JP2017065924A - 作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両 - Google Patents

作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2017065924A
JP2017065924A JP2016162677A JP2016162677A JP2017065924A JP 2017065924 A JP2017065924 A JP 2017065924A JP 2016162677 A JP2016162677 A JP 2016162677A JP 2016162677 A JP2016162677 A JP 2016162677A JP 2017065924 A JP2017065924 A JP 2017065924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
self
work
propelled robot
robot
working
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016162677A
Other languages
English (en)
Inventor
史暁 永幡
Fumiaki Nagahata
史暁 永幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Meiva Industry Ltd filed Critical Shin Meiva Industry Ltd
Publication of JP2017065924A publication Critical patent/JP2017065924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Refuse Collection And Transfer (AREA)

Abstract

【課題】作業用自走ロボットがバケットで被運搬物を受け、収容部に収容できるようにする。【解決手段】作業用自走ロボット10を作業車両に対して搭載と分離とが可能であると共に、遠隔操作可能に構成する。作業用自走ロボット10に、被運搬物を受けるバケット11と、上方開口部を有しバケット11で受けた被運搬物が上方開口部から収容される収容部13と、遠隔操作されるマニピュレータ30とを設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、作業車両から遠く離れた狭小な場所でマニピュレータを使用して作業を行うのに好適な作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両に関する。
従来より、マニピュレータを備えた作業車両として、高所に設けられた架空配電線の工事に用いるためのマニピュレータ付高所作業装置を備えた高所作業車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この高所作業車では、作業員は伸縮ブームの先端に設けられた作業台に搭乗し、ブームを伸長させて架空配電線に近付いた後、作業台に取り付けられた一対のマニピュレータを操作して作業するようになっている。
また、特許文献1のような高所作業車の他の車種にも、マニピュレータといえるものを備えた作業車両がある。例えば、従来、塵芥収集車には、自由端にコンテナ保持用のフォークを有するアームを車台に回動自在に取り付け、運転室前方から運転室後方の塵芥収容箱内にゴミ(塵芥)を積み込む、いわゆるフロントローダと呼ばれるタイプのものがある(例えば、特許文献2参照)。また、従来の塵芥収集車には、自由端にコンテナ把持部を有するアームを車台に回動自在取り付け、車両の車幅方向から車台上の塵芥収容箱内にゴミを積み込む、いわゆるサイドローダと呼ばれるタイプのものもある(例えば、特許文献3参照)。
上記特許文献1のような高所作業車では、マニピュレータを使用することにより、作業員が感電を心配することなく作業できるというメリットがある。また、上記特許文献2及び3のような塵芥収集車では、マニピュレータを使用することにより、作業員が運転室にいながら一人でゴミの収集作業を行えるというメリットがある。
実開平4−35887号公報 特開昭51−43518号公報 特公平7−53521号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3のような従来の作業車両では、マニピュレータの水平方向の可動範囲は車両から最大でも10メートル程度に制限されていた。そのため、車両からより遠く離れた場所でマニピュレータを使用したいという作業員の要望に応えられるものではなかった。
特に、塵芥収集車においては車両から遠く離れた場所のゴミを効率よく収集することに対し、今後必要性が高まると考えられる。
具体的には、上記フロントローダやサイドローダと呼ばれるタイプの塵芥収集車は欧米諸国において一般的であり、大型の車両を使用することが多い。一方、現在の日本では、塵芥投入箱が車両後部にあり、作業員が手でゴミ袋を持って塵芥投入箱内に投げ入れるという、いわゆるリヤローダタイプが主流である。車両の大きさも、狭い路地に車両自体を進入させることができるように欧米諸国に比べて小さくなっている。日本の収集業者は、同時に多くのゴミを収集するために多くの車両を必要とし、それに合わせて多くの作業員を必要とする。また、車両の運転とゴミの積み込みとを安全かつ効率よく行うために1台につき複数の作業員を必要とすることも多い。日本の塵芥収集車の作業員は、収集場所に着くと車両後方に回って近くのゴミ袋を塵芥投入箱内に投げ入れるという作業を繰り返すが、足腰に負担のかかる作業となっている。また、収集場所によっては車両が入り込めない場所もあり、その場合は作業員が車両と車両から遠く離れた場所とを徒歩で往復することになり、これも負担となる。今後、少子高齢化が進む日本では、塵芥収集車の作業員が高齢化し、人数の確保も難しくなってくると考えられる。そうすると、個々の作業員の作業負担をなるべく減らし、なるべく車両自体を大型化して車両数を減らすことによってその対応を行う必要性が出てくる。
しかしながら、車両を単純に大型化するだけでは車両が狭い路地にますます入れなくなってしまうので好ましくない。また、作業員の負担軽減のため従来のフロントローダやサイドローダを使用しようとしても、狭い路地の奥にはマニピュレータが届かないという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業員に負担をかけることなく、作業員の乗った車両の位置周辺と車両から遠く離れた場所との両方で効率よく作業を行い得る作業用自走ロボット及び作業車両を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、遠隔操作可能な作業用自走ロボットが受け部で被運搬物を受け、収容部に収容できるようにした。
具体的には、第1の発明では、作業車両に対して該作業車両からはみ出ないような搭載と分離とが可能であると共に、遠隔操作可能な作業用自走ロボットを対象とし、
上記作業用自走ロボットは、
被運搬物を受ける受け部と、
上方開口部を有し上記受け部で受けた上記被運搬物が上記上方開口部から収容される収容部と、
遠隔操作されるマニピュレータとを備えている。
上記の構成によると、作業員は、作業車両の停車位置に留まりながら作業車両よりも小さい作業用自走ロボットを作業車両から遠く離れた作業位置に移動させ、そこで作業を行うことができる。作業員自身が作業位置まで移動することなく受け部により被運搬物を受けることができるので、作業員に負担をかけることなく、車両の停車位置から遠く離れた狭い路地内等の狭小な場所で作業を行うことができる。また、作業用自走ロボットが収容部を有するので、受け部で受けた被運搬物を収容部に入れて作業車両まで効率よく運搬することができる。
また、作業員は、作業車両から遠く離れた作業位置において、マニピュレータを通じて作業できる。マニピュレータは、受け部では対応できない細かい作業を行うことができる。この細かい作業としては、例えば、作業用自走ロボットをゴミ収集に利用する場合のカラスネットの取り外しやゴミ収納ボックスの扉の開閉作業やゴミ袋が破れて道路上に散乱したゴミの収集等である。その結果、より作業性を高めることができる。
第2の発明では、第1の発明において、
上記マニピュレータは、マスタースレーブ型である。
上記の構成によると、作業用自走ロボットのマニピュレータをマスタースレーブ型としたことにより、作業員の直感的かつ人間的な動きでマニピュレータを動作させることができる。特に塵芥収集車では不定形の被運搬物を扱うので、仮にマニピュレータを自動で動かそうとすると必要とされる動作パターンが多すぎて対応するのが難しい。その点、作業員自身が直接的にマニピュレータを動作させることにより、どのような不定形の被運搬物であっても効率よく収集することができる。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記作業車両への搭載状態で上記マニピュレータが操作される第1作業形態と、
上記分離した状態で上記マニピュレータが操作される第2作業形態とを有する。
上記の構成によると、作業車両から分離した状態で必ずしも作業用自走ロボットを使用する必要がなく、作業車両の近くにある被運搬物は、搭載状態の作業用自走ロボットのマニピュレータを動かすことにより収集できる。これにより、作業車両に対する遠近両方で作業用自走ロボットのマニピュレータを使用した収集作業を行うことができ、より作業性を高めることができる。
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、
上記作業車両の運転室に設けられたロボット操縦装置によって遠隔操作可能に構成されている。
上記の構成によると、作業車両には、作業車両の運転と作業用自走ロボットの操縦とを兼用する運転室が設けられているので、作業員は車両を運転して目的地に着くと、運転室から移動することなく連続して作業用自走ロボットの操縦に入ることができる。これにより、一人で効率的に作業を行うことができる。また、運転室のロボット操縦装置によって運転室にいながら作業用自走ロボットを遠隔操作できるので、作業員は運転室から出なくても遠くの被運搬物を収集することができる。
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、
上記受け部の昇降及び上方位置での反転を行う昇降反転機構をさらに備え、
上記昇降反転機構は、上記受け部を下端位置から反転開始位置まで上昇させる間の所定区間において、上記受け部における上記被運搬物の載置面の角度を上記下端位置よりも奥側に向かって下方の所定角度で傾斜させるように構成されている。
上記の構成によると、受け部の上昇動作中に受け部上の被運搬物が地面に落下しにくいので、受け部の上昇動作制御が容易となる。
第6の発明では、第5の発明において、
上記受け部は、上記昇降反転機構により反転されると、上記収容部の上記上方開口部を塞ぐ蓋になるように構成されている。
上記の構成によると、受け部使用中には、上方開口部の蓋は必要がなく、また、受け部を収容部の上方開口部の蓋と兼用させているので、別途蓋を設ける必要がない。これにより、別途蓋を設ける場合と比較して部品点数を減らすことができるので、軽量化とコスト削減とを図ることができる。また、受け部を上昇反転させて被運搬物を上方開口部から収容した後、わずかな受け部の動きで上方開口部を閉じることができる。これにより、作業性を高めることができる。
第7の発明では、第5又は第6の発明において、
上記収容部の一側面には、上記上方開口部よりも下方に設けられると共に該収容部内の被運搬物を排出するための排出口を備え、
上記排出口は、排出扉により開閉自在であり、
上記排出扉の開状態で、上記受け部を上記下端位置から上昇させると、該受け部が該排出扉に干渉すると共に上記受け部の上昇駆動力によって上記排出扉が閉じられるように構成されている。
上記の構成によると、排出扉を開くことで収容部の排出口が開かれ、内部の被運搬物を排出できる。一方、この開状態で受け部を上昇させると、自動で排出扉が閉じるので、受け部上の被運搬物を収容部に収容する際や、受け部で収容物の蓋をする際に、排出扉を閉じ忘れることはない。また、受け部を上昇させるための駆動源と排出扉を閉じるための駆動源とを1つにできるので、軽量化とコスト削減とを図ることができる。
第8の発明では、第7の発明において、
上記収容部の内部には、上記排出口に対向する方向に進退自在な排出板が配設され、
上記排出板には、上記排出扉の開閉動作と連係するリンク部材が接続されている。
上記の構成によると、リンク部材によって排出板を排出扉の回動動作と連係させることにより、排出扉を開いたときに収容部内の被運搬物を排出板によって受け部側へ移動させることができる。このため、被運搬物の排出が効率よく行われる。
第9の発明では、第1から第8のいずれか1つの発明において、
上記収容部は、略直方体状であり、
上記受け部は、上記収容部の長手方向に沿って設けられると共に、上記収容部の底面側には駆動車輪が設けられ、
上記駆動車輪の向きは、上記収容部の長手方向と短手方向とのいずれにも変更可能に構成されている。
上記の構成によると、駆動車輪の向きを変えて作業用自走ロボットを収容部の長手方向に進行させることで、短手方向に進行させると通りにくいような狭い通路でも安全に通過することができる。また、受け部が収容部の長手方向に沿って設けられているので、受け部の被運搬物収容面積を確保しつつ、狭い通路でも通過することができる。これにより、作業性を高めることができる。
第10の発明では、第1から第9のいずれか1つの発明において、
上記受け部には、貯留コンテナを取り付けるコンテナ保持部が設けられ、
上記コンテナ保持部に上記貯留コンテナを取り付けた状態で該受け部を上昇させることにより、上記貯留コンテナ内の被運搬物を上記収容部に収容するように構成されている。
上記の構成によると、貯留コンテナに被運搬物を入れたまま、貯留コンテナを受け部のコンテナ保持部に取り付けた状態で上昇させて収容部に被運搬物を収容できるので、作業効率がよい。また、受け部が、被運搬物を直接収容部に収容する機能と、貯留コンテナを昇降反転させる機能とを兼用できるので、貯留コンテナを昇降反転させるための機構を別途設ける場合と比較して、軽量化とコスト削減とを図ることができる。
第11の発明では、第1から第10のいずれか1つの発明において、
上記収容部の一の側面側には上記受け部が配設され、
上記収容部の他の側面側には、被運搬物を引掛ける部分となると共に長手方向長さが上記収容部の長手方向長さよりも短く形成された引掛部を先端部に有して上記被運搬物を上記受け部に引き寄せる引寄体が配設されている。
上記の構成によると、収容部の一の側面に設けた引寄体によって他の側面に設けた受け部上に被運搬物を載せることで、受け部だけの場合よりもより遠くの被運搬物を効率よく収集できる。また、引掛部の長手方向長さが収容部の長手方向長さよりも短く形成されているので、下端位置にある受け部を直接進入させることができない被運搬物置場に対しても、引掛部を被運搬物置場に進入させて、そこにある被運搬物を収集することができる。これにより、作業性を高めることができる。
第12の発明では、第1から第11のいずれか1つの発明において、
上記作業車両に搭載可能に構成され、上記被運搬物の収容部が設けられる一方、該被運搬物を受ける受け部を有さない容積増量ロボットが追随するように構成されている。
上記の構成によると、容積増量ロボットを作業用自走ロボットに追随させることで、作業用自走ロボットのみで作業する場合に比べて被運搬物の運搬量を増やして作業効率を上げることができる。
第13の発明では、第1から第12のいずれか1つの発明の作業用自走ロボットを備えた作業車両において、
トラクタと、
上記トラクタに牽引されるトレーラとを備え、
上記トレーラに上記作業用自走ロボットが搭載可能に構成されている。
上記の構成によると、作業車両のトラクタ側に直接ロボットを搭載する場合に比べ、トラクタ側の積載量が減らないので、例えば、作業車両が塵芥収集車の場合、積み込めるゴミの量が減らない。このため、ゴミの回収効率がよい。
第14の発明では、第13の発明において、
上記トレーラには、上記作業用自走ロボットが載置された状態で上記作業用自走ロボットの向きを変える回転テーブル部が設けられており、
走行状態で上記作業用自走ロボットが上記回転テーブル部にロック可能に構成されている。
上記の構成によると、回転テーブル部により、ロボットを回転させてその向きを自由に変えることで、作業用自走ロボット自体を動かさなくても作業用自走ロボットの向きを容易に変えられるので、作業性を高めることができる。また、走行状態では、作業用自走ロボットを回転テーブル部にロックできるので、作業用自走ロボットを載せた状態で作業車両が安全に走行できる。
第15の発明では、第13又は第14の発明において、
上記トレーラの前端部には、上記作業用自走ロボットの載置部と上記トラクタとの間に掛け渡される前側歩み板部が設けられている。
上記の構成によると、前側歩み板部により、作業用自走ロボットをトラクタ側に容易に移動可能となる。また、作業用自走ロボットに収容した被運搬物を作業車両のトラクタの荷台に排出するときには、作業用自走ロボットを地面よりも高いトレーラの前側歩み板部に載った状態から排出することになるので、地面上にいる作業用自走ロボットがトラクタの荷台に被運搬物を入れる場合と比較して、再度被運搬物を荷台の上まで持ち上げる動作を省くことができる。これにより、作業効率がよい。
第16の発明では、第15の発明において、
上記トラクタは、後端部に上記被運搬物が投入される投入口を有する塵芥収集装置を備え、
上記前側歩み板部の使用状態における先端部の位置は、上記投入口の下縁部の近傍となるように構成されている。
上記の構成によると、前側歩み板部を使用状態としたときにその先端部の位置が投入口の下縁部の近傍となるので、作業用自走ロボットが、その被運搬物を投入口へ投入しやすい。
以上説明したように、本発明によれば、作業用自走ロボットに被運搬物を受ける受け部と、上方開口部を有し受け部で受けた被運搬物が上方開口部から収容される収容部と、遠隔操作されるマニピュレータとを設けたことにより、作業員に負担をかけることなく、作業員の乗った作業車両の位置周辺と車両から遠く離れた場所との両方で効率よく作業を行うことができる。
本発明の実施形態に係る作業用自走ロボットを示す斜視図である。 ゴミを収集中の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 バケット上昇中の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 バケット反転中の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 ゴミ貯留コンテナを保持しつつバケット上昇中の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 ゴミ貯留コンテナを保持しつつバケット反転中の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 排出扉を開いた状態の作業用自走ロボットを示す斜視図である。 作業用自走ロボットを示す正面図である。 作業用自走ロボットを示す背面図である。 作業用自走ロボットを示す側面図である。 作業用自走ロボットを示す平面図である。 作業用自走ロボットを示す底面図である。 バケット及び昇降反転装置を拡大して示す斜視図である。 底開き扉を閉じた状態のバケット及びバケット底開きロック部を拡大して示す側面図である。 底開き扉を開いてゴミ貯留コンテナを取り付けるときのバケット及びバケット底開きロック部を拡大して示す側面図である。 コンテナ保持装置がロック状態のときのバケットを拡大して示す背面図である。 コンテナ保持装置が非ロック状態のときのバケットを拡大して示す背面図である。 非ロック状態のコンテナ保持装置を拡大して示す斜視図である。 ロック状態のコンテナ保持装置を拡大して示す斜視図である。 保持部ロック解除部の作動を拡大して示す斜視図である。 ゴミ貯留コンテナをバケットに取り付ける様子を拡大して示す斜視図である。 ゴミ貯留コンテナの非ロック状態からロック状態に移行中のバケットを示す斜視図である。 ロック用ローラがロックブロックに当接してゴミ貯留コンテナのロックがかかる様子を示す斜視図である。 バケット底開き扉ロック解除部の動作を拡大して示す斜視図である。 排出扉を開いた状態の作業用自走ロボットの下部を切断して示す斜視図である。 排出扉を閉じた状態の作業用自走ロボットの下部を切断して示す斜視図である。 排出扉を開いた状態かつバケットが下側にある状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 排出扉を開いた状態かつバケットが下側にあり若干傾斜した作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 バケットが傾斜した状態で上昇する状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 バケットがさらに上昇した状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 バケットが排出扉誘導ローラを用いて第2排出扉部を押し上げる状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 バケットが排出扉を閉じた後、さらに上昇する作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 バケットが上方開口部を閉じた状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 排出扉を開いた状態かつバケットが下側にある状態の作業用自走ロボットを破断して示す側面図である。 作業用自走ロボット及び容積増量ロボットが搭載されていない状態の作業車両を示す斜視図である。 作業用自走ロボット及び容積増量ロボットが搭載された状態の作業車両を示す斜視図である。 作業用自走ロボットが前側歩み板部上を移動中の作業車両を示す斜視図である。 作業用自走ロボット及び容積増量ロボットが搭載された回転テーブル部を回転中の作業車両を示す斜視図である。 作業用自走ロボットの第1作業形態を示す斜視図である。 作業用自走ロボット及び容積増量ロボットが狭小路を通過する様子を示す斜視図である。 作業車両のシステム構成図である。 作業車両及び作業用自走ロボットの収集ルートを示す概略平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
−作業用自走ロボットの構成−
図36及び図41は、本発明の実施形態の作業車両1を示し、この作業車両1は、トラクタとしての塵芥収集車1aと、塵芥収集車1aに牽引されるトレーラ1bとを備え、トレーラ1bに作業用自走ロボット10が搭載可能に構成されている。
塵芥収集車1aは、前方に運転室3を備えている。その後方には、塵芥収容箱4と、この塵芥収容箱4の後端に連設される塵芥投入箱5とが設けられている。塵芥投入箱5の投入口5aに投入されたゴミは、圧縮されて塵芥収容箱4に収容されるようになっている。塵芥投入箱5には、作業装置としての塵芥積込装置6が内蔵され、それを操作するための塵芥積込装置操作端末7も設けられている。塵芥積込装置操作端末7は、運転室3にも設けられている。塵芥収集車1aは、車両全体を制御する車両側制御ユニット8を有し、この車両側制御ユニット8は、例えば、塵芥積込装置6を制御する塵芥積込装置制御部8a、ロボット制御部8b、システム制御部8c及び記憶部8dを備えている。さらに、車両側制御ユニット8は、車両側通信装置8fを備え、無線通信網I2とインターネットI1とを介して塵芥収集車1aを管理する管理センタI3と通信できるようになっている。また、車両側制御ユニット8は、車両側GPS受信装置8eを備え、自身の位置を取得できるようになっている。
塵芥収集車1aの運転室3の中には、作業用自走ロボット10の操縦用のロボット操縦装置31が設けられている。ロボット操縦装置31は、作業員Mの座席近傍に取り付けられるマスターアーム31aと、フットペダル31bと、運転室3の天井に設けられたプロジェクタ31cと、プロジェクタ31cからの投影映像を映すスクリーン31dとを有している。
作業用自走ロボット10は、図2、図36、図40、図41等に示すように、作業車両1に対して作業車両1からはみ出ないような搭載と分離とが可能であると共に、遠隔操作可能に構成されている。この作業用自走ロボット10は、例えば家庭ゴミなどの被運搬物51を収集する可動式で受け部としてのバケット11と、上方開口部13aを有する例えば略直方体状の収容部13と、収容部13の正面側の側面かつ上方開口部13aよりも下方に設けられると共に収容部13内の被運搬物51を排出するための排出口13cとを備えている。排出口13cは、排出扉15により開閉自在となっている。
収容部13は、ロボット本体20に設けられてバケット11に収集された被運搬物51を上方開口部13aから収容するものであり、例えば、従来から塵芥収集車の後部コンテナ反転装置用に使用されている0.7mのゴミ貯留コンテナ50の約3個分のゴミを収容できるようになっている。収容部13に収容した被運搬物51は、上方開口部13aよりも下方の排出口13cから排出可能になっているので、上方開口部13aから被運搬物51を再度取り出す場合と比較して効率よく排出作業を行うことができるようになっている。
図2に示すように、収容部13の正面側に、その長手方向に沿ってバケット11が配設されており、収容部13の長手方向両側の側面側にマニピュレータ30が配設されている。作業用自走ロボット10は、作業車両1への搭載状態でマニピュレータ30が操作される第1作業形態A(図39に示す)と、分離した状態でマニピュレータ30が操作される第2作業形態B(図2等に示す)とを有する。
ロボット本体20は、図7〜図11等に示すように、収容部13が設けられる中央ブロック部20aと、中央ブロック部20aの長手方向両側を挟み込むように設けられるサイドブロック部20bとを備えている。
各サイドブロック部20bには、上端部にカメラ部22、側面部に塵芥収集車1aからマスターアーム31aにより遠隔操作可能なマニピュレータ30と引寄体33、下端部には伸長部材23、正面部に昇降反転機構17とバケット底開き扉ロック解除部21と排出扉ロック装置28と保持部ロック解除部16hとが配設されている。また、各サイドブロック部20bの内部には、バケット底開き扉ロック解除部21、排出扉ロック装置28、保持部ロック解除部16hの駆動機構(図示省略)と、昇降反転機構17や駆動車輪ユニット25の電源となる蓄電装置35(図9参照)とが設けられている。さらに、一方のサイドブロック部20bの内部には、制御ユニット39(図9参照)が設けられている。
制御ユニット39は、図41に示すように、ロボット側GPS受信装置39aと、ロボット側通信装置39bと、制御部39cと、記憶部39dとを有している。
ロボット側GPS受信装置39aは、自身の位置を取得し、制御部39cにその位置情報を送る。ロボット側通信装置39bは、無線通信網I2とインターネットI1とを介して塵芥収集車1aや管理センタI3と通信するための装置である。
制御部39cは、塵芥収集車1aや管理センタI3からロボット側通信装置39bに送信された操作信号、ロボット側GPS受信装置39aからの位置情報、各種の検知センサ群40から得られる周囲の環境情報や各部の駆動情報をもとに、作業用自走ロボット10全体の制御を行う。制御部39cは、自身の稼働状況を記憶部39dに記憶し、必要に応じてその情報を塵芥収集車1aや管理センタI3に送信する。
カメラ部22は、鉛直軸心回りに首振り可能となっている。カメラ部22には、カメラ22aと照明22bとが内蔵されている(図8参照)。図41にも示すように、カメラ部22で得られた映像は、塵芥収集車1aの運転室3のプロジェクタ31cからスクリーン31dに投影される。これにより、作業用自走ロボット10からの情報は、塵芥収集車1aの運転室3にいる作業員Mに随時送信されるようになっている。そして、運転室3のマスターアーム31aの操作信号を作業用自走ロボット10のロボット側通信装置39bに送り、マニピュレータ30にマスターアーム31aの動きを伝達するように構成されている。
図3、図12等に示すように、各サイドブロック部20bの下端には、サイドブロック部20bに対して作業用自走ロボット10の短手方向に伸縮自在な伸長部材23が設けられている。伸長部材23の下面側先端部には、ロック装置付キャスタ部24が設けられている。また、サイドブロック部20bの背面側端部の下面には、ロック装置無しキャスタ部26が設けられている。伸長部材23を伸長させることで、ロック装置付キャスタ部24とロック装置無しキャスタ部26との距離を広げることができ、バケット11使用時に作業用自走ロボット10がバランスを崩して転倒しないようにすることができる。
次に、図7〜図9及び図27に示すように、中央ブロック部20aには、その正面側に排出口13cが設けられている。中央ブロック部20aには、収容部13の収容底壁部13eと作業用自走ロボット10のロボット底壁部10aとの間にできた空間である機器収納空間27が設けられている。この機器収納空間27には、昇降反転機構17や駆動車輪ユニット25の電源となる蓄電装置35が配設されている。蓄電装置35は、この機器収納空間27のうち、中央ブロック部20aの背面側端部に配設されて、重量バランスに配慮している。なお、中央ブロック部20aの背面下端部には、メンテナンス用扉20cが設けられており、内部の点検が容易となっている。
図1〜図4等に示すように、バケット11は、昇降反転機構17により、その昇降及び上方位置での反転が行われるようになっている。バケット11は、昇降反転機構17により反転されると、収容部13の上方開口部13aを塞ぐ蓋になるように構成されている。
バケット11は、図5及び図13に示すように、作業用自走ロボット10の長手方向に延びる基端壁部11bと、基端壁部11bの両端に連設されると共に作業用自走ロボット10の短手方向に延びる側壁11aとを有し、底部に開閉可能な第1底開き扉11cと第2底開き扉11dとを備えている。基端壁部11bの内面側には、ゴミ貯留コンテナ50を保持するための一対のコンテナ保持部11fが設けられている。コンテナ保持部11fは長円状であり、基端壁部11bの長手方向両端部に設けられている。
バケット11の基端壁部11bにおける各コンテナ保持部11fの位置には、図17に示すように、貫通された窓部11jが設けられている。
また、図13に示すように、基端壁部11bの内面側であってコンテナ保持部11fよりも基端壁部11bの長手方向中央よりには、一対のコンテナ支持ローラ11gが配設されている。各コンテナ支持ローラ11gの上方位置であって、基端壁部11bの上端には、排出扉支持ローラ11hが配設されている。各排出扉支持ローラ11hの隣には、基端壁部11bの上端が切り欠かれて切欠部11iが形成されている。
バケット11の基端壁部11bの背面側の長手方向両端部には、補強板11kが固着されている。また、補強板11kには、角パイプ状で基端壁部11bの長手方向に延びる連結部材11lが固着されている。連結部材11lの長手方向両端部には、チェーン連結部17iが取り付けられている。
また、バケット11の先端部には、一対の側壁11a同士を連結する先端底板部11tが設けられている。先端底板部11tには、例えば複数の被運搬物誘導爪11eが等間隔で配置されている。
第1底開き扉11cは、作業用自走ロボット10の長手方向軸心回りに回動自在となるように先端底板部11tに取り付けられている。また、第2底開き扉11dは、作業用自走ロボット10の長手方向軸心回りに回動自在となるように基端壁部11bの下端に取り付けられている。
そして、図5に示すように、第1底開き扉11cと第2底開き扉11dとが開いてできたバケット底開口部12に下方からゴミ貯留コンテナ50が差し込まれるようになっている。このように、バケット11の底部に設けた開き扉を第1底開き扉11cと第2底開き扉11dの2つに分けることにより、図15及び図23に示すように、開状態でバケット11を第1底開き扉11cと第2底開き扉11dの先端が地面と干渉する直前まで下降させたときに、底開き扉を一枚で形成する場合と比較してバケット11の高さ位置を低くすることができる。これにより、バケット11に設けられたコンテナ保持部11fをゴミ貯留コンテナ50の係合バー50aに係合させる場合の上下調整代を確保できるようになっている。また、第1底開き扉11cの基端から先端までの長さL1が、第2底開き扉11dの基端から先端までの長さL2よりも長くなっている(L1>L2)。このことで、バケット11の底部の被運搬物51の載置面を傾斜させた状態でバケット11を上昇させるときに、開状態の第1底開き扉11cと第2底開き扉11dの先端高さ位置が大きくずれないようにすることができる。これにより、第1底開き扉11cと第2底開き扉11dが開いてできたバケット底開口部12にゴミ貯留コンテナ50を配置する操作が容易である。また、バケット底開口部12にゴミ貯留コンテナ50を配置する際に第1底開き扉11cと第2底開き扉11dがガイド部材として機能するようになっている。
図11、図15、及び図17に示すように、第1底開き扉11cの先端には、膨出部11c1が設けられており、この膨出部11c1により、第1底開き扉11cが地面に接地するときに扉へのダメージが軽減される。また、膨出部11c1には地面転動ローラ11c2が設けられて、第1底開き扉11cの先端が地面へ接地した後もバケット11を下降させる際に、第1底開き扉11cを閉方向へスムーズに回動させることができるようになっている。膨出部11c1の長手方向両端部には、外方突出状の第1掛止片11c3が設けられている。また、第2底開き扉11dの先端には、第1底開き扉11cの膨出部11c1の同様の機能を有する膨出部11d1及び地面転動ローラ11d2が設けられている。膨出部11d1の長手方向両端部には、外方突出状の第2掛止片11d3が設けられている。
また、バケット11の側壁11aには、図15に示すように、閉鎖状態の第1底開き扉11cの第1掛止片11c3及び閉鎖状態の第2底開き扉11dの第2掛止片11d3に干渉しないようにするための掛止片干渉防止用切欠部11qが設けられている。
図13〜図16に示すように、バケット11の一対の側壁11aには、それぞれ、バケット底開き扉ロック部14が側壁11aの外側の面に沿うようにして設けられている。
バケット底開き扉ロック部14は、第1底開き扉11cの先端に設けられた第1掛止片11c3に引掛けられる第1ロックフック14aと、第2底開き扉11dの先端に設けられた第2掛止片11d3に引掛けられる第2ロックフック14bとを有する。各ロックフック14a,14bは上端部にギヤ部14cが設けられており、ロックフック14a,14b同士が当該ギヤ部14cで噛み合っている。これにより、一対のロックフック14a,14bは連動して回動するようになっている。第2ロックフック14bの上端部には、第3コントロールロッド14dの一端部が接続されている。第3コントロールロッド14dは、バケット11の左右側壁11aに取り付けられた支持具14gにより、軸方向に移動可能に支持されている。第3コントロールロッド14dにはスプリング14eが外嵌されている。このスプリング14eは、第3コントロールロッド14dがロックフック14a,14bのロック解除方向に押されたときに、ロックフック14a,14bをロック方向に戻すように付勢する。第3コントロールロッド14dの他端部にはロック解除用ローラ14fが設けられている。
次に、コンテナ保持部11fについて詳しく説明する。図18及び図19にも示すように、コンテナ保持部11fは、バケット11の基端壁部11bの正面側に固定される固定部11f1と、固定部11f1よりも下方位置で基端壁部11bに固定されヒンジ部11f2を介して上下軸心回りに回動自在な可動部11f3とを有する。可動部11f3は、ゴミ貯留コンテナ50の係合バー50a(図23参照)に係合する切欠11f5が設けられた主板部11f4と、主板部11f4の基端部側に連設されるとともにバケット11の窓部11jを貫通する突出片11f6とを有する。突出片11f6は、主板部11f4に対して可動部11f3の回動方向に折り曲げられている。可動部11f3は、ヒンジ部11f2に取り付けられたねじりコイルスプリング11f7(図19に示す)により、ロック解除方向に回動するように付勢されている。可動部11f3の突出片11f6は、基端壁部11bの窓部11jを通じて基端壁部11bの背面側に伸びている。
また、図16〜図19に示すように、バケット11の基端壁部11bの背面側の長手方向両端部であって窓部11jに対応する位置には、基端壁部11bに沿って保持部ロック装置16が設けられている。保持部ロック装置16は、コンテナ保持部11fの可動部11f3の突出片11f6に当接する当接部16aが一端に設けられた第1コントロールロッド16bと、第1コントロールロッド16bの他端に連結される中継部材16cと、この中継部材16cに連結される第2コントロールロッド16dとを備えている。第1コントロールロッド16bと第2コントロールロッド16dとは、基端壁部11bに取り付けられた支持具16eにより、軸方向に移動可能に支持されている。当接部16aは、例えばゴム製であり、コンテナ保持部11fの可動部11f3の突出片11f6に当接するものの、この突出片11f6とは連結されていない。第2コントロールロッド16dの先端には、ロック用ローラ16fが設けられている。ロック用ローラ16fは、バケット11の長手方向外方に突出状に配設されている。
中継部材16cは、支持軸16c1によりバケット11の基端壁部11bに回動自在に取り付けられている。中継部材16cの長手方向に対して支持軸16c1は偏って配置されており、第2コントロールロッド16dの動きよりも第1コントロールロッド16bの動きを大きくする役割を果たしている。
バケット11の基端壁部11bの長手方向両端部には、保持部ロック装置16の一部を構成するロッド掛止部18が設けられている。このロッド掛止部18は、上下方向にスライド移動可能な掛止片18aを有する。掛止片18aは、スプリング18bにより下方向に付勢されている。第2コントロールロッド16dをロック方向に動かしたときに、第2コントロールロッド16dの被掛止部16gが、掛止片18aのテーパ面18a1に当接し、掛止片18aを上方向に押しのけながら移動する。そして、図19に示すように、被掛止部16gが掛止片18aを超えたところまで第2コントロールロッド16dの軸方向に動いたときに、掛止片18aが被掛止部16gを掛止することによりロックがかかる。逆にロック解除は、図20に示すように、掛止片18aの延長部18a2がバケット11の下降に伴って保持部ロック解除部16hにより上方へ持ち上げられて、掛止片18aが被掛止部16gから外れることで行われる。保持部ロック解除部16hはL字状となっており、一方の直線部の軸心回りに回動自在となっている。図18に示すように、掛止片18aが被掛止部16gから外れると、第2コントロールロッド16dに外嵌されたスプリング16iの付勢力により、第1コントロールロッド16b、中継部材16c及び第2コントロールロッド16dがロック解除の方向に動くようになっている。
次に、バケット11の昇降反転機構17について詳しく説明する。昇降反転機構17は、図8及び図13に示すように、バケット11の長手方向両端部を支持する第1昇降反転機構部171及び第2昇降反転機構部172と、第1昇降反転機構部171と第2昇降反転機構部172とを連動してバケット11を昇降させるバケット昇降モータ部17gとを備えている。
第1昇降反転機構部171と第2昇降反転機構部172とは、それぞれ、駆動チェーン17bと、駆動チェーン17bを駆動する駆動スプロケット17aと、駆動チェーン17bの軌道を決定するスプロケット17cと、駆動スプロケット17a及びスプロケット17cを支持すると共に駆動チェーン17bの側面を覆って保護する一対のチェーン保護板17dとを備えている。
駆動チェーン17bには、バケット11の連結部材11lの端部に設けられたチェーン連結部17iが2箇所で接続されている。
駆動スプロケット17aは、作業用自走ロボット10の下部に配設されるように、チェーン保護板17dの下端部に支持されている。第1昇降反転機構部171の駆動スプロケット17aは、第2昇降反転機構部172の駆動スプロケット17aと連動軸部材17hで連結されて連動するようになっている。この連動軸部材17hは、ロボット本体20の長手方向に沿って延びるように配設されている。連動軸部材17hは、ロボット本体20の中央ブロック部20aに取り付けられた排出口13c開閉用の排出扉15の開閉動作に干渉しないように配設されている。
スプロケット17cは、駆動チェーン17bの下端部の軌道が作業用自走ロボット10の背面側に傾斜するようにチェーン保護板17dに支持されている。
一対のチェーン保護板17dは、ロボット本体20のサイドブロック部20bと、連結フレーム17fにより連結されている。一対のチェーン保護板17dうち、バケット11に対向するものには、その下端部にロックブロック17eが設けられている。ロックブロック17eは、図22及び図23に示すように、バケット11のコンテナ保持部11fがロック解除状態で上方位置からバケット11を下降させた場合に、バケット11に配設されたロック用ローラ16fをロック方向に押すために設けられている。このロックブロック17eでロック用ローラ16fをロック方向に押すことにより、図16及び図19に示すように、コンテナ保持部11fのロックが行われるようになっている。
バケット昇降モータ部17gは、作業用自走ロボット10の下部で、第1昇降反転機構部171の近傍に配設され、連動軸部材17hを駆動するようになっている。
上述の構成により、昇降反転機構17はバケット11の昇降と反転を行うようになっている。また、バケット11のコンテナ保持部11fでゴミ貯留コンテナ50を保持することにより、昇降反転機構17は、ゴミ貯留コンテナ50の昇降と反転とを行えるようになっている。また、後述するように、昇降反転機構17は、バケット11を下端位置から反転開始位置まで上昇させる間の所定区間において、バケット11における被運搬物51の載置面の角度を下端位置よりも奥側(作業用自走ロボット10の背面側)に向かって下方に所定角度(例えば15°)で傾斜させるように構成されている。
次に、図27等に示すように、ロボット本体20の収容部13の上方開口部13aの後縁部には、ガイド蓋部13dが上下回動可能に取り付けられており、図示省略のねじりコイルスプリングにより上方回動方向に付勢されている。このガイド蓋部13dは、被運搬物51を収容部13へ投入する際に被運搬物51が作業用自走ロボット10の背面側へ飛び出ないようにガイドする。また、図33に示すように、バケット11を収容部13の蓋状態になるまで反転させたときに、収容部13の上方開口部13aのうち覆いきれない部分を補助して覆う蓋となる。バケット11とガイド蓋部13dが共に蓋状態となったときには、ガイド蓋部13dは、上方への付勢力によりそれら先端同士の隙間できるだけ小さくして臭気漏れを防ぐようになっている。
図25〜図27に示すように、ロボット本体20の収容部13の底部を構成する収容底壁部13eは、作業用自走ロボット10の背面側から排出扉15のある正面側に向かって下方へ傾斜する形状となっている。収容部13に収容されたゴミから出た汚水は傾斜した収容底壁部13eにより正面側に流れ、収容底壁部13eの正面側端部に設けた排水孔13fから樋部13hをつたって汚水貯留部13gに入り、そこで貯留される。
排出扉15は、図1、図7、図25〜図27に示すように、収容部13の正面側側面で昇降反転機構17の一対の駆動チェーン17b間に配設されている。この排出扉15は、基端ヒンジ15gにより作業用自走ロボット10の長手方向軸心回りに回動自在に取り付けられて、排出口13cに対向する方向に進退自在になっている。排出扉15は、中間ヒンジ15cによって第1排出扉部15aと第2排出扉部15bとの2つに分かれている。第1排出扉部15a及び第2排出扉部15bは、作業用自走ロボット10の長手方向を長手方向としている。
第1排出扉部15aと第2排出扉部15bとには、これらを跨ぐように、長手方向に所定の間隔を空けてローラレール部15eが設けられている。ローラレール部15eは上下方向に延びており、その上下端部には、面取り部15fが形成されている。
また、図7、図25〜図32に示すように、収容部13内には、リンク部材15dの働きにより排出扉15の開閉に連動する排出板19が設けられている。この排出板19は、作業用自走ロボット10の長手方向を長手方向としている。また、排出板19には、排出扉15の開閉動作と連係するリンク部材15dが接続されている。
図25に示すように、第1排出扉部15aには、収容部13内の排出板19と連結されるリンク部材15dの枢結部15d1が設けられている。図27に示すように、第2排出扉部15bは、排出扉15の開状態では第1排出扉部15aよりも下傾状となり、バケット11内に収まるようになっている。そして、排出扉15の開状態で、バケット11を下端位置から上昇させると、このバケット11が排出扉15に干渉すると共にバケット11の上昇駆動力によって排出扉15が閉じられるように構成されている。
図27等に示すように、排出板19の上端部における長手方向両端部と、下端部の長手方向両端部、全4箇所にガイドローラ19aが設けられている。下端部のガイドローラ19aは、収容部13の長手方向両端部の内側面において収容底壁部13eに沿うように形成された第1ガイド溝部13iに嵌め込まれている。また、上端部のガイドローラ19aは、収容部13の長手方向両端部の内側面において収容背壁部13kに沿うように形成された第2ガイド溝部13jに嵌め込まれている。第1ガイド溝部13iと第2ガイド溝部13jの下端は、溝に入ったゴミが容易に排出されるようにテーパ部13i1,13j1が形成されている。
次に、図8、図22及び図27に示すように、排出扉ロック装置28は、第1昇降反転機構部171と第2昇降反転機構部172との間に一対配設されている。各排出扉ロック装置28は、係合部材28aと被係合部28bとを有する。
係合部材28aは、ロボット本体20のサイドブロック部20bにおいて、第1昇降反転機構部171(又は第2昇降反転機構部172)と排出扉15(排出口13c)との間に配設されている。係合部材28aは、サイドブロック部20bの内部に設けられた駆動機構によって、上下移動可能となっている。係合部材28aは、図27に示すように、倒立J字型のフック部28a1と、フック部の下端部に連設されて下方に向かうほど排出口13cから離れる傾斜のテーパ部28a2とを有している。
また、被係合部28bは、第2排出扉部15bの上端部の長手方向両端部に設けられている。
排出扉15の閉状態では、排出扉ロック装置28は、第2排出扉部15bの被係合部28bを係合部材28aのフック部28a1に係合させることにより、第2排出扉部15bが開方向に動くのを規制するようになっている。排出扉15の閉状態から排出扉15を開く場合には、係合部材28aのフック部28a1と被係合部28bとの係合状態から係合部材28aを上方に移動させる。すると、当該係合状態が解除され、さらに係合部材28aのテーパ部28a2によって第2排出扉部15bの被係合部28bが開く方向に押し出されるようになっている。これを契機として重力により第2排出扉部15bと第1排出扉部15aとが順次開かれるように構成されている。
図9、図12及び図26に示すように、ロボット本体20の下面には、駆動車輪ユニット25が設けられている。この駆動車輪ユニット25は、第1駆動車輪25a及びその駆動用の第1走行モータ部25bと、第2駆動車輪25c及びその駆動用の第2走行モータ部25dと、第1走行モータ部25b及び第2走行モータ部25dが収められるモータ用筺体25eと、モータ用筺体25eの上面部に立設される回動軸25fとを有している。
第1走行モータ部25bと第2走行モータ部25dとを同方向に同回転数で回転させることにより作業用自走ロボット10を直進させることができる。また、第1走行モータ部25bと第2走行モータ部25dとの回転数に差を設けることにより、作業用自走ロボット10は左右方向に曲がることができる。
また、ロック装置付キャスタ部24をロックしないで第1走行モータ部25bと第2走行モータ部25dとを逆方向に回転させればその場で作業用自走ロボット10は旋回するようになっている。
回動軸25fは、断面円形であってストッパ部25gと回り止め片25hとの働きにより、90°しか回動できないようになっている。回動軸25fの先端部は中央ブロック部20aの底面部に設けられた軸支持部の軸受部25iに支持されている。軸受部25iは、作業用自走ロボット10の底面のボス部25oに嵌め込まれており、回動軸25fをスムーズに回動させる役割をしている。回動軸25fは鍔部25f1を有し、軸受部25iを支持している。
また、回動軸25fは、図示省略の円周溝を有し、この円周溝には、外嵌部材25jが嵌め込まれている。外嵌部材25jは、地面の凹凸に対するバウンド等で第1駆動車輪25a及び第2駆動車輪25cが地面から浮いたときに回動軸25fがボス部25oから脱落するのを防ぐものである。外嵌部材25jは、2つの半円環部材により構成され、その2つの半円環部材は締結具で締結されている。
回り止め片25hは、回動軸25fの上端部に設けられた縦溝25nに嵌め込まれており、例えば、回動軸25fの周方向に90°間隔で合計3個設けられている。
また、ストッパ部25gは、断面円形の回動軸25fの円周の約4分の1程度の略円弧状断面の部材であり、回動軸25fの外周面に沿うように、ボス部25oに取り付けられている。ストッパ部25gは、回り止め片25hが当接することによりそれ以上の回動軸25fの回動を規制するようになっている。
合計3個設けられた回動軸25fの回り止め片25hは、両端の2個のうちいずれか一方をストッパ部25gに当接させるが、その状態を維持するために、本実施形態では、回動ロック片25lが設けられている。回動ロック片25lは、例えばロータリソレノイド25kにより回動可能であり、ストッパ部25gに当接されていない回り止め片25hを挟み込むことにより、回動軸25fが回動しないようにロックすることができる。
上記構成により、駆動車輪ユニット25における第1駆動車輪25a及び第2駆動車輪25cの向きは、収容部13の長手方向と短手方向とのいずれにも変更可能に構成されている。
ロック装置付キャスタ部24は、駆動車輪ユニット25の走行方向転換時にキャスタの回転を止めて、駆動車輪ユニット25だけが方向転換できるようにする。また、伸長部材23の伸長時にキャスタの回転を止めて駆動車輪ユニット25でロボット本体20だけ後進させることにより、相対的に伸長部材23をロボット本体20に対して伸長させることができるようになっている。
マニピュレータ30は、このマニピュレータ30がスレーブアームとなるマスタースレーブ型である。マニピュレータ30自体は、公知のものを使用すればよく、例えば、人間と同じく、ハンドに5本指及び手首を有し、さらに肘、肩等を有するものであれば、マスターアームの動きを追随できて望ましいが、2本指や3本指でもよい。図1に示すように、マニピュレータ30は、使用しないときは小さく折り畳まれる。マニピュレータ30は、主にバケット11では対応できない細かい作業を行う。例えばカラスネットの取り外しやゴミ収納ボックスの扉の開閉作業や、ゴミ袋が破れて道路上に散乱したゴミの収集等を行うことができる。
次に、本実施形態では、図2、図9及び図10に示すように、収容部13の一の側面側(正面側)に上記バケット11が配設されているが、収容部13の他の側面側には、被運搬物51をバケット11に引き寄せる引寄体33が配設されている。引寄体33は、引掛部34と、一対の伸縮管36と、一対のリンク部材37と、第1操作グリップ33aと、第2操作グリップ33bと、連結管38とを有している。引掛部34は、引寄体33の先端部に設けられて被運搬物51を引掛ける部分を構成している。この引掛部34は、その長手方向長さがバケット11の長手方向長さよりも短く形成されている。一対の伸縮管36と一対のリンク部材37とは、これらで四節リンク機構を形成している。各伸縮管36の先端は、引掛部34に枢結されている。リンク部材37は、一対の伸縮管36の基端側及び先端側を連結する役割を果たす。この四節リンク機構のため、引掛部34を左右に動かした際、被運搬物51に当接する角度を大きく変えないようにできる。第1操作グリップ33aは、マニピュレータ30のハンドが掴む部分を構成している。主に収納状態から使用状態へ、又は使用状態から収納状態へと引寄体33を伸縮させるために使用する。第2操作グリップ33bは、折畳み式で、マニピュレータ30のハンドが掴む部分を構成している。主に引寄体33の使用状態で引寄体33をハンドリングするために使用する。連結管38は、その一端部が伸縮管36と連結し、他端部がロボット本体20と連結されている。第2操作グリップ33bが折畳み式なのは、未使用時、マニピュレータ30の動きに干渉しないようにするためである。
図9に示すように、サイドブロック部20bの下端部側面に略コの字状の部材よりなる揺動抑制部材32が取り付けられており、この揺動抑制部材32に形成された孔に引寄体33の1つの伸縮管36の下端部が差し込まれるようになっている。これにより、引寄体33を使用しないときに、作業用自走ロボット10の走行等により引寄体33が大きく揺動しないようにしている。
次に、図35から図39に示すように、トレーラ1bには、作業用自走ロボット10が載置された状態で作業用自走ロボット10の向きを変える回転テーブル部41が設けられている。また、走行状態で作業用自走ロボット10が回転テーブル部41にロック可能に構成されている。回転テーブル部41には、作業用自走ロボット10が回転テーブル41上を走行する際にトレーラ1bから転落しないようにするための車幅方向一対のレール部64が設けられている。
また、トレーラ1bの前端部には、作業用自走ロボット10の載置部と塵芥収集車1aとの間に掛け渡される前側歩み板部62が設けられている。なお、トレーラ1bの後端部には、後側歩み板部63が設けられている。塵芥収集車1aは、後端部に被運搬物51が投入される投入口5aを有する塵芥積込装置6を備えているが、この前側歩み板部62の使用状態における先端部の位置は、投入口5aの下縁部の近傍となっている。
回転テーブル部41上には容積増量ロボット60が搭載可能に構成されている。この容積増量ロボット60は、被運搬物51の収容部13が設けられる一方、被運搬物51を収集するバケット11を有さず、作業用自走ロボット10に追随するように構成されている。容積増量ロボット60は、例えば、従来から塵芥収集車の後部コンテナ反転装置用に使用されている0.7mのゴミ貯留コンテナ50の約6個分のゴミを収容できるようになっている。
−作業用自走ロボットの作動−
次に、本実施形態に係る作業用自走ロボット10の作動について説明する。作業用自走ロボット10は、作業車両1への搭載状態でマニピュレータ30が操作される第1作業形態Aと、分離状態でマニピュレータ30が操作される第2作業形態Bとを有する。このため、作業車両1に搭載状態であってもマニピュレータ30を有効に使って作業車両1の位置周辺の作業を行うことができる。
(第1作業形態A)
具体的には、図37に示すように、作業用自走ロボット10を運搬する場合には、後側歩み板部43を降ろした状態で作業用自走ロボット10が自走してトレーラ1b上の回転テーブル部41に載せられる。場合によって容積増量ロボット60を追随させてもよい。運搬時には、図36に示すように、トレーラ1bの前側歩み板部42は起立されている。作業用自走ロボット10は、トレーラ1bの回転テーブル部41に固定されている。
図39に示すように、第1作業形態Aでは、作業用自走ロボット10の作業車両1への搭載状態でマニピュレータ30が操作される。作業用自走ロボット10は、回転テーブル部41上に固定されていたままでも、マニピュレータ30により汎用貯留コンテナ52を持ち上げて反転させて被運搬物を収容部13内部に投入することができる。
また例えば、図38に示すように、前側歩み板部42を降ろして投入口5aの近くまで延ばし、作業用自走ロボット10を前進させる。次いで、バケット11を下降させて上方開口部13aを開き、バケット11及びマニピュレータ30を利用して収容部13内部の被運搬物51を投入口5aから投入する。
(第2作業形態B)
図42は、市街地における作業車両1及び作業用自走ロボット10の収集ルートの例を示す概略背面図である。破線の矢印は作業車両1の走行ルートを示し、実線の矢印は作業用自走ロボット10の走行ルートを示している。また、四角印のS1は作業車両1の停車地点を示し、丸印のS2はゴミ収集ステーションを示している。また、P1は大通り、P2は狭い路地である。
本実施形態では、作業用自走ロボット10が、作業車両1に対して分離可能であると共に遠隔操作可能なマニピュレータ30を有することから、図40及び図42に示すように、作業員Mは、作業車両1の停車する大通りP1に留まりながら作業用自走ロボット10を作業車両1から遠く離れた作業位置(狭い路地P2におけるゴミ収集ステーションS2)に移動させ、そこで作業を行うことができる。作業員M自身が作業位置まで移動することなくマニピュレータ30を通じて作業できるので、作業員Mに負担をかけることなく、車両の停車位置P1から遠く離れた狭い路地P2内等の狭小な場所で作業を行うことができる。
−バケットの使用手順−
バケット11は、被運搬物51を収集する際には、まず、昇降反転機構17により下端位置まで下降する。この際、図2及び図27に示すように、バケット11における被運搬物51の載置面の向きは、水平方向になる。
バケット11は、被運搬物51が載置面に十分に載置されると、バケット11を上昇させるが、その際、図3、図28〜図32に示すように、載置面の角度はバケット11の先端から作業用自走ロボット10の背面側(奥側)に向かって下傾状となるように変化する。本実施形態では、例えば15°傾いた状態となる。
そして、図4に示すように、バケット11が昇降反転機構17の上端部にきたところで被運搬物51が収容部13内に落下するが、バケット11をさらに反転させると、図1及び図33に示すように、収容部13の蓋になる。
図24に示すように、昇降反転機構17の上端部であってバケット11の載置面が垂直方向になる手前までバケット11を上昇させたときに、バケット底開き扉ロック部14のロック解除用ローラ14fが、バケット底開き扉ロック解除部21の押当片21aに対向する高さ位置になる。このときに押当片21aでロック解除用ローラ14fを押すと、ロックフック14a,14bが開き、第1底開き扉11cと第2底開き扉11dとが開状態となる。この動作は、例えば、バケット11に集められた被運搬物51を持ち上げて当該被運搬物51を直接塵芥収集車1aの投入口5aに投入したり、容積増量ロボット60の収容部に被運搬物51を投入したりする際に使用される。また、ゴミ貯留コンテナ50をコンテナ保持部11fに保持するときにもこの動作は使用される。
なお、バケット底開き扉ロック部14のロックフック14a,14bは、ロック解除用ローラ14fがロック解除方向に押されない位置では、図14に示すように、スプリング14eの付勢力により閉じた状態(ロック位置)になる。第1底開き扉11cと第2底開き扉11dを閉じる場合は、バケット11を反転させるか、バケット11を下降させて底開き扉11c,11dの先端を接地させるかする。この際、底開き扉11c,11dの掛止片18aがロックフック14a,14bをスプリング14eの付勢力に抗して図15に示すように、一旦開かせることにより底開き扉のロックが行われる。
図13及び図27に示すように、排出扉15が完全に開いた状態では、第1排出扉部15aの前面部が、排出扉支持ローラ11hによって支持されている。また、このとき、ローラレール部15eは、バケット11の基端壁部11bの切欠部11iに遊嵌状となっている。また、第2排出扉部15bの先端は、バケット11の載置面に当接する。
図28に示すように、バケット11が下端位置かつ排出扉15が完全に開いた状態から、バケット11を上昇させると、バケット11が排出扉支持ローラ11hを介して第1排出扉部15aを押し上げる。すると、第1排出扉部15aに連結されたリンク部材15dが排出扉15を作業用自走ロボット10の背面側に押し、排出板19の下端側のガイドローラ19aが当該背面側へ移動し、上端側のガイドローラ19aが上方へ移動する。第1排出扉部15aに連結された第2排出扉部15bはその連結部が持ち上げられ、重力により先端部が下方に回動する。ただし、第2排出扉部15bと第1排出扉部15aとのなす角度が90°になったところで、第2排出扉部15bのローラレール部15eの面取り部15fと第1排出扉部15aのローラ部の面取り部15fが当接し、それ以上折れ曲がらないようになっている。
図29に示すように、バケット11をさらに上昇させると、排出扉誘導ローラ11rが第1排出扉部15aのローラレール部15eに当接し、第1排出扉部15aを支持していた排出扉支持ローラ11hから第1排出扉部15aが離れる。その後、バケット11の上昇に伴って、排出扉誘導ローラ11rが第1排出扉部15aを押し上げていく。その際、第2排出扉部15bは、第1排出扉部15aとのなす角度を90°に保ったまま、第1排出扉部15aに連動する。
バケット11をさらに上昇させると、図30に示すように、第1排出扉部15aが垂直になる。その状態からバケット11をさらに上昇させると、第2排出扉部15bにバケット11の排出扉支持ローラ11hが接触する。その後は、バケット11が排出扉支持ローラ11hを介して第2排出扉部15bを押し上げていく。
図31に示すように、バケット11の排出扉誘導ローラ11rが第1排出扉部15aと第2排出扉部15bの連結部の高さ位置になった以降は、バケット11が、排出扉誘導ローラ11rを介して第2排出扉部15bを押し上げていく。
図32に示すように、第2排出扉部15bが排出口を完全に塞いだときには第1排出扉部15a及び第2排出扉部15bは鉛直方向に延びた状態となり、排出扉誘導ローラ11rは、第2排出扉部15bが再度開くことを抑制する。この状態で、排出扉ロック装置28の係合部材28aを下方へ移動させて、係合部材28aのフック部28a1を被係合部28bに係合させることにより、排出扉15は閉状態でロックされる。
−ゴミ貯留コンテナの保持手順−
ゴミ貯留コンテナ50を保持させる際は、図20に示すように、まずバケット11の上昇位置で第1底開き扉11cと第2底開き扉11dとを開いた後、バケット11を下降させるが、この際にコンテナ保持部11fのロック解除を行う。具体的には、図18〜図20に示すように、L字状の保持部ロック解除部16hを回動させて他方の直線部が保持部ロック装置16の掛止片18aの延長部18a2に平面視で干渉する位置にする。そして、バケット11を上昇位置から下降させているときに当該延長部18a2に当接させて、バケット11に対して相対的に延長部18a2を上方に移動させる。すると、コンテナ保持部11fの可動部11f3が開かれる。
図21に示すように、保持部ロック解除部16hは、バケット11を上昇位置から下降させているときに当該延長部18a2に当接させて可動部11f3が開かれた後、バケット11のバケット底開口部12の下にゴミ貯留コンテナ50を配置し、さらにバケット11を下降させる。このとき、保持部ロック解除部16hをL字状の他端部軸心方向が下方を向くように回動させてもとの位置に戻す。保持部ロック解除部16hのL字状の他端部軸心方向が下方を向いた状態を維持すると、コンテナ保持部11fは一旦ロック状態になればその後は常時ロック状態を保ち、バケット11の昇降によってコンテナ保持部11fのロックとロック解除が繰り返されることがない。これにより、ゴミ貯留コンテナ50を保持する場合のみにコンテナ保持部11fの可動部11f3を回動させることができるので、コンテナ保持部11fを壊れにくくできる。
−本実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態では、作業用自走ロボット10のマニピュレータ30をマスタースレーブ型としたことにより、作業員Mの直感的かつ人間的な動きでマニピュレータ30を動作させることができる。特に塵芥収集車1aでは不定形の被運搬物51を扱うので、仮にマニピュレータ30を自動で動かそうとすると必要とされる動作パターンが多すぎて対応するのが難しい。その点、作業員M自身が直接的にマニピュレータ30を動作させることにより、どのような不定形の被運搬物51であっても効率よく収集することができる。また、作業車両1には、作業車両1の運転と作業用自走ロボット10の操縦とを兼用する運転室3が設けられているので、作業員Mは車両を運転して目的地に着くと、運転室3から移動することなく連続して作業用自走ロボット10の操縦に入ることができる。これにより、一人で効率的に作業を行うことができる。
本実施形態では、作業用自走ロボット10が収容部13を有するので、バケット11で受けた被運搬物51を収容部13に入れて作業車両1まで効率よく運搬することができる。
したがって、本実施形態に係る作業用自走ロボット10によると、作業車両1に対して搭載と分離が可能な作業用自走ロボット10に遠隔操作可能なマニピュレータ30を設け、作業車両1への搭載状態でマニピュレータ30が操作される第1作業形態Aと、分離状態でマニピュレータ30が操作される第2作業形態Bとを有するようにしたことにより、作業員Mに負担をかけることなく、作業員Mの乗った車両の位置周辺と車両から遠く離れた場所との両方で効率よく作業を行うことができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
例えば、上記実施形態における駆動車輪ユニット25をクローラで構成したり、オムニホイールで構成したりしてもよい。本実施形態では、高所作業車のような上下方向の移動ではなく、主として地面Gでの走行を対象としている。
また、上記実施形態では、作業用自走ロボット10は、トレーラ1bの上に載置して運搬するようにしているが、塵芥収集車1aの後端に取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、作業車両1のトラクタとして塵芥収集車1aを使用する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、様々な車種に使用することができる。被運搬物もゴミに限らない。例えば、作業車両として物流用の荷物運搬車両を使用し、作業用自走ロボットは、荷物運搬車両と倉庫との間で被運搬物としての荷物を運搬するために使用してもよい。
また、上記実施形態では、受け部として第1底開き扉11cと第2底開き扉11dとを備えたバケット11を使用する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、種々の形状や構造の受け部を使用することが可能である。例えば、受け部としてフォーク状のものや板状のものを使用してもよい。
また、上記実施形態では、昇降反転機構17として、一対の駆動チェーン17bにより受け部としてのバケット11を昇降反転させる場合を例示したが、本発明はこれに限らず、受け部とロボット本体とを昇降アームで連結し、この昇降アームを回動させて受け部を昇降反転させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、作業車両1の運転室3の中に、作業用自走ロボット10の操縦用のロボット操縦装置31を設けたが、本発明はこれに限らず、作業用自走ロボットのロボット操縦装置を作業車両の運行を管理する管理センタに設けてもよい。その場合、作業車両は人が操縦するものではなく、無人で自動走行するものであってもよい。つまり、作業現場に到着するまでは無人で運用し、作業現場に到着した後、人の判断で繊細な動作が必要とされるときだけ作業員が作業用自走ロボットを管理センタからマスタースレーブ方式で無線遠隔操縦する。このように構成すれば、自動化できない作業のみ人が作業用自走ロボットを介して行うことで、人件費を抑えつつ作業効率を高めることができる。
また、上記実施形態では、作業用自走ロボット10に、マスタースレーブ型のマニピュレータ30を一対設けたが、本発明はこれに限らず、マニピュレータがマスタースレーブ型でないものであったり、1つだけ設けたりしてもよい。
1 作業車両
1a トラクタ(塵芥収集車)
1b トレーラ
3 運転室
10 作業用自走ロボット
11 バケット
11f コンテナ保持部
13 収容部
13a 上方開口部
13c 排出口
15 排出扉
15d リンク部材
17 昇降反転機構
25 駆動車輪ユニット
25a 第1走行車輪(駆動車輪)
25c 第2走行車輪(駆動車輪)
30 マニピュレータ
33 引寄体
34 引掛部
41 回転テーブル部
42 前側歩み板部
50 ゴミ貯留コンテナ
51 被運搬物
60 容積増量ロボット
61 回転テーブル部
62 前側歩み板部

Claims (16)

  1. 作業車両に対して該作業車両からはみ出ないような搭載と分離とが可能であると共に、遠隔操作可能な作業用自走ロボットであって、
    被運搬物を受ける受け部と、
    上方開口部を有し上記受け部で受けた上記被運搬物が上記上方開口部から収容される収容部と、
    遠隔操作されるマニピュレータとを備えている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  2. 請求項1に記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記マニピュレータは、マスタースレーブ型である
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  3. 請求項1又は2に記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記作業車両への搭載状態で上記マニピュレータが操作される第1作業形態と、
    上記分離した状態で上記マニピュレータが操作される第2作業形態とを有する
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記作業車両の運転室に設けられたロボット操縦装置によって遠隔操作可能に構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記受け部の昇降及び上方位置での反転を行う昇降反転機構をさらに備え、
    上記昇降反転機構は、上記受け部を下端位置から反転開始位置まで上昇させる間の所定区間において、上記受け部における上記被運搬物の載置面の角度を上記下端位置よりも奥側に向かって下方に所定角度で傾斜させるように構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  6. 請求項5に記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記受け部は、上記昇降反転機構により反転されると、上記収容部の上記上方開口部を塞ぐ蓋になるように構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  7. 請求項5又は6に記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記収容部の一側面には、上記上方開口部よりも下方に設けられると共に該収容部内の被運搬物を排出するための排出口を備え、
    上記排出口は、排出扉により開閉自在であり、
    上記排出扉の開状態で、上記受け部を上記下端位置から上昇させると、該受け部が該排出扉に干渉すると共に上記受け部の上昇駆動力によって上記排出扉が閉じられるように構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  8. 請求項7に記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記収容部の内部には、上記排出口に対向する方向に進退自在な排出板が配設され、
    上記排出板には、上記排出扉の開閉動作と連係するリンク部材が接続されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記収容部は、略直方体状であり、
    上記受け部は、上記収容部の長手方向に沿って設けられると共に、上記収容部の底面側には駆動車輪が設けられ、
    上記駆動車輪の向きは、上記収容部の長手方向と短手方向とのいずれにも変更可能に構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記受け部には、貯留コンテナを取り付けるコンテナ保持部が設けられ、
    上記コンテナ保持部に上記貯留コンテナを取り付けた状態で上記受け部を上昇させることにより、上記貯留コンテナ内の被運搬物を上記収容部に収容するように構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  11. 請求項1から10のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記収容部の一の側面側には上記受け部が配設され、
    上記収容部の他の側面側には、被運搬物を引掛ける部分となると共に長手方向長さが上記収容部の長手方向長さよりも短く形成された引掛部を先端部に有して上記被運搬物を上記受け部に引き寄せる引寄体が配設されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  12. 請求項1から11のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットにおいて、
    上記作業車両に搭載可能に構成され、上記被運搬物の収容部が設けられる一方、該被運搬物を受ける受け部を有さない容積増量ロボットが追随するように構成されている
    ことを特徴とする作業用自走ロボット。
  13. 請求項1から12のいずれか1つに記載の作業用自走ロボットを備えた作業車両であって、
    トラクタと、
    上記トラクタに牽引されるトレーラとを備え、
    上記トレーラに上記作業用自走ロボットが搭載可能に構成されている
    ことを特徴とする作業車両。
  14. 請求項13に記載の作業車両において、
    上記トレーラには、上記作業用自走ロボットが載置された状態で上記作業用自走ロボットの向きを変える回転テーブル部が設けられており、
    走行状態で上記作業用自走ロボットが上記回転テーブル部にロック可能に構成されている
    ことを特徴とする作業車両。
  15. 請求項13又は14に記載の作業車両において、
    上記トレーラの前端部には、上記作業用自走ロボットの載置部と上記トラクタとの間に掛け渡される前側歩み板部が設けられている
    ことを特徴とする作業車両。
  16. 請求項15に記載の作業車両において、
    上記トラクタは、後端部に上記被運搬物が投入される投入口を有する塵芥収集装置を備え、
    上記前側歩み板部の使用状態における先端部の位置は、上記投入口の下縁部の近傍となるように構成されている
    ことを特徴とする作業車両。
JP2016162677A 2015-09-28 2016-08-23 作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両 Pending JP2017065924A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015190162 2015-09-28
JP2015190162 2015-09-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017065924A true JP2017065924A (ja) 2017-04-06

Family

ID=58491388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016162677A Pending JP2017065924A (ja) 2015-09-28 2016-08-23 作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017065924A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110231807A (zh) * 2019-05-08 2019-09-13 金树玉 一种基于智能搬运的自动化存储方法及其系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110231807A (zh) * 2019-05-08 2019-09-13 金树玉 一种基于智能搬运的自动化存储方法及其系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8695824B2 (en) Flexible container assembly and methods for making and using the same
US7083060B2 (en) Universal dumpster
US6461098B1 (en) Apparatus and method for disposal of cement waste
JP2017065924A (ja) 作業用自走ロボット及びそれを備えた作業車両
US7866735B2 (en) Curbside loader and unloader
US2847135A (en) Vehicle loader
CN204151843U (zh) 进出用梯子和用于进出用梯子的释放机构
JPH0620727Y2 (ja) スクラップボックス
JP2003095591A (ja) 産業車両用バッテリ交換装置
JP2010255225A (ja) 塵芥収集機能を備えた機械式駐車装置
JP4406317B2 (ja) 集積用ゴミ箱
JP2016022869A (ja) テールゲートリフタ装置
CN218753710U (zh) 一种可移动桶装物料卸载装置
CN219296264U (zh) 一种建筑垃圾收纳箱及运载总成
JPH09315501A (ja) 収納用具
US20170291765A1 (en) Refuse collection truck having a low profile loader
JP3864159B2 (ja) ゴミ収納体のカバー装置
CN219278429U (zh) 地下室建筑垃圾存储装置及其智能收运系统
JP4316913B2 (ja) 塵芥収集車のコンテナ傾倒装置
JP4881695B2 (ja) コンテナ
JPH0661813U (ja) ゴミ搬送装置と同ゴミ搬送装置用ゴミ運搬車
JP3385848B2 (ja) 収納用具
WO1997026785A1 (fr) Structure de panier a herbe
JP2593847Y2 (ja) ニューマチックケーソン
JP6902976B2 (ja) 塵芥収集車