JP2017065328A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異常が生じた電子制御装置からの情報送信により他の電子制御装置が受ける影響を低減可能な車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の車両の制御装置にあっては、第1の電子制御装置は、イグニッションスイッチ及びリレーを介さずに電源と接続し、演算回路から内部電源をオフする信号を受信すると、内部電源をオフするセルフシャット機能を有し、第2の電子制御装置は、イグニッションスイッチがオンすると、第1の電子制御装置に信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知し、第1の電子制御装置は、第2の電子制御装置から信号送信を停止する試験の開始を受信すると、セルフシャット機能の作動を禁止し、第2の電子制御装置は、信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知後、リレーを遮断する遮断信号を出力し、信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験することとした。
【選択図】 図6

Description

本発明は、車両の制御装置であって、電子制御装置の監視技術に関する。
電子制御装置が正常に作動しているか否かを監視する技術として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この公報では、複数の電子制御装置が相互に監視を行うことでマイコンの異常を検出している。
特開2013−238259号公報
近年の車両は、複数のアクチュエータを制御する複数の電子制御装置を搭載している。これらは相互に情報をやり取りし、互いの制御状態を把握しながら車両全体としての制御を可能としている。各電子制御装置は個別に演算処理を行うため、各電子制御装置が認識可能な共通の情報を共有する必要がある。そこで、信号の送受信を行う通信線(例えばCAN通信線)を設置し、各電子制御装置の情報を所定のルールに従って出力することで、各電子制御装置による情報の共有を行う。このとき、特許文献1に記載のように、電子制御装置の異常を検知したとしても、通信線への信号の出力を停止できないと、他の電子制御装置が誤った信号を受信してしまうおそれがあった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、異常が生じた電子制御装置からの情報送信により他の電子制御装置が受ける影響を低減可能な車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両の制御装置にあっては、演算回路と信号送受信回路と電源回路とを備えた第1の電子制御装置と、
前記第1の電子制御装置に電力を供給する電源と、
前記演算回路と前記電源との間に設けられたイグニッションスイッチと、
前記イグニッションスイッチと前記演算回路の間に設けられると共に、前記信号送受信回路と接続されたリレーと、
前記リレーを介さずに前記電源と接続され、前記リレーに信号を送信する配線が接続された第2の電子制御装置と、
を備えた車両の制御装置であって、
前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路から出力された信号が正常か異常かを判定すると共に、異常であると判定した場合、前記リレーを遮断する遮断信号を出力し、前記第1の電子制御装置は、前記リレーが遮断されたことを検知したときは前記信号送受信回路からの信号の出力を停止し、
前記電源回路は、前記イグニッションスイッチ及び前記リレーを介さずに前記電源と接続し、前記演算回路から内部電源をオフする信号を受信すると、前記内部電源をオフするセルフシャット機能を有し、
前記第2の電子制御装置は、前記イグニッションスイッチがオンすると、前記第1の電子制御装置に前記信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知し、
前記第1の電子制御装置は、前記第2の電子制御装置から前記信号送信を停止する試験の開始を受信すると、前記セルフシャット機能の作動を禁止し、
前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知後、前記リレーを遮断する遮断信号を出力し、前記信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験することとした。
すなわち、セルフシャット機能を備えている場合、イグニッションがオンされた後の第2の電子制御装置から信号送信を停止する際にリレーが遮断しても、セルフシャット機能が禁止されているため、第1の電子制御装置が停止することがなく、停止後の再起動にかかる時間を省略することができ、第1の電子制御装置を起動するまでの時間を短縮できる。
実施例1のFR型の前進7速後退1速を達成する自動変速機の構成を表すスケルトン図である。 実施例1のコントロールバルブユニットの油圧回路を表す回路図である。 実施例1の自動変速機での前進7速後退1速の締結作動表を示す図である。 実施例1の各変速段におけるソレノイドバルブSOL1〜SOL7の作動表を表す図である。 実施例1の自動変速機コントローラと電動オイルポンプのモータコントローラの接続関係を示すシステムブロック図である。 実施例1の異常時CAN通信停止チェック処理を表すフローチャートである。 実施例1の異常検出時におけるCAN通信停止制御処理を表すフローチャートである。
図1は実施例1のFR型の前進7速後退1速を達成する自動変速機の構成を表すスケルトン図及び自動変速機の制御構成を表す全体システム図である。実施例1の自動変速機は、エンジンEgに対し、ロックアップクラッチLUCが装着されたトルクコンバータTCを介して接続されている。エンジンEgから出力された回転は、トルクコンバータTCのポンプインペラ及びオイルポンプOPを回転駆動する。このポンプインペラの回転により攪拌されたオイルはステータを介してタービンランナに伝達され、入力軸Inputを駆動する。
また、エンジンEgの駆動状態を制御するエンジンコントローラ(以下、ECU)10と、自動変速機の変速状態等を制御する自動変速機コントローラ(以下、ATCU)20と、ATCU20の出力信号に基づいて各締結要素の油圧制御を実行するコントロールバルブユニットCVUと、図外の電動オイルポンプを駆動するためのポンプ用モータを制御するモータコントローラ(以下、MCU)30と、が設けられている。尚、ECU10とATCU20とMCU30とは、CAN通信線等を介して接続され、相互にセンサ情報や制御情報を通信により共有している。
ECU10には、運転者のアクセルペダル操作量を検出するAPOセンサ1と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ2が接続されている。ECU10は、エンジン回転数やアクセルペダル操作量に基づいて燃料噴射量やスロットル開度を制御し、エンジン出力回転数及びエンジントルクを制御する。
ATCU20には、後述する第1キャリヤPC1の回転数を検出する第1タービン回転数センサ3と、第1リングギヤR1の回転数を検出する第2タービン回転数センサ4と、出力軸Outputの回転数を検出する出力軸回転数センサ5と、運転者のシフトレバー操作状態を検出するインヒビタスイッチ6が接続されており、シフトレバーはP,R,N,Dの他にエンジンブレーキが作用するエンジンブレーキレンジ位置とエンジンブレーキが作用しない通常前進走行レンジ位置とを備える。
ATCU20内では、入力軸Inputの回転数を演算する回転数算出部と共に、正常時には車速Vspとアクセルペダル開度APOに基づいて、後述する前進7速段の変速マップから最適な指令変速段を選択し、コントロールバルブユニットCVUに指令変速段を達成する制御指令を出力する変速制御部が設けられている。
MCU30には、イグニッションスイッチの作動に伴いポンプ用モータの作動状態を制御するモータ制御部30a(図5参照)が設けられている。このモータ制御部30aは、他のコントローラ等からアイドルストップ等のエンジン停止信号を受信すると、ポンプ用モータを駆動し、電動オイルポンプからライン圧を供給する。アイドルストップ制御を行うと、エンジン停止に伴いオイルポンプOPの作動も停止するため、変速段を達成するための締結圧が得られなくなるからである。
(自動変速機の構成について)
次に、自動変速機の構成について説明する。入力軸Input側から軸方向出力軸Output側に向けて、第1遊星ギヤセットGS1,第2遊星ギヤセットGS2の順に配置されている。また、摩擦締結要素として複数のクラッチC1,C2,C3及びブレーキB1,B2,B3,B4が配置されている。また、複数のワンウェイクラッチF1,F2が配置されている。
第1遊星ギアG1は、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、両ギアS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を支持する第1キャリヤPC1と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
第2遊星ギアG2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、両ギアS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を支持する第2キャリヤPC2と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
第3遊星ギアG3は、第3サンギヤS3と、第3リングギヤR3と、両ギアS3,R3に噛み合う第3ピニオンP3を支持する第3キャリヤPC3と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
第4遊星ギアG4は、第4サンギヤS4と、第4リングギヤR4と、両ギアS4,R4に噛み合う第4ピニオンP4を支持する第4キャリヤPC4と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
入力軸Inputは、第2リングギヤR2に連結され、エンジンEgからの回転駆動力を、トルクコンバータTC等を介して入力する。
出力軸Outputは、第3キャリヤPC3に連結され、出力回転駆動力を図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪に伝達する。
第1連結メンバM1は、第1リングギヤR1と第2キャリヤPC2と第4リングギヤR4とを一体的に連結するメンバである。
第2連結メンバM2は、第3リングギヤR3と第4キャリヤPC4とを一体的に連結するメンバである。
第3連結メンバM3は、第1サンギヤS1と第2サンギヤS2とを一体的に連結するメンバである。
第1遊星ギヤセットGS1は、第1遊星ギアG1と第2遊星ギアG2とを、第1連結メンバM1と第3連結メンバM3により連結して構成し4つの回転要素から構成している。また、第2遊星ギヤセットGS2は、第3遊星ギアG3と第4遊星ギアG4とを、第2連結メンバM2により連結し5つの回転要素から構成している。
第1遊星ギヤセットGS1は、入力軸Inputから第2リングギヤR2に入力されるトルク入力経路を有する。第1遊星ギヤセットGS1に入力されたトルクは、第1連結メンバM1から第2遊星ギヤセットGS2に出力される。
第2遊星ギヤセットGS2は、入力軸Inputから第2連結メンバM2に入力されるトルク入力経路と、第1連結メンバM1から第4リングギヤR4に入力されるトルク入力経路を有する。第2遊星ギヤセットGS2に入力されたトルクは、第3キャリヤPC3から出力軸Outputに出力される。
尚、H&LRクラッチC3が解放され、第3サンギヤS3よりも第4サンギヤS4の回転数が大きい時は、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4は独立した回転数を発生する。よって、第3遊星ギアG3と第4遊星ギアG4が第2連結メンバM2を介して接続された構成となり、それぞれの遊星ギアが独立したギア比を達成する。
インプットクラッチC1は、入力軸Inputと第2連結メンバM2とを選択的に断接するクラッチである。
ダイレクトクラッチC2は、第4サンギヤS4と第4キャリヤPC4とを選択的に断接するクラッチである。
H&LRクラッチC3は、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とを選択的に断接するクラッチである。尚、第3サンギヤS3と第4サンギヤの間には、第2ワンウェイクラッチF2が配置されている。
フロントブレーキB1は、第1キャリヤPC1の回転を選択的に停止させるブレーキである。また、第1ワンウェイクラッチF1は、フロントブレーキB1と並列に配置されている。
ローブレーキB2は、第3サンギヤS3の回転を選択的に停止させるブレーキである。
2346ブレーキB3は、第3連結メンバM3(第1サンギヤS1及び第2サンギヤS2)の回転を選択的に停止させるブレーキである。
リバースブレーキB4は、第4キャリヤPC4の回転を選択的に停止させるブレーキである。
(コントロールバルブユニットの構成について)
図2はコントロールバルブユニットCVUの油圧回路を表す回路図である。以下、回路構成について説明する。実施例1の油圧回路には、エンジンにより駆動された油圧源としてのオイルポンプOP(もしくは電動オイルポンプ)と、運転者のシフトレバー操作と連動して、ライン圧PLを供給する油路を切り換えるマニュアルバルブMVと、ライン圧を所定の一定圧に減圧するパイロットバルブPVが設けられている。
また、ローブレーキB2の締結圧を調圧する第1調圧弁CV1と、インプットクラッチC1の締結圧を調圧する第2調圧弁CV2と、フロントブレーキB1の締結圧を調圧する第3調圧弁CV3と、H&RLクラッチC3の締結圧を調圧する第4調圧弁CV4と、2346ブレーキB3の締結圧を調圧する第5調圧弁CV5と、ダイレクトクラッチC2の締結圧を調圧する第6調圧弁CV6が設けられている。
また、ローブレーキB2とインプットクラッチC1の供給油路をどちらか一方のみ連通する状態に切り換える第1切換弁SV1と、ダイレクトクラッチC2に対しDレンジ圧とRレンジ圧の供給油路をどちらか一方のみ連通する状態に切り換える第2切換弁SV2と、リバースブレーキB4に対して供給する油圧を第6調圧弁CV6からの供給油圧とRレンジ圧からの供給油圧との間で切り換える第3切換弁SV3と、第6調圧弁CV6から出力された油圧を油路123と油路122との間で切り換える第4切換弁SV4が設けられている。
また、ATCU20からの制御信号に基づいて、第1調圧弁CV1に対し調圧信号を出力する第1ソレノイドバルブSOL1と、第2調圧弁CV2に対し調圧信号を出力する第2ソレノイドバルブSOL2と、第3調圧弁CV3に対し調圧信号を出力する第3ソレノイドバルブSOL3と、第4調圧弁CV4に対し調圧信号を出力する第4ソレノイドバルブSOL4と、第5調圧弁CV5に対し調圧信号を出力する第5ソレノイドバルブSOL5と、第6調圧弁CV6に対し調圧信号を出力する第6ソレノイドバルブSOL6と、第1切換弁SV1及び第3切換弁SV3に対し切り換え信号を出力する第7ソレノイドバルブSOL7が設けられている。
上記各ソレノイドバルブSOL2,SOL5,SOL6は三つのポートを有する三方比例電磁弁であり、第1のポートは後述するパイロット圧が導入され、第2のポートはドレーン油路に接続され、第3のポートはそれぞれ調圧弁もしくは切換弁の受圧部に接続されている。また、上記各ソレノイドバルブSOL1,SOL3,SOL4は2つのポートを有する二方比例電磁弁、ソレノイドバルブSOL7は三つのポートを備える三方オンオフ電磁弁である。
また、第1ソレノイドバルブSOL1と第3ソレノイドバルブSOL3と第7ソレノイドバルブSOL7はノーマルクローズタイプ(非通電時に閉じた状態)とされている。一方、第2ソレノイドバルブSOL2と第4ソレノイドバルブSOL4と第5ソレノイドバルブSOL5と第6ソレノイドバルブSOL6はノーマルオープンタイプ(非通電時に開いた状態)とされている。
(油路構成について)
エンジンにより駆動されるオイルポンプOPの吐出圧は、ライン圧に調圧された後、油路101及び油路102に供給される。油路101には、運転者のシフトレバー操作に連動して作動するマニュアルバルブMVと接続された油路101aと、フロントブレーキB1の締結圧の元圧を供給する油路101bと、H&LRクラッチC3の締結圧の元圧を供給する油路101cが接続されている。
マニュアルバルブMVには、油路105と、後退走行時に選択されるRレンジ圧を供給する油路106が接続され、シフトレバー操作に応じて油路105と油路106を切り換える。
油路105には、ローブレーキB2の締結圧の元圧を供給する油路105aと、インプットクラッチC1の締結圧の元圧を供給する油路105bと、2346ブレーキB3の締結圧の元圧を供給する油路105cと、ダイレクトクラッチC2の締結圧の元圧を供給する油路105dと、後述する第2切換弁SV2の切り換え圧を供給する油路105eが接続されている。
油路106には、第2切換弁SV2の切り換え圧を供給する油路106aと、ダイレクトクラッチC2の締結圧の元圧を供給する油路106bと、リバースブレーキB4の締結圧を供給する油路106cが接続されている。
油路102にはパイロットバルブPVを介してパイロット圧を供給する油路103が接続されている。油路103には、第1ソレノイドバルブSOL1にパイロット圧を供給する油路103aと、第2ソレノイドバルブSOL2にパイロット圧を供給する油路103bと、第3ソレノイドバルブSOL3にパイロット圧を供給する油路103cと、第4ソレノイドバルブSOL4にパイロット圧を供給する油路103dと、第5ソレノイドバルブSOL5にパイロット圧を供給する油路103eと、第6ソレノイドバルブSOL6にパイロット圧を供給する油路103fと、第7ソレノイドバルブSOL7にパイロット圧を供給する油路103gとが設けられている。
第1調圧弁CV1には、油路105aが接続される第1ポートと、ドレーン回路に接続された第2ポートと、第1切換弁SV1と接続される油路115aが接続される第3ポートと、第1ソレノイドバルブSOL1の信号圧が供給される第4ポートと、この信号圧の対向圧として油路115aからフィードバックされた油路が接続された第5ポートと、第4ポートに供給される油圧に対向して作用するスプリングが設けられている。図2中、第1切換弁SV1が上方に移動すると油路105aと油路115aが連通され、一方、下方に移動すると油路115aとドレーンとが連通される。同様に、第2調圧弁CV2〜第6調圧弁CV6には、第1ポート〜第5ポート及びスプリングと同じ構成が設けられているため説明を省略する。
第1切換弁SV1には、油路115aと接続された第1ポートと、ドレーン回路に接続された第2ポートと、油路115bに接続された第3ポートと、ドレーン回路に接続された第4ポートと、ローブレーキB2へ油圧を供給する油路150aと接続された第5ポートと、インプットクラッチC1へ油圧を供給する油路150bと接続された第6ポートと、第7ソレノイドバルブSOL7の信号圧を供給する油路140bと接続された第7ポートと、第7ポートに供給される油圧に対向して作用するスプリングが設けられている。図2中、第1切換弁SV1が左方に移動すると油路115aと油路150aが連通されると共に油路150bとドレーンとが連通される。一方、右方に移動すると油路150aとドレーンが連通されると共に油路115bと油路150bとが連通される。
第2切換弁SV2には、Dレンジ圧を供給する油路105dと接続された第1ポートと、Rレンジ圧を供給する油路106dと接続された第2ポートと、第6調圧弁CV6へ油圧を供給する油路120と接続された第3ポートと、Dレンジ圧を供給する油路105eと接続された第4ポートと、第4ポートの対向圧としてRレンジ圧を供給する油路106aと接続された第5ポートと、第4ポートに供給される油圧に対向して作用するスプリングが設けられている。図2中、第2切換弁SV2が右方に移動すると油路106bと油路120が連通され、一方、左方に移動すると油路105dと油路120が連通される。
第3切換弁SV3には、第4切換弁SV4からの油圧を供給する油路122と接続された第1ポートと、Rレンジ圧を供給する油路106cと接続された第2ポートと、リバースブレーキB4に油圧を供給する油路130と接続された第3ポートと、第7ソレノイドバルブSOL7の信号圧を供給する油路140aと接続された第4ポートと、第4ポートd4に供給される油圧に対向して作用するスプリングが設けられている。図2中、第3切換弁SV3が右方に移動すると油路106cと油路130が連通され、一方、左方に移動すると油路122と油路130とが連通される。
第4切換弁SV4には、第6調圧弁CV6からの油圧を供給する油路121と接続された第1ポートと、ドレーン回路に接続された第2ポート及び第3ポートと、Rレンジ圧が供給される第4ポートと、Dレンジ圧が供給される第5ポートと、第4ポートに対向して作用するスプリングと、油路122と接続された第7ポートと、油路123と接続された第8ポートが設けられている。図2中、第4切換弁SV4が右方に移動すると油路121と油路123が連通されると共に油路122とドレーン回路が連通され、一方、左方に移動すると油路121と油路122が連通されると共に油路123とドレーン回路が連通される。
次に、作用を説明する。
[変速作用]
図3は実施例1の自動変速機用歯車変速装置での前進7速後退1速の締結作動表を示す図、図4は各変速段におけるソレノイドバルブSOL1〜SOL7の作動表を表す図である。各クラッチC1,C2,C3及び各ブレーキB1,B2,B3,B4には、正常時には図3の締結作動表に示すように、前進7速後退1速の各変速段にて締結圧(○印)や解放圧(無印)が供給される。
〈1速〉
1速は、エンジンブレーキ作用時(エンジンブレーキレンジ位置選択中)とエンジンブレーキ非作用時(通常前進走行レンジ位置選択中)とで異なる締結要素が作用する。エンジンブレーキ作用時は、図3の(○)に示すように、フロントブレーキB1とローブレーキB2とH&LRクラッチC3との締結により得られる。尚、フロントブレーキB1に並列に設けられた第1ワンウェイクラッチF1と、H&LRクラッチC3と並列に設けられた第2ワンウェイクラッチF2もトルク伝達に関与する。エンジンブレーキ非作用時は、フロントブレーキB1とH&LRクラッチC3は解放され、ローブレーキB2のみが締結され、第1ワンウェイクラッチF1と第2ワンウェイクラッチF2によりトルク伝達される。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第1〜第3ソレノイドバルブSOL1〜SOL3及び第6及び第7ソレノイドバルブSOL6,SOL7をオンとし、それ以外をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈2速〉
2速は、エンジンブレーキ作用時(エンジンブレーキレンジ位置選択中)とエンジンブレーキ非作用時(通常前進走行レンジ位置選択中)とで異なる締結要素が締結する。エンジンブレーキ作用時は、図3の(○)に示すように、ローブレーキB2と2346ブレーキB3とH&LRクラッチC3との締結により得られる。尚、H&LRクラッチC3と並列に設けられた第2ワンウェイクラッチF2もトルク伝達に関与する。エンジンブレーキ非作動時は、H&LRクラッチC3は解放され、ローブレーキB2と2346ブレーキB3が締結され、第2ワンウェイクラッチF2によりトルク伝達される。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第1,第2,第5〜第7ソレノイドバルブSOL1,SOL2,SOL5,SOL6,SOL7をオンとし、それ以外をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈3速〉
3速は、図3に示すように、2346ブレーキB3とローブレーキB2とダイレクトクラッチC2との締結により得られる。
この3速では、2346ブレーキB3が締結されているため、入力軸Inputから第2リングギヤR2に入力された回転は、第2遊星ギアG2により減速される。この減速された回転が第1連結メンバM1から第4リングギヤR4に出力される。また、ダイレクトクラッチC2が締結されているため、第4遊星ギアG4は一体となって回転する。また、ローブレーキB2が締結されているため、第4リングギヤR4と一体に回転する第4キャリヤPC4から第2連結メンバM2を介して第3リングギヤR3に入力された回転は、第3遊星ギアG3により減速され、第3キャリヤPC3から出力される。このように第4遊星ギアG4はトルク伝達に関与するが減速作用には関与しない。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第1,第2,第4,5及び第7ソレノイドバルブSOL1,SOL2,SOL4,SOL5,SOL7をオンとし、それ以外をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈4速〉
4速は、図3に示すように、2346ブレーキB3とダイレクトクラッチC2とH&LRクラッチC3との締結により得られる。
この4速では、2346ブレーキB3が締結されているため、入力軸Inputから第2リングギヤR2に入力された回転は、第2遊星ギアG2のみにより減速される。この減速された回転が第1連結メンバM1から第4リングギヤR4に出力される。また、ダイレクトクラッチC2及びH&LRクラッチC3が締結されているため、第2遊星ギヤセットGS2は一体で回転する。よって、第4リングギヤR4に入力された回転は、そのまま第3キャリヤPC3から出力される。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第2及び第5ソレノイドバルブSOL2,SOL5をオンとし、それ以外をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈5速〉
5速は、図3に示すように、インプットクラッチC1とダイレクトクラッチC2とH&LRクラッチC3との締結により得られる。
この5速では、インプットクラッチC1が締結されているため、入力軸Inputの回転は第2連結メンバM2に入力される。また、ダイレクトクラッチC2及びH&LRクラッチC3が締結されているため、第3遊星ギアG3は一体で回転する。よって、入力軸Inputの回転は、そのまま第3キャリヤPC3から出力される。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、全てのソレノイドバルブSOL1〜SOL7をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈6速〉
6速は、図3に示すように、インプットクラッチC1とH&LRクラッチC3と2346ブレーキB3の締結により得られる。
この6速では、インプットクラッチC1が締結されているため、入力軸Inputの回転は第2リングギヤに入力されると共に、第2連結メンバM2に入力される。また、2346ブレーキB3が締結されているため、第2遊星ギアG2により減速された回転が第1連結メンバM1から第4リングギヤR4に出力される。また、H&LRクラッチC3が締結されているため、第2遊星ギヤセットGS2は、第4リングギヤR4の回転と、第2連結メンバM4の回転によって規定される回転を第3キャリヤPC3から出力する。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第5及び第6ソレノイドバルブSOL5,SOL6をオンとし、他のソレノイドバルブSOL1,SOL2,SOL3,SOL4,SOL7をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈7速〉
7速は、図3に示すように、インプットクラッチC1とH&LRクラッチC3とフロントブレーキB1(第1ワンウェイクラッチF1)の締結により得られる。
この7速では、インプットクラッチC1が締結されているため、入力軸Inputの回転は第2リングギヤに入力されると共に、第2連結メンバM2に入力される。また、フロントブレーキB1が締結されているため、第1遊星ギヤセットGS1により減速された回転が第1連結メンバM1から第4リングギヤR4に出力される。また、H&LRクラッチC3が締結されているため、第2遊星ギヤセットGS2は、第4リングギヤR4の回転と、第2連結メンバM4の回転によって規定される回転を第3キャリヤPC3から出力する。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第3及び第6ソレノイドバルブSOL3,SOL6をオンとし、他のソレノイドバルブSOL1,SOL2,SOL4,SOL5,SOL7をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。
〈後退速〉
後退速は、図3に示すように、H&LRクラッチC3とフロントブレーキB1とリバースブレーキB4の締結により得られる。
このとき、図4のソレノイドバルブ作動表に示すように、第2,第3及び第6ソレノイドバルブSOL2,SOL3,SOL6をオンとし、他のソレノイドバルブSOL1,SOL4,SOL5,SOL7をオフとすることで、所望の締結要素に締結圧が供給される。尚、第7ソレノイドSOL7についてはRレンジ切り換え初期はオンとし、締結完了後にオフとする。
(ATCUとMCUについて)
次に、ATCU20とMCU30との関係について説明する。図5は実施例1のATCUとMCUとの関係を表す概略図である。ATCU20は、バッテリ電源Vbatと接続された電源回路部20aと、各種変速制御処理等を行うマイコン20bと、CAN通信線との間で必要な情報の送受信を行うCANコントローラ20cとを有する。バッテリ電源Vbatと電源回路部20aとを接続する配線21は分岐配線22を有する。分岐配線22はマイコン20bと接続されている。分岐配線22上には、イグニッションスイッチIGNと、イグニッションスイッチIGNと直列に配置されたリレー23とを有する。また、分岐配線22は、ATCU20内においてマイコン20bと接続する第1内部配線22aと、第1内部配線22aから分岐してCANコントローラ20cと接続する第2内部配線22bとを有する。
電源回路部20aは、マイコン20bに電力を供給可能な回路部である。マイコン20bは、次回の起動に備えて必要な情報をメモリに記憶する等の終了処理を行う。以下、具体的に説明する。運転者の意図で行われるイグニッションスイッチIGNのOFF動作でマイコン20bへの電力供給を停止してしまうと、終了処理を実行できない。そこで、電源回路部20aを常時バッテリ電源Vbatと接続し、仮にイグニッションスイッチIGNがONからOFFに切り換えられたとしても、マイコン20bに継続して電力を供給する。そして、マイコン20bは、イグニッションスイッチIGNがOFFされると、次回の起動に備えた必要な情報をメモリに記憶する等の終了処理を行い、その終了処理が終了後、電源回路部20aに対してマイコン20bへの電力の供給を停止する信号を電源回路部20aに出力する。電源回路部20aは、電力供給を停止する信号を受信すると、電源回路部20aからの電力供給を停止する。このように、マイコン20bは、イグニッションスイッチIGNのOFFに伴って、次回の起動に備えて必要な情報をメモリに記憶する等の終了処理を行い、その終了処理が終了後、電源回路部20aに対して、マイコン20bへの電力供給のOFFを指示し、電源回路部20aがその指示に従って、電力の供給をOFFすると、マイコン20bがシャットダウンするセルフシャットOFF機能を有する。
MCU30は、分岐配線22と接続されたモータ制御部30aと、ATCU20の異常を監視する監視部30bと、CAN通信線との間で必要な情報の送受信を行うCANコントローラ30cとを有する。監視部30bには、リレー23の断接信号を出力するリレーON・OFF信号線25が接続されている。監視部30bは、CANコントローラ30cを介してATCU20の監視を行い、正常であればリレー23に対してON信号を出力する。一方、異常であればリレー23に対してOFF信号を出力する。
次に、上記構成とした理由について説明する。近年の車両は、複数のアクチュエータを制御する複数のコントローラを搭載している。これらは相互に情報をやり取りし、互いの制御状態を把握しながら車両全体としての制御を可能としている。各コントローラは個別に演算処理を行うため、各コントローラが認識可能な共通の情報を共有する必要がある。そこで、CAN通信線を用い、各コントローラの情報を所定のルールに従って出力することで、各コントローラによる情報の共有を行う。
ATCU20は、自動変速機に関わる情報をCAN通信線に出力している。このとき、仮にATCU20内で異常が発生したにも関わらず、異常な信号を正常と認識してCAN通信線に出力すると、他のコントローラは誤った情報に基づいて作動してしまう。よって、異常時には確実にCAN通信線に誤った情報を出力することがないように、事前にCANコントローラ20cを停止する必要がある。ここで、ATCU20は多くのセンサ等の情報を入力し、車両の走行状態等に応じて変速制御等を行うため、マイコン20bの演算処理も多く、初期化等に時間がかかる。これに対し、MCU30はポンプ用モータの作動状態を制御することに特化しているため、ATCU20に比べて初期化等に必要とする時間が短い。そこで、他のコントロールユニットであるMCU30によりATCU20の異常を監視し、ATCU20の異常時には、ATCU20のCANコントローラ20cの作動を停止可能な構成を採用することとした。
次に、ATCU20の異常監視を行い、CANコントローラ20cの作動を停止させるには、MCU30からCANコントローラ20cにCAN通信の停止要求を伝達する必要がある。ATCU20にMCU30からの指令信号を受信する専用線を開設し、その専用線とCANコントローラ20cとを接続することが考えられる。しかしながら、ATCU20が外部と接続するためのコネクタには既に複数の信号線が配線されており、新たなポートを開設する場合はコネクタ自体の設計を変更しなければない。加えて、自動変速機内部にATCU20を組み込んだ機電一体の構成を採用している場合、コネクタの設計変更は、自動変速機側のユニットケースの設計変更まで必要となる。
そこで、マイコン20bの起動用に予め配線されているイグニッションスイッチIGNの分岐配線22にリレー23を設け、第1内部配線22aから分岐する第2内部配線22bを設けることでリレー23のON・OFF信号をCANコントローラ20cに供給することとした。分岐配線22にリレー23を追加する場合には、コネクタ自体の設計変更は不要である。また、マイコン20b内部の配線を変更するだけであれば、コネクタ自体の設計変更は不要である。CANコントローラ20cでは、イグニッションスイッチIGNのOFFが確認された場合、CAN通信線による通信を遮断すればよい。
次に、ATCU20の異常を監視し、ATCU20の異常時には、ATCU20のCANコントローラ20cの作動を停止する場合、実際にCANコントローラ20cからの信号出力が停止可能か否かを事前にチェックする必要がある。そこで、CANコントローラ20cからの信号の停止が可能か否かをチェックする異常時CAN通信停止チェック処理を行うこととした。ここで、イグニッションスイッチIGNがONとなった後に、MCU30からリレー23のOFF信号を出力すると、マイコン20bもイグニッションスイッチIGNがOFFと認識する。異常時CAN通信停止チェック処理がセルフシャット時間内に終了する場合は、セルフシャット機能が作動する前にイグニッションスイッチIGNをONに切り換えることができる。しかしながら、CAN通信線に接続される機器が増大した場合や、チェック項目が増大した場合や、チェックに時間がかかり、セルフシャット時間を経過することでセルフシャット機能が作動するおそれがある。また、チェック時間の増大に対応すべくセルフシャット時間を長くすると、通常のイグニッションスイッチIGNのOFFによるATCU20の停止に時間がかかるという問題がある。そこで、実施例1では、CAN通信停止チェック処理を実行中は、セルフシャット機能を停止することとした。尚、セルフシャット機能は、マイコン20bから内部電源を停止する信号を電源回路部20aに送信することを禁止する構成としてもよいし、電源回路部20aにおいてマイコン20bから内部電源を停止する信号を受信しても無視する構成としてもよい。
(異常時CAN通信停止チェック処理)
図6は実施例1の異常時CAN通信停止チェック処理を表すフローチャートである。尚、このフローチャートは、イグニッションスイッチIGNがONとなったときにスタートする処理であり、ATCU20の処理を左側に並べ、MCU30の処理を右側に並べて記載する。
ステップS11では、イグニッションスイッチIGNのONに伴い、MCU30を起動する。
ステップS12では、MCU30によりリレー23をONする。
ステップS13では、リレー23のONに伴い、ATCU20を起動する。
ステップS14では、ATCU20のCANコントローラ20cによる通信を開始する。
ステップS15では、MCU30において、CANコントローラ20cからの通信を受信したか否かを判断し、受信した場合はステップS6に進み、それ以外の場合はステップS12に進んでリレー23のON信号出力を継続する。
ステップS16では、MCU30からATCU20に向けてCAN通信停止チェック開始の信号を出力する。
ステップS17では、ATCU20においてMCU30からのCAN通信停止チェック開始信号を受信したか否かを確認し、受信した場合はステップS8に進み、それ以外の場合はステップS4に戻ってCAN通信を継続する。
ステップS18では、ATCU20においてマイコン20bのセルフシャット機能の作動を禁止する。
ステップS19では、ATCU20からMCU30にCAN通信停止チェック準備が完了した信号を通知する。
ステップS20では、MCU30においてATCU20からCAN通信停止チェック準備完了信号を受信したか否かを判断し、受信したと判断したときはステップS11に進み、それ以外の場合は受信するまで待機する。
ステップS21では、MCU30によりリレー23をOFFする。
ステップS22では、ATCU20においてリレー23がOFFされたか否かを判断し、OFFされたときはステップS23に進み、ONの場合はステップS14に戻って各ステップを繰り返す。
ステップS23では、ATCU20においてCANコントローラ20cの通信を強制的に停止する。
ステップS24では、MCU30においてCAN通信が停止したか否かを判断し、停止したときはステップS25に進み、停止していない場合はステップS19に進む。
ステップS25では、MCU30によりリレー23をONとする。
ステップS26では、ATCU20においてリレー23がONか否かを判断し、ONのときはステップS27に進み、それ以外の場合はステップS23に戻ってCANコントローラ20cの通信停止を継続する。
ステップS27では、ステップS18において禁止されたセルフシャット機能の禁止を解除する。
ステップS28では、CANコントローラ20cの通信を再開する。
ステップS29では、ATCU20においてCAN通信を強制停止したにも関わらずCAN通信が停止していないと判断してステップS29に進み、ATCU20にCAN通信を停止できない異常が生じていることを通知する。
ステップS30では、ATCU20においてマイコン20bの停止処理を実行する。マイコン20bの停止処理は、CAN通信コントローラ20cから不要な信号が出力することを禁止可能であればよく、CANコントローラ20cの作動を停止する、もしくはマイコン20b自身のシャットダウンが行われる。
上述の処理により、リレー23のOFFによりCANコントローラ20cからの信号出力が停止可能か否かをチェックするため、ATCU20に異常が検出されたときに、CAN通信出力が継続することに伴う誤った制御を回避することができる。
(異常時CAN通信停止制御処理)
図7は実施例1の異常時CAN通信停止制御処理を表すフローチャートである。このフローチャートは、ATCU20のマイコン20bの通常起動直後に開始されるものである。この時点でMCU30は完全に起動しており、ATCU20のCANコントローラ20cもMCU30のCANコントローラ30cから異常診断に関わる情報については送受信可能である。
ステップS1では、MCU30において、予め準備した質問から順番に質問データを選択し、CANコントローラ30cからATCU20に送信する。
ステップS2では、ATCU20において、MCU30から送信された質問データを受信し、そのデータを使用して所定の演算を実施し、質問データに対する回答データを演算する。
ステップS3では、ATCU20において、演算された回答データをCANコントローラ20cからMCU30に送信する。
ステップS4では、MCU30において、ATCU20から送信された回答データを受信し、回答データが正解か否かをチェックする。ステップS1からステップS4までが異常診断処理である。
ステップS5では、MCU30において、回答データが正解の場合は本制御フローを終了し、再度ATCU20への質問データの送信を繰り返すことで異常診断を継続する。
ステップS6では、MCU30において、リレー23に対してOFF信号を出力し、リレー23を遮断する。
ステップS7では、ATCU20のCANコントローラ20cが、リレー23が遮断されたこと、具体的にはイグニッションスイッチ信号がOFFになったことを検知して、ATCU20のCANコントローラ20cがCAN通信を停止する。例えば、CANコントローラ20c内のCANドライバICが有するCAN通信の有効・無効端子にイグニッションスイッチ信号を接続する。これにより、イグニッションスイッチIGNがOFFになると、CAN通信が停止する。
ステップS8では、ATCU20のマイコン20bが、リレー23が遮断されたことを検知し、マイコン20b自体のCAN通信信号の送信・受信処理を停止する。更に、ATCU20のマイコン20bは、リレー23が遮断されたことを検知し、電源回路部20aに内部電源をOFFする信号を送信し、ATCU20の電源がOFFされる。このように、リレー23の遮断に伴いATCU20の電源がOFFされ、マイコン20bも停止するため、仮に、CANコントローラ20cの故障によりCAN通信の送信信号に異常が生じたような場合であって、リレー23の遮断によってもCANコントローラ20cが停止しないときでも、確実にCAN通信を停止できる。
上述の処理により、ATCU20に異常が検出されたときは、ATCU20の電源がOFFされる。このとき、運転者にATCU20の異常を報知する。尚、ATCU20の電源がOFFされると各種電磁弁も全て通電できない状態となるため、自動変速機は第5速を達成する(図4参照)ため、最低限の車両移動を達成できる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)マイコン20b(演算回路)とCANコントローラ20c(信号送受信回路)と電源回路部20a(電源回路)とを備えたATCU20(第1の電子制御装置)と、ATCU20に電力を供給するバッテリ電源Vbat(電源)と、マイコン20bとバッテリ電源Vbatとの間に設けられたイグニッションスイッチIGNと、イグニッションスイッチIGNとマイコン20bの間に設けられると共に、CANコントローラ20cと接続されたリレー23と、リレー23を介さずにバッテリ電源Vbatと接続され、リレー23に信号を送信するリレーON・OFF信号線25(配線)が接続されたMCU30(第2の電子制御装置)と、を備え、MCU30は、CANコントローラ20cから出力された信号が正常か異常かを判定すると共に、異常であると判定した場合、リレー23を遮断する遮断信号を出力し、マイコン20bは、リレー23が遮断されたことを検知するとCANコントローラ20cからの信号の出力を停止する。
このとき、電源回路部20aは、イグニッションスイッチIGN及びリレー23を介さずにバッテリ電源Vbatと接続し、マイコン20bから内部電源をオフする信号を受信すると、内部電源をオフするセルフシャット機能を有し、MCU30は、イグニッションスイッチIGNがオンすると、ATCU20に異常時CAN通信停止チェック処理(CANコントローラ20cからの信号送信を停止する試験)の開始を通知し、ATCU20は、MCU30から異常時CAN通信停止チェック処理の開始を受信すると、セルフシャット機能の作動を禁止し、MCU30は、異常時CAN通信停止チェック処理の開始を通知後、リレー23を遮断する遮断信号を出力し、CANコントローラ20cからの信号の出力が停止するか否かを試験する。
すなわち、セルフシャット機能を備えている場合、イグニッションON後のCAN通信停止チェック処理においてリレー23が遮断しても、セルフシャット機能が禁止されているため、ATCU20が停止することがなく、停止後の再起動にかかる時間を省略することができ、ATCU20を起動するまでの時間を短縮できる。
加えて、実施例1では、CANコントローラ20cはリレー23がOFFになったことを検知して信号の出力を停止するため、マイコン20bが故障してマイコン20bからの指令によってCANコントローラ20cの信号出力の停止ができない場合であっても信号の出力を停止できる。これにより、他の電子制御装置が受ける影響を低減できる。また、CANコントローラ20cが故障してリレー23がOFFになったことを検知できない場合であっても、マイコン20bはCANコントローラ20cに信号の送信を停止するため、CANコントローラ20cからの信号の出力を停止できる。
(2)MCU30は、イグニッションスイッチIGNがオンとなるに伴い起動したATCU20から信号を受信すると、ATCU20に異常時CAN通信停止チェック処理の開始を通知し、マイコン20bは、異常時CAN通信停止チェック処理の開始を受信するとセルフシャット機能の作動を禁止し、MCU30に異常時CAN通信停止チェック処理の準備の完了を通知し、MCU30は、異常時CAN通信停止チェック処理の準備の完了を受信すると、リレー23を遮断する遮断信号を出力する。
すなわち、MCU30は、ATCU20が起動したことを確認してからATCU20に異常時CAN通信停止チェック処理の開始を通知するため、ATCU20側で確実に信号を受信した上でセルフシャット機能の作動を禁止できる。また、セルフシャット機能の作動を禁止した後にリレー23を遮断するため、ATCU20が誤って停止することを回避できる。
(3)MCU30は、異常時CAN通信停止チェック処理中(前記信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験しているとき)にCANコントローラ20cからの信号の出力が停止しないときは、ATCU20に異常を通知し、ATCU20は、MCU30から異常を受信すると、ATCU20の作動を停止する。
よって、CANコントローラ20cからの信号の出力を停止できない異常状態のまま車両が発進することを防止できる。
(4)MCU30は、異常時CAN通信停止チェック処理中にCANコントローラ20cからの信号の出力が停止したときは、リレー23をオンとするオン信号を出力し、ATCU20は、セルフシャット機能の作動を禁止しているときに、リレー23がオンされたことを検知したときはセルフシャット機能の作動の禁止を解除する。
よって、異常時CAN通信停止チェック処理以外の通常作動時に、リレー23が遮断された場合、セルフシャット機能を作動させることができ、正常にATCU20を停止できる。
以上、本発明を実施例1に基づいて説明したが、上記実施例に限らず、他の構成であっても構わない。例えば、実施例1ではATCU20とMCU30との組み合わせにより監視装置を構成したが、他のコントローラを組み合わせて本発明を達成してもよい。また、実施例ではCAN通信線を用いて説明したが、他の通信方式であっても同様に適用できる。
10 エンジンコントローラ
20 自動変速機コントローラ
30 モータコントローラ
20a 電源回路部
20b マイコン
20c CANコントローラ
23 リレー
25 リレーON・OFF信号線
Vbat バッテリ電源

Claims (4)

  1. 演算回路と信号送受信回路と電源回路とを備えた第1の電子制御装置と、
    前記第1の電子制御装置に電力を供給する電源と、
    前記演算回路と前記電源との間に設けられたイグニッションスイッチと、
    前記イグニッションスイッチと前記演算回路の間に設けられると共に、前記信号送受信回路と接続されたリレーと、
    前記リレーを介さずに前記電源と接続され、前記リレーに信号を送信する配線が接続された第2の電子制御装置と、
    を備えた車両の制御装置であって、
    前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路から出力された信号が正常か異常かを判定すると共に、異常であると判定した場合、前記リレーを遮断する遮断信号を出力し、前記第1の電子制御装置は、前記リレーが遮断されたことを検知したときは前記信号送受信回路からの信号の出力を停止し、
    前記電源回路は、前記イグニッションスイッチ及び前記リレーを介さずに前記電源と接続し、前記演算回路から内部電源をオフする信号を受信すると、前記内部電源をオフするセルフシャット機能を有し、
    前記第2の電子制御装置は、前記イグニッションスイッチがオンすると、前記第1の電子制御装置に前記信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知し、
    前記第1の電子制御装置は、前記第2の電子制御装置から前記信号送信を停止する試験の開始を受信すると、前記セルフシャット機能の作動を禁止し、
    前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路からの信号送信を停止する試験の開始を通知後、前記リレーを遮断する遮断信号を出力し、前記信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記第2の電子制御装置は、前記イグニッションスイッチがオンとなるに伴い起動した前記第1の電子制御装置から信号を受信すると、前記第1の電子制御装置に前記信号送受信回路からの信号の信号送信を停止する試験の開始を通知し、
    前記演算回路は、前記信号送信を停止する試験の開始を受信すると前記セルフシャット機能の作動を禁止し、前記第2の電子制御装置に前記信号送信を停止する試験の準備の完了を通知し、
    前記第2の電子制御装置は、前記信号送信を停止する試験の準備の完了を受信すると、前記リレーを遮断する遮断信号を出力することを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両の制御装置において、
    前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験しているときに前記信号送受信回路からの信号の出力が停止しないときは、前記第1の電子制御装置に異常を通知し、
    前記第1の電子制御装置は、前記第2の電子制御装置から異常を受信すると、前記第1の電子制御装置の作動を停止することを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか一つに記載の車両の制御装置において、
    前記第2の電子制御装置は、前記信号送受信回路からの信号の出力が停止するか否かを試験しているときに前記信号送受信回路からの信号の出力が停止したときは、前記リレーをオンとするオン信号を出力し、
    前記第1の電子制御装置は、前記セルフシャット機能の作動を禁止しているときに、前記リレーがオンされたことを検知したときは前記セルフシャット機能の作動の禁止を解除することを特徴とする車両の制御装置。
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