JP2017061821A - マンホールに接続する下水道本管の継手装置と、その施工方法 - Google Patents

マンホールに接続する下水道本管の継手装置と、その施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、地震等の地盤変化に対して確実な免震効果を発揮するとともに、マンホール内への地下水の流入を防止できる下水道本管の継手装置を提供することにある。【解決手段】 下水道本管11の外周側部のマンホール周壁10を削り空隙12,22を設け、その空隙12,22に取り付ける継手装置であって、環体1と弾性パッキン2,3を備えており、環体1は、削孔12の内周側に配置してあり、下水道本管11を深く呑み込む環の長さを有し、弾性パッキン2,3は、環体1の内周部の全周と外周部の全周にそれぞれ配置してあり、内周側の弾性パッキン2は、環体1と下水道本管11の間の全周に亘って配置してあるとともに、外周側の弾性パッキン3は、環体1とマンホール周壁10との間の全周に亘って配置してあることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、家庭や事業所、公共施設等から排出される汚水等を流す下水道本管とマンホールとの接合部における継手装置に関するものである。
下水道本管とマンホールの接合は、特開2001−40751号公報に開示されるように、マンホール周壁と下水道本管の間を削孔して空隙を形成し、その空隙にゴム等の弾性と水密性を兼ね備える素材からなる緩衝手段が配置される。これにより、緩衝手段がマンホール周壁の空隙の全周に亘って配置されてマンホール内の水密性を確保するとともに、緩衝手段がマンホール周壁と下水道本管の間に配置されることで、下水道本管とマンホールの周壁に耐震性能を付与される。
特開2001−40751号公報
しかしながら、上記のような継手の構造の場合、地震等の地盤変化の影響で下水道本管がマンホール周壁から離れる方向に移動したときに、下水道本管とマンホール周壁の間に緩衝手段が配置されなくなる。これにより、下水道本管とマンホール周壁の間に隙間が生じ、マンホール内に地下水が流入する問題があった。さらに、地盤変動で下水道本管が傾いてマンホール周壁と接触し、マンホール周壁を損壊させるおそれがあるとともに、緩衝手段と下水道本管の管口との間に水圧で隙間が生じ、その隙間から地下水がマンホール内に流入する懸念もあった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、地震等の地盤変化に対して確実な免震効果を発揮するとともに、マンホール内への地下水の流入を防止できるマンホールに接続する下水道本管の継手装置を提供することにある。
本発明のうち請求項1記載の発明は、下水道本管の外周側部のマンホール周壁を削り空隙を設け、その空隙に取り付けるマンホールに接続する継手装置であって、環体と弾性パッキンを備えており、環体は、空隙に配置したときに下水道本管を深く呑み込む環の長さを有し、弾性パッキンは、環体の内周部の全周と外周部の全周にそれぞれ配置してあり、内周側の弾性パッキンは、環体と下水道本管の間の全周に亘って配置してあるとともに、外周側の弾性パッキンは、環体とマンホール周壁との間の全周に亘って配置してあることを特徴とする。
本発明のうち請求項2記載の発明は、内周側の弾性パッキンと外周側の弾性パッキンは、環体を挟んで下水道本管の延伸方向の相違する位置に配置してあることを特徴とする。
本発明のうち請求項3記載の発明は、環体の内周部と外周部に、弾性パッキンの下水道本管の延伸方向への移動を規制するパッキン保持部がそれぞれ設けてあることを特徴とする。
本発明のうち請求項4記載の発明は、環体の一方側の先端にはコンクリート周壁を切削するための切削部が設けてあり、環体の他方側部には、回転駆動手段に係止して環体に回転力を伝達するための係止部を有していることを特徴とする。
本発明のうち請求項5記載の発明は、先端に切削部が設けてある環体を回転駆動手段に取り付けて、環体を回転自在にする工程、下水道本管が挿通するマンホール周壁の内周側部に対し、回転する環体の切削部で切削するとともに、環体の外周側の弾性パッキンをマンホール周壁の切削面に当接して隙間を閉塞するとともに、内周側の弾性パッキンを下水道本管に当接して隙間を閉塞しながらマンホール外周側に向けて環体を推進する工程、環体がマンホール周壁を貫通するとともに、環体の基端部がマンホール周壁の内周側部と略面一となったときに、環体の推進を止める工程、各工程を経て形成することを特徴とする。
本発明のうち請求項1記載の発明によれば、下水道本管の外周部のマンホール周壁を掘削して設けた空隙に、下水道本管を深く呑み込む環の長さを有する環体を配置し、さらに、その環体の内周側と外周側に弾性パッキンを配置することで、下水道本管とマンホール周壁の隙間に環体が配置されるとともに、環体の内外に配置されたそれぞれの弾性パッキンでマンホール周壁と下水道本体の双方を緩衝することができる。これにより、環体が下水道本管を深く呑み込み、内外の各弾性パッキンが下水道本管の延伸方向の広い範囲で当接することから、地震等の地盤振動によってマンホール周壁から下水道本管が抜け出す方向に移動しても、下水道本管と内外の各弾性パッキンとの当接および密閉状態が維持され、隙間を作らずに地下水のマンホール内への流入を防ぐことができる。さらに、地盤震動等の影響でマンホール周壁や下水道本管で応力が発生しても、環体を介することでマンホール周壁または下水道本管の衝撃を直接他方に伝達せず、マンホールの耐久性を向上できる。
本発明のうち請求項2記載の発明によれば、環体の内周側と外周側に配置する弾性パッキンの位置が下水道本管の長手方向に相違している。これにより、地震等の地盤変化の影響で下水道本管がマンホール周壁から離れる方向に移動しても、環体の内周側に配置される弾性パッキンが下水道本管の外周部に当接した状態を維持することで、マンホール周壁と下水道本管の間の水密性を保ち、さらに、衝撃を緩衝することができる。また、同様に、地震等の地盤変化の影響で下水道本管が揺動したときに、環体の外周側の弾性パッキンと内周側の弾性パッキンがそれぞれ相違する位置で支点となるので、地盤変化により対応してマンホールと下水道本管の継手箇所の保護を図ることができる。また、環体とマンホール周壁の隙間を外周側の弾性パッキンが閉塞し、さらに、環体と下水道本管の隙間を内周側の弾性パッキンが閉塞した状態は維持されることから、下水道本管の揺動が大きくなってもマンホールの水密性は確保される。
本発明のうち請求項3記載の発明によれば、環体の内周部と外周部に弾性パッキンの位置決め手段が設けてあることから、環体に配置した弾性パッキンが所定の位置からズレることなく、内外に配置されたそれぞれの弾性パッキンがマンホール周壁と下水道本管に当接して水密性と地盤変化による衝撃の緩衝を果たすことになる。
本発明のうち請求項4及び5記載の発明によれば、環体自体が切削部でマンホール周壁を切削しながら下水道本管と接続することにより、環体の取り付けの途中であっても、環体の外周側の弾性パッキンが常にマンホール周壁の切削面との隙間に配置されて、隙間を閉塞するとともに、環体の内周側の弾性パッキンが下水道本管との隙間に配置されて、隙間を閉塞する。これにより、環体をマンホール周壁に取り付けるときに、マンホールの外からの地下水がマンホール内に流入せず、施工から完成に至るまでマンホール内の水密性が確保されることになる。
本実施によるマンホールに下水道本管を取り付ける継手装置の要部を拡大した図6中のAを拡大した断面図である。 (a)(b)は、図1中のCを拡大して環体に対する弾性パッキンの配置状態を示す縦断面図である。 (a)は、図6中B−B線断面図であり、(b)は、本実施による継手装置をマンホール内から見た正面図である。 (a)〜(c)は、本実施によるマンホールに下水道本管を取り付ける継手装置の施工手順を示す要部を拡大した縦断面図である。 (a)(b)は、本実施によるマンホールに下水道本管を取り付ける継手装置の作動状態を示す縦断面図である。 本発明の継手装置を施工したマンホールの全体を示す縦断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態を示す要部を拡大した縦断面図であり、(b)は、(a)中のDを拡大して示す縦断面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態を示す要部を拡大した横断面図であり、(b)は、一部を縦断面した正面図である。 (a)〜(d)は、図8の実施形態の施工手順を示す平面図である。 (a)(b)(c)は、本発明の継手装置を構成する環体の他の実施形態を示す要部を拡大した縦断面図である。 (a)(b)は、図10(c)の環体を施工する手順を示す要部を拡大した縦断面図である。 (a)(b)は、本発明の継手装置を構成する環体の他の実施形態を示す横断面図である。
以下に、図面に基づいて本発明によるマンホール周壁10への下水道本管11の継手装置について説明する。本実施によるマンホール周壁10への下水道本管11の継手装置は、図1〜図3(a)(b)と図6のように、環体1と内周側弾性パッキン(弾性パッキン)2と、外周側弾性パッキン(弾性パッキン)3とから構成されている。
環体1は、ステンレス等の金属板で筒状に成形されたものであり、マンホール周壁10を削孔して設けた空隙12の内周側よりも僅かに径が小さく形成してある。また、環体1におけるマンホール周壁10内に突入する側の開口端部1aは、マンホール周壁10の彎曲にあわせた形状をなしており、さらに、環体1の開口端部1aの全周にはアングル6が設けてある。また、環体1の筒の内周部と外周部には、それぞれ内周側パッキン保持部7と外周側パッキン保持部8がそれぞれ設けてある。いずれのものも環体1の周方向の全周に亘って起立する起立壁9が下水道本管11の延伸方向に間隔をあけた複数箇所に設けてあり、その各起立壁9の間に溝状部を形成し、内周側弾性パッキンまたは外周側弾性パッキンのいずれかを保持する。さらに、内周側パッキン保持部7は、環体1における下水道本管11の延伸方向側の端部内周部に設けてあり、外周側パッキン保持部8は、環体1における下水道本管11の延伸方向のマンホール周壁10側に設けてある。
内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3は、水膨張性を有するブチルゴムで成形された筒状をなすものである。また、内周側弾性パッキン2は、下水道本管11と当接する側部に複数のヒレ状をなすリブ4を有しており、下水道本管11の外周部と当接したときの抵抗を大きくして抜け出しにくく形成してある。さらに、下水道本管11の延伸方向側の端部は、次第に径が狭まるテーパ5が設けてあり、下水道本管11の外周部に環体1を挿入するときにテーパ5が案内して施工を容易にする。さらに、外周側弾性パッキン3は、マンホール周壁と当接する側部に複数のヒレ状をなすリブ4を有しており、マンホール周壁10と当接したときの抵抗を大きくして抜け出しにくく形成してある。さらに、下水道本管11の延伸方向側の端部は、次第に径が狭まるテーパ5が設けてあり、環体1をマンホール周壁10の空隙12に挿入しやすく形成してある。
上記のような各構成部品で構成されるマンホールに下水道本管11を取り付ける継手装置は、以下のようにマンホール周壁10と下水道本管11の接合箇所に取り付けてある。
第一の手順として、図4(a)のように、環体1の内周部に設けてある内周側パッキン保持部7に内周側弾性パッキン2を嵌合し、さらに、環体1の外周部に設けてある外周側パッキン保持部8に外周側弾性パッキン3を嵌合する。
第二の手順として、図4(b)のように、上記した内外に配置される各弾性パッキン2,3をそれぞれ嵌合した環体1を、マンホール周壁10の空隙12に挿入する。このときに、環体1のアングル6がマンホール周壁10に当接するまで押し込み、外周側弾性パッキン3がマンホール周壁10の空隙12の内周部に当接する位置まで押し込む。これと同時に、内周側弾性パッキン2と下水道本管11の外周部も当接し、そのまま内周側弾性パッキン2が摺動しながら環体1が押し込まれていき、図4(c)のように、下水道本管11のマンホール周壁10側の管口は、マンホール周壁10の内周面とほほ面一となるように挿入する。上記の第一〜第三の手順を経ることにより、本実施による継手装置でマンホール周壁10に下水道本管11を取り付ける工程が完了する。
上記の環体1と内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3から構成する継手装置をマンホール周壁10の空隙12に取り付けたときの形態について説明する。
本実施によるマンホール周壁10に下水道本管11を取り付ける継手装置は、環体1の内周側パッキン保持部7と外周側パッキン保持部8のそれぞれに内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3を嵌合している。内周側弾性パッキン2は、下水道本管11の外周部に当接して環体1と下水道本管11の隙間を閉塞する。また、外周側弾性パッキン3は、マンホール周壁10に設けた空隙12の孔内周部に当接し、環体1とマンホール周壁10との隙間を閉塞する。さらに、内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3の配置位置は、下水道本管11の延伸方向に相違しており、内外の各弾性パッキン2,3を支点として環体1と下水道本管11が独立して揺動できるように形成してある。また、内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3は、それぞれが内周側パッキン保持部7と外周側パッキン保持部8に嵌合していることで、環体1と下水道本管11のマンホール周壁10からの抜け出しとマンホール周壁10への突入のそれぞれの動きに対し、環体1と下水道本管11からの捲れや摺れによる離脱が防がれる。さらに、環体1のアングル6が当接するマンホール周壁10の内周部には、エポキシ樹脂の接合剤で接合する。尚、符号15はインバートである。
上記のように形成した本実施によるマンホール周壁10の下水道本管11の継手装置は、以下に示す作用効果を奏することになる。
環体1の内周側弾性パッキン2が下水道本管11の外周部に当接して隙間を閉塞し、さらに、環体1の外周側弾性パッキン3がマンホール周壁10の空隙12の内周部に当接して隙間を閉塞する。これにより、環体1とマンホール周壁10の隙間からの地下水のマンホール内への流入を外周側弾性パッキン3が防ぎ、さらに、環体1と下水道本管11の隙間からの地下水のマンホール内への流入を内周側弾性パッキン2で防ぐことができる。さらに、環体1に嵌合した内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3が下水道本管11の延伸方向の相違した位置に千鳥状に配置してあることで、内周側弾性パッキン2は環体1と下水道本管11の間で互いの支点となり、外周側弾性パッキン3がマンホール周壁10と環体1の間で互いの支点となる。このことから、図5(a)(b)のように、地震等の地盤変化が起きたときに、マンホール周壁10と下水道本管11が異なる方向に動いても、マンホール周壁10と下水道本管11の間に配置された環体1が、内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3の緩衝によって例えるなら関節のように動く。さらに、内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3が下水道本管11の延伸方向の相違した位置にそれぞれ配置してあることで、下水道本管11の揺動範囲を大きくできて応力を分散して衝撃を緩和することができる。
本発明の他の実施形態として図7(a)(b)のように、下水道本管11の外周部に既設マンホール周壁10の一部からなるコンクリート環14を残した状態のものに対し、マンホール周壁10の空隙12に継手となる環体1を取り付けたものである。このように形成すると、コンクリート環14が固着した状態の既設の下水道本管11に対しても、環体1と内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3によるマンホールの管口の耐震性の付与とマンホール内の水密性の確保の双方が図れる。
本発明の他の実施形態として図8(a)(b)のように、環体1は、一方側の端部(先端側)に複数枚の切削刃(切削部)16が設けてあり、さらに、他方側の端部(基端側)の複数箇所に駆動機(回転駆動手段)17の取付部18を有している。切削刃16は、環体1の一方側端部から刃先がマンホールの外周側に向けて突出している。また、取付部18は、金属製の板材が環体1の外周側に張り出したものである。ここで、駆動機17は、モーターで軸回転するシャフト19に回転ドラム20が取り付けてあり、その回転ドラム20の外周部には、環体1を取り付けるための被取付部21を有している。そして、上記の取付部18に駆動機17を取り付けるときは、駆動機17の被取付部21を環体1の取付部18に取り付け、これにより、環体1に回転力を伝達するものである。
上記のように形成する環体1をマンホール周壁10に取り付ける施工手順について、図9(a)〜(d)に基づいて説明する。
第一の手順として、図9(a)のように、環体1の取付部18を駆動機17の被取付部21に取り付け、駆動機17の回転によって環体1が連動できる状態とする。
第二の手順として、図9(b)のように、下水道本管11の外周部のコンクリートをあらかじめ貫通しない程度に穴状に切削しておき、その切削穴(空隙)22に環体1を差し込む。さらに、環体1を取り付けた駆動機17を移動し、マンホール周壁10に挿通した下水道本管11の外周部を囲むように環体1を位置させる。
第三の手順として、図9(c)のように、そして、駆動機17を駆動して環体1を回転し、さらに、環体1の切削刃16で下水道本管11が挿通する外周部のマンホール周壁1のコンクリートを切削する。このときに、駆動機17をマンホール周壁1側に押し付けていき、環体1の切削刃16で切削穴22よりもさらに深くコンクリートを切削しながら、マンホール周壁1の外側に向けて推進し、マンホール周壁1を貫通する。
第四の手順として、図9(d)のように、環体1の端部がマンホール周壁10の内周側部とほぼ面一となるまで駆動機17を推進した段階で、それ以上の環体1の推進を止める。
上記の第一〜第四の各手順を経ることにより、マンホール周壁10と環体1との隙間が外周側弾性パッキン3で閉塞された水密性の高い本実施による継手装置が完成する。
上記のように施工する継手装置は、以下に示す作用、効果を奏するものである。
環体1の外周側弾性パッキン3がマンホール周壁10の切削面に圧接しながら切削刃16がコンクリート周壁10を切削していくことで、マンホール周壁10と環体1との隙間を外周側弾性パッキン3が常に閉塞しながら施工することできる。これにより、施工中は、マンホールの外から地下水がマンホール内に流入することがなく、マンホール内の水密性を施工から完成に至るまで確実に確保できる。また、本実施による継手装置の施工では、下水道本管11の外周部をあらかじめ切削しておかず、環体1の切削刃16でそのままマンホール周壁10を切削することもできる。
本発明のマンホール周壁10に下水道本管11を取り付ける継手装置は、特許請求の範囲に記載する範囲内であれば、上記実施形態に示す各構成部品の形状等に限定されない。
環体1は、上記実施形態では周方向に連続したものをマンホール周壁10の空隙12,22に挿入しているが、下水道本管11の管口径が大型のものに対応したものであれば、マンホール内に入らないことから、環体1を複数に分割して形成してあるものでもよい。また、環体1の切削部16は、環体1の全周に設けるもの、あるいは、間隔をあけた複数の箇所に設けるものでもよく、その数や形状、大きさを限定するものではない。さらに、図10(a)〜(c)のように、マンホール周壁10の肉厚によって、切削部16の形成範囲や設ける箇所を自由に設定できる。このうち、図10(c)の環体1をマンホール周壁10に取り付ける状態を説明する。まず図11(a)のように、環体1の先端の切削部16でマンホール周壁10を貫通した後、環体1をさらに推進して図11(b)のように、環体1の外周側弾性パッキン3の外周側パッキン保持部8に設けてある切削部16でマンホール周壁10をさらに切削する。これにより、外周側弾性パッキン3でマンホール周壁10の空隙12を閉塞しながら、環体1をマンホール内周側部と略面一とすることができる。また、環体1のマンホール内側とマンホール外側の端縁は、マンホール周壁10の形状にあわせて自在に変更することができる。このうち図12(a)のものは、下水道本管10がマンホール周壁10の中心から離れた箇所に挿通する現場に本願の継手装置を取り付けている。このときに環体1のマンホール内側の端縁は、マンホール周壁10の内周側部にあわせて左右非対称に彎曲している。また、図12(b)は、マンホール周壁10がフラットな現場に本願の継手装置を取り付けている。このときに環体1のマンホール内側の端縁もマンホール周壁10の内周側部にあわせてフラットに形成してある。内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3は、上記の実施形態では、環体1の内周側と外周側における下水道本管11の延伸方向の相違する位置にそれぞれ配置しているが、環体1を挟んで内外に重なる位置に配置してもよい。また、内周側弾性パッキン2と外周側弾性パッキン3は、上記実施形態で使用している水膨張性を有するもの以外に、水密性と弾性を有する素材であれば限定するものではない。
1 環体
1a 開口端部
2 内周側弾性パッキン(弾性パッキン)
3 外周側弾性パッキン(弾性パッキン)
4 リブ
5 テーパ
6 アングル
7 内周側パッキン保持部(パッキン保持部)
8 外周側パッキン保持部(パッキン保持部)
9 起立壁
10 マンホール周壁
11 下水道本管
12 空隙
14 コンクリート環
15 インバート
16 切削刃(切削部)
17 駆動機(回転駆動手段)
18 取付部
19 シャフト
20 回転ドラム
21 被取付部
22 切削穴(空隙)
本発明は、家庭や事業所、公共施設等から排出される汚水等を流す下水道本管とマンホールとの接合部における継手装置と、その施工方法に関するものである。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、地震等の地盤変化に対して確実な免震効果を発揮するとともに、マンホール内への地下水の流入を防止できるマンホールに接続する下水道本管の継手装置と、その施工方法を提供することにある。

Claims (5)

  1. 下水道本管の外周側部のマンホール周壁を削り空隙を設け、その空隙に取り付けるマンホールに接続する継手装置であって、
    環体と弾性パッキンを備えており、環体は、空隙に配置したときに下水道本管を深く呑み込む環の長さを有し、弾性パッキンは、環体の内周部の全周と外周部の全周にそれぞれ配置してあり、内周側の弾性パッキンは、環体と下水道本管の間の全周に亘って配置してあるとともに、外周側の弾性パッキンは、環体とマンホール周壁との間の全周に亘って配置してあることを特徴とするマンホールに接続する下水道本管の継手装置。
  2. 内周側の弾性パッキンと外周側の弾性パッキンは、環体を挟んで下水道本管の延伸方向の相違する位置に配置してあることを特徴とする請求項1記載のマンホールに接続する下水道本管の継手装置。
  3. 環体の内周部と外周部に、弾性パッキンの下水道本管の延伸方向への移動を規制するパッキン保持部がそれぞれ設けてあることを特徴とする請求項1又は2記載のマンホールに接続する下水道本管の継手装置。
  4. 環体の一方側の先端にはコンクリート周壁を切削するための切削部が設けてあり、環体の他方側部には、回転駆動手段に取り付けて環体に回転力を伝達するための取付部を有していることを特徴とする請求項1、2又は3記載のマンホールに接続する下水道本管の継手装置。
  5. 先端に切削部が設けてある環体を回転駆動手段に取り付けて、環体を回転自在にする工程、
    下水道本管が挿通するマンホール周壁の内周側部に対し、回転する環体の切削部で切削するとともに、環体の外周側の弾性パッキンをマンホール周壁の切削面に当接して隙間を閉塞するとともに、内周側の弾性パッキンを下水道本管に当接して隙間を閉塞しながらマンホール外周側に向けて環体を推進する工程、
    環体がマンホール周壁を貫通するとともに、環体の基端部がマンホール周壁の内周側部と略面一となったときに、環体の推進を止める工程、
    各工程を経て形成することを特徴とするマンホールに接続する下水道本管の継手装置の施工方法。
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Citations (5)

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