JP2017058601A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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孝亮 赤松
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賢治 進藤
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Yusuke Nakazono
祐輔 中園
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Kohei Okayasu
孝平 岡安
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Shinsuke Kobayashi
進介 小林
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Hiroki Sasame
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Abstract

【課題】タルク等の異物が現像剤に混入することを防止して、長期間にわたり良好な画像を形成することができる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。【解決手段】現像剤担持体の回転方向において、像担持体に現像剤を供給する位置より下流側の位置にて、現像剤担持体に接触して現像剤に混入している異物を除去する導電性でブラシ状の異物除去部材を有し、異物除去部材の電位が、現像バイアスが印加される現像剤担持体と同電位、あるいは、現像剤担持体に対して前記異物の帯電特性と反対の極性側となる電位差が生じるような電位に設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、静電潜像を現像剤によって現像する現像装置、プロセスカートリッジ及びこれを用いた画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式を用いた画像形成装置は、像担持体としての感光ドラムと、感光ドラムに形成された静電潜像に現像剤を供給し、静電潜像を可視化する現像装置と、を備えている。感光ドラムに形成された現像剤像は、転写手段によって記録材に転写され、転写手段による記録材への転写後に感光ドラムに残った現像剤はクリーニング手段によって回収されるようになっている。
クリーニング手段としては、例えば、フェルト片をブレードのように感光ドラム表面に押し当てたものが提案されている(特許文献1を参照)。しかし、この構成では、フェルト片が目詰まりを起こしたり、また、感光ドラムへの固着(フィルミング)が生じしやすく、紙粉やタルク等の異物がフェルト片を摺り抜けるといった課題がある。
特に、記録材に填料として含まれるタルク(化学組成Mg3(Si4O10)(OH)2
は、負極性に帯電し易く、相手材を正極性に帯電し易い特性がある。そのため、前記クリーニング手段を摺り抜けたタルクが現像容器内に進入すると、負極性であるトナーを正極性に帯電しようとするため、トナーの帯電量を低下させてしまう。トナーの帯電量が低下すると、非画像部にトナーが載る所謂「カブリ」が生じるため、画質品質を低下させることとなる。
一方で、紙粉やタルク等のクリーニング性能を強化するために、感光ドラムの表面にクリーニングブレードを押圧すると共に、クリーニングブレードの下流側に研磨パッドを設けた画像形成装置も提案されている(特許文献2を参照)。
しかし、この構成では、感光ドラムの表面を研磨パッドで研磨あるいは強く摩擦することでタルクや紙粉を除去するため、感光ドラムが磨耗して寿命が短くなるという課題がある。
一方、特許文献3には、現像剤を担持するマグネットローラからスクレーパによって現像容器内に掻き落される現像剤の流れの中に、高分子材料の繊維で構成される紙粉除去ブラシを配設した現像装置が提案されている。この現像装置は、紙粉除去ブラシと現像剤との接触によって摩擦帯電させ、現像剤中に混在する軽質量の紙粉や塵埃を紙粉除去ブラシに静電吸着して除去するようになっている。
しかし、このような構成では、紙粉等の除去は、紙粉除去ブラシの帯電量に依存し、帯電量が小さいと吸着することができない。
た、潜像保持体に接触する現像ローラをブラシ状にした現像装置も知られているが(特
許文献4)、このような構成では、潜像保持体上の紙粉等の異物は、ブラシ状の現像ローラに付着したまま回転して現像容器内に送りこまれ、トナーの劣化を助長する。
特開平01−161285号公報 特開平01−161279号公報 特公平07−3613号公報 特開昭58−58568号公報
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、タ
ルク等の異物が現像剤に混入することを低減して、長期間にわたり良好な画像を形成することができる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、
像担持体に対向配置され現像剤を担持して回転し、前記像担持体に前記現像剤を供給するための現像剤担持体を備える現像装置であって、
前記現像剤担持体の回転方向において、前記像担持体に前記現像剤を供給する位置より下流側の位置にて、前記現像剤担持体に接触して現像剤に混入している異物を除去する導電性でブラシ状の異物除去部材を有し、
前記異物除去部材の電位が、現像バイアスが印加される前記現像剤担持体と同電位、あるいは、現像剤担持体に対して前記異物の帯電特性と反対の極性側となる電位差が生じるような電位に設定されていることを特徴とする。
また、本発明のプロセスカートリッジは、上記現像装置と、現像装置から供給される現像剤で形成される現像剤像を担持する像担持体と、を有する。
また、本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して静電潜像を可視化する現像装置と、を備えた画像形成装置であって、前記現像装置が上記した現像装置によって構成される。
本発明によれば、ブラシ状の異物除去部材によって、現像剤担持体に付着したタルク等の異物を除去することにより、異物によって生じる現像剤の帯電性低下を防ぎ、カブリの発生を低減することができる。
(A)は本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略構成図、(B)は現像ローラ及び異物除去ブラシの電位を設定するバイアス電圧の一例を示す図。 図1の異物除去ブラシの斜視図。 図2の異物除去ブラシの起毛部の上面図。 実施例1におけるタルク付着試験に用いた装置の概略構成図。 実施例1におけるタルク付着試験後の現像ローラおよび異物除去ブラシの状態をあらわす説明図。 (A)は本発明の実施例2に係る画像形成装置の概略構成図、(B)は実施例2におけるタルク付着試験後の現像ローラおよび異物除去ブラシの状態を表す説明図。 (A)は本発明の実施例3に係る画像形成装置の現像ローラ及び異物除去ブラシに電位設定例を示す図。(B)は実施例3におけるタルク付着試験後の現像ローラ2および異物除去ブラシの状態をあらわす説明図。 本発明の実施例4に係る画像形成装置の概略構成図。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。本発明は、静電潜像を現像剤としてのトナーを用いて現像(可視化)する現像装置、プロセスカートリッジ及びこれを用いた画像形成装置に関する。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1について説明する。
〈画像形成装置〉
本発明の画像形成装置は、像担持体である感光体と、感光体を露光することにより、この感光体に静電潜像を形成する露光装置と、上記トナーを担持して感光体に搬送するための現像剤担持体であるトナー担持体(現像剤担持体)を少なくとも有している。このトナー担持体を感光体に当接させて現像領域を形成し、この現像領域において上記トナーを感光体上の静電潜像に電気的に付着させることにより静電潜像を可視化してトナー画像を形成する現像装置が構成される。さらに、トナー画像を記録材に転写する転写装置、記録材上のトナーを加熱加圧して定着させる加熱定着装置を備えている。本実施例の現像装置は、現像剤担持体(又はトナー担持体)である現像ローラを少なくとも有している。
図1(A)は本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の画像形成装置は、いわゆるレーザビームプリンタであり、像担持体としての感光ドラム1と、帯電装置である帯電ローラ5、露光装置としてのレーザスキャナ6、現像装置3、転写装置としての転写ローラ4及びクリーニング装置17が配置されている。
帯電ローラ5は、感光ドラム1の表面に均一に帯電させるもので、帯電した感光体表面にレーザスキャナ6によって静電潜像が形成され、静電潜像が現像されてトナー画像とされる。得られたトナー画像は、転写ローラ4によって、給紙部20から給紙された記録材記録材に転写され、この転写ローラ4による転写が行われた後に、感光ドラム1上に残留するトナーがクリーニング装置17によって回収される。また、記録材P上のトナー画像は、転写ローラ4の下流側に配置された定着装置30により、加熱加圧されて定着され、排紙部31に排紙される。
本実施例の感光ドラム1と現像装置3は、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジに組み付けられている。しかしこれに限定されず、固定設置タイプとすることもできるし、感光ドラム1を固定設置して現像装置を着脱可能にすることも可能である。プロセスカートリッジは、少なくとも像担持体である感光ドラムを有すればよい。本実施例のプロセスカートリッジは、感光ドラム1と現像装置3だけでなく、帯電ローラ5、及びクリーニング装置17も組み付けられている。
また、露光装置としてのレーザスキャナ6は、画像形成装置本体に、プロセスカートリッジとは別に設置されている。レーザスキャナ6は、画像形成装置に入力される、またはテストパターンのような装置本体内部で作成される画像信号に応じてON/OFF制御されたレーザ光を感光ドラム1に照射し、感光ドラム1上に静電潜像(デジタル潜像)を形成するものである。
なお、本発明で用いられる露光装置は、レーザスキャナ6に限るものではなく、LEDプリントヘッド方式や液晶シャッターアレイ方式などの露光装置も適用可能である。露光装置に入力する前記画像信号を変調して濃度階調性を得る方法としては、レーザ光強度変調や誤差拡散法、ディザ法等の面積階調法を用いることが好ましい。さらに、それらを組み合わせても良い。またPWM(パルス幅変調)方式を用いて、1画素の面積階調による多値記録を行うことも好ましく、画像信号は00h(白)〜FF(黒)までの256階調レベルで変化させることも可能である。本実施例においては、PWM方式が用いられている。
露光時の感光ドラム1の表面電位としては、負帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位(Vd)としては、−500〜−800Vの範囲が好適である。また、最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)としては、−50〜−200Vの範囲が好適である。同様に、正帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位(Vd)としては、+500〜+800Vの範囲が好適であり、また最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)としては、+50〜+200Vの範囲が好適である。本実施例では負帯電性トナーを用いるが、感光ドラム1の表面電位については後述する。
感光ドラム1は、不図示の感光ドラム1駆動源による図1の矢印a方向に回転駆動される。
現像装置3は、像担持体としての感光ドラム1に対向配置され、トナーを担持して回転し、感光ドラム1に接触してトナーを供給する現像剤担持体としての現像ローラ2と、現像ローラ2にトナーを供給する供給部材としてのトナー供給ローラ8と、を備えている。この例では、トナーは一成分現像剤の非磁性トナーであり、現像容器11に収容され、現像容器11には、トナーを攪拌する攪拌羽根12が設けられている。また、現像ローラ2のトナー供給ローラ8の接触部の下流側であって、感光ドラム1との接触部(トナーを供給する位置)の上流側には、現像ローラ2上のトナー量を規制する現像ブレード9が設けられている。
また、現像ローラ2の回転方向において、感光ドラム1と現像ローラ2との接触部(トナーを供給する位置)の下流側には、現像容器11の下部から外部へのトナー吹き出しを防止するための吹き出し防止シート15が設けられている。
さらに、この現像装置3には、現像ローラ2に接触するように固定配置され現像剤に混入している異物を除去するブラシ状の異物除去部材としての異物除去ブラシ14が設けられている。
ここで、異物除去ブラシ14によって除去される異物とは、この実施例1では、主として、感光ドラム1から現像ローラ2に付着した記録材に填料として含まれるタルクである。このタルクの帯電特性は負極性に帯電する特性を有する。
この異物除去ブラシ14は、現像ローラ2の回転方向において、感光ドラム1と現像ローラ2との接触部(トナーを供給する位置)の下流側であって、さらに吹き出し防止シート15の下流側で、かつ、トナー供給ローラ8の上流側に固定配置されている。感光ドラム1と現像ローラ2との接触部は、感光ドラム1にトナーを供給する位置である。異物除去ブラシ14が現像ローラ2に接触する位置は、図示例では、現像ローラ2の周面の最下部となっている。異物除去ブラシ14の詳細については後述する。
現像ローラ2は、アルミニウムやその合金、ステンレス等の金属の円筒体の周囲に、基層とその上の表層とからなる弾性層を設けた多層構成とされる。弾性層の基層はブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴムからなり、表層はエーテルウレタンやナイロン等からなっている。もちろんこれらに限定されるものではなく、基層にスポンジ等の発泡体を用い、表層にゴム弾性層を形成した構造も使用可能であるし、NBR、EPDM、ウレタンゴム等のゴム弾性層のみから構成される単層構成とした構造としてもよい。本実施例では、現像ローラ2は、不図示の現像ローラ駆動源により、感光ドラム1の回転方向とは逆回転方向、図1の矢印b方向(図中、反時計回り方向)に回転駆動されながら、感光ドラム1に当接している(接触現像方式)。
現像ローラ2の上方には、トナー規制部材である現像ブレード9が、押さえ板13に支持され、且つ自由端側の先端近傍を現像ローラ2の外周面に面接触状態で当接するように設けられている。現像ブレード9の当接方向は、当接部に対して先端側が現像ローラ2の回転方向上流側に位置する、いわゆるカウンタ方向である。
本実施例1では、現像ブレード9は、金属薄板9aとしてのバネ弾性を有するリン青銅板に、弾性部材9bであるポリアミドエラストマーを接着、または射出成形により形成されており、弾性部材9b側を現像ローラ2の表面に対して所定の線圧で当接している。金属薄板9aにより現像ローラ2に対する現像ブレード9の圧接力を維持し、トナー10が例えば負帯電性トナーである場合には、ポリアミドエラストマーによりトナー10に対する帯電性が付与される。なお、金属薄板9aは現像ブレードの圧接力を維持するものであれば特に限定されず、また弾性部材9bもトナーの帯電性を考慮して選択可能である。また、上記弾性部材9bのようなトナーへの帯電付与部材を特に設ける必要は無く、ステン
レス薄板、リン青銅薄板等のバネ弾性を有する金属薄板9aをそのまま用い、この金属薄板9aを、トナーを介して現像ローラ2に当接する構成を用いても構わない。
トナー供給ローラ8は、スポンジ構造や芯金上にレーヨン、ナイロンなどの繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ2に対するトナーの供給および現像残りの残余のトナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施例では、芯金上にウレタンフォームを設けた弾性ローラを用いている。この弾性ローラからなるトナー供給ローラ8は、現像ローラ2に当接して、現像ローラ2とはカウンタ方向、すなわち矢印c方向に回転される。
感光ドラム1に形成された静電潜像をトナーにて現像する際、現像ローラ2には現像バイアス電圧である現像高圧電圧が印加される。現像高圧電圧は直流電圧であり、上記条件で形成された静電潜像の現像高圧電圧の条件としては、現像高圧電圧値(Vdc)と最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)との電位差分であるコントラスト電位|Vl−Vdc|(Vcont)が、50〜400Vとなる範囲で好適となる。
更に、現像ブレード9により規制され現像ローラ2上に担持されたトナーは、非磁性1成分トナーであるため、現像ローラ2上でトナーを拘束する力は、トナーが有する電荷による鏡映力と僅かなファンデルワールス力しか働かない。そのため、現像ローラ2上のトナー層が厚くなるとトナー層の上層部にあるトナーに対する鏡映力が弱くなり、現像ローラ2上に担持できなくなりトナーが飛散してしまう。従って、現像ローラ2上のトナー層を薄く規制する必要があるが、その結果十分な画像濃度が得にくくなる場合がある。このような場合、現像ローラ2の周速度を感光ドラム1の周速度よりも速く設定することで画像濃度を得ることが可能であり、周速比としては感光ドラム1の周速度に対して、現像ローラ2の周速度を1.1〜3倍となる範囲が好適となる。本実施例においては1.3倍とした。
その後、感光ドラム1上に可視化されたトナー像(現像剤像)は感光ドラム1と転写ローラ4とで挟持搬送された記録材P上に転写される。接触転写部材としての転写ローラ4は、感光ドラム1表面に所定の押圧力で接触し、不図示の転写高圧電源から印加される転写電圧により、感光ドラム1と転写ローラ4間の転写ニップ部で感光ドラム1表面のトナー像を記録材Pに転写する。転写ローラ4は感光ドラム1を介して駆動構成とする。
記録材Pは、その後定着装置30に搬送され定着装置30において記録材P上のトナー像を加熱定着して排紙部31の排紙トレー上に搬送され一連の画像形成プロセスが終了する。
次に、本実施例1における潜像、現像電位設定について説明する。
本実施例における静電潜像の現像高圧電圧の条件としては、現像高圧電圧値(Vdc)と最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)との電位差分であるコントラスト電位|Vl−Vdc|(Vcont)が、上記した通り、50〜400Vとなる範囲が好適となる。また、現像高圧電圧値(Vdc)と非画像部電位(Vd)との電位差分であるバックコントラスト電位|Vd−Vdc|(Vback)が、50〜500Vとなる範囲で好適となる。そこで、本実施例1の電位設定は、Vd=−700V、Vl=−120V、Vdc=−350Vとし、|Vcont|=230V、|Vback|=350Vとしている。
(異物除去ブラシ14の電位設定)
異物除去ブラシ14の電位は、この実施例1では、現像バイアスVdcが印加される現像ローラ2と互いに同電位を維持するように設定されている。たとえば、図1(A)に示すように、現像バイアスを印加するバイアス電源50を、異物除去ブラシ14に並列に接続し、異物除去ブラシ14にもバイアス電圧を印加することにより、現像ローラ2と異物除去ブラシ14の電位を同電位に設定することができる。この画像形成装置本体側に配置
されているバイアス電源50との並列接続構成が、本発明の電位設定手段を構成する。現像バイアス用のバイアス電源50とは別に、異物除去ブラシ14にバイアス高圧を印加するバイアス電源を設けてもよい。要するに、異物除去ブラシ14の電位を、現像ローラ2と互いに同電位に維持する構成となっていればよい。
〈異物除去ブラシ14の構成〉
図2は、上記した異物除去ブラシ14の模式図(斜視図)、図3は、異物除去ブラシ14の起毛部14αの模式図(上面図)である。
異物除去ブラシ14は、概略、シート状のブラシ部材14γと、ポリエステル製の樹脂シートの基板14δと、を互いに不図示の導電性接着剤等によって接着した構成となっている。ブラシ部材14γは、導電性ブラシ毛である多数本の導電性繊維14εからなる起毛部14αと、非導電性繊維からなる基材を構成する基布部14βと、を有している。導電性繊維14εは、基板14δに対して垂直な方向(法線方向R2)に起毛している。この実施例では、ブラシ部材14γには、起毛部14αを構成する導電性繊維14εが基布部14βに密に織り込まれたパイル織物を使用している。
異物除去ブラシ14の起毛部14αの短手方向R3(現像ローラ2の回転方向に平行に設置される方向)の寸法Wbは、Wb=5mmである。また、異物除去ブラシ14の基布部14βの短手方向R3の寸法Wkは、Wk=5mm(起毛部14αと同寸法)である。異物除去ブラシ14の長手方向R1(現像ローラ2の回転方向と直角で現像ローラ2の回転軸と平行方向に設置される方向)の寸法Lは、L=250mmである。この長手方向R1の寸法Lのうち、起毛部14αが設けられているのは、K=230mmの領域内であり、長手方向の両端部には、起毛部14αが設けられていない部分が10mmの幅で均等に設けられている。K=230mm、Wb=5mmとすることで、現像ローラ2との接触領域を十分に確保できる。
なお、異物除去ブラシ14の起毛部14aが接触する領域は、図示例では記録材の最大巾に対応する領域の全巾にわたって接触しているが、必ずしも全巾に接触している必要はなく、紙粉の最も多い記録材の木端部に対応する領域に部分的に接触する構成としてもよい。
起毛部14αは、図3に示すように、複数の導電性繊維14εを撚り合わせて構成された導電性ブラシ毛である繊維株14ζが、密度5000〜50000本/cmとなるように一定間隔で配列されている。繊維株14ζの直径は200〜700μm、近接する2つの繊維株14ζの中心間距離は400〜1400μmである。また、繊維株14ζの配列は、ブラシ部材14γの複数の繊維株について、現像ローラ2の回転方向(異物除去ブラシ14の短手方向)投影した際に、異物除去ブラシ14の異物除去に寄与する長手領域(異物除去ブラシ14の長手方向全領域)に渡って、少なくともいずれかの繊維株14ζが存在するように千鳥状に配置している。
すなわち、起毛部14αのブラシ毛である繊維株14ζの配列は、異物除去ブラシ14の長手方向(現像ローラ2の回転軸と平行方向)に繊維株14ζを直線的に所定間隔で配列した複数の繊維株列An、An+1を、短手方向(現像ローラ2の回転方向)に所定間
隔で配列し、隣り合う繊維株列An、An+1の位相を繊維株14ζの長手方向の間隔の
半分だけずらした千鳥配置の構成となっている。
したがって、現像ローラ2の搬送方向に見たときに、手前に見える繊維株列Anの各繊維株14ζの間に、1列奥の繊維株列An+1の各繊維株14ζが配置され、かつ各列の
繊維株14ζの長手方向の隙間は、繊維株14ζの直径よりも小さくなっている。したがって、手前の繊維株14ζと奥側の繊維株14ζとが必ず重なる領域があり、現像ローラ2の搬送方向に見たときに、隣接する繊維株14ζ間に隙間が形成されないような密な配置となる。これによって、現像ローラ2と異物除去ブラシ14との接触ムラが生じないようにしている。
実施例1において、起毛部14αとなる導電性繊維14εには、カーボン粉末を分散した導電性ナイロン繊維を用いている。この繊維としては、単糸繊度が2〜15dtex[dtex:単繊維10,000メートルあたりの質量(グラム単位)を示す]、直径が10〜40μm、乾強度が1〜3cN/dtexの範囲内のものが好適である。繊維の抵抗率ρfiberは、10〜10Ωcmの範囲内のものが好適である。
抵抗率ρfiberは、次の方法により測定される。つまり、繊維50本をひと束とし、約1cmの間隔をもって束の表面に金属プローブを接触させる。そして高抵抗計AdvantestR8340A(株式会社アドバンテスト社製)などを用い、印加電圧100Vの下で抵抗値Rfiberを実測し、下式により抵抗率ρfiberを算出する。
ρfiber=Rfiber×(繊維直径/2)×3.14×50÷1.0
未当接状態(繊維に圧力がかかっていない状態)の異物除去ブラシ14において、導電性繊維14εが基布部14βから延び出ている方向のことを、起毛方向と呼ぶ。各繊維の基布部14βを起点とした繊維長は1〜5mmである。この例では、起毛部14αの現像ローラ2の外周面への侵入量は0.5〜1.0mmとなるよう設定されている。
なお、起毛部14αとなる繊維材料に関しては、導電性が付与されたものであればよく、ナイロン繊維に限定されるものではない。また、実施例1の基布部14βとなる繊維には、非導電性のポリエステル繊維を用いているが、起毛部14αを織布できるものであればよく、これに限定されるものではない。また、異物除去ブラシ14の構成や、現像ローラ2に対する侵入量なども、使用される画像形成装置に合わせて適宜変更されるべきものであり、上記した構成、数値に限定されるものではない。
[評価試験]
次に、本実施例1の現像装置及び画像形成装置についての評価試験について説明する。
評価試験は、次の異物除去ブラシ14の仕様、及び評価条件において、カブリによる画像不良の発生有無について確認をおこなった。
なお、予めおこなった実験により、カブリが画像不良となってあらわれるのは、感光ドラム1上のトナー帯電量(トリボ)が、-18μC以下(絶対値)の場合であり、好適な
画像を得るためには-25μC以上であることが好ましいことがわかっている。そこで、
評価と項目として、トナー帯電量(トリボ)についても測定した。
〈異物除去ブラシ14の仕様〉
・部材タイプ :パイル織物
・材料 :カーボン粉末を分散したナイロン繊維
・単糸繊度 :7dtex
・繊維直径 :28μm
・乾強度 :1.6cN/dtex
・抵抗率 :106Ωcm
・繊維長 :2mm
・配列密度 :10850本/cm
評価試験の条件は、次の通りである。
〈評価条件〉
環境 :温度20℃ 湿度50%
画像形成装置 :HPLaserjet1020(ヒューレットパッカード社製プリンタ)に、以下の改造を施した。
異物除去ブラシ14を設置/LTR25ppmへ変更/トナー容量拡大
記録材 :填料としてタルクを10wt%程度含有したタルク紙
画像パターン :2ドット234スペース格子画像
通紙枚数 :3000枚
〈実施例1の評価結果〉
実施例1は、3000枚通紙についてカブリが発生することなく終了した。また、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、-32μCと適正なものであった。
これは、現像ローラ2の表面に付着したタルクが、異物除去ブラシ14の起毛部14αによって掻きとられるとともに、除去されたタルクが異物除去ブラシ14の起毛部14α付近に保持されたため、トナーのトリボが低下するのを抑制できたものと考えられる。
この実施例1では、異物除去ブラシ14の電位を現像ローラ2表面と同じに設定しているので、異物除去ブラシ14と現像ローラ2間に電位差に起因する電界がなく、タルク等の異物は異物除去ブラシ14の起毛部14aに絡め捕られ、各導電性繊維間に保持される。
仮に、異物除去ブラシ14が、現像ローラ2に対して低い陰極側に電位差があると、電気力線が現像ローラ2から異物除去ブラシ14に向かう電界が生じ、負極側に帯電しやすいタルク等の異物に対して異物除去ブラシ14から反発する方向の力が作用してしまう。そのため、異物除去ブラシ14の電位は、現像ローラ2に対して同じ電位か、現像ローラ2よりも高い正極側に電位差をコントロールする必要があり、本実施例1は同電位とした例である。
(追加試験)
次に、上記内容を補足するために行ったタルク付着試験について説明する。
図4は、タルク付着試験に用いた画像形成装置の試験機の概略構成図である。
すなわち、試験は、現像容器11内にはトナー10は充填せず、またトナー供給ローラ8は取り外した状態で、記録材としてタルク紙を通紙することによって行った。このようにすれば、現像ローラ2上のタルクの付着状態、および異物除去ブラシ14のタルク除去効果を目視にて確認できる。
図5は、タルク付着試験で、3000枚通紙した後の現像ローラ2表面と異物除去ブラシ14の様子を表している。
図5(a)は、異物除去ブラシ14を設置していない場合における、タルク付着試験後の現像ローラ2の様子である。現像ローラ2の表面に付着したタルクを顕微鏡にて観察したところ、とくに現像ローラ2表面の凹部にタルクが付着していた。
一方、図5(b)は、異物除去ブラシ14を設置した場合における、タルク試験後の現像ローラ2の様子である。現像ローラ2の表面に付着したタルクを顕微鏡にて観察したところ、現像ローラ2の凹部にもタルクはほとんど付着しておらず、異物除去ブラシ14の起毛部14α付近に保持されている様子が確認された。これらの結果より、現像ローラ2の表面、特に凹部に付着したタルクは、異物除去ブラシ14の起毛部14αによって掻き取られ、起毛部14αの内部に保持されたものと考えられる。
以上より、異物除去ブラシ14は、現像ローラ2に付着したタルクを除去・保持する機能を有していることが確認できた。
{比較例1}
次に、本実施例1の異物除去ブラシ14の効果を評価するために行った比較例について説明する。
比較例1の現像装置として、図1の現像装置から異物除去ブラシ14を取り外したものを用い、上記した同一の評価条件で、カブリによる画像不良の発生有無について確認を行った。
この比較例1では、2500枚通紙以降において、軽微な縦スジ状のカブリが発生した
。ここで、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、カブリが発生しなかった部分のトリボは-28μCと適正な範囲内であるのに対し、カブリが発生した部分のトリ
ボは、-17μCと適正な範囲からやや低下していることがわかった。これは、クリーニ
ング装置17のブレード等のクリーニング部材をすり抜けた、タルクを含む少量の紙粉が、2500枚時点においてカブリとして視認可能な状態にまで蓄積したものと推測される。
以上、本実施例1においては、負極性に帯電しやすいタルク等の異物が、現像ローラ2の表面を通じてトナーに混入することによって生じるトナーのトリボ低下、を防ぐことができ、カブリ画像の発生を抑制することができた。
[実施例2]
図6は、本発明の実施例2に係る画像形成装置が示されている。
本実施例では、図1の画像形成装置におけるクリーニング装置17が装備されていないクリーナレス構成であるという点において、実施1の画像形成装置と異なる。それ以外については実施例1と同じ構成なので、本実施例2の特有の構成についてのみ説明し、同一の構成部分については、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施例2では、転写ローラ4による転写が行われた後に感光ドラム1上に残留する転写残トナーは、帯電ローラ5を通過するときに帯電され、その後、感光ドラム1に当接している現像装置3の現像領域にて回収されることでクリーナレス構成を達成している。
クリーナレス構成は、転写後に感光ドラム1表面に残留する転写残トナーを回収するクリーニング装置を備えていない。そのため、仮に転写後に多量の転写残トナー存在した場合には、現像装置3の現像領域で完全に回収できず、感光ドラム1一周後に転写され、転写残ゴーストとなる場合がある。つまり、クリーナレス構成では、図1のクリーニング装置17を備えた画像形成装置にくらべて、高い転写効率が要求され、実施例1と比較して潜像、現像の電位設定が、若干、異なっている。
感光ドラム1の表面電位としては、負帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位(Vd)としては−500〜−1000Vの範囲が好適であり、また最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)としては−50〜−200Vの範囲が好適である。同様に正帯電性トナーを用いる場合は、非画像部電位(Vd)としては+500〜+1000Vの範囲が好適であり、また最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)としては+50〜+200Vの範囲が好適である。
また、上記条件で形成された静電潜像の現像バイアス電圧の条件としては、現像バイアス電圧(Vdc)と最大トナー画像濃度が得られる画像部電位(Vl)との電位差分であるコントラスト電位|Vl−Vdc|(Vcont)が、50〜400Vとなる範囲で好適となる。
本実施例2においては、画像部に確実にトナーを載せるためにVcontをとりつつ、転写残トナーの回収性を確実にするために現像高圧電圧値(Vdc)と非画像部電位(Vd)との電位差分であるバックコントラスト電位|Vd−Vdc|(Vback)を大きくする必要がある。Vbackを大きくすることで感光ドラム上と現像ローラ2との電位差が大きくなり帯電通過後の転写残トナーの現像ローラへ引き戻す電気的な力が大きくなり、現像ローラへの回収が確実になる。そこで、本実施例の潜像現像の電位設定は、Vd=−900V、Vl=−120V、Vdc=−350Vとし、|Vcont|=230V、|Vback|=550Vに設定している。
異物除去ブラシ14の構成ついては、実施例1と同じであり、また、異物除去ブラシ14の電位についても、実施例1と同様、現像バイアスが印加された現像ローラ2の電位と同じである。
[評価試験]
次に、本実施例2の現像装置及び画像形成装置についての評価試験について説明する。
評価試験は、実施例1と同じ異物除去ブラシ14の仕様及び同じ評価条件において、カブリによる画像不良の発生有無について確認をおこなった。
〈実施例2の評価結果〉
実施例2においても、記録材3000枚までカブリが発生することなく終了した。また、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、-25μCであり適正な範囲であ
った。
実施例1のようなクリーニング装置17を備えていない本実施例の画像形成装置は、記録材から発生したタルク等を含む紙粉の除去・回収ができないため、実施例1にくらべてタルクを含んだ多くの紙粉が現像装置3に進入したものと推測される。
(実施例2のタルク付着試験)
図6は、本実施例2のクリーナレスの画像形成装置を用いて、実施例1と同様のタルク付着試験をおこなった後の、現像ローラ2の表面と異物除去ブラシ14の様子を表している。但し、このタルク試験に使用する試験機は、図4に示す装置からクリーニング装置17が取り外されている点において、図4の実施例1で実施したタルク付着試験とは条件が異なる。
図6に示すように、異物除去ブラシ14に付着したタルクは、起毛部14αの先端から基布部14β付近まで均一に付着していた。一方で、現像ローラ2の表面には、ほとんどタルク付着していなかった。
以上説明したように、クリーナレス構成のように現像装置3へのタルクの進入量の多い構成においても、異物除去ブラシ14は、現像ローラ2に付着したタルクを除去・保持する機能を有していることが確認できた。
[比較例2]
次に、本実施例2の異物除去ブラシ14の効果を評価するために行った比較例について説明する。
この比較例2も、比較例1の現像装置と同様に、図6のクリーナレスの画像形成装置の現像装置から異物除去ブラシ14を取り外したものを用い、上記した同一の評価条件で、カブリによる画像不良の発生有無について確認を行った。
比較例2では、150枚通紙時点において、記録材の左右両端部(紙コバ部)において、程度の悪いカブリが発生した。また、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、カブリが発生した部分のトリボは、-6〜8μCと適正な範囲から大幅に低下してい
た。一般に記録材は、画像形成装置内部で搬送される際に、不図示の搬送ガイド等と互いに摺擦されるため、特に紙コバ部における紙粉の発生量が多い傾向がある。そのため、クリーニング装置17を備えていない画像形成装置では、とくに紙コバ部でのタルクの影響を受けやすく、カブリが発生しやすい構成であるといえる。
以上、本実施例2のクリーナレス構成の画像形成装置においても、負極性に帯電しやすいタルクが現像ローラ2の表面に付着することによって生じるトナーのトリボ低下、を防ぐことができ、カブリ画像の発生を抑制することができた。
[実施例3]
次に本発明の実施例3に係る画像形成装置について説明する。
この実施例3も、図6(A)に示した実施例2のクリーナレス構成の画像形成装置を用いたもので、実施例2と異なる点は、本実施例3では、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位が、現像ローラ2に対して正極性側になっている点のみである。これ以外の構成については、実施例2で用いたクリーナレス構成の画像形成装置を用いたため、説明は省略する。
〈異物除去ブラシ14の電位設定〉
以下、本実施例で用いた異物除去ブラシ14の電位設定について説明する。
この実施例3では、図7(A)に示すように、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位が0Vになるように、起毛部14αが画像形成装置本体のグラウンドに接地され、印字中の現像ローラ2の電位(−350V)に対して正極性側になるように設定している。この例では、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位が0Vにしているが、現像ローラ2の電位に対して正極側に電位差が設定されるような電位であればよい。本実施例でも、異物は負極性に帯電されているため、異物の帯電極性と反対の極性側となる電位差が生じるように設定されている。本実施例では電位を0Vにしているが、−10Vや+10Vでもよい。電位を設定する手段としては、この実施例3では、異物除去ブラシ14を電気的に接地しておけばよい。この画像形成装置本体側のグラウンドへの接地配線70が、電位を設定する電位設定手段となる。もちろん、電位設定手段として、現像バイアス用のバイアス電源とは別に異物除去ブラシ14用のバイアス電源を設定してもよい。
[評価試験]
次に、本実施例3の現像装置及び画像形成装置についての評価試験について説明する。
評価試験は、異物除去ブラシ14の仕様は実施例1、2、3と同じで、評価条件については、実施例3と同じ条件で、カブリによる画像不良の発生有無について確認をおこなった。
〈評価条件〉
環境 :温度32℃ 湿度80%
画像形成装置 :HPLaserjet1020に以下の改造を施した。
異物除去ブラシ14の設置/LTR25ppmへ変更/トナー容量拡大
記録材 :填料としてタルクを10wt%程度含有したタルク紙
画像パターン :2ドット234スペース格子画像
通紙枚数 :3000枚
〈実施例3の評価結果〉
実施例3では、記録材3000枚までカブリが発生することなく終了した。また、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、-26μCと適正な範囲なものであった

なお、実施例2で用いた画像形成装置について、同一の高温高湿度(温度32℃ 湿度80%)環境下においてタルク紙の通紙試験を実施したところ、約2000枚通紙時点で記録材の左右両端部(紙コバ(木端)部)においてカブリが発生した。また、カブリ部の感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、-15μCと適正な範囲から低下し
ていた。
その理由としては、一般に高温高湿度環境のほうがトナーのトリボが低下しやすく、カブリによる画像不良が発生しやすい傾向があるためである。
〈実施例3の作用効果〉
前述したように、タルクは負極性に帯電し易い特性があるため、本実施例3のように異物除去ブラシ14を現像ローラ2よりも正極性側とすることで、実施例2の条件よりもタルクが異物除去ブラシ14の起毛部14αに保持されやすくなったものと考えられる。
(実施例3のタルク付着試験)
図7は、本実施例3の画像形成装置を用いて、実施例2と同様のタルク付着試験をおこなった後の、現像ローラ2の表面と異物除去ブラシ14の様子を表している。実施例2と同様にクリーニング装置17は取り外しているが、試験環境が、高温高湿度環境(温度32℃ 湿度80%)であるという点において他の実施例とは条件が異なる。タルク紙の通
紙枚数は実施例2と同じ3000枚である。図7に示すように、現像ローラ2の表面にはほとんどタルクは付着していなかった。また、異物除去ブラシ14の起毛部14α付近には実施例2で確認されたものよりも多くのタルクが付着していた。
つまり、本実施例では、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位を現像ローラ2に対
して正極性側にすることによって、負極性に帯電しやすいタルクを、異物除去ブラシ14の起毛部14α内部へ保持する機能が高まることとなる。このように、トナーのトリボが低下しやすい高温高湿度環境下においても、カブリ画像の発生を抑制することができた。
本実施例3では、異物除去ブラシ14の起毛部14αを、現像ローラ2に対して正極性側にするために、異物除去ブラシ14の起毛部14αを接地したが、現像ローラ2に対して正極性側になるものであればいずれの方法であってもよく、例えば、本実施例のような電気的な配線等はおこなわずに、異物除去ブラシ14の材料選定を適切なものにするなどしてこれを達成してもよい。
[実施例4]
次に本発明の実施例4に係る画像形成装置について説明する。
本実施例4は、トナー10として磁性トナーを用いている点において、他の実施例と異なっている。以下、本実施例特有の構成についてのみ説明する。それ以外の構成については、実施例2、3と同じクリーナレス画像形成装置であり、同一の構成部分については、同一の符号を付して説明は省略する。
図8は、本実施例で用いた画像形成装置の概略構成図である。本実施例では、トナー10として磁性トナーを用いており、また、現像容器11に設けられた開口部には現像剤担持体として、現像スリーブ18が配設されている。現像スリーブ18は、感光ドラム1と接触し矢印bの方向に回転している。また、現像スリーブ18は、不図示のマグネットを内包しており磁性トナーを感光ドラム1に対向する位置へ搬送する機能を有しているため、トナー供給ローラ8は備えていない。
そして、この現像スリーブ18に接触するようにブラシ状の異物除去部材としての異物除去ブラシ14が設けられている。この異物除去ブラシ14は、現像スリーブ18の回転方向において、感光ドラム1と現像スリーブ18との接触部の下流側であって、さらに吹き出し防止シート15の下流側にて接触するように固定配置されている。図示例では、実施例1,2,3と同様に、現像スリーブ18の周面の、ほぼ最下部に接触している。
この実施例4でも、実施例3と同様に、図8(B)に示すように、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位が0Vになるように、起毛部14αがグラウンドに接地され、印字中の現像スリーブ18の電位に対して正極性側になるように電位差が設定されている。
[評価試験]
次に、本実施例4の現像装置及び画像形成装置についての評価試験について説明する。
評価試験は、異物除去ブラシ14の仕様は実施例1、2、3と同じで、実施例3と同じ評価条件において、カブリによる画像不良の発生有無について確認をおこなった。
〈実施例4の評価結果〉
実施例4についても、記録材3000枚までカブリが発生することなく終了した。また、感光ドラム1上のトナーのトリボを測定したところ、-24μCで適正なものであった

〈実施例4の作用効果〉
本実施例4では、磁性トナーを用いた現像装置3を用いて、異物除去ブラシ14のタルク除去効果を確認した。実施例3と同様に、異物除去ブラシ14の起毛部14αの電位を現像スリーブ18に対して正極性側にすることによって、負極性に帯電しやすいタルク等の異物を、異物除去ブラシ14の起毛部14α内部へ保持する機能が高められている。これにより、トナーのトリボが低下しやすい高温高湿度環境下においても、カブリ画像の発生を抑制することができた。
本実施例4では、異物除去ブラシ14の起毛部14αを、現像ローラ2に対して正極性側にするために、異物除去ブラシ14の起毛部14αを接地したが、現像スリーブ18に対して正極性側になるものであればどのような方法であってもよい。例えば、本実施例4のような電気的な配線等はおこなわずに、異物除去ブラシ14の材料選定を適切なものに
するなどしてこれを達成してもよい。
なお、上記実施例1乃至4では、トナーに混入している異物として、帯電特性が負極性の場合、特に記録材に含まれる填料としてのタルクを除去する場合について説明したが、帯電特性が負極性の異物であれば、特にタルクに限定されるものではない。
また、帯電特性が負極性の異物に限定されるものではなく、帯電特性が正極性の異物についても、適用することができる。帯電特性が正極性の場合には、異物除去ブラシの電位を、現像バイアスが印加される現像ローラと同電位、あるいは、現像ローラに対して異物の帯電特性と反対の極性側、すなわち負極性側となるように電位差が生じるような電位に設定すればよい。
1 感光ドラム(像担持体)
2 現像ローラ(現像剤担持体)
3 現像装置
4 転写ローラ(転写手段)
5 帯電ローラ(帯電手段)
6 レーザスキャナ(露光手段)
8 トナー供給ローラ(現像剤供給手段)
10 トナー(現像剤)
11 現像容器
14 異物除去ブラシ(異物除去部材)
14α 起毛部、14β 基布部(基材)、14γ ブラシ部材
14δ 基板、14ζ 繊維株(ブラシ糸)
17 クリーニング装置(クリーニング手段)
18 現像スリーブ(現像剤担持体)
P 記録材

Claims (17)

  1. 像担持体に対向配置され現像剤を担持して回転し、前記像担持体に前記現像剤を供給するための現像剤担持体を備える現像装置であって、
    前記現像剤担持体の回転方向において、前記像担持体に前記現像剤を供給する位置より下流側の位置にて、前記現像剤担持体に接触して現像剤に混入している異物を除去する導電性でブラシ状の異物除去部材を有し、
    前記異物除去部材の電位が、現像バイアスが印加される前記現像剤担持体と同電位、あるいは、現像剤担持体に対して前記異物の帯電特性と反対の極性側となる電位差が生じるような電位に設定されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記異物除去部材で現像剤担持体から除去される前記異物は、前記像担持体から現像剤担持体に付着した記録材に含まれる填料である請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記異物の帯電特性は負極性に帯電する特性を有し、前記異物除去部材の電位は、前記現像バイアスが印加される前記現像剤担持体と同電位、あるいは、現像剤担持体に対して正極性側となる電位差が生じるような電位に設定されている請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記填料はタルクである請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記異物除去部材に対して、前記現像剤担持体に印加する現像バイアス電圧と同じ電圧を印加されることによって、前記異物除去部材の電位は前記現像剤担持体と同電位に設定されている請求項1乃至4のいずれかの項に記載の現像装置。
  6. 前記現像剤担持体に印加する現像バイアス電圧が負極性の場合に、前記異物除去部材を電気的に接地することにより、現像剤担持体に対して電位差を設定する請求項1乃至4のいずれかの項に記載の現像装置。
  7. 前記現像剤担持体は前記像担持体に接触しながら前記現像剤を前記像担持体に供給する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の現像装置。
  8. 前記異物除去部材は、基材に複数の導電性ブラシ毛を有するシート状のブラシ部材を有している請求項1乃至7のいずれかの項に記載の現像装置。
  9. 前記ブラシ部材は基板に対して導電性の接着剤によって接着されている請求項8に記載の現像装置。
  10. 前記現像剤は非磁性の一成分現像剤である請求項1乃至9のいずれかの項に記載の現像装置。
  11. 前記現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給部材を備えている請求項10に記載の現像装置。
  12. 前記現像剤は、磁性の一成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかの項に記載の現像装置。
  13. 異物除去部材は、少なくとも記録材の木端部に対応する位置に設けられている請求項1乃至12のいずれかの項に記載の現像装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかの項に記載の現像装置と、
    前記現像装置から供給される現像剤で形成される現像剤像を担持する像担持体と、を有するプロセスカートリッジ。
  15. 像担持体と、該像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して可視化する現像装置と、を備えた画像形成装置であって、
    前記現像装置が請求項1乃至13のいずれかの項に記載の現像装置によって構成される画像形成装置。
  16. 前記像担持体に形成された現像剤像を記録材に転写する転写手段と、該転写手段による記録材への転写後に前記像担持体に残余した現像剤を回収するクリーニング手段と、を有することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記像担持体に形成された現像剤像を記録材に転写する転写手段を有し、該転写手段による記録材への転写後に前記像担持体に残余した現像剤の回収を、前記現像装置によって行うことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
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