JP2023026988A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モノクロモードで画像を形成しない画像形成部における感光体の表面をファーブラシにより適切に削り、該感光体の表面の劣化による画像不良を抑制する。【解決手段】画像形成装置100は、制御部200が、黒単色モードの実行中に、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止した状態で感光体1を回転させるとともに、所定のタイミングで現像装置4から感光体1にトナーを供給し、該トナーが供給された感光体上のトナー供給領域がブラシクリーニング位置Peを通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたりブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を行うように制御する構成とする。【選択図】図11

Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置として、それぞれが感光体を備えた複数の画像形成部を有し、各画像形成部の感光体に形成したトナー像を被転写体に順次転写するタンデム型の画像形成装置がある。また、タンデム型の画像形成装置としては、各画像形成部の感光体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写した後に紙などの記録材に二次転写する中間転写方式の画像形成装置が広く用いられている。以下、主に中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置を例に説明する。
このような画像形成装置では、転写工程後に感光体の表面に残留したトナー(転写残トナー)及びその他の付着物(トナーの外添剤や放電生成物など)を感光体の表面から除去する必要がある。感光体上の転写残トナー及びその他の付着物を除去するクリーニング装置としては、弾性を有するクリーニングブレードを感光体に当接させる構成のものが、構成が比較的簡単であることなどから広く用いられている。
しかし、近年の画像形成装置の高速化、高画質化に伴い、使用されるトナーが低融点化し、また使用されるトナーが球形に近くなり、クリーニングブレードだけではクリーニング性の確保が難しくなってきた。そこで、感光体の表面の移動方向に関してクリーニングブレードよりも上流に、クリーニング補助手段として感光体の表面に接触するバイアス印加可能なファーブラシ(ブラシローラ)を配置する構成が提案されている(特許文献1)。ファーブラシを用いた構成では、ファーブラシに捕捉されたトナーは、ファーブラシに接触してファーブラシにバイアスを供給する回収部材に静電的に回収した後に、除去部材によって回収部材から除去することができる(特許文献2)。
このような構成によれば、クリーニングブレードに到達する前の転写残トナーの少なくとも一部をファーブラシで除去できるので、クリーニングブレードの負荷を低減し、クリーニング性を向上させることができる。また、感光体を摺擦するファーブラシによってトナーを捕捉した後に回収部材によって静電的に回収することで、強く帯電したトナーや小径のトナーを良好にクリーニングすることができる。
また、近年、感光体の寿命を延ばすために、感光体の表面が削れにくくされることがある。感光体の表面が削れにくいと、トナーの成分やトナーの外添剤が感光体の表面に付着して蓄積(成長)する「融着」や「フィルミング」という現象(以下、単に「トナー融着」と呼ぶ。)が発生し易くなる。トナー融着は、概略、クリーニングブレードと感光体との当接部の近傍に侵入したトナーが該当接部の近傍の昇温により融解することで発生する。上記バイアス印加可能なファーブラシを用いることでクリーニングブレードと感光体との当接部の近傍に侵入するトナーの量を減らせることなどにより、トナー融着の発生を抑制することができる。
特開2009-300860号公報 特開2004-102002号公報
ところで、タンデム型の画像形成装置には、複数の画像形成部として、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色用の4つの画像形成部が設けられることがある。また、このような画像形成装置は、4つの画像形成部の全てで画像形成可能なフルカラーモードと、4つの画像形成部のうち一つの画像形成部(例えばブラック用の画像形成部)においてのみ画像形成可能なモノクロモードと、を実行可能とされることがある。そして、部材の長寿命化などの観点から、モノクロモードで画像を形成しない画像形成部においては、感光体から中間転写体を離間させ、感光体や感光体に作用するプロセス手段の駆動を停止する構成とされることがある。ただし、この構成によれば、フルカラーモードとモノクロモードとの切り替えに時間がかかることなどにより、画像形成装置の生産性が低下する場合がある。
一方、モノクロモード時に、画像を形成しない画像形成部においても、感光体と中間転写体とを離間させず、感光体や感光体に作用するプロセス手段の駆動を行う構成とすることが考えられる。このようなモノクロモード(ここでは、「全駆動モノクロモード」ともいう。)を実行する構成によれば、フルカラーモードとモノクロモードとの切り替えにかかる時間を低減することができるので、画像形成装置の生産性の向上を図ることができる。
しかしながら、上記全駆動モノクロモードを実行する構成において、前述のクリーニング補助手段としてバイアス印加可能なファーブラシを備えたクリーニング装置を用いる場合に、次のような課題があることがわかった。つまり、全駆動モノクロモードを比較的長期間(比較的多量の画像形成枚数分)実行すると、全駆動モノクロモードで画像を形成しない画像形成部において、その後感光体の帯電不良に起因する画像不良が発生する場合がある。これは、次のような理由によるものであると考えられる。つまり、ファーブラシには、クリーニングの役割の他に、感光体の表面を研磨する役割もある。ところが、全駆動モノクロモードで画像を形成しない画像形成部では、帯電手段や転写手段による放電によって劣化した(放電生成物が付着した)感光体の表面を、ファーブラシにより適切に削れなくなることがある。この課題は、前述のように表面が削れにくくされた感光体が用いられる場合に顕著となる傾向がある。
そこで、本発明の目的は、モノクロモードで画像を形成しない画像形成部における感光体の表面をクリーニング装置のブラシにより適切に削り、該感光体の表面の劣化による画像不良を抑制することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の代表的な構成は、回転可能な感光体と、帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電装置と、前記感光体の表面にトナーを供給する現像装置と、転写位置で前記感光体の表面から被転写体にトナーを転写させる転写装置と、前記感光体の表面からトナーを除去するクリーニング装置と、をそれぞれが備えた第1の画像形成部及び第2の画像形成部と、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体からトナー像を転写可能な前記被転写体としての中間転写体と、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部において前記中間転写体から記録材に転写するトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のうち前記第2の画像形成部のみで前記中間転写体から記録材に転写するトナー像を形成可能な第2のモードと、を実行可能な制御部と、を有する画像形成装置において、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれにおいて、前記クリーニング装置は、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記帯電位置よりも上流のブレードクリーニング位置で前記感光体の表面に当接するクリーニングブレードと、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記ブレードクリーニング位置よりも上流のブラシクリーニング位置で前記感光体の表面に接触する回転可能なローラ状のブラシと、回収位置で前記ブラシに接触する回収部材と、前記回収部材を介して前記ブラシにトナーの正規の帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加する印加部と、を備え、前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止した状態で前記感光体を回転させるとともに、所定のタイミングで前記現像装置から前記感光体にトナーを供給し、該トナーが供給された前記感光体上のトナー供給領域が前記ブラシクリーニング位置を通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたり前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を行うように制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、モノクロモードで画像を形成しない画像形成部における感光体の表面をクリーニング装置のブラシにより適切に削り、該感光体の表面の劣化による画像不良を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成部の概略断面図である。 画像形成装置の制御態様を示す概略ブロック図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を示す図である。 実施例1におけるクリーニング装置の周囲の模式的な断面図である。 トナー融着の発生過程を説明するための模式図である。 トナー融着の抑制効果を説明するための模式図である。 黒単色モードでのカラー画像形成部の動作のフローチャート図である。 トナー供給シーケンスのブローチャート図である。 トナー供給シーケンスにおけるクリーニングバイアスの印加タイミングを説明するための模式図である。 トナー供給シーケンスにおけるクリーニングバイアスの印加タイミングの他の例を説明するための模式図である。 実施例2におけるクリーニング装置の周囲の模式的な断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型の4色フルカラープリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kを有する。これらの画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、後述する中間転写ベルト7の略水平に配置される画像転写面の移動方向に沿って一列に配置されている。各画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。図2は、代表して一つの画像形成部10を示す概略断面図である。本実施例では、画像形成部10は、後述する感光ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、帯電装置2(2Y、2M、2C、2K)、露光装置3(3Y、3M、3C、3K)、現像装置4(4Y、4M、4C、4K)、一次転写ローラ5(5Y、5M、5C、5K)、クリーニング装置6(6Y、6M、6C、6K)などを有して構成される。
画像形成装置100は、トナー像を担持する第1の像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、駆動源としてのドラム駆動モータ(図示せず)から駆動力が伝達されて、図1中の矢印R1方向(反時計回り方向)に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としての帯電装置2によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理時に、帯電装置2には、帯電電源(高圧電源)E1により所定の帯電バイアス(帯電電圧)が印加される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置3によって画像信号に応じて走査露光され、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。現像時に、現像装置4が備えた現像スリーブ41には、現像電源(高圧電源)E2により所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性(マイナス、ネガ)である。
4つの感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向するように、トナー像を担持する第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された回転可能な中間転写体である中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ71、テンションローラ72、及び二次転写対向ローラ73に掛け回されて、所定のテンション(張力)で張架されている。中間転写ベルト7は、駆動源としてのベルト駆動モータ(図示せず)から駆動力が伝達されて駆動ローラ71が回転駆動されることで、図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に、感光ドラム1の周速度に対応する所定の周速度で回転(周回移動)する。中間転写ベルト7の内周面側には、各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対応して、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材(転写装置)である一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置されている。一次転写ローラ5は、感光ドラム1に向けて押圧され、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に当接し、感光ドラム1と中間転写ベルト7との接触部である一次転写部(一次転写ニップ)T1を形成する。複数の張架ローラのうち駆動ローラ71以外の張架ローラ及び各一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7の回転に伴って従動回転する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部T1において、一次転写ローラ5の作用により、回転している中間転写ベルト7上に転写(一次転写)される。一次転写時に、一次転写ローラ5には、一次転写電源(高圧電源)E3により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト7上の同一画像位置(画像領域)に重ね合わされるようにして順次一次転写される。
中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ73に対向する位置には、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、二次転写対向ローラ73に向けて押圧され、中間転写ベルト7を介して二次転写対向ローラ73に当接し、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8との接触部である二次転写部(二次転写ニップ)T2を形成する。中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部T2において、二次転写ローラ8の作用により、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送されている記録材P上に転写(二次転写)される。二次転写時に、二次転写ローラ8には、二次転写電源(高圧電源)E4により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。二次転写対向ローラ73は、電気的に接地(グランドに接続)されている。なお、本実施例における二次転写対向ローラ73に対応するローラを二次転写部材として用いてこれにトナーの正規の帯電極性と同極性の二次転写電圧を印加してもよい。この場合、本実施例における二次転写ローラ8に対応するローラを対向電極として用いてこれを電気的に接地すればよい。紙やプラスチックシートなどの記録材(転写材、記録媒体、シート)Pは、記録材収納部としての記録材カセット11に収納されている。記録材カセット11に収納された記録材Pは、給送手段としての給送ローラ12などによって1枚ずつ分離されて送り出される。この記録材Pは、搬送手段としての搬送ローラ対13などによって、搬送手段としてのレジストローラ対14へと搬送される。そして、この記録材Pは、レジストローラ対14によって、中間転写ベルト7上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部T2へと搬送される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置9へと搬送される。定着装置9は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを、定着回転体対によって挟持して搬送することで加熱及び加圧して、トナー像を記録材Pの表面に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、排出手段としての排出ローラ対15などによって、画像形成装置100の装置本体の外部(機外)に設けられた排出トレイ(図示せず)などへと排出(出力)される。
一方、一次転写後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、クリーニング手段としてのクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。また、二次転写後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置74によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
感光ドラム1の回転方向に関する帯電装置2により帯電処理が行われる感光ドラム1上の位置が帯電位置Paである。また、感光ドラム1の回転方向に関する露光装置3により光が照射される感光ドラム1上の位置が露光位置Pbである。また、感光ドラム1の回転方向に関する現像装置4によりトナーが供給される感光ドラム1上の位置(現像スリーブ41との対向部)が現像位置Pcである。また、感光ドラム1の回転方向に関する中間転写ベルト7へのトナー像の一次転写が行われる感光ドラム1上の位置(中間転写ベルト7との接触部である上述の一次転写部T1に相当)が一次転写位置Pdである。また、感光ドラム1の回転方向に関するクリーニング装置6の後述するファーブラシ62による転写残トナーの除去が行われる感光ドラム1上の位置(ファーブラシ62との接触部)がブラシクリーニング位置Peである。また、感光ドラム1の回転方向に関するクリーニング装置6の後述するクリーニングブレード61による転写残トナーの除去が行われる感光ドラム1上の位置(クリーニングブレード61との接触部)がブレードクリーニング位置Pfである。感光ドラム1の回転方向に関して、帯電位置Pa、露光位置Pb、現像位置Pc、一次転写位置Pd、ブラシクリーニング位置Pe、ブレードクリーニング位置Pfは、帯電位置Paから見て上流から下流へとこの順番で位置する。
図3は、本実施例の画像形成装置100の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100は、画像形成装置100の各部を制御する制御部200を有する。制御部200は、演算制御手段としてのCPU201、記憶手段としてのRAM202、ROM203、制御部200と各部との信号の授受を制御する入出力部(I/F)(図示せず)などを有して構成されている。RAM202は、作業用のメモリなどとして使われる。ROM203には、CPU201が実行するプログラムや各種データが格納されている。RAM202、ROM203はCPU201に接続されている。また、制御部200には、画像形成装置100に入力された画像形成情報を処理するビデオコントローラ204が接続されている。画像情報を処理するビデオコントローラ204は、画像形成装置100に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)やイメージリーダーなどの外部機器(図示せず)から入力された画像形成情報を処理する。制御部200は、ビデオコントローラ204により処理されて生成された画像情報に基づいて画像形成を行うように画像形成装置100の各部を制御する。つまり、画像形成装置100は、制御部200に入力される画像情報に対応したトナー像を記録材Pに形成して出力(プリントアウト)する。また、制御部200には、後述する画像形成枚数(印字枚数)を積算して記憶する記憶部で構成される枚数カウンタ205が接続されている。なお、枚数カウンタ205は、RAM202によって構成されてもよい。
ここで、画像形成装置100は、一つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(印刷ジョブ)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Pに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程(記録材間工程、画像間工程)は、複数の記録材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。また、画像形成領域とは、記録材Pのサイズや画像形成の動作モードなどに応じて予め設定された、1枚の記録材に対応して感光体上、中間転写体上あるいは記録材上のトナー像を形成することが可能な領域である。また、非画像形成領域は、感光体上、中間転写体上あるいは記録材上の上記画像形成領域以外の領域である。
2.各部の詳細構成
次に、画像形成装置100の各部のより詳細な構成について説明する。なお、クリーニング装置6については後述して詳しく説明する。
<帯電装置>
本実施例では、帯電手段としてコロナ帯電方式の帯電装置2を用いた。コロナ帯電方式の帯電装置2は、放電電極とグリッド電極とを有し、放電電極に高圧(高電圧)が印加され、放電現象を利用して感光ドラム1の表面を均一に帯電処理する。本実施例では、帯電電源E1により、例えば、放電電極に-1000μAの電流が流れるように電圧が印加され、グリッド電極に-600Vの電圧が印加される。これにより、回転する感光ドラム1の表面が約-500Vの帯電電位に一様に帯電処理される。本実施例では、感光ドラム1の帯電電位は負極性であり、感光ドラム1の表面は負極性側に帯電される。なお、感光ドラム1の帯電電位は、環境や画像形成装置100の状態などに基づいて、現像バイアスの値と合わせて変更されてよい。
なお、帯電手段はコロナ帯電方式の帯電装置に限定されるものではない。例えば、帯電手段として、感光ドラム1の表面に接触する接触式の帯電ローラを用いてもよい。この場合、感光ドラム1と帯電ローラとの間の微小ギャップにて生じる放電現象を利用して感光ドラム1の表面を帯電処理する。また、この場合、帯電ローラの芯金に、所定の条件の帯電バイアスが印加される。この帯電バイアスとしては、直流成分(DCバイアス)とAC成分(ACバイアス)とが重畳された振動電圧を用いることができる。例えば、DCバイアスを-500V、ACバイアスをその環境において直流電圧を印加した場合の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧値に設定して、感光ドラム1を約-500Vに一様に帯電処理することができる。
<露光装置>
本実施例では、露光装置3としてレーザスキャナを用いた。露光装置3は、半導体レーザを備えており、帯電装置2により表面が一様に帯電された感光ドラム1に対し画像情報に基づいて画像露光を行う。露光装置3によりレーザ光が照射されて形成される感光ドラム1の露光電位は約-200Vである。
なお、本実施例では、露光手段として半導体レーザを用いる例について説明するが、LEDなどの別の手段を用いても構わない。
また、露光後に感光ドラム1の表面電位を測定できる電位測定手段を配置し、帯電電位、露光電位が実際に所定の電位になっているか確認できるようにすることができる。
<現像装置>
本実施例では、現像手段として二成分現像剤を用いる反転現像方式の現像装置4を用いた。現像装置4は、現像剤として主に非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)との混合物である二成分現像剤を収容した現像容器42を有する。また、現像装置4は、この現像容器42の開口部に回転可能に設けられた現像剤担持体(現像部材)としての現像スリーブ41を有する。本実施例では、トナーとして負帯電性のトナー(ネガトナー)を用いた。本実施例では、現像スリーブ41の回転軸線方向の長さは325mmである。現像スリーブ41は、その内部に固定配置されたマグネット(図示せず)の作用により、現像容器42内の現像剤を磁気的に保持し、感光ドラム1とのギャップ部である現像部へ搬送する。本実施例では、現像スリーブ41には、現像電源E2により、現像バイアスとして、直流成分(DCバイアス)とAC成分(ACバイアス)とが重畳された振動電圧が印加される。例えば、-400VのDCバイアスとVppが1600VのACバイアスとが重畳された現像バイアスが印加される。この現像バイアスにより、トナーが静電潜像に付着することで現像処理が行われる。なお、上記現像バイアスの設定値は一例であり、感光ドラム1の帯電電位や露光電位に応じて適宜調整した値に設定することができる。
<中間転写ベルト>
本実施例では、中間転写体として無端ベルト状の中間転写ベルト7を用いた。本実施例では、中間転写ベルト7は、裏面側(内周面側)から表面側(外周面側)へと樹脂層、弾性層、表層の3層をこの順番で有する。樹脂層を構成する樹脂材料として、ポリイミド、ポリカーボネートなどの材料が用いられている。樹脂層の厚みは70μm以上、100μm以下が好ましい。また、弾性層を構成する弾性材料として、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなどの材料が用いられている。弾性層の厚みは200μm以上、250μm以下が好ましい。
また、表層を構成する材料としては、中間転写ベルト7の表面へのトナーの付着力を小さくして、二次転写性などを向上させることのできる材料が好ましく用いられる。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂などの1種類の樹脂材料か、弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)、ブチルゴムなどの弾性材料のうち2種類以上の材料を基材として使用する。そして、この基材に対して、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、例えばフッ素樹脂などの粉体、粒子を、1種類若しくは2種類以上又は粒径を異ならしたものを分散させて使用することができる。表層の厚みは5μm以上、10μm以下が好ましい。本実施例では、中間転写ベルト7として、カーボンブラックなどの電気抵抗値調整用の導電剤が添加されて、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、1×1014Ω・cm以下であるものを使用した。
<一次転写ローラ>
本実施例では、一次転写手段として、金属軸の周囲に電気抵抗を調整したヒドリンゴムの弾性層を成型したローラである一次転写ローラ5を用いた。一次転写ローラ5は、その回転中心の位置が、感光ドラム1の回転中心の位置に対して2mmほど中間転写ベルト7の表面の移動方向に関して下流側にずれた位置に配置され、所定の加圧力で感光ドラム1に向けて加圧されている。一次転写ローラ5に一次転写バイアスが印加されることで、感光ドラム1から中間転写ベルト7へとトナー像が転写される。その際、トナーだけでなく微量なキャリアが感光ドラム1上に存在する場合がある。上述のように中間転写ベルト7に弾性層を設けることにより、一次転写部T1にキャリアのような硬度の硬いものがはさまっても、一次転写部T1における感光ドラム1に対するダメージを少なくする効果が得られる。
<トナー>
本実施例では、トナーは、キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。本実施例では、キャリアとして、フェライトを含み、平均粒径が約40μmのものを用いた。また、本実施例では、トナーとして、ポリエステルを主体とした樹脂バインダーに、顔料、ワックス成分を混練したものを粉砕分級して得られた、平均粒径が約6μmのものを用いた。また、本実施例では、電荷制御、流動性付与、転写性向上などの目的で、トナーの表層には複数種類の外添成分(外添剤)が付着されている。本実施例では、外添成分として、シリカ及び酸化チタンなどの他に、一次粒子の平均粒径が30nm以上、300nm以下であり、立方体状の粒子形状又は直方体状の粒子形状の少なくとも一方を有し、かつ、ペロブスカイト型結晶を持つ無機の微粒子を外添した。本実施例では、チタン酸ストロンチウム微粉体を、ペロブスカイト型結晶を持つ無機の微粒子として外添した。外添成分は、トナー粒子に外添成分を外添する前の最終のトナー粒子100質量部に対して0.05質量部以上、2.00質量部以下添加するのが好ましく、本実施例では0.5質量部のチタン酸ストロンチウム微粉体を外添した。無機の微粒子として用いるチタン酸ストロンチウムは、焼結工程を経由していない粒子がより好ましい。
このチタン酸ストロンチウム微粉体は、立方体状の粒子形状又は直方体状の粒子形状の少なくとも一方を有しており、後述するクリーニング装置6による感光ドラム1のクリーニング部に供給されると、感光ドラム1の表面を研磨する役割を有する。無機微粒子の材質は、チタン酸ストロンチウムの他に、チタン酸バリウム微粉体、チタン酸カルシウム微粉体などでもよい。
本実施例において使用されるペロブスカイト型結晶の無機微粉体は、一次粒子の平均粒径が30nm以上、300nm以下であり、好ましくは40nm以上、300nm以下であり、40nm以上、250nm以下であることが更に好ましい。この平均粒径が30nm未満では、クリーニング装置6による感光ドラム1のクリーニング部における当該粒子の研磨効果が不十分となる可能性がある。一方、この平均粒径が300nmを超えると、上記研磨効果が強すぎるため感光ドラム1の表面にキズが発生する可能性がある。
また、該ペロブスカイト型結晶の無機微粉体は、トナー粒子の表面に必ずしも一次粒子として存在するとは限らず、凝集体として存在する場合もある。その場合でも、600nm以上の粒径を有する凝集体の含有率が1個数%以下であれば、良好な結果が得られる。600nm以上の粒子及び凝集体を1個数%を超えて含有している場合には、一次粒径が300nm未満であっても、感光ドラム1の表層にキズが発生する可能性がある。
なお、上記クリーニング装置6による感光ドラム1のクリーニング部は、感光ドラム1のクリーニングブレード61との接触部であるブレードクリーニング位置Pf、及び感光ドラム1のファーブラシ62との接触部であるブラシクリーニング位置Peを含む。
ここで、上記無機微粒子(外添剤)の一次粒子の平均粒径(個数平均粒径)は、走査型電子顕微鏡でトナー粒子表面に存在する無機微粒子を観察して求めることができる。走査型電子顕微鏡としては、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S-4800(日立製作所製)を用いることができる。なお、予めエネルギー分散型X線分析装置(EDAX社製)による元素分析を行い、それぞれの粒子の材質を確認した上で測定を行うことができる。例えば、最大5万倍に拡大した視野において、ランダムに100個の無機微粒子の一次粒子の長径を測定して個数平均粒径を求めることができる。観察倍率は、無機微粒子の大きさによって適宜調整することができる。
また、上記トナーの平均粒径(重量平均粒径)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて測定し、測定データの解析を行い、算出することができる。なお、平均粒径が4μm以上、8μm以下程度のトナーは小粒径トナーであると言える。
<感光ドラム>
本実施例では、感光体として、回転軸線方向の長さ360mm、外径84mmの負帯電性の有機感光体(OPC)の感光ドラム1を用いた。本実施例では、感光ドラム1は、導電性基体上に、有機光導電体を主成分とする光導電層を備えた感光層が形成されて構成されている。OPCは、一般的には、導電性基体としての金属製基体の上に、有機材料から成る電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層がこの順番で積層されて構成される。本実施例における感光ドラム1としては、例えば、特開2005-43806号公報に記載されている材質を用いてそれぞれの層を構成したものを用いた。また、本実施例では、例えば電子線照射装置(EC150/45/40mA、岩崎電気(株)製)を用いて、最表層の表面を硬化したタイプの感光ドラム1を用いた。
感光ドラム1(例えば上記電子線で硬化したタイプの感光ドラム1)の表面の弾性変形率は、40%以上、65%以下であることが好ましい。また、この弾性変形率は、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。また、この感光ドラム1の表面のユニバーサル硬さ値(HU)は、150N/mm以上、220N/mm以下であることが好ましい。弾性変形率が上記範囲より小さい場合、あるいはユニバーサル硬さ値(HU)が上記範囲より小さい場合には、感光ドラム1の表面に傷がつきやすくなるなどして、長寿命化が難しくなる。また、弾性変形率が上記範囲より大きい場合、あるいはユニバーサル硬さ値(HU)が上記範囲より大きい場合には、感光ドラム1の表面の削れ量が少なくなり過ぎて、感光ドラム1の表面のトナー融着などが発生しやすくなる。
また、本実施例では、画像形成時に、感光ドラム1は、駆動装置(図示せず)によって通常464mm/sのプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
ここで、上述の感光ドラム1の表面のユニバーサル硬さ値(HU)及び弾性変形率は、温度23℃/湿度50%RH環境下、微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定(硬度試験を行って取得)した値である。このフィシャースコープH100Vは、測定対象(感光ドラム1の周面)に圧子を当接させ、この圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読することにより連続的に硬さを求める装置である。圧子として対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用い、感光ドラム1の周面に圧子を押し当て、圧子に連続的にかける荷重の最終(最終荷重)を6mNとし、圧子に最終荷重6mNをかけた状態を保持する時間(保持時間)を0.1秒とした。また、測定点は273点とした。
図4に、フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略を示す。また、図5に、本実施例における感光ドラム1を測定対象としたときのフィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を示す。図4及び図5において、縦軸は圧子にかけた荷重F(mN)、横軸は圧子の押し込み深さh(μm)を示す。図4は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて荷重が最大になった(A→B)後、段階的に荷重を減少させた(B→C)ときの結果を示している。図5は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて最終的に荷重を6mNとし、その後、段階的に荷重を減少させたときの結果を示している。
また、ユニバーサル硬さ値(HU)は、圧子に最終荷重6mNをかけたときの上記圧子の押し込み深さから下記式により求めることができる。なお、下記式中、HUはユニバーサル硬さ(HU)を意味し、Fは最終荷重を意味し、Sは最終荷重をかけたときの圧子の押し込まれた部分の表面積を意味し、hは最終荷重をかけたときの圧子の押し込み深さを意味する。
HU=F(N)/S(mm
=6×10-3/{26.43×(h×10-3
また、弾性変形率は、圧子が測定対象(感光ドラム1の周面)に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち、圧子の測定対象(感光ドラム1の周面)に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めることができる。具体的には、弾性変形仕事量Weを全仕事量Wtで除した値(We/Wt)が弾性変形率である。なお、全仕事量Wtは、図4のA-B-D-Aで囲まれる領域の面積であり、弾性変形仕事量Weは、C-B-D-Cで囲まれる領域の面積である。これらの感光ドラム1の表層特性は、感光ドラム1の使用初期(新品時)の測定結果で代表することができる。
3.クリーニング装置
<クリーニング装置の全体的な構成及び動作>
次に、本実施例におけるクリーニング装置6について更に詳しく説明する。図6は、本実施例におけるクリーニング装置6の周囲の模式的な断面図である。
クリーニング装置6は、ハウジング66を有する。また、クリーニング装置6は、導電性を有する回転可能なローラ状のブラシであるファーブラシ(導電性ファーブラシローラ)62を有する。ファーブラシ62は、感光ドラム1上のトナーを掻き取るトナー掻き取り手段(クリーニング部材)として機能するとともに、感光ドラム1の表面を研磨する感光体研磨手段(研磨部材)としても機能する。また、ファーブラシ62は、後述するクリーニングブレード61による感光ドラム1の表面のトナーの除去を補助するクリーニング補助手段(クリーニング補助部材)を構成する。ファーブラシ62は、ハウジング66に回転可能に支持されている。ファーブラシ62の回転軸線方向は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行である。ファーブラシ62は、感光ドラム1の表面に当接するように配置されている。本実施例では、ファーブラシ62は、感光ドラム1の表面に対して侵入量が0.7mmとなるように配置されている。ここで、上記侵入量は、後述するブラシ繊維の長さから、後述するファーブラシ62の回転軸上の基材と感光ドラム1との間の距離(最短距離)を差し引いた値で代表することができる。ファーブラシ62は、感光ドラム1の表層に接触しながら、駆動源としての駆動モータから駆動力が伝達されて、図6中の矢印R3方向(時計回り方向)に、所定の回転速度(ブラシ繊維が外力により変形されていない場合の周速度)で回転駆動される。つまり、ファーブラシ62は、感光ドラム1との接触部において感光ドラム1と順方向に移動するように回転駆動される。なお、回転部材であるファーブラシ62は、専用の駆動源から駆動力が伝達されてもよいし、感光ドラム1の駆動源などの他の回転部材の駆動源からの駆動力が分岐されて伝達されてもよい。また、本実施例では、ファーブラシ62は、感光ドラム1の周速度(表面の移動速度)よりも早い周速度で回転駆動される。本実施例では、ファーブラシ62は、感光ドラム1の周速度の113%の周速度で回転駆動される。
また、クリーニング装置6は、弾性材料で形成された板状(ブレード状)の部材であるクリーニングブレード(弾性クリーニングブレード)61を有する。クリーニングブレード61は、感光ドラム1上のトナーを掻き取るトナー掻き取り手段(クリーニング部材)として機能するとともに、感光ドラム1の表面を研磨する感光体研磨手段(研磨部材)としても機能する。クリーニングブレード61は、板金などで形成された支持部材61aに接着などにより固定され、この支持部材61aがハウジング66に固定されることで、ハウジング66に支持されている。クリーニングブレード61の長手方向は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行である。クリーニングブレード61は、ファーブラシ62と感光ドラム1との接触部(ブラシクリーニング位置Pe)よりも感光ドラム1の回転方向下流の接触部(ブレードクリーニング位置Pf)で感光ドラム1の表面に当接するように配置されている。クリーニングブレード61は、その長手方向と略直交する短手方向の一方の端部である自由端部のエッジ部(感光ドラム1側のエッジ部)を、所定の圧力で感光ドラム1に当接させるように配置されている。また、クリーニングブレード61は、その短手方向の他方の端部である固定端部よりも上記自由端部の方が感光ドラム1の回転方向の上流側に位置するように、感光ドラム1の回転方向に対してカウンター方向で感光ドラム1に当接する。
また、クリーニング装置6は、導電性を有する回転可能なローラ状の部材である回収ローラ63を有する。回収ローラ63は、ファーブラシ62からトナーを回収する回収手段(回収部材)として機能するとともに、ファーブラシ62に電圧を印加する電圧印加手段(電圧印加部材、導電部材)としても機能する。回収ローラ63は、ハウジング66に回転可能に支持されている。回収ローラ63の回転軸線方向は、ファーブラシ62の回転軸線方向と略平行である。回収ローラ63は、ファーブラシ62と感光ドラム1との接触部よりもファーブラシ62の回転方向下流でファーブラシ62に接触するように配置されている。回収ローラ63の回転方向に関するファーブラシ62と回収ローラ63との接触部が回収位置Pgである。回収ローラ63は、ファーブラシ62に接触しながら、駆動源としての駆動モータから駆動力が伝達されて、図6中の矢印R4方向(反時計回り方向)に、所定の回転速度(周速度)で回転駆動される。つまり、回収ローラ63は、ファーブラシ62との接触部においてファーブラシ62と順方向に移動するように回転駆動される。なお、回転部材である回収ローラ63は、専用の駆動源から駆動力が伝達されてもよいし、感光ドラム1やファーブラシ62の駆動源などの他の回転部材の駆動源からの駆動力が分岐されて伝達されてもよい。また、本実施例では、回収ローラ63は、ファーブラシ62の周速度よりも早い周速度で回転駆動される。本実施例では、回収ローラ63は、ファーブラシ62の周速度の106%の周速度で回転駆動される。
さらに、クリーニング装置6は、弾性材料で形成された板状(ブレード状)の部材であるスクレーパ部材64を有する。スクレーパ部材64は、回収ローラ63上のトナーを除去手段(除去部材)として機能する。スクレーパ部材64は、ハウジング66に支持されている。なお、スクレーパ部材64は、クリーニングブレード61と同様に、支持部材を介してハウジング66に支持されていてよい。スクレーパ部材64の長手方向は、回収ローラ63の回転軸線方向と略平行である。スクレーパ部材64は、回収ローラ63とファーブラシ62との接触部(回収位置Pg)よりも回収ローラ63の回転方向下流で回収ローラ63の表面に当接するように配置されている。回収ローラ63の回転方向に関する回収ローラ63とスクレーパ部材64との接触部が除去位置Phである。スクレーパ部材64は、その長手方向と略直交する短手方向の一方の端部である自由端部のエッジ部(回収ローラ63側のエッジ部)を所定の圧力で回収ローラ63に当接させるように配置されている。また、スクレーパ部材64は、その短手方向の他方の端部である固定端部よりも上記自由端部の方が回収ローラ63の回転方向の上流側に位置するように、回収ローラ63の回転方向に対してカウンター方向で回収ローラ63に当接する。
また、クリーニング装置6は、搬送手段としての搬送スクリュー65を有する。搬送スクリュー65は、スクレーパ部材64の重力方向下側に配設されている。搬送スクリュー65は、ハウジング66内に回収されたトナーを、感光ドラム1の回転軸線方向に沿って、例えば、図6の紙面手前側から奥側に向けて搬送する。
回収ローラ63には、ファーブラシ62の電位切り替え手段を構成する印加部としてのクリーニング電源E5が接続されている。そして、クリーニング電源E5により回収ローラ63にクリーニングバイアス(クリーニング電圧)が印加できるようになっている。クリーニング電源E5もクリーニング装置6を構成するものと見ることができる。クリーニング電源E5は、バイアスを印加するタイミングと印加するバイアス値(電位)とを制御する制御部200に接続されている(図3)。本実施例では、感光ドラム1の表面のトナーのクリーニング時には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性(プラス、ポジ)の直流電圧であるクリーニングバイアスが、クリーニング電源E5によって回収ローラ63に印加される。上記クリーニング時とは、より詳細には、記録材Pに対応して規定される、感光ドラム1の表面の移動方向に関する、感光ドラム1の表面の画像形成領域(トナー像が形成され得る領域)がブラシクリーニング位置Peを通過している時である。詳しくは後述するように、ファーブラシ62には導電性繊維などの導電性材料が用いられている。そして、ファーブラシ62は、クリーニングバイアスが印加される回収ローラ63に接触することで、回収ローラ63に印加されるクリーニングバイアスよりも絶対値が若干小さい電位になる。このように、ファーブラシ62は、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の電位になる。これにより、感光ドラム1の表面のトナーは、感光ドラム1の表面を摺擦するファーブラシ62によって、機械的に捕捉されることに加えて、静電的にも捕捉されるようになる。そのため、クリーニング効率がより向上する。このように、感光ドラム1の表面のトナーの少なくとも一部は、クリーニングブレード61に到達する前にファーブラシ62によって回収される。
感光ドラム1とファーブラシ62との接触部において感光ドラム1の表面からファーブラシ62に移動したトナーは、ファーブラシ62と回収ローラ63との接触部においてファーブラシ62と回収ローラ63との間の電位差により回収ローラ63に移動する。つまり、回収ローラ63の方がファーブラシ62よりもトナーの正規の帯電極性とは逆極性側に絶対値が若干大きい電位になっている。これにより、ファーブラシ62に回収されたトナーの少なくとも一部は静電的に回収ローラ63に移動する。ファーブラシ62と回収ローラ63との接触部において回収ローラ63に移動したトナーは、回収ローラ63とスクレーパ部材64との当接部においてスクレーパ部材64によって回収ローラ63の表面から掻き取られる。スクレーパ部材64によって回収ローラ63の表面から掻き取られたトナーは、重力によって落下する。
また、ファーブラシ62によって回収されなかった感光ドラム1の表面のトナーは、クリーニングブレード61によって感光ドラム1の表面から掻き取られて、ハウジング66内に収容される。
こうしてハウジング66内に回収されたトナーは、ハウジング66の下部(底部)に配置された搬送スクリュー65によって搬送され、ハウジング66の外部へと排出される。そして、このトナーは、画像形成装置100の装置本体内などに設けられた回収容器(図示せず)に向けて搬送される。
なお、本実施例では、回収ローラ63に対するクリーニングバイアスの印加は、感光ドラム1の回転開始後に帯電装置2が駆動(感光ドラム1の表面の帯電処理)を開始するタイミングに同期して開始されるようになっている。
<クリーニングブレード>
本実施例におけるクリーニングブレード61は、ウレタンゴム製であり、長手方向の長さは340mmであり、所定の当接圧で感光ドラム1に当接されている。クリーニング性などの観点から、クリーニングブレード61の好ましい物性は、次のとおりである。硬度(IRHD)が65°以上、85°以下の範囲であることが好ましい。また、25℃環境下における反発弾性係数が15%以上、60%以下の範囲であることが好ましい。また、引張り試験における切断時伸びが300%以下であることが好ましい。また、ヤング率が50kg/cm以上、200kg/cm以下の範囲であることが好ましい。また、100%モジュラスが4.0Mpa以上、9.0MPa以下の範囲であることが好ましい。なお、硬度(IRHD)が70°以上、80°以下、引張り試験における切断時伸びが250%以下、25℃における反発弾性率が15%以上、35%以下の範囲であることがより好ましい。
上記各物性の測定方法は次のとおりである。硬度(IRHD)は、作製したクリーニングブレード61に関し、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製の硬度計を用いて、JIS K 6253に基づいて測定を行った。100%モジュラスは、作製したクリーニングブレード61に関し、上島製作所製の引張り試験機(ユニトロン TS-3013)を用い、JIS K 6251に基づいて測定を行った。また、引張り試験における切断時伸びは、作製したクリーニングブレード61に関し、上島製作所製の引張り試験機(ユニトロン TS-3013)を用い、JIS K 6251に基づいて測定を行った。反発弾性率は、作製したクリーニングブレード61に関し、上島製作所製のリュプケ式反発弾性試験装置を用い、JIS K 6255に基づいて25℃環境下にて測定を行った。また、ヤング率は、作製したクリーニングブレード61に関し、上島製作所製の引張り試験機(ユニトロン TS-3013)を用い、JIS K 6251に基づいて測定を行った。
<ファーブラシ>
回転部材であるファーブラシ62は、回転軸に繊維が植毛されて構成されたものである。本実施例では、直径12.1mmの金属製の回転軸に繊維が植毛された布材(基材)を巻き付けて製作されている。ファーブラシ62の繊維(ブラシ繊維)は、太さが6デニールのアクリル製の単繊維を束ねた繊維を、植毛密度70kF/inch(単繊維当たり植毛密度)で基材に植毛したものである。また、ファーブラシ62の全体の外径(ブラシ繊維が外力により変形されていない場合の外径)は21.4mmである。そして、その外径から芯金の直径分(12.1mm)及び基材の厚さ分(0.15mm×2)を引いて求めたブラシ繊維の長さは4.5mmである。また、本実施例では、ブラシ繊維としては、繊維の母材中に導電剤として一定量のカーボンなどの導電粒子を分散するなどして繊維の電気抵抗を調整した、導電性の繊維を用いた。クリーニング性などの観点から、ファーブラシ62の電気抵抗は、温度23℃、湿度50%環境下において10LogΩ以上、12LogΩ以下の範囲であることが好ましい。この電気抵抗が10LogΩ未満であると、ファーブラシ62から感光ドラム1に過剰な電流が流れ込むことで、ドラムメモリ(表面電位の履歴が解消されずに残る現象)による画像不良が発生する可能性がある。また、この電気抵抗が12LogΩを超えると、ファーブラシ62に十分な電流が流れず、ファーブラシ62でトナーを回収できなくなる可能性がある。ファーブラシ62の電気抵抗は、キヤノン製自作装置を使用し、次のようにして測定した。つまり、ファーブラシ62を金属性ローラに侵入量1mmの条件にて当接させ、ファーブラシ62に電圧400Vを印加しながらファーブラシ62を回転させたときにファーブラシ62に流れる電流を検出することで、ファーブラシ62の電気抵抗値を測定した。
<回収ローラ>
本実施例では、回収ローラ63としては、外径φ13mmの中実のSUS(ステンレス鋼)製の金属ローラを使用した。
<スクレーパ部材>
スクレーパ部材64の材料としては、ナイロン系シート材やポリウレタンゴムブレードなどが挙げられる。本実施例では、上述したクリーニングブレード61と実質的に同一のものを用いた。
4.トナー融着の発生とその抑制
ここで、本実施例におけるバイアス印加可能なファーブラシ62によるトナー融着の抑制効果について説明する。図7は、トナー融着の発生過程を説明するための模式図である。図8は、本実施例におけるバイアス印加可能なファーブラシ62によるトナー融着の抑制効果を説明するための模式図である。
図7に示すように、感光ドラム1に当接されたクリーニングブレード61が摺擦されることにより、クリーニングブレード61と感光ドラム1との当接部(ここでは、「ブレードニップ」ともいう。)の近傍が昇温する。その結果、ブレードニップの近傍に存在するトナーが融解し、感光ドラム1上に固着してしまう。トナー融着とは、このようにして発生する現象である。
本来であれば、ブレードニップの近傍では、トナーの外添剤の堆積物(ここでは、「外添ダム層」ともいう。)(図8)が形成されており、トナーがブレードニップの近傍に突入することは抑制される。その結果、トナーの昇温が抑えられ、トナー融着は発生しない。
しかしながら、近年の高画質化に応じた小粒径トナーは流動性が高く、上記外添ダム層を破壊し易い(図7)。また、プロセススピードの高速化により、クリーニングブレード61により発生する摩擦熱も上昇し易く、トナー融着が発生し易い傾向にある。
そこで、本実施例では、図8に示すように、バイアス印加可能なファーブラシ62を感光ドラム1の表面の移動方向に関してクリーニングブレード61よりも上流に配置することで、トナーを外添ダム層に到達する前に回収している。その結果、外添ダム層が安定的に維持されることでトナー融着の発生が抑制される。本実施例では、導電性のファーブラシ62に対しトナーの正規の帯電極性とは逆極性である+400Vのクリーニングバイアスを印加することで、ファーブラシ62によりトナーを回収している。
5.画像形成モード
本実施例では、画像形成装置100は、4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kの全てで画像形成可能なフルカラーモードと、4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kのうちブラック用の画像形成部(以下、「ブラック画像形成部」ともいう。)10Kにおいてのみ画像形成可能なモノクロモードである黒単色モードと、を実行可能である。そして、本実施例の黒単色モードでは、黒単色モードで画像を形成しない画像形成部(ここでは、「カラー画像形成部」ともいう。)10Y、10M、10Cにおいても感光ドラム1と中間転写ベルト7とを離間させず、感光ドラム1などの駆動を行う(「全駆動モノクロモード」)。これにより、フルカラーモードとモノクロモードとの切り替えにかかる時間を低減して、画像形成装置100の生産性の向上を図ることができる。
フルカラーモードでは、4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおいて、前述した動作設定での画像形成が行われる。また、本実施例では、フルカラーモードの実行中に、4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおいて、クリーニングブレード61の捲れを防止するために、非画像形成時(紙間工程など)に所定のタイミングで定期的に、現像装置4により感光ドラム1にトナーを供給するトナー供給動作が行われる。このトナー供給動作自体は、黒単色モード時のカラー画像形成部10Y、10M、10Cに関して後述するものと同様である。なお、本実施例では、上記トナー供給動作で感光ドラム1に供給されたトナーが一次転写部を通過する際には、一次転写ローラ5に印加されるバイアスは、トナーの正規の帯電極性と同極性とされる。
なお、本実施例では、フルカラーモード時には、ブラック画像形成部10K、カラー画像形成部10Y、10M、10Cのいずれにおいても、感光ドラム1が回転駆動されて帯電処理されている期間の実質的に全てでファーブラシ62にクリーニングバイアスが印加される。これは、前述のように転写残トナーの多くをクリーニングブレード61に到達する前にファーブラシ62により回収するためである。また、トナー供給動作により感光ドラム1に供給されたトナーの多くをファーブラシ62により回収すると共に、外添剤をクリーニングブレード61に供給するためである。
一方、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cの感光ドラム1を中間転写ベルト7から離間させないで、またカラー画像形成部10Y、10M、10Cの動作設定をフルカラーモードでの通常の画像形成時とは異なる動作設定に変更する。黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、中間転写ベルト7との周速差をなくすために、感光ドラム1をフルカラーモードでの通常の画像形成時と同等の速度で回転させる。また、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、後述するトナー供給動作時を除いて、現像装置4の駆動(現像スリーブ41の回転、攪拌部材(図示せず)の回転、現像バイアスの印加など)は行わない。これは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、現像剤を攪拌することでトナーに付着した外添剤が剥がれ落ちたり埋没したりしてトナーが劣化することを抑制するためである。また、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、感光ドラム1が中間転写ベルト7やファーブラシ62との摺擦により正極性側に帯電する場合があるため、これを抑制するために帯電装置2により感光ドラム1の帯電処理を行う。本実施例では、黒単色モード時に、カラー画像形成部10Y、10M、10Cの感光ドラム1は、後述するトナー供給動作時を除いて、-150Vの帯電電位に帯電処理する。また、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、上述のように感光ドラム1が正極性側に帯電するのを抑制するなどのために、一次転写ローラ5にトナーの正規の帯電極性と同極性(フルカラーモードでの通常の画像形成時とは逆極性)である負極性のバイアス、本実施例では-600Vのバイアスを印加する。なお、後述するトナー供給動作時には、現像装置4、帯電装置2の動作設定は、フルカラーモードでの通常の画像形成時と同じ動作設定とされる。また、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、後述するトナー供給動作に応じてクリーニングバイアスが印加される期間を除いて、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加は停止される。なお、ファーブラシ62、回収ローラ63の回転は、フルカラーモードでの通常の画像形成時と同様に行われる。また、黒単色モードの実行中に、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、詳しくは後述するように、所定のタイミングで定期的に、現像装置4により感光ドラム1にトナーを供給するトナー供給動作が行われる。詳しくは後述するように、このトナー供給動作で感光ドラム1に供給されたトナーの多くはファーブラシ62により回収され、ファーブラシ62による感光ドラム1の表面の研磨力を回復させる。また、このトナー供給動作は、クリーニングブレード61の捲れを防止するために外添剤をクリーニングブレード61に供給する役割も有する。
なお、本実施例では、黒単色モードにおいて、ブラック画像形成部10Kでは、感光ドラム1が回転駆動されて帯電処理されている期間の実質的に全てでファーブラシ62にクリーニングバイアスが印加される。また、本実施例では、黒単色モードの実行中に、ブラック画像形成部10Kにおいても、フルカラーモード時と同様にトナー供給動作が実行される。
6.黒単色モード時のカラー画像形成部の動作
<本実施例の動作の概要>
前述のように、全駆動モノクロモードである黒単色モードを比較的長期間(比較的多量の画像形成枚数分)実行した場合などに、その後カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて感光ドラム1の帯電不良に起因する画像不良が発生する場合がある。これは、次のような理由によるものである。つまり、ファーブラシ62には、上述のようなクリーニングの役割の他に、感光ドラム1の表面を研磨する役割もある。しかし、ファーブラシ62にトナーが付着されない状態が継続することで、感光ドラム1が研磨剤の付着したトナーと摺擦されなくなることがある。これにより、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、帯電装置2や一次転写ローラ5による放電によって劣化した(放電生成物が付着した)感光ドラム1の表面を、ファーブラシ62により適切に削れなくなることがある。つまり、放電生成物などの異物が適切に除去されなくなる。この課題は、前述のように表面が削れにくくされた感光ドラム1が用いられる場合に顕著となる傾向がある。
そこで、本実施例では、黒単色モードでは、カラー画像形成部10Y、10M、10Cにおいて、基本的にファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加は停止する。これにより、ファーブラシ62から回収ローラ63へとトナーが回収される状態が継続されないようにする。そして、所定のタイミングで現像装置4により感光ドラム1にトナー(ここでは、「供給トナー」ともいう。)を供給するトナー供給動作を行う。そして、感光ドラム1上の供給トナーが供給された領域(ここでは「トナー供給領域」ともいう。)がブラシクリーニング位置Peを通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間だけファーブラシ62にクリーニングバイアスを印加する。特に、本実施例では、ファーブラシ62にクリーニングバイアスを印加した状態で感光ドラム1に供給トナーを供給し、ファーブラシ62に供給トナーを供給中の所定のタイミングでファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止する。つまり、クリーニングバイアスをONして供給トナーをファーブラシ62に付着させている途中でクリーニングバイアスをOFFし、ファーブラシ62に供給トナーをまぶす。そして、その後の感光ドラム1の回転(空回転)により、感光ドラム1の表面を、研磨剤の付着したトナーが供給されたファーブラシ62で摺擦し研磨する。このように、ファーブラシ62にトナーを付着させつつ感光ドラム1の回転(空回転)を行い感光ドラム1の表面を削る動作を定期的に実行する。これにより、感光ドラム1の表面の異物を研磨して除去することができる。
<動作手順>
次に、本実施例における黒単色モード時のカラー画像形成部10Y、10M、10Cの動作の手順について更に詳しく説明する。図9は、該動作の手順の概略を示すフローチャート図である。
まず、制御部200に、外部装置(図示せず)からビデオコントローラ204に入力され、ビデオコントローラ204で処理された、黒単色の画像情報(黒単色ジョブの情報)が入力される(S101)。次に、制御部200は、画像形成枚数を記録した枚数カウンタ205のカウント値を取得し(S102)、枚数カウンタ205のカウント値が予め決められた所定の閾値以上であるか否かの判定を行う(S103)。制御部200は、S103で枚数カウンタ205のカウント値が閾値未満の場合は(「No」)、画像形成を行い(S106)、当該ジョブで形成した画像の枚数がジョブで指定された枚数に到達したか否かの判定を行う(S107)。そして、制御部200は、S107で指定された枚数に到達していた場合は(「Yes」)、黒単色ジョブを終了する(S108)。また、制御部200は、S107で指定された枚数に到達していない場合は(「No」)、S102の処理に戻り再び枚数カウンタ205のカウント値を取得する。
また、制御部200は、S103で枚数カウンタ205のカウント値が閾値以上の場合は(「Yes」)、カラー画像形成部10Y、10M、10Cでトナー供給シーケンスを実行する(S104)。なお、トナー供給シーケンスは、現像装置4により感光ドラム1に供給トナーを供給するトナー供給動作と、このトナー供給動作に応じて所定の期間にわたりファーブラシ62にクリーニングバイアスを印加する動作と、を含むものである。このトナー供給シーケンスについては、後述して更に詳しく説明する。制御部200は、トナー供給シーケンスの実行が終了したら、枚数カウンタ205を初期値(本実施例では0)にリセットし(S105)、画像形成を実行する(S106)。ここで、本実施例では、枚数カウンタ205は、1枚の記録材Pに画像を形成するごとに画像形成枚数を示すカウント値を1ずつカウントアップする。ただし、カウンタの計測方法は、これに限定されるものではなく、前回トナー供給シーケンスを実行してからある一定の期間が経過したことを表す情報であればよい。この一定の期間は、ファーブラシ62による感光ドラム1の表面の研磨力の低下程度などに応じて、適宜予め設定することができる。例えば、感光ドラム1の回転回数(回転時間)、ファーブラシ62の回転回数(回転時間)、感光ドラム1の帯電時間などを計測する構成となっていてもよい。
ここで、本実施例では、黒単色モードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cにおけるトナー供給動作の実行頻度は、フルカラーモードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度よりも少ない。例えば、黒単色モードの実行中の上記頻度は所定のサイズ(例えばA4サイズ)の画像形成枚数で50枚ごと、フルカラーモードの実行中の上記頻度は上記所定のサイズの画像形成枚数で20枚ごとなどである。フルカラーモードの実行中の非画像形成時のトナー供給動作が比較的高い頻度とされるのは、例えば帯電電位の設定の違いによる放電生成物の発生量の違いに鑑みて、クリーニングブレード61の捲れの抑制効果を高めるなどのためである。なお、本実施例では、フルカラーモードの実行中のブラック画像形成部10Kにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度も、フルカラーモードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度と同等である。また、本実施例では、黒単色モードの実行中のブラック画像形成部10Kにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度も、フルカラーモードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cあるいはブラック画像形成部10Kにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度と同等である。つまり、本実施例では、黒単色モードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cにおけるトナー供給動作の実行頻度は、黒単色モードの実行中のブラック画像形成部10Kにおける非画像形成時に実行するトナー供給動作の実行頻度よりも少ない。
本実施例では、フルカラーモードでは、前述のように、各画像形成部10において、感光ドラム1が回転駆動されて帯電処理されている間は実質的に常にファーブラシ62にクリーニングバイアスが印加される。これは、転写残トナーや上述のように比較的高い頻度で実行されるトナー供給動作で供給されたトナーの多くをクリーニングブレード61に到達する前にファーブラシ62により回収するためである。なお、この場合も外添剤はクリーニングブレード61に供給できる。つまり、単位画像形成枚数当たりにファーブラシ62に供給されるトナーの量が比較的多いため、トナーによる外添ダム層の破壊を抑制してトナー融着の発生を抑制することを優先してファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を継続することができる。これに対して、黒単色モードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cでは、トナーの消費量の低減などのために、上述のように比較的低い頻度でトナー供給動作が実行される。そのため、ファーブラシ62の研磨力の維持、回復のために、本実施例におけるファーブラシ62に印加するクリーニングバイアスのOFF、ONの制御が重要となる。
<トナー供給シーケンス>
次に、本実施例における黒単色モード時にカラー画像形成部10Y、10M、10Cで実行されるトナー供給シーケンス(トナー供給動作及びクリーニングバイアスの切り替え制御)について更に詳しく説明する。図10は、本実施例におけるトナー供給シーケンスのフローチャート図である。また、図11(a)、(b)は、本実施例におけるトナー供給シーケンスでの供給トナーの移動過程を説明するための模式図である。なお、図11(a)、(b)では、供給トナーtの領域は、その形状がくずれずに感光ドラム1、ファーブラシ62、回収ローラ63の周方向に沿って順次移動するものと仮定して模式的に示している。
まず、制御部200は、予め決められた所定の条件を満たした場合に、トナー供給シーケンスを開始する(画像形成装置100の各部にトナー供給シーケンス開始の情報を入力する)(S201)。上述のように、本実施例では、制御部200は、累積の画像形成枚数に基づく所定のタイミングでトナー供給シーケンスを実行する。本実施例では、制御部200は、次に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を開始する(S202)。本実施例では、ファーブラシ62に+400Vのクリーニングバイアスを印加する。
また、本実施例では、制御部200は、クリーニングバイアスの印加を開始した後に、現像装置4により感光ドラム1に供給トナーを供給するトナー供給動作を行う(S203)。本実施例では、トナー供給動作における感光ドラム1への供給トナーの供給は、記録材Pに転写して出力する通常の画像の場合と同じ画像形成プロセスによるトナー像(ここでは、「供給トナー像」ともいう。)の形成によって行われる。つまり、感光ドラム1の表面が約-500Vの帯電電位に帯電処理され、露光装置3により供給トナー像の静電潜像が形成される。そして、該静電潜像が、駆動(現像スリーブ41の回転、攪拌部材(図示せず)の回転、現像バイアスの印加など)が開始された現像装置4によって現像される。本実施例では、感光ドラム1の回転軸線方向(主走査方向)に関する画像形成領域の略全域にわたる、感光ドラム1の表面の移動方向(副走査方向)に関する幅が20mmの供給トナー像(トナー帯、帯画像)を形成した。本実施例では、供給トナー像の濃度はベタ画像(最高濃度レベルの画像)相当とした。なお、供給トナー像はベタ画像に限定されるものではなく、ハーフトーン画像であってもよい。また、供給トナー像は、感光ドラム1上の主走査方向の画像形成領域の略全域に連続する画像であることに限定されるものではなく、同方向において画像形成領域の幅より短かったり、同方向において複数に分割された複数の画像とされていたりしてもよい。
前述のように、黒単色モード時にカラー画像形成部10Y、10M、10Cの一次転写ローラ5には、トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。そのため、感光ドラム1上の供給トナーの中間転写ベルト7への転写は抑制され、感光ドラム1上の供給トナー像は一次転写部T1を通過する。また、図11(a)に示すように、ファーブラシ62には、感光ドラム1上の供給トナーtの移動方向の先端がブラシクリーニング位置Peに到達する前にクリーニングバイアスが印加されている。つまり、本実施例では、制御部200は、感光ドラム1の回転方向に関するトナー供給領域の先端がブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を開始する。そのため、感光ドラム1上の供給トナーtは、ブラシクリーニング位置Peに到達すると、ファーブラシ62に回収されていく。
また、本実施例では、制御部200は、図11(b)に示すように、ファーブラシ62上の供給トナーの移動方向の後端が回収位置Pgを通過したら、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止する(S204)。より詳細には、本実施例では、制御部200は、ファーブラシ62の回転方向に関する感光ドラム1上のトナー供給領域と接触したファーブラシ62の周方向の領域(ここでは、「接触領域」ともいう。)の後端が回収位置Pgを通過した後、かつ、該後端がその後最初にブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止する。そして、制御部200は、トナー供給シーケンスを終了する(S205)。
このように、本実施例では、概略、感光ドラム1上の供給トナーをファーブラシ62により回収するタイミングでファーブラシ62にクリーニングバイアスを印加し、感光ドラム1上の供給トナーの回収が終了したらクリーニングバイアスの印加を停止する。これにより、供給トナーは、感光ドラム1からファーブラシ62に回収されながらも、ファーブラシ62上にある程度残留する。つまり、ファーブラシ62に残留した供給トナーがファーブラシ62に付着した状態が継続し、ファーブラシ62による感光ドラム1の表面の研磨力を回復させ、感光ドラム1の削れ量の低下を抑制することができる。ファーブラシ62に付着したトナーは、次のトナー供給シーケンスで回収ローラ63に回収され、新たに供給されたトナーと入れ替わる。これにより、ファーブラシ62上のトナーが永続的に使用され続けることは無い。そのため、トナーに付着した外添剤がトナー母体に埋没してしまい、外添剤の露出が減少することによる、感光ドラム1の削れ量の低下も抑制することができる。本実施例では、トナー供給シーケンスを定期的に実行し、感光ドラム1の表面を定期的に削ることを実行する。トナー供給シーケンスを定期的に実行することで、感光ドラム1の表面の劣化状態の促進を抑制することができる。
なお、本実施例におけるクリーニングバイアスの印加開始・停止タイミングは一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、本実施例のように感光ドラム1に供給トナーを供給する前にクリーニングバイアスの印加を開始することで、より多くの供給トナーをより確実にファーブラシ62により回収することができる。ただし、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。制御部200は、感光ドラム1上のトナー供給領域がブラシクリーニング位置Peを通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたりファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を行うように制御すればよい。これにより、前回のトナー供給シーケンスでファーブラシ62に供給されたトナーを回収ローラ63に回収すると共に、ファーブラシ62に感光ドラム1上の供給トナーの少なくとも一部を供給してファーブラシ62による感光ドラム1の表面の研磨力を少なくとも向上させることができる。供給トナーを感光ドラム1に供給した後、あるいは供給している間に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を開始してもよい。また、感光ドラム1上の供給トナー(トナー供給領域)の移動方向の先端がブラシクリーニング位置Peに到達した後、かつ、感光ドラム1上の供給トナー(トナー供給領域)の後端がブラシクリーニング位置Peに到達する前のタイミングでファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を開始してもよい。
また、本実施例のように、供給トナーの移動方向の後端が回収位置Pgを通過した後にクリーニングバイアスの印加を停止することで、ファーブラシ62の周方向に比較的均一にトナーを保持させて、ファーブラシ62の周方向で研磨力を比較的均一にできる。ただし、本発明はかかる態様に限定されるものではない。典型的には、制御部200は、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上のトナー供給領域の後端がブラシクリーニング位置Peを通過した後、かつ、ファーブラシ62の回転方向に関する感光ドラム1上のトナー供給領域と接触したファーブラシ62の周方向の接触領域の後端がその後最初にブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止することができる。
また、次のようにすることもできる。図12(a)、(b)は、クリーニングバイアスの切り替えタイミングの他の例を説明するための模式図である。なお、図12(a)、(b)では、供給トナーtの領域は、その形状がくずれずに感光ドラム1、ファーブラシ62、回収ローラ63の周方向に沿って順次移動するものと仮定して模式的に示している。本例では、ファーブラシ62により感光ドラム1上の供給トナーを回収している途中であって、回収ローラ63によりファーブラシ62上の供給トナーを回収している途中に、クリーニングバイアスの印加を停止する。つまり、ファーブラシ62の回転方向に関するブラシクリーニング位置Peから回収位置Pgまでの周長よりも、供給トナー像(トナー供給領域)の副走査方向の長さを長くしておく。そして、ファーブラシ62上の供給トナーの移動方向の先端が回収位置Pgに到達してから(図12(a))、感光ドラム1上の供給トナーの移動方向の後端がブラシクリーニング位置Peを通過するまでの間(図12(b))に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの供給を停止する。このように、本例では、制御部200は、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上のトナー供給領域の後端がブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ファーブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止する。これにより、ファーブラシ62に付着するトナーが増し、ファーブラシ62による感光ドラム1の表面の研磨力の向上を図ることができる。
また、黒単色モードの実行中のカラー画像形成部10Y、10M、10Cにおけるトナー供給シーケンスを、ジョブの終了時(ブラック画像形成部10Kでの画像形成終了時の後回転に対応する期間)に行うこともできる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、帯電位置Paで感光体1の表面を帯電処理する帯電装置2と、感光体1の表面にトナーを供給する現像装置4と、転写位置Pdで感光体1の表面から被転写体にトナーを転写させる転写装置5と、感光体1の表面からトナーを除去するクリーニング装置6と、をそれぞれが備えた第1の画像形成部(カラー画像形成部)10Y、10M、10C(ここでは10Yで代表する)及び第2の画像形成部(ブラック画像形成部)10Kを有する。また、この画像形成装置100は、第1の画像形成部10Y及び第2の画像形成部10Kのそれぞれの感光体1からトナー像を転写可能な被転写体としての中間転写体7を有する。また、この画像形成装置100は、第1の画像形成部10Y及び第2の画像形成部10Kにおいて中間転写体7から記録材Pに転写するトナー像を形成可能な第1のモード(フルカラーモード)と、第1の画像形成部10Y及び第2の画像形成部10Kのうち第2の画像形成部10Kのみで中間転写体7から記録材Pに転写するトナー像を形成可能な第2のモード(モノクロモード、黒単色モード)と、を実行可能な制御部200を有する。また、第1の画像形成部10Y及び第2の画像形成部10Kのそれぞれにおいて、クリーニング装置6は、感光体1の回転方向に関して転写位置Pdよりも下流かつ帯電位置Paよりも上流のブレードクリーニング位置Pfで感光体1の表面に当接するクリーニングブレード61と、感光体1の回転方向に関して転写位置Pdよりも下流かつブレードクリーニング位置Pfよりも上流のブラシクリーニング位置Peで感光体1の表面に接触する回転可能なローラ状のブラシ62と、回収位置Pgでブラシ62に接触する回収部材63と、回収部材63を介してブラシ62にトナーの正規の帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加する印加部E5と、を備えている。そして、本実施例では、制御部200は、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止した状態で感光体1を回転させるとともに、所定のタイミングで現像装置4から感光体1にトナーを供給し、該トナーが供給された感光体1上のトナー供給領域がブラシクリーニング位置Peを通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたりブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を行うように制御する。本実施例では、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、感光体1は中間転写体7に接触している。また、本実施例では、制御部200は、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、転写装置5に上記転写時とは逆極性のバイアスが印加されるように制御する。また、本実施例では、制御部200は、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、帯電装置2による感光体1の表面の帯電処理を行うように制御する。
なお、制御部200は、感光体1の回転方向に関する上記トナー供給領域の後端がブラシクリーニング位置Peを通過した後、かつ、ブラシ62の回転方向に関する感光体1上の上記トナー供給領域と接触した接触領域の後端がその後最初にブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止することができる。また、制御部200は、ブラシ62の回転方向に関する上記接触領域の後端が回収位置Pgを通過した後、かつ、該後端がその後最初にブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止することができる。また、制御部200は、感光体1の回転方向に関する上記トナー供給領域の後端がブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を停止することができる。また、制御部200は、感光体1の回転方向に関する上記トナー供給領域の先端がブラシクリーニング位置Peに到達する前に、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を開始することができる。
また、本実施例では、制御部200は、第1のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、所定のタイミングで現像装置4から感光体1上の非画像形成領域にトナーを供給するように制御する。そして、本実施例では、第1のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、単位画像形成枚数当たりに上記非画像形成領域に現像装置からトナーが供給される回数よりも、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、単位画像形成枚数当たりに現像装置4から感光体1にトナーが供給される回数の方が少ない。また、本実施例では、制御部200は、第1のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、少なくとも感光体1上の帯電装置2により帯電処理された領域がブラシクリーニング位置Peを通過している間は、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を行うように制御する。また、本実施例では、制御部200は、第2のモードの実行中に、第2の画像形成部10Kにおいて、所定のタイミングで現像装置4から感光体1上の非画像形成領域にトナーを供給するように制御する。そして、本実施例では、第2のモードの実行中に、第2の画像形成部10Kにおいて、単位画像形成枚数当たりに上記非画像形成領域に現像装置4からトナーが供給される回数よりも、第2のモードの実行中に、第1の画像形成部10Yにおいて、単位画像形成枚数当たりに現像装置4から感光体1にトナーが供給される回数の方が少ない。また、本実施例では、制御部200は、第2のモードの実行中に、第2の画像形成部10Kにおいて、少なくとも感光体1上の帯電装置2により帯電処理された領域がブラシクリーニング位置Peを通過している間は、ブラシ62へのクリーニングバイアスの印加を行うように制御する。また、本実施例では、印加部E5は、ブラシ62の電位がトナーの正規の帯電極性とは逆極性となり、感光体1の表面とブラシ62との間の電位差の絶対値が放電開始電圧未満となるように、ブラシ62にクリーニングバイアスを印加する。
以上説明したように、本実施例によれば、モノクロモードで画像を形成しない画像形成部における感光ドラム1の表面をファーブラシ62により適切に削り、該感光ドラム1の表面の劣化による画像不良を抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
図13は、本実施例におけるクリーニング装置6の周囲の模式的な断面図である。本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1の回転方向に関して一次転写部T1よりも下流かつファーブラシ62よりも上流で感光ドラム1を除電する除電手段としての除電装置(クリーニング前除電装置)16を有する。本実施例では、除電装置16は、感光ドラム1の表面に光を照射して感光ドラム1の表面を除電する。感光ドラム1の回転方向に関する除電装置16により除電が行われる(光が照射される)感光ドラム1上の位置が除電位置Piである。つまり、感光ドラム1の回転方向に関して、除電位置Piは、一次転写位置Pdよりも下流かつブラシクリーニング位置Peよりも上流に位置する。本実施例では、除電装置16は、除電光源としてLEDを採用しているが、半導体レーザなどの別の手段を用いても構わない。また、本実施例では、除電装置16は、定電流制御を用いており、電流設定は50mAとしている。この除電装置16は、感光ドラム1の面に向けて発光(クリーニング前露光)することで感光ドラム1の表面電位を除電する。除電装置16により、ファーブラシ62による静電的なトナーの回収が行われる前に、感光ドラム1の表面電位(少なくとも回転軸線方向に関する画像形成領域の表面電位)が-100~0V程度に一様に除電される。なお、本実施例では、実施例1と同様、感光ドラム1の帯電電位は約-500V(黒単色モード時のカラー画像形成部ではトナー供給動作時以外は-150V)であり、感光ドラム1の露光電位は約-200Vである。除電とは、電荷の少なくとも一部を除去することをいう。
ここで、ファーブラシ62に印加する電圧が、トナーの正規の帯電極性とは逆極性であり、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差の絶対値が好ましくは250V以上の場合に、感光ドラム1からファーブラシ62にトナーが静電的に回収される。一方、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差の絶対値が放電開始電圧(例えば650V)以上になると、感光ドラム1上のトナーの帯電極性が反転(逆極化)することで、感光ドラム1からファーブラシ62にトナーを静電的に回収できなくなる。つまり、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差の絶対値は、250V以上、放電開始電圧未満であることが好ましい。なお、放電開始電圧は、次のような測定方法で測定することができる。ベタ白の画像形成時に、ファーブラシ62に印加する電圧を0Vから上昇させながら、ファーブラシ62から感光ドラム1に流れる電流を測定する。このとき、ある閾値電圧から電流が流れ始める。ここでは、電流が10μA以上流れ出す電圧を放電開始電圧とした。
除電装置16が設けられていない場合には、ベタ黒画像部とベタ白画像部(非画像部)とのそれぞれで、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差が異なることがある。そのため、放電により感光ドラム1上のトナーの帯電極性が反転する場合があり得ると考えられる。これに対して、本実施例のように除電装置16を設けることで、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差が適切に維持されることで、トナーを適切にファーブラシ62で回収することが容易となる。つまり、除電装置16を設けた場合には、設けない場合よりも、ファーブラシ62と感光ドラム1の表面との電位差を適切に設定してファーブラシ62で適切にトナーを回収できるクリーニングバイアス値の範囲(マージン)を広くすることができる。
このように、本実施例では、第1の画像形成部(カラー画像形成部)10Y、10M、10C(ここでは10Yで代表する)及び第2の画像形成部(ブラック画像形成部)10Kはそれぞれ、感光体1の回転方向に関して転写位置Pdよりも下流かつブラシクリーニング位置Peよりも上流の除電位置Piで感光体1の表面を除電する除電装置16を有する。また、本実施例では、除電装置16は、感光体1の表面に光を照射して感光体1の表面を除電する。また、本実施例では、印加部E5は、ブラシ62の電位がトナーの正規の帯電極性とは逆極性となり、かつ、除電位置Piで除電された感光体1の表面とブラシ62との間の電位差の絶対値が放電開始電圧未満となるように、ブラシ62にクリーニングバイアスを印加する。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、ファーブラシ62によるトナーの回収性をより安定化することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では、回転可能なローラ状のブラシは、感光体との接触部において感光体と順方向に移動するように回転駆動されたが、これに限定されるものではない。例えば、回転可能なローラ状のブラシが、感光体との接触部において感光体と逆方向に移動するように回転駆動されて、感光体と速度差を有して回転する構成とされてもよい。同様に、上述の実施例では、回収部材(導電部材)は、ブラシとの接触部においてブラシと順方向に移動するように回転駆動されたが、逆方向に移動するように回転駆動されてもよい。
また、実施例2では除電手段として光により除電する構成を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば帯電器によるAC放電により除電したり、感光体に接触する導電部材に電荷を逃がすことで除電したりする構成などであってもよい。
また、上述の実施例では、画像形成装置は中間転写方式を採用するものであったが、本発明は直接転写方式の画像形成装置にも適用できるものである。当業者には周知のように、直接転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置は、上述の実施例における中間転写体に代えて、無端状のベルトなどで構成される記録材担持体を有する。そして、各画像形成部の感光体に形成されたトナー像は、中間転写方式の画像形成装置における一次転写と同様にして、記録材担持体に担持されて搬送される記録材に直接転写される。つまり、直接転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置は、第1の画像形成部(カラー画像形成部)及び第2の画像形成部(ブラック画像形成部)のそれぞれの感光体からトナー像を転写可能な被転写体としての記録材を担持して搬送する記録材担持体を有する。また、この画像形成装置は、第1の画像形成部及び第2の画像形成部において記録材担持体上の記録材に転写するトナー像を形成可能な第1のモードと、第1の画像形成部及び第2の画像形成部のうち第2の画像形成部のみで記録材担持体上の記録材に転写するトナー像を形成可能な第2のモードと、を実行可能とされることがある。このような画像形成装置においても、上述の実施例に準じて本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、画像形成部の数は4つであったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、5つ以上(例えば6つ)の画像形成部を有する画像形成装置に適用することもできる。また、上述の実施例では、画像形成装置は、Y、M、C、Kの4色のトナーを用いる構成であったが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。画像形成装置は、Y、M、C、Kに加えて又はこれらのうちいずれか1色に代えて、透明トナーや金属色トナーなどを用いる構成であってもよい。また、上述の実施例では、モノクロモードではK色のトナー像を形成したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、モノクロモードはK色以外の任意の単色のトナー像を形成するものであってよい。
また、上述の実施例では、トナー供給動作において、帯電工程、露光工程、現像工程を実行する方法により所定のトナー像(供給トナー像)を形成したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。現像装置によりトナー(あるいはトナーの添加剤)を感光体に付着させる方法としては、例えば、次の方法を用いてもよい。帯電電圧や現像電圧を調節して、現像装置内のトナー(あるいはトナーの添加剤)を感光体に付着させやすくする(帯電電圧又は現像電圧の少なくとも一方を印加し、露光工程を行わずにトナーを付着させる)方法がある。また、単に現像剤担持体(あるいは現像剤担持体上の現像剤)を感光体に接触させた状態で現像剤担持体を回転させる方法がある。
1 感光ドラム
6 クリーニング装置
16 除電装置
61 クリーニングブレード
62 ファーブラシ
63 回収ローラ
64 スクレーパ部材
E5 クリーニング電源

Claims (19)

  1. 回転可能な感光体と、帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電装置と、前記感光体の表面にトナーを供給する現像装置と、転写位置で前記感光体の表面から被転写体にトナーを転写させる転写装置と、前記感光体の表面からトナーを除去するクリーニング装置と、をそれぞれが備えた第1の画像形成部及び第2の画像形成部と、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体からトナー像を転写可能な前記被転写体としての中間転写体と、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部において前記中間転写体から記録材に転写するトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のうち前記第2の画像形成部のみで前記中間転写体から記録材に転写するトナー像を形成可能な第2のモードと、を実行可能な制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれにおいて、前記クリーニング装置は、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記帯電位置よりも上流のブレードクリーニング位置で前記感光体の表面に当接するクリーニングブレードと、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記ブレードクリーニング位置よりも上流のブラシクリーニング位置で前記感光体の表面に接触する回転可能なローラ状のブラシと、回収位置で前記ブラシに接触する回収部材と、前記回収部材を介して前記ブラシにトナーの正規の帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加する印加部と、を備え、
    前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止した状態で前記感光体を回転させるとともに、所定のタイミングで前記現像装置から前記感光体にトナーを供給し、該トナーが供給された前記感光体上のトナー供給領域が前記ブラシクリーニング位置を通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたり前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記感光体は前記中間転写体に接触していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記転写装置に前記転写時とは逆極性のバイアスが印加されるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 回転可能な感光体と、帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電装置と、前記感光体の表面にトナーを供給する現像装置と、転写位置で前記感光体の表面から被転写体にトナーを転写させる転写装置と、前記感光体の表面からトナーを除去するクリーニング装置と、をそれぞれが備えた第1の画像形成部及び第2の画像形成部と、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれの前記感光体からトナー像を転写可能な前記被転写体としての記録材を担持して搬送する記録材担持体と、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部において前記記録材担持体上の記録材に転写するトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のうち前記第2の画像形成部のみで前記記録材担持体上の記録材に転写するトナー像を形成可能な第2のモードと、を実行可能な制御部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部のそれぞれにおいて、前記クリーニング装置は、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記帯電位置よりも上流のブレードクリーニング位置で前記感光体の表面に当接するクリーニングブレードと、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記ブレードクリーニング位置よりも上流のブラシクリーニング位置で前記感光体の表面に接触する回転可能なローラ状のブラシと、回収位置で前記ブラシに接触する回収部材と、前記回収部材を介して前記ブラシにトナーの正規の帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加する印加部と、を備え、
    前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止した状態で前記感光体を回転させるとともに、所定のタイミングで前記現像装置から前記感光体にトナーを供給し、該トナーが供給された前記感光体上のトナー供給領域が前記ブラシクリーニング位置を通過している期間の少なくとも一部を含む所定の期間にわたり前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を行うように制御することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記感光体は前記記録材担持体に接触していることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記転写装置に前記転写時とは逆極性のバイアスが印加されるように制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、前記帯電装置による前記感光体の表面の帯電処理を行うように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記感光体の回転方向に関する前記トナー供給領域の後端が前記ブラシクリーニング位置を通過した後、かつ、前記ブラシの回転方向に関する前記感光体上の前記トナー供給領域と接触した接触領域の後端がその後最初に前記ブラシクリーニング位置に到達する前に、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記ブラシの回転方向に関する前記接触領域の後端が前記回収位置を通過した後、かつ、該後端がその後最初に前記ブラシクリーニング位置に到達する前に、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、前記感光体の回転方向に関する前記トナー供給領域の後端が前記ブラシクリーニング位置に到達する前に、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を停止することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、前記感光体の回転方向に関する前記トナー供給領域の先端が前記ブラシクリーニング位置に到達する前に、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を開始することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、前記第1のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、所定のタイミングで前記現像装置から前記感光体上の非画像形成領域にトナーを供給するように制御し、
    前記第1のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、単位画像形成枚数当たりに前記非画像形成領域に前記現像装置からトナーが供給される回数よりも、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、単位画像形成枚数当たりに前記現像装置から前記感光体にトナーが供給される回数の方が少ないことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御部は、前記第1のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、少なくとも前記感光体上の前記帯電装置により帯電処理された領域が前記ブラシクリーニング位置を通過している間は、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を行うように制御することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第2の画像形成部において、所定のタイミングで前記現像装置から前記感光体上の非画像形成領域にトナーを供給するように制御し、
    前記第2のモードの実行中に、前記第2の画像形成部において、単位画像形成枚数当たりに前記非画像形成領域に前記現像装置からトナーが供給される回数よりも、前記第2のモードの実行中に、前記第1の画像形成部において、単位画像形成枚数当たりに前記現像装置から前記感光体にトナーが供給される回数の方が少ないことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御部は、前記第2のモードの実行中に、前記第2の画像形成部において、少なくとも前記感光体上の前記帯電装置により帯電処理された領域が前記ブラシクリーニング位置を通過している間は、前記ブラシへの前記クリーニングバイアスの印加を行うように制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記印加部は、前記ブラシの電位がトナーの正規の帯電極性とは逆極性となり、前記感光体の表面と前記ブラシとの間の電位差の絶対値が放電開始電圧未満となるように、前記ブラシに前記クリーニングバイアスを印加することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記第1の画像形成部及び前記第2の画像形成部はそれぞれ、前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流かつ前記ブラシクリーニング位置よりも上流の除電位置で前記感光体の表面を除電する除電装置を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記除電装置は、前記感光体の表面に光を照射して前記感光体の表面を除電することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記印加部は、前記ブラシの電位がトナーの正規の帯電極性とは逆極性となり、かつ、前記除電位置で除電された前記感光体の表面と前記ブラシとの間の電位差の絶対値が放電開始電圧未満となるように、前記ブラシに前記クリーニングバイアスを印加することを特徴とする請求項17又は18に記載の画像形成装置。
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