JP3382537B2 - 帯電装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ - Google Patents

帯電装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ

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JP3382537B2 JP15061298A JP15061298A JP3382537B2 JP 3382537 B2 JP3382537 B2 JP 3382537B2 JP 15061298 A JP15061298 A JP 15061298A JP 15061298 A JP15061298 A JP 15061298A JP 3382537 B2 JP3382537 B2 JP 3382537B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触帯電方式の帯
電装置、像担持体の帯電工程手段として接触帯電手段を
用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置や静電記録
装置等の画像形成装置において、電子写真感光体・静電
記録誘電体などの像担持体(被帯電体)を所要の極性・
電位に一様に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装置
としてはコロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用され
ていた。
【0003】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲
むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像
担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシール
ド電極に高圧を印加することにより、生じる放電電流
(コロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持
体面を所定に帯電させるものである。
【0004】近時は、コロナ帯電器に比べて低オゾン・
低電力等の利点があることから、前記したように被帯電
体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体を帯
電する接触方式の帯電装置(接触帯電装置)が実用化さ
れてきている。
【0005】接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体
に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブ
ラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、
この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触
帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して、被
帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0006】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入
帯電機構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが
支配的であるかにより各々の特性が現れる。図11にそ
れぞれの代表的な帯電特性を示す。
【0007】(1)放電帯電機構 接触帯電部材と被帯電体との間の微小間隙に生じる放電
現象により被帯電体表面が帯電する機構である。
【0008】放電帯電機構は接触帯電部材と被帯電体に
一定の放電閾値を有するため、帯電電位より大きな電圧
を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯
電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成
物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンな
ど活性イオンによる弊害は避けられない。
【0009】たとえば、接触帯電部材として導電ローラ
(帯電ローラ)を用いた帯電方式は帯電の安定性と言う
点で好ましく、広く用いられているが、このローラ帯電
ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的である。
【0010】即ち、帯電ローラは導電あるいは中抵抗の
ゴム材あるいは発泡体を用いて生成される。さらにこれ
らを積層して所望の特性を得たものもある。帯電ローラ
は被帯電体との一定の接触を得るために弾性を持たせて
いるが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、被帯
電体に従動あるいは若干の速度差を持って駆動される。
従って、ローラ上の形状のムラや被帯電体の付着物によ
り非接触状態が避けられないため、従来のローラ帯電で
はその帯電機構は放電帯電機構が支配的となる。
【0011】より具体的に説明すると、被帯電体として
の厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを加
圧当接させて帯電処理を行なわせる場合には、帯電ロー
ラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体の
表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾
き1で線形に感光体表面電位が増加する。以降、このし
きい値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する(図11の
点線)。
【0012】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して像担
持体の帯電を行なう方式を「DC帯電方式」と称する。
【0013】しかし、DC帯電方式においては環境変動
等によって接触帯電部材の抵抗が変動するため、また像
担持体としての感光体が削れることによって膜厚が変化
するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値
にすることが難しかった。
【0014】このため更なる帯電の均一化を図るために
特開昭63−149669号公報等に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触
帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう「AC帯電
方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効
果を目的としたものであり、像担持体の電位はAC電圧
のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には
影響されることはない。
【0015】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいても、その本質的な帯電機構は帯電部材から像担持
体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯
電に必要とされる電圧は像担持体表面電位+放電しきい
値以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0016】また、帯電均一化のためにAC帯電を行っ
た場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界によ
る接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発
生、また、放電による被帯電体表面の劣化が顕著にな
り、新たな問題点となっていた。
【0017】(2)直接注入帯電機構 接触帯電部材から被帯電体へ電荷が直接注入されること
で、被帯電体表面を帯電する機構である。特開平6−3
921号公報等で提案されている。
【0018】中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電機構を基本的
に用いないで、被帯電体表面に直接電荷注入を行うもの
である。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値
以下であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電
することができる(図11の実線)。この直接注入帯電
機構はイオンの発生を伴わないため放電生成による弊害
は生じない。
【0019】より具体的には、帯電ローラ、帯電ブラ
シ、帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、
被帯電体(像担持体)表面にあるトラップ順位または電
荷注入層の導電粒子等の電荷保持部材に電荷を注入して
直接注入帯電を行う機構である。放電現象が支配的でな
いため、帯電に必要とされる電圧は所望する像担持体表
面のみであり、オゾンの発生も無い。
【0020】接触部材として、スポンジローラのような
多孔状のローラに、接触帯電性を向上させるための導電
性粒子をコートしたものを用いる場合には、接触帯電部
材と被帯電体間の接触を極めて密にすることが可能であ
り、良好な帯電性を得ることが可能となる。
【0021】トナーリサイクルプロセス(クリーナレス
システム) 転写方式の画像形成装置においては、転写後の感光体
(像担持体)に残存する転写残トナーはクリーナ(クリ
ーニング装置)によって感光体面から除去されて廃トナ
ーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ない
ことが望ましい。そこでクリーナをなくし、転写後の感
光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像同時ク
リーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再
用する装置構成にしたトナーリサイクルプロセスの画像
形成装置も出現している。
【0022】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き
続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の
現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流
電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電
位差Vback)によって回収する方法である。この方法に
よれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以
後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンス
に手を煩わせることも少なくすることができる。またク
リーナレスであることでスペース面での利点も大きく、
画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0023】接触帯電部材に対する粉末塗布 接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一
帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接
触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公
報に開示されているが、接触帯電部材(帯電ローラ)が
被帯電体(感光体)に従動回転(速度差駆動なし)であ
り、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生
成物の発生は格段に少なくなっているものの、帯電原理
は前述のローラ帯電の場合と同様に依然として放電によ
るコロナ帯電を主としている。特に、より安定した帯電
均一性を得るためにはDC電圧にAC電圧を重畳した電
圧を印加するために、放電によるオゾン生成物の発生は
より多くなってしまう。よって、長期に装置を使用した
場合や、クリーナーレスの画像形成装置を長期に使用し
た場合において、オゾン生成物による画像流れ等の弊害
が現れやすい。
【0024】また、特開平5−150539号公報に
は、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画
像形成を繰り返すうちにトナー粒子やシリカ微粒子が帯
電手段の表面に付着することによる帯電阻害を防止する
ために、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子
より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有すること
が開示されている。しかし、この接触帯電は放電帯電機
構によるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電
による前述の問題がある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術の項
に記載したように、接触帯電において、接触帯電部材と
して帯電ローラを用いた簡易な構成で直接注入帯電をす
ることが難しく、画像形成装置にあっては絶対的帯電不
良による画像のかぶり(反転現像の場合には白地部が現
像される)や帯電ムラなどが生じる。
【0026】帯電ローラが被帯電体に従動で、コロナ帯
電を主とする従来のローラ帯電構成では、長期に装置を
使用した場合や、クリーナーレスの画像形成装置を長期
に使用した場合に、オゾン生成物が蓄積することにより
画像流れが生じやすくなる。
【0027】またクリーナーレスの画像形成装置におい
ては、転写残トナーが帯電部材と像担持体との接触部で
ある帯電ニップ部(帯電部)において帯電不良を引き起
こしてしまう。
【0028】そこで、本発明では、接触帯電において、
帯電部材として簡易な弾性部材を用いた場合でも、より
帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電
を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接注入
帯電を簡易な構成で実現することを目的とする。
【0029】またこれにより、オゾン生成物による障
害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コス
トな画像形成装置やプロセスカートリッジを得ることを
目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカート
リッジである。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】(1)電圧を印加し、被帯電体とニップ部
を形成させた帯電部材により被帯電体面をニップ部にお
いて注入帯電する帯電装置であり、前記帯電部材が弾性
体で構成され、かつ、少なくともニップ部に導電粒子を
介在させ、導電粒子で被帯電体面を摺擦するように帯電
部材表面は被帯電体表面に対して速度差を持っており、
かつ、帯電部材表面には数多の突起が存在し、該突起
は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体
表面の速度B(mm/sec)が、ニップ部において速
度Bの方向を正の値、速度Bと逆方向を負の値とする
と、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流
側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移
動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電装
置。
【0051】(2)帯電部材表面の突起が帯電部材断面
の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする
(1)に記載の帯電装置。
【0052】(3)帯電部材を弾性発泡体で構成するこ
とを特徴とする(1)または(2)に記載の帯電装置。
【0053】(4)帯電部材がローラ形状であることを
特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに記載の帯
電装置。
【0054】(5)帯電部材がニップ部において被帯電
体に対してカウンターで回転することを特徴とする
(1)ないし(4)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0055】(6)帯電部材の表面に導電粒子が塗布さ
れていることを特徴とする(1)ないし(5)の何れか
1つに記載の帯電装置。
【0056】
【0057】(7)導電粒子の抵抗値が1×10
12(Ω・cm)以下であることを特徴とする(1)な
いし(6)の何れか一つに記載の帯電装置。
【0058】(8)導電粒子の抵抗値が1×10
10(Ω・cm)以下であることを特徴とする(1)な
いし(6)の何れか一つに記載の帯電装置。
【0059】(9)被帯電体の最表面層の体積抵抗が1
×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする
(1)ないし(8)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0060】(10)被帯電体は電子写真感光体であ
り、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×10
(Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であ
ることを特徴とする(1)ないし(8)の何れか1つに
記載の帯電装置。
【0061】(11)像担持体に該像担持体を帯電する
工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する
画像形成装置であり、像担持体を帯電する工程手段が、
(1)ないし(10)の何れか1つに記載の帯電装置で
あることを特徴とする画像形成装置。
【0062】(12)像担持体と、該像担持体を帯電す
る帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する
画像情報書き込み手段と、その静電潜像をトナーによっ
て可視化する現像手段と、そのトナー像を記録媒体に転
写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録
媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収
するクリーニング手段を兼ね、像担持体は繰り返して作
像に供する画像形成装置であり、前記像担持体を帯電す
る帯電手段が(1)ないし(11)の何れか1つに記載
の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0063】(13)像担持体の帯電面に静電潜像を形
成する画像情報書き込み手段が像露光手段であることを
特徴とする(12)に記載の画像形成装置。(14)ニ ップ部に担持させた導電粒子の粒径が10n
m以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする(1
1)から(13)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0064】(15)像担持体に該像担持体を帯電する
工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する
画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリ
ッジであり、少なくとも像担持体と該像担持体を帯電す
る工程手段を包含しており、該帯電工程手段が(1)な
いし(10)の何れか1つに記載の帯電装置であること
を特徴とするプロセスカートリッジ。(16)ニ ップ部に担持させた導電粒子の粒径が10n
m以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする(1
5)に記載のプロセスカートリッジ。
【0065】〈作 用〉 a)即ち、接触帯電において、帯電部材として簡易な弾
性体部材を用いる場合でも、 .該帯電部材を被帯電体に対して速度差を持って接触
させる .該帯電部材の表面には、周方向に傾斜の方向性を持
っている数多の突起を存在させる .該帯電部材を被帯電体に対して、帯電部材表面の傾
斜突起が突起の傾斜の流れに逆らった方向の逆目で被帯
電体面に作用するように適用する(被帯電体と帯電部材
との相対的な動きにおいて帯電部材表面の傾斜突起が被
帯電体面に対して逆目になるように作用) ことにより、帯電部材と被帯電体とが速度差を持って表
面移動したときに、被帯電体面に対して逆目の帯電部材
表面の突起が、帯電部材と被帯電体の接触部である帯電
ニップ部において、被帯電体表面に引っかかりながら変
形してあらゆる形状でまんべんなく被帯電体面を実質的
に隙間なく密に均一に摺擦する。即ち帯電部材の被帯電
体への接触が極めて密となり接触性が向上することで、
この場合の接触帯電は直接注入帯電が支配的となる。
【0066】従って、従来のローラ帯電では得られなか
った高い帯電効率が得られ、帯電部材に印加した電圧と
ほぼ同等の電位を被帯電体に与えることができる。
【0067】かくして、接触帯電において帯電部材とし
て簡易な弾性体部材を用いた場合でも、帯電部材に対す
る帯電に必要な印加バイアスは被帯電体に必要な電位相
当の電圧で十分であり、放電現象を用いない安定かつ安
全な帯電方式を実現することができる。
【0068】つまり、接触帯電装置において、接触帯電
部材として帯電ローラ等の簡易な部材を用いた場合で
も、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入
帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接
注入帯電を簡易な構成で実現することができる。
【0069】またこれにより、均一な帯電性を与えるこ
とが出来、オゾン生成物による障害、帯電不良による障
害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプ
ロセスカートリッジを得ることができる。
【0070】被帯電体の最表面層の体積抵抗が1×10
14(Ω・cm)以下であること、さらに被帯電体が電子
写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積
抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・c
m)以下であることにより、プロセススピードの速い装
置においても、十分な帯電性を与えることが出来る。
【0071】クリーナレスの画像形成装置においても、
像担持体の帯電工程手段としてこの接触帯電方式を採択
することで、均一な帯電性を与えることが出来、かつ画
像流れのない良好な画像が得られる。
【0072】帯電部材を弾性発泡体で構成することによ
り、より均一な帯電性と、クリーナレスの画像形成装置
においては転写残画像によるゴーストのない良好な画質
を維持できる。
【0073】帯電部材と被帯電体との速度差は、具体的
には帯電部材を回転駆動して被帯電体との間に速度差を
設けることになる。好ましくは、帯電部材を回転駆動
し、さらにその回転方向は被帯電体表面の移動方向とは
逆方向に回転するように構成するのがよい。
【0074】帯電部材を被帯電体表面の移動方向と同じ
方向に移動させて速度差をもたせることも可能である。
ただ、直接注入帯電の帯電性は被帯電体の周速と帯電部
材の周速の比に依存するため、逆方向と同じ周速比を得
るには順方向では帯電部材の回転数が逆方向の時に比べ
て大きくなるので、帯電部材を逆方向に移動させる方が
回転数の点で有利である。ここで記述した周速比は 周速比(%)=(帯電部材周速−被帯電体周速)/被帯
電体周速×100 である(帯電部材周速はニップ部において帯電部材表面
が被帯電体表面と同じ方向に移動するとき正の値であ
る)。
【0075】b)上記a)項の、、の構成に加え
て、更に、.少なくとも帯電部材と被帯電体とのニッ
プ部に導電粒子を担持させることにより、帯電部材の回
転が安定し、かつ、帯電部材と被帯電体との接触面積も
増え、より安定した均一な直接注入帯電が可能となる。
【0076】導電粒子は帯電補助を目的とした帯電促進
粒子である。そして、被帯電体と接触帯電部材とのニッ
プ部にこの帯電促進粒子が存在した状態で被帯電体の接
触帯電が行なわれる。
【0077】この帯電促進粒子の存在により該帯電促進
粒子が滑剤として作用して被帯電体と帯電部材とのニッ
プ部において帯電部材は被帯電体と速度差をもって容易
に接触できて帯電部材の回転が安定してなされると同時
に、帯電促進粒子を介してより密に被帯電体に接触し
て、つまり接触帯電部材と被帯電体のニップ部に存在す
る帯電促進粒子が被帯電体表面を隙間なく摺擦すること
で、前述した接触帯電部材表面の傾斜突起の作用と相ま
って、より安定した均一な直接注入帯電が可能となる。
【0078】クリーナレスの画像形成装置において、帯
電部材に絶縁体であるトナーが混入した場合でも帯電促
進粒子が存在していることで、帯電部材と被帯電体であ
る像担持体との接触性と接触抵抗を良好に維持させるこ
とができ、安定した均一な直接注入帯電が持続される。
【0079】導電粒子である帯電促進粒子を供給する手
段を持つことにより、装置を長期に使用した場合におい
ても直接注入帯電を安定して行なうことが出来る。
【0080】導電粒子である帯電促進粒子の抵抗値が1
×1012(Ω・cm)以下、より好ましくは 1×10
10(Ω・cm)以下であることにより、直接注入帯電に
おいて均一でかつ安定した帯電が可能となる。
【0081】導電粒子である帯電促進粒子の粒径が10
nm以上1画素の大きさ以下であることにより、画像形
成装置において露光を阻害しない良好な画像が得られる
装置を提供できる。
【0082】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉本例は本発明に従う
接触帯電部材もしくは接触帯電装置を備えた画像形成装
置例である。図1はその概略構成模型図である。
【0083】本例の画像形成装置は、転写式電子写真プ
ロセス利用、プロセスカートリッジ着脱方式、接触帯電
方式のレーザープリンタ(記録装置)である。
【0084】(1)プリンタの全体的な概略構成 1は像担持体(被帯電体)としての、φ30mmの回転
ドラム型のOPC感光体(ネガ感光体)であり、矢印の
時計方向に所定のプロセススピード(周速度、表面の速
度)Bmm/secをもって回転駆動される。
【0085】2は感光体1に対する接触帯電部材として
の直径12mmの帯電ローラである。この帯電ローラ2
は次の(2)項で詳述するように、弾性体で構成され、
表面には数多の傾斜突起を存在させたものである。
【0086】帯電ローラ2は感光体1に対して弾性に抗
して所定の押圧力をもって所定のニップ幅を形成させて
接触させてある。
【0087】nは帯電ローラ2と感光体1との帯電ニッ
プ部(帯電部)である。
【0088】またこの帯電ローラ2は本実施例において
は矢印の時計方向すなわち帯電ニップ部nにおいて感光
体1の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度
(表面の速度)Amm/secをもって回転駆動され、
感光体1面に対して速度差を持って接触する。
【0089】そしてこの帯電ローラ2に帯電バイアス印
加電源S1から所定の帯電電圧が印加されることで、回
転感光体1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理
される。本実施例においては、帯電電圧として、帯電ロ
ーラ2のローラ芯金2aに帯電バイアス印加電源S1か
ら−700Vの直流電圧印加した。
【0090】本実施例では該帯電ローラ2による感光体
1の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわ
れ、回転感光体表面は帯電ローラ2に対する印加帯電電
圧とほぼ等しい電位に帯電される。これについては次の
(2)項で詳述する。
【0091】7はレーザーダイオード・ポリゴンミラー
等を含むレーザービームスキャナ(露光器)である。こ
のレーザービームスキャナは目的の画像情報の時系列電
気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ
ー光を出力し、該レーザー光で上記回転感光体1の一様
帯電面を走査露光Lする。7aはレーザービームスキャ
ナ7の出力レーザー光を感光体1の露光部へ偏向するミ
ラー部材である。この走査露光Lにより回転感光体1の
面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0092】3は現像装置であり、回転感光体1面の静
電潜像はこの現像装置によりトナー像として現像され
る。本例の現像装置3は磁性一成分絶縁トナー(ネガト
ナー)tを用いた反転現像装置である。3aは非磁性の
回転現像スリーブであり、固定(非回転)のマグネット
ロール3bを内包し、矢印の反時計方向に所定の周速度
で回転駆動される。
【0093】現像装置内の磁性一成分絶縁トナーtは現
像スリーブ3aの外面に内部のマグネットロール3bの
磁気力でトナー層として磁気拘束されて保持され、現像
スリーブ3aの回転に伴い搬送され、その搬送過程で規
制ブレード3cで層厚規制され、かつ電荷が付与され、
感光体1と現像スリーブ3aとの対向部である現像部位
dに搬送されて回転感光体1面の静電潜像をトナー像と
して反転現像する。
【0094】現像スリーブ3aには現像バイアス印加電
源S2より所定の現像電圧が印加される。本例におい
て、その現像電圧は、−500VのDC電圧と、周波数
1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電
圧を重畳したものである。
【0095】本例における現像剤としての磁性一成分絶
縁トナーtは、結着樹脂、色材、磁性体粒子、電荷制御
材等を混合し、混練、粉砕、分級の各行程を経て作成
し、さらに流動化剤を外添して作成されたものである。
トナーの重量平均粒径(D7)は7μmであった。
【0096】4は接触転写手段としての中抵抗で弾性の
ある回転転写ローラであり、感光体1に所定に圧接させ
て転写ニップ部(転写部)eを形成させてある。
【0097】この転写ニップ部eに不図示の給紙部から
所定のタイミングで記録媒体としての転写材Pが給紙さ
れ、かつ転写ローラ4に転写バイアス印加電源S3から
所定の転写電圧が印加されることで、感光体1側のトナ
ー像が転写ニップ部eに給紙された転写材Pの面に順次
に転写されていく。
【0098】本例ではローラ抵抗値は5×108 Ωのも
のを用い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行
なった。即ち、転写ニップ部eに導入された転写材Pは
この転写ニップ部eを挟持搬送されて、その表面側に回
転感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順
次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0099】5は熱定着方式等の定着装置である。転写
ニップ部eに給紙されて感光体1側のトナー像の転写を
受けた転写材Pは回転感光体1の面から分離されてこの
定着装置5に導入され、トナー像の定着を受けて画像形
成物(プリント、コピー)ととして装置外へ排出され
る。
【0100】6はクリーニング装置(クリーナ)であ
り、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体面はこ
のクリーニング装置6により残留トナー等の付着汚染物
の除去を受けて清掃され繰り返して作像に供される。
【0101】本例のプリンタは、感光体1、接触帯電部
材としての帯電ローラ2、現像装置3、クリーニング装
置6の4つのプロセス機器をカートリッジ20に包含さ
せてプリンタ本体に対して一括して着脱交換自在のカー
トリッジ方式の装置である。プロセスカートリッジ化す
るプロセス機器の組み合わせ等は上記に限られるもので
はなく任意である。21・21はプロセスカートリッジ
20の着脱案内・保持部材である。なお、本発明のおい
て画像形成装置はカートリッジ方式の装置に限られるも
のではない。
【0102】(2)帯電ローラ2、直接注入帯電 図2は図1における帯電ローラ2部分の拡大模型図、図
3は帯電ローラ2の更に拡大の横断面模型図である。
【0103】本実施例における接触帯電部材としての帯
電ローラ2は、電極を兼ねる芯金2a上に弾性体の中抵
抗層2bを形成し、その外周面を研磨処理することによ
り表面に数多の傾斜突起2cを存在させたものである。
【0104】より具体的には、中抵抗層2bは、樹脂
(例えばウレタン)、導電性粒子(例えばカーボンブラ
ック)、硫化剤等により処方され、芯金2aの上に同心
一体にローラ状に形成した。その後、その中抵抗層2b
の外周面を研磨して、直径12mm、長手長さ250m
mの、帯電ローラ2としての弾性導電ローラを作成し
た。
【0105】帯電ローラ2は、この加工時の研磨方法に
より、外周表面にローラ周方向に傾斜の方向性を持って
いる数多の微小な傾斜突起2cが形成されたものにな
る。この突起2cは、径が10μm程度であり、長さも
約10μmである。また突起2cの傾斜具合は帯電ロー
ラ断面の法線方向から10°以上傾いていることが望ま
しい。
【0106】図4に帯電ローラの研磨要領を示す。帯電
ローラ2は不図示の軸受けに軸受け保持されて200r
pm程度の速度で矢印のF方向に回転駆動されている。
100は帯電ローラ2の表面に接触させた回転砥石であ
り、矢印のE方向に2000rpm程度の速度で回転駆
動され、帯電ローラ2の一端側から矢印Gのように他端
側へ移動されることで、帯電ローラ2の弾性体の中抵抗
層2bの外周面の研磨がされる。
【0107】砥石100が帯電ローラ2より十分早く回
転しているので、簡単のため研磨方向については砥石1
00の回転方向のみを考慮すれば良い。砥石100は、
図4の矢印のE方向に回転するので、これにより研磨後
の帯電ローラ2は表面に周方向に微小な突起の傾きをも
ったものとなる。
【0108】図3に示すように、この突起2cの傾斜の
流れに沿った方向であるC方向は順目方向であり、突起
2cの傾斜の流れに逆らったD方向は逆目方向である。
図4の研磨構成では、矢印F方向は順目方向となる。
【0109】ここで、帯電部材面に具備させる突起2c
は径5〜10μm、長さ5〜200μm、密度10〜2
00個/mmが好ましい。このような突起2cは研磨法
により形成できる。径が5μm未満では、突起のコシが
なく逆目にした効果が少なくなり、100μmより大き
いと、帯電均一性が不十分になる。また、長さ5μm未
満では突起としての効果が少なく200μmより長いと
帯電均一性が不十分になる。さらに、密度10個/mm
未満では、帯電均一性が不十分であり、200個/mm
より大きいと、突起が密に存在しすぎで、表面で動くこ
とがむずかしく、突起による効果が不十分となる。
【0110】また本実施例に用いている帯電ローラ2の
抵抗を測定したところ100kΩであった。この抵抗測
定は、帯電ローラ2をその芯金2aに総圧1kgの加重
がかかるようφ30のアルミドラムに圧着させた状態
で、芯金2aとアルミドラムに100Vを印加し計測し
た。
【0111】帯電ローラ2は電極として機能することが
重要である。つまり、弾性を持たせて被帯電体と十分な
接触状態を得ると同時に、移動する被帯電体を充電する
に十分低い抵抗を有する必要がある。一方では被帯電体
にピンホールなどの欠陥部位が存在した場合に電圧のリ
ークを防止する必要がある。被帯電体として電子写真用
感光体を用いた場合、十分な帯電性と耐リーク性を得る
には104 〜107 Ωの抵抗が望ましい。
【0112】帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると
形状安定しないために被帯電体に対する接触性が悪くな
り、高すぎると帯電ニップ部nを確保できないだけでな
く、被帯電体表面へのミクロな接触性が悪くなるので、
アスカーC硬度で25度から50度が好ましい範囲であ
る。
【0113】帯電ローラ2の弾性体の材料として、EP
DM、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に
抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導
電性物質を分散したゴム材があげられる。また、特に導
電性物質を分散せずに、イオン導電性の材料を用いて抵
抗調整をすることも可能である。
【0114】帯電ローラ2は本実施例においては図2の
ように矢印の時計方向すなわち帯電ニップ部nにおいて
感光体1の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周
速度をもって回転駆動され、感光体1面に対して速度差
を持って接触する。
【0115】また帯電ローラ2を感光体1に対して、帯
電ローラ2の表面にローラ周方向に傾斜の方向性を持っ
ている突起2cが傾斜の流れに逆らった方向の逆目で感
光体1面に作用するように適用した。
【0116】すなわち、本実施例では、帯電ローラ2の
表面速度は感光体回転方向に対して逆向きの方向性を持
つので、図2に示す様に感光体面に非接触部の帯電ロー
ラ2の突起2cの方向が帯電ローラ2の回転方向上流向
きに傾斜するように設定した。つまり、帯電ローラ2を
感光体1に対して逆目に設定する。
【0117】よって、図5に示すように、帯電ローラ2
の感光体1に対する作用は逆目接触摺擦となり、感光体
1と帯電ローラ2との接触部である帯電ニップ部nでは
帯電ローラ表面の微小な突起2cが変形しながらあらゆ
る形状で感光体表面に接触することで、帯電ローラ2の
感光体表面への接触性が向上している。
【0118】ここで比較例として、帯電ローラ2を感光
体1に対して順目に設定した場合は、図6に示すよう
に、帯電ローラ2の感光体1に対する作用は順目接触摺
擦となり、この場合は、帯電ニップ部nでは帯電ローラ
表面の微小な突起2cが多少はつぶされるものの、常に
ほぼ同じ形態を保ちながら回転するので、帯電ローラ2
の感光体への接触の密度としては前者の逆目接触摺擦の
場合よりも小さくなってしまい、接触不足のところが帯
電不良となる場合がある。
【0119】そして、本実施例においては帯電ローラ2
の芯金2aに−700Vの直流電圧を印加した。これに
より、感光体表面は印加電圧とほぼ等しい電位に帯電さ
れる。即ち本実施例においては感光体1の帯電ローラ2
による接触帯電は直接注入帯電が支配的となってなされ
る。これは帯電ローラ2と被帯電体としての感光体1の
帯電ニップ部nに存在する帯電ローラ表面の突起2cが
感光体表面を隙間無く摺擦することで直接帯電が行われ
るのである。
【0120】帯電ローラ2の回転周速度即ち表面の速度
をAmm/secとし、感光体1の回転周速度すなわち
表面の速度をBmm/secとすると、本実施例では帯
電ニップ部nにおいて帯電ローラ2は感光体1に対して
カウンター回転であるので、Bを正の値とするとAは負
の値であり、「B−A>0」となり、突起2cの傾きが
感光体1の移動方向の上流に向いて、突起2cが感光体
1に対して逆目になるように設定した。
【0121】しかし、本構成に限られるものではなく、
帯電ニップ部nにおいて帯電ローラ2の回転が感光体1
に対して順方向回転の場合には以下のように構成する。
【0122】即ち、Aの絶対値がBの絶対値より小さ
い、つまり帯電ローラ2が感光体1に従動するより遅い
場合には、「B−A>0」となり、突起2cの傾きは感
光体1の移動方向の上流に向ける。
【0123】また、Aの絶対値がBの絶対値より大き
い、つまり帯電ローラ2が感光体1に従動するより早い
早回しの場合には、「B−A<0」となり、突起2cの
傾きは感光体1の移動方向の下流に向けるように構成す
る。
【0124】これにより、帯電ローラ2は感光体1と帯
電ローラ2の駆動時には感光体1に対しては逆目で接触
する構成となる。
【0125】このような構成で感光体1の帯電を行った
ところ、帯電ローラ2の表面の微小な突起2cが感光体
1面に引っかかりながら表面形状が変形して感光体1面
に接触し帯電ローラ2表面がより密に均一に感光体1に
接触することが出来、良好な帯電均一性が得られた。
【0126】以上説明したように、弾性帯電ローラを感
光体に対して速度差を持って当接させ、かつ帯電部材の
表面には微小な突起が存在し、この突起が逆目方向で感
光体に接触するので帯電部材と感光体との接触性が向上
し、直接注入帯電において十分な接触性を得られ、均一
な帯電が可能となる。
【0127】〈実施例2〉本実施例では、帯電ローラ2
の表面の突起2cの形成をより簡単な方法で行うもので
ある。
【0128】具体的には、帯電ローラ成型時の型の内面
に所望な突起形状を作ることで、帯電ローラ表面に周方
向に傾斜した突起形状を形成するものである。
【0129】帯電ローラ2の弾性体層2bの材料である
抵抗調整したゴム材を、所望の形状に成形するために、
型の表面に周方向に傾斜した突起を持つように作成した
金型に入れて成形を行なう。
【0130】本実施例では、金型の内側に突起の径が1
0μm程度、長さ数10μm、傾斜具合は法線方向から
10°以上になるような凹凸をつけて帯電ローラを形成
した。これにより所望の表面性を持つ帯電ローラ、即ち
表面に周方向に傾斜した突起形状を形成具備させた帯電
ローラが得られた。
【0131】本製造方法で、帯電ローラを製造する場合
には、研磨する工程が不要になるため、製造工程を簡略
化することが可能となった。
【0132】〈実施例3〉本実施例では、被帯電体表面
の抵抗を調整することで更に安定して均一に帯電を行な
うものであり、実施例1または2において被帯電体とし
ての感光体1の表面に電荷注入層を設けて感光体表面の
抵抗を調節することで更に安定して均一に帯電を行う。
【0133】図7は、本例で使用した、表面に電荷注入
層16を設けた感光体1の層構成模型図である。即ち該
感光体1は、アルミドラム基体(Alドラム基体)11
上に下引き層12、正電荷注入防止層13、電荷発生層
14、電荷輸送層15の順に重ねて塗工された一般的な
有機感光体ドラムに電荷注入層16を塗布することによ
り、帯電性能を向上したものである。
【0134】電荷注入層16は、バインダーとしての光
硬化型のアクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィラー)
としてのSnO2 超微粒子16a(径が約0.03μ
m)、4フッ化エチレン樹脂(商品名テフロン)などの
滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法に
より膜形成したものである。
【0135】本実施例のプリンタにおいては、実施例1
で述べたように帯電ローラ表面の突起形状が帯電ローラ
2と感光体1との接触性を向上させた上に、感光体1の
表層である電荷注入層16により注入帯電性が良好なた
めに、1000枚印字後も良好な帯電均一性が得られ
た。
【0136】電荷注入層16として重要な点は、表層の
抵抗にある。電荷の直接注入による帯電方式において
は、被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷
の授受が行えるようになる。一方、像担持体(感光体)
として用いる場合には静電潜像を一定時間保持する必要
があるため、電荷注入層16の体積抵抗値としては1×
109 〜1×1014(Ω・cm)の範囲が適当である。
【0137】また本構成のように電荷注入層16を用い
ていない場合でも、例えば電荷輸送層15が上記抵抗範
囲にる場合は同等の効果が得られる。
【0138】さらに、表層の体積抵抗が約1013Ωcm
であるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様な
効果が得られる。
【0139】上記のように、感光体表層に注入帯電層を
持つことで、本帯電装置を長期に使用した場合において
も直接注入帯電を安定して行うことが出来る。
【0140】〈実施例4〉上述したように、接触帯電に
おいて、帯電部材として簡易な弾性体部材を用いる場合
でも、 .該帯電部材を被帯電体に対して速度差を持って接触
させる .該帯電部材の表面には、周方向に傾斜の方向性を持
っている数多の突起を存在させる .該帯電部材を被帯電体に対して、帯電部材表面の傾
斜突起が突起の傾斜の流れに逆らった方向の逆目で被帯
電体面に作用するように適用する ことにより、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した
直接注入帯電を実現することができる。
【0141】上記の、、の構成に加えて、更に、 .少なくとも帯電部材と被帯電体との接触面に導電粒
子を担持させる ことにより、帯電部材の回転が安定し、かつ帯電部材と
被帯電体との接触面積も増えて接触性が向上し、より安
定、均一な直接帯電が可能となる。
【0142】導電粒子は帯電補助を目的とした帯電促進
粒子である。そして、被帯電体と接触帯電部材とのニッ
プ部に帯電促進粒子が存在した状態で被帯電体の接触帯
電が行なわれる。
【0143】この帯電促進粒子の存在により該帯電促進
粒子が滑剤として作用して被帯電体と帯電部材とのニッ
プ部において帯電部材は被帯電体と速度差をもって容易
に接触できて帯電部材の回転が安定してなされると同時
に、帯電促進粒子を介してより密に被帯電体に接触し
て、つまり接触帯電部材と被帯電体のニップ部に存在す
る帯電促進粒子が被帯電体表面を隙間なく摺擦すること
で、前述した接触帯電部材表面の傾斜突起の作用と相ま
って、より安定した均一な直接帯電が可能となる。
【0144】本実施例は帯電促進粒子を併用した例であ
る。
【0145】図8において、1は被帯電体としての例え
ば回転ドラム型の電子写真感光体、2は接触帯電部材と
しての帯電ローラ、30は帯電促進粒子塗布手段として
の規制ブレード、mは帯電促進粒子である。
【0146】a.帯電ローラ2 帯電ローラ2は、実施例1や2における帯電ローラと同
様に、弾性体で構成され、表面にはローラ周方向に傾斜
の方向性を持っている数多の突起2cを存在させたもの
であり、該帯電ローラ2を感光体1に対して周速差をも
たせてかつ逆目で適用して直接注入帯電を実現してい
る。
【0147】b.帯電促進粒子m 帯電促進粒子mは、本実施例では、比抵抗が106 Ω・
cm、平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛粒子を用いた。
【0148】帯電促進粒子mの材料としては、他の金属
酸化物などの導電性無機粒子や有機物との混合物など各
種導電粒子が使用可能である。
【0149】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため比抵抗としては1012Ω・cm以下が望ましく、さ
らには、1010Ω・cm以下が望ましい。ここで抵抗測
定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。低面積
2.26cm2 の円筒内に凡そ0.5gの粉体試料を入
れ上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの
電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を
算出した。また帯電促進粒子は露光の妨げにならないよ
うに白色または透明に近いことが望ましく、よって非磁
性であることが好ましい。
【0150】また、粒径は良好な帯電均一性を得るため
に50μm以下が望ましい。粒径の下限値は、粒子が安
定して得られるものとして10nmが限界である。
【0151】本発明において、粒子が凝集体として構成
されている場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径
として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子顕
微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方向最
大弦長をもって体積粒度分布を算出しその50%平均粒
径をもって決定した。
【0152】c.帯電促進粒子塗布手段30 帯電促進粒子mを帯電ローラ2と感光体1の帯電ニップ
部nに均一に供給して担持させるために、本実施例では
帯電ニップ部nよりも感光体回転方向上流側に帯電促進
粒子塗布手段30を設けた。
【0153】本実施例においてその帯電促進粒子塗布手
段30は感光体1に当接させた規制ブレードであり、感
光体1と規制ブレード30間に帯電促進粒子mを貯留保
持させた構成をとる。
【0154】この構成により、感光体1の回転にともな
い一定量の帯電促進粒子mが感光体1面に塗布されて帯
電ニップ部nに持ち運ばれて供給され、帯電ローラ2に
塗布され、帯電促進粒子mが帯電ニップ部nに均一に供
給され担持される。
【0155】帯電促進粒子供給構成は本構成に限定され
るものではい。より簡易な帯電促進粒子供給構成とし
て、帯電促進粒子mを含ませた発泡体あるいはファーブ
ラシを被帯電体1や帯電ローラ2に当接する方法などが
ある。
【0156】d.直接注入帯電 感光体1はφ30mmのドラム状であり、周速が50m
m/secの一定速度で回転する。
【0157】感光体1の回転に伴い感光体表面に帯電促
進粒子mが規制ブレード30によって塗布され、帯電ニ
ップ部nに到達する。
【0158】帯電ローラ2は帯電ニップ部nにおいて感
光体1と互いに逆方向に等速度で移動するよう凡そ80
rpmで駆動されている。
【0159】よって、本実施例では図9に帯電ニップ部
nの拡大模型図を示すように帯電ニップ部nでは帯電ロ
ーラ表面の微小な突起2cが変形しながら、あらゆる形
状で感光体1表面に接触するとともに、感光体1に塗布
された帯電促進粒子mがこの微小突起2cによってより
帯電ローラ2表面に取り込まれやすくなり、変形した帯
電ローラ表面の微小突起2cと帯電促進粒子mも介在し
て、帯電ローラ2の感光体1への接触性を促進してい
る。
【0160】そして、帯電ローラ2の芯金2aに−70
0Vの直流電圧を印加した。これにより、感光体1表面
は印加電圧と等しい電位に帯電される。
【0161】即ち本実施例において接触帯電は直接注入
帯電が支配的となって行なわれる。帯電ローラ2と感光
体1の帯電ニップ部nに存在する帯電ローラ表面の突起
2cと帯電促進粒子mが感光体表面を隙間無く摺擦する
ことで直接注入帯電が行われるのである。
【0162】このような構成の帯電ローラ2で感光体1
の帯電を行ったところ、帯電ローラ2の表面の微小な突
起2cが感光体1に引っかかりながら表面形状を変形さ
せて感光体に接触し、かつ感光体上の帯電促進粒子mを
取り込みやすいように構成されているため、帯電ローラ
表面がより密に均一に感光体に接触することが出来、良
好な帯電均一性が得られた。
【0163】帯電ニップ部nにおける帯電促進粒子mの
存在量としては実験によると103〜5×105個/mm
2 が望ましい。帯電ニップ部nでの帯電促進粒子mの存
在量の測定方法について述べる。該存在量は帯電ローラ
2と感光体1の帯電ニップ部nを直接測ることが望まし
いが、帯電ローラ2に接触する前に感光体1上に存在し
た粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する帯電ロー
ラ2に剥ぎ取られることから、本発明では帯電ニップ部
nに到達する直前の帯電ローラ2表面の粒子量をもって
該介在量とした。具体的には、帯電バイアスを印加しな
い状態で感光ドラム1及び帯電ローラ2の回転を停止
し、帯電ローラ2の表面をビデオマイクロスコープ(O
LYMPUS製OVM1000N)及びデジタルスチル
レコーダ(DELTIS製SR−3100)で撮影し
た。帯電ローラ2を感光ドラム1に当接するのと同じ条
件でスライドガラスに当接し、スライドガラスの背面か
らビデオマイクロスコープにて該接触面を1000倍の
対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデジタル
画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾値を持
って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所望の画
像処理ソフトを用いて計測した。
【0164】〈実施例5〉本実施例はクリーナレスシス
テムの画像形成装置である。図10は本実施例における
画像形成装置の概略構成図であり、前述の実施例1のプ
リンタにおいてクリーニング装置6を廃止したプリンタ
である。実施例1のプリンタと共通する構成部材・部分
には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0165】a.帯電ローラ2 本実施例において用いた帯電ローラ2は、弾性体の中抵
抗層2bを発泡弾性体とし、その外周面を研磨処理する
ことにより表面に数多の傾斜突起2cを存在させたもの
である。そして、実施例1や2における帯電ローラと同
様に、該帯電ローラ2を感光体1に対して周速差をもた
せてかつ逆目で適用して直接注入帯電を実現している。
【0166】中抵抗層2bを構成させる発泡弾性体は、
例えば、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーンゴム
や、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属
酸化物等の導電性物質を分散したゴム材を発泡させたも
のである。
【0167】研磨後の発泡弾性体中抵抗層2bの表面を
顕微鏡で観察すると、傾斜突起2cは実施例1の帯電ロ
ーラ(非発泡体)よりも長い形状になっており、突起径
が10μm程度であり、長さは数10μmである。
【0168】帯電部材をこのような発泡弾性体にするこ
とで、帯電性能をさらに向上させるだけでなく、特にク
リーニング装置を持たない画像形成装置においても転写
残トナーによる弊害の無い良好な出力画像を得ることが
出来る。即ち上記のように、発泡弾性体の帯電部材の表
面の微小突起2cが非発泡体の帯電部材場合よりも若干
長くなり、その突起の傾斜が感光体に引っかかるように
逆目に構成することで、感光体表面に付着してきた多量
の付着物(ここでは、転写残トナーや帯電促進粒子)を
取り込みかつ撹乱しやすい構成となっているからであ
る。
【0169】好ましくは転写残トナーを一時的に回収し
均すために、帯電ローラを回転駆動し、さらに、その回
転方向は感光体表面の移動方向とは逆方向に回転するよ
う構成することが望ましい。
【0170】b.帯電促進粒子m 本実施例では、帯電ローラ2の表面に予め帯電促進粒子
mを塗布してある。これにより、初期より良好な帯電状
態を得ることができる。
【0171】また、現像装置3に収容させた現像剤であ
る一成分磁性トナーtに対して帯電促進粒子mを重量部
で2部添加混合させてある。現像剤tに添加混入させた
帯電促進粒子mは感光体1面の静電潜像現像時に感光体
1面に付着して感光体1の回転に伴い転写ニップ部eを
経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給される。
【0172】本実施例で用いた帯電促進粒子mは粒径3
μmの導電性酸化亜鉛粒子である。帯電促進粒子mは、
特に感光体の帯電に用いる場合に潜像露光時に妨げにな
らないよう、無色あるいは白色に近い粒子が適切であ
る。さらに、カラー記録を行う場合、帯電促進粒子mが
感光体上から記録紙Pに転写した場合を考えると無色、
あるいは白色に近いものが望ましい。また、画像露光時
に粒子による光散乱を防止するためにもその粒径は構成
画素サイズ以下であることが望ましい。
【0173】c.直接注入帯電 感光体1はφ30mmのドラム状であり、周速が50m
m/secの一定速度で回転する。帯電ローラ2は帯電
ニップ部nにおいて感光体1と互いに逆方向に等速度で
移動するよう凡そ80rpmで駆動されている。帯電ロ
ーラ2の芯金2aには−700Vの直流電圧を印加し
た。
【0174】本実施例の場合も、実施例4の場合と同様
に、帯電ニップ部nでは帯電ローラ表面の微小な突起2
cが変形しながら、あらゆる形状で感光体1表面に接触
するとともに、帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在
していて微小突起2cによってより帯電ローラ2表面に
取り込まれ、変形した帯電ローラ表面の微小突起2cと
帯電促進粒子mの介在で、帯電ローラ2の感光体1への
接触性が促進される。
【0175】これにより、感光体1表面は印加電圧と等
しい電位に帯電される。即ち本実施例において接触帯電
は直接注入帯電が支配的となって行なわれる。帯電ロー
ラ2と感光体1の帯電ニップ部nに存在する帯電ローラ
表面の突起2cと帯電促進粒子mが感光体表面を隙間無
く摺擦することで直接注入帯電が行われるのである。
【0176】d.クリーナレスシステム 上記のように回転感光体1は帯電ローラ2により該帯電
ローラ2に対する印加電圧とほぼ同電位に直接注入帯電
され、その帯電面に対してレーザービームスキャナ7に
よるレーザー走査露光Lがなされることで、回転感光体
1面にプリントパターンに応じた静電潜像が形成され
る。
【0177】その静電潜像が現像装置3によりトナー画
像として反転現像され、そのトナー像が転写ニップ部e
に対して不図示の給紙部から所定のタイミングで給紙さ
れた記録媒体としての転写材Pに順次に転写されてい
く。
【0178】転写ニップ部eでトナー像の転写を受けた
転写材Pは回転感光体1面から分離されて定着装置5に
導入され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へ排出される。
【0179】クリーナレスの画像形成装置にあっては、
転写後の感光体1面に残存の転写残トナー(現像剤)は
感光体1と帯電ローラ2の帯電ニップ部nに感光体1の
回転移動でそのまま持ち運ばれ、帯電ローラ2の表面の
逆目状突起2cにより撹乱されつつ帯電ローラ2に付着
・混入する(帯電ローラ2による転写残トナーの一時的
回収)。トナーは一般に絶縁体であるため帯電ローラ2
に対する転写残トナーの付着・混入は感光体1の帯電に
おいて帯電不良を生じさせる因子である。
【0180】しかしこの場合でも、帯電促進粒子mが感
光体1と帯電ローラ2との帯電ニップ部nに介在するこ
とにより、帯電ローラ2の感光体1への緻密な接触性と
接触抵抗を保つことができ、帯電ローラ2の転写残トナ
ーによる汚染にかかわらず直接注入帯電が可能になり、
低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を維持させるこ
とができ、均一な帯電性を与えることができる。
【0181】帯電ローラ2に付着・混入した転写残トナ
ーは帯電ローラ2から徐々に電気的に感光体1上に吐き
出される。この場合、帯電ローラ2に帯電促進粒子mが
担持されていることで、帯電ローラ2とこれに付着・混
入する転写残トナーの付着力が低減化されて帯電ローラ
2から感光体1上にへのトナーの吐き出し効率が向上す
る。
【0182】帯電ローラ2から感光体1上に吐き出され
たトナーは感光体1面の回転移動とともに現像部位dに
至り、現像装置3において再度回収(現像同時クリーニ
ング)あるいは現像に供される(トナーリサイクル)。
現像同時クリーニングは前述したように、転写後に感光
体1上に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像
時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成
し、その潜像の現像時において、現像装置のかぶり取り
バイアス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の
表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback
よって回収するものである。本実施例におけるプリンタ
のように反転現像の場合では、この現像同時クリーニン
グは、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回
収する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へト
ナーを付着させる電界の作用でなされる。
【0183】以上の行程を繰り返すことにより、トナー
リサイクルを可能にしながら、直接注入帯電を行い、か
つそれを長期に渡り維持することができる。転写残トナ
ーと帯電促進粒子が撹乱されつつ帯電ローラ表面に取り
込まれるので、転写残トナーによるゴーストのない均一
な出力画像を得ることが出来る。
【0184】本実施例の装置で画像出力を行ったとこ
ろ、3000枚印字で、クリーナレスによるゴースト画
像のない安定した帯電性が得られた。また、感光体1を
実施例2(図7)で説明した電荷注入層16がある感光
体に変更したところ、5000枚印字においても良好な
画像印字を行うことが出来た。
【0185】本実施例においては、クリーナレスシステ
ムであるにも関わらず、帯電ローラ表面の突起2cによ
って、転写残トナーが十分に帯電ローラに回収されつつ
撹乱され、かつ、突起2cと帯電促進粒子mが感光体1
に密に接触して帯電を行うので、転写残トナーの帯電ニ
ップ部nのすり抜けによる画像不良や帯電不良のない良
好な画像を出力する画像形成装置が提供できる。
【0186】現像装置3に収容させた現像剤である一成
分磁性トナーtに対して添加混入させた帯電促進粒子m
は感光体1面の静電潜像現像時に感光体1面に付着して
感光体1の回転に伴い転写ニップ部eを経て帯電ニップ
部nに持ち運ばれて供給される。
【0187】即ち感光体1上の現像トナー像は転写ニッ
プ部eにおいて転写バイアスにより転写材P面側に引か
れて積極的に転移するけれども、現像装置3による感光
体1面の静電潜像現像時に感光体1面に付着した帯電促
進粒子mは抵抗値が低いために転写材P面側には積極的
には転移せず感光体1上に実質的に付着保持されて残留
して感光体1面の回転移動に伴い転写ニップ部eを経て
帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給される。
【0188】このように本実施例においては、帯電ロー
ラ表面にあらかじめ塗布した帯電促進粒子mが存在する
ことと、上記のように現像装置3の現像剤tに混合した
帯電促進粒子mが現像及び転写行程を経て帯電ローラ2
に供給されることにより、帯電ローラ2に転写残トナー
が付着混入した場合でも、帯電ローラ2の感光体1への
接触性と接触抵抗を維持できるため直接注入による帯電
を行うことができる。そして、帯電促進粒子mが帯電ロ
ーラ2から脱落しても現像装置3側から供給され続ける
ため、帯電性を安定して維持することが可能になる。即
ち、装置使用の全くの初期より、長期の使用後まで安定
した帯電性を維持することができる。
【0189】〈その他〉 1)帯電部材は回動ベルト型などの形態のものにするこ
ともできる。
【0190】2)帯電部材に印加する帯電バイアスは交
番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電
圧)を含むものであってもよい。交番電圧成分の波形と
しては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能であ
る。直流電源を周期的にオン/オフすることによって形
成された矩形波であってもよい。
【0191】3)本発明に係る帯電部材、帯電方法もし
くは帯電装置は画像形成装置の像担持体以外の被帯電体
の帯電処理にも効果的であることは勿論である。
【0192】4)画像形成装置の場合において、像担持
体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段と
しての像露光手段は実施例のレーザー走査手段以外に
も、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用い
たデジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプや
蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手
段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電
潜像を形成できるものであればよい。
【0193】5)像担持体は静電記録誘電体などであっ
てもよい。この場合は該誘電体面を一様に帯電した後、
その帯電面を除電針ヘッドや電子銃等の除電手段で選択
的に除電して目的の画像情報に対応した静電潜像を書き
込み形成する。
【0194】6)画像形成装置の場合において、静電潜
像のトナー現像方式・手段は任意である。正規現像方式
でも反転現像方式でもよい。
【0195】一般的に、静電潜像の現像方法は、非磁性
トナーについてはこれをブレード等でスリーブ等の現像
剤担持搬送部材上にコーティングし、磁性トナーについ
てはこれを現像剤担持搬送部材上に磁気力によってコー
ティングして搬送して像担持体に対して非接触状態で適
用し静電潜像を現像する方法(1成分非接触現像)と、
上記のように現像剤担持搬送部材上にコーティングした
トナーを像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を
現像する方法(1成分接触現像)と、トナー粒子に対し
て磁性のキャリアを混合したものを現像剤(2成分現像
剤)として用いて磁気力によって搬送して像担持体に対
して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分
接触現像)と、上記の2成分現像剤を像担持体に対して
非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分非
接触現像)との4種類に大別される。
【0196】7)転写手段4はローラ転写に限らずベル
ト転写やコロナ放電転写など任意である。
【0197】8)転写ドラムや転写ベルト等の中間転写
体などを用いて、単色画像ばかりでなく、多重転写等に
より多色やフルカラー画像を形成する画像形成装置であ
ってもよい。
【0198】9)転写方式の画像形成装置に限られず、
直接方式の画像形成装置であってもよいし、画像表示装
置(ディスプレイ装置)としての画像形成装置であって
もよい。
【0199】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
接触帯電において、帯電部材として簡易な弾性部材を用
いた場合でも、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安
定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオ
ゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することが
可能となる。
【0200】またこれにより、オゾン生成物による障
害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コス
トな画像形成装置やプロセスカートリッジを構成するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像形成装置の概略構成模型図
【図2】帯電ローラ部分の拡大模型図
【図3】帯電ローラの更に拡大の横断面模型図
【図4】帯電ローラの研磨加工要領図
【図5】逆目接触摺擦の場合の帯電ニップ部内の拡大模
型図
【図6】順目接触摺擦の場合の帯電ニップ部内の拡大模
型図
【図7】電荷注入層を具備させた感光体の層構成模型図
【図8】帯電促進粒子を併用した帯電装置の概略図
【図9】帯電ニップ部内の拡大模型図
【図10】クリーナレスの画像形成装置の概略構成模型
【図11】帯電特性グラフ
【符号の説明】
1 回転ドラム型電子写真感光体(像担持体、被帯電
体) 2 帯電ローラ(接触帯電部材) 2a 芯金 2b 弾性層 2c 傾斜突起 3 現像装置 4 転写ローラ 5 定着装置 6 クリーニング装置(クリーナ) 7 レーザースキャナ m 帯電促進粒子(導電粒子) n 帯電ニップ部 S1〜S3 バイアス印加電源 P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−305129(JP,A) 特開 平9−50161(JP,A) 特開 平9−190046(JP,A) 特開 平9−15935(JP,A) 特開 平9−43935(JP,A) 特開 平11−338226(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加し、被帯電体とニップ部を形
    成させた帯電部材により被帯電体面をニップ部において
    注入帯電する帯電装置であり、 前記帯電部材が弾性体で構成され、 かつ、少なくともニップ部に導電粒子を介在させ、導電
    粒子で被帯電体面を摺擦するように帯電部材表面は被帯
    電体表面に対して速度差を持っており、 かつ、帯電部材表面には数多の突起が存在し、該突起
    は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体
    表面の速度B(mm/sec)が、ニップ部において速
    度Bの方向を正の値、速度Bと逆方向を負の値とする
    と、 B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に
    傾いており、 B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に
    傾いていることを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 帯電部材表面の突起が帯電部材断面の法
    線方向から10°以上傾いていることを特徴とする請求
    項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 帯電部材を弾性発泡体で構成することを
    特徴とする請求項1または2に記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 帯電部材がローラ形状であることを特徴
    とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の帯電装
    置。
  5. 【請求項5】 帯電部材がニップ部において被帯電体に
    対してカウンターで回転することを特徴とする請求項1
    ないし4の何れか1つに記載の帯電装置。
  6. 【請求項6】 帯電部材の表面に導電粒子が塗布されて
    いることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに
    記載の帯電装置。
  7. 【請求項7】 導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・
    cm)以下であることを特徴とする請求項1ないし6
    何れか一つに記載の帯電装置。
  8. 【請求項8】 導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・
    cm)以下であることを特徴とする請求項1ないし6
    何れか一つに記載の帯電装置。
  9. 【請求項9】 被帯電体の最表面層の体積抵抗が1×1
    14(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項
    1ないし8の何れか1つに記載の帯電装置。
  10. 【請求項10】 被帯電体は電子写真感光体であり、該
    電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×10(Ω
    ・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であること
    を特徴とする請求項1ないし8の何れか1つに記載の帯
    電装置。
  11. 【請求項11】 像担持体に該像担持体を帯電する工程
    を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像
    形成装置であり、像担持体を帯電する工程手段が、請求
    項1ないし10の何れか1つに記載の帯電装置であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 像担持体と、該像担持体を帯電する帯
    電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像
    情報書き込み手段と、その静電潜像をトナーによって可
    視化する現像手段と、そのトナー像を記録媒体に転写す
    る転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録媒体
    に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収する
    クリーニング手段を兼ね、像担持体は繰り返して作像に
    供する画像形成装置であり、前記像担持体を帯電する帯
    電手段が請求項1ないし11の何れか1つに記載の帯電
    装置であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 像担持体の帯電面に静電潜像を形成す
    る画像情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴
    とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 ニ ップ部に担持させた導電粒子の粒径
    が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴と
    する請求項11から13の何れか1つに記載の画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】 像担持体に該像担持体を帯電する工程
    を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像
    形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジ
    であり、 少なくとも像担持体と該像担持体を帯電する工程手段を
    包含しており、該帯電工程手段が請求項1ないし10
    何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とするプ
    ロセスカートリッジ。
  16. 【請求項16】 ニ ップ部に担持させた導電粒子の粒径
    が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴と
    する請求項15に記載のプロセスカートリッジ。
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