JP2004341420A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NCCSの画像問題である遮光、かぶりを耐久環境によらず改善するとともに、帯電不良を防ぐ。
【解決手段】NCCS構成において、転写後帯電前にドラムを露光するLED等発光部材を設ける。この露光量は多段階で設定できるようにする。その中で、画像形成中に露光量の方が、帯電部材等の残トナー蓄積部材から吐き出し、及び吐き出し残トナーを回収するタイミングにおいての露光量より強くする。また、これらの露光量を、環境と印字率から、転写残が多いと判断できる時は、露光量を大きくし、転写残が少ないと判断できる時は露光量を落とす。具体的には、高温高湿環境下であり、印字率が高い程、露光量を大きくする。
【選択図】 図1
【解決手段】NCCS構成において、転写後帯電前にドラムを露光するLED等発光部材を設ける。この露光量は多段階で設定できるようにする。その中で、画像形成中に露光量の方が、帯電部材等の残トナー蓄積部材から吐き出し、及び吐き出し残トナーを回収するタイミングにおいての露光量より強くする。また、これらの露光量を、環境と印字率から、転写残が多いと判断できる時は、露光量を大きくし、転写残が少ないと判断できる時は露光量を落とす。具体的には、高温高湿環境下であり、印字率が高い程、露光量を大きくする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【説明の属する技術分野】
本発明は複写機やプリンタ等の画像記録装置(画像形成装置)に関する。
【0002】
より詳しくは、接触帯電方式、転写方式、トナーリサイクルシステム(クリーナレス)の画像記録装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、電子写真装置や静電記録装置等の画像記録装置において、トナーリサイクルシステム(クリーナレス)のような構成が上げられている。
トナーリサイクルシステム(クリーナレス)とは、転写方式の画像記録装置においては、転写後の感光体(像担持体)に残存する転写残トナーはクリーナ(クリーニング装置)によって感光体面から除去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなくし、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にしたものである。
【0004】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像記録装置を大幅に小型化できるようになる。
【0005】
トナーリサイクルシステムは上記のように転写残トナーを専用のクリーナによって感光体面から除去するのではなく、帯電手段部を経由させて現像装置に至らせて再度現像プロセスにて利用するものである。
【0006】
帯電装置は、非接触帯電装置と接触帯電装置の二つに大別される。
【0007】
非接触帯電装置としては、コロナ帯電器が上げられ例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極に高圧を印加することにより生じる放電電流(コロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持体面を所定に帯電させるものである。
【0008】
接触帯電装置としては、像担持体等の被帯電体に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)には、▲1▼放電帯電系と▲2▼直接帯電系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0009】
▲1▼.放電帯電系(放電帯電機構)
接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象により被帯電体表面が帯電する系である。
【0010】
放電帯電系は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる弊害は避けられない。
【0011】
▲2▼.直接帯電系(直接注入帯電機構)
接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されることで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、あるいは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。
【0012】
より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで被帯電体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下の印加電圧であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この直接帯電系はイオンの発生を伴わないため放電生成物による弊害は生じない。
【0013】
しかし、直接帯電であるため、接触帯電部材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被帯電体との速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体に接触する構成をとる必要がある。
接触帯電装置としては、例えば特許文献1で知られている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−96947号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
トナーリサイクルシステムの画像記録装置において、像担持体の帯電手段として接触帯電装置を採用した場合においては、転写後の像担持体面に残存の転写残トナーを除去する専用のクリーナを用いないため、転写後の像担持体面に残存の転写残トナーが像担持体と接触帯電部材の接触部である帯電部に像担持体面の移動でそのまま持ち運ばれて接触帯電部材がトナーで汚染されるために、下記のような課題が発生する。
【0016】
帯電ローラ等の接触帯電部材に溜め込まれた転写残トナーを、イメージ露光を用いた画像形成プロセス中に像担持体に吐き出す場合量、その吐き出したトナー量が多いと露光を遮り画像上に白ポチ(以下遮光現象)とが発生する。また、吐き出したトナーを現像で回収しきれない場合は、白地に黒ポチ(以下かぶり画像)として画像に発生する。
【0017】
接触帯電部材にトナーが溜まり過ぎるとトナーが接触帯電部材の帯電性をを阻害して良好な帯電性を得ることはできない。
【0018】
▲1▼と▲2▼が発生しないように帯電部材からのトナー吐出し量と保持させるトナー量を調整する必要があるが、転写残トナーは、環境や印字率によって変わる為一律な制御では、▲1▼あるいは▲2▼が発生し、結果として画像品位を落としてしまうという問題点がある。
【0019】
なお、感光体への前露光量を制御することによって感光体の表面電位を変化させて、帯電部材に付着したトナーを感光体へ吐き出させることが知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0020】
そこで本発明は、接触帯電方式、転写方式、トナーリサイクルシステムの画像記録装置について、接触帯電部材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易な部材を用いて、またトナーにより汚染された接触帯電部材が画像品を損なうことなく効率よく清掃されるようにすることで、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電(注入帯電)とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させること、画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡り維持させること等を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0022】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知できる手段有するとともに、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を前記温湿度検知手段の情報をもとに変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0023】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知手段を有するとともに、被帯電体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を、前記温湿度検知手段の情報と画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0024】
前記帯電手段は前記像担持体と逆方向に移動されることを特徴とする(1)〜(3)に記載の画像形成装置。
【0025】
前記像担持体を帯電する前記帯電手段は、ローラ上の回転体で、像担持体とニップ部を形成する可撓性の帯電部材であることを特徴とする(1)〜(3)に記載の画像形成装置。
【0026】
前記帯電前露光手段の露光強度は少なくとも2水準有し、前記帯電前露光手段の露光強度が低く露光される前記像担持体が接する前記帯電部材は、帯電後、少なくとも非画像領域に対する前記像担時体面上と接することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0027】
前記帯電前露光手段は、少なくとも、前記画像露光手段における非画像形成領域からt秒前に前記帯電前露光手段の露光強度を画像形成領域に比べ弱くする領域を持ち、前記帯電前露光位置から前記帯電部材までの距離をL1、前記帯電部材から前記画像露光手段までの距離をL2、帯電部材が1周する間に前記像担持体の進む距離をLとし、前記Lは、帯電部材の外径をa(mm)、帯電部材の表面スピードをVc(mm/s)、前記像担持体の表面スピードをVdr(mm/s)としたとき、L=aπVdr/Vcであり、t=(L1+L2+L)=(L1+L2)/Vdr+aπ/Vcであることを特徴とする(6)に記載の画像形成装置。
【0028】
少なくとも前記帯電手段と前記像担持体とのニップ部には粒子が存在していることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0029】
前記粒子の体積抵抗値が1012Ω・cm以下であることを特徴とする(8)に記載の画像形成装。
【0030】
前記粒子の体積抵抗値が1010Ω・cm以下であることを特徴とする(8)〜(9)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0031】
前記現像手段の現像剤はトナー及び前記粒子を含み、現像部で像担持体に付着し記録媒体に対するトナー画像転写後の像担持体上に残留した該現像剤中の帯電促進粒子が持ち運ばれることで前記帯電部材と像担持体とのニップ部に帯電促進粒子の供給がなされることを特徴とする(8)〜(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0032】
(作用)
上記構成とすることで、画像情報、環境或いはそれら両方から転写効率の程度予測し、転写残トナーが多くなるような場合は、前露光装置の光量大きくし像担時体の帯電電位を下げ、帯電ローラと像担時体との電位差を大きくすることで、帯電ローラからトナーを吐き出さないようにし、逆に、転写残トナーが少なくなるような場合は、前露光装置の光量小さくし、像担時体の帯電電位を上げることで帯電ローラと像担時体との電位差を小さくして、帯電ローラにあるトナーを吐き出し帯電ローラをトナーのないきれいな状態に維持できる。
【0033】
このような構成を取り、帯電ローラ上の蓄積トナーを制御することでクリーナプロセスにおいて、良好な画像を得ることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施形態例1)
以下、図1に沿って、本発明の実施形態について説明する。
【0035】
本実施例の画像記録装置は、転写式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、トナーリサイクルシステムのレーザプリンタである。
【0036】
(1)プリンタの全体的概略構成
1は像担持体であり、本実施例はφ24mmの回転ドラム型の負極性OPC感光体(ネガ感光体、以下感光ドラムと記す)である。この感光ドラム1は矢印の時計方向に周速度85mm/sec(=プロセススピードPS、印字速度)の一定速度をもって回転駆動される。
【0037】
2は感光ドラム1に所定の押圧力をもって接触させて配設した接触帯電部材としての導電性弾性ローラ(以下、帯電ローラと記す)である。nは感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部である。この帯電ローラ2はその外周面に導電性を有する帯電促進粒子m(帯電促進を目的とした導電性粒子)を保持(担持)しており、感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが介在している。
【0038】
帯電ローラ2はこの帯電ニップ部nにおいて感光ドラム1の回転方向と逆方向(カウンター)で回転駆動され、感光ドラム1面に対して速度差を持って接触する。Mは該帯電ローラ2の駆動源である。またプリンタの画像記録時には該帯電ローラ2に帯電バイアス印加電源S1から所定の帯電バイアスが印加される。これにより、回転感光ドラム1の周面が直接帯電(注入帯電)方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
【0039】
本実施例では、プリンタの画像記録時は帯電バイアス印加電源S1のスイッチSWがA接点側に切り換え制御されて帯電ローラ2の芯金2aにDC電源SDCのDC電圧−700Vが印加されて、回転感光ドラム1面が該印加DC電圧と略等しい電圧約−700Vに直接帯電される(Aモード)。
【0040】
上記の帯電ローラ2、帯電促進粒子m、直接帯電については別項で詳述する。
【0041】
3はレーザダイオード・ポリゴンミラー等を含むレーザビームスキャナ(露光装置)である。このレーザビームスキャナ3は目的の画像情報の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光を出力し、該レーザ光で上記回転感光ドラム1の一様帯電面を走査露光Lする。この走査露光Lにより回転感光ドラム1の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0042】
4は現像器である。現像剤tには帯電促進粒子mを添加してある。回転感光ドラム1面の静電潜像はこの現像器4により現像部位aにてトナー画像として反転現像される。この現像器4は別項で詳述する。
【0043】
5は接触転写手段としての中抵抗の転写ローラであり、感光ドラム1に所定に圧接させて転写ニップ部bを形成させてある。この転写ニップ部bに不図示の給紙部から所定のタイミングで記録媒体としての転写材Pが給紙され、かつ転写ローラ5に転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加されることで、感光ドラム1側のトナー像が転写ニップ部bに給紙された転写材Pの面に順次に転写されていく。
【0044】
本実施例で使用の転写ローラ5は、芯金に中抵抗発泡層を形成した、ローラ抵抗値5×108 Ωのものであり、+2.0kVの電圧を芯金に印加して転写を行なった。転写ニップ部bに導入された転写材Pはこの転写ニップ部bを挟持搬送されて、その表面側に回転感光ドラム1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0045】
7は、帯電前露光装置である。これは、帯電前電位を最適電位にするためのものである。この帯電前露光装置7は、画像形成中や非画像形成中それぞれで、露光量を変化させる。その機能に関しては、後で詳述する。
【0046】
6は熱定着方式等の定着装置である。転写ニップ部bに給紙されて感光ドラム1側のトナー画像の転写を受けた転写材Pは回転感光ドラム1の面から分離されてこの定着装置6に導入され、トナー画像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0047】
本実施例のプリンタはクリーナレスであり、転写材Pに対するトナー画像転写後の回転感光ドラム1面に残留の転写残トナーは専用のクリーナ(クリーニング装置)で除去されることなく、感光ドラム1の回転にともない帯電ニップ部nを経由して現像部位aに至り、現像器4において現像同時クリーニングにて回収・再使用される。
【0048】
(2)帯電ローラ2
本実施例における可撓性の接触帯電部材としての帯電ローラ2は芯金2a上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層2bを形成することにより作成される。
【0049】
中抵抗層2bは樹脂(例えばウレタン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化剤、発泡剤等により処方され、芯金2aの上にローラ状に形成した。その後必要に応じて表面を研磨して直径12mm、長手長さ200mmの導電性弾性ローラである帯電ローラ2を作成した。
【0050】
本実施例の帯電ローラ2のローラ抵抗を測定したところ100kΩであった。ローラ抵抗は、帯電ローラ2の芯金2aに総圧1kgの加重がかかるようφ30mmのアルミドラムに帯電ローラ2を圧着した状態で、芯金2aとアルミドラムとの間に100Vを印加し、計測した。
【0051】
ここで、接触帯電部材である帯電ローラ2は電極として機能することが重要である。つまり、弾性を持たせて被帯電体との十分な接触状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電するに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では被帯電体にピンホールなどの低耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する必要がある。被帯電体として電子写真用感光体を用いた場合、十分な帯電性と耐リークを得るには104 〜107 Ωの抵抗が望ましい。
【0052】
帯電ローラ2の表面は帯電促進粒子mを保持できるようミクロな凹凸があるものが望ましい。
【0053】
帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くなり、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部nを確保できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性が悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が好ましい範囲である。
【0054】
帯電ローラ2の材質としては、弾性発泡体に限定するものでは無く、弾性体の材料として、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものがあげられる。また、特に導電性物質を分散せずに、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
【0055】
帯電ローラ2は被帯電体としての感光ドラム1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、本実施例では幅数mmの帯電ニップ部nを形成させてある。
【0056】
また本実施例では、この帯電ローラ2を帯電ニップ部nにおいて帯電ローラ表面と感光体表面とが互いに逆方向に等速で移動するよう凡そ80rpmで矢印の時計方向に回転駆動させた。即ち接触帯電部材としての帯電ローラ2の表面は被帯電体としての感光ドラム1の面に対して速度差を持たせるようにした。
【0057】
(3)現像器4
本実施例の現像器4は現像剤tとして一成分磁性トナー(ネガトナー)を用いた反転現像器である。現像剤tには帯電促進粒子mを添加してある。
【0058】
4aはマグネットロール4bを内包させた、現像剤担持搬送部材として非磁性回転現像スリーブであり、現像器内の現像剤t+mは回転現像スリーブ4a上を搬送される過程において、規制ブレード4cで層厚規制及び電荷付与を受ける。
【0059】
回転現像スリーブ4aにコートされた現像剤はスリーブ4aの回転により、感光ドラム1とスリーブ4aの対向部である現像部位(現像領域部)aに搬送される。またスリーブ4aには現像バイアス印加電源S2より現像バイアス電圧が印加される。
【0060】
本実施例において、現像バイアス電圧は
DC電圧:−500V
AC電圧:ピーク間電圧1600V、周波数1.8kHz、矩形波
の重畳電圧とした。
【0061】
これにより、感光ドラム1側の静電潜像がトナーtにより反転現像される。
【0062】
a)トナーt:現像剤である一成分磁性トナーtは、結着樹脂、磁性体粒子、電荷制御剤を混合し、混練、粉砕、分級の各工程を経て作成し、更に帯電促進粒子mや流動化剤等を外添剤として添加して作成されたものである。トナーの重量平均粒径(D4)は7μmであった。
【0063】
b)帯電促進粒子m:本実施例では、帯電促進粒子mとして、比抵抗が106Ω・cm、平均粒径3μmのアルミナ粉を用いた。そしてこの帯電促進粒子mとしてのアルミナ粉を、分級後のトナーt100重量部に対して1重量部添加し、混合器により均一に分散させて現像器4内に収容させた。
【0064】
帯電促進粒子mの材料としては、他の金属酸化物などの導電性無機粒子や有機物との混合物、あるいは、これらに表面処理を施したものなど各種導電粒子が使用可能である。
【0065】
粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行うため比抵抗としては1012Ω・cm以下が必要で、好ましくは1010Ω・cm以下が望ましい。
【0066】
抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。即ち、底面積2.26cm2 の円筒内に凡そ0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算出した。
【0067】
粒径は良好な帯電均一性を得るために50μm以下が望ましい。本発明において、粒子が凝集体を構成している場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その50%平均粒径をもって決定した。
【0068】
帯電促進粒子は、一次粒子の状態で存在するばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在することもなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集体として帯電促進粒子としての機能が実現できればその形態は重要ではない。
【0069】
帯電促進粒子は特に感光体の帯電に用いる場合に潜像露光時に妨げにならないよう、白色または透明に近いことが望ましく、よって非磁性であることが好ましい。さらに、帯電促進粒子が感光体上から記録材Pに一部転写されてしまうことを考えるとカラー記録では無色、あるいは白色のものが望ましい。また、画像露光時に粒子による光散乱を防止するためにもその粒径は構成画素サイズ以下であることが望ましい。粒径の下限値としては、粒子として安定に得られるものとして10nmが限界と考えられる。
【0070】
(4)直接帯電
a)現像器4の現像剤tに添加の帯電促進粒子mは、現像器4による感光ドラム1側の静電潜像のトナー現像時に現像部位aにおいてトナーとともに適当量が感光ドラム1側に移行する。
【0071】
感光ドラム1上のトナー画像は転写ニップ部bにおいて転写バイアスの影響で転写材P側に引かれて積極的に転移するが、感光ドラム1上の帯電促進粒子mは導電性であることで転写材P側には積極的には転移せず、感光ドラム1上に実質的に付着保持されて残留する。また感光ドラム1面に実質的に付着保持される帯電促進粒子mの存在によりトナー画像の感光ドラム1側から転写材P側への転写効率が向上する効果もえられる。
【0072】
そして、クリーナレスのプリンタにおいては、転写後の感光ドラム1面に残存の転写残トナーおよび上記の残存帯電促進粒子mは感光ドラム1と帯電ローラ2の帯電ニップ部nに感光ドラム1の回転でそのまま持ち運ばれて、帯電ニップ部nへの帯電促進粒子mの供給、帯電ローラ2への付着・混入が生じる。
【0073】
したがって、感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在した状態で感光ドラム1の接触帯電が行なわれる。
【0074】
b)感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在することで、該粒子mの滑剤効果により、摩擦抵抗が大きくてそのままでは感光ドラム1に対して速度差を持たせて接触させることが困難であった帯電ローラであっても、それを感光ドラム1面に対して無理なく容易に効果的に速度差を持たせて接触させた状態にすることが可能となると共に、該帯電ローラ2が粒子mを介して感光ドラム1面に密に接触してより高い頻度で感光ドラム1面に接触する構成となる。
【0075】
帯電ローラ2と感光ドラム1との間に速度差を設けることにより、帯電ローラ2と感光ドラム1のニップ部において帯電促進粒子mが感光ドラム1に接触する機会を格段に増加させ、高い接触性を得ることができ、帯電ローラ2と感光ドラム1のニップ部に存在する帯電促進粒子mが感光ドラム1表面を隙間なく摺擦することで感光ドラム1に電荷を直接注入できるようになり、帯電ローラ2による感光ドラム1の接触帯電は帯電促進粒子mの介存により直接帯電(注入帯電)が支配的となる。
【0076】
速度差を設ける構成としては、帯電ローラ2を回転駆動して感光ドラム1と速度差を設けることになる。好ましくは帯電ニップ部nに持ち運ばれる感光ドラム1上の転写残トナーを帯電ローラ2に一時的に回収し均すために、帯電ローラ2を回転駆動し、さらに、その回転方向は感光ドラム1表面の移動方向とは逆方向に回転するように構成することが望ましい。即ち、逆方向回転で感光ドラム1上の転写残トナーを一旦引離し帯電を行なうことにより優位に直接帯電を行なうことが可能である。
【0077】
従って、従来のローラ帯電等では得られなかった高い帯電効率が得られ、帯電ローラ2に印加した電圧とほぼ同等の帯電電位を感光ドラム1に与えることができる。かくして、接触帯電部材として帯電ローラ2を用いた場合でも、該帯電ローラ2に対する帯電に必要な印加バイアスは感光ドラム1に必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用いない安定かつ安全な接触帯電方式ないし装置を実現することができる。
【0078】
また帯電ローラ2が感光ドラム1に対して速度差を持って接触していることで、転写ニップ部bから帯電ニップ部nへ至った転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、中間調画像において、前回の画像パターン部分がゴーストとなって現れることがなくなる。
【0079】
c)耐久に伴い帯電促進粒子mが帯電ニップ部nや帯電ローラ2から脱落しても、プリンタが稼働されることで、前記のように現像器4の現像剤tに含有させてある帯電促進粒子mが現像部位aで感光ドラム1面に移行し該感光ドラム1面の移動により転写ニップ部bを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて帯電ニップ部nに逐次に供給され続けるため、帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在することによる良好な帯電性が長期に渡って安定して維持される。
【0080】
帯電ニップ部nや帯電ローラ2から脱落した帯電促進粒子は現像部位aにおいて現像器4に回収されて現像剤tに混入し循環使用される。
【0081】
帯電ローラ2の表面に帯電促進粒子mを予め担持させておくことで、プリンタ使用の全くの初期より上記の直接帯電性能を支障なく発揮させることができる。
【0082】
d)プリンタはクリーナレスであることで、転写後の感光ドラム1面に残存の転写残トナーは感光ドラム1と帯電ローラ2の帯電ニップ部nに感光ドラム1面の移動でそのまま持ち運ばれて帯電ローラ2に付着・混入する。
【0083】
従来トナーは絶縁体であるため帯電ローラ2に対する転写残トナーの付着・混入は感光ドラムの帯電において帯電不良を生じさせる因子である。
【0084】
e)帯電ローラ2に付着・混入した転写残トナーは帯電ローラ2から徐々に感光ドラム1上に吐き出されて感光ドラム1面の移動とともに現像部位aに至り、現像器4において現像同時クリーニング(回収)される(トナーリサイクル)。現像同時クリーニングは前述したように、転写後に感光体1上に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、その潜像の現像時において、現像装置のかぶり取りバイアス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback によって回収するものである。本実施例におけるプリンタのように反転現像の場合では、この現像同時クリーニングは、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回収する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へトナーを付着させる電界の作用でなされる。
【0085】
f)像担持体としての感光ドラム1と接触帯電部材としての帯電ローラ2との帯電ニップ部nにおける帯電促進粒子の介在量は、少なすぎると、該粒子による潤滑効果が十分に得られず、帯電ローラ2と感光ドラム1との摩擦が大きくて帯電ローラ2を感光ドラム1に速度差を持って回転駆動させることが困難である。つまり、駆動トルクが過大となるし、無理に回転させると帯電ローラ2や感光ドラム1の表面が削れてしまう。更に該粒子による接触機会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電性能が得られない。一方、該介在量が多過ぎると、帯電促進粒子の帯電ローラ2からの脱落が著しく増加し作像上に悪影響が出る。実験によると該介在量は103 個/mm2 以上が望ましい。103 個/mm2より低いと十分な潤滑効果と接触機会増加の効果が得られず帯電性能の低下が生じる。
【0086】
より望ましくは103 〜5×105 個/mm2 の該介在量が好ましい。5×105 個/mm2 を超えると、該粒子の感光体1へ脱落が著しく増加し、粒子自体の光透過性を問わず、感光ドラム1への露光量不足が生じる。5×105 個/mm2 以下では脱落する粒子量も低く抑えられ該悪影響を改善できる。該介在量範囲において感光ドラム1上に脱落した粒子の存在量を測ると102 〜105 個/mm2 であったことから、作像上弊害がない該存在量としては105 個/mm2以下が望まれる。該介在量及び感光ドラム1上の該存在量の測定方法について述べる。該介在量は帯電ローラ2と感光ドラム1の帯電ニップ部nを直接測ることが望ましいが、帯電ローラ2に接触する前に感光ドラム1上に存在した粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する帯電ローラ2に剥ぎ取られることから、本発明では帯電ニップ部nに到達する直前の帯電ローラ2表面の粒子量をもって該介在量とした。具体的には、帯電バイアスを印加しない状態で感光ドラム1及び帯電ローラ2の回転を停止し、感光ドラム1及び帯電ローラ2の表面をビデオマイクロスコープ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTIS製SR−3100)で撮影した。帯電ローラ2については、帯電ローラ2を感光ドラム1に当接するのと同じ条件でスライドガラスに当接し、スライドガラスの背面からビデオマイクロスコープにて該接触面を1000倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデジタル画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾値を持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所望の画像処理ソフトを用いて計測した。また、感光ドラム1上の該存在量についても感光ドラム1上を同様のビデオマイクロスコープにて撮影し同様の処理を行い計測した。該介在量の調整は、現像器4の現像剤tにおける帯電促進粒子mの配合量を設定することにより行った。一般には現像剤(トナー)t100重量部に対して帯電促進粒子mは0.01〜20重量部の配合である。
【0087】
(5)ローラ清掃モード
本実施例においては、帯電の阻害因子である、接触帯電部材である帯電ローラ2に付着・混入した転写残トナーを、画像記録装置の、紙間等の非画像記録時において帯電ローラ2から効率よく排除させるローラ清掃モード(接触帯電部材清掃モード)を具備させて、これにより帯電ローラ2の転写残トナーによる汚染レベルを常に低く維持させて、良好な帯電性、画像記録を長期に渡り安定に維持させる。
【0088】
即ち、非画像記録時においてDC電圧とAC電圧(クリーニングバイアス)を重畳した電圧を印加するローラ清掃モードを有し、該モードにおけるAC電圧の周波数を凡そ5〜500Hzとするものである。
【0089】
本実施例においては、プリンタの非画像記録時である紙間時において、不図示のシーケンス制御回路により帯電バイアス印加電源S1のスイッチSWがB接点側に切り換え制御されて、DC電源SDCにAC電源SACが直列に接続化されることで、帯電ローラ2の芯金2aに
DC電圧:−700V
AC電圧:ピーク間電圧200V、周波数例えば50Hz、矩形波
の重畳電圧が印加される。
【0090】
またこのモード時において、現像器4の現像スリーブ4aには、画像記録時同じく、
DC電圧:−500V
AC電圧:ピーク間電圧1600V、周波数1.8kHz、矩形波
の重畳電圧を印加した。
【0091】
これらのバイアス関係を維持することにより、帯電ローラ2上で負に摩擦帯電されたトナーを感光ドラム1上に現像し(帯電ローラ2上のトナーの感光ドラム1側への吐き出し)、更にそのトナーを現像器4のバックコントラストで回収することができる。
【0092】
即ち、帯電の阻害因子となる帯電ローラ付着トナーを非画像記録時に効率よく排除することにより、帯電性を維持することができる。
【0093】
この場合、帯電ローラ2には帯電促進粒子mが供給されることで、トナーの帯電ローラ2上からのトナーの離型性が向上して、すなわち離型性が増して、帯電ローラ2上のトナーの感光ドラム1側への吐き出しが促進し、トナーにより汚染された帯電ローラ2が効率よく清掃され、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させること、画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡り維持させることが可能となる。
【0094】
このモードにおいて、帯電ローラ2に印加するクリーニングバイアスは、帯電ニップ部nの感光ドラム移動方向下流側における感光ドラム電位と帯電ローラ電位に差が大きくなるよう設定するのが望ましく、感光ドラム速度によりバイアス設定をした方がより適切である。
【0095】
本実施例のように直接帯電による帯電方式においては、接触帯電部材である帯電ローラ2に印加した電位におよそ等しい電位が被帯電体である感光ドラム1表面に与えられるため、帯電ローラ2と感光ドラム1の間に電位差が生じにくい。当然、画像記録中は感光ドラム1面の均一な帯電を行なう必要があるが、非画像記録時を含むローラ清掃モード時にはACバイアス(クリーニングバイアス)を印加し電位差を生じさせる必要がある。従って、帯電ニップ部nの内部と感光ドラム移動方向下流側に電位差が生じるようクリーニングバイアスを選ぶことが望ましい。
【0096】
例えば本構成では帯電ニップ部nは数mmあり、その内部と感光ドラム移動方向下流側でバイアスに変化が生じやすい数十Hzの周波数が適切である。
【0097】
(6)前露光装置
7に示すのは前露光装置であり、図1に記載のように転写後で帯電前の位置に設置した。構成としては、感光ドラムに感度を持つLEDを幅方向に12個配列した露光された感光ドラム1では、帯電電位が低くなり、帯電ローラ2との電位コントラストを生じさせることできる。帯電ローラ2との電位コントラストにより、転写残トナーが帯電ニップnに保持される量が決まる。言い換えるなら、露光量を制御し、先に述べたローラ清掃モードと組み合わせることにより帯電ローラ2から、吐き出されるトナー量を決定することができる。
【0098】
本実施例では、通紙中に露光量を可変にでき図2に示すようなシーケンス制御を行う。これは、画像情報をもとに通紙中は、帯電前露光量をHighモードとし、帯電後非画像形成時領域にあたるタイミングで帯電前露光量をLowモード、もしくは帯電前露光をOFFする。具体的には、画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V、5〜30%のときは、Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V、30%以上のときは、Highモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500Vとした。
【0099】
(比較例)
本実施例の比較例として、以下の3つの形態と比較した。
【0100】
比較例1、帯電前露光なし。
【0101】
比較例2、帯電前露光あり、
Highモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500V
比較例3、帯電前露光あり
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
このときの、比較項目としては、遮光現象、カブリ画像のレベルと帯電性能の評価を行った。チェックは連続通紙時の、1枚目、4枚目、10枚目、100枚目を行った。
【0102】
通紙パターンは、2d/99Sの横線、4d/10Sの横線、1d/1Sの横線を順次繰り返して通紙した。
【0103】
環境は、20℃/50%の環境で行った。
【0104】
画像性能についての評価レベルは、下記のようにした。
【0105】
○:遮光及びカブリ発生なし、
×:遮光かぶり発生でNGレベルである。
【0106】
また帯電性能については、下記のようにした。
【0107】
○:帯電不良による画像不良なし
×:帯電不良による画像不良発生
【0108】
【表1】
【0109】
上記の結果から、実施の形態1、2は比較例に比べ効果があることがわかる。
以下画像不良と、帯電不良の原因について述べる。
【0110】
<画像不良発生原因>
図3(a)、(b)は、クリーナプロセス起因の画像弊害の模式図である。これは、主に、連続通紙2枚目以降に帯状に発生する不良で、以下に発生メカニズムを説明する。
【0111】
図4に、本画像弊害発生のメカニズムを説明するための模式図を記す。クリーナーレスであるため、転写後ドラム上に残った転写残トナーは、帯電ローラ2に到達し、ドラム回転方向に対し逆方向に回転している帯電ローラ上へ転移及び蓄積していく。例えば高印字率のパターン例えばべた黒及び、1d/1s等をとった場合は、転写残トナーが多くなり、帯電ローラ上に転移し切れないトナーが、ドラムから帯電ローラに移る帯電ローラの回転方向のニップ出口付近エリアAに蓄積する。その蓄積しているトナーは上述している蓄積トナーAで、ドラムと、帯電ローラとの間の電位関係で発生する電界Eによって、力Fでドラム面に保持されており、この電位関係により、その蓄積分が多くなったり、帯電ローラ上に吐き出たりする。例えば、以前の電位履歴に比べ電界が弱くなるような電位段差がある場合、蓄積残トナーAが吐き出され、帯電ローラを経由して、ドラムに吐き出される。吐き出されたトナーは、露光領域であれば、レーザー等による露光を妨げ、形成されるべき潜像を形成させることが出来なくなり、画像上では、図3(a)に示すような白ぽちが発生する。また、露光領域外のべた白部であれば、露光を妨げることはないが、現像で回収しきれない分が転写ニップに到達し、図3(b)に示すような黒ぽちとして画像上に現れる。以上のような画像弊害が、図2にあらわした帯状に発生する画像弊害の原因である。
【0112】
次に、帯状に発生する画像弊害の発生位置に関し、連続通紙時の帯電、露光、転写等の通紙履歴を絡めながら説明する。以下に感光ドラムの表面電位に関し記述するが、これらはTREK社製のMODEL344表面電位計を用いて計測を行なったものである。
【0113】
図4に、従来例構成において1d/1s(600DPI)の横線を描かせ、連続通紙したときの転写後の感光ドラム上の電位を示す。図に示した通り、画像形成中は、帯電、露光転写の影響により、帯電電位より低くなる。本検討機(600dpi )において、ハーフトーンである1d/1Sの横線を描かせたときの画像形成中での帯電前電位は、−150V程度(帯電電位との電位コントラスト350V)、黒のときは、−50V程度(帯電電位との電位コントラスト450V)、べた白のときは−450V程度(帯電電位との電位コントラスト50V)となる。また、紙間は露光、転写を切ることで、ほぼ帯電電位程度の−500V程度(帯電電位との電位コントラスト0V)と帯電ローラ清掃バイアスである−550V(帯電電位との電位コントラスト−50V)程度である。
【0114】
この中で、最も帯電電位との電位コントラストが小さくなる部分というのは、非画像形成領域部分であることがわかる。この部分が帯電部に到達すると、電位コントラストが極めて小さくなり、蓄積トナーAを帯電ローラ上に転移させ、帯電ローラを1周した後、感光ドラム上に吐き出る。そのため、蓄積トナーAの影響は、図2に示すように連続通紙時の2枚目以降で発生し、その位置も、これら電位コントラストが低い領域から、感光ドラム1周+帯電ローラ1周後に発生する。本構成では、帯電ローラは、感光ドラムに対して約80%で逆回転しており、帯電ローラが一周する間にドラムが進む距離に換算するとやく70mmとなり、ドラム1周+帯電ローラ1周後の145mmに発生する。
【0115】
<帯電不良の発生原因>
帯電性能は先の述べたように、帯電ローラ2表面の帯電促進粒子量によって決まる。帯電性能が落ち、帯電不良が発生するのは、大きく分けて、次の二つに大別される。
【0116】
帯電ローラ2表面上の帯電促進粒子の量が、減ったとき帯電ローラ2の表面上にトナーが多く蓄積し、帯電促進粒子が感光ドラムを注入帯電する際帯電を阻害するときである。
【0117】
比較例1では、前露光がないため転写後電位は、上記の画像不良原因の中の記載のようになり遮光、かぶりが高印字を通紙すると発生する。
【0118】
比較例2では、画像印字率にかかわらず、Highモードのドラム電位を−50Vとしており、画像性能としては遮光やかぶりの発生はないが、としては、通紙枚数を重ねると帯電ローラ2に付着しているトナー量も増えるため帯電不良が発生する。
【0119】
比較例3では、画像印字率にかかわらず、Highモードのドラム電位を−200Vとしており、画像性能としては、通紙枚数を重ねると帯電ローラ2に蓄積されるトナー量が増えるため、結果として通紙領域において感光ドラム上に履き出されるトナー量が増え、遮光やかぶりが発生する。
【0120】
本実施例では、印字率に応じてHighモードのドラム電位を変えており、画像に応じて、遮光やかぶりの発生に電位を維持しつつ、帯電ローラ2に蓄積されるトナーを極力少なくしているので耐久枚数を重ねても画像性能と帯電性能を両立できる。
【0121】
(実施形態例2)
実施例1では、画像情報により、前露光量を可変としたが、本実施例では不示図のセンサーにより環境を検知し、それに応じて露光量を変え、図2に示すようなシーケンスで制御を行うものである。これは、環境検知の情報をもとに通紙中は、帯電前露光量をHighモードとし、帯電後非画像形成時領域にあたるタイミングで帯電前露光量をLowモード、もしくは帯電前露光をOFFする。
【0122】
具体的には、環境温度が20℃以下のときはHighモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
環境温度が20℃以上のときはHighモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500Vとした。
【0123】
これは、低温環境のほうが、記録材への転写効率が良く、帯電性能は厳しくなることがわかっているので、低温環境では、帯電ローラ2からのトナー吐き出し量を多く設定し帯電不良が発生しないような設定とし、高温環境下では、逆に画像不良が発生しづらい設定とした。
【0124】
実施例1と同じような通紙を、本実施例の制御を用いて15℃/15%、32.5℃/85%で各々行った結果、耐久枚数を重ねても画像性能と帯電性能を両立できた。
【0125】
(実施形態例3)
本実施例は、実施例1と2を組み合わせたものである。具体的には下記のような帯電前露光量を設定した。
【0126】
環境温度が20℃以下の時
▲1▼−a画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−b画像形成時のレーザ点灯時間が、5〜30%のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−c画像形成時のレーザ点灯時間が、30%以上のときは、
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
とした。
【0127】
環境温度が20℃以上の時
▲1▼−a画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−b画像形成時のレーザ点灯時間が、5〜30%のときは、
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
▲1▼−c画像形成時のレーザ点灯時間が、30%以上のときは、
Highモードのドラム電位としては、−50、Lowモードのドラム電位としては、−500V
とした。
【0128】
このように。環境と印字率の情報を元に帯電前露光量を変えたところ、どの環境においても、遮光、かぶりと言った画像不良の発生はなく、また、耐久を通して帯電性能が落ちることはなかった。
【0129】
【発明の効果】
本発明のように、クリーナーレス構成において、帯電前露光により帯電ローラに蓄積したトナーを制御することにより、帯電ローラニップ付近に蓄積したトナーが脱落することにより起こる弊害である遮光やかぶりを長期にわたり防止することができる。とともに、長期にわたり良好な帯電性能が維持でき、画像劣化のない画像形成装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図。
【図2】実施例で用いたシーケンス制御。
【図3】クリーナプロセス起因の画像弊害模式図。
【図4】画像弊害発生メカニズムの図。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 レーザビームスキャナ
4 現像器
4a 現像スリーブ
t 現像剤(トナー)
m 帯電促進粒子
5 転写ローラ
6 定着装置
7 帯電前露光装置
P 転写材
【説明の属する技術分野】
本発明は複写機やプリンタ等の画像記録装置(画像形成装置)に関する。
【0002】
より詳しくは、接触帯電方式、転写方式、トナーリサイクルシステム(クリーナレス)の画像記録装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、電子写真装置や静電記録装置等の画像記録装置において、トナーリサイクルシステム(クリーナレス)のような構成が上げられている。
トナーリサイクルシステム(クリーナレス)とは、転写方式の画像記録装置においては、転写後の感光体(像担持体)に残存する転写残トナーはクリーナ(クリーニング装置)によって感光体面から除去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなくし、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にしたものである。
【0004】
現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像記録装置を大幅に小型化できるようになる。
【0005】
トナーリサイクルシステムは上記のように転写残トナーを専用のクリーナによって感光体面から除去するのではなく、帯電手段部を経由させて現像装置に至らせて再度現像プロセスにて利用するものである。
【0006】
帯電装置は、非接触帯電装置と接触帯電装置の二つに大別される。
【0007】
非接触帯電装置としては、コロナ帯電器が上げられ例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極に高圧を印加することにより生じる放電電流(コロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持体面を所定に帯電させるものである。
【0008】
接触帯電装置としては、像担持体等の被帯電体に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)には、▲1▼放電帯電系と▲2▼直接帯電系の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。
【0009】
▲1▼.放電帯電系(放電帯電機構)
接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象により被帯電体表面が帯電する系である。
【0010】
放電帯電系は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる弊害は避けられない。
【0011】
▲2▼.直接帯電系(直接注入帯電機構)
接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されることで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、あるいは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。
【0012】
より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用いないで被帯電体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下の印加電圧であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。この直接帯電系はイオンの発生を伴わないため放電生成物による弊害は生じない。
【0013】
しかし、直接帯電であるため、接触帯電部材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被帯電体との速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体に接触する構成をとる必要がある。
接触帯電装置としては、例えば特許文献1で知られている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−96947号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
トナーリサイクルシステムの画像記録装置において、像担持体の帯電手段として接触帯電装置を採用した場合においては、転写後の像担持体面に残存の転写残トナーを除去する専用のクリーナを用いないため、転写後の像担持体面に残存の転写残トナーが像担持体と接触帯電部材の接触部である帯電部に像担持体面の移動でそのまま持ち運ばれて接触帯電部材がトナーで汚染されるために、下記のような課題が発生する。
【0016】
帯電ローラ等の接触帯電部材に溜め込まれた転写残トナーを、イメージ露光を用いた画像形成プロセス中に像担持体に吐き出す場合量、その吐き出したトナー量が多いと露光を遮り画像上に白ポチ(以下遮光現象)とが発生する。また、吐き出したトナーを現像で回収しきれない場合は、白地に黒ポチ(以下かぶり画像)として画像に発生する。
【0017】
接触帯電部材にトナーが溜まり過ぎるとトナーが接触帯電部材の帯電性をを阻害して良好な帯電性を得ることはできない。
【0018】
▲1▼と▲2▼が発生しないように帯電部材からのトナー吐出し量と保持させるトナー量を調整する必要があるが、転写残トナーは、環境や印字率によって変わる為一律な制御では、▲1▼あるいは▲2▼が発生し、結果として画像品位を落としてしまうという問題点がある。
【0019】
なお、感光体への前露光量を制御することによって感光体の表面電位を変化させて、帯電部材に付着したトナーを感光体へ吐き出させることが知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0020】
そこで本発明は、接触帯電方式、転写方式、トナーリサイクルシステムの画像記録装置について、接触帯電部材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易な部材を用いて、またトナーにより汚染された接触帯電部材が画像品を損なうことなく効率よく清掃されるようにすることで、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電(注入帯電)とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させること、画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡り維持させること等を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0022】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知できる手段有するとともに、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を前記温湿度検知手段の情報をもとに変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0023】
像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知手段を有するとともに、被帯電体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を、前記温湿度検知手段の情報と画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
【0024】
前記帯電手段は前記像担持体と逆方向に移動されることを特徴とする(1)〜(3)に記載の画像形成装置。
【0025】
前記像担持体を帯電する前記帯電手段は、ローラ上の回転体で、像担持体とニップ部を形成する可撓性の帯電部材であることを特徴とする(1)〜(3)に記載の画像形成装置。
【0026】
前記帯電前露光手段の露光強度は少なくとも2水準有し、前記帯電前露光手段の露光強度が低く露光される前記像担持体が接する前記帯電部材は、帯電後、少なくとも非画像領域に対する前記像担時体面上と接することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0027】
前記帯電前露光手段は、少なくとも、前記画像露光手段における非画像形成領域からt秒前に前記帯電前露光手段の露光強度を画像形成領域に比べ弱くする領域を持ち、前記帯電前露光位置から前記帯電部材までの距離をL1、前記帯電部材から前記画像露光手段までの距離をL2、帯電部材が1周する間に前記像担持体の進む距離をLとし、前記Lは、帯電部材の外径をa(mm)、帯電部材の表面スピードをVc(mm/s)、前記像担持体の表面スピードをVdr(mm/s)としたとき、L=aπVdr/Vcであり、t=(L1+L2+L)=(L1+L2)/Vdr+aπ/Vcであることを特徴とする(6)に記載の画像形成装置。
【0028】
少なくとも前記帯電手段と前記像担持体とのニップ部には粒子が存在していることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0029】
前記粒子の体積抵抗値が1012Ω・cm以下であることを特徴とする(8)に記載の画像形成装。
【0030】
前記粒子の体積抵抗値が1010Ω・cm以下であることを特徴とする(8)〜(9)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0031】
前記現像手段の現像剤はトナー及び前記粒子を含み、現像部で像担持体に付着し記録媒体に対するトナー画像転写後の像担持体上に残留した該現像剤中の帯電促進粒子が持ち運ばれることで前記帯電部材と像担持体とのニップ部に帯電促進粒子の供給がなされることを特徴とする(8)〜(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
【0032】
(作用)
上記構成とすることで、画像情報、環境或いはそれら両方から転写効率の程度予測し、転写残トナーが多くなるような場合は、前露光装置の光量大きくし像担時体の帯電電位を下げ、帯電ローラと像担時体との電位差を大きくすることで、帯電ローラからトナーを吐き出さないようにし、逆に、転写残トナーが少なくなるような場合は、前露光装置の光量小さくし、像担時体の帯電電位を上げることで帯電ローラと像担時体との電位差を小さくして、帯電ローラにあるトナーを吐き出し帯電ローラをトナーのないきれいな状態に維持できる。
【0033】
このような構成を取り、帯電ローラ上の蓄積トナーを制御することでクリーナプロセスにおいて、良好な画像を得ることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施形態例1)
以下、図1に沿って、本発明の実施形態について説明する。
【0035】
本実施例の画像記録装置は、転写式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、トナーリサイクルシステムのレーザプリンタである。
【0036】
(1)プリンタの全体的概略構成
1は像担持体であり、本実施例はφ24mmの回転ドラム型の負極性OPC感光体(ネガ感光体、以下感光ドラムと記す)である。この感光ドラム1は矢印の時計方向に周速度85mm/sec(=プロセススピードPS、印字速度)の一定速度をもって回転駆動される。
【0037】
2は感光ドラム1に所定の押圧力をもって接触させて配設した接触帯電部材としての導電性弾性ローラ(以下、帯電ローラと記す)である。nは感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部である。この帯電ローラ2はその外周面に導電性を有する帯電促進粒子m(帯電促進を目的とした導電性粒子)を保持(担持)しており、感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが介在している。
【0038】
帯電ローラ2はこの帯電ニップ部nにおいて感光ドラム1の回転方向と逆方向(カウンター)で回転駆動され、感光ドラム1面に対して速度差を持って接触する。Mは該帯電ローラ2の駆動源である。またプリンタの画像記録時には該帯電ローラ2に帯電バイアス印加電源S1から所定の帯電バイアスが印加される。これにより、回転感光ドラム1の周面が直接帯電(注入帯電)方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
【0039】
本実施例では、プリンタの画像記録時は帯電バイアス印加電源S1のスイッチSWがA接点側に切り換え制御されて帯電ローラ2の芯金2aにDC電源SDCのDC電圧−700Vが印加されて、回転感光ドラム1面が該印加DC電圧と略等しい電圧約−700Vに直接帯電される(Aモード)。
【0040】
上記の帯電ローラ2、帯電促進粒子m、直接帯電については別項で詳述する。
【0041】
3はレーザダイオード・ポリゴンミラー等を含むレーザビームスキャナ(露光装置)である。このレーザビームスキャナ3は目的の画像情報の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光を出力し、該レーザ光で上記回転感光ドラム1の一様帯電面を走査露光Lする。この走査露光Lにより回転感光ドラム1の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0042】
4は現像器である。現像剤tには帯電促進粒子mを添加してある。回転感光ドラム1面の静電潜像はこの現像器4により現像部位aにてトナー画像として反転現像される。この現像器4は別項で詳述する。
【0043】
5は接触転写手段としての中抵抗の転写ローラであり、感光ドラム1に所定に圧接させて転写ニップ部bを形成させてある。この転写ニップ部bに不図示の給紙部から所定のタイミングで記録媒体としての転写材Pが給紙され、かつ転写ローラ5に転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加されることで、感光ドラム1側のトナー像が転写ニップ部bに給紙された転写材Pの面に順次に転写されていく。
【0044】
本実施例で使用の転写ローラ5は、芯金に中抵抗発泡層を形成した、ローラ抵抗値5×108 Ωのものであり、+2.0kVの電圧を芯金に印加して転写を行なった。転写ニップ部bに導入された転写材Pはこの転写ニップ部bを挟持搬送されて、その表面側に回転感光ドラム1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0045】
7は、帯電前露光装置である。これは、帯電前電位を最適電位にするためのものである。この帯電前露光装置7は、画像形成中や非画像形成中それぞれで、露光量を変化させる。その機能に関しては、後で詳述する。
【0046】
6は熱定着方式等の定着装置である。転写ニップ部bに給紙されて感光ドラム1側のトナー画像の転写を受けた転写材Pは回転感光ドラム1の面から分離されてこの定着装置6に導入され、トナー画像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0047】
本実施例のプリンタはクリーナレスであり、転写材Pに対するトナー画像転写後の回転感光ドラム1面に残留の転写残トナーは専用のクリーナ(クリーニング装置)で除去されることなく、感光ドラム1の回転にともない帯電ニップ部nを経由して現像部位aに至り、現像器4において現像同時クリーニングにて回収・再使用される。
【0048】
(2)帯電ローラ2
本実施例における可撓性の接触帯電部材としての帯電ローラ2は芯金2a上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層2bを形成することにより作成される。
【0049】
中抵抗層2bは樹脂(例えばウレタン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化剤、発泡剤等により処方され、芯金2aの上にローラ状に形成した。その後必要に応じて表面を研磨して直径12mm、長手長さ200mmの導電性弾性ローラである帯電ローラ2を作成した。
【0050】
本実施例の帯電ローラ2のローラ抵抗を測定したところ100kΩであった。ローラ抵抗は、帯電ローラ2の芯金2aに総圧1kgの加重がかかるようφ30mmのアルミドラムに帯電ローラ2を圧着した状態で、芯金2aとアルミドラムとの間に100Vを印加し、計測した。
【0051】
ここで、接触帯電部材である帯電ローラ2は電極として機能することが重要である。つまり、弾性を持たせて被帯電体との十分な接触状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電するに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では被帯電体にピンホールなどの低耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する必要がある。被帯電体として電子写真用感光体を用いた場合、十分な帯電性と耐リークを得るには104 〜107 Ωの抵抗が望ましい。
【0052】
帯電ローラ2の表面は帯電促進粒子mを保持できるようミクロな凹凸があるものが望ましい。
【0053】
帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くなり、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部nを確保できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性が悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が好ましい範囲である。
【0054】
帯電ローラ2の材質としては、弾性発泡体に限定するものでは無く、弾性体の材料として、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものがあげられる。また、特に導電性物質を分散せずに、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
【0055】
帯電ローラ2は被帯電体としての感光ドラム1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、本実施例では幅数mmの帯電ニップ部nを形成させてある。
【0056】
また本実施例では、この帯電ローラ2を帯電ニップ部nにおいて帯電ローラ表面と感光体表面とが互いに逆方向に等速で移動するよう凡そ80rpmで矢印の時計方向に回転駆動させた。即ち接触帯電部材としての帯電ローラ2の表面は被帯電体としての感光ドラム1の面に対して速度差を持たせるようにした。
【0057】
(3)現像器4
本実施例の現像器4は現像剤tとして一成分磁性トナー(ネガトナー)を用いた反転現像器である。現像剤tには帯電促進粒子mを添加してある。
【0058】
4aはマグネットロール4bを内包させた、現像剤担持搬送部材として非磁性回転現像スリーブであり、現像器内の現像剤t+mは回転現像スリーブ4a上を搬送される過程において、規制ブレード4cで層厚規制及び電荷付与を受ける。
【0059】
回転現像スリーブ4aにコートされた現像剤はスリーブ4aの回転により、感光ドラム1とスリーブ4aの対向部である現像部位(現像領域部)aに搬送される。またスリーブ4aには現像バイアス印加電源S2より現像バイアス電圧が印加される。
【0060】
本実施例において、現像バイアス電圧は
DC電圧:−500V
AC電圧:ピーク間電圧1600V、周波数1.8kHz、矩形波
の重畳電圧とした。
【0061】
これにより、感光ドラム1側の静電潜像がトナーtにより反転現像される。
【0062】
a)トナーt:現像剤である一成分磁性トナーtは、結着樹脂、磁性体粒子、電荷制御剤を混合し、混練、粉砕、分級の各工程を経て作成し、更に帯電促進粒子mや流動化剤等を外添剤として添加して作成されたものである。トナーの重量平均粒径(D4)は7μmであった。
【0063】
b)帯電促進粒子m:本実施例では、帯電促進粒子mとして、比抵抗が106Ω・cm、平均粒径3μmのアルミナ粉を用いた。そしてこの帯電促進粒子mとしてのアルミナ粉を、分級後のトナーt100重量部に対して1重量部添加し、混合器により均一に分散させて現像器4内に収容させた。
【0064】
帯電促進粒子mの材料としては、他の金属酸化物などの導電性無機粒子や有機物との混合物、あるいは、これらに表面処理を施したものなど各種導電粒子が使用可能である。
【0065】
粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行うため比抵抗としては1012Ω・cm以下が必要で、好ましくは1010Ω・cm以下が望ましい。
【0066】
抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。即ち、底面積2.26cm2 の円筒内に凡そ0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算出した。
【0067】
粒径は良好な帯電均一性を得るために50μm以下が望ましい。本発明において、粒子が凝集体を構成している場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その50%平均粒径をもって決定した。
【0068】
帯電促進粒子は、一次粒子の状態で存在するばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在することもなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集体として帯電促進粒子としての機能が実現できればその形態は重要ではない。
【0069】
帯電促進粒子は特に感光体の帯電に用いる場合に潜像露光時に妨げにならないよう、白色または透明に近いことが望ましく、よって非磁性であることが好ましい。さらに、帯電促進粒子が感光体上から記録材Pに一部転写されてしまうことを考えるとカラー記録では無色、あるいは白色のものが望ましい。また、画像露光時に粒子による光散乱を防止するためにもその粒径は構成画素サイズ以下であることが望ましい。粒径の下限値としては、粒子として安定に得られるものとして10nmが限界と考えられる。
【0070】
(4)直接帯電
a)現像器4の現像剤tに添加の帯電促進粒子mは、現像器4による感光ドラム1側の静電潜像のトナー現像時に現像部位aにおいてトナーとともに適当量が感光ドラム1側に移行する。
【0071】
感光ドラム1上のトナー画像は転写ニップ部bにおいて転写バイアスの影響で転写材P側に引かれて積極的に転移するが、感光ドラム1上の帯電促進粒子mは導電性であることで転写材P側には積極的には転移せず、感光ドラム1上に実質的に付着保持されて残留する。また感光ドラム1面に実質的に付着保持される帯電促進粒子mの存在によりトナー画像の感光ドラム1側から転写材P側への転写効率が向上する効果もえられる。
【0072】
そして、クリーナレスのプリンタにおいては、転写後の感光ドラム1面に残存の転写残トナーおよび上記の残存帯電促進粒子mは感光ドラム1と帯電ローラ2の帯電ニップ部nに感光ドラム1の回転でそのまま持ち運ばれて、帯電ニップ部nへの帯電促進粒子mの供給、帯電ローラ2への付着・混入が生じる。
【0073】
したがって、感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在した状態で感光ドラム1の接触帯電が行なわれる。
【0074】
b)感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在することで、該粒子mの滑剤効果により、摩擦抵抗が大きくてそのままでは感光ドラム1に対して速度差を持たせて接触させることが困難であった帯電ローラであっても、それを感光ドラム1面に対して無理なく容易に効果的に速度差を持たせて接触させた状態にすることが可能となると共に、該帯電ローラ2が粒子mを介して感光ドラム1面に密に接触してより高い頻度で感光ドラム1面に接触する構成となる。
【0075】
帯電ローラ2と感光ドラム1との間に速度差を設けることにより、帯電ローラ2と感光ドラム1のニップ部において帯電促進粒子mが感光ドラム1に接触する機会を格段に増加させ、高い接触性を得ることができ、帯電ローラ2と感光ドラム1のニップ部に存在する帯電促進粒子mが感光ドラム1表面を隙間なく摺擦することで感光ドラム1に電荷を直接注入できるようになり、帯電ローラ2による感光ドラム1の接触帯電は帯電促進粒子mの介存により直接帯電(注入帯電)が支配的となる。
【0076】
速度差を設ける構成としては、帯電ローラ2を回転駆動して感光ドラム1と速度差を設けることになる。好ましくは帯電ニップ部nに持ち運ばれる感光ドラム1上の転写残トナーを帯電ローラ2に一時的に回収し均すために、帯電ローラ2を回転駆動し、さらに、その回転方向は感光ドラム1表面の移動方向とは逆方向に回転するように構成することが望ましい。即ち、逆方向回転で感光ドラム1上の転写残トナーを一旦引離し帯電を行なうことにより優位に直接帯電を行なうことが可能である。
【0077】
従って、従来のローラ帯電等では得られなかった高い帯電効率が得られ、帯電ローラ2に印加した電圧とほぼ同等の帯電電位を感光ドラム1に与えることができる。かくして、接触帯電部材として帯電ローラ2を用いた場合でも、該帯電ローラ2に対する帯電に必要な印加バイアスは感光ドラム1に必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用いない安定かつ安全な接触帯電方式ないし装置を実現することができる。
【0078】
また帯電ローラ2が感光ドラム1に対して速度差を持って接触していることで、転写ニップ部bから帯電ニップ部nへ至った転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、中間調画像において、前回の画像パターン部分がゴーストとなって現れることがなくなる。
【0079】
c)耐久に伴い帯電促進粒子mが帯電ニップ部nや帯電ローラ2から脱落しても、プリンタが稼働されることで、前記のように現像器4の現像剤tに含有させてある帯電促進粒子mが現像部位aで感光ドラム1面に移行し該感光ドラム1面の移動により転写ニップ部bを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて帯電ニップ部nに逐次に供給され続けるため、帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在することによる良好な帯電性が長期に渡って安定して維持される。
【0080】
帯電ニップ部nや帯電ローラ2から脱落した帯電促進粒子は現像部位aにおいて現像器4に回収されて現像剤tに混入し循環使用される。
【0081】
帯電ローラ2の表面に帯電促進粒子mを予め担持させておくことで、プリンタ使用の全くの初期より上記の直接帯電性能を支障なく発揮させることができる。
【0082】
d)プリンタはクリーナレスであることで、転写後の感光ドラム1面に残存の転写残トナーは感光ドラム1と帯電ローラ2の帯電ニップ部nに感光ドラム1面の移動でそのまま持ち運ばれて帯電ローラ2に付着・混入する。
【0083】
従来トナーは絶縁体であるため帯電ローラ2に対する転写残トナーの付着・混入は感光ドラムの帯電において帯電不良を生じさせる因子である。
【0084】
e)帯電ローラ2に付着・混入した転写残トナーは帯電ローラ2から徐々に感光ドラム1上に吐き出されて感光ドラム1面の移動とともに現像部位aに至り、現像器4において現像同時クリーニング(回収)される(トナーリサイクル)。現像同時クリーニングは前述したように、転写後に感光体1上に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、その潜像の現像時において、現像装置のかぶり取りバイアス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback によって回収するものである。本実施例におけるプリンタのように反転現像の場合では、この現像同時クリーニングは、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回収する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へトナーを付着させる電界の作用でなされる。
【0085】
f)像担持体としての感光ドラム1と接触帯電部材としての帯電ローラ2との帯電ニップ部nにおける帯電促進粒子の介在量は、少なすぎると、該粒子による潤滑効果が十分に得られず、帯電ローラ2と感光ドラム1との摩擦が大きくて帯電ローラ2を感光ドラム1に速度差を持って回転駆動させることが困難である。つまり、駆動トルクが過大となるし、無理に回転させると帯電ローラ2や感光ドラム1の表面が削れてしまう。更に該粒子による接触機会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電性能が得られない。一方、該介在量が多過ぎると、帯電促進粒子の帯電ローラ2からの脱落が著しく増加し作像上に悪影響が出る。実験によると該介在量は103 個/mm2 以上が望ましい。103 個/mm2より低いと十分な潤滑効果と接触機会増加の効果が得られず帯電性能の低下が生じる。
【0086】
より望ましくは103 〜5×105 個/mm2 の該介在量が好ましい。5×105 個/mm2 を超えると、該粒子の感光体1へ脱落が著しく増加し、粒子自体の光透過性を問わず、感光ドラム1への露光量不足が生じる。5×105 個/mm2 以下では脱落する粒子量も低く抑えられ該悪影響を改善できる。該介在量範囲において感光ドラム1上に脱落した粒子の存在量を測ると102 〜105 個/mm2 であったことから、作像上弊害がない該存在量としては105 個/mm2以下が望まれる。該介在量及び感光ドラム1上の該存在量の測定方法について述べる。該介在量は帯電ローラ2と感光ドラム1の帯電ニップ部nを直接測ることが望ましいが、帯電ローラ2に接触する前に感光ドラム1上に存在した粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する帯電ローラ2に剥ぎ取られることから、本発明では帯電ニップ部nに到達する直前の帯電ローラ2表面の粒子量をもって該介在量とした。具体的には、帯電バイアスを印加しない状態で感光ドラム1及び帯電ローラ2の回転を停止し、感光ドラム1及び帯電ローラ2の表面をビデオマイクロスコープ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTIS製SR−3100)で撮影した。帯電ローラ2については、帯電ローラ2を感光ドラム1に当接するのと同じ条件でスライドガラスに当接し、スライドガラスの背面からビデオマイクロスコープにて該接触面を1000倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデジタル画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾値を持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所望の画像処理ソフトを用いて計測した。また、感光ドラム1上の該存在量についても感光ドラム1上を同様のビデオマイクロスコープにて撮影し同様の処理を行い計測した。該介在量の調整は、現像器4の現像剤tにおける帯電促進粒子mの配合量を設定することにより行った。一般には現像剤(トナー)t100重量部に対して帯電促進粒子mは0.01〜20重量部の配合である。
【0087】
(5)ローラ清掃モード
本実施例においては、帯電の阻害因子である、接触帯電部材である帯電ローラ2に付着・混入した転写残トナーを、画像記録装置の、紙間等の非画像記録時において帯電ローラ2から効率よく排除させるローラ清掃モード(接触帯電部材清掃モード)を具備させて、これにより帯電ローラ2の転写残トナーによる汚染レベルを常に低く維持させて、良好な帯電性、画像記録を長期に渡り安定に維持させる。
【0088】
即ち、非画像記録時においてDC電圧とAC電圧(クリーニングバイアス)を重畳した電圧を印加するローラ清掃モードを有し、該モードにおけるAC電圧の周波数を凡そ5〜500Hzとするものである。
【0089】
本実施例においては、プリンタの非画像記録時である紙間時において、不図示のシーケンス制御回路により帯電バイアス印加電源S1のスイッチSWがB接点側に切り換え制御されて、DC電源SDCにAC電源SACが直列に接続化されることで、帯電ローラ2の芯金2aに
DC電圧:−700V
AC電圧:ピーク間電圧200V、周波数例えば50Hz、矩形波
の重畳電圧が印加される。
【0090】
またこのモード時において、現像器4の現像スリーブ4aには、画像記録時同じく、
DC電圧:−500V
AC電圧:ピーク間電圧1600V、周波数1.8kHz、矩形波
の重畳電圧を印加した。
【0091】
これらのバイアス関係を維持することにより、帯電ローラ2上で負に摩擦帯電されたトナーを感光ドラム1上に現像し(帯電ローラ2上のトナーの感光ドラム1側への吐き出し)、更にそのトナーを現像器4のバックコントラストで回収することができる。
【0092】
即ち、帯電の阻害因子となる帯電ローラ付着トナーを非画像記録時に効率よく排除することにより、帯電性を維持することができる。
【0093】
この場合、帯電ローラ2には帯電促進粒子mが供給されることで、トナーの帯電ローラ2上からのトナーの離型性が向上して、すなわち離型性が増して、帯電ローラ2上のトナーの感光ドラム1側への吐き出しが促進し、トナーにより汚染された帯電ローラ2が効率よく清掃され、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させること、画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡り維持させることが可能となる。
【0094】
このモードにおいて、帯電ローラ2に印加するクリーニングバイアスは、帯電ニップ部nの感光ドラム移動方向下流側における感光ドラム電位と帯電ローラ電位に差が大きくなるよう設定するのが望ましく、感光ドラム速度によりバイアス設定をした方がより適切である。
【0095】
本実施例のように直接帯電による帯電方式においては、接触帯電部材である帯電ローラ2に印加した電位におよそ等しい電位が被帯電体である感光ドラム1表面に与えられるため、帯電ローラ2と感光ドラム1の間に電位差が生じにくい。当然、画像記録中は感光ドラム1面の均一な帯電を行なう必要があるが、非画像記録時を含むローラ清掃モード時にはACバイアス(クリーニングバイアス)を印加し電位差を生じさせる必要がある。従って、帯電ニップ部nの内部と感光ドラム移動方向下流側に電位差が生じるようクリーニングバイアスを選ぶことが望ましい。
【0096】
例えば本構成では帯電ニップ部nは数mmあり、その内部と感光ドラム移動方向下流側でバイアスに変化が生じやすい数十Hzの周波数が適切である。
【0097】
(6)前露光装置
7に示すのは前露光装置であり、図1に記載のように転写後で帯電前の位置に設置した。構成としては、感光ドラムに感度を持つLEDを幅方向に12個配列した露光された感光ドラム1では、帯電電位が低くなり、帯電ローラ2との電位コントラストを生じさせることできる。帯電ローラ2との電位コントラストにより、転写残トナーが帯電ニップnに保持される量が決まる。言い換えるなら、露光量を制御し、先に述べたローラ清掃モードと組み合わせることにより帯電ローラ2から、吐き出されるトナー量を決定することができる。
【0098】
本実施例では、通紙中に露光量を可変にでき図2に示すようなシーケンス制御を行う。これは、画像情報をもとに通紙中は、帯電前露光量をHighモードとし、帯電後非画像形成時領域にあたるタイミングで帯電前露光量をLowモード、もしくは帯電前露光をOFFする。具体的には、画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V、5〜30%のときは、Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V、30%以上のときは、Highモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500Vとした。
【0099】
(比較例)
本実施例の比較例として、以下の3つの形態と比較した。
【0100】
比較例1、帯電前露光なし。
【0101】
比較例2、帯電前露光あり、
Highモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500V
比較例3、帯電前露光あり
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
このときの、比較項目としては、遮光現象、カブリ画像のレベルと帯電性能の評価を行った。チェックは連続通紙時の、1枚目、4枚目、10枚目、100枚目を行った。
【0102】
通紙パターンは、2d/99Sの横線、4d/10Sの横線、1d/1Sの横線を順次繰り返して通紙した。
【0103】
環境は、20℃/50%の環境で行った。
【0104】
画像性能についての評価レベルは、下記のようにした。
【0105】
○:遮光及びカブリ発生なし、
×:遮光かぶり発生でNGレベルである。
【0106】
また帯電性能については、下記のようにした。
【0107】
○:帯電不良による画像不良なし
×:帯電不良による画像不良発生
【0108】
【表1】
【0109】
上記の結果から、実施の形態1、2は比較例に比べ効果があることがわかる。
以下画像不良と、帯電不良の原因について述べる。
【0110】
<画像不良発生原因>
図3(a)、(b)は、クリーナプロセス起因の画像弊害の模式図である。これは、主に、連続通紙2枚目以降に帯状に発生する不良で、以下に発生メカニズムを説明する。
【0111】
図4に、本画像弊害発生のメカニズムを説明するための模式図を記す。クリーナーレスであるため、転写後ドラム上に残った転写残トナーは、帯電ローラ2に到達し、ドラム回転方向に対し逆方向に回転している帯電ローラ上へ転移及び蓄積していく。例えば高印字率のパターン例えばべた黒及び、1d/1s等をとった場合は、転写残トナーが多くなり、帯電ローラ上に転移し切れないトナーが、ドラムから帯電ローラに移る帯電ローラの回転方向のニップ出口付近エリアAに蓄積する。その蓄積しているトナーは上述している蓄積トナーAで、ドラムと、帯電ローラとの間の電位関係で発生する電界Eによって、力Fでドラム面に保持されており、この電位関係により、その蓄積分が多くなったり、帯電ローラ上に吐き出たりする。例えば、以前の電位履歴に比べ電界が弱くなるような電位段差がある場合、蓄積残トナーAが吐き出され、帯電ローラを経由して、ドラムに吐き出される。吐き出されたトナーは、露光領域であれば、レーザー等による露光を妨げ、形成されるべき潜像を形成させることが出来なくなり、画像上では、図3(a)に示すような白ぽちが発生する。また、露光領域外のべた白部であれば、露光を妨げることはないが、現像で回収しきれない分が転写ニップに到達し、図3(b)に示すような黒ぽちとして画像上に現れる。以上のような画像弊害が、図2にあらわした帯状に発生する画像弊害の原因である。
【0112】
次に、帯状に発生する画像弊害の発生位置に関し、連続通紙時の帯電、露光、転写等の通紙履歴を絡めながら説明する。以下に感光ドラムの表面電位に関し記述するが、これらはTREK社製のMODEL344表面電位計を用いて計測を行なったものである。
【0113】
図4に、従来例構成において1d/1s(600DPI)の横線を描かせ、連続通紙したときの転写後の感光ドラム上の電位を示す。図に示した通り、画像形成中は、帯電、露光転写の影響により、帯電電位より低くなる。本検討機(600dpi )において、ハーフトーンである1d/1Sの横線を描かせたときの画像形成中での帯電前電位は、−150V程度(帯電電位との電位コントラスト350V)、黒のときは、−50V程度(帯電電位との電位コントラスト450V)、べた白のときは−450V程度(帯電電位との電位コントラスト50V)となる。また、紙間は露光、転写を切ることで、ほぼ帯電電位程度の−500V程度(帯電電位との電位コントラスト0V)と帯電ローラ清掃バイアスである−550V(帯電電位との電位コントラスト−50V)程度である。
【0114】
この中で、最も帯電電位との電位コントラストが小さくなる部分というのは、非画像形成領域部分であることがわかる。この部分が帯電部に到達すると、電位コントラストが極めて小さくなり、蓄積トナーAを帯電ローラ上に転移させ、帯電ローラを1周した後、感光ドラム上に吐き出る。そのため、蓄積トナーAの影響は、図2に示すように連続通紙時の2枚目以降で発生し、その位置も、これら電位コントラストが低い領域から、感光ドラム1周+帯電ローラ1周後に発生する。本構成では、帯電ローラは、感光ドラムに対して約80%で逆回転しており、帯電ローラが一周する間にドラムが進む距離に換算するとやく70mmとなり、ドラム1周+帯電ローラ1周後の145mmに発生する。
【0115】
<帯電不良の発生原因>
帯電性能は先の述べたように、帯電ローラ2表面の帯電促進粒子量によって決まる。帯電性能が落ち、帯電不良が発生するのは、大きく分けて、次の二つに大別される。
【0116】
帯電ローラ2表面上の帯電促進粒子の量が、減ったとき帯電ローラ2の表面上にトナーが多く蓄積し、帯電促進粒子が感光ドラムを注入帯電する際帯電を阻害するときである。
【0117】
比較例1では、前露光がないため転写後電位は、上記の画像不良原因の中の記載のようになり遮光、かぶりが高印字を通紙すると発生する。
【0118】
比較例2では、画像印字率にかかわらず、Highモードのドラム電位を−50Vとしており、画像性能としては遮光やかぶりの発生はないが、としては、通紙枚数を重ねると帯電ローラ2に付着しているトナー量も増えるため帯電不良が発生する。
【0119】
比較例3では、画像印字率にかかわらず、Highモードのドラム電位を−200Vとしており、画像性能としては、通紙枚数を重ねると帯電ローラ2に蓄積されるトナー量が増えるため、結果として通紙領域において感光ドラム上に履き出されるトナー量が増え、遮光やかぶりが発生する。
【0120】
本実施例では、印字率に応じてHighモードのドラム電位を変えており、画像に応じて、遮光やかぶりの発生に電位を維持しつつ、帯電ローラ2に蓄積されるトナーを極力少なくしているので耐久枚数を重ねても画像性能と帯電性能を両立できる。
【0121】
(実施形態例2)
実施例1では、画像情報により、前露光量を可変としたが、本実施例では不示図のセンサーにより環境を検知し、それに応じて露光量を変え、図2に示すようなシーケンスで制御を行うものである。これは、環境検知の情報をもとに通紙中は、帯電前露光量をHighモードとし、帯電後非画像形成時領域にあたるタイミングで帯電前露光量をLowモード、もしくは帯電前露光をOFFする。
【0122】
具体的には、環境温度が20℃以下のときはHighモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
環境温度が20℃以上のときはHighモードのドラム電位としては、−50V、Lowモードのドラム電位としては、−500Vとした。
【0123】
これは、低温環境のほうが、記録材への転写効率が良く、帯電性能は厳しくなることがわかっているので、低温環境では、帯電ローラ2からのトナー吐き出し量を多く設定し帯電不良が発生しないような設定とし、高温環境下では、逆に画像不良が発生しづらい設定とした。
【0124】
実施例1と同じような通紙を、本実施例の制御を用いて15℃/15%、32.5℃/85%で各々行った結果、耐久枚数を重ねても画像性能と帯電性能を両立できた。
【0125】
(実施形態例3)
本実施例は、実施例1と2を組み合わせたものである。具体的には下記のような帯電前露光量を設定した。
【0126】
環境温度が20℃以下の時
▲1▼−a画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−b画像形成時のレーザ点灯時間が、5〜30%のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−c画像形成時のレーザ点灯時間が、30%以上のときは、
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
とした。
【0127】
環境温度が20℃以上の時
▲1▼−a画像形成時のレーザ点灯時間が、5%以下のときは、
Highモードのドラム電位としては、−400V、Lowモードのドラム電位としては、−400V
▲1▼−b画像形成時のレーザ点灯時間が、5〜30%のときは、
Highモードのドラム電位としては、−200V、Lowモードのドラム電位としては、−450V
▲1▼−c画像形成時のレーザ点灯時間が、30%以上のときは、
Highモードのドラム電位としては、−50、Lowモードのドラム電位としては、−500V
とした。
【0128】
このように。環境と印字率の情報を元に帯電前露光量を変えたところ、どの環境においても、遮光、かぶりと言った画像不良の発生はなく、また、耐久を通して帯電性能が落ちることはなかった。
【0129】
【発明の効果】
本発明のように、クリーナーレス構成において、帯電前露光により帯電ローラに蓄積したトナーを制御することにより、帯電ローラニップ付近に蓄積したトナーが脱落することにより起こる弊害である遮光やかぶりを長期にわたり防止することができる。とともに、長期にわたり良好な帯電性能が維持でき、画像劣化のない画像形成装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図。
【図2】実施例で用いたシーケンス制御。
【図3】クリーナプロセス起因の画像弊害模式図。
【図4】画像弊害発生メカニズムの図。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 レーザビームスキャナ
4 現像器
4a 現像スリーブ
t 現像剤(トナー)
m 帯電促進粒子
5 転写ローラ
6 定着装置
7 帯電前露光装置
P 転写材
Claims (11)
- 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知できる手段有するとともに、該像担持体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を前記温湿度検知手段の情報をもとに変化させることを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書き込み手段と、その静電潜像を帯電したトナーによりトナー画像として可視化する現像手段と、そのトナー画像を記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー画像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置において、画像形成装置には、温湿度の少なくとも一方を検知手段を有するとともに、被帯電体の除電処理を行う前露光装置を有し、少なくとも画像形成時には点灯する該前露光装置の露光量を、前記温湿度検知手段の情報と画像情報に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。
- 前記帯電手段は前記像担持体と逆方向に移動されることを特徴とする請求項1〜3に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体を帯電する前記帯電手段は、ローラ上の回転体で、像担持体とニップ部を形成する可撓性の帯電部材であることを特徴とする請求項1から3に記載の画像形成装置。
- 前記帯電前露光手段の露光強度は少なくとも2水準有し、前記帯電前露光手段の露光強度が低く露光される前記像担持体が接する前記帯電部材は、帯電後、少なくとも非画像領域に対する前記像担時体面上と接することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも前記帯電手段と前記像担持体とのニップ部には粒子が存在していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記粒子の体積抵抗値が1012Ω・cm以下であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記粒子の体積抵抗値が1010Ω・cm以下であることを特徴とする請求項8から9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記現像手段の現像剤はトナー及び前記粒子を含み、現像部で像担持体に付着し記録媒体に対するトナー画像転写後の像担持体上に残留した該現像剤中の帯電促進粒子が持ち運ばれることで前記帯電部材と像担持体とのニップ部に帯電促進粒子の供給がなされることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の画像形成装置。
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