JP2017056613A - 保護層付きグラファイトシートの製造方法 - Google Patents

保護層付きグラファイトシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グラファイトシートに高分子フィルムや樹脂コーティング膜を設ける場合であっても、グラファイトシートへの熱伝導性を高く維持できるようにする。【解決手段】硬化した硬化型樹脂層4をグラファイトシート2の片面又は両面に保護層として有する保護層付きグラファイトシートの製造方法において、グラファイトシート2の表面に液状の硬化型樹脂層4をコーティングによって形成する工程と、液状の硬化型樹脂層4に高分子フィルム5の単体又は高分子フィルム5を含むシートを貼付ける貼付け工程と、貼付け工程後の液状の硬化型樹脂層4を硬化させて保護層とする樹脂硬化工程とを有しており、貼付け工程において高分子フィルム5によって液状の硬化型樹脂層4に圧力がかかる。【選択図】図1

Description

本発明は、グラファイトシートの少なくとも片面、すなわち片面又は両面に保護層が形成されて成る保護層付きグラファイトシートの製造方法に関する。ここで「保護層」とは、グラファイトシートに電気絶縁性を付与する機能、グラファイトシートからグラファイトの粉末が脱落することを防止する機能、及びグラファイトシートの機械的強度を高める機能の少なくとも1つの機能を持った層である。
グラファイトシートは従来から知られている。このグラファイトシートは、例えば、膨張黒鉛を圧延処理することによって製造される。このグラファイトシートは、また、ポリイミドフィルムに熱処理及び圧延処理を施すことによって製造される。このグラファイトシートは薄くて熱伝導性が高いことから、ノート型コンピュータ、スマートフォン等といった細密な電子機器のための冷却用部材として活用されている。
従来、特許文献1によれば、グラファイトシートの表面に保護層としての高分子フィルムを貼り付けることが知られている。グラファイトシートに高分子フィルムを貼り付けるのは、導電性の高いグラファイトシートに電気絶縁性が高い高分子フィルムを貼り付けることにより、電子機器の内部の電子部材にグラファイトシートを追加的に設けた場合でも電気の短絡を防止できるようにするためである。
また、従来、特許文献2によれば、グラファイトシートの表面に溶液状の樹脂を塗布することにより保護層としての樹脂コーティング膜を設けることが知られている。グラファイトシートの表面に樹脂コーティング膜を設けるのは、グラファイトシートの表面の電気的な絶縁化、機械的強度の向上、及びグラファイト粉末の脱離防止、等のためである。
以上から分かるように、本明細書におけるグラファイトシートの「保護層」は、グラファイトシートに電気絶縁性を付与する機能、グラファイトシートからグラファイトの粉末が脱落することを防止する機能、及びグラファイトシートの機械的強度を高める機能の少なくとも1つの機能を持った層である。
特開平11−268976号公報 特開2002−012485号公報
特許文献1のようにグラファイトシートにあらかじめ高分子フィルムを貼付けたり、特許文献2のようにグラファイトシートに樹脂コーティング膜を設けたりすることにより、グラファイトシートの電気絶縁性を高めることができる。しかしながら、本発明者の知見によれば、グラファイトシートに高分子フィルムを設けた場合には、グラファイトシートへの熱伝導性が低下することが分かった。
また、樹脂コーティング膜を設ける場合、特許文献2のようなコーティング方法では、均一且つ安定的にコーティング膜を形成することは困難である。このようにコーティング膜が不均一なため、保護層付きグラファイトシートの熱伝導性が安定しないことが分かった。
本発明者は、グラファイトシートに高分子フィルムや樹脂コーティング膜を設ける場合でも、グラファイトシートへの熱伝導性を高く維持できるようにするために、実験及び考察を重ねて行った。その結果、次の知見を得た。
すなわち、グラファイトシートの表面は必ずしも全くの平坦状態ではなく、微小な凹凸が存在する。その結果、片面に接着層または粘着層を有した高分子フィルムを、その接着層または粘着層の面においてグラファイトシートに貼り合わせる場合は、上記の微小な凹凸に接着層または粘着層が完全に入り込まないため、グラファイトシートと高分子フィルムとの間に空気層が発生する。
また、グラファイトシートの表面に樹脂コーティング膜を設ける場合は、上記の微小な凹凸面にコーティング液が馴染むが、コーティング液がその凹凸に沿ってしまうため、グラファイトシート上の樹脂コーティングの面状態が不均一になる。このような不均一な面状態を回避するため、コーティング液として有機溶剤で希釈したものを採用する方法がある。しかしながら、この方法を採用した場合には、有機溶剤が圧延したグラファイトシートの内部に浸透し、そのグラファイトシートを高温下に放置すると、その有機溶剤が気化してグラファイトシートと樹脂コーティング膜との間に浮きを生じさせるという問題があった。
上記のようにグラファイトシートと高分子フィルムとの間に空気層が発生すること、及びグラファイトシートと樹脂コーティング膜との間に浮きが生じること、がグラファイトシートへの熱伝導性の低下を招いているのではないか、という知見を本発明者は得た。
本発明は、上記の知見に基づいて成されたものであって、高分子フィルムや樹脂コーティング膜等といった保護膜をグラファイトシートに設ける場合であっても、グラファイトシートへの熱伝導性を高く維持できるようにすることを目的とする。
本発明に係る第1の保護層付きグラファイトシートの製造方法は、硬化した硬化型樹脂層をグラファイトシートの少なくとも片面に保護層として有する保護層付きグラファイトシートの製造方法において、前記グラファイトシートの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティングによって形成する工程と、前記液状の硬化型樹脂層に高分子フィルムの単体又は高分子フィルムを含むシートを貼付ける貼付け工程と、前記貼付け工程後の前記液状の硬化型樹脂層を硬化させて前記保護層とする樹脂硬化工程とを有しており、前記貼付け工程において前記高分子フィルムによって前記液状の硬化型樹脂層に圧力がかかることを特徴とする。
グラファイトシートの表面には多数の微細な凹凸が存在する。この凹部に空気が存在するとグラファイトシートへの熱伝導性を低下させる原因となる。本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法によれば、硬化前の液状の硬化型樹脂層に圧力がかかるので、グラファイトシートの表面の凹部に空気が溜まることを防止できる。こうしてグラファイトシートの表面に空気が溜まることを防止することにより、グラファイトシートの熱伝達率の低下を抑えることができ、これによりグラファイトシートの冷却効率の低下を抑えることができる。
次に、本発明に係る第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法は、硬化した硬化型樹脂層をグラファイトシートの少なくとも片面に保護層として有する保護層付きグラファイトシートの製造方法において、高分子フィルムの単体又は高分子フィルムを含むシートの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティングによって形成する工程と、前記液状の硬化型樹脂層にグラファイトシートを貼り付ける貼付け工程と、前記貼付け工程後の前記液状の硬化型樹脂層を硬化させて前記保護層とする樹脂硬化工程とを有しており、前記貼付け工程において前記グラファイトシートによって前記液状の硬化型樹脂層に圧力がかかることを特徴とする。
上記の第1の保護層付きグラファイトシートの製造方法においては、グラファイトシートの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティング(すなわち、塗布)し、その硬化型樹脂層を硬化させる前にその硬化型樹脂に高分子フィルムを貼り付けた。これに対し、この第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法においては、高分子フィルムの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティングし、その硬化型樹脂層を硬化させる前にその硬化型樹脂層にグラファイトシートを貼り付けた。つまり、第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法においては、硬化型樹脂層をコーティングする相手をグラファイトシートから高分子フィルムへ変更している。
この第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法においても、硬化前の液状の硬化型樹脂層に圧力がかかるので、グラファイトシートの表面の凹部に空気が溜まることを防止できる。こうしてグラファイトシートの表面に空気が溜まることを防止することにより、グラファイトシートの熱伝達率の低下を抑えることができ、これによりグラファイトシートの冷却効率の低下を抑えることができる。
上記の第1及び第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法のそれぞれの1つの発明態様においては、前記グラファイトシートがロール状態から巻き出されることによって当該グラファイトシートに第1の張力がかかり、前記高分子フィルムの単体又は前記高分子フィルムを含むシートがロール状態から巻き出されることによって当該高分子フィルムの単体又は当該高分子フィルムを含むシートに第2の張力がかかり、前記貼付け工程によって形成された複合材であって、前記グラファイトシート、前記硬化型樹脂層及び前記高分子フィルムを含む複合材には前記第1の張力及び前記第2の張力と反対方向に作用する第3の張力がかかる。
この発明態様によれば、グラファイトシート、高分子フィルム及び複合材の全ての平面内に均一な張力が発生するので、保護層付きグラファイトシートの前面に歪みや変形が発生することを防止できる。
上記の第1及び第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法の他の1つの発明態様において、前記高分子フィルムを含むシートは、前記硬化型樹脂に対して剥離性を有する剥離層を、当該硬化型樹脂に貼り合わされる面に有している。「剥離性を有する剥離層」は、例えば、シリコーン系剥離材、フッ素系剥離材、メラミン系剥離材によって形成される。
この構成によれば、硬化型樹脂層及び高分子フィルムの2つを保護層として有する保護層付きグラファイトシートを完成させた後、高分子フィルムを硬化型樹脂層から剥離することができる。こうすれば、グラファイトシートの表面に形成される保護膜が硬化型樹脂層だけになるので、保護層付きグラファイトシートの全体の厚みを薄くすることができる。これにより、厚みが非常に薄い電子機器に対して本発明の保護層付きグラファイトシートを適用することが可能になる。
上記の第1及び第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法のさらに他の発明態様において、前記高分子フィルムの単体と前記硬化型樹脂層は、互いに剥離性を有する材料によって形成されている。「互いに剥離性を有する材料」としては、例えば、高分子フィルムをフッ素フィルムとし、硬化型樹脂層をアクリル系樹脂とする組合せによって実現できる。また、硬化型樹脂層の配合を適切に調整することにより、種々の高分子フィルムと種々の硬化型樹脂層との間に剥離性を持たせることができる。
この構成によれば、硬化型樹脂層及び高分子フィルムの2つを保護層として有する保護層付きグラファイトシートを完成させた後、高分子フィルムを硬化型樹脂層から剥離することができる。こうすれば、グラファイトシートの表面に形成される保護膜が硬化型樹脂層だけになるので、保護層付きグラファイトシートの全体の厚みを薄くすることができる。これにより、厚みが非常に薄い電子機器に対して本発明の保護層付きグラファイトシートを適用することが可能になる。
上記の第1及び第2の保護層付きグラファイトシートの製造方法のさらに他の発明態様において、前記高分子フィルムを含むシートは、貼り合わされる面の反対側の面に、粘着層又は接着層及び剥離フィルム層を有する。
この発明態様によれば、保護層付きグラファイトシートが完成した後に剥離フィルムを高分子フィルムから剥離することにより、保護層付きグラファイトシートを接着層又は粘着層によって、PC等といった電子機器の内部やスマートフォン等といった電子情報端末の内部にある発熱部材又はその周囲の別部材に貼り付けることができる。
グラファイトシートの表面には多数の微細な凹凸が存在する。この凹部に空気が存在するとグラファイトシートへの熱伝導性を低下させる原因となる。本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法によれば、硬化前の液状の硬化型樹脂層に圧力がかかるので、グラファイトシートの表面の凹部に空気が溜まることを防止できる。こうしてグラファイトシートの表面に空気が溜まることを防止することにより、グラファイトシートへの熱伝導性の低下を抑えることができる。
本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の一実施形態を実現するための製造装置を示す側面図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法によって製造される保護層付きグラファイトシートの複数例を示す図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法によって製造される保護層付きグラファイトシートの他の複数例を示す図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の他の実施形態を実現するための製造装置を示す側面図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の第1の実施例の主要工程を模式的に示す図である。 図5の製造方法によって製造された保護層付きグラファイトシートを示す断面図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の第1の比較例の主要工程を模式的に示す図である。 図7の製造方法によって製造された保護層付きグラファイトシートを示す断面図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の第2の実施例の主要工程を模式的に示す図である。 図5の製造方法によって製造された保護層付きグラファイトシートを示す断面図である。 本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法の第2の比較例の主要工程を模式的に示す図である。 図11の製造方法によって製造された保護層付きグラファイトシートを示す断面図である。 実施例の結果を評価するための温度測定系の一例を示す図である。 1つの実施例の結果を示すグラフである。 他の1つの実施例の結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、本明細書に添付した図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(保護層付きグラファイトシートの一例)
図2(a)は、本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法によって製造される保護層付きグラファイトシートの一例を示している。図2(a)において、保護層付きグラファイトシート1Aは、グラファイトシート2と、保護層3とを有している。保護層3は、樹脂コーティング層4と、高分子フィルム5とを有している。
保護層付きグラファイトシート1Aは、例えば、任意の貼り付け方法によって熱源又はその周囲の別部材に貼り付けられる。熱源は、例えば、スマートフォン等といった電子情報端末に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)である。熱源で発した熱はグラファイトシート2を介して外部へ放熱される。
(グラファイトシート)
グラファイトシート2は、例えば、黒鉛粉末をバインダー樹脂と混合してシートにしたものや、膨張黒鉛を圧延してシート状にしたものや、ポリイミドフィルムに熱処理及び圧延処理を施してシートにしたものである。
(樹脂コーティング層)
樹脂コーティング層4は、樹脂をコーティング(すなわち、塗布)することによって形成された層である。樹脂は硬化型樹脂である。これ以降、樹脂コーティング層4を形成する硬化型樹脂を同じ符号4で呼称することがある。硬化型樹脂の硬化方法は生産性の観点から電離放射線硬化が好ましい。特に、放射線の生産性から紫外線硬化が好ましい。電離放射線硬化型化合物としては、不飽和モノマー、オリゴマー、樹脂又はそれらを含む組成物が好ましい。具体的には、紫外線アクリレート化合物が好ましい。アクリレート化合物としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレートが一般的である。
電離放射線硬化のための放射線の波長は、紫外線、電子線、α線、γ線、等が挙げられる。電離放射線硬化波長として紫外線を使用する場合は、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、アセトフェニン系、ベンゾフェニン系、等といった公知の光重合開始剤を用いることができる。また、オリゴマー型光重合開始剤を用いることもできる。
(塗布方法)
硬化型樹脂4をグラファイトシート2または高分子フィルム5へ塗布する方法は、例えば、バーコード法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法、ディスペンサ塗布法、等がある。
(液状の硬化型樹脂)
液状の硬化型樹脂4は、室温23℃の環境下で粘度10mpa・s(ミリパスカル秒)以上且つ100000mpa・s以下の範囲内の所定値であることが望ましい。より好ましくは、粘度100mpa・s以上且つ10000mpa・s以下の範囲内の所定値である。
粘度10mpa・s以上と規定するのは、粘度が10mpa・s未満であると、ラミネート圧力がかかったときに、液が流れ、グラファイトシート2と高分子フィルム5の間に液状の硬化型樹脂を保持することができず、接着の機能及び密着硬化の機能の発現が困難であるからである。
また、粘度が10mpa・s未満であると硬化型樹脂は有機溶剤で希釈した塗材に近くなるため、圧延したグラファイトシートの内部に浸透するおそれが高い。硬化型樹脂が内部に浸透したグラファイトシートを高温下に放置すると、硬化型樹脂層が気化し、これにより、グラファイトシートと保護層である硬化型樹脂層との間に浮きを生じさせるという問題がある。
また、粘度100000mpa・s以下と規定するのは、粘度が100000mpa・sを越えると、ラミネート圧力がかかったときに、高分子フィルム5及び硬化型樹脂3,10を介してグラファイトシート2に過剰な圧力がかかり、グラファイトシート2が変形する可能性が高いからである。
(高分子フィルム)
高分子フィルム5は、厚さ2μm〜100μmの絶縁性材料である。高分子フィルム5は、例えばポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが代表的であり、さらに、ポリイミドフィルム等の縮合高分子フィルム、芳香族高分子フィルム、ポリプロピレンのような鎖状高分子フィルムが使用できる。
本実施形態の保護層付きグラファイトシート1Aによれば、グラファイトシート2によって高い熱伝導性を発揮できる。また、硬化型樹脂層4及び高分子フィルム5によって、グラファイトシート2に電気絶縁性を付与できる。また、硬化型樹脂層4及び高分子フィルム5によって、グラファイトシート2からグラファイトの粉末が脱落することを防止できる。さらに、硬化型樹脂層4及び高分子フィルム5によって、グラファイトシート2の機械的強度を高めることができる。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第1の実施形態)
図1は、本発明に係る保護層付きグラファイトシートの製造方法を実現する製造装置の一実施形態を示している。本実施形態の保護層付きグラファイトシートの製造装置7は、第1ロール巻出し装置8と、樹脂ディスペンサ9と、貼合せ手段としてのローラ10a,10bと、樹脂硬化装置としての紫外線照射装置11と、引張り手段としての搬送ローラ12a及び12bとを有している。
第1ロール巻出し装置8は、グラファイトシート2をロール状に保持すると共にそのグラファイトシート2を直線状に巻き出す(すなわち送り出す)機能を果たす。グラファイトシート2は単体であっても良いし、台紙に支持された状態であっても良い。巻き出されたグラファイトシート2は後述する複合材15へと成形された後に搬送ローラ12a,12bによって引き出される。具体的には、搬送ローラ12a及び12bの一方はモータ等といった動力源によって所定の駆動力で複合材15を搬送する。そして、第1ロール巻出し装置8は所定の制動力を発揮しつつ、シートの搬送方向へ従動回転する。
樹脂ディスペンサ9は所定量の液状の硬化型樹脂4をグラファイトシート2の表面に供給する。液状の硬化型樹脂4は、柔らか過ぎず硬過ぎず、所定の硬さを有している。具体的には、液状の硬化型樹脂4は、粘度10mpa・s以上且つ100000mpa・s以下の範囲内の所定の粘度を有している。
グラファイトシート2の搬送方向Bに沿って貼合せローラ10a,10bの上流側の位置に第2ロール巻出し装置16が設けられている。第2ロール巻出し装置16は高分子フィルム5をロール状に保有しており、さらに高分子フィルム5を直線状に送り出す機能を実現する。巻き出された高分子フィルム5は貼合せローラ10a,10bの所で硬化型樹脂4に貼り合わされる。
貼合せローラ10a,10bの働きにより、グラファイトシート2、硬化型樹脂4及び高分子フィルム5の積層体である複合材15が形成される。そして、貼合せローラ10a,10bの後流側の位置にその複合材15が送り出される。この複合材15は搬送ローラ12a,12bによってさらに搬送される。こうして搬送される複合材15は、必要に応じて、切断装置(図示せず)によって所定の長さに切断されたり、巻取り装(図示せず)によってロール状に巻き取られたりする。
搬送ローラ12a,12bによって引っ張られて搬送される複合材15は紫外線照射装置11から放射された紫外線Rを受ける。特に、紫外線Rが硬化型樹脂4に照射される。これにより、硬化型樹脂4が硬化する。
貼合せローラ10a,10bは高分子フィルム5を硬化型樹脂4へ押し付ける。この場合の押付力は必要以上に大きくなる必要はない。大きくなり過ぎると、複合材15に歪みが発生するからである。また、大きくなり過ぎると、多量の硬化型樹脂4が外部へはみ出すおそれがあるからである。
グラファイトシート2は基本的には微細なグラファイト粒子によって形成されているので、その表面を微視的に見ると、多数の凹凸が存在する。このグラファイトシート2の表面に硬化型樹脂4が、圧力がかからない状態で単に載せられているだけであると、グラファイトシート2の表面の多数の凹部の所でこのグラファイトシート2と硬化型樹脂4との間に空気が存在することになる。また、硬化型樹脂4がグラファイトシート2の表面の凹凸になじみ、その結果、硬化型樹脂層4の表面も凹凸になる。
しかしながら、本実施形態では貼合せローラ10a,10bによって液状の硬化型樹脂4に所望の圧力が加えられるので、液状の硬化型樹脂4がグラファイトシート2に所定の力で押し付けられる。この結果、グラファイトシート2と硬化型樹脂4との間に空気が存在することが無くなる。また、硬化型樹脂4は高分子フィルム5によって平面的に均一に押されるので、硬化型樹脂4はグラファイトシート2の表面に密着する。
このようにグラファイトシート2と硬化型樹脂3との間に空気が存在することを防止し、さらに、硬化型樹脂4を均一且つ平滑にすれば、グラファイトシート2が有している高い熱伝導性を有効且つ安定に活用できる。
本実施形態では第1ロール巻出し装置8から送り出したグラファイトシート2と第2ロール巻出し装置16から送り出した高分子フィルム5とによって複合材15を形成し、この複合材15を搬送ローラ12a,12bによって搬送することにした。すなわち、グラファイトシート2及び高分子フィルム5をロール搬送方式によって搬送することにした。このため、グラファイトシート2には搬送方向Bと逆方向に張力F1がかかり、高分子フィルム5には搬送方向Bと逆方向に張力F2がかかり、他方、複合材15には搬送方向Bと同じ方向に張力F3がかかっている。
このような張力F1,F2及びF3の作用により、グラファイトシート2、高分子フィルム5及び複合材15には引っ張りの張力が常に面内方向に均一に生じることになり、その結果、グラファイトシート2、高分子フィルム5及び複合材15の平面性が確保される。従来は、グラファイトシート2に相当するフィルム、高分子フィルム5に相当するフィルム、及び複合材15に相当するフィルムの各フィルムに適切な張力をかけることなく、貼合せローラ10a,10bに相当するローラによってそれらのフィルムを搬送するように構成されていた。このため、それらのフィルムに歪みが発生していた。これに対し、本実施形態では、引っ張りの張力によってグラファイトシート2、高分子フィルム5及び複合材15の平面性を確保するようにしたので、各フィルムに歪みが発生することを防止できた。
本実施形態では、図1において貼合せローラ10a,10bの直ぐ後に紫外線照射装置11を配置しなければならないという特段の理由は存在しない。複合材15はロール搬送されることにより、どの位置においても適切な引っ張り張力を受けていて平面性が確保されているからである。このため、貼合せローラ10a,10bと紫外線照射装置11は互いに遠く離れて設置しても何等の問題が無い。このように貼合せローラ10a,10bと紫外線照射装置11とを離して設置すれば、紫外線照射装置11から放射される紫外線が貼合せローラ10a,10bに何等かの影響を及ぼすことがなくなるので、非常に好都合である。
ところで、図1において、貼合せローラ10a,10bと紫外線照射装置11とが互いに近接状態で配置されていると、貼合せローラ10a,10bに紫外線が当たって貼合せローラ10a,10bに悪影響が及ぶおそれがある。例えば、貼合せローラ10a,10bが変質したり、熱によって変形したりすることにより、硬化型樹脂4と高分子フィルム5との貼り付け状態が悪くなるおそれがある。
本実施形態では、貼合せローラ10a,10bに悪影響が及ばないように貼合せローラ10a,10bと紫外線照射装置11との間の距離を適切に大きく設定している。このため、本実施形態では、紫外線Rによる硬化型樹脂4の硬化時に、紫外線Rが貼合せローラ10a,10bに悪影響を及ぼすことがなくなり、そのため、貼合せローラ10a,10bによる押圧力が不均一になることも無くなり、そのため、貼合せ10a,10bによって複合材15に悪影響が与えられることもなくなる。そして、複合材15は張力によって平面性を維持している。
また、本実施形態では、樹脂ディスペンサ9から硬化型樹脂層4が一定量供給される。このため、貼合せローラ10a.10bによる貼合せステージでは平面的に均一で適切な圧力が硬化型樹脂層4に加えられる。こうして、硬化型樹脂層4が平面的に均一にグラファイトシート表面の凹凸に押し付けられる。
以上の説明から理解されるように、本実施形態の製造方法によって製造された図2(a)の保護層付きグラファイトシート1Aはグラファイトシート2を有している。グラファイトシート2は高い熱伝導性を有しているので、保護層付きグラファイトシート1Aも高い熱伝導性を発揮できる。従って、熱源を冷却するための部材として保護層付きグラファイトシート1Aを用いれば、薄くて効率の高い冷却部材を提供できる。
グラファイトシート2は高い熱伝導性を有すると共に高い電気伝導性も有している。従って、グラファイトシート2だけによって熱源のための冷却部材を形成した場合には、熱源及びその周辺の金属部材がショート(すなわち電気的に短絡)してしまうおそれがある。しかしながら本実施形態の製造方法によって製造された図2(a)の保護層付きグラファイトシート1Aにおいては、絶縁性部材である高分子フィルム5が絶縁性部材である硬化型樹脂4によってグラファイトシート2に貼り付けられているので、グラファイトシート2に適切な絶縁性が付与される。
また、本実施形態の製造方法によれば、図1において貼合せローラ10a,10bによって硬化型樹脂4に平面的に均一な所望の圧力が加えられるので、硬化型樹脂4がグラファイトシート2に平面的に均一な所定の力で押し付けられる。この結果、グラファイトシート2と硬化型樹脂4との間に空気が存在することが無くなり、硬化型樹脂4はグラファイトシート2の表面に密着する。このようにグラファイトシート2と硬化型樹脂4との間に空気が存在することを防止すれば、グラファイトシート2が有している高い熱伝導性を有効に活用できる。
本発明者の実験により次のことが分かった。すなわち、本実施形態の製造方法のようにグラファイトシート2上に硬化型樹脂4を塗りながら、さらに絶縁性の高分子フィルム5によって硬化型樹脂4をグラファイトシート2の表面に押し付けることにより、保護層付きグラファイトシートを作成することにすれば、その保護層付きグラファイトシートを用いて熱源を冷却する場合に、グラファイトシート上に絶縁性の硬化型樹脂だけを塗るときや、グラファイトシート上に絶縁性の高分子フィルムだけを貼り付けるときに比べて、熱源の温度を2〜5℃程度余計に冷却することができた。つまり、本実施形態の製造方法を用いることにより、グラファイトシート2が持っている高い熱伝導性を有効に活用できることが分かった。
(変形例1)
図1の実施形態では、搬送ローラ12a及び12bによって複合材15を搬送することにした。しかしながら、搬送ローラ12a,12bに代えて、図4に示すように、ロール巻取り装置17によって複合材15を巻き取ることもできる。この場合でも、複合材15には引っ張りの張力F3が作用する。この張力F3の働きにより、複合材15に歪みが発生することを防止できる。
(変形例2)
図1の実施形態及び図4の実施形態では、第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を送り出し、そのグラファイトシート2に硬化型樹脂層4を塗布によって形成し、第2ロール巻出し装置16によって高分子フィルム5を送り出し、貼合せローラ10a,10bによって高分子フィルム5を硬化型樹脂層4に押し付けた。
しかしながら、この構成に代えて、第1ロール巻出し装置8によって高分子フィルム5を送り出し、その高分子フィルム5に硬化型樹脂層4を塗布によって形成し、第2ロール巻出し装置16によってグラファイトシート2を送り出し、貼合せローラ10a,10bによってグラファイトシート2を硬化型樹脂層4に押し付けるように構成しても良い。なお、この場合には、光を通過させ難いグラファイトシート2が硬化型樹脂層4の上に位置するので、紫外線照射装置11は光を通過させ易い高分子フィルムが在る側、すなわち図1及び図4の下側に配設される。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第2の実施形態)
本実施形態では図2(b)に示す保護層付きグラファイトシート1Bを製造するものとする。図2(b)において、保護層付きグラファイトシート1Bは、グラファイトシート2と、保護層3とを有している。保護層3は、樹脂コーティング層4と、剥離層20と、高分子フィルム5とを有している。
グラファイトシート2、樹脂コーティング層4及び高分子フィルム5の各要素は図2(a)に示した保護層付きグラファイトシート1Aと同じ材料によって形成できる。一方、図2(b)の剥離層20は、高分子フィルム5を硬化型樹脂層4から剥離する時の抵抗力によってグラファイトシート1B又は硬化型樹脂層4の層間破壊やグラファイトシート1Bと硬化型樹脂層4との界面破壊を起こすこと無く、剥がすことができるようにする層である。この剥離層20は、例えば、シリコーン系剥離材、フッ素系剥離材、メラミン系剥離材によって形成される。
保護層付きグラファイトシート1Bを使用する際には、高分子フィルム5を硬化型樹脂層4から剥がした後、グラファイトシート2及び硬化型樹脂層4から成る保護層付きグラファイトシート1Bを熱源、例えばCPUへ貼り付ける。この場合、高分子フィルム5は実用上は保護層としては作用せず、硬化型樹脂層4だけが保護層として機能する。保護層が硬化型樹脂層4だけであると、保護層付きグラファイトシート1Bの厚みを薄くすることができるので、厚みの薄い電子機器や厚みの薄い電子情報端末に対する放熱要素として本実施形態の保護層付きグラファイトシート1Bを有効に使用できる。
図2(b)の保護層付きグラファイトシート1Bを製造するための本実施形態に係る製造方法は、図1の第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、このグラファイトシート2の表面にディスペンサ9によって硬化型樹脂4を供給して硬化型樹脂層4を形成する。また、高分子フィルム5の片面に剥離層20を形成して成るシートを第2ロール巻出し装置16によって巻き出す。この場合、当該シートは、剥離層20が硬化型樹脂層4に接触するように送り出される。
貼合せ手段としての貼合せローラ10a及び10bによって高分子フィルム5が硬化型樹脂層4へ所望の圧力で押し付けられる。硬化型樹脂層4は未だ液状であるので、高分子フィルム5によって圧力がかけられた硬化型樹脂層4はグラファイトシート2の表面の凹部に入り込んで当該凹部を埋める。これにより、グラファイトシート2と硬化型樹脂層4との間に空気が残ることを防止できる。これにより、保護層付きグラファイトシート1Bの熱伝導性の低下を防止できる。
(変形例)
上記説明では、第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、そのグラファイトシート2の表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によって高分子フィルム5を巻き出した。この構成に代えて、第1ロール巻出し装置8によって高分子フィルム5を巻出し、その高分子フィルム5の表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によってグラファイトシート2を巻き出すように構成しても良い。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第3の実施形態)
本実施形態では図2(c)に示す保護層付きグラファイトシート1Cを製造するものとする。図2(c)において、保護層付きグラファイトシート1Cは、グラファイトシート2と、保護層3とを有している。保護層3は、樹脂コーティング層4と、高分子フィルム25とを有している。
グラファイトシート2及び樹脂コーティング層4の各要素は、図2(a)に示した保護層付きグラファイトシート1Aと同じ材料によって形成できる。一方、図2(c)の高分子フィルム25と硬化型樹脂層4は、互いに剥離性を有する材料によって形成されている。また、これらの高分子フィルム25と硬化型樹脂層4は、硬化型樹脂層4の硬化後に、高分子フィルム25を硬化型樹脂層4から剥離する時の抵抗力によって、高分子フィルム25と硬化型樹脂層4の界面において破壊が起きない材料によって形成されている。あるいは、高分子フィルム25と硬化型樹脂層4は、硬化型樹脂層4の硬化後に、高分子フィルム25を硬化型樹脂層4から剥離する時の抵抗力によって、高分子フィルム25の層間、硬化型樹脂層4の層間、及びグラファイトシートの層間の少なくとも1つの層間において破壊が起きない材料によって形成されている。
なお、硬化型樹脂層と高分子フィルムとが互いに剥離性を有するというのは、硬化型樹脂層と高分子フィルムとの適合性や相性に依存するものであり、それらの材料を厳密に特定することは非常に難しい。しかしながら、硬化型樹脂層及び高分子フィルムのそれぞれの材料としては、例えば、高分子フィルム25をフッ素フィルムとし、硬化型樹脂層4をアクリル系樹脂とする組合せが考えられる。
なお、硬化型樹脂層の配合を適切に調整することにより、種々の高分子フィルムと種々の硬化型樹脂層との間に剥離性を持たせることができる。
保護層付きグラファイトシート1Cを使用する際には、高分子フィルム25を硬化型樹脂層4から剥がした後、グラファイトシート2及び硬化型樹脂層4から成る保護層付きグラファイトシート1Cを熱源、例えばCPUへ貼り付ける。この場合、高分子フィルム25は実用上は保護層としては作用せず、硬化型樹脂層4だけが保護層として機能する。保護層が硬化型樹脂層4だけであると、保護層付きグラファイトシート1Cの厚みを薄くすることができるので、厚みの薄い電子機器や厚みの薄い電子情報端末に対する放熱要素として本実施形態の保護層付きグラファイトシート1Cを有効に使用できる。
図2(c)の保護層付きグラファイトシート1Cを製造するための本実施形態に係る製造方法は、図1又は図4の第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、このグラファイトシート2の表面にディスペンサ9によって硬化型樹脂4を供給して硬化型樹脂層4を形成する。一方、高分子フィルム25を第2ロール巻出し装置16によって巻き出す。
貼合せ手段としての貼合せローラ10a及び10bによって高分子フィルム25が硬化型樹脂層4へ所望の圧力で押し付けられる。硬化型樹脂層4は未だ液状であるので、高分子フィルム25によって圧力がかけられた硬化型樹脂層4はグラファイトシート2の表面の凹部に入り込んで当該凹部を埋める。これにより、グラファイトシート2と硬化型樹脂層4との間に空気が残ることを防止できる。これにより、保護層付きグラファイトシート1Cの熱伝導性の低下を防止できる。
(変形例)
上記説明では、第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、そのグラファイトシート2の表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によって高分子フィルム25を巻き出した。この構成に代えて、第1ロール巻出し装置8によって高分子フィルム25を巻出し、その高分子フィルム25の表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によってグラファイトシート2を巻き出すように構成しても良い。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第4の実施形態)
本実施形態では図3(d)に示す保護層付きグラファイトシート1Dを製造するものとする。図3(d)において、保護層付きグラファイトシート1Dは、グラファイトシート2と、保護層3と、粘着層又は接着層21と、剥離シート22とを有している。保護層3は、樹脂コーティング層4と、高分子フィルム5とを有している。グラファイトシート2、樹脂コーティング層4及び高分子フィルム5の各要素は図2(a)に示した保護層付きグラファイトシート1Aと同じ材料によって形成できる。
(粘着層又は接着層)
図3(d)の粘着層又は接着層21は、例えば、アクリル、アクリル系化合物、ウレタン、ウレタン化合物、シリコーン、シリコーン系化合物によって形成される。「接着」は「同種又は異種の固体の面と面とを貼り合わせて一体化させること」をいうものとする。「接着剤」はその接着を実現する材料である。「粘着」は接着の概念に含まれる1つの作用である。「粘着」は粘着剤を用いて接着を行うことであり、「粘着剤」は「被接着部材同士を貼り合わせるときには流動性のある半固体であり、そのままの状態で被着体に濡れ、その後も状態の変化を起こさずに常温で短時間にわずかな圧力を加えるだけで被着体に接着する材料」である。
粘着剤は、感圧性接着剤(Pressure-sensitive Adhesive)と呼ばれることがある。粘着剤はそれ自体を単体で扱うことが難しい。そのため粘着剤は、各種のフィルム上にコートされた形の粘着製品になっていることが一般的である。このような粘着製品は、例えば、粘着テープ、両面テープである。
(剥離紙)
剥離フィルム層としての剥離紙22は、いわゆるセパレータであり、粘着層又は接着層21を支持できる強度を持った任意の材料によって形成されている。
図3(d)の保護層付きグラファイトシート1Dにおいて剥離紙22を粘着層又は接着層21から剥がして粘着層又は接着層21を外部へ露出させた上で、その粘着層又は接着層21を熱源、例えばCPUへ貼り付けることにより、保護層付きグラファイトシート1Dをその熱源に貼り付けることができる。この保護層付きグラファイトシート1Dの作用により、グラファイトシート2の電気絶縁性を高めることができる。
図3(d)の保護層付きグラファイトシート1Dを製造するための本実施形態に係る製造方法は、図1又は図4の第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、このグラファイトシート2の表面にディスペンサ9によって硬化型樹脂4を供給して硬化型樹脂層4を形成する。一方、高分子フィルム5の片面に粘着層又は接着層21及び剥離紙22を貼り付けて成る高分子フィルム含有シートを第2ロール巻出し装置16によって巻き出す。この場合、当該高分子フィルム含有シートは、高分子フィルム5が硬化型樹脂層4に接触するように送り出される。
貼合せ手段としての貼合せローラ10a及び10bによって高分子フィルム5が硬化型樹脂層4へ平面的に均一な所望の圧力で押し付けられる。硬化型樹脂層4は未だ液状であるので、高分子フィルム5によって圧力がかけられた硬化型樹脂層4はグラファイトシート2の表面の凹部に入り込んで当該凹部を埋める。これにより、グラファイトシート2と硬化型樹脂層4との間に空気が残ることを防止できる。これにより、保護層付きグラファイトシート1Cの熱伝導性の低下を抑えることができる。
(変形例)
上記説明では、第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、そのグラファイトシート2の表面に硬化型樹脂層4を形成し、高分子フィルム5を含むシートを第2ロール巻出し装置16によって巻き出した。この構成に代えて、高分子フィルム5を含むシートを第1ロール巻出し装置8によって巻出し、その高分子フィルム5を含むシートの表面に硬化型樹脂層4を形成し、そして第2ロール巻出し装置16によってグラファイトシート2を巻き出すように構成しても良い。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第5の実施形態)
本実施形態では図3(e)に示す保護層付きグラファイトシート1Eを製造するものとする。図3(e)において、保護層付きグラファイトシート1Eは、グラファイトシート2と、保護層3とを有している。保護層3は、樹脂コーティング層4と、易接着層23と、高分子フィルム5とを有している。グラファイトシート2、樹脂コーティング層4及び高分子フィルム5の各要素は図2(a)に示した保護層付きグラファイトシート1Aと同じ材料によって形成できる。
易接着層23は、高分子フィルム5と硬化型樹脂層4との接着性を高くするための層である。この易接着層23は、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂によって形成される。
保護層付きグラファイトシート1Eを使用する際には、高分子フィルム5又はグラファイトシート2のいずれか一方が熱源、例えばCPUへ貼り付けられることにより、保護層付きグラファイトシート1Eがその熱源に貼り付けられる。
図3(e)の保護層付きグラファイトシート1Eを製造するための本実施形態に係る製造方法は、図1又は図4の第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、このグラファイトシート2の表面にディスペンサ9によって硬化型樹脂4を供給して硬化型樹脂層4を形成する。一方、高分子フィルム5の片面に易接着層23を形成して成る高分子フィルム含有シートを第2ロール巻出し装置16によって巻き出す。この場合、当該高分子フィルム含有シートは、易接着層23が硬化型樹脂層4に接触するように送り出される。
貼合せ手段としての貼合せローラ10a及び10bによって高分子フィルム5を含むシートが硬化型樹脂層4へ所望の圧力で押し付けられる。硬化型樹脂層4は未だ液状であるので、高分子フィルム5を含むシートによって圧力がかけられた硬化型樹脂層4はグラファイトシート2の表面の凹部に入り込んで当該凹部を埋める。これにより、グラファイトシート2と硬化型樹脂層4との間に空気が残ることを防止できる。これにより、保護層付きグラファイトシート1Eの熱伝導性の低下を防止できる。
(変形例)
上記説明では、第1ロール巻出し装置8によってグラファイトシート2を巻出し、そのグラファイトシート2の表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によって高分子フィルム5を含むシートを巻き出した。この構成に代えて、第1ロール巻出し装置8によって高分子フィルム5を含むシートを巻出し、その高分子フィルム5を含むシートの表面に硬化型樹脂層4を形成し、第2ロール巻出し装置16によってグラファイトシート2を巻き出すように構成しても良い。
(保護層付きグラファイトシートの製造方法の第6の実施形態)
図1、図2、図3及び図4を用いて説明した上記の実施形態においては、高分子フィルム5,25又は高分子フィルム5を含むシートをグラファイトシート2の片側の面に貼り付ける例を説明した。これから説明する本実施形態は、グラファイトシート2の両側の面に高分子フィルム5,25又は高分子フィルム5を含むシートを貼り付ける例である。
本実施形態においては、図4に示したように、グラファイトシート2、硬化型樹脂層4及び高分子フィルム5が積層されて成る複合材15が貼合せローラ10a,10bによって形成され、その複合材15内の硬化型樹脂層4が紫外線照射装置からの紫外線照射を受けて硬化する。そして、その複合材15がロール巻取り装置17によって巻き取られる。
ロール巻取り装置17によって巻き取られた複合材15のグラファイトシート2の反対面に対して、再度、同一の処理工程が実行される。これにより、グラファイトシート2の反対面に保護層を形成できる。このときに用いる高分子フィルムは、図2(a)に示すような高分子フィルム5の単体であっても良いし、図2(b)、図2(c)、図3(d)及び図3(e)に示すように高分子フィルム5を含むシートとしても良い。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上に説明した実施形態では硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いたが、硬化型樹脂は紫外線以外の電磁波によって硬化する任意の樹脂を適用できる。また、電磁波以外の物理量、例えば熱によって硬化する樹脂を適用することも可能である。
また、貼合せ手段はローラ方式の貼合せ装置(貼合せローラ10a,10b)に限られず、他の任意の押圧方式の貼合せ装置を用いることができる。
また、樹脂供給手段はディスペンサ9に限られず、他の任意の樹脂供給機器を採用できる。
(実施例1)
図5に示すように、厚さ6μmの高分子フィルム(PET:ポリエチレンテレフタレート)の片面に厚さ4μmの粘着層を形成し、この粘着層によって剥離フィルム(シリコーン系剥離層付きPET)を高分子フィルムに粘着することによって形成された高分子フィルム含有シート(日栄化工株式会社製GL−10)を用意した。
そして、高分子フィルムの反対面に図1の製造装置7のディスペンサ9によって、紫外線硬化型アクリル系樹脂(ケミテック株式会社製TRYZ−304)をコーティングして、厚さ10μmの硬化型樹脂層を形成した。さらに、この硬化型樹脂層を硬化させる前に図1の貼合せローラ10a,10bによって厚さ25μmのグラファイトシートを硬化型樹脂層に押し付けならが、高分子フィルムにグラファイトシートを貼り付けて、図6に示す保護層付きグラファイトシート1Fを製造した。
この保護層付きグラファイトシート1Fを図13に示すように50mm×50mmの平面形状に形成し、この保護層付きグラファイトシート1Fを熱源である15mm×15mmのセラミックヒータの片面に貼り付けた。さらに、熱源の反対面に熱電対T1を貼り付けた。この熱電対T1によって熱源の温度を測定した。さらに、周辺に熱電対T4を設置した。この熱電対T4によって周辺温度を測定した。
(比較例1)
図7に示すように、厚さ4μmの高分子フィルム(PET)の片面に厚さ3μmの粘着層(アクリル系粘着材)と剥離フィルム(シリコーン系剥離層付きPET)とを積層し、さらに、反対側の片面に厚さ3μmの粘着層を形成して成る高分子フィルム含有シート(日栄化工株式会社製NeoFix10)を用意した。
この高分子フィルム含有シートを厚さ25μmのグラファイトシートの片面に、単に、貼り合わせて図8に示す保護層付きグラファイトシート31を作成した。この保護層付きグラファイトシート31を50mm×50mmの平面形状に形成し、この保護層付きグラファイトシート31を図13に示すように熱源である15mm×15mmのセラミックヒータの片面に貼り付けた。
さらに、熱源の反対面に熱電対T1を貼り付けた。この熱電対T1によって熱源の温度を測定した。さらに、周辺に熱電対T4を設置した。この熱電対T4によって周辺温度を測定した。
(対比)
実質的なヒータ温度ΔT1は、ヒータ温度T1と周辺温度T4との差(T1−T4)によって得られる。この実質的なヒータ温度ΔT1の時間的な変動の様子を測定したところ、図14に示すグラフが得られた。また、最終的なヒータ温度(T1)、周辺温度(T4)及び実質ヒータ温度(ΔT1)は次の表1の通りであった。

表1
Figure 2017056613

表1から理解されるように、実質的なヒータ温度(ΔT1)は、比較例1が43.7℃であり、実施例1が41.7℃であり、実施例1の温度は比較例1に対して(43.7−41.7)=2.0℃だけ低かった。このことは、実施例1の保護層付きグラファイトシート1Fは比較例1に対して温度2.0℃分だけ熱伝導性が高いことを示している。
(実施例2)
図9に示すように、厚さ10μmの硬化型樹脂層(紫外線硬化型アクリル系樹脂であるケミテック株式会社製TRYZ−304)を図4に示す本発明に係る製造装置7によって厚さ25μmのグラファイトシートの片面の表面にコーティングし、さらに、厚さ6μmの高分子フィルム(PET)に厚さ4μmの粘着層を形成して成る高分子フィルム含有シート(日栄化工株式会社製GL−10)を図4に示す本発明に係る製造装置7によって厚さ10μmの硬化型樹脂層に押し付けながら貼り付けた。
さらに、厚さ25μmのグラファイトシートの反対面に、図1に示す本発明に係る製造装置7によって厚さ10μmの硬化型樹脂層(紫外線硬化型アクリル系樹脂であるケミテック株式会社製TRYZ−304)をコーティングし、さらに剥離処理付き高分子フィルム(ニッパ株式会社製PET50×1−V2)を図1に示す本発明に係る製造装置7によって厚さ10μmの硬化型樹脂層に押し付けながら貼り付けた。
そして、図10に示すように剥離処理付き高分子フィルムを硬化型樹脂層から剥がし、この状態の保護層付きグラファイトシート1Gを図13に示すように熱源である15mm×15mmのセラミックヒータの片面に貼り付けた。さらに、熱源の反対面に熱電対T1を貼り付けた。この熱電対T1によって熱源の温度を測定した。さらに、周辺に熱電対T4を設置した。この熱電対T4によって周辺温度を測定した。
(比較例2)
図11に示すように、厚さ4μmの高分子フィルム(PET)の片面に厚さ3μmの粘着層(アクリル系粘着材)と剥離フィルム(シリコーン系剥離層付きPET)とを積層し、反対側の片面に厚さ3μmの粘着層を形成して成る高分子フィルム含有シート(日栄化工株式会社製NeoFix10)を用意した。
この高分子フィルム含有シートを厚さ25μmのグラファイトシートの片面に、単に、貼り合わせて保護層付きグラファイトシート31を作成した。そしてさらに、厚さ6μmの高分子フィルム(PET)に厚さ4μmの粘着層を形成して成る高分子フィルム含有シート(日栄化工株式会社製GL−10)を単なる貼合せによって厚さ25μmのグラファイトシートの反対側の片面に貼り合わせて図12に示すような保護層付きグラファイトシート41を形成した。
この保護層付きグラファイトシート41を50mm×50mmの平面形状に形成し、この保護層付きグラファイトシート41を図13に示すように熱源である15mm×15mmのセラミックヒータの片面に貼り付けた。さらに、熱源の反対面に熱電対T1を貼り付けた。この熱電対T1によって熱源の温度を測定した。さらに、周辺に熱電対T4を設置した。この熱電対T4によって周辺温度を測定した。
(対比)
実質的なヒータ温度ΔT1は、ヒータ温度T1と周辺温度T4との差(T1−T4)によって得られる。この実質的なヒータ温度ΔT1の時間的な変動の様子を測定したところ、図15に示すグラフが得られた。また、最終的なヒータ温度(T1)、周辺温度(T4)及び実質ヒータ温度(ΔT1)は次の表2の通りであった。
表2
Figure 2017056613

表2から理解されるように、実質的なヒータ温度(ΔT1)は、比較例2が44.5℃であり、実施例2が40.1℃であり、実施例2の温度は比較例2に対して(44.5−40.1)=4.4℃だけ低かった。このことは、実施例2の保護層付きグラファイトシート1Gは比較例2に対して温度4.4℃分だけ熱伝導性が高いことを示している。
以上の実施例1と比較例1との対比、及び実施例2と比較例2との対比から明らかなように、本発明の製造方法によって製造した保護層付きグラファイトシートは、従来法によって製造された保護層付きグラファイトシートに比べて熱伝導性が高いことが分かった。
また、本発明の製造方法を用いてグラファイトシートの両面に保護層を形成すれば、グラファイトシートの片面だけに保護層を形成した場合に比べて、熱伝導性をより一層向上できることが分かった。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G.保護層付きグラファイトシート、 2.グラファイトシート、 3.保護層、 4.樹脂コーティング層(硬化型樹脂層)、 5.高分子フィルム、 7.保護層付きグラファイトシートの製造装置、 8.第1ロール巻出し装置、 9.樹脂ディスペンサ、 10a,10b.貼合せローラ(貼合せ手段)、 11.紫外線照射装置(樹脂硬化手段)、 12a,12b.搬送ローラ(引張り搬送手段)、15.複合材、 16.第2ロール巻出し装置、 17.ロール巻取り装置、 20.剥離層、 21.粘着層又は接着層、 22.剥離シート、 23.易接着層、 25.高分子フィルム、 31.保護層付きグラファイトシート、 41.保護層付きグラファイトシート、 B.搬送方向、 R.紫外線、 F1,F2,F3.張力

Claims (7)

  1. 硬化した硬化型樹脂層をグラファイトシートの少なくとも片面に保護層として有する保護層付きグラファイトシートの製造方法において、
    前記グラファイトシートの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティングによって形成する工程と、
    前記液状の硬化型樹脂層に高分子フィルムの単体又は高分子フィルムを含むシートを貼付ける貼付け工程と、
    前記貼付け工程後の前記液状の硬化型樹脂層を硬化させて前記保護層とする樹脂硬化工程と、を有しており、
    前記貼付け工程において前記高分子フィルムによって前記液状の硬化型樹脂層に圧力がかかる
    ことを特徴とする保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  2. 硬化した硬化型樹脂層をグラファイトシートの少なくとも片面に保護層として有する保護層付きグラファイトシートの製造方法において、
    高分子フィルムの単体又は高分子フィルムを含むシートの表面に液状の硬化型樹脂層をコーティングによって形成する工程と、
    前記液状の硬化型樹脂層にグラファイトシートを貼り付ける貼付け工程と、
    前記貼付け工程後の前記液状の硬化型樹脂層を硬化させて前記保護層とする樹脂硬化工程と、を有しており、
    前記貼付け工程において前記グラファイトシートによって前記液状の硬化型樹脂層に圧力がかかる
    ことを特徴とする保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  3. 前記グラファイトシートがロール状態から巻き出されることによって当該グラファイトシートに第1の張力がかかり、
    前記高分子フィルムの単体又は前記高分子フィルムを含むシートがロール状態から巻き出されることによって当該高分子フィルムの単体又は当該高分子フィルムを含むシートに第2の張力がかかり、
    前記貼付け工程によって形成された複合材であって、前記グラファイトシート、前記硬化型樹脂層及び前記高分子フィルムを含む複合材には前記第1の張力及び前記第2の張力と反対方向に作用する第3の張力がかかる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  4. 前記高分子フィルムを含むシートは、前記硬化型樹脂に対して剥離性を有する剥離層を、当該硬化型樹脂に貼り合わされる面に有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  5. 前記高分子フィルムの単体と前記硬化型樹脂層は、互いに剥離性を有する材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  6. 前記高分子フィルムを含むシートは、貼り合わされる面の反対側の面に、粘着層又は接着層及び剥離フィルム層を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の保護層付きグラファイトシートの製造方法。
  7. 請求項4又は請求項5記載の保護層付きグラファイトシートの製造方法において、
    前記樹脂硬化工程の後、前記高分子フィルムを前記硬化型樹脂層から剥離する
    ことを特徴とする保護層付きグラファイトシートの製造方法。
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