(実施形態1)
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、投影装置10の外観斜視図である。なお、本実施形態において、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
投影装置10は、図1に示すように、略直方体形状であって、投影装置10の筐体の前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有する。この正面パネル12には、複数の排気孔17が設けられている。さらに、投影装置10は、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
筐体の上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられる。このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
さらに、筐体の背面には、背面パネルにUSB端子やアナログRGB映像信号が入力される映像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子、音声出力端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子(群)20が設けられている。また、背面パネルには、複数の吸気孔が形成されている。なお、図示しない筐体の側板である右側パネル、及び、図1に示した側板である左側パネル15には、各々複数の排気孔17が形成されている。また、左側パネル15の背面パネル近傍の隅部や背面パネルには、吸気孔18も形成されている。
次に、投影装置10の投影装置制御部について、図2の機能ブロック図を用いて述べる。投影装置制御部は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成される。
制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPU、各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
そして、この投影装置制御部により、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換されたあと、表示エンコーダ24に出力される。
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示素子制御部として機能するものであり、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動する。
投影装置10は、光源装置60から出射された光線束を、光源側光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系を介してスクリーンに画像を投影表示する。尚、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。
さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいた動画等の表示を可能とする。
そして、筐体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出される。リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
また、制御部38は、光源制御部としての光源制御回路41を制御している。この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、励起光源や赤色光源装置から所定のタイミングで赤色、緑色及び青色の波長帯域光を発光させる個別の制御を行う。
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等により投影装置10本体の電源オフ後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によっては投影装置10本体の電源をオフにする等の制御も行う。
次に、この投影装置10の内部構造について説明する。図3は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。投影装置10は、右側パネル14の近傍に制御回路基板241を備えている。この制御回路基板241は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えている。また、投影装置10は、制御回路基板241の左方、つまり、投影装置10筐体の略中央部分に光源装置60を備えている。さらに、光源装置60と左側パネル15との間には、光源側光学系170や投影側光学系220が配置されている。
光源装置60は、赤色波長帯域光の光源とされる赤色光源装置120と、緑色波長帯域光の光源とされる緑色光源装置80と、青色波長帯域光の光源とされる青色光源装置であると共に励起光源ともされる励起光照射装置70と、を備える。緑色光源装置80は、励起光照射装置70と、蛍光板装置100とにより構成される。そして、光源装置60には、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光の光線束に赤色波長帯域光の光線束を合わせて各色波長帯域の光線束を同一光路上に導光して同一方向に向かわせる導光光学系140が配置されている。
励起光照射装置70は、投影装置10筐体の左右方向における略中央部分に配置される。励起光照射装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置された複数の半導体発光素子を備える。本実施形態において、半導体発光素子は、青色波長帯域光を出射する青色レーザダイオード71である。青色レーザダイオード71は、右側パネル14と略平行に配置されている。各青色レーザダイオード71の光軸上には、コリメータレンズ73が配置されている。コリメータレンズ73は、青色レーザダイオード71からの出射光の指向性を高めて各々平行光に変換する。青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73は、固定ホルダ75に固定される。
また、励起光照射装置70は、各青色レーザダイオード71からの出射光の光軸を正面パネル12方向に90度変換する反射ミラー76と、反射ミラー76で反射した各青色レーザダイオード71からの出射光を集光する集光レンズ78と、青色レーザダイオード71と右側パネル14との間に配置されたヒートシンク81等を備える。また、ヒートシンク81と背面パネル13との間には冷却ファン261が配置されている。この冷却ファン261とヒートシンク81とによって青色レーザダイオード71が冷却される。
赤色光源装置120は、青色レーザダイオード71と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの出射光を集光する集光レンズ群125と、を備える。この赤色光源121は、赤色波長帯域の光を発する半導体発光素子である赤色発光ダイオードである。赤色光源装置120は、赤色光源装置120が出射する赤色波長帯域光の光軸が、蛍光板101から出射される緑色波長帯域光の光軸と交差するように配置されている。また、赤色光源装置120は、赤色光源121の右側パネル14側にヒートシンク130を備える。ヒートシンク130と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261及びヒートシンク130によって赤色光源121が冷却される。
緑色光源装置80を構成する蛍光板装置100は、励起光照射装置70からの出射光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイールとされる蛍光板101と、この蛍光板101を回転駆動するモータ110と、励起光照射装置70から出射される励起光の光線束を蛍光板101に集光する集光レンズ群117と、蛍光板101から正面パネル12方向に出射される光線束を集光する集光レンズ115とを備える。
ここで、蛍光板101について説明する。図4は、蛍光板101の平面模式図である。本図は、蛍光板101を集光レンズ群117側から見た図である。蛍光板101は、円盤状に形成され、モータ軸112を中心としてモータ110の駆動により回転する。蛍光板101には、蛍光発光領域103と拡散透過領域104とが周方向に並設されている。蛍光発光領域103及び拡散透過領域104は、径方向に略一定の幅で形成される。蛍光発光領域103は、青色レーザダイオード71から出射された青色波長帯域光を励起光として受けて、励起された緑色波長帯域の蛍光光を出射する。拡散透過領域104は、青色レーザダイオード71からの出射光を拡散透過する。拡散透過した出射光は、光源装置60の青色波長帯域光として出射される。
図3に戻り、モータ110と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されている。蛍光板装置100は、この冷却ファン261によって冷却される。
導光光学系140は、第一ダイクロイックミラー141、集光レンズ149、第二ダイクロイックミラー148、第一反射ミラー143、集光レンズ146、第二反射ミラー145、集光レンズ147を有する。第一ダイクロイックミラー141は、励起光照射装置70から出射される青色波長帯域光及び蛍光板101から出射される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光とが交差する位置に配置される。第一ダイクロイックミラー141は、青色波長帯域光及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射する。よって、蛍光板101から出射された緑色波長帯域光の光軸は、第一ダイクロイックミラー141により左側パネル15方向に90度変換される。
第一ダイクロイックミラー141の左側パネル15側には、集光レンズ149が配置されている。さらに、集光レンズ149の左側パネル15側であって、集光レンズ147の背面パネル13側には、第二ダイクロイックミラー148が配置されている。第二ダイクロイックミラー148は、赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を反射し、青色波長帯域光を透過させる。第二ダイクロイックミラー148の背面パネル13側には、集光レンズ173が配置されている。
第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光の光軸は、第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光の光軸と一致する。第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光及び第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光は、共に集光レンズ149に入射する。そして、集光レンズ149を透過した赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光は、第二ダイクロイックミラー148により反射され、集光レンズ173に入射する。
また、第一反射ミラー143は、蛍光板101を透過した青色波長帯域光の光軸上であって、集光レンズ115と正面パネル12との間に配置される。第一反射ミラー143は、青色波長帯域光を反射して、この青色波長帯域光の光軸を左側パネル15方向に90度変換する。第一反射ミラー143の左側パネル15側には、集光レンズ146が配置される。さらにこの集光レンズ146の左側パネル15側には、第二反射ミラー145が配置される。
集光レンズ147は、第二反射ミラー145の背面パネル13側に配置されている。第二反射ミラー145は、第一反射ミラー143により反射され、集光レンズ146を介して入射される青色波長帯域光の光軸を、背面パネル13側に90度変換する。第二反射ミラー145により反射された青色波長帯域光は、集光レンズ147を介して第二ダイクロイックミラー148を透過し、集光レンズ173に入射する。
このように、赤色、緑色、青色の各波長帯域光の光線束は、導光光学系140により同一光路上に導光される。導光光学系140により導光された各色波長帯域光は、光源側光学系170の集光レンズ173により集光される。
光源側光学系170は、集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178、光軸変換ミラー181、集光レンズ183、照射ミラー185、コンデンサレンズ195により構成されている。なお、コンデンサレンズ195は、コンデンサレンズ195の背面パネル13側に配置される表示素子51から出射された画像光を投影側光学系220に向けて出射するので、投影側光学系220の一部ともされている。
各波長帯域の光線束は、光源側光学系170のライトトンネル175の入射口に入射される。ライトトンネル175に入射された光線束は、均一な強度分布の光線束となる。
ライトトンネル175の背面パネル13側の光軸上には、集光レンズ178を介して、光軸変換ミラー181が配置されている。ライトトンネル175の出射口から出射した光線束は、集光レンズ178で集光された後、光軸変換ミラー181により、左側パネル15側に光軸を変換される。
光軸変換ミラー181で反射した光線束は、集光レンズ183により集光された後、照射ミラー185により、コンデンサレンズ195を介して表示素子51に所定の角度で照射される。なお、背面パネル13側にはヒートシンク190が設けられており、DMDとされる表示素子51はこのヒートシンク190により冷却される。
光源側光学系170により表示素子51の画像形成面に照射された光源光である光線束は、表示素子51の画像形成面で反射され、投影光として投影側光学系220を介してスクリーンに投影される。投影側光学系220は、コンデンサレンズ195、可動レンズ群235、固定レンズ群225により構成されている。固定レンズ群225は、固定鏡筒に内蔵される。可動レンズ群235は、可動鏡筒に内蔵され、レンズモータで移動可能とされることにより、ズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
このように投影装置10を構成することで、蛍光板101を回転させるとともに励起光照射装置70及び赤色光源装置120から異なるタイミングで光を出射させると、赤色、緑色及び青色の各波長帯域光が導光光学系140及び光源側光学系170を介して表示素子51に入射される。そのため、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を投影することができる。
つぎに、励起光照射装置70における青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73の詳細について説明する。図3に示した青色レーザダイオード71a〜71e(71)及びコリメータレンズ73は、3行5列のマトリクス状に配置された光源アレイ700を形成する。コリメータレンズ73は、青色レーザダイオード71a〜71eの出射方向側に、青色レーザダイオード71a〜71eの各々に対応して配置される。
図5は、光源アレイ700を示す模式図である。なお、以下の説明では、青色レーザダイオード71からの青色波長帯域光の出射方向を前、その反対側を後とする。コリメータレンズ73a〜73eは、青色波長帯域光が入射する入射面742a〜742eが平面状に形成され、青色波長帯域光の出射面741a〜741eが凸レンズとして形成される。
各青色レーザダイオード71a〜71eは、すべての出射面721a〜721eが略同一平面上となるように配置される。各コリメータレンズ73a〜73eは、光源アレイ700の行方向の中央側(コリメータレンズ73c側)から外側(コリメータレンズ73a,73e側)に向かうに従い、青色レーザダイオード71a〜71eから遠い位置に配置される。したがって、光源アレイ700の行方向の中央側のコリメータレンズ(第一コリメータレンズ)73cは、出射面(第二出射面)741cが外側のコリメータレンズ(第二コリメータレンズ)73a,73b,73d,73eの出射面(第四出射面)741a,741b,741d,741eよりも後方となるように、配置される。
このように、光源アレイ700は、全体の中央側に配置された青色レーザダイオード(第一半導体発光素子)71cの出射面(第一出射面)721cとコリメータレンズ73cの出射面741cとの距離g1cが、外側に配置された青色レーザダイオード(第二半導体発光素子)71a,71b,71d,71eの出射面(第三出射面)721a,721b,721d,721eとコリメータレンズ73a,73b,73d,73eの出射面741a,741b,741d,741eとの距離g1a,g1b,g1d,g1eよりも短くなるように構成される。なお、距離g1a〜g1eは、出射面721a〜721eから出射面741a〜741eまでの光路距離を示している。
また、本実施形態では、略同形状のコリメータレンズ73a〜73eを用いているため、コリメータレンズ73a〜73eの入射面742a〜742eと青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eとの距離g2a〜g2eは、光源アレイ700の外側に向かうに従い長くなるように構成される。
光源アレイ700のコリメータレンズ73a〜73eは、対応する青色レーザダイオード71a〜71eが出射する青色波長帯域光の光軸と、出射面741a〜741eの頂部741(すなわちコリメータレンズ73a〜73eの光軸)が略一致するように配置される。
なお、図5では、一方側のコリメータレンズ73a,73bと他方側のコリメータレンズ73d,73eとは、中央側のコリメータレンズ73cを中心とした対称位置に配置されているが、それぞれ設定する集光位置に応じて対称位置に配置しない構成としてもよい。例えば、コリメータレンズ73a,73b,73d,73eは、距離g1aと距離g1eが異なり、距離g1bと距離g1dも異なるように配置することができる。
つぎに、光源アレイ700の青色レーザダイオード71a〜71eから出射された青色波長帯域光の照射領域について説明する。青色波長帯域光は、図4に示した回転する蛍光板101の蛍光発光領域103又は拡散透過領域104上の有効範囲S内に、主に照射される。なお、本実施形態において、有効範囲Sの形状は、略矩形状としているが、後段の導光部材の形状や表示素子51の形状等により適宜の大きさや形状とすることができる。
図6は、蛍光板101上の有効範囲Sに照射された青色波長帯域光の照射領域s3〜s5を示す図である。なお、本図では、3つの青色レーザダイオード71c〜71eが出射した青色波長帯域光の照射領域s3〜s5について説明する。有効範囲Sの略中央に位置する照射領域s3は、図5の青色レーザダイオード71cが出射した青色波長帯域光L3が照射される領域である。有効範囲Sの中央からやや外側に位置する照射領域s4は、青色レーザダイオード71dが出射した青色波長帯域光L4が照射される領域である。有効範囲Sの隅部に位置する照射領域s5は、青色レーザダイオード71eが出射した青色波長帯域光L5が照射される領域である。
青色波長帯域光の焦点位置は、図5に示した出射面721a〜721eからコリメータレンズ73a〜73eの出射面741a〜741eまでの距離g1a〜g1eが長くなるに従い、青色レーザダイオード71a〜71eから遠くなる。よって、図5で最も焦点位置が遠い青色レーザダイオード71eから出射された青色波長帯域光L5の焦点位置が、図4の蛍光発光領域103又は拡散透過領域104の照射面付近となるようにコリメータレンズ73eを配置すると、青色レーザダイオード71cと青色レーザダイオード71dから出射された青色波長帯域光の焦点位置は、青色レーザダイオード71d、青色レーザダイオード71cの順に図6の有効範囲Sの手前側となる。そのため、照射領域s3〜s5の面積は、青色レーザダイオード71cの照射領域s3、青色レーザダイオード71dの照射領域s4及び青色レーザダイオード71eの照射領域s5の順に狭く形成される。
なお、各青色波長帯域光L3〜L5の照射領域s3〜s5は、互いに一部が重なっているが、外側のコリメータレンズ73d,73eの位置を調整して距離g1d,g1eを変えることで、各照射領域s3〜s5が重ならないようにすることもできる。このように、青色波長帯域光は、有効範囲S内の位置に照射させることで、蛍光発光領域103の励起光として効率良く利用することができる。
以上示したように、本実施形態の光源装置60は、コリメータレンズ73の位置を、青色レーザダイオード71から出射される青色波長帯域光の出射方向に対して異ならせることにより、蛍光発光領域103又は拡散透過領域104上の有効範囲Sにおける照射面積を適切な大きさに定めることができる。
このように、有効範囲Sの中央付近に照射される青色波長帯域光の照射面積を広くし、有効範囲Sの端部又は隅部に照射される青色波長帯域光の照射面積を狭くすることにより、有効範囲S内全体として、均一な強度分布の光を励起光として照射させることができる。
つぎに、本実施形態の変形例について説明する。図7は、変形例1における光源アレイ700Aを示す模式図である。変形例1では、光源装置60は、光源アレイ700のコリメータレンズ73の代わりに、形状の異なるコリメータレンズ73Aを備える。
コリメータレンズ73Aa〜73Ae(73A)は、青色波長帯域光が入射する入射面742a〜742eが平面状に形成され、青色波長帯域光の出射面741a〜741eが凸レンズとして形成される。
各コリメータレンズ73Aa〜73Aeは、光源アレイ700Aの行方向の中央側(コリメータレンズ73Ac側)から外側(コリメータレンズ73Aa,73Ae側)に向かうに従い、青色波長帯域光の出射方向に長く形成される。つまり、各コリメータレンズ73Aa〜73Aeは、光源アレイ700Aの行方向の中央側(コリメータレンズ73Ac側)から外側(コリメータレンズ73Aa,73Ae側)に向かうに従い、厚さが厚く形成される。また、各コリメータレンズ73Aa〜73Aeは、入射面742a〜742eが略同一平面上に位置するように配置される。
したがって、光源アレイ700Aは、光源アレイ700と同様に、行方向の中央側に配置された青色レーザダイオード71cの出射面721cとコリメータレンズ(第一コリメータレンズ)73Acの出射面741cとの距離g1cが、外側に配置された青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの出射面721a,721b,721d,721eとコリメータレンズ(第二コリメータレンズ)73Aa,73Ab,73Ad,73Aeの出射面741a,741b,741d,741eとの距離g1a,g1b,g1d,g1eよりも短くなるように構成される。
また、各青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eからコリメータレンズ73Aa〜73Aeの入射面742a〜742eまでの距離g2a〜g2eは、いずれも略同じとなる。
光源アレイ700Aのコリメータレンズ73Aa〜73Aeは、光源アレイ700と同様に、対応する青色レーザダイオード71a〜71eが出射する青色波長帯域光の光軸と、出射面741a〜741eの頂部741(すなわちコリメータレンズ73Aa〜73Aeの光軸)が略一致するように配置される。
なお、中央側のコリメータレンズ73Acを中心とした、一方側のコリメータレンズ73Aa,73Abと他方側のコリメータレンズ73Ad,73Aeとは、それぞれ略同形状としているが、対称組みである一方のコリメータレンズ73Aaと他方のコリメータレンズ73Aeを異なる長さとし、他の対称組みである一方のコリメータレンズ73Abと他方のコリメータレンズ73Adを異なる長さとしてもよい。よって、コリメータレンズ73Aa,73Ab,73Ad,73Aeは、距離g1aと距離g1eが異なり、距離g1bと距離g1dが異なるように配置することができる。
青色レーザダイオード71c〜71eから出射された青色波長帯域光は、図5の光源アレイ700と同様に、図6に示した有効範囲Sに照射される。すなわち、有効範囲Sの略中央に位置する照射領域s3は、図7に示した青色レーザダイオード71cが出射した青色波長帯域光L3が照射される領域である。有効範囲Sの中央からやや外側に位置する照射領域s4は、青色レーザダイオード71dが出射した青色波長帯域光L4が照射される領域である。有効範囲Sの隅部に位置する照射領域s5は、青色レーザダイオード71eが出射した青色波長帯域光L5が照射される領域である。
以上示したように、本実施形態の光源装置60は、コリメータレンズ73Aa〜73Aeの入射面742a〜742eが略同一平面上となるように構成した。よって、青色レーザダイオード71からコリメータレンズ73Aまでの距離g2a〜g2eを短くしつつ一定とすることができるため、固定ホルダ75等のコリメータレンズ73Aの固定部材の構成を、簡易にすることができる。
つぎに、本実施形態の他の変形例について説明する。図8は、変形例2の光源アレイ700Bを示す模式図である。変形例2では、光源装置60は、光源アレイ700のコリメータレンズ73の代わりにレンズアレイ730Bとして一体に形成されたコリメータレンズ73Ba〜73Be(73B)を備える。
レンズアレイ730Bは、青色波長帯域光が入射する入射面742が平面状に形成される。また、各コリメータレンズ73Ba〜73Beは、青色波長帯域光の出射面741a〜741eが凸レンズとして形成される。
各コリメータレンズ73Ba〜73Beは、光源アレイ700のコリメータレンズ73a〜73eと同様に、光源アレイ700B全体の中央側(コリメータレンズ73Bc側)から外側(コリメータレンズ73Ba,73Be側)に向かうに従い、青色波長帯域光の出射方向に長く形成される。
したがって、光源アレイ700Bは、光源アレイ700と同様に、行方向の中央側に配置された青色レーザダイオード71cの出射面721cとコリメータレンズ(第一コリメータレンズ)73Bcの出射面741cとの距離g1cが、外側に配置された青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの出射面721a,721b,721d,721eとコリメータレンズ(第二コリメータレンズ)73Ba,73Bb,73Bd,73Beの出射面741a,741b,741d,741eとの距離g1a,g1b,g1d,g1eよりも短くなるように構成される。また、各青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eから入射面742までの距離g3は同じである。
光源アレイ700Bの出射面741a〜741eは、光源アレイ700と同様に、対応する青色レーザダイオード71a〜71eが出射する青色波長帯域光の光軸と、各頂部741(すなわちコリメータレンズ73Ba〜73Beの光軸)が略一致するように配置される。
なお、中央側のコリメータレンズ73Bcを中心とした、一方側のコリメータレンズ73Ba,73Bbと他方側のコリメータレンズ73Bd,73Beとは、それぞれ略同形状としているが、対称組みである一方のコリメータレンズ73Baと他方のコリメータレンズ73Beを異なる長さとし、他の対称組みである一方のコリメータレンズ73Bbと他方のコリメータレンズ73Bdを異なる長さとしてもよい。よって、レンズアレイ730Bの各外側のコリメータレンズ73Ba,73Bb,73Bd,73Beは、距離g1aと距離g1eが異なり、距離g1bと距離g1dが異なるように形成することができる。
青色レーザダイオード71a〜71eから出射された青色波長帯域光は、実施形態1と同様に、図6に示した有効範囲Sに照射される。すなわち、有効範囲Sの略中央に位置する照射領域s3は、図8示した青色レーザダイオード71cが出射した青色波長帯域光L3が照射される領域である。有効範囲Sの中央からやや外側に位置する照射領域s4は、青色レーザダイオード71dが出射した青色波長帯域光L4が照射される領域である。有効範囲Sの隅部に位置する照射領域s5は、青色レーザダイオード71eが出射した青色波長帯域光L5が照射される領域である。
以上示したように、本実施形態の光源装置60のコリメータレンズ73Bc〜73Beは、レンズアレイ730Bとして一体に形成される。よって、集光機能を有する複数のコリメータレンズを一体として調節することができ、容易に固定ホルダ75等の固定部に取り付けることができる。
(実施形態2)
つぎに、本発明の実施形態2について説明する。図9は、光源アレイ700Cを示す模式図である。光源アレイ700Cの青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73は、実施形態1の光源アレイ700の青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73と配置が異なる。なお、本実施形態の説明において、実施形態1の光源アレイ700と同様の構成については、その説明を省略又は簡略化する。
各コリメータレンズ73a〜73eは、略同形状であり、入射面742a〜742eが略同一平面上となるように配置される。よって、コリメータレンズ73a〜73eの出射面741a〜741eも、略同一平面上に位置する。
各青色レーザダイオード71a〜71eは、光源アレイ700Cの行方向の中央側(青色レーザダイオード71c側)から外側(青色レーザダイオード71a,71e側)に向かうに従い、コリメータレンズ73a〜73eの入射面742a〜742eから遠い位置に配置される。したがって、光源アレイ700の中央側の青色レーザダイオード(第一半導体発光素子)71cは、出射面(第一出射面)721cが外側の青色レーザダイオード(第二半導体発光素子)71a,71b,71d,71eの出射面(第三出射面)721a,721b,721d,721eよりも前方となるように、配置される。
そのため、本実施形態の光源アレイ700Cは、コリメータレンズ73a〜73eの入射面742a〜742eと青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eとの距離g2a〜g2eは、光源アレイ700Cの外側に向かうに従い長くなるように構成される。また、光源アレイ700Cは、コリメータレンズ73a〜73eの出射面741a〜741eと青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eとの距離g1a〜g1eは、光源アレイ700Cの外側に向かうに従い長くなるように構成される。
光源アレイ700Cのコリメータレンズ73a〜73eは、光源アレイ700と同様に、対応する青色レーザダイオード71a〜71eが出射する青色波長帯域光の光軸よりも、出射面741a〜741eの頂部741(すなわちコリメータレンズ73a〜73eの光軸)が略一致するように配置される。
なお、図5では、一方側の青色レーザダイオード71a,71bと他方側の青色レーザダイオード71d,71eとは、中央側の青色レーザダイオード71cを中心とした対称位置に配置されているが、それぞれ対称位置に配置しない構成としてもよい。例えば、青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eは、距離g1aと距離g1eが異なり、距離g1bと距離g1dも異なるように配置することができる。
青色波長帯域光は、青色レーザダイオード71a〜71eから所定の幅を有した略平行光として出射されるが、僅かな拡散角度を有した拡散光の成分が含まれることがある。この場合、コリメータレンズ73a〜73eの出射面741a〜741eの位置における青色波長帯域光の光線幅は、青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eとコリメータレンズ73a〜73eとの距離g1a〜g1eが長いほど大きくなる。
よって、例えば、最も光線幅の小さい青色レーザダイオード71cから出射された青色波長帯域光L3の焦点位置が蛍光発光領域103又は拡散透過領域104の照射面付近となるように、コリメータレンズ73cを配置すると、照射領域s3〜s5の面積は、図6と異なり、青色レーザダイオード71cの照射領域s3、青色レーザダイオード71dの照射領域s4及び青色レーザダイオード71eの照射領域s5の順に広く形成される。実施形態1と異なる強度分布の光を、励起光として照射させることができる。
以上示したように、本実施形態の光源装置60は、コリメータレンズ73a〜73eを、出射面741a〜741eが略同一平面上となるように配置し、青色レーザダイオード71a〜71eの出射面721a〜721eからコリメータレンズ73a〜73eの出射面741a〜741eまでの距離g1a〜g1dを異なるようにした。よって、青色レーザダイオード71a〜71eが出射する青色波長帯域光に拡散成分が含まれている場合であっても、青色レーザダイオード71a〜71eの位置を定めることにより、有効範囲Sにおける照射領域を適切な大きさとすることができる。よって、有効範囲Sとして均一な強度分布の光を励起光として照射させることができる。
なお、各青色レーザダイオード71a〜71eを、光源アレイ700Cの行方向の中央側(青色レーザダイオード71c側)から外側(青色レーザダイオード71a,71e側)に向かうに従い、コリメータレンズ73a〜73eの入射面742a〜742eと近くなるように配置させることができる。すなわち、光源アレイ700の中央側の青色レーザダイオード71cは、出射面721cが外側の青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの出射面721a,721b,721d,721eよりも後方となるように、配置することができる。この場合、有効範囲Sの中央付近に照射される青色波長帯域光の照射面積は広くなり、有効範囲Sの端部又は隅部に照射される青色波長帯域光の照射面積が狭くなる。よって、有効範囲S内全体として、均一な強度分布の光を励起光として照射させることができる。
また、実施形態1及び実施形態2の構成を組合せてもよい。すなわち、各青色レーザダイオード71a〜71eの位置及びコリメータレンズ73a〜73eの位置を青色波長帯域光の出射方向に対してずらして、各青色波長帯域光の集光位置や光線幅を調整してもよい。
また、本発明の各実施形態において、コリメータレンズ73,73A,73B又はその頂部741は、青色レーザダイオード71から出射される青色波長帯域光の光軸と略一致する構成としてもよい。このとき、外側の青色レーザダイオード71は、青色波長帯域光が集光されるように傾斜させて取り付けてもよい。また、図3において、反射ミラー76は板状の一体部材として示したが、青色レーザダイオード71毎に対応する複数の反射ミラーを短冊状に配置させてもよい。
また、青色レーザダイオード71に対応するコリメータレンズ73は、入射面を凸状とした両面凸レンズを用いてもよい。
また、各コリメータレンズ73,73A,73Bの出射面741a〜741eの曲率、大きさ及び形状は、各々異なるようにしてもよい。例えば、中央側のコリメータレンズ73c,73Ac,73Bcの出射面741cの曲率は、外側のコリメータレンズ73a,73Aa,73Ba,73e,73Ae,73Beの出射面741a,741eの曲率と異なる構成とすることができる。よって、青色波長帯域光の光線幅や集光位置を、青色レーザダイオード71a〜71e毎に代えて照射領域の形状を調節することができる。
よって、青色レーザダイオード71a〜71eから出射された青色波長帯域光の光線幅や焦点位置を個別に調整して、有効範囲S内全体として均一な強度分布の光を励起光として照射させることができる。
また、中央側の青色レーザダイオード71cの出射光が広がる場合、青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73,73A,73Bは、外側の青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの出射光が平行光となるように、配置することができる。また、中央側の青色レーザダイオード71cの出射光が平行光である場合、青色レーザダイオード71及びコリメータレンズ73,73A,73Bは、外側の青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの出射光が有効範囲Sに向かって狭まるように、配置することができる。
また、本実施形態において、青色レーザダイオード71は、3行5列のマトリクス状に配置したが、他の任意の行数及び列数のマトリクス状としたり、その他の配列により配置することができる。
また、図5において、光源アレイ700の外側のコリメータレンズ73a,73b,73d,73eは、対応する青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eが出射する青色波長帯域光の光軸よりも、出射面741a,741b,741d,741eの頂部741(すなわち各コリメータレンズの光軸)がそれぞれ中央側のコリメータレンズ73c側にずれるように配置させることができる。なお、コリメータレンズ73b,73dのずれ量は、外側のコリメータレンズ73a,73eのずれ量より小さく形成される。すなわち、ずれ量は、光源アレイ700の中央側よりも、外側に配置された青色レーザダイオード71とコリメータレンズ73の組みほど大きくすることができる。
このように、外側のコリメータレンズ73a,73b,73d,73eを光源アレイ700の行方向の中央側へずらして配置させることにより、外側に配置された青色レーザダイオード71a,71e,71b,71dから出射された青色波長帯域光を、光源アレイ700の光線束全体の中央側へ屈折させて集光させることができる。
よって、コリメータレンズ73a,73b,73d,73eと青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの位置を偏心させた場合、照射領域s4,s5の形状は歪みやすくなるが、照射領域s4,s5の大きさを変えることにより、有効範囲Sから外れて照射される青色波長帯域光を低減させることができる。光源アレイ700A〜700Cについても、同様に構成することができる。
また、本実施形態では、平面視である行方向においてコリメータレンズ73,73A,73Bが青色レーザダイオード71に対し中央側にずれる構成について説明したが、列方向においても同様に、光源アレイ700,700A〜700Cの外側のコリメータレンズ73,73A,73Bを、対応する青色レーザダイオード71が出射する青色波長帯域光の光軸よりも、出射面741a〜741eの頂部741(すなわちコリメータレンズ73,73A,73Bの光軸)がそれぞれ中央側のコリメータレンズ73,73A,73B側にずれるように配置させてもよい。
以上、各実施形態で説明したように、中央側の青色レーザダイオード71cの青色波長帯域光と、外側の青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの青色波長帯域光とが、蛍光板101の照射面で集光度合が異なる光源装置60は、蛍光発光領域103に対して有効範囲Sに均一な強度分布で青色波長帯域光を照射することができる。
また、光源装置60は、コリメータレンズ73と、青色レーザダイオード71との距離を、青色レーザダイオード71の位置毎に変えることにより、青色波長帯域光を蛍光発光領域103又は拡散透過領域104の有効範囲S内に均一に集光させることができる。
また、コリメータレンズ73と、青色レーザダイオード71との距離を変えることにより、青色波長帯域光の光線束の太さや焦点位置を、青色レーザダイオード71毎に定めることができる。そして、蛍光体上の有効範囲Sの中央から離れた位置に照射される青色波長帯域光を小さい照射形状に調整し、有効範囲Sの中央付近の位置に照射される青色波長帯域光を大きな照射形状に調整することにより、有効範囲内で局所的に照射強度が高くなることを防止するとともに、青色波長帯域光を有効範囲内に集光させることができる。
また、コリメータレンズ73cの出射面741cがコリメータレンズ73a,73eの出射面741a,741eよりも後方となる光源装置60は、青色レーザダイオード71a,71c,71e毎に集光位置を変えて、有効範囲S内の照射領域の大きさを調整することができる。
また、第一半導体発光素子(青色レーザダイオード71c)の出射面721c及び第二半導体発光素子(青色レーザダイオード71a,71e)の出射面721a,721eが同一平面上となる光源装置60では、青色レーザダイオード71a,71c,71eを固定する固定部材の構成を簡易にすることができる。
また、外側のコリメータレンズ73a,73eが、中央側のコリメータレンズ73cよりも、光の出射方向に長く形成される光源装置60は、コリメータレンズ73a,73c,73eの取り付けを固定部材の形状に合わせて柔軟に対応させることができる。
また、コリメータレンズ73cの入射面742cがコリメータレンズ73a,73eの入射面742a,742eと同一平面上に位置する光源装置60は、コリメータレンズ73a,73c,73eを固定する固定部材の構成を簡易にすることができる。
また、コリメータレンズ73a,73eの出射面741a,741eの頂部741が、対応する第二半導体発光素子(青色レーザダイオード71a,71e)から出射される青色波長帯域光の光軸よりもコリメータレンズ73c側となるように配置される光源装置60は、青色レーザダイオード71a,71eの取り付け角度を変更することなく、複数の青色波長帯域光を集光するように導光させることができる。
また、赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置120を備え、蛍光光が緑色波長帯域光であり、第一半導体発光素子及び第二半導体発光素子(青色レーザダイオード71a〜71e)が青色波長帯域光又は励起光とする光を出射する光源装置60は、カラー画像を構成する三原色の光源として機能させることができる。
また、第一半導体発光素子及び第二半導体発光素子(青色レーザダイオード71a〜71e)は、青色波長帯域光を蛍光板101の蛍光発光領域103の有効範囲S内に照射する光源装置60は、第一半導体発光素子及び第二半導体発光素子が出射した光を、励起光として効率よく利用させることができる。
上記実施形態においては、中央側に配置された第一半導体発光素子(青色レーザダイオード71c)の第一出射面(出射面721c)と、第一半導体発光素子と対応して配置される第一コリメータレンズ(コリメータレンズ73c,73Ac,73Bc)の第二出射面(出射面741c)と、の距離が、第一半導体発光素子より外側に配置された第二半導体発光素子(青色レーザダイオード71a,71e)の第三出射面(出射面721a,721e)と、第二半導体発光素子と対応して配置される第二コリメータレンズ(コリメータレンズ73a,73Aa,73Ba,73e,73Ae,73Be)の第四出射面(出射面741a,741e)と、の距離と異なるとした。しかし、図6に示すように、照射面での集光度合(例えば、集光密度、集光面積)を照射面の外側と中心側とで異ならせれば良いのであり、この構成に限らない。具体的には、コリメータレンズ73,73A,73Bの曲率を中央側と外側とで変えればよい。中央側のコリメータレンズ73c,73Ac,73Bcの曲率を外側のコリメータレンズ73a,73Aa,73Ba,73e,73Be,73Beの曲率より大きくすることで、中央側の光の集光度合を弱くして相対的に外側の光の集光度合を強くし、外側の光が照射面の照射領域内に収まるようにすることができる。
なお、中央側の青色レーザダイオード71cの青色波長帯域光と、外側の青色レーザダイオード71a,71b,71d,71eの青色波長帯域光と、は蛍光板101の照射面で集光度合が異なるが、この照射面は、青色波長帯域光を励起光として受けて蛍光光を出射する蛍光発光領域103、又は青色波長帯域光を受けて青色波長帯域光を拡散透過する拡散透過領域104、の何れであっても良い。
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 光を出射し、中央側に配置された第一半導体発光素子及び前記第一半導体発光素子より外側に配置された第二半導体発光素子と、
前記光の出射方向側に、前記第一半導体発光素子及び前記第二半導体発光素子の各々と対応して配置される中央側の第一コリメータレンズ及び前記第一コリメータレンズより外側に配置された第二コリメータレンズと、
を備え、
前記第一半導体発光素子の前記光と、前記第二半導体発光素子の前記光とは、照射面で集光度合が異なる、
ことを特徴とする光源装置。
[2] 前記照射面は、前記光を励起光として受けて蛍光光を出射する蛍光発光領域、又は前記光を受けて前記光を拡散透過する拡散透過領域、の何れかを含むことを特徴とする上記[1]に記載の光源装置。
[3] 赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置を備え、
前記蛍光光は、緑色波長帯域光であり、
前記第一半導体発光素子及び前記第二半導体発光素子は、前記光を青色波長帯域光又は前記励起光として出射する、
ことを特徴とする上記[2]に記載の光源装置。
[4] 前記蛍光発光領域が設けられた蛍光板を更に備え、
前記第一半導体発光素子及び前記第二半導体発光素子は、前記光を前記蛍光板の蛍光発光領域の有効範囲内に照射することを特徴とする上記[2]又は上記[3]に記載の光源装置。
[5] 前記第一半導体発光素子の第一出射面と前記第一コリメータレンズの第二出射面との距離は、前記第二半導体発光素子の第三出射面と前記第二コリメータレンズの第四出射面との距離と異なることを特徴とする上記[1]乃至上記[4]の何れかに記載の光源装置。
[6] 前記第一コリメータレンズの第二出射面の曲率は、前記第二コリメータレンズの第四出射面の曲率と異なることを特徴とする上記[1]乃至上記[5]の何れかに記載の光源装置。
[7] 前記第一コリメータレンズ及び前記第二コリメータレンズは、前記第一コリメータレンズの第二出射面が前記第二コリメータレンズの第四出射面よりも後方となるように配置されることを特徴とする上記[5]又は上記[6]に記載の光源装置。
[8] 前記第一半導体発光素子及び前記第二半導体発光素子は、前記第一半導体発光素子の第一出射面及び前記第二半導体発光素子の第三出射面が同一平面上となるように配置されることを特徴とする上記[5]乃至上記[7]の何れかに記載の光源装置。
[9] 前記第二コリメータレンズは、前記第一コリメータレンズよりも、前記光の出射方向に長く形成されることを特徴とする上記[5]乃至上記[8]の何れかに記載の光源装置。
[10] 前記第一コリメータレンズ及び前記第二コリメータレンズは、レンズアレイとして一体に形成されることを特徴とする上記[5]乃至上記[9]の何れかに記載の光源装置。
[11] 前記第一コリメータレンズ及び前記第二コリメータレンズは、前記第一コリメータレンズの第二出射面及び前記第二コリメータレンズの第四出射面が同一平面上となるように配置され、
前記第一半導体発光素子及び前記第二半導体発光素子は、前記第一半導体発光素子の第一出射面が前記第二半導体発光素子の第三出射面よりも前方となるように配置される、
ことを特徴とする上記[5]又は上記[6]に記載の光源装置。
[12] 前記第一コリメータレンズの入射面は、前記第二コリメータレンズの入射面と同一平面上に位置することを特徴とする上記[9]乃至上記[11]の何れかに記載の光源装置。
[13] 前記第二コリメータレンズは、前記第二コリメータレンズの第四出射面の頂部が、対応する前記第二半導体発光素子から出射される前記光の光軸よりも前記第一コリメータレンズ側となるように配置されることを特徴とする上記[5]乃至上記[12]の何れかに記載の光源装置。
[14] 上記[1]乃至上記[13]の何れか記載の光源装置と、
前記光源装置からの光源光が照射され、画像光を形成する表示素子と、
前記表示素子から出射された前記画像光をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記表示素子と前記光源装置を制御する投影装置制御部と、
を有することを特徴とする投影装置。