以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。包装装置1は、台紙等の台座2上に載置された物品3を帯状のフィルム24で覆い、物品3を台座2に固定することによって、物品3を包装する。以下、このようにして物品3を包装することを、「台座2及び物品3を包装する」という。包装装置1は、図1の右斜め下側から左斜め上側に向けて、物品3が載置された台座2を搬送し、台座2及び物品3を包装する。図1の上側、下側、左斜め下側、及び右斜め上側を、それぞれ、包装装置1の上側、下側、右側、及び左側という。図1の右斜め下側及び左斜め上側を、それぞれ、搬送方向の上流側及び下流側という。
<筐体800>
図1に示すように、包装装置1は筐体800を備える。筐体800の形状は、上下方向を長手方向とする略直方体である。筐体800は、上筐体801及び下筐体803を備える。上筐体801は、2つの立設部802Aと架設部802Bとを備える。2つの立設部802Aは、それぞれ、下筐体803の左右両端部から上方に延びる。架設部802Bは、2つの立設部802Aのそれぞれの上端部の間に架設される。右側の立設部802Aに、各種情報を表示可能な表示部207が設けられている。
2つの立設部802Aは、それぞれ後述の側板部材111,112(図2参照)を右側及び左側から覆う。架設部802Bは、後述のフィルムロール22(図2参照)を上側から覆う。下筐体803、2つの立設部802A、及び架設部802Bで囲まれた部分が、筐体800の内部空間を形成する。筐体800の内部空間は、筐体800の上流側及び下流側に形成された開口部805を介して、筐体800の外部と連通する。下筐体803の形状は、左右方向を長手方向とする略直方体である。ユーザが包装装置1に包装動作の開始又は停止を指示するための操作部206が、下筐体803に設けられている。
<受け台12,13>
下筐体803の上流側の側面の上端部から上流側に向けて、受け台12が水平方向に延びる。下筐体803の下流側の側面の上端部から下流側に向けて、受け台13が水平方向に延びる。受け台12,13の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台12は、開口部805に向けて搬送される台座2を上面で受ける。受け台13は、包装が完了した台座2及び物品3を上面で受ける。脚部121,131はそれぞれ受け台12,13を下方から支持する。
受け台12の上面を「受け面12A」といい、受け台13の上面を「受け面13A」という。受け面12A,13Aは、それぞれ水平であり、且つ互いに略同一の平面を形成する。従って受け面12A,13Aは、台座2をスムーズに搬送可能な平面である。受け面12A,13A上において台座2が搬送される部分を、「搬送経路103」(図22)という。
図2に示すように、包装装置1は、底部10及び側板部材111,112を備える。底部10の形状は、平面視矩形状である。側板部材111は、底部10の右端部から上方垂直方向に延びる。側板部材112は、底部10の左端部から上方垂直方向に延びる。側板部材111,112の各形状は、何れも上下方向を長手方向とする略長方形の板状である。側板部材111,112の各内面は対向する。受け台12は、側板部材111,112の上流側の端部に支持される。受け台13は、側板部材111,112の下流側の端部に支持される。
<搬送機構50>
図3に示すように、受け台12、13の右端部及び左端部に、それぞれ、無端状のベルト511,512が設けられる。ベルト511,512は、それぞれ内側面に歯を有する。ベルト511は、一対のプーリ52A,52Bに架け渡される。プーリ52Aは、受け台12の右側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ52Bは、受け台13の右側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ52A,52Bは、ベルト511の内側に接触し、ベルト511を回転可能に支持する。ベルト512は、一対のプーリ53A,53Bに架け渡される。プーリ53Aは、受け台12の左側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ53Bは、受け台13の左側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ53A,53Bは、ベルト512の内側に接触し、ベルト512を回転可能に支持する。
ベルト511,512の外側面のうち上方を向く部分が、受け面12A,13Aに露出して、搬送方向に延びている。ベルト511,512のそれぞれの外側面に、搬送部60が設けられる。搬送部60は、ベルト511に設けられる右搬送部61と、ベルト512に設けられる左搬送部62とをそれぞれ含む。右搬送部61は、ベルト511の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。左搬送部62は、ベルト512の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。搬送部60では、右搬送部61と左搬送部62とが左右方向に対向する。
右搬送部61は、第1搬送部61A及び第2搬送部61Bを備える。第1搬送部61A及び第2搬送部61Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部61Aは、上流側の側面のうちベルト511に近接する部分が、下流側に凹む。左搬送部62は、第1搬送部62A、及び第2搬送部62Bを備える。第1搬送部62A及び第2搬送部62Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部62Aは、上流側の側面のうちベルト512に近接する部分が、下流側に凹む。第1搬送部61A、62Aは、後述する台座2を上方から保持する。第2搬送部61B、62Bは、台座2を上流側又は下流側に押す。
モータ222(図19参照)は、プーリ52B,53Bを回転駆動する。モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて反時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は反時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台座2を上流側から下流側に搬送する。一方、モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台座2を下流側から上流側に搬送する。以下、台座2を上流側から下流側に搬送させる場合のモータ222及びベルト511、512の回転方向を、「正方向」といい、正方向と逆向きの回転方向を、「逆方向」という。ベルト511,512、搬送部60、モータ222を総称し、「搬送機構50」という。なお、以下における回転方向(時計回り又は反時計回り)の説明は、特段の限定がない限り、包装装置1を右側から見た時の方向を示すものとする。
<装着部材141、142>
図4に示すように、側板部材111の上端部の左側面に装着部材141が設けられ、側板部材112の上端部の右側面に装着部材142が設けられる。装着部材141、142の形状は左右対称である。装着部材141は、側板部材111に対して左側に離隔した板状部材141Aを備える。板状部材141Aの上端に、下方に凹んだ凹部141Dが設けられる。装着部材142は、側板部材112に対して右側に離隔した板状部142Aを備える。板状部142Aの上端に、下方に凹んだ凹部142Dが設けられる。側板部材111、112間に架設板117Aが架設される。架設板117Aの形状は板状である。架設板117Aは水平に延びる。架設板117Aは、装着部材141の下側で側板部材111に接続し、装着部材142の下側で側板部材112に接続する。後述するフィルムロール22(図5等参照)は、架設板117Aの上側に着脱可能に装着される。
架設板117Aの上流側の端部よりも上流側に、架設板117Bが設けられる。架設板117Bは、側板部材111、112間に架設される。架設板117Aの下流側の端部から上方に向けて、架設板117Cが延びる。装着部材141、142に装着されたフィルムロール22から繰り出される帯状のフィルム24は、架設板117Aの上流側の端部と架設板117Bとの間の隙間を通り、筐体800(図1参照)の内部空間まで下方に排出される。物品3が載置された台座2は、筐体800の内部空間を上流側から下流側に向けて搬送されるときに、フィルム24によって包装される。
図5は、装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22を示す。凹部141Dの下流側に連結ギヤ651が配置される。連結ギヤ651は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ651の右側に板状部材16Aが設けられる。連結ギヤ651は、板状部材141A、16Aの間に回転可能に支持される。
連結ギヤ651の下側に連結ギヤ652が配置される。連結ギヤ652は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ652の右側に板状部材16Bが設けられる。連結ギヤ652は、板状部材141Aに回転可能に支持される。板状部材16Bに、ソレノイド16C(図19参照)のプランジャ(図示略)が接続されている。連結ギヤ652は、ソレノイド16Cによって巻き取り位置と繰り出し位置とに移動可能である。
連結ギヤ652の上流側に第1プーリ(図示略)が設けられ、第1プーリの更に上流側に第2プーリ(図示略)が設けられる。第1プーリと第2プーリとの間に伝達ベルト653が架け渡される。第1プーリ及び第2プーリと伝達ベルト653とは連動して回転する。装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22の上流側に、繰り出しローラ654A、654B(図4参照)が設けられる。繰り出しローラ654A、654Bの左右方向の長さは、フィルム24の幅と略同一である。繰り出しローラ654Bは第2プーリに接続する。繰り出しローラ654Aは、繰り出しローラ654Bの上流側に設けられ、繰り出しローラ654Bに上流側から接触可能である。
図4に示すように、モータ227は、装着部材141の板状部材141Aの左側、且つ、架設板117Cの上流側に設けられる。モータ227の回転軸は、右側に水平に延び、板状部材141Aに設けられた穴に挿通する。図5に示すように、回転軸の右端にモータギヤ670が固定される。モータギヤ670は連結ギヤ652に噛合する。
連結ギヤ652がソレノイド16Cによって巻き取り位置に移動した場合、連結ギヤ652は連結ギヤ651に連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ652を介して、連結ギヤ651に伝達される。一方、連結ギヤ652がソレノイド16Cによって繰り出し位置に移動した場合、連結ギヤ652は第1プーリに連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670、連結ギヤ652、第1プーリ、伝達ベルト653、及び、第2プーリを介して、繰り出しローラ654Bに伝達される。
<フィルムロール22>
フィルムロール22は、フィルム24及び巻き軸23を有する。フィルム24は帯状であり、巻き軸23に巻回される。巻き軸23は略円柱体であり、左右方向に延びる。巻き軸23の左右方向の長さは、フィルム24の左右方向の長さと略等しい。巻き軸23は、右側面から右側に突出する右凸部23Aを備える。フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、右凸部23Aは、装着部材141の凹部141Dに接触する。図示されていないが、巻き軸23は、右凸部23Aと同一形状の左凸部を左側面に備える。左凸部は、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、装着部材142の凹部142D(図4参照)に接触する。巻き軸23は、装着部材141、142によって回転可能に支持される。右凸部23Aの右側面に、フィルムギヤ23Bが設けられる。又、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、繰り出しローラ654A、654Bによって搬送方向の両側から挟まれる。
フィルムギヤ23Bは、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、連結ギヤ651に上流側から噛合する。連結ギヤ652が巻き取り位置に移動した状態で、モータ227(図4参照)の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ651、652を介して、フィルムギヤ23Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、フィルムギヤ23Bは反時計回りに回転する。フィルムギヤ23Bが反時計回りに回転した場合、フィルムロール22にフィルム24が巻き取られる。
一方、連結ギヤ652が繰り出し位置に移動した状態で、モータ227の回転駆動力は繰り出しローラ654Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、繰り出しローラ654Bは時計回りに回転する。繰り出しローラ654Bが時計回りに回転した場合、繰り出しローラ654Bは、繰り出しローラ654Aとの間に挟んだ状態のフィルム24を、フィルムロール22から繰り出す。
<押下機構39>
図2に示すように、側板部材111の右側面に、モータ221の回転によって駆動するキャリッジ349が設けられる。キャリッジ349は、支持部材341(図6参照)に連結される。側板部材112の左側面に、キャリッジ350が設けられる。キャリッジ350は、支持部材342に連結される。
図6、図7に示すように、支持部材341、342の形状は左右対称である。支持部材341、342は、左右方向に離隔して配置される。支持部材341、342の左右方向の長さは、受け台12,13(図2参照)の左右方向の長さよりも僅かに短い。以下、支持部材341について説明し、支持部材342の説明は省略する。支持部材341は、基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dを有する。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dは板状である。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dのそれぞれの平面は左右方向を向く。
基部341Aの形状は、側面視にて略長方形である。基部341Aには、上流側の部分に上下方向に並んだ2つの穴部が形成される。第1延設部341Bは、基部341Aの下流側の端部の下側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの形状は、側面視にて略長方形である。第1延設部341Bの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第2延設部341Cは、基部341Aの下流側の端部の上側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第2延設部341Cの形状は、側面視にて略長方形である。第2延設部341Cの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの上端及び第2延設部341Cの下端は、上下方向に離隔し、搬送方向に延びる隙間3414を形成する。隙間3414は、基部341Aから下流側に向けて同一幅の状態で延びる。第3延設部341Dは、基部341Aの上端の上流側の部分から、上方に垂直に延びる。第3延設部341Dの形状は、側面視にて略長方形である。第3延設部341Dは、上下方向に並ぶ3つの穴部を有する。なお、基部341A及び第3延設部341Dの複数の穴部には、支持部材341をキャリッジ349(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。
図6に示すように、支持部材342の基部342A、第1延設部342B、第2延設部342C、及び、第3延設部342Dは、それぞれ、支持部材341の基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dに対応する。第1延設部342Bと第2延設部342Cとの間の隙間3424は、第1延設部341Bと第2延設部341Cとの間の隙間3414に対応する。基部342A及び第3延設部342Dの複数の穴部には、支持部材342をキャリッジ350(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。以下、支持部材341,342を総称して、「一対の支持部材34」という。基部341A、342Aを総称して、「一対の基部34A」という。第1延設部341B、342Bを総称して、「一対の第1延設部34B」という。第2延設部341C、342Cを総称して、「一対の第2延設部34C」という。
押下ローラ30、31、32は、一対の第1延設部34Bの下流側の部分の間に配置される。押下ローラ30〜32の右端は、第1延設部341Bによって支持される。押下ローラ30〜32の左端は、第1延設部342Bによって支持される。押下ローラ33は、一対の基部34Aの間に配置される。押下ローラ33の右端は、基部341Aによって支持される。押下ローラ33の左端は、基部342Aによって支持される。架設部材35は、一対の第2延設部34Cの上流側の部分に配置される。架設部材35の左端は、第2延設部341Cによって支持される。架設部材35の左端は、第2延設部342Cによって支持される。
図6、図7に示すように、押下ローラ30は、左右方向に延びる歯車である。押下ローラ30は、左右方向に貫通する穴部を有する。軸部材30Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材30Cの右端は、第1延設部341Bの下流側の端部の近傍に設けられた穴部に嵌る。図示されていないが、軸部材30Cの左端は、第1延設部342Bの下流側の端部の近傍に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ30は、軸部材30Cに対して回転可能である。押下ローラ31は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ31は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材31Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材31Cの右端は、第1延設部341Bのうち、軸部材30Cが嵌る穴に対して上流側且つ上側に設けられた穴部に嵌る。軸部材31Cの左端は、第1延設部342Bのうち、軸部材30Cが嵌る穴に対して上流側且つ上側に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ31は、軸部材30Cに対して回転可能である。押下ローラ32は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ32は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材32Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材32Cの右端は、第1延設部341Bのうち、軸部材31Cが嵌る穴に対して上流側且つ下側に設けられた穴部に嵌る。軸部材32Cの左端は、第1延設部342Bのうち、軸部材31Cが嵌る穴に対して上流側且つ下側に設けられた穴部に嵌る。押下ローラ32は、軸部材32Cに対して回転可能である。押下ローラ33は、左右方向に延びる円筒体である。押下ローラ33は、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材33Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材33Cの右端は、基部341Aに設けられた穴部に嵌る。軸部材33Cの左端は、基部342Aに設けられた穴部に嵌る。押下ローラ33は、軸部材33Cに対して回転可能である。架設部材35は、第2延設部341Cの上流側の端部分と、第2延設部342Cの上流側の端部分との間に亙って延びる。
図7に示すように、押下ローラ30、32は水平に並ぶ。押下ローラ30、32の下端は、第1延設部341Bの下端よりも下方に僅かに突出する。押下ローラ31は、押下ローラ30、32よりも上側に配置される。押下ローラ31の上端は、第1延設部341Bの上端よりも上方に僅かに突出する。押下ローラ33は、押下ローラ31よりも上側、且つ、押下ローラ30〜32よりも上流側に配置される。以下、一対の支持部材34、押下ローラ30〜33、及び、架設部材35を、「押下機構39」という。
図2に示すように、モータ221は、キャリッジ349,350を介して、押下機構39を上下方向に移動可能である。図8は、押下機構39が最上位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち、第3延設部342Dは、フィルムロール22の上流側かつ下側の近傍に配置される。第1延設部34B(342B)及び第2延設部34C(342C)は、フィルムロール22よりも下方に配置される。押下ローラ30〜32は、フィルムロール22の下側に配置される。押下ローラ33は、繰り出しローラ654Bの下方に配置される。押下ローラ33と繰り出しローラ654Bとは、鉛直方向に並ぶ。
図8に示すように、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、繰り出しローラ654A、654Bの間を通過し、押下ローラ33の上流側の部分に接触して更に下方まで延びる。繰り出しローラ654A、654Bがフィルム24を挟んだ状態において、フィルム24は、繰り出しローラ654Aの周壁の下流側の部分、及び、繰り出しローラ654Bの周壁の上流側の部分に接触する。又、フィルム24は、押下ローラ33の周壁の上流側の部分に接触する。以下、繰り出しローラ654A、654Bとフィルム24とが接触する部分を、「接触部分65」という。押下ローラ33とフィルム24とが接触する部分を、「接触部分66」という。接触部分65、66を通る平面を、「仮想面6A」という。仮想面6Aは、搬送方向に対して直交する。
図26は、押下機構39が最下位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち第1延設部34B(342B)は、搬送経路103の下側に配置される。一対の第1延設部34Bによって支持される押下ローラ30〜32は、搬送経路103の下側に配置される。第2延設部342Cは、搬送経路103を挟んで第1延設部34B(342B)の上側に配置される。押下ローラ33及び架設部材35は、搬送経路103の上側に配置される。隙間3414、3424(図6、図7参照)は、搬送経路103に沿って配置される。以下、一対の支持部材34の移動に伴う押下ローラ30の移動経路を、「移動経路104」という。なお、押下ローラ30が移動経路104に沿って移動する場合、同時に、押下ローラ33は、仮想面6Aに沿って移動する。移動経路104は、搬送経路103と直交し、鉛直方向に沿って延びる。搬送経路103と移動経路104とが交差する位置を、「交差位置105」という。
<検出機構54>
図4、図8に示すように、架設板117Aの上流側の端部且つ左右方向の中央に、検出機構54が設けられる。図8に示すように、検出機構54は、鉛直方向において繰り出しローラ654A、654Bよりも下方、且つ、最上位に配置された状態の押下機構39よりも上方に配置される。検出機構54は、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分の搬送方向の位置を検出する。図9に示すように、検出機構54は、支持部55、検出子56、及び、センサ58を有する。支持部55は、架設板117Aに検出子56及びセンサ58を支持する。検出子56は、仮想面6Aと直交する方向(以下、「直交方向」という。)、つまり、搬送方向にフィルム24が移動することに応じて、回転する。センサ58は、検出子56の回転を検出する。
図10に示すように、支持部55は、第1板状部551、第2板状部552、第3板状部553、554、及び、円柱部555を有する。第1板状部551は、略長方形の板状である。第1板状部551の各面は上下方向を向く。第1板状部551は、架設板117A(図4参照)の上側面に非図示のねじによって固定される。第2板状部552は、第1板状部551の上流側の端部且つ左右方向中央から上側に延びる。第2板状部552は板状である。第2板状部552の各面は、搬送方向を向く。第3板状部553、554は、角が湾曲した略長方形の板状である。第3板状部553、554の長手方向は、搬送方向と一致する。第3板状部553、554の各面は、左右方向を向く。第3板状部553の下端部且つ搬送方向の下流側の部分は、第1板状部551の右端部に接続する。第3板状部554の下端部且つ搬送方向の下流側の部分は、第1板状部551の左端部に接続する。第3板状部553、554の上流側の部分は、架設板117Aの上流側の端部よりも上流側に突出する(図4参照)。円柱部555は、第3板状部553、554のそれぞれの上流側の端部の間に架設される。円柱部555の形状は円柱状である。円柱部555の中心を通る中心線は、左右方向に延びる。
第3板状部553のうち、円柱部555の右端が接続する部分よりも下流側の部分に、左右方向に貫通する孔553Aが形成される。第3板状部554のうち、円柱部555の左端が接続する部分よりも下流側の部分に、左右方向に貫通する孔554Aが形成される。孔553A、554Aは、上下方向に長い長穴である。
図11に示すように、検出子56は、軸部561、第1延設部571、572、第2延設部562、及び、第3延設部563、564を有する。軸部561は、左右方向に延びる円筒状の部材である。軸部561の内径は、円柱部555(図10参照)の外径と略同一である。軸部561の孔に円柱部555が挿通する。軸部561の中心を通って左右方向に延びる中心線は、円柱部555の中心線と一致する。以下、円柱部555及び軸部561の中心線を、「中心線C1」という。図8に示すように、中心線C1は、仮想面6Aに対して下流側に配置される。中心線C1は左右方向に延びるので、搬送方向と直交する仮想面6Aと平行となる。軸部561は、円柱部555に対して、中心線C1を中心として回転可能である。
図11に示すように、第1延設部571は、軸部561の右端に設けられる。第1延設部572は、軸部561の左端に設けられる。第1延設部571、572の形状は、左右対称である。第1延設部571、572を総称して、「第1延設部57」という。以下、第1延設部571について説明し、第1延設部572の説明は省略する。
第1延設部571は、板状の第1部571A、及び、第2部571Bを有する。第1部571A、及び、第2部571Bの各面は左右方向を向く。第1部571Aは、軸部561から仮想面6A側に向けて延びる(図8参照)。より詳細には、第1部571Aは、軸部561の右端から上流斜め下側に向けて延びる。第2部571Bは、第1部571Aのうち軸部561側と反対側の端部から、下流斜め下側に向けて延びる。言い換えれば、第1部571Aの延びる方向は、下方向に対して上流側に傾斜し、第2部571Bの延びる方向は、下方向に対して下流側に傾斜する。第1延設部571は、第1部571Aと第2部571Bとの接合部分で曲折する。以下、第1部571Aと第2部571Bとの接続部分のうち上流側の端部の領域を、「接続領域571C」という。図8に示すように、第1延設部571は、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分に接触可能である。
図11に示すように、第1延設部572は、第1部572A、及び、第2部572Bを有する。第1部572A、及び、第2部572Bは、それぞれ、第1延設部571の第1部571A、及び、第2部571Bに対応する。第1延設部572の接続領域572Cは、第1延設部571の接続領域571Cに対応する。
第3延設部563は、軸部561の右端に設けられる。第3延設部564は、軸部561の左端に設けられる。第3延設部563、564の形状は、左右対称である。以下、第3延設部563について説明し、第3延設部564の説明は省略する。第3延設部563は、軸部561の右端から上流側に向けて延びる。第3延設部563の下流側の端部且つ右側面に、突出部563Aが設けられる。突出部563Aは、右側に突出する。図9に示すように、第3延設部563は、第3板状部553の左側に配置される。突出部563Aは、第3板状部553の孔553Aに左側から挿通する。軸部561が反時計回りに回転する場合、突出部563Aは、孔553Aの下端に接触する。軸部561が時計回りに回転する場合、突出部563Aは、孔553Aの上端に接触する。このため、軸部561の回転可能な範囲は、孔553Aに沿って突出部563Aが移動可能な範囲に制限される。
図11に示すように、第3延設部564の下流側の端部且つ左側面に、突出部564Aが設けられる。突出部564Aは、第3延設部563の突出部563Aに対応する。図9に示すように、第3延設部564は、第3板状部553の右側に配置される。突出部564Aは、第3板状部554の孔554Aに右側から挿通する。軸部561が反時計回りに回転する場合、突出部564Aは、孔554Aの下端に接触する。軸部561が時計回りに回転する場合、突出部564Aは、孔554Aの上端に接触する。軸部561の回転可能な範囲は、孔554Aに沿って突出部564Aが移動可能な範囲に制限される。
図11に示すように、第2延設部562は、軸部561の左右方向の中央に設けられる。第2延設部562は板状である。第2延設部562の各面は左右方向を向く。第2延設部562は、軸部561から仮想面6A側と反対側(下流側)に向けて延びる(図8参照)。中心線C1から第1部571A、572Aに沿って外側に延びる方向と、中心線C1から第2延設部562に沿って延びる方向とのなす角度は、略120度である。
検出子56に対してフィルム24が接触しておらず、フィルム24から検出子56に対して外力が作用していない場合を例に挙げる。この場合、図12に示すように、検出子56は、第2延設部562に作用する重力によって、中心線C1を中心として反時計回り方向に回転する。検出子56の反時計回り方向の回転は、第3延設部563の突出部563Aが孔553Aの下端に接触し、且つ、第3延設部574の突出部564Aが孔554Aの下端に接触することによって規制される。この状態で、第2延設部562の延びる方向は、下流側水平方向に対して下側に傾斜する。以下、突出部563A、564Aによって反時計回り方向の回転が規制された状態における検出子56の位置を、「第2位置」という。なお、図8に示すように、検出子56に対してフィルム24が接触している場合でも、第2延設部562に対する重力に応じて検出子56に作用する回転力の方が、フィルム24から検出子56に作用する力よりも大きい場合も、検出子56は第2位置に位置する。
なお、図8に示すように、検出子56が第2位置に位置する場合、第1延設部572は仮想面6Aと交差する。第1延設部572の接続領域572Cは、仮想面6Aに対して上流側に配置される。フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分は、接続領域572Cよりも上流側に配置される。このため、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分は、検出子56が第2位置に位置した状態で、仮想面6Aに対して上流側に離隔する。
一方、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分が下流側に移動して検出子56に接触し、且つ、第2延設部562に対する重力に応じて検出子56に作用する回転力よりも大きい力が、フィルム24から検出子56に対して作用した場合を例に挙げる。この場合、検出子56は、第2位置から時計回りに回転する。フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分は、仮想面6Aと略一致するまで下流側に移動する。図13に示すように、第1延設部572の接続領域572C(図12参照)は、仮想面6Aに下流側から接する。以下、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分の位置と略一致する仮想面6Aに、第1延設部572の接続領域572Cが接した状態における検出子56の位置を、「第1位置」という。検出子56は、第1位置と第2位置との間で回転可能である。
図8に示すように、検出子56が第2位置に位置した状態で、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分は弛んでいる。一方、図13に示すように、検出子56が第1位置に位置した状態で、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分は張っている。このため、フィルム24に作用する張力は、検出子56が第1位置に位置したときの方が、第2位置に位置したときよりも大きくなる。
図10に示すように、センサ58は、支持部55の第2板状部552の上流側の面に設けられる。センサ58は、突出部58A、58Bを有する。突出部58A、58Bは、それぞれ、四角柱状である。突出部58A、58Bは左右方向に並ぶ。突出部58Aは、突出部58Bに対して右側に配置される。突出部58Aの左側面と、突出部58Bの右側面とは対向する。図9に示すように、検出子56の第2延設部562の少なくとも一部は、突出部58A、58Bで挟まれた空間に配置される。図12に示すように、突出部58Bの右側面から右側に向けて、接触子581が突出する。
検出子56が第2状態に位置する場合、図8、図12に示すように、接触子581は、検出子56の第2延設部562の上方を左側から右側に向けて通過する。一方、検出子56が第1位置に位置する場合、図13、図14に示すように、接触子581は、検出子56の第2延設部562に接触する。このため、センサ58は、接触子581に第2延設部562が接触するか否かに応じて、検出子56が第1位置又は第2位置の何れに位置するかを検出可能である。
センサ58は、接触子581に第2延設部562が接触しない状態(図8、図12参照)と、接触子581に第2延設部562が接触した状態(図13、図14参照)とで、異なる信号を出力する。以下、接触子581に第2延設部562が接触した状態でセンサ58から出力される信号を、「第1信号」という。接触子581に第2延設部562が接触しない状態でセンサ58から出力される信号を、「第2信号」という。言い換えれば、センサ58は、検出子56が第1位置に位置するときに第1信号を出力し、検出子56が第2位置に位置するときに第2信号を出力する。
<台座ガイド部材71、保持部材72>
図15、図16に示すように、側板部材111,112(図2参照)で挟まれる部分の上流側、且つ搬送経路103(図22参照)の下側に、台座ガイド部材71が設けられる。台座ガイド部材71は、搬送経路103に下側から接する平面部71Aを有する。平面部71Aは、搬送経路103に沿って上流側から下流側に搬送される台座2を、受け台12,13間で下方から支持し、受け台12から受け台13に誘導する。台座ガイド部材71の下流側の上端部に、下流側に延びる複数の凹凸部が設けられる。複数の凹凸部は、左右方向に延びる。以下、台座ガイド部材71のうち、複数の凸部が設けられた下流側の上端部を、「保持部71B」という。台座ガイド部材71は、平面部71Aの下方に支持部70を有する。支持部70は箱状である。支持部70は、平面部71Aを下方から支持する。
図16に示すように、支持部70の左右側面の外側に、一対の支持部材78が設けられる。一対の支持部材78は、台座ガイド部材71の支持部70の左右側面から左右外側に突出する突出部70Dを支点として、回転可能である。一対の支持部材78のうち、突出部70Dによって支持された側と反対側に、保持部材72が設けられる。保持部材72の形状は、左右方向に延びる略四角柱である。保持部材72の左右端部は、一対の支持部材78によって支持される。保持部材72は、複数の凹凸部を有する。複数の凹凸部は左右方向に延びる。
一対の支持部材78は、モータ226(図19参照)によって回転する。一対の支持部材78の回転によって、保持部材72は、搬送経路103の下側を移動し、台座ガイド部材71の保持部71Bに近接した状態(図15、図16参照)と、台座ガイド部材71の保持部71Bから下方に離隔した状態(図17、図18参照)とに切り替わる。保持部材72が台座ガイド部材71の保持部71Bに近接した場合、保持部材72の凹凸部と、保持部71Bの凹凸部とは嵌合する。このとき、フィルムロール22から供給されたフィルム24が、それぞれの複数の凹凸によって挟まれ、搬送経路103の下側で保持される。
以下、台座ガイド部材71の保持部71Bに保持部材72が近接したときの一対の支持部材78の位置(図15、図16参照)を、「近接位置」という。台座ガイド部材71の保持部71Bから保持部材72が離隔したときの一対の支持部材78の位置(図17、図18参照)を、「離隔位置」という。
<加熱機構86>
図16に示すように、台座ガイド部材71の支持部70の下流側に、加熱機構86が設けられる。加熱機構86は、5つの加熱ユニット861、及び、支持部材862を有する。各加熱ユニット861は略直方体状である。各加熱ユニット861は、上面にヒータ861A(図19参照)を有する。ヒータ861Aは、電流を流すことによって加熱する抵抗加熱方式のヒータである。支持部材862は、5つの加熱ユニット861を下方から支持する。支持部材862は、下流側の側面の右端にラックギヤ862Aを有する。ラックギヤ862Aは、下流側に歯を向けた状態で、上下方向に延びる。支持部材862の下流側に、モータ223(図19参照)が設けられる。モータ223の回転軸に接続するピニオンギヤは、ラックギヤ862Aに噛合する。モータ223が回転することによって、支持部材862は上下方向に移動する。これによって、5つの加熱ユニット861も上下方向に移動する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103(図22参照)から下方に離隔する。一方、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103よりも僅かに上方に配置される。
蓋部材87は、台座ガイド部材71の支持部70の下流側に設けられる。蓋部材87は略長方形状の板状部材である。蓋部材87の長手方向は左右方向に延びる。蓋部材87は、支持部70の下流側の側面に、回転可能に支持される。蓋部材87の平面は、5つの加熱ユニット861が最下位に配置された状態で、略水平に延びる。蓋部材87は、各加熱ユニット861の上側のヒータ861Aを上方から覆う。一方、各加熱ユニット861は、最下位から最上位に向けて移動する過程で蓋部材87に下方から接触する。各加熱ユニット861は、蓋部材87を上方に押し上げる。蓋部材87は回転する。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、蓋部材87は、各加熱ユニット861の上側のヒータ861Aを上方から覆わない。
<回転抑制機構80>
回転抑制機構80は、加熱機構86よりも下流側に設けられる。回転抑制機構80は、グリップローラ81、軸部材81C、及び、電磁ブレーキ82(図15参照)を備える。グリップローラ81は、左右方向に延びる歯車である。グリップローラ81は、搬送経路103(図22参照)よりも下側に配置される。グリップローラ81の左右方向の長さは、押下機構39の押下ローラ30(図7参照)の左右方向の長さと略等しい。
グリップローラ81は、回転中心に沿って左右方向に貫通する穴部を有する。軸部材81Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。グリップローラ81は、左右両端に配置されるカラー81Dによって、軸部材81Cに対する左右方向の位置が固定されている。軸部材81Cは、左右全域に亘ってDカットされている。軸部材81Cの左右両端部は回転可能に支持されている。グリップローラ81は、軸部材81Cが回転したとき、軸部材81Cと連動して回転する。
電磁ブレーキ82は、軸部材81Cの回転を電磁気的な力によって制御することが可能な周知の電磁ブレーキである。電磁ブレーキ82は、通電された状態で、軸部材81Cの回転を規制する。この場合、グリップローラ81の回転は電磁ブレーキ82によって規制される。一方、電磁ブレーキ82は、通電が停止された状態で、軸部材81Cの回転を規制しない。この場合、グリップローラ81は回転可能となる。
図17、図18は、押下機構39が最下位に移動したときの状態を示す。軸部材81Cは、最下位に配置された状態の支持部材341の第1延設部341Bよりも下側に配置される。グリップローラ81は、最下位に配置された状態の押下機構39の押下ローラ30に近接する。この状態で、グリップローラ81の歯車と、押下ローラ30の歯車とは嵌合する。例えばこの状態で、電磁ブレーキ82(図11参照)によってグリップローラ81の回転が規制された場合、押下ローラ30の回転も規制される。
<切断部77>
図15、図16に示すように、グリップローラ81の上流側、且つ、搬送経路103の下側に、左右方向に延びるガイドレール74が設けられる。切断部77は左右方向に貫通する穴を有する。図16に示すように、切断部77は、ガイドレール74に沿って左右方向に移動可能である。ガイドレール74の左端よりも左側に、モータ225が設けられる。モータ225は、連結ギヤ772及びベルト(図示略)を介して、切断部77に接続する。モータ225は、切断部77をガイドレール74に沿って左右方向に移動させることができる。図18に示すように、切断部77は、上方に向けて突出し且つ左右方向に延びる刃部771を備える。押下機構39が最下位に配置された場合、切断部77の刃部771は、押下ローラ30、32との間、及び、押下ローラ31の下側に配置される。
<フィルム移動機構25>
図16に示すように、フィルム移動機構25は、保持部材261、262、及び、移動部材27を有する。保持部材261、262の形状は左右対称である。以下、保持部材261について説明し、保持部材262についての説明は省略する。保持部材261の形状は細長い板状である。保持部材261の各面は左右方向を向く。保持部材261は、第1部分261A及び第2部分261Bを有する。第1部分261Aは直線状に延びる。第2部分261Bは、第1部分261Aの一端部から略円弧状に湾曲して延びる。第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部は、回転抑制機構80の下方の支持板29に回転可能に支持される。支持板29に固定されたモータ224は、保持部材261の第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部に、連結ギヤ28を介して連結する。連結ギヤ28は、モータ224の回転駆動力を保持部材261に伝達させることによって、保持部材261、262を回転させることができる。
保持部材262は、第1部分262A及び第2部分262Bを有する。第1部分262A及び第2部分262Bは、それぞれ、保持部材261の第1部分261A及び第2部分261Bに対応する。第1部分262Aのうち、第2部分262Bが接続する端部と反対側の端部は、回転抑制機構80の下方の支持板に回転可能に支持される。保持部材261、262は、グリップローラ81の左右方向の長さと略同一長さ分、左右方向に離隔する。第2部分261Bのうち、第1部分261Aが接続する側と反対側の端部と、第2部分262Bのうち、第1部分262Aが接続する側と反対側の端部との間に、移動部材27が架設される。移動部材27は、細長い棒状である。以下、保持部材261、262を総称して、「保持部材26」という。
図15、図16は、モータ224の回転に応じて保持部材26が時計周りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方からグリップローラ81の下流側まで、下流側斜め上方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの上端から、グリップローラ81、ガイドレール74、及び、加熱機構86の上側を通って上流側に延びる。移動部材27は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下側に配置される。以下、図15、図16におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避前位置」という。
図17、図18は、モータ224の回転に応じて保持部材26が反時計回りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方から、下流側斜め下方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの下端から上側に向けて延びる。移動部材27は、グリップローラ81よりも下流側且つ下側に配置される。以下、図17、図18におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避後位置」という。移動部材27は、フィルム移動機構25が退避前位置(図15、図16参照)から退避後位置(図17、図18参照)まで移動する過程で、搬送経路103の下側に配置された状態から、一旦搬送経路103の上側に移動する。移動部材27は、その後、再び搬送経路103の下側まで移動する。
<センサ205>
センサ205(図19参照)は、受け台13の内部空間に設けられる。センサ205は、ベルト512の下方に設けられた非接触式センサ(反射型センサ)である。センサ205は、ベルト512に設けられた反射板を検出可能である。
<台座2>
図1を参照し、台座2について説明する。台座2は略長方形状の板状部90を、曲折部911,912で折り曲げることによって作製される。曲折部911,912は、左右方向に間隔を空けて並ぶ、搬送方向に延びる折り目である。板状部90のうち曲折部911,912間の部分を、「第1板状部905」という。板状部90のうち曲折部911から立設する部分を、「第2板状部906」という。板状部90のうち曲折部912から立設する部分を、「第2板状部907」という。第1板状部905は、曲折部911,912に沿って均等間隔で形成された複数の穴927を有する。曲折部911に形成された複数の穴927は、それぞれ、曲折部912に形成された複数の穴927の何れかと左右方向に並ぶ。
複数の穴927は、それぞれ搬送部60を取り付け可能である。具体的には、図1に示すように、作業者は台座2を受け台12に載置する場合、複数の穴927のうち搬送方向の下流側にある一対の穴927に、それぞれ搬送部60を取り付ける。これにより、一対の穴927に取り付けられた搬送部60は、台座2を搬送方向の下流側に搬送できる。
<電気的構成>
図19を参照し、包装装置1の電気的構成を説明する。包装装置1は、CPU201、フラッシュメモリ202、RAM203、センサ58、205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、ヒータ861A、及び、ソレノイド16Cを備える。CPU201は、包装装置1全体の制御を司る。CPU201は、フラッシュメモリ202に記憶されたプログラムを実行することによって、台座2に載置された物品3をフィルム24によって包装する処理を実行する。フラッシュメモリ202は、CPU201が実行する後述の各種処理のプログラム等を記憶する。
包装装置1は、駆動部211〜217、モータ221〜227、エンコーダ232を備える。駆動部211〜217は、それぞれ、モータ221〜227にパルス信号を出力することによって、モータ221〜227を駆動する。モータ221〜227はDCモータである。エンコーダ232は、モータ222の回転に応じた数のパルス信号を出力する。CPU201は、フラッシュメモリ202、RAM203、センサ58、205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、ソレノイド16C、ヒータ861A、駆動部211〜217、及び、エンコーダ232と電気的に接続する。駆動部211〜217は、それぞれ、モータ221〜227と電気的に接続する。
<包装処理>
図20〜図29を参照し、包装装置1のCPU201によって実行される包装処理(図20参照)、及び、繰り出し処理(図21参照)について説明する。なお、包装装置1の電源が投入される前に、フィルムロール22(図5参照)が装着部材141、142(図4参照)に装着されていることを前提とする。CPU201は、包装装置1に電源が投入された場合、フラッシュメモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、包装処理を開始する。なお、図22から図29は、図2におけるA−A線の矢視方向断面図を示す。
図20に示すように、CPU201は、包装装置1の状態を初期化する(S1)。具体的には次の通りである。CPU201は、駆動部211を制御することによってモータ221を駆動し、押下機構39を上昇させて最上位に配置させる。一対の支持部材34によって支持された押下ローラ30〜33は、最上位に配置される(図22参照)。CPU201は、駆動部212を制御することによってモータ222を駆動し、搬送機構50のベルト511、512(図22参照)を回転させる。CPU201は、センサ205(図19参照)が反射板を検出した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止する。これによって、受け台12の受け面12A(図3参照)から搬送部60が上方に突出した状態とする(図22参照)。包装装置1は、ユーザが受け台12の受け面12Aに台座2をセットできる状態になる。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させて最下位に配置させる。各加熱ユニット861のヒータ861Aは、搬送経路103から下方に離隔する(図22参照)。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(図22参照)。CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、切断部77を左側に移動させる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる。保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔した状態となる。CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は自由に回転することが可能な状態になる。CPU201は、ヒータ861Aに対する通電を停止する。
ユーザは、フィルムロール22からフィルム24を下方に引き出し、繰り出しローラ654A、654Bによってフィルム24を搬送方向の両側から挟む。繰り出しローラ654A、654Bは、接触部分65でフィルム24に接触する。ユーザは、フィルム24を更に下方に引き出し、押下ローラ33の上流側に配置させる。押下ローラ33は、接触部分66でフィルム24に接触する。ユーザは、フィルム24を更に引き出し、搬送経路103(図22参照)の下側、且つ、台座ガイド部材71の保持部71Bの下流側に、フィルム24の先端を配置させる(図22参照)。ユーザは、受け台12上に台座2を載置させる(図22参照)。台座2は搬送部60によって位置決めされる。台座2の第1板状部905の辺901は下流側に配置され、辺902は上流側に配置される。台座2の第1板状部905上に物品3が載置される(図22参照)。
ユーザは、準備ができたことを包装装置1に通知するための入力操作を、操作部206を介して行う。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる。保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下流側に近接する(図22参照)。フィルムロール22から引き出されたフィルム24の先端は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって搬送方向両側から挟まれる。フィルム24と搬送経路103とは、フィルム24の先端部分で交差する。フィルム24は、接触部分65、66(図8、図13参照)、及び、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれた部分との間を、上下方向に延びる。フィルム24に大きな張力は作用していないので、検出機構54の検出子56(図10参照)は、第2延設部562に対する重力に応じて反時計回りに回転する。検出子56は第2位置に位置する(図12参照)。フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分は、第1延設部57(図10参照)によって上流側に押され、仮想面6Aに対して上流側に離隔した位置に配置される(図8参照)。
CPU201は、包装の開始指示が入力されたか判断する(S3)。CPU201は、包装の開始指示が入力されていない場合(S3:NO)、処理をS3に戻す。ユーザが操作部206を介して包装の開始指示を入力した場合、CPU201は、包装の開始指示が入力されたと判断する(S3:YES)。CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を繰り出し位置に移動させ、駆動部217を制御してモータ227を回転させる。繰り出しローラ654Bは、モータ227の回転に応じて回転する。フィルム24は、繰り出しローラ654A、654B(図5参照)によってフィルムロール22から強制的に繰り出される(S5、矢印171、図22参照)。CPU201は、後述するS27の処理によってフィルムロール22からフィルム24を繰り出す処理を終了するまでの間、繰り出しローラ654A、654Bによってフィルム24を継続的に繰り出す。このため、フィルム24は弛む。検出機構54の検出子56は、第2位置に位置する。CPU201は繰り出し処理(図21参照)を開始する(S6)。
図21を参照し、繰り出し処理について説明する。CPU201は、センサ58から出力される信号が第1信号であるか判断する(S71)。CPU201は、第1信号であると判断した場合(S71:YES)、駆動部217を制御し、繰り出しローラ654Bが第1回転速度で回転されるようにモータ227を駆動する(S73)。CPU201は、S73の処理によって繰り出しローラ654Bの第1回転速度での回転が開始されてから、第1所定時間(例えば、500[ms])経過したか判断する(S74)、CPU201は、第1所定時間が経過していないと判断した場合(S74:NO)、処理をS73に戻す。CPU201は、繰り出しローラ654Bを第1回転速度で継続して回転させる(S73)。一方、CPU201は、第1所定時間が経過したと判断した場合(S74:YES)、処理をS71に戻す。
CPU201は、第2信号であると判断した場合(S71:NO)、駆動部217を制御し、繰り出しローラ654Bが第2回転速度で回転されるようにモータ227を駆動する(S75)。ここで、第2回転速度は、第1回転速度よりも小さい。CPU201は、S75の処理によって繰り出しローラ654Bの第2回転速度での回転が開始されてから、第2所定時間(例えば、500[ms])経過したか判断する(S76)、CPU201は、第2所定時間が経過していないと判断した場合(S76:NO)、処理をS75に戻す。CPU201は、繰り出しローラ654Bを第2回転速度で継続して回転させる(S75)。一方、CPU201は、第2所定時間が経過したと判断した場合(S76:YES)、処理をS71に戻す。CPU201は、後述するS26(図20参照)の処理によって繰り出し処理が停止されるまで、上記の処理を繰り返す。なお上記において、第1所定時間及び第2所定時間は、同一であってもよいし異なっていてもよい。
センサ58から第1信号が出力される場合、検出子56は第1位置に位置する(図13、図14参照)。接触部分65、66の間に亘って延びるフィルム24の位置は、仮想面6Aの位置と略一致する。フィルム24は略鉛直方向に張った状態となっている。この場合、CPU201は、第1回転速度で繰り出しローラ654Bを回転させる(S73)。第1回転速度は第2回転速度よりも大きいので、フィルムロール22から繰り出されるフィルム24の量は、第2回転速度で繰り出しローラ654Bが回転する場合よりも多くなる。このため、フィルム24は弛み易くなり、フィルム24の張力は緩和される。
一方、センサ58から第2信号が出力される場合、検出子56は第2位置に位置する(図8、図12参照)。接触部分65、66の間に亘って延びるフィルム24の位置は、仮想面6Aに対して上流側に離隔する。フィルム24は弛んだ状態となっている。この場合、CPU201は、第2回転速度で繰り出しローラ654Bを回転させる(S75)。第2回転速度は第1回転速度よりも小さいので、フィルムロール22から繰り出されるフィルム24の量は、第1回転速度で繰り出しローラ654Bが回転する場合よりも少なくなる。このため、フィルム24の弛みは解消される。
図20に示すように、S6の処理によって繰り出し処理が開始された後、CPU201は駆動部212を制御する。CPU201は、モータ222を正方向に回転させる。ベルト511、512は正方向(図22における矢印181の方向)に回転する。搬送部60は、搬送経路103に沿って台座2を上流側から下流側に搬送する(S7)。台座2の第1板状部905の下流側の端部(辺901)はフィルム24に接触し、その後、保持部材72上を通過する(図23における矢印182)。台座2の第1板状部905の辺901は、フィルム24を下流側に押す。台座2の第1板状部905の辺901は、上流側から移動経路104に近づき、5つの加熱ユニット861の上方を通過する(図23参照)。なお、フィルム24は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって、先端が挟持されている。台座2の第1板状部905の辺901によってフィルム24が下流側に押されることで、フィルム24の先端は台座2の第1板状部905の下面に回り込む。
台座2が下流側に搬送されることによって、台座2の第1板状部905の辺901は、搬送経路103と移動経路104とが交差する交差位置105を上流側から下流側に向けて横切る。台座2は更に下流側に移動する。図24に示すように、フィルムロール22から延びるフィルム24は、接触部分65、66間に亘って延び、押下ローラ33の接触部分66で曲折して下流側に延び、台座2の第1板状部905の辺901及び物品3の下流側に至る。台座2の第1板状部905及び物品3の上側を覆う位置にフィルム24が配置される。押下ローラ30〜32は、台座2及び物品3の上方に延びるフィルム24の上方に配置された状態になる。
図20に示すように、CPU201は、S7の処理によって台座2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台座2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺901が、最上位に配置された状態での5つの加熱ユニット861の上方位置に対して所定距離分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺901が、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも下流側に所定距離分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の下流側への搬送を停止させる(S9)。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S11)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図24に示すように、5つの加熱ユニット861が最上位まで上昇(矢印183)した場合、5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側は、搬送経路103に下方から近接し、搬送経路103よりも僅かに上側に配置された状態になる。台座2の第1板状部905の辺901は、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも所定距離分下流側に移動しており、台座2の第1板状部905の下面には、フィルム24が回り込んでいる。従って、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、5つの加熱ユニット861の上側は、台座2の第1板状部905の下面との間にフィルム24を挟んだ状態になる。
図20に示すように、CPU201は、ヒータ861Aを加熱させる(S13)。ヒータ861Aは、フィルム24の先端部分を加熱し、溶融する。溶融されたフィルム24の先端部分は、台座2に溶着する(S13)。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから所定時間経過後、ヒータ861Aの加熱を停止する。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S15、矢印184(図25参照))。各加熱ユニット861の上側は、搬送経路103から離隔する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の下降を停止させる。
CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる(S17)。図25に示すように、一対の支持部材78が矢印185の方向に回転することによって、保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔する。台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とは、挟んだ状態のフィルム24の先端部分を解放する。
図20に示すように、CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台座2は下流側に搬送される(S19、矢印186(図25参照))。フィルム24の先端部分は、S13の処理によって、台座2に接着した状態となっている。このため、台座2の下流側への移動に応じて、フィルム24の先端部分は、下流側に移動する。なお、切断部77を移動させるためのガイドレール74は、搬送経路103の下側に配置されており、フィルム24の先端部分に下側から接触する。このため、フィルム24の先端部分は、台座2の移動に伴って移動するとき、搬送経路103に沿って下流側に延びた状態となる。
図25に示すように、搬送部60は受け台13上に移動し、台座2の下流側は受け台13上まで搬送される。台座2の第1板状部905の上流側の端部(辺902)が、台座ガイド部材71上を通過する。台座2の第1板状部905の辺902は、交差位置105を上流側から下流側に横切る。
CPU201は、S19の処理によって台座2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台座2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺902が、交差位置105に対して所定距離分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺902が、交差位置105に対して所定距離分下流側に移動したと判定した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の下流側への搬送を停止させる(S21)。
CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を退避前位置から退避後位置まで移動させる(S23)。フィルム移動機構25の移動部材27は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下側から、搬送経路103よりも上側に一旦移動する。移動部材27は、その後、搬送経路103よりも下側に再度移動し、グリップローラ81よりも下流側、且つ、搬送経路103の下側に配置される(矢印187、図25参照)。移動部材27は、搬送経路103の上側から下側に移動する過程で、フィルム24の先端部分を、搬送経路103の下側、且つ、移動経路104よりも下流側に移動させる。
CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位に移動させる(S25)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最上位から最下位に移動する。押下ローラ30,32は、移動の過程で、下方に配置された状態のフィルム24に上側から接触し、フィルム24を下方に押し下げる(矢印188、図26参照)。フィルム24は、台座2の第1板状部905及び物品3の下流側、上側、及び上流側を覆う。なお、押下ローラ33は、仮想面6Aに沿って下方に移動する。このため、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分は、押下ローラ33が移動しても搬送方向に移動しない。
図26に示すように、押下機構39が最下位に配置された状態で、グリップローラ81の歯車は、押下ローラ30の歯車に嵌合する。フィルム24は、グリップローラ81と押下ローラ30との間に挟まれる。押下ローラ31は、搬送経路103に対して下側から接する。
図20に示すように、CPU201は、S6の処理によって開始した繰り出し処理(図21参照)を停止させる(S26)。CPU201は、駆動部217を制御してモータ227の回転を停止される(S27)。繰り出しローラ654Bの回転は停止され、フィルムロール22からのフィルム24の強制的な繰り出しは停止される。CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を巻き取り位置に移動させ、駆動部217を制御してモータ227を回転させる(S28)。なお、S1の初期化処理において、電磁ブレーキ82に対する通電は停止されている。このため、グリップローラ81及び押下ローラ30は回転可能な状態である。このため、モータ227の回転に応じて、フィルム24はフィルムロール22に巻き取られる(矢印172、図27参照)。フィルム24に張力が作用する。フィルム24に作用する張力によって、台座2及び物品3にフィルム24が密着する。
CPU201は、ベルト511、512が逆方向に回転するように、モータ222を逆方向に回転させる(S29)。台座2は、下流側から上流側に移動する(矢印189、図27参照)。台座2の第1板状部905の辺902は、フィルム24に接触して上流側に押す。台座2の第1板状部905の辺902の左右両側の部分は、押下機構39の第1延設部34B(342B)と第2延設部34C(342C)との間の隙間3414、3424(図6等参照)に下流側から進入する。第2延設部34C(342C)は、台座2の第1板状部905を上側から押え、台座2が上方に持ち上がることを抑制する。
台座2の第1板状部905の辺902は、下流側から交差位置105に近づく。台座2の第1板状部905の辺902は、下流側から上流側に向けて交差位置105を横切る。押下機構39の押下ローラ31は、台座2の下面に接触し、第1延設部34B(342B)と第2延設部34C(342C)との間の隙間3414、3424(図6等参照)に沿って台座2を上流側に誘導する。台座2の第1板状部905の辺902は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。更に台座2は上流側に移動する。台座2は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。
CPU201は、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、S29の処理によって台座2の上流側への搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、特定した回転数に基づいて、5つの加熱ユニット861の上方位置に対して台座2が所定距離分上流側に移動したか判断する。CPU201は、台座2が5つの加熱ユニット861の上方位置よりも上流側に所定距離分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の搬送を停止させる(S31)。
CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を開始させる。これによって、グリップローラ81の回転は規制される(S33)。グリップローラ81と押下ローラ30との間に挟まれた状態のフィルム24は、グリップローラ81の歯車と、押下ローラ30の歯車との間に挟まれた部分で移動不可能となる。CPU201は、駆動部217を制御してモータ227の回転を停止させる(S35)。フィルムロール22へのフィルム24の巻き取りは停止される。フィルム24の巻き取りによってフィルム24に作用した張力は維持される。
CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、ガイドレール74(図17参照)に沿って切断部77を左側から右側に移動させる。切断部77が右側に移動することによって、フィルム24は、グリップローラ81の歯車と、押下ローラ30の歯車との間に挟まれた部分よりもフィルムロール22側、且つ、押下ローラ30、32間を延びる部分で、刃部771によって切断される(S37)。切断部77は、フィルム24のうち台座2の第1板状部905及び物品3を覆った部分を、フィルムロール22側から切り離す。
フィルム24の切断後、フィルム24のうちフィルムロール22側から切り離された部分は、フィルム24に作用する張力によって、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けようとする。しかし、グリップローラ81の歯車及び押下ローラ30の歯車が嵌合してフィルム24を間に挟んでいるので、フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けない。一方、フィルムロール22から延びるフィルム24のうち切断された端部は、台座ガイド部材71の下流側に垂れ下がる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる(S39)。図28に示すように、一対の支持部材78は矢印190の方向に揺動する。台座ガイド部材71の保持部71Bに、保持部材72が近接した状態になる。フィルム24のうち切断部77によって切断された端部は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれる。
図20に示すように、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S41)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図28に示すように、5つの加熱ユニット861が最上位まで上昇(矢印191)した状態で、5つの加熱ユニット861の上面は搬送経路103に下方から近接する。5つの加熱ユニット861が最上位に配置されることによって、フィルム24のうちS13の処理による溶着部分に近接する部分(以下、「第1部分」という。)と、S37の処理による切断部分に近接する部分(以下、「第2部分」という。)とが、台座2と5つの加熱ユニット861との間に挟まれる。
図20に示すように、CPU201は、ヒータ861Aを加熱させる(S43)。ヒータ861Aは、フィルム24の第2部分を加熱し、溶融する。溶融されたフィルム24の第2部分は、フィルム24の第1部分に溶着する。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから所定時間経過後、ヒータ861Aの加熱を停止する。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S45、矢印192(図29参照))。各加熱ユニット861の上面は、搬送経路103から離隔する。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の回転を停止させる。
CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は回転可能な状態となる(S47)。CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台座2は、下流側に搬送される(S49、矢印193(図29参照))。包装が完了した台座2及び物品3は、下流側に搬送される。CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位から最上位に移動させる(S51)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最下位から最上位に移動する。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(S53)。CPU201は包装処理を終了させる。
<本実施形態の主たる作用、効果>
以上説明したように、包装装置1は、搬送機構50によって台座2を搬送し、且つ、押下ローラ30によってフィルム24を押し下げることによって、物品3にフィルム24を密着させて包装する。包装装置1は、搬送機構50によって台座2が下流側に搬送される過程(S19)、及び、押下ローラ30によってフィルム24が押し下げられる過程(S25)において、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分の搬送方向の位置に応じて、繰り出しローラ654Bの回転速度を制御する。なお、物品3の大きさが異なる場合、同一条件で台座2を搬送し且つ押下ローラ30を移動させた場合でも、フィルム24の張力は変化する。ここで、フィルム24の張力が変化することに応じて、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分の弛み量が変化するので、仮想面6Aに対するフィルム24の搬送方向の位置も変化する。従って、包装装置1は、仮想面6Aに対するフィルム24の搬送方向の位置に応じて繰り出しローラ654Bの回転速度を制御することによって、物品3の大きさが異なる場合でも、物品3がフィルム24によって包装される過程でのフィルム24の張力が適正量となるように、フィルム24の繰り出し量を調整できる。このため、包装装置1は、フィルム24の張力が適正量よりも大きいことに応じて物品3が移動したり、フィルム24の張力が適正量よりも小さいことに応じてフィルム24が絡まったりすることを抑制できる。従って、包装装置1は、大きさが異なる物品3をフィルム24によって適切に包装できる。
押下ローラ33は、繰り出しローラ654Bの下側に配置する。又、押下ローラ33は、押下ローラ30が移動経路104に沿って最上位から最下位まで下側に移動することに応じて、仮想面6Aに沿って下側に移動する。このため、押下ローラ30、33が移動しても、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分は、仮想面6Aに対して搬送方向に移動しない。従って、検出機構54は、押下ローラ30、33が移動する過程で、フィルム24の弛み量の変化に基づく搬送方向の位置の変化を、検出子56によって適切に検出できる。従って、包装装置1は、押下ローラ30、33が移動する過程で、繰り出しローラ654Bによって適切な繰出し量のフィルム24を繰り出すことができる。
フィルム24のうち、接触部分65、66間に亘って延びる部分の搬送方向の位置が、仮想面6Aと略一致する場合、フィルム24は張った状態となっている。このため、フィルム24の張力を緩和させる必要性が高い。これに対し、包装装置1は、検出子56が第1位置に位置する場合、繰り出しローラ654Bの回転速度を、第2回転速度よりも大きい第1回転速度で回転させる。このため、包装装置1は、フィルム24が張った状態となった場合にフィルム24をフィルムロール22からより多く繰り出すことができるので、フィルム24の張力を適正量に維持できる。又、包装装置1は、検出子56が第2位置に位置する場合、繰り出しローラ654Bの回転速度を、第1回転速度よりも遅い第2回転速度で回転させる。このため、包装装置1は、フィルム24の弛み量を抑制することができるので、弛んだフィルム24が物品3の包装を妨げることを防止できる。
なお、検出子56の第1延設部57は、第2位置に位置するときに仮想面6Aと交差する。このため、検出子56は、フィルム24が弛んだ状態から張った状態に変化したときに、第1延設部57をフィルム24に適切に接触させることができる。
検出子56は、フィルム24のうち接触部分65,66間に亘って延びる部分が搬送方向に移動することに応じて、中心線C1を中心として第1位置と前記第2位置との間で回転可能である。なお、中心線C1は仮想面6Aと平行な方向(左右方向)に延びる。又、センサ58は、検出子56の第2延設部562の位置を、接触子581によって検出することによって、検出子56が第1位置にあるか又は第2位置にあるかを検出可能である。従って、検出機構54は、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分が弛んでいるか否かを、簡易な構成で適切に検出できる。
検出子56は、中心線C1に沿って延びる軸部561、軸部561から仮想面6A側に向けて延び、フィルム24に接触可能な第1延設部57、及び、軸部561から仮想面6A側と反対側に延びる第2延設部562を有する。センサ58は、第2延設部562の位置を検出する。この場合、検出機構54は、第1延設部57によってフィルム24の状態が検出される左右方向の位置と、センサ58によって第2延設部562の位置が検出される左右方向の位置とを、相違させることができる。従って、架設板117Aのうちセンサ58を固定することが可能な場所に制約がある場合でも、検出機構54は、フィルム24の左右方向の所望する位置に第1延設部57を配置させて、仮想面6Aに対するフィルム24の搬送方向の位置を検出できる。
検出子56の第1延設部571は、軸部561から延びる第1部571A、及び、第1部571Aのうち軸部561側と反対側から、第1部571Aの延びる方向と異なる方向に延びる第2部572Bを有する。第1部571Aの延びる方向は、鉛直方向の下側に対して搬送方向の上流側に傾斜する。第2部572Bの延びる方向は、鉛直方向の下側に対して前記搬送方向の下流側に傾斜する。第1延設部572の第1部572A及び第2部572Bについても同様である。この場合、フィルムロール22からフィルム24が繰り出されるときに、第1延設部57がフィルム24に引っ掛かることを抑制できる。同時に、フィルムロール22にフィルム24が巻き取られるときに、第1延設部57がフィルム24に引っ掛かることを抑制できる。従って、検出機構54は、第1延設部57がフィルム24の移動を妨げることを抑制できる。
検出子56に対してフィルム24が接触していない場合、検出子56に外力が作用しない。この場合、検出子56は、第2延設部562に対する重力に応じて回転し、第2位置に位置する。又、検出子56に対してフィルム24が接触している場合でも、第2延設部562に対する重力に応じて検出子56に作用する回転力の方が、フィルム24から検出子56に作用する力よりも大きい場合、検出子56は第2位置に位置する。一方、検出子56に対してフィルム24が接触し、且つ、第2延設部562に対する重力に応じて検出子56に作用する回転力よりも大きい力が、フィルム24から検出子56に対して作用した場合、検出子56は第2位置から第1位置まで回転する。このため、検出機構54は、フィルム24が弛んだ状態から張った状態に変化したときに検出子56が回転することを、センサ58によって検出できる。又、検出子56を第2状態で保持するための付勢部材等を必要としない。このため、検出機構54の構成を簡素化できる。
検出子56の中心線C1は、仮想面6Aに対して搬送方向の下流側に配置される。ここで、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分が、上流側に向けて凸状に湾曲する場合がある。この理由として、フィルム24がフィルムロール22に巻かれることによってフィルム24に巻き癖がつくことが挙げられる。例えば、仮想面6Aに対して中心線C1が上流側に配置された場合、検出子56はフィルム24に接触し易くなるので、検出子56がフィルム24を仮想面6A側に移動させてしまってフィルム24の張った状態を適切に検出できない可能性がある。これに対し、検出機構54の場合、中心線C1は仮想面6Aに対して下流側に配置される。この場合、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分が上流側に向けて凸状に湾曲している場合に、検出子56はフィルム24を上流側に移動させることが抑制される。このため、検出機構54は、フィルム24が張った状態を適切に検出できる。
包装装置1のCPU201は、S19の処理による台座2の下流側への搬送、及び、S25の処理による押下ローラ30の移動によって、物品3をフィルム24で覆う。CPU201は、上記の過程で、フィルムロール22からフィルム24を繰り出す(S5)。又、CPU201は、繰り出し処理を実行することによって、検出機構54によって検出されたフィルム24の仮想面6Aに対する搬送方向の位置に応じて、繰り出しローラ654Bの回転速度を制御する。従って、CPU201は、上記の過程でフィルム24の張力が適正量となるように、フィルム24の繰り出し量を制御できる。
<第1変形例>
図30を参照し、第1変形例における繰り出し処理について説明する。上記実施形態における繰り出し処理(図21参照)と異なる点は、繰り出しローラ654Bの回転速度の代わりに、繰り出しローラ654Bの回転数を制御する点である。
CPU201は、包装処理(図20参照)のS6(図20参照)を実行する場合、図30に示す繰り出し処理を開始する。CPU201は、センサ58から第1信号が出力されているか判断する(S81)。CPU201は、センサ58から第1信号が出力されていると判断した場合(S81:YES)、繰り出しローラ654Bを第1回転数分回転させる(S83)。CPU201は、S83の処理によって繰り出しローラ654Bを第1回転数分回転させてから、第3所定時間経過したか判断する(S84)、CPU201は、第3所定時間が経過していないと判断した場合(S84:NO)、処理をS84に戻す。一方、CPU201は、第3所定時間が経過したと判断した場合(S84:YES)、処理をS81に戻す。
一方、CPU201は、センサ58から第2信号が出力されていると判断した場合(S81:NO)、繰り出しローラ654Bを第2回転数分で回転させる(S85)。なお、第2回転数は第1回転数よりも小さい。CPU201は、S85の処理によって繰り出しローラ654Bを第2回転数分回転させてから、第4所定時間経過したか判断する(S86)、CPU201は、第4所定時間が経過していないと判断した場合(S86:NO)、処理をS86に戻す。一方、CPU201は、第4所定時間が経過したと判断した場合(S86:YES)、処理をS81に戻す。
なお上記において、第3所定時間及び第4所定時間は、同一であってもよいし異なっていてもよい。第3所定時間及び第4所定時間の少なくとも一方は、0[s]であってもよいし、0[s]よりも大きい値でもよい。なお、第3所定時間が0sよりも大きい値の場合、CPU201は、繰り出しローラ654Bを第1回転数分回転させた後、回転を停止させた状態で第3所定時間分待機することになる。同様に、第4所定時間が0sよりも大きい値の場合、CPU201は、繰り出しローラ654Bを第2回転数分回転させた後、回転を停止させた状態で第4所定時間分待機することになる。
センサ58から第1信号が出力される場合、検出子56は第1位置に位置する(図13、図14参照)。接触部分65、66の間に亘って延びるフィルム24の位置は、仮想面6Aの位置と略一致する。フィルム24は略鉛直方向に張った状態となっている。この場合、CPU201は、繰り出しローラ654Bを第1回転数分回転させる。第1回転数は第2回転数よりも大きいので、フィルムロール22から繰り出されるフィルム24の量は、繰り出しローラ654Bが第2回転数分回転する場合よりも多くなる。このため、フィルム24は弛み、フィルム24の張力は緩和される。
一方、センサ58から第2信号が出力される場合、検出子56は第2位置に位置する(図8、図12参照)。接触部分65、66の間に亘って延びるフィルム24の位置は、仮想面6Aに対して上流側に離隔する。フィルム24は弛んだ状態となっている。この場合、CPU201は、繰り出しローラ654Bを第2回転数分回転させる。第2回転数は第1回転数よりも小さいので、フィルムロール22から繰り出されるフィルム24の量は、繰り出しローラ654Bが第1回転数分回転する場合よりも少なくなる。このため、フィルム24の弛みは解消される。
以上のように、第1変形例において、CPU201は、フィルム24の張力を適正量に維持できると同時に、フィルム24の弛みすぎを抑制し、弛んだフィルム24が物品3の包装を妨げることを防止できる。又、CPU201は、繰り出しローラ65Bの回転速度を一定速度に維持できるので、繰り出しローラ65Bを駆動するモータ227の制御を容易に実行できる。
<第2変形例>
図31を参照し、第2変形例における搬送処理について説明する。上記実施形態における繰り出し処理(図21、図31参照)と異なる点は、繰り出しローラ654Bの回転制御の代わりに、台座2の搬送速度を制御する点である。
CPU201は、包装処理(図20参照)のS6(図20参照)を実行する場合、図31に示す搬送処理を開始する。CPU201は、センサ58から第1信号が出力されていると判断した場合(S91:YES)、S7、S19(図20参照)によって台座2を下流側に搬送するときの搬送速度を、第1搬送速度に設定する(S93)。CPU201は、S93の処理によって台座2の搬送速度を第1搬送速度に設定してから、第5所定時間経過したか判断する(S94)、CPU201は、第1搬送速度に設定してから第5所定時間が経過していないと判断した場合(S94:NO)、処理をS93に戻す。CPU201は、台座2の第1搬送速度での搬送を継続させる(S93)。一方、CPU201は、第1搬送速度に設定してから第5所定時間が経過したと判断した場合(S94:YES)、処理をS91に戻す。
一方、CPU201は、センサ58から第2信号が出力されていると判断した場合(S91:NO)、S7、S19(図20参照)によって台座2を下流側に搬送するときの搬送速度を、第2搬送速度に設定する(S95)。なお、第2搬送速度は第1搬送速度よりも速い。CPU201は、S95の処理によって台座2の搬送速度を第2搬送速度に設定してから、第6所定時間経過したか判断する(S96)、CPU201は、第2搬送速度に設定してから第6所定時間が経過していないと判断した場合(S96:NO)、処理をS95に戻す。CPU201は、台座2の第2搬送速度での搬送を継続させる(S95)。一方、CPU201は、第2搬送速度に設定してから第6所定時間が経過したと判断した場合(S96:YES)、処理をS91に戻す。なお上記において、第5所定時間及び第6所定時間は、同一であってもよいし異なっていてもよい。
センサ58から第1信号が出力される場合、フィルム24は略鉛直方向に張った状態となっている。この場合、CPU201は、台座2を第1搬送速度で下流側に搬送する。第1搬送速度は第2搬送速度よりも遅いので、物品3の周囲を覆うために必要となるフィルム24の単位時間当たりの量は、第2搬送速度で台座2が搬送されるときに必要となるフィルム24の単位時間当たりの量より少なくなる。このため、フィルムロール22から所定量ずつ繰り出されているフィルム24のうち物品3の包装に必要な単位時間当たりの量は少なくなるので、フィルム24は弛み易く、フィルム24の張力は緩和され易くなる。
一方、センサ58から第2信号が出力される場合、フィルム24は弛んだ状態となっている。この場合、CPU201は、台座2を第2搬送速度で下流側に搬送する。第2搬送速度は第1搬送速度よりも速いので、物品3の周囲を覆うために必要となるフィルム24の単位時間当たりの量は、第1搬送速度で台座2が搬送されるときに必要となるフィルム24の単位時間当たりの量よりも多くなる。フィルムロール22から所定量ずつ繰り出されているフィルム24のうち物品3の包装に必要な単位時間当たりの量は多くなるので、フィルム24の弛みは解消される。
以上のように、第2変形例において、CPU201は、フィルム24の張力を適正量に維持できると同時に、フィルム24の弛みすぎを抑制し、弛んだフィルム24が物品3の包装を妨げることを防止できる。又、CPU201は、繰り出しローラ65Bの回転速度を一定速度に維持できるので、繰り出しローラ65Bを駆動するモータ227の制御を容易に実行できる。又、CPU201は、センサ58から第1信号が出力されたときに、搬送速度を相対的に遅くできるので、台座2の搬送に応じて物品3がフィルム24に押されて移動することを適切に抑制できる。
<第3変形例>
図32から図36を参照し、第3変形例について説明する。第3変形例が上記実施形態と異なる点は、検出機構54の代わりに検出機構44が包装装置1に設けられる点である。その他の構成は、上記実施形態と同一である。
図32に示すように、検出機構44は、架設板117Aの上流側の端部且つ左右方向の中央に設けられる。図33に示すように、検出機構44は、鉛直方向において繰り出しローラ654A、654Bよりも下方、且つ、最上位に配置された押下機構39の押下ローラ33よりも上方に配置される。図34に示すように、検出機構44は、検出機構54(図9等参照)における支持部55の代わりに、支持部45を有する。又、検出機構44は、支持ローラ40を新たに有する。検出機構44における検出子56、及び、センサ58は、検出機構54と同一である。従って、これらについては、検出機構54と同一符号が付されている。以下、検出機構44の構成の説明のうち、検出機構54と同一の構成の説明は、省略又は簡略化する。
支持部45は、検出子56、センサ58、及び、支持ローラ40を架設板117Aに支持する。支持部45は、第1板状部451、第2板状部452、第3板状部453、454、及び、円柱部455、456を有する。第1板状部451は板状である。第1板状部451の各面は上下方向を向く。第1板状部451は、第1部451A及び一対の第2部451Bを有する。第1部451Aは略長方形状である。第1部451Aは、架設板117A(図32参照)の上側面に非図示のねじによって固定される。右側の第2部451Bは、第1部451Aから上流側斜め右方向に向けて延びる。左側の第2部451Bは、第1部451Aから上流側斜め左方向に向けて延びる。第2板状部452は、第1板状部451の第1部451Aの上流側の端部且つ左右方向中央から、上側に延びる。第2板状部452は板状である。第2板状部452の各面は、搬送方向を向く。
第3板状部453、454は板状である。第3板状部453、454の各面は、左右方向を向く。第3板状部453は、第1部453A及び第2部453Bを有する。第1部453Aは、第1板状部451の右側の第2部451Bに接続し、上流側に向けて延びる。第2部453Bは、第1部453Aの下端部且つ上流側の部分から、下方に向けて延びる。第3板状部454の形状は、第3板状部453と左右対称である。図35に示すように、第3板状部454は、第1部454A及び第2部454Bを有する。第1部454Aは、第1板状部451の左側の第2部451Bに接続し、上流側に向けて延びる。第1部454Aは、第3板状部453の第1部453Aに対応する。第2部454Bは、第3板状部453の第2部453Bに対応する。第3板状部453の第1部453Aの上流側の部分及び第2部453B、並びに、第3板状部454の第1部454Aの上流側の部分及び第2部454Bは、架設板117Aの上流側の端部よりも上流側に突出する(図33参照)。第2部453B、454Bのそれぞれの下端部分は、架設板117Aよりも下側に突出する(図33参照)。
図34、図35に示すように、第3板状部453の第1部453A、及び、第3板状部454の第1部454Aのそれぞれの上流側の端部の間に、円柱部455が架設される。円柱部455は、検出子56の軸部561の孔に挿通される。円柱部455及び軸部561は、左右方向に延びる。以下、円柱部455及び軸部561の中心線を、上記実施形態の場合と同様、「中心線C1」という。中心線C1は左右方向に延びる。軸部561は、円柱部455に対して、中心線C1を中心として回転可能である。第3板状部453の第1部453Aのうち、円柱部455の右端が接続する部分よりも下流側の部分に、左右方向に貫通する孔453Aが形成される。第3板状部454の第1部454Aのうち、円柱部455の左端が接続する部分よりも下流側の部分に、左右方向に貫通する孔454Aが形成される。孔453A、454Aは、上下方向に長い長穴である。検出子56の第3延設部563に設けられた突出部563Aは、孔453Aに左側から挿通する。検出子56の第3延設部564に設けられた突出部564Aは、孔454Aに右側から挿通する。軸部561の回転可能な範囲は、孔453A、454Aによって制限される。
第3板状部453の第2部453B、及び、第3板状部454の第2部454Bのそれぞれの下端部の間に、円柱部456が架設される。円柱部456は、円筒状の支持ローラ40を回転可能に支持する。以下、円柱部456及び支持ローラ40の中心線を、「中心線C2」という。中心線C2は左右方向に延びる。中心線C1、C2間の上下方向の距離は一定となる。このため、軸部561と支持ローラ40との間の上下方向の距離は、常に一定距離となる。
図32に示すように、繰り出しローラ654A、654Bは、側板部111、112に対して固定的な位置に配置される。又、検出機構44は、側板部111、112間に架設された架設板117Aに固定される。このため、繰り出しローラ654A、654Bと検出機構44との間の上下方向の間隔は、一定間隔で維持される。従って、繰り出しローラ654A、654Bと支持ローラ40との間の上下方向の距離は、常に一定距離となる。
図33に示すように、支持ローラ40の上流側の端部は、接触部分66、67を通る仮想平面6A(図8、図13参照)に対して上流側に僅かに突出する。フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、繰り出しローラ654A、654Bの間の接触部分65を通過し、支持ローラ40の上流側の部分まで延び、更に、支持ローラ40の上流側の部分から押下ローラ33の接触部分66まで延びる。フィルム24は、支持ローラ40の周壁の上流側の部分に接触する。以下、押下ローラ33とフィルム24とが接触する部分を、「接触部分67」という。第2変形例では、接触部分65、67を通る平面を、「仮想面6B」という。仮想面6Bは、接触部分65、66を通る仮想面6A(図8、図13参照)に対して僅かに傾斜する。又、仮想面6Bと直交する方向を、上記実施形態の場合と同様、「直交方向」という。なお、仮想面6Aに対する仮想面6Bの傾斜の程度は僅かである。このため、仮想面6Bの直交方向は、搬送方向と略一致する。押下ローラ33は、仮想面6Bに対して、検出子56の軸部561が位置する側と同一側(上流側)に位置する。
検出子56に対してフィルム24が接触しておらず、フィルム24から検出子56に対して外力が作用していない場合を例に挙げる。この場合、図33に示すように、検出子56は、第2延設部562に作用する重力によって、中心線C1を中心として反時計回り方向に第2位置まで回転する。検出子56が第2位置に位置する場合、第1延設部572は仮想面6Bと交差する。第1延設部572の接続領域572C(図35参照)は、仮想面6Bに対して上流側に配置される。フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分は、接続領域572Cよりも上流側に配置される。このため、フィルム24のうち接触部分65、66、67間に亘って延びる部分は、検出子56が第2位置に位置した状態で、仮想面6Bに対して上流側に離隔する。
一方、フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分が下流側に移動して検出子56に接触し、且つ、第2延設部562に対する重力に応じて検出子56に作用する回転力よりも大きい力が、フィルム24から検出子56に対して作用した場合を例に挙げる。この場合、検出子56は、第2位置から第1位置まで時計回りに回転する。フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分は、仮想面6Bと略一致するまで下流側に移動する。図36に示すように、第1延設部572の接続領域572C(図35参照)は、仮想面6Bに下流側から接する。
図33に示すように、検出子56が第2位置に位置した状態で、フィルム24のうち接触部分65,67間に亘って延びる部分は弛んでいる。このとき、フィルム24のうち接触部分65,67間に亘って延びる部分の直交方向の位置は、仮想面6Bに対して上流側に離隔する。一方、図36に示すように、検出子56が第1位置に位置した状態で、フィルム24のうち接触部分65,67間に亘って延びる部分は張っている。このとき、フィルム24のうち接触部分65,67間に亘って延びる部分の直交方向の位置は、仮想面6Bと略一致する。フィルム24に作用する張力は、検出子56が第1位置に位置したときの方が、第2位置に位置したときよりも大きくなる。
これに対し、センサ58は、検出子56が第1位置に位置するときに第1信号を出力し、検出子56が第2位置に位置するときに第2信号を出力する。このため、CPU201は、センサ58から出力される信号に基づいて、フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分の、仮想面6Bに対する直交方向の位置を、センサ58から出力される信号に基づいて特定できる。従って、CPU201は、センサ58から出力される信号に基づいて、フィルムが弛んだ状態か張った状態かを特定できる。
なお、第3変形例における包装装置1、即ち、検出機構44を備えた包装装置1のCPU201が実行する各種処理については、上記実施形態と同一である。従って説明を省略する。
以上説明したように第3変形例において、包装装置1は検出機構44を備える。検出機構44は、検出子56の下側に支持ローラ40を有する。支持ローラ40は、繰り出しローラ654A、654Bよりも下方、且つ、押下ローラ33よりも上方に配置される。検出子56は、繰り出しローラ654A、654Bの接触部分65と、支持ローラ40の接触部分67との間に延びるフィルム24の、仮想面6Bに対する直交方向の位置を特定する。押下ローラ30〜33が上下方向に移動する場合でも、検出子56に対する支持ローラ40の位置は変化しない。このため、フィルム24のうち繰り出しローラ654A、654Bと支持ローラ40との間の部分は、押下ローラ30〜33が移動する場合でも、直交方向に移動し難い。従って、検出機構44は、押下ローラ30〜33が移動する過程で、フィルム24の弛み量の変化に基づく位置の変化を、検出子56によって適切に検出できる。
検出機構44において、検出子56及び支持ローラ40は、何れも支持部材45によって支持される。このように、共通する部材(支持部材45)によって検出子56及び支持ローラ40が支持されるので、検出子56及び支持ローラ40の位置関係は安定化する。従って、包装装置1は、仮想面6Bに対する直交方向へのフィルム24の移動を、検出子56の回転に基づいて適切に検出できる。
繰り出しローラ654A、654B、及び、検出機構44は、何れも、側板部111、112に対して固定的な位置に配置される。このため、繰り出しローラ654A、654Bと支持ローラ40との間の上下方向の間隔は、一定間隔で維持される。この場合、フィルム24のうち繰り出しローラ654A、654Bと支持ローラ40との間に亘って延びる部分の状態は、押下ローラ30〜33が移動中であっても安定化する。従って、包装装置1は、この部分でフィルム24の直交方向の移動を検出することによって、フィルム24の状態を適切に検出できる。
押下ローラ33は、仮想面6Bに対して上流側に配置される。つまり、支持ローラ40は、繰り出しローラ654A、654Bの接触部分65と押下ローラ33の接触部分66とを通る仮想面6Aに対して、上流側に突出する。これによって、包装装置1は、フィルム24のうち接触部分65、66間に亘って延びる部分に支持ローラ40を適切に接触させて安定化させることができる。
フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分が、上流側に向けて凸状に湾曲する場合がある。この理由として、フィルム24がフィルムロール22に巻かれることによってフィルム24に巻き癖がつくことが挙げられる。例えば、支持ローラ40及び検出子56の軸部561が仮想面6Bに対して上流側に配置された場合、支持ローラ40及び検出子56はフィルム24に接触し易くなるので、支持ローラ40及び検出子56がフィルム24を仮想面6B側に移動させてしまってフィルム24の張った状態を適切に検出できない可能性がある。これに対し、検出機構44の場合、支持ローラ40及び検出子56の軸部561は、何れも、仮想面6Bに対して下流側に配置される。この場合、フィルム24のうち接触部分65、67間に亘って延びる部分が上流側に向けて凸状に湾曲している場合に、検出子56がフィルム24を上流側に移動させることは抑制される。このため、検出機構44は、フィルム24が張った状態を検出子56によって適切に検出できる。
<その他の変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記において、検出機構54のセンサ58は、検出子56の第2延設部562の位置を接触子581によって検出した。センサ58は、別の方法で第2延設部562を検出してもよい。例えば、センサ58は、突出部58A、58Bのそれぞれの対向する面の一方に発光部を備え、他方に受光部を備えていてもよい。センサ58は、発光部が発光したときの光を受光部で受光できるか否かによって、第2延設部562を検出してもよい。センサ58は、中心線C1に対して上流側に設けられ、第1延設部57を検出してもよい。この場合、第2延設部562は設けられなくてもよい。
検出子56は、軸部561の左右両端に第1延設部57を有していた。第1延設部57の形状、数、及び、軸部561に対して第1延設部57が設けられる場所は、上記実施形態に限定されない。例えば、検出子56は1つの第1延設部57を有していてもよい。1つの第1延設部57は、軸部561の左右中央に設けられていてもよい。又、例えば検出子56は、軸部561の左右方向の長さと略同一長さを有する第1延設部57を有していてもよい。この場合、第1延設部57は、軸部561の左右方向全域に亘る部分から、仮想面6A側に突出することになる。
第1延設部571は、第1部571A、及び、第2部571Bを有していた。第1部571Aと第2部571Bとの接合部分は曲折していた。これに対し、第1延設部57は、直線状に延びる形状を有していてもよい。この場合、第1延設部57の先端の角を湾曲させることによって、フィルムロール22からフィルム24が繰り出される場合、及び、フィルムロール22にフィルム24が巻き取られる場合に、フィルム24が第1延設部57に引っ掛かることを抑制できる。
検出子56は、ばねの付勢力によって第2位置で維持されてもよい。検出機構54は、仮想面6Aの上流側に配置されてもよい。例えば検出子56は、搬送方向に沿って移動可能な部材によって構成されてもよい。この場合、検出子56は、ばね等の付勢部材によって仮想面6Aに向けて付勢されていてもよい。検出子56は、フィルム24が搬送方向に移動することに応じて、搬送方向に移動してもよい。センサ58は、検出子56の搬送方向の移動を検出してもよい。
上記において、接触部分65,66を通る仮想面6Aは、搬送方向と直交し、左右方向と平行であった。仮想面6Aは、搬送方向と交差する方向に対して直交していてもよい。この場合、押下ローラ33は、押下ローラ30が移動経路104に沿って移動することに応じ、鉛直下方向に対して傾斜する方向に移動してもよい。押下ローラ33は、支持部材34によって支持されていなくてもよい。包装装置1は、仮想面6Aに沿って押下ローラ33を移動させる機構を、押下機構39とは別に有していてもよい。
CPU201は、S13の処理によってフィルム24を台座2に溶着する前に、繰り出しローラ654Bを回転させてフィルムロール22からのフィルム24の繰り出しを開始した。CPU201は、繰り出し処理によって繰り出しローラ654Bの回転速度を制御した。これに対し、CPU201は、S13の処理によってフィルム24を台座2に溶着した後、S19の処理によって台座2の下流側への搬送を開始した場合、繰り出しローラ654Bを回転させてフィルムロール22からのフィルム24の繰り出しを開始してもよい。
第3変形例において、検出子56と支持ローラ40とは、別の支持部材によって支持されていてもよい。支持ローラ40は、押下ローラ30〜33の移動に応じて移動してもよい。このとき、検出子56と支持ローラ40との間の上下方向の距離、及び、繰り出しローラ654A、654Bと支持ローラ40との間の上下方向の距離が変化してもよい。支持ローラ40は、仮想面6Aに下流側から接する位置に設けられていてもよい。支持ローラ40の中心線C2は、仮想面6Bに対して上流側に配置されてもよい。つまり、仮想面6Bに対して検出子56の軸部561が配置される側と、仮想面6Bに対して支持ローラ40が配置される側とが異なっていてもよい。
<その他>
装着部材141、142は本発明の「装着部」の一例である。押下ローラ33は本発明の「第1押下ローラ」の一例である。押下ローラ30は本発明の「第2押下ローラ」の一例である。支持部材34は本発明の「移動部材」の一例である。搬送方向は本発明の「直交方向」の一例である。左右方向は本発明の「交差方向」の一例である。押下機構39は本発明の「押下部材」の一例である。S71、S73、S75の処理を実行するCPU201は本発明の「回転制御手段」「速度制御手段」の一例である。中心線C1は本発明の「回転軸」の一例である。S13の処理を行うCPU201は本発明の「第1接着手段」の一例である。S19の処理を行うCPU201は本発明の「第1移動手段」の一例である。S25の処理を行うCPU201は本発明の「第2移動手段」の一例である。S29の処理を行うCPU201は本発明の「第3移動手段」の一例である。S5の処理を行うCPU201は本発明の「繰り出し手段」の一例である。S43の処理を行うCPU201は本発明の「第2接着手段」の一例である。