JP2017064887A - 研磨パッド - Google Patents

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博仁 宮坂
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哲平 立野
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匠 三國
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【課題】研磨レートを向上させつつ、スクラッチの発生を抑制することができ、さらに品質管理も容易に行うことができる研磨パッドを提供する。【解決手段】本発明の一実施形態に係る研磨パッド100は、研磨層101を具備する。研磨層101は、中空微粒子111を含有し、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス基板や半導体デバイス等の研磨に利用される研磨パッドに関する。
光学材料、半導体ウエハ、半導体デバイス、ハードディス用基板、液晶ガラス基板等の研磨工程において研磨パッドが利用される。研磨パッドは、研磨材料からなる研磨層、不織布等からなるベース層及び両面テープ等からなる接着層をこの順で積層したものであり、接着層によって研磨装置に装着される。
研磨材料は、研磨対象物の種類や研磨工程に応じて硬質ポリウレタンや軟質ポリウレタン等の合成樹脂や樹脂含浸不織布等が選択される。半導体デバイスのCMPにおいて、グローバル平坦性が要求される研磨工程用の研磨材料においては、微小な中空球体(中空微粒子)が混合された硬質ポリウレタンが多く利用されている。
例えば、特許文献1には、空隙スペースを有する高分子微小エレメントを高分子マトリックスに含浸させた研磨パッドが記載されている。この研磨パッドは、研磨工程において高分子マトリックスが磨耗すると、新たな高分子微小エレメントが研磨面に現れ、研磨面の硬度が維持されるとされている。
特表平08−500622号公報
一般に、研磨パッドは、研磨レートの向上とスクラッチの抑制が要求されている。しかしながら、中空微粒子を含有する研磨層を備えた研磨パッドにおいては、研磨層内における中空微粒子の分布が一様でないと、研磨特性が変化し、研磨レートの低下やスクラッチの発生の原因になる。
また、研磨層内における中空微粒子の分布が一様であるかどうかは、実際に研磨層を切断して内部を観察しないと確認することができず、さらに評価点(観察部位)を数多く設定しなければならないため、品質管理が容易でなかった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、研磨レートを向上させつつ、スクラッチの発生を抑制することができ、さらに品質管理も容易に行うことができる研磨パッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る研磨パッドは、研磨層を具備する。
上記研磨層は、中空微粒子を含有し、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上である。
本発明者らは、研磨層の上記垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上である場合、研磨レートの向上とスクラッチの抑制を図ることができるという知見を得た。これは、すなわち、上記範囲の垂直入射吸音率が、研磨層の内部における中空微粒子の一様な分布状態であることを示唆する。研磨層の垂直入射吸音率によって研磨層内における中空微粒子の分布状態を推定できることから、研磨層を多くの部位で切断しての実観察が不要となり、これにより研磨層の品質管理を容易に行うことが可能となる。
上記研磨層は、ポリウレタン樹脂をさらに含んでもよい。この場合、上記中空微粒子は、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、上記ポリウレタン樹脂中に分散される。
ポリウレタン樹脂は、入手性及び加工性がよく、好適な研磨特性を有するため、研磨層の主たる構成材料として好適である。また、ポリウレタン樹脂中に分散された中空微粒子は、気泡として研磨面に露出し、研磨スラリーの研磨面へのなじみ易さを向上させる。
上記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート化合物とポリオール系化合からなるプレポリマーと、ポリアミン系硬化剤との重合反応によって生成されていてもよい。
ポリウレタン樹脂は、イソシアネート化合物、ポリオール系化合及びポリアミン系硬化剤の重合反応によって生成する硬質ポリウレタンであるものとすることができる。
上記イソシアネート化合物は、2,4−トルエンジイソシアネートや2,6−トルエンジイソシアネートであり、上記ポリオール系化合物は、ジエチレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコールであり、上記ポリアミン系硬化剤は、4,4'−メチレンビス(2−クロロアニリン)であってもよい。
上記プレポリマーにおけるNCO当量は400以上468以下であってもよい。
以上のように、本発明によれば、研磨レートを向上させつつ、スクラッチの発生を抑制することができ、さらに品質管理も容易に行うことができる。
本発明の実施形態に係る研磨パッドの斜視図である。 同研磨パッドの断面図である。 同研磨パッドの研磨層に含まれる中空微粒子の断面図である。 同研磨パッドに供給された研磨スラリー液の分布を示す模式図である。 本発明の実施例に係る研磨パッドが備える研磨層の構成を示す表である。 本発明の実施例及び比較例に係る研磨パッドについての各種測定結果を示す表である。 本発明の実施例及び比較例に係る研磨パッドについて測定した垂直入射吸音特性を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[研磨パッドの構成]
図1は、本実施形態に係る研磨パッド100を示す斜視図である。同図に示すように、研磨パッド100は、研磨層101及びベース層102を具備する。
研磨層101は、被研磨物に当接し、研磨を行う層である。以下、研磨層101の表面を研磨面101aとする。研磨面101aには、研磨スラリーの流れをよくするための溝や穴が形成されていてもよい。研磨層101の厚さは特に限定されず、例えば0.5mm以上3.0mm以下程度とすることができる。
ベース層102は、研磨層101の被研磨物への当接を均一化させる層である。ベース層102は、不織布や合成樹脂等の可撓性を有する材料からなるものとすることができる。ベース層102の厚さは特に限定されず、例えば0.1mm以上5mm以下程度とすることができる。
研磨層101とベース層102は接着材等によって接合され、研磨パッド100を構成する。研磨パッド100は、ベース層102に配設された両面テープ等によって研磨装置に貼付される。研磨パッド100の大きさ(径)は研磨装置のサイズ等に応じて決定することができ、例えば、直径10cm〜1m程度とすることができる。なお、研磨パッド100の形状は円板状に限られず、帯状等であってもよい。
[研磨層の構成]
図2は、研磨パッド100の模式的断面図である。同図に示すように、研磨層101は、ポリマー110及び中空微粒子111を含む。
ポリマー110は、研磨材料の主たる構成材料である。ポリマー110は、プレポリマーと硬化剤の重合反応によって生成するポリマーであるものとすることができる。このようなポリマーとしては、ポリウレタンが挙げられる。ポリウレタンは、入手性及び加工性がよく、好適な研磨特性を有するため、ポリマー110の材料として好適である。
プレポリマーは、イソシアネート化合物とポリオール系化合物を混合したものとすることができる。
イソシアネート化合物は、イソシアネート基末端を有する化合物であり、例えば2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI)を利用することができる。
この他にもイソシアネート化合物としては、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ビフェニルジイソシアネート、3,3'−ジメチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4'−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソフォロンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート(水添MDI)、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート及びエチリジンジイソチオシアネートが挙げられる。
ポリオール系化合物は、2つ以上のヒドロキシル基を有する物質であり、例えば、ジエチレングリコール(DEG)及びポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)とすることができる。
この他にも、ポリオール系化合物として、ブチレングリコール及びヘキサンジオール等の低分子量のポリオール化合物、並びに、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAとプロピレンオキサイドとの反応物等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物、ブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物及びポリカプロラクトンポリオール化合物等の高分子量のポリオール化合物が挙げられる。
硬化剤は、ポリアミン系硬化剤を利用することができる。ポリアミン系硬化剤は、2つのアミノ基を有する物質であり、MOCA(4,4'−メチレンビス(2−クロロアニリン))を用いることができる。また、ポリアミン系硬化剤として、二分子のクロロアニリンが結合した二核体であるMOCAや、三分子のクロロアニリンが結合した三核体のMOCAを含む多核体MOCAを利用することも可能である。また、MOCA以外のポリアミン系硬化剤を利用してもよい。
また、ポリアミン系硬化剤に加え、ポリオール系化合物を硬化剤として利用することも可能であり、例えば、MOCAとPTMGの混合物を硬化剤とすることができる。
なお、ポリマー110はポリウレタンに限られず、ポリノルボルネン、トランス−ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン等であってもよい。また、ポリマー110はポリウレタン及びこれらの樹脂のうち1種又は複数種を含むものであってもよい。
中空微粒子111は、中空の球体状の物体であり、ポリマー110に含有されている。図3は、中空微粒子111の模式的断面図である。同図に示すように、中空微粒子111は、熱可塑性樹脂からなる球殻状の外殻111aと、外殻111aに囲まれた内部空間111bを有する。中空微粒子111は、液状の低沸点炭化水素を熱可塑性樹脂の殻で包み、加熱することによって形成されたものとすることができる。
加熱によって熱可塑性樹脂が軟化すると共に低沸点炭化水素が気体に変化し、気体の圧力によって熱可塑性樹脂が膨張することにより中空微粒子111が形成される。低沸点炭化水素は例えばイソブタンやペンタン等が用いられ、熱可塑性樹脂は例えば塩化ビニリデンやアクリロニトリルが用いられる。
中空微粒子111は、市販されているものを利用することも可能である。例えばマツモトマイクロスフェアーシリーズ(松本油脂製薬株式会社製)やエクスパンセルシリーズ(AkzoNobel社製)を中空微粒子111として利用することができる。
中空微粒子111の大きさは特に限定されないが、直径数20μm〜200μm程度とすることができ、また径の異なる中空微粒子を2種類以上用いることもできる。研磨材料における中空微粒子111の含有割合は、研磨材料に対して、10〜60体積%が好適であり、15〜45体積%であるとより好適である。中空微粒子111は、研磨層101が研磨によって磨耗すると研磨面101aに露出し、研磨面101aの研磨特性に影響する。
[研磨スラリーについて]
研磨パッド100は、研磨装置によって被研磨物に押圧された状態で回転駆動され、被研磨物を研磨する。その際、研磨パッド100と被研磨物の間には、研磨粒子を含む研磨スラリーが供給される。
図4は、研磨時の研磨スラリーSの分布示す模式図である。同図に示すように研磨スラリーSは、研磨面101aと被研磨物Tの間に位置し、両者を潤滑する。また、研磨スラリーSには図示しない研磨粒子が含まれており、研磨パッド100による被研磨物Tの研磨を補助する。
[研磨層の垂直入射吸音率について]
研磨層101は、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した垂直入射吸音率が所定の周波数で所定以上となるように構成される。
JIS A 1405−2:2007は、国際規格ISO 10534−2に整合する規定である。垂直入射吸音率とは、インピーダンス管(音響管)と呼ばれる測定装置を用いて研磨層101の試料に対して垂直(入射角度が0度)に音が入射したときの吸音特性を表す。
JIS A 1405−2:2007は、伝達関数法による垂直入射吸音率の測定方法である。伝達関数法は、インピーダンス管内に設置した2つのマイクロフォン間の伝達関数により、ゲインと位相情報を取得し、垂直入射吸音率を算出するものである。伝達関数法は、定在波比法(JIS A 1405−1:2007(ISO 10534−1))と比較して、ランダムノイズによって迅速に全周波数帯域の計測を行うことができ、処理時間も短く、インピーダンス管を短くすることができるという利点がある。
以下の説明において、「垂直入射吸音率」というときは、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した垂直入射吸音率を意味するものとする。
研磨層101の垂直入射吸音率は、研磨層101(ポリマー110)における中空微粒子111の分布状態と深く関係する。中空微粒子111が研磨層101の内部に一様に分布している場合、そうでない場合と比較して、特に周波数が3000Hz〜6000Hzの範囲において吸音率が高くなる傾向にある。つまり、中空微粒子111が研磨層101の内部において偏在することなく一様に分布することで、研磨層101全体の吸音率が高められると推察される。
研磨層101の垂直入射吸音率は、例えば1500Hz以上の範囲において、周波数が高くなるにつれて上昇し、4000〜5000Hzの周波数帯域でなだらかなピークを示す傾向にある。本実施形態では、そのピークが現れる周波数(本例では4500Hz)およびその手前の所定の周波数(本例では3500Hz)の垂直入射吸音率を評価することで、研磨層101内における中空微粒子111の分布状態を把握するようにしている。
具体的に、本実施形態における研磨層101は、垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上となるように構成される。これにより、垂直入射吸音率が上記範囲外の研磨層と比較して、研磨レートを向上させ、さらにスクラッチの発生をも抑制することが可能となる。このことから、上記範囲の垂直入射吸音率を有する研磨層は、上記範囲外の研磨層と比較して、研磨層101(ポリマー110)の内部において中空微粒子111が一様に分布している度合が高いことを意味する。
さらに、垂直入射吸音率特性は、上述のように、研磨層の内部における中空微粒子の分布状態を示唆するひとつの指標として用いることができる。研磨層の垂直入射吸音率によって研磨層内における中空微粒子の分布状態を推定することができるため、研磨層を多くの部位で切断しての実観察が不要となる。このように研磨層の垂直入射吸音率を指標とすることで、研磨層の品質管理を容易に行うことができるようになる。
[研磨パッドの製造方法]
研磨パッド100は次のようにして製造することが可能である。即ち、A成分としてプレポリマーと中空微粒子の混合物、B成分として硬化剤をそれぞれ準備する。A成分及びB成分を減圧脱泡した後、混合機に供給し、撹拌する。これにより、プレポリマーと硬化剤の重合反応が生じてポリマーが生成し、ポリマーと中空微粒子の混合液が形成される。
得られた混合液を所定温度に加熱した型枠に注型して一定時間加熱し、硬化させる。これにより、ポリマー発泡体が生成する。ポリマー発泡体を型枠から抜き出し、所定の厚みにスライスする。これにより、研磨層101が作製される。研磨層101をベース層102に貼付することにより研磨パッド100が作製される。
本発明の実施例に係る研磨パッドを作製した。図5は、各研磨パッドが備える研磨層の組成を示す表である。
同図に示すように、実施例に係る研磨パッドの研磨層は、プレポリマー、硬化剤及び中空微粒子からなる。
プレポリマーは、TDI(2、4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物)、DEG(ジエチレングリコール)及びPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)の混合物とした。プレポリマーのNCO当量(NCO基1個あたりのプレポリマーの分子量)を図中に示す。プレポリマーにおけるNCO当量は400以上468以下とした。
硬化剤は、実施例1及び2ではMOCA(4,4'−メチレンビス(2−クロロアニリン))とした。実施例3ではMOCAとPTMGの混合物とした。中空微粒子は、エクスパンセルシリーズ(AkzoNobel社製)とした。
上記のように、A成分としてプレポリマーと中空微粒子の混合物、B成分として硬化剤をそれぞれ準備し、減圧脱泡した後、混合機で混合し、ポリマーと中空微粒子の混合液を作製した。
得られた混合液を80℃に加熱した型枠(890mm×890mmの正方形)に注型して5時間加熱して硬化させ、ポリマー発泡体を作製した。ポリマー発泡体を型枠から抜き出し、1.3mmの厚みにスライスした。これにより、研磨層を作製した。この研磨層をベース層に貼付することにより研磨パッドを作製した。
表1に、研磨層の構成材料におけるR値(イソシアネート基に対するアミノ基又は水酸基の当量比)を示す。
また、比較例として、ポリウレタンからなる研磨層を備えるIC1000(ニッタ・ハース社製)を準備した。
実施例及び比較例に係る研磨パッド(研磨層)について、各種測定を実施した。図6は、測定結果を示す表である。
(垂直入射吸音率)
実施例1〜3および比較例に係る研磨層について、周波数3500Hzおよび4500Hzでの垂直入射吸音率を測定した。試料厚みは1.3mmとした。研磨層の垂直入射吸音率は、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した。測定装置には、小野測器社製音響インピーダンス管「SR-4100」を用いた。その測定結果を図7に示す。
測定の結果、研磨層の周波数3500Hzおよび4500Hzにおける垂直入射吸音率はそれぞれ、実施例1については9.63%および10.97%、実施例2については6.58%および8.56%、実施例3については6.28%および8.32%、そして比較例については5.15%および6.33%であった。
(研磨レート)
次に、各研磨パッドについて研磨レートを測定した。各研磨パッドを研磨機(F−REX300(荏原製作所社製))に装着した。研磨ディスクは3M A188(♯60)を利用した。
研磨パッドを被研磨物に当接させ、研磨を実施した。被研磨物は直径300mmのシリコンウエハ上にテトラエトキシシランをPE−CVD(plasma-enhanced chemical vapor deposition)で1μmの厚さになるように形成した基板とした。
研磨パッドの回転数は定盤70rpm、トップリング71rpmとし、研磨圧力は3.5psiとした。研磨パッドには研磨スラリー(SS25原液(キャボット社製):純水=1:1の混合液)を供給し、研磨スラリーの温度は20℃、研磨スラリーの吐出量は200ml/minとした。
研磨後に被研磨物の厚みを測定し、研磨レートを算出した。図6に算出した研磨レート(Å/min)を示す。同図に示すように、実施例1〜3に係る研磨パッドでは比較例1に係る研磨パッドより高い研磨レートが得られた。
(スクラッチ評価)
また、各研磨パッドについてスクラッチの発生の有無を評価した。各研磨パッドのそれぞれについて25枚の被研磨物を研磨し、研磨加工後の21〜25枚目の5枚の被研磨物について測定を実施した。測定は、表面ウェハ表面検査装置Surfscan SP1DLS(KLAテンコール社製)の高感度測定モードで行い、被研磨物の表面におけるスクラッチ等のディフェクト(欠陥)の個数を評価した。
図6に、評価結果を示す。直径300mmの被研磨物において、0.16μm以上のディフェクトが200個未満となった研磨パッドを○とし、200個以上となった研磨パッドを×とした。同図に示すように、実施例1〜3に係る研磨パッドではディフェクトの数は少なかったが、比較例1に係る研磨パッドではディフェクトの多数のディフェクトが発生した。
以上から、実施例1〜3のように、垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上である研磨層を備えた研磨パッドによれば、比較例に係る研磨層を研磨パッドよりも研磨レートが向上し、スクラッチの発生も防止することが可能であることが確認された。
100…研磨パッド
101…研磨層
102…ベース層
110…ポリマー
111…中空微粒子

Claims (5)

  1. 中空微粒子を含有し、JIS A 1405−2:2007に準じて測定した垂直入射吸音率が周波数3500Hzで6%以上、周波数4500Hzで8%以上である研磨層
    を具備する研磨パッド。
  2. 請求項1に記載の研磨パッドであって、
    前記研磨層は、ポリウレタン樹脂をさらに含み、
    前記中空微粒子は、熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、前記ポリウレタン樹脂中に分散される
    研磨パッド。
  3. 請求項2に記載の研磨パッドであって、
    前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート化合物とポリオール系化合からなるプレポリマーと、ポリアミン系硬化剤との重合反応によって生成されている
    研磨パッド。
  4. 請求項3に記載の研磨パッドであって、
    前記イソシアネート化合物は、2,4−トルエンジイソシアネートであり、
    前記ポリオール系化合物は、ジエチレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコールであり、
    前記ポリアミン系硬化剤は、4,4'−メチレンビス(2−クロロアニリン)である
    研磨パッド。
  5. 請求項4に記載の研磨パッドであって、
    前記プレポリマーにおけるNCO当量は400以上468以下である
    研磨パッド。
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