JP2017066265A - 太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール - Google Patents
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Abstract
【課題】
ポリエステルフィルムはポリエステル樹脂の重合工程でリン酸アルカリ金属塩の添加や、二軸延伸の工程で熱固定温度を220℃以上にする事無く、また、易接着層を設ける事なく耐加水分解性とコート密着力、生産コストのバランスに優れたポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】
フィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムロールであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
【選択図】なし
ポリエステルフィルムはポリエステル樹脂の重合工程でリン酸アルカリ金属塩の添加や、二軸延伸の工程で熱固定温度を220℃以上にする事無く、また、易接着層を設ける事なく耐加水分解性とコート密着力、生産コストのバランスに優れたポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】
フィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムロールであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐加水分解性、コート密着性を有するポリエステルフィルムに関するものであり、特に太陽電池バックシート用途に好適に使用される。
ポリエステル(特にポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートなど)樹脂は機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。そのポリエステルをフィルム化したポリエステルフィルム、中でも二軸配向ポリエステルフィルムは、その機械的特性、電気的特性などから、太陽電池バックシート、給湯器モーター用電気絶縁材料や、ハイブリッド車などに使用されるカーエアコン用モーターや駆動モーター用などの電気絶縁材料、磁気記録材料や、コンデンサ用材料、包装材料、建築材料、写真用途、グラフィック用途、感熱転写用途などの各種工業材料として使用されている。
これらの用途のうち、特に太陽電池バックシート用途では、長期にわたり過酷な環境下で使用されるため、耐加水分解性の向上が求められている。特許文献1に記載のポリエステルフィルムはポリエステル重合工程でリン酸アルカリ金属塩の添加、熱量測定(DSC)によりもとめられる微小吸熱ピーク温度Tmetaを220℃以上とすることで生産性と耐加水分解性の優れたポリエステルフィルムを提供している。
また、特許文献2記載のポリエステルフィルムはポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤からなる易接着層を設けることで接着性の優れたポリエステルフィルムを提供している。
また、特許文献2記載のポリエステルフィルムはポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤からなる易接着層を設けることで接着性の優れたポリエステルフィルムを提供している。
特許文献1に記載のポリエステルフィルムはポリエステル樹脂の重合工程でリン酸アルカリ金属塩を添加する必要があり、二軸延伸の工程で熱固定温度を220℃以上にする必要があった。また、特許文献2記載のポリエステルフィルムは易接着層としてポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤からなる層をコーティングする必要があった。
本発明、ポリエステルフィルムはポリエステル樹脂の重合工程でリン酸アルカリ金属塩の添加や、二軸延伸の工程で熱固定温度を220℃以上にする事無く、また、易接着層を設ける事なく耐加水分解性とコート密着力、生産コストのバランスに優れたポリエステルフィルムを提供する。
すなわち本発明はフィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムロールであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。
本発明によれば、高温高湿下での耐加水分解性とコート密着性の両立可能な特性バランスに優れ、かつ生産性も良好であるポリエステルフィルムを提供することができる。このポリエステルフィルムは太陽電池バックシート、積層板、粘着テープ、フレキシブルプリント基盤、フラットケーブルなどの電気絶縁材料、コンデンサ用材料、自動車用材料、建築材料など耐加水分解性やコート密着性が要求される用途に好適に使用する事が出来る。
本発明はフィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムロールであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。4000mm以上のポリエステルフィルムロールは4000mm未満のロールと比較して時間あたりの生産性に優れる。好ましくは4500mm以上さらに好ましくは5000mm以上である。ポリエステルフィルムの結晶サイズχCを5.3nm以下とすると非晶部分の配向が大きくなりアクリル系やウレタン系などの接着剤の密着性が低下する。また、結晶サイズχCを5.7nm以上であるとフィルムの破断強度が低下する。また、フィルムの厚み方向にへき開し易くなり、太陽電池バックシート用途に不向きである。
本発明は125℃、相対湿度100%の環境下、60時間処理後の破断伸度保持率がフィルムの流れ方向50%以上、フィルムの幅方向46%以上であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。125℃、相対湿度100%の環境下で60時間処理後の破断伸度保持率がフィルムの流れ方向で50%以上、フィルムの幅方向で46%以上であるポリエステルフィルムは優れた耐加水分解性を示し、その耐久年数は野外暴露20年以上と考えられている。耐久年数が野外暴露で20年以下のポリエステルフィルムは設置期間が長期に渡る太陽電池バックシート用途に不向きである。
本発明はISO法クロスカット試験評価によるコート密着指数がCLASS0(カット線上のわずかな剥がれのみ)であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。CLASS0以上のポリエステルフィルムはコート密着力が弱く、長期間野外にさらされると太陽電池の意匠を害するので設置期間が長期に渡る太陽電池バックシート用途に不向きである。なお、コートは酸化チタン20〜40質量部、アクリル系樹脂15〜35質量部、フッ素樹脂0.1〜5.0質量部を含有しており硬化剤はポリイソシアネートを主成分としており、コーティング方法としては例えばロールコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、ダイコーティング法、グラビアコーティング法があり、これらを組み合わせた方法を利用する事ができる。
本発明はフィルム上の任意の1点の配向角が0〜45°であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。配向角0〜45°の二軸延伸ポリエステルフィルムロールとして優れた破断強伸度、寸法安定性、生産性を示す。
本発明は125℃、相対湿度100%の環境下、60時間処理後の破断伸度保持率がフィルムの流れ方向50%以上、フィルムの幅方向46%以上であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。125℃、相対湿度100%の環境下で60時間処理後の破断伸度保持率がフィルムの流れ方向で50%以上、フィルムの幅方向で46%以上であるポリエステルフィルムは優れた耐加水分解性を示し、その耐久年数は野外暴露20年以上と考えられている。耐久年数が野外暴露で20年以下のポリエステルフィルムは設置期間が長期に渡る太陽電池バックシート用途に不向きである。
本発明はISO法クロスカット試験評価によるコート密着指数がCLASS0(カット線上のわずかな剥がれのみ)であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。CLASS0以上のポリエステルフィルムはコート密着力が弱く、長期間野外にさらされると太陽電池の意匠を害するので設置期間が長期に渡る太陽電池バックシート用途に不向きである。なお、コートは酸化チタン20〜40質量部、アクリル系樹脂15〜35質量部、フッ素樹脂0.1〜5.0質量部を含有しており硬化剤はポリイソシアネートを主成分としており、コーティング方法としては例えばロールコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、ダイコーティング法、グラビアコーティング法があり、これらを組み合わせた方法を利用する事ができる。
本発明はフィルム上の任意の1点の配向角が0〜45°であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。配向角0〜45°の二軸延伸ポリエステルフィルムロールとして優れた破断強伸度、寸法安定性、生産性を示す。
本発明において、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂の末端カルボキシル基量が20当量/t以下であることが、高温高湿下での耐加水分解性向上のために必要である。一般的なポリエステルフィルムは結晶性ポリエステルから構成され、フィルム中にはポリエステルの結晶部と非晶部が存在する。また、かかる結晶性ポリエステルを二軸延伸して得られるポリエステルフィルム中には、配向によりポリエステルが結晶化した部分(以下、配向結晶化部とする)と非晶部が存在する。ここで、非晶部は、結晶部、配向結晶部に比べて密度が低く、平均の分子間距離が大きい状態にあると考えられる。ポリエステルフィルムが湿熱雰囲気下に曝された場合、水分(水蒸気)は、密度の低いこの非晶部の分子間を通って内部に進入し、非晶部を可塑化させ分子の運動性を高める。また、水分(水蒸気)は、ポリエステルのカルボキシル基末端のプロトンを反応触媒として、分子運動性の高まった非晶部の加水分解を促進する。加水分解されて低分子量化したポリエステルは、分子運動性が更に高まり、加水分解が進行すると共に結晶化が進む。これが繰り返される結果、フィルムの脆化が進行し、最終的には僅かな衝撃でも破断に至る状態となる。このような加水分解反応は、ポリエステル樹脂中のカルボキシル基末端のプロトンを反応触媒として反応が進行するため、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂中の末端カルボキシル基量が少ないほど耐加水分解性が向上すると考えられる。末端カルボキシル基量は好ましくは15当量/t以下、さらには13当量/t以下が好ましい。下限値は特には限定されないが、実質的に1当量/t以下とすることは困難である。
本発明において、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂の固有粘度(IV)は0.65以上0.80以下であり、好ましくは0.68以上0.75以下である。固有粘度(IV)が0.65未満である場合は、分子鎖が短く耐湿熱環境下での分子運動性が高まり易く、末端部分が増える事で耐加水分解性が悪化しやすい。また0.80を越える場合は、粘度が高くなりすぎるため、フィルム製膜時に破断が増えるなど生産性が悪化したり、厚みムラが悪化したりする事がある。
なお、ポリエステル樹脂を溶融製膜する際の溶融状態において、残存する水分による加水分解や熱分解が進行するため、フィルム原料として用いる溶融押出前のポリエステル原料の固有粘度(IV)は、フィルムを構成するポリエステル樹脂におけるIVの目標値よりも高くすることが好ましい。ただし、フィルム原料のポリエステル樹脂の固有粘度(IV)を上げるためには、ポリエステル樹脂製造時の固相重合の時間を長くし、触媒添加量を増やす必要があり、ポリエステル樹脂の着色や特性の悪化につながる場合がある。そのため、フィルム原料のポリエステル樹脂の固有粘度(IV)は、フィルムを構成するポリエステル樹脂におけるIVの目標値よりも高くするとしても、その差は小さい方が好ましい。フィルム原料のポリエステル樹脂の固有粘度(IV)は、フィルムを構成するポリエステル樹脂におけるIVの目標値よりも0.05〜0.15高くすることが好ましい。また、ポリエステル原料の末端カルボキシル基量についても、同様に溶融製膜する際の溶融分解により増加するため、フィルムを構成するポリエステル樹脂における末端カルボキシル基量の目標値よりも2〜5当量/t低い値とする事が好ましい。また、このような溶融時のポリエステル樹脂分解を低減するためには、ポリエステル樹脂を減圧下にて加熱する等の方法にてあらかじめポリエステル樹脂中の水分量を50ppm以下とする事や、フィルムに溶融押出製膜する時のポリエステル樹脂の温度をポリエステル樹脂の融点(Tm)+40℃以下として、さらに押出機先端からキャスティングドラムに着地するまでの時間を短くすること、目安としては10分以下、より好ましくは5分以下、特に好ましくは3分以下とすることが好ましい。これらの方法によりポリエステル樹脂の溶融製膜時の加水分解や熱分解を抑制して固有粘度(IV)の低下や末端カルボキシル基量の増加を低減し、安定して耐加水分解性の良いポリエステルフィルムを得る事が可能となる。
上記の様に、末端カルボキシル基量を低減しかつ固有粘度を高めるためには、溶融重合のあとに減圧または窒素ガスのような不活性気体の流通下で加熱することによって重合を進める固相重合法を適用することが好ましい。固有粘度が0.50以上0.60以下のポリエステルを溶融重合で得た後に、190℃以上ポリエステルの融点未満の温度で、減圧または窒素ガスの流通下で固相重合を行うことが好ましい。
本発明はフィルムの結晶化ピーク温度(Tmeta値)がDSC測定で200〜210℃であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。Tmetaが210度以下であると寸法安定性が悪化し、220℃以上であるとフィルム厚み方向でへき開する。示差走査熱量測定(DSC)により求められる微小吸熱ピーク温度(Tmeta)を200℃以上210℃以下とすると、耐加水分解性、熱安定性、コーティング密着性が向上したフィルムを得ることができる。この効果は以下のようなメカニズムで得られると推定している。Tmetaは熱処理工程においてフィルムに付与した熱量に応じた値であり、高いほど熱処理が高温・長時間実施された事を示している。二軸配向フィルムの製造プロセスにおいて熱処理工程は、二軸配向されたフィルムに熱を与えることにより、フィルム中のポリエステル分子の結晶化度を高め、熱安定性等を付与する。この工程では、分子中の結晶成長と同時に非晶成分の一部の分子規則性が緩和される。非晶部の配向が緩和される事により、フィルムの耐加水分解性とコート密着性に影響を与えるものと考えられる。本発明のように非常に高い耐加水分解性、熱安定性、コーティング密着性が必要な場合には、Tmeta値を上述の範囲に制御する事が必要となる。Tmetaが200℃未満である場合は結晶化の進行が不十分となり、熱安定性、耐薬品性、コーティング密着性に劣る事があり、Tmetaが210℃を越える場合は、耐加水分解性が悪化し、フィルムの厚み方向へき開し易くなる。Tmetaを上記範囲にするための方法は特には限定されないが、200℃以上220℃以下の温度にて5秒以上60秒以下熱処理する事が好ましい。
本発明はフィルムの結晶化ピーク温度(Tmeta値)がDSC測定で200〜210℃であることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロールである。Tmetaが210度以下であると寸法安定性が悪化し、220℃以上であるとフィルム厚み方向でへき開する。示差走査熱量測定(DSC)により求められる微小吸熱ピーク温度(Tmeta)を200℃以上210℃以下とすると、耐加水分解性、熱安定性、コーティング密着性が向上したフィルムを得ることができる。この効果は以下のようなメカニズムで得られると推定している。Tmetaは熱処理工程においてフィルムに付与した熱量に応じた値であり、高いほど熱処理が高温・長時間実施された事を示している。二軸配向フィルムの製造プロセスにおいて熱処理工程は、二軸配向されたフィルムに熱を与えることにより、フィルム中のポリエステル分子の結晶化度を高め、熱安定性等を付与する。この工程では、分子中の結晶成長と同時に非晶成分の一部の分子規則性が緩和される。非晶部の配向が緩和される事により、フィルムの耐加水分解性とコート密着性に影響を与えるものと考えられる。本発明のように非常に高い耐加水分解性、熱安定性、コーティング密着性が必要な場合には、Tmeta値を上述の範囲に制御する事が必要となる。Tmetaが200℃未満である場合は結晶化の進行が不十分となり、熱安定性、耐薬品性、コーティング密着性に劣る事があり、Tmetaが210℃を越える場合は、耐加水分解性が悪化し、フィルムの厚み方向へき開し易くなる。Tmetaを上記範囲にするための方法は特には限定されないが、200℃以上220℃以下の温度にて5秒以上60秒以下熱処理する事が好ましい。
さらに、エポキシ系化合物やカルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物など末端カルボキシル基の封止剤を本発明の効果を損なわない程度に含有することも可能である。
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、架橋剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、架橋剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
また、本発明にて使用可能な紫外線吸収剤としては、例えばサリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、およびベンゾオキサジノン系化合物、環状イミノエステル系化合物などを好ましく例示することができるが、分散性の点からベンゾオキサジノン系化合物が最も好ましい。これらの化合物は1種単独であるいは2種以上一緒に併用することができる。またHALSや酸化防止剤等の安定剤を併用することもでき、特にリン系の酸化防止剤を併用することが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは50μm以上250μm以下が好ましい。フィルム厚みが50μm未満である場合は、フィルムの腰が弱くなることから巻き取り工程でフィルムロール形状が悪化する事がある。一方、250μmより厚い場合は、フィルム延伸工程で破れやすくなる等、耐加水分解性と生産性の両立が難しくなる傾向がある。250μm以上のフィルムは、厚みがあるために延伸性が悪化しやすく、250μm未満のフィルムと比較して、生産性の維持が困難であった。
次に、本発明のポリエステルフィルムの製造方法について、その一例を説明するが、本発明は、かかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。
まず、ポリエステル樹脂の製造方法は重合工程の一例としては、エステル化反応またはエステル交換反応を行う第一の工程、添加物を添加する第二の工程、重合反応を行う第三の工程により製造することができ、必要に応じて固相重合反応を行う第四の工程を追加しても良い。
第一の工程において、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、ジオール成分としてエチレングリコールとジエチンレングリコールの混合物をジオール成分のモル比がジカルボン酸成分のモル比の1.1〜1.3倍となるように混合した後に、温度220〜270℃にて三酸化アンチモンなどの公知の重合触媒およびマンガン系の金属触媒を添加し、さらにエチレングリコールとジエチンレングリコールの混合物を最終的なジオール成分とジカルボン酸成分のモル比1:1.5〜1:2.0の範囲となるように追添しながらエステル交換反応を行う。
第二の工程は、エステル交換反応が実質的に終了した後から、固有粘度が0.3に達するまでの間に添加物を添加する工程である。
第三の工程においては、公知の方法で重合反応を行うことができる。重縮合により得られるポリエステルの末端カルボキシル基量を20当量/t以下の範囲でより低減させ、かつポリエステルの固有粘度を高めるためには、上記重合を行った後、第四工程として、190℃以上ポリエステルの融点未満の温度で、減圧または窒素ガスのような不活性気体の流通下で加熱する、いわゆる固相重合を行うことが好ましい。この場合、第三工程で固有粘度を0.5以上0.6以下の範囲ポリエステルを重合した後、第四工程として190℃以上ポリエステルの融点未満の温度で、減圧または窒素ガスのような不活性気体の流通下で加熱することによって固相重合することが好ましい。第三工程で得られるポリエステルの固有粘度が0.5未満であると、チップが割れやすく、形態が不均一になる結果、第四工程において固相重合して得られるポリエステルの重合度にムラが生じる場合がある。また第三工程で得られるポリエステルの固有粘度が0.6より大きいと、第三工程における熱劣化が激しくなり、その結果、得られるポリエステルの末端カルボキシル基量が増大して、フィルム化した際に耐加水分解性が低下することがあるため好ましくない。第三工程で得られるポリエステルの固有粘度を0.5以上0.6以下とすることで、固相重合した際に、カルボキシル基末端数を低く維持した状態で、均一な固有粘度を有するポリエステルを得ることが出来る。その結果、フィルム化した際に耐加水分解性をより高めることが可能となる。
次に得られたポリエステル樹脂を用いてポリエステルフィルムを製造する方法について例示する。
上記の方法にて得られたポリエステル樹脂を真空下加熱し内在する水分量が50ppm以下となるように乾燥する。乾燥は、真空度3kPa以下、温度160℃以上で3時間以上乾燥させることが好ましい。次いで乾燥したポリエステル樹脂を押出機で260〜300℃で溶融し、フィルターにて異物を濾過した後にT字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度10〜60℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて未延伸フィルムを得る。この工程でのポリエステル樹脂の加水分解を抑制し、固有粘度(IV)の低下や末端カルボキシル基量の増加を防止するために、押出機に供給されるポリエステル樹脂の水分率をできる限り少なくする事が好ましい。また、押出機から樹脂が押し出されてから、キャスティングドラムに着地するまでの時間は短い程良く、目安としては10分以下、より好ましくは5分以下、特には3分以下とすることが好ましい。
この未延伸フィルムを70〜100℃に加熱されたロールにて予熱した後に、ラジエーションヒーター等を用いて温度90〜120℃に加熱しながら長手方向に3.0〜4.0倍延伸して一軸配向フィルムを得る。さらに、フィルムの両端をクリップにて固定しながらオーブンへ導き70〜150℃の温度で加熱を行い、引き続き連続的に70〜150℃の加熱ゾーンで幅0方向に3.5〜4.5倍延伸し、続いて210〜220℃の加熱ゾーンで5〜60秒間熱処理を施し、100〜200℃の冷却ゾーンを経て結晶配向の完了した二軸配向ポリエステルフィルムを得る。なお、上記熱処理中に必要に応じて3〜12%の弛緩処理を施してもよい。なお、幅方向の延伸工程においては、幅方向延伸工程の中間点での延伸量が幅方向延伸工程終了時の延伸量の60〜80%とする事、および幅方向延伸工程と熱処理工程の間に、フィルムを加熱する手段を有さず、長手方向・幅方向共にフィルムの寸法を変えない状態で幅方向両端を保持しながら搬送する中間工程を有し、中間工程通過時間(秒)あたりの温度変化量(℃)が50℃/秒以下とすることが、ボーイングによる配向軸の歪みを抑制でき好ましい。
なお、二軸延伸は同時二軸延伸を用いる事も可能である。また長手方向、幅方向延伸後、熱処理工程前に、長手方向・幅方向の両方向、あるいはいずれか片方の方向に再延伸してもよい。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの端部をカットした後に巻き取り中間製品とし、その後スリッターを用いて所望の幅にカット後、円筒状のコアに巻き付け所望の長さのポリエステルフィルムロールを得ることができる。なお、巻き取り時に巻姿改善のためにフィルム両端部にエンボス処理を施しても良い。
このようにして得られた本発明のポリエステルフィルムは、非常に高い耐加水分解性とコート密着性を有しながら、かつ生産性も良好なすぐれたフィルムであり、特にモーター用絶縁紙や太陽電池ハバックシートフィルムとして好適である。
[物性の測定法]
以下、実施例により本発明の構成、効果をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。各実施例の記述に先立ち、各種物性の測定方法を記載する。
(1)結晶サイズ(χC)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、パナリティカル社製回折式X線装置X Pet PROで電圧35KV、電流15mAで測定した。
(2)耐加水分解性評価(伸度保持率)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、各方向それぞれ幅10mm、長さ250mmの短冊状に切り出した伸度測定用試料を準備した。切り出した試料を高度加速寿命試験装置EHS−221(エスペック社製)にて、125℃、相対湿度100%の環境下、60時間処理を実施した。上記処理前および処理後のフィルムの伸度をテンシロンにて、原長(チャック間距離)100mm、引っ張り速度200mm/分の条件にて測定した。なお、伸度についてはそれぞれN=5で測定した平均値とした。得られたフィルム伸度について処理後の伸度を処理前の伸度で除した値を耐湿熱評価における伸度保持率とし、50%以上が実用可能な範囲である。
(3)コート密着力(ISO法クロスカット試験評価)
コーティング加工済みの4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、フィルムサンプルにカッターナイフを用いて碁盤目状に25マスの切り傷をつける。切り傷はカッターガイドを使用しても良い。切り傷の間隔は1mmとする。25マスの碁盤目状切り傷の上にニチバン社製セロテープ405を張り合わせ、剥離角度を60°として、剥離速度0.5〜1.0秒/75mmで剥離する。判定基準は以下の通りとした。
○(合格):目視で剥がれ無し(CLASS0)
△(合格):目視でカット線上のわずかな剥がれのみ(CLASS0)
×(不合格):目視で剥がれ有り(CLASS1)
(4)フィルムの配向角
4000mm以上フィルムロールの任意の点からフィルムを切り出し、野村商事(株)製SONIC SHEET TESTER SST−4000にて、ポリエステルフィルム配向角を測定した。
(5)末端カルボキシル基量
4000mm以上フィルムロールの任意の位置からフィルムを切り出し、以下の方法で測定した。
以下、実施例により本発明の構成、効果をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。各実施例の記述に先立ち、各種物性の測定方法を記載する。
(1)結晶サイズ(χC)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、パナリティカル社製回折式X線装置X Pet PROで電圧35KV、電流15mAで測定した。
(2)耐加水分解性評価(伸度保持率)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、各方向それぞれ幅10mm、長さ250mmの短冊状に切り出した伸度測定用試料を準備した。切り出した試料を高度加速寿命試験装置EHS−221(エスペック社製)にて、125℃、相対湿度100%の環境下、60時間処理を実施した。上記処理前および処理後のフィルムの伸度をテンシロンにて、原長(チャック間距離)100mm、引っ張り速度200mm/分の条件にて測定した。なお、伸度についてはそれぞれN=5で測定した平均値とした。得られたフィルム伸度について処理後の伸度を処理前の伸度で除した値を耐湿熱評価における伸度保持率とし、50%以上が実用可能な範囲である。
(3)コート密着力(ISO法クロスカット試験評価)
コーティング加工済みの4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、フィルムサンプルにカッターナイフを用いて碁盤目状に25マスの切り傷をつける。切り傷はカッターガイドを使用しても良い。切り傷の間隔は1mmとする。25マスの碁盤目状切り傷の上にニチバン社製セロテープ405を張り合わせ、剥離角度を60°として、剥離速度0.5〜1.0秒/75mmで剥離する。判定基準は以下の通りとした。
○(合格):目視で剥がれ無し(CLASS0)
△(合格):目視でカット線上のわずかな剥がれのみ(CLASS0)
×(不合格):目視で剥がれ有り(CLASS1)
(4)フィルムの配向角
4000mm以上フィルムロールの任意の点からフィルムを切り出し、野村商事(株)製SONIC SHEET TESTER SST−4000にて、ポリエステルフィルム配向角を測定した。
(5)末端カルボキシル基量
4000mm以上フィルムロールの任意の位置からフィルムを切り出し、以下の方法で測定した。
Mauliceの方法(文献 M.J.Maulice,F.Huizinga.Anal.Chim.Acta,22 363(1960))に準じて、以下の方法にて測定した。
ポリエステルフィルム2gをo−クレゾール/クロロホルム(重量比7/3)50mLに温度80℃にて溶解し、0.05NのKOH/メタノール溶液によって滴定し、末端カルボキシル基濃度を測定し、当量/ポリエステル1tの値で示した。なお、滴定時の指示薬はフェノールレッドを用いて、黄緑色から淡紅色に変化したところを滴定の終点とした。
ポリエステルフィルム2gをo−クレゾール/クロロホルム(重量比7/3)50mLに温度80℃にて溶解し、0.05NのKOH/メタノール溶液によって滴定し、末端カルボキシル基濃度を測定し、当量/ポリエステル1tの値で示した。なお、滴定時の指示薬はフェノールレッドを用いて、黄緑色から淡紅色に変化したところを滴定の終点とした。
なお、ポリエステル樹脂又はポリエステルフィルムを溶解させた溶液に無機粒子などの不溶物がある場合は、溶液を濾過して重量測定を行い、濾物の重量を測定試料重量から差し引いた値を測定試料重量とする補正を実施した。
(6)固有粘度(IV)
4000mm以上フィルムロールの任意の位置からフィルムを切り出し、以下の方法で想定した。
オルトクロロフェノール100mLにポリエステルフィルムを溶解させ(溶液濃度C=1.2g/mL)、その溶液の25℃での粘度をオストワルド粘度計を用いて測定した。また、同様に溶媒の粘度を測定した。得られた溶液粘度、溶媒粘度を用いて、下記式(C)により、[η]を算出し、得られた値でもって固有粘度(IV)とした。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C ・・・式(C)
(ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)―1、Kはハギンス定数(0.343とする)
である。)。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C ・・・式(C)
(ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)―1、Kはハギンス定数(0.343とする)
である。)。
なお、ポリエステルフィルムを溶解させた溶液に不溶物がある場合は、溶液を濾過して重量測定を行い、濾物の重量を測定試料重量から差し引いた値を測定試料重量とする補正を実施した。
(7)微小吸熱ピーク温度(Tmeta)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、示差走査熱量計(TA Instruments社製DSC Q100)により、20℃/分の昇温速度にて30℃〜280℃の範囲で測定を実施した。この測定により得られた示差走査熱量測定チャートにおけるポリエステル結晶融解ピーク前の微小吸熱ピーク温度をTmeta(℃)とした。なおTmetaはポリエステルフィルムに対する熱処理温度の履歴として出現する。
各実施例・比較例で用いる調整法を参考例として示す。
(7)微小吸熱ピーク温度(Tmeta)
4000mm以上フィルムロールの1875〜2125mmを中央部、端から250mm以内を端部として、中央部と端部それぞれからフィルムを切り出し、示差走査熱量計(TA Instruments社製DSC Q100)により、20℃/分の昇温速度にて30℃〜280℃の範囲で測定を実施した。この測定により得られた示差走査熱量測定チャートにおけるポリエステル結晶融解ピーク前の微小吸熱ピーク温度をTmeta(℃)とした。なおTmetaはポリエステルフィルムに対する熱処理温度の履歴として出現する。
各実施例・比較例で用いる調整法を参考例として示す。
[実施例1〜3]
100質量部のポリエステル樹脂1を圧力1kPaの減圧条件下、温度170℃で4時間乾燥した後、押出機に供給し275〜285℃で溶融押出を行った。ステンレス鋼繊維を焼結圧縮した平均目開き80μmのフィルターで濾過した後、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを予熱ロールにて85℃に予熱後、上下方向からラジエーションヒーターを用いて100℃まで加熱しつつロール間の周速差を利用して長手方向に3.3〜3.4倍延伸し、引き続き冷却ロールにて25℃まで冷却し、一軸配向(一軸延伸)フィルムとした。
100質量部のポリエステル樹脂1を圧力1kPaの減圧条件下、温度170℃で4時間乾燥した後、押出機に供給し275〜285℃で溶融押出を行った。ステンレス鋼繊維を焼結圧縮した平均目開き80μmのフィルターで濾過した後、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを予熱ロールにて85℃に予熱後、上下方向からラジエーションヒーターを用いて100℃まで加熱しつつロール間の周速差を利用して長手方向に3.3〜3.4倍延伸し、引き続き冷却ロールにて25℃まで冷却し、一軸配向(一軸延伸)フィルムとした。
次いで、一軸配向(一軸延伸)フィルムをクリップで把持してオーブン中にて100℃の熱風にて予熱し、引き続き連続的に延伸工程において120℃熱風で加熱しながら幅方向に3.9倍延伸した。なお、幅方向の延伸については、延伸工程の中間点における延伸倍率を3.0倍とし、中間点にて幅方向延伸の71%が完了するように設定した。得られた二軸配向(二軸延伸)フィルムは中間工程を経て熱処理工程に導き、第1の熱処理として205〜210℃の熱風にて3.5秒、第2の熱処理として210〜215℃の熱風にて20秒間処理を行った。なお、中間工程は周囲を断熱壁で囲われており、熱風等による加熱は実施せず、工程内の排気のみを行い、雰囲気温度を150℃に調整した。また、中間工程のフィルム通過時間は3.5秒であった。熱処理工程を経たフィルムを200℃にて幅方向に6%の弛緩処理を実施した後に続けて100℃まで冷却した次いで、フィルムをオーブンより引き出し、幅方向両端部を除去した後に巻き取り、厚さ125μm、幅5500mmのポリエステルフィルムロールを得た。得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
得られたフィルムロールの中央部、端部ともに、方向によらず高い耐加水分解性能とコート密着性を有した非常に優れたフィルムであった。また、フィルムロール幅が4000mm以上であり生産性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムであった。
本発明にかかるポリエステルフィルムは耐加水分解性とコート密着力のバランスに優れ、且つ生産性の高いフィルムであるため太陽電池用途に好適に使用できる。
Claims (7)
- フィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムを巻き取ってなるポリエステルフィルムロールであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- 125℃、相対湿度100%の環境下、60時間処理後の破断伸度保持率がフィルムの流れ方向50%以上、フィルムの幅方向46%以上であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- ISO法クロスカット試験評価によるコート密着指数がCLASS0(カット線上のわずかな剥がれのみ)であることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- フィルム上の任意の1点の配向角が0〜45°であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- フィルムのカルボキシル末端基量が20当量/t以下、固有粘度が0.65以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- フィルムの結晶化ピーク温度(Tmeta値)がDSC測定で210〜220℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池バックシート用ポリエステルフィルムロール。
- フィルムの幅が4000mm以上のポリエステルフィルムであって、幅方向全域において結晶サイズχcが5.3〜5.6nmであることを特徴とする太陽電池バックシート用ポリエステルフィルム。
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