JP2017066631A - 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法 - Google Patents

組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017066631A
JP2017066631A JP2015190418A JP2015190418A JP2017066631A JP 2017066631 A JP2017066631 A JP 2017066631A JP 2015190418 A JP2015190418 A JP 2015190418A JP 2015190418 A JP2015190418 A JP 2015190418A JP 2017066631 A JP2017066631 A JP 2017066631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
formwork
assembly
pair
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015190418A
Other languages
English (en)
Inventor
保彦 黒岩
Yasuhiko Kuroiwa
保彦 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Homes Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Homes Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Homes Corp filed Critical Asahi Kasei Homes Corp
Priority to JP2015190418A priority Critical patent/JP2017066631A/ja
Publication of JP2017066631A publication Critical patent/JP2017066631A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Foundations (AREA)

Abstract

【課題】既存の建造物の基礎に設けられた様々な深さの凹部に対応して高さを調整可能とした組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法を提供する。【解決手段】床下のコンクリート基礎40の凹部に増設コンクリートを打設するための組立式型枠1であって、一対の端部型枠2と、一対の側部型枠3とを備え、端部型枠2が、凹部の側面42に接する端部起立板21と、端部起立板21の下端から水平方向に延び、凹部の底面41に接する端部底板22とを有し、側部型枠3が、側部起立板31と、側部起立板31の下端から水平方向に延び、凹部の底面41に接する側部底板32と、を有し、端部起立板21及び側部起立板31の上部に、端部起立板21及び側部起立板31に対して上下方向にスライド可能な高さ調整板部4を設けたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、既存の建造物の床下の鉄筋コンクリート基礎の立ち上がり壁の天端の凹部の上に、またはこれと同様な部位に新たに構造柱を立てる際に、該凹部に柱脚を固定するためのアンカーボルトを増設する方法、及び該方法において上記凹部に増設コンクリートを打設するための型枠に関する。
住宅等、既存の建造物において、内部のレイアウト変更(間仕切り壁等の変更)や増改築のための構造補強を目的としたリフォーム工事の際に、構造形式(木造、鉄骨造、RC造等)を問わず、構造安全性を確保するために構造計算を用いた構造設計を行ったうえで、既存の基礎や梁に新たにアンカーボルトを設置し、柱を立てる工事が増えている。
既存の建造物の基礎は、例えば断面形状が逆T字の鉄筋コンクリート連続布基礎で構成され、基礎の立ち上がり壁の天端(基礎天端)には通常、所定の位置に床下換気のための換気口となる凹部が形成されている。このような建造物の増改築において、係る凹部上に新たに柱を立てる場合には、構造計算により増改築後の建造物が所定の構造強度基準を満たしていることを確認し、既存の柱と同じ仕様や寸法の規格である柱を使用して増改築の施工を行うのが望ましい。しかし、この柱は基礎天端に載置してボルト固定されるものであるから、該凹部の深さ分だけ柱の長さが不足してしまう。このため、床板を取り外して該凹部に新たにコンクリートを打設し、係る増設コンクリートにアンカーボルトを設置する等の必要があり、作業負荷が大きかった。
このような既存の建造物の基礎の凹部上に新たに構造柱を立てる場合に、床板を取り外す領域(あるいは床版に開口部を形成する領域)を最小限に抑え、簡易にアンカーボルトを増設するための方法として、例えば特許文献1には、端部型枠及び側部型枠を備える組立式の型枠を、床スラブ下において組立てて凹部内に設置し、アンカーボルトを凹部底面に取付けて固定した後、増設コンクリートを打設する方法が開示されている。
特許第5006742号公報
ところで、既存の基礎に設けられた凹部の深さは様々であり、事前にその深さを特定することは困難である。しかしながら、特許文献1に記載の組立式型枠は高さ寸法が予め定められており、凹部の深さによっては型枠の高さが足りなかったり、あるいは型枠が高すぎて凹部に収まらなかったりして、使用できない場合があった。
それゆえ本発明は、既存の建造物の基礎に設けられた様々な深さの凹部に対応して高さを調整可能とした組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の組立式型枠は、床下のコンクリート基礎の凹部に増設コンクリートを打設するための組立式型枠であって、
一対の端部型枠と、一対の側部型枠とを備え、
前記端部型枠が、前記凹部の側面に接する端部起立板と、該端部起立板の下端から水平方向に延び、前記凹部の底面に接する端部底板とを有し、
前記側部型枠が、側部起立板と、該側部起立板の下端から水平方向に延び、前記凹部の底面に接する側部底板と、を有し、
前記端部起立板及び前記側部起立板の上部に、該端部起立板及び該側部起立板に対して上下方向にスライド可能な高さ調整板部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記高さ調整板部が、一対の前記端部起立板に対してそれぞれ上下方向にスライド可能に取付けられる端部係合板と、一対の該端部係合板を相互に連結する連結板とで構成されることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部係合板が、左右端から該端部係合板に垂直な方向に延びる折り返し片を有することが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部型枠が、前記端部起立板から前記端部底板と逆向きに突出する少なくとも1つの突出板部を有することが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部型枠が、前記端部起立板から前記端部底板と逆向きに突出する一対の突出板部を有し、
該一対の突出板部が、コンクリート基礎の幅に相当する間隔で配置されていることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部起立板と前記端部底板とが、ヒンジ部によって折りたたみ可能に構成されていることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記側部型枠が、前記側部起立板と互いに重なり合って水平方向にスライド可能な一対の側面板を有し、
前記端部起立板と、前記一対の側面板とに、それぞれ互いに連結する起立板連結部が設けられており、
前記端部底板と、前記側部底板とに、互いに連結する底板連結部が設けられていることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記側部型枠が、前記側部起立板の上下に該側部起立板と所定の間隙を介して重なり合う係合板を有し、前記側面板が側部起立板と係合板との間隙にスライド可能に遊嵌されていることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記起立板連結部と底板連結部の少なくとも一方が、爪と孔とで構成され、爪が孔に遊嵌されることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部起立板と前記端部底板に開口部が形成されていることが好ましい。
また、本発明の組立式型枠にあっては、前記端部起立板が、左右端から該端部起立板に垂直な方向に延びる折り返し片を有し、前記端部底板が、左右端から鉛直上方に延びる折り返し片を有することが好ましい。
また、本発明のアンカーボルトの増設方法にあっては、床下のコンクリート基礎の凹部に構造柱を立設するためのアンカーボルトの増設方法であって、
床スラブの、構造柱を立設する位置に柱脚大の開口部を形成してコンクリート基礎の凹部の一部を露出させ、
該開口部から上記の組立式型枠の端部型枠、側部型枠及び高さ調整板部を挿入して、床スラブ下において前記凹部の深さに合わせて該型枠を組み立てて該凹部内に設置し、
上記開口部よりアンカーボルトを凹部底面に取り付けて固定し、
上記型枠内に増設コンクリートを打設することを特徴とするものである。
本発明によれば、既存の建造物の基礎に設けられた様々な深さの凹部に対応して高さを調整可能とした組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法を提供することができる。
本発明に係る組立式型枠の一実施形態を示す斜視図である。 (a)は、図1の組立式型枠における端部型枠の斜視図であり、(b)は、図2(a)の端部型枠を折り畳んだ状態を示している。 (a)は、図1の組立式型枠における側部型枠を分解した状態を示す斜視図であり、(b)は、図3(a)の側部型枠の側面板を収納した状態を示している。 図1の組立式型枠における端部型枠の端部係合板と連結板を示す斜視図である。 (a)は、本発明のアンカーボルトの増設方法を実施する基礎の凹部を示す斜視図であり、(b)は、本発明のアンカーボルトの増設方法の一実施形態における組立式型枠の組立工程を示す斜視図である。 (a)(b)は、本発明のアンカーボルトの増設方法の一実施形態における組立式型枠の組立工程を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、本発明のアンカーボルトの増設方法の一実施形態の工程を示す断面模式図である。 (a)〜(c)は、本発明のアンカーボルトの増設方法によりアンカーボルトを増設した構造を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る組立式型枠の一実施形態について詳細に説明する。ここで、本発明を適用可能な建造物(図示省略)は、例えば、鉄骨造の軸組みを有する2階建ての工業化住宅であり、地盤に立設された鉄筋コンクリート造の基礎構造体と、柱や梁などの構造部材で構成された軸組架構を有し、基礎構造体に固定された上部構造体と、を備える。なお、上部構造体の架構を構成する構造部材は、予め規格化(標準化)されたものである。従って、構造部材は工場にて製造され、建築現場にて上部構造体の架構が組み立てられる。
図1は本実施形態の組立式型枠1を示す斜視図であり、組立式型枠1は、端部型枠2と、側部型枠3と、高さ調整板部4と、を備えるものである。本実施形態においては、端部型枠2、側部型枠3をそれぞれ一対ずつ用い、それぞれの型枠を互いに向かい合わせに配置して上方が開口した箱形とする。
図2(a)に示す端部型枠2は、増設コンクリート打設時に既存のコンクリート基礎40(図5(a)参照)の凹部の側面42に接する端部起立板21と、当該端部起立板21の下端から水平方向に延び、上記凹部の底面41(図5(a)参照)に接する端部底板22とを有し、自立し得る構造となっている。
本例においては、端部起立板21と端部底板22とがヒンジ部材23によって一体化され、図2(b)に示すように、折り畳んで端部型枠2で嵩を小さくすることができる。よって、係る端部型枠2を製造後は、折り畳んだ状態でスペースを取らず、また、後述するように床スラブに形成された狭小の開口部から床下に挿入することができる。
ヒンジ部材23は、市販の蝶番を用いてもよいが、端部型枠2を製造後に折り畳み、組み立て時に広げるまで端部起立板21と端部底板22とが一体であれば良く、増設コンクリート打設後はコンクリートに埋め込まれてしまうため、簡易な構造でかまわない。例えば、矩形を2分するように中央にミシン目を入れて可撓性を付与した薄い金属片を溶接、接着剤による接着、又はネジ止めなどにより所定の位置に取り付けることで、本発明に係るヒンジ部材23としての作用を果たすことができる。
なお、端部起立板21と端部底板22とは、ヒンジ部材23等により一体化された形状に限定されるものではなく、予め分離した端部起立板21と端部底板22を、基礎40の凹部に設置する際に組み合わせる構成としてもよい。この場合の接合方法は、特に限定されるものではないが、例えば、テープ状部材による接着や、孔と突起等による係合などにより接合することができる。
本例における端部起立板21及び端部底板22には、打設した増設コンクリートが既存の基礎40に直接接する接合面を確保するために開口部が形成されている。当該開口部は端部起立板21と端部底板22の強度が許容する範囲で可能な限り広範囲に形成することが好ましいが、上記したように、折り畳んだ端部起立板21と端部底板22とを開く際に、狭い開口部から作業者が手を入れて容易に開くことができるように、適度な位置に端部起立板21や端部底板22の板部材を残す必要がある。端部底板22の開口部は、当該型枠を凹部に設置した後に凹部底面に取り付けられるアンカーボルトに端部底板22が干渉しないように、少なくともアンカーボルトの取付位置に開口部を設ける必要がある。
端部型枠2の端部起立板21には、端部底板22と逆向きに突出する突出板部24が設けられている。突出板部24は、基礎40の凹部に端部型枠2を設置する際の位置決めの役割を果たすものであり、各端部起立板21に少なくとも1つ設けられていればよい。
本実施形態では、各端部起立板21に対して一対の突出板部24が基礎40の幅に相当する間隔で設けられている。このような構成とすることで、一対の突出板部24で基礎40を両側から挟み込むようにして、基礎40に対する端部型枠2の位置ずれをより確実に防止することができる。また、凹部の側面42が僅かに傾斜している場合であっても、傾斜する凹部の側面42と、端部起立板21の外面(背面)との間に形成される隙間を、一対の突出板部24によって両側から塞ぐことができるので、当該隙間に打設されたコンクリートが漏れ出すのを抑制することができる。
図3(a)に示す側部型枠3は、側部起立板31と、当該側部起立板31の下端から水平方向に延び、増設コンクリート打設時に既存の基礎40の凹部の底面41に接する側部底板32と、側部起立板31と互いに重なり合って水平方向にスライド可能な一対の側面板33a、33bとを有している。左右の側面板33a、33bは、部品の種類を削減する観点から、同一形状の部材を左右反転させた向きで側部起立板31に配置した構成とすることが好ましい。
側部底板32は、後述するように基礎40の幅よりも増設コンクリートの幅が広い場合に、基礎40よりも突出する増設部分の底部を形成するためと、側部起立板31の下端側から打設したコンクリートが漏れ出すのを抑制するため、さらには側部起立板31の下端の補強のために設けられるが、凹部の底面に取り付けられるアンカーボルトに干渉しないように、最小限の面積で形成することが好ましい。
また、本例においては側部起立板31の上端に外側に延びる折り返し片31aが設けられているが、これは後述する係合板34を側部起立板31の上端に取り付けるための部位であり、側部起立板31の上端を補強する役割も担っている。
本例においては、側部起立板31の上下にそれぞれ、当該側部起立板31と所定の間隙を介して重なり合う係合板34、35が取り付けられており、側面板33a、33bは、当該側部起立板31と係合板34、35との間隙に遊嵌されている。側面板33a、33bは、図3(b)に示すように、中央にスライドさせて互いに重ね合わせることで嵩を小さくすることができる。よって、係る側部型枠3を製造後は、側面板33a、33bと側部起立板31とを重ねておくことでスペースを取らず、また、後述するように床スラブに形成された狭小の開口部から床下に挿入することができる。
本発明にかかる端部型枠2と側部型枠3とは、端部型枠2の端部起立板21の左右端と、側部型枠3の一対の側面板33a、33bをそれぞれ左右にスライドさせた際に該側部型枠3の左右端となる箇所に、それぞれ互いに連結する起立板2が設けられている。起立板連結部の具体的な構成としては、爪と該爪を遊嵌しうる孔との組み合わせが好ましく、本例においては、端部型枠2側には端部起立板21の左右端に孔25を設け、側部型枠3側には、側面板33a、33bのそれぞれ外側になる端部に爪36を設け、図1に示すように、該爪36を孔25に遊嵌することで端部型枠2の端部起立板21と、側部型枠3の側面板33aとが互いに連結される。尚、孔25は爪36が遊嵌しうるように、爪36に対応する位置に、爪36の上下に余裕を持った長さで形成されている。
本発明においてはさらに、端部型枠2の端部底板22の左右端と、側部型枠3の側部底板32の左右端とに、それぞれ互いに連結する底板連結部が設けられている。底板連結部の具体的な構成としては、起立板連結部と同様の爪と該爪を遊嵌しうる孔との組み合わせが好ましく、本例においては、端部型枠2側には端部底板22の左右端に孔26を設け、側部型枠3側には側部底板32の左右端に爪37を設け、該爪37を孔26に遊嵌することで、図1に示すように端部型枠2の端部底板22と、側部型枠3の側部底板32とが互いに連結される。さらに、孔26は爪37が遊嵌しうるように、爪37に対応する位置に、爪37の左右に余裕を持った長さで形成されている必要があるが、それ以上に長く形成することによって、側部起立板31と端部型枠2との距離、即ち、組み立て時の端部型枠2同士の相対する距離に調整代を付与することができ、対応する凹部の形状寸法の誤差等に対応して当該距離を変えることができる。
尚、本例においては、爪36、37はいずれも型枠の外側に向かって突出する。従って、該爪36、37は基礎面と干渉しあわない位置に形成する必要があるが、後述するように、基礎40の幅よりも増設コンクリートの幅が広い場合には、爪36、37が基礎40よりも外側に位置するように形成することが容易である。
また、爪36、37を型枠の内側に向けて突出させる構成とするには、端部型枠2の端部底板22の上面に爪を形成し、該爪を遊嵌する孔を側部型枠3の側部底板32に設ければよい。また、本例においては側部型枠3の側部底板32が端部型枠2の端部底板22の上に乗る構成としているが、これを逆にして、側部底板32の上面に爪を形成し、端部底板22の下方から該爪を孔26に遊嵌する構成でもかまわない。また、起立板連結部においては、端部起立板21の左右端に端辺から所定の距離をおいて爪を設け、側面板33a、33bの端辺に、それぞれ内側に向けて延びる折り返し片を設け、該折り返し片に上記端部起立板21に設けた爪を遊嵌する孔を設けた構成とすることもできる。
また、本例においては、端部型枠2の端部起立板21の左右端から該端部起立板21に垂直な方向に延びる折り返し片27を、端部底板22に左右端から鉛直上方に延びる折り返し片28をそれぞれ設けている。これら折り返し片27、28は、端部起立板21及び端部底板22を補強する作用を有すると共に、端部起立板21と側面板33a、33bとの隙間、及び、端部底板22と側面板33a、33bとの隙間から、打設した増設コンクリートが漏れ出すのを抑制することができる。また、底板連結部、起立板連結部を補強することにもなり、増設コンクリートのはみだしを確実に防止することができる。
端部型枠2と側部型枠3とは起立板連結部と底板連結部とによって互いに連結することで、容易に、上方が開口した箱形に組み上げることができる。
図4に示す本例の高さ調整板部4は、一対の端部起立板21に対してそれぞれ上下方向にスライド可能に取付けられる端部係合板11と、一対の端部係合板11を相互に連結する連結板12とで構成される。
端部係合板11には、左右端から該端部係合板11に垂直な方向に延びる折り返し片13が設けられている。端部係合板11に連結板12を連結する際には、連結板12の左右端を折り返し片13に重ね合わせて貼り付けることで、容易に連結板12を取付けることが可能となる。また、向かい合う一対の端部型枠2の距離に応じて、折り返し片13が連結板12を連結する際の調整代となるため、凹部の形状寸法の誤差等に対応して高さ調整板部4の左右寸法(凹部の長さ方向の寸法)を調整することが可能となる。さらに、折り返し片13により、端部係合板11と連結板12との連結部分から増設コンクリートが漏れ出すのを抑制することができる。
端部係合板11には、折り返し片13と逆側に突出する一対の突出片14が設けられている。突出片14は、中央で直角に曲げた矩形の板部を、溶接、接着剤による接着、又はネジ止めなどにより端部係合板11に取付けることにより形成することができる。
突出片14には、下側に開放する切込み15が形成されている。高さ調整板部4を端部型枠2に取付ける際には、端部起立板21の上部を切込み15に差し込むようにして係合させる。これにより、端部係合板11は端部型枠2の端部起立板21に対して上下方向にスライド可能に保持される。
本例において一対の突出片14は、突出板部24の内側に隣接配置され(図1参照)、端部型枠2に対して端部係合板11を取付ける際に左右の位置決めを行うことができる。なお、一対の突出片14は、一対の突出板部24を両外側から挟み込む位置に設けてもよい。
突出片14は、突出板部24と同様、基礎40を両側から挟み込むことで、基礎40に対する位置ずれを防止し、また、増設コンクリートが側面42と端部係合板11の間から漏れ出すのを抑制する機能を有するものである。
連結板12は矩形状の平板部材であり、向かい合う一対の端部係合板11の折り返し片13に両端部を重ね合わせた状態でテープ状部材16(図1参照)等により貼り合わせることで、端部係合板11を相互に連結することができる。
一対の端部係合板11を一対の連結板12で相互に連結して形成した環状の高さ調整板部4を、上方にスライドさせ、基礎40の凹部の深さに合わせた所望の位置で端部起立板21、側部起立板31、又は側面板33a、33bなどにテープ状部材等により貼り付けて固定する。なお、後述のように、端部係合板11を凹部の深さに合わせた所望の位置で端部起立板21に対してテープ状部材16等で固定した後で、端部係合板11に連結板12を取付けてもよい。
以上のような構成を有する本実施形態の組立式型枠1によれば、上下方向にスライド可能な高さ調整板部4を設けたことにより、組立式型枠1の高さを調整することが可能となり、既存の建造物の基礎に設けられた様々な深さの凹部に対応可能な組立式型枠1を提供することができる。
また、一対の突出板部24で基礎40を両側から挟み込む構成としたことにより、基礎40の凹部に対する端部型枠2の位置決めが容易となり、作業性を向上することが可能となる。また、凹部の側面42は底面41に垂直ではなく僅かに傾斜しているため、当該側面42と端部起立板21の外面と間に隙間が形成される場合があり、その場合にはコンクリートの打設の際に当該隙間を塞ぐ必要があったところ、一対の突出板部24で基礎40を両側から挟み込むことで、当該隙間から打設したコンクリートが漏れ出すのを抑制することが可能となる。
次に、本発明のアンカーボルトの増設方法について、図1〜図4に示した組立式型枠1を用いた場合を例に挙げて説明する。
図5(a)は、本発明が適用される地盤面に接地するベースと該ベースから立ち上がる壁からなる断面形状が逆T字の鉄筋コンクリート連続布基礎である基礎40の立ち上がり壁の天端に形成された凹部を示す図であり、図中、41は凹部の底面、42は側面である。尚、便宜上、床スラブは省略する。以下、図5〜8を用いて各工程を説明する。
〔a〕床スラブの、構造柱を立設する位置に柱脚大の開口部を孔開け冶具であるホルソー等で形成し、凹部の一部を露出させ、増設柱用に、凹部底面に取り付けるアンカーボルトの位置出しを行い、該アンカーボルト用の穴56を穿っておく。この状態での断面模式図を図7(a)に示す。図7中、1は本発明の組立式型枠であり、51は当該基礎中に配置された主筋、52は基礎天端上に複数の軽量気泡コンクリート床パネルを敷設して構成された床スラブ、53は床スラブ52に形成された開口部である。
〔b〕本発明の組立式型枠1の端部型枠2を、図2(b)に示すように、嵩を最小の状態にして、開口部53より床下に挿入し、端部係合板11を端部起立板21に取付ける。なお、端部係合板11は、端部型枠2を床下に入れる前に、予め端部起立板21にスライド可能に取付けてもよい。次いで、端部型枠2の端部起立板21を立ち上げ、図5(b)に示すように、端部起立板21を凹部の側面42に接して配置する。この時、突出板部24及び突出片14で基礎40を両側から挟み込むことで、基礎40に対する端部型枠2の位置ずれを防止する。
〔c〕本発明の組立式型枠1の側部型枠3を、図3(b)に示すように、嵩を最小の状態にして、開口部53より床下に挿入し、底部33に設けた爪37を先に配置した端部型枠2の端部底板22の孔26に遊嵌し、次いで側面板33a、33bを左右にスライドさせて、該側面板33a、33bの一端に形成した爪36を端部型枠2の端部起立板21に形成した孔25に遊嵌し、端部型枠2と側部型枠3とを互いに連結する。同様にして、もう一方の側部型枠を端部型枠に連結する。その後、端部係合板11を上方にスライドさせ、端部係合板11の上端が床スラブ52の下面に当接する位置で、テープ状部材16による貼り付け等により固定する(図6(a))。その後、連結板12を端部係合板11の折り返し片13に一部重ね合わせてテープ状部材16による貼り付け等により固定する。以上のように、組立式型枠1が組み立てられると同時に、該組立式型枠1が凹部に設置される(図6(b)、図7(b))。
尚、本例は、基礎40の幅よりも増設コンクリートの幅が大である場合であり、そのため端部型枠2の端部起立板21及び端部底板22の左右の幅が基礎40の幅よりも大きく形成されている。また、本例では、側部型枠3の底部33の下側に形成した爪37が端部型枠2の端部底板22の孔26を遊嵌して下方に突出するが、該爪37は基礎40の外側に突出するため、組立式型枠1が凹部の底面から浮き上がる恐れが無い。
〔d〕先の工程で形成した穴にアンカーボルト54を設置し、帯筋55を取り付ける(図7(c))。アンカーボルトは接着系であっても、金属拡張型のいずれでもかまわない。
〔e〕組立式型枠1で囲まれた領域に増設コンクリートを打設する。
図8に、アンカーボルト増設後の構造を示す。図中(a)は平面模式図、(b)は(a)のA−A'断面模式図、(c)は(a)のB−B'断面模式図であり、60は増設コンクリートである。
図8に示すように、増設されたアンカーボルト54は下端が既存の基礎40中に埋設され、上端が増設コンクリート60上に突出している。基礎40の凹部は増設コンクリート60で埋め込まれているため、凹部以外に立設する場合と同じ長さの構造柱の柱脚を当該アンカーボルト54に固定して立設することができる。
本発明によれば、例えば、基礎40の幅(=凹部の幅)が140mm、凹部の高さが100〜125mm、凹部の長さが320mm、増設コンクリートの幅が180mm、床スラブの厚さが100mmである場合に、わずか直径160mmの開口部を設けることでアンカーボルトを増設することが可能である。
本発明は、既存の建造物のリフォーム時に基礎の凹部に新たに柱を立設する場合に用いられる方法及び型枠であるが、建造物を新築した際の施工不良の修復にも利用することができる。
1 組立式型枠
2 端部型枠
3 側部型枠
4 高さ調整板部
11 端部係合板
12 連結板
13 折り返し片
14 突出片
15 切込み
16 テープ状部材
21 端部起立板
22 端部底板
23 ヒンジ部材
24 突出板部
25 孔
26 孔
27 折り返し片
28 折り返し片
31 側部起立板
31a 折り返し片
32 側部底板
33a,33b 側面板
34 係合板
35 係合板
36 爪
37 爪
40 基礎
41 底面
42 側面
51 主筋
52 床スラブ
53 開口部
54 アンカーボルト
55 帯筋
56 穴
60 増設コンクリート

Claims (12)

  1. 床下のコンクリート基礎の凹部に増設コンクリートを打設するための組立式型枠であって、
    一対の端部型枠と、一対の側部型枠とを備え、
    前記端部型枠が、前記凹部の側面に接する端部起立板と、該端部起立板の下端から水平方向に延び、前記凹部の底面に接する端部底板とを有し、
    前記側部型枠が、側部起立板と、該側部起立板の下端から水平方向に延び、前記凹部の底面に接する側部底板と、を有し、
    前記端部起立板及び前記側部起立板の上部に、該端部起立板及び該側部起立板に対して上下方向にスライド可能な高さ調整板部を設けたことを特徴とする組立式型枠。
  2. 前記高さ調整板部が、一対の前記端部起立板に対してそれぞれ上下方向にスライド可能に取付けられる端部係合板と、一対の該端部係合板を相互に連結する連結板とで構成される、請求項1に記載の組立式型枠。
  3. 前記端部係合板が、左右端から該端部係合板に垂直な方向に延びる折り返し片を有する、請求項2に記載の組立式型枠。
  4. 前記端部型枠が、前記端部起立板から前記端部底板と逆向きに突出する少なくとも1つの突出板部を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の組立式型枠。
  5. 前記端部型枠が、前記端部起立板から前記端部底板と逆向きに突出する一対の突出板部を有し、
    該一対の突出板部が、コンクリート基礎の幅に相当する間隔で配置されている、請求項4に記載の組立式型枠。
  6. 前記端部起立板と前記端部底板とが、ヒンジ部によって折りたたみ可能に構成されている、請求項1〜5の何れか一項に記載の組立式型枠。
  7. 前記側部型枠が、前記側部起立板と互いに重なり合って水平方向にスライド可能な一対の側面板を有し、
    前記端部起立板と、前記一対の側面板とに、それぞれ互いに連結する起立板連結部が設けられており、
    前記端部底板と、前記側部底板とに、互いに連結する底板連結部が設けられている、請求項1〜6の何れか一項に記載の組立式型枠。
  8. 前記側部型枠が、前記側部起立板の上下に該側部起立板と所定の間隙を介して重なり合う係合板を有し、前記側面板が側部起立板と係合板との間隙にスライド可能に遊嵌されている、請求項7に記載の組立式型枠。
  9. 前記起立板連結部と底板連結部の少なくとも一方が、爪と孔とで構成され、爪が孔に遊嵌される、請求項7又は8に記載の組立式型枠。
  10. 前記端部起立板と前記端部底板に開口部が形成されている、請求項7〜9のいずれかに記載の組立式型枠。
  11. 前記端部起立板が、左右端から該端部起立板に垂直な方向に延びる折り返し片を有し、前記端部底板が、左右端から鉛直上方に延びる折り返し片を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の組立式型枠。
  12. 床下のコンクリート基礎の凹部に構造柱を立設するためのアンカーボルトの増設方法であって、
    床スラブの、構造柱を立設する位置に柱脚大の開口部を形成してコンクリート基礎の凹部の一部を露出させ、
    該開口部から請求項1〜11のいずれかに記載の組立式型枠の端部型枠、側部型枠及び高さ調整板部を挿入して、床スラブ下において前記凹部の深さに合わせて該型枠を組み立てて該凹部内に設置し、
    上記開口部よりアンカーボルトを凹部底面に取り付けて固定し、
    上記型枠内に増設コンクリートを打設することを特徴とする、アンカーボルトの増設方法。
JP2015190418A 2015-09-28 2015-09-28 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法 Pending JP2017066631A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015190418A JP2017066631A (ja) 2015-09-28 2015-09-28 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015190418A JP2017066631A (ja) 2015-09-28 2015-09-28 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017066631A true JP2017066631A (ja) 2017-04-06

Family

ID=58494114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015190418A Pending JP2017066631A (ja) 2015-09-28 2015-09-28 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017066631A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107142956A (zh) * 2017-07-18 2017-09-08 王伟 一种预制装配式电梯基础
CN110863506A (zh) * 2019-05-28 2020-03-06 漳州和瑞建材有限公司 加强型地基

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107142956A (zh) * 2017-07-18 2017-09-08 王伟 一种预制装配式电梯基础
CN110863506A (zh) * 2019-05-28 2020-03-06 漳州和瑞建材有限公司 加强型地基
CN110863506B (zh) * 2019-05-28 2021-06-15 漳州和瑞建材有限公司 加强型地基

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101618798B1 (ko) 데크거푸집 고정 구조
KR20110059100A (ko) 프리캐스트 콘크리트 기둥과 보의 접합부용 거푸집 및 이를 이용한 건축 시공 방법
JP2017066631A (ja) 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法
JP2011219929A (ja) 戸境耐震壁およびその構築方法
JP2020527202A (ja) バルコニー装置
KR101862567B1 (ko) 조립형 매트기초 표준 하우스시스템
JP5006742B2 (ja) 組立式型枠とこれを用いたアンカーボルトの増設方法
KR101884572B1 (ko) 조립식 건축물의 기초 외벽용 토대
KR101437083B1 (ko) 조립이 용이한 강구조 건축물 시공방법
JP2004225461A (ja) 基礎上の空隙構造
JP4708912B2 (ja) 屋根部の施工方法
JP3397751B2 (ja) 建物の構造用壁体
CN211949580U (zh) 一种底模板的搭配结构
JP2016029236A (ja) デッキプレートの設置工法
JP6453116B2 (ja) 建物の床構造および建物の施工方法
JP5968290B2 (ja) 上下階層連結用部材
KR200354388Y1 (ko) 조립식 패널 및 이를 이용한 조립식 벽체
JP2014055443A (ja) プレキャストコンクリート壁及び柱と梁との接合構造
JP2018115491A (ja) 建物構造
JP2003056058A (ja) 鋼管柱と梁の接合構造、その接合方法及びこれに使用するスプライスプレート
JP2008240350A (ja) プレキャストコンクリート建築物の構築方法
JPH10331254A (ja) Src大梁とpc小梁の建方用仕口構造
JP2535798Y2 (ja) 階段の構造
JP4018000B2 (ja) ユニット式建物の施工方法
JP3198067U (ja) 段差コンクリート受け具