JP5678941B2 - 反射防止性透明導電フィルム、タッチパネル及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献2に開示されている技術のように、可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる構造体上に、当該構造体に追随した表面を有するように蒸着法で薄膜の透明導電膜を形成すると、透明導電膜の密着性が悪いという問題があった。また、当該透明導電膜では、透明導電膜の導電率が不十分になるという問題があった。
前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記微小突起の少なくとも一部が、頂点を複数有する微小突起であって、全微小突起中における、当該頂点を複数有する微小突起の個数の比率が10%以上であり、
前記第1透明導電層及び前記第2透明導電層からなる透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有し、前記透明導電層非形成領域において、更に前記微細凹凸構造体が除去され、前記微細凹凸構造体と屈折率差が0.14以下の樹脂組成物の硬化物で充填されてなることを特徴とする。
本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいては、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「フィルム」と定義する。すなわち、通例、ロールの形で供給されない「シート状」や、シート状に比べて厚さが厚いものであり、完全に曲がらないもの、及び巻き取れるほどには曲がらないが、負荷をかけることによって湾曲する「板状」のものも、本発明の「フィルム」に包含される。
また、本発明において、(メタ)アクリル樹脂は、アクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂を意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
また、本発明において樹脂とは、モノマーやオリゴマーの他、ポリマーを含む概念である。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムは、透明基材の少なくとも一方の面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体と、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層とをこの順で含み、
前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有することを特徴とする。
上記特定の微細凹凸は、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体を含むことにより得られるため、微細凹凸構造体の微細凹凸形状が維持される必要がある。本発明の反射防止性透明導電フィルムは、微細凹凸構造体と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層との間に、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層を介在させている。第1透明導電層が有機化合物乃至導電性有機高分子を含むため、樹脂を含有してなる微細凹凸構造体と前記第1透明導電層との密着性、更には前記第1透明導電層を介して前記第2透明導電層との密着性が良好となる。また、このような第1透明導電層は通常塗布法で形成されるため、前記微細凹凸構造体の微細凹凸形状を維持しつつ、通常蒸着法で形成される第2導電層の成膜性を向上し、ひいては第2透明導電層側の最外層表面の微細凹凸の形状も維持されるため、反射防止性能に優れる。
また、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層とをこの順で含み、透明導電層が2層構造となっているため、透明導電層の膜厚を十分に確保可能であって導電性に優れるようになる。
図2に示す反射防止性透明導電フィルム10は、透明基材1の一方の表面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体2を有し、当該微細凹凸構造体2の表面上に、第1透明導電層3と、第2透明導電層4とをこの順に有し、第2透明導電層4側の最外層表面が上記特定の微細凹凸となっている。
以下、本発明に係る反射防止性透明導電フィルムに含まれる透明基材、微細凹凸構造体、第1透明導電層及び第2透明導電層について、順に説明する。
前記透明基材としては、透明導電フィルムに用いられる公知の透明基材を適宜選択して用いることができ、特に限定されない。前記透明基材に用いられる材料としては、例えば、透明樹脂が挙げられる。透明樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、アクロニトリル、メタクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等を挙げることができる。
また、前記透明基材に用いられる材料としては、前記透明樹脂の他に、例えばソーダ硝子、カリ硝子、鉛ガラス等の硝子、PLZT等のセラミックス、石英、蛍石等の各種透明無機材料等も挙げられる。
また、透明基材と後述する微細凹凸構造体との密着性を向上させ、ひいては耐摩耗性を向上させるためのプライマー層を透明基材上に形成してもよい。このプライマー層は、透明基材および微細凹凸構造体との双方に密着性を有し、可視光学的に透明であれば良い。
前記プライマー層の材料としては、例えば、フッ素系コーティング剤及びシランカップリング剤等から適宜選択して使用することができる。前記フッ素系コーティング剤の市販品としては、例えば、フロロテクノロジー製のフロロサーフ FG−5010Z130等が挙げられ、前記シランカップリング剤の市販品としては、例えば、ハーベス製のデュラサーフプライマー DS−PC−3B等が挙げられる。
透明基材の少なくとも一方の面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体を有する。
当該微細凹凸構造体は、図1に示したように、前記透明基材とは別の材料からなる別層として積層されていても良いし、図2に示したように、透明基材として透明樹脂基材が用いられ、当該透明樹脂基材と一体となって形成されていても良い。
また、層間の密着性、塗工適性、表面平滑性等の基材表面性能を向上させる点から、透明基材の少なくとも一方の面に、1層以上の中間層を介して、微細凹凸構造体が積層されている積層体となっていてもよい。
また、透明基材の両面に、直接又は他の層を介して、当該微細凹凸構造体を有していても良い。
前記樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の電離放射線硬化性樹脂、アクリレート系、ウレタン系、エポキシ系、ポリシロキサン系等の熱硬化性樹脂、アクリレート系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系等の熱可塑性樹脂等の各種材料及び各種硬化形態の賦型用樹脂を使用することができる。なお、電離放射線とは、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
本発明に用いられる電離放射線硬化性樹脂とは、分子中にラジカル重合性及び/又はカチオン重合性結合を有する単量体、低重合度の重合体、反応性重合体を適宜混合したものであり、後述する重合開始剤によって硬化されるものである。なお、非反応性重合体を含有してもよい。
後述する特定の微細凹凸の下地層となることから、当該微細凹凸構造体が有する微細凹凸形状の微小凸部も、後述する特定の微細凹凸の微小突起に類似の構造であることが好ましい。
例えば、当該微細凹凸構造体における微小凸部の隣接凸部間隔は、通常10〜300nmで設計することが好ましい。また、微小凸部の高さは、通常10〜400nmで設計することが好ましい。
なお、前記平坦部とは、前記微細凹凸構造体2において、隣接凸部の谷底を連ねた包絡面2dと凸部2a等との交線を「裾」(2e)とした場合に、隣接凸部間の裾2eから裾2e’までの微小突起を構成しない部分を意味する。前記平坦部の大きさは、本発明の反射防止性透明導電フィルムの第2透明導電層側の最外層表面を、後述する微細な凹凸形状にできる大きさに適宜調整することができるが、中でも、隣接する微小凸部間の裾から裾までの最短距離(図2中のE)が、50〜300nmであることが好ましく、50〜100nmであることが特に好ましい。なお、当該距離は、本発明の反射防止性透明導電フィルムを、隣接する微小凸部の頂部を含むように微細凹凸層を深さ方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を観察することにより測定することができる。
また、前記微細凹凸構造体が、図2に示したように前記透明基材と一体化している場合、前記微細凹凸構造体と前記透明基材との合計厚み(図2のt’)は、特に限定されないが、通常20〜5300μmである。前記微細凹凸層と前記透明基材との合計厚みとは、微細凹凸面のもっとも高い頂部の高さから当該微細凹凸面と反対側の基材平面までの基材平面に対して垂線方向の距離を意味する。
本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいて、前記微細凹凸構造体上に形成される第1透明導電層は、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ、又は、導電性有機高分子を含有する。
第1透明導電層が有機化合物乃至導電性有機高分子を含むため、樹脂を含有してなる微細凹凸構造体と前記第1透明導電層との親和性が高くなり、密着性が優れたものになる。また、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層は、溶液塗布法で、上記樹脂を含有してなる微細凹凸構造体上に形成することが可能である。溶液塗布法で、上記樹脂を含有してなる微細凹凸構造体上に形成すると、第1透明導電層表面の凹凸形状を所望の形状にし易いというメリットがある。
プロトン酸としては、HF、HCl、HNO3、H2SO4、HBF4、HClO4、FSO3H、ClSO3H、CF3SO3H等が挙げられる。
遷移金属ハロゲン化物としては、NbF5、TaF5、MoF5、WF5、RuF5、BiF5、TiCl4、ZrCl4、MoCl5、MoCl3、WCl5、FeCl3、TeCl4、SnCl4、SeCl4、FeBr3、SnI5等が挙げられる。遷移金属化合物としては、AgClO4、AgBF4、La(NO3)3、Sm(NO3)3等が挙げられる。アルカリ金属としては、Li、Na、K、Rb、Cs等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、Be、Mg、Ca、Sc、Ba等が挙げられる。
上記ドーパントは、導電性高分子100質量部に対して、0.001質量部以上含まれていることが好ましい。さらには、0.5質量部以上含まれていることがより好ましい。
導電性金属としては、6族の遷移金属、7族の遷移金属、8族の遷移金属、9族の遷移金属、10族(8A族)の遷移金属、11族(1B族)の遷移金属、12族(2B)の遷移金属、13族(3B)の典型金属、14族(4B)の典型金属を使用するのが望ましく、より具体的には、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるものが挙げられる。前記導電性金属は単独または2種以上の金属を混合して使用することもでき、2種以上の金属の合金を使用することもできる。
導電性金属化合物としては、金属に配位子が配位した金属錯体、金属に有機または無機の化学基が共有結合およびイオン結合した金属化合物である。導電性金属酸化物としては、第2透明導電層において詳述するものを好適に用いることができる。それ以外の導電性金属化合物としては、具体的には、水酸化銅(II)(Cu(OH)2)、チオシアン酸銅(I)(CuSCN)、硝酸銅(II)(Cu(NO3)2)、硝酸パラジウム(Pd(NO3)2)、硝酸銀(AgNO3)、亜硝酸銀(AgNO2)、硫酸銅(II)(CuSO4)、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)、硫酸亜鉛(ZnSO4)、シアン化金(I)(AuCN)などが挙げられる。
一方、微小凸部の高さ(H)の1/2(H/2)の部分など、微小凸部の斜面における前記透明導電層の膜厚D2については、微小凸部の斜面の法線方向12の距離とする。
前記第1透明導電層の厚みが、前記下限値未満であると連続層を形成するのが困難になる恐れがあり、前記上限値を超えると反射防止性能が悪化する恐れがあり、また、第2透明導電層側の最外層表面を特定の微細凹凸とすることが困難となる恐れがある。
本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記第1透明導電層上に導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層を有する。
導電性金属酸化物は、導電性有機高分子及び導電性金属含有ナノ粒子と比べて同じ膜厚で作成した場合に導電性を良好にし易いが、前記微細凹凸構造体に直接薄膜を積層しようとすると、密着性が悪いという問題があった。本発明においては、前記微細凹凸構造体に、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層を介して、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層を積層する。そのため、微細凹凸構造体と第1透明導電層と第2透明導電層の密着性を向上しながら、第2透明導電層側の最外層表面の凹凸形状を特定の微細凹凸を有するように形成し易いというメリットがある。また、透明導電層が上記2層構造となっているため、最外層表面を特定の微細凹凸にしながら、透明導電層の膜厚を十分に確保可能であって導電性に優れるようになる。
前記第2透明導電層の厚みが、前記下限値未満であると導電性を向上するのが困難になる恐れがあり、前記上限値を超えると反射防止性能が悪化する恐れがあり、また、第2透明導電層側の最外層表面を特定の微細凹凸とすることが困難となる恐れがある。
本発明においては、前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有することを特徴とする。
なお、「第2透明導電層側の最外層表面」とは、前記微細凹凸構造体、前記第1透明導電層及び前記第2透明導電層を含む側の面の透明基材が存在する面とは反対側の最外層表面を意味し、第2透明導電層が最外層である場合は第2透明導電層の表面であり、第2透明導電層の上に更に他の層が積層されている場合は、当該他の層の表面である。
またこの間隔dに係る隣接する微小突起は、いわゆる隣り合う微小突起であり、基材側の付け根部分である微小突起の裾の部分が接している突起である。本発明に係る透明導電フィルムでは、微小突起が密接して配置されることにより、微小突起間の谷の部位を順次辿るようにして線分を作成すると、平面視において各微小突起を囲む多角形状領域を多数連結してなる網目状の模様が作製されることになる。間隔dに係る隣接する微小突起は、この網目状の模様を構成する一部の線分を共有する突起である。
尚、前記微細凹凸構造体は、通常は透明で光は透過する物となるが、不透明の物であっても、その表面反射を低下する反射防止効果は得られる。
前記各微小突起は、基材に植立するように、さらに基材より先端側に向かうに従って徐々に断面積が小さくなるように(先細りとなるように)作製され、具体的な形状としては、例えば、半球、回転楕円体の半裁形状及び円錐形や四角錐形等の錐形体等が挙げられる。
なお、微小突起が多峰性の微小突起の場合、前記谷底部とは、当該多峰性の微小突起が有する複数の頂部間の凹部は含まず、微小突起間の凹部を意味する。また、当該多峰性の微小突起の頂部とは、複数の頂部の中で最も高い頂部を意味する。
また、第2透明導電層側の最外層表面に多峰性の微小突起を形成するには、前記微細凹凸構造体において、上記第1透明導電層と第2透明導電層を積層した後に多峰性の微小突起となるように、多峰性の微小凸部を形成しておくことが好ましい。
PMIN=PAVG―2Σ
として定義する最小隣接突起間距離を以って周期Pの代わりとして設計する。即ち、微細凹凸構造体の残留反射光の散乱効果を十分奏し得る条件は、
PMIN>λmax
である。通常、P又はPMINは1〜200μm、好ましくは10〜100μmとされる。
なお、前記周期Pは、本発明の透明導電フィルムを、厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真又はSEM写真を用いて観察することにより測定することができる。
本発明に係る反射防止性透明導電フィルムにおいては、前記第1透明導電層及び第二透明導電層からなる透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有する態様が、透明導電層が例えば座標認識用の配線として機能する点から好適に用いられる。
透明導電層をパターニングする方法は、特に限定されず、例えば、フォトレジストを用いてドライエッチングを行う方法等が挙げられる。
本発明の反射防止性透明導電フィルムは、図1に示すように透明基材の一方の面にのみ微細凹凸構造体、第1透明導電層及び第2透明導電層を有するものであっても良いし、透明基材のもう一方の面にも同様の層構成を有することにより、両面に微細凹凸構造体と透明導電層を有するものであっても良い。
また、本発明の反射防止性透明導電フィルムは、微細凹凸構造体を有しない面に、その他の層を更に有していても良い。その他の層としては、例えば、従来公知の単層或いは多層構成の反射防止層、光拡散による防眩性(或いは反射防止)を付与する層、傷付き防止等の為に従来公知のハードコート層等が挙げられる。
また、本発明の反射防止性透明導電フィルムにおいて、透明導電層側表面に、剥離可能な保護フィルムを仮接着した状態で保管、搬送、売買、後加工又は施工を行い、適時、該保護フィルムを剥離除去する形態とすることもできる。
本発明の反射防止性透明導電フィルムの製造方法は、上述した本発明の透明導電フィルムを製造することができる方法であれば特に限定されないが、例えば、(i)透明基材上に微細凹凸構造体を形成する工程、(ii)当該微細凹凸構造体上に透明導電層を形成する工程を含む製造方法が挙げられる。前記(ii)の工程における透明導電層の形成方法は、既に説明した通りであるので、ここでは省略する。
以下、前記(i)の工程における微細凹凸構造体の形成方法について詳細に説明する。
微細凹凸構造体形成用原版の微細突起形状を微細凹凸構造体形成用樹脂組成物に賦型し、該樹脂組成物を硬化させる方法は、該樹脂組成物の種類等に応じて適宜選択することができる。
前記微細凹凸構造体形成用原版の微細突起形状を有する面は、特に限定されないが、酸化されやすく、陽極酸化による加工が容易である点から、アルミニウムからなることが好ましい。
前記微細凹凸構造体形成用原版は、具体的には、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属製の母材の表面に、直接に又は各種の中間層を介して、スパッタリング等により純度の高いアルミニウム層が設けられ、当該アルミニウム層に微細突起形状を形成したものが挙げられる。前記母材は、前記アルミニウム層を設ける前に、電解溶出作用と、砥粒による擦過作用の複合による電解複合研磨法によって母材の周側面を超鏡面化しても良い。
前記微細凹凸構造体形成用原版に微細突起形状を形成する方法としては、例えば、陽極酸化法によって前記アルミニウム層の表面に複数の微細孔を形成する陽極酸化工程と、前記アルミニウム層をエッチングすることにより前記微細孔の開口部にテーパー形状を形成する第1エッチング工程と、前記アルミニウム層を前記第1エッチング工程のエッチングレートよりも高いエッチングレートでエッチングすることにより前記微細孔の孔径を拡大する第2エッチング工程とを順次繰り返し実施することによって形成することができる。
前記頂点を複数有する多峰性の微小突起形状も、陽極酸化処理及びエッチング処理の交互の繰り返しにより作製することができる。
なお、本発明においては、前記微細凹凸構造体に少なくとも第1透明導電層と第2透明導電層を積層した後に、その最外層表面が上記特定の微細凹凸を有するように、微細凹凸構造体の微細凹凸形状が設計され、それに基づき、微細凹凸構造体形成用原版が設計される。
このようにして、前記微細凹凸構造体形成用原版は、深さ方向に徐々に孔径が小さくなる多数の微細孔が密に作製される。当該微細凹凸構造体形成用原版を用いて製造される微細凹凸構造体には、前記微細孔に対応して、頂部に近付くに従って徐々に径が小さくなる微小突起群を備えた微細突起が形成される。すなわち、微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する微小突起群を備えた微細突起形状が形成される。
本発明において用いられるロール金型としては、例えば、母材として、円筒形状の金属材料を用い、当該母材の周側面に直接又は各種の中間層を介して設けられたアルミニウム層に、上述したように、陽極酸化処理、エッチング処理の繰り返しにより、微細な凹凸形状が形成されたものが挙げられる。
図10に示す方法では、樹脂供給工程において、ダイ21により帯状フィルム形態の透明基材1に、未硬化で液状の紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、微小突起形状の受容層2’を形成する。なお紫外線硬化性樹脂組成物の塗布については、ダイ21による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いて、押圧ローラ23により、反射防止性透明導電フィルムの賦型用金型であるロール金型22の周側面に透明基材1を加圧押圧し、これにより透明基材1に受容層2’を密着させると共に、ロール金型22の周側面に作製された微細な凹凸形状の凹部に、受容層2’を構成する紫外線硬化性樹脂組成物を充分に充填する。この状態で、紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、これにより透明基材1の表面に微細凹凸構造体2を作製する。続いて剥離ローラ24を介してロール金型12から、硬化した微細凹凸構造体2と一体に透明基材1を剥離する。必要に応じてこの透明基材1にハードコート層等の別層を形成した後、所望の大きさに切断して反射防止性透明導電フィルムを作製する。これにより反射防止性透明導電フィルムは、ロール材による長尺の透明基材1に、微細凹凸構造体形成用原版であるロール金型22の周側面に作製された微細突起形状を順次賦型して、効率良く大量生産される。
本発明に係るタッチパネルは、2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
透明基材の少なくとも一方の面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体と、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層とをこの順で含み、
前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有する、反射防止性透明導電フィルムであることを特徴とする。
本発明のタッチパネルは、2つの電極フィルムのうち、少なくとも1つの電極フィルムが、前記本発明に係る反射防止性透明導電フィルムであれば良く、その他の部分は、従来公知の各種方式のタッチパネルの各種構成を採用することができる。
本発明に係る画像表示装置は、2つの電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、
透明基材の少なくとも一方の面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体と、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層とをこの順で含み、
前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有する、反射防止性透明導電フィルムであるタッチパネルを、画像表示面に備えたことを特徴とする。
なお、本発明の画像表示装置にあっては、単に表示機能のみを有する装置(例えば、LCDモニター、CRTモニター等)でも良いが、装置の機能の一部として表示機能を有する装置も該当する。例えば、後述する用途で述べる如く、PDA乃至は携帯情報端末、カーナビゲーションシステム等である。
純度99.50%の圧延されたアルミニウム板を、研磨後、0.02Mシュウ酸水溶液の電解液中で、化成電圧40V、20℃の条件にて120秒間、陽極酸化を実施した。次に、第一エッチング処理として、陽極酸化後の電解液で60秒間エッチング処理を行った。続いて、第二エッチング処理として、1.0Mリン酸水溶液で150秒間孔径処理を行った。さらに、上記処理を繰り返し、これらを合計5回追加実施した。これにより、アルミニウム基板上に微細な凹凸形状が形成された陽極酸化アルミニウム層が形成された。最後に、フッ素系離型剤を塗布し、余分な離型剤を洗浄することで、微細凹凸構造体形成用原版を得た。なお、アルミニウム層に形成された微細凹凸形状は、微小突起構造体の平均隣接突起間距離100nm、平均深さ200nmで、深さ方向に徐々に孔径が小さくなるような多数の微細孔が密に形成され、且つ、微小突起の一部が、頂点を複数有する微小突起となるような微細孔が存在する微細凹凸形状であった。
ジペンタエリスリトールへキサアクリレート(DPHA)20重量部、アロニックスM−260(東亜合成社製)70重量部、ヒドロキシエチルアクリレート10重量部、及び光重合開始剤としてルシリンTPO(BASF社製)3重量部を混合し、紫外線硬化性の微細凹凸構造体形成用樹脂組成物を調製した。
1.微細凹凸構造体の形成
前記微細凹凸構造体形成用樹脂組成物を、前記微細凹凸構造体形成用原版の微細突起面が覆われ、硬化後の微細凹凸構造体の厚さが20μmとなるように塗布、充填し、その上に透明基材として厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製)を斜めから貼り合わせた後、貼り合わせられた貼合体をゴムローラーで10N/cm2の加重で圧着した。金型全体に均一な組成物が塗布されたことを確認し、フィルム側から2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させた。その後、金型より剥離し透明基材と、平均隣接突起間隔が100nm、平均突起高さ200nmで、且つ、微小突起の一部が頂点を複数有する微小突起である微細凹凸構造体との積層体を得た。
得られた積層体の微細凹凸構造体の微細凹凸面上に、PEDOT:PSS分散液(商品名クレビオス、ヘレウス社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)により第1透明導電層を形成した。
得られた積層体の第1透明導電層の微細凹凸面上に、スパッタ装置(SMD-750;アルバック社製)を用い、150℃でITOをスパッタリングし、ITOの連続層からなる第2透明導電層を形成することにより、実施例1の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層(第1透明導電層及び第2透明導電層の合計)の平均膜厚D1は62nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚D2は18nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をD3は13nmであった。
第2透明導電層側の最外層表面は、本発明で特定した微細凹凸を有していた。
なお、上記D1、D2、及びD3は、それぞれ、微細凹凸構造体の頂部を含むように厚み方向に切断した垂直断面のTEM写真を用いて観察することにより求めた。D1、D2、及びD3の測定を透明導電フィルムから無作為に選び出された10箇所で繰り返し行い、測定値D1、D2、及びD3を平均(算術平均)して、平均膜厚D1、D2、及びD3を求めた。
実施例1において、第1透明導電層として、PEDOT:PSS分散液の代わりにポリアニリン分散液(商品名オルメコン、日産化学社)を用いた以外は実施例1と同様にして、透明導電層が下記平均膜厚となるように、第1透明導電層を形成した。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層(第1透明導電層及び第2透明導電層の合計)の平均膜厚D1は63nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚D2は19nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をD3は12nmであった。
第2透明導電層側の最外層表面は、本発明で特定した微細凹凸を有していた。
実施例1において、第1透明導電層として、PEDOT:PSS分散液の代わりに、有機化合物と銀ナノ粒子が含まれる銀ナノ粒子インク(商品名 ナノメタルインキL−Agシリーズ、アルバック株式会社)を用いて、グラビア印刷法(グラビア版:セル形状 180line/inch、版深 50μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、透明導電層が下記平均膜厚となるように、第1透明導電層を形成した。
前記微小突起の頂部における前記透明導電層(第1透明導電層及び第2透明導電層の合計)の平均膜厚D1は62nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚D2は17nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をD3は11nmであった。
第2透明導電層側の最外層表面は、本発明で特定した微細凹凸を有していた。
実施例1において、第1透明導電層は形成せずに、第2透明導電層のみを、実施例1の透明導電層(第1透明導電層及び第2透明導電層の合計)の平均膜厚の厚みと概ね同様の膜厚になるように、ITOからなる透明導電層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の反射防止性透明導電フィルムを得た。
前記微小突起の頂部における透明導電層の平均膜厚D1は60nm、前記微小突起の高さの1/2における前記透明導電層の平均膜厚D2は15nm、前記微小突起間の谷部における前記透明導電層の平均膜厚をD3は5nmであった。
各実施例及び各比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムについて、下記の評価を行った。評価結果をそれぞれ表1に示す。
各実施例及び比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムの表面抵抗を、4端子法(JIS K 7194)により測定した。タッチパネル配線に必要とされる表面抵抗500Ω/□以下である場合に、OK判定とした。
OK:500Ω/□以下
NG:500Ω/□超過
各実施例及び比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムについて、クロスカット法(JIS K 5600−5−6)において、分類0〜2をOK判定とした。
OK:分類0〜2
NG:分類3〜5
黒アクリル板(日東樹脂工業製、製品名CLAREX)に粘着剤(パナック製、製品名パナクリーンPDR5)を介して、各実施例及び各比較例で得られた反射防止性透明導電フィルムの透明基材側を貼合し、分光器(島津製作所製、分光光度計UV−3100PC)にて5°正反射率を測定した。
実施例1〜3で得られた本発明の反射防止性透明導電フィルムは、微細凹凸構造体上に、本発明で特定した第1透明導電層と第2透明導電層を積層し、且つ、第2透明導電層側の最外層表面が上記特定の微細凹凸を有することから、反射防止性に優れながら、導電性及び密着性が良好であった。
一方、比較例1で得られた反射防止性透明導電フィルムは、透明導電層の密着性が悪かった上に、反射防止性能も劣るものであった。比較例1で得られた反射防止性透明導電フィルムにおいては、透明導電層の最外層表面が、本発明で特定した形状の微細凹凸を有するものではなくなったことから、反射率が高く、反射防止性能に劣っていたと推定される。
実施例1と同様にして、反射防止性透明導電フィルムを得た。次に、フォトリソグラフィー法を用いて、透明導電層のパターニングを行った。透明導電層のプラズマエッチングは、ドライエッチャー(商品名DEA−506T、キャノンアネルバエンジニアリング(株)製)を用いて、以下のプラズマエッチング条件(酸素プラズマ、出力:50W、ガス量:50sccm、ガス圧:50mTorr、照射時間5分)により行った。プラズマエッチングにより、透明導電層非形成領域を設け、更に、当該非形成領域に存在する微細凹凸構造体も除去し、実施例4の反射防止性透明導電フィルムを得た。
実施例4の反射防止性透明導電フィルムをタッチパネルに用いた場合に、透明導電層のパターンが目立ちにくいことが確認された。
実施例1と同様にして、反射防止性透明導電フィルムを得た。次に、フォトリソグラフィー法を用いて、透明導電層のパターニングを行った。透明導電層のプラズマエッチングは、ドライエッチャー(商品名DEA−506T、キャノンアネルバエンジニアリング(株)製)を用いて、以下のプラズマエッチング条件(酸素プラズマ、出力:50W、ガス量:50sccm、ガス圧:50mTorr、照射時間5分)により行い、透明導電層非形成領域を設けた。次に、当該透明導電層非形成領域に、前述の微細凹凸構造体形成用樹脂組成物をグラビア印刷法でwet膜厚が10μmとなるように塗布し、表面をブラスチックドクターでドクタリングし、当該透明導電層非形成領域に、前述の微細凹凸構造体形成用樹脂組成物を充填した。その後、2000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させ、実施例5の反射防止性透明導電フィルムを得た。
実施例5の反射防止性透明導電フィルムをタッチパネルに用いた場合に、透明導電層のパターンが目立ちにくいことが確認された。
2 微細凹凸構造体
3 第1透明導電層
4 第2透明導電層
10 反射防止性透明導電フィルム
21 ダイ
22 ロール金型
23 押圧ローラ
24 剥離ローラ
30 タッチパネル
40 画像表示装置
41 画像表示パネル
Claims (4)
- 透明基材の少なくとも一方の面に、樹脂を含有してなり微細凹凸形状を有する微細凹凸構造体と、有機化合物と導電性金属含有ナノ粒子の組み合わせ又は導電性有機高分子を含有する第1透明導電層と、導電性金属酸化物を含有する第2透明導電層とをこの順で含み、
前記第2透明導電層側の最外層表面が、微小突起が集合してなる微小突起群を備えた微細凹凸を有し、前記微小突起は、反射防止を図る光の波長帯域の最短波長をΛmin、当該微小突起の隣接突起間隔dの最大値をdmaxとしたときに、
dmax≦Λmin
なる関係を有し、且つ、前記微小突起の深さ方向と直交する水平面で切断したと仮定したときの水平断面内における当該微小突起を形成する材料部分の断面積占有率が、当該微小突起の頂部から最深部方向に近づくに従い連続的に漸次増加する構造を有し、
前記微小突起の少なくとも一部が、頂点を複数有する微小突起であって、全微小突起中における、当該頂点を複数有する微小突起の個数の比率が10%以上であり、
前記第1透明導電層及び前記第2透明導電層からなる透明導電層が、パターニングされてなり、透明導電層形成領域と透明導電層非形成領域を有し、前記透明導電層非形成領域において、更に前記微細凹凸構造体が除去され、前記微細凹凸構造体と屈折率差が0.14以下の樹脂組成物の硬化物で充填されてなる、反射防止性透明導電フィルム。 - 前記微細凹凸構造体の凸部の頂部における前記第1透明導電層の平均膜厚D1−1は0〜20nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の凸部の高さの1/2における前記第1透明導電層の平均膜厚D2−1は0.1〜40nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の谷部における前記第1透明導電層の平均膜厚D3−1は1〜60nmの範囲内であり、
前記微細凹凸構造体の凸部の頂部における前記第2透明導電層の平均膜厚D1−2は1〜60nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の凸部の高さの1/2における前記第2透明導電層の平均膜厚D2−2は0.1〜40nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の谷部における前記第2透明導電層の平均膜厚D3−2は0〜20nmの範囲内であり、
前記微細凹凸構造体の凸部の頂部における前記第1透明導電層と前記第2透明導電層の膜厚の合計の平均膜厚D1は1〜80nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の凸部の高さの1/2における前記第1透明導電層と前記第2透明導電層の膜厚の合計の平均膜厚D2は、0.2〜80nmの範囲内であり、前記微細凹凸構造体の谷部における前記第1透明導電層と前記第2透明導電層の膜厚の合計の平均膜厚D3は1〜80nmの範囲内である、請求項1に記載の反射防止性透明導電フィルム。 - 2枚の電極フィルムそれぞれの電極面を一定間隔で対向させてなるタッチパネルであって、少なくとも1つの電極フィルムが、前記請求項1又は2に記載の反射防止性透明導電フィルムであることを特徴とする、タッチパネル。
- 前記請求項3に記載のタッチパネルを、画像表示面に備えた、画像表示装置。
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