JP2017058582A - 光源装置及び投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影光のケラレや色ムラを低減することができる光源装置を提供する。【解決手段】光源装置60は、光が入射される矩形の入射口を備えて光軸周りに対して所定の角度で回転して配置されるライトトンネル175と、複数の半導体発光素子である青色レーザダイオード71及び複数の青色レーザダイオード71から出射される光線束の光軸と青色レーザダイオード71の光軸とを結ぶ直線に対して複数の青色レーザダイオード71から出射される光線束の光軸周りにライトトンネル175の配置される所定の角度に対応する角度で回転した位置に配置されて各青色レーザダイオード71からの出射光が入射される複数のコリメータレンズ73を備える励起光照射装置70と、を備える。【選択図】 図3

Description

本発明は、光源装置と、この光源装置を備える投影装置に関する。
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、さらにメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのデータプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から出射された光をDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させるものである。
特許文献1に開示される投影装置には、導光ロッドが載置される載置面が傾斜して形成される導光ロッド保持部材が備えられる。従って、導光ロッドは、入射される光線束の光軸周りに所定の回転角度で回転して配置される。すると、表示素子の前方斜め下方から表示素子に照射されるよう配置された照射ミラーにより、表示素子に照射される光線束の照射形状が歪んでいる場合であっても、ランプ光源からカラーホイールを介して導光ロッドを通過した光線束は、表示素子で定められる投影エリアに極力合わせられた照射形状とすることができる。
特開2009−31324号公報
このように、光源からの光線束が入射される導光ロッド等の導光装置は、導光装置の光軸周りに回転して配置される場合がある。ここで、導光装置は、投影画像のアスペクト比に合わせて断面長矩形の棒状に形成される。従って、光源として複数の半導体発光素子を用いた場合には、光源光の入射形状は、回転して配置される導光装置の長矩形の入射口に対して傾いているので、ケラレや色ムラが生じてしまうことがある。
本発明の目的は、ケラレや色ムラを低減することができる光源装置と、この光源装置を備える投影装置を提供する。
本発明に係る光源装置は、光が入射される矩形の入射口を備えて光軸周りに対して所定の角度で回転して配置される導光装置と、複数の半導体発光素子、及び前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸と各前記半導体発光素子の光軸とを結ぶ直線に対して前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸周りに前記導光装置の配置される所定の角度に対応する角度で回転した位置に配置されて各前記半導体発光素子からの出射光が入射される複数のコリメータレンズ、を備える光源と、を有することを特徴とする。
本発明に係る投影装置は、上述の光源装置と、前記光源装置からの光源光が照射され、画像光を形成する表示素子と、前記表示素子から出射された前記画像光をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記表示素子と、前記光源装置を制御する投影装置制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ケラレや色ムラを低減することができる光源装置と、この光源装置を備える投影装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る投影装置を示す外観斜視図である。 本発明の実施形態に係る投影装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施形態に係る投影装置の内部構造を示す平面模式図である。 本発明の実施形態に係る励起光照射装置の正面模式図である。 本発明の実施形態に係る光源装置の図4のV−V断面図である。 本発明の実施形態に係るライトトンネルの入射口に光が入射される様子を示す正面模式図である。 本発明の実施形態に係る励起光照射装置の変形例を示す正面模式図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1は、投影装置10の外観斜視図である。なお、本実施形態において、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
そして、投影装置10の筐体は、図1に示すように、略直方体形状であって、正面パネル12、背面パネル13、右側パネル14及び左側パネル15からなる側面パネルと、上面パネル11と下面パネル16とにより形成されている。投影装置10は、正面パネル12の左側方に投影部を有する。さらに、正面パネル12には、複数の吸排気孔17が設けられている。そして、投影装置10は、図示しないが、リモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
また、上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられる。このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
さらに、背面パネル13には、図示しないUSB端子やアナログRGB映像信号が入力される映像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子、音声出力端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子が設けられている。また、背面パネル13には、複数の吸気孔が形成されている。
次に、投影装置10の投影装置制御部について図2の機能ブロック図を用いて述べる。投影装置制御部は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成される。
この制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPU、各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
そして、この投影装置制御部により、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示素子制御手段として機能するものであり、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものである。そして、この投影装置10は、光源装置60から出射された光線束を、光源側光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像(画像光)を形成し、投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
また、画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。
さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行う。
そして、筐体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御しており、この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、光源装置60の赤色、緑色及び青色の波長帯域光を発光させる個別の制御を行う。
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等により投影装置本体の電源オフ後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によっては投影装置10本体の電源をオフにする等の制御も行う。
次に、この投影装置10の内部構造について図3に基づいて述べる。図3は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。投影装置10は、左側パネル15の近傍に制御回路基板241を備えている。この制御回路基板241は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えてなる。制御回路基板241の右側パネル14側には、DMDとされる表示素子51や、この表示素子51を冷却するヒートシンク190が配置される。また、投影装置10は、投影装置10筐体の前方右寄りから表示素子51の前方側に渡って光源装置60を備えている。投影装置10の左側パネル15側には、投影側光学系220が配置されている。
光源装置60は、青色波長帯域光及び励起光の光源とされる励起光照射装置70と、赤色波長帯域光の光源とされる赤色光源装置120と、緑色波長帯域光の光源とされる緑色光源装置80と、を備える。緑色光源装置80は、励起光照射装置70と、蛍光板装置100とにより構成される。そして、光源装置60には、赤、緑、青の各色波長帯域光を導光し、出射する導光光学系140と、各色波長帯域光を導光して表示素子51に照射する光源側光学系170が配置されている。導光光学系140は、各色光源装置から出射される各色波長帯域光を、光源側光学系170のライトトンネル175の入射口に集光する。
光源としての励起光照射装置70は、投影装置10の筐体における前側略中央部分の正面パネル12の近傍に配置される。そして、励起光照射装置70は、右側パネル14及び左側パネル15と光軸が平行になるよう配置された複数の半導体発光素子である青色レーザダイオード71が設けられる。青色レーザダイオード71の正面パネル12側には、ヒートシンク81が設けられる。なお、本実施形態においては、励起光照射装置70には、2行4列の合計8個の青色レーザダイオード71が配置される。
また、各青色レーザダイオード71の出射側には、各青色レーザダイオード71からの各出射光の指向性を高めるように各々平行光に変換する複数のコリメータレンズ73が配置されている。
赤色光源装置120は、赤色光源装置120が出射する赤色波長帯域光の光軸が、励起光照射装置70から出射されて第一反射ミラー141で反射される青色波長帯域光及び蛍光板101から出射される緑色波長帯域光の光軸と交差するように励起光照射装置70の右側に並設されている。赤色光源装置120は、青色レーザダイオード71と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの出射光を集光する集光レンズ群125と、を備える。この赤色光源121は、赤色波長帯域の光を発する半導体発光素子である赤色発光ダイオードである。
また、赤色光源装置120は、赤色光源121の正面パネル12側に配置されるヒートシンク130を備える。一方、励起光照射装置70の左側には冷却ファン261が配置されている。この冷却ファン261からの冷却風は、励起光照射装置70のヒートシンク81及び赤色光源装置120のヒートシンク130に送風され、それぞれのヒートシンク81,130により青色レーザダイオード71及び赤色光源121がそれぞれ冷却される。
緑色光源装置80を構成する蛍光板装置100は、励起光照射装置70から出射されて第一反射ミラー141で反射される励起光の光路上であって、右側パネル14の近傍に配置される。蛍光板装置100は、右側パネル14と平行となるように、つまり、励起光照射装置70からの出射光の光軸と平行となるように配置された蛍光ホイールとされる蛍光板101と、この蛍光板101を回転駆動するモータ110と、励起光照射装置70から出射され、第一反射ミラー141により反射された励起光の光線束を蛍光板101に集光するとともに蛍光板101から左側パネル15方向に出射される光線束を集光する集光レンズ群111と、蛍光板101を透過又は拡散透過される光線束を集光する集光レンズ115と、を備える。なお、モータ110の右側パネル14側には冷却ファン262が配置されており、この冷却ファン262によって蛍光板装置100等が冷却される。
蛍光板101は、励起光照射装置70から集光レンズ群111を介した出射光を励起光として受けて緑色波長帯域の蛍光光を出射する蛍光発光領域と、透過領域とされる励起光照射装置70からの出射光である励起光を透過又は拡散透過させる領域と、が周方向に連続して設けられている。
蛍光板101の基材は銅やアルミニウム等から成る金属基材であって、この基材の励起光照射装置70側の表面には、環状の溝を形成し、この溝の底部が銀蒸着等によってミラー加工されており、このミラー加工された表面に緑色蛍光体の層が敷設されている。さらに、励起光が透過又は拡散透過する領域のうち、透過する領域とされる場合には、基材の切抜き透光部に透光性を有する透明基材が嵌入される。拡散透過する領域とされる場合には、表面をサンドブラスト等で微細凹凸を形成した透明基材が嵌入される。
蛍光板101の蛍光体層は、励起光照射装置70からの励起光としての青色波長帯域光が蛍光板101の緑色蛍光体層に照射されると、緑色蛍光体層における緑色蛍光体が励起され、緑色蛍光体から全方位に緑色波長帯域光を出射する。蛍光発光された光線束は、左側パネル15側へ出射され、集光レンズ群111に入射する。一方、蛍光板101における入射光が透過又は拡散透過する領域に入射された励起光照射装置70からの青色波長帯域光は、蛍光板101を透過又は拡散透過し、蛍光板101の背面側(換言すれば、右側パネル14側)に配置された集光レンズ115に入射する。
そして、導光光学系140は、赤色、緑色、青色波長帯域の光線束を集光させる集光レンズや、各色波長帯域の光線束の光軸を変換して同一の光軸とさせる反射ミラー、ダイクロイックミラー等からなる。具体的には、導光光学系140は、第一反射ミラー141,集光レンズ151,拡散板152,第一ダイクロイックミラー142,第二反射ミラー143,集光レンズ146,第三反射ミラー149,集光レンズ147,集光レンズ145,第二ダイクロイックミラー148からなる。
第一反射ミラー141は、励起光照射装置70の背面パネル13側に配置される。この第一反射ミラー141は、励起光照射装置70から出射される青色波長帯域光の光軸を右側パネル14方向に90度変換する。
集光レンズ151は、第一反射ミラー141の右側パネル14側に配置される。拡散板152は、集光レンズ151の右側パネル14側に配置される。第一反射ミラー141により反射された励起光である青色波長帯域光は、集光レンズ151により集光されて、拡散板152により拡散される。
拡散板152を拡散透過する励起光である青色波長帯域光及び蛍光板101から出射される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光とが交差する位置に、青色及び赤色波長帯域光を透過させ、緑色波長帯域光を反射してこの緑色波長帯域光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第一ダイクロイックミラー142が配置されている。
また、蛍光板101を透過又は拡散透過した青色波長帯域光の光軸上、つまり、集光レンズ115と右側パネル14との間には、青色波長帯域光を反射してこの青色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二反射ミラー143が配置されている。第二反射ミラー143の背面パネル13側には、集光レンズ146が配置され、さらにこの集光レンズ146の背面パネル13側には、第三反射ミラー149が配置されている。第三反射ミラー149の左側パネル15側には、集光レンズ147が配置されている。第三反射ミラー149は、第二反射ミラー143により反射されて集光レンズ146を介して入射される青色波長帯域光の光軸を左側パネル15側に90度変換する。
また、第一ダイクロイックミラー142の背面パネル13側には、集光レンズ145が配置されている。さらに、集光レンズ145の背面パネル13側であって、集光レンズ147の左側パネル15側には、第二ダイクロイックミラー148が配置されている。第二ダイクロイックミラー148は、赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を反射して左側パネル15側に90度光軸を変換し、集光レンズ147を介して入射される青色波長帯域光を透過させる。
第一ダイクロイックミラー142を透過した赤色波長帯域光の光軸と、この赤色波長帯域光の光軸と一致するように第一ダイクロイックミラー142により反射された緑色波長帯域光の光軸は、集光レンズ145に入射する。そして、集光レンズ145を透過した赤色及び緑色波長帯域光は、第二ダイクロイックミラー148により反射され、光源側光学系170の集光レンズ173を介してライトトンネル175の入射口に集光される。一方、集光レンズ147を透過した青色波長帯域光は、第二ダイクロイックミラー148を透過して、集光レンズ173を介してライトトンネル175の入射口に集光される。ここで、ライトトンネル175は、スクリーンに照射する画像光のアスペクト比に合わせて、縦断面が横長の長矩形とされている。
光源側光学系170は、集光レンズ173,導光装置であるライトトンネル175,集光レンズ178,集光レンズ179,照射ミラー185、コンデンサレンズ195により構成されている。なお、コンデンサレンズ195は、コンデンサレンズ195の背面パネル13側に配置される表示素子51から出射された画像光を固定レンズ群225及び可動レンズ群235に向けて出射するので、投影側光学系220の一部ともされている。
ライトトンネル175と第二ダイクロイックミラー148の間には、ライトトンネル175の入射口に光源光を集光する集光レンズ173が配置されている。よって、赤色波長帯域光、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光は、集光レンズ173により集光され、ライトトンネル175に入射される。ライトトンネル175に入射された光線束は、ライトトンネル175により均一な強度分布の光線束とされる。
ライトトンネル175の左側パネル15側の光軸上には、集光レンズ178,179が配置される。ライトトンネル175から出射された光線束は、集光レンズ178,179を介して照射ミラー185に照射され、照射ミラー185によりコンデンサレンズ195を介して表示素子51に所定の角度で照射される。具体的には、照射ミラー185は、表示素子51の左前方の斜め下方に配置されており、照射ミラー185による表示素子51への光源光の照射は、光軸を上方に向けて斜めに照射される。このとき、照射ミラー185により表示素子51に照射される光源光の照射形状は歪んだ形状となっている。従って、照射ミラー185による照射形状を表示素子51の画像形成面に合わせるため、ライトトンネル175は、ライトトンネル175の光軸周りに所定の角度αで回転して配置されている(図6参照)。
光源側光学系170により表示素子51の画像形成面に照射された光源光である光線束は、表示素子51の画像形成面で反射され、投影光として投影側光学系220を介してスクリーンに投影される。ここで、投影側光学系220は、コンデンサレンズ195、可動レンズ群235、固定レンズ群225により構成されている。可動レンズ群235は、レンズモータにより移動可能に形成される。そして、可動レンズ群235及び固定レンズ群225は、固定鏡筒に内蔵される。よって、可動レンズ群235を備える固定鏡筒は、可変焦点型レンズとされ、ズーム調整やフォーカス調整が可能に形成される。
このように投影装置10を構成することで、蛍光板101を回転させるとともに励起光照射装置70及び赤色光源装置120から異なるタイミングで光を出射すると、赤色、緑色及び青色の各波長帯域光が導光光学系140を介して集光レンズ173及びライトトンネル175に順次入射され、さらに光源側光学系170を介して表示素子51に入射されるため、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を投影することができる。
次に、励起光照射装置70におけるコリメータレンズ73の配置について説明する。図4は、励起光照射装置70を出射方向側(すなわち図3における背面パネル13側)から見た状態を示す模式図である。前述の通り、各コリメータレンズ73は、図4において二点鎖線で示す各青色レーザダイオード71の出射側に配置されている。具体的には、コリメータレンズ73はホルダ76の取付孔76aに取り付けられている。
ここで、図4において、光軸LCは、励起光照射装置70から出射される光線束の光軸を示す。各光軸BLCは、各青色レーザダイオード71の光軸を示す。各光軸CLCは、各コリメータレンズ73の光軸を示す。そして、各コリメータレンズ73の光軸CLCは、光軸LCと各光軸BLCとを結ぶ直線(図4における二点鎖線の直線)を、光軸LCを基準として回転角度θで回転した位置に設定される。従って、各コリメータレンズ73は、光軸LCと光軸BLCとを結ぶ直線に対して光軸LC周りに回転角度θで回転した位置に配置されることとなる。本実施形態においては、全てのコリメータレンズ73が、光軸LC周りに回転角度θで回転した位置に配置されている。
次に、図5により、青色レーザダイオード71からの出射光と、コリメータレンズ73から出射される光について説明する。図5は図4のV−V断面の模式図である。図に示すように、青色レーザダイオード71から出射した光は、コリメータレンズ73により平行光とされ、出射される。このとき、コリメータレンズ73から出射される出射光の光軸CLCは、青色レーザダイオード71の光軸BLCよりも下方に位置している。一方、図示しないが、図5で示される青色レーザダイオード71と線対称に位置される青色レーザダイオード71においては、コリメータレンズ73から出射される出射光の光軸CLCは、青色レーザダイオード71の光軸BLCよりも上方に位置している。すなわち、図4における複数の青色レーザダイオード71の出射光のうち、左側の4つの青色レーザダイオード71の出射光の光軸は、各コリメータレンズ73により下方にずれ、右側4つの青色レーザダイオード71の出射光の光軸は、各コリメータレンズ73により上方にずれることとなる。
このように形成される励起光照射装置70からの出射光は、導光光学系140(図3参照)を介してライトトンネル175の入射口に照射される。このときの様子を図6に示す。ここで、実線で示される8個の楕円形は、本実施形態における励起光照射装置70からの出射光BL1である。二点鎖線で示される8個の楕円形は、励起光照射装置70において複数のコリメータレンズ73を光軸LC周りに回転角度θで回転させなかった場合の出射光BL2である。なお、青色レーザダイオード71は、青色レーザダイオード71からの出射光の断面楕円形の長軸が上下方向となるように配置されている。
本実施形態においては、前述の通り、励起光照射装置70において複数のコリメータレンズ73を、光軸LCを基準として回転角度θで回転させているので、出射光BL1は、約αの角度で傾斜してライトトンネル175の入射口に照射される。従って、出射光BL1は、二点鎖線で示される出射光BL2と比べて、ライトトンネル175の入射口に合致した入射形状とされている。特に、二点鎖線で示される出射光BL2の外側の光(例えば出射光BL2−1,BL2−2)は、ライトトンネル175に入射されない部分が多い。このように、ライトトンネル175に入射されない光の部分が多いと、ケラレや色ムラの原因となる。しかしながら、本実施形態の構成によれば、励起光照射装置70からの出射光BL1を、傾斜して配置されるライトトンネル175の入射口に合わせることができるので、ケラレや色ムラを低減することができる。
なお、出射光BL1が傾斜するおおよその角度αは、励起光照射装置70における複数のコリメータレンズ73の回転角度θと比べて大きくなる。これは、導光光学系140における励起光照射装置70の光路上の複数の集光レンズ等により、青色レーザダイオード71からの出射光が拡大されるからである。具体的には、例えば、回転角度θが1°以下であるのに対して、角度αは約20°で設定される。また、ライトトンネル175が傾斜する方向(回転方向)と複数のコリメータレンズ73の回転方向を同じ方向とするか反対の方向とするかは、導光光学系140における励起光照射装置70の光路上の反射ミラーの枚数や集光レンズにより形成される焦点の数により決定される。
次に、励起光照射装置70の変形例である励起光照射装置70Aを図7に示す。励起光照射装置70Aは、各コリメータレンズ73に対して、光軸LC周りの回転角度を個別に設定したものである。具体的には、回転角度θ1で回転して配置したコリメータレンズ73が2個、回転角度θ2で回転して配置したコリメータレンズ73が2個、回転角度θ3で回転して配置したコリメータレンズ73が4個である。
このように、各コリメータレンズ73の回転角度θは、個別に設定しても良い。前述の通り、励起光照射装置70からの出射光の光線束における外側の光が特にライトトンネル175の入射口から外れる場合が多いので、外側のコリメータレンズ73の回転角度を大きくしてコリメータレンズ73を配置し、光軸LCに近いコリメータレンズ73は回転角度を小さくして配置する、又は回転させないで配置しても良い。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は以上の実施形態によって限定されることはなく、種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態においては、励起光照射装置70の青色レーザダイオード71は、2行4列の合計8個配置したが、これに限られず、2行4列以外の複数行複数列のマトリクス状に配置したり、1行としたり、又は、複数の青色レーザダイオード71をホルダ76の長辺方向にずらしたりランダムに配置しても良い。
また、励起光照射装置70の複数のコリメータレンズ73は、コリメータレンズアレイとして一体的に形成しても良い。この場合、コリメータレンズアレイを光軸LC周りに回転角度θで回転して励起光照射装置70に配置すればよい。
また、本実施形態においては、導光装置としてライトトンネル175を用いたが、これに限られず、ガラスロッド等の導光ロッドとすることもできる。
以上の本発明の実施形態によれば、励起光照射装置70は、複数の半導体発光素子である青色レーザダイオード71及び各青色レーザダイオード71からの出射光が入射される複数のコリメータレンズ73を備える。各コリメータレンズ73は、複数の青色レーザダイオード71から出射される光線束の光軸LCと各青色レーザダイオード71の光軸BLCとを結ぶ直線に対して光軸LC周りに、導光装置であるライトトンネル175の配置される所定の角度αに対応する角度(回転角度θ)で回転した位置に配置される。
これにより、角度αで傾斜して配置される導光装置であるライトトンネル175の入射口に合うように励起光照射装置70からの光線束の入射形状が形成されるので、投影光のケラレや色ムラを低減することができる。そして、励起光照射装置70をライトトンネル175の傾斜に合わせて傾斜して配置する必要もないので、装置の小型化にも寄与することができる。
また、回転角度θで回転して配置されるコリメータレンズ73は、励起光照射装置70から出射される光線束の外側に対応する青色レーザダイオード71に対して配置される。これにより、傾斜して配置されるライトトンネル175の入射口に対して照射し難い光線束の外側の光についても効率的にライトトンネル175の入射口に照射することができる。
また、各コリメータレンズ73の回転角度θは、コリメータレンズ73毎に設定することもできる。これにより、ライトトンネル175の入射口に合った入射形状を容易に形成することができる。
また、全てのコリメータレンズ73の回転角度θを同一の角度とすることもできる。これにより、コリメータレンズ73を保持する保持部材等の構成部品について製造し易いものとすることができる。
また、複数のコリメータレンズ73は、コリメータレンズアレイとして一体的に形成することができる。これにより、多数のコリメータレンズを一度に容易に配置することができるので、製造に掛かるコストを低減することができる。
また、複数の青色レーザダイオード71は、行及び列をなすよう配置される。これにより、高輝度で小型化に寄与することができる光源装置を提供することができる。
また、ライトトンネル175に換えて、ガラスロッド等の導光ロッドとすることもできる。これにより、種々の導光装置を利用することができる。
また、本実施形態においては、半導体発光素子は、青色レーザダイオード71とされている。これにより、小型で高輝度な光源として励起光照射装置70を形成することができる。
また、光源装置60は、光源としての励起光照射装置70からの出射光を励起光として蛍光光を発光する蛍光発光領域と、光源からの出射光が拡散透過される拡散透過領域とを備える蛍光板101を有する蛍光板装置100を備える。これにより、励起光照射装置70の出射光を光源光及び励起光として利用することができる。
また、励起光照射装置70は青色波長帯域光を出射し、蛍光板装置100は蛍光光とされる緑色波長帯域光を出射し、赤色光源装置120は赤色波長帯域光を出射する。これにより、ケラレや色ムラを低減させることができ、3色光源を備える光源装置60を提供することができる。
また、投影装置10は、光源装置60と、表示素子51と、投影側光学系220と、投影装置制御部とにより形成した。これにより、投影光のケラレや色ムラを低減しつつ小型に形成することができる光源装置60を備える投影装置10を提供することができる。
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]光が入射される矩形の入射口を備えて光軸周りに対して所定の角度で回転して配置される導光装置と、
複数の半導体発光素子、及び前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸と各前記半導体発光素子の光軸とを結ぶ直線に対して前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸周りに前記導光装置の配置される所定の角度に対応する角度で回転した位置に配置されて各前記半導体発光素子からの出射光が入射される複数のコリメータレンズ、を備える光源と、
を有することを特徴とする光源装置。
[2]前記複数のコリメータレンズは、前記光源から出射される光線束の外側に対応する前記複数の半導体発光素子に対して配置されること特徴とする前記[1]に記載の光源装置。
[3]各前記コリメータレンズの前記角度は、前記コリメータレンズ毎に設定されることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載の光源装置。
[4]各前記コリメータレンズの前記角度は同一であることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載の光源装置。
[5]前記複数のコリメータレンズは、コリメータレンズアレイとして一体的に形成されることを特徴とする前記[4]に記載の光源装置。
[6]前記複数の半導体発光素子は、行及び列をなすよう配置されることを特徴とする前記[1]乃至前記[5]の何れか記載の光源装置。
[7]前記導光装置は、導光ロッド又はライトトンネルであることを特徴とする前記[1]乃至前記[6]の何れか記載の光源装置。
[8]前記半導体発光素子は、レーザダイオードであることを特徴とする前記[1]乃至前記[7]の何れか記載の光源装置。
[9]前記光源からの出射光を励起光として蛍光光を発光する蛍光発光領域と前記光源からの出射光が透過する透過領域とを備える蛍光板を有する蛍光板装置を備えることを特徴とする前記[1]乃至前記[8]の何れか記載の光源装置。
[10]前記光源は青色波長帯域光を出射し、
前記蛍光板装置の前記蛍光発光領域は緑色波長帯域光を出射し、
赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置を備えることを特徴とする前記[9]に記載の光源装置。
[11]前記[1]乃至前記[10]の何れか記載の光源装置と、
前記光源装置からの光源光が照射され、画像光を形成する表示素子と、
前記表示素子から出射された前記画像光をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記表示素子と、前記光源装置を制御する投影装置制御部と、
を有することを特徴とする投影装置。
10 投影装置 11 上面パネル
12 正面パネル 13 背面パネル
14 右側パネル 15 左側パネル
16 下面パネル 17 吸排気孔
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮/伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 光源制御回路 43 冷却ファン駆動制御回路
45 レンズモータ 47 音声処理部
48 スピーカ 51 表示素子
60 光源装置 70 励起光照射装置
70A 励起光照射装置 71 青色レーザダイオード
73 コリメータレンズ 76 ホルダ
76a 取付孔 80 緑色光源装置
81 ヒートシンク 100 蛍光板装置
101 蛍光板 110 モータ
111 集光レンズ群 115 集光レンズ
120 赤色光源装置 121 赤色光源
125 集光レンズ群 130 ヒートシンク
140 導光光学系 141 第一反射ミラー
142 第一ダイクロイックミラー 143 第二反射ミラー
145 集光レンズ 146 集光レンズ
147 集光レンズ 148 第二ダイクロイックミラー
149 第三反射ミラー 151 集光レンズ
152 拡散板 170 光源側光学系
173 集光レンズ 175 ライトトンネル
178 集光レンズ 179 集光レンズ
185 照射ミラー 190 ヒートシンク
195 コンデンサレンズ 220 投影側光学系
225 固定レンズ群 235 可動レンズ群
241 制御回路基板 261 冷却ファン
262 冷却ファン

Claims (11)

  1. 光が入射される矩形の入射口を備えて光軸周りに対して所定の角度で回転して配置される導光装置と、
    複数の半導体発光素子、及び前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸と各前記半導体発光素子の光軸とを結ぶ直線に対して前記複数の半導体発光素子から出射される光線束の光軸周りに前記導光装置の配置される所定の角度に対応する角度で回転した位置に配置されて各前記半導体発光素子からの出射光が入射される複数のコリメータレンズ、を備える光源と、
    を有することを特徴とする光源装置。
  2. 前記複数のコリメータレンズは、前記光源から出射される光線束の外側に対応する前記複数の半導体発光素子に対して配置されること特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 各前記コリメータレンズの前記角度は、前記コリメータレンズ毎に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  4. 各前記コリメータレンズの前記角度は同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  5. 前記複数のコリメータレンズは、コリメータレンズアレイとして一体的に形成されることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記複数の半導体発光素子は、行及び列をなすよう配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか記載の光源装置。
  7. 前記導光装置は、導光ロッド又はライトトンネルであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか記載の光源装置。
  8. 前記半導体発光素子は、レーザダイオードであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか記載の光源装置。
  9. 前記光源からの出射光を励起光として蛍光光を発光する蛍光発光領域と前記光源からの出射光が透過する透過領域とを備える蛍光板を有する蛍光板装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか記載の光源装置。
  10. 前記光源は青色波長帯域光を出射し、
    前記蛍光板装置の前記蛍光発光領域は緑色波長帯域光を出射し、
    赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置を備えることを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光源光が照射され、画像光を形成する表示素子と、
    前記表示素子から出射された前記画像光をスクリーンに投影する投影側光学系と、
    前記表示素子と、前記光源装置を制御する投影装置制御部と、
    を有することを特徴とする投影装置。
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