の車両9の周囲データ生成部3413が連係して周囲データを生成する手順の説明である。
上記のように生成され、車両9−(1)の車両間データ通信装置24により受信された周囲データは、車両9−(1)の車両間データ通信装置24において、地図データと合成される。車両9−(1)の車両間データ通信装置24は、地図データ取得部3414により、記憶部2411に記憶されている地図データのうち、自車両位置データが示す位置の周辺地域に応じた地図データを読み出す。続いて、車両9−(1)の車両間データ通信装置24は、地図データ生成部3415により、記憶部2411から読み出した地図データが表す地図の上に、車両9−(2)から受信した周囲データが示す自車両9および多数の他車両9の位置関係を車両アイコンで示した新たな地図を表す地図データを生成する。このように生成された新たな地図データが表す地図が、図15に示すようにロングビュー画面の領域Aに表示される。
上述した車両間データ通信システム2によれば、自車両9の運転手は周囲を走行する他車両9の操作状態等の各種情報を知ることができる。また、自車両9の運転手は、周囲を走行する他車両9の運転手とメッセージのやりとりを行うことができる。また、自車両9の運転手は、離れた位置に停止している、もしくは離れた位置を走行している先行または後続の他車両9に関する情報を得ることができる。
[変形例]
以下に上述した実施形態の変形例を説明する。なお、以下の変形例の2以上が組み合わされてもよい。
(1)上述した第2実施形態において、アレイユニット242は音によりデータの送受信を行う。これに代えて、アレイユニット242が電磁波によりデータの送受信を行う構成としてもよい。
(2)上述した第2実施形態において、車両間データ通信システム2はアレイユニット242とは別にアンテナ211を備える。これに代えて、アレイユニット242をアンテナ211として用いる構成としてもよい。この変形例において、レーダ21は、例えばスピーカアレイ2421により対象物を探索するための音響信号を、指向性の強い方向を連続的に変化させながら送信し、マイクアレイ2422により受信した音響信号に含まれる反射信号のタイミングや強度等に基づき、対象物の存在およびその位置を特定する。アレイユニット242が音に代えて電磁波を送受信する場合(上述した変形例(1))においても同様に、アレイユニット242をアンテナ211として用いる構成としてもよい。
(3)異なる車両に搭載された車両間データ通信システム1または車両間データ通信システム2の間で送受信されるデータの内容は、上述した第1実施形態または第2実施形態において説明したデータの内容に限られない。例えば、車両間データ通信システム2が車内に配置されたスピーカとマイクを備え、車内のマイクが拾った音声を表す音声データを運転手が指定した通信可能車両の車両間データ通信装置24にスピーカアレイ2421を用いて送信するとともに、いずれかの通信可能車両から送信されてきた音響信号をマイクアレイ2422により受信し、当該音響信号が示す音声データが表す音声を車内のスピーカにより発音する構成としてもよい。この場合、自車両9の運転手は周囲の他車両9のいずれかを選択して、選択した他車両9の運転手と会話を行うことができる。
(4)上述した第1実施形態または第2実施形態において、複数の車両8の車両間データ通信装置12または複数の車両9の車両間データ通信装置24の間でリレーされるレスポンスデータは、レスポンスデータを中継する車両間データ通信装置12または車両間データ通信装置24において更新される。これに代えて、レスポンスデータを中継する車両間データ通信装置12または車両間データ通信装置24は、リレー元の車両間データ通信装置12または車両間データ通信装置24から受信したレスポンスデータを更新せずにリレー先の車両間データ通信装置12または車両間データ通信装置24に送信してもよい。
(5)上述した第1実施形態において、レスポンスデータをリレーする車両8の車両間データ通信装置12は自車両8において撮影された4つの画像を繋ぎ合わせた画像を表す画像データを生成した後、当該画像データを、他車両8から受信した画像データが表すバードビュー画像と繋ぎ合わされた新たなバードビュー画像を表すように更新する。その後、車両間データ通信装置12は、更新した画像データを次の他車両8の車両間データ通信装置12へとリレーする。これに代えて、レスポンスデータをリレーする車両8の車両間データ通信装置12が、自装置において生成した画像データに変更を加えることなく、他車両8の車両間データ通信装置12から受信した画像データとともに、リレー先の車両間データ通信装置12に送信してもよい。この場合、リクエストデータの送信元の車両間データ通信装置12は、画像合成処理の行われていない多数の画像データを受信し、画像合成部1217により、これらの多数の画像データが表す画像を繋ぎ合わせる処理を行う構成とすればよい。
(6)上述した第2実施形態において、レスポンスデータをリレーする車両9の車両間データ通信装置24は自車両9において取得した周囲データを、他車両9から受信した周囲データを統合する。その後、車両間データ通信装置24は、統合により更新した周囲データを次の他車両9の車両間データ通信装置24へとリレーする。これに代えて、レスポンスデータをリレーする車両9の車両間データ通信装置24が、自装置において取得した周囲データを、当該周囲データに変更を加えることなく、他車両9の車両間データ通信装置24から受信した周囲データとともに、リレー先の車両間データ通信装置24に送信してもよい。この場合、リクエストデータの送信元の車両間データ通信装置24は、統合されていない多数の周囲データを受信し、周囲データ生成部3413により、これらの多数の周囲データを統合する処理を行う構成とすればよい。
(7)上述した第1実施形態において、カメラ11は車両8の前後左右の4カ所に1つずつ配置される。カメラ11の配置される位置および数はこれに限られない。
(8)上述した第2実施形態において、アレイユニット242は車両9の前面および背面に1つずつ配置される。アレイユニット242の配置される位置および数はこれに限られない。例えば、アレイユニット242Fおよびアレイユニット242Bに加えて、車両9の右側面および左側面の各々にアレイユニット242が配置されてもよい。この場合、車両9の車両間データ通信装置24は、車両9の真横を走行する車両の車両間データ通信装置24とも通信可能となる。
(9)上述した第2実施形態において、車両間データ通信装置24は運転手に対し、ディスプレイ2431に画像を表示することにより各種情報を通知する。これに加えて、もしくは代えて、車両間データ通信システム2が車内に配置されたスピーカを備え、スピーカにより音声メッセージを発音することによって運転手に対し各種情報を通知する構成としてもよい。
(10)上述した第2実施形態において、レーダ21はミリ波を用いるものとしたが、レーダ21が対象物の探査に用いる電磁波はミリ波に限られない。また、レーダ21が音(不可聴音または可聴音)を用いて対象物の探査を行ってもよい。
(11)上述した第2実施形態において、車両間データ通信システム2が、レーダ21に代えて、カメラと画像認識装置を備える構成としてもよい。この場合、画像認識装置はカメラにより撮影された画像に含まれる他車両9の画像を既知の方法により認識し、認識した他車両9の画像における位置や撮影時のカメラの焦点距離等の情報に基づき、他車両9の位置を特定し、周囲データを生成する。この変形例のように、車両間データ通信システム2が周囲の他車両9の位置を特定し周囲データを生成する方法はレーダ21を用いる方法に限られない。
また、車両間データ通信システム2がカメラと画像認識装置を備える場合、撮影した車両の色やプレートナンバー等の情報を画像認識装置により認識し、自装置において表示したり、他車両9の車両間データ通信装置24に送信したりしてもよい。
(12)上述した第2実施形態において、車両間データ通信システム2が、マイクアレイ2422に代えて、アレイ化されていないマイク(例えば1本のマイク)を備える構成としてもよい。すなわち、音響信号の送信先の車両間データ通信システム2のマイクの位置が、音響信号の送信元の車両間データ通信システム2のレーダ21による測定結果等に基づき正しく特定され、音響信号の送信元の車両間データ通信システム2のスピーカアレイ2421から送信先の車両間データ通信システム2のマイクに向けてS/N比が十分に高い音響信号の送信が可能であれば、音響信号の受信側のマイクは必ずしもアレイ化される必要はない。車両間データ通信システム2が音に代えて電磁波を送受信する場合(上述した変形例(1))においても同様に、受信用のアンテナとしてアレイ化されていないアンテナ(例えば1本のアンテナ)が用いられてもよい。
(13)上述した第2実施形態において、レーダ21は他車両9の位置を計測し、計測した他車両9の位置を示す周囲データを生成する。これに代えて、レーダ21またはレーダ21に代わるセンサが自車両9の周囲の他車両9の方向(自車両9の位置を基準とする他車両9の方向)を計測し、計測した他車両9の方向を示す周囲データを生成する構成が採用されてもよい。この場合、スピーカアレイ2421は周囲データが示す他車両9の方向に向けて音響信号を送信する。また、周囲データ生成部3413は、周囲データが示す車両間の方向に基づき、例えば、車両間の距離は一定と仮定して、車両間の位置関係を示す周囲データを生成する。
(14)上述した第2実施形態において、周囲データ生成部3413は、自車両9のプレートナンバーに基づき、自装置において取得された周囲データと、他車両9の車両間データ通信装置24から受信した周囲データとを統合する。周囲データ生成部3413が、プレートナンバー(車両9の識別情報)以外の情報に基づき、2以上の周囲データを統合する構成が採用されてもよい。
例えば、各車両においてGNSSユニット22により生成される自車両位置データが周囲データの統合に用いられてもよい。この場合、レスポンスデータのリレー元の車両間データ通信装置24は、自装置の自車両位置データ取得部2413により取得した自車両位置データを、レスポンスデータおよび周囲データとともにリレー先の車両間データ通信装置24に送信する。リレー先の車両間データ通信装置24は、リレー元の車両間データ通信装置24から、レスポンスデータおよび周囲データとともに、他車両位置データ(リレー元の車両間データ通信装置24にとっての自車両位置データ)を受信する。リレー先の車両間データ通信装置24は、受信した他車両位置データと自装置において取得した自車両位置データに基づき、受信した周囲データと自装置において取得した周囲データの統合を行う。
(15)上述した第1実施形態、第2実施形態、およびそれらの変形例において、車両間データ通信システム1または車両間データ通信システム2のユーザは運転手であるものとしたが、同乗者が車両間データ通信システム1または車両間データ通信システム2を利用してもよい。すなわち、同乗者がディスプレイ1231またはディスプレイ2431に表示される情報を利用したり、タッチパネル1232またはタッチパネル2432に対する操作を行ったりしてもよい。
1…車両間データ通信システム、8…車両、11…カメラ、12…車両間データ通信装置、121…コントロールユニット、122…無線通信ユニット、123…タッチディスプレイ、1210…自車両データ取得部、1211…記憶部、1212…自車両画像データ取得部、1213…自車両識別データ取得部、1214…送信指示部、1215…受信データ取得部、1216…画像解析部、1217…画像合成部、1218…画像データ生成部、1219…操作データ取得部、1221…送信部、1222…受信部、1231…ディスプレイ、1232…タッチパネル、2…車両間データ通信システム、9…車両、21…レーダ、22…GNSSユニット、23…センサ群、24…車両間データ通信装置、211…アンテナ、241…コントロールユニット、242…アレイユニット、243…タッチディスプレイ、2410…自車両データ取得部、2411…記憶部、2412…周囲データ取得部、2413…自車両位置データ取得部、2414…ベクトルデータ生成部、2415…通信可能車両特定部、2416…自車両操作データ取得部、2417…自車両属性データ取得部、2418…送信指示部、2419…受信データ取得部、2421…スピーカアレイ、2422…マイクアレイ、2431…ディスプレイ、2432…タッチパネル、3411…画像データ生成部、3412…操作データ取得部、3413…周囲データ生成部、3414…地図データ取得部、3415…地図データ生成部、24211…変調部、24212…遅延回路、24213…送信制御部、24214…スピーカ、24221…マイク、24222…遅延回路、24223…受信制御部、24224…加算部、24225…復調部

Claims (9)

  1. 自車両に関する自車両データを取得する自車両データ取得手段と、
    前記自車両の周囲の他車両から、前記他車両に関する他車両データを受信する受信手段と、
    前記他車両データを用いて、前記他車両に関する情報を含む新たな自車両データを生成する自車両データ生成手段と
    を備える車両間データ通信装置。
  2. 前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲を撮影して生成された画像データを含む前記自車両データを取得し、
    前記受信手段は、前記他車両の周囲を撮影して生成された画像データを含む前記他車両データを受信し、
    前記自車両データ生成手段は、前記自車両データに含まれる画像データが表す画像と前記他車両データに含まれる画像データが表す画像とを繋ぎ合わせた画像を表す画像データを含む前記新たな自車両データを生成する
    請求項1に記載の車両間データ通信装置。
  3. 前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記自車両データを取得し、
    前記受信手段は、前記他車両の周囲の車両の前記他車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記他車両データを受信し、
    前記自車両データ生成手段は、前記自車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置と前記他車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置とに基づき前記自車両を含む複数の車両の位置関係を表す周囲データを含む前記新たな自車両データを生成する
    請求項1または2に記載の車両間データ通信装置。
  4. 前記自車両データ取得手段は、前記自車両の位置を示す位置データを含む前記自車両データを取得し、
    前記受信手段は、前記他車両と前記他車両の周囲の車両の位置関係を示す周囲データを含む前記他車両データを受信し、
    地図データを取得する地図データ取得手段と、
    前記自車両データに含まれる位置データと、前記他車両データに含まれる周囲データと、前記地図データとに基づき、前記自車両を含む複数の車両の各々の位置の表示を含む地図を表す新たな地図データを生成する地図データ生成手段と
    を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両間データ通信装置。
  5. 前記自車両データ取得手段は、前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を示す周囲データを含む前記自車両データを取得し、
    整列配置され各々から前記自車両データ取得手段が取得した自車両データまたは前記自車両データ生成手段が生成した自車両データを示す音または電磁波を送信する複数の部材と、当該複数の部材の各々から音または電磁波が送信されるタイミングを制御することにより前記自車両データに含まれる周囲データが示す方向または位置に向かい伝播する音または電磁波の強度を制御する送信制御手段とを有する送信手段を備える
    請求項1に記載の車両間データ通信装置。
  6. 前記送信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を発するスピーカであり、
    前記受信手段は可聴音または不可聴音を拾音するマイクを有する
    請求項5に記載の車両間データ通信装置。
  7. 前記受信手段は、整列配置され各々が音または電磁波を受信する複数の部材と、当該複数の部材の各々が受信する音または電磁波が示す信号を加算する加算手段と、前記周囲データが示す前記他車両の方向または位置に基づき前記加算手段が生成する信号の信号対雑音比が高まるように前記加算手段による複数の信号の加算における当該複数の信号の間のタイミングを制御する受信制御手段とを有する
    請求項5に記載の車両間データ通信装置。
  8. 前記送信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を発するスピーカであり、
    前記受信手段が有する複数の部材の各々は可聴音または不可聴音を拾音するマイクである
    請求項7に記載の車両間データ通信装置。
  9. 前記自車両データ取得手段は、前記送信手段により送信された音または電磁波の対象物における反射波を、前記受信手段により受信された音または電磁波から検出することにより前記自車両の周囲の車両の前記自車両を基準とする方向または位置を特定し、当該特定した方向または位置を示す周囲データを生成する
    請求項5乃至8のいずれか1項に記載の車両間データ通信装置。
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