JP2017060055A - 圧電振動片及び圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片及び圧電振動子 Download PDF

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鎮範 相田
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Abstract

【課題】優れた振動特性を得ることができる圧電振動片を提供する。
【解決手段】ATカット水晶基板により形成された圧電振動片10であって、板状の基台14と、板状に形成され、基台の主面14a上に配置された第一のメサ部15Aと、板状に形成され、第一のメサ部の主面15aA上に配置された第二のメサ部16Aと、を備え、基台の厚さ方向Y’に沿う断面において、第一のメサ部の外縁部15cAは、第二のメサ部の外縁部16cAよりも厚さ方向に直交する面方向の外側に突出し、第一のメサ部の側面15dAと厚さ方向とのなす角度θ1は、第二のメサ部の側面16dAと厚さ方向とのなす角度θ2よりも大きい。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電振動片及び圧電振動子に関する。
携帯電話や携帯情報端末機器、電波時計等には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として、例えばATカット水晶基板を利用した圧電振動子が用いられている。従来、圧電振動子には、圧電振動片が実装用の導電性接着剤によってパッケージに固定された状態で格納される。
例えば特許文献1には、圧電板のうち板状の基台の中央部に凸部(メサ部)を形成した圧電振動片が記載されている。
圧電振動片では、圧電板を厚さ方向に挟むように一対の励振電極が配置される。圧電振動片では、一対の励振電極の間に電圧を印加することで、圧電板において一対の励振電極の間に挟まれた振動部が、厚みすべり振動により振動する。
特開2011−66905号公報
近年、圧電振動片では、圧電板のうち基台の主面上に複数段のメサ部が圧電板の厚さ方向に重なるように形成されたものが検討されている。各メサ部は、基台から離間するものほど平面視の外形が小さくなっている。
ここで、上述した圧電振動片では、振動部で発生する振動が圧電板の外縁部に向けて伝播する際に、圧電板において形状が大きく変化する部分(例えば、メサ部の主面と側面との稜線)で不要振動(スプリアス)が発生するおそれがある。
特に、前述のような多段のメサ部では、1段のメサ部に比べて稜線が多く形成されるため、不要振動を抑制して振動特性を向上させる点で未だ改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みたものであって、優れた振動特性を得ることができる圧電振動片及び圧電振動子を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の圧電振動片は、ATカット水晶基板により形成された圧電振動片であって、板状の基台と、板状に形成され、前記基台の主面上に配置された第一のメサ部と、板状に形成され、前記第一のメサ部の主面上に配置された第二のメサ部と、を備え、前記基台の厚さ方向に沿う断面において、前記第一のメサ部の外縁部は、前記第二のメサ部の外縁部よりも前記厚さ方向に直交する面方向の外側に突出し、前記第一のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度よりも大きいことを特徴とする。
この発明によれば、第一のメサ部の主面と側面との稜線における角度が第二のメサ部の稜線における角度よりも大きくなる。一般的に、稜線における角度が180°に近づくにしたがって、メサ部における稜線の両側間の形状の変化が緩やかになる。このため、圧電振動片で発生した振動により稜線で不要振動が発生するのを抑え、優れた振動特性を得ることができる。
また、上記の圧電振動片において、前記第一のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度よりも小さくてもよい。
この発明によれば、第一のメサ部の稜線における角度が第二のメサ部の稜線における角度に比べてより大きくなる。このため、圧電振動片で発生した振動により稜線で不要振動が発生するのをより確実に抑えることができる。
また、本発明の他の圧電振動片は、ATカット水晶基板により形成された圧電振動片であって、板状の基台と、板状に形成され、前記基台の主面上に配置された第一のメサ部と、板状に形成され、前記第一のメサ部の主面上に配置された第二のメサ部と、を備え、前記基台の厚さ方向に沿う断面において、前記第一のメサ部の外縁部は、前記第二のメサ部の外縁部よりも前記厚さ方向に直交する面方向の外側に突出し、前記第一のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度よりも小さいことを特徴とする。
この発明によれば、第一のメサ部の稜線における角度が第二のメサ部の稜線における角度よりも大きくなる。このため、圧電振動片で発生した振動により稜線で不要振動が発生するのを抑え、優れた振動特性を得ることができる。
また、上記の圧電振動片において、前記第一のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度よりも大きくてもよい。
この発明によれば、第一のメサ部の稜線における角度が第二のメサ部の稜線における角度に比べてより大きくなる。このため、圧電振動片で発生した振動により稜線で不要振動が発生するのをより確実に抑えることができる。
また、上記の圧電振動片において、前記厚さ方向に見たときに、前記基台は、前記ATカット水晶基板の水晶結晶軸のうちZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されていてもよい。
この構成によれば、圧電振動片を小型化した場合であっても低いCI値を維持できる。すなわち、ATカット水晶基板はX軸とZ’軸で構成される。このような構成のもと、ATカット水晶基板がX軸方向に主振動たる厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ’軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z’軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ’軸を長手方向とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z’軸方向を長手方向とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
また、上記の圧電振動片において、前記基台において前記ATカット水晶基板の水晶結晶軸のうちZ’軸方向に離間した両端部には、前記面方向に沿って突出する突出部がそれぞれ形成されていてもよい。
この発明によれば、パッケージに圧電振動片を実装するためのマウント領域として突出部を利用することで、圧電振動片における振動発生源である振動部(一対の励振電極の間に挟まれた部分)とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動部で発生する振動エネルギーがマウント領域を経てパッケージに伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。
また、圧電振動片をパッケージにマウントするための実装部材との付着面積を確保できるので、実装部材と圧電振動片との接合強度を確保できる。
その結果、小型化を図った上で、長期にわたって優れた振動特性を備える圧電振動片を提供できる。
また、本発明の圧電振動子は、上記のいずれかに記載の圧電振動片と、前記圧電振動片が実装されるパッケージと、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、上記本発明の圧電振動片を備えているため、振動特性の優れた圧電振動子を得ることができる。
本発明の圧電振動片及び圧電振動子によれば、振動特性を優れたものにすることができる。
本発明の第1実施形態の圧電振動片の平面図である。 同圧電振動片を用いた圧電振動子の分解斜視図である。 図2のIII−III線に相当する断面図である。 同圧電振動片の圧電板における基台の厚さ方向に沿う断面図である。 同圧電振動片の製造方法(外形形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(外形形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(外形形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(外形形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 同圧電振動片の製造方法(メサ部形成工程)を説明するための工程図である。 本発明の第2実施形態の圧電振動片の平面図である。 本発明の変形例の実施形態における圧電板の厚さ方向に沿う断面図である。 本発明の変形例の実施形態における圧電板の厚さ方向に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
<圧電振動片>
図1は、圧電振動片10の平面図である。図2は、圧電振動子1の分解斜視図である。
図1及び図2に示す本実施形態の圧電振動片10は、電圧を印加することで厚みすべりモードで振動する。圧電振動片10は、圧電板11と、圧電板11を厚みすべり振動させる電極膜12と、を有している。
圧電板11は、ATカット水晶基板により形成されている。ここで、ATカットとは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)及び光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(Z’軸方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板11は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。なお、以下の説明において、各図の構成を説明する際には、右手系の直交座標系であるXY’Z’座標系を用いる。このXY’Z’座標系のうち、Y’軸はX軸及びZ’軸に直交する軸である。また、X軸方向、Y’軸方向及びZ’軸方向は、図中矢印方向を+方向とし、矢印とは反対の方向を−方向として説明する。
図3は、図2のIII−III線に相当する断面図である。
図1及び図3に示すように、圧電板11は、Y’軸方向に直交する面に対して略対称(面対称)に形成されている。具体的には、圧電板11は、板状の基台14と、基台14の第一の主面(主面)14a上に順次配置された第一のメサ部15A、第二のメサ部16A、及び第三のメサ部17Aとを備えている。圧電板11はさらに、基台14の第二の主面(主面)14b上に順次配置された第一のメサ部15B、第二のメサ部16B、及び第三のメサ部17Bを有している。ここで言う主面とは、板状の部材における後述するX軸方向及びZ’軸方向に沿って延在する面のことを意味する。主面上に配置されているとは、主面に直接接触した状態で配置されていることだけでなく、主面に対して主面の法線方向に離間した位置に配置されていることも含む。
本実施形態では、メサ部15A、16A、17Aとメサ部15B、16B、17Bとの構成は同一である。このため、メサ部15A、16A、17Aの構成については数字、又は数字及び英小文字に英大文字「A」を付加し、メサ部15B、16B、17Bのうちメサ部15A、16A、17Aと対応する構成についてはメサ部15A、16A、17Aと同一の数字、又は数字及び英小文字に英大文字「B」を付加することで示す。これにより、重複する説明を省略する。
例えば、第一のメサ部15Aの主面15aAと第一のメサ部15Bの主面15aBとは、同一の構成である。
基台14は、基台14の厚さ方向となるY’軸方向に見た(平面視した)ときに、Z’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。すなわち、基台14のX軸方向の長さよりも、Z’軸方向の長さの方が長い。
各メサ部15A、16A、17Aは、Z’軸方向を長手方向とする矩形の板状に形成されている。Y’軸方向に見たときに、第一のメサ部15Aは、基台14の第一の主面14aの中央部に形成されている。
図4は、圧電板11における厚さ方向に沿う断面図である。すなわち、図1及び図4に示すように、基台14の外縁部14cは、第一のメサ部15AよりもX軸方向及びZ’軸方向に沿って外側にそれぞれ突出している。
第二のメサ部16Aは、第一のメサ部15Aの主面15aA上に配置されている。なお、主面15aAは、第一のメサ部15Aにおける基台14とは反対側の主面である。Y’軸方向に見たときに、第二のメサ部16Aは、第一のメサ部15Aの主面15aAの中央部に形成されている。すなわち、第一のメサ部15Aの外縁部15cAは、第二のメサ部16Aの外縁部16cAよりもY’軸方向に直交する方向である面方向の外側にそれぞれ突出している。
第三のメサ部17Aは、第二のメサ部16Aの主面16aA上に配置されている。なお、主面16aAは、第二のメサ部16Aにおける第一のメサ部15Aとは反対側の主面である。Y’軸方向に見たときに、第三のメサ部17Aは、第二のメサ部16Aの主面16aAの中央部に形成されている。すなわち、第二のメサ部16Aの外縁部16cAは、第三のメサ部17AよりもX軸方向及びZ’軸方向に沿って外側にそれぞれ突出している。
基台14の第一の主面14a上には、3段のメサ部15A、16A、17Aが形成されている。メサ部15A、16A、17Aは、第一の主面14aから+Y’軸方向に突出している。
図4に示すように、第一のメサ部15Aの側面d15AとY’軸方向とのなす角度θ1は、第二のメサ部16Aの側面16dAとY’軸方向とのなす角度θ2よりも大きい。例えば、図4に示す断面において側面が曲線状である場合には、側面となる適切な範囲の曲線を最小二乗法により直線に近似すること等により、前述のなす角度を求めてもよい。後述する主面についてのなす角度も同様である。
同様に、第二のメサ部16Aの側面16dAとY’軸方向とのなす角度θ2は、第三のメサ部17Aの側面17dAとY’軸方向とのなす角度θ3よりも大きい。なお、角度θ1、θ2、θ3は0°以上90°以下の角度とする。すなわち、基台14に近いメサ部ほど、メサ部の側面とY’軸方向とのなす角度が大きくなる。
この例では、基台14の側面14dとY’軸方向とのなす角度θ4は、角度θ2よりも大きい。
第一のメサ部15Aの外縁部15cAの主面15aAとY’軸方向とのなす角度θ6は、第二のメサ部16Aの外縁部16cAの主面16aAとY’軸方向とのなす角度θ7よりも小さい。なお、角度θ6、θ7は0°以上90°以下の角度とする。すなわち、基台14に近いメサ部(メサ部15A、16A、17Aでは−Y’軸方向側のメサ部)ほど、メサ部の外縁部の主面とY’軸方向とのなす角度が小さくなる。
この例では、前述の角度θ6よりも、基台14の外縁部14cの第一の主面14aとY’軸方向とのなす角度θ8の方が小さい。
ここで、第一のメサ部15Aの外縁部15cAにおいて、主面15aAと側面15dAとのなす角度をθ11と規定し、主面15aAと側面15dAとの接続部分を稜線15eAと呼ぶことにする。第二のメサ部16A、第三のメサ部17Aについても、同様に角度をθ12、θ13、稜線16eA、17eAを規定する。
このとき、一般的に稜線17eAにおける角度θ13は、鈍角になる。線17eAにおける角度θ13よりも、稜線16eAにおける角度θ12の方が大きくなる。稜線16eAにおける角度θ12よりも、稜線15eAにおける角度θ11の方が大きくなる。すなわち、基台14に近いメサ部ほど、稜線における角度が大きくなる。
一般的に、稜線における角度が大きくなって180°に近づくにしたがって、メサ部における稜線の両側間の形状の変化が緩やかになる。すなわち、稜線17eAの両側間の形状の変化に比べて、稜線16eAの両側間の形状の変化の方が緩やかである。稜線16eAの両側間の形状の変化に比べて、稜線15eAの両側間の形状の変化の方が緩やかである。
図3に示すように、第二のメサ部16Bは、第一のメサ部15Bの主面15aB上に配置されている。第三のメサ部17Bは、第二のメサ部16Bの主面16aB上に配置されている。
メサ部15B、16B、17Bは、第二の主面14bから−Y’軸方向に突出している。
図1及び図3に示すように、電極膜12は、第一の励振電極21及び第二の励振電極22と、第一のマウント電極23及び第二のマウント電極24と、第一の引き回し配線25及び第二の引き回し配線26と、を有している。
なお、電極膜12は、金等の単層膜や、クロム等を下地層とし、金等を上地層とした積層膜等で形成されている。
第一の励振電極21は、第三のメサ部17Aの頂面である主面17aA上に形成されている。第一の励振電極21は、Y’軸方向に見たときに矩形状に形成されている。
第二の励振電極22は、第三のメサ部17Bの頂面である主面17aB上に形成されている。第二の励振電極22は、Y’軸方向に見たときに矩形状に形成されている。したがって、各励振電極21、22は、Y’軸方向で重なり合っている。なお、各励振電極21、22は、少なくとも対応するメサ部17A、17Bの主面17aA、17aBに形成されていれば、対応するメサ部の主面、側面や、基台14の主面14a、14bに跨って形成されていても構わない。
各マウント電極23、24は、基台14のうち+X軸方向の端部であって、Z’軸方向の両端部にそれぞれ形成されている。
第一のマウント電極23は、基台14のうち+X、+Z’軸方向に位置する角部において、第一の主面14a、側面14d、及び第二の主面14bにわたって形成されている。
第二のマウント電極24は、基台14のうち+X、−Z’軸方向に位置する角部において、第一の主面14a、側面14d、及び第二の主面14bにわたって形成されている。なお、第二のマウント電極24は、少なくとも第二の主面14bに形成されていればよい。
第一の引き回し配線25は、基台14の第一の主面14a側において、第一の励振電極21と第一のマウント電極23とを接続している。
第二の引き回し配線26は、基台14の第二の主面14b側において、第二の励振電極22と第二のマウント電極24とを接続している。
<圧電振動子>
図2に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、上述した圧電振動片10と、圧電振動片10が気密封止された状態で実装されるパッケージ30と、を備えている。
パッケージ30は、ベース基板31と、ベース基板31に重ね合わされたリッド基板32と、を備えている。ベース基板31及びリッド基板32は、ともにセラミックス材料等により形成されている。
ベース基板31は、平面視で矩形状に形成された底壁部31aと、底壁部31aの外周縁から+Y’軸方向に立設された側壁部31bと、を有している。側壁部31bは、底壁部31aの外周縁における全周にわたって形成されている。
底壁部31aの表面(+Y’軸方向に位置する面)には、ベース基板31と同一の材料で形成された支持部材34が一対取付けられている。各支持部材34は、底壁部31aの+X軸方向端部において、Z’軸方向に間隔をあけて形成されている。各支持部材34上には、内部電極35が形成されている。
また、底壁部31aの裏面(−Y’軸方向に位置する面)には、一対の外部電極(不図示)が形成されている。内部電極35及び外部電極は、底壁部31a及び支持部材34をY’軸方向に貫通する貫通電極(不図示)によって電気的に接続されている。
なお、内部電極35と外部電極との接続形態はこれに限定されるものではなく、例えば、配線を介して、内部電極35と外部電極とを接続する形態であってもよいし、支持部材34を用いずに内部電極35と外部電極とを接続してもよい。
リッド基板32は、平面視矩形の板状に形成されている。リッド基板32は、その外周部分がベース基板31の側壁部31bに+Y’軸方向から接合されている。そして、ベース基板31の底壁部31a及び側壁部31bとリッド基板32とで囲まれた領域には、気密封止されたキャビティCが形成されている。
図3に示すように、圧電振動片10は、導電ペースト等の実装部材40を介して、ベース基板31の支持部材34に実装されている。具体的には、ベース基板31の支持部材34に形成された一対の内部電極35に対して、圧電振動片10の対応するマウント電極23、24が第二の主面14b側から実装される。これにより、圧電振動片10は、パッケージ30のキャビティC内で機械的に保持されるとともに、マウント電極23、24と内部電極35とがそれぞれ導通された状態になっている。
すなわち、マウント電極23、24が圧電振動片10のマウント部となり、マウント電極23、24が形成された部分の基台14がマウント領域となる。圧電振動片10は、パッケージ30により圧電板11の+X軸方向側の部分で片持ち支持される。
<圧電振動片の製造方法>
次に、上述した圧電振動片10の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、ATカット水晶基板(以下、単にウエハSという。)から複数の圧電振動片10を一括で形成する方法について説明する。
本実施形態の圧電振動片10は、主にウエハ準備工程と、外形形成工程と、メサ部形成工程と、電極膜形成工程と、個片化工程と、を経て形成される。
(ウエハ準備工程)
ウエハ準備工程では、水晶のランバート原石をATカットして一定の厚みとしたウエハS(図5参照)をラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除く。その後、ポリッシュ等の鏡面研磨加工を行なって所定の厚みのウエハSを準備する。なお、以下の説明において、ウエハSの表裏面は、上述した基台14の主面14a、14bに対応している。
(外形形成工程)
図5から図8は、外形形成工程を説明するための工程図である。
図5から図8に示すように、外形形成工程は、ウエハSのうち圧電振動片10を形成する領域を圧電板11に対応する外形に形成する工程である。
まず図5に示すように、ウエハSの両面にエッチング保護膜50を成膜する。エッチング保護膜50は、例えばクロムを数10nm成膜したエッチング保護膜と、金を数10nm成膜したエッチング保護膜と、が順次積層された積層膜である。エッチング保護膜50は、ウエハSの両面に、それぞれスパッタリング法や蒸着法等によって成膜する。
次いで、ウエハSの両面において、各エッチング保護膜50上にフォトレジスト膜51を成膜する。フォトレジスト膜51は、エッチング保護膜50上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布して形成する。
なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば、環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えてろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。
次に、図6に示すように、両フォトレジスト膜51に、例えば圧電振動片10の平面視外形に対応する外形マスク51aを形成する。具体的には、まず圧電振動片10の平面視外形に対応する外形パターンが形成されたフォトマスクを用いて、ウエハSの両面に形成されたフォトレジスト膜51をそれぞれ露光する。その後、フォトレジスト膜51を一括して現像する。これにより、両フォトレジスト膜51に外形マスク51aが形成される。
次に、図7に示すように、両エッチング保護膜50に圧電振動片10の平面視外形に対応する外形パターン50aを形成する。具体的には、外形マスク51aが形成されたフォトレジスト膜51をマスクとしてエッチングを行ない、エッチング保護膜50のうちマスクされていない部分を選択的に除去する。これにより、例えば圧電振動片10の平面視外形に対応する外形パターン50aが両エッチング保護膜50に形成される。
なお、本工程では、エッチング保護膜50及びフォトレジスト膜51が形成されたウエハSを、薬液に浸漬して行うウェットエッチング方式を用いることができる。また、エッチングの終了後には、フォトレジスト膜51を剥離しても構わない。
次に、図8に示すように、外形パターン50aをマスクとして、ウエハSをエッチングする。このエッチングは、例えばウェットエッチングにより行われる。ウエハSの両面のうち、マスクされていない部分が選択的にエッチングされることで、ウエハSにおける外形パターン50aで覆われた部分が圧電板11に対応する外形に形成される。このとき、ウエハSの主面S1及び側面S2は、自然結晶面に倣ってエッチングされる。
ここで、外形マスク51a及び外形パターン50aを除去する、公知のエッチング加工を行う。
(メサ部形成工程)
図9から図19は、メサ部形成工程を説明するための工程図である。
図9から図19に示すように、メサ部形成工程は、ウエハSに形成された圧電振動片10の両主面にメサ部15A、16A、17A、15B、16B、17Bを形成する工程である。第一のメサ部15Aは、第一のメサ部15Bと同時に形成される。同様に、第二のメサ部16Aは第二のメサ部16Bと同時に形成され、第三のメサ部17Aは第三のメサ部17Bと同時に形成される。以下では、メサ部15A、16A、17Aを形成する工程について説明する。
図9に示すように、メサ部形成工程では、上述した外形形成工程と同様に、ウエハS上にエッチング保護膜55及びフォトレジスト膜56を積層する。
次に、図10に示すように、フォトレジスト膜56に第一のメサ部15Aの平面視外形に対応するメサ部マスク56aを形成する(第一のマスク形成工程)。メサ部マスク56aの形成方法は、上述した外形マスク51a(図6参照)の形成方法と同様である。
続いて、図11に示すように、メサ部マスク56aをマスクとしてエッチング保護膜55にメサ部パターン55aを形成する。メサ部パターン55aの形成方法は、上述した外形パターン50a(図7参照)の形成方法と同様である。なお、メサ部マスク56a、メサ部パターン55aとして、前述の外形マスク51a、外形パターン50aがシュリンクした(縮んだ)ものを用いてもよい。
続いて、図12に示すように、メサ部パターン55aをマスクとして、ウエハSをエッチングする(第一のエッチング形成工程)。このエッチングは、例えばウェットエッチングにより行われる。ウエハSのうち、マスクされていない部分が選択的にエッチングされることで、ウエハSにおけるメサ部パターン55aで覆われた部分が第一のメサ部15Aの主面15aAに対応する外形に形成される。このとき、ウエハSの側面S2は、エッチング液にさらされることでY’軸方向に対して傾く。一般的に、ウエハSの稜線の近傍が比較的エッチング液の影響をうけやすいため、側面S2がウェットエッチングによりこのように変形する。
ウェットエッチングで新たに形成された面S4、S5は、自然結晶面に倣って形成される。
次に、図13に示すように、メサ部マスク56a及びメサ部パターン55aを除去するエッチング加工を行う。
次に、図14に示すように、メサ部形成工程で先に形成したエッチング保護膜55及びフォトレジスト膜56と同様に、ウエハS上にエッチング保護膜60及びフォトレジスト膜61を積層する(第二のマスク形成工程)。
次に、図15に示すように、フォトレジスト膜61に第二のメサ部16Aの主面16aAの平面視外形に対応するメサ部マスク61aを形成する。メサ部マスク61aをマスクとしてエッチング保護膜60にメサ部パターン60aを形成する。メサ部マスク61a、メサ部パターン60aは、前述のメサ部マスク56a、メサ部パターン55aよりも外形の小さいマスクやパターンにする。言い換えれば、メサ部マスク61a及びメサ部パターン60aで覆われるウエハSの領域は、メサ部マスク56a及びメサ部パターン55aで覆われるウエハSの領域の範囲よりも小さい。
続いて、図16に示すように、メサ部パターン60aをマスクとして、ウエハSをエッチングする(第二のエッチング形成工程)。
ウエハSの両面のうち、マスクされていない部分が選択的にエッチングされることで、ウエハSにおけるメサ部パターン60aで覆われた部分が第二のメサ部16Aの主面16aAに対応する外形に形成される。
このとき、ウエハSの側面S2のY’軸方向の両端部は、エッチング液にさらされることでY’軸方向に対してさらに傾く。ウエハSの側面や主面を繰り返してエッチング液にさらすことで、これらの側面や主面はY’軸方向やX軸方向に対してさらに傾く。
第一のエッチング形成工程で既に形成されていた面S4は、X軸方向に対して傾く。面S4は、外側に向かうにしたがって−Y’軸方向に向かうように傾く。面S5は、Y’軸方向に対して−Y’軸方向に向かうにしたがってウエハSの外周側に向かうように傾く。ウェットエッチングで新たに形成された面S7、S8は、自然結晶面に倣って形成される。
次に、図17に示すように、メサ部マスク61a及びメサ部パターン60aを除去するエッチング加工を行う。
次に、図18に示すように、ウエハS上にエッチング保護膜65及びフォトレジスト膜66を積層する(第三のマスク形成工程)。
次に、図19に示すように、フォトレジスト膜66に第三のメサ部17Aの主面17aAの平面視外形に対応するメサ部マスク66aを形成する。メサ部マスク66aをマスクとしてエッチング保護膜65にメサ部パターン65aを形成する。メサ部マスク66a、メサ部パターン65aは、前述のメサ部マスク61a、メサ部パターン60aよりも外形の小さいマスクやパターンになる。
なお、メサ部マスク61a、メサ部パターン60aとして、前述のメサ部マスク56a、メサ部パターン55aがシュリンクしたものを用いてもよい。
続いて、メサ部パターン65aをマスクとして、ウエハSをエッチングする(第三のエッチング形成工程)。ウエハSの両面のうち、マスクされていない部分が選択的にエッチングされることで、ウエハSにおけるメサ部パターン65aで覆われた部分が第三のメサ部17Aの主面17aAに対応する外形に形成される。
図4に示すように、このときエッチング液にさらされることで、ウエハSの側面S2は+X軸方向に向かって凸となる形状に湾曲するようにY’軸方向に対してさらに傾く。既に形成されていた面S4はX軸方向に対してさらに傾き、既に形成されていた面S7はX軸方向に対して傾く。既に形成されていた面S5はY’軸方向に対してさらに傾き、既に形成されていた面S8はY’軸方向に対して傾く。第二のメサ部16Aの主面16aAは、X軸方向に対して傾く。
第三のメサ部17Aの主面17aA、及びウェットエッチングで新たに形成された第三のメサ部17Aの側面17dAは、自然結晶面に倣って形成される。
なお、メサ部形成工程の後で、ウエハS全体をエッチングすることで、ウエハSの外面を全体にわたって均しても構わない(均し工程)。なお、均し工程では、ウェットエッチング及びドライエッチングの何れかを選択することができる。
(電極膜形成工程及び個片化工程)
次に、電極膜形成工程において電極膜12をウエハS上に形成する。電極膜形成工程の後で、個片化工程においてウエハSを各圧電振動片10毎に個片化する。
以上の工程により、ウエハSから複数の圧電振動片10を一括して製造することができる。
なお、本実施形態では、外形形成工程の後でメサ部形成工程を行う方法について説明したが、これに限らず、メサ部形成工程の後で外形形成工程を行っても構わない。
以上説明したように、本実施形態の圧電振動片10によれば、第一のメサ部15Aの側面15dAとY’軸方向とのなす角度θ1は、第二のメサ部16Aの側面16dAとY’軸方向とのなす角度θ2よりも大きい。すなわち、第一のメサ部15Aの稜線15eAにおける角度θ11は、第二のメサ部16Aの稜線16eAにおける角度θ12よりも大きい。一般的に、稜線における角度が180°に近づくにしたがって、メサ部における稜線の両側間の形状の変化が緩やかになる。このため、圧電振動片10で発生した振動により稜線15eAで不要振動が発生するのを抑え、優れた振動特性を得ることができる。
第一のメサ部15Aの主面15aAとY’軸方向とのなす角度θ6は、第二のメサ部16Aの主面16aAとY’軸方向とのなす角度θ7よりも小さい。この場合、稜線15eAの角度θ11がより大きくなる。第一のメサ部15Aにおける稜線15eAの両側間の形状の変化がさらに緩やかになるため、圧電振動片10で発生した振動によりこの稜線15eAで不要振動が発生するのをより確実に抑えることができる。
すなわち、本実施形態では、基台14に近いメサ部ほど、主面と側面とのなす角度(稜線における角度)が緩やかになる(180°に近づく)。これにより、本実施形態では、基台14に近いメサ部ほど稜線部分での不要振動を抑えることができる。
Y’軸方向に見たときに、基台14はZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。ATカット水晶基板がX軸方向に主振動たる厚み滑り振動をしているとき、X軸とZ’軸では電気偏極が生じる。電気偏極は電荷の偏りであり、X軸では正弦波状、Z’軸では直線状になる。電気偏極が直線状になるZ’軸を長手方向とすることで、最も強い電荷が生じる辺を長くすることができる。強い電荷が生じる領域が広がれば、よりCI値は低くなる。したがって、Z’軸方向を長手方向とすることでより低いCI値を維持することが可能となる。
また、本実施形態の圧電振動子1によれば、本実施形態の圧電振動片10を備えているため、振動特性の優れた圧電振動子1を得ることができる。
なお、本実施形態では、第一のメサ部15Aが本発明における第一のメサ部に該当し、第二のメサ部16Aが本発明における第二のメサ部に該当するとした。しかし、第二のメサ部16Aが本発明における第一のメサ部に該当し、第三のメサ部17A本発明におけるが第二のメサ部に該当する等としてもよい。
すなわち、基台14の第一の主面14a上に配置された一のメサ部が本発明における第一のメサ部に該当し、この一のメサ部の主面上に配置された他の一のメサ部が本発明における第二のメサ部に該当する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図20は、圧電振動片70の平面図である。
なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図20に示すように、本実施形態の圧電振動片70は、第1実施形態の圧電振動片10のマウント電極23、24に代えて、基台14の+X軸方向の端部であってZ’軸方向の両端部に配置された第一の突出部(突出部)71、第二の突出部(突出部)72、及び第一のマウント電極73、及び第二のマウント電極74を備えている。
第一の突出部71は、Y’軸方向に見たときに平行四辺形状に形成されている。第一の突出部71は、基台14のうち+X軸方向かつ+Z’軸方向に位置する角部からY’軸方向に直交する方向に沿って突出している。より詳しくは、第一の突出部71は、Y’軸方向に見たときに、+X軸方向に向かうに従い+Z’軸方向に傾斜している。
第一のマウント電極73は、第一の突出部71の両主面及び側面に形成されている。第一のマウント電極73には、第一の引き回し配線25が接続されている。
第二の突出部72は、第一の突出部71と同様に形成されている。すなわち、第二の突出部72は、Y’軸方向に見たときに平行四辺形状に形成されている。第二の突出部72は、基台14のうち+X軸方向かつ−Z’軸方向に位置する角部からY’軸方向に直交する方向に沿って突出している。より詳しくは、第一の突出部71は、Y’軸方向に見たときに、+X軸方向に向かうに従い−Z’軸方向に傾斜している。
第二のマウント電極74は、第二の突出部72の両主面及び側面に形成されている。第二のマウント電極74には、第二の引き回し配線26が接続されている。
本実施形態では、マウント電極73、74が圧電振動片70のマウント部となり、突出部71、72がマウント領域となる。
突出部71、72の厚さ(Y’軸方向の長さ)は、圧電板11の厚さに等しい。なお、突出部71、72の厚さはこれに限られず、突出部71、72の厚さを、基台14の厚さと等しくしてもよいし、基台14、及びメサ部15A、15B全体の厚さ、基台14、メサ部15A、15B、及びメサ部16A、16B全体の厚さ等と等しくしてもよい。
このように構成され製造された圧電振動片70では、パッケージ30に圧電振動片70を実装するためのマウント領域として突出部71、72を利用することで、圧電振動片70における振動発生源である振動部とマウント領域との間の間隔を確保できる。これにより、振動部で発生する振動エネルギーがマウント領域を経てパッケージ30に伝播するのを抑制し、振動漏れを抑制できる。したがって、CI値の低下を防止できる。
また、圧電振動片70をパッケージ30にマウントするための実装部材と突出部71、72との付着面積を確保できるので、実装部材と圧電振動片70との接合強度を確保できる。
その結果、小型化を図った上で、長期にわたって優れた振動特性を備える圧電振動片70を提供できる。
なお、本実施形態では、突出部71、72の形状は平行四辺形状に限定されない。突出部71、72の形状は、パッケージ30に実装された状態で圧電振動子として通常の使用に耐える基台14との接合強度を有する形状であれば、長方形状や半円状等を適宜選択して採用することができる。
なお、突出部71、72は、電気的導通及び機械的強度のうち、少なくとも一方に寄与する構成であれば構わない。すなわち、突出部71、72は、少なくとも一部が実装部材40に接合される構成であればよい。この場合、例えば実装部材40の一部が、圧電板11において一対の励振電極21、22の間に挟まれた振動部に付着してもよい。
また、マウント電極23、24は、振動部に形成されていても構わない。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、前記第1実施形態及び第2実施形態では、図21に示す圧電板11aのように、主面14a、15aA、16aA、17aAが自然結晶面に倣うように形成されるとともに、側面14d、15dA、16dAがY’軸方向に対して傾くように形成してもよい。また、図22に示す圧電板11bのように、側面14d、15dA、16dA、17dAが自然結晶面に倣うように形成されるとともに、主面14a、15aA、16aAがX軸方向に対して傾くように形成してもよい。
第一のメサ部15Aの主面15aAとY’軸方向とのなす角度θ6と、第二のメサ部16Aの主面16aAとY’軸方向とのなす角度θ7と、が等しくてもよい。また、第一のメサ部15Aの側面15dAとY’軸方向とのなす角度θ1と、第二のメサ部16Aの側面16dAとY’軸方向とのなす角度θ2と、が等しくてもよい。
圧電振動片の基台14の第一の主面14a上には、3段のメサ部15A、16A、17Aが形成されているとした。しかし、第一の主面14a上に形成されるメサ部の段数に制限はなく、2段でもよいし4段以上でもよい。
メサ部15A、16A、17Aの平面視の外径は、矩形状であるとした。しかし、メサ部15A、16A、17Aの平面視の外径はこれに限られず多角形状や楕円形状等でもよい。
基台14の第二の主面14b上にメサ部15B、16B、17Bが形成されていなくてもよい。
Y’軸方向に見たときに、基台14はZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。しかし、基台14を電気軸であるX軸方向を長手方向とする矩形状に形成してもよい。
Y’軸方向に見たときに、基台14が正方形状に形成されていてもよい。この場合、正方形のいずれの辺に沿う方向を長手方向としてもよい。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、結晶軸のZ’軸方向を長手方向とする圧電板11について説明したが、X軸方向を長手方向とする圧電板であってもよい。
1 圧電振動子
10、70 圧電振動片
14 基台
14a 第一の主面(主面)
14b 第二の主面(主面)
15A、15B 第一のメサ部
15aA、16aA 主面
15cA、16cA 外縁部
15dA、16dA 側面
16A、16B 第二のメサ部
30 パッケージ
71 第一の突出部(突出部)
72 第二の突出部(突出部)
θ1、θ2、θ6、θ7 角度

Claims (7)

  1. ATカット水晶基板により形成された圧電振動片であって、
    板状の基台と、
    板状に形成され、前記基台の主面上に配置された第一のメサ部と、
    板状に形成され、前記第一のメサ部の主面上に配置された第二のメサ部と、
    を備え、
    前記基台の厚さ方向に沿う断面において、
    前記第一のメサ部の外縁部は、前記第二のメサ部の外縁部よりも前記厚さ方向に直交する面方向の外側に突出し、
    前記第一のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度よりも大きいことを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記第一のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度よりも小さい、請求項1に記載の圧電振動片。
  3. ATカット水晶基板により形成された圧電振動片であって、
    板状の基台と、
    板状に形成され、前記基台の主面上に配置された第一のメサ部と、
    板状に形成され、前記第一のメサ部の主面上に配置された第二のメサ部と、
    を備え、
    前記基台の厚さ方向に沿う断面において、
    前記第一のメサ部の外縁部は、前記第二のメサ部の外縁部よりも前記厚さ方向に直交する面方向の外側に突出し、
    前記第一のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の外縁部の主面と前記厚さ方向とのなす角度よりも小さいことを特徴とする圧電振動片。
  4. 前記第一のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度は、前記第二のメサ部の側面と前記厚さ方向とのなす角度よりも大きい、請求項3に記載の圧電振動片。
  5. 前記厚さ方向に見たときに、前記基台は、前記ATカット水晶基板の水晶結晶軸のうちZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電振動片。
  6. 前記基台において前記ATカット水晶基板の水晶結晶軸のうちZ’軸方向に離間した両端部には、前記面方向に沿って突出する突出部がそれぞれ形成されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動片。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片が実装されたパッケージと、
    を備えることを特徴とする圧電振動子。
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