JP2017058266A - ガスセンサ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ素子への印加電圧が大きく変化する場合でもヒータ通電制御の適正化を図るセンサ制御装置を提供する。
【解決手段】ECU17は、センサ素子30の素子抵抗を検出し素子抵抗の検出値に基づいてヒータ38の通電をフィードバック制御する。ECUは、電極35,36を構成する排気電極35及び大気電極36のうち排気電極35において酸素が過剰吸着された状態であることを判定する判定部と、過剰吸着の状態であると判定された場合に、その過剰吸着された酸素を大気電極36の側に排出すべく電極35,36に所定電圧を印加して酸素排出処理を実施する排出制御部と、酸素排出処理における電圧印加の終了後に、素子抵抗の検出を一時的に中断する検出中断部と、検出中断部による検出中断期間において、ヒータの通電制御を素子抵抗の検出値に基づくフィードバック制御からその検出値とは異なる代用値に基づく通電制御に切り替える制御切替部を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検出ガス中の特定成分濃度を検出するガスセンサに適用されるセンサ制御装置に関するものである。
排気用のガスセンサとしては例えば、エンジンより排出される排気を対象に同排気中の酸素濃度(空燃比)を検出する限界電流式のA/Fセンサが知られている。すなわち、A/Fセンサは、固体電解質体よりなるセンサ素子を有し、素子温度が所定の活性温度に保持された状態で、該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の酸素濃度に応じた素子電流を流すよう構成されている。かかる場合、センサ素子にはヒータが設けられており、当該ヒータが通電されて発熱することにより、センサ素子の加熱が行われ、素子温度が所定の活性温度で保持される。
例えば、特許文献1に記載のものでは、排気管内に設けられたA/Fセンサにおいて、排気中の酸素濃度の検出精度が確保されるように、目標素子温度が設定されている。そして、素子抵抗値から素子温度を算出し、その素子温度が目標素子温度になるように素子温フィードバック制御が行われるようになっている。
特開2009−85649号公報
ところで、例えば、センサ素子への印加電圧が大きく変化すると、その変化により素子電流に変動が生じる。かかる状態では素子抵抗値を正しく検出することができず、誤った素子抵抗値に基づいてフィードバック制御が行われることが懸念される。この場合、素子抵抗の検出値のばらつきに起因してヒータ通電量の増減が繰り返されるといった不都合が生じる。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、ヒータ通電制御のより一層の適正化を図ることができるセンサ制御装置を提供することにある。
本発明におけるセンサ制御装置は、固体電解質体(31)と該固体電解質を挟む位置に設けられる一対の電極(35,36)とを含んでなるセンサ素子(30)と、該センサ素子を加熱するヒータ(38)とを備え、エンジン(10)の排気中の所定成分の濃度を検出するガスセンサ(20)に適用され、センサ素子の素子抵抗を検出し、都度の素子抵抗の検出値に基づいてヒータの通電をフィードバック制御するセンサ制御装置(17)であって、一対の電極を構成する排気電極及び大気電極のうち排気電極において酸素が過剰吸着された状態であることを判定する判定部と、過剰吸着の状態であると判定された場合に、その過剰吸着された酸素を大気電極の側に排出すべく一対の電極に所定電圧を印加して酸素排出処理を実施する排出制御部と、酸素排出処理における電圧印加の終了後に、素子抵抗の検出を一時的に中断する検出中断部と、検出中断部による検出中断期間において、ヒータの通電制御を素子抵抗の検出値に基づくフィードバック制御からその検出値とは異なる代用値に基づく通電制御に切り替える制御切替部と、を備える。
エンジンにおいては燃焼が停止されている場合において排気通路内が大気雰囲気となり、かかる状態ではガスセンサの排気電極に多量の酸素が吸着し酸素の過剰吸着状態となる。そのため、酸素の過剰吸着状態では、センサ素子において排気電極の酸素を除去することが必要となり、酸素排出処理が行われる。かかる場合、酸素排出処理における電圧印加の終了後の所定期間には、印加電圧が大きく変化し、その変化により素子電流を正しく検出することができず素子抵抗の検出値に誤りが生じる。そのため、素子抵抗の検出が一時的に中断され、その際、代用値によるヒータ通電制御が実施される。これにより、誤った素子抵抗の検出値でフィードバック制御されることを回避でき、ヒータ通電制御のより一層の適正化を図ることができる。
エンジン制御システムの全体を示す構成図。 センサ素子を示す構成図。 A/Fセンサの出力特性を示す図。 大気電極側への酸素排出の概要を示す図。 代用制御の処理手順を示すフローチャート。 自動停止期間の長さと代用値としてのヒータデューティ値との関係を示す図。 代用制御の処理態様を示すタイミングチャート。 自動停止期間の長さ及びエンジン負荷と代用値としてのヒータデューティ値との関係を示す図。 代用値として予め設定されるヒータデューティ値を示す図。
以下、本実施形態に係るエンジン制御システムを図面に従って説明する。本実施形態では、車両に搭載されるエンジンにより排出される排気を被検出ガスとし、同排気中の酸素濃度(空燃比:A/F)を検出するA/Fセンサを用い、A/Fセンサの出力に基づいてエンジンの各種制御等を実施するエンジン制御システムについて説明する。当該制御システムでは、空燃比をストイキ又はストイキ付近で空燃比フィードバック制御するストイキ燃焼制御が実施される。
まず、エンジン制御システムの全体概要を図1を用いて説明する。エンジン10は、例えばガソリンエンジンであり、電子制御式のスロットルバルブ11や、燃料噴射弁12、点火装置13等を備えている。また、エンジン10にはエンジン始動時において当該エンジン10に初期回転(クランキング回転)を付与する始動装置16が接続されている。エンジン10の排気管14には排気浄化装置として例えば三元触媒よりなる触媒15が設けられている。排気管14において触媒15の上流側にはA/Fセンサ20が設けられており、排気中の酸素濃度に対応した空燃比信号をECU17に出力する。
次に、A/Fセンサ20の構成を図2を用いて説明する。本A/Fセンサ20は積層型構造のセンサ素子30を有している。図2にはそのセンサ素子30の断面構成を示す。実際には当該センサ素子30は図2の紙面直交方向に延びる長尺状をなし、素子全体がハウジングや素子カバー内に収容される構成となっている。センサ素子30は、固体電解質層31、拡散抵抗層32、遮蔽層33及び絶縁層34を有し、これらが図の上下に積層されて構成されている。同素子の周囲には図示しない保護層が設けられている。長方形板状の固体電解質層31は部分安定化ジルコニア製のシートであり、その固体電解質層31を挟んで上下一対の電極35,36が対向配置されている。拡散抵抗層32は排気電極35へ排気を導入するための多孔質シートからなり、遮蔽層33は排気の透過を抑制するための緻密層からなる。これら各層32,33は何れも、アルミナ、スピネル、ジルコニア等のセラミックスをシート成形法等により成形したものであるが、ポロシティの平均孔径及び気孔率の違いによりガス透過率が相違するものとなっている。
絶縁層34はアルミナ等の高熱伝導性セラミックスからなり、大気電極36に対面する部位には大気ダクト37が形成されている。また、同絶縁層34にはヒータ38が埋設されている。ヒータ38は、バッテリ等の電源39からの通電により発熱する線状の発熱体よりなり、ECU17からの制御信号に基づいて通電が行われ、その発熱により素子全体を加熱する。
電極35,36には、それぞれ、電源39の正極、負極が接続されている。電源39は、電極35,36に電圧を印加する。加えて、電極35,36に流れる電流を検出する電流検出部40が設けられており、検出された電流の値は、ECU17へ出力される。
上記構成のセンサ素子30において、その周囲の排気は拡散抵抗層32の側方部位から導入され、排気電極35に達する。排気がリーンの場合においてセンサ素子30が活性状態にあると、排気中の酸素が排気電極35で分解され、大気電極36より大気ダクト37に排出される。すなわち、大気電極36側への酸素排出が行われる。また、排気がリッチの場合においてセンサ素子30が活性状態にあると、逆に大気ダクト37内の酸素が大気電極36で分解され、排気電極35側に排出される。すなわち、排気電極35側への酸素排出が行われる。
本実施形態では、排気電極35を負極、大気電極36を正極としており、図2のように排気電極35を負(−)、大気電極36を正(+)としてこれら電極間に印加される印加電圧を正電圧としている。ゆえに、その逆に、排気電極35を正(+)、排気電極35を負(−)としてこれら電極間に印加される印加電圧が負電圧である。
図3は、A/Fセンサ20の電圧−電流特性(V−I特性)を示す図面であり、特に大気検出状態での特性を示している。図3において、電圧軸(横軸)に平行で低電圧側の平坦部分はA/Fセンサ20の出力値である素子電流(限界電流)を特定する限界電流域であって、この素子電流の増減が空燃比の増減(すなわち、リーン・リッチの程度)に対応している。つまり、空燃比がリーン側になると素子電流は増大し、空燃比がリッチ側になると素子電流は減少する。
一次直線で示されるRGは、センサ素子30への印加電圧の値を決定するための印加電圧線を表している。空燃比を正確に検出するには、印加電圧値をV−I特性の限界電流域上で正しく制御する必要があり、図3の一次直線で示す印加電圧線を設定しておき、この印加電圧線上で、都度の素子電流値に応じて印加電圧値を決定するようにしている。
このV−I特性において、限界電流域よりも低電圧側は抵抗支配域となっており、抵抗支配域における一次直線部分の傾きはセンサ素子30の直流抵抗Riにより特定される。直流抵抗Riは素子温度に応じて変化し、素子温度が低下すると直流抵抗Riが増大する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが小さくなる(直線部分が寝た状態となる)。また、素子温度が上昇すると直流抵抗Riが減少する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが大きくなる(直線部分が立った状態となる)。また、このV−I特性において、限界電流域よりも高電圧側の平坦部分は水分解域となっており、この水分解域での電圧印加により排気に含まれる水が分解される。
大気検出状態でのV−I特性においては、センサ素子30に大気検出電圧として電圧V1が印加された状態で、限界電流域において大気での酸素濃度出力が得られる。また、電圧V2は、大気検出状態での限界電流域の上限値に対応する電圧であり、電圧V3は、水分解域の上限値に対応する電圧である。なお、電圧V3以上の電圧がセンサ素子30に印加されると固体電解質層31が黒色化するブラックニングが生じ、固体電解質層31のイオン電導性が低下することに伴う素子劣化が懸念される。電圧V1〜V3は、例えばV1=0.6V、V2=1.1V、V3=1.6Vである。
ECU17は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(マイコン)を主体として構成されており、ROMに記憶された各種の制御プログラムに基づいて、例えば、実空燃比に基づいた空燃比フィードバック制御や、アイドリングストップ制御、排出処理制御などを実施する。
空燃比フィードバック制御では、詳しくは、目標空燃比をストイキ(A/F=14.7)とし、A/Fセンサ20により検出された実空燃比が目標空燃比に一致するよう燃料噴射弁12による燃料噴射量を制御する。
アイドリングストップ制御では、詳しくは、車速やアクセル踏力、ブレーキ踏力等の情報に基づいて、所定の自動停止条件が成立するとエンジン10を自動停止させるとともに、その後、所定の再始動の条件が成立するとエンジン10を再始動させる。
また、ECU17は、素子温度フィードバック制御を実施する。具体的には、センサ素子30の素子抵抗(交流インピーダンス)を算出し、その算出結果に基づき、ヒータ38の通電制御を実施する。ECU17は、センサ素子30への印加電圧を交流的に変化させ、それに応じて生じる電流変化又は電圧変化を検出する。そして、その電流変化又は電圧変化に基づいてセンサ素子30の素子抵抗を算出するとともに、その素子抵抗に基づいてヒータ38の通電制御を実施する。このとき、センサ素子30の素子温度と素子抵抗とには相関があり、素子抵抗が所定の目標値に制御されることで、センサ素子30が所望の目標素子温度に維持される。ヒータ38の通電制御として、素子抵抗の算出値と目標値との偏差に基づいてヒータ通電のヒータデューティ値を算出し、PWM制御方式による素子温度フィードバック制御を実施する。
ところで、エンジン10の自動停止が行われると排気管14内が排気電極35に多量の酸素が吸着する。そのため、エンジン10の再始動が行われた場合に、排気電極35が酸素の過剰吸着状態となっていることから、その状態を早期に解消すべく、排気電極35から大気電極36側に酸素を排出する排出処理制御を実施する。このとき、センサ素子30を所定温度にして活性状態を維持するとともに、センサ素子30の印加電圧を大気検出電圧以上の所定の正電圧(排出処理電圧)にする。具体的には、印加電圧を電圧V1と電圧V3との間の所定電圧、より望ましくは、水分解域の電圧にする。これにより、図4に示すように、排気電極35に吸着した多量の酸素が大気電極36側へ排出される。
ここで、排出処理制御が終了すると、センサ素子30の印加電圧が排出処理電圧から空燃比検出のための印加電圧に変更される。この場合、印加電圧の変更時には素子電流に変動が生じる。かかる状態では素子抵抗を正しく検出することができず、誤った素子抵抗の検出値に基づいて素子温度フィードバック制御が行われることが懸念される。この場合、素子抵抗の検出値のばらつきに起因してヒータ通電量の増減が繰り返されるといった不都合が生じる。
そこで本実施形態では、排出処理制御の終了直後の所定期間には、素子抵抗の検出を一時的に中断する検出中断期間を設ける。そして、その検出中断期間においては、素子抵抗の検出値に基づくヒータデューティ制御を実施せずに、代用値に基づく通電制御(代用制御)を実施する。具体的には、検出中断期間におけるヒータデューティ値をエンジン10の自動停止期間の長さに基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用い、代用制御を実施する。
次に、ECU17により実施される代用制御の処理手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。本処理は、ECU17により所定周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS11では、エンジン10の再始動が行われたか否かを判定する。ステップS11でYESである場合は、ステップS12に進み、排出処理制御を開始して本処理を終了する。
ステップS11でNOである場合は、ステップS13に進み、排出処理制御の終了時期であるか否かを判定する。ステップS13でYESである場合は、ステップS14,S15に進み、排出処理制御を終了するとともに素子抵抗の検出を中断する。続くステップS16では、エンジン10の自動停止期間の長さに基づいて代用値としてヒータデューティ値を算出する。そして、ステップS17ではヒータ通電制御を、素子温度フィードバック制御から、ステップS16で算出したヒータデューティ値を用いた代用制御に切り替える。
ここで、エンジン10の自動停止期間の長さと代用値としてのヒータデューティ値との関係を、図6を用いて説明する。図6において、自動停止期間が長いほど代用値としてのヒータデューティ値は大きい値に算出される。これは、エンジン10の自動停止中は排気が得られないことにより、エンジン10の自動停止期間が長くなると素子温度が低下するためである。
一方、ステップS13でNOである場合は、ステップS18に進み、検出中断期間の終了時期であるか否かを判定する。ステップS18でYESである場合は、ステップS19,S20に進み、素子抵抗の検出を再開するとともにヒータ38の通電制御を代用制御から素子温度フィードバック制御に戻して本処理を終了する。
ECU17により実施される代用制御の処理態様について、図7のタイミングチャートを用いて説明する。
時刻t11において、エンジン10の自動停止条件の成立によりエンジン10の自動停止が行われる。このとき、排気管14内の雰囲気がストイキ雰囲気から大気雰囲気側に変化することに伴い、センサ素子30の印加電圧がストイキ検出時の印加電圧から大気検出電圧に上昇する。また、排気が得られなくなることにより排気管14内の温度が低下することに伴い、素子温度を活性温度に維持すべくヒータデューティ値が増加し始める。エンジン10の自動停止期間中には自動停止期間の長さが計測される。
時刻t12において、エンジン10の再始動条件の成立によりエンジン10の再始動が行われる。このとき、センサ素子30の印加電圧が大気検出電圧から電圧V1と電圧V3との間の所定電圧に変更され、排出処理制御が開始される。これにより、エンジン10の自動停止期間中に排気電極35に吸着した酸素が大気電極36に排出される。また、排気管14内に排気が送り込まれることにより排気管14内の温度が上昇するため、センサ素子30の過昇温を抑制すべくヒータデューティ値が低下し始める。
時刻t13において、排出処理制御が終了し、センサ素子30の印加電圧は排出処理電圧から空燃比検出のための電圧へ変更される。このとき、素子電流の検出が中断されるとともに、ヒータ38の通電制御が素子温フィードバック制御から代用制御に切り替えられる。このため、誤った素子抵抗の検出値で素子温フィードバック制御が行われることなくヒータ38の通電制御が行われる。検出中断期間が経過した時刻t14において、素子抵抗の検出が再開されるとともに、ヒータ38の通電制御が代用制御から素子温フィードバック制御に切り替えられる。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
排出処理制御における電圧印加の終了後の所定期間には、センサ素子30への印加電圧が大きく変化し、その変化により素子電流を正しく検出することができず素子抵抗の検出値に誤りが生じる。そのため、素子抵抗の検出が一時的に中断され、その際、代用値によるヒータ通電制御が実施される。これにより、誤った素子抵抗の検出値でフィードバック制御されることを回避できるとともに、センサ素子30の温度低下を抑制でき、ヒータ通電制御のより一層の適正化を図ることができる。
エンジン10の再始動が行われたことに基づいて、排気電極35が酸素の過剰吸着状態であることを判定し、排出処理制御を実施するとともに、その直後に代用制御を実施する構成とした。このため、エンジン10の再始動が行われた際において、ヒータ通電制御のより一層の適正化を図ることができる。
検出中断期間におけるヒータデューティ値をエンジン10の自動停止期間の長さに基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いる構成とした。この場合特に、エンジン10の自動停止期間の長さが長いほど、その代用値としてのヒータデューティ値を大きく設定する。このため、自動停止中における素子温度の低下を加味しつつヒータ通電制御を実施できる。
(他実施形態)
上記の実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・エンジン10の自動停止期間の長さが所定以上の場合にのみ、排気電極35に酸素が過剰吸着された状態であることを判定する構成としてもよい。すなわち、エンジン10の再始動が行われた場合であっても、エンジン10の自動停止期間の長さが所定未満である場合には、酸素吸着量がさほど多くないとして、排出処理制御及び代用制御を実施しない構成としてもよい。
・検出中断期間におけるヒータデューティ値をエンジン10の自動停止期間の長さに基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いる構成としたが、これを変更してもよい。例えば、検出中断期間におけるヒータデューティ値をエンジン10の再始動後のエンジン負荷の大きさ基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いてもよい。また、エンジン10の自動停止期間の長さ及びエンジン10の再始動後のエンジン負荷の大きさに基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いてもよい。この場合、図8に示すように、エンジン10の自動停止期間の長さが長いほど、またエンジン負荷が小さいほどヒータデューティ値を大きく設定するとよい。つまり、エンジン10の再始動後においてエンジン負荷が大きければ排気熱による素子温度の昇温が見込まれるため、それを加味するとよい。
・検出中断期間におけるヒータデューティ値を検出中断期間の直前の素子抵抗の検出値に基づいて設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いる構成としてもよい。
上記構成によれば、代用制御の開始時期に最も近い過去の素子抵抗の検出値に基づいて代用値が設定される。このため、検出中断期間における素子温度を検出中断期間の直前の素子温度付近に維持することができる。その結果、検出中断期間であってもセンサ素子30を検出中断期間の直前の状態に維持することができる。
・検出中断期間におけるヒータデューティ値を予め定めた所定値として設定し、そのヒータデューティ値を代用値として用いる構成としてもよい。この場合、検出中断期間においてヒータデューティ値を一定値としてもよいし、これ以外に、図9(a),(b)に示すように、時間の経過に伴い減少するようにしてヒータデューティ値を定めておいてもよい。
上記構成によれば、代用制御を簡易に実施できる。なお、代用値としての所定値は適合等に定められているとよい。
・エンジン10の再始動が行われたことに基づいて排気電極35に酸素が過剰吸着された状態であることを判定する構成としたが、これを変更して、エンジン10の自動停止が行われてから所定期間が経過したことや、フューエルカット制御が行われたことに基づいて排気電極35に酸素が過剰吸着された状態であることを判定する構成としてもよい。なお、所定期間として、エンジン10の自動停止が行われてから排気電極35に酸素が過剰吸着された状態になるまでの時間を定めるとよい。
・運転者によるエンジン10の手動停止が行われた後の所定期間においてエンジン10の手動再始動が行われたことに基づいて排気電極35に酸素が過剰吸着された状態であることを判定する構成としてもよい。なお、所定期間として、エンジン10の手動停止後において排気電極35に酸素が過剰吸着された状態になってから素子温度が所定温度に低下するまでの時間を定めるとよい。
・代用値としてヒータデューティ値を用いる構成としたが、これを変更して、代用値として素子抵抗値を用いる構成としてもよい。この場合、検出中断期間における素子抵抗の検出値として予め所定の値を定めておき、その所定の値と目標素子抵抗値との偏差に基づいて素子温度フィードバック制御を行う構成とするとよい。
・ヒータ38の通電制御を行う方式としてPWM制御方式に限らず、PAM制御方式などの他の制御方式であってもよい。この場合、検知中断期間においてパルス信号の強度など制御方式に応じて変更可能なパラメータの値を予め設定するとよい。この場合、代用値として予め設定したパルス振幅など、他の通電制御方式に応じたパラメータを用いる構成とするとよい。
・検出中断期間においてヒータ38の通電制御をオフにする構成としてもよい。この場合、センサ素子30の過熱破壊を抑制できる。このとき、ヒータデューティ値を0にするなどヒータ38の通電制御方式に応じて変更可能なパラメータの値を用いて検出中断期間における通電量が0となる構成としてもよい。
・アイドリングストップ制御が行われる車両において代用制御を行う構成としたが、これに限らず、アイドリングストップ制御が行われない車両において代用制御を行う構成としてもよい。
10…エンジン、17…ECU(センサ制御装置)、20…A/Fセンサ(ガスセンサ)、30…センサ素子、31…固体電解質、35…排気電極、36…大気電極。

Claims (6)

  1. 固体電解質体(31)と該固体電解質を挟む位置に設けられる一対の電極(35,36)とを含んでなるセンサ素子(30)と、該センサ素子を加熱するヒータ(38)とを備え、エンジン(10)の排気中の所定成分の濃度を検出するガスセンサ(20)に適用され、
    前記センサ素子の素子抵抗を検出し、都度の素子抵抗の検出値に基づいて前記ヒータの通電をフィードバック制御するセンサ制御装置(17)であって、
    前記一対の電極を構成する排気電極及び大気電極のうち前記排気電極において酸素が過剰吸着された状態であることを判定する判定部と、
    前記過剰吸着の状態であると判定された場合に、その過剰吸着された酸素を前記大気電極の側に排出すべく前記一対の電極に所定電圧を印加して酸素排出処理を実施する排出制御部と、
    前記酸素排出処理における電圧印加の終了後に、前記素子抵抗の検出を一時的に中断する検出中断部と、
    前記検出中断部による検出中断期間において、前記ヒータの通電制御を前記素子抵抗の検出値に基づくフィードバック制御からその検出値とは異なる代用値に基づく通電制御に切り替える制御切替部と、
    を備えるセンサ制御装置。
  2. 所定条件に応じて前記エンジンの自動停止及び再始動を行う車両に適用され、
    前記判定部は、前記エンジンの自動停止又は再始動が行われたことに基づいて前記過剰吸着された状態であることを判定する請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 所定条件に応じて前記エンジンの自動停止及び再始動を行う車両に適用され、
    前記エンジンの自動停止期間の長さ及び前記エンジンの再始動後のエンジン負荷の大きさの少なくとも一方に基づいて前記代用値を設定する設定部を備える請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  4. 前記検出中断期間の直前の前記素子抵抗の検出値又は前記ヒータの通電量に基づいて前記代用値を設定する設定部を備える請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  5. 前記代用値は、予め設定される所定値である請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  6. 前記制御切替部は、前記検出中断期間において、前記フィードバック制御から前記代用値に基づく通電制御として、前記ヒータへの通電量が0となる通電制御に切り替える請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
JP2015183648A 2015-09-17 2015-09-17 ガスセンサ制御装置 Active JP6436029B2 (ja)

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