JP2017067968A - 透明導電性無機成形体、及びその製造方法、タッチパネル、並びに、帯電防止部材 - Google Patents

透明導電性無機成形体、及びその製造方法、タッチパネル、並びに、帯電防止部材 Download PDF

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祐一 宮崎
洋一郎 大橋
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洋一郎 大橋
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Abstract

【課題】反射防止性及び導電性に優れた透明導電性無機成形体を提供すること。
【解決手段】少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離dAVGとしたときに、dAVG≦Λminなる関係を有する、透明導電性無機成形体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性無機成形体、及びその製造方法、タッチパネル、並びに、帯電防止部材に関する。
近年、各種電子機器の入力装置としてタッチパネルが普及している。タッチパネルは、抵抗膜方式等の各種位置検知方式のものが実用化されており、最近では、特に多点同時入力が可能な静電容量方式のタッチパネルが注目されている。
当該タッチパネルのセンサ電極に用いられる電極としては、表示される画像の視認性の点から、ITO等の透明導電性化合物を用いた透明電極が広く用いられている。しかしながら、ITO等の透明導電性化合物は屈折率が高く、透明電極と基材との界面における外光反射が問題となっていた。特に、パターン状のセンサ電極においては電極を有する部分と有しない部分とで表示画像(透過光)の見え方が異なるという問題があった。
特許文献1には、優れた反射防止特性を有する導電性光学素子として、基体上に、可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された特定の構造体と、当該構造体上に形成された透明導電膜とを備える導電性光学素子が開示されている。
しかしながら特許文献1の手法では、導電性と反射防止性とを両立することが困難であった。即ち、上記特定の構造体の頂部付近、斜面、及び構造体間における透明導電膜の膜厚を均一にすることが困難であり、最薄部の導電性を確保するために透明導電膜の膜厚を前面に亙って大きくすると、導電性光学素子表面の表面が上記特定の構造体に倣った表面ではなくなって反射防止性能が低下するという問題があった。一方、上記特定の構造体の表面形状に倣った表面とするために、透明導電膜の膜厚を小さくすると導電性が不十分となる問題があった。
特開2011−154338号公報
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、反射防止性及び導電性に優れた透明導電性無機成形体及びその製造方法、透明性に優れたタッチパネル、及び帯電防止部材を提供することを目的とする。
本発明に係る第一の透明導電性無機成形体は、少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
AVG≦Λmin
なる関係を有することを特徴とする。
本発明に係る第二の透明導電性無機成形体は、少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
d’ AVG≦Λmin
なる関係を有することを特徴とする。
本発明に係る透明導電性無機成形体の第一の製造方法は、少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
AVG≦Λmin
なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型を(C)準備する工程と、
前記消失型(C)の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程と、
前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型(C)を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程とを有することを特徴とする。
透明導電性無機成形体の第一の製造方法においては、前記消失型(C)を準備する工程が、
前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する型(A)を準備する工程と、
前記型(A)の前記反転パターン上に、液状の第一の樹脂組成物(B’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(B)を形成する工程と、
前記型(B)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の第二の樹脂組成物(C’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型(C)を形成する工程とを含むことが好ましい。
本発明に係る透明導電性無機成形体の第二の製造方法は、少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
d’ AVG≦Λmin
なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型(C)を準備する工程と、
前記消失型の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程と、
前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型(C)を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程とを有することを特徴とする。
透明導電性無機成形体の第二の製造方法においては、前記消失型(C)を準備する工程が、
前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(A’)を準備する工程と、
前記型(A’)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の樹脂組成物(C’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型(C)を形成する工程とを含むことが好ましい。
本発明は、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体、又は前記本発明に係る第二の透明導電性無機成形体からなる透明電極を少なくとも1つ備える、タッチパネルを提供する。
また本発明は、透明基材の少なくとも一方の面に、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体、又は前記本発明に係る第二の透明導電性無機成形体を備えた、帯電防止部材を提供する。
本発明によれば、反射防止性及び導電性に優れた透明導電性無機成形体及びその製造方法、透明性に優れたタッチパネル、及び帯電防止部材を提供することができる。
図1は、本発明に係る透明導電性無機成形体の一例を示す模式断面図である。 図2は、本発明に係る透明導電性無機成形体の別の一例を示す模式断面図である。 図3は、本発明に係る透明導電性無機成形体の別の一例を示す模式断面図である。 図4は、本発明に係る透明導電性無機成形体の別の一例を示す模式断面図である。 図5は、本発明に係る透明導電性無機成形体の別の一例を示す模式断面図である。 図6は、頂点を複数有する多峰性微小突起の説明に供する断面図(図6(a))、斜視図(図6(b))、平面図(図6(c))である。 図7は、複数の微小突起によって構成される凸状突起群の斜視図(図7(a))及び平面図(図7(b))である。 図8は、ドロネー図の一例を示す模式平面図である。 図9は、微細凹凸形状の一例を示す模式断面図である。 図10は、微小突起高さに関する、低高度領域、中高度領域、高高度領域についての説明の用に供する、微小突起高さの度数分布の模式的なヒストグラムである。 図11は、型(A)の製造工程の一例を示すフローチャートである。 図12は、図11の型(A)の製造工程により形成される微細穴の形成過程を示す模式図である。 図13は、図11の型(A)の製造工程において、深さの異なる微細穴が形成される過程の説明に供する模式図である。 図14は、型(B)の製造方法の一例を示す概略図である。 図15は、投影型静電容量方式によるタッチパネルの一例を示す平面模式図である。 図16は、図15のA−A’切断面の一例を示す断面模式図である。 図17は、図15のA−A’切断面の別の一例を示す断面模式図である。 図18は、図15のA−A’切断面の別の一例を示す断面模式図である。 図19は、透明電極のパターニング方法の一例を示す概略工程図である。 図20は、本発明に係る帯電防止部材を用いた表示装置の一例を示す概略図である。 図21は、本発明に係る透明導電性無機成形体の第一の製造方法の一例を示す概略工程図である。 図22は、本発明に係る透明導電性無機成形体の第二の製造方法の一例を示す概略工程図である。
以下、本発明に係る透明導電性無機成形体、及びその製造方法、タッチパネル、並びに、帯電防止部材について順に説明する。
[透明導電性無機成形体]
本発明に係る第一の透明導電性無機成形体は、少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
AVG≦Λmin
なる関係を有することを特徴とする。
本発明に係る第二の透明導電性無機成形体は、少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
d’ AVG≦Λmin
なる関係を有することを特徴とする。
本発明の透明導電性無機成形体について図を参照して説明する。図1は、第一の透明導電性無機成形体の一例を示す模式断面図である。また、図2は、第二の透明導電性無機成形体の一例を示す模式断面図である。図1の例に示される第一の透明導電性無機成形体10は、一つの面(図1に於いては、図の上側の面)上に複数の微小突起1が配置されてなる微小突起群2を備えた微細凹凸形状を有しており、当該微小突起1の平均隣接突起間距離が、反射防止を図ろうとする光の波長帯域の最短波長Λmin以下となっている。
尚、図1等の形態に於いては、隣接する微小突起1が密接して、即ち、隣接する微小突起1間に平坦部が無く配置されてなる。但し、本発明に於いては、斯かる隣接微小突起が密接配置された形態のみに限定される訳では無く、隣接する微小突起1の間に平坦部が存在する形態(図示は省略)であっても良い。尚、図2等に於ける隣接する微細孔3の配置に於いても、隣接する微細孔3が密接して、即ち、隣接する微細孔3間に平坦部が無く配置されていても良いし、或いは、斯かる隣接する微細孔部3の間に平坦部が存在する形態(図示は省略)であっても良い。
また、図2の例に示される第二の透明導電性無機成形体10は、一つの面に複数の微細孔3が配置されてなる微細孔群4を備えた微細凹凸形状を有しており、当該微細孔3の隣接孔間距離d’の平均値が、反射防止を図ろうとする光の波長帯域の最短波長Λmin以下となっている。
本発明の透明導電性無機成形体は、このような微細凹凸形状を有していることにより当該面の見かけの屈折率が該透明導電性無機成形体の厚み方向(例えば、図1に於いては図の上下方向)に連続的に変化するため、微細凹凸形状を有する界面において、波長Λmin以上の波長を有する光の反射防止を図ることができる。また、本発明はこのような微細凹凸形状を、透明性と導電性とを有する無機材料を用いて実現しているため導電性にも優れている。
本発明の透明導電性無機成形体は反射をより抑制する点から、中でも、微細凹凸形状が対向する二つの面に設けられていることが好ましい。上記微細凹凸形状が対向する二つの面に設けられている場合には、いずれの界面においても反射防止を図ることができるため、反射防止効果が飛躍的に高くなる。図3〜図5はそれぞれ、対向する二つの面に微細凹凸形状が形成された透明導電性無機成形体の一例を示す模式断面図である。
図3の例に示されるように透明導電性無機成形体の対向する二つの面に微小突起群2を有するものであってもよく、図4の例に示されるように透明導電性無機成形体の対向する二つの面に微細孔群4を有するものであってもよく、また、図5の例に示されるように対向する二つの面のうち一方の面に微小突起群2を有し、他方の面に微細孔群4を有するものであってもよい。
以下、微細凹凸形状について、微小突起群、微細孔群の順に詳細に説明する。
<微小突起群>
本発明において微小突起群は、複数の微小突起が配置されてなるものであり、当該各微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間距離dの平均値、即ち、平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、dAVG≦Λminなる関係を有している。このような微小突起群を有することにより、特定波長Λmin以上の波長の光の反射防止を図ることができる。
前記微小突起は、隣接する突起間隔d(図1参照)がその平均値dAVGとして、反射防止を図る波長帯域の最短波長Λmin以下(dAVG≦Λmin)となるよう配置される。本発明に係る透明導電性無機成形体を、画像表示装置等に配置して視認性を向上せしめることを主目的として使用する場合は、この最短波長Λminは、個人差、視聴条件を加味した可視光領域の最短波長(通常380nm)に設定することが好ましく、間隔dAVGは、ばらつきを考慮して通常100〜300nmとすることがより好ましい。
また隣接突起間隔dにおいて隣接する微小突起は、いわゆる隣り合う微小突起であり、基材側の付け根部分である微小突起の裾の部分が接している突起である。本発明に係る透明導電性無機成形体では、微小突起が密接して配置される場合には、微小突起間の高さの極小領域即ち谷の部位の幅が実質上0と見做せる為、該谷の部位を順次辿るようにして線分即ち谷線を作成すると、平面視において各微小突起を囲む多角形状領域を多数連結してなる網目状の模様が作製されることになる。間隔dに係る隣接する微小突起は、この網目状の模様を構成する一部の線分を共有する突起である。尚、隣接微小突起間の高さの極小領域の幅が実質上0と見做せ無い場合は、斯かる高さの極小領域の幅の中点を連ねた線を谷線とする。
前記微小突起は、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有すること、即ち先端に向かうに従って徐々に断面積が小さくなるような先細り形状であることが反射防止効果に優れる点から好ましい。微小突起群を有する微細凹凸形状と、外界(空気や後述する粘着剤等)との間の急激で不連続な屈折率変化を、連続的で漸次変化する屈折率変化に変えることが可能となり、界面に於ける光反射が減るからである。
このような微小突起の形状の具体例としては、半球形状、回転楕円体の半裁形状、三角錐形状、円錐形状、円錐台形状、4角錐形状、4角錐台形状、回転放物面形状、釣鐘形状等の立体形状を有するものが挙げられる。複数ある微小突起は、同一の形状を有していても異なる形状を有していてもよい。
本発明においては、微小突起として頂点を複数有するもの(以下、「多峰性微小突起」と称する場合がある。)を更に有していてもよい。なお、多峰性微小突起との対比により、頂点が1つのみの微小突起を「単峰性微小突起」と称する場合がある。多峰性微小突起は、単峰性微小突起に比して、頂点近傍の寸法に対する裾の部分の太さが相対的に太く、さらに、外力をより多くの頂点で分散して受ける為、各頂点に加わる外力を低減し、微小突起を損傷し難いようにすることができると考えられる。よって、本発明においては、前記微小突起群の中に多峰性の微小突起を含むことにより、機械的強度及び耐擦傷性がさらに向上する。また仮に微小突起が損傷した場合でも、その損傷箇所の面積を低減することができ、これによっても反射防止機能の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。更に、多峰性の微小突起の半分程度は、最高峰高さ(麓が同じ微小突起に属する最も高い峰の高さ)が突起高さの平均値HAVG以上の微小突起に生じる為、外力を先ず各峰部分が受止めて犠牲的に損傷することによって、該微小突起の峰より低い本体部分、及び該多峰性の微小突起よりも高さの低い微小突起の損耗を防ぐ。これによっても反射防止機能の局所的な劣化を低減し、さらに外観不良の発生を低減することができる。
なお、本発明において、多峰性微小突起、単峰性微小突起に係る各頂部を形成する各凸部を、適宜、「峰」と称する。
図6は、この頂点を複数有する多峰性微小突起の説明に供する断面図(図6(a))、斜視図(図6(b))、平面図(図6(c))である。なおこの図6は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、図6(a)は、平面視形状(高さ方向、即ち、図6のZ軸方向から見た形状)が連続する微小突起の頂点を結ぶ折れ線となり、且つ高さ方向(Z方向)に延在する切断面により断面を取って示す図である。この図6(b)及び(c)において、xy方向は、透明導電性無機成形体の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。透明導電性無機成形体10において、多くの微小突起5は、頂点に向かうに従って徐々に断面積(高さ方向に直交する面(図5においてXY平面と平行な面)で切断した場合の断面積)が小さくなって、1つの頂点が形成されている。一方、多峰性微小突起としては、例えば、複数の微小突起が結合したかのように、先端部分に溝gが形成され、頂点が2つになったもの(5A)、頂点が3つになったもの(5B)、さらには頂点が4つ以上のもの(図示略)等が挙げられる。なお単峰性微小突起5の形状は、概略、回転放物面の様な頂部の丸い形状、或いは円錐の様な頂点の尖った形状で近似することができる。一方、多峰性微小突起5A、5Bの形状は、概略、単峰性微小突起5の頂部近傍に溝状の凹部を切り込んで、頂部を複数の峰に分割したような形状で近似される。多峰性微小突起5A、5Bの形状は、極大点を複数個含み各極大点近傍が上に凸の曲線になる代数曲線Z=a+a+・・+a2n2n+・・で近似されるような形状である。
各微小突起の高さに高低差の有る微小突起群は、反射防止性能が広帯域化され、白色光のような多波長の混在する光、あるいは広帯域スペクトルを持つ光に対して、全スペクトル帯域で低反射率を実現するのに有利である。これは、かかる微小突起群によって良好な反射防止性能を発現し得る波長帯域が、隣接突起間距離dの他に、突起高さにも依存する為である。
また、多峰性微小突起が混在する場合には、単峰性微小突起のみによる場合に比して反射防止の性能を向上することができるのは、図6に示すような多峰性微小突起5A、5B等は、隣接突起間距離が同じ場合であっても、また突起高さが同じ場合であっても、単峰性微小突起と比べて、より光の反射率が低減するからであり、多峰性微小突起5A、5B等は、頂部より下(中腹及び麓)の形状が同じ単峰性微小突起よりも、頂部近傍における有効屈折率の高さ方向の変化率が小さくなる為である。
なお多峰性微小突起は、反射防止性を向上する効果を発揮する点からは、表面に存在する全微小突起中における多峰性微小突起の個数の比率は10%以上90%以下であることが好ましい。特に多峰性微小突起による反射防止性を向上する効果を十分に奏する為には、該多峰性微小突起の個数の比率は30%以上85%以下、好ましくは50%以上80%以下とすることが好ましい。
また、微小突起群を構成する微小突起は、少なくともその一部が、頂部微小突起と、該頂部微小突起の周囲に隣接して形成されており該頂部微小突起よりも高さが低い複数の周辺微小突起とからなる一群の微小突起の集合(本発明において「凸状突起群」と称する。)を構成していても良い。当該微小突起の集合を有することにより、反射防止性に優れ、微小突起の強度にも優れている。
図7に、複数の微小突起によって構成される凸状突起群の斜視図(図7(a))及び平面図(図7(b))を示す。図7に示す凸状突起群6は、相対的に高さの高い頂部微小突起6Cと、その周囲に隣接して配置された相対的に高さの低い複数の周辺微小突起6Dからなる。尚、図7(a)及び図7(b)は、理解を容易にするために模式的に示す図であり、xy方向は、透明導電向き成形体の面内方向であり、z方向は微小突起の高さ方向である。
なお、本発明において、前記頂部微小突起は、前記周辺微小突起よりも相対的に高さが高く、高さの差が10nm以上のものをいい、当該高さの差は、20nm以上であることが好ましい。また、前記高さの差は、微小突起構造体表面のざらつき感を抑える観点から、50nm以下であることが好ましい。
前記微細凹凸形状においては、反射防止性能がさらに向上する点から、凸状突起群の周辺に配置される微小突起が、頂部微小突起から離れるに連れて、順次高さが低くなっていくように配置されていることが好ましい。
前記微細凹凸形状表面に存在する全微小突起中における前記凸状突起群を構成する微小突起の個数の比率は、特に限定されないが、前記効果を発揮する点からは、10%以上90%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以上85%以下、更に好ましくは50%以上80%以下である。
なお、前記凸状突起群には、前記周辺微小突起にのみ隣接し、且つ前記頂部微小突起よりも高さが低い微小突起は含まれない。また、凸状突起群同士が隣接して形成される場合において、周辺微小突起が互いに隣接する凸状突起群に共有される場合がある。
前記凸状突起群を構成する微小突起の個数の比率は、例えば、前記微小突起構造体の表面をSEM等により観察し、画像解析により存在を確認できた微小突起の個数のうち、凸状突起群を構成する微小突起の個数の割合を算出することにより、求めることができる。
微小突起群を構成する各微小突起は規則的に配置されていてもよく、不規則に配置されていてもよい。微小突起が規則的に配置されている場合、その微小突起間隔dは、突起の繰り返し周期Pにより規定することができ、d=dAVG=Pである。一方、微小突起が不規則に配置されている場合には、隣接する微小突起間隔dはばらつきを有することになる。このような場合、微小突起間隔dは、以下のように算定される。
本発明において隣接突起間隔d及び微小突起の高さHは以下の方法により測定される。
(1)すなわち先ず、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope(以下、AFMと呼ぶ))又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope(以下、SEMと呼ぶ))を用いて突起の面内配列(突起配列の平面視形状)を検出する。
(2)続いてこの求められた面内配列から各突起の高さの極大点(以下、単に極大点と呼ぶ)を検出する。極大点とは、高さが、其の近傍周辺の何れの点と比べても大(極大値)となる点を意味する。なお極大点を求める方法としては、平面視形状と対応する断面形状の拡大写真とを逐次対比して極大点を求める方法、平面視拡大写真の画像処理によって極大点を求める方法等、種々の手法を適用することができる。
(3)次に検出した極大点を母点とするドロネー図(Delaunary Diagram)を作成する。ここでドロネー図とは、各極大点を母点としてボロノイ分割を行った場合に、ボロノイ領域が隣接する母点同士を隣接母点と定義し、各隣接母点同士を線分で結んで得られる3角形の集合体からなる網状図形である。各3角形は、ドロネー3角形と呼ばれ、各3角形の辺(隣接母点同士を結ぶ線分)は、ドロネー線と呼ばれる。またボロノイ分割とは、各隣接母点間を結ぶ線分(ドロネー線)の垂直2等分線同士によって画成される閉多角形の集合体からなる網状図形で平面を分割することを言う。ボロノイ分割により得られる網状図形がボロノイ図であり、各閉領域がボロノイ領域である。図8にドロネー図の一例を示す模式平面図を示す。図8の例に示されるように、ドロネー図は、微小突起23の各極大点21を母点としてボロノイ分割を行った場合に、ボロノイ領域が隣接する母点同士を隣接母点と定義し、各隣接母点同士を線分22で結んで得られる3角形の集合体からなる網状図形である。
(4)次に、AFM又はSEMより得られた微細凹凸形状の平面視の拡大写真から各ドロネー線の線分長の度数分布、すなわち隣接する極大点間距離(隣接突起間距離)の度数分布を求める。突起の頂部に溝状等の凹部が存在したり、あるいは頂部が複数の峰に分裂している場合は、求めた度数分布から、このような突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している微細構造に起因するデータを除去し、突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を作成する。
具体的には、突起の頂部に凹部が存在する微細構造、頂部が複数の峰に分裂している微小突起(多峰性の微小突起)に係る微細構造においては、このような微細構造を備えていない微小突起(単峰性の微小突起)の場合の数値範囲から、隣接する極大点間の距離が明らかに大きく異なることになる。この特徴を利用して対応するデータを除去することにより突起本体自体のデータのみを選別して度数分布を検出する。より具体的には、例えば微小突起(群)の平面視の拡大写真から、5〜20個程度の互いに隣接する単峰性の微小突起を選んで、その隣接する極大点間の距離の値を標本抽出し、この標本抽出して求められる数値範囲から明らかに外れる値(通常、標本抽出して求められる隣接する極大点間の距離の平均値に対して、値が1/2以下のデータ)を除外して度数分布を検出する。
(5)このようにして求めた隣接突起間距離dの度数分布を正規分布とみなして平均値(平均隣接突起間距離)dAVG及び標準偏差σを求める。本発明においては、隣接突起間距離dの最大値dmaxをdmax=dAVG+2σと定義して算出する。
同様の手法を適用して突起の高さを定義する。この場合、上述の(2)により求められる極大点から、特定の基準位置からの各極大点位置の相対的な高さの差を取得してヒストグラム化する。このヒストグラムによる度数分布から突起高さの平均値HAVG、標準偏差σを求める。なお多峰性の微小突起が含まれる場合は、1つの微小突起が頂点を複数有していることにより、1つの突起に対してこれら複数のデータが突起高さHのヒストグラムにおいて混在することになる。そこでこの場合は麓部が同一の微小突起に属するそれぞれ複数の頂点の中から高さの最も高い頂点を、当該微小突起の突起高さとして採用して度数分布を求める。
なお、微小突起の高さを測る際の基準位置は、突起付け根位置、すなわち隣接する微小突起の間の谷底(高さの極小点)を高さ0の基準とする。但し、係る谷底の高さ自体が場所によって異なる場合、例えば、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が、微小突起の平均隣接突起間距離に比べて大きな周期でうねった凹凸形状を有する場合(例えば、図9の例に示されるように、谷底の高さが微小突起の平均隣接突起間距離に比べて大きな周期でウネリ(畝り)を有する場合)等は、若し、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面のウネリの周期Dが可視光線帯域の最大波長未満(即ち、D<λMAX)の場合は、(1)先ず、透明導電性無機成形体を水平面上に静置する。(2)前記水平面を高さ0の仮の基準とし、当該水平面から測った各谷底の高さの平均値を、該平均値が収束するに足る面積の中で算出する。(3)次いで、該平均値の高さを有し、且つ前記水平面と平行な面を基準面として考える。(4)その後、該基準面を改めて高さ0として、該基準面からの各微小突起の高さを算出する。なお、透明導電性無機成形体が基材等に貼着されている場合は、前記水平面の代わりに当該基材等の面を高さ0の仮の基準として用いてもよい。
隣接する微小突起32の間の谷底の高さ自体が場所によって異なる場合、例えば図9に示すように、各微小突起間の谷底を連ねた包絡面が、可視光線帯域の最長波長λMAX以上の周期D(すなわちD≧λMAXである)でうねることもある。該周期的なうねりは、透明導電性無機成形体を水平面上に静置した際に、当該水平面に平行な平面(図9におけるXY平面)における1方向(例えばX方向)のみでこれと直交する方向(例えばY方向)には一定高さであっても良いし、或いは水平面に平行な平面(図9におけるXY平面)における2方向(X方向及びY方向)共にうねりを有していても良い。D>λMAXを満たす周期Dでうねった凹凸面33が多数の微小突起32からなる微小突起群30の表面31に重畳することによって、当該微小突起群表面31で完全に反射防止し切れずに残った反射光を散乱させ、反射防止性を一段と向上させることができる。
尚、係るうねりによる凹凸面33の周期Dが全面に渡って一定では無く分布を有する場合は、該凹凸面33について凸部間距離の度数分布を求め、その平均値をDAVG、標準偏差をΣとしたときの、
min=DAVG―2Σ
として定義する最小隣接突起間距離Dminを以って周期Dの代わりとして設計する。即ち、微小突起群30の表面31の残留反射光の散乱効果を十分奏し得る条件は、
min>λMAX
である。通常、D又はDminは1〜200μm、好ましくは10〜100μmとされる。
また、透明導電性無機成形体10の良好な平滑性を確保するために、前記周期Dでうねった凹凸面33の高低差(図9中のh)は、10nm以下であることが好ましく、1nm〜5nmの範囲内であることがより好ましい。なお、前記凹凸面33により形成される凹凸面の高低差は、例えば500nm以上離れた微小突起32の谷底部の位置の高低差を測定することにより求めることができる。微小突起32の谷底部の位置は、透明導電性無機成形体10を、厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより求めることができる。
前記微小突起群中の各微小突起が同一の高さHを有し、当該微小突起が一定周期で規則正しく配置されている場合、隣接突起間隔dは、微小突起配列の周期pと一致するため、dAVG=pとなる。よって、反射防止効果を奏し得る条件は、dAVG=p≦Λminであり、微小突起配列の周期p以上の波長を有する光に対して反射防止効果を奏することができる(例えば、特開昭50−70040号公報、特許第4632589号公報、特許第4270806号公報を参照することができる)。従って、例えば、可視光線帯域の全波長に対して反射防止効果を得るためには、可視光線帯域の最短波長を380nmとした場合、微小突起配列の周期を380nm以下とすればよい。また、微小突起の高さHは、反射防止効果を得ようとする波長のうち最長波長Λmaxの0.2倍以上であることが好ましい(H≧0.2×Λmax)。従って、例えば可視光線帯域の全波長に対して優れた反射防止効果を得ようとするためには、可視光線帯域の最長波長を780nmとした場合、H≧0.2×780nm=156nmであることが好ましい。
突起が不規則に配置されている場合には、上述のようにして求めた平均隣接突起間距離dAVGが、dAVG≦Λminを満たすことが必要であり、微小突起の高さHの平均値、即ち、平均突起高さHAVGが、HAVG≧0.2×Λmaxを満たすことが好ましい。例えば、可視光線帯域の全波長に対して反射防止効果を奏し得るためには、dAVG≦380nmとすればよい。可視光線帯域の全波長に対する反射防止効果をより確実に奏し得る好ましい条件は、dAVG≦300nmであり、更に好ましい条件は、dAVG≦200nmである。また反射防止効果の発現及び反射率の等方性(低角度依存性)の確保等の理由から、通常、dAVG≧50nmであり、好ましくは、dAVG≧100nmとされる。また突起高さHについては、十分な反射防止効果を発現する為には、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmaxとしたときに、HAVG≧0.2×Λmaxとなることが好ましく、可視光線帯域の全波長に対して反射防止効果を奏し得るためにはHAVG≧0.2×780nm=156nmであることが好ましく、HAVG≧160nmとすることがより好ましい。突起の高さHAVGは、反射防止効果の点から、通常350nm以下とされる。また、突起の高さの分布は、通常50〜350nmである。
例えば、本発明に係る透明導電性無機成形体の一実施形態として、平均突起間距離dAVGが234nm、平均突起高さが178nm、及び突起高さ分布の標準偏差σが30nmの微小突起群を挙げることが出來る。斯かる実施形態を上述の例により説明するとdAVG=234nm≦Λmin=380nmとなり、dAVG≦Λminの条件を満足して十分に反射防止効果を奏し得ることが判る。また可視光線帯域の最短波長λminが380nmであることから、可視光線の全波長帯域において反射防止効果を発現する十分条件dAVG≦λminも満たすことが判る。また平均突起高さHAVG=178nmであって、平均突起高さHAVG≧0.2×λmax=156nmを満たすことから(可視光波長帯域の最長波長λmax=780nmとして)、十分な反射防止効果を実現するための突起の高さに関する条件も満足していることが判る。なお標準偏差σ=30nmであることから、HAVG−σ=148nm<0.2×λmax=156nmとの関係式が成立することから、統計学上、全突起の50%以上、84%以下が、突起の高さに係る条件(178nm以上)の条件を満足していることが判る。なおAFM及びSEMによる観察結果、並びに微小突起の高さ分布の解析結果から、多峰性微小突起は相対的に高さの低い微小突起よりも高さの高い微小突起でより多く生じる傾向にあることが判明した。
単峰性微小突起と多峰性微小突起とを混在させる場合には、アスペクト比の異なる単峰性微小突起を混在させた場合と同様に、広い波長帯域で低い反射率を確保することができる点で好ましい。
尚、アスペクト比とは、微小突起の高さHを谷底に於ける径W(幅乃至太さと言う事も出来る)で除した比、H/Wとして定義される。此処で、谷底に於ける径とは、微小突起の谷底近傍の形状が円柱であれば、該円柱の(底面の)直径と一致する。微小突起の谷底近傍形状が円柱では無く、谷底を連ねた仮想的平面と微小突起とが交叉して得られる底面の径の大きさが面内方向によって異なる場合は、其の最大値を該微小突起の径とする。例えば、微小突起の底面形状が楕円の場合は、径は其の長径となる。又、微小突起の底面形状が多角形の場合は、径は其の最大の対角線長となる。又、谷底部(高さの極小点からなる領域)の幅が径に比べて小さく2割以下の場合には、各微小突起のアスペクト比H/Wの平均値(H/W)AVGは、設計上は実質、平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVGと見做すことができる。
透明導電性無機成形体の反射防止機能は、微小突起間隔だけでなく、アスペクト比にも依存し、アスペクト比が一定である場合、例えば可視光域では十分に小さな反射率を確保できる場合でも、紫外線域では可視光域に比して反射率が増大して反射防止機能が不足する。なお平均隣接突起間距離を一段と小さくして紫外線域で十分な反射防止機能を確保できるように設定すると、今度は、赤外線域で反射防止機能が低下することになる。
しかしながら多峰性微小突起を含む微小突起群では、同一微小突起の頂部近傍に存在する峰間距離が隣接突起間距離(通常100〜200nm程度)よりも小さい(通常10〜50nm程度)。斯かる峰間距離の寄与によって、同一隣接突起間距離の単峰性微小突起のみからなる微小突起群に比べて、実効的な隣接突起間間隔を低下させた反射防止機能を確保することができ、これにより多峰性微小突起と単峰性微小突起との混在により広い波長帯域で低い反射率を確保することができる。なお可視光域を中心にした広い波長帯域で十分に小さな反射率を確保する場合、可視光域に係る波長480〜660nm帯域の光に対する反射防止性能に寄与する隣接突起間間隔、即ち、d≦400nm、好ましくはd≦300nmとなる微小突起において、多峰性微小突起と単峰性微小突起とを混在させることが好ましい。
ここで、透明導電性無機成形体において形成される多峰性微小突起は、上述の可視光域に係る入射光に対する反射防止機能を向上させるために、以下の条件を満たすようにして形成されることが好ましい。
図10は、微小突起高さに関する、低高度領域、中高度領域、高高度領域についての説明の用に供する、微小突起高さの度数分布の模式的なヒストグラムである。図10に示すように、微小突起の高さHの度数分布における平均突起高さをHAVGとし、標準偏差をσとし、H<HAVG−σの領域を微小突起の低高度領域とし、HAVG−σ≦H≦HAVG+σの領域を中高度領域とし、HAVG+σ<Hの領域を高高度領域とした場合に、各領域内の多峰性微小突起の数Nmと、度数分布全体における微小突起の総数Ntとの比率が、以下の(a)、(b)の関係を満たすことが好ましい。
(a)中高度領域のNm/Nt>低高度領域のNm/Nt
(b)中高度領域のNm/Nt>高高度領域のNm/Nt
上記関係を満たすことにより、可視光域に係る入射光に対する反射率を低減することができ、透明導電性無機成形体の反射防止機能の広帯域化をより具体的に図ることができる。
本発明の透明導電性無機成形体においては、複数ある微小突起の平均突起高さHAVGと平均隣接突起間隔dAVGの比で規定される微小突起の平均アスペクト比(平均突起高さHAVG/平均隣接突起間隔dAVG)が、1.2以上である。前記微小突起1表面の高さ方向の傾きが当該突起の高さHの1/2の高さから最深部方向に近づくに従い連続的に漸次減少し、且つ、当該平均アスペクト比が1.2以上であることにより、優れた反射防止性を有する。
本発明においては、前記平均アスペクト比が、1.25〜2.5であることが好ましく、更に、1.3〜2.1であることが優れた反射防止性を有する点からより好ましい。
本発明の透明導電性無機成形体の厚み(図1におけるT)は、適宜調整すればよいが、導電性の点から、3μm〜30μmであることが好ましく、5μm〜10μmであることがより好ましい。なお、本発明において透明導電性無機成形体Tは、当該透明導電性無機成形体の微細凹凸形状が設けられた面の最も高い微小突起の頂部から、対向する面まで(対向する面に微細凹凸形状が設けられている場合は、当該面の最も高い微小突起の頂部まで)の厚みで定義される。
<微細孔群>
本発明において微細孔群は、複数の微細孔が配置されてなるものであり、当該各微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値、即ち、平均隣接孔間距離をd’AVGとしたときに、d’AVG≦Λminなる関係を有している。このような微細孔群を有することにより、特定波長Λmin以上の波長の光の反射防止を図ることができる。
前記微細孔(図2参照)がその平均隣接孔間距離をd’AVGとして、反射防止を図る波長帯域の最短波長Λmin以下(d’AVG≦Λmin)となるように配置される。本発明に係る透明導電性無機成形体を、画像表示装置等に配置して視認性を向上せしめることを主目的として使用する場合は、この最短波長Λminは、個人差、視聴条件を加味した可視光領域の最短波長(通常380nm)に設定することが好ましく、平均隣接孔間距離d’AVGは、ばらつきを考慮して通常100〜300nmとすることがより好ましい。
また隣接孔間隔d’において隣接する微細孔は、いわゆる隣り合う微細孔であり、透明導電性無機成形体の界面側の付け根部分である微細孔の裾の部分が接している微細孔である。本発明に係る透明導電性無機成形体では、微細孔が配置されることにより、微細孔間の山の部位を順次辿るようにして線分を作成すると、平面視において各微細孔を囲む多角形状領域を多数連結してなる網目状の模様が作製されることになる。間隔d’に係る隣接する微細孔は、この網目状の模様を構成する一部の線分を共有する孔である。
前記微細孔の形状は、前記微小突起の形状の反転形状であるものが好ましく挙げられる。即ち、上記微小突起群の説明において微小突起の形状(微小突起の内外の境界面の形状)として説明したものが、微細孔群における微細孔の形状(微細孔の内外の境界面の形状)であることが好ましい。上記微小突起群の説明において隣接突起間距離dを隣接孔間距離d’に、微小突起の突起高さHを孔の深さH’に、透明導電性無機成形体の厚みTをT’にそれぞれ置き換えて適用することができる。
<透明導電性無機化合物>
本発明に係る第一の透明導電性無機成形体及び第二の透明無機成形体の材質は、所望の透明性と導電性とを有する透明導電性無機化合物の中から適宜選択すればよい。このような透明導電性無機化合物の好適な具体例として、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)等が挙げられる。
本発明の透明導電性無機成形体は、本発明の効果を損なわない範囲で、透明導電性無機化合物以外のその他の成分を含んでいてもよい。このような化合物としては、後述する透明導電性無機微粒子を含有する組成物中に含まれる各成分や、当該成分由来の成分等が挙げられる。本発明の透明導電性無機成形体中の、その他の成分の含有割合は透明性や導電性に優れる点から、透明導電性無機成形体全量100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、1質量部以下であることが更により好ましい。
上記透明導電性無機化合物は、後述する透明導電性無機粒子を含有する組成物を焼成して得られる透明導電性無機粒子の焼結体であることが好ましい。本発明の透明導電性無機成形体を透明導電性無機粒子の焼結体により成形した場合には、従来の透明導電性膜よりも柔軟性に優れている。また、透明導電性無機粒子の焼結体とすることにより透明導電性無機成形体の厚みを1μm以上とすることができる。
本発明の透明導電性無機化合物は、微細凹凸形状を有する面と、他の層とを貼着する場合、当該微細凹凸形状を有する面のアンカー効果により密着性に優れている。
また、本発明の透明導電性無機成形体は必要に応じて、後述するエッチング法等により、パターニングすることができ、配線パターン等を有する透明導電性膜とすることができる。
本発明の透明導電性無機成形体は、透明性、反射防止性に優れ、導電性にも優れている。
本発明の透明導電性無機成形体は、可視光領域における光の透過率が70%以上とすることができ、好ましくは80%以上とすることができる。ここで、透明導電性無機成形体の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、本発明の透明導電性無機成形体の表面抵抗率は500Ω/□以下とすることができ、好ましくは250Ω/□以下とすることができる。ここで透明導電性無機成形体の表面抵抗率は、JIS K7194(導電性プラスチックの4探針法)により測定することができる。
本発明の透明導電性無機成形体は、透明性、反射防止性に優れ、導電性にも優れているため、例えば、後述するタッチパネルの透明電極や液晶パネルの透明電極、エレクトロルミネッセンス(電場発光)パネルの透明電極等各種透明電極のほか、帯電防止部材などに好適に用いることができる。
また、透明アンテナ用途にも好適に用いられ、自動車のフロントガラス等に貼着されるカーナビゲーション用アンテナ等に好適に用いることができる。
[透明導電性無機成形体の製造方法]
本発明に係る透明導電性無機成形体の第一の製造方法は、少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
AVG≦Λmin
なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型を準備する工程(以下、単に消失型準備工程ということがある)と、
前記消失型の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程(以下、単に積層体形成工程ということがある)と、
前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程(以下、単に焼結体形成工程ということがある)とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る透明導電性無機成形体の第二の製造方法は、少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
d’ AVG≦Λmin
なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型を準備する工程と、
前記消失型の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程と、
前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程とを有することを特徴とする。
上記本発明に係る透明導電性無機成形体の第一の製造方法(以下、単に第一の製造方法ということがある)によれば、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体を好適に製造することができる。また、上記本発明に係る透明導電性無機成形体の第二の製造方法(以下、単に第二の製造方法ということがある)によれば、前記本発明に係る第二の透明導電性無機成形体を好適に製造することができる。
以下、本発明に係る透明導電性無機成形体の製造方法について、まず第一の製造方法について説明し、次いで第二の製造方法について説明する。なお、得られる透明導電性無機成形体については前述のとおりであるためここでの説明は省略する。
<第一の製造方法>
本発明に係る第一の製造方法は、少なくとも、消失型準備工程と、積層体形成工程と
焼結体形成工程とを有し、必要に応じて他の工程を有していてもよいものである。以下、各工程について説明する。
(1)消失型(C)準備工程
本工程は、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型(C)を準備する工程である。消失型を用いることにより、後述する焼結体形成工程により得られた透明導電性無機粒子の焼結体を傷つけることなく型を容易に除去することができ、得られる透明導電性無機成形体を透明性、反射防止性に優れ、導電性にも優れたものとすることができる。
なお、本発明において消失型(C)とは、後述する焼結体形成工程において透明導電性無機粒子の焼結体の成形後に、当該型の少なくとも一部が分解し、昇華し、又は流体化して、得られた透明導電性無機成形体から容易に除去可能となる型をいう。
消失型(C)の入手方法は特に限定されないが、所望の微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体を形成できる消失型を容易に得られる点から、図21に示す以下の製造方法とすることが好ましい。
即ち、第一の製造方法においては、前記消失型(C)を準備する工程が、
前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する型(A)を準備する工程(以下、単に型(A)準備工程ということがある)と、
前記型(A)の前記反転パターン上に、液状の第一の樹脂組成物(B’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(B)を形成する工程(以下、単に型(B)形成工程ということがある)と、
前記型(B)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の第二の樹脂組成物(C’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型(C)を形成する工程(以下、単に消失型形成工程ということがある)とを含むことが好ましい。
以下、消失型準備工程において好ましい上記消失型の形成方法について順に説明する。
(1−1)型(A)準備工程
上記消失型(C)の形成方法においては、まず型(A)を準備する。第一の製造方法において、型(A)は、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体が有する微細凹凸形状の反転パターン、即ち、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えている。
型(A)の材質は特に限定されず、樹脂製であっても金属製であってもよいが、繰り返し使用した際に変形および摩耗しにくい点から、通常、金属製が好適に用いられる。
前記本発明に係る透明導電性無機成形体の好適な微細凹凸形状を形成する点から、型(A)は陽極酸化法により製造されることが好ましく、この場合、酸化されやすく、陽極酸化による加工が容易である点から、アルミニウムからなることが好ましい。より具体的には、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属製の母材の表面に、直接に又は他の層を介して、スパッタリング等により純度の高いアルミニウム層が設けられ、当該アルミニウム層に凹凸形状を形成したものが挙げられる。前記母材は、前記アルミニウム層を設ける前に、電解溶出作用と、砥粒による擦過作用の複合による電解複合研磨法によって母材の表面を超鏡面化しても良い。
また、型(A)の形状としては、所望の形状を賦型することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、平板状であっても良く、ロール状であっても良いが、前記型(A)は、生産性向上の観点からは、ロール状の金型(以下、「ロール金型」と称する場合がある。)を用いることが好ましい。
本発明において用いられるロール金型としては、例えば、母材として、円筒形状の金属材料を用い、当該母材の周側面に、直接に又は各種の中間層を介して設けられたアルミニウム層に、上述したように、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにより、微細な凹凸形状が作製されたものが挙げられる。
陽極酸化処理により微細孔を作製する場合、特開2003−43203号公報等で既に知られている様に、隣接微細孔間距離(一定値で分布の無い場合はピッチに相当)と深さとは比例する関係になる。これにより陽極酸化処理とエッチング処理との繰り返しにより賦型用金型を作製し、この賦型用金型を使用した賦型処理によりこの種の透明導電性無機成形体を作製する場合、作製される単峰性微小突起は、付け根部分の幅と高さとの比であるアスペクト比がほぼ一定に保持される。
前記型(A)に前記微細孔群を形成する方法としては、例えば、陽極酸化法によって前記アルミニウム層の表面に複数の微細孔を形成する陽極酸化工程と、前記アルミニウム層をエッチングすることにより前記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、前記アルミニウム層を前記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより前記微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって形成することができる。即ち、図11に示すように、陽極酸化工程A1、…、AN、エッチング工程E1、…、ENを交互に繰り返して母材を処理し、ロール金型を作製する。
微細な凹凸形状を形成する際には、アルミニウム層の純度(不純物量)や結晶粒径、陽極酸化処理及び/又はエッチング処理の諸条件を適宜調整することによって、所望の形状とすることができる。前記陽極酸化処理において、より具体的には、液温、印加する電圧、陽極酸化に供する時間等の管理により、微細な孔をそれぞれ目的とする深さ及び微小突起形状に対応する形状に作製することができる。
このようにして、前記型(A)は、深さ方向に徐々に孔径が小さくなる多数の微細孔が密に作製される。当該型(A)を用いて製造される微細凹凸形状は、前記微細孔に対応して、頂部に近付くに従って徐々に径が小さくなる微小突起群が形成され、すなわち、当該微細凹凸の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微細凹凸を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微細凹凸の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する微細凹凸形状が形成される。
〔微小突起を形成する微細穴の形成過程〕
次に、多峰性微小突起を形成し、また、微小突起の高さの分布が制御された微細な孔が形成される方法について説明する。上述したように、前記型(A)に形成される微細孔は、陽極酸化処理及びエッチング処理の交互の繰り返しによって形成されるが、この繰り返しの陽極酸化処理における印加電圧を可変することによって、微細孔の深さ(対応する微小突起の高さ分布)を制御することができる。ここで、陽極酸化処理における印加電圧と、形成される微細孔の間隔(ピッチ)とは、比例する関係にあるため、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにおいて、陽極酸化処理の印加電圧を可変すれば、深さ方向に掘り進める時間が相違する微細孔を混在させてその比率を制御することができる。
また、このように陽極酸化処理における印加電圧を可変する場合にあっては、太さ(径)の太い微細孔の底面に、複数の微細孔を作成して多峰性微小突起に係る微細孔とすることができる。この太さの太い微細孔の高さの制御等により、多峰性微小突起についても、高さ分布を制御することができる。
図12は、図11の金型の製造工程により形成される微細孔の形成過程を示す模式図であって、高さ分布の制御の説明に供する模式図である。
上述したように、陽極酸化処理における印加電圧と、微細孔のピッチとの関係は比例関係であるが、実際上、処理に供するアルミニウムの粒界等により微細孔のピッチにはばらつきが生じる。しかし、図12においては、このばらつきが存在しないものとして、微細孔が規則正しい配列により作製されるものとして説明する。なお、図12(a)〜図12(e)において、左側の図は、ロール金型の表面の拡大図を示し、右側の図は、左側の図におけるa−a断面図を示す。
(第1の工程)
図12(a)に示すように、まず、前記型(A)用金属板の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細孔f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
(第2の工程)
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図12(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細孔f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細孔f1を更に掘り下げる。
本実施形態では、陽極酸化工程A2によって、先の陽極酸化工程A1で形成された微細孔f1を二つ置きに掘り進める処理が行われる。従って、前記型(A)用金属板の表面には、二つ置きに広くかつ深く掘り下げられた微細孔f2が形成され、前記型(A)用金属板の表面には、微細孔f1と微細孔f2とが混在する状態となる。
(第3の工程)
続いて、電圧V2よりも高い電圧V3(V3>V2)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細孔を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V2から電圧V3へ徐々に上昇させ、この印加電圧の上昇を離散的(段階的)に実行すると、微小突起の高さ分布(微細孔の深さ分布)を離散的に作製することができ、この印加電圧の上昇を連続的に実行すると、微小突起の高さ分布を正規分布に設定することができる。そのため、本実施形態では、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程、第2の工程よりも長く設定することにより、図12(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細孔f1が二つ、一つに纏まるように広くかつ深く掘り進められ、また、その一つに纏められた微細孔f3の底面が略平坦に形成される(平坦微細孔形成工程)。ここで、略平坦とは、微細孔の底面が平坦な状態だけでなく、その底面が大きい曲率半径で湾曲している状態をも含む状態をいう。
(第4の工程)
続いて、電圧V3よりも高い電圧V4(V4>V3)を印加して陽極酸化工程A4を実行した後に、エッチング工程E4を実行する。この工程では、目的とする突起間間隔によるピッチにより微細孔を作成する。この陽極酸化工程A4においても、印加電圧は、電圧V3から電圧V4へ徐々に上昇させる。これにより、上記第3の工程により掘り進められた微細孔f3の一部が更に掘り進められ、その結果、図12(d)に示すように、微細孔f4となり、この微細孔f4が高さの高い単峰性微小突起を形成する。
(第5の工程)
続いて、印加電圧を上記第1の工程における電圧V1に変更して陽極酸化工程A5を実行した後に、エッチング工程E5を実行する。この工程では、陽極酸化工程A3において形成された微細孔f3であって、第4の工程の陽極酸化工程A4の影響を受けていない微細孔f3の底面に、図12(e)に示すように、微細孔を複数個形成し、多峰性微小突起に対応する微細孔f5を形成する(多峰突起用微細孔形成工程)。ここで、印加する電圧V1の大きさを調整することによって、微細孔f5の底面に形成される微細孔の数を増減したり、その微細孔の間隔を調整したりすることができる。
以上より、型(A)の表面には、高さの異なる微小突起を形成する微細孔f1、f2、f4や、多峰性微小突起を形成する微細孔f5が形成される。
ここで、この一連の工程では、第1の工程及び第2の工程により作製された深さの異なる微細孔f1、f2を、第3の工程で掘り進めて底面の略平坦な微細孔f3を作製し、第4の工程において、この微細孔f3を掘り進めて単峰性微小突起に係る微細孔f4を作製し、また、第5の工程において、この微細孔f3の底面を加工して多峰性微小突起に係る微細孔f5を作製している。ここで、第1の工程から第4の工程に係る陽極酸化工程の印加時間、処理時間、エッチング工程の処理時間等を制御して、各工程で作製される微細孔の深さを制御することにより、微小突起の高さの分布や、多峰性微小突起の高さの分布を制御することができる。なお、上述の第1の工程〜第5の工程は、必要に応じて回数を省略したり、繰り返したり、工程を一体化したりすることができる。
図13は、図11の金型の製造工程において、微小突起の高さ分布の制御に係る深さの異なる微細孔が形成される過程の説明に供する模式図である。
(第1の工程)
ここで図13(a)に示すように、第1の工程において、先ず、型(A)用金属板の表面のアルミニウム層に、電圧V1を印加して陽極酸化工程A1を実行した後に、エッチング工程E1を実行し、微細な孔f1を形成する。ここで、陽極酸化工程A1は、アルミニウムのフラット面に後続する陽極酸化処理のきっかけを作製するものである。なお、この場合、エッチング工程を適宜省略してもよい。
(第2の工程)
次に、電圧V1よりも高い電圧V2(V2>V1)を印加して陽極酸化工程A2を実行した後に、エッチング工程E2を実行する。これにより、陽極酸化工程A2では、図13(b)に示すように、先の陽極酸化工程A1により形成された微細な孔f1のうち、陽極酸化工程A2に対応する間隔の微細な孔f1を更に掘り下げる。
ここで印加電圧V2をV2=2×V1に設定すると、陽極酸化工程A2によって、先の陽極酸化工程A1で形成された微細な孔f1を一つ置きに掘り進める処理が行われる。従って、賦型用金型の表面には、一つ置きに広くかつ深く掘り下げられた微細な孔f2が形成され、成形型の表面には、微細な孔f1と微細な孔2とが混在する状態となる。
(第3の工程)
続いて、電圧V1と電圧V2の間の電圧V3(V2>V3>V1)を印加して陽極酸化工程A3を実行した後に、エッチング工程E3を実行する。この工程では、ピッチの異なる微細な孔を作製する。具体的には、印加する電圧を、電圧V3として、縦横に面内に配列した微細な孔f2の間に存在する図示の如くの特定の微細な孔f1を一つ置きに広く且つ深く掘り下げる。ここで印加電圧V3をV3=(V1)1/2に設定すると、陽極酸化工程A3における印加電圧の印加時間、エッチング工程の処理時間を上述の第1の工程よりも長く設定することにより、図13(c)に示すように、最初の陽極酸化工程A1において形成された微細な孔f1のうち、4個の微細な孔f2で囲まれる最小の四角形の中心に位置する微細な孔f1が選択的に深く掘り下げられる。且つ同時に、第2の陽極酸化工程A2形成された微細な孔f2のうちで図13(c)で図示される位置関係に有る一部のものが更に掘り下げられ、微細な孔f3となる。
その結果、図13(c)に示すように、微細な孔f1(これが最も高さの低い微小突起に対応する孔となる)の周囲をf1よりも深い微細な孔f2及びf3(それぞれ中程度及び高程度の高さの微小突起に対応する孔となる)によって周囲を包囲された孔群が面内に配列した表面構造を有する型が得られる。
このように複数回の陽極酸化処理における印加電圧の切り替えにより掘り進める微細孔が異なることにより、微細孔の深さを大きく異ならせることができ、これにより意図する分布により微小突起の高さを制御することができ、所望の微細孔群を有する図21(A)(断面図)の如き型(A)を製造することができる。
(1−2)型(B)形成工程
次に、図21(B)の如く前記型(A)の前記反転パターン上に、液状の第一の樹脂組成物(B’)を塗布して、図21(C)の如く該樹脂組成物(B’)を固化して、離型することにより、図1(D)の如く前記微細凹凸形状に相当するパターン(即ち微小突起群)を表面に有する型(B)を形成する。
型(B)は、其の表面に、透明導電性無機性形態10表面の微小突起群2の原型となる形状を有する母型である。型(B)は型(A)から消失型(C)に表面形状を受け渡す仲介をするものである。尚、型(A)から型(B)へ、型(B)から消失型(C)へ、消失型(C)から透明導電性無機性形態10へと経由する毎に表面形状の凹凸は反転する(図21及び図22参照)。
なお、本発明において固化とは、液状の樹脂組成物から溶剤等が除去されて流動性が低下することにより固化したものや、樹脂組成物中の樹脂等の成分が化学反応を経て硬化したもの、或いは熔融樹脂を冷却して流動性を無くしたものが含まれる概念である。また、本発明において樹脂とは、モノマーやオリゴマーの他、ポリマーを含む概念である。
上記第一の樹脂組成物(B’)は、少なくとも樹脂を含有し、必要に応じて重合開始剤等、その他の成分を含有する。
前記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の電離放射線硬化性樹脂、アクリレート系、ウレタン系、エポキシ系、ポリシロキサン系等の熱硬化性樹脂、アクリレート系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系等の熱可塑性樹脂等の各種材料及び各種硬化形態の賦形用樹脂を使用することができる。また、非反応性重合体を含有してもよい。なお、電離放射線とは、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
前記樹脂としては、中でも成形性及び機械的強度に優れる点から電離放射線硬化性樹脂が好ましい。本発明に用いられる電離放射線硬化性樹脂とは、分子中にラジカル重合性及び/又はカチオン重合性結合を有する単量体又は重合体を適宜混合したものであり、適宜重合開始剤を用いて電離放射線により硬化されるものである。また、本発明において成形性に優れるとは、所望の形状に精度良く成形できることをいう。
中でも、本発明に用いられる樹脂組成物は、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系の電離放射線硬化性樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、更に、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を有するアクリレート系の電離放射線硬化性樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明に用いられる樹脂組成物は、さらに必要に応じて、重合開始剤、離型剤、光増感剤、酸化防止剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、粘度調整剤、密着性向上剤等を含有することもできる。
図14に、第一の樹脂組成物として電離放射線硬化性樹脂組成物を用い、型(A)としてロール金型を用いた場合に、型(B)を形成する方法の一例を示す。図14は図21(A)から図21(D)の工程を、より具体化して図示したものと言える。
図14に示す方法では、樹脂供給工程において、帯状フィルム形態の基材45に、ダイ41により液状の第一の樹脂組成物(B’)を塗布し、微小突起形状を受容する受容層46を形成する。樹脂組成物の塗布方法については、ダイ41による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いて、押圧ローラ43により、型(A)であるロール金型42の周側面に基材を加圧押圧し、これにより基材の一方の面上に受容層46を密着させると共に、ロール金型42の周側面に作製された微細な凹凸形状の凹部に、受容層46を構成する樹脂組成物を充分に充填する。この状態で、紫外線の照射により第一の樹脂組成物を硬化させ、これにより基材の一方の表面表面上に微小突起群を作製する。続いて剥離ローラ44を介してロール金型42から、硬化した微小突起群と一体に基材45を剥離することにより、前記微細凹凸形状に相当するパターン(微小突起群)を表面に有する型(B)47が得られる。
(1−3)消失型形成工程
次に、図21(E)の如く前記型(B)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の第二の樹脂組成物(C’)を塗布して、図21(F)の如く固化して、而かる後、図21(G)の如く離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターン(微細孔群)を表面に有する前記消失型(C)を形成する。
本発明においては消失型(C)を形成する第二の樹脂組成物(C’)として、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する樹脂組成物を用いる。当該樹脂としては、前記消失型に後述の透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布する際に溶解しない樹脂の中から適宜選択して用いることができる。例えば、透明導電性無機粒子を含有する組成物の溶剤が炭化水素系溶剤の場合には、親水性樹脂を用いることが好ましい。また、当該樹脂としては、加熱により消失する際に、透明導電性無機成形体が着色しないように、窒素原子や硫黄原子を含まない樹脂を用いることが好ましく、炭素原子、酸素原子、及び水素原子からなる樹脂を用いることがより好ましい。このような親水性樹脂としては、例えばポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネートポリエチレングリコール、ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。或いは、本発明においては、加熱消失性電離放射線硬化性樹脂組成物を用いてもよい。このような樹脂組成物の具体例としては、例えば、特開2005−101093号公報に記載されているようなポリアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールをセグメントとして含む共重合体と、ポリアルキレングリコールセグメントと架橋性官能基を有する樹脂と、光開始剤とを含有する樹脂組成物が挙げられる。
単独で又はセグメントとして用いられるポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリメチレングリコール(ポリアセタール)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられ、ポリアルキレングリコールをセグメントとして含む共重合体としては、前記ポリアルキレングリコールをセグメントとして含むポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールセグメントと架橋性官能基を有する樹脂の具体例としては、加水分解性シリル基とポリアルキレングリコールセグメントとを有する樹脂、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の重合性不飽和基とポリアルキレングリコールセグメントとを有する樹脂、エポキシ基とポリアルキレングリコールセグメントとを有する樹脂、オキセタニル基とポリアルキレングリコールセグメントとを有する樹脂等が挙げられる。中でも、加水分解性シリル基とポリアルキレングリコールセグメントとを有する樹脂が好ましい。
消失型(C)は、前記型(B)上に、第二の樹脂組成物(C’)として、例えば、液状の親水性樹脂や上記加熱消失性電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し乾燥して、必要に応じて更に紫外線等を照射することによって固化して、次いで前記型(B)から離型することにより得ることができる。塗布方法、乾燥方法、紫外線照射方法、及び離型方法は、特に限定されず、従来公知の方法から適宜選択すればよい。
このようにして、前記微細凹凸形状の反転パターン(微細孔群)を表面に有する前記消失型を得ることができる。
(2)積層体形成工程
次いで、図21(H)の如く前記消失型(C)の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物10’を塗布することにより消失型と組成物の塗膜との積層体を形成する。
透明導電性無機粒子を含有する組成物10’は、通常、透明導電性無機粒子と、当該無機粒子を分散する溶剤とを含有し、本発明の効果を損なわない範囲で更に他の成分を含有してもよいものである。他の成分としては、例えば、前記無機粒子の分散性向上のための分散剤や、錯化剤、有機保護剤、還元剤、界面活性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、粘度調整剤等が挙げられる。更に、本発明の効果が損なわれない範囲で、造膜性や分散性の点から、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の樹脂バインダーや、ゾル状のシリカ等の無機バインダーを添加してもよい。
(2−1)透明導電性無機粒子
透明導電性無機粒子は、後述する焼結体形成工程における加熱により、前記透明導電性無機化合物となるものである。このような透明導電性無機粒子の好適な具体例として、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)等が挙げられる。
透明導電性無機粒子の平均分散粒径は、前記消失型の微細孔に入り得る大きさであれば特に限定されない。透明導電性無機粒子の平均分散粒径の目安としては、1〜200nmであることが好ましく、5〜100nmであることがより好ましい。
(2−2)溶剤
溶剤としては、前記透明導電性無機粒子を分散でき、前記消失型を溶解しない溶剤の中から適宜選択して用いることができる。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系;メトキシアルコール、エトキシアルコール、メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルアルコール系;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系;メトキシエチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテルアルコールアセテート系;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド系;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系;n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−オクタンなどの飽和炭化水素系などの有機溶剤が挙げられる。
前記透明導電性無機粒子を含有する組成物における溶剤の含有量は、特に限定されない。本発明においては、前記透明導電性無機粒子を含有する組成物の固形分含有量が、5〜95質量%の範囲が好ましく、20〜90質量%の範囲がより好ましい。上記範囲であることにより、塗布に適した粘度とすることができる。
透明導電性無機粒子を含有する組成物としては、公知の組成物や市販のインクも適宜採用することができる。
上記透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物10’を消失型(C)の前記反転パターン上に塗布し、必要に応じて乾燥することにより、消失型(C)と、透明導電性無機粒子を含有する組成物の積層体を得ることができる。
(3)焼結体形成工程
次いで、図21(I)の如く前記積層体を単体、又は組成物の塗膜面を重ねて、300〜500℃の範囲の温度で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型(C)を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する。
積層体単体を焼成することにより、図21(J)(乃至図1又は図2)の如く一つの面に微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体10となる。また、図3、図4、又は図5の如く二つの積層体の各々の塗膜面を重ねて焼成することにより対向する二つの面に微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体10となる。
上記積層体の組成物の塗膜面を重ねる方法としては、例えば、微細凹凸形状の反転パターン(微細孔群)を表面に有する消失型を準備する工程と同一の工程を設けて消失型を2個準備し、それぞれ前記積層体形成工程を行い、得られた積層体の透明導電性無機粒子を含有する組成物の塗膜面同士を重ねる工程が挙げられる。積層体の組成物の塗膜面を重ねて焼成することにより、図3の例に示されるような対向する二つの面に複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体を製造することができる。
300〜500℃の範囲の温度に加熱する方法は、特に限定されない。焼成炉(オーブン)等により該積層体を所定温度の雰囲気下に置いて加熱することが好ましい。消失型や透明導電性無機粒子を含有する組成物の組成に応じて、減圧下で加熱してもよい。加熱温度は、昇温工程及び冷却工程の間の全期間中で300〜500℃の範囲の一定温度(例えば、450℃)で加熱しても良く、或いは昇温工程及び冷却工程の間の全期間中で300〜500℃の範囲で温度を変化させつつ加熱しても良い。又、加熱時の該積層体の周圍の雰囲気は、消失型(C)が殘差を殘さず透明導電性無機成形体を変質させ無いものであれば良く、使用する透明導電性無機粒子を含有する組成物及び消失型の材料並びに加熱温度に応じ、空気、窒素、アルゴン等から適宜選択する。
加熱時間は、透明導電性無機粒子の焼結体が形成され、消失型の少なくとも一部が消失する時間であればよく特に限定されない。消失型や透明導電性無機粒子を含有する組成物の組成に応じて異なるが、加熱時間の目安として、1〜0〜24時間の範囲が好ましく、2〜5時間の範囲がより好ましい。
このようにして得られた透明導電性無機粒子の焼結体は、表面に複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体に相当する。
<第二の製造方法>
本発明に係る第二の製造方法は、少なくとも、消失型準備工程と、積層体形成工程と
焼結体形成工程とを有し、必要に応じて他の工程を有していてもよいものである。以下、各工程について説明する。
(1)消失型準備工程
本工程は、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型(C)を準備する工程である。消失型(C)を用いることにより、後述する焼結体形成工程により得られた透明導電性無機粒子の焼結体を傷つけることなく型を容易に除去することができ、得られる透明導電性無機成形体を透明性、反射防止性に優れ、導電性にも優れたものとすることができる。
消失型(C)の入手方法は特に限定されないが、所望の微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体を形成できる消失型を容易に得られる点から、図22に示す以下の製造方法とすることが好ましい。
即ち、第二の製造方法においては、前記消失型(C)を準備する工程が、
図22(A)の如く前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(A’)を準備する工程(以下、単に型(A’)準備工程ということがある)と、
図22(B)の如く前記型(A’)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の樹脂組成物C’を塗布して、図22(C)の如く固化して、図22(D)の如く離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型を(C)形成する工程(以下、単に消失型形成工程ということがある)とを含むことが好ましい。
(1−1)型(A’)準備工程
第二の製造方法における、前記微細凹凸形状に相当するパターン(微細孔群)を表面に有する型(A’)を準備する工程は、前記第一の製造方法における、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する型(B)を準備する工程と同様とすることができる。
(1−2)消失型形成工程
第二の製造方法においては、前記型(A’)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の樹脂組成物C’を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターン(微小突起群)を表面に有する前記消失型(C)を形成する。
第二の製造方法における常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する樹脂組成物C’は、前記第一の製造方法における第二の樹脂組成物と同様のものから適宜選択して用いることができる。
また、第二の製造方法における(2)積層体形成工程は22(E)の如くであり、又、(3)焼結体形成工程は図22(F)の如くであり、斯かる工程を経て図22(G)の如く透明導電性無機成形体10を得るが、前記第一の製造方法における対応する同等工程と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
第二の製造方法において、積層体の組成物の塗膜面を重ねて焼成することにより、図3〜図4の例に示されるような対向する二つの面に複数の微細孔が配置されてなる微小突起群2及び/又は微細孔群4を備えた微細突起形状を有する透明導電性無機成形体を製造することができる。
尚、第二の製造方法により得られた透明導電性無機粒子の焼結体は、型(A’)として図22の如く表面に微小突起群2を有するものを選択すれば、透明導電性無機成形体10も表面に微小突起群2を有するものを得る。一方、図示は略すが、型(A’)として表面に微小孔群4を有するものを選択すれば、表面に複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有するものが得られる。これは、前記本発明に係る第二の透明導電性無機成形体に相当する。
<その他の工程>
前記第一の製造方法、及び、第二の製造方法は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に他の工程を有していてもよい。
第一の製造方法において、微細孔群を有する消失型を準備する工程と別に、微小突起群を有する消失型を準備する工程を設け、それぞれの消失型を用いて前記積層体形成工程を行い、得られた積層体の透明導電性無機粒子を含有する組成物の塗膜面同士を重ねる工程を設けることにより、図5の例に示されるような、一方の面には複数の微小突起が配置されてなる微小突起群2を備えた微細凹凸形状を有し、他方の面には、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群4を備えた微細突起形状を有する透明導電性無機成形体を製造することができる。
[タッチパネル]
本発明に係るタッチパネルは、少なくとも第一の透明電極と、第二の透明電極とを備えたタッチパネルであって、
透明基材の一方の面に前記第一の透明電極を備え、前記透明基材の第一の透明電極を備える面とは反対側の面に前記第二の透明電極を備えるか、又は、
第一の透明基材の一方の面に前記第一の透明電極を備え、第二の透明基材の一方の面に前記第二の透明電極を備えており、
前記第一の透明電極、及び前記第二の透明電極のうち少なくとも一方が、前記本発明に係る第一の透明導電性無機成形体又は前記本発明に係る第二の透明導電性無機成形体であることを特徴とする。
本発明のタッチパネルは、透明電極として前記本発明に係る透明導電性無機成形体を用いているため、外光反射が抑制され、透明性に優れ、透過光の視認性に優れている。
図15は、静電容量方式の一種である投影型静電容量方式によるタッチパネル20の一例を示す平面模式図である。また、図16は、図15のA−A’切断面の一例を示す断面模式図である。タッチパネル20は、X軸方向に延びたセンサ電極12AとY軸方向に延びたセンサ電極12Bを備え、各センサ電極は、取り出し回路13に接続している。センサ電極12Aとセンサ電極12Bは、図16に示されるようにZ軸方向において互いに重なり合わない位置にそれぞれ配置されている。図16の例では、透明基材11の片面側にセンサ電極12Aが、透明基材11のセンサ電極12Aとは反対側の面にセンサ電極12Bが形成されている。センサ電極12Aとセンサ電極12Bとは、Z軸方向において互いに重なり合わないように互いが絶縁されて配置されていればよく、他の形態としては、例えば、図17及び図18の例が挙げられる。図17及び図18の例では、センサ電極12Aが形成された透明基材11Aと、センサ電極12Bが形成された透明基材11Bとが、粘着剤層14を介して、貼り合わされて形成されている。
図15の12A(1)は個々のセンサ電極12Aである。図15の12A(1)に示すようにセンサ電極12Aは、X軸方向に離間して配列した複数のセンサ電極要素12Cが、その角部分を電極要素接続部12Dで電気的に接続された形状をしている。図15の例の場合、センサ電極要素12Cの形状は、周辺部を除く主要部分にて正方形形状で、X軸方向での両端は、それぞれY軸方向で半分に切断したような三角形形状をしている。
このようにタッチパネルにおける透明電極は、通常パターニングされている。当該パターニング方法は特に限定されず、従来公知の方法の中から適宜選択すればよい。図19は、パターニング方法の一例を示す概略工程図である。図19の例では、透明基材を準備し(図19(A))、当該透明基材61の一面側に、粘着剤を塗布する(図19(B))。当該粘着剤層62上に、前記本発明に係る透明導電性無機成形体を貼着する(図19(C))。当該透明導電性無機成形体10上に、パターン状にレジスト層63を形成する(図19(D))。次いで、エッチング法により、パターン状レジスト層63の開口部に存在する透明導電性無機成形体64を除去することにより、透明電極の開口部65が形成される(図19(E))。その後、レジスト層63を除去し(図19(F))、必要に応じて透明導電性無機成形体に透明樹脂66を被覆することにより、パターン化された透明導電性無機成形体67とすることができる。対向する二つの面に微細凹凸形状を有する透明導電性無機成形体は、空気側界面、及び透明基材側界面のいずれにおいても外光反射を低減することができ、反射防止性に優れている。また、微細凹凸形状を透明記事側界面に配置した場合、粘着剤との接触面積が増えるため、透明基材との密着性も向上する。
[帯電防止部材]
本発明に係る帯電防止部材は、透明基材の少なくとも一方の面に、請求項1又は2に記載の透明導電性無機成形体を備えることを特徴とする。
本発明の帯電防止部材は、前記本発明に係る透明導電性無機成形体を有するため、透明性や反射防止性に優れた帯電防止部材とすることができる。
図20に、本発明に係る帯電防止部材を用いた表示装置50の一例を示す。図20に示すように、表示機構51の表示面52に、前記本発明に係る帯電防止部材70を備えている。当該帯電防止部材70は、表示面52と直接貼り合わされてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、帯電防止部材70と、表示面52との間に、他の部材を有していてもよい。当該他の部材としては、例えば、公知のタッチパネル部材等が挙げられる。
なお、本発明の画像表示装置にあっては、単に表示機能のみを有する装置(例えば、LCDモニター、CRTモニター等)でも良いが、装置の機能の一部として表示機能を有する装置も該当する。例えば、携帯情報端末、カーナビゲーションシステム等である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 微小突起
2 微小突起群
3 微細孔
4 微細孔群
5 微小突起
5A、5B 微小突起
6 凸状突起群
6C 頂部微小突起
6D 周辺微小突起
10 透明導電性無機成形体
11 透明基材
12A、12B センサ電極
12C センサ電極要素
12D 電極要素接続部
13 取り出し回路
14 粘着剤層
20 タッチパネル
21 極大点
22 線分
23 微小突起
30 微小突起群
31 微小突起表面
32 微小突起
33 凹凸面
41 ダイ
42 ロール金型
43 押圧ローラ
44 剥離ローラ
45 基材
46 受容層
47 型(B)
50 表示装置
51 表示機構
52 表示面
61 透明基材
62 粘着剤層
63 レジスト層
64 開口部に存在する透明導電性無機成形体
65 開口部
66 透明樹脂
67 パターン化された透明導電性無機成形体
70 帯電防止部材
A、A’ 型
B’ 第一の樹脂組成物
B 型
C’ 第二の樹脂組成物
C 消失型

Claims (8)

  1. 少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
    AVG≦Λmin
    なる関係を有する、透明導電性無機成形体。
  2. 少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
    d’ AVG≦Λmin
    なる関係を有する、透明導電性無機成形体。
  3. 少なくとも一つの面に、複数の微小突起が配置されてなる微小突起群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の平均隣接突起間距離をdAVGとしたときに、
    AVG≦Λmin
    なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
    常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型(C)を準備する工程と、
    前記消失型(C)の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程と、
    前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型(C)を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程とを有する、透明導電性無機成形体の製造方法。
  4. 前記消失型(C)を準備する工程が、
    前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する型(A)を準備する工程と、
    前記型(A)の前記反転パターン上に、液状の第一の樹脂組成物(B’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(B)を形成する工程と、
    前記型(B)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の第二の樹脂組成物(C’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型(C)を形成する工程とを含む、請求項3に記載の透明導電性無機成形体の製造方法。
  5. 少なくとも一つの面に、複数の微細孔が配置されてなる微細孔群を備えた微細凹凸形状を有し、前記微細孔は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微細孔の隣接孔間距離d’の平均値をd’ AVGとしたときに、
    d’ AVG≦Λmin
    なる関係を有する透明導電性無機成形体の製造方法であって、
    常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有し、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する消失型(C)を準備する工程と、
    前記消失型の前記反転パターン上に、透明導電性無機粒子を含有する液状の組成物を塗布することにより積層体を形成する工程と、
    前記積層体を、300〜500℃で加熱することにより、前記透明導電性無機粒子を焼成すると共に、前記消失型(C)を消失して、少なくとも一つの面に前記微細凹凸形状を有する透明導電性無機粒子の焼結体を形成する工程とを有する、透明導電性無機成形体の製造方法。
  6. 前記消失型(C)を準備する工程が、
    前記微細凹凸形状に相当するパターンを表面に有する型(A’)を準備する工程と、
    前記型(A’)の前記パターン上に、常圧又は減圧下で300℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより消失する樹脂を含有する液状の樹脂組成物(C’)を塗布して、固化して、離型することにより、前記微細凹凸形状の反転パターンを表面に有する前記消失型(C)を形成する工程とを含む、請求項5に記載の透明導電性無機成形体の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の透明導電性無機成形体からなる透明電極を少なくとも1つ備える、タッチパネル。
  8. 透明基材の少なくとも一方の面に、請求項1又は2に記載の透明導電性無機成形体を備えた、帯電防止部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020149014A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 シャープ株式会社 超撥水性フィルム
WO2024103827A1 (zh) * 2022-11-18 2024-05-23 思摩尔国际控股有限公司 一种多孔有序基体材料及其制备方法和应用

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