JP2017060124A - 圧電振動片及び圧電振動子 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、圧電板の表裏面のうち、少なくとも一方の面にメサ部を形成した、いわゆるメサ型の圧電振動片が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。メサ型の圧電振動片では、振動領域となる圧電板の中央領域の厚みを、圧電板の周縁部の厚みよりも厚くすることができ、振動エネルギーを振動領域内に閉じ込めることが可能になる。よって、圧電振動片のクリスタルインピーダンス(以下、CI値)を低減することが可能になる。
一方、圧電板への実装部材の付着面積を小さくすると、実装部材と圧電板との接合強度を確保することができず、耐久性低下の要因にもなる。
上記(1)の態様によれば、パッケージに圧電振動片を実装するためのマウント領域として、突出部を利用することで、振動領域(励振電極が形成されている部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動領域で発生する振動エネルギーがマウント領域を経て実装部材やパッケージに伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
また、圧電板と実装部材との付着面積を確保できるので、実装部材と圧電板との接合強度を確保できる。
また、突出部の厚さが圧電板における外周縁での厚さ以下に形成されているため、振動領域から突出部に伝播する振動エネルギーを小さくできる。そのため、突出部の外周縁等で発生する不要振動を抑制できる。
その結果、小型化を図った上で、長期に亘って優れた振動特性を備える圧電振動片を提供できる。
上記(2)の場合、頂面と突出部の頂面を向く面との間に斜面が形成されるので、頂面と突出部の頂面を向く面との間に90°の段差が形成される場合に比べて頂面と突出部の頂面を向く面との間を緩やかに接続することができる。これにより、頂面と斜面との境界部において不要振動が誘発されるのを抑制できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
上記(3)の場合、突出部と斜面との間に辺縁部が配置されているため、主な振動領域(圧電板のうち励振電極が形成されている頂面を含む部分)に実装部材が付着するのを抑制できる。その結果、上述した振動漏れを抑制できるとともに、振動領域の振動が実装部材によって阻害されるのを抑制でき、優れた振動特性を得ることができる。
上記(4)の場合、圧電板を小型化した場合であっても低いCI値を維持できる。
すなわち、ATカット水晶基板はX軸とZ´軸で構成される。このような構成のもと、ATカット水晶基板が厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ´軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z´軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ´軸を長辺とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z´軸を長辺とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
上記(5)の場合、突出部が圧電板の長手方向に沿って配置されるため、より安定的にパッケージに圧電振動片を実装できる。
上記(6)の場合、突出部が、圧電振動片の厚み方向における中央部からずれて配置される。すなわち、突出部が、圧電振動片の厚みすべり振動の腹を避けて配置される。そのため、振動領域の振動エネルギーが突出部に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
上記(7)の態様によれば、上述した圧電振動片を備えているため、小型化を図った上で、長期に亘って優れた振動特性を備える圧電振動子が得られる。
最初に、第1実施形態の圧電振動片及び圧電振動子について説明する。
図1は、第1実施形態に係る圧電振動片10の平面図である。図2は、第1実施形態に係る圧電振動子1の分解斜視図である。図3は、図2のIII−III線に相当する断面図である。
図1〜図3に示すように、圧電振動片10は、圧電板11と、励振電極51A,51B(第1励振電極51A,第2励振電極51B)と、マウント電極13A,13Bと、引き回し配線16A,16Bと、を備える。
ここで、ATカットは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)及び光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(Z´軸方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板11を有する圧電振動片10は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。
なお、以下の説明において、各図の構成を説明する際には、XY´Z´座標系を用いる。このXY´Z´座標系のうち、Y´軸はX軸及びZ´軸に直交する軸である。また、X軸方向、Y´軸方向及びZ´軸方向は、図中矢印方向を+方向とし、矢印とは反対の方向を−方向として説明する。
第1頂面21は、XZ´軸方向に延在する平坦面となっている。第1頂面21及び第1斜面22の外形は、Y´軸方向から見た平面視において、Z´軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
第1頂面21に対する第1斜面22の各面の傾斜角度は20°未満に設定されている。第1斜面22の幅寸法(Y´軸方向から見た平面視における第1斜面22の内周縁から外周縁までの距離)は、第1斜面22の全周における最小幅寸法に対する最大幅寸法の比が、1以上2以下の範囲で設定されている。
第2頂面31は、XZ´軸方向に延在する平坦面となっている。第2頂面31及び第2斜面32の外形は、Y´軸方向から見た平面視において、Z´軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
第2頂面31に対する第2斜面32の各面の傾斜角度は20°未満に設定されている。第2斜面32の幅寸法(Y´軸方向から見た平面視における第2斜面32の内周縁から外周縁までの距離)は、第2斜面32の全周における最小幅寸法に対する最大幅寸法の比が、1以上2以下の範囲で設定されている。
なお、ベベル部20,30(頂面21,31及び斜面22,32)の平面視外形は、適宜変更可能である。
なお、励振電極51A,51Bの平面視外形は、頂面21,31の平面視外形に合わせて、適宜変更可能である。
この構成によれば、頂面のみに励振電極が形成されている場合に比べて励振電極の面積を確保できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
第1突出部12Aには、第1マウント電極13Aが形成されている。第1マウント電極13Aは、第1突出部12Aの表面全体(第1面11A、第2面11B及び外周端面11C)に亘って形成されている。第1マウント電極13Aは、圧電板11の第1面11A上(第1突出部12AのY´軸方向+側の面上)において、引き回し配線16Aを介して圧電板11の第1頂面21に形成された第1励振電極51Aに接続されている。
第2突出部12Bには、第2マウント電極13Bが形成されている。第2マウント電極13Bは、第2突出部12Bの表面全体(第1面11A、第2面11B及び外周端面11C)に亘って形成されている。第2マウント電極13Bは、圧電板11の第2面11B上(第2突出部12BのY´軸方向−側の面上)において、引き回し配線16Bを介して圧電板11の第2頂面31に形成された第2励振電極51Bに接続されている。
なお、マウント電極13Bは、少なくとも第2面11B側(第2突出部12BのY´軸方向−側)の面に形成されていれば構わない。
次いで、圧電振動片10を備える圧電振動子1について説明する。
図2に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、パッケージ5のキャビティCの内部に圧電振動片10を収容したものである。パッケージ5は、ベース基板2とリッド基板3とを重ね合わせて形成されている。なお、ベース基板2及びリッド基板3は、ともにセラミック材料等により形成されている。
側壁部2bは、底壁部2aの周縁部における全周に亘って形成されている。
底壁部2aのうち、Y´軸方向+側に位置する面(底壁部表面)には、一対の内部電極7が形成されている。一対の内部電極7は、Z´軸方向に離間して形成されている。また、底壁部2aのうち、Y´軸方向−側に位置する面(底壁部裏面)には、一対の外部電極(不図示)が形成されている。そして、内部電極7及び外部電極は、底壁部2aを厚さ方向に貫通する貫通電極(不図示)により電気的に接続されている。なお、内部電極7と外部電極との接続形態はこれに限定されるものではなく、例えば、セラミックシートの面方向に延出する配線を介して、内部電極7と外部電極とを接続する形態であってもよい。
ベース基板2の底壁部2a及び側壁部2bとリッド基板3とで囲まれた領域に、キャビティCが形成されている。
圧電振動片10は、導電ペースト等の実装部材9を介して、ベース基板2の底壁部2aに実装される。より具体的には、ベース基板2の底壁部2aに形成された一対の内部電極7に対して、圧電振動片10の対応するマウント電極13A,13B(突出部12A,12B)が第2面11B側から実装される。これにより、圧電振動片10は、パッケージ5に機械的に保持されると共に、マウント電極13A,13Bと内部電極7とがそれぞれ導通された状態となっている。
次に、図4を参照して、圧電振動片10の製造方法について説明する。
図4は、圧電振動片10の製造工程の手順を示す断面図である。
以下の説明では、ATカット水晶基板(以下、単にウエハSという。)から複数の圧電振動片10を一括で形成する方法について説明する。
また、以下の説明では、ウエハSの片面(Y´軸方向+側の面)にのみベベル部(第1ベベル部20)を形成する工程を示すが、ウエハSの両面(Y´軸方向+側の面及びY´軸方向−側の面)にベベル部(第1ベベル部20及び第2ベベル部30)を同時に形成してもよい。
以下の説明において、適宜に、上述した圧電板11の第1面11Aに相当する面を、ウエハSの表面と呼ぶ。
ドライエッチングとしては、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)や、逆スパッタ等を選択できる。
この工程により、ウエハSの表面が平坦化される。このとき、ウエハSの表面粗さは、JIS B 0031に規格化されている算術平均粗さRaで例えば10nm未満(Ra<10nm)、最大高さRyで例えば100nm未満(Ry<100nm)に形成されることが好ましい。
なお、ドライエッチングの範囲は、後述するウエハSに斜面を形成するエッチング工程(図4(e)、ベベル部形成工程)において、斜面(第1斜面22)が形成できる範囲内に少なくとも施されていれば、特に限定されない。
エッチング保護膜80は、例えば、クロム(Cr)を数10nm成膜したエッチング保護膜と、金(Au)を数10nm成膜したエッチング保護膜とが、順次積層された積層膜である。
この工程においては、まず、ウエハSの表面に、順次、エッチング保護膜80を、それぞれスパッタリング法や蒸着法等により成膜する。
次いで、エッチング保護膜80上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布して、フォトレジスト膜81を形成する。
本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば、環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えて、ろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。
具体的には、まずベベル部20の平面視外形に対応する外形パターンが形成された露光用マスクを用いて、ウエハS上に形成されたフォトレジスト膜81を露光する。その後、フォトレジスト膜81を現像する。
これにより、フォトレジスト膜81に、フォトマスク81aが形成される。
具体的には、フォトマスク81aが形成されたフォトレジスト膜81をマスクとして、マスクされていないエッチング保護膜80にエッチング加工を行ない、エッチング保護膜80を選択的に除去する。その後、フォトレジスト膜81を剥離する。なお、フォトレジスト膜81を残存させても構わない。
ベベル部マスク形成工程におけるエッチング加工には、エッチング保護膜80とフォトレジスト膜81が形成されたウエハSを、薬液に浸漬して行うウェットエッチング方式を用いることができる。例えば、エッチング保護膜80が、金(Au)からなる場合には、薬液としてヨウ素を用いてエッチングすることができる。
具体的には、ベベル部マスク80aが形成されたエッチング保護膜80をマスクとして、ウエハSの表面のうちマスクされていない部分(以下、単に露出面という。)にエッチング加工を行う。
ベベル部形成工程におけるエッチング加工には、ベベル部マスク80aが形成されたウエハSを、薬液に浸漬して行うウェットエッチング方式を用いることができる。例えば、薬液としてフッ酸を用いてエッチングすることができる。
しかしながら、本実施形態では、ベベル部形成工程においてウエハSにエッチング加工を行う前に、ウエハSにドライエッチング加工を行っている。そのため、ベベル部形成工程におけるウェットエッチングが、ウエハSのマスク面の外周部分にまで進行し、ウエハSのマスク面に、自然結晶面の角度に依存しない緩やかな傾斜角度を有する斜面(上述した第1ベベル部20の第1斜面22に相当)が形成される。
これにより、ウエハSの表面には、ウエハSのうち、露出面を底面とし、マスク面の外周部分を内側面とする凹部82が形成される。このとき、凹部82の内側面は、マスク面の中央部(マスク面のうちエッチングされていない部分)に対して緩やかな角度θ(0°<θ<20°)で交差する斜面に形成される。
以上の工程により、ウエハSの表面(Y´軸方向+側の面)にベベル部(第1ベベル部20)が形成されたウエハSが得られる。
この構成によれば、パッケージ5に圧電振動片10を実装するためのマウント領域として、突出部12A,12Bを利用することで、振動領域(励振電極51A,51Bが形成されている部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動領域で発生する振動エネルギーがマウント領域を経て実装部材9やパッケージ5に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
また、圧電板11と実装部材9との付着面積を確保できるので、実装部材9と圧電板11との接合強度を確保できる。
また、突出部12A,12Bの厚さがそれぞれ圧電板11における斜面22,32の外周縁での厚さ以下に形成されているため、振動領域から突出部12A,12Bに伝播する振動エネルギーを小さくできる。そのため、突出部12A,12Bの外周縁等で発生する不要振動を抑制できる。
その結果、小型化を図った上で、長期に亘って優れた振動特性を備える圧電振動片10を提供できる。
さらに、第1頂面21と突出部12A,12Bの第1頂面21を向く面との間に第1斜面22が形成されるので、第1頂面21と突出部12A,12Bの第1頂面21を向く面との間に90°の段差が形成される場合に比べて第1頂面21と突出部12A,12Bの第1頂面21を向く面との間を緩やかに接続することができる。同様に、第2頂面31と突出部12A,12Bの第2頂面31を向く面との間を緩やかに接続することができる。これにより、頂面21,31と斜面22,32との境界部において不要振動が誘発されるのを抑制できる。その結果、CI値を低減して、振動特性を向上させることができる。
この構成によれば、圧電板11を小型化した場合であっても低いCI値を維持できる。
すなわち、ATカット水晶基板はX軸とZ´軸で構成される。このような構成のもと、ATカット水晶基板が厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ´軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z´軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ´軸を長辺とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z´軸を長辺とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
この構成によれば、突出部12A,12Bが圧電板11の長手方向に沿って配置されるため、より安定的にパッケージに圧電振動片10を実装できる。
また、突出部12A,12Bの平面視外形を平行四辺形状に形成したが、矩形状や台形状に形成してもよい。
また、突出部12A,12Bは、圧電板11のうち長手方向(Z´軸方向)に離間した両端部からそれぞれ圧電板11の面方向に突出している構成としたが、圧電板11のうち短手方向(X軸方向)における中央部からそれぞれ圧電板11の面方向に突出する構成としてもよい。
次に、第2実施形態の圧電振動片及び圧電振動子について説明する。
図5は、第2実施形態に係る圧電振動片110の平面図である。図6は、第2実施形態に係る圧電振動子101の分解斜視図である。図7は、図6のVII−VII線に相当する断面図である。
本実施形態の圧電板111は、圧電板のXZ´軸方向の中央部分に位置するメサ部と、外周部分に位置してメサ部の周囲を取り囲む辺縁部と、を有する点で上述した実施形態と相違している。
なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して適宜に説明を省略する。また、以下の図面において、上述した第1実施形態と同様の構成については、適宜に縮尺を変更している。
例えば、上述したメサ部は、第1実施形態のベベル部20,30と同様の構成であるため、同一の符号を付してメサ部20,30と呼称し、適宜に、説明を省略し縮尺を変更している。
なお、適宜に、Y´軸方向から見た平面視でメサ部20,30より外側の圧電板111の部分(辺縁面24,辺縁面34,外周端面111Cを含む圧電板111の部分)を、辺縁部40と呼ぶ。
第1突出部112Aには、第1マウント電極113Aが形成されている。第1マウント電極113Aは、第1突出部112Aの表面全体(第1面111A、第2面111B及び外周端面111C)に亘って形成されている。第1マウント電極113Aは、圧電板111の第1面111A上(第1突出部112AのY´軸方向+側の面上)において、引き回し配線116Aを介して圧電板111の第1頂面21に形成された第1励振電極51Aに接続されている。
第2突出部112Bには、第2マウント電極113Bが形成されている。第2マウント電極113Bは、第2突出部112Bの表面全体(第1面111A、第2面111B及び外周端面111C)に亘って形成されている。第2マウント電極113Bは、圧電板111の第2面111B上(第2突出部112BのY´軸方向−側の面上)において、引き回し配線116Bを介して圧電板111の第2頂面31に形成された第2励振電極51Bに接続されている。
なお、マウント電極113Bは、少なくとも第2面111B側(第2突出部112BのY´軸方向−側)の面に形成されていれば構わない。
また、励振電極51Aの外周縁が辺縁面24上まで配置され、励振電極51Bの外周縁が辺縁面34上まで配置されていてもよい。
次いで、圧電振動片110を備える圧電振動子101について説明する。
図6に示すように、本実施形態の圧電振動子101は、第1実施形態の圧電振動子1と同様に、パッケージ5のキャビティCの内部に圧電振動片110を収容したものである。
圧電振動片110は、導電ペースト等の実装部材9を介して、ベース基板2の底壁部2aに実装される。より具体的には、ベース基板2の底壁部2aに形成された一対の内部電極7に対して、圧電振動片110の対応するマウント電極113A,113B(突出部112A,112B)が第2面111B側から実装される。これにより、圧電振動片110は、パッケージ5に機械的に保持されると共に、マウント電極113A,113Bと内部電極7とがそれぞれ導通された状態となっている。
次に、図4を参照して、圧電振動片110の製造方法について説明する。
圧電振動片110は、図4で示したウエハSの両面(Y´軸方向+側の面及びY´軸方向−側の面)にベベル部(第1ベベル部20及び第2ベベル部30)が形成されたウエハSを、圧電板111の外形にエッチングし、ウエハSから個片化することで得られる。このとき、ウエハSのベベル部20,30が、圧電振動片110のメサ部20,30となる。
この構成によれば、パッケージ5に圧電振動片110を実装するためのマウント領域として、突出部112A,112Bを利用することで、振動領域(励振電極51A,51Bが形成されている部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動領域で発生する振動エネルギーがマウント領域を経て実装部材9やパッケージ5に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
また、圧電板111と実装部材9との付着面積を確保できるので、実装部材9と圧電板111との接合強度を確保できる。
また、突出部112A,112Bの厚さがそれぞれ圧電板111における斜面22,32の外周縁での厚さ以下に形成されているため、振動領域から突出部112A,112Bに伝播する振動エネルギーを小さくできる。そのため、突出部112A,112Bの外周縁等で発生する不要振動を抑制できる。
その結果、小型化を図った上で、長期に亘って優れた振動特性を備える圧電振動片110を提供できる。
また、突出部112A,112Bの平面視外形を平行四辺形状に形成したが、矩形状や台形状に形成してもよい。
また、突出部112A,112Bは、圧電板111のうちATカット水晶基板のZ´軸方向に離間した両端部からそれぞれ圧電板111の面方向に突出している構成としたが、圧電板111のうち短手方向における中央部からそれぞれ圧電板111の面方向に突出する構成としてもよい。
上述した実施形態では、圧電振動片として、圧電板の第1面及び第2面にそれぞれ一段のメサ部またはベベル部が形成された構成について説明したが、これに限られない。例えば、メサ部またはベベル部を多段に形成してもよい。また、第1面及び第2面のうちの一方にメサ部が形成されている構成であってもよい。
例えば図8(a)に示すように、圧電板111において、第1面111Aのメサ部20の斜面22の外周縁から頂面21までの厚さと、第2面111Bのメサ部30´の斜面32´の外周縁から頂面31´までの厚さと、が異なってもよい。
また、例えば図8(b)に示すように、圧電板11において、第1面11Aのベベル部20の斜面22の外周縁から頂面21までの厚さと、第2面11Bのメサ部30´の斜面32´の外周縁から頂面31´までの厚さと、が異なってもよい。
ここで、図8の(a)及び(b)において、頂面21に対する斜面22の傾斜角度と、頂面31´に対する斜面32´の傾斜角度と、は20°未満に設定されている。また、頂面21の外周縁と頂面31´の外周縁とは、Y´軸方向から見た平面視において重なるように形成されている。
この構成によれば、突出部(112A,12A)が、圧電板(111,11)の厚み方向における中央部からずれて配置される。すなわち、突出部が、圧電振動片の厚みすべり振動の腹を避けて配置される。そのため、振動領域の振動エネルギーが突出部に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
また、上述した実施形態では、結晶軸におけるZ´軸方向を長手方向とする圧電板について説明したが、X軸方向を長手とする圧電板であってもよい。
10,110…圧電振動片
11,111…圧電板
11A,111A…第1面
11B,111B…第2面
13A,113A…第1マウント電極(マウント電極)
13B,113B…第2マウント電極(マウント電極)
20…第1ベベル部(第1メサ部)
21…第1頂面(頂面)
22…第1斜面(斜面)
30…第2ベベル部(第2メサ部)
31…第2頂面(頂面)
32…第2斜面(斜面)
40…辺縁部
51A…第1励振電極(励振電極)
51B…第2励振電極(励振電極)
12A,112A…第1突出部(突出部)
12B,112B…第2突出部(突出部)
Claims (7)
- ATカット水晶基板により形成された圧電板と、
前記圧電板のうち厚さ方向で対向する第1面と第2面とにそれぞれ形成された励振電極と、を備え、
少なくとも前記第1面は、
前記励振電極が形成されている第1頂面を有し、
前記圧電板は、外周縁から前記圧電板の面方向に突出する一対の突出部を有し、
前記突出部の厚さは、前記外周縁における前記圧電板の厚さ以下に形成されている
ことを特徴とする圧電振動片。 - 前記圧電板は、前記第1頂面を取り囲み前記第1頂面に対して傾斜する第1斜面を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。 - 前記圧電板は、前記第1斜面の周囲を取り囲む辺縁部が形成されており、前記辺縁部の外周縁に前記一対の突出部が形成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の圧電振動片。 - 前記厚さ方向から見た平面視で、前記圧電板は、前記ATカット水晶基板のZ´軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の圧電振動片。 - 前記一対の突出部は、前記圧電板のうちATカット水晶基板のZ´軸方向に離間した両端部からそれぞれ前記圧電板の面方向に突出している
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の圧電振動片。 - 前記第2面には、
前記励振電極が形成されている第2頂面と、
前記第2頂面を取り囲み前記第2頂面に対して傾斜する第2斜面と、が形成され、
前記圧電板のうち前記第1斜面の外周縁から前記第1頂面までの厚さと、
前記圧電板のうち前記第2斜面の外周縁から前記第2頂面までの厚さと、が異なる
ことを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の圧電振動片。 - 請求項1から6の何れか1項に記載の圧電振動片と、
前記圧電振動片が実装されるパッケージと、を備える
ことを特徴とする圧電振動子。
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JP2015185773A JP2017060124A (ja) | 2015-09-18 | 2015-09-18 | 圧電振動片及び圧電振動子 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=58390952
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2017060124A (ja) |
Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JP2000031781A (ja) * | 1998-07-14 | 2000-01-28 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 圧電振動子 |
JP2013062578A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶振動片及び水晶デバイス |
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-
2015
- 2015-09-18 JP JP2015185773A patent/JP2017060124A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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