JP2017063108A - 圧電素子及び圧電素子応用デバイス - Google Patents

圧電素子及び圧電素子応用デバイス Download PDF

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【課題】クラックの発生を防止し、耐電圧特性の向上を図りつつ、リーク電流を低減し、優れた変位特性を有することが可能な圧電素子及び圧電素子応用デバイスを提供する。【解決手段】圧電素子300は、第1電極60と、第1電極60上に設けられた圧電体層70と、圧電体層70上に設けられた第2電極80とを備える。圧電体層70は、Bi(Fe,Mn)O3とBi(Mg,Ti)O3とを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向している。【選択図】図4

Description

本発明は、圧電素子及び圧電素子応用デバイスに関する。
圧電素子は、一般に、電気機械変換特性を有する圧電体層と、圧電体層を挟持する2つの電極とを有している。近年、このような圧電素子を駆動源として用いたデバイス(圧電素子応用デバイス)の開発が盛んに行われている。圧電素子応用デバイスとしては、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッド、圧電MEMS素子に代表されるMEMS要素、超音波センサー等に代表される超音波測定装置、更には、圧電アクチュエーター装置等がある。
圧電素子を構成する圧電体層に用いられる圧電材料には高い圧電特性が求められており、そのような圧電材料の代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O、PZT)が挙げられる。しかしながら、環境問題の観点から、非鉛(鉛フリー)又は鉛の含有量を抑えた圧電材料が求められている。
鉛フリー圧電材料の有力な候補として、マンガン酸鉄酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O、BFM)−チタン酸バリウム(BaTiO、BT)(BFM−BT)が知られている。BFM−BTは、PZTと比較して、クラックが発生しやすい上にリーク電流が大きく、更に圧電変位が不十分となるため、例えば、液体噴射ヘッドに搭載される圧電素子の圧電体層として用いられた場合には、大液滴の吐出が難しいという問題がある。
BFM−BTの圧電特性を改善するための方策の一つに、結晶を(100)面に高配向させる方法がある。例えば、マンガン酸ビスマス(BiMnO、BM)又はチタン酸鉄酸ビスマス(Bi(Fe,Ti)O、BFT)からなるバッファー層上に圧電体層を形成することにより、(100)面に高配向したBFM−BTが得られる(特許文献1,2参照)。
特開2014−192268号公報 特開2014−208470号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたバッファー層としてBMを形成する方法では、クラックの発生を抑制し、耐電圧特性を改善する効果が得られるが、リーク電流が大きくなり、圧電変位が小さくなる傾向にある。一方、特許文献2に記載されたバッファー層としてBFTを形成する方法では、リーク電流を低減する効果が得られるが、圧電変位に悪影響を及ぼす。
本発明は、上記実情に鑑みて提案されたものであり、クラックの発生を防止し、耐電圧特性の向上を図りつつ、リーク電流を低減し、優れた変位特性を有することが可能な圧電素子及び圧電素子応用デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る態様は、第1電極と、前記第1電極上に設けられた圧電体層と、前記圧電体層上に設けられた第2電極とを備え、前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることを特徴とすることを特徴とする圧電素子にある。
かかる態様では、前記圧電体層が、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることにより、クラックの発生を防止し、耐電圧特性の向上を図りつつ、リーク電流を低減し、優れた変位特性を有することが可能な圧電素子とすることができる。
ここで、前記圧電体層は、下記式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物からなることが好ましい。
(100−x−y)Bi(Fe,Mn)O−xBaTiO−yBi(Mg,Ti)O ・・・ (1)
(式中、0≦x≦10を満たす。)
これによれば、前記圧電体層を構成するペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。
また、前記圧電体層は、前記式(1)において5≦y≦10を満たすペロブスカイト型複合酸化物からなることが好ましい。
これによれば、前記圧電体層を構成するペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。
また、上記課題を解決する本発明に係る他の態様は、第1電極と、前記第1電極上に設けられたバッファー層と、前記バッファー層上に設けられた圧電体層と、前記圧電体層上に設けられた第2電極とを備え、前記バッファー層は、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)Oを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることを特徴とする圧電素子にある。
かかる態様では、前記バッファー層が、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、前記圧電体層が、Bi(Fe,Mn)Oを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることにより、クラックの発生を防止し、耐電圧特性の向上を図りつつ、リーク電流を低減し、優れた変位特性を有することが可能な圧電素子とすることができる。
ここで、前記バッファー層は、下記式(2)で表される前記ペロブスカイト型複合酸化物からなることが好ましい。
(100−x−y)Bi(Fe,Mn)O−xBaTiO−yBi(Mg,Ti)O ・・・ (2)
(式中、0≦x≦10を満たす。)
これによれば、前記バッファー層上に前記圧電体層上を設けたことにより、前記圧電体層を構成するペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。
また、前記バッファー層は、前記式(2)において5≦y≦10を満たすペロブスカイト型複合酸化物からなることが好ましい。
これによれば、前記バッファー層上に前記圧電体層上を設けたことにより、前記圧電体層を構成するペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。
ここで、前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)OとBaTiOとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなることが好ましい。
これによれば、前記バッファー層とその上に設けられた前記圧電体層上との組成にBi(Fe,Mn)OとBaTiOとを含むことにより、前記圧電体層を構成するペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。
また、上記課題を解決する本発明に係る他の態様は、前記何れか一つの態様に記載の圧電素子を備えることを特徴とする圧電素子応用デバイスにある。
かかる態様では、クラックの発生を防止し、耐電圧特性の向上を図りつつ、リーク電流を低減し、優れた変位特性を有することが可能な圧電素子応用デバイスとすることができる。
実施形態1に係るインクジェット式記録装置の概略構成を示す図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す平面図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す断面図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造例を説明する図。 実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す断面図。 サンプル1〜4のX線回折パターンを示す図。 サンプル5〜8のX線回折パターンを示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明は、本発明の一態様を示すものであって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更可能である。なお、各図において同じ符号を付したものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。また、図2〜図12において、X,Y及びZは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をそれぞれ第1の方向X(X方向)、第2の方向Y(Y方向)及び第3の方向Z(Z方向)として説明する。X方向及びY方向は、板、層及び膜の面内方向を表し、Z方向は、板、層及び膜の厚み方向又は積層方向を表す。
(第1の実施形態)
まず、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置について、図1を参照して説明する。
図1は、インクジェット式記録装置の概略構成を示している。図示するように、インクジェット式記録装置(記録装置I)において、インクジェット式記録ヘッドユニット(ヘッドユニットII)が、カートリッジ2A,2Bに着脱可能に設けられている。カートリッジ2A,2Bは、インク供給手段を構成している。ヘッドユニットIIは、後述する複数のインクジェット式記録ヘッド(記録ヘッド)を有しており、キャリッジ3に搭載されている。キャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に、軸方向移動自在に設けられている。これらのヘッドユニットIIやキャリッジ3は、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出可能に構成されている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車及びタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達され、ヘッドユニットIIを搭載したキャリッジ3が、キャリッジ軸5に沿って移動されるようになっている。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
記録ヘッドには、圧電アクチュエーター装置として、詳細は後述するが、本発明の第1の実施形態に係る圧電素子300が用いられている。圧電素子300を用いることによって、記録装置Iにおける各種特性(耐久性やインク噴射特性等)の低下を回避することができる。
次に、液体噴射装置に搭載される液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドについて、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。図3は、流路形成基板の圧電素子側の平面図(圧電素子側から流路形成基板をみた平面図)であり、図4は、図3のA−A′線に準ずる断面図である。
流路形成基板10(以下、「基板10」と称する)は例えばシリコン単結晶基板からなり、圧力発生室12が形成されている。そして、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が、同じ色のインクを吐出する複数のノズル開口21がX方向に沿って並設されている。基板10の材料はシリコンに限らず、SOIやガラス等であってもよい。
基板10のうち、圧力発生室12のY方向の一端部側には、インク供給路13と連通路14とが形成されている。連通路14の外側(+Y方向側)には、連通部15が形成されている。連通部15は、マニホールド100の一部を構成する。マニホールド100は、各圧力発生室12の共通のインク室となる。このように、基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路が形成されている。
基板10の一方の面(−Z方向側の面)上には、例えばSUS製のノズルプレート20が接合されている。ノズルプレート20には、X方向に沿ってノズル開口21が並設されている。ノズル開口21は、各圧力発生室12に連通している。ノズルプレート20は、接着剤や熱溶着フィルム等によって基板10に接合することができる。
基板10の他方の面(+Z方向側の面)上には、振動板50が形成されている。振動板50は、例えば、基板10上に形成された弾性膜51と、弾性膜51上に形成された絶縁体膜52と、により構成されている。弾性膜51は、例えば二酸化シリコン(SiO)からなり、絶縁体膜52は、例えば酸化ジルコニウム(ZrO)からなる。
絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80と、を含む圧電素子300が形成されている。また、図2〜図4では図示を省略しているが、絶縁体膜52と第1電極60との間の密着性を向上させるために、絶縁体膜52と第1電極60との間には、密着層56(図5〜図11参照)が設けられる。密着層56は省略しても構わない。
第1電極60は、圧力発生室12毎に設けられている。つまり、第1電極60は、圧力発生室12毎に独立する個別電極として構成されている。
圧電体層70も、圧力発生室12毎に設けられている。
第2電極80は、X方向に亘って、第1電極60、圧電体層70、及び振動板50上に連続して設けられている。つまり、第2電極80は共通電極として構成されている。第2電極80ではなく、第1電極60を共通電極としても良い。
第1電極60のノズル開口21側の端部(−Y方向側の端部)は、圧電体層70の−Y方向側の端部から露出している。第1電極60の−Y方向側の端部は、リード電極90aに接続されている。
また、第2電極80には、リード電極90bが接続されている。リード電極90a及びリード電極90bは、基板10上に、リード電極90a及びリード電極90bを構成する材料の層を全面に亘って形成した後、この層を所定の形状にパターニングすることによって、同時に形成することができる。
圧電素子300が形成された基板10上には、保護基板30が接着剤35により接合されている。保護基板30は、マニホールド部32を有している。マニホールド部32により、マニホールド100の少なくとも一部が構成されている。本実施形態に係るマニホールド部32は、保護基板30を厚さ方向(Z方向)に貫通しており、更に圧力発生室12の幅方向(X方向)に亘って形成されている。そして、マニホールド部32は、上記のように、基板10の連通部15と連通している。これらの構成により、各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100が構成されている。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42からなるコンプライアンス基板40が接合されている。固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向(Z方向)に完全に除去された開口部43となっている。マニホールド100の一方の面(+Z方向側の面)は、可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このようなインクジェット式記録ヘッドは、次のような動作で、インク滴を吐出する。まず、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たす。その後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、圧電素子300をたわみ変形させる。すると、各圧力発生室12内の圧力が高まり、ノズル開口21からインク滴が吐出される。
次に、圧電素子300について、さらに詳細に説明する。圧電素子300は、第1電極60と、第2電極80と、第1電極60と第2電極80との間に設けられた圧電体層70と、を含む。第1電極60の厚さは約50nmである。圧電体層70は、3μm以下、好ましくは50nm以上2000nm以下の、いわゆる薄膜の圧電体である。第2電極80の厚さは約50nmである。ここに挙げた各要素の厚さはいずれも一例であり、本発明の要旨を変更しない範囲内で変更可能である。
第1電極60及び第2電極80の材料は、導電性を維持できる材料であれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属、又はランタンニッケル酸化物(LNO)等に代表される導電性酸化物が挙げられる。
圧電体層70は、マンガン酸鉄酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O、以下、「BFM」と称する)とチタン酸マグネシウム酸ビスマス(Bi(Mg,Ti)O、以下、「BMT」と称する)とを含み、ペロブスカイト構造を有する複合酸化物(ペロブスカイト型複合酸化物)からなり、当該複合酸化物の結晶が(100)面に優先配向している圧電材料を用いて構成されている。
圧電体層70を構成する圧電材料(以下、圧電材料aという)は、BFMとBMTとの混晶であるもの、又はBFMとBMTとが均一に固溶した固溶体としても表されるが、X線回折パターンにおいて、BFMやBMTは、単独では検出されない。従って、圧電材料aの組成は、下記式(3)で表されることもある。
Bi(Fe,Mn,Mg,Ti)O ・・・ (3)
式(3)で表される圧電材料aは、Aサイトにビスマス(Bi)が位置し、Bサイトに鉄(Fe)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)及びチタン(Ti)が位置している。
また、圧電材料aには、さらに、チタン酸バリウム(BaTiO、以下、「BT」と称する)が含まれていてもよい。この場合、圧電材料aは、BFMとBTとBMTとを含み、ペロブスカイト型複合酸化物からなるが、BTを含まない圧電材料aと同様にして、BFMとBTとBMTとの混晶であるもの、又はBFMとBTとBMTとが均一に固溶した固溶体としても表される。従って、BTを含む圧電材料aの組成は、下記式(4)で表されることもある。
(Bi,Ba)(Fe,Mn,Mg,Ti)O ・・・ (4)
式(4)で表されるBTを含む圧電材料aは、AサイトにBi及びBaが位置し、BサイトにFe,Mn,Mg及びTiが位置している。
また、式(3)及び式(4)で表される圧電材料aは、BFMとBMTとの混晶、または、BFM、BT及びBMTの混晶としても表すことができる。そして、その組成は、例えば、下記式(5)で表される。
(100−x−y)Bi(Fe,Mn)O−xBaTiO−yBi(Mg,Ti)O ・・・ (5)
BFM、BT、及びBMTは、それぞれペロブスカイト構造を有する公知の圧電材料であり、それぞれ種々の組成のものが存在しており、例えば、BFM、BT、及びBMTに含まれる各元素(Bi,Fe,Mn,Ba,Mg,Ti,酸素(O))の一部が欠損したもの又は過剰であるものや、各元素の一部が他の元素に置換されたものもある。従って、本実施形態でBFM、BT、あるいはBMTと表記した場合には、基本的な特性が変わらない限り、欠損や過剰により化学量論の組成からずれたものや、元素の一部が他の元素に置換されたものも含まれるものとする。また、詳細は後述するが、圧電材料aにおけるBFM、BT、及びBMTの割合は、種々変更することができる。
圧電体層70は、BFMとBMT、または、BFM、BT及びBMTを含んだペロブスカイト型複合酸化物からなる圧電材料aで構成されることにより、当該複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させることができる。また、この圧電材料aは、配向制御層を用いることなく、(100)面に自然配向させることができる。なお、本実施形態において、「(100)面に優先配向している」とは、(100)面に配向している結晶の割合が、(110)面や(111)面に配向している結晶の割合よりも大きいことを意味する。その割合は、例えば60%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上である。
圧電体層70の配向性の指標としては、下記式(6)で定義される結晶配向度Iを用いることができる。結晶配向度Iとは、下記式(6)に示されている通り、X線回折法を用いて測定した圧電体層70における(100)面の回折強度(I100)と(110)面の回折強度(I110)との和に対するI100の比で定義され、通常は百分率(%)で表される。
I=I100/(I100+I110) ・・・ (6)
ここで、ペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させるために、圧電材料a中のBTの割合は、0mol%以上10mol%以下とすることが好ましい。すなわち、式(5)において、0≦x≦10とすることが好ましい。BTをこのような割合とすることで、メカニズムは明らかにされていないが、圧電体層70を(100)面に優先的に配向させることができる。
また、ペロブスカイト型複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向させるために、圧電材料a中のBMTの割合は、5mol%以上10mol%以下とすることが好ましい。すなわち、式(5)において、5≦y≦10とすることが好ましい。BMTをこのような割合とすることで、メカニズムは明らかにされていないが、圧電体層70を(100)面に優先的に配向させることができる。
なお、一般式の記述は化学量論に基づく組成表記であり、上述したように、本実施形態では、ペロブスカイト構造を取り得る限りにおいて、格子不整合、酸素欠損等による不可避な組成のずれは勿論、例えば、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)、アルミニウム(Al)、コバルト(Co)等の元素の一部置換等も許容される。例えば、化学量論比を1とすると、0.85以上1.20以下の範囲内のものは許容される。また、一般式で表した場合は異なるものであっても、Aサイトの元素とBサイトの元素との比が同じものは、同一の複合酸化物とみなせる場合がある。
圧電体層70は、上述した通りのペロブスカイト型複合酸化物からなるPbの含有量を抑えた材料又はPbを使用しない材料(いわゆる非鉛系圧電材料)である。このため、主としてPbを含む圧電体層に比べ、環境負荷を低減することができる。
次に、圧電素子300の製造方法の一例について、インクジェット式記録ヘッドの製造方法とあわせて、図5〜図11を参照して説明する。
まず、図5に示すように、シリコン基板110(流路形成基板10)を準備する。次に、シリコン基板110を熱酸化することによって、その表面に二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜51を形成する。更に、弾性膜51上にスパッタリング法でジルコニウム膜を形成し、これを熱酸化することによって、酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜52を得る。このようにして、弾性膜51と絶縁体膜52とからなる振動板50を形成する。
次いで、絶縁体膜52上に、酸化チタン(TiO)からなる密着層56を形成する。密着層56は、スパッタリング法や熱酸化等により形成することができる。ただし、密着層56は省略が可能である。次に、密着層56上に、第1電極60を形成する。第1電極60は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法(PVD法)、レーザーアブレーション法等の気相成膜、スピンコート法等の液相成膜等により形成することができる。
次いで、図6に示すように、密着層56及び第1電極60を、同時にパターニングする。密着層56及び第1電極60のパターニングは、例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)、イオンミリング等のドライエッチングや、エッチング液を用いたウェットエッチングにより行うことができる。なお、密着層56及び第1電極60のパターニングにおける形状は、特に限定されない。
次に、図7に示すように、圧電体層70を形成する。圧電体層70の形成方法は限定されない。例えば、金属錯体を含む溶液(前駆体溶液)を塗布乾燥し、更に高温で焼成することで金属酸化物を得るMOD(Metal−Organic Decomposition)法やゾル−ゲル法等の化学溶液法を用いることができる。その他、レーザーアブレーション法、スパッタリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、エアロゾル・デポジション法等、液相法でも固相法でも、圧電体層70を製造することができる。
湿式法によって形成された圧電体層70は、前駆体溶液を塗布する工程(塗布工程)から前駆体膜を焼成する工程(焼成工程)までの一連の工程によって形成された圧電体膜74を複数有する。即ち、圧電体層70は、塗布工程から焼成工程までの一連の工程を複数回繰り返すことによって形成される。なお、塗布工程から焼成工程までの一連の工程において、塗布工程から脱脂工程までを複数回繰り返した後に、焼成工程を実施してもよい。
湿式法によって形成された層や膜は、界面を有する。湿式法によって形成された層や膜には、塗布または焼成の形跡が残り、このような形跡は、その断面を観察したり、層内(あるいは膜内)における元素の濃度分布を解析したりすることによって確認可能な「界面」となる。「界面」とは、厳密には層間あるいは膜間の境界を意味するが、ここでは、層あるいは膜の境界付近を意味するものとする。湿式法によって形成された層や膜の断面を観察した場合、このような界面は、隣の層や膜との境界付近に、他よりも色が濃い部分、あるいは他よりも色が薄い部分として確認される。また、元素の濃度分布を解析した場合、このような界面は、隣の層や膜との境界付近に、他よりも元素の濃度が高い部分、あるいは他よりも元素の濃度が低い部分として確認される。圧電体層70は、塗布工程や焼成工程を複数繰り返して形成される(複数の圧電体膜74によって構成される)ため、各圧電体膜74に対応して、複数の界面を有することとなる。
圧電体層70を湿式法(化学溶液法)で形成する場合の具体的な形成手順の例は、次の通りである。まず、金属錯体を含むMOD溶液やゾルからなり、圧電体層70を形成するための前駆体溶液を作成する。そして、この前駆体溶液を、第1電極60上に、スピンコート法等を用いて塗布して前駆体膜を形成する(塗布工程)。次に、この前駆体膜を所定温度、例えば130℃〜250℃程度に加熱して一定時間乾燥させ(乾燥工程)、更に乾燥した前駆体膜を所定温度、例えば300℃〜450℃に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。更に、脱脂した前駆体膜をより高い温度、例えば650℃〜800℃程度に加熱し、この温度で一定時間保持することによって結晶化させ、圧電体膜74を形成する(焼成工程)。そして、上記の塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を複数回繰り返すことにより、図7に示す複数層の圧電体膜74からなる圧電体層70を形成する。
なお、上述の前駆体溶液は、焼成により、上述したBFM及びBMTを含むペロブスカイト型複合酸化物、又はBFM、BMT及びBTを含むペロブスカイト型複合酸化物を形成し得る金属錯体を、それぞれ有機溶媒に溶解又は分散させたものである。つまり、前駆体溶液は、金属錯体の中心金属として、Bi、Fe、Mn、Mg及びTi、又はBi、Fe、Mn、Mg、Ti及びBaの各元素を含むものである。このとき、前駆体溶液中に、上記元素以外の元素を含む金属錯体、例えば、K、Na、Nb、La、Sm、Ce、Al、Co等の添加物を含む金属錯体を更に混合してもよい。
上記各元素を含む金属錯体としては、例えば、アルコキシド、有機酸塩、β−ジケトン錯体等を用いることができる。前駆体溶液において、これらの金属錯体の混合割合は、ペロブスカイト型複合酸化物に含まれるBi、Fe、Mn、Mg及びTi、又はBi、Fe、Mn、Mg、Ti及びBaが所望のモル比となるように混合すればよい。
前駆体溶液の作製に用いられるBiを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ビスマス、酢酸ビスマス等が挙げられる。Feを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸鉄、酢酸鉄、トリス(アセチルアセトナート)鉄等が挙げられる。Mnを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸マンガン、酢酸マンガン等が挙げられる。Mgを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸マグネシウムなどが挙げられる。Tiを含む金属錯体としては、例えば、チタニウムイソプロポキシド等のチタニウムアルコキシド等が挙げられる。このとき、2種以上の金属錯体を併用してもよい。Baを含む金属錯体としては、例えばバリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸バリウム、バリウムアセチルアセトナート等が挙げられる。
前駆体溶液の作製に用いられる有機溶媒としては、例えば、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、オクタン、デカン、シクロヘキサン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン、酢酸、オクチル酸、2−nブトキシエタノール、n−オクタン等又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。前駆体溶液は、Bi、Fe、Mn、Mg、Ti及びBaを含む金属錯体の分散を安定化する添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては、2−エチルヘキサン酸等が挙げられる。
また、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装置やホットプレート等が挙げられる。
次いで、図8に示すように、複数の圧電体膜74からなる圧電体層70をパターニングする。パターニングは、いわゆる、反応性イオンエッチングやイオンミリング等のドライエッチングや、エッチング液を用いたウェットエッチングによって行うことができる。なお、圧電体層70のパターニングにおける形状は、特に限定されない。その後、圧電体層70上に第2電極80を形成する。第2電極80は、第1電極60と同様の方法により形成することができる。以上の工程によって、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを備えた圧電素子300が完成する。言い換えると、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とが重なり合う部分が圧電素子300となる。
次に、図9に示すように、シリコン基板110の圧電素子300側の面に、図示しない接着剤を介して保護基板用ウェハー130(保護基板30)を接合する。その後、保護基板用ウェハー130の表面を削って薄くする。また、保護基板用ウェハー130に、マニホールド部32や図示しない貫通孔33(図2参照)を形成する。次いで、図10に示すように、シリコン基板110の圧電素子300とは反対側の面に、マスク膜53を形成し、これを所定形状にパターニングする。そして、図11に示すように、マスク膜53を介して、シリコン基板110に対してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)を実施する。これにより、個々の圧電素子300に対応する圧力発生室12の他、図示しないインク供給路13、連通路14及び連通部15(図2参照)を形成する。
次に、シリコン基板110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分をダイシング等により切断・除去する。更に、シリコン基板110の圧電素子300とは反対側の面に、ノズルプレート20を接合する(図2参照)。また、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合する(図2参照)。ここまでの工程によって、記録ヘッド1のチップの集合体が完成する。この集合体を個々のチップに分割することによって、記録ヘッド1が得られる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る圧電素子301を用いたインクジェット式記録ヘッドについて、図12を参照して説明する。なお、本実施形態は、実施形態1に対して、圧電素子の構成がわずかに異なる。具体的には、実施形態1にかかる圧電素子300に対して、本実施形態にかかる圧電素子301は、バッファー層72が設けられている点、圧電体層71の材料が異なる点、において異なる。よって、これらの相違点に関する事項についてのみ説明し、それ以外の点に関する詳細な説明は省略する。また、第1の実施形態と同一の部材については、図2〜11で用いたものと同一の符号を付し、これらについての説明は省略する。
図示するように、圧電素子301は、絶縁体膜52上には、第1電極60と、バッファー層72と、圧電体層71と、第2電極80とが順次積層されて構成されている。なお、圧電素子301では、実施形態1と同様にして、絶縁体膜52と第1電極60との間に密着層が形成されてもよい。
バッファー層72は、実施形態1の圧電体層70を構成する圧電材料aと同様の材料を用いて構成されている。よって、バッファー層72は、実施形態1の圧電体層70と同様、(100)面に優先配向、かつ自然配向させることができる。
バッファー層72を、実施形態1の圧電体層70を構成する圧電材料aと同様の材料を用いて構成することにより、後述するバッファー層72上に形成される圧電体層71の結晶成長が特定の方向に促進され、結晶性に優れた膜となる。これにより、バッファー層72を設けなかった場合、又はバッファー層72を他の材料で構成した場合と比較して、圧電体層71のクラックの発生は顕著に抑制される。
また、圧電体層71は、結晶の方位によって、変位量、誘電率、ヤング率等の様々な物理的性質が異なる。そのため、圧電体層71を任意の方向(本実施形態においては(100)面)に強配向させた場合や圧電体層71が主配向(ほぼ単一な配向、本実施形態においては(100)面)となっている場合の方が、圧電体層71がランダムな配向の場合や複数の配向が混在している場合よりも、圧電体層71の特性をより良く発揮させることが可能となる。その結果、特定の方向に強配向した圧電体層71は、残留分極値(Pr)や飽和分極値(Pm)が高くなる等、圧電特性に優れたものとなる。
なお、バッファー層72の厚さは、薄いほど好ましく、例えば10nm以下であることが好ましい。バッファー層72の厚さを10nm以下とすることにより、バッファー層72上の圧電体層71の結晶を単一の方向(本実施形態においては(100)面)により強く配向させることができる。これにより、クラックの発生をより一層抑制することができる。更に、バッファー層72を薄くすることにより、電圧が誘電率の低いバッファー層72に集中することが防止され、圧電体層71に印加される電圧降下を防止することができる。
また、バッファー層72は、圧電体層71を焼成する際に圧電体層71との間で成分元素の拡散等が生じる可能性があり、完全に分離された層としては検出されない可能性がある。しかしながら、圧電素子301では、圧電体層71の第1電極60側に、上述したバッファー層72を構成する材料に含まれる金属成分の濃度が高い領域が存在することが確認でき、これによりバッファー層72の存在を確認することができる。
圧電体層71は、BFMを含んだペロブスカイト型複合酸化物からなり、当該複合酸化物の結晶が(100)面に優先配向している圧電材料(以下、圧電材料bという)を用いて構成されている。圧電材料bに含まれるBFMは、下記式(7)で表される。
Bi(Fe,Mn)O ・・・ (7)
式(7)で表されるBFMは、AサイトにBiが位置し、BサイトにFe及びMnが位置している。
圧電体層71は、BFMを含んだペロブスカイト型複合酸化物からなる圧電材料bで構成され、上述したバッファー層72上に形成されることにより、当該複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向、かつ自然配向させることができる。
また、圧電材料bには、BTが含まれていてもよい。この場合、圧電材料bは、BFMとBTとを含み、ペロブスカイト型複合酸化物からなるが、BTを含まない圧電材料bと同様にして、BFMとBTとの混晶であるもの、又はBFMとBTとが均一に固溶した固溶体としても表される。従って、BTを含む圧電材料bの組成は、下記式(8)で表されることもある。
(Bi,Ba)(Fe,Mn,Ti)O ・・・ (8)
式(8)で表されるBTを含む圧電材料bは、AサイトにBi及びBaが位置し、BサイトにFe,Mn及びTiが位置している。
圧電体層71は、BFMとBTを含んだペロブスカイト型複合酸化物からなる圧電材料(BTを含む圧電材料b)で構成され、上述したバッファー層72上に形成されることにより、圧電材料bを用いた場合と同様にして、当該複合酸化物の結晶を(100)面に優先的に配向、かつ自然配向させることができる。
なお、BFM及びBTは、ペロブスカイト構造を有する公知の圧電材料であるが、一般式の記述は化学量論に基づく組成表記であり、種々の組成のものが存在している。例えば、BFMやBTに含まれる各元素(Bi,Fe,Mn,Ba,Ti,O)の一部が欠損したもの又は過剰であるものや、各元素の一部が他の元素に置換されたものもある。従って、本実施形態でBFMやBTと表記した場合には、基本的な特性が変わらず、ペロブスカイト構造を取り得る限りにおいて、格子不整合、酸素欠損等による不可避な組成のずれや他の元素の一部置換等も許容され、BFMやBTの範囲に含まれるものとする。例えば、化学量論比を1とすると、0.85以上1.20以下の範囲内のものは許容される。また、一般式で表した場合は異なるものであっても、Aサイトの元素とBサイトの元素との比が同じものは、同一の複合酸化物とみなせる場合がある。
バッファー層72及び圧電体層71の形成方法は限定されないが、実施形態1の圧電体層70と同様にして、例えば、金属錯体を含む溶液(前駆体溶液)を塗布乾燥し、更に高温で焼成することで金属酸化物を得るMOD(Metal−Organic Decomposition)法やゾル−ゲル法等の化学溶液法(湿式法)を用いることができる。その他、レーザーアブレーション法、スパッタリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、エアロゾル・デポジション法等、液相法でも固相法でも、バッファー層72及び圧電体層71を製造することができる。
湿式法によって形成された圧電体層71は、前駆体溶液を塗布する工程(塗布工程)から前駆体膜を焼成する工程(焼成工程)までの一連の工程によって形成された圧電体膜を複数有する。即ち、圧電体層70は、塗布工程から焼成工程までの一連の工程を複数回繰り返すことによって形成される。なお、塗布工程から焼成工程までの一連の工程において、塗布工程から脱脂工程までを複数回繰り返した後に、焼成工程を実施してもよい。なお、上述した通り、バッファー層72は圧電体層71と比較して非常に薄いので、バッファー層72を湿式法により形成する場合には、上述の一連の工程を繰り返さずに(上述の一連の工程を1回実施することによって)形成する。上述したように、湿式法によって形成された層や膜は、界面を有する。すなわち、バッファー層72及び圧電体層71は、いずれも界面を有する。また、圧電体層71は、塗布工程や焼成工程を複数繰り返して形成される(複数の圧電体膜によって構成される)ため、各圧電体膜に対応して、複数の界面を有する。
バッファー層72及び圧電体層71を湿式法で形成する場合の具体的な形成手順の例は、次の通りである。まず、金属錯体を含むMOD溶液やゾルからなり、バッファー層72及び圧電体層71を形成するための前駆体溶液を作成する。そして、バッファー層72用の前駆体溶液を、第1電極60上に、スピンコート法等を用いて塗布して前駆体膜を形成する(第1塗布工程)。次に、この前駆体膜を所定温度、例えば130℃〜250℃程度に加熱して一定時間乾燥させ(第1乾燥工程)、更に乾燥した前駆体膜を所定温度、例えば300℃〜450℃程度に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(第1脱脂工程)。更に、脱脂した前駆体膜をより高い温度、例えば650℃〜800℃程度に加熱し、この温度で一定時間保持することによって結晶化させ、バッファー層72を形成する(第1焼成工程)。
次に、圧電体層71用の前駆体溶液を、バッファー層72上に、スピンコート法等を用いて塗布して前駆体膜を形成する(第2塗布工程)。次に、この前駆体膜を所定温度、例えば130℃〜250℃程度に加熱して一定時間乾燥させ(第2乾燥工程)、更に乾燥した前駆体膜を所定温度、例えば300℃〜450℃程度に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(第2脱脂工程)。更に、脱脂した前駆体膜をより高い温度、例えば650℃〜800℃程度に加熱し、この温度で一定時間保持することによって結晶化させ、圧電体膜(図示せず)を形成する(第2焼成工程)。そして、上記の塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を複数回繰り返すことにより、複数層の圧電体膜からなる圧電体層71を形成する。
なお、バッファー層72用の前駆体溶液は、焼成により、上述したBFM及びBMTを含むペロブスカイト型複合酸化物、又はBFM、BMT及びBTを含むペロブスカイト型複合酸化物を形成し得る金属錯体を、それぞれ有機溶媒に溶解又は分散させたものである。つまり、前駆体溶液は、金属錯体の中心金属として、Bi、Fe、Mn、Mg及びTi、又はBi、Fe、Mn、Mg、Ti及びBaの各元素を含むものである。このとき、前駆体溶液中に、上記元素以外の元素を含む金属錯体、例えば、K、Na、Nb、La、Sm、Ce、Al、Co等の添加物を含む金属錯体を更に混合してもよい。
また、圧電体層71用の前駆体溶液は、焼成により、上述したBFMを含むペロブスカイト型複合酸化物、又はBFM及びBTを含むペロブスカイト型複合酸化物を形成し得る金属錯体を、それぞれ有機溶媒に溶解又は分散させたものである。つまり、前駆体溶液は、金属錯体の中心金属として、Bi、Fe及びMn、又はBi、Fe、Mn、Ba及びTiの各元素を含むものである。このとき、前駆体溶液中に、上記元素以外の元素の添加物を含む金属錯体を更に混合してもよい。
その後、実施形態1と同様にして、複数の圧電体膜(図示せず)からなるバッファー層72及び圧電体層71を、上述のドライエッチングやウェットエッチングによってパターニングする。なお、バッファー層72及び圧電体層71のパターニングにおける形状は、特に限定されない。次いで、圧電体層70上に第2電極80を形成する。第2電極80は、第1電極60と同様の方法により形成することができる。以上の工程によって、第1電極60とバッファー層72と圧電体層71と第2電極80とを備えた圧電素子301が完成する。言い換えると、第1電極60とバッファー層72と圧電体層71と第2電極80とが重なり合う部分が圧電素子301となる。
そして、実施形態1と同様にして、圧電素子301を用いて記録ヘッド1のチップの集合体を作製すると、この集合体を個々のチップに分割することによって、記録ヘッド1が得られる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されない。
(サンプル1の作製)
まず、(100)単結晶シリコン(Si)基板(シリコン基板110)を熱酸化することで、当該Si基板の表面に、膜厚1200nmの酸化シリコン(SiO)膜(弾性膜51)を形成した。次いで、SiO膜上に、RFマグネトロンスパッター法により、膜厚40nmのチタン膜を作製し、当該チタン膜を熱酸化することで、酸化チタン(TiO)膜(密着層56)を作製した。次いで、TiO膜上に、RFマグネトロンスパッター法により、(111)面に配向し、膜厚100nmの白金(Pt)膜(第1電極60)を形成した。
次に、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸鉄、2−エチルヘキサン酸マンガン、2−エチルヘキサン酸バリウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウム及び2−エチルヘキサン酸チタンの各n−オクタン溶液を混合し、Bi,Fe,Mn,Ba,Mg及びTiのモル比が、Bi:Fe:Mn:Ba:Mg:Ti=95.00:85.50:4.50:7.50:5.00:2.50となるように混合して、前駆体溶液を調整した(調整工程)。次いで、当該前駆体溶液を第1電極60上に滴下し、基板を500rpmで6秒間回転後、3000rpmで20秒間回転して、スピンコート法により、第1電極60上に前駆体膜を成膜した(塗布工程)。次いで、ホットプレート上に基板を載せ、前駆体膜を180℃で2分間乾燥した(乾燥工程)。次いで、ホットプレート上に基板を載せ、前駆体膜について380℃で2分間脱脂を行った(脱脂工程)。次いで、上述した塗布工程から脱脂工程を2回繰り返した後に、酸素雰囲気中でRTA装置により、前駆体膜について700℃で5分間焼成を行い、ペロブスカイト型複合酸化物膜(圧電体膜74)を得た(焼成工程)。
こうして、上述した塗布工程から脱脂工程を2回繰り返した後に焼成を行い、それらの工程を6回繰り返して、前駆体膜の成膜を合計12回行うことで、ペロブスカイト型複合酸化物層(圧電体層70)を形成した。
次に、圧電体層70上に、RFマグネトロンスパッター法により、膜厚100nmの白金(Pt)膜(第2電極80)を形成し、サンプル1とした。
サンプル1における圧電体層70の組成及び後述する圧電体層70の結晶配向度を測定した結果を下記表1に示した。また、後述するサンプル2〜サンプル8における圧電体層70の組成及び結晶配向度の測定結果についても、サンプル1と同様にして表1に示した。なお、表1において、x及びyの値は、それぞれ、圧電体層70を構成する圧電材料におけるBT及びBMTの割合[mol%]を示しており、上記式(5)におけるx及びyの値に対応する。
(サンプル2〜サンプル8の作製)
下記表1に示した圧電体層70の組成となるように前駆体溶液を調整した以外はサンプル1と同様にして、サンプル2〜サンプル8をそれぞれ作製した。
Figure 2017063108
(各サンプルの配向性評価)
サンプル1〜サンプル8について、X線回折法を用いてX線回折ピークの測定を行った。サンプル1〜サンプル4のX線回折ピークを測定した結果を図13に、サンプル5〜8の測定結果を図14に、それぞれ示した。
図13と図14において、2θ=22°付近のピークは、ペロブスカイトの(100)面に由来するピーク、2θ=32°付近のピークは、ペロブスカイトの(110)面に由来するピークである。測定原理上、これらのピークに対応するピークが、それぞれ、2θ=46°付近及び2θ=52°付近に、(200)面及び(210)面に由来するピークとして出現する。
また、2θ=40°付近の強いピークは、電極を構成するプラチナに由来するピークである。
一部のサンプルにおいて、2θ=40°付近のプラチナのピークの僅かに左側(2θ=39°付近)に小さなピークが出現しているが、これは、ペロブスカイトの(111)面に由来するピークである。なお、ペロブスカイトの(111)面に由来するピークは、(100)面及び(110)面に由来するピークと比較して極めて小さい。よって、式(9)の結晶配向度Iの計算では、(111)面の回折強度を無視している。なお、測定原理上、このピークに対応するピークが、2θ=58°付近に、(211)面に由来するピークとして出現する。
さらに、2θ=47°付近のピークは、基板を構成するシリコンに由来するピークである。
また、各サンプルの測定結果に基づき、(100)面の結晶配向度Iを算出して表1に示した。なお、結晶配向度Iは、下記式(9)に示されている通り、X線回折法を用いて測定した(100)面の回折強度(I100)と(110)面の回折強度(I110)との和に対するI100の比を算出し、その百分率(%)として求めた。
I=I100/(I100+I110) ・・・ (9)
表1に示した通り、圧電体層70の組成中にBFMのみが含まれるサンプル5と比較して、圧電体層70の組成中にBFM及びBMTが含まれるサンプル1及び2、ならびに、BFM、BT及びBMTが含まれるサンプル3及び4は、結晶配向度Iが高くなっていた。つまり、圧電体層70の組成中にBFMに加えてBMT、あるいは、BT及びBMTが含まれることで、結晶配向度Iが高くなることが明らかとなった。
この点について、もう少し詳しく解析する。まず、BTの割合に関して、BTを10mol%にしたサンプル6と、20mol%にしたサンプル7とを比較すると、サンプル6の結晶配向度Iの方が高いことから、結晶配向度IはBTの割合に依存することが明らかとなった。また、サンプル6とサンプル7とでは、結晶配向度Iが2倍以上異なり、サンプル6の方が結晶配向度Iが高いことから、圧電体層70の組成中に含まれるBTの割合は10mol%以下が好ましいことが示唆される。
現に、BMTの割合が等しいサンプル4(BTが0mol%、BMTが10mol%)、サンプル2(BTが10mol%、BMTが10mol%)、サンプル8(BTが20mol%、BMTが10mol%)を比較したとき、結晶配向度Iが最も高いのはサンプル4であり、次に高いのがサンプル2であり、サンプル8の結晶配向度Iは最も低い。つまり、圧電体層70の組成中に含まれるBTの割合は、0mol%以上、10mol%以下が好ましい。
次に、BMTの割合に関して、BTの割合が等しい場合において、BMTが含まれないサンプルと、BMTが含まれるサンプルとを比較すると、BMTが含まれるサンプルの方が結晶配向度Iが高い。例えば、サンプル2とサンプル6との比較では、BMTが含まれるサンプル2の方が結晶配向度Iが高い。サンプル5とサンプル3または4、サンプル7とサンプル8との比較においても同様である。このことから、結晶配向度IはBMTの割合に依存すること、及び、圧電体層70の組成中にBMTが含まれていた方が結晶配向度Iが高くなることが示唆される。
また、BMTの割合に関して、BTが含まれないサンプル3〜サンプル5を比較した場合、BMTが0mol%のサンプル5は結晶配向度Iが60%に達しておらず、(100)面へ優先配向していない。一方、BMTが5mol%のサンプル3、BMTが10mol%のサンプル4は、結晶配向度Iが60%を超えており、(100)面へ優先配向していることがわかる。同様に、BTが10mol%のサンプル2とサンプル6とを比較した場合、BMTが0mol%のサンプル6は結晶配向度Iが60%に達しておらず、(100)面へ優先配向していない。一方、BMTが10mol%のサンプル2は、結晶配向度Iが60%を超えており、(100)面へ優先配向していることがわかる。これらの結果より、圧電体層70の組成中に含まれるBMTの割合が、5mol%以上、10mol%以下の範囲で、圧電体層70が(100)面へ優先配向することがわかる。
以上をまとめると、圧電体層70の組成には、少なくともBMTを含むことが好ましい。また、圧電体層70の組成には、さらにBTを含んでいても良い。BTの割合は、0mol%以上、10mol%以下であることが好ましい。BMTを含む場合、その割合は、5mol%以上、10mol%以下であることが好ましい。これらの条件を満たすサンプルは、サンプル1〜サンプル4である。
なお、ここでは圧電体層70の実施例のみを示したが、圧電体層70と同様の組成をバッファー層72に適用し、当該バッファー層72上に圧電体層71(BFM)を形成した場合も、結晶配向度Iはサンプル1〜サンプル8と同様の傾向となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドとしては、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップの製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、上記実施形態では、圧電素子応用デバイスの一例として、液体噴射装置に搭載される液体噴射ヘッドを挙げて説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の圧電素子と、本発明の圧電素子により発信される超音波及び本発明の圧電素子により受信される超音波の少なくとも一方に基づく信号を利用して検出対象を測定する制御手段とを具備することで超音波測定装置を構成することもできる。
このような超音波測定装置は、超音波を発信した時点から、その発信した超音波が測定対象物に反射されて戻ってくるエコー信号を受信する時点までの時間に基づいて、測定対象物の位置、形状及び速度等に関する情報を得るものであり、超音波を発生するための素子や、エコー信号を検知するための素子として圧電素子が用いられることがある。このような超音波発生素子やエコー信号検知素子として、優れた変位特性を有する超音波測定装置を提供することができる。
また、本発明の圧電素子応用デバイスは、超音波モーター、温度−電気変換器、圧力−電気変換器、圧電トランス、赤外線等の有害光線の遮断フィルター、量子ドット形成によるフォトニック結晶効果を使用した光学フィルター、薄膜の光干渉を利用した光学フィルター等のフィルター等であっても良い。また、超音波測定装置(超音波センサー)以外のセンサー、例えば、赤外線センサー、感熱センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー(角速度センサー)であっても良い。
その他、本発明は、強誘電体素子として好適に用いることもできる。好適に用いることができる強誘電体素子としては、強誘電体メモリー、強誘電体トランジスター(FeFET)、強誘電体演算回路(FeLogic)、強誘電体キャパシター等が挙げられる。また、本発明の圧電素子は、良好な焦電特性を示すことから、焦電素子に好適に用いることができる。更に、本発明は、上述したモーターを駆動源として利用したロボット等にも適用することができる。
I…記録装置、 II…ヘッドユニット、 S…記録シート、 1…記録ヘッド、 2A,2B…カートリッジ、 3…キャリッジ、 4…装置本体、 5…キャリッジ軸、 6…駆動モーター、 7…タイミングベルト、 8…搬送ローラー、 10…流路形成基板、 11…隔壁、 12…圧力発生室、 13…インク供給路、 14…連通路、 15…連通部、 20…ノズルプレート、 21…ノズル開口、 30…保護基板、 32…マニホールド部、 33…貫通孔、 35…接着剤、 40…コンプライアンス基板、 41…封止膜、 42…固定板、 43…開口部、 50…振動板、 51…弾性膜、 52…絶縁体膜、 53…マスク膜、 56…密着層、 60…第1電極、 70…圧電体層、 71…圧電体層、 72…バッファー層、 74…圧電体膜、 80…第2電極、 90a,90b…リード電極、 100…マニホールド、 110…シリコン基板、 130…保護基板用ウェハー、 300,301…圧電素子

Claims (8)

  1. 第1電極と、前記第1電極上に設けられた圧電体層と、前記圧電体層上に設けられた第2電極とを備え、
    前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることを特徴とする圧電素子。
  2. 前記圧電体層は、下記式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
    (100−x−y)Bi(Fe,Mn)O−xBaTiO−yBi(Mg,Ti)O ・・・ (1)
    (式中、0≦x≦10を満たす。)
  3. 前記圧電体層は、前記式(1)において5≦y≦10を満たすペロブスカイト型複合酸化物からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電素子。
  4. 第1電極と、前記第1電極上に設けられたバッファー層と、前記バッファー層上に設けられた圧電体層と、前記圧電体層上に設けられた第2電極とを備え、
    前記バッファー層は、Bi(Fe,Mn)OとBi(Mg,Ti)Oとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、
    前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)Oを含むペロブスカイト型複合酸化物からなり、(100)面に優先配向していることを特徴とする圧電素子。
  5. 前記バッファー層は、下記式(2)で表されるペロブスカイト型複合酸化物からなることを特徴とする請求項4に記載の圧電素子。
    (100−x−y)Bi(Fe,Mn)O−xBaTiO−yBi(Mg,Ti)O ・・・ (2)
    (式中、0≦x≦10を満たす。)
  6. 前記バッファー層は、前記式(2)において5≦y≦10を満たすペロブスカイト型複合酸化物からなることを特徴とする請求項5に記載の圧電素子。
  7. 前記圧電体層は、Bi(Fe,Mn)OとBaTiOとを含むペロブスカイト型複合酸化物からなることを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の圧電素子。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の圧電素子を備えることを特徴とする圧電素子応用デバイス。
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