JP2017066799A - 人工芝 - Google Patents

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Koichi Doi
弘一 土肥
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純史 杉本
剛 濱本
Takeshi Hamamoto
剛 濱本
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Abstract

【課題】充填材の飛散を抑制できるとともに、スポーツに適した人工芝を提供する。【解決手段】人工芝は、シート状の基材と、基材に固定された複数のパイル材2とを備える。パイル材2は、複数の屈曲部5を有する。パイル材2は一方端部6と、当該一方端部6とは反対側に位置する他方端部7とを有する。一方端部6から他方端部7までのパイル材2の長さは55mm以上65mm以下である。パイル材2の無負荷状態における一方端部6側から他方端部7側に向かう第1方向において、一方端部6から他方端部7までの距離Hが34mm以上44mm以下である。パイル材2の無負荷状態において、第1方向と直交するとともにパイル材2の屈曲部5における屈曲方向に沿った面内でのパイル材2の幅Wは9mm以上14mm以下である。パイル材2の無負荷状態において、第1方向における複数の屈曲部5の間の距離Pは11mm以上24mm以下である。【選択図】図3

Description

この発明は、人工芝に関し、より特定的には運動を行うグランドなどに用いられる人工芝に関する。
従来、運動を行うグランドなどに用いられる人工芝が知られている(たとえば、特開2003−171908号公報(特許文献1)参照)。特開2003−171908号公報では、基材にパイル材を複数植設し、当該パイル材の間に粒状物を充填材として配置した人工芝が開示されている。特開2003−171908号公報に開示された人工芝では、充填材の表面から露出したパイル材の部分が屈曲あるいは湾曲している。
特開2003−171908号公報
しかし、特開2003−171908号公報に開示された人工芝では、競技者の走行時やボールなどが人工芝に落下した時などに充填材の飛散を抑制する効果が不十分であった。また、ボールの転がり特性について転がり方向によりばらつきが大きくなっていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、この発明の目的は、充填材の飛散を抑制できるとともに、スポーツに適した人工芝を提供することである。
この発明に従った人工芝は、シート状の基材と、基材に固定された複数のパイル材とを備える。パイル材は、複数の屈曲部を有する。パイル材は一方端部と、当該一方端部とは反対側に位置する他方端部とを有する。一方端部から他方端部までのパイル材の長さは55mm以上65mm以下である。パイル材の無負荷状態における一方端部側から他方端部側に向かう第1方向において、一方端部から他方端部までの距離が34mm以上44mm以下である。パイル材の無負荷状態において、第1方向と直交するとともにパイル材の屈曲部における屈曲方向に沿った面内でのパイル材の幅は9mm以上14mm以下である。パイル材の無負荷状態において、第1方向における複数の屈曲部の間の距離は11mm以上24mm以下である。
本発明によれば、充填材の飛散を抑制できるとともに、スポーツに適した人工芝が得られる。
本実施形態に係る人工芝の部分断面模式図である。 本実施形態に係る人工芝の部分平面模式図である。 本実施形態に係る人工芝のパイル材の形状を示す模式図である。 パイル材の形状の測定方法を説明するための写真である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
<人工芝の構成>
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る人工芝10は、シート状の基材1と、基材1に固定された複数のパイル材2とを備える。また、基材1の上面にゴムチップ等から成る充填材4を含む充填材層を有する。パイル材2は、図3に示すように複数の屈曲部5を有する。パイル材2は一方端部6と、当該一方端部6とは反対側に位置する他方端部7とを有する。一方端部6から他方端部7までのパイル材2の長さLは55mm以上65mm以下である。パイル材2の無負荷状態における一方端部6側から他方端部7側に向かう第1方向において、一方端部6から他方端部7までの距離Hが34mm以上44mm以下である。パイル材2の無負荷状態において、第1方向と直交するとともにパイル材2の屈曲部5における屈曲方向に沿った面内でのパイル材2の幅Wは9mm以上14mm以下である。パイル材2の無負荷状態において、第1方向における複数の屈曲部5の間の距離Pは11mm以上24mm以下である。また、衝撃吸収の効果を充分に得るためには充填材層の厚さはパイル材の距離Hの40%以上70%以下にするのが好ましい。
上記人工芝10では、基材1において、複数のパイル材2は間隔を隔てて複数個所の固定部3(図2参照)に固定されている。図1に示すように、1つの固定部3に複数のパイル材2が固定されていてもよい。図2の矢印で示す方向における固定部3の間の間隔は25.4mm(1インチ)当たり3.3カ所以上4.18カ所以下である。なお、図2の矢印で示す方向に直交する方向における固定部3の間の間隔は、上述した矢印で示す方向における固定部3の間の間隔と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、人工芝10では、パイル材2の間に充填材4が配置されている。
このようにすれば、パイル材2の間に配置された充填材4の飛散を抑制できる。さらに、人工芝でのボールの転がり特性について、ボールの転がり方向によるばらつきを低減できる。この結果、スポーツに適した人工芝が得られる。
なお、パイル材2の長さLの下限を55mmとしたのは、パイル材2の長さLを55mm未満とした場合にはパイル材2が短くなりすぎて距離H、幅W、ピッチ(距離P)が適切に決定できなくなるためである。また、パイル材2の長さLの上限を65mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、パイル材2の長さLを65mm超えとした場合にはパイル材2の長さLが長すぎて、競技者の足にパイルが絡む、又は弾力が大きいなど、競技者が走行などの動作をし難くなるためである。ここで、長さLの下限は57mmとしてもよく、59mmとしてもよい。また、長さLの上限を63mmとしてもよく、62mmとしてもよい。
また、パイル材2の第1方向における一方端部6から他方端部7までの距離Hの下限を34mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、当該距離Hが34mm未満となった場合には充填材4(図1参照)が人工芝表面に近くなり、屈曲部5への充填材4の引っかかりが少なくなる。この結果、飛散抑制効果が十分に得られなくなるためである。さらには、充填材4の層に比べてパイル材2の層が薄くなるので、衝撃吸収性能が十分に得られなくなるためである。また、距離Hが小さくなると、充填材は屈曲部5に被覆されるが、通常黒色のゴムチップを用いる充填材4が人工芝表面に近くなる。この結果、充填材4が日光に照射されることで、人工芝10の表面温度が上がりやすくなり、スポーツにおける競技者のパフォーマンスに支障をきたす恐れがある。また、第1方向における上記距離Hの上限を44mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、当該距離Hを44mm超えとした場合には人工芝10におけるパイル材2の部分の厚みが厚すぎて、競技者の足にパイルが絡む、又は弾力が大きいなど、競技者が走行などの動作をし難くなるためである。また、距離Hが大きすぎると、ボールの転がり特性について、充填材4の層に比べてパイル材2の層が厚くなるので、ボールの転がりが不安定になりボールの転がり方向によるばらつきが増大することに繋がる。ここで、距離Hの下限は35mmとしてもよく、37mmとしてもよく、39mmとしてもよく、40mmとしてもよい。また、距離Hの上限は43mmとしてもよく、42mmとしてもよい。ここで、すでに述べたように、衝撃吸収の効果を充分に得るためには充填材層の厚さはパイル長さLの40%以上70%以下にするのが好ましく、距離Hが充填材の厚さを下回る可能性がある。しかし、充填材4を充填する際に、充填材4の横方向の圧縮でパイルの捲縮が伸びる方向となるので、結果的に実際の施工において充填材厚みがパイルを全て埋めることにはならない。
また、パイル材2の上記幅Wの下限を9mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、当該幅Wを9mm未満とした場合には屈曲部5への充填材4の引っ掛かりが少なくなり、パイル材2同士の絡み合いも少なくなる。この結果、充填材4の飛散抑制効果を十分に得られなくなるためである。また、幅Wが小さいことにより、人工芝が直毛に近くなるので、ボールの転がり特性について部分的に方向性を持つことに繋がる。この結果、ボールの転がり方向による転がり特性のばらつきが増大する恐れがある。さらに、幅Wが小さいことにより、パイル材による充填材4の被覆度合いが少なくなる。このため、通常黒色のゴムチップを用いる充填材4が日光に照射されることで、人工芝10の表面温度が上がり、スポーツにおける競技者のパフォーマンスに支障をきたすことになる。また、当該幅Wの上限を14mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、幅Wを14mm超えとした場合には、人工芝表面に屈曲部5が露出したりし、ボールの転がり特性について部分的に方向性を持つことに繋がる。この結果、ボールの転がり方向によるばらつきが増大する恐れがある。さらに、幅Wが長すぎると、光沢をもつパイル材2に日射が反射する箇所が増えることで、照り返しによりまぶしさが増大することになる。ここで、幅Wの下限は10mmとしてもよく、11mmとしてもよい。また、幅Wの上限は13mmとしてもよく、12mmとしてもよい。
また、パイル材2の第1方向における複数の屈曲部5の間の距離P(ピッチ)の下限を11mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、屈曲部5の間の距離Pが11mm未満であると結果的に屈曲部5のサイズが小さくなり屈曲部5への充填材4の引っ掛かりが少なくなる。この結果、飛散抑制効果を十分に得られなくなるためである。さらには、屈曲部5のサイズが小さくなり、屈曲部5の円弧形状に起因する弾力による衝撃吸収性を損なうこととなる。また、屈曲部5の間の距離Pの上限を24mmとしたのは、以下の理由による。すなわち、当該距離Pが24mm超えとなった場合にはパイル材2の長さが所定の範囲であるときに屈曲部5の数が少なくなりすぎ、結果的に屈曲部5への充填材4の引っ掛かりが少なくなる。この結果、飛散抑制効果を十分に得られなくなるためである。さらには、屈曲部5の数が少なくなり、屈曲部5の円弧形状に起因する弾力による衝撃吸収性を損なうこととなる。また、屈曲部5が少なくなると、充填材4の被覆度合いが少なくなる。このため、通常黒色のゴムチップを用いる充填材4が日光に照射されることで、人工芝10の表面温度が上がり、スポーツにおける競技者のパフォーマンスに支障をきたすことになる。さらに、距離Pが大きくなると、人工芝が直毛に近くなり、ボールの転がり特性について、人工芝表面が部分的に方向性を持つことに繋がる。この結果、ボールの転がり方向による転がり特性のばらつきが増大することに繋がる。さらに、距離Pが大きくなると光沢をもつパイル材2に日射が反射する箇所が増えることで、照り返しによりまぶしさが増大することになる。ここで、距離Pの下限は13mmとしてもよく、15mmとしてもよい。また、距離Pの上限は22mmとしてもよく、20mmとしてもよい。
また、上記人工芝10では、基材1において、図2に示すように複数のパイル材の固定部3の間隔(以下、ステッチとも呼ぶ)は25.4mm(1インチ)当たり3.3カ所以上4.18カ所以下である。このようにすれば、人工芝10におけるパイル材2の面内密度を適切な範囲とすることができる。基本的にステッチは基材1への許容量や強度等によって決定する値であるが、この結果、パイル材2の植毛し易さや、充填材4の飛散抑制といった効果を高めることができる。
なお、上記間隔の下限を25.4mm当たり3.3カ所としたのは、当該間隔を25.4mm当たり3.3カ所未満とした場合には人工芝10の単位面積当たりのパイル材2の数が少なくなり、充填材4の飛散抑制効果や衝撃吸収性能が十分に得られなくなるためである。また、上記間隔の上限を2.54mm当たり4.18カ所としたのは、当該間隔を25.4mm当たり4.18カ所超えとした場合には、人工芝10の単位面積当たりのパイル材2の数が多くなりすぎて、結果的に競技者が走行などの動作をし難くなるためである。ここで、上記間隔の下限は25.4mm当たり3.5カ所としてもよく、3.7カ所としてもよい。また、上記間隔の上限は、25.4mm当たり4.1カ所としてもよく、4カ所としてもよく、3.9カ所としてもよい。
上記人工芝10では、パイル材2の間に充填材4が配置されている。そのため、人工芝10の衝撃吸収性能や走行感などを天然芝に近づけることができる。なお、充填材4の材料は任意の材料を用いることができるが、たとえば以下の材料を用いることができる。すなわち、充填材4の材料としては、たとえばゴムや任意の樹脂など弾性を有する材料を用いることができる。これらの材料を用いることより、主に人工芝10の衝撃吸収性能を天然芝に近づけることができる。また、充填材4の形状は球状、立方体状など任意の形状の粒状とすることができる。また、充填材4の材料としては、たとえば砂などの顆粒状であっての硬質の材料を用いることもできる。これらの材料を用いることにより、人工芝10の走行感を天然芝に近づけることができる。なお、上述した弾性を有する材料と硬質の材料とは、混合して充填材として使用され得る。
上記人工芝10において、パイル材2を構成する材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンおよびポリエステルからなる群から選択される1つであってもよい。この場合、後述するようにパイル材2に対して所定の変形を加えた状態で熱処理を行うことにより屈曲部5を形成することができる。なお、パイル材2を構成する材料としては、ポリエチレンまたはポリプロピレンを好適に用いることができる。また、ポリエチレンが相対的に柔らかくしなやかであるため、特に好適に用いられる。
パイル材2の屈曲部5は、曲率半径が5mm以上10mm以下の円弧状にすることが望ましい。これはパイル材2の屈曲部5のピッチ(距離P)を11mmから24mmに設定した場合に、衝撃吸収性を発揮させるための屈曲部5間のパイル傾斜を確保するために必要な範囲である。また、人工芝10の表面に屈曲部5が露出した場合は、曲率半径が10mmより大きいとボールが滑らかに転がらなくなるためである。
上記人工芝10において、基材1は任意の材料により構成することができるが、たとえば樹脂により基材1を形成してもよい。たとえば、基材1をポリプロピレンやポリエステルにより構成してもよい。また、上述した樹脂からなる繊維を用いた織物により基材1を構成してもよい。織物の織り方は任意の織り方、たとえば平織りや綾織りなど、を採用できる。また、基材1の物性値としては、たとえば引張強度を750N/5cmとしてもよい。なお、ここで750N/5cmとは、基材1より縦方向、横方向に対し各々幅5cm×長さ30cm程度(通常は20〜50cm)のサイズで切り出した試験サンプルを、長さ方向で引張強度を測定した場合の値である。
<人工芝の製造方法>
まず、基材1とパイル材2とをそれぞれ準備する。基材1については、シート状の基材1を従来周知の任意の材料を用いて形成する。基材1の製造方法は任意の方法を用いることができる。
また、パイル材2については、以下のような方法で製造できる。具体的には、パイル材2となるべき樹脂製の糸を、屈曲形状に保持するための治具に固定する。治具は任意の構成とすることができるが、たとえば長方形上の台座の表面に千鳥状に複数の針を配置したものを用いる。糸に付与する形状に応じて、台座上での針の数や配置を調整する。
治具の複数の針に、ジグザグ状に樹脂製の糸をかけて固定する。この状態で、糸を加熱する。加熱温度は、50℃以上、糸の融点以下の任意の温度とすることができる。このようにして、糸に屈曲形状を付与する。なお、加熱温度は、パイル材2となるべき糸の融点に近い方が、糸に対してより強く形状を付与することができる。また、この加熱温度は、糸の材料である樹脂の種類や硬さ、糸の太さなどに応じて適宜調整できる。
次に、準備したパイル材2を基材1に固定する。パイル材2の固定方法は任意の方法を用いることができる。
次に、パイル材2を固定したい基材1を、人工芝10を設置する場所へ固定する。固定方法は任意の方法を用いることができる。その後、充填材をパイル材2の間に投入する。このようにして、図1に示した人工芝10を得ることができる。
<パイル材の測定方法>
人工芝10におけるパイル材2の長さL、距離H、幅W、屈曲部5の間の距離Pは、それぞれ以下のように測定できる。すなわち、人工芝10において、施工面積においてほぼ等間隔となる位置として10カ所を特定する。それぞれの位置において、パイル材2を根元から切断して試料とする。この結果、10本のパイル材の試料が得られる。
次に、試料としてのパイル材2を図4に示すようにゲージ20上に配置し、無負荷の状態で距離H、幅W、屈曲部5の間の距離Pを測定する。また、パイル材2を伸ばして長さLを測定する。
その後、各試料の測定値について、長さL、距離H、幅W、屈曲部5の間の距離Pのそれぞれについて平均値を求める。このようにして、パイル材2の形状に関する数値を測定することができる。
<評価実験>
本発明の効果を確認するため、以下のような実験を行った。
(1)試料の作成
それぞれパイル長さや形状、およびステッチが異なる6種類の人工芝の試料を準備した。以下の表1に、各試料の条件を示す。試料ID1、6が比較例の試料であり、試料ID2〜5が本発明の実施例の試料である。
なお、表1中では図3に示した距離H、幅W、屈曲部5間の距離Pを、それぞれ「見かけ長さH」、「見かけ幅W]、「凸部間隔P」と表示している。また、パイル材の材料としてはポリエチレンを用いた。また、パイル材を構成するポリエチレン製の糸の太さは通常60μm〜500μmとして使用するが、今回は280μmを設計値としている。また、充填材としてゴムチップを用いた。ゴムチップのサイズは直径0.5mm〜4mmとしている。この充填材をパイル材の間に配置した。
(2)試験内容
以下の5つの試験を行った。
<試験1>
充填材の飛散抑制性能を確認する試験を行った。具体的には、バッティングセンターのホームベース付近にサンプルの人工芝を配置した。そして、170km/hのスピードで硬式球をサンプルの人工芝に衝突させた。その時の状況を高速度カメラで撮影した。撮影した画像から、充填材の飛散状況を確認した。
確認方法としては、硬式球が人工芝に接触する状況を横から撮影した画像において、硬式球が人工芝に接触した位置を一辺に含む70cm×70cmの面積にて、飛散している充填材の数を計測した。
上記の試験を、各試料について10回行い、飛散した充填材の数の実測値の平均値を各試料の測定値とした。そして、各試料の測定値について、50以下を評価A、50超え100以下を評価B、100超え150以下を評価C、150超えを評価Dとした。
<試験2>
人工芝上でのボールの転がり挙動の安定性を確認する試験を行った。具体的には、各試料の人工芝の表面において、サッカーボールを5方向、ホッケーボールを5方向にそれぞれ転がし、転がし始めたときの方向からのずれを測定した。このようにして得られた10のずれの実測値の平均値を算出し、各試料の測定値とした。なお、測定値の単位はmmとした。そして、各試料の測定値について、100以下を評価A、100超え500以下を評価B、500超え1000以下を評価C、1000超えを評価Dとした。
<試験3>
各試料の人工芝を床反力計上に配置する。そして、その人工芝上に10kgの錘を高さ60mmから落下させたときの衝撃の大きさを床反力計により測定し、衝撃吸収値(単位:パーセント)を計測した。
上記試験を、各試料について10回行い、衝撃吸収値の実測値の平均値を各試料の測定値とした。そして、各試料の測定値について、45%以下を評価D、45%超え50%以下を評価C、50%超え55%以下を評価B、55%超えを評価Aとした。
<試験4>
人工芝の表面照り返しの状況を確認する試験を行った。具体体には、同日同時刻に、各試料の人工芝を地面におき、人工芝からの照り返しのまぶしさの程度を官能試験により評価した。各試料について10人の評価者によりまぶしさの程度を評価した。評価指標としては、「とてもまぶしい」を0点、「ある程度まぶしい」を1点、「少しまぶしい」を2点、「まぶしくない」を3点として評価者が評価した。そして、各試料について評価点の平均値を算出しそれぞれの測定値とした。各試料の測定値について、1.5点以下を評価D、1.5点超え2.0点以下を評価C、2.0点超え2.5点以下を評価B、2.5点超えを評価Aとした。
<試験5>
8月中旬の同実同時刻に、各試料の人工芝を地面において表面温度測定器により表面温度を測定した。表面温度測定器は、シンワ測定株式会社製 レーザーポイント機能付き温度計 製品No.73010を用いた。各試料について10カ所での温度を測定した。温度の実測値から各試料での平均値を求め、測定値とした。そして、各試料の測定値について、54℃以下を評価A、54℃超え57℃以下を評価B、57℃超え60℃以下を評価C、60℃超えを評価Dとした。
(3)結果
各試験の結果を表2に示す。
表2からわかるように、比較例の試料である試料ID1、6と比較して、実施例の試料である試料ID2〜5について良好な結果が得られている。
今回開示された実施の形態および実験例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、スポーツを行うグランドに敷設される人工芝に特に有利に適用される。
1 基材、2 パイル材、3 固定部、4 充填材、5 屈曲部、6 一方端部、7 他方端部、10 人工芝、20 ゲージ。

Claims (4)

  1. シート状の基材と、
    前記基材に固定された複数のパイル材とを備え、
    前記パイル材は、複数の屈曲部を有し、
    前記パイル材は一方端部と前記一方端部とは反対側に位置する他方端部とを有し、前記一方端部から前記他方端部までの前記パイル材の長さは55mm以上65mm以下であり、
    前記パイル材の無負荷状態における前記一方端部側から前記他方端部側に向かう第1方向において、前記一方端部から前記他方端部までの距離が34mm以上44mm以下であり、
    前記パイル材の無負荷状態において、前記第1方向と直交するとともに前記パイル材の前記屈曲部における屈曲方向に沿った面内での前記パイル材の幅は9mm以上14mm以下であり、
    前記パイル材の無負荷状態において、前記第1方向における前記複数の屈曲部の間の距離は11mm以上24mm以下である、人工芝。
  2. 前記基材において、前記複数のパイル材は間隔を隔てて複数個所に固定され、
    前記間隔は25.4mm当たり3.3カ所以上4.18カ所以下である、請求項1に記載の人工芝。
  3. 前記パイル材の間に充填材が配置されている、請求項1または請求項2に記載の人工芝。
  4. 前記パイル材を構成する材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンおよびポリエステルからなる群から選択される1つを含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の人工芝。
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