JP2017060407A - 反芻動物の健康管理システムおよび反芻動物の健康管理方法 - Google Patents

反芻動物の健康管理システムおよび反芻動物の健康管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反芻動物が横臥姿勢で休息しているか、あるいは立位姿勢で休息しているかをいっそう正確に把握することで、反芻動物の健康状態をより的確に管理することを可能とする反芻動物の健康管理システム及び健康管理方法の提供。【解決手段】 反芻動物の健康管理システム1は、反芻動物2の首に装着する首輪10と、前記首輪10に取り付けて気圧を計測する気圧センサ12と、前記首輪10に取り付けて前記反芻動物2から見て前後方向の加速度を計測する加速度センサ13と、前記気圧センサ12で取得した計測データ、および前記加速度センサ13で取得した計測データによって前記反芻動物2の健康状態を判別する反芻動物状態判別部37を備えたデータ解析処理装置30と、を備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、反芻動物の採食・反芻・休息状態を計測して反芻動物の健康状態を管理する反芻動物の健康管理システムおよび反芻動物の健康管理方法を提供する技術に関する。
反芻動物は、偶蹄目反芻類に属する動物で、複数の胃を有し、一度のみ込んだ食物を再び口に戻して咀嚼した後に、再びのみ込む行動を繰り返す(反芻行動)動物である。例えば、乳牛や肉用牛などの牛、水牛、ヤク、ヒツジ、ヤギ、シカ類、ガゼル、キリンなどである。また近隣のラクダの仲間も含む。
特に、酪農畜産において、肉用牛や乳牛の健康状態は生産性や繁殖性に影響を与える大きな要素である。酪農においては、乳牛の看視や観察には多大な労力を要するものであり、飼養頭数が多くなって酪農規模が拡大すると、乳牛一頭あたりに費やす看視や観察の時間が減ってくる。その結果、食欲のない牛、元気のない牛を見逃すリスクが増えるために、乳生産性や繁殖性が損なわれ、ひいては代謝病や感染症などの疾病の発見と治療が遅れる事態を招きやすい。
近年、乳牛の秘乳能力の改良が著しく精密な管理が必要とされる。実際、放し飼い牛舎(フリーストール)や放牧地に放牧する場合は一頭ごとの精密管理は不可能に近く、繋ぎ飼い牛舎(タイストール)の場合でも一頭ごとの日夜を通しての看視や観察は困難である。
そこで、従来では、種々の提案がなされている。例えば、歩数計を牛の脚に取り付けることで、歩数の増減により運動量をモニタリングし、発情のタイミングの検知や異常状態の発見を目論むものがある。
また、特許文献1では、反芻動物の反芻行動をモニタリングすることで、反芻動物の健康状態、および発情や分娩の兆候を把握することを可能とする反芻動物の健康管理システムが開発されている。
乳牛にとって反芻している時間は前胃内での飼料の発酵と栄養素の吸収を促進し、牛乳を生産する貴重な時間である。代謝病や感染症に罹患すると反芻時間は大きく減少する。また、牛舎の暑熱や牛群過密などの環境状態からくるストレスが反芻時間の変化に影響することも知られている。そのように、反芻時間の変化は、人間における体温変化と同じように、乳牛の健康状態を示すバロメータである。
そこで、特許文献1記載の発明は、反芻動物における食事時には頭部を下げ、反芻時には頭部を上げる動作に着目し、反芻動物に装着する首輪に加速度センサ及び温度センサを取り付けて構成されている。反芻動物から見て前後方向の加速度を加速度センサにより計測し、反芻動物の下顎部及び体部の温度や下顎部の温度と体部の温度との差を温度センサにより計測することで、採食あるいは反芻の状況を簡便に把握する。この把握結果に基づいて反芻動物の健康状態、発情や分娩のタイミングなどの把握が可能であることを見出した。
また、特許文献2では、採食、反芻、飲水等の行動に伴う下顎の動きを検知することで、反芻動物の行動を管理する反芻動物管理方法が開発されている。すなわち、反芻動物の口の周辺部に装着された装置で、該反芻動物の顎の動きにより生じた量に応じて出力される顎の動き情報を取得する。また、反芻動物の頭部に装着した装置で、反芻動物の頭部の傾きにより生じた量に応じて出力される頭部の傾き情報を取得する。上記の顎の動き情報と、頭部の傾き情報とに基づいて、反芻動物の採食、反芻、飲水および休息行動を判別する。
特許第4931653号公報 特開2015−57067号公報
実際、反芻動物は、横臥姿勢と立位姿勢のいずれにおいても反芻しているが、反芻および休息が、横臥姿勢と立位姿勢のいずれの時であるか、さらに、いつ、どれほどの時間であるかなどの要素が、反芻動物の健康状態を把握するうえで重要である。
特許文献1記載の発明では、加速度センサのデータから、横臥して休息していることを推測しているが正確に判別できるものではなかった。しかも、牛は起立したまま反芻もせずに佇む時がある。この場合では、加速度センサのデータ変化が少ないために休息していると分類される。したがって、横臥して休息することと、立って休息することを明確に分類することが難しい。
特許文献2記載の発明では、反芻動物の下顎の動きを検知するために、反芻動物の口の周辺部に装着された装置は、反芻動物の口の周りの動きを制約し、反芻行動を阻害する。これは反芻動物にとって、大きな負担となり好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、反芻動物が横臥姿勢で反芻・休息しているか、あるいは立位姿勢で採食・反芻・休息しているかをいっそう正確に把握することで、反芻動物の健康状態を適正に管理することを可能とし、加えて、反芻動物の負担を軽減できる「反芻動物の健康管理システムおよび反芻動物の健康管理方法」を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、反芻動物に装着する首輪と、前記首輪に取り付けて気圧を計測する気圧センサと、前記首輪に取り付けて前記反芻動物から見て前後方向の加速度を計測する加速度センサと、前記気圧センサで取得した計測データ並びに前記加速度センサで取得した計測データによって前記反芻動物の健康状態を判別する反芻動物状態判別部を備えたデータ解析処理装置とを備えたことを特徴とする反芻動物の健康管理システムである。
請求項2記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサで取得した計測データから前記反芻動物が横臥姿勢か、あるいは立位姿勢かを判断することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサで取得した計測データから気象変動の気圧を相殺した相対気圧が予め設定した判断気圧より時系列的に見てほぼ瞬間的に高く変化した時に横臥姿勢であると判断し、前記相対気圧が前記判断気圧よりほぼ瞬間的に低く変化した時に立位姿勢であると判断することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記加速度センサで取得した計測データが予め設定した閾値以上か否かによって前記反芻動物の動作を判断することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が高く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが反芻か休息かを判断するための閾値A以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が横臥姿勢で反芻していると判断することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が高く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが反芻か休息かを判断するための閾値A以上の連続的な動きがない場合は、前記反芻動物が横臥姿勢で休息していると判断することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が立位姿勢で採食していると判断することを特徴としている。
請求項8記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも反芻か休息かを判断するための閾値C以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が立位姿勢で反芻していると判断することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも反芻か休息かを判断するための閾値C以上の連続的な動きがない場合は、前記反芻動物が立位姿勢で休息していると判断することを特徴としている。
請求項10記載の発明は、前記データ解析処理装置は、前記反芻動物状態判別部にて判別した前記反芻動物の時系列的な正常範囲から著しく逸脱した異常値を判別できる異常状態判定部をさらに備えたことを特徴としている。
請求項11記載の発明は、前記反芻動物の飼育場の環境状態を計測する環境センサをさらに備えると共に、前記データ解析処理装置は、前記異常状態判定部にて判定した前記反芻動物の異常な状態のデータと、前記環境センサで取得した計測データとから、前記反芻動物の異常な状態の発生原因を推定する異常状態の発生原因推定部をさらに備えたことを特徴としている。
請求項12記載の発明は、前記首輪は、前記気圧センサのデータと前記加速度センサのデータを外部に出力する外部出力部を備えたことを特徴としている。
請求項13記載の発明は、反芻動物に装着する首輪に、気圧センサと加速度センサを搭載し、前記気圧センサにて計測した相対気圧によって前記反芻動物が横臥姿勢か、立位姿勢かを判断しつつ、前記加速度センサにて計測した前記反芻動物から見て3方向(上下、前後、左右)の加速度が予め設定した閾値以上か否かによって前記反芻動物の動作を判断することで、前記反芻動物の健康状態を判別することを特徴とする反芻動物の健康管理方法である。
請求項14記載の発明は、請求項13における前記反芻動物の行動を時系列的に総合判断することで、前記反芻動物の異常な状態を判定することを特徴としている。
本発明によれば、加速度センサだけでは把握できなかった反芻動物の状態を明確に把握することができる。特に、反芻動物が横臥姿勢で反芻・休息しているか、あるいは立位姿勢で採食・反芻・休息しているかを明確に区別でき、反芻動物の採食・反芻・休息行動をいっそう正確に把握することができる。
また、人間の目が届かない時間帯や場所における反芻動物の姿勢状態での採食・反芻・休息の量や質のデータをリアルタイムに定量的に取得し、データベースに蓄積し、総合的に分析することができる。
その結果、反芻動物の健康状態をいっそう適正に管理することができる。また、反芻動物の異常な状態を推測して反芻動物の健康状態を監視することができる。特に、反芻動物が乳牛の場合、反芻によって促進される前胃発酵と、十分な休息を取ることが乳量と乳質にすぐれた牛乳の生産に寄与しうることから、酪農業における生産性の向上に寄与する。
また、多頭飼育の環境下における採食の順番や頻度を把握することで、反芻動物間における闘争・敵対行動による飼料摂取不足を生じさせるといった牛群内の社会的地位の確認が可能となり、個々の反芻動物にとって最適な環境となるよう機動的な群管理が可能となる。
また、採食量の変化をもたらす疾病(消化器障害、代謝病)の早期発見や、第一胃発酵異常や、乳脂肪率低下などの予測と予防が可能となる。
また、気圧センサや加速度センサは首輪に取り付けられているので、反芻動物に負担を掛けずに健康状態を判別することができる。
本発明に係る実施形態の反芻動物の健康管理システムを示す概略的なシステム図である。 反芻動物の首にかける首輪の一例を示す斜視図である。 乳牛の横臥姿勢と立位姿勢におけるセンサの高さを示す状態説明図である。 反芻動物の健康管理システムを示すブロック構成図である。 反芻動物の健康管理システムを示すフロー図である。 (a)は、基準気圧の時系列的な変化を示すグラフで、(b)は、計測気圧の時系列的な変化を示すグラフである。 基準気圧と計測気圧との差における時系列的な変化を示すグラフである。 3軸方向の加速度のデータを示すグラフである。 図8の3軸方向の加速度のデータを合成した合成データを示すグラフである。 図9の合成データを閾値で判別したデータを示すグラフである。 図8〜図10の加速度のデータと閾値で判別したデータを総合的に示すグラフである。 乳牛の休息時間と牛乳生産性との相関を示すグラフである。
以下、本発明の第一の実施形態に係る反芻動物の健康管理システムについて図面を参照して説明する。なお、本実施形態では乳牛2を反芻動物の一例として説明する。
本実施形態の反芻動物の健康管理システム1は、図1に示すように、反芻動物2の首に装着する首輪10と、この首輪10に取り付けた気圧センサ12及び加速度センサ13と、前記気圧センサ12及び加速度センサ13からのデータを解析処理するデータ解析処理装置30とを備えている。
首輪10は、図2に示すように、本実施形態では直方体のボックス型の首輪10ケースを備えており、首輪ケース11の内部に気圧センサ12及び加速度センサ13を装着する構成である。また、首輪ケース11には気圧センサ12及び加速度センサ13のデータを外部へ無線で出力するための外部出力部14(無線送信モジュール)を装着している。なお、首輪ケース11の形状は特に限定されない。
反芻動物の健康管理システム1としては、例えば、図1に示すようにクラウドサーバ30(データ解析処理装置)を使用し、乳牛2のいる場所の近くに無線ゲートウェイ20を設置することができる。気圧センサ12及び加速度センサ13のデータは、外部出力部14(無線送信モジュール)から無線ゲートウェイ20にてインターネット回線でクラウドサーバ30に送信する。このクラウドサーバ30にてデータを蓄積・分析し、この分析データをインターネット回線にて酪農家に設置したモニタ50(パソコンやタブレットなど)にて表示する。このシステムは一例を示すもので、特に限定されない。
また、首輪10は、乳牛2の採食時と反芻時に頭部の垂直方向の動きが生じた時に可動する大きさに形成している。すなわち、首輪ケース11は首輪10の下部に取り付けられ、特に加速度センサ13が乳牛2から見て前後方向の加速度を計測するように前後方向に可動する構成である。
気圧センサ12は、首輪ケース11の高さにおける気圧を計測するものである。すなわち、図3に示すように、乳牛2の横臥姿勢と立位姿勢では首輪ケース11の高さが50cmほどの差があるので、計測気圧に差が生じる。この計測気圧の差によって横臥姿勢と立位姿勢を判別することができる。
通常、日常的に気候変動による気圧変化があるので、乳牛2の姿勢における計測気圧は、気候変動による気圧変化を相殺した相対気圧によって乳牛2の姿勢を判別することが望ましい。本実施形態における“相対気圧”とは、気候変動による気圧変化に左右されずに乳牛2(反芻動物)の姿勢を判断できるように変換した気圧をいう。相対気圧について詳しくは後述する。
また、本実施形態では、乳牛2がいる場所、例えば牛舎内の環境状態を計測する環境センサ3を備えている。環境状態を測るものとしては温度、湿度、気圧などである。前記環境センサ3によって得られる計測データは、環境データ出力部4(無線送信モジュール)から無線ゲートウェイ20にてインターネット回線でクラウドサーバ30に送信する。
無線ゲートウェイ20は、図4に示すように、気圧センサ12、加速度センサ13及び環境センサ3の各データを受信する受信部21と、この受信部21の各データをクラウドサーバ30に送信する送信部22とを備えている。
データ解析処理装置30(クラウドサーバ)は、図4に示すように、無線ゲートウェイ20の送信部22から送信されるデータを取得するために、加速度センサデータ取得部31と、気圧センサデータ取得部33と、環境センサデータ取得部35を備えている。加速度センサデータ取得部31のデータは加速度計測データ格納DB32に記憶、蓄積される。気圧センサデータ取得部33のデータは気圧計測データ格納DB34に記憶、蓄積される。環境センサデータ取得部35のデータは環境計測データ格納DB36に記憶、蓄積される。
また、データ解析処理装置30は、気圧センサ12による計測データと、加速度センサ13による計測データとから乳牛2の健康状態を判別する乳牛状態判別部37(反芻動物状態判別部)を備えている。
乳牛状態判別部37は、気圧センサ12の計測データから乳牛2が横臥姿勢か、あるいは立位姿勢かを判断する機能を有する。すなわち、気圧センサ12の計測データによる相対気圧が高く変化した場合は、乳牛2が横臥姿勢であると判断し、前記相対気圧が低く変化した場合は、乳牛2が立位姿勢であると判断する。
なお、本実施形態では、乳牛2の立位姿勢における首輪ケース11の位置が床から95cmであり、横臥姿勢における首輪ケース11の位置が床から18cmである。77cmの差があった。
上記の相対気圧の取り方には二つの方法がある。一つ目は、乳牛2がいる場所の気圧変動を時系列的に測定し、これを基準気圧とする。この基準気圧と、乳牛2の首輪10に取り付けた気圧センサ12による計測気圧との差を相対気圧とする。なお、この時の基準気圧は、図3に示すように、環境センサ3による気圧の計測値である。乳牛2がいる場所の気圧変動を相殺することで、相対気圧が高いか、低いかによって乳牛2が横臥姿勢の時と立位姿勢の時を判断する。相対気圧が高い時(あるいは高く変化した時)は横臥姿勢と判断し、相対気圧が低い時(あるいは低く変化した時)は立位姿勢と判断する。
例えば、環境センサ3による計測気圧(基準気圧)は、図6(a)に示すように時系列的に測定し、乳牛2の首輪10の気圧センサ12による計測気圧は、図6(b)に示すように同じ時刻で時系列的に測定した。
上記の首輪10の気圧センサ12による計測気圧から基準気圧を減算した計算値を相対気圧のデータとして時系列的にグラフにすると、図7に示すようになる。理論的には、立位姿勢でも、横臥姿勢でも、それぞれの相対気圧が時系列的にほぼ一定になると考えられるが、実際には図7では各姿勢の相対気圧が一定していない。その理由としては、首輪10の気圧センサ12と環境センサ3における気圧センサ12の計測バラツキや、乳牛2の姿勢による首輪ケース11の位置の変化などの種々の要因によるものと推定される。
しかし、図7のグラフでは、相対気圧がマイナス(−)0.22hpa付近を境に高い場合は横臥姿勢と判断し、低い場合は立位姿勢と判断することができる。例えば、予めマイナス(−)0.22hpaを判断気圧と設定し、上記の相対気圧が判断気圧より高く変化した時は横臥姿勢であると判断し、低く変化した時は立位姿勢であると判断する。
別の判断方法としては、乳牛2が横臥姿勢から立位姿勢に変える時、あるいはその逆の時は変化が顕著であるので、この点を注目して姿勢の変化を判断できる。すなわち、図7のグラフで顕著に変化している箇所で時系列的に見て相対気圧が高く変化した時は横臥姿勢であると判断し、相対気圧が低く変化した時は立位姿勢であると判断することができる。
次に、二つ目の相対気圧の取り方について説明する。
乳牛2の首輪10の気圧センサ12による計測気圧のデータが、時系列的に見てほぼ瞬間的に大きな変化を示した時の前後の気圧変化の差を相対気圧とする。この相対気圧が予め設定した判断気圧より大きい場合は、乳牛2が横臥姿勢から立位姿勢へ、あるいはその逆へ姿勢を変えたと判断し、その時点での姿勢を判別する。
例えば、図6(b)のグラフは、乳牛2の首輪10の気圧センサ12による計測気圧が、時系列的に測定されており、時系列的に見てほぼ瞬間的に大きな変化を示す箇所が3箇所ある。3箇所のいずれにおいても0.1hpaの気圧の差(相対気圧)がある。時系列的な相対気圧の振幅は0.05hpaほどであるので、この振幅に比べて大きな変化である。
そこで、予め判断気圧を例えば0.08hpaと設定した場合、相対気圧が判断気圧0.08hpaより大きい時は、乳牛2の姿勢が変化したと判断する。しかも、相対気圧が前記判断気圧より時系列的に見てほぼ瞬間的に高く変化した時は、横臥姿勢であると判断する。その逆に、相対気圧が前記判断気圧より時系列的に見てほぼ瞬間的に低く変化した時は、立位姿勢であると判断する。
図6(b)のグラフにおいて最初の大きい気圧変化の箇所では、立位姿勢から横臥姿勢に変化したことを示す。2番目の大きい気圧変化の箇所では、横臥姿勢から立位姿勢に変化したことを示す。3番目の大きい気圧変化の箇所では、立位姿勢から横臥姿勢に変化したことを示す。
以上のように、乳牛2がいる場所で、時系列的な気圧変動があるとしても、その気圧変動の過程でほぼ瞬間的な大きな気圧変化によって、乳牛2の姿勢の変化の有無を判断することができる。この場合、前者のように環境センサ3による変動気圧を計測しなくても乳牛2の姿勢を判断することが可能となる。
次に、加速度センサ13について説明する。
加速度センサ13は、首輪ケース11の振動や衝撃や揺れを計測するもので、主に乳牛2から見て前後方向の加速度を計測する。乳牛2が採食行動か、反芻行動かによって首の動き方が異なってくるので、加速度センサ13の計測データによって乳牛2が採食時か、反芻時か、休息時かを判断する。そのために、乳牛2の採食、反芻、休息の行動を判断するための加速度の閾値を予め設定しておく。
加速度センサ13による計測データは、図2に示す首輪10の首輪ケース11においてX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のデータとなる。X軸は、乳牛2から見て左から右へ向かう方向を正とした重力加速度〔m/s×10〕である。Y軸は、上から下へ向かう方向を正とした重力加速度〔m/s×10〕である。Z軸は、乳牛2から見て前から後へ向かう方向を正とした重力加速度〔m/s×10〕である。
本実施形態では、時刻が10:30から16:30の間のX軸、Y軸、Z軸の各加速度を計測した。その結果は、図8に示す通りである。乳牛2が頭を下げると、Z軸のデータは減ることになるので、振幅が大きいほど上下の動きが大きいことになる。また、乳牛2が静かにしていると、Y軸のデータは重力分の98〔m/s×10〕となる。また、X軸のデータは左右方向の動きとなるので振幅は大きくない。ハエなどを追い払ったりするような場合にほぼ瞬間的に大きくなる。
図8に示した実際の計測データに対して、重力分を相殺した揺れや振動をデータとして表すと、0(ゼロ)を基準としたX軸、Y軸、Z軸の3軸の振動成分データとなる。この3軸の振動成分データを合成して揺れの激しさを表わすと、図9に示すグラフとなる。
本実施形態では、上記の図9で示す合成データに対して閾値を設定し、4つの動作に分類した。この閾値は、実際の乳牛2の行動を目視観測して決めたものである。すなわち、図9で示す合成データにおいて、20〔m/s×10〕以上は、採食行動であると判別する。10〜20〔m/s×10〕は、反芻行動であると判別する。5〜10〔m/s×10〕は、休息行動であると判別する。5〔m/s×10〕より小さい値は、かなり静かで熟睡していると判別する。
上記の閾値による判別結果を視覚的に分かりやすくするために、20〔m/s×10〕以上の合成データは、便宜的に300とする。10〜20〔m/s×10〕の合成データは、便宜的に250とする。5〜10〔m/s×10〕の合成データは、便宜的に200とする。5〔m/s×10〕より小さい値の合成データは、便宜的に150とする。上記の便宜上の数値の単位はないが、上記の合成データの波形グラフの上に対応するように並べて櫛状グラフで表すと、図10に示すようになる。
上記の図8と図10のグラフを合わせると、図11に示すようになる。図11は、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれのデータと、合成データの合計4つの波形グラフを示している。また、閾値で判別したデータを櫛状グラフで示し、波形グラフの上に対応するように並べている。
判別結果は、櫛状グラフにおいて、数値が300を連続的に示している範囲は、採食行動である。数値が250を連続的に示している範囲は、反芻行動である。他の13:00〜13:10の間は、休息行動である。
以上のことから、データ解析処理装置30における乳牛状態判別部37は、加速度センサ13で取得した計測データが予め設定した閾値以上か否かによって乳牛2の動作を判断する機能を備える。
例えば、横臥姿勢と立位姿勢とを区別し、図5のフローに示すように、横臥姿勢では反芻か休息かを判断するための閾値Aを設定し、立位姿勢では採食か否かを判断するための閾値Bと反芻か休息かを判断するための閾値Cを設定しておく。本実施形態では、閾値Aと閾値Cは区別しているが、いずれも、反芻行動か、休息行動かを判断するための閾値であるので、実際には同じ数値である。なお、横臥姿勢での採食行動は、現実にはあるとしても無視できる。
なお、閾値A,閾値B,閾値Cは、個々の乳牛2によって異なる場合があるので、複数の乳牛2の全体を平均して設定することも、あるいは個々の乳牛2で設定することもできる。
また、図5のフローに示す「連続的な動き」とは、例えば「一度きりの動き」と対比する意味合いである。隣の乳牛2を舐めたり、ハエを追い払ったりするような連続しない行動は、たとえ閾値以上の動きがあっても「採食行動」や「反芻行動」とはならないからである。本実施形態では、「連続的な動き」の時間的な長さは、5分〜10分としているが、特に限定されない。
本実施形態では、横臥姿勢において加速度の計測データが閾値A以上の連続的な動きがある場合は反芻行動であると判断し、閾値A以上の連続的な動きがない場合は休息状態にあると判断する。
また、立位姿勢において加速度の計測データが閾値B以上の連続的な動きがある場合は採食行動であると判断する。しかし、餌が目の前にないのに閾値B以上の連続的な動きをしているなら、活動的であると判断する。
一方、立位姿勢において加速度の計測データが閾値B以上の連続的な動きがない場合は反芻状態か、休息状態にあると判断する。さらに、この場合で、加速度の計測データが閾値C以上の連続的な動きがある場合は反芻行動であると判断し、閾値C以上の連続的な動きがない場合は休息状態にあると判断する。
そこで、乳牛状態判別部37は、以下に示すような種々の機能を備える。
すなわち、乳牛状態判別部37は、気圧センサ12による相対気圧が高く変化し、かつ、加速度センサ13によるデータが閾値A以上の連続的な動きがある場合は、乳牛2が横臥姿勢で反芻していると判断する機能を備える。
また、乳牛状態判別部37は、気圧センサ12による相対気圧が高く変化し、かつ、加速度センサ13によるデータが閾値A以上の連続的な動きがない場合は、乳牛2が横臥姿勢で休息していると判断する機能を備える。
また、乳牛状態判別部37は、気圧センサ12による相対気圧が低く変化し、かつ、加速度センサ13によるデータが閾値B以上の連続的な動きがある場合は、乳牛2が立位姿勢で採食していると判断する機能を備える。
また、乳牛状態判別部37は、気圧センサ12による相対気圧が低く変化し、かつ、加速度センサ13によるデータが閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも閾値C以上の連続的な動きがある場合は、乳牛2が立位姿勢で反芻していると判断する機能を備える。
また、乳牛状態判別部37は、気圧センサ12による相対気圧が低く変化し、かつ、加速度センサ13によるデータが閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも閾値C以上の連続的な動きがない場合は、乳牛2が立位姿勢で休息していると判断する機能を備える。
次に、前述の乳牛状態判別部37にて乳牛2の健康状態を判別するフローについて説明する。
例えば、図5のフローにおける「乳牛状態判別部のロジック」に示すように、S1(ステップ1)では、気圧センサ12の計測データによる相対気圧が高く変化した時、乳牛2が横臥姿勢であると判断し、S2(ステップ2)に進む。一方、気圧センサ12の計測データによる相対気圧が低く変化した時、乳牛2が立位姿勢であると判断し、S3(ステップ3)に進む。
次に、S2(ステップ2)では、加速度の計測データが閾値A以上の連続的な動きがある場合、PB1のように乳牛2が横臥姿勢で反芻行動であると判断する。一方、閾値A以上の連続的な動きがない場合、PB2のようにじっくり休息している状態にあると判断する。
S3(ステップ3)では、加速度の計測データが閾値B以上の連続的な動きがある場合、S4(ステップ4)に進む。一方、加速度の計測データが閾値B以上の連続的な動きがない場合、反芻状態か、休息状態であると判断し、S5(ステップ5)に進む。
S4(ステップ4)では、餌が目の前に無いか否かを判断する。餌が目の前に無い場合、PB3のように餌が無いのに活動的であると判断する。一方、餌が目の前にある場合、餌があって活動していることから、PB4のように立位状態で採食行動(採食、塩なめ、飲水)であると判断する。
S5(ステップ5)では、加速度の計測データが閾値C以上の連続的な動きがある場合、PB5のように立位姿勢で反芻行動であると判断する。一方、加速度の計測データが閾値C以上の連続的な動きがない場合、PB6のように立位姿勢で休息行動であると判断する。
上述のように乳牛状態判別部37にて判別した乳牛2の健康状態のデータは、図4に示すように、乳牛行動判別済み状態DB38へ時系列的に記憶、蓄積される。
データ解析処理装置30は、図4に示すように、異常状態判定部39をさらに備える。すなわち、異常状態判定部39は、上記の乳牛行動判別済み状態DB38から乳牛2の行動を時系列的に判断して乳牛2の異常な状態を判定するものである。
異常状態判定部39では、例えば、図5のフローにおける「異常な状態判定部ロジック」に示すように、AC1では、横臥姿勢のままで反芻、あるいはじっくり休息している状態と検出された場合は、いつもと比べて横になっていると判定し、立つことをいやがっていると考えられる。横臥姿勢が長時間にわたる場合には乳熱やダウナー症候群のおそれもある。
AC2では、頻繁に立ち上がりや横臥姿勢の変化を繰り返すと判定する。これは落ち着かない状態であると考えられる。
AC3では、餌が無いのに活動的であるので、落ち着きがないと判定する。この状態は、空腹、発情・痛み・イライラの発生が予想される。
AC4では、採食行動の時間が少ないことや、他の牛と違う時間帯に採食していると判定する。これは他の牛からのいじめや隣の牛が気に入らないなどが考えられる。
AC5では、採食時間が長い割に反芻の時間が少ないと判定する。この場合、飼料の物理性や粗飼料比率などの飼料設計に問題があり、採食しても空腹感が解消されないか、前胃内で異常な発酵を起こしていると考えられる。
AC6では、立って休息しているので、休む場所が無いと判定できる。牛床が良くないことやストレスが考えられる。
データ解析処理装置30は、図4に示すように、異常状態の発生原因推定部41をさらに備える。すなわち、異常状態の発生原因推定部41は、上記の異常状態判定部39にて判定した乳牛2の異常な状態のデータと、環境計測データ格納DB36に記憶、蓄積された環境センサ3によるデータとから、乳牛2の異常な状態の発生原因を推定するものである。
また、データ解析処理装置30は、図4に示すように、レポート作成部42をさらに備える。すなわち、レポート作成部42は、上記の乳牛行動判別済み状態DB38から、乳牛状態判別部37にて判別した乳牛2の健康状態のデータを日常のレポートとして作成するものである。
結果表示部であるモニタ50では、上記の異常状態の発生原因推定部41から飼料環境改善提案51を表示することができる。また、上記の異常状態判定部39から警告、異常、プッシュ通知・表示52などを発生する。また、上記のレポート作成部42から日常の乳牛2の健康状態に関するレポート表示53を画像表示する。
以上のことから、本実施形態の反芻動物の健康管理システム1は、加速度センサ13だけでは把握できなかった乳牛2の状態を明確につかむことができる。
特に、乳牛2が横臥姿勢で反芻・休息しているか、あるいは立位姿勢で採食・反芻・休息しているかを明確に区別でき、乳牛2の採食・反芻・休息行動をいっそう正確に把握することができる。
また、人間の目が届かない時間帯や場所における乳牛2の採食・反芻・休息の量や質のデータをリアルタイムに定量的に取得し、データベースに蓄積し、総合的に分析することができる。
その結果、乳牛2の健康状態をいっそう適正に管理することができる。例えば、体調不良、前胃異常発酵、肢蹄の疼痛、代謝異常、牛群内の序列変化(いじめ)など、乳牛2の異常な状態を推測して乳牛2の健康状態を監視することができる。
なお、乳牛2が良い休息を取ることは、質の良い牛乳の生産に寄与する。図12には、休息時間の量と牛乳の生産量との相関関係のグラフを示している。このグラフは、文献(Grant, R. 2007. Taking advantage of natural behavior improves dairy cow performance. Pages 225-236 in Proc. Western Dairy Management Conf., Reno, NV. )から取られたものである。
また、多頭の飼育環境における採食の順番や頻度を把握することで、乳牛同士の闘争・敵対行動によって飼料摂取不足を生じさせる社会的地位を確認することができる。その結果、個々の乳牛2,2,・・・・にとって最適な社会環境となるような機動的な群管理が可能となる。
更に、採食量の変化に伴って生じる疾病(消化器障害、代謝病)の早期発見や、第一胃発酵異常や、乳脂肪率低下などの予測が可能となる。
また、気圧センサ12や加速度センサ13は首輪10に取り付けているので、乳牛2にあまり負担を掛けずに乳牛2の健康状態を判別することができる。首輪10は単に首にかけているだけで、乳牛2にとって大きなストレスとはならない。
本発明は、酪農および畜産業、獣医業、牧場支援システム関連、牧場支援ソフト・機器の製造および販売などにおいて、利用可能性を有する。
1 反芻動物の健康管理システム
2 乳牛(反芻動物) 3 環境センサ
4 環境データ出力部(無線送信モジュール)
10 首輪 11 首輪ケース
12 気圧センサ 13 加速度センサ
14 外部出力部
20 無線ゲートウェイ 21 受信部
22 送信部
30 クラウドサーバ(データ解析処理装置)
31 加速度センサデータ取得部 32 加速度計測データ格納DB
33 気圧センサデータ取得部 34 気圧計測データ格納DB
35 環境センサデータ取得部 36 環境計測データ格納DB
37 乳牛状態判別部 (反芻動物状態判別部)
38 乳牛行動判別済み状態DB 39 異常状態判定部
41 異常状態の発生原因推定部 42 レポート作成部
50 モニタ(結果表示部) 51 飼料環境改善提案
52 警告、異常、プッシュ通知・表示
53 レポート表示

Claims (14)

  1. 反芻動物に装着する首輪と、
    前記首輪に取り付けて気圧を計測する気圧センサと、
    前記首輪に取り付けて前記反芻動物から見て前後方向の加速度を計測する加速度センサと、
    および前記気圧センサで取得した計測データ並びに前記加速度センサで取得した計測データによって前記反芻動物の健康状態を判別する反芻動物状態判別部を備えたデータ解析処理装置とを備えたことを特徴とする反芻動物の健康管理システム。
  2. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサで取得した計測データから前記反芻動物が横臥姿勢か、あるいは立位姿勢かを判断することを特徴とする請求項1に記載の反芻動物の健康管理システム。
  3. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサで取得した計測データから気象変動の気圧を相殺した相対気圧が予め設定した判断気圧より時系列的に見てほぼ瞬間的に高く変化した時に横臥姿勢であると判断し、前記相対気圧が前記判断気圧よりほぼ瞬間的に低く変化した時に立位姿勢であると判断することを特徴とする請求項2に記載の反芻動物の健康管理システム。
  4. 前記反芻動物状態判別部は、前記加速度センサで取得した計測データが予め設定した閾値以上か否かによって前記反芻動物の動作を判断することを特徴とする請求項1に記載の反芻動物の健康管理システム。
  5. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が高く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが反芻か休息かを判断するための閾値A以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が横臥姿勢で反芻していると判断することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4に記載の反芻動物の健康管理システム。
  6. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が高く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが反芻か休息かを判断するための閾値A以上の連続的な動きがない場合は、前記反芻動物が横臥姿勢で休息していると判断することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4に記載の反芻動物の健康管理システム。
  7. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が立位姿勢で採食していると判断することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4に記載の反芻動物の健康管理システム。
  8. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも反芻か休息かを判断するための閾値C以上の連続的な動きがある場合は、前記反芻動物が立位姿勢で反芻していると判断することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4に記載の反芻動物の健康管理システム。
  9. 前記反芻動物状態判別部は、前記気圧センサによる相対気圧が低く変化し、かつ、前記加速度センサによるデータが採食か否かを判断するための閾値B以上の連続的な動きがなく、しかも反芻か休息かを判断するための閾値C以上の連続的な動きがない場合は、前記反芻動物が立位姿勢で休息していると判断することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4に記載の反芻動物の健康管理システム。
  10. 前記データ解析処理装置は、前記反芻動物状態判別部にて判別した前記反芻動物の時系列的な正常範囲から著しく逸脱した異常値を判別できる異常状態判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反芻動物の健康管理システム。
  11. 前記反芻動物の飼育場の環境状態を計測する環境センサをさらに備えると共に、
    前記データ解析処理装置は、前記異常状態判定部にて判定した前記反芻動物の異常な状態のデータと、前記環境センサで取得した計測データとから、前記反芻動物の異常な状態の発生原因を推定する異常状態の発生原因推定部をさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の反芻動物の健康管理システム。
  12. 前記首輪は、前記気圧センサのデータと前記加速度センサのデータを外部に出力する外部出力部を備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の反芻動物の健康管理システム。
  13. 反芻動物に装着する首輪に、気圧センサと加速度センサを搭載し、前記気圧センサにて計測した相対気圧によって前記反芻動物が横臥姿勢か、立位姿勢かを判断しつつ、前記加速度センサにて計測した前記反芻動物から見て3方向(上下、前後、左右)の加速度が予め設定した閾値以上か否かによって前記反芻動物の動作を判断することで、前記反芻動物の健康状態を判別することを特徴とする反芻動物の健康管理方法。
  14. 請求項13における前記反芻動物の行動を時系列的に総合判断することで、前記反芻動物の異常な状態を判定することを特徴とする反芻動物の健康管理方法。
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